JP2005324511A - 積層体及びその製造方法 - Google Patents

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與倉  三好
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Abstract

【課題】 導電性金属箔層と少なくともその片面側に設けられるフッ素系樹脂層とを備えるものにあって、従来にない低い誘電率を有し、さらに導電性金属箔層のファインパターン加工に適する高品質な積層体を提供する。
【解決手段】 積層体1を、導電性金属箔層Aとしての厚み寸法が9μmの銅箔2と、フッ素系樹脂層Bとしての厚み寸法が25μmのPFAフィルム3とを積層して構成する。積層体1を製造するにあたっては、PFAフィルム3の接合面を低温プラズマ処理し、その後、PFAフィルム3と銅箔2とを重ねて熱プレスすることにより、それらが熱接合される。このとき、銅箔2の接合面の表面粗化度Rzを、2μm以下とする。また、熱接合の温度を、フッ素系樹脂層Bの融点以下、例えば240℃とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばフレキシブルプリント配線基板や、TAB部品のキャリヤフィルム等の使用に好適な積層体及びその製造方法に関する。
例えばフレキシブルプリント配線基板においては、ポリイミドフィルム等の耐熱性樹脂フィルム上に、銅箔などの導電性金属箔を設けて構成される基材を用い、導電性金属箔の不要部をエッチングにより除去して導体パターンを形成するようになっている。この種フレキシブルプリント配線基板用の基材としては、一般に、銅箔上にポリイミド樹脂層をキャスティング法により直接形成した2層タイプのものや、銅箔とポリイミドフィルムとをエポキシ系の接着剤で貼合せた3層タイプのものが知られている。このようなフレキシブルプリント配線基板は、電子機器の高性能化、軽量化、薄型化、小型化などの目的のため種々の製品に使用されており、例えばデジタルカメラ、携帯電話、パソコン、液晶テレビ、プラズマテレビ、カーナビゲーション、高速サーバーなど周知のとおりである。
ところで、上記したような電子機器においては、高速信号処理化を代表する高機能化高密度実装化等に対応する材料の要求が増加してきている。特に高速サーバー用途などの高速信号処理を必要とする配線板では、伝送損失を低くするために、その基材に誘電正接のより小さいものを用いることが求められている。一般に、基板上の配線に沿った信号の伝送速度は、基材の誘電率の平方根に反比例して向上し、雑音が減る。また、隣接回路間で発生するキャパシタンス値を減らすためにも低誘電率材料が好ましい。高周波の送受信回路内の増幅回路や高速デジタル回路などを微弱な高速信号を処理するにも低誘電率材料が必要である。
そこで、上記したようなフレキシブルプリント配線基板の材料として、従来のポリイミドフィルムに代えて、より誘電率の低い液晶ポリマーを採用することが提案されている(例えば、非特許文献1参照)。しかし、この液晶ポリマーを採用したものでは、誘電率は多少改善されるものの、ポリイミドフィルムの場合と比べて誘電率の低下は僅かであり、十分な効果は得られない。
一方、耐熱性樹脂材料の中では、フッ素系樹脂が、特に誘電率が小さいことが知られている。ところが、フッ素系樹脂は、熱可塑性樹脂でありながら表面エネルギーが非常に低いため、導電性金属と直接接着することは困難である。従来では、フッ素系樹脂と金属箔を積層するためには、フッ素系樹脂上に低融点の熱硬化性樹脂からなる接着剤を介し、導電性金属箔を加熱・加圧する方法が採用されているが、このような接着剤を用いた貼合せでは、接着剤によって誘電率が上昇してしまい、フッ素系樹脂を採用するメリットを生かしきれないのが実情である。
これに対し、近年では、フッ素系樹脂と導電性金属とを接着剤を介さずに直接積層することを可能とするための方法として、フッ素系樹脂層の表面を粗化処理し、その上に粗化処理した銅箔表面を合わせ、真空の雰囲気下で、フッ素系樹脂の融点以上の温度(但し融点+20%の温度を越えない)で加熱し圧着させて積層体を得る方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
「電子材料」、工業調査会、2003年10月号 特開2004−6668号公報
しかしながら、上記特許文献1に示された技術は、フッ素系樹脂層と銅箔とを接合(熱圧着)するための融着温度が比較的高温であるため、銅箔の特性が劣化するといった問題がある。例えば、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(以下PFAと記す)では、その融点が302℃から310℃であることから、積層するには、少なくとも302℃以上に加熱しなければならず、この温度では銅箔の結晶構造が変化し、変質する虞がある。さらに、表面を粗化した銅箔を用いるため、導体幅を50μm以下としたファインパターンを形成するに適さず、ファインパターンの配線基板用に使用できない問題もあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、導電性金属箔層と少なくともその片面側に設けられるフッ素系樹脂層とを備えるものにあって、従来にない低い誘電率を有し、さらに導電性金属箔層のファインパターン加工に適する高品質な積層体及びその製造方法を提供するにある。
従来では、フッ素系樹脂は、表面エネルギーが非常に低いため、融点以下の温度では同種フィルム同士あるいは金属箔や異種のフィルムと直接熱融着させることは困難であることが常識であった。これに対し、本発明者は、このようなフッ素系樹脂に比較的低温での熱融着性を付与すべく様々な試験、研究を重ねた結果、フッ素系樹脂の表面に対し低温プラズマ処理を施して表面の改質を行うことにより、融点以下の温度での熱融着性を付与することができことを見出し、導電性金属箔との接着剤を介さない直接的な接合が可能となることを確認して本発明を成し遂げたのである。
即ち、本発明の積層体は、導電性金属箔層と、少なくともその片面側に設けられるフッ素系樹脂層とを備えて構成されるものであって、前記フッ素系樹脂層の前記導電性金属箔層との接合面が、低温プラズマ処理されることにより、それら層間が直接熱接合されているところに特徴を有する(請求項1の発明)。また、本発明の積層体の製造方法は、導電性金属箔層と、少なくともその片面側に設けられるフッ素系樹脂層とを備えて構成される積層体を製造するための方法であって、前記フッ素系樹脂層の前記導電性金属箔層との接合面を低温プラズマ処理し、それらフッ素系樹脂層と導電性金属箔層とを直接熱接合するところに特徴を有する(請求項5の発明)。
これにより、接着剤を用いずとも、フッ素系樹脂層と導電性金属箔層とを、フッ素系樹脂層の融点以下の温度で、直接熱接合することが可能となったのである。これは、フッ素系樹脂層の表面に、低温プラズマ処理がなされることにより、その表面に酸素原子が取込まれ、具体的には表面にCOOH基やOH基が付加されるようになり、このことが、フッ素系樹脂層に比較的低温での熱融着性を付与するものと推測される。
そして、本発明の積層体は、例えばフレキシブルプリント配線基板、TAB部品のキャリヤフィルム、チップオンフィルム(COF)基板、ビルドアップ基板(多層基板)等、電子回路基板材料として使用することができる。このとき、フッ素系樹脂は、他の耐熱性樹脂材料に比べて特に誘電率が小さく、しかも、誘電率を上昇させる要因となる接着剤を使用しないので、従来にない顕著な低誘電率を得ることができ、ひいては、特に高速信号を処理する配線板材料としての用途に好適となる。
尚、本発明におけるフッ素系樹脂層とは、分子中にフッ素原子を含有する合成高分子を言い、例えばフィルム状で供されるものである。具体的には、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体(ECTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PVF)などを主成分とするポリマーをいう。これらの樹脂の中には特性改良のための、有機または無機などのフィラーが配合されていてもかまわない。
本発明における導電性金属箔とは、例えば銅、アルミニウム、銅又はアルミニウムの合金、ステンレス、42アロイ等を主成分とする金属箔であり、これらは、電子回路基板用として使用可能である(請求項4、請求項9の発明)。これらはその用途及び目的に応じ好ましく選定すればよい。金属表面は公知の防錆、接着性の改善処理を施されていてもよい。金属箔の厚みは特に限定されなく目的に応じ選定すればよい。例えばファインパターン用には9μm以下が好ましく、より好ましくは5μm以下である。
また、上記低温プラズマ処理とは上記フッ素系樹脂層(フィルム)の表面(接合面)を、電極間に直流または交流の高電圧を印加することによって開始持続する放電にさらすことによって成される処理をいう。処理する圧力は特に限定されなく処理装置、放電形式などによって好ましく選定すればよい。処理雰囲気はAr,He,窒素、酸素、空気、二酸化炭素、水蒸気など一般に行われるものでよいが、接着性改善効果の点から水蒸気含有雰囲気が特に好ましい。また水蒸気はAr,He,窒素、酸素、空気、二酸化炭素などで希釈してもよい。
更に、上記層間を、接着剤を介することなく直接熱接合する積層方法は特に限定されるものではない。熱プレスによる方法、加熱ロールによる方法、熱風による方法など公知の方法などを目的に応じ、適宜選定すればよい。この場合、上記熱接合の温度を、フッ素系樹脂層の融点以下とすることにより、金属箔の変質などを防止でき、高品質な積層体を得ることができる(請求項7の発明)。
ところで、本発明の積層体としては、フッ素系樹脂層と導電性金属箔層との組合せだけでなく、フッ素系樹脂層の導電性金属箔層との接合面とは反対面側に、耐熱性樹脂層を有するものであっても良い。つまり、積層体としては、導電性金属箔層をA、フッ素系樹脂層をB、耐熱性樹脂層をCとすると、それら3種類からなる材料が、A/B、A/B/C、B/A/B/C、B/A/Bといった組合せが可能である。このように、耐熱性樹脂層を設ける場合には、フッ素系樹脂層及び耐熱性樹脂層の双方の接合面が低温プラズマ処理されることにより、やはりそれら層間を一括して直接熱接合させることができる(請求項2、請求項6の発明)。
本発明における耐熱性樹脂層とは、融点が280℃以上のもの、あるいはJIS C4003で規定される長時間連続使用の最高許容温度が121℃以上のもののいずれかの条件を満足する高分子樹脂フィルムが挙げられる。これらの樹脂は単独あるいは複数の積層体でも使用できる。このような高分子樹脂フィルムはそのまま使用してもよいが、その表面に低温プラズマ処理が施されたものを使用することが好ましい。
これらの高分子樹脂フィルムとしては、ビスフェノール類のジカルボン酸の縮合物であるポリアリレート、ポリスルホン、またはポリエーテルスルホンに代表されるポリアリルスルホン、ベンゾテトラカルボン酸と芳香族イソシアネートとの縮合物、あるいはビスフェノール類、芳香族ジアミン、ニトロフタル酸の反応から得られる熱硬化性ポリイミド、芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミド、芳香族ポリエーテルアミド、ポリフェニレンスルファイド、ポリアリルエーテルケトン、ポリアミドイミド系樹脂、液晶性芳香族ポリエステルなどからなる樹脂またはフィルムなどがあげられる。これらの樹脂の中には特性改良のための、有機または無機などのフィラーが目的に応じ配合されていてもかまわない。これらの高分子樹脂フィルムの中でも芳香族ポリイミド特にピロメリット酸二無水物、あるいはビフェニルテトラカルボン酸二無水物とジアミノジフェニルエーテルなどの芳香族ジアミンとの縮合物である芳香族ポリイミド樹脂フィルムおよび液晶性芳香族ポリエステルフィルムが好ましい。
そして、本発明においては、上記導電性金属箔層の表面(接合面)は、より平滑である方が積層後の接着力が高くなるので、粗面化処理などを行なわず、その表面の面粗さRzを2μm以下とすることが好ましい(請求項3、請求項8の発明)。より好ましくは、Rzが1μm以下であり、さらに好ましくは0.7μm以下である。
このように本発明によれば、導電性金属箔層と少なくともその片面側に設けられるフッ素系樹脂層とを備えるものにあって、それらフッ素系樹脂層と導電性金属箔層とを直接熱接合することを可能としたので、従来にない低い誘電率を有し、さらに導電性金属箔層のファインパターン加工に適する高品質な積層体を容易に得ることができるという優れた効果を奏するものである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。後に掲載する表1に示すように、実施例1〜実施例8は、本発明に係る積層体であり、特許請求の範囲に記載された通りの構成を備えていると共に、特許請求の範囲に記載された通りの製造方法により製造されたものである。即ち、実施例1〜実施例8の積層体は、導電性金属箔層A、フッ素系樹脂層B、耐熱性樹脂層Cを、A/B、A/B/C、B/A/B/C、のいずれかの組合せで積層して構成されたものである。
そして、これら実施例1〜実施例8の積層体は、フッ素系樹脂層B(フッ素樹脂フィルム)の接合面(両面或いは片面)及び耐熱性樹脂層C(耐熱性樹脂フィルム)の接合面に対し、低温プラズマ処理を施し、上記の組合せで積層した上で、熱プレスにより、接着剤を用いずに直接熱接合することにより製造されたものである。このとき、前記導電性金属箔層Aの接合面の表面粗化度Rzが、2μm以下とされている。また、この場合、上記熱接合の温度は、フッ素系樹脂層Bの融点以下(この場合240℃)とされている。
より詳細には、導電性金属箔層Aとしては、例えば、厚み寸法が9μmの電解銅箔(F0−WS:古河サーキットフォイル社製)、厚み寸法が20μmのステンレス箔(新日本製鉄社製)、厚み寸法が30μmのアルミ箔(サンアルミニウム工業社製)を使用した。フッ素系樹脂層Bとしては、例えば厚み寸法が25μmのPFAフィルム(「TEFRON(登録商標)PFA」Du Pont社製)を使用した。耐熱性樹脂層Cとしては、例えば厚み寸法が25μmの耐熱性ポリイミドフィルム(「カプトン100EN(登録商標)」東レ・デュポン社製、「ユーピレックス50S(登録商標)」宇部興産社製、「アピカル(登録商標)」鐘淵化学工業社製)、及び、液晶フィルム(「ベクトラ(登録商標)」ジャパンゴア社製)を使用した。
また、フッ素系樹脂層BとしてのPFAフィルムについては、その両面を内部電極方式の低温プラズマ処理機で、20W・min/m2の条件で処理したものを使用した。耐熱性樹脂層Cとしてのフィルムについては、その片面(PFAフィルムとの貼合せ面)を、やはり内部電極方式の低温プラズマ処理機で、それぞれ100W・min/m2の条件で処理したものを使用した。
図1は、そのうち実施例1の積層体1を代表させてその断面構成を示している。この積層体1は、導電性金属箔層Aとしての厚み寸法が9μmの銅箔2と、フッ素系樹脂層Bとしての厚み寸法が25μmのPFA(フィルム)3とを積層して構成されている。このとき、PFAフィルム3の接合面(図で上面)が低温プラズマ処理されていることにより、PFAフィルム3と銅箔2とが熱接合されている。
尚、この積層体1は、例えばフレキシブルプリント配線基板(或いは多層基板)の基材として使用される。この場合、周知のように、積層体1の表面に感光レジストを塗布し、マスクを配して露光させ、現像後エッチングにより、銅箔2の不要部を除去して配線パターンを形成することができる。この場合、導体幅を50μm以下としたファインパターンを形成することが可能である。そして、この積層体1は、基材にフッ素系樹脂(PFA)を使用し、接着剤を使用しないので、従来にない顕著な低誘電率を得ることができ、ひいては、特に高速信号を処理する配線板材料としての用途に好適となる。
さて、本発明者は、上記した実施例1〜8の積層体に関して、その層間接着力並びに誘電率を調べる試験を行った。また、比較のため、表2に示す比較例1〜7についても、層間接着力を調べる試験を行った。ここで、比較例1〜7の積層体は、導電性金属箔層A、フッ素系樹脂層B、耐熱性樹脂層Cを、実施例と同様の構成で積層したものであるが、フッ素系樹脂層B(フッ素樹脂フィルム)及び耐熱性樹脂層C(耐熱性樹脂フィルム)に、プラズマ処理していない未処理フィルムを用いたものである。
試験にあたっては、次のように試料を作製した。即ち、各々15cm角に切った導電性金属箔層A、フッ素系樹脂層(フィルム)Bおよび耐熱性樹脂層(フィルム)Cの3種類を、表1に示す所定の組み合わせで重ね合わせ、熱プレス機を用い、下部温度240℃、上部温度240℃に加熱した熱板間に挟み10分間加圧(圧力9kg/cm2)したあと、放圧し積層体を取り出し室温まで冷却した。
層間接着力(ヒートシール性)を調べる試験は、JIS C6481に準拠し、幅10mmの試料の180°剥離力を、テンシロン(引張試験機)を用いて、引張り速度50mm/分で測定した。剥離力が1N/cm以上であればヒートシール性を有するとし、剥離力が1N/cm未満であればヒートシール性なしと評価した。その試験結果を、表1及び表2に示す。
Figure 2005324511
Figure 2005324511
この試験結果から明らかなように、実施例1〜実施例8の積層体は、導電性金属箔層A及びフッ素系樹脂層Bとの層間、フッ素系樹脂層Bと耐熱性樹脂層Cとの層間のいずれについても高い接着力を得ることができ、ヒートシール性を有することがわかる。これに対し、フッ素樹脂フィルムに低温プラズマ処理を行なっていない比較例1〜7については、金属箔(銅、ステンレス、アルミニウム)や耐熱性樹脂フィルムとは、全く接着せず、積層体を得ることができなかった。
また、実施例1〜8の積層体は、誘電率が2.4〜2.5と低いものとなっていた。この場合、表には示されていないが、従来から供されている、接着剤を用いない銅箔−ポリイミド樹脂からなる2層タイプのフレキシブルプリント配線基板材料(「エスパネックス(登録商標)」新日鐵化学社製)の誘電率が、3.3であり、それに比較して十分に低い誘電率とすることができたのである。
本発明の実施形態を示すもので、積層体の縦断面図
符号の説明
図面中、1は積層体、2は導電性金属箔層、3はフッ素系樹脂層を示す。

Claims (9)

  1. 導電性金属箔層と、少なくともその片面側に設けられるフッ素系樹脂層とを備えて構成される積層体であって、
    前記フッ素系樹脂層の前記導電性金属箔層との接合面が、低温プラズマ処理されることにより、それら層間が直接熱接合されていることを特徴とする積層体。
  2. 前記フッ素系樹脂層の前記導電性金属箔層との接合面とは反対面側に、耐熱性樹脂層が設けられると共に、それらフッ素系樹脂層及び耐熱性樹脂層の双方の接合面が低温プラズマ処理されることにより、それら層間が直接熱接合されていることを特徴とする請求項1記載の積層体。
  3. 前記導電性金属箔層の前記フッ素系樹脂層との接合面の表面粗化度Rzが、2μm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の積層体。
  4. 前記導電性金属箔層は、銅、アルミニウム、銅又はアルミニウムの合金、ステンレス、42アロイ等の電子回路材用の金属からなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の積層体。
  5. 導電性金属箔層と、少なくともその片面側に設けられるフッ素系樹脂層とを備えて構成される積層体を製造するための方法であって、
    前記フッ素系樹脂層の前記導電性金属箔層との接合面を低温プラズマ処理し、
    それらフッ素系樹脂層と導電性金属箔層とを直接熱接合することを特徴とする積層体の製造方法。
  6. 前記積層体は、前記フッ素系樹脂層の前記導電性金属箔層との接合面とは反対面側に、耐熱性樹脂層が設けられていると共に、
    それらフッ素系樹脂層及び耐熱性樹脂層の双方の接合面を低温プラズマ処理し、それら層間をも一括して直接熱接合することを特徴とする請求項5記載の積層体の製造方法。
  7. 前記熱接合の温度が、前記フッ素系樹脂層の融点以下であることを特徴とする請求項5又は6記載の積層体の製造方法。
  8. 前記導電性金属箔層の前記フッ素系樹脂層との接合面の表面粗化度Rzを、2μm以下としたことを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の積層体の製造方法。
  9. 前記導電性金属箔層は、銅、アルミニウム、銅又はアルミニウムを含む合金、ステンレス、42アロイ等の電子回路材用の金属からなることを特徴とする請求項5ないし8のいずれかに記載の積層体の製造方法。

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