JP2005255764A - インクジェット記録用インクの保存方法及び画像形成方法、記録装置 - Google Patents

インクジェット記録用インクの保存方法及び画像形成方法、記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 文字品質に優れ、色混じりの発生がない高精細な画像を安定に記録することができる活性光線硬化型インクジェット記録用インクの保存方法、画像形成方法及び記録装置を提供する。
【解決手段】 光重合性化合物として、少なくとも1種のオキセタン環を有する化合物を25〜50質量%、少なくとも1種のオキシラン基を有する化合物を50〜75質量%、少なくとも1種のビニルエーテル化合物を0〜20質量%含有し、かつ塩基性化合物を含有する活性光線硬化型インクジェット記録用インクを、カールフィッシャー法による含水率が1.50〜5.00質量%の状態で容器に密閉することを特徴とする活性光線硬化型インクジェット記録用インクの保存方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、保存安定性が良好な活性光線硬化型インクジェット記録用インクとそれを用いた画像形成方法及びインクジェット記録装置に関する。
近年、インクジェット記録方式は簡便・安価に画像を作製出来るため、写真、各種印刷、マーキング、カラーフィルター等の特殊印刷など、様々な印刷分野に応用されてきている。特に微細なドットを出射、制御する記録装置や、色再現域、耐久性、出射適性等を改善したインク及びインクの吸収性、色材の発色性、表面光沢などを飛躍的に向上させた専用紙を用い、銀塩写真に匹敵する画質を得ることも可能となっている。今日のインクジェット記録方式の画質向上は、記録装置、インク、専用紙の全てが揃って初めて達成されている。
しかしながら、専用紙を必要とするインクジェットシステムは、記録媒体が制限されること、記録媒体のコストアップが問題となる。そこで、専用紙と異なる被転写媒体へインクジェット方式により記録する試みが多数なされている。具体的には、室温で固形のワックスインクを用いる相変化インクジェット方式、速乾性の有機溶剤を主体としたインクを用いるソルベント系インクジェット方式や、記録後紫外線(UV)光により架橋させるUVインクジェット方式などである。
中でも、UVインクジェット方式は、ソルベント系インクジェット方式に比べ比較的低臭気であり、速乾性、インク吸収性の無い記録媒体への記録が出来る点で、近年注目されつつあり、例えば、熱溶融性ワックスを含有する紫外線硬化型インクジェットインク(例えば、特許文献1参照)や特定のアクリレートを含有する紫外線硬化型インクジェットインク(例えば、特許文献2参照)が開示されている。
しかしながら、これらのインクを用いたとしても、記録材料の種類や作業環境によって、着弾後のドット径が大きく変化してしまい、様々な記録材料に対して、高精細な画像を形成することはできなかった。
例えば、紫外線硬化型インクとしては、前記特許文献1、2に記載されているアクリル系組成物を中心としたラジカル重合型紫外線硬化型インクと、カチオン重合型紫外線硬化型インク(例えば、特許文献3参照)がある。前者のラジカル重合型紫外線硬化型インクは、その重合メカニズム上、酸素が介在した環境では酸素阻害作用を受けるため硬化性が落ちる問題がある。一方、後者のカチオン重合型紫外線硬化型インクは、酸素阻害作用を受けることはないが、重合反応の性質上、分子レベルの水分(湿度)の影響を受け易いという問題があり、また暗反応が進み易く保存性に問題があった。また、インク着弾後の紫外線硬化を促進するために、ヒータプレートを用いて加熱することが開示(例えば、特許文献6参照)されているが、まだまだ十分ではなかった。
一方、インクジェット用インクとは全く用途が異なるものであるが、立体形状物を造形するカチオン重合型の光硬化性樹脂組成物の安定性を向上する技術として、含水率を特定の範囲にすることが開示(例えば、特許文献4,5参照)されている。
しかしながら、これらの技術をインクジェット用インクにそのまま適用しても、保存性を向上したり、画質を向上することはできなかった。
特開平6−200204号公報 特表2000−504778号公報 特開2002−188025号公報 特開2002−60463号公報 特開2003−252979号公報 特開2002−137375号公報
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は文字品質に優れ、色混じりの発生がない高精細な画像を安定に記録することができる活性光線硬化型インクジェット記録用インクの保存方法、画像形成方法及び記録装置を提供することにある。
上記課題は、以下の構成により解決することができた。
(請求項1)
光重合性化合物として、少なくとも1種のオキセタン環を有する化合物を25〜50質量%、少なくとも1種のオキシラン基を有する化合物を50〜75質量%、少なくとも1種のビニルエーテル化合物を0〜20質量%含有し、かつ塩基性化合物を含有する活性光線硬化型インクジェット記録用インクを、カールフィッシャー法による含水率が1.50〜5.00質量%の状態で容器に密閉することを特徴とする活性光線硬化型インクジェット記録用インクの保存方法。
(請求項2)
オキセタン環を有する化合物が、下記一般式(1)で表されることを特徴とする請求項1に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インクの保存方法。
Figure 2005255764
〔式中、R1〜R6はそれぞれ水素原子、または置換基を表す。ただし、R3〜R6で表される基の少なくとも1つは置換基である。〕
(請求項3)
オキシラン基を有する化合物が、一般式(A)で表される脂環式エポキシ化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インクの保存方法。
Figure 2005255764
〔式中、R100は置換基を表し、m0は0〜2を表す。r0は1〜3を表す。L0は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr0+1価の連結基または単結合を表す。〕
(請求項4)
一般式(A)で表される脂環式エポキシ化合物が、下記一般式(I)または(II)で表される脂環式エポキシド化合物の少なくとも1種から選ばれたものであることを特徴とする請求項3に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インクの保存方法。
Figure 2005255764
〔式中、R101は置換基を表し、m1は0〜2を表す。r1は1〜3を表す。L1は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr1+1価の連結基または単結合を表す。〕
Figure 2005255764
〔式中、R102は置換基を表し、m2は0〜2を表す。r2は1〜3を表す。L2は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr2+1価の連結基または単結合を表す。〕
(請求項5)
請求項1〜4のいずれかに記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インクの保存方法で保存された活性光線硬化型インクジェット記録用インクを、インクジェット記録ヘッドより記録材料上に噴射し、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該活性光線硬化型インクが着弾した後、0.001〜1.0秒の間に活性光線を照射することを特徴とする画像形成方法。
(請求項6)
請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インクの保存方法で保存された活性光線硬化型インクジェット記録用インクを、インクジェット記録ヘッドより記録材料上に噴射し、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該活性光線硬化型インクジェット記録用インクが着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚が、2〜20μmであることを特徴とする画像形成方法。
(請求項7)
請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インクの保存方法で保存された活性光線硬化型インクジェット記録用インクを、インクジェット記録ヘッドより記録材料上に噴射し、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該インクジェット記録ヘッドの各ノズルより吐出するインク液滴量が、2〜15plであることを特徴とする画像形成方法。
(請求項8)
請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インクの保存方法で保存された活性光線硬化型インクジェット記録用インクを、インクジェット記録ヘッドより記録材料上に噴射し、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、ラインヘッド方式のインクジェット記録ヘッドより噴射して行うことを特徴とする画像形成方法。
(請求項9)
請求項5〜8のいずれか1項に記載の画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置であって、活性光線硬化型インクジェット記録用インク及び記録ヘッドを35〜100℃に保持して吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
本発明に係る活性光線硬化型インクジェット記録用インク(以下、本発明に係るインクとも言う)は、光重合性化合物として、少なくとも1種のオキセタン環を有する化合物を25〜50質量%、少なくとも1種のオキシラン基を有する化合物を50〜75質量%、少なくとも1種のビニルエーテル化合物0〜20質量%とを含有し、かつ塩基性化合物を含有し、更に、カールフィッシャー法による含水率が1.50〜5.00質量%である状態で容器に密閉され保存されることにより、保存安定性が著しく向上し、このインクを用いることにより硬化環境(温度・湿度)によらず安定に高精細な画像の形成が可能となる。特許文献4に含水率を規定した内容が記載されているが、本発明の構成とは異なりインクジェットインクとしては安定に使えない。特許文献5にも水や水蒸発防止剤を含有することで保存安定性を向上させる技術が記載されているが、水だけでは効果は不十分であり塩基性化合物を用いることが重要で、また、この文献ではオキシラン基を有する光重合性化合物の配合比が少なくインクジェットインクとして安定に用いることはできない。
硬化性及び吐出安定性の向上のためにオキセタン環を含有する化合物が前記一般式(1)である場合、オキシラン基を有する化合物が前記一般式(A)である場合には、特に前記効果が顕著であり、インクジェットインクとして安定に用いることができる、画期的な構成である。
文字品質に優れ、色混じりの発生がない高精細な画像を安定に記録することができる活性光線硬化型インクジェット記録用インクの保存方法が提供できた。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明においては、光重合性化合物として、オキセタン環を有する化合物を25〜50質量%、オキシラン基を有する化合物を50〜75質量%、ビニルエーテル化合物0〜20質量%とを含有する。オキシラン基を有する化合物が50質量%未満の場合には、保存安定性がきびしいく、75質量%を超えると硬化膜の強度が不足する。また、本発明のインクは、カールフィッシャー法による含水率が1.50〜5.00質量%である状態で容器に密閉され保存される。含水率は、用いる重合性化合物により多少違いがでるが、例えば、30℃、80%RHの高湿下でインクを十分調湿した後に容器に密閉したり、25℃、60%RH程度の中湿下でインクを調液する場合には水を2.0質量%程度添加・溶解させることで、上記範囲の含水率にすることができるが、この限りでない。1.50質量%よりも低いと保存によるインク粘度のバラツキが大きくなり、記録ヘッドからの吐出が安定しない。特に、吐出するインク液滴量が小さい場合に厳しくなる。また、5.00質量%を超える量の水をインク中に安定に溶解させるのは難しい。
本発明に係るインクに用いられるオキセタン環を有する化合物としては、特開2001−220526号、同2001−310937号に開示されているような公知のあらゆるオキセタン化合物を使用できる。
また、本発明に係るインクには、更なる硬化性及び吐出安定性の向上のために前記一般式(1)で表されるオキセタン環を有する化合物を用いることが好ましい。
前記一般式(1)で表されるオキセタン環を含有する化合物について説明する。
式中R1〜R6はそれぞれ水素原子、または置換基を表し、かつ、R3〜R6が同時に水素原子を表すことがない。
分子中に1個のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(2)〜(5)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2005255764
一般式(2)〜(5)中、Zはそれぞれ独立に、酸素又は硫黄原子、あるいは主鎖に酸素又は硫黄原子を含有してもよい2価の炭化水素基、R1〜R6は水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基又はチエニル基、R7およびR8は、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基又は3−ブテニル基等の炭素数1〜6個のアルケニル基、フェニル基、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基又はフェノキシエチル基等のアリール基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基又はペンチルカルボニル基等の炭素数1〜6個のアルキルカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基又はブトキシカルボニル基等の炭素数1〜6個のアルコキシカルボニル基、エトキシカルバモイル基、プロピルカルバモイル基又はブチルペンチルカルバモイル基等の炭素数1〜6個のアルコキシカルバモイル基を表す。
本発明で使用するオキセタン環含有化合物としては、上記一般式(2)〜(5)において、R1が低級アルキル基、特にエチル基、R7およびR8がプロピル基、ブチル基、フェニル基又はベンジル基、Zは酸素又は硫黄原子を含まない炭化水素基であるものが好ましい。また、R3〜R6が同時に水素原子を表すことはない。
本発明に好ましく用いられる分子中に2個以上のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(6)、(7)及び(13)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2005255764
一般式(6)および(7)中、mは2、3又は4を表し、Zはそれぞれ独立に、酸素又は硫黄原子、あるいは酸素又は硫黄原子を含有してもよい2価の炭化水素基、R1は水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、フェニル基、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基又はフリル基、R9は、例えば下記一般式(8)で示される炭素数1〜12の線形又は分枝アルキレン基、線形或いは分枝ポリ(アルキレンオキシ)基、又は、下記式(9),(10)及び(11)からなる群から選択される多価基を表す。
Figure 2005255764
一般式(8)中、R10はメチル基、エチル基又はプロピル基等の低級アルキル基を表す。
Figure 2005255764
一般式(9)中、nは0又は1〜2000の整数、R11はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜10個のアルキル基及び下記一般式(12)から成る群から選択される基を表す。
Figure 2005255764
一般式(12)中、jは0又は1〜100の整数、R13は1〜10個の炭素原子を有するアルキルを表す。
12はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基を表す。
Figure 2005255764
一般式(10)中、R14は、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜10個のアルキル基、炭素数1〜10個のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボキシレート基又はカルボキシル基を表す。
Figure 2005255764
一般式(11)中、R15は酸素原子、硫黄原子、NH、SO、SO2、CH2、C(CH32又はC(CF32を表す。
Figure 2005255764
一般式(13)において、rは25〜200の整数であり、R16は炭素数1〜4のアルキル基又はトリアルキルシリル基である。R3〜R6が同時に水素原子を表すことがない。
本発明で使用されるオキセタン環含有化合物として、上記一般式(6)、(7)において、R1が低級アルキル基、特にエチル基、R9が、式(10)においてR14が水素原子である基、ヘキサメチレン基、一般式(8)においてR10がエチル基、R12及びR13はメチル基、Zは酸素又は硫黄原子を含まない炭化水素基であるものが好ましい。
前記一般式(1)で表されるオキセタン環を含有する化合物の具体例としては、以下に示すものが挙げられるが、この限りでない。
Figure 2005255764
また、これらの化合物は「高分子科学と有機化学とのキャッチボール」の第4講に記載
の方法をはじめ、下記文献を参考にして容易に合成することができる。
(1)Hu Xianming,Richard M.Kellogg,Synthesis,533〜538,May(1995)
(2)A.O.Fitton,J.Hill,D.Ejane,R.Miller,Synth.,12,1140(1987)
(3)Toshiro Imai and Shinya Nishida,Can.J.Chem.Vol.59,2503〜2509(1981)
(4)Nobujiro Shimizu,Shintaro Yamaoka, and Yuho Tsuno,Bull.Chem.Soc.Jpn.,56,3853〜3854(1983)
(5)Walter Fisher and Cyril A.Grob,Helv.Chim.Acta.,61,2336(1978)
(6)Chem.Ber.101,1850(1968)
(7)”Heterocyclic Compounds with Three− and Four−membered Rings”,Part Two,Chapter IX,Interscience Publishers,John Wiley & Sons,New York(1964)
(8)H.A.J.Curless,”Synthetic Organic Photochemistry”,Plenum,New York(1984)
(9)M.Braun,Nachr.Chem.Tech.Lab.,33,213(1985)
(10)S.H.Schroeter,J.Org.Chem.,34,5,1181(1969)
(11)D.R.Arnold,Adv.Photochem.,6,301(1968)
また、オキセタン環を1個含有する単官能オキセタン化合物とオキセタン環を2個以上含有する多官能オキセタン化合物とを併用することが、硬化後の膜強度と記録材料への密着性を向上させる上で更に好ましい。ただし、オキセタン環を5個以上有する化合物を使用すると、インク組成物の粘度が高くなるため、取扱いが困難になったり、またインク組成物のガラス転移温度が高くなるため、得られる硬化物の粘着性が十分でなくなってしまう。本発明で使用するオキセタン環を有する化合物は、オキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。
本発明に係るインクに用いられるオキシラン基を有する化合物としては以下の芳香族エポキシド、脂環式エポキシド及び脂肪族エポキシド等が挙げられる。
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール或いはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジ又はポリグリシジルエーテルであり、例えばビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセン又はシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイド又はシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル又は1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリン或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
これらのエポキシドのうち、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシド及び脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。本発明では、上記エポキシドの1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
また、本発明においてはAMES及び感作性などの安全性の観点から、オキシラン基を有するエポキシ化合物として、エポキシ化脂肪酸エステル、エポキシ化脂肪酸グリセライドの少なくとも一方を含有してもよい。
エポキシ化脂肪酸エステル、エポキシ化脂肪酸グリセライドは、脂肪酸エステル、脂肪酸グリセライドにエポキシ基を導入したものであれば、特に制限はなく用いられる。
エポキシ化脂肪酸エステルとしては、オレイン酸エステルをエポキシ化して製造されたもので、エポキシステアリン酸メチル、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸オクチル等が用いられる。また、エポキシ化脂肪酸グリセライドは、同様に、大豆油、アマニ油、ヒマシ油等をエポキシ化して製造されたもので、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化ヒマシ油等が用いられる。
また、本発明においては、更なる硬化性及び吐出安定性の向上のために前記一般式(A)、(I)または(II)で表される脂環式エポキシ化合物を用いることが好ましい。
前記一般式中、R100、R101、R102、は置換基を表す。置換基の例としては、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子、フッ素原子、等)、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、等)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、等)、アシル基(例えばアセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基、等)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基、等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、等)、等が挙げられる。置換基として好ましいのは、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基である。
m0、m1、m2、は0〜2の整数を表し、0または1が好ましい。
0は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr0+1価の連結基あるいは単結合を、L1は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr1+1価の連結基あるいは単結合を、L2は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr2+1価の連結基あるいは単結合を表す。
主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15の2価の連結基の例としては以下の基およびこれらの基と−O−基、−S−基、−CO−基、−CS−基を複数組み合わせてできる基を挙げることができる。
メチレン基[−CH2−]
エチリデン基[>CHCH3]、
イソプロピリデン[>C(CH32
1,2−エチレン基[−CH2CH2−]、
1,2−プロピレン基[−CH(CH3)CH2−]、
1,3−プロパンジイル基[−CH2CH2CH2−]、
2,2−ジメチル−1,3−プロパンジイル基[−CH2C(CH32CH2−]、
2,2−ジメトキシ−1,3−プロパンジイル基[−CH2C(OCH32CH2−]、
2,2−ジメトキシメチル−1,3−プロパンジイル基[−CH2C(CH2OCH32CH2−]、
1−メチル−1,3−プロパンジイル基[−CH(CH3)CH2CH2−]、
1,4−ブタンジイル基[−CH2CH2CH2CH2−]、
1,5−ペンタンジイル基[−CH2CH2CH2CH2CH2−]、
オキシジエチレン基[−CH2CH2OCH2CH2−]、
チオジエチレン基[−CH2CH2SCH2CH2−]、
3−オキソチオジエチレン基[−CH2CH2SOCH2CH2−]、
3,3−ジオキソチオジエチレン基[−CH2CH2SO2CH2CH2−]、
1,4−ジメチル−3−オキサ−1,5−ペンタンジイル基[−CH(CH3)CH2O CH(CH3)CH2−]、
3−オキソペンタンジイル基[−CH2CH2COCH2CH2−]、
1,5−ジオキソ−3−オキサペンタンジイル基[−COCH2OCH2CO−]、
4−オキサ−1,7−ヘプタンジイル基[−CH2CH2CH2OCH2CH2CH2−]、
3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイル基[−CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2−]、
1,4,7−トリメチル−3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイル基
[−CH(CH3)CH2O CH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2−]、
5,5−ジメチル−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基[−CH2CH2OCH2C(CH32CH2OCH2CH2−]、
5,5−ジメトキシ−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基[−CH2CH2OCH2C(OCH32CH2OCH2CH2−]、
5,5−ジメトキシメチル−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基
[−CH2CH2OCH2C(CH2OCH32CH2OCH2CH2−]、
4,7−ジオキソ−3,8−ジオキサ−1,10−デカンジイル基[−CH2CH2O−COCH2CH2CO−OCH2CH2−]、
3,8−ジオキソ−4,7−ジオキサ−1,10−デカンジイル基[−CH2CH2CO−OCH2CH2O−COCH2CH2−]、
1,3−シクロペンタンジイル基[−1,3−C58−]、
1,2−シクロヘキサンジイル基[−1,2−C610−]、
1,3−シクロヘキサンジイル基[−1,3−C610−]、
1,4−シクロヘキサンジイル基[−1,4−C610−]、
2,5−テトラヒドロフランジイル基[2,5−C46O−]
p−フェニレン基[−p−C64−]、
m−フェニレン基[−m−C64−]、
α,α’−o−キシリレン基[−o−CH2−C64−CH2−]、
α,α’−m−キシリレン基[−m−CH2−C64−CH2−]、
α,α’−p−キシリレン基[−p−CH2−C64−CH2−]、
フラン−2,5−ジイル−ビスメチレン基[2,5−CH2−C42O−CH2−]
チオフェン−2,5−ジイル−ビスメチレン基[2,5−CH2−C42S−CH2−]
イソプロピリデンビス−p−フェニレン基[−p−C64−C(CH32−p−C64−]
3価以上の連結基としては以上に挙げた2価の連結基から任意の部位の水素原子を必要なだけ除いてできる基およびそれらと−O−基、−S−基、−CO−基、−CS−基を複数組み合わせてできる基を挙げることができる。
0、L1、L2は置換基を有していても良い。置換基の例としては、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子、フッ素原子、等)、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、等)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、等)、アシル基(例えばアセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基、等)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基、等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、等)、等が挙げられる。置換基として好ましいのは、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基である。
0、L1、L2としては主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜8の2価の連結基が好ましく、主鎖が炭素のみからなる炭素数1〜5の2価の連結基がより好ましい。
以下に、一般式(A)、(I)または(II)で表される脂環式エポキシドの具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2005255764
Figure 2005255764
更に、本発明に係るインクにはあらゆる公知のビニルエーテル化合物を用いてもよい。
ビニルエーテル化合物としては、例えばエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−O−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、密着性、表面硬度を考慮すると、ジ又はトリビニルエーテル化合物が好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。本発明では、上記ビニルエーテル化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
本発明に係るインクには、吐出安定性の向上のため、塩基性化合物を併用する。
塩基性化合物としては、公知のあらゆるものを用いることができるが、代表的なものとして、塩基性アルカリ金属化合物、塩基性アルカリ土類金属化合物、アミンなどの塩基性有機化合物などがあげられる。
前記の塩基性アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属の水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、アルカリ金属の炭酸塩(炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、アルカリ金属のアルコラート(ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド等)が挙げられる。
前記の塩基性アルカリ土類金属化合物としては、同様に、アルカリ土類金属の水酸化物(水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等)、アルカリ金属の炭酸塩(炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等)、アルカリ金属のアルコラート(マグネシウムメトキシド等)が挙げられる。
塩基性有機化合物としては、アミンならびにキノリンおよびキノリジンなど含窒素複素環化合物などが挙げられるが、これらの中でも、光重合成モノマーとの相溶性の面からアミンが好ましく、例えば、オクチルアミン、ナフチルアミン、キシレンジアミン、ジベンジルアミン、ジフェニルアミン、ジブチルアミン、ジオクチルアミン、ジメチルアニリン、キヌクリジン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミンおよびトリエタノールアミンなどが挙げられる。
塩基性化合物を存在させる際の濃度は、光重合性モノマーの総量に対して10〜1000質量ppm、特に20〜500質量ppmの範囲であることが好ましい。なお、塩基性化合物は単独で使用しても複数を併用して使用してもよい。
本発明のインクに用いられる光酸発生剤(光開始剤)としては、公知のあらゆる光酸発生剤を用いることができ、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。
第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C654 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CF3SO3 -塩を挙げることができる。
本発明で用いることのできるオニウム化合物の具体的な例を、以下に示す。
Figure 2005255764
第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができ、その具体的な化合物を、以下に例示する。
Figure 2005255764
第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができ、以下にその具体的な化合物を例示する。
Figure 2005255764
第4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
Figure 2005255764
本発明に係るインクは、上述の活性光線硬化型組成物と共に、各種公知の染料及び/または顔料を含有しているが、好ましくは顔料を含有する。
本発明に係るインクに好ましく用いることのできる顔料を、以下に列挙する。
C.I Pigment Yellow−1、3、12、13、14、17、81、83、87、95、109、42、
C.I Pigment Orange−16、36、38、
C.I Pigment Red−5、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57:1、63:1、144、146、185、101、
C.I Pigment Violet−19、23、
C.I Pigment Blue−15:1、15:3、15:4、18、60、27、29、
C.I Pigment Green−7、36、
C.I Pigment White−6、18、21、
C.I Pigment Black−7、
また、本発明において、プラスチックフィルムのような透明基材での色の隠蔽性を上げる為に、白インクを用いることが好ましい。特に、軟包装印刷、ラベル印刷においては、白インクを用いることが好ましいが、吐出量が多くなるため、前述した吐出安定性、記録材料のカール・しわの発生の観点から、自ずと使用量に関しては制限がある。
上記顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。また、顔料の分散を行う際に、分散剤を添加することも可能である。分散剤としては、高分子分散剤を用いることが好ましく、高分子分散剤としてはAvecia社のSolsperseシリーズや、味の素ファインテクノ社のPBシリーズが挙げられる。また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤および分散助剤は、顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ましい。分散媒体は、溶剤または重合性化合物を用いて行うが、本発明に用いる照射線硬化型インクでは、インク着弾直後に反応・硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残留する溶剤のVOCの問題が生じる。よって、分散媒体は溶剤では無く重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上好ましい。
顔料の分散は、顔料粒子の平均粒径を0.08〜0.5μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を適宜設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性および硬化感度を維持することができる。
本発明に係るインクにおいては、色材濃度としては、インク全体の1質量%乃至10質量%であることが好ましい。
本発明の活性光線硬化型インクには、上記説明した以外に様々な添加剤を用いることができる。例えば、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類を添加することができる。
また、ラジカル重合性モノマーと開始剤を組み合わせ、ラジカル・カチオンのハイブリッド型硬化インクとすることも可能である。
本発明に係るインクにおいては、25℃における粘度が7〜50mPa・sであることが、硬化環境(温度・湿度)に関係なく吐出が安定し、良好な硬化性を得るために好ましい。
本発明で用いることのできる記録材料としては、通常の非コート紙、コート紙などの他、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性のプラスチックおよびそのフィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルムを挙げることができる。その他のプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが使用できる。また、金属類や、ガラス類にも適用可能である。これらの記録材料の中でも、特に熱でシュリンク可能な、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルムへ画像を形成する場合に本発明の構成は、有効となる。これらの基材は、インクの硬化収縮、硬化反応時の発熱などにより、フィルムのカール、変形が生じやすいばかりでなく、インク膜が基材の収縮に追従し難い。
これら、各種プラスチックフィルムの表面エネルギーは大きく異なり、記録材料によってインク着弾後のドット径が変わってしまうことが、従来から問題となっていた。本発明の構成では、表面エネルギーの低いOPPフィルム、OPSフィルムや表面エネルギーの比較的大きいPETまでを含む、表面エネルギーが35〜60mN/mの広範囲の記録材料に良好な高精細な画像を形成できる。
本発明において、包装の費用や生産コスト等の記録材料のコスト、プリントの作製効率、各種のサイズのプリントに対応できる等の点で、長尺(ウェブ)な記録材料を使用する方が有利である。
次に、本発明の画像形成方法について説明する。
本発明の画像形成方法においては、上記のインクをインクジェット記録方式により記録材料上に吐出、描画し、次いで紫外線などの活性光線を照射してインクを硬化させる方法が好ましい。
(インク着弾後の総インク膜厚)
本発明では、記録材料上にインクが着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚が2〜20μmであることが好ましい。スクリーン印刷分野の活性光線硬化型インクジェット記録では、総インク膜厚が20μmを越えているのが現状であるが、記録材料が薄いプラスチック材料であることが多い軟包装印刷分野では、前述した記録材料のカール・皺の問題だけでなく、印刷物全体のこし・質感が変わってしまうという問題が有るため、過剰な膜厚のインク吐出は好ましくない。
尚、ここで「総インク膜厚」とは記録材料に描画されたインクの膜厚の最大値を意味し、単色でも、それ以外の2色重ね(2次色)、3色重ね、4色重ね(白インクベース)のインクジェット記録方式で記録を行った場合でも総インク膜厚の意味するところは同様である。
(インクの吐出条件)
インクの吐出条件としては、記録ヘッド及びインクを35〜100℃に加熱し、吐出することが吐出安定性の点で好ましい。活性光線硬化型インクは、温度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を上げながらその温度を一定に保つことが必要である。インク温度の制御幅としては、設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。
また、本発明では、各ノズルより吐出する液滴量が2〜15plであることが好ましい。本来、高精細画像を形成するためには、液滴量がこの範囲であることが必要であるが、この液滴量で吐出する場合、前述した吐出安定性が特に厳しくなる。本発明によれば、インクの液滴量が2〜15plのような小液滴量で吐出を行っても吐出安定性は向上し、高精細画像が安定して形成出来る。
(インク着弾後の光照射条件)
本発明の画像形成方法においては、活性光線の照射条件として、インク着弾後0.001秒〜1.0秒の間に活性光線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001秒〜0.5秒である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングが出来るだけ早いことが特に重要となる。
活性光線の照射方法として、その基本的な方法が特開昭60−132767号に開示されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射は、インク着弾後、一定時間を置いて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許第6,145,979号では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明の画像形成方法においては、これらの何れの照射方法も用いることが出来る。
また、活性光線を照射を2段階に分け、まずインク着弾後0.001〜2.0秒の間に前述の方法で活性光線を照射し、かつ、全印字終了後、更に活性光線を照射する方法も好ましい態様の1つである。活性光線の照射を2段階に分けることで、よりインク硬化の際に起こる記録材料の収縮を抑えることが可能となる。
従来、UVインクジェット方式では、インク着弾後のドット広がり、滲みを抑制のために、光源の総消費電力が1kW・hrを超える高照度の光源が用いられるのが通常であった。しかしながら、これらの光源を用いると、特に、シュリンクラベルなどへの印字では、記録材料の収縮があまりにも大きく、実質上使用出来ないのが現状であった。
本発明では、254nmの波長領域に最高照度をもつ活性光線を用いることが好ましく、総消費電力が1kW・hr以上の光源を用いても、高精細な画像を形成出来、且つ、記録材料の収縮も実用上許容レベル内に収められる。
本発明においては、更に活性光線を照射する光源の総消費電力が1kW・hr未満であることが好ましい。総消費電力が1kW・hr未満の光源の例としては、蛍光管、冷陰極管、熱陰極管、LEDなどがあるが、これらに限定されない。
次いで、本発明のインクジェット記録装置(以下、単に記録装置という)について説明する。
以下、本発明の記録装置について、図面を適宜参照しながら説明する。尚、図面の記録装置はあくまでも本発明の記録装置の一態様であり、本発明の記録装置はこの図面に限定されない。
図1は本発明の記録装置の要部の構成を示す正面図である。記録装置1は、ヘッドキャリッジ2、記録ヘッド3、照射手段4、プラテン部5等を備えて構成される。この記録装置1は、記録材料Pの下にプラテン部5が設置されている。プラテン部5は、紫外線を吸収する機能を有しており、記録材料Pを通過してきた余分な紫外線を吸収する。その結果、高精細な画像を非常に安定に再現できる。
記録材料Pは、ガイド部材6に案内され、搬送手段(図示せず)の作動により、図1における手前から奥の方向に移動する。ヘッド走査手段(図示せず)は、ヘッドキャリッジ2を図1におけるY方向に往復移動させることにより、ヘッドキャリッジ2に保持された記録ヘッド3の走査を行なう。
ヘッドキャリッジ2は記録材料Pの上側に設置され、記録材料P上の画像印刷に用いる色の数に応じて後述する記録ヘッド3を複数個、吐出口を下側に配置して収納する。ヘッドキャリッジ2は、図1におけるY方向に往復自在な形態で記録装置1本体に対して設置されており、ヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に往復移動する。
尚、図1ではヘッドキャリッジ2がホワイト(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、ライトイエロー(Ly)、ライトマゼンタ(Lm)、ライトシアン(Lc)、ライトブラック(Lk)、ホワイト(W)の記録ヘッド3を収納するものとして描図を行なっているが、実施の際にはヘッドキャリッジ2に収納される記録ヘッド3の色数は適宜決められるものである。
記録ヘッド3は、インク供給手段(図示せず)により供給された活性光線硬化型インク(例えばUV硬化インク)を、内部に複数個備えられた吐出手段(図示せず)の作動により、吐出口から記録材料Pに向けて吐出する。記録ヘッド3により吐出されるインクは色材、重合性モノマー、開始剤等を含んで組成されており、活性光線、例えば、紫外線の照射を受けることで開始剤が触媒として作用することに伴なうモノマーの架橋、重合反応によって硬化する性質を有する。
記録ヘッド3は記録材料Pの一端からヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に記録材料Pの他端まで移動するという走査の間に、記録材料Pにおける一定の領域(着弾可能領域)に対してインクをインク滴として吐出し、該着弾可能領域にインク滴を着弾させる。
上記走査を適宜回数行ない、1領域の着弾可能領域に向けてインクの吐出を行なった後、搬送手段で記録材料Pを図1における手前から奥方向に適宜移動させ、再びヘッド走査手段による走査を行ないながら、記録ヘッド3により上記着弾可能領域に対し、図1における奥方向に隣接した次の着弾可能領域に対してインクの吐出を行なう。
上述の操作を繰り返し、ヘッド走査手段及び搬送手段と連動して記録ヘッド3からインクを吐出することにより、記録材料P上にインク滴の集合体からなる画像が形成される。
照射手段4は特定の波長領域の紫外線を安定した露光エネルギーで発光する紫外線ランプ及び特定の波長の紫外線を透過するフィルターを備えて構成される。ここで、紫外線ランプとしては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマーレーザー、紫外線レーザー、冷陰極管、熱陰極管、ブラックライト、LED(light emitting diode)等が適用可能であり、帯状のメタルハライドランプ、冷陰極管、熱陰極管、水銀ランプもしくはブラックライトが好ましい。特に波長254nmの紫外線を発光する低圧水銀ランプ、熱陰極管、冷陰極管及び殺菌灯が滲み防止、ドット径制御を効率よく行なえ、好ましい。ブラックライトを照射手段4の放射線源に用いることで、インクを硬化するための照射手段4を安価に作製することができる。
照射手段4は、記録ヘッド3がヘッド走査手段の駆動による1回の走査によってインクを吐出する着弾可能領域のうち、記録装置(活性光線硬化型インクジェットプリンタ)1で設定できる最大のものとほぼ同じ形状か、着弾可能領域よりも大きな形状を有する。
照射手段4はヘッドキャリッジ2の両脇に、記録材料Pに対してほぼ平行に、固定して設置される。
前述したようにインク吐出部の照度を調整する手段としては、記録ヘッド3全体を遮光することはもちろんであるが、加えて照射手段4と記録材料Pの距離h1より、記録ヘッド3のインク吐出部31と記録材料Pとの距離h2を小さくしたり(h1>h2)、記録ヘッド3と照射手段4との距離dを離したり(dを大きく)することが有効である。又、記録ヘッド3と照射手段4の間を蛇腹構造7にすると更に好ましい。
ここで、照射手段4で照射される紫外線の波長は、照射手段4に備えられた紫外線ランプ又はフィルターを交換することで適宜変更することができる。
本発明のインクは、非常に吐出安定性が優れており、ラインヘッドタイプの記録装置を用いて画像形成する場合に、特に有効である。
本発明のインクは、非常に吐出安定性が優れており、ラインヘッドタイプの記録装置を用いて画像形成する場合に、特に有効である。
図2は、ラインヘッドタイプのインクジェット記録装置の要部の構成の一例を示す上面図である。
図2で示したインクジェット記録装置は、ラインヘッド方式と呼ばれており、ヘッドキャリッジ2に、各色のインクジェット記録ヘッド3を、記録材料Pの全幅をカバーするようにして、複数個、固定配置されている。
一方、ヘッドキャリッジ2の下流側には、同じく記録材料Pの全幅をカバーするようにして、インク印字面全域をカバーするように配置されている照射手段4が設けられている。照明手段4に用いられる紫外線ランプは、図1に記載したものと同様のものを用いることができる。
このラインヘッド方式では、ヘッドキャリッジ2及び照射手段4は固定され、記録材料Pのみが、搬送されて、インク出射及び硬化を行って画像形成を行う。
以下に本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらの例に限定されるものではない。
《インク組成物の調製》
インク組成
表1〜6記載のインク組成で下記のようにして各インクセットを作製した。
分散剤PB822(味の素ファインテクノ社製)3部と表に示す種類、量の光重合性化合物をステンレスビーカーに入れ、65℃ホットプレート上で加熱しながら1時間撹拌混合し溶解させる。
これに、表に示す種類・量のpigmentを入れて、直径1mmのジルコニアビーズ200gと共にポリ瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて2時間分散処理した後、ジルコニアビーズを取り除き、表に示す光開始剤、増感剤を加えて撹拌混合した。
これをプリンター目詰まり防止のため0.8μmメンブランフィルターで濾過してインク組成物を得た。
Figure 2005255764
Figure 2005255764
Figure 2005255764
Figure 2005255764
Figure 2005255764
Figure 2005255764
尚、表中の各材料の名称及びメーカ名を以下に示す。
分散剤:PB822(味の素ファインテクノ社製)
脂環式エポキシ化合物:セロキサイド3000(ダイセル化学工業)、UVR6105(ダウ・ケミカル)、セロキサイド2021P(ダイセル化学工業)
オキセタン化合物:OXT−221(東亜合成)、OXT−212(東亜合成)、OXT−101(東亜合成)、
光酸発生剤:UVI6992(ダウ・ケミカル)、SP152(旭電化工業)、イルガキュア250(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ)、DTS−102(みどり化学)、Chivacure9000(Chitec)
フッ素系ノニオン性界面活性剤:メガファックF178k(大日本インキ化学工業)、メガファックF1405(大日本インキ化学工業)
光重合性化合物(エポキシ化亜麻仁油):Vikoflex9040(ATOFINA)
ロジン変性マレイン酸樹脂(相溶化剤):ハリマックM453(播磨化成)、ハリタック145P(播磨化成)
色材1:CI pigment Black 7
色材2:CI pigment Blue 15:3
色材3:CI pigment Red 57:1
色材4:CI pigment Yellow13
色材5:酸化チタン(アナターゼ型:粒径0.2μm)
その後、ポリエチレン容器に充填率90%で密閉し、各インク組成物を25℃と60℃で2週間保存した後、下記方法にて画像を形成した。比較は20℃、60%RHの環境下で24時間攪拌放置したのち密閉し、本発明は20℃、60%RHの環境下で調液し水を2.0質量%添加・溶解したのち密閉、あるいは30℃、80%RHの環境下で24時間攪拌放置したのち密閉した(表7、8に記載)。
《インクジェット画像形成方法》
ピエゾ型インクジェットノズルを備えた図1に記載の構成からなるインクジェット記録装置に、上記調製した各インク組成物セット1〜3を装填し、表7に記載の各表面エネルギーを有する巾600mm、長さ500mの長尺の各記録材料へ、下記の画像記録を連続して行った。インク供給系は、インクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドからなり、前室タンクからヘッド部分まで断熱して50℃の加温を行った。ピエゾヘッドは、2〜15plのマルチサイズドットを720×720dpiの解像度で吐出できるよう駆動して、各インクを連続吐出した。着弾した後、キャリッジ両脇のランプユニットにより瞬時(着弾後2秒未満)に硬化される。記録後、トータルインク膜厚を測定したところ、2.3〜13μmの範囲であった。本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。なお、インクジェット画像の形成は、上記方法に従って、30℃、80%RHの硬化・吐出に厳しい高湿環境下で行った。
また、全く同様に図2に記載のラインヘッド記録方式のインクジェット記録装置を用い、インク組成物セット4〜6を用いて、画像を形成した。
Figure 2005255764
Figure 2005255764
なお、表7,8に記載の各記録材料の略称の詳細は、以下の通りである。
OPP:oriented polypropylene(生ユポ)
PET:polyethylene terephthalate
シュリンクOPS:市販のシュリンク用途のoriented polystyrene
また、記録材料面上の照度はUVPF−A1(岩崎電気社製)で254nmの照度を測定した。
《インクジェット記録画像の評価》
上記画像形成方法で記録した各画像について、下記の各評価を行った。
(文字品質)
Y、M、C、K各色インクを用いて、目標濃度で6ポイントMS明朝体文字を印字し、文字のガサツキをルーペで拡大評価し、下記の基準に則り文字品質の評価を行った。
◎:ガサツキなし
○:僅かにガサツキが見える
△:ガサツキが見えるが、文字として判別でき、ギリギリ使えるレベル
×:ガサツキがひどく、文字がかすれていて使えないレベル
(色混じり(にじみ))
720dpiで、Y、M、C、K各色1dotが隣り合うように印字し、隣り合う各色dotをルーペで拡大し、にじみ具合を目視観察し、下記の基準に則り色混じりの評価を行った。
◎:隣り合うdot形状が真円を保ち、にじみがない
○:隣り合うdot形状はほぼ真円を保ち、ほとんどにじみがない
△:隣り合うdotが少しにじんでいてdot形状が少しくずれているが、ギリギリ使えるレベル
×:隣り合うdotがにじんで混じりあっており、使えないレベル
以上により得られた各評価結果を、表9に示す。
Figure 2005255764
本発明の構成は、保存安定性が良好で、かつ、硬化環境によらず様々な記録材料に非常に安定に高精細な画像を形成することができる。
本発明のインクジェット記録装置の要部の構成の一例を示す正面図である。 本発明のインクジェット記録装置の要部の構成の他の一例を示す上面図である。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
2 ヘッドキャリッジ
3 インクジェット記録ヘッド
31 インク吐出口
4 照射手段
5 プラテン部
6 ガイド部材
7 蛇腹構造
P 記録材料

Claims (9)

  1. 光重合性化合物として、少なくとも1種のオキセタン環を有する化合物を25〜50質量%、少なくとも1種のオキシラン基を有する化合物を50〜75質量%、少なくとも1種のビニルエーテル化合物を0〜20質量%含有し、かつ塩基性化合物を含有する活性光線硬化型インクジェット記録用インクを、カールフィッシャー法による含水率が1.50〜5.00質量%の状態で容器に密閉することを特徴とする活性光線硬化型インクジェット記録用インクの保存方法。
  2. オキセタン環を有する化合物が、下記一般式(1)で表されることを特徴とする請求項1に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インクの保存方法。
    Figure 2005255764
    〔式中、R1〜R6はそれぞれ水素原子、または置換基を表す。ただし、R3〜R6で表される基の少なくとも1つは置換基である。〕
  3. オキシラン基を有する化合物が、一般式(A)で表される脂環式エポキシ化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インクの保存方法。
    Figure 2005255764
    〔式中、R100は置換基を表し、m0は0〜2を表す。r0は1〜3を表す。L0は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr0+1価の連結基または単結合を表す。〕
  4. 一般式(A)で表される脂環式エポキシ化合物が、下記一般式(I)または(II)で表される脂環式エポキシド化合物の少なくとも1種から選ばれたものであることを特徴とする請求項3に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インクの保存方法。
    Figure 2005255764
    〔式中、R101は置換基を表し、m1は0〜2を表す。r1は1〜3を表す。L1は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr1+1価の連結基または単結合を表す。〕
    Figure 2005255764
    〔式中、R102は置換基を表し、m2は0〜2を表す。r2は1〜3を表す。L2は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr2+1価の連結基または単結合を表す。〕
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インクの保存方法で保存された活性光線硬化型インクジェット記録用インクを、インクジェット記録ヘッドより記録材料上に噴射し、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該活性光線硬化型インクが着弾した後、0.001〜1.0秒の間に活性光線を照射することを特徴とする画像形成方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インクの保存方法で保存された活性光線硬化型インクジェット記録用インクを、インクジェット記録ヘッドより記録材料上に噴射し、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該活性光線硬化型インクジェット記録用インクが着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚が、2〜20μmであることを特徴とする画像形成方法。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インクの保存方法で保存された活性光線硬化型インクジェット記録用インクを、インクジェット記録ヘッドより記録材料上に噴射し、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該インクジェット記録ヘッドの各ノズルより吐出するインク液滴量が、2〜15plであることを特徴とする画像形成方法。
  8. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インクの保存方法で保存された活性光線硬化型インクジェット記録用インクを、インクジェット記録ヘッドより記録材料上に噴射し、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、ラインヘッド方式のインクジェット記録ヘッドより噴射して行うことを特徴とする画像形成方法。
  9. 請求項5〜8のいずれか1項に記載の画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置であって、活性光線硬化型インクジェット記録用インク及び記録ヘッドを35〜100℃に保持して吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007091925A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Fujifilm Corp インク組成物、並びに、これを用いた画像形成方法および記録物
JP2008143977A (ja) * 2006-12-07 2008-06-26 Toagosei Co Ltd カラーフィルター用熱硬化型インキ組成物
JP2008292903A (ja) * 2007-05-28 2008-12-04 Fujifilm Corp カラーフィルタ用インクジェットインク

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