明 細 書
重合性活性光線硬化組成物、重合方法、活性光線硬化型インク及び画 像形成方法、インクジェット記録装置並びにエポキシ化合物
技術分野
[0001] 本発明は、重合性活性光線硬化組成物、活性光線硬化型インク及び画像形成方 法に関するものであり、低粘度であり、環境湿度の影響がなく高感度で硬化し、さら には硬化皮膜の基材への密着性、皮膜の硬さ、柔軟性、及び皮膜の光に対する堅 牢性 (光照射による皮膜の着色が少ない、皮膜の機械強度の劣化が少ない)に優れ た重合性活性光線硬化組成物、それを含有する活性光線硬化型インク、及び該イン クを用いた画像形成方法に関する。
[0002] また、本発明は、重合性組成物、重合方法、重合性インク、それを用いた画像形成 方法及びインクジェット記録装置に関するものであり、臭気が少なぐ低刺激でありな がら、低粘度で優れた硬化性を有し、更には形成された塗膜が、密着性及び硬さ、さ らには長期間の保存前後にも十分な硬さと柔軟性を保つ硬化膜を形成可能な重合 性活性光線硬化組成物、重合方法及びそれを用いた活性光線硬化型インク、画像 形成方法及びインクジェット記録装置に関する。
背景技術
[0003] 従来、紫外線や電子線等の活性エネルギー線または熱により硬化する硬化組成物 は、プラスチック、紙、木工及び無機質材等の塗料、接着剤、印刷インキ、印刷回路 基板及び電気絶縁関係等の種々の用途に実用化されている。近年、その中でも印 刷インキ、塗料、及び接着剤用途ではより一層の耐候性と基材への密着性の改善が 望まれている。また、これらを含有する活性光線硬化型インクとしては、紫外線で硬 化する紫外線硬化型インクがある。該インクを用いたインクジェット方式は、比較的低 臭気であり、速乾性があり、かつインク吸収性のない記録媒体への記録ができる点で 、近年注目されつつあり、紫外線硬化型インクジェットインクが開示されている(例え ば、特許文献 1、 2参照。;)。この分野においては、低粘度であることに加え、形成され る膜がより強固であること及び柔軟であることが求められている。インクジェット用イン
クに可塑剤を添加することにより可塑性をもたせることができることが開示されている( 例えば、特許文献 3参照。 )0しかし、溶融型インクにおけるものであり、溶剤型のイン クを用いた紫外線硬化型インクジェットインクにっ ヽての記載はな 、。
[0004] また、これらのインクを用いた場合、記録材料の種類や作業環境によって、硬化感 度が変動しやす 、と 、う問題がある。
[0005] ラジカル重合性ィ匕合物を用いたインクは、酸素阻害作用を受けるため、インク液滴 量が少ない場合には硬化阻害が起こりやすい。また、カチオン重合性ィ匕合物を用い たインク (例えば、特許文献 4〜7参照。)は、酸素阻害作用を受けることはないが、分 子レベルの水分 (湿度)の影響を受けやす 、と 、つた問題がある。また硬化皮膜の基 材への密着性、皮膜の硬さ、柔軟性はいまだ不十分であり。特に皮膜形成後の光に 対する堅牢性が低 、欠点がある。
また従来のカチオン重合性紫外線硬化組成物では、低粘度と高硬化性の両立が不 充分であり、比較的高粘度なカチオン重合性紫外線硬化組成物を用いたカチオン 重合性紫外線硬化型インクジェットインクでは吐出されたインク滴の液柱が長くなるこ と力 サテライトが増加しやすぐこのサテライトが原因でミストが発生し、得られる画質 に影響を与えるという問題があった。
特許文献 1:特開平 6— 200204号公報 (請求項、実施例)
特許文献 2 :特表 2000— 504778号公報 (請求項、実施例)
特許文献 3 :特開平 8— 3493号公報 (請求項、実施例)
特許文献 4:特開 2001— 220526号公報 (請求項、実施例)
特許文献 5 :特開 2002— 188025号公報 (請求項、実施例)
特許文献 6 :特開 2002— 317139号公報 (請求項、実施例)
特許文献 7:特開 2003 - 55449号公報 (請求項、実施例)
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0006] 本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その第 1の目的は、低粘度であ り、環境湿度の影響がなく高感度で硬化し、さらには硬化皮膜の基材への密着性、 皮膜の硬さ、柔軟性、及び皮膜の光に対する堅牢性 (光照射による皮膜の着色が少
ない、皮膜の機械強度の劣化が少ない)に優れた活性光線硬化組成物、それを含 有する活性光線硬化型インク(以後、単にインクともいう)、及び該インクを用いた画 像形成方法を提供することにあり、また、更に第 2の目的は、臭気が少なぐ低刺激で ありながら、保存性に優れ、高硬度で且つ長期間の保存前後にも十分な硬さと柔軟 性を保持する硬化膜を形成可能な塗膜を、様々な環境下、特に湿度の高い雰囲気 下においても安定な印字を形成することが出来る重合性組成物とそれを用いた重合 性インク、画像形成方法、インクジェット記録装置及びエポキシィ匕合物を提供すること にある。
課題を解決するための手段
[0007] 本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
[0008] (1)下記一般式(1)で表されるエポキシィ匕合物および活性光線の照射により酸を 発生する化合物を含有することを特徴とする重合性活性光線硬化組成物。
[0010] (式中、 Xは、酸素原子、硫黄原子、— SO—、 -SO―、— CBr―、— C (CBr ) -
2 2 3 2 及び— C (CF ) —からなる群から選択される 2価の基を表す。 は、それぞれ
3 2
同一であっても異なっていてもよぐこれらは、水素原子、ハロゲン原子、あるいは酸 素原子もしくはハロゲン原子を含んでもよい炭化水素基 (炭素数 1〜8)、又は置換基 を有してもよいアルコキシ基 (炭素数 1〜8)を表す。 )
(2)下記一般式 (2)で表されるエポキシィ匕合物の少なくとも 1種を含有することを特 徴とする前記(1)に記載の重合性活性光線硬化組成物。
[0012] (式中、 R及び Rはそれぞれ同一であっても異なっていてもよぐ水素原子またはァ
1 2
ルキル基を表す。 Rは水素原子、ハロゲン原子または置換基を表す。 R、 R及び R
3 4 5 6 は水素原子、ハロゲン原子、または C*で表される炭素原子に炭素原子、窒素原子、 または硫黄原子を介して結合する置換基を表す。ただし、 R、 R及び Rのうち少なく
4 5 6
とも 1つは水素原子である。 )
(3)ォキセタンィ匕合物を含有することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の活性 光線硬化組成物。
[0013] (4)前記活性光線の照射により酸を発生する化合物がォニゥム塩ィ匕合物であること を特徴とする前記(1)〜(3)の ヽずれか 1項に記載の重合性活性光線硬化組成物。
[0014] (5)前記活性光線の照射により酸を発生する化合物がスルホ二ゥム塩ィ匕合物であ ることを特徴とする前記(1)〜 (4)の ヽずれか 1項に記載の重合性活性光線硬化組 成物。
[0015] (6)前記活性光線の照射により酸を発生する化合物が下記一般式 (I 1)で表され るスルホユウム塩ィ匕合物であることを特徴とする前記(1)〜(5)の 、ずれか 1項に記 載の重合性活性光線硬化組成物。
[0016] [化 3] 般式 (1—1》
[0017] (式中、 R 、R 、R は置換基を表し、 m、 n、 pは 0〜2の整数を表す。 X—は対イオン
を表す。)
(7)前記(1)〜(6)の ヽずれか 1項に記載の重合性活性光線硬化組成物を含有す ることを特徴とする活性光線硬化型インク。
[0018] (8) 25°Cにおける粘度が 7〜40mPa' sであることを特徴とする前記(7)に記載の 活性光線硬化型インク。
[0019] (9)顔料を含有することを特徴とする前記(7)又は (8)に記載の活性光線硬化型ィ ンク。
[0020] (10)インクジェット記録ヘッドより、前記(7)〜(9)のいずれ力 1項に記載の活性光 線硬化型インクを記録材料上に画像様に噴射して、該記録材料上に印刷を行う画像 形成方法であって、該活性光線硬化型インクが着弾した後、 0. 001〜1. 0秒の間に 活性光線を照射して該活性光線硬化型インクを硬化させることを特徴とする画像形 成方法。
[0021] (11)インクジェット記録ヘッドより、前記(7)〜(9)のいずれ力 1項に記載の活性光 線硬化型インクを記録材料上に画像様に噴射して、該記録材料上に印刷を行う画像 形成方法であって、該インクジェット記録ヘッドの各ノズルより吐出する最小インク液 滴量が 2〜 15plであることを特徴とする画像形成方法。
[0022] また、前記第 2の目的については以下の手段により達成される。
[0023] (12)下記一般式 (X)で表される化合物を少なくとも一種含有することを特徴とする 重合性活性光線硬化組成物。
(式中、 Rx 、 Rx 、 Rx 、 Rxは水素原子またはアルキル基を表し、 R 、 Rは置換基を
1 2 3 4 1 2 表し、 Xは酸素原子、硫黄原子、 -CR (R ) 一、 SO— , -SO 一、—CO—、 -C
3 4 2
S およびこれらを任意に組み合わせた連結基を表し、 R 、 Rは水素原子または置
3 4
換基を表し、 jおよび kは 0から 3の整数を表す。ただし、 Rxと Rxが同時に水素原子
になることは無く、かつ、 Rxと Rxが同時に水素原子になることは無い。 )
3 4
( 13) 25°Cにおける粘度が 1〜500mPa · sであることを特徴とする前記( 12)に記載 の重合性活性光線硬化組成物。
[0026] (14)さらにォキセタンィ匕合物の少なくとも 1種を含有することを特徴とする前記( 12
)または(13)に記載の重合性活性光線硬化組成物。
[0027] (15)ォキセタンィ匕合物がォキセタン環の 2位に置換基を有さないォキセタンィ匕合 物であることを特徴とする前記(14)に記載の重合性活性光線硬化組成物。
[0028] (16)ォキセタン環の 2位に置換基を有さないォキセタン化合物が二つ以上のォキ セタン環を有する多官能のォキセタン化合物であることを特徴とする前記(14)または
(15)に記載の重合性活性光線硬化組成物。
[0029] ( 17)さらに下記一般式 (A)で表されるエポキシィ匕合物の少なくとも 1種を含有する ことを特徴とする前記(12)〜(16)のいずれか 1項に記載の重合性活性光線硬化組 成物。
[0030] [化 5]
—般式 (Α) j
(Rl0l)m10
[0031] (式中、 R はカチオン重合性あるいはラジカル重合性の反応性の官能基を含まない
101
置換基を表し、 mlOは 1、 2、 3または 4を表す。)
(18)さらに重合開始剤を含有することを特徴とする前記(12)〜(17)のいずれ力 1 項に記載の重合性活性光線硬化組成物。
[0032] (19)重合開始剤が活性光線の照射により酸を発生する化合物であることを特徴と する前記(18)に記載の重合性活性光線硬化組成物。
[0033] (20)活性光線の照射により酸を発生する化合物がォ-ゥム塩ィ匕合物であることを 特徴とする前記(19)に記載の重合性活性光線硬化組成物。
[0034] (21)活性光線の照射により酸を発生する化合物がスルホユウム塩ィ匕合物であるこ とを特徴とする前記(19)または(20)の 、ずれかに記載の重合性活性光線硬化組
成物。
[0035] (22)前記(12)〜(21)の ヽずれか 1項に記載の重合性活性光線硬化組成物を熱 または活性光線により重合することを特徴とする重合方法。
[0036] (23)前記(12)〜(21)の 、ずれか一項に記載の重合性活性光線硬化組成物を 含有することを特徴とする活性光線硬化型インク。
[0037] (24) 25°Cにおける粘度が 7〜40mPa' sであることを特徴とする前記(23)に記載 の活性光線硬化型インク。
[0038] (25)インクジェット記録ヘッドより、前記(23)または(24)に記載の活性光線硬化型 インクを記録材料上に画像様に噴射し、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法で あって、該活性光線硬化型インクが着弾した後、 0. 001〜1. 0秒の間に活性光線を 照射して活性光線硬化型インクを硬化させることを特徴とする画像形成方法。
[0039] (26)インクジェット記録ヘッドより、前記(23)または(24)に記載の活性光線硬化型 インクを記録材料上に画像様に噴射して該記録材料上に印刷を行う画像形成方法 であって、該インクジェット記録ヘッドの各ノズルより吐出する最小インク液滴量力 2
〜 15plであることを特徴とする画像形成方法。
[0040] (27)前記(25)または(26)に記載の画像形成方法に用いられるインクジェット記録 装置であって、活性光線硬化型インク及び記録ヘッドを 35〜: LOO°Cに加熱した後、 吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
[0041] (28)前記(25)または(26)に記載の画像形成方法に用いられるインクジェット記録 装置が、吐出する際、記録媒体を 35〜60°Cに加温できることを特徴とするインクジェ ット記録装置。
[0042] (29)下記一般式 (XX)で表されることを特徴とするエポキシィ匕合物。
[0043] [化 6]
[0044] (式中 Rx、 Rxx、 Rxxはアルキル基を表し、 Xxは酸素原子または— CRxx (Rxx )
を表し、 Rxx、 Rxxは水素原子またはアルキル基を表し、 jxおよび kxは 0から 3の
3 4
整数を表す。 )
(30)下記一般式 (XX— 2)で表されることを特徴とするエポキシィ匕合物。
[0046] (式中 Rxx , Rxx は水素原子または炭素数 1から 4のアルキル基を表し、 Rxx 、R
21 22 23
XX は水素原子またはアルキル基を表す。 )
24
発明の効果
[0047] 請求の範囲第 1項〜 11項の発明により、第 1の目的である、低粘度であり、環境湿 度の影響がなく高感度で硬化し、さらには硬化皮膜の基材への密着性、皮膜の硬さ
、柔軟性、及び皮膜の光に対する堅牢性 (光照射による皮膜の着色が少ない、皮膜 の機械強度の劣化が少ない)に優れた重合性活性光線硬化組成物、それを含有す る活性光線硬化型インク、及び該インクを用いた画像形成方法を提供することができ る。
[0048] また、請求の範囲第 12項〜 30項の発明により、前記第 2の目的である、臭気が少 なぐ低刺激でありながら、保存性に優れ、高硬度で且つ長期間の保存前後にも十 分な硬さと柔軟性を保持する硬化膜を形成可能な塗膜を、様々な環境下、特に湿度 の高い雰囲気下においても安定な印字を形成することが出来る重合性活性光線硬 化組成物とそれを用いた活性光線硬化型インク、画像形成方法、インクジェット記録 装置及びエポキシィ匕合物を提供することができた。
図面の簡単な説明
[0049] [図 1]本発明に用いられるインクジェット記録装置の要部の構成を示す図である。
[図 2]本発明に用いられる別のインクジェット記録装置の要部の構成を示す図である
符号の説明
[0050] 1 インクジェット記録装置
2 ヘッドキャリッジ
3 記録ヘッド
4 照射手段
5 プラテン部
6 ガイド部材
7 蛇腹構造
P 記録材料
発明を実施するための最良の形態
[0051] 本発明者は、上記第 1の課題に鑑みて鋭意検討を行った結果、一般式(1)で表さ れる脂環式エポキシ化合物を含有する活性光線硬化組成物を用いた場合に、低粘 度であり、低照度の光源でも環境湿度に影響を受けずに高感度で硬化し、基材への 密着性がよぐ硬くかつ柔軟な硬化膜を形成することを見い出し、請求の範囲第 1項 〜: L 1項に係わる発明に至った次第である。さらに請求の範囲第 1項〜 11項に係わる 発明にお 、ては、一般式(1)または一般式 (2)で表される脂環式エポキシィ匕合物を 併用することで、さらに硬化感度が上昇し、硬化皮膜の光照射による機械的強度の 劣化が少な 、と 、う利点を有することが分力つた。これらの発明では請求の範囲第 3 項に記載するォキセタンィ匕合物を併用することが環境湿度影響をさらに小さいものと し、高感度で硬化するという利点をもたらす。
[0052] 請求の範囲第 1項〜 11項に係わる発明では活性光線により酸を発生する化合物を 含有することが、硬化感度を高めるために好ましぐ酸を発生する化合物がォ -ゥム 塩化合物、なかでも前記一般式 (I 1)で表されるスルホユウム塩ィ匕合物であることが 好ま 、。スルホユウム塩ィ匕合物は硬化後の皮膜の光照射による着色を起こしにく 、 という優れた効果を有することも明らかになった。本発明における活性光線硬化組成 物を含有するインクはさまざまな印刷用インク用途で優れた硬化活性を発現するが、 該インク粘度が 25°Cにおいて 7〜40mPa' sのものはインクジェット用途においてへッ ドカもの小液滴での射出安定性を高める点で好ましい、更に好ましくは 7〜20mPa'
sである。
[0053] 以下、請求の範囲第 1項〜 11項に係わる発明を詳細に説明する。まず、一般式(1
)で表されるエポキシィ匕合物につ 、て詳述する。
[0054] 一般式(1)において、 Xは、酸素原子、硫黄原子、—SO—、—SO—、—CBr—、
2 2
— C (CBr ) 及び C (CF ) —力もなる群力 選択される 2価の基である。
3 2 3 2
[0055] Ri〜R18は、それぞれ同一であっても異なって 、てもよ 、。これらは、水素原子、ノヽ ロゲン原子、酸素原子もしくはハロゲン原子を含んでもよい炭化水素基、又は置換基 を有してもよいアルコキシ基である。 R1と R9は同時に水素原子とはならずに、一方が 水素原子で他方がアルキル基 (好ましくはメチル基)であることがエポキシィヒ合物及 び活性光線硬化組成物の安全性及び安定性が高くなり好ま ヽ。 R1Qと R18につ!/ヽて も同様に、同時に水素原子とはならずに、一方が水素原子で他方がアルキル基 (好 ましくはメチル基)であることが好ましい。これら化合物は以下の文献を参照して合成 することができる。
[0056] 特開 2004— 99467号公報
Neftekhimiya;vol. 12, p353 (1972)
第四版実験化学講座 20有機合成 II、 213〜、平成 4年;丸善 ΚΚ出版
Ed. by Alfred Hasfner;The chemistry of heterocyclic compounds, S mall Ring
Heterocycles part 3 Oxiranes; John & Wiley and Sons, An Intersci ence Publication, New York, 1985
吉村、接着、 29卷 12号、 32 (1985)
吉村、接着、 30卷 5号、 42 (1986)
吉村、接着、 30卷 7号、 42 (1986)
以下に、一般式(1)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定さ れるものではない。
[0057] [化 8]
EP- 1 EP— 2 EP-3
EP- 10 EP- 11 EP- 12
[0058] 次に一般式(2)で表される化合物につ!/、て詳述する。
[0059] R及び Rは水素原子またはアルキル基を表す力 アルキル基として具体的には、
1 2
炭素数 1〜20個のアルキル基 (例えば、メチル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピ ル基、ブチル基等)、炭素数 3〜6個のシクロアルキル基 (例えば、シクロプロピル基、 シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基等)が挙げられる。 Rと Rはそ
1 2 れぞれ同一であっても異なっていてもよぐ好ましくはメチル基である。 Rは水素原子
3
、ハロゲン原子または置換基を表すが、ハロゲン原子として具体的には塩素原子、臭 素原子またはフッ素原子が挙げられる。好ましくはフッ素原子、塩素原子である。 Rと
3 して特に好ましくは水素原子である。
[0060] 置換基として具体的には炭素数 1〜20個のアルキル基 (例えば、メチル基、ェチル 基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等)、炭素数 3〜6個のシクロアルキル基( 例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基等) 、炭素数 1〜20個のアルコキシ基 (例えば、メトキシ基、エトキシ基、 n—プロポキシ基
、 iso プロポキシ基、 n ブトキシ基、 tert ブトキシ基等)、炭素数 2〜20のァシル 基 (例えばァセチル基、プロピオニル基、トリフルォロアセチル基等)、炭素数 2〜20 のァシルォキシ基 (例えばァセトキシ基、プロピオニルォキシ基、トリフルォロアセトキ シ基等)、炭素数 2〜20のァシルチオ基 (例えばァセチルチオ基、プロピオ二ルチオ 基、トリフルォロアセチルチオ基等)、炭素数 2〜20のアルコキシカルボ-ル基 (メトキ シカルボ-ル基、エトキシカルボ-ル基、 tert ブトキシカルボ-ル基等)、炭素数 2 〜20のアルキルチオカルボ-ル基(メチルチオカルボ-ル基、ェチルチオカルボ- ル基、 tert—ブチルチオカルボニル基等)等が挙げられる。置換基として好ましいの は、ハロゲン原子、アルコキシ基、ァシルォキシ基、アルコキシカルボ-ル基である。 R 、 R及び Rは水素原子、ハロゲン原子、または C*で表される炭素原子に炭素原
4 5 6
子、窒素原子または硫黄原子を介して結合する置換基を表すが、ハロゲン原子とし て具体的には塩素原子、臭素原子またはフッ素原子が挙げられる。好ましくは塩素 原子、フッ素原子である。また C*で表される炭素原子に炭素原子、窒素原子または 硫黄原子を介して結合する置換基として具体的にはアルキル基 (例えば、メチル基、 ェチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、 iso ペンチル基、 2—ェチルーへ キシル基、ォクチル基、デシル基等)、ァリール基 (フエニル基、ナフチル基、アントラ -ル基等)、複素環基(2 ピリジル基、 1 ピロリル基、 2 チアゾィル基、 3 チェ- ル基等)、シクロアルキル基 (例えば、シクロへキシル基、シクロへプチル基等)、アル ケ-ル基(例えば、エテュルー 2—プロべ-ル基、 3 ブテュル基、 1ーメチルー 3— プロべ-ル基、 3 ペンテ-ル基、 1ーメチルー 3 ブテュル基等)、シクロアルケ- ル基 (例えば、 1ーシクロアルケ-ル基、 2—シクロアルケ-ル基等)、アルキ-ル基( 例えば、ェチニル基、 1 プロピ-ル基等)、チォ基 (例えば、メチルチオ基、トリフル ォロメチルチオ基、フエ二ルチオ基等)、カルボキシル基、カルボニルァミノ基 (例え ば、ァセチルァミノ基、ベンゾィルァミノ基等)、ウレイド基 (例えば、メチルァミノカルボ -ルァミノ基等)、スルホ -ルァミノ基(例えば、メタンスルホ -ルァミノ基、ベンゼンス ルホ -ルァミノ基等)、スルホ -ル基(例えば、メタンスルホ-ル基、トリフルォロメタン スルホ-ル基、トルエンスルホ -ル基等)、力ルバモイル基(例えば、力ルバモイル基 、 N, N ジメチルカルバモイル基、 N—モルホリノカルボ-ル基等)、スルファモイル
基(スルファモイル基、 N, N—ジメチルスルファモイル基、モルフオリノスルファモイル 基等)、ニトロ基、シァノ基、スルホンアミド基 (例えば、メタンスルホンアミド基、ブタン スルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基等)、アミノ基 (例えばアミノ基、 N, N—ジ メチルァミノ基、 N, N—ジェチルァミノ基、ァ-リノ基等)、スルホ基、ホスフオノ基、サ ルファイト基、スルフィノ基、スルホ -ルァミノカルボ-ル基(例えば、メタンスルホ-ル ァミノカルボ-ル基、エタンスルホ-ルァミノカルボ-ル基、ベンゼンスルホ -ルァミノ 基等)、カルボニルアミノスルホ -ル基 (例えば、ァセトアミドスルホ -ル基、メトキシァ セトアミドスルホニル基、ベンズアミドスルホ -ル基等)、ァミノカルボ-ル基 (例えば、 ァセトアミドカルボ-ル基、メトキシァセトアミドカルボ-ル基、ベンズアミドカルボ-ル 基等)、スルフィエルァミノカルボ-ル基(例えば、メタンスルフィエルァミノカルボ-ル 基、エタンスルフィエルァミノカルボ-ル基、ベンゼンスルフィエルァミノカルボ-ル基 等)、下記 *で表される基が置換したアルキル基 (メトキシメチル基、エトキシメチル基 、メトキシェチル基、フエノキシェチル基、カルボキシメチル基、アミノメチル基、スル ホンアミドメチル基等)、下記 *で表される基が置換したァリール基 (p—メトキシフエ -ル基、 p—スルホンアミドフエ-ル基、 2クロ口— 6ピリジル基、 m—-トロフエ-ル基) 等が挙げられる。 R、 R及び Rとして好ましくはアルキル基、及び下記 *で表される
4 5 6
基が置換したアルキル基であり、より好ましくはアルキル基である。また、 R、 R及び
4 5
Rの少なくとも 1つは水素原子である力 好ましくは 2つが水素原子でありその他がァ
6
ルキル基、または下記 *で表される基が置換したアルキル基の場合である。
[0062] *で表される基としては、具体的にはアルキル基、シクロアルキル基、ァルケ-ル基 、シクロアルケ-ル基、アルキニル基、ァリール基、複素環基、アルコキシ基、ァリー ルォキシ基、ァシル基、カルボ-ルォキシ基、チォ基、カルボキシル基、カルボニル アミノ基、ウレイド基、スルホ -ルァミノ基、スルホ-ル基、力ルバモイル基、スルファモ ィル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、シァノ基、スルホンアミド基、アミノ基、スルホ基、ホ スフオノ基、サルファイト基、スルフィノ基、スルホ -ルァミノカルボ-ル基、カルボ-ル アミノスルホ -ル基、ァミノカルボ-ル基、スルフィエルァミノカルボ-ル基等が挙げら れる。
[0063] 以下に、好ましい、請求の範囲第 1項〜 11項に記載された発明に係るエポキシィ匕
合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない
[0064] [化 9]
[0065] [化 10]
[0066] これらのエポキシ化合物の合成は、米国特許第 2, 745, 847号、同第 2, 750, 39 5号、同第 2, 853, 498号、同第 2, 853, 499号、同第 2, 863, 881号明細書に記 載の方法に準じて行うことができる。
[0067] また、請求の範囲第 1項〜 11項に係わる発明においては上記一般式(2)以外にも 公知のエポキシ化合物を使うことができる。例えば、特開平 8— 277320号、特開平 8 333438号、特開平 9 151237号、特開平 10— 245430号公報等に記載のェ ポキシィ匕合物である。
[0068] 次に、本発明に係るォキセタンィ匕合物 (本明細書中においては、ォキセタン環含有 化合物、ォキセタンィ匕合物ともいい、いずれも同義の化合物を表す)について説明す る。ォキセタン環とは環状 4員環エーテル構造を表す。
[0069] 請求の範囲第 1項〜 11項に係わる発明にお 、ては下記一般式 (3)で表されるォキ セタンィ匕合物が好ましい。
[0071] 一般式(3)において、 R 〜R は、各々水素原子または置換基を表す。ただし、 R
Dl D6 I
〜R は全てが同時に水素原子を表すことはない。
1 D6
[0072] 一般式(3)において、 R 〜R で表される置換基としては、例えば、アルキル基 (メ
チル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、 tert ブチル基、ペンチル基、へキ シル基、ォクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、シ クロペンチル基、シクロへキシル基等)、ァルケ-ル基(例えば、ビニル基、 1 プロべ -ル基、 2—プロべ-ル基、 2—ブテュル基、ァリル基等)、アルキ-ル基 (例えば、ァ セチレ-ル基、 1 プロピ-ル基、 2—プロピ-ル基、 2—プチ-ル基、プロパルギル 基等)、アルコキシ基 (例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルォキシ基、ペンチル ォキシ基、へキシルォキシ基、ォクチルォキシ基、ドデシルォキシ基、シクロペンチル ォキシ基、シクロへキシルォキシ基等)、芳香族炭化水素基 (例えば、フ ニル基、ナ フチル基、アントラセ-ル基等)、複素芳香族基 (例えば、フリル基、チェ-ル基、ピリ ジル基、ピリダジ -ル基、ピリミジル基、ビラジル基、トリアジル基、イミダゾリル基、ビラ ゾリル基、チアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾォキサゾリル基、キナゾリル基、 フタラジル基、ピロリル基、 2—キノリル基、 1 イソキ-リル基等)、複素環基 (例えば 、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、ォキサゾリジル基、 2—テトラヒドロフ ラ-ル基、 2—テトラヒドロチェ-ル基、 2—テトラヒドロビラ-ル基、 3—テトラヒドロビラ ニル基等)、ハロゲン原子 (例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)、フッ化炭 化水素基(例えば、フルォロメチル基、トリフルォロメチル基、ペンタフルォロェチル 基、ペンタフルオロフェ-ル基等)、が挙げられる。 R と R 、R と R 、R と R が互
Dl D2 D3 D4 D5 D6 いに結合して 2価の基となり環を形成してもよい。 R 〜R で各々表される置換基とし
Dl D6
て好ましいのは、アルキル基、アルコキシ基、ァシルォキシ基、アルコキシカルボ-ル 基、芳香族炭化水素基、複素芳香族基、ハロゲン原子、フッ化炭化水素基である。 特に好ましくはアルキル基、芳香族炭化水素基である。
[0073] これらの R 〜R で各々表される基は、さらに置換基を有していてもよい。
Dl D6
[0074] R 〜R で表される置換基に置換可能な基の例としてはアルキル基 (メチル基、ェ
Dl D6
チル基、プロピル基、イソプロピル基、 tert ブチル基、ペンチル基、へキシル基、ォ クチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、シクロペンチ ル基、シクロへキシル基等)、ァルケ-ル基(例えば、ビニル基、 1 プロべ-ル基、 2 プロぺニル基、 2—ブテュル基、ァリル基等)、アルキニル基 (例えば、ァセチレ- ル基、 1 プロピ-ル基、 2—プロピニル基、 2—ブチュル基、プロパルギル基等)、芳
香族炭化水素基 (例えば、フ ニル基、ナフチル基、アントラセニル基等)、複素芳香 族基 (例えば、フリル基、チェニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジル基、ビラ ジル基、トリアジル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ベンゾイミダゾリル 基、ベンゾォキサゾリル基、キナゾリル基、フタラジル基、ピロリル基、 2—キノリル基、 1 イソキ-リル基等)、複素環基 (例えば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリ ル基、ォキサゾリジル基、 2—テトラヒドロフラ-ル基、 2—テトラヒドロチェニル基、 2— テトラヒドロビラ-ル基、 3—テトラヒドロビラニル基等)、アルコキシ基 (例えば、メトキシ 基、エトキシ基、プロピルォキシ基、ペンチルォキシ基、へキシルォキシ基、ォクチル ォキシ基、ドデシルォキシ基、シクロペンチルォキシ基、シクロへキシルォキシ基等) 、ァリールォキシ基 (例えば、フエノキシ基、ナフチルォキシ基等)、アルキルチオ基( 例えば、メチルチオ基、ェチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、へキシル チォ基、ォクチルチオ基、ドデシルチオ基、シクロペンチルチオ基、シクロへキシルチ ォ基等)、ァリールチオ基 (例えば、フエ-ルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルコキシ カルボ-ル基(例えば、メチルォキシカルボ-ル基、ェチルォキシカルボ-ル基、ブ チルォキシカルボ-ル基、ォクチルォキシカルボ-ル基、ドデシルォキシカルボ-ル 基等)、ァリールォキシカルボ-ル基 (例えば、フエ-ルォキシカルボ-ル基、ナフチ ルォキシカルボ-ル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホ -ル基、メチルァ ミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホ -ル基、ブチルアミノスルホ -ル基、へキシル アミノスルホ -ル基、シクロへキシルアミノスルホ -ル基、ォクチルアミノスルホ -ル基 、ドデシルアミノスルホ-ル基、フエ-ルアミノスルホ -ル基、ナフチルアミノスルホ- ル基、 2—ピリジルアミノスルホ -ル基等)、ァシル基 (例えば、ァセチル基、ェチルカ ルボニル基、プロピルカルボ-ル基、ペンチルカルボ-ル基、シクロへキシルカルボ ニル基、ォクチルカルポ-ル基、 2—ェチルへキシルカルボ-ル基、ドデシルカルボ ニル基、フヱ-ルカルポ-ル基、ナフチルカルボ-ル基、ピリジルカルボ-ル基等)、 ァシルォキシ基(例えば、ァセチルォキシ基、ェチルカルボ-ルォキシ基、ブチルカ ルボニルォキシ基、ォクチルカルボ-ルォキシ基、ドデシルカルボ-ルォキシ基、フ ェニルカルボ-ルォキシ基等)、アミド基 (例えば、メチルカルボ-ルァミノ基、ェチル カルボ-ルァミノ基、ジメチルカルボ-ルァミノ基、プロピルカルボ-ルァミノ基、ペン
チルカルボ-ルァミノ基、シクロへキシルカルボ-ルァミノ基、 2—ェチルへキシルカ ルポ-ルァミノ基、ォクチルカルボ-ルァミノ基、ドデシルカルボ-ルァミノ基、フエ- ルカルボ-ルァミノ基、ナフチルカルボ-ルァミノ基等)、力ルバモイル基(例えば、ァ ミノカルボニル基、メチルァミノカルボ-ル基、ジメチルァミノカルボ-ル基、プロピル ァミノカルボ-ル基、ペンチルァミノカルボ-ル基、シクロへキシルァミノカルボ-ル基 、ォクチルァミノカルボ-ル基、 2—ェチルへキシルァミノカルボ-ル基、ドデシルアミ ノカルボ-ル基、フ -ルァミノカルボ-ル基、ナフチルァミノカルボ-ル基、 2—ピリ ジルァミノカルボ-ル基等)、ウレイド基 (例えば、メチルウレイド基、ェチルウレイド基 、ペンチルゥレイド基、シクロへキシルウレイド基、ォクチルゥレイド基、ドデシルゥレイ ド基、フエ-ルゥレイド基、ナフチルウレイド基、 2—ピリジルアミノウレイド基等)、スル フィエル基(例えば、メチルスルフィ-ル基、ェチルスルフィ-ル基、ブチルスルフィ二 ル基、シクロへキシルスルフィ-ル基、 2—ェチルへキシルスルフィエル基、ドデシル スルフィエル基、フエ-ルスルフィ-ル基、ナフチルスルフィ-ル基、 2—ピリジルスル フィエル基等)、アルキルスルホ -ル基(例えば、メチルスルホ -ル基、ェチルスルホ ニル基、ブチルスルホ -ル基、シクロへキシルスルホ -ル基、 2—ェチルへキシルス ルホ -ル基、ドデシルスルホ -ル基等)、ァリールスルホ -ル基(フヱ-ルスルホ-ル 基、ナフチルスルホニル基、 2—ピリジルスルホニル基等)、アミノ基 (例えば、アミノ基 、ェチルァミノ基、ジメチルァミノ基、ブチルァミノ基、シクロペンチルァミノ基、 2—ェ チルへキシルァミノ基、ドデシルァミノ基、ァ-リノ基、ナフチルァミノ基、 2—ピリジル アミノ基等)、ハロゲン原子 (例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、フッ化炭 化水素基(例えば、フルォロメチル基、トリフルォロメチル基、ペンタフルォロェチル 基、ペンタフルオロフェ-ル基等)、シァノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シ リル基 (例えば、トリメチルシリル基、トリイソプロビルシリル基、トリフエ-ルシリル基、フ ェニルジェチルシリル基等)、水酸基、ニトロ基、カルボキシル基等が挙げられ、これ らの置換基は、上述した R 〜R で各々表される置換基に置換可能な基の例と同義
Dl D6
の基によってさらに置換されていてもよぐまた、これらの置換基は複数が互いに結合 して環を形成して 、てもよ 、。
R 〜R で表される置換基に置換可能な基として好ましいのは、ハロゲン原子、ァ
ルキル基、アルコキシ基、ァシルォキシ基、アルコキシカルボ-ル基、芳香族炭化水 素基、複素芳香族基、水酸基、フッ化炭化水素基である。 R 〜R で表される置換
Dl D6
基の少なくとも 1つ力 ォキセタン環を置換基として有し、二官能以上の多官能ォキ セタンィ匕合物となってもょ 、。
[0076] 本発明に係るォキセタンィ匕合物は、ォキセタン環の 2位または 3位に置換基を有す ることが好ましい。
[0077] ォキセタン環の 2位に置換可能な置換基としては特に制限はないが、好ましくは、 芳香族基であり、芳香族基としては、上述した、芳香族炭化水素基 (例えば、フエ二 ル基、ナフチル基、アントラセニル基等)、複素芳香族基 (例えば、フリル基、チェ- ル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジル基、ビラジル基、トリアジル基、イミダゾリ ル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾォキサゾリル基、キナ ゾリル基、フタラジル基、ピロリル基、 2—キノリル基、 1—イソキ-リル基等)と同義の 基を表す。これらの芳香族基はさらに置換基を有していてもよぐ置換基の例としては 、上述したハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ァシルォキシ基、アルコキシ力 ルポニル基と同義の基である。 2位の置換基が芳香族基の場合、さらに 3位に置換基 を有していてもよぐ好ましい置換基の例としては、上述したアルキル基、アルコキシ 基と同義の基である。
[0078] 2位に置換基を有するォキセタンィ匕合物は下記一般式 (A )または下記一般式 (B
0 0
)で表されるォキセタンィ匕合物がより好ま 、。
[0079] [化 12] 一般式 (Ao)
一般式 (A )中、 Qは (mA+nA)価の芳香族基を表し、 R 〜R は各々水素原子
0 A Al A4
または置換基を表し、 R は置換基を表し、 mAは 1〜3の整数を表し、 nAは 0〜5の
A5
整数を表す。 Qで表される芳香族基は、(mA+nA)価の上述した芳香族基と同義
の基を表す。 R 〜R で表される置換基は上述した R 〜R で表される置換基と同
Al A4 Dl D6 義の基を表し、好ましくは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基である。 R で表さ
A5 れる置換基は上述した R 〜R
Dl D6で表される置換基と同義の基を表し、複数個の R
A5 は各々同一でも異なっていてもよぐ互いに結合して 2価の基となり環を形成してもよ い。 R は好ましくは、アルキル基、アルコキシ基であり、複数個の R のうち少なくとも
A5 A5 一つはアルコキシ基であることがより好ましい。 mAは好ましくは 1〜2の整数であり、 n Aは好ましくは 0〜3の整数であり、より好ましくは 0〜2の整数であり、 mA+nAは 1〜 6の整数であることが好ましぐより好ましくは 1〜3の整数である。
[0082] 一般式 (B )中、 Qは (nB + 2)価の芳香族基を表し、 R 〜R は各々水素原子ま
0 B Bl B4 たは置換基を表し、 R は置換基を表し、 Lは mB価の連結基を表し、 mBは 2〜4の
B5 B
整数を表し、 nBは 0〜4の整数を表す。
[0083] Qで表される芳香族基は、(nB + 2)価の上述した芳香族基と同義の基を表す。
B
R 〜R
Bl B4で表される置換基は上述した R〜R
1 6で表される置換基と同義の基を表し、
R 〜R は各々好ましくは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基である。 R で表さ
Bl B4 B5 れる置換基は上述した R〜R
1 6で表される置換基と同義の基を表し、複数個の R
B5は 各々同一でも異なっていてもよぐ互いに結合して 2価の基となり環を形成してもよい 。 R はアルキル基、アルコキシ基であることがより好ましい。 mBは好ましくは 2または
B5
3の整数であり、 nBは好ましくは 0〜3の整数であり、より好ましくは 0〜2の整数であ る。
[0084] Lは、主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数 0〜15の mB価の連
B
結基あるいは単結合であることが好ましぐ主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んで もよい 2価の連結基の例としては、以下の列挙する基及びこれらの基と O 基、
S 基、— CO 基、—cs 基を複数組み合わせてできる基を挙げることができる。 メチレン基 [― CH―]、ェチリデン基 [>CHCH ]、イソプロピリデン [>C(CH ) ]
2 3 3 2
、 1, 2—エチレン基 [ CH CH―]、 1, 2—プロピレン基 [― CH(CH )CH―]、 1
2 2 3 2
, 3 プロパンジィル基 [ CH CH CH― ]、 2, 2 ジメチルー 1, 3 プロパンジィ
2 2 2
ル基 [― CH C(CH ) CH― ]、 2, 2 ジメトキシ— 1, 3 プロパンジィル基 [ CH
2 3 2 2 2
C(OCH) CH―]、 2, 2 ジメトキシメチル— 1, 3 プロパンジィル基 [― CH C(C
3 2 2 2
H OCH ) CH―]、 1—メチル― 1, 3 プロパンジィル基 [― CH(CH )CH CH
2 3 2 2 3 2 2 一]、 1, 4 ブタンジィル基 [ CH CH CH CH一]、 1, 5 ペンタンジィル基 [
2 2 2 2
CH CH CH CH CH—]、ォキシジエチレン基 [ CH CH OCH CH—]、チォジ
2 2 2 2 2 2 2 2 2
エチレン基 [― CH CH SCH CH—]、 3—ォキソチオジェチレン基 [ CH CH S
2 2 2 2 2 2
OCH CH― ]、 3, 3 ジォキソチオジェチレン基 [ CH CH SO CH CH― ]、 1
2 2 2 2 2 2 2
, 4 ジメチル— 3—ォキサ—1, 5 ペンタンジィル基 [― CH(CH )CH OCH(CH
3 2
)CH―]、 3—ォキソペンタンジィル基 [ CH CH COCH CH― ]、 1, 5 ジォキ
3 2 2 2 2 2
ソ一 3—ォキサペンタンジィル基 [ COCH OCH CO— ]、 4—ォキサ 1, 7 へ
2 2
プタンジィル基 [ CH CH CH OCH CH CH―]、 3, 6 ジォキサ一 1, 8—オタ
2 2 2 2 2 2
タンジィル基 [ CH CH OCH CH OCH CH―]、 1, 4, 7 トリメチル 3, 6 ジ
2 2 2 2 2 2
ォキサ― 1, 8 オクタンジィル基 [― CH(CH )CH OCH(CH )CH OCH(CH )
3 2 3 2 3
CH―]、 5, 5 ジメチル— 3, 7 ジォキサ— 1, 9 ノナンジィル基 [ CH CH O
2 2 2
CH C(CH ) CH OCH CH一]、 5, 5 ジメトキシ一 3, 7 ジォキサ一 1, 9 ノナ
2 3 2 2 2 2
ンジィル基 [― CH CH OCH C(OCH ) CH OCH CH― ]、 5, 5—ジメトキシメチ
2 2 2 3 2 2 2 2
ルー 3, 7 ジォキサ— 1, 9 ノナンジィル基 [ CH CH OCH C(CH OCH ) C
2 2 2 2 3 2
H OCH CH—]、4, 7 ジォキソ一 3, 8 ジォキサ一 1, 10 デカンジィル基 [
2 2 2
CH CH O-COCH CH CO— OCH CH一]、 3, 8—ジォキソ一4, 7—ジォキサ
2 2 2 2 2 2
-1, 10 デカンジィル基 [ CH CH CO-OCH CH O— COCH CH― ]、 1, 3
2 2 2 2 2 2
—シクロペンタンジィル基 [ 1, 3— CH― ]、 1, 2 シクロへキサンジィル基 [ 1,
5 8
2-C H ―]、 1, 3 シクロへキサンジィル基 [ 1, 3-CH ―]、 1, 4 シクロへ
6 10 6 10
キサンジィル基 [ 1, 4-CH 一]、 2, 5—テトラヒドロフランジィル基 [2, 5-CH
6 10 4 6
O— ]、 p フエ二レン基 [― p— C H一]、 m—フエ二レン基 [― m— C H一]、 a, a
' — o キシリレン基 [— o— CH— C H— CH— ]、 α, α' —m キシリレン基 [
2 6 4 2
-m-CH -CH -CH一]、 a, a p キシリレン基 [ p— CH—C H—C
2 6 4 2 2 6 4
H―]、フラン一 2, 5 ジィル一ビスメチレン基 [2, 5-CH— C H O— CH―]、チ
2 2 4 2 2 ォフェン一 2, 5 ジィル一ビスメチレン基 [2, 5-CH― C H S— CH―]、イソプロ
2 4 2 2
ピリデンビスー p フエ二レン基 [ p— CH— C(CH) — p— CH—]
6 4 3 2 6 4
3価以上の連結基としては、上記で列挙した 2価の連結基から任意の部位の水素 原子を必要なだけ除いてできる基、及びそれらと O 基、 S 基、 CO 基、 -CS-基を複数組み合わせてできる基を挙げることができる。
[0086] 上述したォキセタンィ匕合物の製造方法は特に制限されず、従来知られた方法に従 えばよぐ以下の文献に記載の方法に準じて合成することができる。
[0087] (l)Hu Xianming, Richard M. Kellogg, Synthesis, 533〜538, May (19 95)
(2) A. O. Fitton, J. Hill, D. Ejane, R. Miller, Synth. , 12, 1140(1987)
(3): Toshiro Imai and Shinya Nishida, Can. J. Chem. Vol. 59, 2503 〜2509(1981)
(4): Nobujiro ¾himizu, Shintaro Yamaoka and Yuho Tsuno, Bull. C hem. Soc. Jpn. , 56, 3853〜3854(1983)
(5): Walter Fisher and Cyril A. Grob, Helv. Chim. Acta. , 61, 2336 ( 1978)
(6): Chem. Ber. 101, 1850(1968)
(7): 'Heterocyclic Compounds with Three—
and Four— membered Rings", Part Two, Chapter IX, Interscience P ublishers, John Wiley
& Sons, New York (1964)
(8): Bull. Chem. Soc. Jpn. , 61, 1653(1988)
(9): Pure Appl. Chem. , A29(10), 915(1992)
(10) j:Pure Appl. Chem. , A30(2&3) , 189(1993)
(11):特開平 6— 16804号公報
(12) :ドイツ特許第 1, 021, 858号明細書
以下に一般式 (3)、一般式 (A )、一般式 (B )で表されるォキセタン化合物の例を
0 0
挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
[化 14]
998TZ0/S00Zdf/X3d z C69..0/900Z OAV
[0091] ォキセタン環の 3位に置換可能な置換基としては特に制限はないが、好ましくは上 述したアルキル基、アルコキシ基、ァシルォキシ基、アルコキシカルボ-ル基、芳香 族炭化水素基、複素芳香族基、ハロゲン原子、フッ化炭化水素基と同義の基を挙げ ることがでさる。
[0092] 3位に置換基を有するォキセタンィ匕合物としては、 2位が置換されていないォキセタ
ン化合物がより好ま U、。 2位が置換されて 、な 、ォキセタン化合物の 1例としては、 下記一般式(101)で示される化合物が挙げられる。
[0094] 一般式(101)にお 、て、 RA1は水素原子やメチル基、ェチル基、プロピル基、プチ ル基等の炭素数 1〜6のアルキル基、炭素数 1〜6のフルォロアルキル基、ァリル基、 ァリール基、フリル基またはチェニル基である。 はメチル基、ェチル基、プロピル 基、ブチル基等の炭素数 1〜6個のアルキル基、 1 プロべ-ル基、 2 プロべ-ル 基、 2—メチルー 1 プロべ-ル基、 2—メチルー 2—プロべ-ル基、 1ーブテュル基 、 2 ブテュル基、 3 ブテュル基等の炭素数 2〜6個のァルケ-ル基、フエ-ル基、 ベンジル基、フルォ口べンジル基、メトキシベンジル基、フエノキシェチル基等の芳香 環を有する基、ェチルカルボ-ル基、プロピルカルボ-ル基、ブチルカルボ-ル基 等の炭素数 2〜6個のアルキルカルボ-ル基、エトキシカルボ-ル基、プロポキシ力 ルボニル基、ブトキシカルボ-ル基等の炭素数 2〜6個のアルコキシカルボ-ル基、 またはェチルカルバモイル基、プロピル力ルバモイル基、ブチルカルバモイル基、ぺ ンチルカルバモイル基等の炭素数 2〜6個の N アルキル力ルバモイル基等である。 本発明で使用するォキセタンィ匕合物としては、 1個のォキセタン環を有する化合物を 使用することが、得られる組成物が粘着性に優れ、低粘度で作業性に優れるため、 特に好ましい。
[0095] 2個のォキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(102)で示される 化合物等が挙げられる。
[0097] 一般式(102)において、 R は上記一般式(101)におけるそれと同様の基である。
RA3は、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等の線状または分枝状アルキ レン基、ポリ(エチレンォキシ)基、ポリ(プロピレンォキシ)基等の線状または分枝状 ポリ(アルキレンォキシ)基、プロべ-レン基、メチルプロべ-レン基、ブテ-レン基等 の線状または分枝状不飽和炭化水素基、またはカルボ-ル基またはカルボ二ル基を 含むアルキレン基、カルボキシル基を含むアルキレン基、力ルバモイル基を含むアル キレン基等である。
[0098] また、 RA3としては、下記一般式(103)、(104)及び(105)で示される基力も選択さ れる多価基ち挙げることがでさる。
[0100] 一般式(103)にお 、て、 RA4は水素原子やメチル基、ェチル基、プロピル基、プチ ル基等の炭素数 1〜4個のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキ シ基等の炭素数 1〜4個のアルコキシ基、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、二 トロ基、シァノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボキシル基、カルボキシル基、また は力ルバモイル基である。
[0101] [化 20] 一般式 (104)
[0102] 一般式(104)において、 R
A5は酸素原子、硫黄原子、メチレン基、 NH、 SO、 SO、
2
C (CF ) 、または C (CH )を表す。
3 2 3 2
[0104] 一般式(105)にお 、て、 RA6はメチル基、ェチル基、プロピル基、ブチル基等の炭 素数 1〜4個のアルキル基、またはァリール基である。 nは 0〜2000の整数である。 R A7はメチル基、ェチル基、プロピル基、ブチル基の炭素数 1〜4個のアルキル基、また はァリール基である。 RA7としては、さらに下記一般式(106)で示される基力も選択さ れる基ち挙げることがでさる。
[0105] [化 22] 一般式 ί 106)
RAS R*8
— O— Si-O-)— Si— A8
[0106] 一般式(106)にお 、て、 RA8はメチル基、ェチル基、プロピル基、ブチル基等の炭 素数 1〜4個のアルキル基、またはァリール基である。 mは 0〜 100の整数である。
[0107] 2個のォキセタン環を有する化合物の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
[0108] [化 23]
[0109] 例示化合物 11は、前記一般式(102)において、 RA1がェチル基、 RAがカルボキシ ル基である化合物である。また、例示化合物 12は、前記一般式(102)において、 RAI がェチル基、 RA3が前記一般式(105)で RA6及び RA7カ^チル基、 nが 1である化合物 である。
[0110] 2個のォキセタン環を有する化合物において、上記の化合物以外の好ましい例とし ては、下記一般式(107)で示される化合物がある。
[0111] [化 24]
[0112] 一般式(107)において、 RA1は前記一般式(101)の RA1と同義である。
[0113] また、 3〜4個のォキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(108) で示される化合物が挙げられる。
[0114] [化 25] 般式 (108)
[0115] 一般式(108)において、 R
A1は前記一般式(101)における R
A1と同義である。 R
A9と しては、例えば、下記 A〜Cで示される基等の炭素数 1〜12の分枝状アルキレン基、 下記 Dで示される基等の分枝状ポリ(アルキレンォキシ)基または下記 Eで示される基 等の分枝状ポリシ口キシ基等が挙げられる。 jは 3または 4である。
[0116] [化 26]
A
B
C
CH2-CH2-CH-CHZ-CH-CH2-CH2~
D
CH2- oCH2CH2^—
- CH2CH20■ - CH2 -C - CH2CH3
[0117] 上記 Aにお 、て、 RA1Uはメチル基、ェチル基またはプロピル基等の低級アルキル基 である。また、上記 Dにおいて、 pは 1〜 10の整数である。
[0118] 3〜4個のォキセタン環を有する化合物の一例としては、例示化合物 13が挙げられ る。
[0119] [化 27] 例示化合物 13
[0120] さらに、上記説明した以外の 1〜4個のォキセタン環を有する化合物の例としては、 下記一般式(109)で示される化合物が挙げられる。
[0121] [化 28] 一般式 <109>
[0122] 一般式(109)において、 RA1は前記一般式(101)における RA1と同義であり、 RA8は 前記一般式(106)の RA8と同義である。 RAUはメチル基、ェチル基、プロピル基または ブチル基等の炭素数 1〜4のアルキル基またはトリアルキルシリル基であり、 rは 1〜4 である。
[0123] 本発明で使用するォキセタンィ匕合物の好ましい具体例としては、以下に示す化合 物がある。
[0124] [化 29]
[0125] 上述したォキセタン環を有する各化合物の製造方法は、特に限定されず、従来知 られた方法に従えばよぐ例えば、パティソン(D. B. Pattison, J. Am. Chem. Soc
. , 3455, 79 (1957) )が開示している、ジオールからのォキセタン環合成法等があ る。また、これら以外にも、分子量 1000〜5000程度の高分子量を有する 1〜4個の ォキセタン環を有する化合物も挙げられる。これらの具体的化合物例としては、以下 の化合物が挙げられる。
[0126] [化 30]
s:20〜200
[0127] 次に、前記エポキシィ匕合物、ォキセタンィ匕合物と共に重合性活性光線硬化組成物 を構成する、本発明に係る活性光線の照射により酸を発生する化合物(以下光酸発 生剤と称する)について詳述する。
[0128] 本発明に係る光酸発生剤としては具体的には、例えば、化学増幅型フォトレジスト や光力チオン重合に利用される化合物(有機エレクトロニクス材料研究会編、「ィメ一 ジング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、 187〜192ページ参照)が用いられ る。本発明に好適な化合物の例を以下に挙げる。
[0129] 第 1に、ジァゾ二ゥム、アンモニゥム、ョードニゥム、スノレホニゥム、ホスホニゥム等の 芳香族ォ -ゥム化合物の B (C F )― ―
6 5 4、 PF―
6、 AsF―
6、 SbF
6、 p— CH C H SO—塩、 C
3 6 4 3
F SO—塩等のスルホン酸塩を挙げることができる。
3 3
[0130] 対ァ-オンとしてボレートイ匕合物を持つもの及び PF—塩が酸発生能力が高く好まし
6
い。ォニゥム化合物の具体的な例を以下に示す。
[0131] [化 31]
[0132] 第 2に、スルホン酸を発生するスルホンィ匕物を挙げることができる。具体的な化合物 を以下に例示する。
[0133] [化 32]
[0134] 第 3に、ハロゲンィ匕水素を発生するハロゲン化物も用いることができる。以下に具体 的な化合物を例示する。
[0135] [化 33]
[0136] 第 4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
[0137] [化 34]
[0138] 本発明で用いられる光酸発生剤としては、ァリールスルホ-ゥム塩誘導体 (例えば、 ユニオン 'カーバイド社製のサイラキュア UVI— 6990、サイラキュア UVI— 6974、旭 電化工業社製のアデカオプトマー SP— 150、アデカオプトマー SP— 152、アデカオ プトマー SP— 172)、ァリルョードニゥム塩誘導体(例えば、ローディア社製の RP— 2 074)、アレン—イオン錯体誘導体 (例えば、チバガイギ一社製のィルガキュア 261) 、ジァゾ -ゥム塩誘導体、トリアジン系開始剤及びその他のハロゲンィ匕物等の酸発生 剤が挙げられる。光酸発生剤は、カチオン重合性を有する化合物 100質量部に対し て、 0. 2〜20質量部の比率で含有させることが好ましい。光酸発生剤の含有量が 0. 2質量部未満では、硬化物を得ることが困難であり、 20質量部を越えて含有させても 、さらなる硬化性向上効果はない。これら光酸発生剤は、 1種または 2種以上を選択 して使用することができる。
[0139] より好ましいスルホユウム塩ィ匕合物の構造として、前記一般式 (I 1)で表されるス ルホニゥム塩が挙げられる。
[0140] 一般式 (I 1)において、 R 、R 、R は置換基を表す。置換基の例としては、ハロ
11 12 13
ゲン原子 (例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)、炭素数 1〜6個のアルキル 基 (例えば、メチル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等)、炭素数 3〜6個のシクロアルキル基(例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペン チル基、シクロへキシル基等)、炭素数 1〜6個のアルケニル基 (例えば、ビニル基、 1 プロべ-ル基、 2 プロべ-ル基、 2 ブテュル基等)、炭素数 1〜6個のアルキ- ル基(例えば、ァセチレ-ル基、 1 プロピ-ル基、 2—プロピ-ル基、 2—ブチニル 基等)、炭素数 1〜6個のアルコキシ基 (例えば、メトキシ基、エトキシ基、 n プロポキ シ基、 iso プロポキシ基、 n—ブトキシ基、 tert ブトキシ基等)、炭素数 1〜6個の アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、ェチルチオ基、 n プロピルチオ基、 iso— プロピルチオ基、 n プチルチオ基、 tert プチルチオ基等)、炭素数 6〜14のァリ ール基 (例えば、フエ-ル基、ナフチル基、アントラセ-ル基等)、炭素数 6〜10のァ リールォキシ基 (例えば、フエノキシ基、ナフトキシ基等)、炭素数 6〜: L0のァリールチ ォ基 (例えば、フエ-ルチオ基、ナフチルチオ基等)、ァシル基 (例えば、ァセチル基 、プロピオ-ル基、トリフルォロアセチル基、ベンゾィル基等)、ァシルォキシ基 (例え ば、ァセトキシ基、プロピオニルォキシ基、トリフルォロアセトキシ基、ベンゾィルォキ シ基等)、アルコキシカルボ-ル基(例えば、メトキシカルボ-ル基、エトキシカルボ- ル基、 tert ブトキシカルボニル基等)、炭素数 4〜8のへテロ原子含有芳香族環基 (例えば、フリル基、チェニル基等)、ニトロ基、シァノ基等が挙げられる。
[0141] 置換基として好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルォキシ基、ァリール 基、ァリールォキシ基、ァリールチオ基、ァシル基である。これらの置換基のうち可能 なものはさらに置換されていてもよい。 m、 n、 pは 0〜2の整数を表し、それぞれが 1以 上であることが好ましい。 X—は対ァ-オンを表す。対ァ-オンとしては、 BF―、 B (C
11 4 6
F )―、 PF―、 AsF―、 SbF—等の錯イオン、 p— CH C H SO—、 CF SO—等のスルホ
5 4 6 6 6 3 6 4 3 3 3
ネートイオンを挙げることができる。対ァ-オンとしてはボレートイオン及び PF—が酸
6 発生能力が高く好ましい。
[0142] また、光酸発生剤として、特開 2004— 143135号の請求の範囲第 8項に記載され ている一般式 (1— 2)、(1— 3)で表されるスルホ-ゥム塩も挙げることが出来る。一般 式 (1— 2)、(I 3)で表されるスルホ -ゥム塩についての詳しい説明は、同様に前記 特開 2004— 143135号の段落番号(0161)〜(0172)に記載されている。
[0143] 以下に、これらの本発明に係るスルホ -ゥム塩の具体例を示す力 本発明はこれら に限定されるものではな 1、。
[0144] [化 35]
PI - 1 P! -2
[9 ] [S O] .0/9001 OAV
998lZ0/S00Zdf/X3d 8ε C69.
[8s ] [LfW
998ll0/S00Zdf/I3d 6ε £69LL0/900Z ΟΛ\
[0148] [化 39]
PI -34 PI -35
[0149] また、光重合促進剤としては、アントラセン、アントラセン誘導体 (例えば、旭電化工 業社製のアデカオプトマー SP— 100)、フエノチアジン(10H—フエノチアジン)、フエ ノチアジン誘導体(例えば、 10—メチルフエノチアジン、 10—ェチルフエノチアジン、 10—デシルフエノチアジン、 10—ァセチルフエノチアジン 10—デシルフエノチアジン —5—ォキシド、 10 デシルフエノチアジン一 5, 5 ジォキシド、 10 ァセチルフエ ノチアジン—5, 5 ジォキシド等)が挙げられる。これらの光重合促進剤も 1種または 複数を組み合わせて使用することができる。
[0150] 次に、請求の範囲第 1項〜 11項に係わる発明における重合性活性光線硬化組成 物について詳述する。まず、本発明における活性光線としては特に波長領域に制限 はないが、好ましくは 200〜1500nmに発光スペクトルを有する光源力も放射される 光が挙げられる。特に好ましくは UV領域に発光スペクトルを有する光源カゝら放射さ れる光であり、光源波長としては感度の点で 250〜370nmに発光波長のピークがあ る光源が好まし 、。エネルギー密度は硬化組成物を硬化させるのに十分なものであ れば、特に制限はないが、好ましくは l〜30WZcm2の範囲である。また電子線も本 発明の活性光線として用いることができる力 この場合、通常は 300eV以下のェネル ギーを照射することが好ま U、。
[0151] 活性光線を照射する光源の例としては、水銀アークランプ、キセノンアークランプ、 蛍光ランプ、炭素アークランプ、タングステン ハロゲン複写ランプ、高圧水銀ランプ 、メタルハライドランプ、無電極 UVランプ、低圧水銀ランプ、 UVレーザー、キセノン
フラッシュランプ、捕虫灯、ブラックライト、殺菌灯、冷陰極管、 LED等が挙げられる。 本発明の活性光線硬化組成物とは上記の光源等力ゝらの光照射により、組成物に含 有される本発明のエポキシィ匕合物、及び Zまたはォキセタン化合物等のモノマーが 重合架橋し、硬化するものを表す。
[0152] 請求の範囲第 1項〜 11項に係わる重合性活性光線硬化組成物の 100質量部に対 して、前記一般式(1)または(2)で表されるエポキシィ匕合物は 5〜90質量部であるこ とが好ましい。さらに好ましくは 10〜40質量部である。さらに該エポキシ化合物は分 子内にォキシラン環を唯 1個有する化合物と複数子有する化合物との混合物である ことがより好まし 、が、前者と後者の比率は質量比で 95: 5〜30: 70の範囲であること が好ましい。また、請求の範囲第 1項〜 11項に係わる発明にはォキセタンィ匕合物を 含有せしめることがさらに好ましいが、ォキセタンィ匕合物の含有量は本発明の活性光 線硬化組成物の 100質量部に対して 10〜90質量部であることが好ましい。さらに好 ましくは 50〜70質量部である。また前記の、活性光線の照射により酸を発生させる 化合物の好ま 、添加量は、本発明の重合性活性光線硬化組成物の 100質量部に 対して、 1〜20質量部の範囲である。
次 、で、請求の範囲第 12項〜 30項に係わる発明における重合性活性光線硬化組 成物について説明する。
[0153] 本発明者は、前記第 2の課題に鑑みて鋭意検討を行った結果、前記一般式 (X)で 表される化合物を含有する重合性活性光線硬化組成物を用いた場合に、低照度の 光源でも環境湿度に影響を受けずに強固で、かつ長期間の保存前後でも十分な硬 さと柔軟性を保持した硬化膜を形成し得る事を見出し、それを用いた重合性インクは 高画質な画像が得られることを見いだし、請求の範囲第 12項〜 30項に係わる発明 をなすに至った次第である。
[0154] 請求の範囲第 12項〜 30項に係わる発明において、前記一般式 (X)で表される化 合物をォキセタン化合物と共に用いた場合、さらなる硬化性の向上が見られた上、強 固で、かつ長期間の保存前後でも十分な硬さと柔軟性を保持した硬化膜を形成する ことが可能になった。
[0155] さらに特定のォキセタンィ匕合物として 2官能以上の多官能の化合物と共に用いた場
合、より一層の硬化性の向上、重合性活性光線硬化組成物の保存安定性向上効果 があり、生成する硬化膜の硬度を高め、高活性かつ経時保存後でも性能の低下の無 い保存安定性に優れた重合性活性光線硬化組成物を得ることができる。
[0156] 請求の範囲第 12項〜 30項に係わる発明の重合性活性光線硬化組成物において は、本発明の一般式 (X)で表される化合物とォキセタンィ匕合物と共に用いるカチオン 重合性の化合物として、単官能の脂環式エポキシィ匕合物と併用することで、より好ま しい反応性の向上、硬化膜柔軟性の付与が可能となる。そして本発明の重合性活性 光線硬化組成物を活性光線硬化型インクに用いることで、上述した種々の性能を満 足した高画質な画像を得ることができる。
[0157] 請求の範囲第 12項〜 30項に係わる発明について更に詳しく説明する。
[0158] 一般式 (X)において、ォキシラン環を構成する二つの炭素に結合する Rx、 Rxお
1 2 よび Rx、 Rxは各々水素原子またはアルキル基を表し、 Rxおよび Rxが同時に水
3 4 1 2
素原子になることは無ぐ Rxおよび Rxが同時に水素原子になることは無い。好まし
3 4
くは、 Rxおよび Rxのいずれか一方がアルキル基、残った一方が水素原子かつ、 R
1 2
Xおよび Rxのいずれか一方がアルキル基、残った一方が水素原子であり、アルキ
3 4
ル基の例としては、例えば、メチル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、 n—ブ チル基、 sec ブチル基、 tert ブチル基、ペンチル基、へキシル基、シクロペンチ ル基、シクロへキシル基、ヘプチル基、ォクチル基、 2—ェチルへキシル基、デシル 基、ドデシル基等が挙げられる。
[0159] これらのアルキル基はさらに置換基を有していても良ぐ置換基を有するアルキル 基の置換基の例としては、ハロゲン原子 (例えば塩素原子、臭素原子、フッ素原子、 等)、ァルケ-ル基(例えば、ビニル基、 1 プロべ-ル基、 2—プロべ-ル基、 2—ブ テニル基、ァリル基等)、アルキ-ル基 (例えば、ァセチレニル基、 1 プロピ-ル基、
2—プロピ-ル基、 2—ブチニル基、プロパルギル基等)、アルコキシ基 (例えば、メト キシ基、エトキシ基、 n—プロポキシ基、 iso プロポキシ基、 n—ブトキシ基、 tert—ブ トキシ基、等)、ァシル基 (例えばァセチル基、プロピオニル基、トリフルォロアセチル 基、等)、ァシルォキシ基 (例えばァセトキシ基、プロピオニルォキシ基、トリフルォロ ァセトキシ基、等)、アルコキシカルボニル基 (メトキシカルボニル基、エトキシカルボ
-ル基、 tert ブトキシカルボ-ル基、等)、アルキルチオカルボ-ル基(メチルチオ カルボ-ル基、ェチルチオカルボ-ル基、 tert ブチルチオカルボ-ル基、等)、ァ リールォキシカルボ-ル基、アルキルスルホ-ル基、ァリールスルホ-ル基、ァシル アミノ基、ァリールォキシァミノ基、アミノ基、ウレイド基、ウレタン基、シァノ基、ニトロ基 、水酸基等およびこれら置換基を任意に組み合わせた置換基があげられる。
[0160] Rx、 Rxの!、ずれか一方のアルキル基および Rx、 Rxの 、ずれか一方のアルキ
1 2 3 4
ル基としては、炭素数 1から 6のアルキル基 (メチル基、ェチル基、プロピル基、イソプ 口ピル基、 n ブチル基、 sec ブチル基、 tert ブチル基、ペンチル基、へキシル 基)が好ましぐメチル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、 n ブチル基、 sec ブチル基、 tert ブチル基である事がより好ましぐさらに、 Rx、 Rxのいずれか一
1 2
方のアルキル基および Rx、 Rxのいずれか一方のアルキル基としてはメチル基であ
3 4
ることが最も好ましい。
[0161] 本発明においては Rxおよび Rxのいずれか一方が一般式 (X)中の Xと結合を形
1 2
成しても良ぐ Rxおよび Rxのいずれか一方が一般式 (X)中の Xと結合を形成しても
3 4
良ぐ Rxおよび Rxのいずれか一方と、 Rxおよび Rxのいずれか一方が同時に
1 2 3 4 一 般式 (X)中の Xと結合を形成しても良い。 Xと Rxおよび Rxのいずれか一方または R
1 2
Xおよび Rxのいずれか一方と結合する場合の結合様式を具体的に図示すると以下
3 4
の様になる(この一般式 (X— a)、(X— b)、(X— c)は本発明における一般式 (X)で 表される化合物の例の一部分を補足的に図示するものであり、必ずしも一般式 (X) で表される化合物の好ま 、結合様式を表すとは限らな 、)。
[0162] [化 40]
一般式 (X— a)
一般式 (X— b》
[0163] 上記一般式(X— a)、 (X-b)、(X— c)中、 Rx 、 Rx 、 Rx 、 Rx 、 Rx 、 Rx 、 R
11 31 41 12 22 42 x 、 Rx は各々一般式(X)中の Rx、 Rx、 Rx、 Rxと同義の基を表し、 R 、 R 、 R
13 43 1 2 3 4 11 21 15
、R 、R 、R は各々一般式 (X)中の R、Rと同義の基を表し、 X、X、Xは各々
22 13 23 1 2 1 2 3 一 般式 (X)中の—CR (R )一と同義の基を表し、 jl、 j2、 j3、 kl、 k2、 k3は各々一般
3 4
式 (X)中の j、kと同義である。
[0164] 一般式 (X)にお 、て、 R、 Rは水素原子または置換基を表す。置換基の例として
1 2
は、上述した Rx、 Rxおよび Rx、 Rxで例示したアルキル基および置換アルキル基
1 2 3 4
の置換基の例と同義の基が上げられ、置換基として好ましいのは、アルキル基、アル コキシ基、アルコキシカルボ-ル基であり、より好ましいのはアルキル基である。 R及
1 び Rが置換基の場合、おのおの独立に更に置換基を有していても良ぐ該置換基の
2
例としては、上述した置換基と同義の基を挙げる事ができる。 R、 Rが複数ある場合
1 2
、それぞれ同一でも異なっていてもよぐ任意の位置で結合して環を形成しても良い 。 jおよび kは 0から 3の整数であり、好ましくは 0もしくは 1である。 jおよび kが 1の場合 、 R、 Rの置換位置として好ましいのは下記構造となる置換位置である。
1 2
[0166] 一般式 (X)において、 Xは酸素原子または硫黄原子または CR (R ) または
3 4
so -so —CO —CS—またはこれらを任意に組み合わせてできる基を
2
表す。
[0167] 一般式 (X)において、 Xで表される、酸素原子、硫黄原子、 -CR (R ) SO
3 4
-so —CO —CS—を任意に組み合わせてできる基の例として代表的
2
な構造は以下のようになる(構造式中 *はO OSMM脂環式エポキシ構造との結合位置を示し、
R ' 、 R '
3 4 は各々後述する R
3および R
4と同義の基を表す)。ここで挙げた構造をさら に任意に組み合わせても良 、。
[0168] [化 42] RCII
43 oo一snn
R RCR--II 3 ,
※
0 F W
U E I
^― c—s—c―※ ※- S— c― C—
Ϊ I
※― s— c— c―※ ※一 c一 c―※ ※一 c—o— c―※ ※一 c一 c一 c―※
II I I R I I I I
f¾3 f¾3 R3 R3 3 3 ― c— o— c一 c一※ ※一 s— c一 c一 ※― o— c— c―※ ※一 s c
I I , I 一 一 c―※
I
R3 R3 R3 R3 R3 一般式 (X)において、 Xは酸素原子またはまたは酸素原子とを任意に組み合わせ てできる基がより好ましぐ酸素原子または力 Sもっとも好ましい。 R
3および R
4は各々、 水素原子または置換基を表し、置換基の例としては、上述した Rx 、 Rxおよび Rx 、
Rxで例示したアルキル基および置換アルキル基の置換基の例と同義の基が挙げら
4
れる。
[0170] Rおよび Rが置換基の場合、おのおの独立に更に置換基を有していても良ぐ該
3 4
置換基の例としては、上述した置換基と同義の基を挙げる事ができる。 Rおよび Rは
3 4 水素原子またはアルキル基が好ましぐより好ましいのは水素原子または炭素数 1か ら 10個のアルキル基であり、さらに好ましくは水素原子またはメチル基、ェチル基、 プロピル基、イソプロピル基、 n—ブチル基、 sec—ブチル基、 tert—ブチル基、ペン チル基、へキシル基、シクロへキシル基である。
[0171] また、 Rもしくは Rまたは R ' もしくは Rの置換基にさらに脂環式エポキシ構造が
3 4 3 4
置換され、一般式 (X)で表される化合物が 3官能以上の多官能エポキシィ匕合物とな つていても良い。
[0172] 一般式 (X)で表される化合物が 3官能エポキシィ匕合物となる場合は一般式 (X— 1) で表される化合物が好ましぐ 4官能エポキシィ匕合物となる場合は下記一般式 (X— 2 )で表される化合物が好まし 、。
[0173] 一般式 (X—l) EPX- (Lx) n-EPY
一般式(X— 2) EPX— Lx— EPX式中、 EPXは
[0174] [化 43]
[0175] を表し、 EPYは
[0176] [化 44]
[0177] を表す。
[0178] 一般式(X—l)、および一般式(X—2)中の Rx、 Rx、 Rx、 Rx、 R、 R、 R、 R、 j
1 2 3 4 1 2 3 4
、 kは一般式(X)中の Rx、 Rx、 Rx、 Rx、 R、 R、 R、 R、 kと同義の基を表し、 L
1 2 3 4 1 2 3 4
Xは主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数 1〜15の 2価の連結基ま たは単結合を表す。 *は EPXと Lx、および EPYと Lxとの結合位置を示し、 Ryは置 換基を表し、 nは 0または 1を表し、 yは 0から 5の整数を表す。
[0179] Lxで表される、主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数 1〜15の 2 価の連結基の例としては以下の基およびこれらの基と O 基、 S 基、 CO— 基、— CS 基を複数組み合わせてできる基を挙げることができる。
[0180] メチレン基 [ CH—]
2
ェチリデン基 [ >CHCH ]
3
ノ ' 3 2
1, 2—エチレン基 [ CH CH -]
2 2
1. 2—プロピレン基 [― CH (CH ) CH -]
3 2
1. 3 プロパンジィル基 [ CH CH CH— ]
2 2 2
2, 2 ジメチル— 1, 3 プロパンジィル基 [― CH C (CH ) CH -]
2 3 2 2
2, 2 ジメトキシ— 1, 3 プロパンジィル基 [― CH C (OCH ) CH -]
2 3 2 2
2, 2 ジメトキシメチル— 1, 3 プロパンジィル基 [― CH C (CH OCH ) CH -]
2 2 3 2 2
1—メチル― 1, 3 プロパンジィル基 [― CH (CH ) CH CH -]
3 2 2
1. 4 ブタンジィル基 [ CH CH CH CH― ]
2 2 2 2
1. 5 ペンタンジィル基 [ CH CH CH CH CH― ]
2 2 2 2 2
ォキシジエチレン基 [一 CH CH OCH CH一]
2 2 2 2
チオジェチレン基 [ CH CH SCH CH -]
2 2 2 2
3—ォキソチオジェチレン基 [ CH CH SOCH CH -]
2 2 2 2
3, 3—ジォキソチオジェチレン基 [ CH CH SO CH CH—]
2 2 2 2 2
1. 4 ジメチル - 3-ォキサ—1, 5 ペンタンジィル基 [― CH (CH ) CH OCH (
3 2
CH ) CH一]
3 2
3—ォキソペンタンジィル基 [ CH CH COCH CH -]
2 2 2 2
1. 5 ジォキソ一 3—ォキサペンタンジィル基 [ COCH OCH CO— ]
4—ォキサ 1, 7 ヘプタンジィル基 [ CH CH CH OCH CH CH -]
2 2 2 2 2 2
3, 6 ジォキサ一 1, 8—オクタンジィル基 [ CH CH OCH CH OCH CH -]
2 2 2 2 2 2
1, 4, 7 トリメチルー 3, 6 ジォキサ一 1, 8—オクタンジィル基 [― CH (CH ) CH
3
OCH (CH ) CH OCH (CH ) CH -]
2 3 2 3 2
5, 5 ジメチル— 3, 7 ジォキサ— 1, 9 ノナンジィル基 [ CH CH OCH C (C
2 2 2
H ) CH OCH CH一]
3 2 2 2 2
5, 5 ジメトキシ一 3, 7 ジォキサ一 1, 9 ノナンジィル基 [ CH CH OCH C (
2 2 2
OCH ) CH OCH CH -]
3 2 2 2 2
5, 5 ジメトキシメチル一 3, 7 ジォキサ一 1, 9 ノナンジィル基 [― CH CH OC
2 2
H C (CH OCH ) CH OCH CH -]
2 2 3 2 2 2 2
4, 7 ジォキソ— 3, 8 ジォキサ— 1, 10 デカンジィル基 [― CH CH O— CO
2 2
CH CH CO -OCH CH -]
2 2 2 2
3, 8 ジォキソ— 4, 7 ジォキサ— 1, 10 デカンジィル基 [― CH CH CO— O
2 2
CH CH O-COCH CH -]
2 2 2 2
1, 3 シクロペンタンジィル基 [ 1, 3 -C H -]
5 8
1. 2—シクロへキサンジィル基 [— 1, 2-C H -]
6 10
1. 3 シクロへキサンジィル基 [ 1, 3— C H -]
6 10
1. 4 シクロへキサンジィル基 [ 1, 4— C H -]
6 10
2, 5—テトラヒドロフランジィル基 [2, 5— C H O— ]
4 6
p—フエ二レン基 [—p— C H—]
6 4
m—フエ二レン基 [—m—C H—]
6 4
α , α ' ο キシリレン基 [ ο— CH— C H CH—]
2 6 4 2
α , α ' m キシリレン基 [ m— CH— C H CH—]
2 6 4 2
α , α '—ρ キシリレン基 [ p— CH― C H― CH -]
2 6 4 2
フラン一 2, 5 ジィル一ビスメチレン基 [2, 5-CH -C H O-CH -]
2 4 2 2
チォフェン一 2, 5 ジィル一ビスメチレン基 [2, 5-CH -C H S-CH -]
2 4 2 2 イソプロピリデンビス一 p フエ二レン基 [ p— C H -C (CH ) —p— C H—]
6 4 3 2 6 4
Lxは置換基を有していても良い。置換基の例としては、ハロゲン原子 (例えば塩素
原子、臭素原子、フッ素原子、等)、炭素数 1〜6個のアルキル基 (例えば、メチル基 、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、等)、炭素数 1〜6個のアルコキ シ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、 n—プロポキシ基、 iso—プロポキシ基、 n—ブ トキシ基、 tert—ブトキシ基、等)、ァシル基 (例えばァセチル基、プロピオ-ル基、トリ フルォロアセチル基、等)、ァシルォキシ基 (例えばァセトキシ基、プロピオ二ルォキ シ基、トリフルォロアセトキシ基、等)、アルコキシカルボ-ル基 (メトキシカルボ-ル基 、エトキシカルボニル基、 tert—ブトキシカルボニル基、等)、水酸基、シァノ基、等が 挙げられる。置換基として好ましいのは、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、 アルコキシカルボニル基、水酸基である。
[0181] Lxとしては主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数 1〜8の 2価の 連結基が好ましぐ主鎖が炭素のみ力 なる炭素数 1〜5の 2価の連結基がより好まし い。
[0182] Rvは置換基を表し、例としては、上述した Rx、 Rxおよび Rx、 Rxで例示したアル
1 2 3 4
キル基および置換アルキル基の置換基の例と同義の基が上げられ、好まし 、のは、 アルキル基、アルコキシ基、であり、より好ましいのはアルキル基であり、さらに好まし くはメチル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、 n—ブチル基、 sec—ブチル 基、 tert—ブチル基、ペンチル基、へキシル基、シクロへキシル基であり、最も好まし いのはメチル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、 n—ブチル基、 sec—ブチ ル基、 tert—ブチル基である。 Ryは置換基を有していても良い。置換基の例としては 、上述した Lxの置換基と同義の基をあげることができる。
[0183] 一般式 (X)で表される化合物として好ましくは前記一般式 (XX)で表される化合物 である。
[0184] 一般式(XX)にお 、て、 Rx、 Rxx、 Rxxはアルキル基を表し、アルキル基の例とし
1 2
ては上述した Rx、 Rxおよび Rx、 Rxで例示したアルキル基と同義の基を挙げるこ
1 2 3 4
とができ、好ましくはメチル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、 n—ブチル基 、 sec—ブチル基、 tert—ブチル基である。
[0185] Xxは酸素原子またはを表し、がより好まし!/、。 Rxx、 Rxxは水素原子またはアルキ
3 4
ル基を表し、アルキル基としては上述した Rxと同義の基をあげることができ、 Rxx、 R
XXがアルキル基の場合、該アルキル基は直鎖状でも良ぐ分岐構造を有していても
4
良ぐ好ましくは炭素数 1から 20個のアルキル基であり、より好ましくは炭素数 1から 1 2個のアルキル基であり、さらに好ましくはメチル基、ェチル基、プロピル基、イソプロ ピル基、 n—ブチル基、 sec—ブチル基、 tert—ブチル基、ペンチル基、へキシル基 、シクロへキシル基、ヘプチル基、ォクチル基等、である。 jxおよび kxは 0から 3の整 数を表し、 0または 1が好ましい。
[0186] 一般式 (X)で表される化合物としてさらに好ましくは前記一般式 (XX— 2)で表され る化合物である。
[0187] 一般式(XX— 2)において、 Rxx 、 Rxx は水素原子または炭素数 1から 4のアル
21 22
キル基を表し、好ましくはメチル基、ェチル基、 tert—ブチル基、である。 Rxx 、 Rxx
23 は水素原子またはアルキル基を表し、上述した Rxxと同義の基をあげることができ
24 3
る。
[0188] 以下に、本発明の一般式 (X)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれ らに限定されるものではない。
[0189] [化 45]
[0190] [化 46]
[0191] [化 47]
[0192] [化 48]
[0193] [化 49]
[0194] [化 50]
[0195] [化 51]
本発明の一般式 (X)で表される化合物は、その製法は問わないが、例えば、フエノ 一ル類をアルデヒドもしくはケトンィ匕合物共存下に酸性条件で二量ィ匕 (あるいは多量 ィ匕)し(例え ί . Am. Chem. Soc. , 61, 345(1939).、米国特許 2046318号、 J . Am. Chem. Soc. , 63, 1731(1941). ,J. Am. Chem. Soc. , 71, 2287(19 49).、 Synthesis, 4, 253(1989).、 Bull. Chem. Soc. Jpn. , 62, 3603(198 9).、記載の方法などを参考にして合成できる)、白金等を触媒とした還元反応 (例え ば、 Monatsh. Chem. , 89, 135(1958).、米国特許 2118954号、ドイツ国特許 2530122号記載の方法などを参考にして合成できる)によりシクロへキサンアルコー
ル誘導体とした後、脱水反応によりォレフィン誘導体化反応 (J. Am. Chem. Soc. , 38, 2518 (1916) .、J. Am. Chem. Soc. , 40, 842 (1918) .、J. Am. Chem . Soc. , 74, 4872 (1952) .、J. Org. Chem. , 35, 1646 (1970) .、記載の方法 などを参考にして合成できる)を経て、適当な酸ィ匕反応によりエポキシィ匕することで得 ることができる(例えば、後述する本発明の一般式 (A)または一般式 (B)で表される エポキシィ匕合物の製法で記載した文献等を参考にして合成できる)。
[0197] 一般式 (X)で表される化合物の合成例を示すが、本発明はこれらに限定されるもの ではない。
[0198] 合成例 1
[0199] [化 52] 例示化合物 X— 1の合成
X— 1
[0200] 中間体 A、 B、 Cは定法に準じて合成した。具体的には、 J. Am. Chem. Soc. , 5 4, 4325 (1932) .記載の方法に準じて、 ο—タレゾールをホルムアルデヒド共存下ェ タノール Ζ濃塩酸中で反応させ、中間体 Αを得た。ついで、この中間体 Aを Monats h. Chem. , 89, 135 (1958) .記載の方法に準じて還元し、中間体 Βを得た。次に 、この中間体 Βを J. Org. Chem. , 35, 1646 (1970) .記載の方法に準じて反応さ せ、中間体 Cを得た。
[0201] 中間体 Cの 10. 2gを塩化メチレン 90mlに溶解した。 m—クロ口過安息香酸 29. 2g
を塩化メチレン 100mlに溶解し、先の中間体 Cの溶液に 2時間かけて滴下した。室温 下 2時間反応を行い、ガスクロマトグラフィーにて原料の消失を確認した。反応終了 後、適量の亜硫酸ナトリウム水溶液をカ卩え、過剰の m—クロ口過安息香酸を失活させ た。有機層を分取し、重炭酸ソーダ水溶液で数回洗浄後、有機層を分取し、溶媒を 減圧留去した。残渣を減圧蒸留にて精製し、 X— 1を得た。収量 7. 7g (収率 65%)。 NMRおよびマススペクトルにて目的物を確認した。
[0202] ('H-NMR) (CDC1 ) δ (ppm) : 1. 2〜2. 3 (m, 22H,上記 aの炭素原子に置換
3
した水素原子)、 2. 9〜3. l (m, 2H,上記 bの炭素原子に置換した水素原子)。
[0203] 合成例 2
[0204] [化 53] 例示化合物 X— 2の合成
X- 2
[0205] 合成例 1記載の o—タレゾールを、 2, 6—ジメチルフエノールに変更し、中間体 Fを 合成例 1と同様の方法で合成した。
[0206] 中間体 Fl l. 6gを塩化メチレン 90mlに溶解した。 m—クロ口過安息香酸 29. 2gを 塩化メチレン 100mlに溶解し、先の中間体 Fの溶液に 2時間かけて滴下した。室温 下 2時間反応を行い、ガスクロマトグラフィーにて原料の消失を確認した。反応終了 後、適量の亜硫酸ナトリウム水溶液をカ卩え、過剰の m—クロ口過安息香酸を失活させ
た。有機層を分取し、重炭酸ソーダ水溶液で数回洗浄後、有機層を分取し、溶媒を 減圧留去した。残渣を減圧蒸留にて精製し、 X— 2を得た。収量 8. 9g (収率 68%)。
NMRおよびマススペクトルにて目的物を確認した。
[0207] 合成例 3
[0208] [化 54] 例示化合物 X— 3の合成
[0209] 中間体 Gは定法に準じて合成した。具体的には、 J. Am. Chem. Soc. , 71, 228 7 (1949) .記載の方法に準じて、 ο—タレゾールをアセトン、濃塩酸共存下で反応さ せ、中間体 Gを得た。その後、中間体 Ηおよび中間体 Iは合成例 1と同様の方法で合 成した。
[0210] 中間体 Iの 23. 2gを塩化メチレン 180mlに溶解した。 m—クロ口過安息香酸 59. Og を塩化メチレン 200mlに溶解し、先の中間体 Iの溶液に 6時間かけて滴下した。室温 下 6時間反応を行い、ガスクロマトグラフィーにて原料の消失を確認した。反応終了 後、適量の亜硫酸ナトリウム水溶液をカ卩え、過剰の m—クロ口過安息香酸を失活させ た。有機層を分取し、重炭酸ソーダ水溶液で数回洗浄後、有機層を分取し、溶媒を 減圧留去した。残渣を減圧蒸留にて精製し、 X— 3を得た。収量 18. 6g (収率 70%) 。 NMRおよびマススペクトルにて目的物を確認した。( — NMR) (CDC1 ) δ (ρρ
m) : 1. 0〜2. 2 (m, 26H,上記 aの炭素原子に置換した水素原子)、 2. 9〜3. 1 (m
, 2H,上記 bの炭素原子に置換した水素原子)。
[0211] 合成例 4
[0212] [化 55] 例示化合物 X— 4の合成
X -4
[0213] 中間体 Jは定法に準じて合成した。具体的には、 Bull. Acad. Sci. USSRDiv. C hem. Sci. (Engl. Transl. ) , 4, 647 (1960) .記載の方法に準じて、 o—クレゾ一 ルをへキサフルォロアセトン、フッ化水素酸共存下で反応させ、中間体 Jを得た。その 後、中間体 Kおよび中間体 L、 X— 4は合成例 1と同様の方法で合成した。 NMRおよ びマススペクトルにて目的物を確認した。
[0214] 合成例 5
例示化合物 X— 5の合成
合成例 3記載のアセトンを 2—ブタノンに変更し、合成例 3に準じて X— 5を合成した 。 NMRおよびマススペクトルにて目的物を確認した。
[0215] 合成例 6
例示化合物 X— 9の合成
合成例 1記載の o—タレゾールを o— tert—ブチルフエノールに変更し、合成例 1に
準じて X— 9を合成した。 NMRおよびマススペクトルにて目的物を確認した。
[0216] 合成例 7
例示化合物 X— 10の合成
合成例 3記載の o—タレゾールを 2, 6—ジメチルフエノールに変更し、合成例 3に準 じて X— 10を合成した。 NMRおよびマススペクトルにて目的物を確認した。
[0217] 合成例 8
例示化合物 X— 13の合成
合成例 3記載のアセトンを 3, 5—ジメチルー 4ーヒドロキシベンズアルデヒドに変更 し、合成例 3に準じて X— 13を合成した。 NMRおよびマススペクトルにて目的物を確 した 0
[0218] 合成例 9
例示化合物 X— 24の合成
合成例 3記載の o—タレゾールを 2, 4—ジメチルフエノールに変更し、合成例 3に準 じて X— 24を合成した。 NMRおよびマススペクトルにて目的物を確認した。
[0219] 合成例 10
例示化合物 X— 53の合成
合成例 1記載の o—タレゾールを 2, 6—ジメチルフエノールに変更し、ホルムアルデ ヒドをダルタルアルデヒド 50%水溶液に変更し、合成例 1に準じて X— 53を合成した 。 NMRおよびマススペクトルにて目的物を確認した。
[0220] 合成例 11
[0221] [化 56]
例示化合物 X - 92の合成
中間体 N X-92
[0222] 3, 3' , 5, 5, 一テトラメチル一 4, 4, 一ジヒドロキシジフエ-ルエーテルを Monatsh . Chem. , 89, 135 (1958) .記載の方法に準じて還元し中間体 Μを得た。次に、 J . Org. Chem. , 35, 1646 (1970) .記載の方法に準じて反応させ中間体 Νを得た 。ついで、合成例 1記載の m クロ口過安息香酸による酸化反応に準じて例示化合 物 X— 92を得た。 NMRおよびマススペクトルにて目的物を確認した。 H NMR) ( CDC1 ) δ (ppm) : 1. 0〜2. 1 (m, 20H,上記 aの炭素原子に置換した水素原子)、
3
2. 7〜3. l (m, 4H,上記 bの炭素原子に置換した水素原子)。
[0223] 合成例 12
例示化合物 X— 119の合成
3, 3' , 5, 5,ーテトラメチルー 4, 4'ージヒドロキシジフエニルエーテルをビス(4ーヒ ドロキシ 3, 5 ジメチル)スルホンに変更し合成例 11記載の方法に準じて例示化 合物 X— 119を得た。 NMRおよびマススペクトルにて目的物を確認した。
[0224] 本発明の一般式 (X)で表される化合物としては、 5〜80質量%含有することが好ま しい。 5質量%未満であると硬化速度が環境湿度の影響を受けやすくなり、 80質量 %を超えると、硬化膜の基材への密着性が大きく低下する。本発明では、一般式 (X) で表される化合物の 1種を単独で使用してもよいが、 2種以上を適宜組み合わせて使 用してちょい。
[0225] 一般式 (X)で表される化合物を含有する請求の範囲第 12項〜 30項に係わる重合 性活性光線硬化組成物は、重合前の組成物の取り扱い性や塗布性、さらには多孔
質な材料への浸透性といった点から、 25°Cでの粘度が l〜500mPa' sに調整される ことが好ま ヽ。本発明の重合性活性光線硬化組成物は市販の溶剤で希釈されて いても良いが、実質的に無溶剤であることが好ましい。本発明の一般式 (X)で表され る化合物自身が十分に低粘度であればそのまま反応性溶剤として使用することがで き、また、 500mPa' s以上の高粘度の場合には、低粘度の反応性希釈剤と組み合わ せることが好ましぐ好適に用いられる反応性希釈剤としては一般式 (X)で表される 化合物の中で十分に低粘度な化合物と併用してもよぐォキセタン化合物の中で十 分に低粘度の化合物や一般式 (A)で表される化合物の中で十分に低粘度の化合物 と組み合わせて使用しても良ぐこの場合に使用される反応性希釈剤の粘度としては 25°Cでの粘度が l〜400mPa ' sであるものが好ましぐ 25°Cでの粘度が l〜300mP a ' sであるものがより好ましぐ 25°Cでの粘度が l〜150mPa ' sであるものが最も好ま しい。
[0226] 請求の範囲第 12項〜 30項に係わる発明で用いることのできるォキセタン環を有す るィ匕合物としては、特開 2001— 220526号、同 2001— 310937号に紹介されてい るような、公知のあらゆるォキセタンィ匕合物を使用できる。
[0227] 請求の範囲第 12項〜 30項に係わる重合性活性光線硬化組成物においては、一 般式 (X)で表される化合物と共に、ォキセタン環の 2位が置換されて 、な 、ォキセタ ン化合物を併用することが好まし 、。 2位が置換されて 、な ヽォキセタン化合物の一 例としては、前記一般式(101)で表される化合物があげられる。
[0228] 更に、本発明で好ましく併用出来るォキセタン化合物として、 2個のォキセタン環を 有する化合物が、得られる組成物が粘着性に優れ、低粘度で作業性に優れるため、 特に好ましい。 2個のォキセタン環を有する化合物の一例としては、前記一般式(10 2)で示される化合物等が挙げられる。
[0229] 2個のォキセタン環を有する化合物の具体例としては、本願記載の前記例示化合 物 11、 12が挙げられる。
[0230] 2個のォキセタン環を有する化合物において、上記の化合物以外の好ましい例とし ては、本願記載の前記一般式(107)で示される化合物がある。
[0231] また、 3〜4個のォキセタン環を有する化合物の一例としては、本願記載の前記一
般式(108)で示される化合物が挙げられる。
[0232] 3〜4個のォキセタン環を有する化合物の一例としては、本願記載の前記例示化合 物 13が挙げられる。
[0233] さらに、上記説明した以外の 1〜4個のォキセタン環を有する化合物の例としては、 同じく本願記載の一般式(109)で示される化合物が挙げられる。
[0234] 請求の範囲第 12項〜 30項に係わる発明において使用するォキセタンィ匕合物の好 まし 、具体例としては、本願記載の前記例示化合物 17〜 19を挙げることができる。
[0235] 上述したォキセタン環を有する各化合物は前記の文献等に開示された方法により 製造することができ、また、これら以外、分子量 1000〜5000程度の高分子量を有す る 1〜4個のォキセタン環を有する化合物として、前記請求の範囲第 1項〜 11項に係 わる発明において具体的に記載された化合物も同様に挙げられ、請求の範囲第 12 項〜 30項に係わる発明にお 、て使用することができる。
[0236] 単官能脂環式エポキシ化合物
請求の範囲第 12項〜 30項に係わる発明の重合性活性光線硬化組成物において は、前記一般式 (X)で表される化合物と共に、下記一般式 (A)で表されるエポキシ 化合物を添加することができる。一般式 (A)で表される化合物は、重合性活性光線 硬化組成物の粘度、硬化後の膜物性の硬さと柔軟性、基材への密着性の制御のた めの手段として本発明に好適である。
[0238] 式中、 R はカチオン重合性あるいはラジカル重合性の反応性の官能基を含まな
101
い置換基を表し、 mlOは 1、 2、 3または 4を表す。
[0239] 一般式 (A)の R はカチオン重合性あるいはラジカル重合性の反応性の官能基を
101
含まない置換基を表す、置換基の例としては、ハロゲン原子 (例えば塩素原子、臭素
原子、フッ素原子、等)、炭素数 1〜20個のアルキル基 (例えば、メチル基、ェチル基 、プロピル基、イソプロピル基、 n ブチル基、 iso ブチル基、 tert ブチル基、ペン チル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、 等)、炭素数 1〜20個のアルコキシ基 (例えば、メトキシ基、エトキシ基、 n—プロポキ シ基、 iso プロポキシ基、 n—ブトキシ基、 tert ブトキシ基、等)、炭素数 2〜20の ァシル基 (例えばァセチル基、プロピオ-ル基、トリフルォロアセチル基、等)、炭素 数 2〜20のァシルォキシ基(例えばァセトキシ基、プロピオ-ルォキシ基、トリフルォ ロアセトキシ基、等)、炭素数 2〜20のァシルチオ基 (例えばァセチルチオ基、プロピ ォ-ルチオ基、トリフルォロアセチルチオ基、等)、炭素数 2〜20のアルコキシカルボ -ル基(メトキシカルボ-ル基、エトキシカルボ-ル基、 tert ブトキシカルボ-ル基、 等)、炭素数 2〜20のアルキルチオカルボ-ル基 (メチルチオカルボ-ル基、ェチル チォカルボニル基、 tert ブチルチオカルボ-ル基、等)、等が挙げられる。
[0240] これらの基は更に置換基を有して 、てもよ 、。置換基としては、ハロゲン原子 (例え ば塩素原子、臭素原子、フッ素原子、等)、炭素数 1〜20個のアルコキシ基 (例えば 、メトキシ基、エトキシ基、 n プロポキシ基、 iso プロポキシ基、 n ブトキシ基、 tert ブトキシ基、等)、炭素数 2〜20のァシル基 (例えばァセチル基、プロピオニル基、 トリフルォロアセチル基、等)、炭素数 2〜20のァシルォキシ基 (例えばァセトキシ基、 プロピオ-ルォキシ基、トリフルォロアセトキシ基、等)、炭素数 2〜20のアルコキシ力 ルポ-ル基(メトキシカルボ-ル基、エトキシカルボ-ル基、 tert ブトキシカルボ- ル基、等)、炭素数 2〜20のアルキルチオカルボニル基 (メチルチオカルボニル基、 ェチルチオカルボ-ル基、 tert—ブチルチオカルボ-ル基、等)、ァリールォキシ力 ルポ-ル基、アルキルスルホ-ル基、ァリールスルホ-ル基、シァノ基、ニトロ基、等 が挙がられる。置換基として好ましいのは、ハロゲン原子、アルコキシ基、ァシルォキ シ基、アルコキシカルボ-ル基である。
[0241] 高硬度の硬化膜を生成し、さらに硬化膜の基材密着性を良くすると言う点でより好 ま 、脂環式エポキシドは以下の一般式 (A— I)で表される化合物である。
[0242] [化 58]
[0243] 式中、 R は置換基を表し、 mi lは 0、 1、 2または 3を表す。 R 、R 、R はそれ
111 112 113 114 ぞれ独立に水素原子、置換または無置換のアルキル基を表す。 Y および Y はそれ
11 12 ぞれ独立に Oまたは Sを表し、 pl lは 0、 1または 2を表し、 ql lは 0または 1を表し、 rl 1は 0または 1を表し、 sl lは 0または 1を表す。
[0244] 一般式 (A—I)において、 R は置換基を表す力 置換基の例としては、ハロゲン原
111
子 (例えば塩素原子、臭素原子、フッ素原子、等)、炭素数 1〜20個のアルキル基( 例えば、メチル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、 n—ブチル基、 iso—ブチ ル基、 tert—ブチル基、ペンチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペン チル基、シクロへキシル基、等)、炭素数 1〜20個のアルコキシ基 (例えば、メトキシ 基、エトキシ基、 n—プロポキシ基、 iso—プロポキシ基、 n—ブトキシ基、 tert—ブトキ シ基、等)、ァシル基 (例えばァセチル基、プロピオニル基、トリフルォロアセチル基、 等)、炭素数 1〜20個のァシルォキシ基 (例えばァセトキシ基、プロピオ-ルォキシ基 、トリフルォロアセトキシ基、等)、炭素数 1〜20個のアルコキシカルボ-ル基 (メトキシ カルボ-ル基、エトキシカルボ-ル基、 tert—ブトキシカルボ-ル基、等)、炭素数 2 〜20のアルキルチオカルボ-ル基(メチルチオカルボ-ル基、ェチルチオカルボ- ル基、 tert—ブチルチオカルボ-ル基、等)、ァリールォキシカルボ-ル基、アルキ ルスルホニル基、ァリールスルホニル基、シァノ基、ニトロ基、等が挙げられる。置換 基として好ましいのは、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボ-ル基である。
[0245] R 、R 、R は水素原子、置換または無置換のアルキル基を表す。アルキル基
112 113 114
の例としては上述した R のアルキル基の例と同義の基を挙げる事ができる。置換基
111
を有するアルキル基の置換基の例としては、ハロゲン原子 (例えば塩素原子、臭素原 子、フッ素原子、等)、炭素数 1〜20個のアルコキシ基 (例えば、メトキシ基、エトキシ 基、 n—プロポキシ基、 iso—プロポキシ基、 n—ブトキシ基、 tert—ブトキシ基、等)、
ァシル基 (例えばァセチル基、プロピオ-ル基、トリフルォロアセチル基、等)、炭素 数 1〜20個のァシルォキシ基(例えばァセトキシ基、プロピオ-ルォキシ基、トリフル ォロアセトキシ基、等)、炭素数 1〜20個のアルコキシカルボ-ル基 (メトキシカルボ- ル基、エトキシカルボ-ル基、 tert ブトキシカルボ-ル基、等)、炭素数 2〜20のァ ルキルチオカルボ-ル基(メチルチオカルボ-ル基、ェチルチオカルボ-ル基、 tert ーブチルチオカルボ-ル基、等)、ァリールォキシカルボ-ル基、アルキルスルホ- ル基、ァリールスルホニル基、シァノ基、ニトロ基、等が挙げられ、置換基として好まし いのは、アルコキシ基、アルコキシカルボ-ル基である。
[0246] Y および Y は Oまたは Sを表し Oが好ましい。
11 12
[0247] 11111【ま0〜3を表し、 1また ίま 2力 ^好まし!/ヽ。 pl l«0, 1また ίま 2を表し、 ql l、 rl l、 si 1は 0または 1を表す。
[0248] 高硬度の硬化膜を生成し、さらに硬化膜の基材密着性を良くすると言う点で特に好 ましい脂環式エポキシドは以下の一般式 (A— II)で表される化合物である。
[0250] 式中、 R は置換基を表し、 ml2は 0、 1または 2を表す。 R 、R 、R はそれぞ
121 122 123 124 れ独立に水素原子、置換または無置換のアルキル基を表す。 Y および Y はそれぞ
21 22 れ独立に 0、または Sを表し、 pl2は 0、 1または 2を表し、 ql2は 0または 1を表し、 rl 2は 0または 1を表し、 sl2は 0または 1を表す。
[0251] 上記の式中、 R は置換基を表し、置換基の例としては、ハロゲン原子 (例えば塩
121
素原子、臭素原子、フッ素原子、等)、炭素数 1〜20個のアルキル基 (例えば、メチ ル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、 n ブチル基、 iso ブチル基、 tert ブチル基、ペンチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シ クロへキシル基、等)、炭素数 1〜20個のアルコキシ基 (例えば、メトキシ基、エトキシ
基、 n—プロポキシ基、 iso—プロポキシ基、 n—ブトキシ基、 tert—ブトキシ基、等)、 ァシル基 (例えばァセチル基、プロピオ-ル基、トリフルォロアセチル基、等)、炭素 数 1〜20個のァシルォキシ基(例えばァセトキシ基、プロピオ-ルォキシ基、トリフル ォロアセトキシ基、等)、炭素数 1〜20個のアルコキシカルボ-ル基 (メトキシカルボ- ル基、エトキシカルボ-ル基、 tert—ブトキシカルボ-ル基、等)、炭素数 2〜20のァ ルキルチオカルボ-ル基(メチルチオカルボ-ル基、ェチルチオカルボ-ル基、 tert ーブチルチオカルボ-ル基、等)、ァリールォキシカルボ-ル基、アルキルスルホ- ル基、ァリールスルホニル基、シァノ基、ニトロ基、等が挙げられる。置換基として好ま しいのは、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボ-ル基である。
[0252] Y 、Y は Οまたは Sを表し Οが好ましい。 ml2は 0〜2を表し、 0または 1が好ましい
21 22
。 ρ12ίま 0、 1また ίま 2を表し、 ql2、 rl2、 512【ま0また【ま1を表す。
[0253] R 、R 、R は水素原子、置換または無置換のアルキル基を表す。アルキル基
122 123 124
の例としては上述した R のアルキル基の例と同義の基を挙げる事ができる。置換基
111
を有するアルキル基の置換基の例としては、ハロゲン原子 (例えば塩素原子、臭素原 子、フッ素原子、等)、炭素数 1〜20個のアルコキシ基 (例えば、メトキシ基、エトキシ 基、 n—プロポキシ基、 iso—プロポキシ基、 n—ブトキシ基、 tert—ブトキシ基、等)、 ァシル基 (例えばァセチル基、プロピオ-ル基、トリフルォロアセチル基、等)、炭素 数 1〜20個のァシルォキシ基(例えばァセトキシ基、プロピオ-ルォキシ基、トリフル ォロアセトキシ基、等)、炭素数 1〜20個のアルコキシカルボ-ル基 (メトキシカルボ- ル基、エトキシカルボ-ル基、 tert—ブトキシカルボ-ル基、等)、炭素数 2〜20のァ ルキルチオカルボ-ル基(メチルチオカルボ-ル基、ェチルチオカルボ-ル基、 tert ーブチルチオカルボ-ル基、等)、ァリールォキシカルボ-ル基、アルキルスルホ- ル基、ァリールスルホニル基、シァノ基、ニトロ基、等が挙げられ、置換基として好まし いのは、アルコキシ基、アルコキシカルボ-ル基である。
[0254] 硬化感度が高ぐ硬化膜の基材密着性を良くし、さらに印字環境の変動によっても 硬化感度が影響されにくいという点で更に好ましい脂環式エポキシドは以下の一般 式 (A— 111)、一般式 (A— IV)または、一般式 (A— V)で表される化合物である。
[0256] 上記の式中、 R 、R 、R は前記 R と同義である。 ml3、 ml4、 ml5は 0〜2を
131 141 151 111
表し、 0また ίま 1力好まし!/ヽ。 ρ13、 ρ14ίま 0、 1また ίま 2を表し、 ql3、 sl5iま 0また ίま 1 を表す。 R 、R 、R 、R 、R 、R 、R は R 、R 、R と同義である。
132 133 134 142 143 144 154 112 113 114
[0257] 一般式 (A— 111)、一般式 (A-IV)または一般式 (A— V)において、 R 、R 、R
131 141 151 は置換基を表し、置換基の例としては、ハロゲン原子 (例えば塩素原子、臭素原子、 フッ素原子、等)、炭素数 1〜20個のアルキル基 (例えば、メチル基、ェチル基、プロ ピル基、イソプロピル基、 n—ブチル基、 iso—ブチル基、 tert—ブチル基、ペンチル 基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、等)、 炭素数 1〜20個のアルコキシ基 (例えば、メトキシ基、エトキシ基、 n—プロポキシ基、 iso—プロポキシ基、 n—ブトキシ基、 tert—ブトキシ基、等)、ァシル基 (例えばァセチ ル基、プロピオ-ル基、トリフルォロアセチル基、等)、炭素数 1〜20個のァシルォキ シ基 (例えばァセトキシ基、プロピオ-ルォキシ基、トリフルォロアセトキシ基、等)、炭 素数 1〜20個のアルコキシカルボ-ル基(メトキシカルボ-ル基、エトキシカルボ-ル 基、 tert—ブトキシカルボニル基、等)、炭素数 2〜20のアルキルチオカルボニル基( メチノレチォカノレボニノレ基、ェチノレチォカノレボニノレ基、 tert—ブチノレチォカノレボニノレ
基、等)、ァリールォキシカルボ-ル基、アルキルスルホ-ル基、ァリールスルホ-ル 基、シァノ基、ニトロ基、等が挙げられる。置換基として好ましいのは、アルキル基、ァ ルコキシ基、アルコキシカルボ-ル基である。
[0258] ml3、 ml4、 ml5iま 0〜2を表し、 0また ίま 1力 ^好まし!/ヽ。 ρ13、 ρ14ίま 0、 1また ίま 2 を表し、 ql3、 sl5は 0または 1を表す。
[0259] R 、R 、R 、R 、R 、R 、R は水素原子、置換または無置換のアルキル基
132 133 134 142 143 144 154
を表す。アルキル基の例としては上述した R のアルキル基の例と同義の基を挙げる
111
事ができる。置換基を有するアルキル基の置換基の例としては、ハロゲン原子 (例え ば塩素原子、臭素原子、フッ素原子、等)、炭素数 1〜20個のアルコキシ基 (例えば 、メトキシ基、エトキシ基、 n—プロポキシ基、 iso—プロポキシ基、 n—ブトキシ基、 tert —ブトキシ基、等)、ァシル基 (例えばァセチル基、プロピオニル基、トリフルォロアセ チル基、等)、炭素数 1〜20個のァシルォキシ基 (例えばァセトキシ基、プロピオニル ォキシ基、トリフルォロアセトキシ基、等)、炭素数 1〜20個のアルコキシカルボ-ル 基(メトキシカルボ-ル基、エトキシカルボ-ル基、 tert—ブトキシカルボ-ル基、等) 、炭素数 2〜20のアルキルチオカルボ-ル基(メチルチオカルボ-ル基、ェチルチオ カルボ-ル基、 tert—ブチルチオカルボ-ル基、等)、ァリールォキシカルボ-ル基 、アルキルスルホ-ル基、ァリールスルホ-ル基、シァノ基、ニトロ基、等が挙げられ、 置換基として好ましいのは、アルコキシ基、アルコキシカルボ-ル基である。
[0260] 硬化感度が高ぐ硬化膜の基材密着性を良くし、さらに印字環境の変動によっても 硬化感度が影響されにくいと 、う点で特に好ま U、脂環式エポキシドは以下の一般 式 (A— VI)で表される化合物である。
[0261] [化 61] 一般式 (A— VI)
[0262] 式中、 R 、R はそれぞれ独立に水素原子または炭素数 1から 6のアルキル基を
表す。 R 、R 、R はそれぞれ独立に水素原子、置換または無置換のアルキル基
162 163 164
を表す。 ql6は 0または 1を表す。
[0263] 上記の式中、 R 、R は水素原子または炭素数 1〜6個のアルキル基 (例えば、
1611 1612
メチル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、 sec—ブチル基、 tーブ チル基、ペンチル基、へキシル基等)を表し、アルキル基として好ましいのは、メチル 基、ェチル基、プロピル基である。
[0264] R 、R 、R はそれぞれ独立に水素原子、置換または無置換のアルキル基を表
162 163 164
す。アルキル基の例としては上述した R のアルキル基の例と同義の基を挙げる事が
111
できる。置換基を有するアルキル基の置換基の例としては、ハロゲン原子 (例えば塩 素原子、臭素原子、フッ素原子、等)、炭素数 1〜20個のアルコキシ基 (例えば、メト キシ基、エトキシ基、 n—プロポキシ基、 iso—プロポキシ基、 n—ブトキシ基、 tert—ブ トキシ基、等)、ァシル基 (例えばァセチル基、プロピオニル基、トリフルォロアセチル 基、等)、炭素数 1〜20個のァシルォキシ基 (例えばァセトキシ基、プロピオ二ルォキ シ基、トリフルォロアセトキシ基、等)、炭素数 1〜20個のアルコキシカルボニル基 (メ トキシカルボ-ル基、エトキシカルボ-ル基、 tert—ブトキシカルボ-ル基、等)、炭 素数 2〜 20のアルキルチオカルボ-ル基(メチルチオカルボ-ル基、ェチルチオ力 ルボニル基、 tert—ブチルチオカルボ-ル基、等)、ァリールォキシカルボ-ル基、 アルキルスルホ-ル基、ァリールスルホ-ル基、シァノ基、ニトロ基、等が挙げられ、 置換基として好ましいのは、アルコキシ基、アルコキシカルボ-ル基である。 ql6は 0 または 1を表す。
[0265] 以下に、請求の範囲第 12項〜 30項に係わる発明において用いられる単官能ェポ キシィ匕合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[0266] [化 62]
SEP -40 SEP— 41
SEP— 118 SEP— 119
SEP— 122 SEP -123
71]
SEP— 128 SEP— 129
SEP -134 SEP-135 SEP— 136
SEP -137 SEP -138 SEP— 139
SEP— 140 SEP— 141 SEP -142
SEP-143 SEP— 144 SEP- 145
SEP— 146 SEP- 47 SEP- 148
SEP -149 SEP -150 SEP— 151
SEP- 152 SEP -153
73]
SEP -154 SEP - 155 SEP -156
SEP -157 SEP— 158 SEP -159
SEP— 163 SEP— 164 SEP -165
SEP - 166 SEP -167 SEP- 168
[0278] 請求の範囲第 12項〜 30項に係わる発明において、一般式 (A)で表される単官能 エポキシィ匕合物を重合性活性光線硬化組成物に添加する場合、添加量としては、 1 0〜40質量%含有することが好ま 、。 10質量%未満であると硬化膜への柔軟性の 付与が不充分になり。 40質量%を超えると、硬化後の膜物性が弱ぐ使えない。本発 明への一般式 (A)で表される単官能エポキシィ匕合物を添加する場合、 1種を単独で 使用してもょ 、が、 2種以上を適宜組み合わせて使用してもょ 、。
[0279] 多官能脂環式エポキシ化合物
請求の範囲第 12項〜 30項の発明に係わる重合性組活性光線硬化成物にお!、て は、一般式 (X)で表される化合物と共に、下記一般式 (B)で表される多官能の脂環
式エポキシィ匕合物を併用することができる。
[0281] 式中、 R 、 R は置換基を表し、 m20、 n20は 0、 1または 2を表し、 0または 1が好
201 202
ましい。 rOは 1〜3を表す。 Lは主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素
0
数 1〜 15の rO + 1価の連結基または単結合を表す。
[0282] 上記の式中、 R 、 R が表す置換基の例としては、ハロゲン原子 (例えば、塩素原
201 202
子、臭素原子、フッ素原子等)、炭素数 1〜6個のアルキル基 (例えば、メチル基、ェ チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等)、炭素数 ι〜6個のアルコキシ基( 例えば、メトキシ基、エトキシ基、 n プロポキシ基、 iso プロポキシ基、 n ブトキシ 基、 tert—ブトキシ基等)、ァシル基 (例えば、ァセチル基、プロピオ-ル基、トリフル ォロアセチル基等)、ァシルォキシ基 (例えば、ァセトキシ基、プロピオニルォキシ基、 トリフルォロアセトキシ基等)、アルコキシカルボニル基 (例えば、メトキシカルボ-ル 基、エトキシカルボニル基、 tert ブトキシカルボニル基等)等が挙げられる。置換基 として好ましいのは、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボ-ル基である。
[0283] Lが表す主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数 1〜15の 2価の連
0
結基の例としては、以下の基及びこれらの基と O 基、 S 基、 CO 基、 C S 基を複数組み合わせてできる基を挙げることができる。
[0284] メチレン基 [ CH—]
2
ェチリデン基 [ >CHCH ]
3
ノ ' 3 2
1, 2—エチレン基 [ CH CH -]
2 2
1. 2—プロピレン基 [― CH (CH ) CH -]
3 2
1. 3 プロパンジィル基 [ CH CH CH— ]
2, 2 ジメチル— 1, 3 プロパンジィル基 [― CH C (CH ) CH -]
2 3 2 2
2, 2 ジメトキシ— 1, 3 プロパンジィル基 [― CH C (OCH ) CH -]
2 3 2 2
2, 2 ジメトキシメチル— 1, 3 プロパンジィル基 [― CH C (CH OCH ) CH -]
2 2 3 2 2
1—メチル― 1, 3 プロパンジィル基 [― CH (CH ) CH CH -]
3 2 2
1. 4 ブタンジィル基 [ CH CH CH CH― ]
2 2 2 2
1. 5 ペンタンジィル基 [ CH CH CH CH CH― ]
2 2 2 2 2
ォキシジエチレン基 [ CH CH OCH CH
2 2 2 2
チオジェチレン基 [ CH CH SCH CH -]
2 2 2 2
3—ォキソチオジェチレン基 [ CH CH SOCH CH -]
2 2 2 2
3, 3—ジォキソチオジェチレン基 [ CH CH SO CH CH—]
2 2 2 2 2
1. 4 ジメチル - 3-ォキサ—1, 5 ペンタンジィル基 [― CH (CH ) CH OCH (
3 2
CH ) CH一]
3 2
3—ォキソペンタンジィル基 [ CH CH COCH CH -]
2 2 2 2
1. 5 ジォキソ一 3—ォキサペンタンジィル基 [ COCH OCH CO— ]
2 2
4—ォキサ― 1, 7 ヘプタンジィル基 [ CH CH CH OCH CH CH -]
2 2 2 2 2 2
3, 6 ジォキサ一 1, 8—オクタンジィル基 [ CH CH OCH CH OCH CH -]
2 2 2 2 2 2
1, 4, 7 トリメチルー 3, 6 ジォキサ一 1, 8—オクタンジィル基 [― CH (CH ) CH
3
OCH (CH ) CH OCH (CH ) CH -]
2 3 2 3 2
5, 5 ジメチル— 3, 7 ジォキサ— 1, 9 ノナンジィル基 [ CH CH OCH C (C
2 2 2
H ) CH OCH CH一]
3 2 2 2 2
5, 5 ジメトキシ一 3, 7 ジォキサ一 1, 9 ノナンジィル基 [ CH CH OCH C (
2 2 2
OCH ) CH OCH CH -]
3 2 2 2 2
5, 5 ジメトキシメチル一 3, 7 ジォキサ一 1, 9 ノナンジィル基 [― CH CH OC
2 2
H C (CH OCH ) CH OCH CH -]
2 2 3 2 2 2 2
4, 7 ジォキソ— 3, 8 ジォキサ— 1, 10 デカンジィル基 [― CH CH O— CO
2 2
CH CH CO -OCH CH -]
2 2 2 2
3, 8 ジォキソ— 4, 7 ジォキサ— 1, 10 デカンジィル基 [― CH CH CO— O
2 2
CH CH O— COCH CH -]
2 2 2 2
1, 3—シクロペンタンジィル基 [ 1, 3 - -C H - ]
5 8
1, 2—シクロへキサンジィル基 [ 1, 2 -C H - - ]
6 10
1, 3 シクロへキサンジィル基 [ 1, 3 -C H - - ]
6 10
1, 4ーシクロへキサンジィル基 [ 1, 4 -C H - - ]
6 10
2, 5—テトラヒドロフランジィル基 [2, 5- -C H O - ]
4 6
P_ -フエ-レン基 [—p— C H一]
6 4
m一フエ-レン基 [—m -C H 一]
ひ, ひ o キシリレン基 [ o— CH— C H— CH—」
2 6 4 2
α , α m キシリレン基 [ m— CH—C H—CH—]
2 6 4 2
α , α ρ キシリレン基 [ p— CH—C H—CH—]
2 6 4 2
フラン一 2, 5 ジィル一ビスメチレン基 [2, 5-CH -C H O-CH -]
2 4 2 2
チォフェン一 2, 5 ジィル一ビスメチレン基 [2, 5-CH -C H S-CH -]
2 4 2 2 イソプロピリデンビスー p フエ二レン基 [一 p— C H 一 C (CH ) 一 p— C H 一]
6 4 3 2 6 4
3価以上の連結基としては、以上に挙げた 2価の連結基から任意の部位の水素原 子を必要なだけ除いてできる基、及びそれらと O 基、 S 基、 CO 基、 C S 基を複数組み合わせてできる基を挙げることができる。
[0285] Lは置換基を有していてもよい。置換基の例としては、ハロゲン原子 (例えば、塩素
0
原子、臭素原子、フッ素原子等)、炭素数 1〜6個のアルキル基 (例えば、メチル基、 ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等)、炭素数 1〜6個のアルコキシ 基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、 n—プロポキシ基、 iso プロポキシ基、 n—ブトキ シ基、 tert ブトキシ基等)、ァシル基 (例えば、ァセチル基、プロピオ-ル基、トリフ ルォロアセチル基等)、ァシルォキシ基 (例えば、ァセトキシ基、プロピオニルォキシ 基、トリフルォロアセトキシ基、等)、アルコキシカルボ-ル基 (例えば、メトキシカルボ -ル基、エトキシカルボ-ル基、 tert ブトキシカルボ-ル基等)等が挙げられる。置 換基として好ましいのは、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボ-ル基である
[0286] Lとしては主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数 1〜8の 2価の連
0
結基が好ましぐ主鎖が炭素のみ力 なる炭素数 1〜5の 2価の連結基がより好ましい
[0287] 高硬度の硬化膜を生成し、更に硬化膜の基材密着性を良くすると言う点で特に好 ま 、脂環式エポキシドは、以下の一般式 (B— I)または(B— II)で表される化合物 である。
[0288] [化 75]
[0289] 式中、 R 、R は置換基を表し、 m21、n21は 0、 1または 2を表し、 0または 1が好
211 212
ましい。 pl、 qlはそれぞれ 0または 1を表す。 rlは 1〜3を表す。 Lは主鎖に酸素原 子または硫黄原子を含んでもよい炭素数 1〜15の rl + 1価の連結基または単結合を 表す。
[0290] [化 76]
-般式 (B— ΪΙ)
[0291] 式中、 R 、R は置換基を表し、 m22、n22は 0、 1または 2を表し、 0または 1が好
221 222
ましい。 p2、 q2はそれぞれ 0または 1を表す。 r2は 1〜3を表す。 Lは主鎖に酸素原 子または硫黄原子を含んでもよ!ヽ炭素数] 15の r2+ 1価の連結基または単結合を 表す。
[0292] 上記の式中、 R 、R 、R 、R は前記一般式 (A— 1)における R と同義である
[0293] L、 Lが表す主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数 1〜15の 2価 の連結基の例としては、 Lの説明で示したものを同じものが挙げられる。 L、 Lとして
は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数 1〜8の 2価の連結基が好 ましぐ主鎖が炭素のみ力 なる炭素数 1〜5の 2価の連結基がより好ましい。
[0294] 硬化感度が高ぐ更に印字環境の変動によっても硬化感度が影響されにくいという 点で特に好ま 、脂環式エポキシドは、以下の一般式 (B— III)または(B— IV)で表 される化合物である。
[0295] [化 77]
[0296] 式中、 R 、R は置換基を表し、 m23、 n23は 0または 1を表す。 p3、 q3はそれぞ
231 232
れ 0または 1を表す。 r3は 1〜3を表す。 Lは主鎖に酸素原子または硫黄原子を含ん でもよい炭素数] ' 15の r3 + 1価の連結基または単結合を表す。
[0297] [化 78]
[0298] 式中、 R 、R は置換基を表し、 m24、n24は 0または 1を表す。 p4、q4はそれぞ
241 242
れ 0または 1を表す。 r4は 1〜3を表す。 Lは主鎖に酸素原子または硫黄原子を含ん
4
でもよ 、炭素数 1〜 15の r4 + 1価の連結基または単結合を表す。
[0299] 上記の式中、 R 、R 、R 、R は前記一般式 (A— 1)における R と同義である
231 232 241 242 111
。 L、 Lが表す主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでもよい炭素数 1〜15の 2価
3 4
の連結基の例としては、 Lの説明で示したものを同じものが挙げられる。
0
[0300] 以下に好ましい脂環式エポキシドの具体例を示す力 本発明はこれらに限定される ものではない。
[0301] [化 79]
[0302] [化 80]
§ §§〕1
Eで101
[zs^ [κ)εο]
T∑0/S00rdf/I3d 86 C69LL0/900Z: OAV
83]
EP-31 -CH2-0~CH2~CH-CH2-0-CH2- OH
4]
EP-60 °x" ~J-CH2-0-CH2CH2-0-CH2
化 87]
[88^>] [οτεο]
ΗΟ-0-:ΗΟ— 0-O-zH0— -w^0H_
O 。' -O Z9-d3
-0-0— EHOEHD-0-zHO- II OH
o o 'o e9-d3
998li0/S00Zdf/X3d 66 f 69 0/900Z OAV
EP-70 o- O O O
HC -0-C-C-0-CH2-
TZ0/S00Zdf/X3d sen £69..0/900Z OAV
2]
[S6^ ] [STSO]
998TZ0/S00Zdf/X3d C69..0/900Z OAV
[ e^ [9ΐεο]
Ζ 1·— dョ TZ0/S00Zdf/X3d 901- C69..0/900Z OAV
ir0/C00Zdf/I3d 9(H £69LLO/9dOZ OAV
EP-137
EP-138 Q- ヽ H3C- -HC. -0~CH,CH,— O- CH- -CH3
-O
[0321] 請求の範囲第 12項〜 30項に係わる発明において、前記一般式 (B)で表されるェ ポキシィ匕合物を添加する場合、一般式 (B)で表されるエポキシ化合物の添加量とし ては、 10〜50質量%含有することができる。一般式 (B)で表されるエポキシィ匕合物 を添加する場合、一般式 (B)で表されるエポキシィ匕合物の 1種を単独で使用してもよ いが、 2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
[0322] 上述した一般式 (A)または (B)で表されるエポキシィ匕合物は、その製法は問わな いが、例えば、丸善 KK出版、第四版実験化学講座 20有機合成 II、 213〜、平成 4 牛、 Ed. by Alfred Hasfner, The chemistry oi neterocyclic compound s― Small Ring Heterocycles part 3 Oxiranes, John & Wiley and Son s, An Interscience Publication, New York, 1985、吉村、接着、 29卷 12号 、 32、 1985、吉村、接着、 30卷 5号、 42、 1986、吉村、接着、 30卷 7号、 42、 1986 、特開平 11— 100378号、同 4— 36263号、同 4— 69360号の各公報等の文献を 参考にして合成できる。
[0323] カチオン重合開始剤 Z光酸発生剤
請求の範囲第 12項〜 30項に係わる発明にお 、ては、重合性活性光線硬化組成 物中に、請求の範囲第 1項〜 11項に係わる発明同様に、活性光線の照射により酸を 発生する光酸発生剤を含有することが好まし ヽ。
[0324] 請求の範囲第 12項〜 30項に係わる重合性活性光線硬化組成物、また、これを用 いたカチオン重合型インクで用いる光酸発生剤としては、前記請求の範囲第 1項〜 1 1項に係わる発明において挙げられたものと同様の酸発生剤が挙げられる。例えば、 ジァゾユウム、アンモ-ゥム、ョードニゥム、スルホユウム、ホスホ-ゥムなどの芳香族 ォ -ゥム化合物の B (C F )— , PF―, AsF―, SbF— , p— CH C H SO—塩、 CF SO―
6 5 4 6 6 6 3 6 4 3 3 3 塩などのスルホン酸塩、特に、対ァ-オンとしてボレートイ匕合物をもつもものおよび P F—塩、スルホン酸を発生するスルホン化物、ハロゲン化水素を発生するハロゲンィ匕
6
物、鉄アレン錯体、また、光力チオン重合開始剤であるァリールスルホ-ゥム塩誘導 体、ァリルョードニゥム塩誘導体、アレン イオン錯体誘導体、ジァゾ -ゥム塩誘導体 、トリアジン系開始剤及びその他のハロゲンィ匕物等の酸発生剤が挙げられる。
これらのカチオン重合開始剤は、請求の範囲第 12項〜 30項に係わる発明において 、カチオン重合性を有する化合物 100質量部に対して、 0. 2〜20質量部の比率で 含有させることが好ましい。重合開始剤の含有量が 0. 2質量部未満では、硬化物を 得ることが困難であり、 20質量部を越えて含有させても、更なる硬化性向上効果はな い。また、これら光力チオン重合開始剤は、 1種または 2種以上を選択して使用するこ とがでさる。
[0325] 請求の範囲第 12項〜 30項に係わる発明において用いられる光酸発生剤として好 ましいのはスルホ -ゥム塩、ョードニゥム塩、アンモ-ゥム塩、ホスホ-ゥム塩、等のォ -ゥム塩であり、中でもスルホ -ゥム塩化合物が好ましい。より好ましいスルホ -ゥム 塩化合物の構造として、前記一般式 (1—1)、また、特開 2004— 143135号の請求 の範囲第 8項に記載されて 、る一般式 (I 2)、(I 3)で表されるスルホ -ゥム塩を 挙げることができる。具体的な化合物例としては、本願に記載の前記例示化合物 PI — 1〜PI— 37を同様にあげることができる。
[0326] また、重合促進剤も、前記請求の範囲第 1項〜 11項に係わる発明においてあげら れたものを同様に用いることができる。
[0327] 本発明のいずれの重合性活性光線硬化組成物においても、上記説明した構成要 素の他に、各種の添加剤を用いることができる。
[0328] 色材'染料'顔料 Zその他の添加剤
次に本発明の重合性活性光線硬化組成物を含有する活性光線硬化型インクにつ V、て詳述する。本発明の活性光線硬化型インクとは本発明の重合性活性光線硬化 組成物と着色剤 (色材)を混合したものであることが好ま ヽ。混合方法としては特に 制限はないが、重合性活性光線硬化組成物に溶解または分散する方法が好ましい 。着色剤としては染料または顔料であることが好ましいが、特に、画像の耐久性の点 力も顔料であることが好まし 、。
[0329] 本発明の重合性活性光線硬化組成物を用いた活性光線硬化型インク(以下、イン クとも記載する)で用いる色材としては、活性光線硬化組成物の主成分に溶解または 分散できる色材であれば制限無く使用でき、油溶性染料もしくは顔料が好ましぐ耐 候性 ·耐光性の点力 顔料が好まし 、。
[0330] 染料としては、市販の染料及び例えば「染料便覧」(有機合成化学協会編集、昭和 45年刊)等の文献に記載されている公知のものを利用してもよい。具体的には、ァゾ 染料、金属錯塩ァゾ染料、ピラゾロンァゾ染料、ナフトキノン染料、アントラキノン染料 、フタロシアニン染料、カルボ-ゥム染料、キノンィミン染料、メチン染料、シァニン染 料 (メロシアニン染料含む)、等の染料が挙げられる。
[0331] 本発明、即ち、請求の範囲第 1項〜 11項および請求の範囲第 12項〜 30項に係わ る発明において使用される顔料としては、市販の顔料及びカラーインデックス (C. I. )便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、 1977年刊)、「最新顔料応用技術 」(CMC出版、 1986年刊)、「印刷インキ技術」(CMC出版、 1984年刊)に記載され ている顔料を利用してもよい。顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ 色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉 顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性ァゾ顔料、ァゾ レーキ顔料、縮合ァゾ顔料、キレートァゾ顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン 系顔料、ペリレン及びペリノン系顔料、チォインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジ ォキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、
ァジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機酸化錫、インジゥ ム系化合物、無機顔料、等が挙げられる。
[0332] 本発明で好ましく用いることのできる顔料を、以下に列挙する。
[0333] C. I. Pigment Yellow— 1、 3、 12、 13、 14、 17、 81、 83、 87、 95、 109、 42、
C. I. Pigment Orange— 16、 36、 38、
C. I. Pigment Red— 5、 22、 38、 48 : 1、 48 : 2、 48 :4、 49 : 1、 53 : 1、 57 : 1、 6 3 : 1、 144、 146、 185、 101、
C. I. Pigment Violet— 19、 23、
C. I. Pigment Blue— 15 : 1、 15 : 3、 15 :4、 18、 60、 27、 29、
C. I. Pigment Green— 7、 36、
C. I. Pigment White— 6、 18、 21、
C. I. Pigment Black— 7、
上記顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、 アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿 式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。また、顔料の分散を行う 際に分散剤を添加することも可能である。分散剤としては、高分子分散剤を用いるこ と力 子ましく、高分子分散剤としては Avecia社の Solsperseシリーズが挙げられる。 また分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これ らの分散剤及び分散助剤は、顔料 100質量部に対し、 1〜50質量部添加することが 好ましい。分散媒体は、溶剤または重合性ィ匕合物を用いて行うが、本発明に用いる 活性光線硬化型インクでは、インク着弾直後に反応 '硬化させるため、無溶剤である ことが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残留する溶剤 の VOCの問題が生じる。よって、分散媒体は溶剤ではなく重合性化合物、その中で も最も粘度の低 、モノマーを選択することが分散適性上好まし 、。
[0334] 顔料の分散は顔料粒子の平均粒径を 0. 08-0. 5 μ mとすることが好ましく、最大 粒径は 0. 3〜: LO /z m、好ましくは 0. 3〜3 /z mとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体 の選定、分散条件、ろ過条件を適宜設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズル の詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性及び硬化の感度を維持するこ
とがでさる。
[0335] 本発明の活性光線硬化型インクにおいては、色材濃度として、インク全体の 1質量
%乃至 10質量%であることが好ましい。
[0336] 本発明、即ち、請求の範囲第 1項〜 11項および請求の範囲第 12項〜 30項に係わ る発明においては、吐出安定性、保存性を向上させる目的で、熱塩基発生剤も用い ることがでさる。
[0337] 熱塩基発生剤としては、例えば、加熱により脱炭酸して分解する有機酸と塩基の塩 、分子内求核置換反応、ロッセン転位、ベックマン転位等の反応により分解してァミン 類を放出する化合物や、加熱により何らかの反応を起こして塩基を放出するものが好 ましく用いられる。具体的には、英国特許第 998, 949号記載のトリクロ口酢酸の塩、 米国特許第 4, 060, 420号に記載のアルファースルホ -ル酢酸の塩、特開昭 59— 157637号に記載のプロピール酸類の塩、 2 カルボキシカルボキサミド誘導体、特 開昭 59— 168440号に記載の塩基成分に有機塩基の他にアルカリ金属、アルカリ 土類金属を用いた熱分解性酸との塩、特開昭 59— 180537号に記載のロッセン転 位を利用したヒドロキサム力ルバメート類、加熱により-トリルを生成する特開昭 59— 195237号に記載のアルドキシム力ルバメート類等が挙げられる。その他、英国特許 第 998, 945号、米国特許第 3, 220, 846号、英国特許第 279, 480号、特開昭 50 — 22625号、同 61— 32844号、同 61— 51139号、同 61— 52638号、同 61— 511 40号、同 61— 53634号〜同 61— 53640号、同 61— 55644号、同 61— 55645号 等に記載の熱塩基発生剤が有用である。さらに具体的に例を挙げると、トリクロ口酢 酸グァ-ジン、トリクロ口酢酸メチルダァ-ジン、トリクロ口酢酸カリウム、フエ-ルスルホ -ル酢酸グァ-ジン、 p クロ口フエ-ルスルホ-ル酢酸グァ-ジン、 p—メタンスルホ -ルフエ-ルスルホ-ル酢酸グァ-ジン、フエ-ルプロピオール酸カリウム、フエ-ル プロピオール酸グァ-ジン、フエ-ルプロピオール酸セシウム、 p クロ口フエ-ルプロ ピオール酸グァ-ジン、 p フエ-レン ビス フエ-ルプロピオール酸グァ-ジン、 フエ-ルスルホ-ル酢酸テトラメチルアンモ-ゥム、フエ-ルプロピオール酸テトラメチ ルアンモ-ゥムがある。上記の熱塩基発生剤は広い範囲で用いることができる。
[0338] 本発明の活性光線硬化型インクは、特開平 8— 248561号、同 9— 34106号をは
じめとし、既に公知となっている活性光線の照射で発生した酸により新たに酸を発生 する酸増殖剤を含有することも可能である。
[0339] 本発明の活性光線硬化型インクは、重合性活性光線硬化組成物、顔料分散剤と 共に、顔料をサンドミル等の通常の分散機を用いてよく分散することにより製造される 。予め、顔料高濃度の濃縮液を調製しておき、活性光線硬化組成物で希釈すること が好ましい。通常の分散機による分散でも充分な分散が可能であり、このため、過剰 な分散エネルギーがかからず、多大な分散時間を必要としないため、インク成分の分 散時の変質を招きにくぐ安定性に優れたインクが調製される。インクは、孔径 以下、さらには 1 μ m以下のフィルタ一にて濾過することが好ましい。
[0340] (粘度 Zその他の物性)
本発明の活性光線硬化型インクは、 25°Cでの粘度を l〜500mPaに調整すること が好まし!/、が、本発明にお 、ては 25°Cでの粘度が 7〜40mPa · sと高めに調整する ことがより好ましい。 25°Cでの粘度が 7〜40mPa' sのインクは、特に通常の 4〜10k Hzの周波数を有するヘッドから、 10〜50kHzの高周波数のヘッドにお!、ても安定し た吐出特性を示す。粘度が 5mPa' s未満の場合は、高周波数のヘッドにおいて、吐 出の追随性の低下が認められ、 40mPa' sを越える場合は、加熱による粘度の低下 機構をヘッドに組み込んだとしても吐出特性そのものの低下を生じ、吐出の安定性 が不良となる。
[0341] また、本発明の活性光線硬化型インクは、ピエゾヘッドにぉ 、ては、 10 μ SZcm以 下の電導度とし、ヘッド内部での電気的な腐食のないインクとすることが好ましい。ま た、コンティ-ユアスタイプにおいては、電解質による電導度の調整が必要であり、こ の場合には、 0. 5mSZcm以上の電導度に調整する必要がある。
[0342] 本発明においては、インクの 25°Cにおける表面張力力 25〜40mNZmの範囲に あることが好ましい。 25°Cにおけるインクの表面張力が 25mNZm未満では、安定し た出射が得られにくぐまた 40mNZmを越えると所望のドット径を得ることができない 。 25〜40mNZmの範囲外では、本発明のように、インクの粘度や含水率を制御し ながら出射、光照射しても、さまざまな支持体に対して均一なドット径を得ることが困 難となる。
[0343] 表面張力を調整するために、必要に応じて、界面活性剤を含有させてもよい。本発 明に係るインクに好ましく使用される界面活性剤としては、例えば、ジアルキルスルホ コハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のァ-オン性界 面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルァリ ルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン ·ポリオキシプロピレンブ ロックコポリマー類等のノ-オン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第 4級アンモ- ゥム塩類等のカチオン性界面活性剤、重合性基を有する界面活性化合物等が挙げ られる。これらの中で特に、シリコーン変性アタリレート、フッ素変性アタリレート、シリコ ーン変性エポキシ、フッ素変性エポキシ、シリコーン変性ォキセタン、フッ素変性ォキ セタン等、不飽和結合やォキシラン、ォキセタン環等重合性基を有する界面活性ィ匕 合物が好ましい。
[0344] 本発明のインクには、上記説明した以外にさまざまな添加剤を用いることができる。
例えば、レべリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系榭脂、 ポリウレタン系榭脂、ビュル系榭脂、アクリル系榭脂、ゴム系榭脂、ワックス類を添カロ することができる。記録媒体との密着性を改善するため、極微量の有機溶剤を添カロ することも有効である。この場合、耐溶剤性や VOCの問題が起こらない範囲での添 加が有効であり、その使用量は 0. 1〜5質量%の範囲であり、好ましくは 0. 1〜3質 量%である。また、ラジカル重合性モノマーと開始剤を組み合わせ、ラジカル'カチォ ンのハイブリッド型硬化インクとすることも可能である。
[0345] (液滴量、照射タイミング、ヘッド加温)
本発明の画像形成方法にぉ ヽては、インク組成物をインクジェット記録方式により 記録材料上に吐出、描画し、次いで紫外線等の活性光線を照射してインクを硬化さ せる。
[0346] 本発明の画像形成方法においては、インク出射時にはインクをインクジェットノズル ごと加温し、インク液を低粘度させることが好ましい。加熱温度としては、 30〜80°C、 好ましくは 35〜60。Cである。
[0347] 本発明にお 、て、インクが着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚 力^〜 20 mであることが好ましい。スクリーン印刷分野の活性光線硬化型インクジ
エツト記録では、総インク膜厚が 20 /z mを越えているのが現状である力 記録材料が 薄!、プラスチック材料であることが多 、軟包装印刷分野では、記録材料のカール'し わの問題だけでなぐ印刷物全体のこし'質感が変わってしまうという問題があるため 使えない。また、本発明では各ノズルより吐出する液滴量が 2〜15plであることが好 ましい。
[0348] 本発明にお ヽては、高精細な画像を形成するためには、照射タイミングができるだ け早い方が好ましいが、本発明においては、インクの粘度または含水率が好ましい状 態となるタイミングで光照射を開始することが好ましい。
[0349] 詳しくは、発生光線の照射条件として、インク着弾後 0. 001〜1. 0秒の間に活性 光線照射を開始することが好ましぐより好ましくは 0. 001〜0. 4秒である。また、 0. 1〜3秒後、好ましくは 0. 2〜1秒以内に、インクの流動性が失われる程度まで光照 射を行なった後、終了させることが好ましい。上記条件とすることにより、ドット径の拡 大ゃドット間の滲みを防止することができる。
[0350] 活性光線の照射方法として、その基本的な方法が特開昭 60— 132767号に開示 されている。これ〖こよると、記録ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式で記 録ヘッドと光源を走査する。照射は、インク着弾後、一定時間を置いて行われること になる。さらに、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許第 6, 1 45, 979号では、照射方法として、光ファイバ一を用いた方法や、コリメートされた光 源を記録ヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へ UV光を照射する方法 が開示されている。本発明の画像形成方法においては、これらのいずれの照射方法 ち用いることがでさる。
[0351] また活性光線を照射を 2段階に分け、まずインク着弾後 0. 001〜2. 0秒の間に前 述の方法で活性光線を照射し、且つ全印字終了後、更に活性光線を照射する方法 も好ましい態様の 1つである。活性光線の照射を 2段階に分けることで、よりインク硬 化の際に起こる記録材料の収縮を抑えることが可能となる。
[0352] 活性光線照射で用いる光源の例としては、水銀アークランプ、キセノンアークランプ 、螢光ランプ、炭素アークランプ、タングステン ハロゲン複写ランプ高圧水銀ランプ 、メタルハライドランプ、無電極 UVランプ、低圧水銀ランプ、 UVレーザー、キセノン
フラッシュランプ、捕虫灯、ブラックライト、殺菌灯、冷陰極管、 LEDをなどがあるが、 これらに限定されないが、この中でも蛍光管が低エネルギー ·低コストであり、好まし い。光源波長としては 250〜370nm、好ましくには 270〜320nmに発光波長のピ ークがある光源力 感度の点で好ましい。照度は l〜3000mWZcm2、好ましくは 1 〜200mWZcm2である。また電子線により硬化させる場合には、通常 300eVの以 下のエネルギーの電子線で硬化させるが、 l〜5Mradの照射量で瞬時に硬化させる ことも可能である。
[0353] 本発明の活性光線硬化型インクを用いて、被記録媒体 (基材とも!ヽぅ)への画像印 字を行うが、被記録媒体としては、従来各種の用途で使用されている広汎な合成榭 脂を全て用いることができ、具体的には、例えば、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ エチレン、ポリウレタン、ポリプロピレン、アクリル榭脂、ポリカーボネート、ポリスチレン 、アクリロニトリル一ブタジエン一スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリ ブタジエンテレフタレート等が挙げられ、これらの合成樹脂基材の厚みや形状は何ら 限定されない。
[0354] 本発明で用いることのできる基材としては、通常の非コート紙、コート紙等の他に、 非吸収性支持体を用いることができるが、その中でも、基材として非吸収性支持体を 用いることが好ましい。
[0355] 本発明にお 、ては、非吸収性支持体としては、各種非吸収性のプラスチック及びそ のフィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、 PETフィ ルム、 OPSフィルム、 OPPフィルム、 ONyフィルム、 PVCフィルム、 PEフィルム、 TA Cフィルムを挙げることができる。その他のプラスチックとしては、ポリカーボネート、ァ クリル樹脂、 ABS、ポリアセタール、 PVA、ゴム類等が使用できる。また、金属類や、 ガラス類にも適用可能である。これらの記録材料の中でも、特に熱でシュリンク可能 な、 PETフィルム、 OPSフィルム、 OPPフィルム、 ONyフィルム、 PVCフィルムへ画像 を形成する場合に本発明の構成は、有効となる。これらの基材は、インクの硬化収縮 、硬化反応時の発熱等により、フィルムのカール、変形が生じやすいば力りでなぐィ ンク膜が基材の収縮に追従し難 、。
[0356] これら、各種プラスチックフィルムの表面エネルギーは大きく異なり、記録材料によ
つてインク着弾後のドット径が変わってしまうことが、従来力も問題となっていた。本発 明の構成では、表面エネルギーの低い OPPフィルム、 OPSフィルムや表面エネルギ 一の比較的大きい PETまでを含む力 基材として、濡れ指数が 40〜60mNZmであ ることが好ましい。
[0357] 本発明において、包装の費用や生産コスト等の記録材料のコスト、プリントの作製 効率、各種のサイズのプリントに対応できる等の点で、長尺(ウェブ)な記録材料を使 用する方が有利である。
[0358] 以下、本発明の活性光線硬化型インクを用いて、画像形成を行う本発明のインクジ ット記録装置について、図面を適宜参照しながら説明する。尚、図面の記録装置は あくまでも本発明の記録装置の一態様であり、本発明の記録装置はこの図面に限定 されない。
[0359] 図 1は本発明のインクジェット記録装置の要部の構成を示す正面図である。インクジ エツト記録装置 1は、ヘッドキャリッジ 2、記録ヘッド 3、照射手段 4、プラテン部 5等を 備えて構成される。この記録装置 1は記録材料 Pの下にプラテン部 5が設置されてい る。プラテン部 5は、紫外線を吸収する機能を有しており、記録材料 Pを通過してきた 余分な紫外線を吸収する。その結果、高精細な画像を非常に安定に再現できる。
[0360] 記録材料 Pは、ガイド部材 6に案内され、搬送手段(図示せず)の作動により、図 1に おける手前から奥の方向に移動する。ヘッド走査手段(図示せず)は、ヘッドキヤリツ ジ 2を図 1における Y方向に往復移動させることにより、ヘッドキャリッジ 2に保持され た記録ヘッド 3の走査を行う。
[0361] ヘッドキャリッジ 2は記録材料 Pの上側に設置され、記録材料 P上の画像印刷に用 いる色の数に応じて後述する記録ヘッド 3を複数個、吐出口を下側に配置して収納 する。ヘッドキャリッジ 2は、図 1における Y方向に往復自在な形態で記録装置 1本体 に対して設置されており、ヘッド走査手段の駆動により、図 1における Y方向に往復 移動する。
[0362] 尚、図 1ではヘッドキャリッジ 2がホワイト(W)、イェロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン( C)、ブラック (K)、ライトイェロー (Ly)、ライトマゼンタ (Lm)、ライトシアン (Lc)、ライト ブラック(Lk)、ホワイト (W)の記録ヘッド 3を収納するものとして描図を行なって!/、る
1S 実施の際にはヘッドキャリッジ 2に収納される記録ヘッド 3の色数は適宜決められ るものである。
[0363] 記録ヘッド 3は、インク供給手段(図示せず)により供給された活性光線硬化型イン ク(例えば UV硬化インク)を、内部に複数個備えられた吐出手段(図示せず)の作動 により、吐出ロカも記録材料 Pに向けて吐出する。記録ヘッド 3により吐出される UV インクは色材、重合性モノマー、開始剤等を含んで組成されており、紫外線の照射を 受けることで開始剤が触媒として作用することに伴うモノマーの架橋、重合反応によ つて硬化する性質を有する。
[0364] 記録ヘッド 3は記録材料 Pの一端からヘッド走査手段の駆動により、図 1における Y 方向に記録材料 Pの他端まで移動するという走査の間に、記録材料 Pにおける一定 の領域 (着弾可能領域)に対して UVインクをインク滴として吐出し、該着弾可能領域 にインク滴を着弾させる。
[0365] 上記走査を適宜回数行い、 1領域の着弾可能領域に向けて UVインクの吐出を行 つた後、搬送手段で記録材料 Pを図 1における手前から奥方向に適宜移動させ、再 びヘッド走査手段による走査を行いながら、記録ヘッド 3により上記着弾可能領域に 対し、図 1における奥方向に隣接した次の着弾可能領域に対して UVインクの吐出を 行う。
[0366] 上述の操作を繰り返し、ヘッド走査手段及び搬送手段と連動して記録ヘッド 3から UVインクを吐出することにより、記録材料 P上に UVインク滴の集合体力 なる画像 が形成される。
[0367] 照射手段 4は特定の波長領域の紫外線を安定した露光エネルギーで発光する紫 外線ランプ及び特定の波長の紫外線を透過するフィルターを備えて構成される。ここ で、紫外線ランプとしては、水銀ランプ、メタルノヽライドランプ、エキシマーレーザー、 紫外線レーザー、冷印極管、熱印極管、ブラックライト、 LED (Light emitting dio de)等が適用可能であり、帯状のメタルノヽライドランプ、冷陰極管、熱陰極管、水銀ラ ンプもしくはブラックライトが好ま ヽ。特に波長 365nmの紫外線を発光する冷陰極 管及びブラックライト、また、 254nmの紫外線を発光する低圧水銀ランプ、熱陰極管 、冷陰極管及び殺菌灯等は、滲み防止、ドット径制御を効率よく行え、好ましい。また
、ブラックライトを照射手段 4の放射線源に用いることで、 UVインクを硬化するための 照射手段 4を安価に作製することができる。
[0368] 照射手段 4は、記録ヘッド 3がヘッド走査手段の駆動による 1回の走査によって UV インクを吐出する着弾可能領域のうち、記録装置 (UVインクジェットプリンタ) 1で設 定できる最大のものとほぼ同じ形状か、着弾可能領域よりも大きな形状を有する。
[0369] 照射手段 4はヘッドキャリッジ 2の両脇に、記録材料 Pに対してほぼ平行に、固定し て設置される。
[0370] 前述したようにインク吐出部の照度を調整する手段としては、記録ヘッド 3全体を遮 光することはもちろんであるが、加えて照射手段 4と記録材料 Pの距離 hiより、記録 ヘッド 3のインク吐出部 31と記録材料 Pとの距離 h2を大きくしたり(hl <h2)、記録へ ッド 3と照射手段 4との距離 dを離したり(dを大きく)することが有効である。又、記録へ ッド 3と照射手段 4の間を蛇腹構造 7にすると更に好ましい。
[0371] ここで、照射手段 4で照射される紫外線の波長は、照射手段 4に備えられらた紫外 線ランプ又はフィルターを交換することで適宜変更することができる。
[0372] 本発明のインクは、非常に吐出安定性が優れており、ラインヘッドタイプのインクジ エツト記録装置を用いて画像形成する場合に、特に有効である。
[0373] 図 2は、インクジェット記録装置の要部の構成の他の一例を示す上面図である。
[0374] 図 2で示したインクジェット記録装置は、ラインヘッド方式と呼ばれており、ヘッドキヤ リッジ 2に、各色の記録ヘッド 3を、記録材料 Pの全幅をカバーするようにして、複数個 、固定配置されている。
[0375] 一方、ヘッドキャリッジ 2の下流側には、同じく記録材料 Pの全幅をカバーするように して、インク印字面全域をカバーするように配置されて 、る照射手段 4が設けられて いる。照明手段 4に用いられる紫外線ランプは、図 1に記載したのと同様のものを用 いることがでさる。
[0376] このラインヘッド方式では、ヘッドキャリッジ 2及び照射手段 4は固定され、記録材料 Pのみが、搬送されて、インク出射及び硬化を行って画像形成を行う。
実施例
[0377] 以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されな
い。
実施例 1 ;請求の範囲第 1項〜 11項の発明に係わる実施例である。
[0378] (活性光線硬化組成物の作製)
本発明に係る光重合性化合物、光重合開始剤 (光酸発生剤)及び比較化合物を表 1に示すように添加、溶解させて活性光線硬化組成物を作製した。
[0379] 使用した化合物を以下に示す。
[0380] セロキサイド 2021P :ダイセル化学工業社製
セロキサイド 3000:ダイセルィ匕学工業社製
[0381] [化 99]
[0383] (活性光線硬化組成物の硬化)
得られた活性光線硬化組成物を合成紙 (ュポ 'コーポレーション (株)社製の合成紙 ュポ FGS)に膜厚が 3 μ mになるように塗布した後、 800mj/cm2の紫外線をメタル ノ、ライドランプにより 1秒以内で照射し、硬化物を得た。
[0384] (硬化物の評価方法)
得られた硬化物の物理的特性を下記に示す試験で評価した。
[0385] (1)鉛筆弓 Iつ力き試験
JIS K 5400に従って、各硬化物の硬度を測定した。
[0386] 即ち、 JIS K5401に準拠した鉛筆引つ搔き試験機を用いた試験機法によって硬 化膜の硬度を試験した。荷重は lOOOgで三菱ュ-鉛筆を使用して行なった。評価は 、塗膜のすり傷で判定し、濃度記号の隣り合う 2つの鉛筆について、すり傷が 2回以 上と 2回未満とになる 1組を求め、 2回未満となる鉛筆の濃度記号を塗膜の鉛筆引つ かき値とした。
[0387] (2)基盤目テープ剥離残留付着率試験
JIS K 5400の碁盤目試験をおこなった。即ち、得られた硬化物試料のそれぞれ の硬化膜の表面に片刃の力ミソリの刃を面に対して 90度の切り込みを 1mm間隔で 縦横に 11本ずつ入れ、 1mm角の碁盤目を 100個作成し、粘着テープ (スコッチ # 2
50、住友スリーェム製)を張り合わせて 2kgのローラーで 1往復圧着した後、一気に 剥がし、残留して!/、る碁盤目状の試料の数、付着残留率 (%)を調査した。
[0388] (3)耐屈曲性の評価
JIS K 5600の耐屈曲性評価の方法に則り柔軟性を評価した。即ち、円柱の棒に 試料を巻き付け、 120° 屈曲させてヒビが入るかどうかを評価した。その円柱の直径 ( Φ mm)が小さいほど、柔軟性が良好であることを示す。
[0389] (4)光に対する堅牢性の評価
得られた試料をキセノンウエザーメーター(ッツナ力テクノ (株)製、光源キセノンァ ーク灯、放射照度: 40 60WZm2 300 400 温度 40 C、湿度 50%)を用い て、光源力ゝらの距離を 20cmとして 7日間照射した。この試料について下記着色性及 び耐屈曲性を評価した。
[0390] 〈着色性〉
硬化物の着色性を以下の 5段階で評価した
1 :ほとんど着色がない
2:若干の着色がある
3 :着色がある
4:着色が強い
5 :着色が著しい。
[0391] 〈耐屈曲性〉
JIS K 5600の耐屈曲性評価の方法に則り評価した。
[0392] 以上の評価の結果を表 2に示す。
[0393] [表 2]
試料 鉛筆引つかき値 付着残留率 耐屈曲性 光堅牢性
No . 備 考
(鉛筆硬度) { % ) ( φ : mm) 着色 耐屈曲性
1 HB 60 5 4 8 比較例
2 HB 55 6 4 10 比較例
3 3H 89 \ 1 2 本発明
4 3H 85 2 1 2 本 3E
5 3H 85 2 1 2 本発明
6 4H 89 4 1 5 本発明
7 4H 88 4 1 5 本発明
8 4H 69 1 \ 2 本発明
9 4H 88 1 T 2 本発明
10 4H 89 1 2 本発明
1 J 2H 80 2 1 2 本発明
12 3H 90 2 1 2 本発明
13 3H 92 1 1 1 本発明
14 3H 85 1 1 1 本発明
15 4H 85 1 1 2 本 3§明
16 4H 85 1 1 2 本発明
[0394] 表 2より請求の範囲第 1項〜 11項の発明に係わる試料は基材への密着性、皮膜の 硬さ、柔軟性 (対屈曲性)に優れ、光に対する堅牢性も高いことが分力る。
実施例 2;請求の範囲第 1項〜 11項の発明に係わる実施例である。
[0395] (活性光線硬化型インクの調製)
分散剤 (PB822、味の素ファインテクノネ土製)を 5質量部と、表 3に記載の光重合性 化合物をステンレスビーカーに入れ、 65°Cのホットプレート上で加熱しながら 1時間 かけて撹拌、混合して溶解させた。次いで、この溶液に下記各種顔料をそれぞれ 3 質量部添加した後、直径 lmmのジルコニァビーズ 200gと共にポリ瓶に入れ密栓し、 ペイントシェーカーにて 2時間分散処理を行った。次いで、ジルコユアビーズを取り除 き、光重合開始剤 (光酸発生剤)、塩基性化合物、界面活性剤等の各種添加剤を表 3に記載の組み合わせで添カ卩し、これをプリンター目詰まり防止のため 0. 8 μ mメン ブランフィルターで濾過して、活性光線硬化型インク(以下、単にインクという)を調製 した。即ち、表 3に記載の各試料それぞれを用いて、 K、 C、 M、 Y、 Wおよび Lk、 Lc 、 Lm、 Lyのインクを調製し、インクセット 31〜46を作製した。尚、 Lk、 Lc、 Lm、 Lyに ついては、 K、 C、 M、 Y、と同じ顔料をそれぞれ 1Z5の量で用い、減少分はインク中 の重合性ィ匕合物で調整した。
得られた各インクについて、 25°C、せん断速度 1000 (lZs)時の粘度を測定した所 、表 3に記載の光重合性ィ匕合物試料 No.33〜46を用いたものはそれぞれ 12〜17 mPa'sであった。一方、表 3に記載の試料 No.31及び 32を用いたものはそれぞれ 2 2〜24mPa · sであった。
[0396] 使用した化合物を以下に示す。
[0397] F1405:メガファックス F1405 (パーフルォロアルキル基含有エチレンオキサイド付 加物 (大日本インキ化学工業社製) )
F178k:メガファックス F 178k (パーフルォロアルキル基含有アクリルオリゴマー(大 日本インキ化学工業社製))
145P:ハリタック 145P (ロジン変性マレイン酸榭脂 播磨化学社製) R100:ハリタ ック R100 (ロジン変性マレイン酸榭脂 播磨化学社製)
K:CI pigment Black 7
C:CI pigment Blue 15:3
M:CI pigment Red 57:1
Y:CI pigment Yellow 13
W:酸化チタン(アナターゼ型、粒径 0.2 m)
Lk:CI pigment Black 7
Lc:CI pigment Blue 15:3
Lm:CI pigment Red 57: 1
Ly :CI pigment Yellow 13
[0398] [表 3]
(インクジェット画像形成方法)
ピエゾ型インクジェットノズルを備えた図 1に記載の構成力もなるインクジェット記録 装置に、上記調製したインクをそれぞれ装填し、巾 600mm、長さ 20mの長尺の各記 録材料へ、下記の画像記録を連続して行った。インク供給系は、インクタンク、供給 パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドからなり、前
室タンク力もヘッド部分まで断熱して 50°Cの加温を行った。なお、各硬化組成物イン クの粘度にあわせてヘッド部を加温し、 2〜15plの液滴量のマルチサイズドットを 72 O X 720dpi (dpiとは 1インチ、即ち 2. 54cm当たりのドット数を表す)の解像度で吐 出できるよう駆動して、上記記載の硬化組成物インクを連続吐出した。また、記録材 料は面ヒーターにより 50°Cに加温した。着弾した後、キャリッジ両脇の照射光源 A:高 圧水銀ランプ VZero085 (INTEGRATION TECHNOLOGY社製)または、照射 光源 B :メタルハライドランプ(日本電池社製 MAL400NL 電力 = 3kW'hr 120 W/cm)により瞬時 (着弾後 0. 5秒未満)に硬化させた。画像記録後に、総インク膜 厚を測定したところ、 2. 3〜 13 mの範囲であった。なお、インクジェット画像の形成 は、上記方法に従って、 25°C ' 20%RHの環境下で印字を行った。尚、文字品質と、 色混じりについては、 30°C ' 80%RHの環境下でも印字を行った。(前記活性光線硬 化組成物試料 No31〜46により調製したインクセットによる結果をそれぞれ試料 51 〜66として表 4に示した。 )
なお、各照射光源の照度は、岩崎電機社製の UVPF— A1を用いて、 254nmの積 算照度を測定した。
[0400] また、記載した各記録材料の略称の詳細は、以下の通りである。
[0401] 合成紙:ュポコーポレーション社製合成紙 ュポ FGS
PVC: polyvinyl chloride
(射出性の評価)
連続でインクを 30分間吐出させた後、 PVC上に吐出して、インク欠の状況を目視 にて下記基準で評価した。
[0402] ◎:インク欠がなぐ良好なレベル
〇:インク欠がわずかにある力 問題のないレベル
△:インク欠があり、画質に影響を与えるレベル
X:インク欠が多発し、許容できないレベル。
[0403] (記録画像の評価)
上記画像形成方法で、 PVC、合成紙両方を用いて記録した各画像について、下 記の文字品質及び滲みの評価を行った。
[0404] 〈文字品質〉
目標濃度で 6ポイント MS明朝体文字を印字し、文字のガサツキをルーペで拡大評 価し、下記の基準に則り文字品質の評価を行った。
[0405] ◎:ガサツキなし
〇:僅かにガサツキが見える
△:ガサツキが見えるが、文字として判別でき、ギリギリ使えるレベル
X:ガサツキがひどぐ文字がかすれていて使えないレベル。
[0406] 〈色混じり(滲み、皺)〉
720dpiで Y、 M、 C、 K各色 1ドットが隣り合うように印字し、隣り合う各色ドットをル 一べで拡大し、滲み及び皺の具合を目視観察し、下記基準に則り色混じりの評価を 行った。
[0407] ◎:隣り合うドット形状が真円を保ち、滲みがない
〇:隣り合うドット形状はほぼ真円を保ち、ほとんど滲みがない
△:隣り合うドットが少し滲んでいてドット形状が少しくずれている力 ギリギリ使える レべノレ
X:隣り合うドットが滲んで混じり合っており、また、重なり部に皺の発生があり、使え な ヽレべノレ。
[0408] (硬化膜の評価)
シアン顔料を分散したシアンインクを用い上記の画像形成方法によって、 PVC上 に射出硬化させ作製した硬化膜の物理的特性を下記に示す試験で評価した。
[0409] (1)鉛筆引つ力き試験
JIS Κ 5400に従って、各硬化物の硬度を測定した。
[0410] (2)耐屈曲性の評価
JIS Κ 5600の耐屈曲性評価の方法に則り柔軟性を評価した。
[0411] (3)基盤目テープ剥離残留付着率試験
上記耐屈曲性試験に使用した試料を用い、実施例 1の基盤目テープ剥離残留付 着率試験と同様に評価した。
[0412] (4)光に対する堅牢性の評価
上記耐屈曲性試験に使用した試料を用い、実施例 1の光に対する堅牢性と同様に 評価した。
[0413] 以上の評価の結果を表 4に示す。
[0414] [表 4]
[0415] 表 4より請求の範囲第 1項〜 11項に係わる発明試料はインクの粘度が低く、インク
の射出性に優れ、環境湿度の影響が小さく良好な硬化性を示すことが分かる。また、 基材への密着性、皮膜の硬さ、柔軟性、及び皮膜の光に対する堅牢性も高いことが 分かる。
実施例 3 ;請求の範囲第 12項〜 30項に係わる実施例である。
[0416] 重合性活性光線硬化組成物の調製
重合性ィ匕合物 (各 lOg) ,重合開始剤 (各 0. 5g) ,溶媒 (各 25ml)を表 1に示すように 添加、溶解させて、重合性活性光線硬化組成物を調製した。
[0417] 重合性活性光線硬化組成物の重合
以下の方法により、重合を行った。得られた重合性活性光線硬化組成物を窒素気 流下、加熱還流しながら 20分間撹拌し、トリェチルァミン lgをカ卩えて反応を停止させ た後、メタノール 20mlをカ卩え、析出物を濾取した。析出物をメタノールで十分に洗浄 し、減圧乾燥後、析出物の質量を測定した。
[0418] 重合性活性光線硬化組成物の評価
得られた硬化重合物の収率を比較した。収率が 20%未満のものを A、収率が 20〜
40%のものを B、収率力 0〜60%のものを C、収率力 ½0%を越えるのものを D、収 率が 70%以上のものを Eとした。結果を表 5にあわせて示す。
[0419] 使用した化合物は以下の通り。
[0420] OXT- 221:東亞合成社製
OXT - 212 :東亞合成社製
IRGACURE - 250 (Ciba Speciality Chemicals社製;)
[0421] [表 5]
重合性化合物 重合閱始剤 溶媒 収率 試料 No.101 X— 1 1 ジクロロェタン c 本発明 試料 Να.102 X- 2 1 ジクロロェタン D 本発明 試料 No,103 X— 2 1 テトラクロロェタン Ε 本発明 轼料 Mo.104 X- 3 ジクロロェタン D 本発明 试料 No -105 X - 3ノ 0XT-212(各 5 gづっ) ジクロロェタン Ε 本発明 試料 Ho.106 X- 3 トリフル才 cii^酸 ジクロロェ夕ン Ε 本発明 試料 No.107 X- 4 ¾? 2 ジクロロェタン C 本発明 試料 Ho.108 X— 4/0)CT-212(各 5 gづっ) 5K2 ジクロロェタン D 本発明 試料 No, 108 X- 4 トリフル才ロ 酸 ジク□□ェタン C 本発明 試料 Hり,109 X- 5 トリフル才ロ齚酸 ジクロロェタン D 本発明 拭料 Mo. ! 10 X 7 トリフル才ロ Βΐ酸 ジクロ□ェタン D 本発明 試料 Ηο.Π2 X— 8 ト リフルォロ 5ΐ酸 ジクロロェタン D 本発明 轼料 No.113 X -10 トリフル才ロ 酸 ジクロロェタン D 本発明 試料 No.114 X— !OZ0)(T-22U各 5 gづっ) トリフルォロ醉酸 ジク口口ェ夕ン Ε 本発明 試料 No.1]5 Χ-Π ト リフル才ロ 酸 ジク□口ェタン D 本発明 試料 No.116 X— 19 トリフルォロ 酸 ジクロロェタン D 本発明 試料 Νθ,Π7 X— 20 ト リフル才 oit酸 ジクロロェタン D 本発明 試料 No.118 X-23 トリフルォ οΐΐ酸 ジク□□ェタン D 本発明 試料 Mo.119 X— 24 2 ジクロ口ェ夕ン C 本発明 試料 No.120 X-46 トリフルォロ 酸 ジク□□ェタン Ε 本発明 試料 NoJ21 X— 53 トリフル才ロ 1ΐ酸 ジク□□ェタン Ε 本発明 試料 No, 122 X— 66 トリフルォロ酢酸 ジク α□ェタン C 本発明 試料 Κΰ,〗23 X— 68 ト リフル才ロ 酸 ジクロロェタン D 本発明 試料《ο.124 X— 73 ト リフル才ロ 酸 ジクロロェタン D 本発明 試料^.125 X— 88 トリフル才ロ 酸 ジクロロェタン C 本発明 試料 No.126 X— 92 トリフル才ロ詐酸 ジクロロエタン D 本発明 試料 No. ΐ 27 X— 97 トリフル才ロ 6ΐ酸 ジクロロェタン D 本発明 試料 Νΰ,1Ζ8 X— 100 リフル才ロ 酸 ジクロロェタン D 本発明 試料 Νο,129 X Π9 ト リフル才ロ醉酸 ジク口口ェタン C 本発明 試料 No.130 比較化合物 1 トリフル才ロ齚酸 ジクロ αエタン A 比較例 試料 [ΐ.ϊ31 比較化合物 2 トリフルォロ 酸 ジク α口ェ夕ン B 比較例 弑料 No, !32 比較化合物 2 ¾2 ジクロロェタン A 比較例 試料 No.133 比較化合物 3 トリフルォロ 酸 ジク□□ェタン A 比較例 試料 No.134比較化合物 3 ^2 ジクロロェタン A 比較例
※! : ト リフルォロメタンスルホン酸
2 : I GA CURE 250(Ciba Specialty Chemica 製) 100]
比較化合物 1 タ一ピノレンジ才キサイ ド (ATOFIN A製)
比較化合物 2 2,2—ビス (3,4—エポキシシクロへキシル )一 1 ,1 ,1 ,3,3,3
フルォロブ。パン (特開 2004—3S9869記載化合物)
2,2— (3,4_エポキシシクロへキシル >—プロパン
P卜 1 PI -2
[0423] 表 5より本発明の重合性活性光線硬化組成物は、比較ィ匕合物を用いたものに対し て、比較的短い重合時間においても高収率で重合が進むことが分る。また、試料 No . 105を、高圧水銀灯照射下に重合反応を行い、重合が進行することを確認した。試 料 Nol l3、 114の重合開始剤を PI— 1及び PI— 2に変更し、高圧水銀灯照射下に 重合反応を行い、重合が進行することを確認した。
[0424] 実施例 4 ;請求の範囲第 12項〜 30項に係わる実施例である。
[0425] 重合性活性光線硬化組成物の作製
光重合性化合物、光重合開始剤、本発明の化合物及びその他添加剤を表 6に示 すように添加、溶解させて重合性活性光線硬化組成物を作製した。本発明の試料 N o. 201〜230は、不快な臭気や刺激臭はな力つた。一方、比較試料 No. 201〜20 9は刺激臭を感じた。
[0426] 使用した化合物は以下の通り。
[0427] セロキサイド 2021P :ダイセルィ匕学工業社製
セロキサイド 3000 :ダイセルイ匕学工業社製
a—ビネンォキシド:東京化成工業社製
ェポリード GT301:ダイセルィ匕学工業社製
SP— 152 :アデカオプトマー SP— 152 旭電化社製
UVI 6992:ダウ'ケミカル社製 プロピオンカーボネート 50%液 N ェチルジェタノールァミン (塩基性化合物 A)
トリイソプロパノールァミン (塩基性化合物 B)
[0428] [表 6]
[0429] 重合性活性光線硬化組成物の硬化
以下の方法によって、塗膜を形成した後、硬化させた。即ち、得られた重合性活性 光線硬化組成物を TACフィルムに膜厚が 5 μ mになるように塗布した後、 800mjZc m2の紫外線をメタルノヽライドランプにより 2秒以内で照射し、硬化膜を得た。
[0430] 硬化膜の評価方法
得られた硬化膜の物理的特性を下記に示す試験で評価した。
(1)鉛筆引つかき試験: JIS K 5400に従って、各硬化膜の硬度を測定した。
[0431] 硬度のランクは(軟) 6B〜B、 HB、 F、 H〜9H (硬)の順に 6Bが最も柔らかぐ 9H が最も硬い。
(2)基盤目テープ剥離残留付着率試験: JIS K 5400の碁盤目試験に準じて、硬 化物試料それぞれの表面に片刃の力ミソリの刃を面に対して 90度の切り込みを lm m間隔で縦横に 11本ずつ入れ、 1mm角の碁盤目を 100個作成して得た試料に粘 着テ―プ (スコッチ # 250、住友スリ―ェム製)を張り合わせて 2kgの口—ラ—で 1往 復圧着した後、一気に剥がし、残留している碁盤目状の試料の数を調査した。
(3)耐屈曲性の評価:得られた硬化膜を JIS K 5600 の耐屈曲性評価の方法に 則り柔軟性を評価した。
[0432] 粘度の評価
調製した各重合性活性光線硬化組成物の粘度を、レオメータ MCR300 (Physica 製)を用い、温度 25°C、 Shear Rate = 1000 (lZs)の条件下で測定した。 25°Cに おける粘度が 150mPa' s未満の組成物に◎、 150〜300111?& ' 5の組成物を〇、 30 0〜500111?& ' 5の組成物を 、 500mPa' sを越える組成物を Xとした。
[0433] 硬化膜保存性の評価
得られた硬化膜を、 85°C90%RHの高温高湿環境下で 1ヶ月保存した後の、硬化 膜の鉛筆引つ力き試験および柔軟性の評価を上述したのと同様の試験にて評価した 。試験結果に大きな変化の無いものを◎、多少の劣化が見られるが実用上問題のな いものを〇、劣化が見られるものを△、大きく劣化が見られたものを Xとした。◎およ び〇が実用上問題の無いレベルである。結果は表 7に示す。
[0435] 表 7より、本発明の試料は、密着性及び硬度が十分であり、硬化膜は長期間保存 後にお!/、ても硬さと柔軟性を保持し、劣化が殆ど無 、ことが判る。
[0436] 実施例 5;請求の範囲第 12項〜 30項に係わる実施例である。
[0437] 《インク組成》
分散剤 (ΡΒ822 味の素ファインテクノネ土製)を 5質量部と、表 8に記載の各光重合
性ィ匕合物をステンレスビーカーに入れ、 65°Cのホットプレート上で加熱しながら 1時 間かけて撹拌、混合して溶解させた。次いで、この溶液に各種顔料を 3質量部添加し た後、直径 lmmのジルコユアビーズ 200gと共にポリ瓶に入れ密栓し、ペイントシエ 一力一にて 2時間分散処理を行った。次いで、ジルコユアビーズを取り除き、各光重 合開始剤、塩基性化合物、界面活性剤等の各種添加剤を表 4に記載の組み合わせ で添加し、これをプリンター目詰まり防止のため 0. 8 μ mメンブランフィルターで濾過 して、 K、 C、 M、 Y、 W、 Lk、 Lc、 Lm、 Lyからなる活性光線硬化型インクセットをそ れぞれ調製した。尚、 Lk、 Lc、 Lm、 Lyインクについては、 K、 C、 M、 Y、とそれぞれ 同じ顔料を 1Z5量用い、減少分はインク中の重合性ィ匕合物で調整した。
[0438] 使用した顔料は下記の通り
K:CI pigment Black 7
C:CI pigment Blue 15:3
M:CI pigment Red 57:1
Y:CI pigment Yellow 13
W:酸化チタン(アナターゼ型:粒径 0. 2μηι)
Lk:CI pigment Black 7
Lc:CI pigment Blue 15:3
Lm:CI pigment Red 57: 1
Ly :CI pigment Yellow 13
使用した化合物は以下の通り。
[0439] F178k:メガファックス F178k
パーフルォロアルキル基含有アクリルオリゴマー(大日本インキ化学工業社製)
F1405:メガファックス F1405
パーフルォロアルキル基含有エチレンオキサイド付加物(大日本インキ化学工業社 製)
R100:ハリタック R100 (ロジン変性マレイン酸榭脂 播磨化学社製)
145P:ハリタック 145P (ロジン変性マレイン酸榭脂 播磨化学社製)
《インクジェット画像形成方法》
ピエゾ型インクジェットノズルを備えた図 1に記載の構成力 なるインクジェット記録 装置に、上記調製した各活性光線硬化型インクのセットを装填し、巾 600mm、長さ 2 Omの長尺の各記録材料へ、下記の画像記録を連続して行った。インク供給系は、ィ ンクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾ
ヘッド力もなり、前室タンク力もヘッド部分まで断熱して 50°Cの加温を行った。なお、 各活性光線硬化型インクの粘度にあわせてヘッド部を加温し、 2〜15plの液滴量の マルチサイズドットを 720 X 720dpi (dpiとは 1インチ、即ち 2. 54cm当たりのドット数 を表す)の解像度で吐出できるよう駆動して、上記記載の重合性インクを連続吐出し た。また、記録材料は面ヒーターにより 50°Cに加温した。着弾した後、キャリッジ両脇 の照射光源 A:高圧水銀ランプ VZero085 (INTEGRATION TECHNOLOGY 社製)または、照射光源 B:メタルハライドランプ(日本電池社製 MAL400NL 電 力 = 3kW'hr 120WZcm)により瞬時 (着弾後 0. 5秒未満)に硬化させた。画像記 録後に、総インク膜厚を測定したところ、 2. 3〜 13 mの範囲であった。なお、インク ジェット画像の形成は、上記方法に従って、 27°C、 85%RHと 25°C、 25%RHの環 境下で印字を行った。
[0442] なお、各照射光源の照度は、岩崎電機社製の UVPF— A1を用いて、 254nmの積 算照度を測定した。
[0443] また、記載した各記録材料の略称の詳細は、以下の通りである。
[0444] 合成紙:ュポコーポレーション社製合成紙 ュポ FGS
PVC: polyvinyl chloride
粘度の評価
調製した各インクの粘度を、レオメータ MCR300 (Physica製)を用い、温度 25°C、 Shear Rate = 1000 (lZs)の条件下で測定した。 25°Cにおける粘度が 7〜40mP a · sの範囲内のインクを◎、 80mPa · s以上のインクを Xとした。
[0445] ミストによる地汚れの評価
PVCを記録媒体に用いてマゼンタ画像ベタ部横の非画像部に付着したミスト汚れ を目視により、 (§)〇Δ Χの 4段階で評価した。
◎:ミストがほとんどなぐ良好なレベル。
〇:ミストがわずかにあるが、問題の無いレベル。
△:ミストがあり、画質に影響を与えるレベル。
X:ミストが多発し、許容できないレベル。
◎および〇が、インクが十分に低粘度で、実用上問題の無いレベルである。
[0446] 射出性の評価
連続でインクを 30分間吐出させた後、 PVC上に形成したマゼンタ画像から、インク 欠の状況を目視にて評価した。
◎:欠がなぐ良好なレベル。
〇:欠がわずかにあるが、問題の無いレベル。
△:欠があり、画質に影響を与えるレベル。
X:欠が多発し、許容できないレベル。
◎および〇が、実用上問題の無いレベルである。
[0447] インクジェット記録画像の評価
上記画像形成方法で、合成紙及び PVC上に記録した各画像について、下記の各 評価を行った。 目標濃度で 6ポイント MS明朝体文字を印字し、文字のガサツキをル 一べで拡大評価し、下記の基準に則り文字品質の評価を行った。
◎:ガサツキなし
〇:僅かにガサツキが見える
△:ガサツキが見えるが、文字として判別でき、ギリギリ使えるレベル
X:ガサツキがひどぐ文字がかすれていて使えないレベル
◎および〇が、実用上問題の無いレベルである。
[0448] (色混じり(滲み、皺))
合成紙及び PVC上に、 720dpiで、 Y、 M、 C、 K各色 1ドットが隣り合うように印字し 、隣り合う各色ドットをルーペで拡大し、滲み及び皺の具合を目視観察し、下記の基 準に則り色混じりの評価を行った。
◎:隣り合うドット形状が真円を保ち、滲みがない
〇:隣り合うドット形状はほぼ真円を保ち、ほとんど滲みがない
△:隣り合うドットが少し滲んでいてドット形状が少しくずれている力 ギリギリ使えレ ベノレ
X:隣り合うドットが滲んで混じりあっており、また、重なり部に皺の発生があり、使えな 、レべノレ
◎および〇が、実用上問題の無いレベルである。
[0449] 硬化膜硬度、硬化膜の耐屈曲性の評価
マゼンタ顔料を分散したマゼンタインクを用い上記のインクジェット画像形成方法に よって PVC上に印刷して作製した各硬化膜の物理的特性を下記に示す試験で評価 した。
(1)鉛筆引つかき試験: JIS K 5400に従って、各硬化膜の硬度を測定した。硬度 のランクは(軟) 6B〜B、 HB、 F、 H〜9H (硬)の順に 6Bが最も柔らかぐ 9Hが最も 硬い。
(2)耐屈曲性の評価:インクを PVC上に膜厚が 3 mになるように射出塗布した後、 8 OOmi/cm2の紫外線をメタルハライドランプにより 1秒以内で照射し、硬化膜を得た 。得られた硬化膜を JIS K 5600 の耐屈曲性評価の方法にのっとり柔軟性を評価 した。
[0450] インク保存性の評価
調製したインクを密栓容器に入れ、暗所にて室温 1ヶ月間保存した後、上述した方 法と同様の画像形成および試験を行い,保存安定性を判断した。 1ヶ月保存後も試 験結果に大きな変動が無 、ものを〇、 、ずれかの試験にぉ 、て一つ以上の項目で 大きな変動が見られたものを△、インク粘度が増加し,画像形成ができな力つたもの を Xとした。〇が実用上問題の無い保存安定性である。
[0451] 硬化膜保存性の評価
得られたインク硬化膜を、 85°C90%RHの高温高湿環境下で 1ヶ月保存した後の、 硬化膜の鉛筆引つ力き試験および柔軟性の評価を上述したのと同様の試験にて評 価した。試験結果に大きな変化の無いものを◎、多少の劣化が見られるが実用上問 題のないものを〇、劣化が見られるものを△、大きく劣化が見られたものを Xとした。 ◎および〇が実用上問題の無 、レベルである。結果を表 9に示す。
[0452] [表 9]
硬化膜耐屈曲 ¾ インク硬化膜インク
ミストインク
V ュポ一 v c ュポー 保存性保存性 粘度
硬度 地汚れ射出性
文字荣み文字滲み文字滲み文字滲み の評価の評価の評価 試料 ◎ ◎ © © @ © ◎ 〇 ◎ ο 〇 ©
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: でもヒビ発生無し
: でもヒビ発生 表 9の結果より、請求の範囲第 12項〜 30項に係わる発明試料は、射出性も良ぐ かつ、画質も向上していることが判る。これらの試料は、環境の違いによらず、良好な 硬化性を示すことが判る。本発明の請求の範囲第 12項〜 30項に係わる試料は、長 期間保存後でも諸性能 ·諸物性を維持することがわかる。