JP2005349700A - 通帳類印刷装置及び印刷方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 印刷位置や、印刷内容、通帳類の仕様に変更が生じた場合においても、印刷装置側のプログラムなどを変更することなく、容易に対応できるようにする。
【解決手段】 予め制御情報を記録した無線ICを有した通帳類Tを搬送する搬送ローラ対2と、この搬送ローラ対2によって搬送される通帳類Tに情報を印刷する中間転写印刷部8と、搬送ローラ対2によって搬送される通帳類Tの無線ICに記録されている制御情報を無線通信で読み取る無線IC R/W部5と、この無線IC R/W部5の読取情報に基づいて中間転写印刷部8の印刷動作を制御する制御部58とを具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】 予め制御情報を記録した無線ICを有した通帳類Tを搬送する搬送ローラ対2と、この搬送ローラ対2によって搬送される通帳類Tに情報を印刷する中間転写印刷部8と、搬送ローラ対2によって搬送される通帳類Tの無線ICに記録されている制御情報を無線通信で読み取る無線IC R/W部5と、この無線IC R/W部5の読取情報に基づいて中間転写印刷部8の印刷動作を制御する制御部58とを具備する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば、通帳類等に内蔵された無線1Cから制御情報を読み取り、当該制御情報に基づいて印刷動作を制御する通帳類等の印刷装置及び印刷方法に関する。
通帳類等の媒体に単色または複数色の印刷を行う印刷装置のひとつに中間転写フィルムを用いる中間転写方式のものが知られている。この印刷装置は、中間転写フィルムに情報を印刷する印刷部と、印刷された情報を通帳類に転写する転写部と、これら印刷部と転写部との間に跨るように配置されて中間転写フィルムを搬送するフィルム搬送部とを備えている。
印刷部はサーマルヘッド及びインクリボンを有している。転写部はヒートローラ及びバックアップローラを有している。フィルム搬送部は搬送ローラ、及び搬送ローラに中間転写フィルムを固定するためのクランパ、さらにクランパ開閉手段を有している。
通帳類に情報を形成する場合には、まず、中間転写フィルムを印刷部に搬送する。印刷部ではサーマルヘッドが所定情報に応じて発熱してインクリボンのインクを溶融させる。この溶融インクが中間転写フィルムの表面に転写されることにより文字や画像等の印刷情報が印刷される。印刷情報が印刷された中間転写フィルムは搬送ローラにより転写部のヒートローラとバックアップローラとの間に搬送される。また、このとき、ヒートローラとバックアップローラとの間に通帳類が送込まれて中間転写フィルムに対向される。この状態からヒートローラが回転されて中間転写フィルム及び通帳類がバックアップローラに押し付けられるとともに加熱され、中間転写フィルムの印刷情報が通帳類の表面に転写される。中間転写フィルムは長尺の基材フィルムと、この基材フィルム上の塗布された転写層とにより構成され、転写部においては転写層上に印刷された印刷情報とともに転写層が被転写媒体に転写される(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、通帳類等やカードなどの媒体については近年セキュリティやサービスの観点から、無線1Cチップが内蔵されるケースが増えている。通帳類等の媒体に対しては通常、個人情報等のセキュリティ情報が印刷される。
また、セキュリティ情報を印刷する無線1C内蔵の通帳類やカード状の印刷物において、印刷される前の印刷対象物そのものの盗難、盗難に伴う偽変造、などに対する対策が求められている。
その対策の一つとして、通帳類やカードなど印刷対象物の製造工程で、印刷対象物そのものに固有の情報を付与しておくことが考えられる。これは例えば通帳類などの媒体に内蔵された無線1Cに固有の情報を記録することにより実現できる。
この印刷対象物固有情報と、後から印刷・記録するセキュリティ情報の両方を同時に組み合わせて管理することで、未使用印刷対象の盗難で偽造されたセキュリティ印刷物の発見、加えて、変造や全くの偽造印刷物の発見や抑止にも効果がある。
この場合さらに望ましくは、印刷対象物固有情報をそのまま、もしくは加工して後から印刷するセキュリティ情報の一部に加えて印刷、記録することである。
特開2003−266752号公報
従来の技術において説明した無線1Cを内蔵した通帳類やカードなどの媒体に対し、中間転写による印刷を行う通帳類印刷装置において、印刷対象となる印刷物に何をどのように印刷するかといった制御情報は、例えば装置個々の不揮発性メモリ等に記録されており、印刷位置や印刷内容に変更があった場合は、個々の装置に対して制御情報を更新する必要がある。
また、印刷データそのものにこれらの印刷位置や印刷内容の制御情報を付随させる方法も考えられるが、この場合でも印刷機を制御するホストプログラム個々に対して、設定ファイルの更新などの作業を行う必要がある。
印刷位置や印刷内容の変更以外にも、通帳類などの媒体に対する仕様変更、具体的には紙質の変更や通帳類ページ数の変更、通帳類サイズの変更などが生じた場合、搬送速度や搬送距離、転写温度などの機構制御に対する制御情報を個々の装置に対して更新する必要がある。
しかしながら、従来においては、印刷装置の数が多数である場合、全ての装置に対して確実に更新を行うことは非常に負担が大きいとともに、更新漏れが生じるなどの問題があった。
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、印刷位置や、印刷内容、通帳類の仕様に変更が生じた場合においても、印刷装置毎に制御情報を更新することなく、対応できるようにした通帳類印刷装置及び印刷方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1記載のものは、予め制御情報を記録した無線ICを有した通帳類を搬送する搬送手段と、この搬送手段によって搬送される通帳類に情報を印刷する印刷手段と、前記搬送手段によって搬送される通帳類の無線ICに記録されている制御情報を無線通信で読み取る読取手段と、この読取手段の読取情報に基づいて前記印刷手段の印刷動作を制御する制御手段とを具備することを特徴とする。
請求項8記載のものは、予め制御情報を記録した無線ICを有した通帳類を搬送手段によって搬送することと、この搬送手段によって搬送される通帳類に情報を印刷手段によって印刷することと、前記搬送手段によって搬送される通帳類の無線ICに記録されている制御情報を読取手段によって無線通信で読み取ることと、前記読取手段の読取情報に基づいて前記印刷手段の印刷動作を制御することとを具備することを特徴とする。
本発明は、通帳類の無線ICに制御情報を予め記録し、この無線ICの制御情報を読取手段により読み取り、その読取情報に基づいて印刷手段の動作を制御するため、印刷条件の変更に伴なってその都度、印刷装置個々の不揮発性メモリに記録されている制御情報等を更新する必要がなく、印刷条件の変更に対する対応が容易になる。
以下、本発明を図面に示す実施の形態を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態である通帳類印刷装置1を示す全体構成図である。
図1は本発明の一実施の形態である通帳類印刷装置1を示す全体構成図である。
この通帳類印刷装置1は取出手段としての通帳類取込部4を備え、この通帳類取込部4には通帳類Tが閉じた状態で複数冊積層されてセットされ、一冊づつ取り込まれるようになっている。この取込まれた通帳類Tは複数個の搬送ローラ対2によって搬送路3に沿って搬送される。搬送路3中には通帳類Tの搬送方向に沿って読取手段としての第1の無線IC R/W部5、頁捲り装置6、直接印刷部7、印刷手段としての中間転写印刷部8、OCR読取部9、及び通帳類折畳み部14、さらに、第2の無線IC R/W部10が配設されている。
また、搬送路3の排出端側には通帳類Tの排出方向を第1の方向と第2の方向に切り換える排出ゲート11が設けられ、第1の方向には正常な通帳類Tを集積させる正常通帳集積部12、第2の方向には不良な通帳類を集積させる不良通帳集積部13が配設されている。
上記した通帳類取込部4は、複数の通帳類Tを重ねたまま投入可能であり、制御部の指示に応じて最も下側の1冊のみが取出手段であるピッカ(図示しない)によって取り出され、第1の無線IC R/W部5の方向に取り込まれる。
第1の無線IC R/W部5は、通帳類Tに後述するように内蔵される無線IC43に記録されている通帳個有情報、及び制御情報を無線通信によって読み取るようになっている。
頁捲り装置6は、通帳類取込部4から取り込まれた通帳類Tの表紙を捲ったり、さらに内側の中紙をめくる機能を有する。めくった頁の認識は、通帳類Tに当初より印刷されているバーマークを、図示しないバーマークリーダで読み取ることで行う。
直接印刷部7は、印刷する通帳類Tの印刷頁表面上に、インクリボン7b、サーマルヘッド7aの順に押し当てて、サーマルヘッド7aが発熱することで画像や文字を印刷する。この実施の形態では、中間転写印刷部8で印刷される情報に比べて、セキュリティ度合いが低い情報を直接印刷部7によって印刷する。
なお、通帳類Tの全てが直接印刷部7で印刷されるわけではなく、また、直接印刷部7で印刷される頁は、中間転写印刷部8で印刷される頁とは異なる。このため、直接印刷部7での印刷が発生した場合は、まず印刷する頁を頁捲り装置6で捲り出して直接印刷を行った後に、再度頁捲り装置6に搬送して中間転写印刷を行う頁を捲り出す。直接印刷部7で印刷される情報がない場合は、通帳類Tは直接印刷部7を通過する。
図2は、上記した中間転写印刷部8を示すものである。
中間転写印刷部8は機能的に情報印刷部(以下、印刷部という)16と、オーバーコート転写部(以下、転写部という)17とを有して構成されている。
印刷部16としては熱溶融転写印刷方式のものが採用されている。即ち、サーマルヘッド19とプラテンローラ20に挟まれるように溶融インクリボン22と中間転写フィルム21とを配置し、サーマルヘッド19により溶融インクリボン22のインクを中間転写フィルム21の表面に転写して情報等を印刷する。
この熱溶融転写方式の特徴としては、画像耐久性が高いこと、インク材料に機能性材料を適用することが比較的容易なこと(例えば蛍光顔料、アルミ蒸着薄膜)などがあり、偽造防止を目的とする印刷物に適している。
溶融インクリボン22のベースフィルム厚やインク層厚は、印刷ドット再現性に極めて重要なパラメータであり、インクリボン層厚としては3〜25μmであり、望ましくは4〜10μmである。
一方、中間転写フィルム21の後述するベースフィルムの厚さや、受像兼接着層厚は、接着性や膜切れ特性に影響を与えるパラメータであり、中間転写フィルム21の層厚は、10〜100μmであり、望ましくは25〜50μmである。
プラテンローラ20は硬質のゴム材料を表面に用いたローラで、ゴム硬度が上がるほどに微小ドットの再現性が向上するが、同時に最適なプラテンローラ20とサーマルヘッド19の位置関係を得ることが難しくなる。このため、硬度は75°以上、望ましくは85〜97°である。同時に研磨したゴム表面の表面粗さも、表面平滑性が上がるほどに微小ドットの再現性が向上する。このため、表面粗さは中心線平均粗さRaで1μm以下、望ましくは0.5μm程度であることが要求される。
中間転写フィルム21を搬送する駆動力は、一般的にプラテンローラ20に駆動機構を設けることが多いが、上記の硬度と平滑性から中間転写フィルム21とプラテンローラ20の摩擦係数が上がらず、また安定しない。このため、プラテンローラ20の下流(ヒートローラ側)直近に別途フィルム駆動ローラ23を設ける。フィルム駆動ローラ23は硬度30〜60度のローラを用い、中間転写フィルム21はフィルム駆動ローラ23に対して出来るだけ巻付き角が大きいほうが良い。実施例では90°から130°の巻き付き角をえられるようにテンショナ24を配置する。
テンショナ24には図示しないバネ機構が設けられ、限られた可動範囲内で中間転写フィルム21にテンションを与えて、フィルム駆動ローラ23と中間転写フィルム21が常に適切に接触する状態を作り出す。フィルム駆動ローラ23の駆動は5相ステッピングモータ、タイミングベルト、プーリによる減速機構の組み合わせにより、正確に搬送が行われる。また、サーマルヘッド19はニアエッジ、またはコーナエッジタイプのヘッドを用い、熱時剥離による印刷を行うことが望ましい。
また、転写部17は通帳類搬送路3を介して対向配置されるヒートローラ35とバックアップローラ36を備えている。ヒートローラ35はDCサーボモータ若しくはステッピングモータにより正確に一定速度で駆動可能になっており、回転自在なバックアップローラ36との間にはコイルバネ37で発生された圧力が付与されるようになっている。
図3(a)〜(c)は中間転写フィルム21の構成を示す断面図である。
図3(a)に示す中間転写フィルム21は、基材としてのポリエチレンテレフタレート(以下、PETという)のフィルム26の表面に、透明樹脂によるホログラム形成層と金属化合物の蒸着層による透明ホログラム層28、受像層兼接着層としてのポリエステル系樹脂29を積層したものである。
また、図3(b)に示す中間転写フィルム21は、基材としてのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム26の表面に、剥離層としてのフェノキシ系樹脂27、透明樹脂によるホログラム形成層と金属化合物の蒸着層による透明ホログラム層28、受像層兼接着層としてのポリエステル系樹脂29を積層したものである。
さらに、図3(c)に示す中間転写フィルム21は、基材としてのPETフィルム26の表面に、剥離層としてのフェノキシ系樹脂27、保護層30、透明樹脂によるホログラム形成層と金属化合物の蒸着層による透明ホログラム層28、受像層兼接着層としてのポリエステル系樹脂29を積層したものである。
その他、中間転写フィルム21としては紫外線によって発光する蛍光発色層などの機能層を設け、転写対象への転写と同時にこれらの機能層も転写するものであってもよい。
図4は上記した通帳類取込部4にセットされる通帳類Tを開いた状態で示すものである。
この通帳類Tは表紙Taを有し、この表紙Taには綴じ目部Ttを介して複数枚の中紙Tnが綴じ込められている。中紙Tnには通帳類固有情報としての通帳類固有番号42が予め印刷されているとともに、無線IC43が内蔵されている。無線IC43には、通帳類固有番号データが記録されているとともに、制御情報が記録されている。制御情報は、例えば、図10に示すように文字や画像の位置情報a、レイアウト情報b、通帳類のサイズ情報c、厚さ、硬さ情報d、また、通帳類や中間転写フィルムの材質情報e,fである。
図5は上記した通帳類印刷装置1の駆動制御系を示すブロック図である。
図中51はデータ入力制御部で、このデータ入力制御部51に印刷装置1が接続されている。データ入力制御部51には主制御部52が設けられ、この主制御部52には制御回路を介してメモリ53、インターフエース部54、操作パネル55、及び画像入力部56が接続されている。
印刷装置1には装置制御部58が設けられ、この装置制御部58には制御回路を介して直接印刷画像処理部67、中間転写画像処理部68、ヒータ温度制御部60、通帳類搬送制御部61、画像形成制御部62、無線IC制御部69,73が配設されている。
上記した直接印刷画像処理部67にはサーマルヘッド7aの印字動作を制御するヘッド制御部63が接続されている。中間転写画像処理部66にはサーマルヘッド19の印字動作を制御するヘッド制御部64が接続されている。
ヒータ温度制御部60には制御回路を介してヒートローラ35のヒータ65が接続されている。通帳類搬送制御部61には制御回路を介して通帳類搬送機構2A、通帳類取込機構4a、頁検知部6b、頁捲り機構6a及び排出ゲート制御部11aが接続されている。
画像形成制御部62には制御回路を介して転写リボン搬送機構32a、バックアップローラ36を昇降させるバックアップローラ昇降機構19a、ヒートローラ35を回転させる回転機構35aが接続されている。
無線IC制御部69,73には、無線IC R/W(リーダ/ライタ)部5,10が接続されている。
次に、上記したように構成される通帳類印刷装置1の印刷動作について説明する。
まず、図1に示す通帳類取込部4から通帳類Tが1冊づつ取出されて頁捲り装置6に搬送され、ここで、通帳類Tの表紙Taが捲られて所定のページが開いた状態となる。即ち、図9(a)に示すように捲り位置に搬送されてくる通帳類Tの綴目部Tt側を搬送ローラ対2a,2bによりクランプした状態で、ローラアーム104と通帳押上ガイド103を回動させて傾斜させる。この通帳押上ガイド103の回動によって通帳類Tが押し上げられてカールされ、捲りローラ101に押し付けられる。この状態から図9(b)に示すように捲りローラ101が時計方向に回転されて一番上位側の表紙Taの捲りが開始されて湾曲状にされる。こののち、図9(c)に示すように、ローラアーム104が逆方向に回動されてその捲りローラ101で湾曲状の表紙Taを押し上げ、さらに、捲りローラ101が回転することにより、図9(d)に示すように表紙Taの先端が捲りローラ101によって持ち上げられ、ついには、図9(e)に示すように表紙Taの先端部が反発力によりが捲りローラ101の上側に乗り上がる。しかるのち、図9(f)に示すようにローラアーム104が左方向へ回動して捲りローラ101が移動し停止する。この状態から通帳類Tが搬送ローラ対2c,2dの回転によって右方向に搬送されて、図9(g)に示すように通帳類Tの捲りを完了する
つぎに、無線IC R/W5によって通帳類Tの無線IC43に記録されている通帳固有情報データ及び制御情報データを読み取る。この読み取られた情報データは印刷制御装置58に送信される。
つぎに、無線IC R/W5によって通帳類Tの無線IC43に記録されている通帳固有情報データ及び制御情報データを読み取る。この読み取られた情報データは印刷制御装置58に送信される。
一方、印刷装置制御部58には、画像入力部56で取得された所持人のカラー顔画像データ、操作パネル55で入力された所持人のセキュリティ文字情報が送信されてくる。
この印刷装置制御部58に送信された所持人のカラー顔画像データ、所持人のセキュリティ文字情報、さらに通帳固有情報、制御情報データに基づいて印刷データが生成される。
印刷データに基づいて中間転写画像処理部68では、サーマルヘッド19を動作させてY(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン)の三原色のインクに加えて黒インクの4色を重ね合せて所持人の顔画像を中間転写フィルム21の表面にカラー印刷する。これら複数色のインクの重ね合わせによる印刷は、中間転写フィルム21がサーマルヘッド19をインクの色数と同じ回数往復することで行われる。また、印刷される情報は、反転画像であるという特徴がある。なお、印刷色は上記4色のインクに加えて、蛍光顔料を含んだインクなど機能性インクを付与してもよい。
この所持人の顔画像のカラー印刷後、通帳固有情報が付与されたセキュリティ情報が中間転写フィルム21の表面にサーマルヘッド19により印刷される。
このようにカラー顔画像、及び通帳固有情報が付与されたセキュリティ情報が印刷された中間転写フィルム21は順方向(ヒートローラ35の方向)に巻き取られ、図6(a)に示すように経路途中の転写部マーク検知センサ39によって中間転写フィルム21の位置が把握される。この把握結果に基づいて転写開始位置まで中間転写フィルム21が送られる。
また、このとき通帳類Tは、転写される頁が開かれた状態で図6(b)に示すように取り込まれて、ヒートローラ35に対して決められた位置に搬送される。転写される頁は、表紙見返し頁でも、他の中紙頁でもかまわない。
このように互いに位置決めされた中間転写フィルム21と通帳類Tの該当ベージは、図6(c)に示すように円周の一部が切り欠かれた形状の金属製のヒートローラ35の回転と共に合わされ、搬送と同時に加圧されるとともに加熱される。その後、図7に示すように通帳類Tに対して60°〜110°の角度をもって転写フィルムベース26が引き上げられて、固有印刷情報と受像兼接着層29、ホログラム層28の転写が完了し、図8に示すように固有情報42aが転写されたものを含み、数字、文字、記号、バーコード等からなるセキュリティ情報46及び所持人のカラー顔画像44が転写される。転写が完了した通帳類Tは、図6(d)に示すように頁が開かれた状態のままOCR読取部9に搬送される。
このOCR読取部9で通帳固有情報42aとセキュリティ情報46が読み取られる。この読み取られた通帳固有情報42aとセキュリティ情報46は、認識されたのち、この認識結果が印刷装置制御部58に送信される。印刷装置制御部58では、データの照合処理を行い、判断した結果を通帳類搬送制御部61に送信する。
データの照合結果で不良と判断された場合には、印刷装置制御部58からデータ入力制御部50、及び無線IC制御部73に対し、作成した通帳類が不良であったことを通知する。
データ入力制御部50では作成された通帳類が不良であったという通知を受信することに基づいて再度同一の印刷処理命令を印刷装置制御部58に送信し、自動的に通帳類の再作成を行わせる。
OCR読取部9を通過した通帳類Tは折畳み部14に送られて折り畳まれたのち、無線IC R/W部10へ送られる。通帳類が不良の場合には無線IC R/W部10により不良である旨のデータが通帳類Tの無線IC43に記録される。
一方、OCR読取部9で読み取ったデータの照合結果が正しかった場合には、印刷装置制御部58で生成された印刷データに基づいて無線IC43への記録データが生成され、無線IC 制御部73に送信される。この送信に基づき無線ICR/W部10により通帳類固有情報が付与されたセキュリティ情報を通帳類Tの無線IC43に記録(書き込み)する。
無線ICR/W部10で、無線IC43に情報が記録された正常通帳類は排出ゲート11の動作により正常通帳集積部12へ排出され、不良通帳類は不良通帳類類集積部13へ排出されてそれぞれ集積される。
ところで、通帳類Tの無線IC43には、上記したように予め印刷制御情報として、例えば、文字や画像の位置情報、レイアウト情報、通帳類のサイズ情報、厚さ情報、硬さ情報、或いは、通帳類や中間転写フィルムの材質情報等が記録されている。この印刷制御情報は無線IC R/W5によって読み取られ、その読取情報に基づいて印刷動作が制御されるようになっている。
次に、無線1C43に予め記録された印刷制御情報による印刷動作の制御について説明する。
通帳類Tの無線IC43に予め記録されている制御情報が、例えば、文字、画像の位置情報、或いはレイアウト情報である場合には、その読取情報に基づいてヘッド制御部64によってサーマルヘッド19の動作が制御されて印刷位置、或いは印刷レイアウトが変更される。
また、通帳類Tの無線IC43に予め記録されている制御情報が、通帳類Tの紙質情報である場合には、その読取情報に基づいて通帳搬送制御部61により通帳搬送機構2Aの動作が制御されて通帳類Tの搬送速度が変更される。
また、通帳類Tの無線IC43に予め記録されている制御情報が、通帳類Tのサイズ情報である場合には、その読取情報に基づいて通帳搬送制御部61の通帳搬送機構2Aの動作が制御されて通帳類Tの搬送距離が変更される。
さらに、通帳類Tの無線IC43に予め記録されている制御情報が、通帳類Tの厚さ情報や、硬さ情報である場合には、その読取情報に基づいて通帳搬送制御部61によりページ捲り機構6aの動作が制御されて通帳押上ガイド103による通帳類の押上量が変更される。
また、通帳類Tの無線IC43に予め記録されている制御情報が、通帳類Tの厚さ情報である場合には、その読取情報に基づいて画像形成制御部62によりバックアップローラ昇降機構19aの動作が制御されてバックアップローラ36の位置が変更される。
また、通帳類Tの無線IC43に予め記録されている制御情報が、通帳類Tや中間転写フィルム21の材質である場合には、その読取情報に基づいてヒータ温度制御部60によりヒートローラ35のヒータ65の加熱温度が変更され、或いは、ヒートローラ回転機構によりヒートローラ35の回転速度が変更される。
以上、述べたように、通帳類Tの製造時に内蔵された無線ICに予め記録された制御情報を用いることにより、印刷位置や、印刷内容の変更、また、通帳類の紙質、厚さ、サイズ、中間転写フィルムの材質等の変更が生じた場合でも、装置側のプログラムや設定を変更するといったこと無く、容易に変更への対応が可能となる。
なお、本発明は、上記一実施の形態に限られることなく、その要旨の範囲内で種々変形実施可能なことは勿論である。
T…通帳類、2a〜2d…搬送ローラ対(搬送手段)、5…無線IC R/W部(読取手段)、8…中間転写印刷部(印刷手段)、35…転写ローラ、36…バップアップローラ、43…無線IC、58…印刷装置制御部(制御手段)。
Claims (8)
- 予め制御情報を記録した無線ICを有した通帳類を搬送する搬送手段と、
この搬送手段によって搬送される通帳類に情報を印刷する印刷手段と、
前記搬送手段によって搬送される通帳類の無線ICに記録されている制御情報を無線通信で読み取る読取手段と、
この読取手段の読取情報に基づいて前記印刷手段の印刷動作を制御する制御手段と
を具備することを特徴とする通帳類印刷装置。 - 前記制御情報は、前記通帳類に対する印刷位置情報であることを特徴とする請求項1記載の通帳類印刷装置。
- 前記制御情報は、前記通帳類に対する印刷内容に関する情報であることを特徴とする請求項1記載の通帳類印刷装置。
- 前記制御情報は、前記通帳類の材質情報であることを特徴とする請求項1記載の通帳類印刷装置。
- 前記制御情報は、前記通帳類のサイズ情報であることを特徴とする請求項1記載の通帳類印刷装置。
- 前記制御情報は、前記通帳類の厚さ情報であることを特徴とする請求項1記載の通帳類印刷装置。
- 前記制御情報は、前記通帳類の硬さ情報であることを特徴とする請求項1記載の通帳類印刷装置。
- 予め制御情報を記録した無線ICを有した通帳類を搬送手段によって搬送することと、
この搬送手段によって搬送される通帳類に情報を印刷手段によって印刷することと、
前記搬送手段によって搬送される通帳類の無線ICに記録されている制御情報を読取手段によって無線通信で読み取ることと、
前記読取手段の読取情報に基づいて前記印刷手段の印刷動作を制御することと、
を具備することを特徴とする通帳類印刷方法。
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