JP2005239937A - 活性光線硬化型インク、画像形成方法、及びインクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
Description
光重合性化合物として下記一般式(A)で表されるオキセタン環を有する化合物の少なくとも1種とエポキシ化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする活性光線硬化型インク。
(請求項2)
エポキシ化合物が下記一般式(B)で表される化合物の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の活性光線硬化型インク。
(請求項3)
光重合性化合物として、前記一般式(A)で表されるオキセタン化合物と共に、2位に置換基を有さないオキセタン環を有する化合物を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の活性光線硬化型インク。
一般式(A)のR107が炭素数7以上の置換、無置換のアルキル基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インク。
一般式(A)のR107がアルコキシ基で置換されたアルキル基であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インク。
エポキシ化合物が下記一般式(I)または(II)で表される化合物の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インク。
(請求項7)
エポキシ化合物が下記一般式(III)または(IV)で表される化合物の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インク。
(請求項8)
2位に置換基を有さないオキセタン環を有する化合物が二つ以上のオキセタン環を有する多官能のオキセタン化合物であることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インク。
活性光線の照射により酸を発生する化合物を含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インク。
活性光線の照射により酸を発生する化合物がオニウム塩化合物であることを特徴とする請求項9に記載の活性光線硬化型インク。
活性光線の照射により酸を発生する化合物がスルホニウム塩化合物であることを特徴とする請求項9に記載の活性光線硬化型インク。
活性光線の照射により酸を発生する化合物が下記一般式(I−1)、(I−2)または(I−3)で表されるスルホニウム塩化合物であることを特徴とする請求項9に記載の活性光線硬化型インク。
(請求項13)
25℃における粘度が7〜40mPa・sであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インク。
顔料を含有することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インク。
インクジェット記録ヘッドより、請求項14に記載の活性光線硬化型インクを記録材料上に画像様に噴射し、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該活性光線硬化型インクが着弾した後、0.001〜1.0秒の間に活性光線を照射して活性光線硬化型インクを硬化させることを特徴とする画像形成方法。
インクジェット記録ヘッドより、請求項14に記載の活性光線硬化型インクを記録材料上に画像様に噴射して該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該インクジェット記録ヘッドの各ノズルより吐出する最小インク液滴量が、2〜15plであることを特徴とする画像形成方法。
請求項15又は16に記載の画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置であって、活性光線硬化型インク及び記録ヘッドを35〜100℃に加熱した後、吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
請求項15又は16に記載の画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置であって、35〜60℃に加温した記録媒体に、吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
R107として炭素数3以下のアルキル基ではインク硬化膜の柔軟性が不充分である。炭素数4以上のアルキル基にすることで硬化膜への柔軟性付与効果が発現する。柔軟性付与の点からは炭素数はより大きくなる方が好ましいが、同時に硬化速度の低下を伴うためR107の炭素数は大きくなり過ぎるのも好ましくない。炭素数7〜15程度が好ましい。
B:A.O.Fitton,J.Hill,D.Ejane,R.Miller,Synth.,12,1140(1987)
C:Toshiro Imai and Shinya Nishida,Can.J.Chem.Vol.59,2503〜2509(1981)
D:Nobujiro Shimizu,Shintaro Yamaoka and Yuho Tsuno,Bull.Chem.Soc.Jpn.,56,3853〜3854(1983)
E:Walter Fisher and Cyril A.Grob,Helv.Chim.Acta.,61,2336(1978)
F:Chem.Ber.101,1850(1968)
G:“Heterocyclic Compounds with Three− and Four−membered Rings”,Part Two,Chapter IX,Interscience Publishers,John Wiley & Sons,New York(1964)
H:Bull.Chem.Soc.Jpn.,61,1653(1988)
I:Pure Appl.Chem.,A29(10),915(1992)
J:Pure Appl.Chem.,A30(2&3),189(1993)
K:特開平6−16804号公報
L:ドイツ特許第1,021,858号
前記文献に従って、例示化合物の合成例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例示化合物OX−1:1−n−Butoxy−4−(3,3−dimethyl−oxetan−2−yl)−benzenの合成
イソブチルアルデヒド2.5当量とn−ブトキシベンズアルデヒド1.0当量をメタノールに溶解し、室温で、水酸化カリウム1.5当量のメタノール溶液を滴下した。次いで60℃で4時間反応した後、反応液から酢酸エチルで抽出を行い、酢酸エチル抽出液を減圧濃縮した。濃縮後の混合物から1mmHg(1mmHgは133.322Paである)の減圧下に低沸点物を減圧溜去し粘調オイルの1−(4−n−Butoxy−phenyl)−2,2−dimethyl−1,3−propanediolを得た。収率は60〜65%だった。
1H NMR(CD3OD)δ(ppm):0.81&0.85(s,6H,CH3−)、1.00(t,3H,CH3−)、1.50(m,2H,−CH2−)、1.76(m,2H,−CH2−)、3.05(d,1H,−OH)、3.40(m,1H,−OH)、3.45〜3.60(d,2H,−CH2−OH)、3.95(m,2H,−CH2−)、4.60(d,1H,−CH(−OH)−ベンジル位)、6.85(d,2H,−CH−ベンゼン環)、7.23(d,2H,−CH−ベンゼン環)
このテトラオール化合物を1.1倍モルの塩化メタンスルホニルと2.2倍モルのトリエチルアミンを用いてトルエン中でスルホネートとした。反応液を水層のpHが7になるまで水洗した後、1モル%のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩と50%水酸化ナトリウム溶液(10当量分)を加えて30±5℃で6時間反応した。反応液を水洗後、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、減圧濃縮し、目的のオキセタンを得た。粗収率は90〜95%だった。
〔合成例2〕
例示化合物OX−2:1−iso−Butoxy−4−(3,3−dimethyl−oxetan−2−yl)−benzenの合成
イソブチルアルデヒド2.5当量とiso−ブトキシベンズアルデヒド1.0当量をメタノールに溶解し、室温で、水酸化カリウム1.5当量のメタノール溶液を滴下した。次いで60℃で4時間反応した後、反応液から酢酸エチルで抽出を行い、酢酸エチル抽出液を減圧濃縮した。濃縮後の混合物から1mmHgの減圧下に低沸点物を減圧溜去し粘調オイルの1−(4−iso−Butoxy−phenyl)−2,2−dimethyl−1,3−propanediolを得た。収率は60〜65%だった。
このテトラオール化合物を1.1倍モルの塩化メタンスルホニルと2.2倍モルのトリエチルアミンを用いてトルエン中でスルホネートとした。反応液を水層のpHが7になるまで水洗した後、1モル%のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩と50%水酸化ナトリウム溶液(10当量分)を加えて30±5℃で6時間反応した。反応液を水洗後、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、減圧濃縮し、目的のオキセタンを得た。粗収率は90〜95%だった。
〔合成例3〕
例示化合物OX−23:1−(2−Methoxy−ethoxy)−4−(3,3−dimethyl−oxetan−2−yl)−benzenの合成
イソブチルアルデヒド2.5当量と2−メトキシエトキシベンズアルデヒド1.0当量をメタノールに溶解し、室温で、水酸化カリウム1.5当量のメタノール溶液を滴下した。次いで60℃で4時間反応した後、反応液から酢酸エチルで抽出を行い、酢酸エチル抽出液を減圧濃縮した。濃縮後の混合物から1mmHgの減圧下に低沸点物を減圧溜去し粘調オイルの1−〔4−(2−Methoxy−ethoxy)−phenyl〕−2,2−dimethyl−1,3−propanediolを得た。収率は60〜65%だった。
このテトラオール化合物を1.1倍モルの塩化メタンスルホニルと2.2倍モルのトリエチルアミンを用いてトルエン中でスルホネートとした。反応液を水層のpHが7になるまで水洗した後、1モル%のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩と50%水酸化ナトリウム溶液(10当量分)を加えて30±5℃で6時間反応した。反応液を水洗後、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、減圧濃縮し、目的のオキセタンを得た。粗収率は90〜95%だった。
〔合成例4〕
例示化合物OX−30:1−(1−Methyl−2−Methoxy−ethoxy)−4 −(3,3−dimethyl−oxetan−2−yl)−benzenの合成
イソブチルアルデヒド2.5当量と1−メチル−2−メトキシエトキシベンズアルデヒド1.0当量をメタノールに溶解し、室温で、水酸化カリウム1.5当量のメタノール溶液を滴下した。次いで60℃で4時間反応した後、反応液から酢酸エチルで抽出を行い、酢酸エチル抽出液を減圧濃縮した。濃縮後の混合物から1mmHgの減圧下に低沸点物を減圧溜去し粘調オイルの1−〔4−(1−Methyl−2−Methoxy−ethoxy)−phenyl〕−2,2−dimethyl−1,3−propanediolを得た。収率は60〜65%だった。
このテトラオール化合物を1.1倍モルの塩化メタンスルホニルと2.2倍モルのトリエチルアミンを用いてトルエン中でスルホネートとした。反応液を水層のpHが7になるまで水洗した後、1モル%のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩と50%水酸化ナトリウム溶液(10当量分)を加えて30±5℃で6時間反応した。反応液を水洗後、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、減圧濃縮し、目的のオキセタンを得た。粗収率は90〜95%だった。
〔合成例5〕
例示化合物OX−8:1−(2−Ethylhexyl−oxy)−4−(3,3−dimethyl−oxetan−2−yl)−benzenの合成
イソブチルアルデヒド2.5当量と2−エチルヘキシルオキシベンズアルデヒド1.0当量をメタノールに溶解し、室温で、水酸化カリウム1.5当量のメタノール溶液を滴下した。次いで60℃で4時間反応した後、反応液から酢酸エチルで抽出を行い、酢酸エチル抽出液を減圧濃縮した。濃縮後の混合物から1mmHgの減圧下に低沸点物を減圧溜去し粘調オイルの1−〔(2−Ethylhexyl−oxy)−phenyl〕−2,2−dimethyl−1,3−propanediolを得た。収率は60〜65%だった。
このテトラオール化合物を1.1倍モルの塩化メタンスルホニルと2.2倍モルのトリエチルアミンを用いてトルエン中でスルホネートとした。反応液を水層のpHが7になるまで水洗した後、1モル%のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩と50%水酸化ナトリウム溶液(10当量分)を加えて30±5℃で6時間反応した。反応液を水洗後、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、減圧濃縮し、目的のオキセタンを得た。粗収率は90〜95%だった。
〔合成例6〕
例示化合物OX−9:1−(3,3,5−Trimethylhexyl−oxy)−4−(3,3−dimethyl−oxetan−2−yl)−benzenの合成
イソブチルアルデヒド2.5当量と3,3,5−トリメチルヘキシルオキシベンズアルデヒド1.0当量をメタノールに溶解し、室温で、水酸化カリウム1.5当量のメタノール溶液を滴下した。次いで60℃で4時間反応した後、反応液から酢酸エチルで抽出を行い、酢酸エチル抽出液を減圧濃縮した。濃縮後の混合物から1mmHgの減圧下に低沸点物を減圧溜去し粘調オイルの1−〔(3,3,5−Trimethylhexyl−oxy)−phenyl〕−2,2−dimethyl−1,3−propanediolを得た。収率は60〜65%だった。
このテトラオール化合物を1.1倍モルの塩化メタンスルホニルと2.2倍モルのトリエチルアミンを用いてトルエン中でスルホネートとした。反応液を水層のpHが7になるまで水洗した後、1モル%のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩と50%水酸化ナトリウム溶液(10当量分)を加えて30±5℃で6時間反応した。反応液を水洗後、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、減圧濃縮し、目的のオキセタンを得た。粗収率は90〜95%だった。
〔合成例7〕
例示化合物OX−33:1−(3−Methoxy−butoxy)−4−(3,3−dimethyl−oxetan−2−yl)−benzenの合成
イソブチルアルデヒド2.5当量と3−メトキシブトキシベンズアルデヒド1.0当量をメタノールに溶解し、室温で、水酸化カリウム1.5当量のメタノール溶液を滴下した。次いで60℃で4時間反応した後、反応液から酢酸エチルで抽出を行い、酢酸エチル抽出液を減圧濃縮した。濃縮後の混合物から1mmHgの減圧下に低沸点物を減圧溜去し粘調オイルの1−〔4−(3−Methoxy−butoxy)−phenyl〕−2,2−dimethyl−1,3−propanediolを得た。収率は60〜65%だった。
このテトラオール化合物を1.1倍モルの塩化メタンスルホニルと2.2倍モルのトリエチルアミンを用いてトルエン中でスルホネートとした。反応液を水層のpHが7になるまで水洗した後、1モル%のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩と50%水酸化ナトリウム溶液(10当量分)を加えて30±5℃で6時間反応した。反応液を水洗後、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、減圧濃縮し、目的のオキセタンを得た。粗収率は90〜95%だった。
その他の本発明のオキセタン化合物も、同様の方法で収率良く合成できる。
エチリデン基[>CHCH3]
イソプロピリデン基[>C(CH3)2]
1,2−エチレン基[−CH2CH2−]
1,2−プロピレン基[−CH(CH3)CH2−]
1,3−プロパンジイル基[−CH2CH2CH2−]
2,2−ジメチル−1,3−プロパンジイル基[−CH2C(CH3)2CH2−]
2,2−ジメトキシ−1,3−プロパンジイル基[−CH2C(OCH3)2CH2−]
2,2−ジメトキシメチル−1,3−プロパンジイル基
[−CH2C(CH2OCH3)2CH2−]
1−メチル−1,3−プロパンジイル基[−CH(CH3)CH2CH2−]
1,4−ブタンジイル基[−CH2CH2CH2CH2−]
1,5−ペンタンジイル基[−CH2CH2CH2CH2CH2−]
オキシジエチレン基[−CH2CH2OCH2CH2−]
チオジエチレン基[−CH2CH2SCH2CH2−]
3−オキソチオジエチレン基[−CH2CH2SOCH2CH2−]
3,3−ジオキソチオジエチレン基[−CH2CH2SO2CH2CH2−]
1,4−ジメチル−3−オキサ−1,5−ペンタンジイル基
[−CH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2−]
3−オキソペンタンジイル基[−CH2CH2COCH2CH2−]
1,5−ジオキソ−3−オキサペンタンジイル基[−COCH2OCH2CO−]
4−オキサ−1,7−ヘプタンジイル基[−CH2CH2CH2OCH2CH2CH2−]
3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイル基
[−CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2−]
1,4,7−トリメチル−3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイル基
[−CH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2−]
5,5−ジメチル−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基
[−CH2CH2OCH2C(CH3)2CH2OCH2CH2−]
5,5−ジメトキシ−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基
[−CH2CH2OCH2C(OCH3)2CH2OCH2CH2−]
5,5−ジメトキシメチル−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基
[−CH2CH2OCH2C(CH2OCH3)2CH2OCH2CH2−]
4,7−ジオキソ−3,8−ジオキサ−1,10−デカンジイル基
[−CH2CH2O−COCH2CH2CO−OCH2CH2−]
3,8−ジオキソ−4,7−ジオキサ−1,10−デカンジイル基
[−CH2CH2CO−OCH2CH2O−COCH2CH2−]
1,3−シクロペンタンジイル基[−1,3−C5H8−]
1,2−シクロヘキサンジイル基[−1,2−C6H10−]
1,3−シクロヘキサンジイル基[−1,3−C6H10−]
1,4−シクロヘキサンジイル基[−1,4−C6H10−]
2,5−テトラヒドロフランジイル基[2,5−C4H6O−]
p−フェニレン基[−p−C6H4−]
m−フェニレン基[−m−C6H4−]
α,α′−o−キシリレン基[−o−CH2−C6H4−CH2−]
α,α′−m−キシリレン基[−m−CH2−C6H4−CH2−]
α,α′−p−キシリレン基[−p−CH2−C6H4−CH2−]
フラン−2,5−ジイル−ビスメチレン基[2,5−CH2−C4H2O−CH2−]
チオフェン−2,5−ジイル−ビスメチレン基[2,5−CH2−C4H2S−CH2−] イソプロピリデンビス−p−フェニレン基
[−p−C6H4−C(CH3)2−p−C6H4−]。
C.I.Pigment Orange−16、36、38、
C.I.Pigment Red−5、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57:1、63:1、144、146、185、101、
C.I.Pigment Violet−19、23、
C.I.Pigment Blue−15:1、15:3、15:4、18、60、27、29、
C.I.Pigment Green−7、36、
C.I.Pigment White−6、18、21、
C.I.Pigment Black−7、
上記顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。また、顔料の分散を行う際に分散剤を添加することも可能である。分散剤としては、高分子分散剤を用いることが好ましく、高分子分散剤としてはAvecia社のSolsperseシリーズが挙げられる。また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤および分散助剤は、顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ましい。分散媒体は、溶剤または重合性化合物を用いて行うが、本発明に用いる活性光線硬化型インクでは、インク着弾直後に反応・硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残留する溶剤のVOCの問題が生じる。よって、分散媒体は溶剤ではなく重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上好ましい。
硬化組成物の作製
光重合性化合物、光重合開始剤、本発明の化合物及びその他添加剤を表1に示すように添加、溶解させて光硬化性組成物を作製した。
以下の方法によって、塗膜を形成した後、硬化させた。得られた硬化組成物を合成紙(ユポ・コーポレーション(株)社製の合成紙ユポFGS)に膜厚が3μmになるように塗布した後、800mJ/cm2の紫外線をメタルハライドランプにより1秒以内で照射し、硬化物を得た。
得られた硬化物の物理的特性を下記に示す試験で評価した。
1)鉛筆引っかき試験:JIS K 5400に従って、荷重1000gで鉛筆(三菱ユニ)によって各硬化物の硬度を測定した。
2)基盤目テープ剥離残留付着率試験:JIS K 5400の碁盤目試験で得た硬化組成物試料に粘着テ−プ(スコッチ#250、住友スリ−エム製)を張り合わせて2kgのロ−ラ−で1往復圧着した後、一気に剥がし、残留している碁盤目状の試料の数を調査した。
3)柔軟性の評価:硬化組成物を合成紙(ユポ・コーポレーション(株)社製の合成紙ユポFGS)に膜厚が30μmになるように塗布した後、800mJ/cm2の紫外線をメタルハライドランプにより1秒以内で照射し、硬化物を得た。得られた硬化膜をJIS K 5600 の耐屈曲性評価の方法にのっとり評価した。結果は表2に示す。
セロキサイド2021P:ダイセル化学工業社製
オキセタンA:2−(4−メトキシ−フェニル)−3,3−ジメチル−オキセタン
OXT−221:東亞合成社製
OXT−212:東亞合成社製
Vf7010:Vikoflex7010(ATOFINA社製)
UVI−6992:ダウ・ケミカル社製 プロピオンカーボネート50%液
SP−152:アデカオプトマーSP−152 旭電化社製
塩基性化合物A:N−エチルジエタノールアミン
塩基性化合物B:トリイソプロパノールアミン
《インク組成》
分散剤(PB822 味の素ファインテクノ社製)を5質量部と、表3に記載の各光重合性化合物をステンレスビーカーに入れ、65℃のホットプレート上で加熱しながら1時間かけて撹拌、混合して溶解させた。次いで、この溶液に各種顔料を3質量部添加した後、直径1mmのジルコニアビーズ200gと共にポリ瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて2時間分散処理を行った。次いで、ジルコニアビーズを取り除き、各光重合開始剤、塩基性化合物、界面活性剤等の各種添加剤を表3に記載の組み合わせで添加し、これをプリンター目詰まり防止のため0.8μmメンブランフィルターで濾過して、インク組成物セットを調製した。
K:CI pigment Black 7
C:CI pigment Blue 15:3
M:CI pigment Red 57:1
Y:CI pigment Yellow 13
W:酸化チタン(アナターゼ型:粒径0.2μm)
Lk:CI pigment Black 7
Lc:CI pigment Blue 15:3
Lm:CI pigment Red 57:1
Ly:CI pigment Yellow 13
《インクジェット画像形成方法》
ピエゾ型インクジェットノズルを備えた図1に記載の構成からなるインクジェット記録装置に、上記調製した各硬化組成物インクを装填し、巾600mm、長さ20mの長尺の各記録材料へ、下記の画像記録を連続して行った。インク供給系は、インクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドからなり、前室タンクからヘッド部分まで断熱して50℃の加温を行った。なお、各硬化組成物インクの粘度にあわせてヘッド部を加温し、2〜15plの液滴量のマルチサイズドットを720×720dpi(dpiとは1インチ、即ち2.54cm当たりのドット数を表す)の解像度で吐出できるよう駆動して、上記記載の硬化組成物インクを連続吐出した。また、記録材料は面ヒーターにより50℃に加温した。着弾した後、キャリッジ両脇の照射光源A:高圧水銀ランプVZero085(INTEGRATION TECHNOLOGY社製)または、照射光源B:メタルハライドランプ(日本電池社製 MAL400NL 電力=3kW・hr 120W/cm)により瞬時(着弾後0.5秒未満)に硬化させた。画像記録後に、総インク膜厚を測定したところ、2.3〜13μmの範囲であった。なお、インクジェット画像の形成は、上記方法に従って、30℃・80%RHと25℃・20%RHの環境下で印字を行った。
PVC:polyvinyl chioride
粘度の測定
25℃、せん断速度10001/s時の粘度を測定した。
連続でインクを30分間吐出させた後、インク欠の状況を目視にて評価した。
◎:欠がなく、良好なレベル
○:欠がわずかにあるが、問題の無いレベル
△:欠があり、画質に影響を与えるレベル
×:欠が多発し、許容できないレベル。
上記画像形成方法で記録した各画像について、下記の各評価を行った。目標濃度で6ポイントMS明朝体文字を印字し、文字のガサツキをルーペで拡大評価し、下記の基準に則り文字品質の評価を行った。
◎:ガサツキなし
○:僅かにガサツキが見える
△:ガサツキが見えるが、文字として判別でき、ギリギリ使えるレベル
×:ガサツキがひどく、文字がかすれていて使えないレベル。
720dpiで、Y、M、C、K各色1ドットが隣り合うように印字し、隣り合う各色ドットをルーペで拡大し、滲み及び皺の具合を目視観察し、下記の基準に則り色混じりの評価を行った。
◎:隣り合うドット形状が真円を保ち、滲みがない
○:隣り合うドット形状はほぼ真円を保ち、ほとんど滲みがない
△:隣り合うドットが少し滲んでいてドット形状が少しくずれているが、ギリ
ギリ使えるレベル
×:隣り合うドットが滲んで混じりあっており、また、重なり部に皺の発生が
あり、使えないレベル。
シアン顔料を分散したシアンインクを用い上記のインクジェット画像形成方法によって印刷して作製した硬化膜の物理的特性を下記に示す試験で評価した。
1)鉛筆引っかき試験:JIS K 5400に従って、各硬化物の硬度を測定した。
2)柔軟性の評価:硬化組成物を合成紙(ユポ・コーポレーション(株)社製の合成紙ユポFGS)に膜厚が30μmになるように射出塗布した後、800mJ/cm2の紫外線をメタルハライドランプにより1秒以内で照射し、硬化膜を得た。得られた硬化膜をJIS K 5600 の耐屈曲性評価の方法にのっとり評価した。結果を表4に示す。
F1405:メガファックスF1405
145P:ハリタック145P(ロジン変性マレイン酸樹脂 播磨化学社製)
R100:ハリタックR100(ロジン変性マレイン酸樹脂 播磨化学社製)
2 ヘッドキャリッジ
3 記録ヘッド
4 照射手段
5 プラテン部
6 ガイド部材
7 蛇腹構造
P 記録材料
Claims (18)
- 光重合性化合物として、前記一般式(A)で表されるオキセタン化合物と共に、2位に置換基を有さないオキセタン環を有する化合物を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の活性光線硬化型インク。
- 一般式(A)のR107が炭素数7以上の置換、無置換のアルキル基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インク。
- 一般式(A)のR107がアルコキシ基で置換されたアルキル基であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インク。
- エポキシ化合物が下記一般式(I)または(II)で表される化合物の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インク。
- エポキシ化合物が下記一般式(III)または(IV)で表される化合物の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インク。
- 2位に置換基を有さないオキセタン環を有する化合物が二つ以上のオキセタン環を有する多官能のオキセタン化合物であることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インク。
- 活性光線の照射により酸を発生する化合物を含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インク。
- 活性光線の照射により酸を発生する化合物がオニウム塩化合物であることを特徴とする請求項9に記載の活性光線硬化型インク。
- 活性光線の照射により酸を発生する化合物がスルホニウム塩化合物であることを特徴とする請求項9に記載の活性光線硬化型インク。
- 活性光線の照射により酸を発生する化合物が下記一般式(I−1)、(I−2)または(I−3)で表されるスルホニウム塩化合物であることを特徴とする請求項9に記載の活性光線硬化型インク。
- 25℃における粘度が7〜40mPa・sであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インク。
- 顔料を含有することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インク。
- インクジェット記録ヘッドより、請求項14に記載の活性光線硬化型インクを記録材料上に画像様に噴射し、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該活性光線硬化型インクが着弾した後、0.001〜1.0秒の間に活性光線を照射して活性光線硬化型インクを硬化させることを特徴とする画像形成方法。
- インクジェット記録ヘッドより、請求項14に記載の活性光線硬化型インクを記録材料上に画像様に噴射して該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該インクジェット記録ヘッドの各ノズルより吐出する最小インク液滴量が、2〜15plであることを特徴とする画像形成方法。
- 請求項15又は16に記載の画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置であって、活性光線硬化型インク及び記録ヘッドを35〜100℃に加熱した後、吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項15又は16に記載の画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置であって、35〜60℃に加温した記録媒体に、吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
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