JP2005307569A - モルタル止め部材及び建造物の施工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 略矩形板状の基礎パッキン10に取り付けるためのモルタル止め部材20であって、略矩形板状の本体部に、上記基礎パッキン10に組み付けるための組付部が付設されていることを特徴とするモルタル止め部材20。
【選択図】 図1
Description
図7は、基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図である。
基礎パッキン100は、前後辺にそれぞれ3つの窪み101を有し、長手方向端辺には突起102と窪み103とを有する。突起102と窪み103とは、雌雄嵌合可能な形状となっている。基礎パッキン100の土台と接触する面には、通気のために長手方向に伸びた溝104が形成されている。また、基礎パッキン100には、上下方向に貫通した穴105が形成されている。穴105は、コンクリート基礎から上方へ突出したアンカーボルトを挿通するためのものである。また、基礎パッキン100は、長さLが200mm、幅Wが100mm、高さHが20mm程度の大きさを有している。
コンクリート基礎200の上面に基礎パッキン100が載置され、さらにその上に木製土台110が載置され、図示しないアンカーボルトにナットを螺合させて緊締されている。
また、基礎パッキン100は、一定の間隔を空けて載置されているため、換気性は向上する。しかしながら、このままでは、この隙間から鼠等の小動物が出入りし、木製土台110等を食い荒らすことがある。
なお、防鼠材240、水切り230は、釘で打ちつけることにより、その上部を木製土台110に固定、その上に外装材210を配置していた。
また長尺の基礎パッキンを用いると、位置合わせの作業が不要となるため、施工の質を均一化させることができ、木製土台の荷重が長尺の基礎パッキンの全域に均等に掛かることになるため、木製土台に撓み等が生じるおそれもない。
部屋となる領域201、202を囲うコンクリート基礎200の上面には、通気用の貫通孔がその側面に形成されている基礎パッキン(以下、換気型の基礎パッキンともいう)301が載置されている。
しかしながら、上述の施行方法では、防鼠材240を設けないため、図8に示すように、コンクリート基礎200の外表面に基礎化粧モルタル220を形成する際、その上端や厚さを規定するものが存在せず、モルタルを塗布しにくいという問題が生じた。
また、本発明の目的は、上述のモルタル止め部材を備えた基礎パッキンを用いた建造物の施工方法を提供することにある。
(1)略矩形板状の基礎パッキンに取り付けるためのモルタル止め部材であって、
略矩形板状の本体部に、上記基礎パッキンに組み付けるための組付部が付設されていることを特徴とするモルタル止め部材。
また、モルタル止め部材を取り付けた基礎パッキンを基礎上に載置するか、又は、基礎上に載置された上記基礎パッキンに上記モルタル止め部材を取り付けることにより、上記基礎パッキンの長辺外側面に水平方向に板状のモルタル止め部材が突出した態様で設けられたこととなるので、モルタルを塗布する際には、その上端を上記モルタル止め部材の下面とするとともに、その幅(厚さ)が略モルタル止め部の幅となるようにモルタルを塗布すればよく、従来の防鼠材等が設けられている場合等と同様に、容易かつ迅速に基礎化粧モルタルを形成することができる。
さらに、モルタルをモルタル止め部材より上に形成することはないので、換気型の基礎パッキンを用いた場合、長尺、短尺に限らず、通気孔による通気を確実に確保することができる。
(2)その長辺外側面に水平方向に貫通する多数の通気孔が設けられた略矩形板状の基礎パッキンに取り付けるためのモルタル止め部材であって、
略矩形板状の本体部に、上記基礎パッキンの上記多数の通気孔のうちの少なくとも2つの通気孔に組み付ける組付部が付設されていることを特徴とするモルタル止め部材。
(3)その長辺外側面に複数の窪み部が設けられた略矩形板状の基礎パッキンに取り付けるためのモルタル止め部材であって、
略矩形板状の本体部に、上記基礎パッキンの上記複数の窪み部のうちの少なくとも2つの窪み部に組み付ける組付部が付設されていることを特徴とするモルタル止め部材。
(4)上記(1)〜(3)記載のモルタル止め部材であって、
上記基礎パッキンの長辺と略同じ長さの長辺を有することを特徴とするモルタル止め部材。
(5)基礎と土台との間に基礎パッキン及びモルタル止め部材を設ける建造物の施工方法であって、
上記(1)〜(4)のいずれかに記載のモルタル止め部材の組付部を略矩形板状の基礎パッキンに組み付けるモルタル止め部材取付工程と、
上記基礎の上面に、その外側面が上記基礎の外側面とほぼ同一面を形成するように、上記モルタル止め部材が取り付けられた基礎パッキンを載置する基礎パッキン載置工程と、
上記土台を上記基礎パッキンの上面に載置する土台載置工程と
を含むことを特徴とする建造物の施工方法。
また、上記工法を採ることにより、上記基礎パッキンの長辺外側面に水平方向に板状のモルタル止め部材が突出した態様で設けられたこととなるので、モルタルを塗布する際には、その上端を上記モルタル止め部とするとともに、その幅(厚さ)がモルタル止め部の幅となるようにモルタルを塗布すればよく、従来の防鼠材等が設けられている場合等と同様に、容易かつ迅速に基礎化粧モルタルを形成することができる。
さらに、モルタルをモルタル止め部材より上に形成することはないので、換気型の基礎パッキンを用いた場合、長尺、短尺に限らず、通気孔による通気を確実に確保することができる。
(6)基礎と土台との間に基礎パッキン及びモルタル止め部材を設ける建造物の施工方法であって、
上記基礎の上面に、その外側面が上記基礎の外側面とほぼ同一面を形成するように、基礎パッキンを載置する基礎パッキン載置工程と、
上記土台を上記基礎パッキンの上面に載置する土台載置工程と、
上記(1)〜(4)のいずれかに記載のモルタル止め部材の組付部を略矩形板状の基礎パッキンに組み付けるモルタル止め部材取付工程と
を含むことを特徴とする建造物の施工方法。
また、上記工法を採ることにより、上記基礎パッキンの長辺外側面に水平方向に板状のモルタル止め部材が突出した態様で設けられたこととなるので、モルタルを塗布する際には、その上端を上記モルタル止め部とするとともに、その幅(厚さ)がモルタル止め部の幅となるようにモルタルを塗布すればよく、従来の防鼠材等が設けられている場合等と同様に、容易かつ迅速に基礎化粧モルタルを形成することができる。
また、モルタル止め部材を取り付けた基礎パッキンを基礎上に載置するか、又は、基礎上に載置された上記基礎パッキンに上記モルタル止め部材を取り付けることにより、上記基礎パッキンの長辺外側面に水平方向に板状のモルタル止め部材が突出した態様で設けられたこととなるので、モルタルを塗布する際には、その上端を上記モルタル止め部材の位置とするとともに、その幅(厚さ)が略モルタル止め部の幅となるようにモルタルを塗布すればよく、従来の防鼠材等が設けられている場合と同様に、容易かつ迅速に基礎化粧モルタルを形成することができる。
さらに、モルタルをモルタル止め部材より上に形成することはないので、換気型の基礎パッキンを用いた場合、長尺、短尺に限らず、通気孔による通気を確実に確保することができる。
勿論、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。
[第1実施形態]
図1(a)は、第1実施形態に係る本発明のモルタル止め部材及び該モルタル止め部材を取り付ける基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は、(a)に示したモルタル止め部材及び基礎パッキンを短辺の方向から見た様子を示す短辺側側面図であり、(c)は、モルタル止め部材を基礎パッキンに取り付けた様子を示す短辺側側面図である。
基体11、12の寸法は限定されるものではないが、例えば、長さは500〜2000mm、幅20〜70mm、高さ10〜30mmである。なお、接続部17a、17bに相当する部分は、切り欠きや溝が形成されておらず、平坦であってよい。
基体11、12及び結合部13によって囲まれた空間が、アンカーボルトを挿通するためのボルト挿通孔である。
なお、結合部13が設けられている部分にも、結合部13を貫通するように、通気孔が設けられていてもよい。
第1実施形態に係る基礎パッキン10では、充分な軽量化がなされているので、取り扱いの利便性に優れ、材料の使用量を節減してコストダウンを図ることができる。なお、基礎パッキンは、長尺に限られず、短尺でもよい。
このモルタル止め部材20は、長辺方向が非常に長い、矩形板状の本体部21の上面に基礎パッキン10の通気孔15に嵌合する(組み付ける)ための嵌合部22(組付部)が等間隔で4箇所付設されている。なお、嵌合部22の個数は、4個に限定されるものではなく、2個でも3個でもよく、5個以上であってもよい。
そして、モルタル止め部材20の嵌合部22を基礎パッキン10の通気孔15に嵌合することにより、図1(c)に示すように、本体部21が基礎パッキン10の外側面12a下部より水平方向に突出した形状となる。
以下のモルタル止め部材においても同様である。
モルタル止め部材の材料として、樹脂材料を用いる場合には、無機材料を添加して用いることが望ましい。剛性が高くなり建築材料として好適な硬さとすることができ、光による樹脂材料の脆性化を防止し、さらに、耐水性や耐熱性等を向上させることができるからである。無機材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、炭酸カルシウム、含水珪酸マグネシウム、石粉、コンクリート粉体、高炉スラグ、フライアッシュ等を挙げることができる。樹脂材料と無機材料との配合重量比は、1:0.1〜1:3であることが好ましい。また、例えば、フタル酸エステル、ジブチルフタレート等の可塑剤を添加してもよい。
本発明に係る施工方法は、基礎と土台との間に基礎パッキン及びモルタル止め部材を設ける建造物の施工方法であって、
上述したモルタル止め部材の組付部を基礎パッキンに組み付けるモルタル止め部材取付工程と、上記基礎の上面に、その外側面が上記基礎の外側面とほぼ同一面を形成するように、上記モルタル止め部材が取り付けられた基礎パッキンを載置する基礎パッキン載置工程と、上記土台を上記基礎パッキンの上面に載置する土台載置工程と
を含むことを特徴とする建造物の施工方法である。
この際、基礎パッキン10の外側面12aがコンクリート基礎200の外側面と略同一面を形成するように基礎パッキン10を載置する。これにより、コンクリート基礎200の上端の外側面からモルタル止め部材20が水平に突出した状態となる。
なお、モルタル止め部材20が取り付けられた基礎パッキン10では、モルタル止め部材20を構成する本体部21の底面が、基礎パッキン10の底面より低くなっているので、本体部20の内側面がコンクリート基礎200の外側面と接触するように載置すれば、基礎パッキン10の外側面12aがコンクリート基礎200の外側面と略同一面を形成するように基礎パッキン10を載置することができる。
本実施形態に係る基礎パッキン10は、長尺の基礎パッキンであり、外側面に換気孔15が形成されているので、図9に示すように、換気が必要なコンクリート基礎の上面全体を覆うように載置する。この場合、防鼠材240(図8参照)を必要としない。
従って、容易に基礎化粧モルタル220を形成することができる。
図3(a)は、第2実施形態に係る本発明のモルタル止め部材と基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は、モルタル止め部材を基礎パッキンに取り付けた様子を示す斜視図である。
基体31、32及び結合部33によって囲まれた空間が、アンカーボルトを挿通するためのボルト挿通孔である。
基体31、32に設けられた有底孔35は、貫通していないため、この基礎パッキン30を用いた場合には、床下の換気を行うことができない。従って、この基礎パッキンは、換気をしない部分、すなわち、床下がなくて室内空間と外部空間とが土台を介して両側で接する箇所(例えば、玄関、勝手口、土間部等)に用いられる。
第1実施形態に係る基礎パッキン30では、充分な軽量化がなされているので、取り扱いの利便性に優れ、材料の使用量を節減してコストダウンを図ることができる。なお、基礎パッキンは、長尺に限られず、短尺でもよい。
このモルタル止め部材40は、長辺方向が非常に長い矩形板状の本体部41に、基礎パッキン30の複数の溝34に嵌合する(組み付ける)ための嵌合部42(組付部)が等間隔で4箇所付設されている。なお、嵌合部42の個数は、4個に限定されるものではなく、2個でも3個でもよく、5個以上であってもよい。
モルタル止め部材40の嵌合部42を基礎パッキン30の溝34に嵌合することにより、図3(c)に示すように、本体部31が基礎パッキン30の外側面32a下方より水平方向に突出した形状となる。
また、この基礎パッキン30は、第1の実施形態に係る基礎パッキン10と異なり、遮蔽型であるので、床下がなくて室内空間と外部空間とが土台を介して両側で接する箇所(例えば、玄関、勝手口、土間部等)に用いられ、長尺であるので、その全体を覆うように載置する。
図4(a)は、第3実施形態に係る本発明のモルタル止め部材及び基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は、(a)に示したモルタル止め部材を基礎パッキンに取り付けた様子を示す長辺側側面図である。
このモルタル止め部材60は、長辺方向が非常に長い、矩形板状の本体部61の上面に基礎パッキン50の通気孔55に係合(組み付ける)ための係合部62(組付部)が等間隔で4箇所付設されている。なお、係合部62の個数は、4個に限定されるものではなく、2個でも3個でもよく、5個以上であってもよい。
モルタル止め部材60の係合部62を基礎パッキン50の通気孔55を介して係合することにより、本体部61が基礎パッキン50の外側面52a下部より水平方向に突出した形状となる。
図6(a)は、第4実施形態に係る本発明のモルタル止め部材及び基礎パッキンの一部の一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は、(a)に示したモルタル止め部材を基礎パッキンに取り付けた様子を示す短辺側側面図である。
基体71、72及び結合部73によって囲まれた空間が、アンカーボルトを挿通するためのボルト挿通孔である。
第4実施形態に係る基礎パッキン70では、充分な軽量化がなされているので、取り扱いの利便性に優れ、材料の使用量を節減してコストダウンを図ることができる。なお、基礎パッキンは、長尺に限られず、短尺でもよい。
このモルタル止め部材80は、長辺方向が非常に長い、矩形板状の本体部81の側面の一部に基礎パッキン70の2つの通気孔74に係合する(組み付ける)ための一対の係合部82(組付部)が等間隔で複数箇所付設されている。この一対の係合部82は、略矩形板状体が2箇所でほぼ直角に屈曲することにより階段状となっており、その先端には、基礎パッキン70の側壁76に引っ掛けるための引っ掛け部82aが内側に向いて形成されている。
モルタル止め部材80の係合部82を基礎パッキン70に係合することにより、本体部81が基礎パッキン70より外側に水平に突出した形状となる。
11、12、31、32、51、52、71、72 基体
11a、12a、31a、32a、51a、52a、71a、72a 外側面
13、33、53、73 結合部
15、55、74 通気孔
16、56 縦孔
17(17a:17b) 結合部
20、40、60、65、80 モルタル止め部材
21、41、61、66、81 本体部
22、42 嵌合部
35 有底孔
36 有底縦孔
62、67、82 係合部
75 開放部
76 側壁
77 壁
82a 引っ掛け部
110 土台
200 コンクリート基礎
220 基礎化粧モルタル
Claims (6)
- 略矩形板状の基礎パッキンに取り付けるためのモルタル止め部材であって、
略矩形板状の本体部に、前記基礎パッキンに組み付けるための組付部が付設されていることを特徴とするモルタル止め部材。 - その長辺外側面に水平方向に貫通する多数の通気孔が設けられた略矩形板状の基礎パッキンに取り付けるためのモルタル止め部材であって、
略矩形板状の本体部に、前記基礎パッキンの前記多数の通気孔のうちの少なくとも2つの通気孔に組み付ける組付部が付設されていることを特徴とするモルタル止め部材。 - その長辺外側面に複数の窪み部が設けられた略矩形板状の基礎パッキンに取り付けるためのモルタル止め部材であって、
略矩形板状の本体部に、前記基礎パッキンの前記複数の窪み部のうちの少なくとも2つの窪み部に組み付ける組付部が付設されていることを特徴とするモルタル止め部材。 - 前記基礎パッキンの長辺と略同じ長さの長辺を有する請求項1〜3のいずれかに記載のモルタル止め部材。
- 基礎と土台との間に基礎パッキン及びモルタル止め部材を設ける建造物の施工方法であって、
請求項1〜4のいずれかに記載のモルタル止め部材の組付部を略矩形板状の基礎パッキンに組み付けるモルタル止め部材取付工程と、
前記基礎の上面に、その外側面が前記基礎の外側面とほぼ同一面を形成するように、前記モルタル止め部材が取り付けられた基礎パッキンを載置する基礎パッキン載置工程と、
前記土台を前記基礎パッキンの上面に載置する土台載置工程と
を含むことを特徴とする建造物の施工方法。 - 基礎と土台との間に基礎パッキン及びモルタル止め部材を設ける建造物の施工方法であって、
前記基礎の上面に、その外側面が前記基礎の外側面とほぼ同一面を形成するように、基礎パッキンを載置する基礎パッキン載置工程と、
前記土台を前記基礎パッキンの上面に載置する土台載置工程と、
請求項1〜4のいずれかに記載のモルタル止め部材の組付部を略矩形板状の基礎パッキンに組み付けるモルタル止め部材取付工程と
を含むことを特徴とする建造物の施工方法。
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