JP2005289452A - 液体用袋 - Google Patents

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JP2005289452A JP2004107541A JP2004107541A JP2005289452A JP 2005289452 A JP2005289452 A JP 2005289452A JP 2004107541 A JP2004107541 A JP 2004107541A JP 2004107541 A JP2004107541 A JP 2004107541A JP 2005289452 A JP2005289452 A JP 2005289452A
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Nobutoshi Shimizu
清水信年
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Abstract

【目的】水等の注入・充填を瞬時・容易に行えて、貯溜性・運搬性・注出性等に
おいても、緊急時(例えば、災害時)・非常等での使用条件を充足することが可
能な液体用袋を提供する。
【構成】液体用袋は、全体形状、平面を維持する剛性と二つ折りにする曲げ性と
のバランス、液体用袋に自立性を付与する底部構造、液体用袋口部の開閉機能及
び液体注出部が、その個々の機能と全体の組み合わせによって、緊急時(例えば
、災害時)・非常等に要求される全ての使用条件を充足可能な構造にされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、緊急時(例えば、災害時)等に備えて保管・使用する液体用袋に要
求される条件を備える液体用袋に関する。
本発明は、液体の一般的・一時的な貯溜・運搬等に供する場合であっても、使
用に備える保管が容易で、液体の注入・充填が瞬時で、口部の密封性・貯溜性・
運搬性・注出性等に優れる液体用袋に関する。
本発明は、液体の菌汚染の防止が特に要求される液体の貯溜・運搬等に供する
場合であっても、高いレベルでの菌汚染防止に優れる液体用袋に関する。
非常用の飲料水等の運搬・貯溜には、様々なプラスチック製の容器・袋が用い
られていて、図17に示すポリエチレン製の折りたたみ式容器及び図18に示す
非常用飲料水袋はその代表例である。図17の折りたたみ式容器170は、厚い
プラスチックシ−トからなるので、空にして上から押圧してもふくらんだ状態に
なる。そのために、空の容器170の保管に要する空間が大きくなって保管場所
に著しく制約を受ける。緊急使用時にも、容器170の注入口171のキャップ
172を外して、そこにホ−スを差し込んで水を注入する。また、折りたたみ式
容器170は、その構造から、かご等の特別の運搬装置に載せて目的の場所まで
運搬する。従って、折りたたみ式容器170は、容器への水注入及び容器運搬の
点から緊急時の使用が困難である。
図18に示す非常用飲料水袋180は、一方の上隅に注入口181を設けて、
他方の上隅に指が通る程度の横長孔182を設けてその周辺のシ−ト厚みを大き
くして強度を補強した略四方シ−ル平袋である。
そのために、水注入は、注入口181のキャップ183を外して、そこにホ−
スを差し込んで行って、水満杯の非常用飲料水袋180の横長孔182に指を差
し込んで持ち上げると、指に全重量が直接負荷されて運搬が困難になる。従って
、非常用飲料水袋180も、容器への水注入及び容器運搬の点から緊急時の使用
が困難である。
また、従来にあっては、包装袋用ファスナ−部として種々の形状の爪部が提案
されて(例えば、特許文献1〜5を参照)、自立袋の基本的形状(例えば、底板
を張り合せた自立袋、ガゼット袋等)も公知である。ファスナ−部付き自立袋も
提案されている(特許文献6を参照)。
特許文献1 特開平09−156646公報
特許文献2 特開平09−37816号公報
特許文献3 特開平09−94931号公報
特許文献4 特開平09−216642号公報
特許文献5 特許第293878号公報
特許文献6 特開2003−2337号公報
図19は、ファスナ−部及び自立袋の活用を意図して提案されたファスナ−部
付き自立袋の説明図である(特許文献6を参照)。その自立袋190は、内容物
充填によって底部折込部191と自立袋胴部の側面部192とが共に開いて自立
する構造になっている。ファスナ−部194は、胴部193の中央部から突出さ
せて設けて開閉が容易にされている。
そのために、図19の自立袋190は、内容物充填によって全体形状が変化し
て、その影響を受けてファスナ−部194の長手方向の形状が変化して、繰り返
し使用が困難である。そのために、自立袋190は、形態の点から緊急時に備え
て保管するのが困難で、繰り返し使用が一般的である緊急時には使用し得ないも
のである。
液体用プラスチック袋は、自立袋及びファスナ−部を含めて多くの形状が公知
になっていて、非常時用のプラスチック袋も提案されている。しかし、緊急時・
非常時(火災時等が代表的)に備えて保管・使用する液体用袋は、下記(イ)〜
(ヌ)の条件を備えることが使用目的実現に不可欠となる。
(イ)液体用袋は、狭い空間等に保管容易な形態を有することである。緊急時・
非常時に備える液体用袋は、保管場所として、建物、装置若しくは運搬器具等の
僅かなスペ−スが利用されるからである。
(ロ)液体用袋は、それへの液体の注入・充填が瞬時に行える構造を有すること
である。緊急時・非常時では、そのような操作が瞬時に行われるからである。
(ハ)液体用袋は、それへの液体の注入・充填の手段において制約がないことで
ある。緊急時・非常時には、液体の注入・充填の手段の選択が困難であって、ホ
−ス以外の手段で注入することも多いからである。
(ニ)液体用袋は、瞬時に開閉可能な構造の口部を有することである。緊急時・
非常時には、瞬時に口部を開いて液体を注入・充填して、瞬時に口部を閉じて運
搬・移送するからである。
(ホ)液体用袋は、瞬時に口部を閉じて高レベルの水密状態になる構造を有する
ことである。緊急時・非常時には、液体用袋をして、口部を乱暴に閉じて、液体
の漏洩が許容されない飲料水及び薬液等の運搬等に供するからである。
(ヘ)液体用袋は、袋の大きさとの対比で液体充填量が多いことである。緊急時
・非常時には、小さい液体用袋で短時間に多量の液体を運搬・移送せざるを得な
いからである。
(ト)液体用袋は、液体充填によって自立性を有する構造を有することである。
緊急時・非常時には、液体を充填した液体用袋を自立させて運搬し、自立・整列
させて輸送手段に積むからである。
(チ)液体用袋は、液体を充填しても運搬が容易な構造を有することである。緊
急時・非常時には、液体用袋に液体を充填して様々な手段で目的の場所に運搬さ
れるからである。
(リ)液体用袋は、液体注出が容易で構造を有することである。緊急時・非常時
には、容易に液体を注ぎ出する必要があるからである。
(ヌ)液体用袋は、液体の充填・貯溜・運搬・注出等においても雑菌に汚染され
ない構造を有することである。免疫が低下している人達(例えば、老人、病人、
子供等)の飲用水等に使用されることがあるかである。
従来にあっては、それらの条件を備える液体用袋が存在していなかったので、
本発明者により新たな構造の液体用袋が検討されて本発明が見いだされた。
本発明は、緊急時・非常時等に備えての保管及び緊急時・非常時等での使用に
適する構造を備える液体用袋を提供すること、を目的とする。
本発明は、液体の一般的若しくは一時的な貯溜・運搬等に供しても、使用に備
える空保管が容易で、液体の注入・充填が瞬時で、貯溜性・運搬性・運搬性・便
利性等に優れる液体用袋を提供すること、を目的とする。
本発明(請求項1に記載の本発明)による液体用袋は、底部から上方に直線状
に伸びるヒ−トシ−ル部によってプラスチックシ−トから胴部が形成される液体
用袋であって、
(1)水平状の液体用袋を点で支持してもその平面性を維持する剛性と、液体用
袋を折り曲げると口部を含む折部と底部を含む折部の二つの折部が接触する柔軟
性とを備えて、
(2)液体充填により底部内側に折り込んだ底用プラスチックシ−トの反対方向
への展開により液体用袋が自立する底部構造を備えて、
(3)対向配置する雄爪部及び雌爪部の咬合・離脱により口部を開閉するファス
ナ−部と、ファスナ−部の長手方向を移動させて押圧により爪部を自動咬合させ
る自動咬合具とを有する口部を備えて、
(4)液体注出部を胴部に備えること、を特徴とする。
本発明の液体用袋によれば、下記(i)〜(iX)等に代表される効果が
得られる。
(i)二つの折部に折り曲げて、かつ、それらを合わせること可能な柔軟性と、
空の状態で平面性を維持する剛性とを備えているので、そのままでも、二つ折に
しても保管可能になって、建物、装置若しくは運搬器具等の僅かなスペ−スに保
管できる。また、胴部が平面性を維持する剛性を備えるので、液体充満時の液体
用袋の形態保持が優れる。
(ii)口部がファスナ−部とその爪部を自動咬合させる自動咬合具とから構成
されて、手による爪部咬合の離脱が容易で、自動咬合具による咬合も瞬時に行い
得るので、緊急時・非常時には、液体用袋への液体の瞬時の注入・充填が可能に
なる。
(iii)口部がファスナ−部から構成されるので、ファスナ−部を開いて大き
な開口にして、ホ−ス以外の様々な手段による液体の注入・充填が可能である。
(iv)液体充填によって底用プラスチックシ−トが展開して内部容積が大きく
なるので、緊急時・非常時には、袋の大きさとの対比で液体充填量が大きくなる

(v)液体充填によって底部の折り込部の反対方向への展開と胴部下端部の開き
とからある面で自立するので、液体充填時の液体用袋は、整列可能な程度に略垂
直方向に自立することが可能になる。
(vi)手さげ部を運搬に容易な位置で取り付け可能である。
(vii)液体注出部を胴部に備えるので、緊急時・非常時には、容易に液体を
注ぎ出すことが可能である。
(viii)口部がファスナ−部から構成されるので、子供及び老人等であって
も、液体用袋の口部の開閉操作が可能で、口部を閉じて液体用袋をして水密状態
にするのが容易である。
(iX)子供及び老人等であっても、液体用袋への液体の注入・密閉・輸送・保
存及び液体用袋からの注出が容易であって、いわゆるユバ−サルデザイン性を備
えている。
発明を実施するのための最良の形態
本発明の液体用袋を図1〜図16に基づいて具体的に説明する。なお、図1〜
図16の具体例は、本発明に包含される多様な具体例の一部の図示である。なお
、それらの各図において、同一符号を付したものは同一若しくは同等のものを示
している。
〔液体用袋の全体構造〕:
液体用袋の全体構造の具体例を図1〜図6に基づいて説明する。図1は、液体
用袋の一具体例の空の状態を示す説明図であって、液体用袋1の胴部2が、2枚
のプラスチックシ−トの側端が直線状にヒ−トシ−ルされて、そのヒ−トシ−ル
部3、3により胴部2の基本的が形成されている。
液体用袋1は、胴部2の両側端のヒ−トヒ−トシ−ル部3、3を平袋と同様に
して、液体充満時の液体用袋の基本的形状が構造の点から保持可能にされている
。しかも、液体用袋は、その形状と胴部2のプラスチックシ−トの剛性等から、
液体用袋を水平状の液体用袋を点で支持してもその平面性を維持する剛性を備え
て、基本的形状の保持が可能にされて、液体用袋の自立性・運搬性・整列性等が
向上されている。
液体用袋1は、胴部のプラスチックシ−トに対して底用プラスチックシ−トが
、厚み及び剛性において同等若しくは小さくすることによって、平面性の維持と
、基本的形状の保持が容易にされている。
また、液体用袋1は、横方向長さが縦方向長さに対して同一若しくは大きする
ことによって、緊急時・非常時に液体の注入・充填がより瞬時に行うことが可能
で、自立性が増大して口部の開閉操作が容易になって、輸送が容易になる。
液体用袋の口部4は、粘弾性を有するプラスチック成形体から押圧により咬合
する形状に形成されている雄爪部及び雌爪部を有するファスナ−部5から構成さ
れて(図13を参照)、ファスナ−部5の爪部には押圧により自動咬合させる自
動咬合具6(図15及び図16を参照)がファスナ−部5の長手方向の全域を移
動可能に装着されている。
そのために、液体用袋1の口部4は、手で爪部を咬合から離脱方向に引っ張る
と容易に離脱して開口して、自動咬合具6を移動されると瞬時に爪部が自動的に
咬合してファスナ−部5が閉じて水密構造になって、緊急時・非常時であっても
、液体用袋の口部4の瞬時の開閉が可能である。
液体用袋の底部7は、底用プラスチックシ−トの端部が胴部2のプラスチック
シ−トの内側に太線で囲まれて領域8をヒ−トシ−ルされて形成される面からな
る(以下において、太線で囲まれて領域8をヒ−トヒ−トシ−ル部8ということ
がある)。液体未充填時には、底用プラスチックシ−ト50(図5を参照)が胴
部2の内側に折り線9で折り込まれている。
液体用袋1には、手さげ部10が、胴部2の中央上方に基底部を固定させて握
持する部分が口部4の上方で湾曲の掴持部を形成させて取りつけられて、その端
部(図示を省略)を帯状プラスチックシ−ト11で胴部2に固定して、液体充満
時の荷重負荷に対する強度が付与されている。
また、液体注出部12が、胴部2のヒ−トヒ−トシ−ル部3の上方の液体充満
時の液面に相当する位置に設けられている。液体注出部12の位置は、手さげ部
10を握持して液体用袋1を傾けた場合に高効率で注ぎ出すのに適する配置であ
ればよく、液体用袋1の形状及び大きさによって変えることが可能である。
図2は、液体用袋1の側部を示す説明図であって、手さげ部10及び液体注出
部12の図示が省略されている。液体用袋1の側部は、図2に図示のように底用
プラスチックシ−トを内側に折り込んだ底部を含めて略1枚のプラスチックシ−
トと同様である。そのために、液体用袋1は、使用に備えての保管及び運搬に際
して1枚のプラスチックシ−トと同様に扱うことがことが可能である。なお、本
発明の「水平状の液体用袋を点で支持してもその平面性を維持する剛性」は、図
2は、図1に示す空の液体用袋1を水平状(図2の液体用袋1の水平状)にして
その中央部を点で支持しても水平状態が維持される剛性の意味である。
図3は、液体用袋1を二つの折部に折り曲げた状態を示す説明図であって、口
部を含む折部30と底部7を含む折部31との二つの折部に折り曲げてそれを合
わせると、二つの折部が隙間を介してが折り曲げられた状態を維持する。そのた
めに、二つの折部に折り曲げた状態でも保管可能であるので、液体用袋1が。面
積縮小の状態でも保管性に優れることになる。
図4は、液体充満の液体用袋1を示す斜視図であって、液体充満の液体用袋1
は、胴部2が半楕円状の曲面で膨らんで底面が楕円状って自立するので、液体充
満の液体用袋1を燐立・整列が可能な自立性を有することになる。
〈液体用袋のプラスチックシ−ト〉:
液体用袋は、液体不透過性を有するプラスチックシ−トの単層あるいは複層の
プラスチックシ−ト、またはそれらのプラスチックシ−トと金属薄層との積層か
ら形成されて、水平状の液体用袋を点で支持してもその平面性を維持する剛性を
備えている。
プラスチックシ−トは、熱可塑性樹脂から構成されて、例えば、ポリオレフィ
ン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリオレフィン系共重
合樹脂(例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン−ポリプロピレ
ン共重合体等)、塩化ビニル系樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル、エチレン−塩化
ビニル共重合体等)、塩化ビニリデン系樹脂(例えば、ポリ塩化ビニリデンニル
等)、ポリエステル系樹脂(例えば、軟質ポリエステル等)、ナイロン、ビニロ
ン及びその他の袋用プラスチックシ−トである。金属薄層は、例えば、アルミニ
ウム層である。
〔液体用袋の口部〕:
液体用袋の口部を図6〜16に基づいて説明する。図6は、1対の雄爪部及び
雌爪部からなるファスナ−部を示す斜視図であって、ファスナ−部5(図1の符
号5を参照)は、プラスチック成形体の雄爪部60及び雌爪部61が咬合・離脱
して開閉して、爪部の咬合により液体用袋1の口部4を水密状態にして閉じる。
液体用袋1では、ファスナ−部5の長さが、液体用袋1の口部4と略同じ長さに
されているが、液体用袋1への液体の注入・充填に要する開口の形成が可能であ
れば、液体用袋1の口部4より短い長さであることが可能である。
ファスナ−部5は、雄爪部60と雌爪部61の組み合わせが単数列及び複数列
のいずれであることも可能であって、雄爪部及び雌爪部の構造を公知及び本発明
のために新しく創作するもののいずれにすることも可能である。ファスナ−部5
は、銅部2、2のプラスチックシ−トに熱溶着若しく接着されて固定される。熱
溶着は、例えば、ヒ−トシ−ル法、インパルスシ−ル法、溶断シ−ル法、超音波
シ−ル法若しく高周波シ−ル法等によることが可能である。接着は、例えば、接
着剤法、感圧接着剤法、感熱接着剤法等によることが可能である。
図7〜図9は、本発明に適用可能な公知のファスナ−部の爪部の側断面の例示
であって(特許文献1〜4を参照)、図7〜図9の雄爪部70、80、90は対
応する雌爪部71、81、91に咬合・離脱する。ただし、本発明の液体用袋1
に用いるファスナ−部5は、新たに創作されるものであってもよく、公知のファ
スナ−部をして本発明の液体用袋1の口部4の機能を最適化する物性(例えば、
弾性変形その他の物性)有するものしてもよい。
〈ファスナ−部の高密封構造〉:
本発明の液体用袋は、ファスナ−部5をして高密封構造にして本発明の効果を
より向上させることができる。図10及び図11は、爪部を線状接触及び面接触
で接触させて高密封性を生ずるファスナ−部の接触部を示す説明図であって、そ
れらは本発明者による創作であって先に出願及び出願公開されている(特許文献
7を参照)。
特許文献7 特開2001−286308号公報
図10は、爪部咬合の接触部を示す説明図であって、雄爪部100が雌爪部1
01の突起102に接触して、雄爪部100がその粘弾性により変形して窪み1
03が生じて、突起102と窪み103とが密接咬合する状態を示している。こ
の突起102と窪み103との密接咬合を本明細書では「線状接触」の用語で特
定している。また、図10の接触部では、突起102と窪み103との接触以外
の接触領域を「面接触」の用語で特定している。すなわち、図10の爪部咬合の
接触部は、線状接触と面接触とが連続した接触面を構成して、特に、点線の丸で
囲んだ領域104において、線状接触及び面接触の連続による効果が顕著に発現
する。
爪部の接触部が、線状接触と面接触との接触面からなる場合には、口部4の密
封性が向上することは無論のこと、液体充満時の液体用袋の形態保持性が向上し
て、運搬してもその形態保持性の維持が可能となることが本発明で見いだされて
いる。線状接触と面接触とで接触させる爪部は、それを可能にする物性のプラス
チックにより成形される。爪部を複数列(例えば、二列)に設ける場合には、液
体用袋の密封性・形態保持性等がより向上する。
図11は、2列の線状接触と面接触からなる爪部咬合の接触部を示す説明図で
あって、雄爪部110が雌爪部111の2列の突起112、113に接触して、
接触部が2列の線状接触と面接触との連続した接触面を構成する場合を示してい
る。図11の接触部は、液体用袋の密封性・形態保持性等の著しい向上が可能で
、点線の丸で囲んだ領域114において、特に、その向上が顕著である。また、
図10及び図11の爪部は、小さな押圧でも液体密封性が向上して、自動咬合具
6によって密封性の確保が容易である。
図12〜図14は、線状接触及び面接触の連続した接触面で咬合した雄爪部と
雌爪部を示す説明図である。図12の雄雌の爪部は、全体形状が図7の爪部と同
様で、咬合接触部の点線の丸に囲んだ領域120、120が図10若しくは図1
1の点線の丸で囲んだ領域104、114から構成されている。図13の雄雌の
爪部は、全体形状が図8の爪部と同様で、咬合接触部の点線の丸に囲んだ領域1
30、130が図10若しくは図11の点線の丸で囲んだ領域104、114か
ら構成されている。また、図14の雄雌の爪部も、全体形状が図9の爪部と同様
で、咬合接触部の点線の丸に囲んだ領域140、140が図10若しくは図11
の点線の丸で囲んだ領域104、114から構成されている。
〈ファスナ−部の自動咬合具〉:
図15は自動咬合具の具体例の斜視図であって、図16は、図15の自動咬合
具のファスナ−部5への装着時の側面図である。自動咬合具150は、ファスナ
−部5を両側から部分的に挟圧する構造からなるもので、ファスナ−部5をその
上端から挿入する挿入部151と、ファスナ−部5の帯状体(プラスチックの帯
状体)に2列に立設される2対の雄雌爪部を咬合状態で個々に収納する前方空間
部152と後方空間部153と、雄雌爪部の周辺を挟圧により咬合するための突
起対154、154及び突起対155、155を有する構造にされている。
また、自動咬合具150は、引っ掛かり部156、156を表面に設けて、緊
急時・非常時での操作を容易にしている。そして、図16の状態でファスナ−部
5の上端領域に装着される。
液体用袋1の口部4は、自動咬合具150をファスナ−部5の一方の端部に位
置させて爪部を軽く離脱する方向に引っ張って容易に開くことが可能になって、
自動咬合具150をファスナ−部5の他方の端部に移動させると、突起対154
、154と突起対155、155が爪部周辺を挟圧して爪部が容易に咬合する。
すなわち、液体用袋1の口部4は、緊急時及び非常時であっても瞬時に閉じるこ
とが可能になる。また、爪部咬合が線状接触と面接触との連続接触面による咬合
の高密封構造の場合でも、自動咬合具150によって瞬時の咬合が可能で、液体
用袋1の口部4を高密封にすることがきる。なお、自動咬合具150は、瞬時の
爪部咬合が可能になる機構を有する場合には、図15及び図16以外の構造であ
ることが可能である。
〔液体用袋の底部構造〕:
底部構造を図1及び図5に基づいて説明する。図5は、液体充満時と同様に膨
らました液体用袋1の底部を示す説明図であって、説明の便宜から、底用プラス
チックシ−トが折り込まれた状態を示している。図1及び図5において、空の状
態の液体用袋1は、底用プラスチックシ−ト50(図5を参照)が折り線8で折
りたたまれ状態で胴部2、2の内側に存在する。
この状態から液体が液体用袋1に注入されると、折り込まれた底用プラスチッ
クシ−ト50が液体の重力により押されれて反転して、それによって、胴部2、
2の下端部がヒ−トシ−ル3、3で固定されてその間でラグビ−ボ−ルの輪郭線
状に開いて底用プラスチックシ−ト50の底部が形成される。液体用袋1は、開
いた胴部2、2の下端部と下端部の間に形成される底用プラスチックシ−ト50
の面とで接地して自立する。自立した液体用袋1は、底部面積が大きく、形態保
持性も大きいので隣立・整列が可能な均整的な自立形状になる。
本発明の液体用袋は、空の状態での保管容易性及び運搬性が優れて、液体の注
入・充填に際して口部の瞬時の開閉が可能で、液体用袋への液体注入手段におい
て制約がなく、液体充満時の自立性・形態保持性・運搬性も優れて、液体注出が
容易であるところから様々な条件の緊急時・非常時(例えば、火災時等)の使用
に供することが可能である。
本発明の液体用袋の具体例の空の状態を示す説明図である。 液体用袋の側部を模式的に示す説明図である。 液体用袋を二つの折部に折り曲げた状態を示す説明図である。 液体充満の液体用袋を示す斜視図である。 液体用袋の底部を示す説明図である。 ファスナ−部の具体例を示す斜視図である。 本発明に発明に適用可能な公知の爪部の側断面図である。 本発明に発明に適用可能な公知の爪部の側断面図である。 本発明に発明に適用可能な公知の爪部の側断面図である。 高密封性ファスナ−部の爪部接触部を示す説明図である。 高密封性ファスナ−部の爪部接触部を示す説明図である。 本発明に適用可能な公知の高密封性爪部の側断面図である。 本発明に適用可能な公知の爪部の側断面図である。 本発明に適用可能な公知の爪部の側断面図である。 自動咬合具の具体例の斜視図である。 図15の自動咬合具の装着時の側面図である。 従来のポリエチレン製の折りたたみ式容器の説明図である。 従来の非常用飲料水袋の説明図である。 従来のファスナ−部付き自立袋の説明図である。
符号の説明
1 液体用袋
2 胴部
3 ヒ−トヒ−トシ−ル部
4 口部
5 ファスナ−部
6 自動咬合具
7 底部
8 ヒ−トヒ−トシ−ル部
9 折り線
10 手さげ部
12 液体注出部
30 折り部
31 折り部
60 雄爪部
61 雌爪部

Claims (3)

  1. 底部から上方に直線状に伸びるヒ−トシ−ル部によってプラスチックシ−トか
    ら胴部が形成される液体用袋であって、
    (1)水平状の液体用袋を点で支持してもその平面性を維持する剛性と、液体用
    袋を折り曲げると口部を含む折部と底部を含む折部の二つの折部が接触する柔軟
    性とを備えて、
    (2)液体充填により底部内側に折り込んだ底用プラスチックシ−トの折り込ん
    から反対方向への展開により液体用袋が自立する底部構造を備えて、
    (3)対向配置する雄爪部及び雌爪部の咬合・離脱により口部を開閉するファス
    ナ−部と、ファスナ−部の長手方向を移動させて押圧により爪部を自動咬合させ
    る自動咬合具とを有する口部を備えて、
    (4)液体注出部を胴部に備えること、を特徴とする液体用袋。
  2. 下記(a)〜(d)の特徴の一つまたは複数を備えること、を特徴とする請求
    項1に記載の液体用袋。
    (a)前記プラスチックシ−トが、液体不透過性を有する単層若しくは複層のプ
    ラスチックシ−トからなる。
    (b)前記ファスナ−部が、帯状の雄爪部及び雌爪部の組み合わせの一対若しく
    は複数対からなる。
    (c)液体注出部が、胴部のヒ−トシ−ル部の領域であって、液体充満時の液面
    若しくはその近傍に相当する位置に設けられている。
    (d)前記ファスナ−部が、液体用袋の口部の長手方向に近似の長さで設けられ
    ている。
    (d)前記ファスナ−部が、水密構造にされている。
  3. 下記(i)〜(vi)の特徴の一つまたは複数を備えること、を特徴とする請
    求項1若しくは2に記載の液体用袋。
    (i)前記底用プラスチックシ−トが、胴部のプラスチックシ−トと同等の厚み
    になっている。
    (ii)前記底用プラスチックシ−トが、胴部のプラスチックシ−トよりも小さ
    い厚みになっている。
    (iii)前記底用プラスチックシ−トが、胴部のプラスチックシ−トと同等の
    剛性を有している。
    (iv)前記底用プラスチックシ−トが、胴部のプラスチックシ−トよりも小さ
    い剛性になっている。
    (v)前記液体用袋は、横方向長さが縦方向長さに対して同一若しくは大きくな
    っている。
    (vi)前記ファスナ−部が、雄爪部及び雌爪部の咬合により線状接触と面接触
    とで接触する構造を備えている。
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