JP2005505872A - ワイヤレスセンサシステム - Google Patents

Abstract

センサシステムであって、非電気的エネルギーを電気的エネルギーに変換する少なくとも１つの電圧発生器と、電圧発生器に後置接続された少なくとも１つのエネルギー蓄積部と、自身の出力信号がプロセッサ制御部の作動に適しているように、エネルギー蓄積部に接続された少なくとも１つの電圧変換器と、少なくとも１つのセンサと、プロセッサ制御部によって生成され、少なくとも１つのセンサの少なくとも１つの測定値を含む送信テレグラムをワイヤレス送出するための少なくとも１つの送信側を有する形式のものにおいて、タイマー回路が設けられており、タイマー回路は、少なくとも１つのエネルギー蓄積部の電圧レベルに依存してトリガされ、タイマー回路は所定の時間間隔後に、少なくとも１つの送信テレグラムを送出するためのセンサシステムをアクティブにする、ことを特徴とするセンサシステム。

Description

【技術分野】
【０００１】
本発明は、ワイヤを介して接続されていない（ワイヤレス）センサシステム、並びに当該センサシステム上に構築された監視システム、並びに当該センサシステムの２つの使用に関する。
【０００２】
周囲の変化を検出するためにこれまでは主に、状態情報をワイヤ線路を介して転送し、このワイヤ線路を介して同時に電流が供給されるセンサが使用されてきた。この場合にはしばしば手間がかかる、従ってコストのかかる配線が問題となる。
【０００３】
同じようにバッテリ駆動式センサが公知である。このセンサは相応の測定値を無線によって転送する。しかしこのセンサは、バッテリがメンテナンスされなければならないという欠点を有している。殊に監視されるべき装置の数が多い場合にバッテリは、メンテナンス時の論理的問題並びに高いコストの原因となる。
【０００４】
ドイツ連邦共和国出願公開第１９８２６５１３号公報から、無線センサを用いた処理装置の制御のための自動化システムが公知である。これは組み込みコストを低減させるのに用いられる。このためにこのシステムは、ソーラーセル（光電池）、場合によってはエネルギー蓄積部と組合せて作動される無線センサを有している。
【０００５】
本発明の課題は、容易に取り付け可能な、改善された節電型状況問い合わせ手段を提供することである。
【０００６】
上述の課題は、請求項に記載された、非電気的エネルギーを電気的エネルギーに変換する少なくとも１つの電圧発生器と、電圧発生器に後置接続された少なくとも１つのエネルギー蓄積部と、自身の出力信号がプロセッサ制御部の作動に適しているように、エネルギー蓄積部に接続された少なくとも１つの電圧変換器と、少なくとも１つのセンサと、プロセッサ制御部によって生成され、少なくとも１つのセンサの少なくとも１つの測定値を含む送信テレグラムをワイヤレス送出するための少なくとも１つの送信側を有する形式のものにおいて、タイマー回路が設けられており、タイマー回路は、少なくとも１つのエネルギー蓄積部の電圧レベルに依存してトリガされ、タイマー回路は所定の時間間隔後に、少なくとも１つの送信テレグラムを送出するためのセンサシステムをアクティブにする、ことを特徴とするセンサシステムと、請求項に記載された、少なくとも１つのセンサシステムと、少なくとも１つの受信および評価システムを有していることを特徴とする監視システムと、請求項に記載された、位置を突き止めるまたは照度を突き止めるための前記センサシステムの使用によって解決される。有利な構成は従属請求項に記載されている。
【０００７】
このセンサシステムは、非電気的エネルギーを電気的エネルギーに変換する少なくとも１つの電圧発生器を有している。これは例えばソーラーセル、誘導性素子または圧電素子である。従ってこれを作動させるのにバッテリは必要ない。電圧発生器には、少なくとも１つのエネルギー蓄積部、例えば蓄電池またはコンデンサが後置接続されている。エネルギー蓄積部には、少なくとも１つの電圧変換器が接続されている。この電圧変換器は蓄積されたエネルギーをプロセッサ制御部の作動に適した出力信号に変換する。例えば電圧変換器は、プロセッサ制御部に損傷を与える電圧ピークを遮断することができる。所望の状況を検出する少なくとも１つのセンサ（例えば光度センサ、接触センサまたは位置センサ）も設けられる。さらに送信テレグラムを殊に無線信号の形式でワイヤレス送出する少なくとも１つの送信側が存在する。送信テレグラムは、プロセッサ制御部によって生成される；送信テレグラムは、少なくとも１つのセンサの少なくとも１つの測定値を含む。しかし、例えば複数のセンサの複数の測定値を含むこともできる。
【０００８】
このセンサシステムはタイマー回路も含む。このタイマー回路は少なくとも１つのエネルギー蓄積部の状態値（例えば電圧レベル）に依存してトリガ可能であり、その所定の時間期間後に、少なくとも１つの送信テレグラムを送出するためにセンサシステムをアクティブにする。この時間期間は例えばタイマー回路の構造によって固定的に設定されるか、または可変にプロセッサ回路によって各起動時に新たに定められる。これに加えて殊にエネルギー蓄積部の充電状態が問い合わされ、この充電状態は時間ユニット毎の送信頻度を定めるのに影響を与え、センサのできるだけ長い作動持続時間を可能にする。その起動後、エネルギーは、外部エネルギー供給に不備がある場合（例えばソーラーセル使用時の曇り）にも継続的なタイマー回路作動に充分であるのが通常である。
【０００９】
センサが電圧発生器としても作動可能であるのは特に有利である。なぜならこれによって構成素子の数、従ってエラーの生じ易さが低減されるからである。
【００１０】
少なくとも１つの電圧発生器がソーラーセルであるのは有利である。なぜならソーラーセルは年間を通じて作動するエネルギー供給を可能にするからである。ソーラーセルは殊に、照明測定時に有利である。なぜならソーラーセルはこの場合に、電圧発生器として、そして同時に照明センサとして使用可能だからである。
【００１１】
さらに、少なくとも１つの電圧発生器が、圧電および／または誘導性変換器であるのは有利である。なぜならこのようにして廉価なエネルギー源が使用できるからである。例えばドア、窓等の位置を突き止める場合には殊に、この電圧発生器が同時に位置突き止め用センサとして用いられるのは有利である。長い作動持続時間を得るためには、付加的にソーラーセルが電圧発生器として設けられるのは有利である。
【００１２】
エネルギー供給が僅かである、またはエネルギー供給に不備がある場合にも長い時間期間を得るおよび／または複数のアクティブサイクルを実現するために、タイマー回路がＵＬＰ（超低電力：Ultra Low Power）技術による半導体モジュールによって構成されるのは有利である。
【００１３】
殊に複数のセンサおよび／またはセンサシステムを同時に使用する場合に、送信テレグラムが付加的に少なくとも１つの識別コードを含むのは、センサを識別するために有利である。
【００１４】
さらに上述した課題は、上述した少なくとも１つのセンサシステム並びに少なくとも１つの受信および評価システムを含む監視システムによって解決される。典型的にこのセンサシステムは送信テレグラムを用いて情報をワイヤレスで、例えば無線を介して、電流網に接続された受信および評価システムに転送する。この受信および評価システムは、例えば照明制御部であるか、またはこれは表示エレメント、バスシステムおよび／またはアクチュエータ（ブラインド制御部等）を含む。有利にはこの受信および評価システムは複数のセンサシステムを監視することができる。
【００１５】
例えば窓、ドアおよび建物内の他の可動装置の位置を突き止めるためにこのセンサシステムおよび／または監視システムを使用することによっても上述の課題は解決される。このような使用は、実用的建築における、または私的な居住領域における安全上の理由、エネルギー節約上の理由および快適性を高めるという理由から、ますます重要になってきている。殊に誘導性または圧電素子を含む場合、センサが電圧発生器としても使用されるのは有利である。一般的には他の素子、例えば電気ひずみまたは磁気ひずみ素子も可能である。
【００１６】
照明通報のためにこのセンサシステムおよび／または監視システムを使用することによっても上述の課題は解決される。ここで電圧発生器およびセンサは殊に少なくとも部分的に同じソーラーセルを含む；なぜならソーラーセルは組み合わせされた電圧発生器および照明センサとして使用されるからである。作業場、実用的建築、私的な家庭、公的な道路、広場、施設等での照度（Beleuchtungsstaerke）はますます、日中光の入射に依存して調整されるようになっている。これは一方では最適な照明の質を得るためであり、他方ではエネルギーを節約するためである。識別によって、例えば外部領域内または建物内の照明がスイッチングされる。
【００１７】
以下の実施例において概略的にセンサシステムないし監視システムをより詳細に説明する。
【００１８】
図１には位置検出器用のセンサシステムが示されており、
図２にはセンサシステムに属する受信システムおよび評価システムが示されており、
図３には照明検出器用のセンサシステムが示されている。
【００１９】
図１には位置を突き止めるためのセンサシステムＳのブロック回路図が示されている。
【００２０】
ワイヤレスセンサシステムＳは、情報を無線を介して典型的な電流網接続されたアクチュエータ、バスシステムまたは表示素子に転送する。属する無線送信側５を有するセンサシステムＳを作動させるエネルギーは、周辺光および／または監視すべき装置の機械的な運動から供給される。従って、作動のためにバッテリは必要ない。
【００２１】
ソーラーセル１１（一般的に光起電性素子）の形をした電圧発生器１は、光が入射すると電圧を生じさせる。電圧発生器は照度が低い場合でも、約２Ｖの電圧が出力されるように設計されている。ソーラーセル１１はコスト的な理由から有利には、プロセッサ制御部４がこれによって直接的には持続的に作動できない程度に小さく構成されている。これは例えば、センサシステムＳの送信頻度が低いことによって、例えば一日あたりの作動に必要なエネルギーが著しく低減されている場合に可能である。しかしできるだけ高い出力を得るために、まずはエネルギー蓄積部２（有利には、高いキャパシタンスを有する損失の少ないコンデンサまたは電気化学的な蓄積セル）に電気的エネルギーが充電される。この場合に寸法設計は、ソーラーセル１１とともに、冬期に生じ得る非常に暗い時期も確実に不足なく切りぬけられるように選択される。
【００２２】
さらにこのような実施例では、付加的に１つまたは複数のエネルギー変換器２が使用され得る。これらは、監視されるべき装置の運動エネルギー（太い矢印）、例えばドアの取っ手を押す、窓またはドアを開けるまたは閉める、をセンサシステムＳに供給するために電気的エネルギーに変換する。殊に圧電変換器１２、誘導性変換器１３および特別な場合にいわゆるウィーガンド素子が可能である。
【００２３】
エネルギー蓄積部２での電圧が充分なレベルに達すると、タイマー回路６が起動される。このタイマー回路は、有利な間隔で、プロセッサ制御部４および送信側５を有する全体的なセンサシステムＳを起動させる。時間間隔は、タイマー回路６の構造によって固定的に設定される、または各起動時にプロセッサ制御部４によって新たに定められる。さらに殊にエネルギー蓄積部２の充電状態が問い合わされ、暗い時期にけるセンサシステムＳのできるだけ長い作動持続時間を可能にするために、時間単位毎の送信頻度を定めるのに影響を及ぼす。電圧変換器３は、各短い作動フェーズ中にプロセッサ制御部４の作動に対して必要なほぼ一定の電圧、および有利にはセンサ５の作動に対して必要なほぼ一定の電圧も供給する。
【００２４】
各起動時には、監視される装置の目下の状態がセンサ７によって測定される。測定部は例えばバイナリー情報を供給する（ドアが開いている、または閉まっている等）か、または１つまたは複数のアナログ測定値（窓の開放角度等）を供給することができる。結果は、センサシステムＳの識別番号とともに無線送信テレグラムに符号化され、これは高周波送信側５から、接続されたアンテナ５１を介して放射される。より確実に伝送するために無線送信テレグラムを、冗長性を有して構成することができる。無線伝送の代わりに、（例えば赤外光を用いた）他のワイヤレス伝送形式も使用可能である。
【００２５】
エネルギー管理を行う蓄積回路２１が設けられているのは、同じように有利である。
【００２６】
タイマー回路６は有利には、エネルギー需要が非常に僅かであるように設計されている。なぜならこれは唯一のコンポーネントとして常に作動するからである。アナログまたはデジタルタイマー回路６が使用される。
【００２７】
位置センサ７１として、例えばＡ／Ｄ変換器モジュールを介してプロセッサによって問い合わせ可能な全てのセンサ７が使用され得る。２進法の位置突き止めに対してこれは有利にはリードコンタクトである。このリードコンタクトは可動部分と接続された永久磁石の磁界に応答する。アナログの位置突き止めに対しては、例えば誘導性または回転角センサが適している。
【００２８】
送信側５は有利には、高周波発信器を有する実質的に１つの送信段を有している。この高周波発信器は、非常に迅速に振動し始める（anschwingen）ことができる。有利にはこの高周波発信器は、周波数を定める構成部分としてのＯＦＷ共振器と共働する。送信側５は、電流消費が非常に僅かであるように設計され、比較的高い帯域幅で動作し、送信持続時間が短く保たれる。高い帯域幅は、非常に短い送信時間、従って僅かなエネルギー消費を可能にする。
【００２９】
図２には、属する受信および評価システムＲのブロック回路図が示されている。
【００３０】
受信システムは、高周波受信側８およびプロセッサベースの信号処理ユニット９から成る。このシステムは、中間記憶されて処理される、センサから送出されたテレグラムを受信する。
【００３１】
センサシステムの無線信号は典型的には、単独で近傍の割り当てられた高周波受信側８によって、受信側のアンテナ８１を介して受信され、プロセッサによってサポートされて評価される。評価後にはアドレス指定された受信システムのみが反応し、適切な結合部１０を介してアラーム発信器を作動させるか、アクチュエータ（例えば、窓が開いている場合には暖房弁）を駆動制御するか、またはさらなる記憶および処理のために測定データをバスシステム（例えばＰＬＣ−バス）に供給する。
【００３２】
データ伝送には、有利には耐エラー性の伝送方法が使用される。殊にＦｏｒｗａｒｄ−Ｅｒｒｏｒ−Ｃｏｒｒｅｃｔｉｏｎ（順方向誤り修正）またはブロック向き冗長方法を伴う伝送方法が使用される。有利にはデータ暗号化が用いられる。受信エレクトロニクスの受信領域内にセンサが複数ある場合には衝突防御のために、非常に短い時間でデータを伝送するのが有利である。例えば位置固有値、識別番号および場合によっては、時間等のさらなるデータが伝送される。
【００３３】
データ伝送は、固定的な時間間隔または可変時間間隔で、監視されている装置の動きがなくても行われる。しかしこれらの装置の状態変化によってそれぞれデータ伝送がトリガされてもよい。
【００３４】
図３には照明センサシステムのブロック回路図が示されている。
【００３５】
作業場、実用的建築、私的な家庭、公的な道路、広場、施設等での照度は、ますます日中光の入射に依存して調整されるようになっている。これは一方では最適な照明の質を得るためであり、他方ではエネルギーを節約するためである。
【００３６】
図１に記載されたセンサシステムに対して、ここでは機械的な起動される電圧発生器１２、１３が存在しない。むしろソーラーセル１１のみが電圧発生器１およびセンサ７として用いられる。各起動時に目下の照度がソーラーセル１１を介して測定される。結果は、センサ１１の識別番号とともに無線テレグラムにコード化される。この無線テレグラムは高周波送信側５から、接続されているアンテナ５１を介して放射される。伝送の安全性を高めるために、無線テレグラムを冗長性を有するように構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【００３７】
【図１】位置検出器用のセンサシステムをあらわす図である。
【図２】センサシステムに属する受信システムおよび評価システムをあらわす図である。
【図３】照明検出器用のセンサシステムをあらわす図である。

Claims (10)

1. センサシステム（Ｓ，Ｓ' ）であって、
   ・非電気的エネルギーを電気的エネルギーに変換する少なくとも１つの電圧発生器（１，１１，１２，１３）と、
   ・当該電圧発生器（１，１１，１２，１３）に後置接続された少なくとも１つのエネルギー蓄積部（２）と、
   ・自身の出力信号がプロセッサ制御部（４）の作動に適するように、前記エネルギー蓄積部（２）に接続されている少なくとも１つの電圧変換器（３）と、
   ・少なくとも１つのセンサ（７，７１）と、
   ・前記プロセッサ制御部（４）によって生成され、前記少なくとも１つのセンサ（７，７１）の少なくとも１つの測定値を含む送信テレグラムをワイヤレス送出するための少なくとも１つの送信側（５）を有する形式のものにおいて、
   ・タイマー回路（６）が設けられており、当該タイマー回路は、前記少なくとも１つのエネルギー蓄積部（２）の電圧レベルに依存してトリガされ、当該タイマー回路は所定の時間間隔後に、少なくとも１つの送信テレグラムを送出するための前記センサシステム（Ｓ）をアクティブにする、
   ことを特徴とするセンサシステム。
2. 前記少なくとも１つの電圧発生器（１）はソーラーセル（１１）である、請求項１記載のセンサシステム（Ｓ，Ｓ' ）。
3. 前記少なくとも１つの電圧発生器（１）は圧電変換器（１２）および／または誘導性変換器（１３）である、請求項１または２記載のセンサシステム（Ｓ，Ｓ' ）。
4. 前記タイマー回路（６）はＵＬＰ−技術における半導体モジュールによって構成されている、請求項１から３までのいずれか１項記載のセンサシステム（Ｓ，Ｓ' ）。
5. 前記送信テレグラムは付加的に少なくとも１つの識別コードを含む、請求項１から４までのいずれか１項記載のセンサシステム（Ｓ，Ｓ' ）。
6. 前記時間間隔は、殊に前記タイマー回路（６）によって可変に設定可能である、請求項１から５までのいずれか１項記載のセンサシステム（Ｓ，Ｓ' ）。
7. 前記センサ（７，７１）は前記電圧発生器（１，１１，１２，１３）の一部である、請求項１から６までのいずれか１項記載のセンサシステム（Ｓ，Ｓ' ）。
8. ・少なくとも１つのセンサシステム（Ｓ，Ｓ' ）と、
   ・少なくとも１つの受信および評価システム（Ｒ）を有している、
   ことを特徴とする監視システム。
9. 位置を突き止めるまたは照度を突き止めるための前記センサシステム（Ｓ，Ｓ' ）の使用。
10. 請求項１から７までのいずれか１項記載のセンサシステム（Ｓ，Ｓ' ）の時間間隔を設定する方法であって、
    エネルギー蓄積部（２）の充電状態を問い合わせ、
    当該充電状態は、時間単位毎の送信頻度を定めるのに影響を与える、
    ことを特徴とする方法。