JP4092341B2 - 基礎パッキン及び建造物の施工方法 - Google Patents

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Description

この発明は、左官仕上げ用のモルタル止め部を有する基礎パッキンと、該基礎パッキンを基礎と土台との間に設ける建造物の施工方法とに関する。
木造住宅等の建造物を建築する手法としては、例えば、建物を建てるべき部位の外殻部や内殻部にコンクリート製の基礎を作った後、この基礎の上面に木材の土台を固定し、木製土台の上に柱を立て、柱の上に梁を載せるという手法がある。このような手法は、伝統的な日本建築の手法であり、木造住宅の建築において広く採用されている。
コンクリート基礎(布基礎)は、セメント、砂、水を混合して流動状にして予め組み立てた金属製又は木製の型枠に流し込み、数日放置して固化させることにより作られるので、水分を大量に含み、且つ、長期的に水分を排出するコンクリート自体の特性によって、コンクリート基礎が直接接触する木製土台との接触部位で、木製土台がコンクリート基礎の水分を吸って湿り乾燥しにくくなり、湿って乾燥を阻害すると経時的に木製土台の腐朽を招来するという問題があった。
また、コンクリート基礎と木製土台との間には隙間がないので、両者の間から換気するということができないのであるが、木造住宅においては、床下の換気を行う必要があるため、一般的に、コンクリート基礎の適当な部位に、例えば、縦200mm×横400mm程度の換気穴を形成するということが行われていた。しかし、コンクリート基礎には木造住宅の荷重等に耐え得るだけの充分な強度が必要であるため、このような大きな換気穴を多数形成することは困難であり、形成可能な換気穴の数には制限があった。そのため、床下空間の換気穴から遠い隅部には湿気が滞留し易いという問題があった。
このようなことから、長年の間に土台や柱が腐朽してしまったり、シロアリによって土台が喰い荒らされるという問題もあった。また、コンクリート基礎に換気穴を形成すると、木造住宅の荷重等によって、換気穴の隅部からコンクリート基礎に亀裂が入ってしまうという問題もあった。
このような問題を解決するために創案されたものが基礎パッキンである。基礎パッキンは、基礎と土台との間に設けられるものであり、長い実績を保ち現在も数多く木造住宅の建設に用いられている。なお、本出願人の先願である特許文献1〜3に、基礎パッキンの形状や材質が詳しく述べられている。
基礎パッキンの一例について、図面を用いて説明する。
図10は、基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図である。
基礎パッキン100は、前後辺にそれぞれ3つの窪み101を有し、長手方向端辺には突起102と窪み103とを有する。突起102と窪み103とは、雌雄嵌合可能な形状となっている。基礎パッキン100の土台と接触する面には、通気のために長手方向に伸びた溝104が形成されている。また、基礎パッキン100には、上下方向に貫通した穴105が形成されている。穴105は、コンクリート基礎から上方へ突出したアンカーボルトを挿通するためのものである。また、基礎パッキン100は、長さLが200mm、幅Wが100mm、高さHが20mm程度の大きさを有している。
このような基礎パッキンを、アンカーボルトが設けられたコンクリート基礎の上面に載置する。コンクリート基礎の直角の隅部では、2枚の基礎パッキンをT字型又はL字型に組み合わせて載置する。コンクリート基礎の直線部では、基礎パッキンを1枚ずつ載置することもあるが、2枚の基礎パッキンを上述したように長手方向に結合して載置することもある。そして、基礎パッキンの上面に、アンカーボルトの通し穴を穿った土台用木材を載置し、アンカーボルトにナットを螺合させて緊締することにより、コンクリート基礎と基礎パッキンと木製土台とを固定することができる。
従来、コンクリート基礎の上面の全周域に基礎パッキンを載置するのではなく、一定の間隔を空けて載置していた。これにより基礎パッキンが載置されていない部分の隙間(高さ20mm程度)を換気穴として利用することができるので、コンクリート基礎に換気穴を形成する必要がなる。また、基礎と木製土台との間に基礎パッキンを介装することにより、木製土台の横滑りを防止して耐震性の高い構造とすることができる。
この基礎パッキン工法によれば、建造物の換気性を向上させ、木製土台の腐朽やシロアリの喰害を防止することができ、建造物は堅牢となり耐震性を高めることができる。また、施工が簡便となり省略化を図ることができるという利点もある。
図11は、上記基礎パッキン工法を用いて建造した建造物の一例を示す断面図である。
コンクリート基礎200の上面に基礎パッキン100が載置され、さらにその上に木製土台110が載置され、図示しないアンカーボルトにナットを螺合させて緊締されている。
また、基礎パッキン100は、一定の間隔を空けて載置されているため、換気性は向上する。しかしながら、このままでは、この隙間から鼠等の小動物が出入りし、木製土台110等を食い荒らすことがある。
そこで、通常、横長矩板状の鋼板の中央部分に鼠が通らない程度の小さな矩形の穴を、多数長手方向に整列するように形成し、さらにこの鋼板をその断面がZの形状になるように折り曲げ、小さな矩形の穴が斜めの部分に位置するようにした防鼠材240を、基礎パッキン100が複数載置されている部分の外側全面に設け、さらにその外側に水切り230を配置する工法が採用されている。このような工法を採用した場合には、図11に示すように、コンクリート基礎200の外側全体に防鼠材240の下部と同じ厚さ(15〜20mm)でモルタルを塗布して硬化させ、基礎化粧モルタル220を形成していた。
なお、防鼠材240、水切り230は、釘で打ちつけることにより、その上部を木製土台110に固定、その上に外装材210を配置していた。
このように、防鼠材240を設けると、モルタルを塗布する際に、防鼠材240の幅がモルタル層の厚さの基準となるとともに、上端が防鼠材240で規制されるため、防鼠材240を上端としてモルタルを形成すればよく、容易に基礎化粧モルタル220を形成することができた。
しかし、近年では、図10に示した基礎パッキン100(以下、短尺の基礎パッキンともいう)に比べて、その長さが長く、例えば、長さLが900mm程度ある長尺の基礎パッキンを用いるようになってきた。それは、以下のような理由による。
すなわち、このような長尺の基礎パッキンを用いると、コンクリート基礎の上面の全周域を覆うように載置しても部品点数が増大せず、コンクリート基礎の上面に一定の間隔を空けて短尺の基礎パッキンを載置する場合と比べて、基礎パッキンの位置合わせが不要となり、施工がより簡便となり、さらなる省力化を図ることができる。
また長尺の基礎パッキンを用いると、位置合わせの作業が不要となるため、施工の質を均一化させることができ、木製土台の荷重が長尺の基礎パッキンの全域に均等に掛かることになるため、木製土台に撓み等が生じるおそれもない。
図12は、コンクリート基礎の上面の全周域を覆うように長尺の基礎パッキンを載置した様子を模式的に示す斜視図である。図中、200はコンクリート基礎、201及び202は部屋となる領域、203は玄関となる領域、302はアンカーボルトをそれぞれ示している。
図12に示すように、コンクリート基礎200の上面には、その全周域を覆うように長尺の基礎パッキン300、301が載置されている。玄関となる領域203を囲うコンクリート基礎200の上面には、通気用の貫通穴がその側面に形成されていない中実体の基礎パッキン(以下、遮蔽型の基礎パッキンともいう)300が載置されている。
部屋となる領域201、202を囲うコンクリート基礎200の上面には、通気用の貫通孔がその側面に形成されている基礎パッキン(以下、換気型の基礎パッキンともいう)301が載置されている。
図12に示したように、コンクリート基礎の上面の全周域を覆うように長尺の基礎パッキンを載置する施工方法を用いる場合には、通常、遮蔽型の基礎パッキンと換気型の基礎パッキンとの両方を使用する。これは、以下のような理由による。すなわち、床下がなくて室内空間と外部空間とが土台を介して両側で接する箇所(例えば、玄関、勝手口、土間部等)においては、基礎パッキンから通気させる必要はなく、通気させると却って室内空間の気密性が悪化して冷暖房効率が低下してしまうから、遮蔽型の基礎パッキンを使用しているのである。一方、他の箇所においては、換気型の基礎パッキンを使用することにより、基礎パッキン自体に換気穴としての機能を持たせているのである。
実開昭54−181721号公報 実開昭54−181708号公報 特公昭55−40734号公報
上述したように、コンクリート基礎の上面の全周域を覆うように長尺の基礎パッキンを略隙間なく載置する施工方法を用いる場合、換気型の基礎パッキンの貫通孔は、鼠等の小動物が通過できない大きさに設定されているため、防鼠材240(図11参照)を設ける必要はない。また、遮蔽型の基礎パッキンを用いる部分では、当然ながら、防鼠材240を設ける必要がない。
しかしながら、上述の施行方法では、防鼠材240を設けないため、図11に示すように、コンクリート基礎200の外表面に基礎化粧モルタル220を形成する際、その上端や厚さを規定するものが存在せず、モルタルを塗布しにくいという問題が生じた。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、基礎の外表面に基礎化粧モルタルを形成する際、その上端や厚さの基準となる役割を果たすことが可能な基礎パッキンを提供することにある。また、本発明の目的は、上述の基礎パッキンを用いた建造物の施工方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1)基礎と土台との間に設けられ、所定の厚さを有する矩形板状の基礎パッキンであって、
ボルトを通すための穴が上下方向に穿ってあり、長辺外側面には、水平方向に突出したモルタル止め部が設けられていることを特徴とする基礎パッキン。
(1)の発明によれば、基礎上に載置された基礎パッキンに水平方向に突出した板状のモルタル止め部が設けられているので、モルタルを塗布する際には、その上端を上記モルタル止め部の位置とするとともに、その幅(厚さ)が略モルタル止め部の幅となるようにモルタルを塗布すればよく、従来の防鼠材等が設けられている場合と同様に、容易かつ迅速に基礎化粧モルタルを形成することができる。
さらに、モルタルをモルタル止め部材より上に形成することはないので、換気型の基礎パッキンを用いた場合、長尺、短尺に限らず、通気孔による通気を確実に確保することができる。
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(2) 上記(1)記載の基礎パッキンであって、
上記長辺外側面には、水平方向に貫通する多数の通気孔が設けられていることを特徴とする基礎パッキン。
(2)の発明によれば、建造物に設置された基礎パッキンは、水平方向に貫通するように多数の通気孔が設けられているため、充分に換気を行うことができる。
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(3) 上記(1)又は(2)記載の基礎パッキンであって、
長辺方向の先端のうち、一方の先端には突起が形成され、他方の先端には、上記突起と嵌合させることが可能な溝が形成されていることを特徴とする基礎パッキン。
(3)の発明によれば、長辺方向の先端のうち、一方の先端には突起が形成され、他方の先端には、突起と嵌合させることが可能な溝が形成されている。従って、突起と溝とを嵌合することにより、基礎の上面全体に亘って、基礎パッキンを連続して配置することができる。その結果、モルタル止め部を連続して配置することができ、モルタルの塗布作業をより簡易化することができる。
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかに記載の基礎パッキンであって、
下面には、モルタル止め部より幅方向の中心に至るまでの区間に段部が設けられ、幅方向の中心を含む平面よりモルタル止め部を含む平面の方が高くなるように設定されていることを特徴とする基礎パッキン。
(4)の発明によれば、モルタル止め部より幅方向の中心に至るまでの区間に段部が設けられているので、基礎パッキンを載置する基礎上面の幅が広く、上記モルタル止め部を基礎の外側面より充分に外側に突出させることができなかった場合には、上記モルタル止め部と基礎上面との間に矩形状の平板を挿入し、この平板をモルタル止め部として働かせることができる。
従って、上記モルタル止め部を基礎の外側面より充分に外側に突出していない場合であっても、平板を用いてモルタル止め部を設けることができ、容易かつ迅速に基礎化粧モルタルを形成することができる。
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(5) 上記(1)〜(3)のいずれかに記載の基礎パッキンであって、
上記モルタル止め部の下面には、下方に突出するパッキン位置決め用突出部が設けられていることを特徴とする基礎パッキン。
(5)の発明によれば、パッキン位置決め用突出部が設けられているので、基礎上に基礎パッキンを配置する際、上記基礎の外側面にパッキン位置決め用突出部の内側面が接触するように載置すればよく、より容易かつ正確に基礎上に基礎パッキンを載置することができる。
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(6) 基礎と土台との間に基礎パッキンを設ける建造物の施工方法であって、
上記基礎の外側面から上記モルタル止め部が突出した態様となるように、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の基礎パッキンを複数、互いに連結することにより、上記基礎の上面全体を覆うように載置する基礎パッキン載置工程と、
上記土台を上記基礎パッキンの上面に載置する土台載置工程とを含むことを特徴とする建造物の施工方法。
(6)の発明によれば、基礎の外表面からモルタル止め部が突出した態様となるように、基礎パッキンを載置するので、モルタルを塗布する際には、その上端をモルタル止め部とするとともに、その幅(厚さ)がモルタル止め部の幅となるようにモルタルを塗布すればよく、従来の防鼠材等が設けられている場合と同様に、容易かつ迅速に基礎化粧モルタルを形成することができる。また、複数の基礎パッキンを互いに連結することにより、基礎の上面全体を覆うように基礎パッキンを載置するので、モルタル止め部を連続して配置することができ、モルタルの塗布作業をより簡易化することができる。
本発明によれば、基礎上に載置された基礎パッキンにモルタル止め部が設けられているので、モルタルを塗布する際には、その上端を上記モルタル止め部とするとともに、その幅(厚さ)がモルタル止め部の幅となるようにモルタルを塗布すればよく、容易かつ迅速に基礎化粧モルタルを形成することができる。
さらに、モルタルをモルタル止め部材より上に形成することはないので、換気型の基礎パッキンを用いた場合、長尺、短尺に限らず、通気孔による通気を確実に確保することができる。
本発明は、基礎と土台との間に設けられ、所定の厚さを有する矩形板状の基礎パッキンであって、
ボルトを通すための穴が上下方向に穿ってあり、長辺外側面には、水平方向に突出したモルタル止め部が設けられていることを特徴とする基礎パッキンである。
上記基礎パッキンの詳細については、下記実施の形態において詳しく説明するが、ここでは、水平方向に突出したモルタル止め部について説明を行う。
水平方向に突出したモルタル止め部の形状は、特に限定されるものではなく、基体に垂直な縦断面は、板状であってもよく、台形状であってよい。また、基体との外側面との境界部分には、段部が形成されていてもよく、モルタル止め部の境界部分の厚さが基体の厚さと同じであってもよい。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
勿論、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。
[第1実施形態]
図1(a)は、第1実施形態に係る本発明の基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は、(a)に示した基礎パッキンを短辺の方向から見た様子を示す短辺側側面図である。
基礎パッキン10は、いわゆる長尺の換気型基礎パッキンと言われるものである。この基礎パッキン10は、所定の厚さを有する略矩形板状をなしており、長辺方向に伸びた一対の基体11、12と、一対の基体11、12を短辺方向に接続する4箇所の結合部13とから構成され、これらは一体的に形成されている。なお、結合部13の数は、4個に限定されるものではない。
基体11、12は四角柱形状を有しているが、一方の先端の接続部17aには、切り欠き(突起)が形成され、他方の先端の接続部17bには、上下に貫通した溝が形成されており、別の基礎パッキンと接続部17a、17b同士を嵌合させることにより、連結することができるようになっている。
基体11、12の寸法は限定されるものではないが、例えば、長さは500〜2000mm、幅20〜70mm、高さ10〜30mmである。接続部17a、17bに相当する部分は、平坦であってよい。
基礎パッキン10の寸法も特に限定されるものではないが、例えば、長さは500〜2000mm、幅は70〜200mm、高さは10〜30mmである。
基体11、12及び結合部13によって囲まれた空間が、アンカーボルトを挿通するためのボルト挿通孔である。
また、この基礎パッキン10では、床下の換気を行うとともに、軽量化を図るため、短辺方向に貫通する側面視矩形状の多数の通気孔15が設けられている。一方、結合部13の近傍では、通気孔15を形成しにくいので、上下に貫通する縦孔16が設けられている。
なお、結合部13が設けられている部分にも、結合部13を水平方向に貫通するように、通気孔が設けられていてもよい。
第1実施形態に係る基礎パッキン10では、充分な軽量化がなされているので、取り扱いの利便性に優れ、材料の使用量を節減してコストダウンを図ることができる。なお、基礎パッキンは、長尺に限られず、短尺でもよい。
第1実施形態に係る基礎パッキン10では、長辺外側面11a、12aの下部に、水平方向に突出したモルタル止め部14が形成されている点に特徴を有する。
このモルタル止め部14の幅は、15〜20mmが望ましい。基礎の外表面に基礎化粧モルタルを形成する際、その厚さが15〜20mmであり、モルタルをこの厚みとする際に基準となるからである。
このモルタル止め部14の役割については、後述する本発明に係る建造物の施行方法で詳しく説明するが、基礎の上面に基礎パッキン10及び土台を載置し、基礎の外側面にモルタルを形成する際、このモルタル止め部14が基礎の外側面の上端から突出するように形成されているので、その幅を塗布するモルタルの厚さとし、モルタル止め部14の下面をモルタルの上端となるようにモルタルを形成すればよく、容易に基礎化粧モルタルを形成することができる。
図1に示した基礎パッキン10では、長辺外側面11a、12aの下部にモルタル止め部14が形成されているが、長辺外側面11a、12aのいずれか一方のみにモルタル止め部14が形成されていてもよい。ただし、この場合には、基礎の上面に基礎パッキン10を載置する際、モルタル止め部14が形成された側が、建造物の外側に位置するように載置する必要がある。
次に、第1の実施形態に係る基礎パッキンの材料について説明する。なお、基礎パッキンの材料に関しては、下記するいずれの実施形態に係る基礎パッキンも同じであるので基礎パッキンの材料の説明は、後述する他の実施形態では省略する。
本発明の基礎パッキンの材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、金属材料、樹脂材料等を挙げることができる。金属材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ステンレス、鋳鉄等を挙げることができる。セラミックを用いることとしてもよい。樹脂材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、ポリ塩化ビニル、ナイロン等を挙げることができる。また、樹脂材料として、例えば、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)等のゴム材料を挙げることができる。これらの材料は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
基礎パッキンの材料として樹脂材料を用いた場合には、アンカーボルトの位置にあわせて建築現場において容易に接続突部を切断することが可能となるため、アンカーボルトの位置に拘わらず、基礎パッキンを使用することができるという利点がある。
基礎パッキンの材料として、樹脂材料を用いる場合には、無機材料を添加して用いることが望ましい。剛性が高くなり建築材料として好適な硬さとすることができ、光による樹脂材料の脆性化を防止し、さらに、耐水性や耐熱性等を向上させることができるからである。無機材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、炭酸カルシウム、含水珪酸マグネシウム、石粉、コンクリート粉体、高炉スラグ、フライアッシュ等を挙げることができる。樹脂材料と無機材料との配合重量比は、1:0.1〜1:3であることが好ましい。また、例えば、フタル酸エステル、ジブチルフタレート等の可塑剤を添加してもよい。
次に、第1の実施形態に係る基礎パッキンを用いた本発明の建造物の施工方法について説明する。
本発明に係る施工方法は、基礎と土台との間に基礎パッキンを設ける建造物の施工方法であって、
上記基礎の上面に、その外側面が上記基礎の外側面とほぼ同一面を形成するように上記基礎パッキンを載置する基礎パッキン載置工程と、上記土台を上記基礎パッキンの上面に載置する土台載置工程とを含むことを特徴とする建造物の施工方法である。
図2は、第1の実施形態に係る基礎パッキンを用いた本発明の建造物の施工方法を説明するための断面図である。なお、この施工法は、比較的簡単に説明することができるので、一の図面を使用して説明することとする。
本施工方法では、まず、コンクリート基礎200の上面に基礎パッキン10を載置する基礎パッキン載置工程を行う。
この際、基礎パッキン10のモルタル止め部14がコンクリート基礎200の外側面より水平に突出した状態となるように基礎パッキン10を載置する。
次に、土台載置工程を行い、この基礎パッキン10の上に木製土台110を載置し、図示しないアンカーボルトにナットを螺合させて緊締する。
本実施形態に係る基礎パッキン10は、長尺の基礎パッキンであり、外側面に換気孔15が形成されているので、図12に示すように、換気が必要なコンクリート基礎200の上面全体を覆うように載置する。この場合、防鼠材240(図11参照)を必要としない。
上記工程の後、基礎化粧モルタルを形成するために、モルタルを塗布する。この際、基礎200の上端から基礎パッキン10のモルタル止め部14が突出し、その幅は、モルタルの厚さと略同じ、15〜20mmであるため、モルタルの表面がモルタル止め部14の先端部と略同じとなり、その上端がモルタル止め部14の下面となるようにモルタルを形成すればよい。従って、容易に基礎化粧モルタル220を形成することができる。
[第2実施形態]
図3(a)は、第2実施形態に係る本発明の基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は、(a)に示した基礎パッキンを短辺の方向から見た様子を示す側面図である。
基礎パッキン20は、いわゆる長尺の遮蔽型基礎パッキンと言われるものである。基礎パッキン20は、所定の厚さを有する略矩形板状であり、長辺方向に伸びた一対の基体21、22と、一対の基体21、22を短辺方向に接続する4箇所の結合部23とから構成され、これらは一体的に形成されている。なお、結合部23の数は、4個に限定されるものではない。
基体21、22は四角柱形状を有しており、その寸法は限定されるものではないが、例えば、長さは500〜2000mm、幅20〜70mm、高さ10〜30mmである。
基礎パッキン20の寸法も特に限定されるものではないが、例えば、長さは500〜2000mm、幅は70〜200mm、高さは10〜30mmである。
基体21、22及び結合部23によって囲まれた空間が、アンカーボルトを挿通するためのボルト挿通孔である。
また、この基礎パッキン20には、軽量化を図るため、基体21、22の長辺内側面に水平方向に多数の有底孔25が設けられている。一方、結合部23の近傍では、通気孔25を形成しにくいので、上下方向に形成された有底縦孔26が設けられている。
基体21、22に設けられた有底孔25は、貫通していないため、この基礎パッキン20を用いた場合には、床下の換気を行うことができない。従って、この基礎パッキンは、換気をしない部分、すなわち、床下がなくて室内空間と外部空間とが土台を介して両側で接する箇所(例えば、玄関、勝手口、土間部等)に用いられる。
第2実施形態に係る基礎パッキン20では、充分な軽量化がなされているので、取り扱いの利便性に優れ、材料の使用量を節減してコストダウンを図ることができる。なお、基礎パッキンは、長尺に限られず、短尺でもよい。
第2実施形態に係る基礎パッキン20では、長辺外側面22aの下部に、水平方向に突出したモルタル止め部24が形成されている点に特徴を有する。このモルタル止め部24の幅は、15〜20mmが望ましい。基礎の外表面に基礎化粧モルタルを形成する際、その厚さが15〜20mmであり、モルタルをこの厚みとする際に基準となるからである。なお、第2実施形態に係る基礎パッキン20では、片側のみにモルタル止め部24が形成されている。
このモルタル止め部24は、基礎の上面に基礎パッキン20及び土台を載置し、基礎の外側面にモルタルを形成する際、このモルタル止め部24が基礎の上面から突出するように形成されているので、その幅を塗布するモルタルの厚さとし、モルタル止め部24の下面をモルタルの上端となるようにモルタルを形成すればよく、容易に基礎化粧モルタルを形成することができる。
ただし、基礎の上面に基礎パッキン20を載置する際、モルタル止め部24が形成された側が、建物の外側になるように載置する必要がある。
図3に示した基礎パッキン20では、長辺外側面22aの下部にモルタル止め部24が形成されているが、長辺外側面21a、22aの両方にモルタル止め部24が形成されていてもよい。
第2の実施形態に係る基礎パッキンを用いた本発明の建造物の施工方法は、第1の実施形態に係る基礎パッキンを用いた建造物の施工方法と同様であるので、その説明を省略する。ただし、この基礎パッキン20は、第1の実施形態に係る基礎パッキン10と異なり、遮蔽型であるので、床下がなくて室内空間と外部空間とが土台を介して両側で接する箇所(例えば、玄関、勝手口、土間部等)に用いられ、長尺であるので、その全体を覆うように載置する。
[第3実施形態]
図4(a)は、第3実施形態に係る本発明の基礎パッキンの一例を模式的に示す短辺側側面図であり、(b)は、(a)に示した基礎パッキンを長辺の方向から見た様子を示す長辺側側面図である。
基礎パッキン30では、基体32にモルタル止め部材が設けられておらず、基体31の幅が広くなってモルタル止め部を兼ねている点と、パッキン位置決め用突出部38が設けられているほかは、第1の実施形態に係る基礎パッキン10と同様に構成されているので、ここでは、基体31及びパッキン位置決め用突出部38について説明することとする。
図4(a)に示すように、基体31は、図1に示した基体11を外側に拡張した態様となっており、通気孔35の長さも基体31の幅が広がったことに応じて長くなっている。基体31の拡張部分がモルタル止め部34として機能する。
パッキン位置決め用突出部38は、基礎パッキン30を構成する基体31の下面に、その内側面38aが基体31と基体の拡張部分であるモルタル止め部34の境界面と同一面を形成するように矩形板形状に設けられている。
図4(b)に示すように、この基礎パッキン30では、基体31の長辺方向の両端部と中央の3箇所に、パッキン位置決め用突出部38が設けられているが、パッキン位置決め用突出部38は、基体31の長さ方向の全体にわたって設けられていてもよく、4箇所以上にわたって設けられていてもよい。なお、図中、33は、結合部である。
このパッキン位置決め用突出部38は、基礎の上面に基礎パッキン30を載置する際に、簡単に位置決めを行うことができるように形成されたものであり、この位置決めの様子については、後述する本実施形態に係る基礎パッキンを用いた施工方法の説明で詳しく説明することとする。
また、本実施形態に係る基礎パッキン30は、換気型であり、基体31の側面に通気孔35が形成されているため、換気を必要とする部分で使用されるが、第2の実施形態に係る基礎パッキン20と同様に遮蔽型で、長辺内側面に有底孔が形成されていてもよい。長辺内側面に有底孔が形成された基礎パッキンは、換気機能を有さないので、実施の形態2で説明したように、玄関、勝手口、土間部等の基礎の上に載置される。
図4に示した基礎パッキン30では、矩形板状のパッキン位置決め用突出部38が基体31の長手方向に平行に形成されていたが、複数の矩形板状のパッキン位置決め用突出部がモルタル止め部材34の下面に、その主面が長手方向に直角になるように形成されていてもよい。
この場合には、その長さは、モルタル止め部34の幅と同じになり、その端部が基体31と基体の拡張部分であるモルタル止め部34の境界面上に位置することとなる。
また、図4に示す基礎パッキン30では、基体31は、図1に示した基体11を外側に拡張した態様となっており、拡張部分がモルタル止め部34として機能したが、図5に示す基礎パッキン40のように、四角柱形状のモルタル止め部44が基体41の外側下部に設けられた形状となっていてもよい。なお、基本的な形状は、図4に示した基礎パッキン30と同様であり、図中、42は基体、43は結合部、45は通気孔である。
この場合には、モルタル止め部材44がパッキン位置決め用突出部としての役割も果たすこととなる。この基礎パッキン40を基礎の上面に載置する際には、モルタル止め部44の内側面が基礎の外側面と接触するように載置すれば、基礎パッキン40の外側面41aが基礎の外側面とほぼ同一面を形成するようになる。
次に、第3の実施形態に係る基礎パッキンを用いた本発明の建造物の施工方法について説明する。
図6は、第3の実施形態に係る基礎パッキンを用いた建造物の施工方法を説明するための断面図である。
本施工方法では、まず、コンクリート基礎200の上面に基礎パッキン30を載置する基礎パッキン載置工程を行う。
この工程では、パッキン位置決め用突出部38の内側面38aがコンクリート基礎200の外側面と接触するように基礎パッキン30を載置する。このように載置することにより、基礎パッキン30の外側面32aがコンクリート基礎200の外側面とほぼ同一面を形成するように基礎パッキン30を載置することができる。また、このように載置することにより、コンクリート基礎200の外側面からパッキン位置決め用突出部38を介してモルタル止め部34が水平に突出した状態となる。
次に、土台載置工程を行い、この基礎パッキン30の上に木製土台110を載置し、図示しないアンカーボルトにナットを螺合させて緊締する。
本実施形態に係る基礎パッキン30は、長尺の換気型基礎パッキンであり、外側面に通気孔35が形成されているので、図12に示すように、換気が必要なコンクリート基礎の上面全体を覆うように載置する。この場合、防鼠材240(図11参照)を必要としない。
上記工程の後、基礎化粧モルタルを形成するために、モルタルを塗布する。モルタルを塗布する際、基礎200の上端からパッキン位置決め用突出部38を介してモルタル止め部34が水平に突出し、パッキン位置決め用突出部38を含めたその幅は、モルタルの厚さと略同じ、15〜20mmであるため、モルタルの表面がモルタル止め部34の先端部と略同じになるように形成すればよい。また、その上端がモルタル止め部34の下面になるようにモルタルを塗布すればよい。従って、容易に基礎化粧モルタル220を形成することができる。
なお、上記説明においては、図1〜5に示した形状の基礎パッキンを用いて本発明の基礎パッキンを説明したが、本発明の基礎パッキンは、上述した機能を有するモルタル止め部が形成されていれば、上述した構造の基礎パッキンに限られず、種々の構造のものを採用することができる。
[第4実施形態]
図7(a)は、第4実施形態に係る本発明の基礎パッキンの一例を模式的に示す短辺側側面図であり、(b)は、(a)に示した基礎パッキンを長辺の方向から見た様子を示す長辺側側面図である。
基礎パッキン50では、基体52にモルタル止め部54が設けられており、モルタル止め部54に位置決め用のぞき孔57が設けられているほかは、図3に示した第2の実施形態に係る基礎パッキン20と同様に構成されているので、ここでは、この位置決め用のぞき孔57を有するモルタル止め部54を中心に説明することとする。
図7(a)に示すように、基体52には断面視台形状に突出するモルタル止め部54が設けられており、モルタル止め部54には、その内側の壁面が基体52の外側面とほぼ重なるように縦の貫通孔からなる位置決め用のぞき孔57が複数個並設されている。
この基礎パッキン50では、モルタル止め部54に複数の位置決め用のぞき孔57が形成されているので、これらの複数の位置決め用のぞき孔57を介して、基礎上面に描かれた墨出し線を視認可能であり、基礎パッキンや土台の位置合わせを容易に行うことができる。位置決め用のぞき孔57の形状は特に限定されず、貫通孔であればよい。
なお、この基礎パッキンでは、位置決め用のぞき孔57の代わりに切り欠きが形成されていてもよい。
本実施形態に係る基礎パッキン50は、遮蔽型であるが、換気型の基礎パッキンに上述のモルタル止め部54が設けられていてもよい。
なお、上述したように、基本的な形状は、図3に示した基礎パッキン20と同様であり、図中、51は基体、53は結合部、55は有底孔、56は有底縦孔である。
なお、モルタル止め部54の断面形状は特に限定されず、四角形状(すなわち、四角柱形状のモルタル止め部材)、三角形状、半円形状、半楕円形状等が挙げられる。
本実施形態に係る基礎パッキン50を用いて、建造物の施工を行った際、基礎の上端からモルタル止め部54が水平に突出しているため、モルタルの表面がモルタル止め部の先端部と略同じとなり、その上端がモルタル止め部54の下面になるようにモルタルを塗布すればよい。従って、容易に基礎化粧モルタルを形成することができる。
[第5実施形態]
図8(a)は、第5実施形態に係る本発明の基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は、(a)に示した基礎パッキンのA−A線断面図であり、(c)は、そのB−B線断面図であり、(d)は、そのC−C線断面図である。
基礎パッキン60は、いわゆる長尺の換気型基礎パッキンと言われるものである。この基礎パッキン60は、所定の厚さを有し、略矩形板状をなしており、長辺方向に伸びた一対の基体61、62と、一対の基体61、62を短辺方向に接続する結合部63とモルタル止め部64から構成され、これらは一体的に形成されている。なお、結合部63の数は、特に限定されるものではなく、例えば、2〜8程度の数をとり得る。
基体61、62は略四角柱形状を有しており、一方の先端の接続部69には、切り欠きや突起が形成されており、他方の先端の接続部(図示せず)には、この切り欠きや突起と合致するように、切り欠きに相当する部分に突起が、突起に相当する部分に切り欠きがそれぞれ形成されており、同じ基礎パッキンを直線状に連結するときの位置合わせを適切に行うことができるようになっている。
基体61、62の寸法や基礎パッキン10の寸法は限定されるものではないが、例えば、図1に示した基礎パッキンとほぼ同様でよい。なお、接続部69は、平坦であってもよい。
基体61、62及び結合部63によって囲まれた空間は、アンカーボルトを挿通するためのボルト挿通孔である。
この基礎パッキン60では、床下の換気を行うとともに、軽量化を図るため、基体61、62や結合部63を、内部全体に材料が充填された構造とせず、内部に空洞が形成されるか、切り欠きが形成され、実質的な材料の体積が少なくなるように工夫されている。
すなわち、基体61、62の外形は、略四角柱形状であるが、基体61、62を長さ方向に平行な垂直面で2分した形態は、薄い板状体が直角に屈曲する形態を繰り返しながら長さ方向に伸びていく形態となっており、このような形態のものを、上下のパターンが逆になるように組み合わせて結合させ、基体61、62としており、空気は、基礎パッキン60の内部を自由に流通できるように構成されている。また、結合部13においても、角柱の内部67は空洞となっている。
第5実施形態に係る基礎パッキン60では、充分な軽量化がなされているので、取り扱いの利便性に優れ、材料の使用量を節減してコストダウンを図ることができるとともに、上記の形態を採用しているので、充分な強度を有するとともに、極めて通気性に優れている。なお、基礎パッキンは、長尺に限られず、短尺でもよい。
第5実施形態に係る基礎パッキン60では、長辺外側面の下部に、水平方向に突出した板状のモルタル止め部64が形成されており、板状体の補強のために、長辺外側面に直角三角形形状の支持部材65が所定間隔で設けられている。基体62には、モルタル止め部64が形成されているため、直角に屈曲した部分とモルタル止め部64とにより貫通孔66が形成されている。
このモルタル止め部64の幅は、15〜20mmが望ましい。基礎の外表面に基礎化粧モルタルを形成する際、その厚さが15〜20mmであり、モルタルをこの厚みとする際に基準となるからである。
このモルタル止め部14の役割については、前述した通りであるが、基礎の上面に基礎パッキン60及び土台を載置し、基礎の外側面にモルタルを形成する際、このモルタル止め部64が基礎の外側面の上端から突出するように形成されているので、その幅を塗布するモルタルの厚さとし、モルタル止め部64の下面をモルタルの上端となるようにモルタルを形成すればよく、容易に基礎化粧モルタルを形成することができる。
図8に示した基礎パッキン60では、片方の長辺外側面の下部にモルタル止め部64が設けられているが、両方の長辺外側面にそれぞれモルタル止め部64が設けられていてもよい。
次に、第5実施形態に係る基礎パッキンを用いた本発明の建造物の施工方法について説明する。
基礎の上面に、その外側面が基礎の外側面とほぼ同一面を形成するように基礎パッキンを載置し、土台を上記基礎パッキンの上面に載置する場合の施工方法は、図1に示した基礎パッキン10の施工方法とほぼ同様である(図2参照)ので、ここでは、その説明を省略する。
本発明では、図9(a)の基礎パッキン60の拡大斜視図に示すように、モルタル止め部64の下面より少し内側に入った下面に、段部68が設けられ、モルタル止め部64の下面を含む平面が基体61や結合部63の下面を含む平面よりも高くなっている。この段部68は、長さ方向に平行に設けられている。このように段部68を設けているのは、図9(b)に示すように、モルタル止め部の突出長さが不充分にして、基礎パッキン60を基礎200の上に配設した場合に、その後、モルタル止め部の役割を果たす板状体70を基礎の上面とモルタル止め部64との間に挿入することができる空間を形成しておくためである。
図9(b)は、第5実施形態に係る基礎パッキンを用いた建造物の施工方法の変形例を説明するための断面図である。
本施工方法では、まず、コンクリート基礎200の上面に基礎パッキン60を載置する基礎パッキン載置工程を行う。
この場合、コンクリート基礎200の上面の幅が基礎パッキン60の幅より広いので、基礎パッキン60のモルタル止め部64がコンクリート基礎200の外側面より突出した状態となるように基礎パッキン60を載置した際、コンクリート基礎200の外側面より突出する幅が狭くなってしまう。
これでは、充分な厚さの基礎化粧モルタル220を形成することができないので、基礎パッキン60のモルタル止め部64とコンクリート基礎200の上面との間に、板状体70を挿入、固定する。板状体70は、段部68の段差と同じ幅(厚さ)であることが望ましい。
次に、土台載置工程を行い、この基礎パッキン60の上に木製土台110を載置し、図示しないアンカーボルトにナットを螺合させて緊締する。
本実施形態に係る基礎パッキン60は、長尺の基礎パッキンであり、多数の換気孔が形成されているので、図12に示すように、換気が必要なコンクリート基礎200の上面のほぼ全体を覆うように載置する。
上記工程の後、基礎化粧モルタル220を形成するために、モルタルを塗布する。この際、基礎200の上端から板状体70が突出し、その幅は、モルタルの厚さと略同じであるため、モルタルの表面が板状体70の先端部と略同じとなり、その上端が板状体70の下面となるように基礎化粧モルタル220を形成すればよい。従って、容易に基礎化粧モルタル220を形成することができる。
(a)は、第1実施形態に係る基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は、その短辺側側面図である。 第1実施形態に係る建造物の施工方法の一例を模式的に示す断面図である。 (a)は、第2実施形態に係る基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は、その短辺側側面図である。 (a)は、第3実施形態に係る基礎パッキンの一例を模式的に示す長辺側側面図であり、(b)は、その長辺側側面図である。 さらに、別の実施形態に係る基礎パッキンの一例を模式的に示す短辺側側面図である。 第3実施形態に係る建造物の施工方法の一例を模式的に示す断面図である。 (a)は、第4実施形態に係る基礎パッキンの一例を模式的に示す長辺側側面図であり、(b)は、その長辺側側面図である。 (a)は、第5実施形態に係る基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図であり、(b)は、(a)に示した基礎パッキンのA−A線断面図であり、(c)は、そのB−B線断面図であり、(d)は、そのC−C線断面図である。 (a)は、第5実施形態に係る基礎パッキンの部分拡大斜視図であり、(b)は、第5実施形態に係る基礎パッキンを用いた施工方法の一例を模式的に示す断面図である。 従来の基礎パッキンの一例を模式的に示す斜視図である。 従来の建造物の施工方法の一例を模式的に示す断面図である。 コンクリート基礎の上面の全周域を覆うように長尺の基礎パッキンを載置した様子を模式的に示す斜視図である。
符号の説明
10、20、30、40、50、60 基礎パッキン
11、12、21、22、31、32、41、42、51、52、61、62 基体
11a、12a、21a、22a、31a、32a、41a、42a、51a 外側面
13、23、33、43、53、63 結合部
14、24、34、44、54、64 モルタル止め部
15、35、45 通気孔
16 縦孔
17 接続部
25、55 有底孔
26 有底縦孔
38 パッキン位置決め用突出部
110 土台
200 コンクリート基礎
220 基礎化粧モルタル

Claims (6)

  1. 基礎と土台との間に設けられ、所定の厚さを有する矩形板状の基礎パッキンであって、
    ボルトを通すための穴が上下方向に穿ってあり、長辺外側面には、水平方向に突出したモルタル止め部が設けられていることを特徴とする基礎パッキン。
  2. 前記長辺外側面には、水平方向に貫通する多数の通気孔が設けられている請求項1に記載の基礎パッキン。
  3. 長辺方向の先端のうち、一方の先端には突起が形成され、他方の先端には、前記突起と嵌合させることが可能な溝が形成されている請求項1又は2記載の基礎パッキン。
  4. 下面には、モルタル止め部より幅方向の中心に至るまでの区間に段部が設けられ、幅方向の中心を含む平面よりモルタル止め部を含む平面の方が高くなるように設定されている請求項1〜3のいずれかに記載の基礎パッキン。
  5. 前記モルタル止め部の下面には、下方に突出するパッキン位置決め用突出部が設けられている請求項1〜3のいずれかに記載の基礎パッキン。
  6. 基礎と土台との間に基礎パッキンを設ける建造物の施工方法であって、
    前記基礎の外側面から前記モルタル止め部が突出した態様となるように、請求項1〜5のいずれかに記載の基礎パッキンを複数、互いに連結することにより、前記基礎の上面全体を覆うように載置する基礎パッキン載置工程と、
    前記土台を前記基礎パッキンの上面に載置する土台載置工程とを含むことを特徴とする建造物の施工方法。
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