JP4515743B2 - 通帳類印刷装置及び通帳類印刷方法 - Google Patents

通帳類印刷装置及び通帳類印刷方法 Download PDF

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Description

本発明は、無線ICを内蔵する通帳類の印刷装置及び印刷方法に関する。
無線ICを内蔵し、セキュリティ情報を印刷する通帳類やカード状の印刷物において、所持人情報などの固有記載情報が印刷された出来上がり印刷物のセキュリティの重要性向上を考える場合、固有情報が印刷される前の印刷対象物そのものの盗難とこの盗難に伴う偽変造、などに対する対策が求められている。
その対策の一つとして、通帳類やカードの印刷対象物の製造工程で、印刷対象物そのものに固有の情報を付与しておくことが考えられる。
この印刷対象物固有情報と、後から印刷、記録するセキュリティ情報の両方を同時に組み合わせて管理することで、未使用印刷対象の盗難で偽造されたセキュリティ印刷物の発見、加えて、変造や全くの偽造印刷物の発見や抑止にも効果がある。
この場合、さらに望ましくは、印刷対象物固有情報をそのまま、もしくは加工して、後から印刷するセキュリティ情報の一部に加えて印刷、記録することであり、本提案はこの場合に適用される。
本提案は、無線ICを内蔵した通帳類へのセキュリティ情報印刷に中間転写印刷方式を用いている。
中間転写印刷ユニットには、中間転写フィルム上への情報印刷部(以下、印刷部という)と、通帳類へのオーバーコート転写部(以下、転写部という)があり、従来は中間転写フィルム上への印刷動作後に、フィルム該当部分を転写部へ搬送し、通帳類への転写を実施していた。
ここで、通帳類に、予め付与された印刷対象固有情報(以下、通帳類固有情報という)を、通帳類作成装置内部の一連動作中に読み取り、通帳類固有情報をそのまま、もしくは加工して、セキュリティ情報の一部に加えた情報(以下、固有印刷情報という)を印刷、記録する、という動作を中間転写印刷方式と組み合わせる場合、まず、印刷動作が開始される前に通帳類固有情報を印刷部がデータとして認識、処理しておく必要がある。
一般的には光学式文字読取装置(以下、OCRという)で通帳類固有情報を読み取ることが考えられる。次に読み取った通帳類固有情報を元に、固有印刷情報を生成し、印刷部にて中間転写フィルム上に画像や文字などの印刷画像を形成する。この形成された印刷画像は転写部に搬送され、印刷された固有印刷情報に該当した通帳類固有番号をもつ通帳類に転写される。
また、同様に通帳類固有情報を元に、生成部で固有記録情報を生成し、無線IC読取/書込部(以下無線IC R/W部という)にて無線ICに固有記録情報を記録する(例えば、特許文献1参照)。
特願2001−290255号
ところで、無線IC R/W部で記録された固有記録情報は、無線IC R/W部で読み出され、上記した生成部で形成された固有記録情報と合致するか否かが判別される。そして、合致する場合には、正常通帳類として正常用の集積部に集積され、合致しない場合には、不良通帳類として不良用の集積部に集積される。
しかしながら、従来においては、不良通帳類であるか否かを目視で判別することができず、正常通帳類と不良通帳類とを混同してしまうという問題があった。
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、正常通帳類と不良通帳類とを目視で判別することを可能にして正常通帳類と不良通帳類とを混同することのないようにした通帳類印刷装置及び通帳類印刷方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、無線ICを有するとともに固有情報が記録された通帳類を搬送路に沿って搬送する搬送手段と、この搬送手段によって搬送される前記通帳類固有情報を読み取る第1の読取手段と、この第1の読取手段によって読み取られた前記固有情報を含むセキュリティ情報を生成する生成手段と、この生成手段によって生成されたセキュリティ情報を前記通帳類に印刷する印刷手段と、この印刷手段によって印刷されたセキュリティ情報を読み取る第2の読取手段と、この第2の読取手段によって読み取られたセキュリティ情報に含まれる固有情報と前記第1の読取手段によって読み取られた固有情報とが合致しているか否かを判別する判別手段と、この判別手段により合致していると判別されるのに基づいて前記生成手段によって生成されたセキュリティ情報を前記無線ICに書込むとともに、この書込れた情報を読取り、この読取り情報が前記生成手段によって生成されたセキュリティ情報と合致しているか否かを判別する無線情報処理手段と、この無線情報処理手段により合致しないと判別されるのに基づいて前記通帳類に対し該通帳類が不良であることを表示する目視可能な情報を付与する付与手段とを具備する。
請求項2記載の発明は、予め通帳類それぞれに付与された固有情報が通帳類の所定位置と、内蔵された無線ICに記録された通帳類を搬送路に沿って搬送する搬送手段と、この搬送手段によって搬送される通帳類それぞれに付与された固有情報を読み取る第1の読取手段と、この第1の読取手段によって読み取られた前記固有情報を含むセキュリティ情報を生成する生成手段と、この生成手段によって生成された前記セキュリティ情報を前記通帳類に印刷する印刷手段と、この印刷手段によって印刷された前記セキュリティ情報を読み取る第2の読取手段と、この第2の読取手段によって読み取られた前記セキュリティ情報に含まれる固有情報と前記第1の読取手段によって読み取られた固有情報とが合致しているか否かを判別する判別手段と、この判別手段によって合致していると判別されたのに基づいて前記無線ICに予め記録されている固有情報を読み取り、この読取情報と前記生成手段によって生成されたセキュリティ情報に含まれる固有情報とが合致するか否かを判別し、合致する場合には前記セキュリティ情報を前記無線ICに記録する無線情報処理手段と、この無線情報処理手段により合致しないと判別されるのに基づいて前記通帳類に対し該通帳類が不良であることを表示する目視可能な情報を付与する付与手段とを具備する。
請求項3記載の発明は、無線ICを有するとともに固有情報が記録された通帳類を搬送路に沿って搬送する搬送工程と、この搬送工程によって搬送される通帳類それぞれに付与された固有情報を読み取る第1の読取工程と、この第1の読取工程によって読み取られた前記固有情報を含むセキュリティ情報を生成する生成工程と、この生成工程によって生成されたセキュリティ情報を前記通帳類に印刷する印刷工程と、この印刷工程によって印刷されたセキュリティ情報を読み取る第2の読取工程と、この第2の読取工程によって読み取られたセキュリティ情報に含まれる固有情報と前記第1の読取工程によって読み取られた前記固有情報とが合致しているか否かを判別する判別工程と、この判別工程により合致していると判別されるのに基づいて前記生成工程によって生成されたセキュリティ情報を前記無線ICに書込むとともに、この書込れた情報を読取り、この読取り情報が前記生成工程によって生成されたセキュリティ情報と合致しているか否かを判別する無線情報処理工程と、この無線情報処理工程により合致しないと判別されるのに基づいて前記通帳類に対し該通帳類が不良であることを表示する目視可能な情報を付与する付与工程とを具備する。
請求項4記載の発明は、予め通帳類それぞれに付与された固有情報が通帳類の所定位置と、内蔵された無線ICに記録された通帳類を搬送路に沿って搬送する搬送工程と、この搬送工程によって搬送される通帳類それぞれに付与された固有情報を読み取る第1の読取工程と、この第1の読取工程によって読み取られた固有情報を含むセキュリティ情報を生成する生成工程と、この生成工程によって生成されたセキュリティ情報を前記通帳類に印刷する印刷工程と、この印刷工程によって印刷された前記セキュリティ情報を読み取る第2の読取工程と、この第2の読取工程によって読み取られたセキュリティ情報に含まれる固有情報と前記第1の読取工程によって読み取られた固有情報とが合致しているか否かを判別する判別工程と、この判別工程によって合致していると判別されたのに基づいて前記無線ICに予め記録されている固有情報を読み取り、この読取情報と前記生成工程によって生成されたセキュリティ情報に含まれる固有情報とが合致するか否かを判別し、合致する場合には前記セキュリティ情報を前記無線ICに記録する無線情報処理工程と、この無線情報処理工程により合致しないと判別されるのに基づいて前記通帳類に対し該通帳類が不良であることを表示する目視可能な情報を付与する付与工程とを具備する。
本発明は、無線情報処理手段による無線ICに対する情報処理が正常でないと判別されるのに基づいて通帳類に目視可能な不良表示用の情報を付与するため、不良通帳類を目視で判別することができ、正常通帳類と不良通帳類とを混同することがないという効果を奏する。
以下、本発明を図面に示す実施の形態を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態である通帳類印刷装置1を示す全体構成図である。
この通帳類印刷装置1は通帳類取込部4を備え、この通帳類取込部4には通帳類Tが閉じた状態で複数冊積層されてセットされ、一冊ずつ取り込まれるようになっている。この取込まれた通帳類Tは搬送手段としての複数個の搬送ローラ対2によって搬送路3に沿って搬送される。搬送路3中には通帳類Tの搬送方向に沿って第1の読取手段としての第1のOCR読取部5、ページ捲り部6、直接印刷部7、印刷手段としての中間転写印刷部8、第2の読取手段としての第2のOCR読取部9、及び無線情報処理手段としての無線IC R/Wユニット10、さらに、付与手段としてのマーク押印部75が配設されている。このマーク押印部75は通帳類Tに、後述するように目視可能な不良表示用のマーク76を押印するものである。
また、搬送路3の排出端側には通帳類Tの排出方向を第1の方向と第2の方向に切り換える排出ゲート11が設けられ、第1の方向には正常な通帳類Tを集積させる正常集積部12、第2の方向には不良な通帳類を集積させる不良集積部13が配設されている。
図2は、上記した中間転写印刷部8を示すものである。
中間転写印刷部8は機能的に情報印刷部(以下、印刷部という)16と、オーバーコート転写部(以下、転写部という)17とを有して構成されている。
印刷部16としては熱溶融転写印刷方式のものが採用されている。即ち、サーマルヘッド19とプラテンローラ20に挟まれるように中間転写フィルム21と溶融インクリボン22を配置し、これら中間転写フィルム21と溶融インクリボン22によって中間転写フィルム21の表面に情報等を印刷する。
この熱溶融転写方式の特徴としては、画像耐久性が高いこと、インク材料に機能性材料を適用することが比較的容易なこと(例えば蛍光顔料、アルミ蒸着薄膜)などがあり、偽造防止を目的とする印刷物に適している。
溶融インクリボン22のベースフィルム厚やインク層厚は、印刷ドット再現性に極めて重要なパラメータであり、インクリボン総厚としては3〜25μmであり、望ましくは4〜10μmである。
一方、中間転写フィルム21の後述するベースフィルムの厚さや、受像兼接着総厚は、接着性や膜切れ特性に影響を与えるパラメータであり、中間転写フィルム21の総厚は、10〜100μmであり、望ましくは25〜50μmである。
プラテンローラ20は硬質のゴム材料を表面に用いたローラで、ゴム硬度が上がるほどに微小ドットの再現性が向上するが、同時に最適なプラテンローラ20とサーマルヘッド19の位置関係を得ることが難しくなる。このため、硬度は75°以上、望ましくは85〜97°である。同時に研磨したゴム表面の表面粗さも、表面平滑性が上がるほどに微小ドットの再現性が向上する。このため、表面粗さは中心線平均粗さRaで1μm以下、望ましくは0.5μm程度であることが要求される。
中間転写フィルム21を搬送する駆動力は、一般的にプラテンローラ20に駆動機構を設けることが多いが、上記の硬度と平滑性から中間転写フィルム21とプラテンローラ20の摩擦係数が上がらず、また安定しない。
このため、プラテンローラ20の下流(ヒートローラ側)直近に別途フィルム駆動ローラ23を設ける。フィルム駆動ローラ23は硬度30〜60度のローラを用い、中間転写フィルム21はフィルム駆動ローラ23に対して出来るだけ巻付き角が大きいほうが良い。実施例では90°から130°の巻き付き角をえられるようにテンショナ24を配置する。
テンショナ24には図示しないバネ機構が設けられ、限られた可動範囲内で中間転写フィルム21にテンションを与えて、フィルム駆動ローラ23と中間転写フィルム21が常に適切に接触する状態を作り出す。
フィルム駆動ローラ23の駆動は5相ステッピングモータ、タイミングベルト、プーリによる減速機構の組み合わせにより、正確に搬送が行われる。また、サーマルヘッド19はニアエッジ、またはコーナエッジタイプのヘッドを用い、熱時剥離による印刷を行うことが望ましい。
また、転写部17は通帳類搬送路3を介して対向配置されるヒートローラ35とバックアップローラ36を備えている。ヒートローラ35はDCサーボモータ若しくはステッピングモータにより正確に一定速度で駆動可能になっており、回転自在なバックアップローラ36との間にはコイルバネ37で発生された圧力が付与されるようになっている。
図3(a)〜(c)は中間転写フィルム21の構成を示す断面図である。
図3(a)に示す中間転写フィルム21は、基材としてのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム26の表面に、透明樹脂によるホログラム形成層と金属化合物の蒸着層による透明ホログラム層28、受像層兼接着層としてのポリエステル系樹脂29を積層したものである。
また、図3(b)に示す中間転写フィルム21は、基材としてのPETフィルム26の表面に、剥離層としてのフェノキシ系樹脂27、透明樹脂によるホログラム形成層と金属化合物の蒸着層による透明ホログラム層28、受像層兼接着層としてのポリエステル系樹脂29を積層したものである。
さらに、図3(c)に示す中間転写フィルム21は、基材としてのPETフィルム26の表面に、剥離層としてのフェノキシ系樹脂27、保護層30、透明樹脂によるホログラム形成層と金属化合物の蒸着層による透明ホログラム層28、受像層兼接着層としてのポリエステル系樹脂29を積層したものである。
その他、中間転写フィルム21としては紫外線によって発光する蛍光発色層などの機能層を設け、転写対象への転写と同時にこれらの機能層も転写するものであってもよい。
図6は上記した通帳類取込部4にセットされる通帳類Tを開いた状態で示すものである。
この通帳類Tの上側のページには通帳類固有情報としての通帳類固有番号42が記録されている。また、この通帳類Tには無線IC43が内蔵されている。
図7は上記した通帳類印刷装置1の駆動制御系を示すブロック図である。
図中51はデータ入力制御部で、このデータ入力制御部51に印刷装置1が接続されている。データ入力制御部51には主制御部52が設けられ、この主制御部52には制御回路を介してメモリ53、インターフエース部54、操作パネル55、及び画像入力部56が接続されている。
印刷装置1には生成手段としての生成部58a及び判別手段としての判別部58bを有して構成される装置制御部58が設けられ、この装置制御部58には制御回路を介して直接印刷画像処理部67、中間転写画像処理部68、ヒータ温度制御部60、通帳類搬送制御部61、画像形成制御部62、光学式文字認識部69、無線読取/書込部73が配設されている。
上記した直接印刷画像処理部67にはサーマルヘッド7aの印字動作を制御するヘッド制御部63が接続されている。中間転写画像処理部66にはサーマルヘッド19の印字動作を制御するヘッド制御部64が接続されている。
ヒータ温度制御部60には制御回路を介してヒートローラ35のヒータ65が接続されている。通帳類搬送制御部61には制御回路を介して通帳類搬送機構2a、通帳類取込機構4a、ページ検知部4b、ページ捲り機構6a及び排出ゲート制御部11aが接続されている。
画像形成制御部62には制御回路を介して転写リボン搬送機構32a、サーマルヘッド19を移動させるヘッド移動機構19a、ヒートローラ35を回転させる回転機構35aが接続されている。
光学式文字認識部69には第1及び第2の読取り光学系5,9が接続されている。無線IC読取/書込部73には、無線IC R/Wユニット10及びマーク押印部75が接続されている。
次に、上記したように構成される通帳類印刷装置1の動作について説明する。
まず、図1に示す通帳類取込部4から通帳類Tが1冊のみ取出されてページめくり部6に搬送され(搬送工程)、ここで、通帳類Tの表紙が捲られて所定のページが開いた状態となる。この後、第1のOCR読取部5で通帳類Tそれぞれに付与されている固有情報42が読み取られ(読取工程)、後で詳しく述べるように認識処理される。この認識処理された固有情報42は、セキュリティ情報に追加され、サーマルヘッド19に転送される黒印刷データとされる。
一方、このときには、図2に示すように送出側リール32から中間転写フィルム21が繰り出され、そのホログラム位置を示すマークがセンサ33によって検知される。このマーク検知結果を用いて中間転写フィルム21が印刷開始位置に制御される。
ついで、中間転写フィルム21の所定の位置に固有印刷情報(以下、セキュリティ情報という)等がサーマルヘッド19により印刷される。印刷される情報はY(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン)の三原色に加えて黒の4色重ね合せによるカラー印刷である。これら複数色の重ね合わせ印刷は、中間転写フィルム21がサーマルヘッド19を色数と同じ回数往復することで、重ね合わせ印刷が行われる。また、印刷される情報は、反転画像であるという特徴がある。なお、印刷色は上記4色に加えて、蛍光顔料を含んだインクなど機能性インクを付与してもよい。
このようにセキュリティ情報が印刷された中間転写フィルム21は順方向(ヒートローラ35の方向)に巻き取られ、図4(a)に示すように経路途中の転写部マーク検知センサ39によって中間転写フィルム21の位置が把握される。この把握結果に基づいて転写開始位置まで中間転写フィルム21が送られる。
また、このとき通帳類Tは、転写されるページが開かれた状態で図4(b)に示すように取り込まれて、ヒートローラ35に対して決められた位置に搬送される。転写されるページは、表紙見返しページでも、他の中紙ページでもかまわない。
このように互いに位置決めされた中間転写フィルム21と通帳類Tの該当ベージは、図4(c)に示すように円周の一部が切り欠かれた形状の金属製ヒートローラ35の回転と共に合わされ、搬送と同時に加圧されるとともに加熱される。その後、図5に示すように通帳類Tに対して60°〜110°の角度をもって転写フィルムベース26が引き上げられて、セキュリティ情報46と受像兼接着層29、ホログラム層28の転写が完了し、図8に示すように固有情報42、固有情報42を含むセキュリティ情報46及び所持人のカラー顔画像44が転写印刷される(印刷工程)。転写印刷が完了した通帳類Tは、図4(d)に示すようにページが開かれた状態のまま次の第2のOCR読取部9に搬送される。
ところで、上記した第1のOCR読取部5で読み取られた通帳類Tの固有情報42(この場合は文字)は光学式文字認識部69で認識され、この認識結果が印刷装置制御部58に送信される。印刷装置制御部58では、データ入力制御部50から送られてくる画像入力部56で取得された所持人のカラー顔画像データ、操作パネル55で入力された所持人のセキュリティ文字情報などに通帳類固有の文字情報に基づいた印刷データを加えて処理を行い、生成部58aで印刷データを生成し(生成工程)、中間転写画像処理部68に送信する。これにより、通帳類固有情報42aが付与されたセキュリティ情報46が中間転写フィルム21の表面に印刷される。
また、第2のOCR読取部9で読み取られた固有情報42aと、セキュリティ情報46とは光学式文字認識部69で認識され、この認識結果が印刷装置制御部58に送信される。印刷装置制御部58では、判別部58bでデータの照合処理を行い(判別工程)、判断した結果を通帳類搬送制御部61に送信する。
判別部58bでのデータの照合結果で不良と判断された場合には、印刷装置制御部58からデータ入力制御部50に対し、作成した通帳類が不良であったことを通知する。データ入力制御部50では作成された通帳類が不良であったという通知を受信することに基づいて再度同一の印刷処理命令を印刷装置制御部58に送信し、自動的に通帳類の再作成を行わせる。
通帳類搬送・制御部61では照合の結果から、正常通帳類であれば正常通帳類集積部12へ、不良通帳類であれば不良通帳類集積部13へ搬送制御を行うが、判別部58bでの照合結果で不良と判断した場合は、無線IC R/Wユニット10にて、不良通帳類であることを知らせる旨のデータを通帳類Tの無線IC43に記録する。
また、判別部58bでのデータの照合結果が正しかった場合には、無線IC43に事前に通帳類Tの固有情報を記録してないものと、記録しているものとで動作が異なるので、それぞれの場合の動作を分けて記述する。
まず、無線IC43に対して、事前に通帳類の固有情報を記録していない場合についての動作であるが、上述した中間転写印刷部8の印刷動作で説明したように、第1のOCR読取部5で読み取った通帳類固有情報42を光学式文字認識部69が認識し、その認識結果を印刷装置制御部58に送信している。従って、印刷装置制御部58では、データ入力制御部50から送られてきた、画像入力部56で取得された所持人のカラー顔画像データ、操作パネル55で入力された所持人のセキュリティ文字情報などに通帳類固有の文字情報に基づいた記録データを加えて処理を行い、無線ICへの記録データを生成し、無線IC R/W制御部73に送信する。これにより、通帳類固有情報が付与されたセキュリティ情報が無線ICR/Wユニット10にて通帳類Tの無線IC43に記録(書き込み)される。
書き込み動作(通信)が終了したら、正常にデータが書き込めたかどうかをベリファイする。即ち、無線IC R/Wユニット10は記録の終わった通帳類Tの無線IC43から書き込んだデータを読み出し、受信したデータと照合を取る。照合結果が正しかった場合は正常通帳類集積部12へ通帳類Tを搬送し、通帳類Tを集積する。
照合結果が正しくなかった場合は、マーク押印部75により通帳類Tに図9に示すように不良通帳類を表示するためのマーク76を押印する。マーク76は例えば「無線IC不良通帳」と表示する。なお、マーク76は通帳類Tの開かれた頁に限られることなく、通帳類Tの表紙、或いは裏表紙に、または、通帳類Tの開かれた頁、表紙、裏表紙の複数箇所に押印するものであっても良い。このマーク76の押印後、通帳類Tを不良通帳類集積部13に集積する。
また、通帳類Tの無線IC43に、事前に通帳類の固有情報を記録している場合については、やはり、通帳類Tの無線IC43へ記録するためのデータは、第1のOCR読取部5で読み取った通帳類固有情報を光学式文字認識部69で認識し、その認識結果を印刷装置制御部58に送信している。ここで、画像入力部56で取得された所持人のカラー顔画像データ、操作パネル55で入力された所持人のセキュリティ文字情報などに通帳類固有の文字情報に基づいた記録データを加えて処理を行い、無線IC43への記録データを生成し、無線IC R/W制御部73に送信する。
上記固有情報を受け取った無線IC R/W制御部73はまず、無線IC R/Wユニット10まで搬送されてきた通帳類Tの無線IC43から事前に記録された通帳類固有情報を読み出し、印刷装置制御部58から受信したデータとの照合を取る。ここで照合結果が不一致で、照合エラーが発生した場合は第1のOCR読取部5で読取りが誤認識された可能性があり、中間転写印刷部8で印刷された固有情報を含むセキュリティデータが、そもそも通帳類が持っていた固有情報と異なって印刷されてしまった可能性がある。この場合には、不良通帳類として扱い、不良通帳類集積部13へ搬送して集積する。
照合結果が一致した場合は、印刷装置制御部58から送られてきた固有情報を含むセキュリティデータを事前に無線IC43に書き込まれた固有情報に追記もしくは上書きして書き込む。この後の動作は通帳類Tに内蔵された無線IC43に固有情報が事前に書き込まれていなかった場合と同様に、正常にデータが書き込めたかどうかをベリファイする。即ち、無線IC R/Wユニット10は通帳類Tから無線IC10から書き込んだデータを読み出し、受信したデータと照合を取る。照合結果が正しかった場合は正常通帳類集積部12へ通帳類を搬送し、通帳類Tを集積する。
照合結果が正しくなかった場合は、上記したと同様にマーク押印部75により通帳類Tに不良通帳類を表示するためのマーク76を押印する。このマーク76の押印後、通帳類Tを不良通帳類集積部13に集積する。
上記したように、この実施の形態によれば、無線IC R/Wユニット10により無線IC43に書込まれたデータを読み取り、このデータが生成部58aで生成された固有記録情報と合致しているか否かを判別し、合致していない場合には、マーク押印部75により不良通帳であることを表示する目視可能なマーク76を押印する。
また、無線IC43に予め付与されている通帳類固有情報を無線IC R/Wユニット10により読み取り、この読取情報が生成部58aで生成された固有記録情報と合致しているか否かを判別し、合致しない場合には通帳類Tに対しマーク押印部75により不良通帳であることを表示する目視可能なマーク76を押印する。
このように通帳類Tに対し目視可能なマーク76を押印することにより、正常な通帳類と不良な通帳類を目視で判別することができ、混同してしまうことを確実に防止することができる。
なお、本発明は、上記一実施の形態に限られることなく、その要旨の範囲内で種々変形実施可能なことは勿論である。
本発明の一実施の形態である通帳類印刷装置を概略的に示す構成図。 同通帳類印刷装置に備えられる転写印刷部を示す構成図。 同転写印刷部で用いられる転写フィルムを示すもので、(a)はその第1の例、(b)はその第2の例、(c)はその第3の例を示す構成図。 同転写印刷部の転写動作を示す図。 同転写印刷部の転写動作の一部を拡大して示す図。 同通帳類印刷装置で用いられる通帳類を示す平面図。 同通帳類印刷装置の制御部を示す制御ブロック図。 同通帳類印刷装置で印刷された通帳類を示す平面図。 同通帳類印刷装置で不良表示用のマークが印刷された通帳類を示す平面図。
符号の説明
T…通帳類、2…搬送ローラ対(搬送手段)、3…搬送路、5…第1のOCR読取部(第1の読取手段)、8…中間転写印刷部(印刷手段)、9…第2のOCR読取部(第2の読取手段)、10…無線IC R/Wユニット(無線情報手段)、42…通帳類固有情報、43…無線IC、46…セキュリティ情報(固有印刷情報)、58…印刷装置制御部、58a…生成部(生成手段)、58b…判別部(判別手段)、75…マーク押印部(付与手段)、76…マーク(不良表示用の情報)。

Claims (4)

  1. 無線ICを有するとともに固有情報が記録された通帳類を搬送路に沿って搬送する搬送手段と、
    この搬送手段によって搬送される前記通帳類固有情報を読み取る第1の読取手段と、
    この第1の読取手段によって読み取られた前記固有情報を含むセキュリティ情報を生成する生成手段と、
    この生成手段によって生成されたセキュリティ情報を前記通帳類に印刷する印刷手段と、
    この印刷手段によって印刷されたセキュリティ情報を読み取る第2の読取手段と、
    この第2の読取手段によって読み取られたセキュリティ情報に含まれる固有情報と前記第1の読取手段によって読み取られた固有情報とが合致しているか否かを判別する判別手段と、
    この判別手段により合致していると判別されるのに基づいて前記生成手段によって生成されたセキュリティ情報を前記無線ICに書込むとともに、この書込れた情報を読取り、この読取り情報が前記生成手段によって生成されたセキュリティ情報と合致しているか否かを判別する無線情報処理手段と、
    この無線情報処理手段により合致しないと判別されるのに基づいて前記通帳類に対し該通帳類が不良であることを表示する目視可能な情報を付与する付与手段と
    を具備することを特徴とする通帳類印刷装置。
  2. 予め通帳類それぞれに付与された固有情報が通帳類の所定位置と、内蔵された無線ICに記録された通帳類を搬送路に沿って搬送する搬送手段と、
    この搬送手段によって搬送される通帳類それぞれに付与された固有情報を読み取る第1の読取手段と、
    この第1の読取手段によって読み取られた前記固有情報を含むセキュリティ情報を生成する生成手段と、
    この生成手段によって生成された前記セキュリティ情報を前記通帳類に印刷する印刷手段と、
    この印刷手段によって印刷された前記セキュリティ情報を読み取る第2の読取手段と、
    この第2の読取手段によって読み取られた前記セキュリティ情報に含まれる固有情報と前記第1の読取手段によって読み取られた固有情報とが合致しているか否かを判別する判別手段と、
    この判別手段によって合致していると判別されたのに基づいて前記無線ICに予め記録されている固有情報を読み取り、この読取情報と前記生成手段によって生成されたセキュリティ情報に含まれる固有情報とが合致するか否かを判別し、合致する場合には前記セキュリティ情報を前記無線ICに記録する無線情報処理手段と、
    この無線情報処理手段により合致しないと判別されるのに基づいて前記通帳類に対し該通帳類が不良であることを表示する目視可能な情報を付与する付与手段と
    を具備することを特徴とする通帳類印刷装置。
  3. 無線ICを有するとともに固有情報が記録された通帳類を搬送路に沿って搬送する搬送工程と、
    この搬送工程によって搬送される通帳類それぞれに付与された固有情報を読み取る第1の読取工程と、
    この第1の読取工程によって読み取られた前記固有情報を含むセキュリティ情報を生成する生成工程と、
    この生成工程によって生成されたセキュリティ情報を前記通帳類に印刷する印刷工程と、
    この印刷工程によって印刷されたセキュリティ情報を読み取る第2の読取工程と、
    この第2の読取工程によって読み取られたセキュリティ情報に含まれる固有情報と前記第1の読取工程によって読み取られた前記固有情報とが合致しているか否かを判別する判別工程と、
    この判別工程により合致していると判別されるのに基づいて前記生成工程によって生成されたセキュリティ情報を前記無線ICに書込むとともに、この書込れた情報を読取り、この読取り情報が前記生成工程によって生成されたセキュリティ情報と合致しているか否かを判別する無線情報処理工程と、
    この無線情報処理工程により合致しないと判別されるのに基づいて前記通帳類に対し該通帳類が不良であることを表示する目視可能な情報を付与する付与工程と
    を具備することを特徴とする通帳類印刷方法。
  4. 予め通帳類それぞれに付与された固有情報が通帳類の所定位置と、内蔵された無線ICに記録された通帳類を搬送路に沿って搬送する搬送工程と、
    この搬送工程によって搬送される通帳類それぞれに付与された固有情報を読み取る第1の読取工程と、
    この第1の読取工程によって読み取られた固有情報を含むセキュリティ情報を生成する生成工程と、
    この生成工程によって生成されたセキュリティ情報を前記通帳類に印刷する印刷工程と、
    この印刷工程によって印刷された前記セキュリティ情報を読み取る第2の読取工程と、
    この第2の読取工程によって読み取られたセキュリティ情報に含まれる固有情報と前記第1の読取工程によって読み取られた固有情報とが合致しているか否かを判別する判別工程と、
    この判別工程によって合致していると判別されたのに基づいて前記無線ICに予め記録されている固有情報を読み取り、この読取情報と前記生成工程によって生成されたセキュリティ情報に含まれる固有情報とが合致するか否かを判別し、合致する場合には前記セキュリティ情報を前記無線ICに記録する無線情報処理工程と、
    この無線情報処理工程により合致しないと判別されるのに基づいて前記通帳類に対し該通帳類が不良であることを表示する目視可能な情報を付与する付与工程と
    を具備することを特徴とする通帳類印刷方法。
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