JP2003342352A - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
エポキシ樹脂組成物Info
- Publication number
- JP2003342352A JP2003342352A JP2002156592A JP2002156592A JP2003342352A JP 2003342352 A JP2003342352 A JP 2003342352A JP 2002156592 A JP2002156592 A JP 2002156592A JP 2002156592 A JP2002156592 A JP 2002156592A JP 2003342352 A JP2003342352 A JP 2003342352A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- epoxy resin
- ppm
- molecular weight
- bisphenol
- high molecular
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Epoxy Resins (AREA)
- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
提供する。 【解決手段】 2官能エポキシ樹脂(X)と、ビスフ
ェノールSを70〜100重量%含む2価フェノール化
合物(Y)を触媒の存在下に反応させて得られる、重量
平均分子量が10,000〜200,000である高分
子量エポキシ樹脂 2官能以上のエポキシ樹脂 エポキシ樹脂硬化剤 硬化促進剤 を必須成分とし、組成物中の可鹸化塩素含有量を10p
pm以上2500ppm以下に調整したエポキシ樹脂組
成物。
Description
を含有すること及び硬化物性、組成物の保存安定性に影
響を与える可鹸化塩素を10ppm以上2500ppm
以下含有することを特徴とし、かつ高分子量エポキシ樹
脂、当該高分子量エポキシ樹脂以外の2官能以上のエポ
キシ樹脂、多官能フェノール樹脂及び硬化促進剤を必須
成分とする、ガラス転移温度の高いエポキシ樹脂組成物
に関するものである。
用途に広く利用されているが、特にBPA型の高分子量
タイプのフェノキシ樹脂と呼ばれる樹脂は、塗料用ワニ
スのベース樹脂、フィルム成形用のベース樹脂として使
用したり、エポキシ樹脂ワニスに添加して流動性の調整
や硬化物としたときの靭性改良を行うために使用した
り、また臭素原子を骨格中に有するものは、熱可塑性樹
脂に配合して難燃剤として使用されたりする。一方、電
気・電子機器に使用されるプリント配線板については、
機器の小型化、軽量化、高機能化に伴い、特に多層プリ
ント配線板に対し、更なる高多層化、高密度化、薄型
化、軽量化、高信頼性、成形加工性が要求されている。
この要求に対して、ビルドアップ法等新しい多層プリン
ト配線板の製造方法が開発されてきており、これらに適
した高性能のエポキシ樹脂が求められている。
主にテトラブロモビスフェノールAを原料とする臭素含
有エポキシ樹脂が使用されている。しかし、近年の環境
問題に対する配慮からハロゲンを含有しない材料が求め
られている。この対応としてビスフェノールA型のエポ
キシ樹脂や多官能型エポキシ樹脂の使用が提案されてい
るが、耐熱性や成形性あるいは電気特性において満足で
きるものではない。そこでこれらの要求を満たし実質的
にハロゲンを含有しないエポキシ樹脂が望まれている。
キシ樹脂やフェノキシ樹脂を添加して成形性や物性の改
良をする提案も行われており、例えば、特開平6−12
8461号公報、特開平9−67555号公報などに記
載されているが、ビスフェノールS含有の高分子量エポ
キシを使用するという記載はない。また、特開2001
−181375号公報及び特開2001−261789
号公報には、ビスフェノールS含有高分子量エポキシ樹
脂を用いた樹脂組成物の記載はあるが、組成物の保存安
定性、硬化物性に影響を与える可鹸化塩素量についての
記載はない。
に、これまで知られている高分子量エポキシ樹脂やフェ
ノキシ樹脂を配合した場合、成形性、可撓性、耐衝撃
性、接着性を良くすることができるが、プリント配線板
としたときの耐熱性や絶縁特性が悪くなる。本発明が解
決しようとする課題は、従来の臭素を含まない高分子量
エポキシ樹脂やフェノキシ樹脂の種々の問題点を解決し
て耐熱性、成形性、可撓性、耐衝撃性、接着性、硬化性
に優れたプリント配線板用組成物を得るために必要な臭
素を含まない高純度ビスフェノールS含有高分子量エポ
キシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物を提供すること
にある。
を包含する。 (1)2官能エポキシ樹脂(X)と、ビスフェノール
Sを70〜100重量%含む2価フェノール化合物
(Y)を触媒の存在下に反応させて得られる、重量平均
分子量が10,000〜200,000である高分子量
エポキシ樹脂 2官能以上のエポキシ樹脂 エポキシ樹脂硬化剤 硬化促進剤 を必須成分とし、組成物中の可鹸化塩素含有量を10p
pm以上2500ppm以下に調整したエポキシ樹脂組
成物。
ノール樹脂である(1)項記載のエポキシ樹脂組成物。 (3)高分子量エポキシ樹脂の可鹸化塩素量が、10
ppm以上200ppm以下である(1)項又は(2)
項記載のエポキシ樹脂組成物。
化塩素量が、10ppm以上2300ppm以下である
(1)項〜(3)項のいずれか1項に記載のエポキシ樹
脂組成物。 (5)高分子量エポキシ樹脂が窒素元素を10ppm
以上200ppm以下含有してなる(1)項〜(4)項
のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
S含有高分子量エポキシ樹脂は、4,4'−ビスフェノ
ールSの純度が96%以上のものがよく、好ましくは、
4,4'−ビスフェノールSが98%以上、かつ2,4'
−ビスフェノールSが2%以下のものがよい。純度が9
6%未満のものでは充分に高分子量化しなくなり、好ま
しくない。
む2価フェノール化合物(Y)における残り0〜30重
量%の他の2価フェノール成分としては、2個の水酸基
が芳香族環に結合したものであればどのようなものでも
よい。例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、
ビスフェノールB、ビスフェノールAD、4,4'−ビ
フェノール、3,3',5,5'−テトラメチル−4,
4'−ビフェノール等のビスフェノール類、ビフェノー
ル、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ジヒドロ
キシナフタレン等が挙げられる。
ル基、アリール基、エーテル基、エステル基などの非妨
害性置換基で置換されたこれらのものが挙げられる。こ
れらの2価フェノールの中で好ましいものは、ビスフェ
ノールA、ビスフェノールF、4,4'−ビフェノー
ル、3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'−ビフ
ェノールである。これらの2価フェノールは複数種を併
用して使用することもできる。また、重量平均分子量
は、10,000未満のものでは、充分な耐熱性の効果
はなく、200,000を越えると樹脂の取り扱いが困
難になり、好ましくない。耐熱性、樹脂の取り扱いの両
面からみて、好ましくは重量平均分量10,000〜9
0,000がよい。
鹸化塩素量は、10ppm未満だと硬化速度が速すぎ取
扱いが不便になる。また、エポキシ樹脂組成物の保存中
に反応が進みやすく、保存安定性が悪くなる、保存中に
硬化が進み粘度が上昇し、作業性が悪くなったり、最悪
ゲル化等の問題がある。一方、可鹸化塩素量が2500
ppmを越えると硬化速度が遅すぎて製造工程上非効率
となる。また、硬化反応の架橋点となるエポキシ基の濃
度が低くなり、硬化物の架橋密度が低くなり、ガラス転
移温度が低下することや、吸水率が多くなる等の欠陥が
生じ好ましくない。それ故、10ppm以上2500p
pm以下の可鹸化塩素を含有することが好ましい。
樹脂中の可鹸化塩素含有量は、10ppm以上200p
pm以下であることが好ましい。同様に、本発明に使用
する2官能以上のエポキシ樹脂の可鹸化塩素量は、10
ppm以上2300ppm以下であることが好ましい。
窒素は、高分子量エポキシ樹脂製造時における触媒由来
のものであって、有機窒素の形で樹脂中に含有されてい
るものである。その含有量は、10ppm以上200p
pm以下であることが好ましい。10ppm未満だと硬
化促進剤との相乗効果が低く、200ppmを越えると
硬化促進剤との相乗効果が大きくなり、ワニス等組成物
の保存安定性が悪くなり好ましくない。
(X)は、分子内に2個のエポキシ基を持つ化合物であ
ればどのようなものでもよく、例えば、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、
ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型
エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エ
ポキシ樹脂、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノンな
どの単環2価フェノールのジグリシジルエーテル、ジヒ
ドロキシナフタレンのジグリシジルエーテル、2価アル
コールのジグリシジルエーテル、フタル酸、イソフタル
酸、テトラハイドロフタル酸、ヘキサハイドロフタル酸
などの2価カルボン酸のジグリシジルエステル等が挙げ
られる。また、アルキル基、アリール基、エーテル基、
エステル基などの非妨害性置換基で置換されたこれらの
ものが挙げられる。
は、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノ
ールS、4,4'−ビフェノール、3,3',5,5’−
テトラメチル−4,4'−ビフェノール、とエピハロヒ
ドリンとの縮合反応によって得られるエポキシ樹脂であ
る。これらのエポキシ樹脂は複数種を併用して使用する
こともできる。また、2官能エポキシ樹脂(X)中の末
端基不純物である加水分解塩素濃度が200ppm以下
であり、α−グリコール基濃度が100meq/kg以
下である2官能エポキシ樹脂(X)を原料として使用す
ることが好ましい。加水分解塩素濃度が200ppmよ
り大きかったり、α−グリコール基濃度が100meq
/kgより大きいと、十分に高分子量化しなくなり、好
ましくない。
ノール性水酸基、アルコール性水酸基やカルボキシル基
との反応を進めるような触媒能を持つ化合物であればど
のようなものでもよい。例えば、アルカリ金属化合物、
有機リン化合物、第3級アミン、第4級アンモニウム
塩、環状アミン類、イミダゾール類等が挙げられる。ア
ルカリ金属化合物の具体例としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、等のアルカリ金
属水酸化物、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、塩化
ナトリウム、塩化リチウム、塩化カリウム、等のアルカ
リ金属塩、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシ
ド、等のアルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属フェ
ノキシド、水素化ナトリウム、水素化リチウム等、酢酸
ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム等の有機酸のアル
カリ金属塩が挙げられる。
n−プロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィ
ン、トリフェニルホスフィン、テトラメチルホスホニウ
ムブロマイド、テトラメチルホスホニウムアイオダイ
ド、テトラメチルホスホニウムハイドロオキサイド、ト
リメチルシクロヘキシルホスホニウムクロライド、トリ
メチルシクロヘキシルホスホニウムブロマイド、トリメ
チルベンジルホスホニウムクロライド、トリメチルベン
ジルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニ
ウムブロマイド、トリフェニルメチルホスホニウムブロ
マイド、トリフェニルメチルホスホニウムアイオダイ
ド、トリフェニルエチルホスホニウムクロライド、トリ
フェニルエチルホスホニウムブロマイド、トリフェニル
エチルホスホニウムアイオダイド、トリフェニルベンジ
ルホスホニウムクロライド、トリフェニルベンジルホス
ホニウムブロマイド、などが挙げられる。
ルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチ
ルアミン、トリエタノールアミン、ベンジルジメチルア
ミンなどが挙げられる。第4級アンモニウム塩の具体例
としては、テトラメチルアンモニウムクロライド、テト
ラメチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモ
ニウムハイドロオキサイド、トリエチルメチルアンモニ
ウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライ
ド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチ
ルアンモニウムアイオダイド、テトラプロピルアンモニ
ウムブロマイド、テトラプロピルアンモニウムハイドロ
オキサイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テ
トラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアン
モニウムアイオダイド、ベンジルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマ
イド、ベンジルトリメチルアンモニウムハイドロオキサ
イド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、フ
ェニルトリメチルアンモニウムクロライド、などが挙げ
られる。
チルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾー
ル、2−フェニルイミダゾールなどが挙げられる。環状
アミン類の具体例としては、1,8−ジアザビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7,1,5−ジアザビシク
ロ(4,3,0)ノネン−5等が挙げられる。これらの
触媒は併用することができる。
001〜1重量%であるが、アルカリ金属化合物を使用
すると高分子量エポキシ樹脂中にアルカリ金属分が残留
し、それを使用したプリント配線板の絶縁特性を極端に
悪化させるため、高分子エポキシ樹脂中のLi,Na,
Kの含有量の合計が5ppm以下、好ましくは、3pp
m以下である必要がある。また、有機リン化合物、第3
級アミン、第4級アンモニウム塩、環状アミン類、イミ
ダゾール類等を触媒として使用した場合も、高分子量エ
ポキシ樹脂中に触媒残渣として残留し、アルカリ金属分
の残留と同様にプリント配線板の絶縁特性を悪化させる
ので、高分子量エポキシ樹脂中の窒素の含有量が200
ppm以下であり、高分子量エポキシ樹脂中のリンの含
有量が150ppm以下である必要がある。さらに好ま
しくは、高分子量エポキシ樹脂中の窒素の含有量が10
0ppm以下であり、高分子量エポキシ樹脂中のリンの
含有量が100ppm以下である。これらの触媒の中
で、特に窒素含有化合物が望ましく、さらに高分子量エ
ポキシ樹脂中の窒素含有量が10以上150ppm以下
であることが前述の理由で好ましい。
その製造時の合成反応の工程において溶媒を用いても良
く、その溶媒としては、高分子量エポキシ樹脂を溶解す
るものであれば、どのようなものでも良い。例えば、芳
香族系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、グリコール
エーテル系溶媒などが挙げられる。芳香族系溶媒の具体
例としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げ
られる。ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、
4−ヘプタノン、2−オクタノン、シクロヘキサノン、
アセチルアセトン、などが挙げられる。アミド系溶媒の
具体例としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N
−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、2−ピロリドン、N−メチルピロリドンなどが挙げ
られる。
は、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチル
エーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセ
テート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレング
リコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセ
テートなどが挙げられる。これらの溶媒は併用すること
ができる。
5%〜95%が好ましい。また、反応途中で高粘性生成
物が生じたときは溶媒を添加して反応を続けることがで
きる。反応終了後、溶媒は必要に応じて、除去すること
もできるし、更に追加することもできる。本発明におい
て、重合反応は使用する触媒が分解しない程度の反応温
度で行う。反応温度は、好ましくは50〜230℃、よ
り好ましくは120〜200℃である。アセトンやメチ
ルエチルケトンのような低沸点溶媒を使用する場合に
は、オートクレーブを使用して高圧下で反応を行うこと
で反応温度を確保することができる。
子量エポキシ樹脂以外の2官能以上のエポキシ樹脂、エ
ポキシ樹脂硬化剤及び硬化促進剤を必須成分とするエポ
キシ樹脂組成物に、使用する2官能以上のエポキシ樹脂
としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型
エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂などのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、
グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン
型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポ
キシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂等の種種のエポキシ樹
脂が挙げられる。
香族ポリアミン、ジシアンジアミド、酸無水物など、多
官能フェノール樹脂としては、フェノールノボラック型
樹脂、ビスフェノール型ノボラック樹脂、ジシクロペン
タジエン型フェノール樹脂、Xylok型フェノール樹
脂、テルペン変性フェノール樹脂、メラミン変性フェノ
ールノボラック樹脂、トリアジン構造含有ノボラック樹
脂などが挙げられる。
リブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス
(ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリス(ヒドロキ
シプロピル)ホスフィン、トリス(シアノエチル)ホス
フィンなどのホスフィン系化合物、テトラフェニルホス
ホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリブチルホ
スホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリシアノ
エチルホスホニウムテトラフェニルボレートなどのホス
ホニウム塩、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイ
ミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2
−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メ
チルイミダゾール、2,4−ジシアノ−6−[2−メチ
ルイミダゾリル−(1)]−エチル−S−トリアジン、
2,4−ジシアノ−6−[2−ウンデシルイミダゾリル
−(1)] −エチル−S−トリアジンなどのイミダゾー
ル系化合物、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダ
ゾリウムトリメリテート、2−メチルイミダゾリウムイ
ソシアヌレート、2−エチル−4−メチルイミダゾリウ
ムテトラフェニルボレートなどのイミダゾリウム塩、
ル)フェノール、ベンジルジメチルアミン、テトラメチ
ルブチルグアジニン、N−メチルピペラジン、2−ジメ
チルアミノ−1−ピロリンなどのアミン類、トリエチル
アンモニウムテトラフェニルボレートなどのアンモニウ
ム塩、1,5−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウ
ンデセン、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)−5
−ノネン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)−オ
クタンなどのジアザビシクロ系化合物、それらのジアザ
ビシクロ系化合物のテトラフェニルボレート塩、フェノ
ール塩、フェノールノボラック塩、2−エチルヘキサン
酸塩などが挙げられる。
チルエチルケトン、トルエン、キシレン、メチルイソブ
チルケトン、酢酸エチル、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミド、メタノール、エタノールなどが
挙げられ、これらの溶剤は適宜に2種又はそれ以上の混
合溶剤として使用することも可能である。その他、保存
安定性のために紫外線防止剤、可塑剤等、無機充填材と
して水酸化アルミニウム、アルミナ、炭酸カルシウム、
シリカ等、カップリング剤としてシランカップリング
剤、チタネート系カップリング剤なども使用可能であ
る。また、難燃性を付与するために、ノンハロゲンタイ
プのリン系、窒素系、シリコン系難燃剤等を添加しても
良い。
層板やビルドアップ法等新しいプリント配線板に使用で
きる。ビルドアップ法とは、ガラスプリプレグを積層し
た内層回路板上に、40〜90μmのフィルム(絶縁層)
あるいは、銅箔付きのフィルム(銅箔:9〜18μm)を
積層していく方法であり、一般的に回路形成工程とし
て、積層プレス工程・穴あけ(レーザーorドリル)工
程・デスミア/メッキ工程となる。そして、従来の積層
板に比べ同性能のものなら、実装面積・重量ともに約1
/4になる、小型・軽量化のための優れた工法である。
特に、本発明のビスフェノールS含有高分子エポキシ樹
脂は、フィルム化してビルドアップ絶縁層として用いる
のが好ましい。
シ樹脂は、そのガラス転移温度(Tg)が95℃、臭素
化ビスフェノールA型高分子量エポキシ樹脂では125
℃、当該ビスフェノールS含有高分子エポキシ樹脂は構
成成分にもよるが、155℃のものもあり、耐熱性に優
れている。そのため、ビルドアップ法で用いる40〜9
0μmのフィルム(絶縁層)にした場合、高耐熱性の当該
ビスフェノールS含有高分子エポキシ樹脂を使用するこ
とは有効である。また、実質的に臭素を含まず、ビスフ
ェノールS骨格はその構造的に燃えにくい性質があるた
め、ノンハロゲンタイプへの展開にも有効である。通常
のエポキシ樹脂は線膨張係数が70ppm/℃程度であ
るが、当該ビスフェノールS含有高分子エポキシ樹脂
は、線膨張率が50〜60ppm/℃であり、プリント
配線板を構成する際、歪みや反りが生ぜず好ましい。
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。実施例において、「部」は全て質量部を示す。
ポキシ樹脂(X)、2価フェノール(Y)、触媒及びシ
クロヘキサノン55質量部を耐圧反応容器に入れ、窒素
ガス雰囲気下180℃で5時間、重合反応を行った。こ
うして得られた樹脂の性状値分析は次の方法で行った。
分析結果は、表1に示したとおりである。
フィーによってポリスチレン換算値として測定。 エポキシ当量 : 電位差滴定法により測定し、樹脂固
形分としての値に換算。
チルケトン30ml、テトラヒドロフラン60mlに溶
解した後、エチレングリコールモノブチルエーテル25
ml、アルカリ性エチレングリコールモノブチルエーテ
ル25mlを加えて25℃で1時間反応させる。氷酢酸
25mlを加え、0.01N硝酸銀標準溶液にて電位差
滴定法により可鹸化塩素量を測定、この測定値には、無
機塩素量が含まれるため、別途測定した無機塩素量を差
し引き、樹脂固形分としての値に換算。
ルケトン50ml、テトラヒドロフラン50mlに溶解
した後、蒸留水2ml、氷酢酸1mlを加え、0.00
2N硝酸銀標準溶液にて電位差滴定法により無機塩素量
を測定、樹脂固形分としての値に換算。 α−グリコール: HIO4とチオ硫酸ナトリウムを使用
し、電位差滴定法により測定し、樹脂固形分としての値
に換算。
定し、樹脂固形分としての値に換算。 窒素含有量 : 窒素分析計で測定し、樹脂固形分と
しての値に換算。 リン含有量 : 蛍光X線装置で測定し、樹脂固形分
としての値に換算。
ポキシ樹脂(実施例1、2、3、比較例1、2、3、
4)、及び市販のエポキシ樹脂を、ガラス布を含浸させ
た後、150℃の乾燥室中でその含浸布を8分間乾燥さ
せ、Bステージ状のプリプレグを得た。このプリプレグ
を切断して得たプリプレグ8枚と銅箔1枚とを重ね、4
0kgf/cm2で加圧しながら175℃で120分間
加圧加熱して積層板とした。得られた積層板の物性は表
2に示すとおりであり、実施例の樹脂を用いた積層板は
耐熱性(ガラス転移温度)、耐沸騰水性、ワニスの保存
安定性及び接着性が総合的にみて著しく良好であった。
Claims (5)
- 【請求項1】 2官能エポキシ樹脂(X)と、ビスフ
ェノールSを70〜100重量%含む2価フェノール化
合物(Y)を触媒の存在下に反応させて得られる、重量
平均分子量が10,000〜200,000である高分
子量エポキシ樹脂 2官能以上のエポキシ樹脂 エポキシ樹脂硬化剤 硬化促進剤 を必須成分とし、組成物中の可鹸化塩素含有量を10p
pm以上2500ppm以下に調整したエポキシ樹脂組
成物。 - 【請求項2】 前記エポキシ樹脂硬化剤が多官能フェ
ノール樹脂である請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項3】 前記高分子量エポキシ樹脂の可鹸化塩
素量が10ppm以上200ppm以下である請求項1
又は2記載のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項4】 前記2官能以上のエポキシ樹脂の可鹸
化塩素量が10ppm以上2300ppm以下である請
求項1〜3のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成
物。 - 【請求項5】 前記高分子量エポキシ樹脂が窒素元素
を10ppm以上200ppm以下含有してなる請求項
1〜4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002156592A JP2003342352A (ja) | 2002-05-30 | 2002-05-30 | エポキシ樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002156592A JP2003342352A (ja) | 2002-05-30 | 2002-05-30 | エポキシ樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003342352A true JP2003342352A (ja) | 2003-12-03 |
Family
ID=29772754
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002156592A Pending JP2003342352A (ja) | 2002-05-30 | 2002-05-30 | エポキシ樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003342352A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010170711A (ja) * | 2009-01-20 | 2010-08-05 | Sumitomo Electric Wintec Inc | 自己融着性絶縁電線、及び圧縮機駆動用モータ |
JP2010235922A (ja) * | 2009-02-24 | 2010-10-21 | Hitachi Chem Co Ltd | ワニス、プリプレグ、樹脂付きフィルム、金属箔張積層板、プリント配線板 |
WO2011104905A1 (ja) * | 2010-02-24 | 2011-09-01 | 日立化成工業株式会社 | ワニス、プリプレグ、樹脂付きフィルム、金属箔張積層板、プリント配線板 |
-
2002
- 2002-05-30 JP JP2002156592A patent/JP2003342352A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010170711A (ja) * | 2009-01-20 | 2010-08-05 | Sumitomo Electric Wintec Inc | 自己融着性絶縁電線、及び圧縮機駆動用モータ |
JP2010235922A (ja) * | 2009-02-24 | 2010-10-21 | Hitachi Chem Co Ltd | ワニス、プリプレグ、樹脂付きフィルム、金属箔張積層板、プリント配線板 |
JP2013036041A (ja) * | 2009-02-24 | 2013-02-21 | Hitachi Chemical Co Ltd | ワニス、プリプレグ、樹脂付きフィルム、金属箔張積層板、プリント配線板 |
US9265145B2 (en) | 2009-02-24 | 2016-02-16 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Varnish, prepreg, film with resin, metal foil-clad laminate, and printed circuit board |
US10465089B2 (en) | 2009-02-24 | 2019-11-05 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Varnish, prepreg, film with resin, metal foil-clad laminate, and printed circuit board |
WO2011104905A1 (ja) * | 2010-02-24 | 2011-09-01 | 日立化成工業株式会社 | ワニス、プリプレグ、樹脂付きフィルム、金属箔張積層板、プリント配線板 |
CN109535926A (zh) * | 2010-02-24 | 2019-03-29 | 日立化成工业株式会社 | 清漆、预浸料片、含有树脂的膜、被覆金属箔的层叠板、印制电路布线板 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6451878B1 (en) | High molecular weight epoxy resin and resinous composition for printed circuit board | |
JP4760010B2 (ja) | ポリエーテルポリオール樹脂、硬化性樹脂組成物及びその硬化物 | |
JP6022230B2 (ja) | 高分子量エポキシ樹脂、それを用いた樹脂組成物および硬化物 | |
JP4723865B2 (ja) | 難燃性エポキシ樹脂組成物、同組成物を含有するプリプレグ、積層板およびプリント配線板 | |
JP5655284B2 (ja) | 可溶性イミド骨格樹脂、可溶性イミド骨格樹脂溶液組成物、硬化性樹脂組成物、およびその硬化物 | |
WO2006001395A1 (ja) | エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 | |
EP1972648B1 (en) | Aromatic ether polymer, method for producing same and polymer composition | |
JP3668463B2 (ja) | 高分子量エポキシ樹脂とその製造方法、該エポキシ樹脂を用いた電気積層板用樹脂組成物及び電気積層板 | |
JP3887701B2 (ja) | 難燃性樹脂組成物 | |
JP2001139652A (ja) | 燐および窒素を含む樹脂硬化剤とその硬化剤を含む難燃性樹脂組成物 | |
TWI423996B (zh) | A novel thermoplastic polyhydroxy polyether resin and a resin composition having the same | |
JP4144732B2 (ja) | 高分子量エポキシ樹脂、電気積層板用樹脂組成物及び電気積層板 | |
US4529790A (en) | Epoxy resin composition | |
JP4655490B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物及びその硬化体 | |
JP4670255B2 (ja) | 電気・電子材料用硬化性樹脂組成物、その高可撓性硬化物 | |
JP5569215B2 (ja) | 高可撓性樹脂の製造方法 | |
JP5441477B2 (ja) | 難燃性リン含有エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 | |
JP5195107B2 (ja) | イミド骨格樹脂、硬化性樹脂組成物、およびその硬化物 | |
JP2003342352A (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP2000219799A (ja) | 難燃性エポキシ樹脂組成物および積層板 | |
JP3395845B2 (ja) | 積層板用エポキシ樹脂組成物 | |
JP2008231428A (ja) | 高分子量エポキシ樹脂、電気積層板用樹脂組成物及び電気積層板 | |
JP2009221487A (ja) | 高分子量エポキシ樹脂の製造方法 | |
JP3226515B2 (ja) | エポキシ基を含む含燐化合物の樹脂組成物およびその用途 | |
JP3331222B2 (ja) | エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20050126 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20050603 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20050823 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20050914 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20060801 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |