JP2002088650A - 繊維処理剤、および繊維または繊維素材生地 - Google Patents
繊維処理剤、および繊維または繊維素材生地Info
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- JP2002088650A JP2002088650A JP2000285509A JP2000285509A JP2002088650A JP 2002088650 A JP2002088650 A JP 2002088650A JP 2000285509 A JP2000285509 A JP 2000285509A JP 2000285509 A JP2000285509 A JP 2000285509A JP 2002088650 A JP2002088650 A JP 2002088650A
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- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】イソフラボンを繊維等に付着できる繊維処理剤
を提供すること。 【解決手段】イソフラボン含有物質と樹脂成分とを含む
繊維処理剤。これを用いて繊維等を処理することで、イ
ソフラボン含有物質が付着し、イソフラボンの効果が発
揮される繊維等を得ることができる。
を提供すること。 【解決手段】イソフラボン含有物質と樹脂成分とを含む
繊維処理剤。これを用いて繊維等を処理することで、イ
ソフラボン含有物質が付着し、イソフラボンの効果が発
揮される繊維等を得ることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維処理剤、およ
び繊維または繊維素材生地に関する。
び繊維または繊維素材生地に関する。
【0002】
【背景技術】近年、植物等に含まれる成分であり、女性
ホルモン様作用を有する物質であるイソフラボンに、骨
粗鬆症予防効果、癌抑制効果、美白効果、育毛抑制効果
等があることが見いだされ、注目されている。このよう
な効果を有するイソフラボンを効果的に摂取するため
に、食品や化粧品に配合する試みがなされ、実際に健康
食品、化粧品等に応用され、市販されるに至っている。
ホルモン様作用を有する物質であるイソフラボンに、骨
粗鬆症予防効果、癌抑制効果、美白効果、育毛抑制効果
等があることが見いだされ、注目されている。このよう
な効果を有するイソフラボンを効果的に摂取するため
に、食品や化粧品に配合する試みがなされ、実際に健康
食品、化粧品等に応用され、市販されるに至っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、食品や
化粧品に配合してイソフラボンを摂取等した場合、その
効果は、一時的なものであり、その有効性を持続的に得
ることが期待できないという問題がある。すなわち、有
効性が最大限に発揮されたとしても、食品として摂取し
た量、または化粧品として肌に塗布した量に見合う効果
が限界である。このため、定期的に食品を摂取する、ま
たは化粧品を頻繁に使用する必要がある。
化粧品に配合してイソフラボンを摂取等した場合、その
効果は、一時的なものであり、その有効性を持続的に得
ることが期待できないという問題がある。すなわち、有
効性が最大限に発揮されたとしても、食品として摂取し
た量、または化粧品として肌に塗布した量に見合う効果
が限界である。このため、定期的に食品を摂取する、ま
たは化粧品を頻繁に使用する必要がある。
【0004】一方、現在まで、イソフラボンを健康食
品、化粧品以外の用途に応用した技術は知られていな
い。したがって、イソフラボンを食品、化粧品以外の方
法で体内に採り入れることができ、かつ、その有効性を
持続的に発揮させることの可能な技術の開発が望まれて
いる。
品、化粧品以外の用途に応用した技術は知られていな
い。したがって、イソフラボンを食品、化粧品以外の方
法で体内に採り入れることができ、かつ、その有効性を
持続的に発揮させることの可能な技術の開発が望まれて
いる。
【0005】本発明の目的は、イソフラボンを繊維等に
付着できる繊維処理剤、およびイソフラボンの効果が持
続的に得られる繊維または繊維素材生地を提供すること
にある。
付着できる繊維処理剤、およびイソフラボンの効果が持
続的に得られる繊維または繊維素材生地を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】具体的には、本発明に係
る繊維処理剤は、イソフラボン含有物質と樹脂成分とを
含むことを特徴とする。本発明における樹脂成分として
は、特に限定はなく、シリコーン系、アクリル系、ウレ
タン系、フッ素系、ポリビニルアルコール系、カルボキ
シメチルセルロース系等の合成樹脂や、天然樹脂を採用
でき、これらの水溶液やエマルジョンを採用できる。ま
た、被処理物である繊維は、綿、麻、絹、羊毛、セルロ
ース等の天然繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリル
等の合成繊維、レーヨン等の半合成繊維、これらの繊維
を組み合わせた複合繊維等を採用できる。
る繊維処理剤は、イソフラボン含有物質と樹脂成分とを
含むことを特徴とする。本発明における樹脂成分として
は、特に限定はなく、シリコーン系、アクリル系、ウレ
タン系、フッ素系、ポリビニルアルコール系、カルボキ
シメチルセルロース系等の合成樹脂や、天然樹脂を採用
でき、これらの水溶液やエマルジョンを採用できる。ま
た、被処理物である繊維は、綿、麻、絹、羊毛、セルロ
ース等の天然繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリル
等の合成繊維、レーヨン等の半合成繊維、これらの繊維
を組み合わせた複合繊維等を採用できる。
【0007】本発明の繊維処理剤は、イソフラボン含有
物質が、1〜30重量部、樹脂成分が、固形分として、
1〜30重量部含むものが理想的である。さらに、これ
らに加えて、適当な溶媒成分を適宜添加して使用しても
よい。溶媒成分としては、例えば、水、アルコール類等
が挙げられ。アルコール類としては、イソプロピルアル
コールが理想的である。その他、耐久性を向上させるた
めに、通常用いられている架橋剤(エポキシ系、メラミ
ン系等)や、カップリング剤を、繊維処理剤に配合する
こともできる。
物質が、1〜30重量部、樹脂成分が、固形分として、
1〜30重量部含むものが理想的である。さらに、これ
らに加えて、適当な溶媒成分を適宜添加して使用しても
よい。溶媒成分としては、例えば、水、アルコール類等
が挙げられ。アルコール類としては、イソプロピルアル
コールが理想的である。その他、耐久性を向上させるた
めに、通常用いられている架橋剤(エポキシ系、メラミ
ン系等)や、カップリング剤を、繊維処理剤に配合する
こともできる。
【0008】さらに、繊維処理剤には、必要に応じて界
面活性剤を添加し、イソフラボン含有物質の分散性を向
上させるようにしてもよい。界面活性剤としては、例え
ば、アニオン、カチオンのイオン系界面活性剤、ポリエ
チレンオキサイド誘導体等の非イオン系界面活性剤が挙
げられる。また、繊維処理剤中には、イソフラボン含有
物質の沈降を防止するために、増粘剤を配合してもよ
い。増粘剤としては、例えば、メチルセルロース等のセ
ルロース誘導体、各種ガム類、ペクチン、アルギン酸ソ
ーダ、デキストリン、寒天、ゼラチン等の天然高分子増
粘剤が挙げられる。なお、品質の安定化等の目的に応じ
て、その他の添加剤を適宜添加することも可能である。
面活性剤を添加し、イソフラボン含有物質の分散性を向
上させるようにしてもよい。界面活性剤としては、例え
ば、アニオン、カチオンのイオン系界面活性剤、ポリエ
チレンオキサイド誘導体等の非イオン系界面活性剤が挙
げられる。また、繊維処理剤中には、イソフラボン含有
物質の沈降を防止するために、増粘剤を配合してもよ
い。増粘剤としては、例えば、メチルセルロース等のセ
ルロース誘導体、各種ガム類、ペクチン、アルギン酸ソ
ーダ、デキストリン、寒天、ゼラチン等の天然高分子増
粘剤が挙げられる。なお、品質の安定化等の目的に応じ
て、その他の添加剤を適宜添加することも可能である。
【0009】ここで、イソフラボンとは、純粋なイソフ
ラボンの他、イソフラボン誘導体をも含む概念であり、
ダイズ、クズ、アルファルファなどに含まれる植物成分
であるため、イソフラボン含有物質としては、これらの
植物の粉砕物や植物(粉砕物を含む)からの抽出液等を
用いることができる。特に、ダイズを粉砕して得られる
ダイズパウダ、および/またはイソフラボンを含むマイ
クロカプセルであることが好ましい。なお、イソフラボ
ン含有物質には、イソフラボン単体も含まれる。
ラボンの他、イソフラボン誘導体をも含む概念であり、
ダイズ、クズ、アルファルファなどに含まれる植物成分
であるため、イソフラボン含有物質としては、これらの
植物の粉砕物や植物(粉砕物を含む)からの抽出液等を
用いることができる。特に、ダイズを粉砕して得られる
ダイズパウダ、および/またはイソフラボンを含むマイ
クロカプセルであることが好ましい。なお、イソフラボ
ン含有物質には、イソフラボン単体も含まれる。
【0010】ダイズパウダの製法には、特に限定はな
く、ボールミル、ジェットミル等の任意の粉砕機を用い
て、ダイズまたはダイズ胚芽を粉砕、微粉化して得るこ
とができる。微粉化する際のダイズパウダの平均粒径と
しては、特に限定はないが、繊維等への付着力や、洗濯
等による粉落ちを防止することを考慮すると、平均粒径
0.1〜100μmであることが好ましく、より好まし
くは1〜50μmである。
く、ボールミル、ジェットミル等の任意の粉砕機を用い
て、ダイズまたはダイズ胚芽を粉砕、微粉化して得るこ
とができる。微粉化する際のダイズパウダの平均粒径と
しては、特に限定はないが、繊維等への付着力や、洗濯
等による粉落ちを防止することを考慮すると、平均粒径
0.1〜100μmであることが好ましく、より好まし
くは1〜50μmである。
【0011】一方、イソフラボンを含むマイクロカプセ
ルは、ダイズ抽出液を用いて製造することができる。使
用するダイズ抽出液は、ダイズをそのまま、または粉砕
後、溶媒で抽出して得ることができる。抽出溶媒として
は、水、メタノールまたはエタノール等の低級アルコー
ル類、アセトン等のケトン類、1,3−ブチレングリコ
ール等の多価アルコール、酢酸エチル等の低級脂肪酸エ
ステル類、ベンゼンまたはキシレン等の芳香族炭化水素
類、クロロホルム等のハロゲン化アルキル類を、単独
で、または2種以上を混合して用いることができる。な
お、抽出条件は、使用溶媒等に応じて適宜設定すること
ができる。
ルは、ダイズ抽出液を用いて製造することができる。使
用するダイズ抽出液は、ダイズをそのまま、または粉砕
後、溶媒で抽出して得ることができる。抽出溶媒として
は、水、メタノールまたはエタノール等の低級アルコー
ル類、アセトン等のケトン類、1,3−ブチレングリコ
ール等の多価アルコール、酢酸エチル等の低級脂肪酸エ
ステル類、ベンゼンまたはキシレン等の芳香族炭化水素
類、クロロホルム等のハロゲン化アルキル類を、単独
で、または2種以上を混合して用いることができる。な
お、抽出条件は、使用溶媒等に応じて適宜設定すること
ができる。
【0012】ダイズ抽出液をマイクロカプセル化する手
法としては、公知の種々の方法が採用でき、例えば、液
中硬化被膜法(オリフィス法)、相分離法(コアセルベ
ーション法)、液中乾燥法、噴霧乾燥法等を採用でき、
抽出溶媒等に応じて適当な方法を選択することができ
る。マイクロカプセルに用いられる被膜としては、必要
な強度を有する材質を適宜使用することができる。例え
ば、ゼラチン、アラビアゴム、ゼラチン−アラビアゴ
ム、ゼラチン−ゲラン、ゼラチン−ペプトン、ゼラチン
−カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ア
ルギン酸カルシウム等を採用できる。また、マイクロカ
プセルの平均粒径としては、繊維等への付着性を考慮す
ると、0.1〜100μmが好ましく、より好ましくは
1〜50μmである。
法としては、公知の種々の方法が採用でき、例えば、液
中硬化被膜法(オリフィス法)、相分離法(コアセルベ
ーション法)、液中乾燥法、噴霧乾燥法等を採用でき、
抽出溶媒等に応じて適当な方法を選択することができ
る。マイクロカプセルに用いられる被膜としては、必要
な強度を有する材質を適宜使用することができる。例え
ば、ゼラチン、アラビアゴム、ゼラチン−アラビアゴ
ム、ゼラチン−ゲラン、ゼラチン−ペプトン、ゼラチン
−カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ア
ルギン酸カルシウム等を採用できる。また、マイクロカ
プセルの平均粒径としては、繊維等への付着性を考慮す
ると、0.1〜100μmが好ましく、より好ましくは
1〜50μmである。
【0013】このような繊維処理剤は、任意の固着方
法、例えば、吸尽法(浸漬吸収法)、パッド法、スプレ
ー法、グラビアまたはナイフ等によるコーティング法等
により、被処理物である繊維等に固着することができ
る。固着された繊維処理剤は、乾燥工程を経た後、熱処
理工程にかけられる。なお、被処理物に固着させる際の
繊維処理剤の目付量としては、特に限定はないが、イソ
フラボンの効果を十分に発揮させることを考慮すると、
0.1%o.w.f(対繊維重量比)以上が好ましく、1.
0%o.w.f以上がより好ましい。
法、例えば、吸尽法(浸漬吸収法)、パッド法、スプレ
ー法、グラビアまたはナイフ等によるコーティング法等
により、被処理物である繊維等に固着することができ
る。固着された繊維処理剤は、乾燥工程を経た後、熱処
理工程にかけられる。なお、被処理物に固着させる際の
繊維処理剤の目付量としては、特に限定はないが、イソ
フラボンの効果を十分に発揮させることを考慮すると、
0.1%o.w.f(対繊維重量比)以上が好ましく、1.
0%o.w.f以上がより好ましい。
【0014】本発明によれば、イソフラボン含有物質と
樹脂成分とを含む繊維処理剤であるから、これを用いて
繊維等を処理することで、イソフラボン含有物質が付着
した繊維等を得ることができる。したがって、このよう
な繊維等を用いることで、イソフラボン含有物質を含
み、その有効性が発揮される繊維製品を得ることができ
る。
樹脂成分とを含む繊維処理剤であるから、これを用いて
繊維等を処理することで、イソフラボン含有物質が付着
した繊維等を得ることができる。したがって、このよう
な繊維等を用いることで、イソフラボン含有物質を含
み、その有効性が発揮される繊維製品を得ることができ
る。
【0015】本発明に係る繊維または繊維素材生地は、
イソフラボン含有物質を含むことを特徴とする。本発明
における繊維としては、前述の繊維処理剤の場合と同様
である。一方、繊維素材生地としては、上述の繊維から
なるもの、例えば、糸、織物、編物、不織布、ティッシ
ュペーパ等を採用できる。また、本発明において「イソ
フラボン含有物質を含む」とは、イソフラボン含有物質
を繊維等に固着させる場合、およびイソフラボン含有物
質を溶液にして繊維等に染み込ませる場合の両方を意味
する。
イソフラボン含有物質を含むことを特徴とする。本発明
における繊維としては、前述の繊維処理剤の場合と同様
である。一方、繊維素材生地としては、上述の繊維から
なるもの、例えば、糸、織物、編物、不織布、ティッシ
ュペーパ等を採用できる。また、本発明において「イソ
フラボン含有物質を含む」とは、イソフラボン含有物質
を繊維等に固着させる場合、およびイソフラボン含有物
質を溶液にして繊維等に染み込ませる場合の両方を意味
する。
【0016】ここで、イソフラボン含有物質としては、
繊維処理剤において説明したとおりであるが、中でも、
ダイズを粉砕して得られるダイズパウダであることが好
ましい。このようなダイズパウダを繊維または繊維素材
生地に含ませる方法としては、例えば、前述の繊維処理
剤で繊維または繊維素材生地を処理する方法を採用でき
る。
繊維処理剤において説明したとおりであるが、中でも、
ダイズを粉砕して得られるダイズパウダであることが好
ましい。このようなダイズパウダを繊維または繊維素材
生地に含ませる方法としては、例えば、前述の繊維処理
剤で繊維または繊維素材生地を処理する方法を採用でき
る。
【0017】これによれば、ダイズパウダを繊維または
繊維素材生地に含ませているから、これを用いて繊維製
品を造ることで、ダイズパウダ中のイソフラボンの有効
性が発揮される繊維製品を得ることができる。すなわ
ち、イソフラボンの有する、美白効果、育毛抑制効果、
骨粗鬆症予防効果等を発揮することのできる繊維製品を
得ることができる。しかも、所定量のダイズパウダが繊
維に付着しているため、繊維製品を直接肌に触れるよう
身につけている間は、イソフラボンが皮膚から体内に取
り込まれ、その有効性が持続することとなる。
繊維素材生地に含ませているから、これを用いて繊維製
品を造ることで、ダイズパウダ中のイソフラボンの有効
性が発揮される繊維製品を得ることができる。すなわ
ち、イソフラボンの有する、美白効果、育毛抑制効果、
骨粗鬆症予防効果等を発揮することのできる繊維製品を
得ることができる。しかも、所定量のダイズパウダが繊
維に付着しているため、繊維製品を直接肌に触れるよう
身につけている間は、イソフラボンが皮膚から体内に取
り込まれ、その有効性が持続することとなる。
【0018】また、イソフラボン含有物質としては、ダ
イズパウダの他に、イソフラボンを含むマイクロカプセ
ルを採用することも考えられる。イソフラボンを含むマ
イクロカプセルの製造方法については、前述の繊維処理
剤で説明した通りである。このようなイソフラボンを含
むマイクロカプセルを繊維または繊維素材生地に含ませ
る方法としては、例えば、前述の繊維処理剤で繊維また
は繊維素材生地を処理する方法を採用できる。
イズパウダの他に、イソフラボンを含むマイクロカプセ
ルを採用することも考えられる。イソフラボンを含むマ
イクロカプセルの製造方法については、前述の繊維処理
剤で説明した通りである。このようなイソフラボンを含
むマイクロカプセルを繊維または繊維素材生地に含ませ
る方法としては、例えば、前述の繊維処理剤で繊維また
は繊維素材生地を処理する方法を採用できる。
【0019】このように、イソフラボンを含むマイクロ
カプセルを繊維または繊維素材生地に含ませることで、
上述のダイズパウダの場合と同様、イソフラボンの有効
性が持続的に発揮される繊維製品を得ることができる。
以上で説明した繊維または繊維素材生地は、下着、パジ
ャマ、靴下、ストッキング、手袋、寝装用品等に好適に
利用することができる。
カプセルを繊維または繊維素材生地に含ませることで、
上述のダイズパウダの場合と同様、イソフラボンの有効
性が持続的に発揮される繊維製品を得ることができる。
以上で説明した繊維または繊維素材生地は、下着、パジ
ャマ、靴下、ストッキング、手袋、寝装用品等に好適に
利用することができる。
【0020】さらに、イソフラボン含有物質としては、
ダイズ抽出液を、そのまま採用することも考えられる。
この場合には、繊維等に固着させずに、含浸させて用い
ることが好ましい。例えば、ダイズ抽出液を、予め、テ
ィッシュペーパ、ガーゼ、脱脂綿、衛生表面材等に含ま
せたものを調製しておくことができる。なお、ダイズ抽
出液中には、適宜医薬品類、医薬部外品類、化粧品類等
の製剤に使用される成分や添加剤を適宜配合することも
可能である。
ダイズ抽出液を、そのまま採用することも考えられる。
この場合には、繊維等に固着させずに、含浸させて用い
ることが好ましい。例えば、ダイズ抽出液を、予め、テ
ィッシュペーパ、ガーゼ、脱脂綿、衛生表面材等に含ま
せたものを調製しておくことができる。なお、ダイズ抽
出液中には、適宜医薬品類、医薬部外品類、化粧品類等
の製剤に使用される成分や添加剤を適宜配合することも
可能である。
【0021】このようにダイズ抽出液を予め繊維等に含
ませることで、上述同様、イソフラボンの効果を発揮さ
せる繊維製品を得ることができる。特に、ダイズ抽出液
を、使用の度にガーゼ等に含ませて使用する必要がなく
なり、便利である。本発明の繊維または繊維素材生地
を、傷口等に当てるガーゼ、絆創膏等のガーゼ部に用い
ることで、イソフラボンの有する抗炎症作用を有効に、
かつ持続的に発揮させることが可能となる。
ませることで、上述同様、イソフラボンの効果を発揮さ
せる繊維製品を得ることができる。特に、ダイズ抽出液
を、使用の度にガーゼ等に含ませて使用する必要がなく
なり、便利である。本発明の繊維または繊維素材生地
を、傷口等に当てるガーゼ、絆創膏等のガーゼ部に用い
ることで、イソフラボンの有する抗炎症作用を有効に、
かつ持続的に発揮させることが可能となる。
【0022】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明する。なお、本発明は、以下に示す内容に限定さ
れるものではない。 [実施例1]ダイズ胚芽部分を焙煎処理後、ボールミル
およびジェットミルで平均粒径10μmに粉砕、微粉化
し、ダイズパウダを得た。得られたダイズパウダ10
g、シリコーン系樹脂エマルジョン50g、および水4
0gを配合して繊維処理剤を調製した。
に説明する。なお、本発明は、以下に示す内容に限定さ
れるものではない。 [実施例1]ダイズ胚芽部分を焙煎処理後、ボールミル
およびジェットミルで平均粒径10μmに粉砕、微粉化
し、ダイズパウダを得た。得られたダイズパウダ10
g、シリコーン系樹脂エマルジョン50g、および水4
0gを配合して繊維処理剤を調製した。
【0023】続いて、ポリエステル製の繊維素材生地
を、調製した繊維処理剤に浸漬した後、この生地をマン
グルにより余分な処理剤を排除した(パッド法)。ここ
で、マングルとは、対向する一方の金属ロールと、他方
のゴムロールとから構成された絞り装置であり、これら
2本のロール間に浸漬処理された生地を挿入し、水を絞
り出すものである。続いて、得られた生地を乾燥機に入
れ、100℃で3分間乾燥させ、繊維処理剤により処理
された繊維素材生地を得た。
を、調製した繊維処理剤に浸漬した後、この生地をマン
グルにより余分な処理剤を排除した(パッド法)。ここ
で、マングルとは、対向する一方の金属ロールと、他方
のゴムロールとから構成された絞り装置であり、これら
2本のロール間に浸漬処理された生地を挿入し、水を絞
り出すものである。続いて、得られた生地を乾燥機に入
れ、100℃で3分間乾燥させ、繊維処理剤により処理
された繊維素材生地を得た。
【0024】[実施例2]化粧品種別配合成分規格(以
下、粧配規という)に規定されるダイズエキスをダイズ
抽出液として使用し、以下の手法でマイクロカプセルを
作製した。まず、ゼラチン水溶液(0.02〜5%、6
0℃)50ml、ゲラン水溶液(0.02〜1.5%、
60℃)、およびダイズエキス100mlを混合する。
続いて、上記混合溶液に、0.1mol/m3の塩酸水
溶液を添加して、混合溶液のpHを3.5〜5に調製し
た後、冷却し冷水で洗浄する。
下、粧配規という)に規定されるダイズエキスをダイズ
抽出液として使用し、以下の手法でマイクロカプセルを
作製した。まず、ゼラチン水溶液(0.02〜5%、6
0℃)50ml、ゲラン水溶液(0.02〜1.5%、
60℃)、およびダイズエキス100mlを混合する。
続いて、上記混合溶液に、0.1mol/m3の塩酸水
溶液を添加して、混合溶液のpHを3.5〜5に調製し
た後、冷却し冷水で洗浄する。
【0025】その後、2.5〜6%のグルタルアルデヒ
ドで架橋する。架橋したカプセルを、水で洗浄後、70
%イソプロパノールで脱水してイソフラボンを含むマイ
クロカプセルを得る。得られたマイクロカプセル10
g、シリコーン系樹脂エマルジョン50g、および水4
0gを配合して、繊維処理剤を調製した。
ドで架橋する。架橋したカプセルを、水で洗浄後、70
%イソプロパノールで脱水してイソフラボンを含むマイ
クロカプセルを得る。得られたマイクロカプセル10
g、シリコーン系樹脂エマルジョン50g、および水4
0gを配合して、繊維処理剤を調製した。
【0026】上記繊維処理剤を、ポリウレタン繊維製の
芯糸(20デニール)をナイロン繊維(12デニール)
でカバーリングした複合繊維からなるパンティストッキ
ングに吸尽法により固着させた。すなわち、ドラム染色
機に、ストッキングおよび水を入れて、浴比(ストッキ
ングと水との比)を1:20とする。この浴中に、調製
した繊維処理剤を20%o.w.f(対繊維重量比)で投入
し、浴を40℃で20分間回転させて、繊維処理剤をス
トッキングに含浸させた。このように吸尽処理したスト
ッキングをピックアップ率が50%となるように遠心脱
水した後、足形に装着して110℃で、2分間乾燥さ
せ、イソフラボン含有繊維処理剤により処理されたパン
ティストッキングを得た。
芯糸(20デニール)をナイロン繊維(12デニール)
でカバーリングした複合繊維からなるパンティストッキ
ングに吸尽法により固着させた。すなわち、ドラム染色
機に、ストッキングおよび水を入れて、浴比(ストッキ
ングと水との比)を1:20とする。この浴中に、調製
した繊維処理剤を20%o.w.f(対繊維重量比)で投入
し、浴を40℃で20分間回転させて、繊維処理剤をス
トッキングに含浸させた。このように吸尽処理したスト
ッキングをピックアップ率が50%となるように遠心脱
水した後、足形に装着して110℃で、2分間乾燥さ
せ、イソフラボン含有繊維処理剤により処理されたパン
ティストッキングを得た。
【0027】[実施例3]粧配規に規定されるダイズエ
キスを繊維素材生地であるガーゼに含浸させて、イソフ
ラボン含有物質を含むガーゼを得た。
キスを繊維素材生地であるガーゼに含浸させて、イソフ
ラボン含有物質を含むガーゼを得た。
【0028】以上の実施例2、3で得られた繊維素材生
地を、肌に直接当たるようにして、使用したところ、イ
ソフラボンの有する育毛抑制効果、抗炎症作用等が持続
的に発揮された。
地を、肌に直接当たるようにして、使用したところ、イ
ソフラボンの有する育毛抑制効果、抗炎症作用等が持続
的に発揮された。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、イソフラボン含有物質
と樹脂成分とを含む繊維処理剤であるから、これを用い
て繊維等を処理することで、イソフラボン含有物質が付
着した繊維等を得ることができる。したがって、このよ
うな繊維等を用いることで、イソフラボン含有物質を含
み、イソフラボンの効果が発揮される繊維製品を得るこ
とができる。すなわち、イソフラボンの有する、美白効
果、育毛抑制効果、骨粗鬆症予防効果等を発揮すること
のできる繊維製品を得ることができ、しかも、所定量の
イソフラボン含有物質が繊維に付着しているため、繊維
製品を直接肌に触れるよう身につけている間は、イソフ
ラボンが皮膚から体内に取り込まれ、その有効性が持続
するという効果がある。
と樹脂成分とを含む繊維処理剤であるから、これを用い
て繊維等を処理することで、イソフラボン含有物質が付
着した繊維等を得ることができる。したがって、このよ
うな繊維等を用いることで、イソフラボン含有物質を含
み、イソフラボンの効果が発揮される繊維製品を得るこ
とができる。すなわち、イソフラボンの有する、美白効
果、育毛抑制効果、骨粗鬆症予防効果等を発揮すること
のできる繊維製品を得ることができ、しかも、所定量の
イソフラボン含有物質が繊維に付着しているため、繊維
製品を直接肌に触れるよう身につけている間は、イソフ
ラボンが皮膚から体内に取り込まれ、その有効性が持続
するという効果がある。
Claims (6)
- 【請求項1】イソフラボン含有物質と樹脂成分とを含む
ことを特徴とする繊維処理剤。 - 【請求項2】請求項1に記載の繊維処理剤において、 前記イソフラボン含有物質は、ダイズを粉砕して得られ
るダイズパウダ、および/またはイソフラボンを含むマ
イクロカプセルであることを特徴とする繊維処理剤。 - 【請求項3】イソフラボン含有物質を含むことを特徴と
する繊維または繊維素材生地。 - 【請求項4】請求項3に記載の繊維または繊維素材生地
において、 前記イソフラボン含有物質は、ダイズを粉砕して得られ
るダイズパウダであることを特徴とする繊維または繊維
素材生地。 - 【請求項5】請求項3に記載の繊維または繊維素材生地
において、 前記イソフラボン含有物質は、イソフラボンを含むマイ
クロカプセルであることを特徴とする繊維または繊維素
材生地。 - 【請求項6】請求項3に記載の繊維または繊維素材生地
において、 前記イソフラボン含有物質は、ダイズ抽出液であること
を特徴とする繊維または繊維素材生地。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000285509A JP2002088650A (ja) | 2000-09-20 | 2000-09-20 | 繊維処理剤、および繊維または繊維素材生地 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000285509A JP2002088650A (ja) | 2000-09-20 | 2000-09-20 | 繊維処理剤、および繊維または繊維素材生地 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002088650A true JP2002088650A (ja) | 2002-03-27 |
Family
ID=18769568
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000285509A Withdrawn JP2002088650A (ja) | 2000-09-20 | 2000-09-20 | 繊維処理剤、および繊維または繊維素材生地 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002088650A (ja) |
-
2000
- 2000-09-20 JP JP2000285509A patent/JP2002088650A/ja not_active Withdrawn
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