JP2005320477A - 高可撓性樹脂及び硬化性樹脂組成物 - Google Patents

高可撓性樹脂及び硬化性樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 接着性、可撓性、電気特性のバランスに優れた硬化物を与えることができる電気・電子分野用の材料、接着剤用途などに使用可能な高可撓性樹脂、及びその高可撓性樹脂硬化物を提供する。
【解決手段】 炭素数2〜12の2価アルコールとエピハロヒドリンの反応生成物を蒸留精製して得られるジグリシジル体純度が90質量%以上で、全塩素が0.3質量%以下の2官能脂肪族エポキシ化合物(X)と2価フェノール化合物(Y)を触媒の存在下に反応させて得られる、数平均分子量が300〜100,000である高可撓性樹脂。該高可撓性樹脂を含有する硬化性樹脂組成物及び該硬化性樹脂組成物の硬化物。
【選択図】 なし


Description

本発明は、高純度2官能脂肪族エポキシ化合物と2価フェノール化合物とを反応させて得られる高可撓性樹脂に関するものであり、更に、該高可撓性樹脂、樹脂硬化剤及び硬化促進剤を必須成分とする硬化性樹脂組成物に関するものである。
エポキシ樹脂は、耐熱性、接着性、耐水性、機械的強度及び電気特性等に優れていることから、様々の分野で使用されている。特に、電気・電子分野では、絶縁注型、積層材料、封止材料等において幅広く使用されている。ところが、近年、電気・電子部品の小型化、精密化、高性能化に伴い、使用されるエポキシ樹脂に高度な成形性が要求されるようになってきた。
例えば、ビスフェノールA型の高分子量エポキシ樹脂は、塗料用ワニスのベース樹脂、フィルム成形用のベース樹脂としたり、エポキシ樹脂ワニスに添加して流動性の調整や硬化物としたときの靭性改良を行うために使用される。また、高分子量エポキシ樹脂は、構造中に存在する2級水酸基が接着性向上に寄与する為、接着性改良のためにも使用される。
一方、電気・電子機器に使用されるプリント配線板は、機器の小型化、軽量化、高機能化に伴い、特に多層プリント配線板に対して、更なる高多層化、高密度化、薄型化、軽量化、高信頼性、成形加工性が要求されている。この要求に対して、ビルドアップ法等の新しい多層プリント配線板の製造方法が開発されてきており、これらの用途に適した高性能のエポキシ樹脂が求められている。このように、従来求められる高性能の高分子量エポキシ樹脂は、高耐熱性であることが必須の条件であり、樹脂自体のガラス転移温度(Tg)の高いものが求められ、それに対応するような高耐熱性の高分子量エポキシ樹脂なども開発されている(特許文献1)。
また、ビスフェノールA型の高分子量エポキシ樹脂を添加して成形性や物性の改良をする提案も特許文献2、特許文献3等によって行なわれているが、脂肪族鎖状エポキシ樹脂を使用するという記載は無い。また、特許文献4には、高分子量エポキシ樹脂の原料とする2官能エポキシ樹脂の1つに、脂肪族鎖状エポキシ樹脂の記載があるが、脂肪族の炭素数についての記述やグリシジル体の純度や塩素の含有量についての記載は無く、更には脂肪族鎖状高分子量エポキシ樹脂としての特徴についての記載は無い。
最近では、フレキシブル積層板など、より可撓性を重視する用途への適応性が要求されるようになってきている。また、接着剤の用途においてもより低温での可撓性が求められており、従来からある高分子量エポキシ樹脂では、十分な可撓性を発現させることは困難になっている。
また、ジオールとエピクロルヒドリンの反応から得られる、従来の脂肪族鎖状エポキシ樹脂は5質量%程度の塩素を含有しており、このものを原料とした場合、塩素不純物の影響で十分な高分子量化反応が進まなかったり、樹脂組成物として配合した場合、硬化不良を起こしたり、電気用途では、銅やアルミ配線の腐食を発生させるため、使用するのが困難である。
特開2001−261789公報 特開平6−128461公報 特開平9−67555公報 特開平5−295090公報
本発明は、上記問題点を解決した高可撓性樹脂であり、従来のエポキシ樹脂よりも樹脂自体のガラス転移温度を低くし、より可撓性を向上させたものであり、接着性、可撓性、電気特性のバランスに優れた硬化物を与えることができる電気・電子分野用の材料、接着剤用途などに使用可能な高可撓性樹脂、及びその高可撓性樹脂硬化物を提供しようとするものである。
本発明は、以下の各発明を包含する。
(1)炭素数2〜12の2価アルコールとエピハロヒドリンの反応生成物を蒸留精製して得られるジグリシジル体純度が90質量%以上で、全塩素が0.3質量%以下の2官能脂肪族エポキシ化合物(X)と2価フェノール化合物(Y)を触媒の存在下に反応させて得られる、数平均分子量が300〜100,000である高可撓性樹脂。
(2)前記2官能脂肪族エポキシ化合物(X)は、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、エチレングリコール及びプロピレングリコールより選ばれる少なくとも1種とエピハロヒドリンの反応生成物であることを特徴とする(1)項記載の高可撓性樹脂。
(3)前記2官能脂肪族エポキシ化合物(X)は、2価アルコールの水酸基1当量に対し、0.8〜1.5当量のエピクロルヒドリンを酸性触媒の存在下に反応させてクロルヒドリンエーテル体を得た後、脱ハロゲン化水素剤と反応させて閉環せしめる2段階反応により得られる生成物を、5段以上の蒸留段数を有する蒸留設備を用い、粗液温度を270℃以下として蒸留精製することにより製造された全塩素含量が0.15質量%以下の脂肪族エポキシ化合物である(1)項又は(2)項に記載の高可撓性樹脂。
(4)前記2官能脂肪族エポキシ化合物(X)と2価フェノール化合物(Y)を、エポキシ基:フェノール性水酸基=1:0.1〜3の当量比で反応させて得られる(1)項〜(3)項のいずれか1項に記載の高可撓性樹脂。
(5)高可撓性エポキシ樹脂中のLi、Na及びKの含有量が合計100ppm以下、燐の含有量が300ppm以下であることを特徴とする(1)項〜(4)項のいずれか1項に記載の高可撓性樹脂。
(6)前記2官能フェノール化合物(Y)が、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4'−ビフェノール、3,3',5,5’−テトラメチル4,4'−ビフェノール、ビスフェノールアセトフェノン、レゾルシノール及びハイドロキノンから選ばれる1種又は複数種の2官能フェノール樹脂である(1)項〜(5)項のいずれか1項に記載の高可撓性樹脂。
(7)前記(1)項〜(6)項のいずれか1項に記載の高可撓性樹脂と、樹脂硬化剤及び硬化促進剤を必須成分とする硬化性樹脂組成物。
(8)前記(1)項〜(6)項のいずれか1項に記載の高可撓性樹脂と、2官能以上のエポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤及び硬化促進剤を必須成分とする2官能以上のエポキシ樹脂含有硬化性樹脂組成物。
(9)前記(7)項又は(8)項に記載の樹脂組成物に無機充填剤が配合されていることを特徴とする、硬化性樹脂組成物。
(10)前記(7)項〜(9)項のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物を硬化してなる高可撓性硬化物。
本発明の、従来に無い高純度で低塩素濃度の脂肪族エポキシ化合物と2官能フェノール樹脂とを反応させて得られる樹脂は高可撓性樹脂であり、また、それを配合した樹脂組成物は、高可撓性の硬化物を与える。また、その硬化物のガラス転移温度は比較的低いため、低温での使用条件下でも高い可撓性を維持する特徴を持つ。また、その高可撓性樹脂含有組成物は、低粘度であるため取り扱い性に優れ、電気特性及び接着性をバランス良く備えた硬化物を与えるので、電気・電子分野のみならず、粘着剤・接着剤分野においても応用展開が可能である。特に、塩素腐食の問題が無いためプリント配線板用積層板、ビルドアップ絶縁層、フレキシブルプリント配線板やメタルコア積層板等の接着剤、レジストインキ、液状半導体封止材、アンダーフィル材、ダイボンディング材、あるいは電気・電子用途での接着改良剤や可撓性付与剤としての用途において有利に使用できる。
〔2官能脂肪族エポキシ化合物(X)〕
本発明で使用する2官能脂肪族エポキシ化合物(X)は、炭素数2〜12のジオールとエピハロヒドリンを反応させた後、蒸留精製したジグリシジルエーテル由来の純度が90質量%以上の脂肪族エポキシ樹脂であり、例えば、エチレングリコールのグリシジルエーテル、プロピレングリコールのグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールのグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールのグリシジルエーテル、1,8オクタンジオールのグリシジルエーテル、1,10−デカンジオールのグリシジルエーテル、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールのグリシジルエーテル、ジエチレングリコールのグリシジルエーテル、トリエチレングリコールのグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールのグリシジルエーテル、ヘキサエチレングリコールのグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールのグリシジルエーテル等である。これらの中で、1,4−ブタンジオールのグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールのグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールのグリシジルエーテル又は2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールのグリシジルエーテルが液状エポキシ樹脂の低粘化効果が大きく、硬化物の耐熱性低下が少ないという点で特に好ましい。
〔2官能脂肪族エポキシ化合物(X)の製造方法〕
2官能脂肪族エポキシ化合物(X)の製造方法は、2価アルコールとエピハロヒドリンを硫酸、三弗化ホウ素エチルエーテル、四塩化錫等の酸性触媒の存在下に反応させて、クロルヒドリンエーテル体を製造し、次いで、このクロルヒドリンエーテル体を脱ハロゲン化水素剤と反応させて閉環せしめる2段階法により得た反応生成物を蒸留精製することによりジグリシジル体純度90%以上の脂肪族エポキシ化合物を得るものである。
触媒の使用量は、2価アルコールに対して、0.1〜20モル%、好ましくは0.5〜10モル%が良い。触媒の使用量が多いと、塩素含有物質の副生が増加し、逆に少ないと、反応が遅くなり、極端な場合には反応が途中で停止してしまう。
エピハロヒドリンとしてはエピクロルヒドリンが好ましく、その使用量は、2価アルコールの水酸基1個当たり、0.8〜1.5当量、好ましくは0.9〜1.2当量が良い。エピクロルヒドリンの使用量が0.8当量未満の場合には、目的物であるクロルヒドリンエーテル体の収量が低下し、逆に1.5当量を超えるとエピクロルヒドリン高モル付加体や塩素含有物質が多く副生するため好ましくない。
反応温度は、0〜100℃、好ましくは25〜85℃である。0℃より低いと、反応の進行が非常に遅くなり、逆に100℃より高いと、塩素含有物質の副生量が増加するため好ましくない。
上記2価アルコールとエピクロルヒドリンとの反応生成物は、反応終了後、必要に応じて熟成した後、通常、生成したクロルヒドリンエーテル体を単離・精製することなく、次いで、脱ハロゲン化水素剤と反応させる。ハロゲン化水素剤としては、水酸化ナトリウムが好ましい。脱ハロゲン化水素剤は、水溶液として用いることが好ましいが、場合によっては、粉末又は固形の脱ハロゲン化水素剤を、水と同時に若しくは別々に加えることもできる。好ましくは、10〜50%水溶液として、より好ましくは20〜50%水溶液として添加するのが良い。
水酸化ナトリウムの使用量は、ジオールの水酸基に対して1〜2当量、好ましくは1〜1.5当量である。水酸化ナトリウムの使用量が少ない場合には、グリシジルエーテル化されないクロルヒドリンエーテル基が残存し、塩素量の増加が起こる。また、水酸化ナトリウムの使用量が多い場合は、生成したグリシジルエーテルの水和反応が促進され、グリセリルエーテル化物が増加するため好ましくない。
脱ハロゲン化水素剤との反応温度は、20〜100℃の範囲であり、好ましくは30〜80℃の範囲である。脱ハロゲン化水素剤との反応時間は、脱ハロゲン化水素剤の使用量、溶媒の使用有無によって異なるが、通常0.1〜10時間である。
脱ハロゲン化水素反応終了後のジグリシジルエーテルの単離は常法によって行うことができ、例えば、必要に応じて炭化水素等の非水溶性溶媒を加え、水洗して生成する塩を除去した後、脱溶媒、脱水、濾過を行うことによって、ジグリシジルエーテルを得ることができる。
更に、上記ジグリシジルエーテルは、純度を90%以上とするために蒸留精製を行う。蒸留精製は、ジグリシジルエーテルの分解を防ぐため、通常は減圧下で行われ、蒸留段数は5段以上が好ましく、高真空かつ圧力損失の少ない設備を使用することが好ましい。
蒸留時の粗液の温度は270℃以下であり、好ましくは240℃以下である。粗液の温度が270℃を超えると高沸点塩素含物質の分解が顕著になり、分解した塩素含有物質が製品留分に混入するため、製品の塩素含有率が高くなる。また、ジグリシジルエーテル同士の二量化反応も生じ、製品回収率が低下するため好ましくない。
2官能脂肪族エポキシ化合物(X)は、ジグリシジル体純度が90質量%以上であることが好ましく、より好ましくは92質量%以上であり、95質量%以上が最も好ましい。また、全塩素量が0.3質量%以下であることが好ましく、0.25質量%以下がより好ましく、更に0.2質量%以下が最も好ましい。
ジグリシジル体以外である不純物としては、例えば、アルコール性水酸基が未反応で残ったもの、脱塩酸されずにクロルヒドリン基として残ったもの等が挙げられる。これらは、末端基がエポキシ基でなくなるため、2価フェノール化合物(Y)との共重合反応がここで停止して所定の分子量にならなかったり、得られる高可撓性エポキシ樹脂の官能基数が2より小さくなり、硬化物の性能が低下するので、ジグリシジル体純度が90質量%より低いと好ましくない。また、全塩素量が0.3質量%より多いと、特に電子絶縁材料として用いた場合に、微少な回路パターンが塩素不純物により腐蝕されるので好ましくない。
2価フェノール化合物(Y)は、2個の水酸基が芳香族環に結合したものであればどのようなものでもよい。例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールB、ビスフェノールAD、ビスフェノールアセトフェノン等のビスフェノール類、ビフェノール、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ジヒドロキシナフタレン等が挙げられる。また、アルキル基、アリール基、エーテル基、エステル基などの非妨害性置換基で置換されたこれらのものが挙げられる。これらの2価フェノールの中で好ましいものは、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールアセトフェノン、4,4'−ビフェノール、3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'−ビフェノール、レゾルシン、ヒドロキノン、ジヒドロキシナフタレンである。これらの2価フェノールは複数種を併用して使用することもできる。また、数平均分子量は、300未満のものでは、充分な可撓性改良の効果は無く、100,000以上になると樹脂の取り扱いが困難になり、好ましく無い。耐熱性、樹脂の取り扱いの両面からみて、より好ましくは、数平均分量400〜90,000がよく、更に数平均分子量450〜80,000がよい。
本発明の高可撓性エポキシ樹脂における2官能脂肪族エポキシ化合物(X)と2価フェノール(Y)の配合当量比は、エポキシ基:フェノール性水酸基=1:0.1〜3とするのが好ましい。更に1:0.2〜2.5が好ましく、1:0.3〜2.5が最も好ましい。この時、後者が1未満でフェノール性水酸基の当量が少ない場合は、理論的に得られる高可撓性エポキシ樹脂の末端はエポキシ基であり、一方、後者が1より大きい場合は、得られる高可撓性エポキシ樹脂の末端がフェノール性水酸基となる。また、数平均分子量が10,000以上の高分子量の高可撓性エポキシ樹脂を得るには、1:0.90〜1.10であることが好ましく、更に1:0.92〜1.08が好ましく、1:0.95〜1.05が最も好ましい。この当量比が0.90より小さくなっても、1.10より大きくなっても充分に高分子量化することができない。
本発明の高可撓性樹脂の原料の2官能脂肪族エポキシ化合物(X)に他の2官能エポキシ樹脂を併用することができる。併用できる2官能エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、その他の2官能グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、2官能グリシジルエステル型エポキシ樹脂、2官能グリシジルアミン型エポキシ樹脂、2官能線状脂肪族エポキシ樹脂、2官能脂環式エポキシ樹脂、2官能複素環式エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の水添型のエポキシ樹脂が挙げられる。また、3官能以上のエポキシ化合物を、高可撓性エポキシ樹脂がゲル化しない程度に併用することも可能である。更に1官能のエポキシ化合物を少量併用することも可能であるが、その場合、得られる高可撓性エポキシ樹脂の末端基が非反応性基となるので、多量に併用することは好ましくない。
本発明の高可撓性樹脂の原料の2価フェノール化合物(Y)以外に、エポキシ基と反応する基を有する他の化合物を併用することもできる。併用できる他の化合物としては、チオール基、カルボン酸基、アミノ基、イソシアネート基、シアネート基、及びフェノール性水酸基のいずれかで合計2官能である化合物が挙げられる。また、3価以上のフェノール化合物や、上記の反応基で3官能以上となる化合物を高可撓性樹脂がゲル化しない程度に併用することも可能である。更に、1官能のフェノール化合物や上記の反応基を有する1官能の化合物を少量併用することも可能であるが、その場合、得られる高可撓性樹脂の末端基が非反応性基となるので、多量に併用することは好ましくない。
本発明の高可撓性エポキシ樹脂の製造に使用される触媒は、エポキシ基とフェノール性水酸基との反応を進めるような触媒能を持つ化合物であればどのようなものでもよい。例えば、アルカリ金属化合物、有機リン化合物、第3級アミン、第4級アンモニウム塩、環状アミン類、イミダゾール類等が挙げられる。アルカリ金属化合物の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、等のアルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属フェノキシド、水素化ナトリウム、水素化リチウム等、酢酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム等の有機酸のアルカリ金属塩が挙げられる。
有機リン化合物の具体例としては、トリ−n−プロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、テトラメチルホスフォニウムブロマイド、テトラメチルホスフォニウムアイオダイド、テトラメチルホスフォニウムハイドロオキサイド、トリメチルシクロヘキシルホスホニウムクロライド、トリメチルシクロヘキシルホスホニウムブロマイド、トリメチルベンジルホスホニウムクロライド、トリメチルベンジルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、トリフェニルメチルホスホニウムブロマイド、トリフェニルメチルホスホニウムアイオダイド、トリフェニルエチルホスホニウムクロライド、トリフェニルエチルホスホニウムブロマイド、トリフェニルエチルホスホニウムアイオダイド、トリフェニルベンジルホスホニウムクロライド、トリフェニルベンジルホスホニウムブロマイド、などが挙げられる。
第3級アミンの具体例としては、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリエタノールアミン、ベンジルジメチルアミンなどが挙げられる。第4級アンモニウム塩の具体例としては、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、トリエチルメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムアイオダイド、テトラプロピルアンモニウムブロマイド、テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムアイオダイド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、フェニルトリメチルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。
イミダゾール類の具体例としては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾールなどが挙げられる。環状アミン類の具体例としては、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7,1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5等が挙げられる。これらの触媒は併用することができる。
通常、触媒の使用量は反応固形分中、0.001〜1質量%であるが、アルカリ金属化合物を使用すると高可撓性樹脂中にアルカリ金属分が残留し、それを使用したプリント配線板の絶縁特性を極端に悪化させる為、高可撓性エポキシ樹脂中のLi,Na,Kの含有量の合計が100ppm以下、好ましくは、50ppm以下である必要がある。また、有機リン化合物等を触媒として使用した場合も、エポキシ樹脂中に触媒残渣として残留し、アルカリ金属分の残留と同様にプリント配線板の絶縁特性を悪化させるので、高可撓性樹脂中のリンの含有量が300ppm以下である必要がある。更に好ましくは、高可撓性樹脂中のリンの含有量が150ppm以下である。
本発明における高可撓性樹脂は、その製造時の合成反応の工程において、溶媒を用いても良く、その溶媒としては、高可撓性樹脂を溶解するものであればどのようなものでも良い。例えば、芳香族系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、グリコールエーテル系溶媒などが挙げられる。芳香族系溶媒の具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−オクタノン、シクロヘキサノン、アセチルアセトン、ジオキサンなどが挙げられる。アミド系溶媒の具体例としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、2−ピロリドン、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。
グリコールエーテル系溶媒の具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどが挙げられる。そして、これらの溶媒は併用することができる。
製造時の合成反応における固形分濃度は35%〜95%が好ましい。また、反応途中で高粘性生成物が生じたときは溶媒を添加して反応を続けることができる。反応終了後、溶媒は必要に応じて、除去することもできるし、更に追加することもできる。
本発明において、重合反応は使用する触媒が分解しない程度の反応温度で行う。反応温度は、好ましくは50〜230℃、より好ましくは120〜200℃である。アセトンやメチルエチルケトンのような低沸点溶媒を使用する場合には、オートクレーブを使用して高圧下で反応を行うことで反応温度を確保することができる。
本発明の高可撓性樹脂、樹脂硬化剤及び硬化促進剤を必須成分とする樹脂組成物に、2官能以上のエポキシ樹脂を併用してもよい。併用できるエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂等の種種のエポキシ樹脂が挙げられる。
そのエポキシ樹脂硬化剤としては、例えば、芳香族ポリアミン、ジシアンジアミド、酸無水物、各種フェノールノボラック樹脂等が挙げられる。また、その硬化促進剤としては、例えば、ベンジルジメチルアミン、各種のイミダゾール系化合物等のアミン類、トリフェニルホスフィンなどのホスフィン類等が挙げられる。
その溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、メタノール、エタノールなどが挙げられ、これらの溶剤は適宜に2種又はそれ以上の混合溶剤として使用することも可能である。
その他、エポキシ硬化体の硬化収縮率を下げる効果、熱膨張率を低下させる効果等の各種特性を向上させることを目的に、本発明のエポキシ樹脂組成物へ無機充填材を配合し、電気・電子分野、特に液状半導体封止材への応用展開を図ることが好ましい。
使用できる無機充填材は、粉末状の補強剤や充填剤、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどの金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの金属炭酸塩、ケイ藻土粉、塩基性ケイ酸マグネシウム、焼成クレイ、微粉末シリカ、溶融シリカ、結晶シリカなどのケイ素化合物、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物、その他、カオリン、マイカ、石英粉末、グラファイト、二硫化モリブデン等である。
これらの無機充填材はエポキシ樹脂と硬化剤の和の100質量部に対して、10〜900質量部配合することができる。
更に、繊維質の補強剤や充填剤を配合することも可能である。例えば、ガラス繊維、セラミック繊維、カーボンファイバー、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維等が挙げられる。また、有機繊維、無機繊維のクロスあるいは不織布を用いることもできる。更に、これらの無機充填剤、繊維、クロス、不織布は、それらの表面をシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤あるいはプライマー処理する等の表面処理を行ったものも使用できる。
更に本発明の硬化性樹脂組成物には、必要に応じて次の成分を添加配合することができる。
(1)カップリング剤、可塑剤、希釈剤、可撓性付与剤、分散剤、湿潤剤、着色剤、顔料、紫外線吸収剤、HALS等の光安定剤、酸化防止剤、脱泡剤、流れ調整剤等である。
これらはエポキシ樹脂と硬化剤の和の100質量部に対して、0.1〜20質量部配合される。
(2)更に、最終的な塗膜における樹脂の性質を改善する目的で種々の硬化性モノマー、オリゴマー及び合成樹脂を配合することができる。例えば、シアネートエステル樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂等の1種又は2種以上の組み合わせを挙げることができる。これら樹脂類の配合割合は、本発明の樹脂組成物の本来の性質を損なわない範囲の量、すなわちエポキシ樹脂と硬化剤の和の100質量部に対して、50質量部以下が好ましい。また、難燃性を付与する為に、ノンハロゲンタイプのP系、N系、シリコン系難燃剤等を添加しても良い。
これらの樹脂組成物は、積層板、封止材、接着剤、塗料及び電気絶縁材料等に使用する事が出来るが、特にプリント配線板用プリプレグ、プリント配線板用積層板、ビルドアップ配線板のビルドアップ絶縁層、半導体封止用封止材、電気絶縁用粉体塗料、レジストインキ、電気・電子部品用注型材及び電気・電子部品用接着剤等に使用する事が出来る。
ビルドアップ法とは、ガラスプリプレグを積層した内層回路板上に、40〜90μmのフィルム(絶縁層)あるいは、銅箔付きのフィルム(銅箔:9〜18μm)を積層していく方法であり、一般的に回路形成工程として、積層プレス工程・穴あけ(レーザーorドリル)工程・デスミア/メッキ工程となる。そして、従来の積層板に比べ同性能のものなら、実装面積・重量ともに約1/4になる、小型・軽量化のための優れた工法である。特に、当該高可撓性樹脂は、フィルム化してビルドアップ絶縁層として用いるのが好ましい。
以下に、製造例、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。なお、例中の部及び%は質量部及び質量%を意味する。
また、2官能脂肪族エポキシ化合物(X)の各分析は次の様に行った。
ジグリシジル体純度: ガスグロマトグラフィーでFDI検出器を用いて分析し、ジグリシジル体ピーク面積の全ピーク面積合計に対する面積%を質量%として測定した。
全塩素量:蛍光X線法で定量した。
製造例1
(1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルの製造例)
攪拌機、滴下ロート及び温度計を備えた1L容ガラス製フラスコに予め30℃に加熱した1,4−ブタンジオール108.1部、四塩化錫3.13部を仕込み、80℃まで加熱した。85℃以上にならない様に時間をかけてエピクロルヒドリン244.3部(ジオールの水酸基1個当たり1.1当量)を滴下した。80〜85℃に保ちながら1時間熟成を行った後、45℃まで冷却した。22%水酸化ナトリウム水溶液528.0部を加え、45℃に加熱して4時間激しく攪拌した。室温まで冷却して水相を分離除去し、減圧下加熱して未反応のエピクロルヒドリン、水を除去し、粗1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル243.6部が得られた(収率92%、選択率57%)。この粗1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルをオールダショウ蒸留塔(15段)にて蒸留精製し、圧力1300Pa,140〜160℃の留分を主留分とし、ガスクロ法によるジグリシジルエーテル体純度が98%、全塩素含有量0.05%の1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル118.0部を得た。
製造例2
(1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルの製造例)
攪拌機、滴下ロート及び温度計を備えた1L容ガラス製フラスコに予め45℃に加熱した1,6−ヘキサンジオール141.8部、三弗化ホウ素エチルエーテル0.51部を仕込み、80℃まで加熱した。85℃以上にならない様に時間をかけてエピクロルヒドリン244.3部(ジオールの水酸基1個当たり1.1当量)を滴下した。80〜85℃に保ちながら1時間熟成を行った後、45℃まで冷却した。22%水酸化ナトリウム水溶液528.0部を加え、45℃に加熱して4時間激しく攪拌した。室温まで冷却して水相を分離除去し、減圧下加熱して未反応のエピクロロヒドリン、水を除去し、粗1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル283.6部が得られた(収率95%、選択率55%)。この粗1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルをオールダショウ蒸留塔(15段)にて蒸留精製し、圧力1300Pa,170〜190℃の留分を主留分とし、ガスクロ法によるジグリシジルエーテル体純度97%、全塩素含有量0.07%の1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル127.6部を得た。
製造例3
(1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテルの製造例)
攪拌機、滴下ロート及び温度計を備えた1L容ガラス製フラスコに予め60℃に加熱した1,4−シクロヘキサンジメタノール172.8部、三弗化ホウ素エチルエーテル0.51部を仕込み、80℃まで加熱した。85℃以上にならない様に時間をかけてエピクロルヒドリン244.3部(ジオールの水酸基1個当たり1.1当量)を滴下した。80〜85℃に保ちながら1時間熟成を行った後、45℃まで冷却した。22%水酸化ナトリウム水溶液528.0部を加え、45℃に加熱して4時間激しく攪拌した。室温まで冷却して水相を分離除去し、減圧下加熱して未反応のエピクロロヒドリン、水を除去し、粗1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル306.4部が得られた(収率93%、選択率54%)。この粗1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテルをオールダショウ蒸留塔(15段)にて蒸留精製し、圧力660Pa,200〜220℃の留分を主留分とし、ガスクロ法によるジグリシジルエーテル体純度95%、全塩素含有量0.10%の1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル129.1部を得た。
製造例4
(2,2−ジメチルー1,3−プロパンジオールジグリシジルエーテルの製造例)
攪拌機、滴下ロート及び温度計を備えた1L容ガラス製フラスコに2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール124.8部、三弗化ホウ素エチルエーテル0.51部を仕込み、80℃まで加熱した。85℃以上にならない様に時間をかけてエピクロルヒドリン244.3部(ジオールの水酸基1個当たり1.1当量)を滴下した。80〜85℃に保ちながら1時間熟成を行った後、45℃まで冷却した。22%水酸化ナトリウム水溶液528.0部を加え、45℃に加熱して4時間激しく攪拌した。室温まで冷却して水相を分離除去し、減圧下加熱して未反応のエピクロロヒドリン、水を除去し、粗2,2−ジメチルー1,3−プロパンジオールジグリシジルエーテル222.8部が得られた(収率95%、選択率55%)。この粗2,2−ジメチルー1,3−プロパンジオールジグリシジルエーテルをオールダショウ蒸留塔(15段)にて蒸留精製し、1300Pa,140〜160℃の留分を主留分とし、ガスクロ法によるジグリシジルエーテル体純度97%、全塩素含有量0.06%の2,2−ジメチル1,3−プロパンジオールジグリシジルエーテル98.0部を得た。
製造例5
(エチレングリコールジグリシジルエーテルの製造例)
製造例1の1,4−ブタンジオールをエチレングリコールに替えた以外は、製造例1と同様にして、エチレングリコールジグリシジルエーテルを得た。
製造例6
(プロピレングリコールジグリシジルエーテルの製造例)
製造例1の1,4−ブタンジオールをプロピレングリコールに替えた以外は、製造例1と同様にして、プロピレングリコールジグリシジルエーテルを得た。
実施例1〜5、比較例1及び2
上記製造例で得られた2官能脂肪族エポキシ化合物(X)、2価フェノール化合物(Y)、触媒及びシクロヘキサノンを耐圧反応容器に入れ、窒素ガス雰囲気下180℃で5時間、重合反応を行った。こうして得られた樹脂の性状値分析は次の方法で行った。
数平均分子量:ゲル浸透クロマトグラフィーによってポリスチレン換算値として測定。
エポキシ当量:電位差滴定法により測定し、樹脂固形分としての値に換算。
加水分解性塩素濃度:サンプルをメチルエチルケトンに溶解し、1N−NaOHエチレングリコールモノブチルエーテル溶液25mlを加え25℃で60分放置し、硝酸銀標準溶液にて、電位差滴定法により測定し、樹脂固形分としての値に換算。
α−グリコール基濃度:HIO4とチオ硫酸ナトリウムを使用し、過沃素酸酸化法で電位差滴定法により測定し樹脂固形分としての値に換算。
Li,Na,K含有量: 原子吸光法で測定し、樹脂固形分としての値に換算。
窒素含有量: 窒素分析計で測定し、樹脂固形分としての値に換算。
リン含有量: 蛍光X線装置で測定し、樹脂固形分としての値に換算。
実施例1〜5、比較例1〜2の高可撓性樹脂に使用した化合物(X)、化合物(Y)及び触媒の種類と使用量、及び得られた高可撓性樹脂の性状を表1に示した。
Figure 2005320477
また、実施例1の化合物(X)を、製造例2のものから製造例1、製造例3、製造例4、製造例5又は製造例6で製造されているものに替える以外は、実施例1と同様にして調製することによって、実施例1とほぼ同様の高可撓性を有する樹脂が得られた。また、実施例3の化合物(Y)を、ビスフェノールAからビスフェノールS、ビスフェノールアセトフェノン、4,4'−ビフェノール、3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'−ビフェノール、レゾルシン、ヒドロキノン、又はジヒドロキシナフタレンに替える以外は、実施例3と同様にして調製することによって、実施例3とほぼ同様の可撓性を有する樹脂が得られた。
実施例6〜10、比較例3
上記のエポキシ樹脂(実施例1、2、比較例1)に、市販のエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤及び無機充填材を配合し、150℃の乾燥室中で8分間乾燥させた後、180℃で120分間加圧加熱してそれぞれの硬化樹脂を得た。
Figure 2005320477
得られた硬化樹脂の物性は表2に示すとおりであり、実施例の樹脂を用いた硬化樹脂はガラス転移温度が低く、可撓性(引張り伸び)及び接着性(ピール強度)が総合的にみて著しく良好であった。


Claims (10)

  1. 炭素数2〜12の2価アルコールとエピハロヒドリンの反応生成物を蒸留精製して得られるジグリシジル体純度が90質量%以上で、全塩素が0.3質量%以下の2官能脂肪族エポキシ化合物(X)と2価フェノール化合物(Y)を触媒の存在下に反応させて得られる、数平均分子量が300〜100,000である高可撓性樹脂。
  2. 前記2官能脂肪族エポキシ化合物(X)は、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、エチレングリコール及びプロピレングリコールより選ばれる少なくとも1種とエピハロヒドリンの反応生成物であることを特徴とする請求項1記載の高可撓性樹脂。
  3. 前記2官能脂肪族エポキシ化合物(X)は、2価アルコールの水酸基1当量に対し、0.8〜1.5当量のエピクロルヒドリンを酸性触媒の存在下に反応させてクロルヒドリンエーテル体を得た後、脱ハロゲン化水素剤と反応させて閉環せしめる2段階反応により得られる生成物を、5段以上の蒸留段数を有する蒸留設備を用い、粗液温度を270℃以下として蒸留精製することにより製造された全塩素含量が0.15質量%以下の脂肪族エポキシ化合物である請求項1又は請求項2に記載の高可撓性樹脂。
  4. 前記2官能脂肪族エポキシ化合物(X)と2価フェノール化合物(Y)を、エポキシ基:フェノール性水酸基=1:0.1〜3の当量比で反応させて得られる請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の高可撓性樹脂。
  5. 高可撓性エポキシ樹脂中のLi、Na及びKの含有量が合計100ppm以下、燐の含有量が300ppm以下であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の高可撓性樹脂。
  6. 前記2官能フェノール化合物(Y)が、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4'−ビフェノール、3,3',5,5’−テトラメチル−4,4'−ビフェノール、ビスフェノールアセトフェノン、レゾルシノール及びハイドロキノンから選ばれる1種又は複数種の2官能フェノール樹脂である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の高可撓性樹脂。
  7. 前記請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の高可撓性樹脂と、樹脂硬化剤及び硬化促進剤を必須成分とする硬化性樹脂組成物。
  8. 前記請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の高可撓性樹脂と、2官能以上のエポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤及び硬化促進剤を必須成分とする硬化性樹脂組成物。
  9. 前記請求項7又は請求項8記載の樹脂組成物に無機充填剤が配合されていることを特徴とする、硬化性樹脂組成物。
  10. 前記請求項7〜請求項9のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物を硬化してなる高可撓性硬化物。

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