JP4626942B2 - モルタル止め部材及び建造物の施工方法 - Google Patents

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Description

この発明は、基礎パッキンに取り付けるためのモルタル止め部材と、該モルタル止め部材を備えた基礎パッキンを基礎と土台との間に設ける建造物の施工方法とに関する。
木造住宅等の建造物を建築する手法としては、例えば、建物を建てるべき部位の外殻部や内殻部にコンクリート製の基礎を作った後、この基礎の上面に木材の土台を固定し、木製土台の上に柱を立て、柱の上に梁を載せるという手法がある。このような手法は、伝統的な日本建築の手法であり、木造住宅の建築において広く採用されている。
コンクリート基礎(布基礎)は、セメント、砂、水を混合して流動状にして予め組み立てた金属製又は木製の型枠に流し込み、数日放置して固化させることにより作られるので、水分を大量に含み、且つ、長期的に水分を排出するコンクリート自体の特性によって、コンクリート基礎が直接接触する木製土台との接触部位で、木製土台がコンクリート基礎の水分を吸って湿り乾燥しにくくなり、湿って乾燥を阻害すると経時的に木製土台の腐朽を招来するという問題があった。
また、コンクリート基礎と木製土台との間には隙間がないので、両者の間から換気するということができないのであるが、木造住宅においては、床下の換気を行う必要があるため、一般的に、コンクリート基礎の適当な部位に、例えば、縦200mm×横400mm程度の換気穴を形成するということが行われていた。しかし、コンクリート基礎には木造住宅の荷重等に耐え得るだけの充分な強度が必要であるため、このような大きな換気穴を多数形成することは困難であり、形成可能な換気穴の数には制限があった。そのため、床下空間の換気穴から遠い隅部には湿気が滞留し易いという問題があった。
このようなことから、長年の間に土台や柱が腐朽してしまったり、シロアリによって土台が喰い荒らされるという問題もあった。また、コンクリート基礎に換気穴を形成すると、木造住宅の荷重等によって、換気穴の隅部からコンクリート基礎に亀裂が入ってしまうという問題もあった。
このような問題を解決するために創案されたものが基礎パッキンである。基礎パッキンは、基礎と土台との間に設けられるものであり、長い実績を保ち現在も数多く木造住宅の建設に用いられている。なお、本出願人の先願である特許文献1〜3に、基礎パッキンの形状や材質が詳しく述べられている。
基礎パッキンの一例について、図面を用いて説明する。
図7は、基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図である。
基礎パッキン100は、前後辺にそれぞれ3つの窪み101を有し、長手方向端辺には突起102と窪み103とを有する。突起102と窪み103とは、雌雄嵌合可能な形状となっている。基礎パッキン100の土台と接触する面には、通気のために長手方向に伸びた溝104が形成されている。また、基礎パッキン100には、上下方向に貫通した穴105が形成されている。穴105は、コンクリート基礎から上方へ突出したアンカーボルトを挿通するためのものである。また、基礎パッキン100は、長さLが200mm、幅Wが100mm、高さHが20mm程度の大きさを有している。
このような基礎パッキンを、アンカーボルトが設けられたコンクリート基礎の上面に載置する。コンクリート基礎の直角の隅部では、2枚の基礎パッキンをT字型又はL字型に組み合わせて載置する。コンクリート基礎の直線部では、基礎パッキンを1枚ずつ載置することもあるが、2枚の基礎パッキンを上述したように長手方向に結合して載置することもある。そして、基礎パッキンの上面に、アンカーボルトの通し穴を穿った土台用木材を載置し、アンカーボルトにナットを螺合させて緊締することにより、コンクリート基礎と基礎パッキンと木製土台とを固定することができる。
従来、コンクリート基礎の上面の全周域に基礎パッキンを載置するのではなく、一定の間隔を空けて載置していた。これにより基礎パッキンが載置されていない部分の隙間(高さ20mm程度)を換気穴として利用することができるので、コンクリート基礎に換気穴を形成する必要がなる。また、基礎と木製土台との間に基礎パッキンを介装することにより、木製土台の横滑りを防止して耐震性の高い構造とすることができる。
この基礎パッキン工法によれば、建造物の換気性を向上させ、木製土台の腐朽やシロアリの喰害を防止することができ、建造物は堅牢となり耐震性を高めることができる。また、施工が簡便となり省略化を図ることができるという利点もある。
図8は、上記基礎パッキン工法を用いて建造した建造物の一例を示す断面図である。
コンクリート基礎200の上面に基礎パッキン100が載置され、さらにその上に木製土台110が載置され、図示しないアンカーボルトにナットを螺合させて緊締されている。
また、基礎パッキン100は、一定の間隔を空けて載置されているため、換気性は向上する。しかしながら、このままでは、この隙間から鼠等の小動物が出入りし、木製土台110等を食い荒らすことがある。
そこで、通常、横長の鋼板の中央部分に鼠が通らない程度の小さな矩形の穴を多数、長手方向に整列するように形成し、さらにこの鋼板をその断面がZの形状になるように折り曲げ、穴が斜めの部分に位置するようにした防鼠材240を、基礎パッキン100が複数載置されている部分の外側全面に設け、さらにその外側に水切り230を配置する工法が採用されている。このような工法を採用した場合には、図8に示すように、コンクリート基礎200の外側全体に防鼠材240の下部と同じ厚さ(15〜20mm)でモルタルを塗布して硬化させ、基礎化粧モルタル220を形成していた。
なお、防鼠材240、水切り230は、釘で打ちつけることにより、その上部を木製土台110に固定、その上に外装材210を配置していた。
このように、防鼠材240を設けると、モルタルを塗布する際に、防鼠材240の下部の幅がモルタル層の厚さの基準となるとともに、上端が防鼠材240で規制されるため、防鼠材240の下部を上端としてモルタルを形成すればよく、容易に基礎化粧モルタル220を形成することができた。
しかし、近年では、図7に示した基礎パッキン100(以下、短尺の基礎パッキンともいう)に比べて、その長さが長く、例えば、長さLが900mm程度ある長尺の基礎パッキンを用いるようになってきた。それは、以下のような理由による。
すなわち、このような長尺の基礎パッキンを用いると、コンクリート基礎の上面の全周域を覆うように載置しても部品点数が増大せず、コンクリート基礎の上面に一定の間隔を空けて短尺の基礎パッキンを載置する場合と比べて、基礎パッキンの位置合わせが不要となり、施工がより簡便となり、さらなる省力化を図ることができる。
また長尺の基礎パッキンを用いると、位置合わせの作業が不要となるため、施工の質を均一化させることができ、木製土台の荷重が長尺の基礎パッキンの全域に均等に掛かることになるため、木製土台に撓み等が生じるおそれもない。
図9は、コンクリート基礎の上面の全周域を覆うように長尺の基礎パッキンを載置した様子を模式的に示す斜視図である。図中、200はコンクリート基礎、201及び202は部屋となる領域、203は玄関となる領域、302はアンカーボルトをそれぞれ示している。
図9に示すように、コンクリート基礎200の上面には、その全周域を覆うように長尺の基礎パッキン300、301が載置されている。玄関となる領域203を囲うコンクリート基礎200の上面には、通気用の貫通穴がその側面に形成されていない中実体の基礎パッキン(以下、遮蔽型の基礎パッキンともいう)300が載置されている。
部屋となる領域201、202を囲うコンクリート基礎200の上面には、通気用の貫通孔がその側面に形成されている基礎パッキン(以下、換気型の基礎パッキンともいう)301が載置されている。
図9に示したように、コンクリート基礎の上面の全周域を覆うように長尺の基礎パッキンを載置する施工方法を用いる場合には、通常、遮蔽型の基礎パッキンと換気型の基礎パッキンとの両方を使用する。これは、以下のような理由による。すなわち、床下がなくて室内空間と外部空間とが土台を介して両側で接する箇所(例えば、玄関、勝手口、土間部等)においては、基礎パッキンから通気させる必要はなく、通気させると却って室内空間の気密性が悪化して冷暖房効率が低下してしまうから、遮蔽型の基礎パッキンを使用しているのである。一方、他の箇所においては、換気型の基礎パッキンを使用することにより、基礎パッキン自体に換気穴としての機能を持たせているのである。
実開昭54−181721号公報 実開昭54−181708号公報 特公昭55−40734号公報
上述したように、コンクリート基礎の上面の全周域を覆うように長尺の基礎パッキンを略隙間なく載置する施工方法を用いる場合、換気型の基礎パッキンの貫通孔は、鼠等の小動物が通過できない大きさに設定されているため、防鼠材240(図8参照)を設ける必要はない。
しかしながら、上述の施行方法では、防鼠材240を設けないため、図8に示すように、コンクリート基礎200の外表面に基礎化粧モルタル220を形成する際、その上端や厚さを規定するものが存在せず、モルタルを塗布しにくいという問題が生じた。
上述の問題を解決するために、基礎の外表面に基礎化粧モルタルを形成する際、その上端や厚さを規定する役割を果たすことが可能な部材を備えた基礎パッキンを新たに開発することを検討したが、既存の基礎パッキンを利用し、その基礎パッキンに新たな部材を取り付けた方が容易にその目的を達成することができる。
本発明は、上述した趣旨に基づいてなされたものであり、その目的は、基礎の外表面に基礎化粧モルタルを形成する際、その上端や厚さを規定する役割を果たすことが可能なモルタル止めとして役割を果たす部材であって、基礎パッキンに取り付けることにより上記の役割を果たすモルタル止め部材を提供することにある。
また、本発明の目的は、上述のモルタル止め部材を備えた基礎パッキンを用いた建造物の施工方法を提供することにある。
上述した目的を達成するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1)略矩形板状の基礎パッキンに取り付けるためのモルタル止め部材であって、
略矩形板状の本体部に、上記基礎パッキンに組み付けるための組付部が付設されていることを特徴とするモルタル止め部材。
(1)の発明によれば、従来と同様に、基礎の外側面と基礎パッキンの長辺外側面とが、ほぼ同一の面を形成するように基礎上に基礎パッキンを載置すればよいので、容易に基礎上に基礎パッキンを載置することができる。
また、モルタル止め部材を取り付けた基礎パッキンを基礎上に載置するか、又は、基礎上に載置された上記基礎パッキンに上記モルタル止め部材を取り付けることにより、上記基礎パッキンの長辺外側面に水平方向に板状のモルタル止め部材が突出した態様で設けられたこととなるので、モルタルを塗布する際には、その上端を上記モルタル止め部材の下面とするとともに、その幅(厚さ)が略モルタル止め部の幅となるようにモルタルを塗布すればよく、従来の防鼠材等が設けられている場合等と同様に、容易かつ迅速に基礎化粧モルタルを形成することができる。
さらに、モルタルをモルタル止め部材より上に形成することはないので、換気型の基礎パッキンを用いた場合、長尺、短尺に限らず、通気孔による通気を確実に確保することができる。
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(2)その長辺外側面に水平方向に貫通する多数の通気孔が設けられた略矩形板状の基礎パッキンに取り付けるためのモルタル止め部材であって、
略矩形板状の本体部に、上記基礎パッキンの上記多数の通気孔のうちの少なくとも2つの通気孔に組み付ける組付部が付設されていることを特徴とするモルタル止め部材。
(2)の発明によれば、(1)の場合と同様に、モルタル止め部材を取り付けた基礎パッキンを基礎上に載置するか、又は、基礎上に載置された基礎パッキンに上記モルタル止め部材を取り付けることにより、上記基礎パッキンの長辺外側面に水平方向に板状のモルタル止め部材が突出した態様で設けられたこととなるので、モルタルを塗布する際には、その上端を上記モルタル止め部材の位置とするとともに、その幅(厚さ)が略モルタル止め部の幅となるようにモルタルを塗布すればよく、従来の防鼠材等が設けられている場合等と同様に、容易かつ迅速に基礎化粧モルタルを形成することができる。
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(3)その長辺外側面に複数の窪み部が設けられた略矩形板状の基礎パッキンに取り付けるためのモルタル止め部材であって、
略矩形板状の本体部に、上記基礎パッキンの上記複数の窪み部のうちの少なくとも2つの窪み部に組み付ける組付部が付設されていることを特徴とするモルタル止め部材。
(3)の発明によれば、(1)の場合と同様に、モルタル止め部材を取り付けた基礎パッキンを基礎上に載置するか、又は、基礎上に載置された基礎パッキンに上記モルタル止め部材を取り付けることにより、上記基礎パッキンの長辺外側面に水平方向に板状のモルタル止め部材が突出した態様で設けられたこととなるので、モルタルを塗布する際には、その上端を上記モルタル止め部材の位置とするとともに、その幅(厚さ)が略モルタル止め部の幅となるようにモルタルを塗布すればよく、従来の防鼠材等が設けられている場合等と同様に、容易かつ迅速に基礎化粧モルタルを形成することができる。
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(4)上記(1)〜(3)記載のモルタル止め部材であって、
上記基礎パッキンの長辺と略同じ長さの長辺を有することを特徴とするモルタル止め部材。
(4)の発明によれば、モルタル止め部材の長辺の長さが基礎パッキンの長辺の長さと同じであるので、1個の基礎パッキンにつき1個のモルタル止め部材を取り付ければよく、また、モルタル止め部材を取り付けた基礎パッキンを用いれば、従来と全く同様の施工方法と採ることができるとともに、容易かつ迅速に基礎化粧モルタルを形成することができる。
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(5)基礎と土台との間に基礎パッキン及びモルタル止め部材を設ける建造物の施工方法であって、
上記(1)〜(4)のいずれかに記載のモルタル止め部材の組付部を略矩形板状の基礎パッキンに組み付けるモルタル止め部材取付工程と、
上記基礎の上面に、その外側面が上記基礎の外側面とほぼ同一面を形成するように、上記モルタル止め部材が取り付けられた基礎パッキンを載置する基礎パッキン載置工程と、
上記土台を上記基礎パッキンの上面に載置する土台載置工程と
を含むことを特徴とする建造物の施工方法。
(5)の発明によれば、モルタル止め部材を基礎パッキンに取り付けた後は、従来と同様に基礎の外側面と基礎パッキンの長辺外側面とが、ほぼ同一の面を形成するように基礎上に基礎パッキンを載置すればよいので、容易に基礎上に基礎パッキンを載置することができる。
また、上記工法を採ることにより、上記基礎パッキンの長辺外側面に水平方向に板状のモルタル止め部材が突出した態様で設けられたこととなるので、モルタルを塗布する際には、その上端を上記モルタル止め部とするとともに、その幅(厚さ)がモルタル止め部の幅となるようにモルタルを塗布すればよく、従来の防鼠材等が設けられている場合等と同様に、容易かつ迅速に基礎化粧モルタルを形成することができる。
さらに、モルタルをモルタル止め部材より上に形成することはないので、換気型の基礎パッキンを用いた場合、長尺、短尺に限らず、通気孔による通気を確実に確保することができる。
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(6)基礎と土台との間に基礎パッキン及びモルタル止め部材を設ける建造物の施工方法であって、
上記基礎の上面に、その外側面が上記基礎の外側面とほぼ同一面を形成するように、基礎パッキンを載置する基礎パッキン載置工程と、
上記土台を上記基礎パッキンの上面に載置する土台載置工程と、
上記(1)〜(4)のいずれかに記載のモルタル止め部材の組付部を略矩形板状の基礎パッキンに組み付けるモルタル止め部材取付工程と
を含むことを特徴とする建造物の施工方法。
(5)の発明によれば、従来と同様に基礎の外側面と基礎パッキンの長辺外側面とが、ほぼ同一の面を形成するように基礎上に基礎パッキンを載置すればよいので、容易に基礎上に基礎パッキンを載置することができる。
また、上記工法を採ることにより、上記基礎パッキンの長辺外側面に水平方向に板状のモルタル止め部材が突出した態様で設けられたこととなるので、モルタルを塗布する際には、その上端を上記モルタル止め部とするとともに、その幅(厚さ)がモルタル止め部の幅となるようにモルタルを塗布すればよく、従来の防鼠材等が設けられている場合等と同様に、容易かつ迅速に基礎化粧モルタルを形成することができる。
本発明によれば、従来と同様に、基礎の外側面と基礎パッキンの長辺外側面とが、ほぼ同一の面を形成するように基礎上に基礎パッキンを載置すればよいので、容易に基礎上に基礎パッキンを載置することができる。
また、モルタル止め部材を取り付けた基礎パッキンを基礎上に載置するか、又は、基礎上に載置された上記基礎パッキンに上記モルタル止め部材を取り付けることにより、上記基礎パッキンの長辺外側面に水平方向に板状のモルタル止め部材が突出した態様で設けられたこととなるので、モルタルを塗布する際には、その上端を上記モルタル止め部材の位置とするとともに、その幅(厚さ)が略モルタル止め部の幅となるようにモルタルを塗布すればよく、従来の防鼠材等が設けられている場合と同様に、容易かつ迅速に基礎化粧モルタルを形成することができる。
さらに、モルタルをモルタル止め部材より上に形成することはないので、換気型の基礎パッキンを用いた場合、長尺、短尺に限らず、通気孔による通気を確実に確保することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
勿論、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。
[第1実施形態]
図1(a)は、第1実施形態に係る本発明のモルタル止め部材及び該モルタル止め部材を取り付ける基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は、(a)に示したモルタル止め部材及び基礎パッキンを短辺の方向から見た様子を示す短辺側側面図であり、(c)は、モルタル止め部材を基礎パッキンに取り付けた様子を示す短辺側側面図である。
基礎パッキン10は、いわゆる長尺の換気型基礎パッキンと言われるものである。この基礎パッキン10は、所定の厚さを有する略矩形板状をなしており、長辺方向に伸びた一対の基体11、12と、一対の基体11、12を短辺方向に接続する4箇所の結合部13とから構成され、これらは一体的に形成されている。なお、結合部13は、4箇所に限られず、3箇所でも、5箇所以上でもよい。
基体11、12は四角柱形状を有しているが、一方の先端の接続部17aには、切り欠き(突起)が形成され、他方の先端の接続部17bには、上下に貫通した溝が形成されており、別の基礎パッキンと接続部17a、17b同士を嵌合させることにより、連結することができるようになっている。
基体11、12の寸法は限定されるものではないが、例えば、長さは500〜2000mm、幅20〜70mm、高さ10〜30mmである。なお、接続部17a、17bに相当する部分は、切り欠きや溝が形成されておらず、平坦であってよい。
基礎パッキン10の寸法も特に限定されるものではないが、例えば、長さは500〜2000mm、幅は70〜200mm、高さは10〜30mmである。
基体11、12及び結合部13によって囲まれた空間が、アンカーボルトを挿通するためのボルト挿通孔である。
また、この基礎パッキン10では、床下の換気を行うとともに、軽量化を図るため、短辺方向に貫通する側面視矩形状の多数の通気孔15が設けられている。一方、結合部13の近傍では、通気孔15を形成しにくいので、上下に貫通する縦孔16が設けられている。
なお、結合部13が設けられている部分にも、結合部13を貫通するように、通気孔が設けられていてもよい。
第1実施形態に係る基礎パッキン10では、充分な軽量化がなされているので、取り扱いの利便性に優れ、材料の使用量を節減してコストダウンを図ることができる。なお、基礎パッキンは、長尺に限られず、短尺でもよい。
第1実施形態に係るモルタル止め部材20は、上述した基礎パッキンに取り付けるための部材である。
このモルタル止め部材20は、長辺方向が非常に長い、矩形板状の本体部21の上面に基礎パッキン10の通気孔15に嵌合する(組み付ける)ための嵌合部22(組付部)が等間隔で4箇所付設されている。なお、嵌合部22の個数は、4個に限定されるものではなく、2個でも3個でもよく、5個以上であってもよい。
このモルタル止め部材20を基礎パッキン10に取り付ける際には、嵌合部22を基礎パッキン10の通気孔15に嵌合すればよい。
そして、モルタル止め部材20の嵌合部22を基礎パッキン10の通気孔15に嵌合することにより、図1(c)に示すように、本体部21が基礎パッキン10の外側面12a下部より水平方向に突出した形状となる。
このモルタル止め部20を構成する本体部21の短辺方向の幅は、15〜20mmが望ましい。基礎の外表面に基礎化粧モルタルを形成する際、その厚さが15〜20mmであり、モルタルをこの厚みとする際に基準となるからである。
このモルタル止め部材20の役割については、本発明に係る建造物の施行方法で詳しく説明するが、基礎の上面に基礎パッキン10及び土台を載置し、基礎の外側面にモルタルを形成する際、この基礎パッキン10に取り付けたモルタル止め部材20が基礎の上面から突出した態様で形成されているので、その幅を塗布するモルタルの厚さとし、モルタル止め部材20の下面をモルタルの上端となるようにモルタルを形成すればよく、容易に基礎化粧モルタルを形成することができる。
上述したモルタル止め部材20は、1個の基礎パッキン10に1個のモルタル止め部材20を取り付けるようになっているが、1個の基礎パッキン10に長さが半分のモルタル止め部材を2個取り付けるようになっていてもよく、2個又は3個の基礎パッキン10に長さが2倍、又は、3倍のモルタル止め部材を1個取り付けるようになっていてもよい。
以下のモルタル止め部材においても同様である。
次に、第1の実施形態に係るモルタル止め部材の材料について説明する。なお、モルタル止め部材の材料に関しては、下記するいずれの実施形態に係るモルタル止め部材も同じであるのでモルタル止め部材の材料の説明は、後述する他の実施形態では省略する。また、モルタル止め部材を取り付ける基礎パッキンの材料も、モルタル止め部材の材料と同じものを使用することができる。
本発明のモルタル止め部材の材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、金属材料、樹脂材料等を挙げることができる。金属材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ステンレス、鋳鉄等を挙げることができる。セラミックを用いることとしてもよい。樹脂材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、ポリ塩化ビニル、ナイロン等を挙げることができる。また、樹脂材料として、例えば、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)等のゴム材料を挙げることができる。これらの材料は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。

モルタル止め部材の材料として、樹脂材料を用いる場合には、無機材料を添加して用いることが望ましい。剛性が高くなり建築材料として好適な硬さとすることができ、光による樹脂材料の脆性化を防止し、さらに、耐水性や耐熱性等を向上させることができるからである。無機材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、炭酸カルシウム、含水珪酸マグネシウム、石粉、コンクリート粉体、高炉スラグ、フライアッシュ等を挙げることができる。樹脂材料と無機材料との配合重量比は、1:0.1〜1:3であることが好ましい。また、例えば、フタル酸エステル、ジブチルフタレート等の可塑剤を添加してもよい。
なお、嵌合部22は、剛性が比較的高く、かつ、弾性を有する材料からなるものであることが望ましい。嵌合部22を、基礎パッキン10の寸法を通気孔15よりほんの少し大きめに形成しておき、嵌合部22を通気孔15に嵌合させることにより、しっかりと嵌合させることができるからである。弾性を付与するためには、通常の樹脂等に若干ゴム材料を包含させればよい。
次に、第1の実施形態に係るモルタル止め部材を用いた本発明の建造物の施工方法について説明する。
本発明に係る施工方法は、基礎と土台との間に基礎パッキン及びモルタル止め部材を設ける建造物の施工方法であって、
上述したモルタル止め部材の組付部を基礎パッキンに組み付けるモルタル止め部材取付工程と、上記基礎の上面に、その外側面が上記基礎の外側面とほぼ同一面を形成するように、上記モルタル止め部材が取り付けられた基礎パッキンを載置する基礎パッキン載置工程と、上記土台を上記基礎パッキンの上面に載置する土台載置工程と
を含むことを特徴とする建造物の施工方法である。
図2は、第1の実施形態に係る基礎パッキンを用いた本発明の建造物の施工方法を説明するための断面図である。なお、この施工法は、比較的簡単に説明することができるので、一の図面を使用して説明することとする。
本施工方法では、基礎パッキン10にモルタル止め部材20を取り付けるモルタル止め部材取付工程を行う。取り付けは、図1(c)に示すように、モルタル止め部材20の嵌合部22を基礎パッキン10の通気孔15に嵌合させることにより行う。
次に、基礎パッキン載置工程を行い、モルタル止め部材20が取り付けられた基礎パッキン10をコンクリート基礎200の上面に載置する。
この際、基礎パッキン10の外側面12aがコンクリート基礎200の外側面と略同一面を形成するように基礎パッキン10を載置する。これにより、コンクリート基礎200の上端の外側面からモルタル止め部材20が水平に突出した状態となる。
なお、モルタル止め部材20が取り付けられた基礎パッキン10では、モルタル止め部材20を構成する本体部21の底面が、基礎パッキン10の底面より低くなっているので、本体部20の内側面がコンクリート基礎200の外側面と接触するように載置すれば、基礎パッキン10の外側面12aがコンクリート基礎200の外側面と略同一面を形成するように基礎パッキン10を載置することができる。
次に、土台載置工程を行い、この基礎パッキン10の上に木製土台110を載置し、図示しないアンカーボルトにナットを螺合させて緊締する。
本実施形態に係る基礎パッキン10は、長尺の基礎パッキンであり、外側面に換気孔15が形成されているので、図9に示すように、換気が必要なコンクリート基礎の上面全体を覆うように載置する。この場合、防鼠材240(図8参照)を必要としない。
上記工程の後、基礎化粧モルタルを形成するために、モルタルを塗布する。この際、基礎200の上端からモルタル止め部材20が突出し、その幅は、モルタルの厚さと略同じ、15〜20mmであるため、モルタルの表面がモルタル止め部材20の先端部と略同じとなり、その上端がモルタル止め部材20の下面となるようにモルタルを形成すればよい。
従って、容易に基礎化粧モルタル220を形成することができる。
上記施工方法では、最初にモルタル止め部材取付工程を行い、続いて、基礎パッキン載置工程を行い、最後に土台載置工程を行ったが、工程の順序を変更し、最初に基礎パッキン載置工程を行い、続いて土台載置工程を行った後、最後にモルタル止め部材取付工程を行ってもよい。
[第2実施形態]
図3(a)は、第2実施形態に係る本発明のモルタル止め部材と基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は、モルタル止め部材を基礎パッキンに取り付けた様子を示す斜視図である。
基礎パッキン30は、いわゆる長尺の遮蔽型基礎パッキンと言われるものである。基礎パッキン30は、所定の厚さを有する略矩形板状であり、長辺方向に伸びた一対の基体31、32と、一対の基体31、32を短辺方向に接続する4箇所の結合部33とから構成され、これらは一体的に形成されている。基体31、32は四角柱形状を有しており、その寸法は限定されるものではないが、例えば、長さは500〜2000mm、幅20〜70mm、高さ10〜30mmである。
基礎パッキン30の寸法も特に限定されるものではないが、例えば、長さは500〜2000mm、幅は70〜200mm、高さは10〜30mmである。
基体31、32及び結合部33によって囲まれた空間が、アンカーボルトを挿通するためのボルト挿通孔である。
また、この基礎パッキン30には、軽量化を図るため、基体31、32の長辺内側面に水平方向に多数の有底孔35が設けられている。一方、結合部33の近傍では、通気孔35を形成しにくいので、上下方向に形成された有底縦孔36が設けられている。
基体31、32に設けられた有底孔35は、貫通していないため、この基礎パッキン30を用いた場合には、床下の換気を行うことができない。従って、この基礎パッキンは、換気をしない部分、すなわち、床下がなくて室内空間と外部空間とが土台を介して両側で接する箇所(例えば、玄関、勝手口、土間部等)に用いられる。
基体31、32の長辺外側面31a、32aには、上下方向に貫通した多数の溝34が形成されている。溝34は、深さ6mmの蟻溝形状を有している。溝34を介して、基礎(図示せず)に描かれた墨出し線が視認可能となるため、基礎パッキン30や土台(図示せず)の位置合わせを容易に行うことができる。
第1実施形態に係る基礎パッキン30では、充分な軽量化がなされているので、取り扱いの利便性に優れ、材料の使用量を節減してコストダウンを図ることができる。なお、基礎パッキンは、長尺に限られず、短尺でもよい。
第2実施形態に係るモルタル止め部材40は、上述した基礎パッキン30に組み付けるための部材である。
このモルタル止め部材40は、長辺方向が非常に長い矩形板状の本体部41に、基礎パッキン30の複数の溝34に嵌合する(組み付ける)ための嵌合部42(組付部)が等間隔で4箇所付設されている。なお、嵌合部42の個数は、4個に限定されるものではなく、2個でも3個でもよく、5個以上であってもよい。
このモルタル止め部材40を基礎パッキン30に取り付ける際には、嵌合部42を基礎パッキン30の溝(窪み)34に嵌合すればよい。溝34の深さは、6mmと浅いので、嵌合部42には、弾性を有するとともに、ある程度硬い材料を用い、嵌合部42の突出部分の幅をほんの少し広げ、両者がしっかりと嵌合するように設計することが望ましい。
モルタル止め部材40の嵌合部42を基礎パッキン30の溝34に嵌合することにより、図3(c)に示すように、本体部31が基礎パッキン30の外側面32a下方より水平方向に突出した形状となる。
このモルタル止め部40を構成する本体部41の幅は、15〜20mmが望ましい。基礎の外表面に基礎化粧モルタルを形成する際、その厚さが15〜20mmであり、モルタルをこの厚みとする際に基準となるからである。
このモルタル止め部材40の役割は、第1実施形態に係るモルタル止め部材20と同様であり、基礎の上面に基礎パッキン30及び土台を載置し、基礎の外側面にモルタルを形成する際、この基礎パッキン30に取り付けたモルタル止め部材40が基礎の上面から突出するように形成されているので、その幅を塗布するモルタルの厚さとし、モルタル止め部材40の下面をモルタルの上端となるようにモルタルを形成すればよく、容易に基礎化粧モルタルを形成することができる。
第2の実施形態に係るモルタル止め部材40及び基礎パッキン30を用いた本発明の建造物の施工方法は、第1の実施形態に係るモルタル止め部材20及び基礎パッキン10を用いた建造物の施工方法と同様であるので、その詳しい説明は省略するが、基礎パッキン30には、溝34が形成されており、基礎に描かれた墨出し線が視認可能となるため、基礎の上面に基礎パッキン30を載置し、その上に土台を載置、固定した後、モルタル止め部材40を基礎パッキン30に取り付ける工法をとることが望ましい。
また、この基礎パッキン30は、第1の実施形態に係る基礎パッキン10と異なり、遮蔽型であるので、床下がなくて室内空間と外部空間とが土台を介して両側で接する箇所(例えば、玄関、勝手口、土間部等)に用いられ、長尺であるので、その全体を覆うように載置する。
[第3実施形態]
図4(a)は、第3実施形態に係る本発明のモルタル止め部材及び基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は、(a)に示したモルタル止め部材を基礎パッキンに取り付けた様子を示す長辺側側面図である。
基礎パッキン50は、後述するモルタル止め部材60の係止部62を係止するために、基体51、52の内側面51b、52bの通気孔15が設けられていない部分が、テーパー形状となっているほかは、第1の実施形態に係る基礎パッキン10と同様に構成されているので、他の部分についての説明は省略する。
第3実施形態に係るモルタル止め部材60は、基礎パッキン50に取り付けるための部材である。
このモルタル止め部材60は、長辺方向が非常に長い、矩形板状の本体部61の上面に基礎パッキン50の通気孔55に係合(組み付ける)ための係合部62(組付部)が等間隔で4箇所付設されている。なお、係合部62の個数は、4個に限定されるものではなく、2個でも3個でもよく、5個以上であってもよい。
このモルタル止め部材60を基礎パッキン50に取り付ける際には、図4(b)に示すように、係合部62を基礎パッキン50の通気孔55に挿通し、内側面51b、52bの通気孔55より下部のテーパが形成されている部分に係合すればよい。
モルタル止め部材60の係合部62を基礎パッキン50の通気孔55を介して係合することにより、本体部61が基礎パッキン50の外側面52a下部より水平方向に突出した形状となる。
このモルタル止め部60を構成する本体部61の短辺方向の幅は、15〜20mmが望ましい。基礎の外表面に基礎化粧モルタルを形成する際、その厚さが15〜20mmであり、モルタルをこの厚みとする際に基準となるからである。
このモルタル止め部材60の役割については、第1の実施形態で説明した通りであり、基礎の上面に基礎パッキン50及び土台を載置し、基礎の外側面にモルタルを形成する際、この基礎パッキン50に取り付けたモルタル止め部材60が基礎の上面から突出した態様で形成されているので、その幅を塗布するモルタルの厚さとし、モルタル止め部材60の下面をモルタルの上端となるようにモルタルを形成すればよく、容易に基礎化粧モルタルを形成することができる。
また、本実施形態に係るモルタル止め部材には、図5に示すように、本体部66の下面において、基礎パッキン50に取り付けた際に基礎パッキン50に近い側から下方に突出するように、パッキン位置決め用突出部68が形成されていてもよい。
このパッキン位置決め用突出部68を備えたモルタル止め部材65を基礎パッキン50に取り付けると、基礎の上面に基礎パッキン50を載置する際に、簡単に位置決めを行うことができる。すなわち、パッキン位置決め用突出部68の内側面が基礎の外側面と接するように、モルタル止め部材70を基礎の上面に載置すると、基礎パッキン50の外側面が基礎の外側面と略同一平面を構成するように載置することができ、容易に基礎パッキンを基礎の上面に載置することができる。
第3の実施形態に係るモルタル止め部材及び基礎パッキンを用いた本発明の建造物の施工方法は、第1の実施形態に係るモルタル止め部材及び基礎パッキンを用いた建造物の施工方法と同様であるので、ここではその説明を省略する。
第3の実施形態に係るモルタル止め部材及び基礎パッキンを用いた本発明の建造物の施工方法においても、モルタルを塗布する際、コンクリート基礎200の上端からモルタル止め部材60が水平に突出し、その幅は、モルタルの厚さと略同じ、15〜20mmであるため、モルタルの表面がモルタル止め部材60の先端部と略同じになるように形成すればよい。また、その上端がモルタル止め部材60の下面になるようにモルタルを塗布すればよい。従って、容易に基礎化粧モルタル220を形成することができる。
[第4実施形態]
図6(a)は、第4実施形態に係る本発明のモルタル止め部材及び基礎パッキンの一部の一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は、(a)に示したモルタル止め部材を基礎パッキンに取り付けた様子を示す短辺側側面図である。
基礎パッキン70は、いわゆる長尺の換気型基礎パッキンと言われるものである。この基礎パッキン70は、所定の厚さを有する略矩形板状をなしており、長辺方向に伸びた一対の基体71、72と、一対の基体71、72を短辺方向に接続する2箇所の結合部73とから構成され、これらは一体的に形成されている。
基体71、72は四角柱形状をなしており、短辺方向に貫通する多数の通気孔74が形成されているが、これら通気孔74は、上下のいずれかの壁面に開放部75が形成されている。すなわち、各通気孔74は、左右の側壁76と上下いずれか一方の壁77との3方向囲繞形態であり、残りの一方は開放部75で、ここは自由に通気が可能である。また、この開放部75は、長手方向及び幅方向に沿って、上下方向に形成されている。これにより、開放部75の形成に伴う、基礎パッキンの撓み強度の低下を抑制することができる。
基礎パッキン70の寸法は特に限定されるものではないが、例えば、長さは500〜2000mm、幅は70〜200mm、高さは10〜30mmである。
基体71、72及び結合部73によって囲まれた空間が、アンカーボルトを挿通するためのボルト挿通孔である。
図示しないが、この基礎パッキン70には、その両端に連結用の凸部及び凹部が形成されており、連結が可能なようになっているが、両端は、平坦であってもよい。
第4実施形態に係る基礎パッキン70では、充分な軽量化がなされているので、取り扱いの利便性に優れ、材料の使用量を節減してコストダウンを図ることができる。なお、基礎パッキンは、長尺に限られず、短尺でもよい。
第4実施形態に係るモルタル止め部材80は、上述した基礎パッキンに取り付けるための部材である。
このモルタル止め部材80は、長辺方向が非常に長い、矩形板状の本体部81の側面の一部に基礎パッキン70の2つの通気孔74に係合する(組み付ける)ための一対の係合部82(組付部)が等間隔で複数箇所付設されている。この一対の係合部82は、略矩形板状体が2箇所でほぼ直角に屈曲することにより階段状となっており、その先端には、基礎パッキン70の側壁76に引っ掛けるための引っ掛け部82aが内側に向いて形成されている。
図6(b)に示すように、このモルタル止め部材80を基礎パッキン70に取り付ける際には、一対の係合部82を基礎パッキン70の2つの通気孔74に充分に挿入する。これにより、係合部82先端の引っ掛け部82aが側壁76に引っ掛かり係合・固定される。
モルタル止め部材80の係合部82を基礎パッキン70に係合することにより、本体部81が基礎パッキン70より外側に水平に突出した形状となる。
このモルタル止め部80を構成する本体部81の短辺方向の幅は、15〜20mmが望ましい。基礎の外表面に基礎化粧モルタルを形成する際、その厚さが15〜20mmであり、モルタルをこの厚みとする際に基準となるからである。
このモルタル止め部材80の役割については、本発明に係る建造物の施行方法で詳しく説明するが、基礎の上面に基礎パッキン70及び土台を載置し、基礎の外側面にモルタルを形成する際、この基礎パッキン70に取り付けたモルタル止め部材80が基礎の上面から突出した態様で形成されているので、その幅を塗布するモルタルの厚さとし、モルタル止め部材80の本体部81の下面をモルタルの上端となるようにモルタルを形成すればよく、容易に基礎化粧モルタルを形成することができる。
上述したモルタル止め部材80は、1個の基礎パッキン70に1個のモルタル止め部材80を取り付けるようになっていることが望ましいが、1個の基礎パッキン70に長さが半分のモルタル止め部材を2個取り付けるようになっていてもよく、2個又は3個の基礎パッキン70に長さが2倍、又は、3倍のモルタル止め部材を1個取り付けるようになっていてもよい。
次に、第4の実施形態に係るモルタル止め部材及び基礎パッキンを用いた本発明の建造物の施工方法は、第1の実施形態に係るモルタル止め部材及び基礎パッキンを用いた建造物の施工方法と同様であるので、ここではその説明を省略する。
第4の実施形態に係るモルタル止め部材及び基礎パッキンを用いた本発明の建造物の施工方法においても、モルタルを塗布する際、コンクリート基礎200の上端からモルタル止め部材80が水平に突出し、その幅は、モルタルの厚さと略同じ、15〜20mmであるため、モルタルの表面がモルタル止め部材80の先端部と略同じになるように形成すればよい。また、その上端がモルタル止め部材80の下面になるようにモルタルを塗布すればよい。従って、容易に基礎化粧モルタル220を形成することができる。
(a)は、第1実施形態に係るモルタル止め部材及び基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は、これらの短辺側側面図であり、(c)は、モルタル止め部材を基礎パッキンに取り付けた様子を示す短辺側側面図である。 第1実施形態に係る建造物の施工方法の一例を模式的に示す断面図である。 (a)は、第2実施形態に係るモルタル止め部材及び基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は、これらの側面図であり、(c)は、モルタル止め部材を基礎パッキンに取り付けた様子を示す短辺側側面図である。 (a)は、第3実施形態に係るモルタル止め部材及び基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は、モルタル止め部材を基礎パッキンに取り付けた様子を示す短辺側側面図である。 (a)は、第3実施形態に係るモルタル止め部材の変形例を模式的に示す断面図であり、(b)は、モルタル止め部材を基礎パッキンに取り付けた様子を示す短辺側側面図である。 (a)は、第4実施形態に係るモルタル止め部材及び基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は、モルタル止め部材を基礎パッキンに取り付けた様子を示す短辺側側面図である。 従来の基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図である。 従来の建造物の施工方法の一例を模式的に示す断面図である。 コンクリート基礎の上面の全周域を覆うように長尺の基礎パッキンを載置した様子を模式的に示す斜視図である。
符号の説明
10、30、50、70 基礎パッキン
11、12、31、32、51、52、71、72 基体
11a、12a、31a、32a、51a、52a、71a、72a 外側面
13、33、53、73 結合部
15、55、74 通気孔
16、56 縦孔
17(17a:17b) 結合部
20、40、60、65、80 モルタル止め部材
21、41、61、66、81 本体部
22、42 嵌合部
35 有底孔
36 有底縦孔
62、67、82 係合部
75 開放部
76 側壁
77 壁
82a 引っ掛け部
110 土台
200 コンクリート基礎
220 基礎化粧モルタル

Claims (6)

  1. 基礎と土台との間に設けられる略矩形板状の基礎パッキンの外側面に挿入するためのモルタル止め部材であって、
    略矩形板状の本体部に、前記基礎パッキンに組み付けるための組付部が付設されていることを特徴とするモルタル止め部材。
  2. 基礎と土台との間に設けられる略矩形板状の基礎パッキンの外側面に取り付けるためのモルタル止め部材であって、
    略矩形板状の本体部に、前記基礎パッキンに組み付けるための組付部が付設され
    該モルタル止め部材のモルタル止め位置は、基礎パッキンの側方であることを特徴とするモルタル止め部材。
  3. その長辺外側面に水平方向に貫通する多数の通気孔が設けられた略矩形板状の基礎パッキンに取り付けるためのモルタル止め部材であって、
    略矩形板状の本体部に、前記基礎パッキンの前記多数の通気孔のうちの少なくとも2つの通気孔に組み付ける組付部が付設されていることを特徴とするモルタル止め部材。
  4. その長辺外側面に複数の窪み部が設けられた略矩形板状の基礎パッキンに取り付けるためのモルタル止め部材であって、
    略矩形板状の本体部に、前記基礎パッキンの前記複数の窪み部のうちの少なくとも2つの窪み部に組み付ける組付部が付設されていることを特徴とするモルタル止め部材。
  5. 基礎と土台との間に基礎パッキン及びモルタル止め部材を設ける建造物の施工方法であって、
    請求項1〜4のいずれかに記載のモルタル止め部材の組付部を略矩形板状の基礎パッキンに組み付けるモルタル止め部材取付工程と、
    前記基礎の上面に、その外側面が前記基礎の外側面とほぼ同一面を形成するように、前記モルタル止め部材が取り付けられた基礎パッキンを載置する基礎パッキン載置工程と、
    前記土台を前記基礎パッキンの上面に載置する土台載置工程と
    を含むことを特徴とする建造物の施工方法。
  6. 基礎と土台との間に基礎パッキン及びモルタル止め部材を設ける建造物の施工方法であって、
    前記基礎の上面に、その外側面が前記基礎の外側面とほぼ同一面を形成するように、基礎パッキンを載置する基礎パッキン載置工程と、
    前記土台を前記基礎パッキンの上面に載置する土台載置工程と、
    請求項1〜4のいずれかに記載のモルタル止め部材の組付部を略矩形板状の基礎パッキンに組み付けるモルタル止め部材取付工程と
    を含むことを特徴とする建造物の施工方法。
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