JP2005529155A - α4インテグリンによって媒介される白血球接着を阻害するヘテロアリール化合物 - Google Patents

α4インテグリンによって媒介される白血球接着を阻害するヘテロアリール化合物 Download PDF

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Abstract

4個のインテグリンを結合する化合物が開示され、ここで、この4個のインテグリンは、好ましくはVLA−4である。これらの特定の化合物はまた、白血球の接着を阻害し、特に、4個のインテグリンによって媒介される白血球の接着を阻害し、ここで、この4個のインテグリンは、好ましくはVLA−4である。このような化合物は、哺乳動物患者における炎症性疾患(例えば、ヒトにおける喘息、アルツハイマー病、アテローム性動脈硬化、AIDS痴呆、糖尿病、炎症性腸疾患、慢性関節リウマチ、組織移植、腫瘍転移および心筋虚血)の処置に有用である。この化合物はまた、多発性硬化症などの炎症性脳疾患の処置のために投与され得る。

Description

(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、白血球接着(特にαインテグリンによって媒介される白血球接着)を阻害する化合物に関連し、ここで、αインテグリンは、好ましくはVLA−4である。
(参考文献)
以下の刊行物、特許および特許出願は、本出願において上付き数字で記載される:
Figure 2005529155
Figure 2005529155
上記の刊行物の全ては、各々個々の刊行物が具体的かつ個別にその全体が参考として援用されると示されたのと同じ程度に、本明細書中でその全体が、参考として援用される。
(技術水準)
VLA−4(αβインテグリンおよびCD49d/CD29とも呼ばれる)は、HemlerおよびTakadaによって最初に同定された、細胞表面レセプターのβ1インテグリンファミリーのメンバーであり、それぞれが、2つのサブユニット(α鎖およびβ鎖)を含む。VLA−4は、α4鎖およびβ1鎖を含む。少なくとも9個のβ1インテグリンが存在し、これらは全て、同一のβ1鎖を共有し、そしてそれぞれが異なったα鎖を有する。これらの9個のレセプターは全て、種々の細胞マトリックス分子の異なった補体(例えば、フィブロネクチン、ラミニン、およびコラーゲン)を結合する。例えば、VLA−4は、フィブロネクチンに結合する。VLA−4はまた、内皮細胞または他の細胞によって発現される、非マトリックス分子にも結合する。これらの非マトリックス分子としては、VCAM−1が挙げられ、これは、培養中のサイトカイン活性化ヒト臍静脈内皮細胞上で発現する。VLA−4の明らかなエピトープは、フィブロネクチン結合活性およびVCAM−1結合活性を担い、そして各活性は、独立して阻害されることが示されている
VLA−4および他の細胞表面レセプターによって媒介される細胞間接着は、多くの炎症応答に関連する。損傷または他の炎症性刺激の部位において、活性化された血管内皮細胞は、白血球に接着する分子を発現する。白血球の内皮細胞への接着機構は、部分的に、白血球上の細胞表面レセプターの、内皮細胞上の対応する細胞表面分子に対する認識および結合を含む。一旦結合すると、白血球は、血管壁を横切って移動し、損傷部位へ侵入し、感染と戦う化学伝達因子を放出する。免疫系の接着レセプターの総説については、例えば、SpringerおよびOsbornを、参照のこと。
実験的自己免疫脳脊髄炎(EAE)、多発性硬化症(MS)および髄膜炎のような炎症性脳障害は、内皮/白血球接着機構がさもなければ健康な脳組織への破壊を生じる、中枢神経系障害の例である。これらの炎症性疾患を有する被験体において、多数の白血球が、血液脳関門(BBB)を横切って移動する。この白血球は、甚大な組織損傷を引き起こして、神経伝導障害および麻痺を生じる毒性媒介物を放出する。
他の器官系において、組織損傷はまた、接着機構を介しても生じ、白血球の移動または活性化をもたらす。例えば、心臓組織への心筋虚血後の最初の傷害は、白血球が損傷組織に侵入してなおさらなる傷害を引き起こすことにより、さらに複雑化され得ることが、示されている(Vedderら)。接着機構によって媒介される他の炎症状態または医学的状態の例としては、例えば、喘息6〜8、アルツハイマー病、アテローム性動脈硬化9〜10、AIDS痴呆11、糖尿病12〜14(急性若年発症糖尿病を含む)、炎症性腸疾患15(潰瘍性大腸炎およびクローン病を含む)、多発性硬化症16〜17、慢性関節リウマチ18〜21、組織移植22、腫瘍転移23〜28、髄膜炎、脳炎、卒中および他の大脳の外傷、腎炎、網膜炎、アトピー性皮膚炎、乾癬、心筋虚血および成人呼吸窮迫症候群で起こる急性白血球媒介性肺損傷のような急性白血球媒介性肺損傷が、挙げられる。
クラスとして、置換されたアミノピリミジンは、VLA−4のVCAM−1への結合を阻害する(従って、抗炎症性特性を示す)として開示される29。これらの化合物が、このような結合についてアンタゴニストの特性を保有する一方、これらの化合物のバイオアベイラビリティーの増強は、その力価を増大する。
(発明の要旨)
本発明は、特定のN−[2−N’,N’−ジエチルアミノ−5−アミノスルホニルフェニルピリミジン−4−イル]−p−カルバモイルオキシフェニルアラニン化合物が、そのAUCによって測定したところ、以前に開示された他の置換アミノピリミジン化合物と比較して予期外に優れたバイオアベイラビリティーを保有するという知見に関する。
その組成物の局面の1つにおいて、本発明は、式(I):
Figure 2005529155
の化合物およびその薬学的に受容可能な塩に関し、
ここで、各Xは独立して、フルオロ、クロロまたはブロモであり;
pは、0または1〜3の整数であり;
は、メチルおよびエチルからなる群から選択され;
は、低級アルキル、低級アルケニル、および低級アルキレンシクロアルキルからなる群から選択される。
好ましい実施形態において、本発明は、式II:
Figure 2005529155
の化合物およびその薬学的に受容可能な塩を提供し、ここで、各Xは独立して、フルオロおよびクロロからなる群から選択され、
mは、1または2に等しい整数であり;
は、低級アルキル、低級アルケニル、および低級アルキレンシクロアルキルからなる群から選択される。
特に好ましい実施形態において、本発明は、式III:
Figure 2005529155
の化合物およびその薬学的に受容可能な塩を提供し、ここで、各Xは独立して、フルオロまたは クロロであり;
nは、0または1であり;
は、−CH−R’であって、ここでR’は、水素、メチルまたは−CH=CHからなる群から選択される。
別の特に好ましい実施形態において、本発明は、式(IV):
Figure 2005529155
の化合物およびその薬学的に受容可能な塩を提供し、ここで、各Xは独立して、フルオロ、クロロまたはブロモであり;
pは、0または1〜3の整数であり;
は、メチルおよびエチルからなる群から選択され;
は、低級アルキニルである、
化合物およびその薬学的に受容可能な塩を、提供する。
さらに別の特に好ましい実施形態において、本発明は、式V:
Figure 2005529155
の化合物およびその薬学的に受容可能な塩を提供し、ここで、各Xは独立して、フルオロおよびクロロからなる群から選択され、
mは、1または2に等しい整数であり;
は、低級アルキニルである。
さらに別の特に好ましい実施形態において、本発明は、式VI:
Figure 2005529155
の化合物およびその薬学的に受容可能な塩を提供し、ここで、各Xは独立して、フルオロまたはクロロであり;
nは、0または1であり;
は、低級アルキニルである。
は好ましくは、式IV、式Vまたは式VIのいずれか1つにおいてプロパルギルである。
本発明の範囲内のN−[2−N’,N’−ジメチルアミノ−5−アミノスルホニルフェニルピリミジン−4−イル]−p−カルバモイルオキシフェニルアラニン化合物としては、以下の表Iに示した化合物が、挙げられる:
Figure 2005529155
Figure 2005529155
本発明の範囲内の特定の化合物としては、以下が挙げられる。以下で使用される場合、これらの化合物は、プロピオン酸誘導体に基づいて名付けられるが、あるいは、これらの化合物は、N−[2−N’,N’−ジエチルアミノ−5−アミノスルホニルフェニルピリミジン−4−イル]−p−カルバモイルオキシ−フェニルアラニン誘導体に基づいて名付けられていてもよい。
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−クロロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,4−ジクロロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(ベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2−フルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3−フルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)イソプロピルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)イソプロピルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−クロロベンゼンスルホニル)イソプロピルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−クロロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)シクロプロピルメチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,5−ジフルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,5−ジフルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,5−ジクロロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,5−ジクロロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)−n−プロピルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)アリルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)イソブチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)−n−ブチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,6−ジフルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,3−ジフルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)プロパルギルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)プロパルギルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)−(2−トリスフルオロエチル)−アミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;およびこれらの薬学的に受容可能な塩。
別の局面において、本発明は、薬学的に受容可能なキャリアおよび治療有効量の本明細書中で定義される化合物を含有する薬学的組成物を提供する。
その方法の局面の1つにおいて、本発明は、患者における、αインテグリン(好ましくはVLA−4)によって少なくとも部分的に媒介される疾患を処置するための方法に関し、この方法は、薬学的に受容可能なキャリアおよび治療有効量の本発明の化合物を含有する薬学的組成物を投与する工程を、包含する。
本発明の化合物および薬学的組成物は、αインテグリンによって少なくとも部分的に媒介される疾患状態の処置に有用であり、αインテグリンは、好ましくはVLA−4または白血球接着であり得る。このような疾患状態としては、例えば、喘息、アルツハイマー病、アテローム性動脈硬化、AIDS痴呆、糖尿病(急性若年発症糖尿病を含む)、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎およびクローン病を含む)、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、組織移植、腫瘍転移、髄膜炎、脳炎、卒中および他の大脳の外傷、腎炎、網膜炎、アトピー性皮膚炎、乾癬、心筋虚血および成人呼吸窮迫症候群で起こる急性白血球媒介性肺損傷のような急性白血球媒介性肺損傷が、挙げられる。
他の疾患状態としては、以下のような炎症状態が挙げられるが、これらに限定はされない:結節性紅斑、アレルギー性結膜炎、視神経炎、ブドウ膜炎、アレルギー性鼻炎、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、脈管炎、ライター症候群、全身性エリテマトーデス、進行性全身性硬化症、多発性筋炎、皮膚筋炎、ヴェグナー肉芽腫症、大動脈炎、サルコイドーシス、リンパ球減少症、側頭動脈炎、心外膜炎、心筋炎、鬱血性心不全、結節性多発性動脈炎、過敏性症候群、アレルギー、過好酸性症候群、チャーグ−ストラウス症候群、慢性閉塞性肺疾患、過敏性肺炎、慢性活動性肝炎、間質性膀胱炎、自己免疫性内分泌障害、原発性胆汁性肝硬変、自己免疫性再生不良性貧血、慢性持続性肝炎および甲状腺炎。
好ましい実施形態において、αインテグリンによって媒介されるこの疾患状態は、炎症性疾患である。
(発明の詳細な説明)
上記のように、本発明は、白血球接着(特に、αインテグリン、好ましくはVLA−4によって少なくとも部分的に媒介される白血球接着)を阻害する化合物に関する。しかし、本発明をさらに詳細に説明する前に、以下の用語がまず定義される。
(定義)
別に述べられない限り、本明細書および特許請求の範囲の中で用いられる以下の用語は、下記の意味を有する:
本明細書中で使用される場合、「低級アルキル」は、1個〜5個の炭素原子を有する一価のアルキル基を言い、これは、直鎖アルキル基および分枝鎖のアルキル基を包含する。この用語は、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチルなどの基によって例示される。「低級アルキル」は、必要に応じて、ハロゲン(例えばクロロ、フルオロ、ブロモなど)で置換され得る。
用語「低級アルキレン」は、1個〜4個の炭素原子の二価のアルキレン基を言い、これは、直鎖アルキレン基および分枝鎖のアルキレン基を包含する。この用語は、メチレン、エチレン、n−プロピレン、イソ−プロピレン(−CHCH(CH)−および−CH(CH)CH−)などの基によって例示される。
用語「低級アルキニル」は、好ましくは2個〜6個の炭素原子を有し、そして少なくとも1箇所(好ましくは1箇所のみ)のアルキニル不飽和(すなわち、−C≡C)を有する、アルキニル基を言う。この用語は、アセチル(−C≡CH)、プロパルギル(−CH−C≡CH)、3−ブチニル(−CHCHC≡CH)などの基によって例示される。
用語「低級シクロアルキル」は、1個の環式環を有する3個〜6個の炭素原子の環式アルキル基を言い、例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルが挙げられる。
用語「低級アルキレンシクロアルキル」は、本明細書中で定義される低級アルキレン〜低級シクロアルキルからなる基を言う。このような基は、メチレンシクロプロピル(−CH−シクロプロピル)、エチレンシクロプロピルなどによって例示される。
「薬学的に受容可能なキャリア」は、一般的に安全で、非毒性でかつ生物学的にもそれ以外でも所望されなくはない、薬学的組成物の調製において有用なキャリアを意味し、これは、獣医学的使用およびヒト薬学的使用のために受容可能なキャリアを包含する。本明細書および特許請求の範囲の中で使用される「薬学的に受容可能なキャリア」は、1つのこのようなキャリアおよび1より多くのこのようなキャリアの両方を包含する。
疾患の「処置すること」または「処置」は、以下を包含する:(1)疾患を予防すること(すなわち、疾患に曝されるかまたは疾患の素因があるが、まだこの疾患症状を経験も呈示もしたことがない哺乳類において、疾患の臨床的症状が発症しないようにすること)、(2)疾患を阻害すること(すなわち、疾患またはその臨床症状の発症を、停止または低減すること)、または(3)疾患を和らげること(すなわち、疾患またはその臨床症状を後退させること)。
「治療有効量」は、疾患の処置のために哺乳類に投与された場合、その疾患のこのような処置をもたらすのに十分な化合物量を意味する。「治療有効量」は、化合物、疾患およびその重症度、ならびに処置される哺乳類の年齢、体重などに依存して変化する。
「薬学的に受容可能な塩」は、式Iの化合物の薬学的に受容可能な塩を言い、この塩は、当該分野で周知の、種々の有機対イオンまたは無機対イオンから誘導され、例のみとしては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、四アルキルアンモニウムなどが、挙げられる;そして、この分子が、塩基性の官能性を含む場合、有機酸または無機酸の塩(例えば、塩酸塩、塩化臭素酸塩、酒石酸塩、メシレート、酢酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩など)が挙げられる。
インテグリンは、相同な膜貫通リンカータンパク質の大型ファミリーであり、これは、ほとんどの細胞外マトリックスタンパク質(例えば、コラーゲン、フィブロネクチン、およびラミニン)を結合するための、動物細胞上の主要なレセプターである。インテグリンは、α鎖とβ鎖とからなる、ヘテロダイマーである。今日までに、9個の異なったαサブユニットおよび14個の異なったβサブユニットからなる20個の異なったインテグリンへテロダイマーが、同定されている。用語「αインテグリン」は、任意のβサブユニットと対になったαサブユニットを含む、酵素に結合された細胞表面レセプターであるヘテロダイマーのクラスを言う。VLA−4は、αインテグリンの例であり、αサブユニットおよびβ-サブユニットのヘテロダイマーであり、そしてまた、αβインテグリンとも呼ばれる。
(化合物調製)
本発明の化合物は、容易に入手し得る出発物質から、以下の実施例で示される方法および手順を使用して、調製され得る。これらの方法および手順は、N−[2−N’,N’−ジエチルアミノ−5−アミノスルホニルフェニル−ピリミジン−4−イル]−p−カルバモイルオキシ−フェニルアラニン化合物を調製するための、特定の反応プロトコールを概説する。これらの実施例および方法において例として挙げられない、範囲内の化合物は、市販されているかまたは当該分野で周知である出発物質の適切な置換によって、容易に調製される。
本発明の化合物を調製するための他の手順および反応状態は、以下に実施例において開示される。さらに、本発明の特定の局面における有用な化合物を調製するための他の手順は、米国特許第6,492,372号に開示される(この記載は、本明細書中でその全体が、参考として援用される)。
(薬学的処方物)
医薬品として使用される場合、本発明の化合物は、通常、薬学的組成物の形態で投与される。これらの組成物は、種々の経路(経口投与、直腸投与、経皮投与、皮下投与、静脈内投与、筋肉内投与、および鼻腔内投与が挙げられる)で投与され得る。これらの組成物は、注射送達および経口送達の両方によって有効である。このような組成物は、薬学分野で周知の様式で調製され、そして少なくとも1つの活性な化合物を含有する。
本発明はまた、(薬学的に受容可能なキャリアと共に)1つ以上の上記の式I〜式VIIの化合物を活性成分として含有する薬学的組成物を、包含する。本発明の組成物の生成において、活性成分は、通常、賦形剤と混合されるか、賦形剤によって希釈されるかまたはカプセル、サシェ、紙もしくは他の容器の形態であり得るようなキャリア内に閉じ込められる。使用される賦形剤は、代表的に、ヒト被験体または他の哺乳類への投与に適切な賦形剤である。賦形剤が、希釈剤として作用される場合、活性成分のためのビヒクル、キャリアまたは媒体として作用する、固形物質、半固形物質、または液体物質であり得る。従って、組成物は、錠剤、丸剤、散剤、トローチ剤、サシェ剤、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、液剤、シロップ剤、エアロゾル剤(固形として、または液体媒体中)、(例えば、10重量%までの活性化合物を含んだ軟膏、軟ゼラチンカプセル剤および硬ゼラチンカプセル剤、座剤、無菌注射可能剤、および無菌封入粉末の形状であり得る。
処方物の調製において、他の成分と混合する前に、活性化合物をすりつぶし、適切な粒子サイズを提供する必要があり得る。活性化合物が実質的に不溶である場合、通常、200メッシュ未満の粒子サイズにすりつぶされる。活性化合物が実質的に水溶性である場合、すりつぶして処方物中での実質的に一様な分布を提供することにより、粒子サイズは、通常、調整される(例えば、約40メッシュ)。
適切な賦形剤のいくつかの例としては、乳糖、ブドウ糖、ショ糖、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギネート、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリジン、セルロース、水、シロップ、およびメチルセルロースが、挙げられる。処方物は、さらに以下を含み得る:滑石、ステアリン酸マグネシウム、および鉱物油のような滑沢剤;湿潤剤;乳化剤および懸濁剤;安息香酸メチルおよび安息香酸プロピルヒドロキシのような保存剤;甘味料(sweetening agent)および香料(flavoring agent)。本発明の組成物は、従って、患者への投与後に、活性成分の迅速な放出、徐放、または遅延放出を提供するように、当該分野に公知の手順を使用して、処方され得る。
組成物は、好ましくは、単位投与量形態で処方され、各投与量は、約5mg〜約100mg、より普通には、約10mg〜30mgの活性成分を含有する。用語「単位投与量形態」は、ヒト被験体および他の哺乳類の単一投与として適切な、物理学的に別個の単位を言い、各単位は、所望の治療効果を生じるように計算された所定量の、活性物質を、適切な薬学的賦形剤と共に含有する。
活性な化合物は、広範な投与量の範囲にわたって有効であり、一般的に、薬学的有効量で投与される。しかし、実際に投与される化合物の量は、関連の状況(処置されるべき状態、選択された投与経路、投与される実際の化合物、患者個々人の年齢、体重および応答、患者の症状の重症性などが挙げられる)から見て、医師によって決定されることが、理解される。
錠剤のような固形組成物の調製について、主な活性成分は、薬学的賦形剤と混合されて、本発明の化合物の均一な混合物を含有する、固形の事前処方組成物を形成する。これらの事前処方組成物を均一であると言う場合、これは、活性成分が、組成物全体に均一に分散し、従って、組成物は、錠剤、丸剤およびカプセルとして、等分な有効単位投与量形態に、容易に細分割され得ることを意味する。次いで、この固形の事前処方組成物は、例えば0.1mg〜約500mgの本発明の活性成分を含有する、上述の型の単位投与量形態に再分割される。
本発明の錠剤または丸剤は、コートされるかまたは化合されて、長期作用という投与利点を提供する投与量形態を提供し得る。例えば、錠剤または丸剤は、内側投与量構成要素および外側投与量構成要素を含み得、後者は前者を包み込む形態である。2つの構成要素は、腸管用層によって分離され得、これは、胃における消化に抵抗して働き、そして内側構成要素をインタクトに十二指腸へ通させるか、または放出において遅延させる。種々の物質が、このような腸管用層またはコーティングに使用され得、このような物質としては、多くのポリマー酸およびポリマー酸と、シェラック、セチルアルコール、および酢酸セルロースのような物質との混合物が、挙げられる。
本発明の新規の組成物が経口投与または注射による投与のために取り込まれ得る液体形態としては、適切に風味付けされたシロップ水溶液、水懸濁液もしくは油懸濁液、および食用油(例えば、綿実油、ゴマ油、ココナッツ油、またはピーナッツ油)で風味付けされた乳剤、ならびにエリキシル剤および同様の薬学的ビヒクルが、挙げられる。
吸入またはガス吸入のための組成物としては、薬学的に受容可能な、水性溶媒もしくは有機溶媒またはそれらの混合物中の溶液または懸濁液、ならびに粉末が、挙げられる。液状組成物または固形組成物は、適切な、上述のような薬学的に受容可能な賦形剤を含み得る。好ましくは、組成物は、経口または鼻吸入経路によって、局部効果または全身的効果のために投与される。好ましくは、薬学的に受容可能な溶媒中の組成物は、不活性ガスの使用により、噴霧され得る。噴霧される溶液は、噴霧デバイスから直接吸息され得るか、または噴霧デバイスは、顔面マスクテントに取り付けられ得るか、連続または間欠性の陽圧呼息機器に取り付けられ得る。溶液組成物、懸濁液組成物、または粉末組成物は、好ましくは経口または経鼻で、処方物を適切な様式で送達するデバイスにより、投与され得る。
以下の処方例は、本発明の薬学的組成物を説明する。
(処方例1)
以下の成分を含有する硬質ゼラチンカプセルが、調製される:
成分 量
(mg/カプセル)
活性成分 30.0
デンプン 305.0
ステアリン酸マグネシウム 5.0
上記の成分は、混合され、そして硬質ゼラチンカプセル内に、340mgの量で充填される。
(処方例2)
以下の成分を使用して、錠剤処方が調製される:
成分 量
(mg/カプセル)
活性成分 25.0
微結晶性セルロース 200.0
コロイド状二酸化ケイ素 10.0
ステアリン酸 5.0
これらの成分は、混合され、そして圧縮されて、それぞれ240mgの錠剤が形成される。
(処方例3)
以下の成分を含有する乾燥粉末吸入処方が、調製される:
成分 重量%
活性成分 5
乳糖 95
活性混合物は、乳糖と混合され、そして混合物は、乾燥粉末吸入機器に加えられる。
(処方例4)
それぞれ30mgの活性成分を含有する錠剤が、以下のように調製される:
成分 量
(mg/錠剤)
活性成分 30.0mg
デンプン 45.0mg
微結晶性セルロース 35.0mg
ポリビニルピロリドン
(水中10%溶液として) 4.0mg
カルボキシメチルデンプンナトリウム 4.5mg
ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
滑石 1.0mg
計 120mg
活性成分、デンプンおよびセルロースは、U.S.シーブ第20番メッシュに通され、完全に混合される。ポリビニルピロリドンの溶液は、生じた粉末と混合され、次いでU.S.シーブ第16番メッシュに通される。このようにして生成された顆粒は、50℃〜60℃にて乾燥され、U.S.シーブ第16番メッシュに通される。カルボキシメチルデンプンナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、および滑石は、事前にU.S.シーブ第30番メッシュに通され、次いで、顆粒に添加され、混合後打錠機で加圧され、各120mgの重さの錠剤を生じる。
(処方例5)
それぞれ40mgの薬剤を含有するカプセル剤が、以下のように作製される:
成分 量
(mg/カプセル)
活性成分 40.0mg
デンプン 109.0mg
ステアリン酸マグネシウム 1.0mg
計 150.0mg
活性成分、デンプンおよびステアリン酸マグネシウムは、混合され、U.S.シーブ第20番メッシュに通され、そして硬質ゼラチンカプセル内に、150mgの量で充填される。
(処方例6)
25mgの活性成分を含有する坐剤が、以下のように作製される:
成分 量
活性成分 25mg
飽和脂肪酸グリセリド 2,000mgまで
活性成分は、U.S.シーブ第60番メッシュに通され、そして必要最低の熱を使用して事前に融解された飽和脂肪酸グリセリド中に懸濁される。この混合物は、次いで、名目上2.0gの容量の坐剤鋳型に注がれ、冷却される。
(処方例7)
それぞれ50mgの薬剤を含有する5.0mL用量につき懸濁液が、以下のように作製される:
成分 量
活性成分 50.0mg
キサンタンガム 4.0mg
カルボキシメチルセルロースナトリウム(11%)
微結晶性セルロース(89%) 50.0mg
ショ糖 1.75g
安息香酸ナトリウム 10.0mg
香料および色素 適宜
精製水 5.0mL
薬剤、ショ糖およびキサンタンガムは、混合され、U.S.シーブ第10番メッシュに通され、次いで、事前に調製された水中の微結晶性セルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム溶液と混合される。安息香酸ナトリウム、香料、および色素は、幾らかの水で希釈され、かき混ぜられながら添加される。次いで、十分な水を加え、必要な容量を得た。
(処方例8)
成分 量
(mg/カプセル)
活性成分 15.0mg
デンプン 407.0mg
ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
計 425.0mg
活性成分、デンプン、およびステアリン酸マグネシウムは、混合され、U.S.シーブ第20番メッシュに通され、そして硬質ゼラチンカプセルに425mgの量で充填される。
(処方例9)
静脈内処方物は、以下のように調製され得る:
成分 量
活性成分 250.0mg
等張生理食塩水 1000mL
(処方例10)
局所的処方物は、以下のように調製され得る:
成分 量
活性成分 1〜10g
乳化ワックス 30g
流動パラフィン 20g
白色ワセリン 2〜100g
白色ワセリンは、融けるまで温められる。流動パラフィンおよび乳化ワックスは、組み込まれ、溶けるまでかき混ぜられる。活性成分は、加えられ、そして攪拌は分散するまで続けられる。混合物は、次いで、固体になるまで冷却される。
本発明の方法において用いられる別の好ましい処方物は、経皮送達デバイス(「パッチ」)を使用する。このような経皮パッチは、本発明の化合物の継続的または断続的な制御された量での注入を提供するために、使用され得る。薬剤の送達のための経皮パッチの構築および使用は、当該分野で周知である。例えば、米国特許5,023,252号(1991年6月11日発行)を参照のこと。この特許は、本明細書中で参考として援用される。このようなパッチは、継続的、断続的また要求に応じた薬剤の送達のために、構築され得る。
この薬学的組成物を脳に導入することが所望されるかまたは必要である場合、直接または間接の配置技術が、使用され得る。直接の技術は、通常、宿主脳室系に薬物送達カテーテルを配置し、血液脳関門をバイパスすることを含む。生物学的因子を体の特定の解剖学的領域へ輸送するために使用される1つのこのような移植可能な送達システムは、米国特許第5,011,472号(本明細書中で参考として援用される)に記載される。
一般的に好ましい間接技術は、通常、親水性薬物の脂溶性薬物への変換による、薬物潜伏化(latentiation)を提供するための組成物の処方を含む。潜伏化は、一般に、薬物において存在するヒドロキシ基、カルボニル基、サルフェート基、および一級アミン基のブロッキングを通して、薬物をより脂溶性にし、そして血液脳関門を横切って移送されやすくすることを達成される。あるいは、親水性薬物の送達は、血液脳関門を一時的に開き得る高張性溶液の動脈内注入によって、増強され得る。
(有用性)
本発明の化合物は、インビボで、αインテグリンによって(このαインテグリンは、好ましくはVLA−4である)少なくとも部分的に媒介される白血球の内皮細胞への接着を、αインテグリン(好ましくはVLA−4)への競合的結合によって阻害する。従って、本発明の化合物は、αインテグリン(このαインテグリンは、好ましくはVLA−4である)または白血球接着によって媒介される哺乳動物の疾患の処置において使用され得る。このような疾患としては、哺乳動物患者における炎症性疾患が挙げられ、これらは、例えば、喘息、アルツハイマー病、アテローム性動脈硬化、AIDS痴呆、糖尿病(急性若年発症糖尿病を含む)、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎およびクローン病を含む)、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、組織移植、腫瘍転移、髄膜炎、脳炎、卒中および他の大脳の外傷、腎炎、網膜炎、アトピー性皮膚炎、乾癬、心筋虚血および成人呼吸窮迫症候群で起こる急性白血球媒介性肺損傷のような急性白血球媒介性肺損傷である。
哺乳動物患者への投与量は、何が投与されているか、投与の目的(例えば、予防または治療)、患者の状態、投与様式などによって変化する。治療適用において、組成物は、既に疾患を患っている患者に対し、治癒に十分な量かまたは疾患およびその合併症の症状を少なくとも部分的に抑止するために十分な量で、投与される。これを達成するために適切な量を、「治療有効用量」と定義する。この使用のための有効量は、処置されている疾患の状態、ならびに炎症の重篤性、患者の年齢、体重および一般的状態などに基づく担当医師の判断に依存する。
患者に投与される組成物は、上述の薬学的組成物の形態である。これらの組成物は、従来の滅菌技術によって滅菌され得るか、または濾過滅菌され得る。生じた水溶液は、そのままの使用のために梱包され得るか、または凍結乾燥され、凍結乾燥された調製物は、投与の前に滅菌水溶性キャリアと混合される。化合物調製物のpHは、代表的に3〜11の間であり、より好ましくは5〜9であり、最も好ましくは7〜8である。特定の上述の賦形剤、キャリア、または安定剤の使用が、薬学的塩の形成を生じる。
本発明の化合物の薬学的投与量は、例えば、処置がなされた特定の使用、化合物の投与の様式、患者の健康および状態、および処方医の判断によって変化する。例えば、静脈内投与については、この用量は、代表的には、体重1kgあたり約20μg〜約500μg、好ましくは体重1kgあたり約100μg〜約300μgの範囲である。鼻腔内投与のための適切な投与量の範囲は、一般的に、体重1kgあたり約0.1pg〜1mgである。有効用量は、インビトロまたは動物モデル試験系から得られた用量−応答曲線から外挿され得る。
以下の合成実施例および生物学的実施例は、本発明を解説するために提供され、いかなる意味においても本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。特に述べない限り、全ての温度は、摂氏度である。
以下の実施例において、以下の略号は、以下の意味を有する。略号が規定されていない場合、それは、一般的に受け入れられた意味を有する。
AUC=曲線下面積;
BSA=ウシ血清アルブミン;
DMAP=4−N,N−ジメチルアミノピリジン;
DMSO=ジメチルスルホキシド;
EDC=1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩;
EDTA=エチレンジアミン四酢酸;
EtOAc=酢酸エチル;
EtOH=エタノール;
bd=広い二重線;
bs=広い一重線
d=二重線;
m=多重線;
t=三重線;
s=一重線;
eqまたはeq.=当量;
FACS=蛍光活性化セルソータ;
FITC=フルオレセインイソチオシアネート;
Fmoc=N−(9−フルオレニルメトキシカルボニル);
FmocONSu=N−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−スクシンイミド;
g=グラム;
i.p.=腹腔内;
h=時間;
HBSS=ハンクス平衡生理食塩溶液;
HEPES=4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジン−エタンスルホン酸;
HOBT=1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物;
hr=時間;
IgG Fc=免疫グロブリンの結合ドメイン;
kg=キログラム;
LCMS=液体クロマトグラフィー質量分析法;
L=リットル;
m=メートル;
M=モル濃度;
Hct=ヘマトクリット、すなわち、血液サンプルの容積中の遠心分離によって得られる充填赤血球の測定値;
HB=ヘモグロビン;
MCH=平均血球性ヘモグロビン;Hb/RBC;
MCHC=百分率として表した平均血球性ヘモグロビン数;Hb/Hct。
MCV=平均血球容積;1赤血球あたりの立方マイクロメートルで便利に表した、赤血球の平均容積;
RBC=赤血球数;
MeOH=メタノール;
mg=ミリグラム;
mL=ミリリットル;
mm=ミリメートル;
mM=ミリモル濃度;
mol=モル;
mmol=ミリモル;
mp=融点;
mpk=1キログラムあたりのミリグラム;
N=規定;
NaOEt=ナトリウムエトキシド;
NMM=N−メチルモルホリン;
OtBu=tert−ブトキシ;
PBS++=リン酸緩衝化生理食塩水;
Phe=L−フェニルアラニン;
Pro=L−プロリン;
psi=平方インチあたりのポンド;
q.s.=容積にする;
=保持係数;
rpm=1分間あたりの回転;
rt=室温;
sat=飽和した;
t−BuOH=tert−ブタノール;
TFA=トリフルオロ酢酸;
THF=テトラヒドロフラン;
TLCまたはtlc=薄層クロマトグラフィー;
TYR=チロシン;
μL=マイクロリットル;
μM=マイクロモル濃度;
μg=マイクログラム;
=総容積;
WBC=白血球;
w/w=重量/重量;
w/v=重量/容積;
v/v=容積/容積。
(実施例1)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
(一般)
フラッシュクロマトグラフィーを、Biotage Flash 75Lを用い、800gのKP−Silシリカカートリッジ(32〜63μM、60オングストローム、500〜550m/g)を用いて行った。Rを、分析薄層クロマトグラフィーについて、正常相についてはEM Science Silica Gel F(254)250μM厚プレートを、そして逆相についてはWatman MKC18F 200μM厚プレートを用いて記録した。
(工程1:2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジンの調製)
5−ニトロウラシルを、Whittaker(J.Chem.Soc.1951,1565)の手順に従ってオキシ塩化亜リン酸およびN,N−ジメチルアニリンで処理して、表題化合物を得た。表題化合物はまた、City Chemical(West Haven,CT)から入手可能である。
(工程2:2−(2−ジエチルアミノ−5−ニトロピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸,t−ブチルエステルの調製)
−10℃において、THF(250mL)中の2−アミノ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸(30.6g、0.129mol)の溶液に、添加の間、温度を5℃未満に保ちながら、2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(25g、0.129mol)を添加した。一旦添加が完了したら、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(33.7mL、0.194mol)を滴下した。−10℃で1時間攪拌した後、ジエチルアミン(66.73mL、0.645mol)をゆっくりと添加し、次いで反応混合物を一晩、室温まで温めた。この反応混合物をジエチルエーテル(500mL)で希釈し、そして有機層を0.2Nクエン酸(3×150mL)、水(1×150mL)、および10% KCO(3×150mL)で洗浄した。有機相を乾燥し(NaSO)、濾過し、そして減圧濃縮して、黄色の残渣を得た。この残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲルにおいて20% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、37.39g(67%)の表題化合物を黄色泡状物として得た。R=0.21(シリカゲルにおいて25% EtOAc/ヘキサン)。
(工程3:2−(2−ジエチルアミノ−5−ニトロピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸t−ブチルエステルの調製)
CHCl(600mL)中の2−(2−ジエチルアミノ−5−ニトロピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオン酸t−ブチルエステル(31.80g、0.074mol)の溶液に、DMAP(9.00g、0.074mol)を添加した。5分後、トリエチルアミン(10.23mL、0.074mol)を滴下した。N,N−ジメチルカルバミルクロリド(13.83mL、0.110mol)を滴下し、そして反応物を加熱して、一晩、還流させた。この反応混合物を減圧濃縮し、そしてEtOAc(1L)中に溶解した。有機相を0.5Mクエン酸(3×250mL)、飽和NaHCO(3×250mL)、ブライン(1×250mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして減圧濃縮して、37.0g(99%)の表題化合物を白色固体として得た。
(工程4:2−(2−ジエチルアミノ−5−アミノピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸t−ブチルエステルの調製)
EtOH(250mL)中の2−(2−ジエチルアミノ−5−ニトロピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−ジメチルカルバモイル−オキシフェニル)プロピオン酸t−ブチルエステル(37.0g、0.073mol)および10% Pd/C(3.8g、10wt% Pd)の混合物を、60psi水素下で、TLC(シリカゲルにおいて50% EtOAc/ヘキサン)が生成物への100%の変換を示すまで(48時間)振盪した。次いで、反応混合物をCelite栓を通して濾過し、そして減圧濃縮して、32.0g(92%)の表題化合物を紫色の泡状物として得た。
(工程5:2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)アミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸t−ブチルエステルの調製)
2−(2−ジエチルアミノ−5−アミノピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシ−フェニル)プロピオン酸t−ブチルエステル(32.0g、0.067mol)のピリジン(120mL)溶液を、ドライアイス/CHCN浴を用いて−20℃に冷却した。混合物を30分間攪拌し、次いでp−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(13.18g、0.067mol)をゆっくりと添加した。反応物を−20℃で4.5時間攪拌し、次いで3−ジメチルアミノプロピルアミン(8.52mL、0.067mol)を添加し、次いで混合物を一晩、室温まで温めた。反応物を減圧濃縮した。残渣をEtOAc(1L)中に溶解し、そして有機相を0.5Mクエン酸(3×900mL)、水(1×900mL)、飽和NaHCO(3×900mL)、ブライン(1×900mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして減圧濃縮して、褐色の残渣を得た。この残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲルにおいて50% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、33.04g(77%)の表題化合物を黄色泡状物として得た。R=0.54(シリカゲルにおいて3:2のEtOAc/ヘキサン)。
(工程6:2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸t−ブチルエステルの調製)
アセトン(510mL)中2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)アミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチル−カルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸t−ブチルエステル(33.04g、0.052mol)の溶液にKCO(8.69g、0.063mol)を添加し、そして混合物を10分間、室温で攪拌した。次いで、硫酸ジメチル(5.95mL、0.063mol)をゆっくりと添加し、そして反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物を減圧濃縮し、そして残渣をEtOAc(600mL)中に溶解した。有機相を水(2×400mL)、ブライン(2×400mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲルにおいて2:1のヘキサン/EtOAc)によって精製して、28.69g(85%)の表題化合物を白色固体として得た。
(工程7:2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸ヒドロクロリドの調製)
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸t−ブチルエステル(28.69g、0.044mol)のギ酸(500mL)溶液を70℃まで2時間加熱し、次いで減圧濃縮した。残渣をギ酸(500mL)中に再度溶解し、次いで70℃にて2時間再度加熱し、次いで再度、減圧濃縮した。残渣をギ酸(500mL)中に再度溶解し、次いで70℃にて1時間再度加熱した。溶液の容積を90%減少させ、次いで1.0M HCl(44mL、0.044mol)および蒸留水(490mL)で処理した。得られた均質な溶液を減圧濃縮し、次いで蒸留水(100mL)を添加し、そして均質な溶液を14日間にわたって凍結乾燥して、26.76g(96%)の表題化合物を白色固体として得た。
Figure 2005529155
(実施例2)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−クロロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程6および工程7を、実施例1についての通りに実施した。工程5を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドの代わりに4−クロロベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例3)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程6および工程7を、実施例1についての通りに実施した。工程5を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドの代わりに3,4−ジフルオロベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例4)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,4−ジクロロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程6および工程7を、実施例1についての通りに実施した。工程5を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドの代わりに3,4−ジクロロベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例5)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(ベンゼンスルホニル)メチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルボニルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程6および工程7を、実施例1についての通りに実施した。工程5を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドの代わりにベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例6)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2−フルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程6および工程7を、実施例1についての通りに実施した。工程5を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドの代わりに2−フルオロベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例7)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3−フルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程6および工程7を、実施例1についての通りに実施した。工程5を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドの代わりに3−フルオロベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例8)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)イソプロピルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2および工程3を、実施例1についての通りに実施した。その後、工程4および工程6を、1ポット中で、以下の手順に従って達成した。その後、工程5および工程7を、実施例1についての通りに実施した。
Figure 2005529155
(2−(2−ジエチルアミノ−5−イソプロピルアミノピリミジン−4−イル)−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸t−ブチルエステルの調製についての代替的1ポット手順)
EtOH(15mL)中の2−(2−ジエチルアミノ−5−ニトロピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸t−ブチルエステル(5.0g、0.010mol)、氷酢酸(10滴)、アセトン(2.19mL、0.030mol)、および酸化白金(0.250g、5wt%)の混合物を、45psi水素において、TLC(50% EtOAc/ヘキサン)が生成物への100%の変換を示すまで(20時間)水素付加した。次いで、反応混合物を、Celite栓を通して濾過し、そして減圧濃縮して、褐色の残渣を得た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(4:1のEtOAc/ヘキサン)によって精製して、3.54g(70%)の9を紫色の泡状物として得た。
(実施例9)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程5および工程7を、実施例1についての通りに実施した。工程6を、硫酸ジメチルの代わりにヨウ化エチルを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例10)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)イソプロピルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程6および工程7を、実施例8についての通りに実施した。工程5を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドの代わりに3,4−ジフルオロベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例11)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−クロロベンゼンスルホニル)イソプロピルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程6および工程7を、実施例8についての通りに実施した。工程5を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドの代わりに4−クロロベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例12)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程6および工程7を、実施例9についての通りに実施した。工程5を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドの代わりに3,4−ジフルオロベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例13)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−クロロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程6および工程7を、実施例9についての通りに実施した。工程5を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドの代わりに4−クロロベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例14)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)シクロプロピルメチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイル−オキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程5および工程7を、実施例1についての通りに実施した。工程6を、硫酸ジメチルおよび炭酸カリウムの代わりにブロモメチルシクロプロパンおよび炭酸セシウムを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例15)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,5−ジフルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程6および工程7を、実施例1についての通りに実施した。工程5を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドの代わりに3,5−ジフルオロベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例16)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,5−ジフルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程5および工程7を、実施例15についての通りに実施した。工程6を、硫酸ジメチルの代わりにヨウ化エチルを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例17)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程6および工程7を、実施例1についての通りに実施した。工程5を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドの代わりに2,4−ジフルオロベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例18)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程5および工程7を、実施例17についての通りに実施した。工程6を、硫酸ジメチルの代わりにヨウ化エチルを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例19)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,5−ジクロロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程6および工程7を、実施例1についての通りに実施した。工程5を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドの代わりに3,5−ジクロロベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例20)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,5−ジクロロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程5および工程7を、実施例19についての通りに実施した。工程6を、硫酸ジメチルの代わりにヨウ化エチルを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例21)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)−n−プロピルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程5および工程7を、実施例1についての通りに実施した。工程6を、硫酸ジメチルの代わりにヨウ化1−プロピルを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例22)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)アリルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程5および工程7を、実施例1についての通りに実施した。工程6を、硫酸ジメチルの代わりに臭化アリルを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例23)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)イソブチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程5および工程7を、実施例1についての通りに実施した。工程6を、硫酸ジメチルの代わりにヨウ化イソブチルを用いて実施した。MS m/z 631.2(MH)。
(実施例24)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)−n−ブチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程5および工程7を、実施例1についての通りに実施した。工程6を、硫酸ジメチルの代わりにヨウ化1−ブチルを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例25)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,5−ジフルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程6および工程7を、実施例1についての通りに実施した。工程5を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドの代わりに2,6−ジフルオロベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例26)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2.3−ジフルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程6および工程7を、実施例1についての通りに実施した。工程5を、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリドの代わりに2,3−ジフルオロベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施した。2,3−ジフルオロベンゼンスルホニルクロリドを、以下の手順によって調製した。
Figure 2005529155
(2,3−ジフルオロベンゼンスルホニルクロリドの調製)。
以下の手順を、2つのフラスコを用いて実行した。第1のフラスコでは、2,3−ジフルオロアニリン(2.0g、0.015mol)を濃HCl(15.9mL)中に溶解し、そして得られた溶液を、氷/NaCl浴を用いて−5℃まで冷却した。蒸留水(13.6mL)中の亜硝酸ナトリウム(1.18g、0.017mol)の溶液を、温度を0℃未満に維持しながら、攪拌しながら少しずつ添加し、そして混合物を10分間攪拌した。第2のフラスコでは、塩化チオニル(5.08mL、0.069mol)を、氷/NaCl浴を用いて予め−5℃に冷却した蒸留水(30.6mL)に滴下した。得られた溶液を室温まで温め、次いでCu(I)Cl(0.08g、0.77mmol)を添加し、次いで反応混合物を−5℃まで再度冷却した。連続して冷却および攪拌しながら、第1フラスコの内容物を2mLずつ第2フラスコの内容物へと添加し、そして混合物を30分間攪拌し、この間に沈澱物が形成された。この沈澱物を濾過により単離し、冷たい水で洗浄し、そして減圧下で保存して、3.25g(98%)の10を白色固体として得た。
(実施例27)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)プロパルギルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程5および工程7を、実施例1についての通りに実施した。工程6を、硫酸ジメチルの代わりに臭化プロパルギルを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例28)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)プロパルギルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程5および工程7を、実施例17についての通りに実施した。工程6を、硫酸ジメチルの代わりに臭化プロパルギルを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例29)
(2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)−(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイル−オキシフェニル)プロピオン酸の調製)
工程1、工程2、工程3、工程4、工程5および工程7を、実施例1についての通りに実施した。工程6を、硫酸ジメチルおよび炭酸カリウムの代わりに三フッ化2,2,2−トリフルオロエチルおよび炭酸セシウムを用いて実施した。
Figure 2005529155
(実施例A)
(αβインテグリン接着アッセイ:ヒト血漿フィブロネクチンに対するJurkatTM細胞の接着)
(手順)
96ウェルプレート(Costar 3590 EIAプレート)を、ヒトフィブロネクチン(Gibco/BRL,カタログ番号33016−023)を10μg/mLの濃度にて、一晩、4℃にて用いてコーティングした。次いで、これらのプレートを、生理食塩水中のウシ血清アルブミン(BSA;0.3%)の溶液でブロックした。JurkatTM細胞(対数期増殖に維持した)を、Calcein AMを製造業者の指示に従って用いて標識し、そして2×10細胞/mLの濃度にてHepes/生理食塩水/BSA中に懸濁した。次いで、これらの細胞を試験化合物およびコントロール化合物に30分間、室温にて曝露し、その後、フィブロネクチンでコーティングしたプレートの個々のウェルに移した。接着を、37℃にて35分間生じさせた。次いで、これらのウェルを、穏やかな吸引および新鮮な生理食塩水でのピペッティングによって洗浄した。残りの接着細胞に会合した蛍光を、蛍光プレートリーダーをEX 485/EM 530にて用いて定量した。
細胞培養物を、定常期のJurkatTM細胞を1日目に1:10に、そして2日目に1:2に最初に分けることにより調製して、3日目にアッセイを行った。1日目に1:10に分けた細胞を、4日目のアッセイのために3日目に1:4に分けた。
アッセイプレートを、PBS++中で、10μg/mLにてGibco/BRL Human Fibronectin(カタログ番号33016−023)の作業溶液を最初に調製することにより調製した。次いで、Costar 3590 EIAプレートを、50μL/ウェルを用いて2時間、室温にて(しかし、これはまた、4℃にて一晩放置し得る)コーティングした。最終的に、このプレートを吸引し、そしてHepes/生理食塩水緩衝液(100μL/ウェル)をRTにて1時間用いてブロックし、続いて150μLのPBS++を用いて3回洗浄した。
化合物希釈を、以下の通りに化合物の1:3の連続希釈物を調製することにより達成した。各プレート(4化合物/プレート)について、600μLを、Titertubeラック中の4つのBio−Rad Titertubeに添加した。充分な化合物を各適切なチューブに添加して、当該分野で周知の方法を用いて、2×濃度を得た。Falcon Flexiプレートを用いて、100μLのHepes/生理食塩水緩衝液またはヒト血清をB行〜G行に添加した。ピペッタに均質に間隔を空けて4つのチップを備えた、180μLに設定したマルチチャネルピペッタを用いた。各セットの4つのチューブを5回混合し、そして180μLの2×化合物を、B行の各化合物希釈物の列に最初に移し、A行を空のままにした。180μLをA行の他のウェルに添加した。混合後のそれぞれの時点でチップを交換して、50μLを次の希釈物に移し、そして5回混合することによりこのプレートにおいて系列希釈を行った。希釈をF行において停止した。G行には、化合物は存在しなかった。
Hepes/生理食塩水緩衝液またはヒト血清中の20μg/mLの21/6抗体溶液はポジティブコントロールであり、そして細胞懸濁プレートに添加するために試薬トラフ中に取っておいた。
細胞染色を、50mLチューブ中での遠心分離(1100rpmにて5分間)中で対数期JurkatTM細胞を最初に収集することによって達成した。これらの細胞を、50mL PBS++中に再懸濁し、スピンし、そして20mL PBS++中に再懸濁した。これらの細胞を、20μLのCalcein AMを30分間分間、R.T.にて添加することにより染色した。容積を、Hepes/生理食塩水緩衝液を用いて50mLにし、そしてこれらの細胞を計数し、スピンし、そしてHepes/生理食塩水緩衝液またはヒト血清中に2×10細胞/mLに再懸濁した。
これらの化合物を、以下の手順を用いてインキュベートした。新たなフレキシ(flexi)プレートにおいて、65μLの染色細胞をB行〜H行に添加した。次いで、65μLの2×化合物をプレート設定後に適切な行に添加し、そして3回混合した。65μLの2×−21/6抗体をH行に添加し、そして3回混合した。最終的に、このプレートを室温で30分間インキュベートした。
フィブロネクチン接着を、以下の溶解手順の後に蛍光プレートリーダーをEX 485/EM 530にて用いて測定した。インキュベーション後、これらの細胞を3回混合し、そして100μLを、フィブロネクチンでコーティングしたプレートに移し、そして37℃で約35分間インキュベートした。100μLのR.T.PBS++をウェルの側面に穏やかにピペッティングし、そしてプレートを90度回転させて吸引することにより、各プレートを行毎に洗浄した。この手順を、合計3回の洗浄について繰り返した。ウェルの側面にピペッティングすることにより洗浄した後、各ウェルに100μLを満たした。
IC50値を、ヒト血清の存在下およびヒト血清の不存在下の両方において、各化合物について算出した。IC50は、増殖または活性が50%阻害される濃度である。データを、以下の表に表す。
Figure 2005529155
Figure 2005529155
Figure 2005529155
Figure 2005529155
(実施例B)
(αβに対する候補化合物の結合の決定のためのインビボ飽和アッセイ)
以下は、次の実施例に記載される実験的自己免疫脳脊髄炎(「EAE」)モデルまたは他のインビボモデルにおいて活性であるために、化合物について必要とされる血漿レベルを決定するためのインビトロアッセイを記載する。
対数増殖Jurkat細胞を洗浄し、そして20μg/mLの15/7抗体(Yednockら,J.Biol.Chem.(1995)270(48):28740)を含む正常動物血漿中に再懸濁する。
Jurkat細胞を、標準曲線のための標準的な12点系列希釈を用いた66μM〜0.01μMの種々の濃度で既知の候補化合物量を含む正常血漿サンプル、または候補化合物処置動物の末梢血から得た血漿サンプルのいずれかに2倍希釈する。
次いで、細胞を30分間、室温にてインキュベートし、2%ウシ胎仔血清および各1mMの塩化カルシウムおよび塩化マグネシウムを含むリン酸緩衝化生理食塩水(「PBS」)(アッセイ培地)を用いて2回洗浄して、未結合の15/7抗体を除去する。
次いで、細胞を、研究される動物種由来の5%血清との共インキュベーションによって任意の非特異的交差反応性のために吸着させたフィコエリトリン結合体化ヤギF(ab’)抗マウスIgG Fc(Immunotech,Westbrook,ME)(1:200)に曝露し、そして暗所にて4℃で30分間インキュベートする。
細胞を、アッセイ培地を用いて2回洗浄し、そしてアッセイ培地に再懸濁する。次いで、これらを、標準的な蛍光活性化セルソータ(「FACS」)分析をYednockら、J.Biol.Chem.,1995,270:28740に記載の通りに用いて分析する。
次いで、このデータを、例えば、規定用量応答様式で、用量に対する蛍光としてグラフにする。曲線の上のプラトーをもたらす用量レベルは、インビボモデルにおいて効力を得るために必要なレベルを表す。
このアッセイをまた用いて、他のインテグリン(例えば、αβに最も近縁のインテグリンであるαインテグリン(Palmerら,1993,J.Cell Bio.,123:1289))の結合部位を飽和するために必要な血漿レベルを決定し得る。このような結合は、αβインテグリンによって媒介される炎症状態(例として、慢性喘息に伴って生じる気道の過剰応答性および閉塞、アテローム性動脈硬化症における平滑筋細胞増殖、血管形成術後の脈管閉塞、腎臓病の結果としての線維症および糸球体瘢痕、大動脈狭窄、慢性関節リウマチにおける滑膜の肥大、ならびに潰瘍性大腸炎およびクローン病の進行に伴って生じる炎症および瘢痕が挙げられる)についてのインビボ有用性の予測である。
従って、上記のアッセイは、αβインテグリンの結合を測定するために、Jurkat細胞の代わりに、αβインテグリン(Yokosakiら,1994,J.Biol.Chem.,269:26691)をコードするcDNAでトランスフェクトしたヒト結腸癌細胞株SW 480(ATTC番号CCL228)を用いて実施され得る。コントロールとして、他のαサブユニットおよびβサブユニットを発現するSW 480細胞を用い得る。
従って、本発明の別の局面は、哺乳動物患者における疾患を処置するための方法に関し、この疾患は、αβによって媒介され、そしてこの方法は、この患者に、治療有効量の本発明の化合物を投与する工程を包含する。このような化合物は好ましくは、本明細書中の上記の薬学的組成物中で投与される。有効な毎日の投与は、患者の年齢、体重、状態に依存する。これらの要因は、担当医によって容易に確認され得る。しかし、好ましい実施形態では、これらの化合物は、1日当り約20μg/kg〜約500μg/kgで投与される。
(実施例C)
(バイオアベイラビリティの決定のための、カセット投与および血清分析)
経口バイオアベイラビリティを、ラットにカセット(すなわち、1つの投与溶液あたり6つの化合物の混合物)を投与することによりスクリーニングした。このカセットは、10mg/kgの総用量で、5つの試験品および標準化合物を含んでいた。各化合物/試験品を、等モル量の1N NaOHを用いてナトリウム塩に変換し、そして水中に2mg/mLに溶解した。このカセットを、6つの溶液の各々の等容積を混合することにより調製した。カセット投与溶液を充分に混合し、次いでpHを7.5〜9に調整した。投与溶液を、本研究の1日前に調製し、そして室温にて一晩攪拌した。
Charles River Laboratoriesからの雄性Sprague Dawley(SD)ラット(6〜8週齡)を、このスクリーニングにおいて用いた。ラットを少なくとも1日間検疫し、そして食物および水に連続的に接近させた。このカセットの投与の前夜に、これらのラットを約16時間断食させた。
4匹のSDラットを各カセットに割り当てた。1用量の投与溶液を各ラットに経口投与した。投与容積(5mL/kg)および時間を記録し、そして投与後2時間ラットに給餌した。
血液サンプルを、以下の時点で心臓穿刺を介して収集した:4時間、8時間および12時間。血液収集の直前に、ラットを10〜20秒間以内にCOガスで麻酔した。12時間のサンプルを収集した後、ラットをCO窒息を介して安楽死させ、続いて頚椎脱臼した。
血液サンプルを、室温未満の温度(4℃)でヘパリン処理したマイクロテイナー(microtainer)チューブ中に保持し、その後、これらを加工した。血液サンプルを遠心分離し(10000rpmにて5分間)、そして血漿サンプルを取り出し、そして薬物レベルについて分析するまで−20℃フリーザー中で保存した。血漿中の薬物レベルを、直接的血漿沈澱についての以下のプロトコルを用いて分析した。
100μLの試験血漿、150μLのメタノールをこの順に添加し、続いて10〜20秒間ボルテックスすることにより、インビボ血漿サンプルを1.5mLの96ウェルプレート中に調製した。アセトニトリル中0.05ng/μLの内部標準(150μL)を添加し、そして30秒間ボルテックスした。
100μLのコントロールマウス血漿、続いて150μLのメタノールの順で添加し、そして10〜20秒間ボルテックスすることにより、標準曲線サンプルを1.5mLの96ウェルプレート中に調製した。アセトニトリル中0.05ng/μLの内部標準(150μL)を添加し、そして30秒間ボルテックスした。これらのサンプルを、50%メタノール中の0〜200ng(10種の濃度)の目的の化合物でスパイクして、0.5ng/mL〜2,000ng/mLの標準曲線範囲を得た。再度、このサンプルを30秒間ボルテックスした。
次いで、これらのサンプルを、Eppendorf微量遠心機中で3000rpmにて20〜30分間スピンし、その後、上清の80%〜90%をきれいな96ウェルプレートに移した。次いで、これらのサンプルが乾燥するまで、有機溶媒をエバポレートした(40℃にてN下/30〜60分間(ZymarkTurbovap))。
次いで、残渣を200〜600L移動相(50% CHOH/0.1% TFA)中に溶解した。次いで、LC/MS/MSを、PE−Sciex API−3000三重四極(quadurpole)質量分析計(SN0749707)(Perkin−Elmer,Series200オートサンプラー)および島津10Aポンプを用いて泳動した。PE−Sciex Analyst(v1.1)を用いて取得を行い、そしてデータの解析および定量を、PE−Sciex Analyst(v1.1)を用いて達成した。5〜50μLのサンプル容積を、25% CHOH、0.1% TFA−100% CHOH、0.1% TFAの移動相を用いて逆相ThermoHypersil DASH−18カラム(Keystone 2.0×20mm、5μm、PN:8823025−701)に注入した。泳動時間は、約300μL/分の流速にて約8分間であった。
曲線下面積(AUC)を、t=0から最後のサンプリング時間tまでの線形規則(linear trapezoidal rule)を用いて算出した(Handbook of Basic Pharmacokinetics,Wolfgang A.RitschelおよびGregory L.Kearns,第5版,1999を参照のこと)。
AUC0→tx=S((C+Cn+1)/2))・(tn+1−t)[(μg/mL)h]。
カセット投与パラダイムの脈管外投与後4時間、8時間および12時間のサンプルの場合、AUCを、t=0〜t=12hで算出した。AUC0→12h値を各個々の動物について算出した。そして平均AUC0→12hを以下の表に報告する。
Figure 2005529155
Figure 2005529155
(実施例D)
(喘息モデル)
αβインテグリンによって媒介される炎症状態としては、例えば、好酸球流入、気道過剰応答性および慢性喘息に伴って生じる閉塞が挙げられる。以下は、喘息を処置する際に使用するための本発明の化合物のインビボでの影響を研究するために用いた喘息の動物モデルを記載する。
(ラット喘息モデル)
Chapmanら,Am J.Resp.Crit.Care Med,.153 4,A219(1996)およびChapmanら,Am.J.Resp.Crit Care Med 155:4,A881(1997)(これらは両方とも、それらの全体が参考として援用される)によって記載される手順に従う。オボアルブミン(OA;10μg/mL)を水酸化アルミニウム(10mg/mL)と混合し、そしてBrown Norwayラットに0日目に(i.p.)注射した。アジュバントを伴ってのOAの注射を、7日目および14日目に繰り返した。21日目に、感作した動物をプラスチックチューブ中に拘束し、そして鼻のみを曝露する系においてOA(10mg/kg)のエアロゾルに(60分間)曝露した。動物を72時間後にペントバルビタール(250mg/kg、i.p.)を用いて屠殺する。肺を、気管カニューレを介し、3アリコート(4mL)のハンクス溶液(HBSS×10、100mL;EDTA 100mM、100mL;HEPES 1M、25mL;HOを用いて1Lにした)を用いて洗浄した;回収した細胞をプールし、そして回収した流体の総容積をハンクス溶液の添加によって12mLに調整した。総細胞を計数し(Sysmexマイクロセル計数器F−500,TOA Medical Electronics Otd.,Japan)、そして回収した流体を(約10細胞/mLになるように)希釈し、そしてアリコート(100μL)を遠心機(Cytospin,Shandon,U.K.)中にピペッティングすることにより、塗沫標本(smear)を作製した。塗沫標本を風乾し、メタノール中のファーストグリーン(fast green)(2mg/mL)の溶液を用いて5秒間固定し、そして好酸球、好中球、マクロファージおよびリンパ球を区別するために、エオシンG(5秒間)およびチアジン(5秒間)(Diff−Quick,Browne Ltd.U.K.)を用いて染色した。1塗沫標本あたり計500の細胞を、油浸して光学顕微鏡で計数した(×100)。本発明の化合物を0.5%カルボキシメチルセルロースおよび2% Tween80懸濁物中に処方し、そしてアレルゲンであるオボアルブミンに対して感作したラットに経口投与した。能動的に感作されたBrown Norwayラットの気道におけるアレルゲン誘発性白血球(leucocyte)蓄積を阻害した化合物は、このモデルにおいて活性であると考えられた。
(マウス喘息モデル)
化合物をまた、Kungら,Am J.Respir.Cell Mol.Biol.13:360−365(1995)およびSchneiderら(1999)Am J.Respir.Cell Mol.Biol.20:448−457(1999)(これらは各々、それらの全体が参考として援用される)によって記載される手順に従って、急性肺炎症のマウスモデルにおいて評価した。雌性Black/6マウス(8〜12週齡)を、20μgのova(Grade 4,Sigma)および2mg注射ミョウバン(Pierce)を含む0.2mL ova/ミョウバン混合物の腹腔内注射(i.p.)によって1日目に感作した。追加免疫注射を、14日目に投与した。マウスを、28日目および29日目に、エアロゾル化した1% ova(0.9%生理食塩水中)で20分間チャレンジした。マウスを安楽死させ、そして気管支肺胞(bronchaveolar)洗浄液サンプル(3mL)を30日目(最初のチャレンジの48時間後)に収集した。好酸球を、FAC/FITC染色法によって定量した。本発明の化合物を0.5%カルボキシメチルセルロースおよび2% Tween80懸濁物中に処方し、そして、アレルゲンであるオボアルブミンに対して感作したマウスに経口投与した。能動的に感作されたC57BL/6マウスの気道におけるアレルゲン誘発性白血球蓄積を阻害した化合物を、このモデルにおいて活性であると考えた。
(ヒツジ喘息モデル)
このモデルは、Abrahamら,J.Clin,Invest,93:776−787(1994)およびAbrahamら,Am J.Respir Crit Care Med 156:696−703(1997)(これらは両方とも、それらの全体が参考として援用される)によって記載される手順を用いる。本発明の化合物は、Ascaris suum抗原に対して過敏感性であるヒツジに対する静脈内投与(生理食塩水溶液)、経口投与(2% Tween80、0.5%カルボキシメチルセルロース)、およびエアロゾル投与によって評価した。初期抗原誘発性気管支応答を減少させるかおよび/または晩期(late−phase)気道応答をブロックする(例えば、抗原誘発性晩期応答および気道過剰応答性(「AHR」)に対する保護効果を有する)化合物を、このモデルにおいて活性であると考える。
吸入したAscaris suum抗原に対して初期気管支応答および晩期気管支応答の両方を発症することが示されるアレルギーヒツジを、候補化合物の気道への影響を研究するために用いた。2%リドカインを用いた鼻通路の局所麻酔後、1つの外鼻孔を介して食道下部へとバルーンカテーテルを進ませた。次いで、これらの動物を、可橈性光ファイバー気管支鏡をガイドとして用い、他の外鼻孔を通して、カフを付けた気管内チューブとともにインキュベートした。
腹膜内圧を、Abraham(1994)に従って評価した。エアロゾル(以下の処方を参照のこと)を、Andersenカスケードインパクタを用いて決定したところ3.2μmの質量メジアン空気力学的直径を有するエアロゾルを提供する使い捨て医療用ネブライザを用いて生成した。このネブライザを、ソレノイド弁および圧縮空気(20psi)の供給源からなる線量計系に接続した。このネブライザの出力をプラスチックT片に向け、その一端をピストン呼吸器の吸気口へと接続した。ソレノイドバルブを、この呼吸器の吸気サイクルの開始時に1秒間活動させた。エアロゾルを500mLのVおよび20呼吸/分の速度にて送達した。0.5%重炭酸ナトリウム溶液のみをコントロールとして用いた。
気管支応答性を評価するために、カルバコールに対する累積濃度応答曲線を、Abraham(1994)に従って作成した。気管支生検を、処置開始前および処置開始後、ならびに抗原チャレンジの24時間後に採取した。気管支生検を、Abraham(1994)に従って実施した。
肺胞マクロファージのインビトロ接着研究をまた、Abraham(1994)に従って実施し、そして接着細胞の百分率を算出した。
(エアロゾル処方)
0.5%重炭酸ナトリウム/生理食塩水(w/v)中の30.0mg/mLの濃度の候補化合物の溶液を、以下の手順に従って調製する。
(A.0.5%重炭酸ナトリウム/生理食塩水ストック溶液(100.0mL)の調製)
Figure 2005529155
(手順)
1.0.5g重炭酸ナトリウムを100mLメスフラスコ中に添加する。
2.約90.0mLの生理食塩水を添加し、そして溶解するまで超音波処理する。
3.生理食塩水を用いて100.0mLに合わせ、そして徹底的に混合する。
(B.30.0mg/mL候補化合物(10.0mL)の調製)
Figure 2005529155
(手順)
1.0.300gの候補化合物を10.0mLメスフラスコ中に添加する。
2.約9.7mLの0.5%重炭酸ナトリウム/生理食塩水ストック溶液を添加する。
3.候補化合物が完全に溶解するまで超音波処理する。
4.0.5%重炭酸ナトリウム/生理食塩水ストック溶液を用いて10.0mLに合わせ、そして徹底的に混合する。
(実施例E)
(C57B6マウスに対する10日間の毒性研究)
10日間の研究を実施して、雌性C57B6マウスに対する本発明の化合物の毒性を評価した。この化合物を、各用量レベルにおいて5匹のマウスを用いて、5用量レベル(0(ビヒクルコントロール)、10、30、100、300および1000mg/kg(mpk))にて、胃管栄養法によって投与した。全てのレベルについての用量容積は、10mL/kgであった。用量溶液または用量懸濁物を、0.5%カルボキシメチルセルロース(CMC)中の2% Tween 80中に調製し、そして新たな用量溶液または用量懸濁物を、2〜3日毎に調製した。生存中の観察は、体重(研究1日目、2日目、3日目、5日目、7日目、8日目および11日目)、毎日のケージの側での臨床観察(1〜2回/日)および周期的(研究−1日目、2日目および9日目)の機能的観察バッテリーを含んでいた。
終了時に、血液サンプルを、臨床的病理(血液学および臨床化学)および薬物レベルのために心臓穿刺によって収集した。EDTA血液サンプルを、総白血球数、赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、赤血球指数(MCV、MCH、MCHC)、血小板およびWBCの5部の識別(好中球、リンパ球、単球、好酸球および好塩基性球)に関して分析した。ヘパリン処理した血漿サンプルを、アラニントランスアミナーゼ、アスパラギン酸トランスアミナーゼ、アルカリホスファターゼ、総ビリルビン、アルブミン、タンパク質、カルシウム、グルコース、尿素窒素、クレアチニン、コレステロールおよびトリグリセリドに関して分析した。
血液収集後、死体を剖検し、そして器官(肝臓、脾臓、腎臓、心臓および胸腺)の重さを量った。組織サンプル(脳、唾液腺、胸腺、心臓、肺、肝臓、腎臓、副腎脾臓、胃、十二指腸、回腸、結腸および子宮/卵巣)を収集し、そしてホルマリン固定した。ビヒクルコントロールならびに300mpk群および1000mpk群の動物由来の組織をH&E染色ガラススライドに処理し、そして組織病理学的病変について評価した。
体重変化、絶対的および相対的な器官体重および臨床的病理の結果を、Prismソフトウェアを用いたDunnetの複数比較試験によってビヒクルコントロールと比較した統計学的有意差について分析した。機能的観察バッテリーの結果を、Dunnet、Fisherの精密試験を用いて差について、そして用量トレンド効果についてSASソフトウェアを用いたCochran−Mantel−Haenszel相関試験によって分析した。
従来の経口処方を用いて、本発明の化合物は、このモデルにおいて活性である。
(実施例F)
(ラットにおけるアジュバント誘発性関節炎)
アジュバント誘発性関節炎(「AIA」)は、Lewisラットの尾部の基部にM.tuberculosisを注射することによって誘発される、慢性関節リウマチ(RA)の研究において有用な動物モデルである。注射後10日目と15日目との間に、動物は、重篤な、進行性関節炎を発達させる。
一般に、化合物を、ラットにおいてアジュバント誘発性浮腫をもたらす後足膨潤および骨損傷を変化させるその能力について試験する。AIAから生じる後足膨潤の阻害を定量するために、2相の炎症を規定した:(1)一次注射および二次注射した後足、ならびに(2)二次注射していない後足(これは一般に、注射した足において炎症の誘発から約11日目に発症し始める)。後者の型の炎症の減少は、免疫抑制活性の指標である。Chang,Arth.Rheum.,20,1135−1141(1977)を参照のこと。
RA(例えば、AIA)の動物モデルを用いて、この疾患の初期段階に関与する細胞事象を研究することが可能になる。マクロファージおよびリンパ球に対するCD44発現は、アジュバント関節炎の初期発症の間にアップレギュレートされ、一方、LFA−1発現は、この疾患の発症の晩期においてアップレギュレートされる。アジュバント関節炎の初期段階で接着分子と内皮との間の相互作用を理解することは、RAの処置において用いられ得る方法において顕著な前進をもたらし得る。

Claims (19)

  1. 式(I):
    Figure 2005529155
    の化合物およびその薬学的に受容可能な塩であって、各Xは独立して、フルオロ、クロロまたはブロモであり;
    pは、0または1〜3の整数であり;
    は、メチルおよびエチルからなる群から選択され;
    は、低級アルキル、低級アルケニル、および低級アルキレンシクロアルキルからなる群から選択される、
    化合物およびその薬学的に受容可能な塩。
  2. 式II:
    Figure 2005529155
    の化合物およびその薬学的に受容可能な塩であって、各Xは独立して、フルオロおよびクロロからなる群から選択され、
    mは、1または2に等しい整数であり;
    は、低級アルキル、低級アルケニル、および低級アルキレンシクロアルキルからなる群から選択される、
    化合物およびその薬学的に受容可能な塩。
  3. 式III:
    Figure 2005529155
    の化合物およびその薬学的に受容可能な塩であって、各Xは独立して、フルオロまたは クロロであり;
    nは、0または1であり;
    は、−CH−R’であって、ここでR’は、水素、メチルまたは−CH=CHからなる群から選択される、
    化合物およびその薬学的に受容可能な塩。
  4. 請求項1、請求項2または請求項3のいずれか1項に記載の化合物であって、ここでRは、CHである、化合物。
  5. 請求項3に記載の化合物であって、ここで、Xは、FまたはClであり、そしてnは、0である、化合物。
  6. 化合物およびその薬学的に受容可能な塩以下:
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−クロロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,4−ジクロロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(ベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2−フルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3−フルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)イソプロピルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)イソプロピルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−クロロベンゼンスルホニル)イソプロピルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−クロロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)シクロプロピルメチル−アミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,5−ジフルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,5−ジフルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,5−ジクロロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,5−ジクロロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)−n−プロピルアミノ−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)アリルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)イソブチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)−n−ブチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,5−ジフルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,3−ジフルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)−(2−トリスフルオロエチル)−アミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸
    からなる群から選択される、
    化合物およびその薬学的に受容可能な塩。
  7. 薬学的に受容可能なキャリアおよび治療有効量の請求項1〜請求項3、請求項5または請求項6のいずれか1項に記載の化合物を含有する、薬学的組成物。
  8. 患者においてαインテグリンによって媒介される疾患を処置するための方法であって、該方法は、薬学的に受容可能なキャリアおよび治療有効量の請求項1〜請求項3、請求項5または請求項6のいずれか1項に記載の化合物を含有する、薬学的組成物を投与する工程を包含する、方法。
  9. 前記αインテグリンによって媒介される疾患が、炎症性疾患である、請求項8に記載の方法。
  10. 式(IV):
    Figure 2005529155
    の化合物およびその薬学的に受容可能な塩であって、各Xは独立して、フルオロ、クロロまたはブロモであり;
    pは、0または1〜3の整数であり;
    は、メチルおよびエチルからなる群から選択され;
    は、低級アルキニルである、
    化合物およびその薬学的に受容可能な塩。
  11. 式V:
    Figure 2005529155
    の化合物およびその薬学的に受容可能な塩であって、各Xは独立して、フルオロおよびクロロからなる群から選択され、
    mは、1または2に等しい整数であり;
    は、低級アルキニルである、
    化合物およびその薬学的に受容可能な塩。
  12. 式VI:
    Figure 2005529155
    の化合物およびその薬学的に受容可能な塩であって、各Xは独立して、フルオロまたはクロロであり;
    nは、0または1であり;
    は、低級アルキニルである、
    化合物およびその薬学的に受容可能な塩。
  13. 請求項10、請求項11または請求項12のいずれか1項に記載の化合物であって、ここでRは、プロパルギルである、化合物。
  14. 請求項12に記載の化合物であって、ここでXは、FまたはClであり、そしてnは、0である、化合物。
  15. 化合物およびその薬学的に受容可能な塩であって、2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)プロパルギルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸、
    2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)プロパルギルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸からなる群から選択される化合物、
    およびその薬学的に受容可能な塩。
  16. 薬学的に受容可能なキャリアおよび治療有効量の、請求項10〜12、請求項14または請求項15のいずれか1項に記載の化合物を含有する、薬学的組成物。
  17. 患者においてαインテグリンによって媒介される疾患を処置するための方法であって、該方法は、薬学的に受容可能なキャリアおよび治療有効量の請求項10〜12、請求項14または請求項15のいずれか1項に記載の化合物を含有する、薬学的組成物を投与する工程を包含する、方法。
  18. 前記αインテグリンによって媒介される疾患が、炎症性疾患である、請求項17に記載の方法。
  19. 前記疾患が、慢性関節リウマチである、請求項17に記載の方法。
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