JP2004091558A - 活性光線硬化型インクとそれを用いた画像形成方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents

活性光線硬化型インクとそれを用いた画像形成方法及びインクジェット記録装置 Download PDF

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高林 敏行
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Abstract

【課題】本発明の目的は、様々な印字環境下においても、文字品質に優れ、色混じりの発生がなく、高精細な画像を非常に安定に記録することができる活性光線硬化型インクとそれを用いた画像形成方法及びインクジェット記録装置を提供することにある。
【解決手段】光酸発生剤(A)と、下記一般式(1)で表されるオキセタン環を含有する化合物(B)と、熱塩基発生剤(C)とを含有することを特徴とする活性光線硬化型インク。
【化1】
Figure 2004091558

〔式中、R〜Rはそれぞれ水素原子、または置換基を表す。ただし、R〜Rで表される基の少なくとも1つは置換基である。〕
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、あらゆる記録材料に、様々な印字環境下においても、高精細な画像を安定に再現できる活性光線硬化型インクとそれを用いた画像形成方法及びインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェット記録方式は簡便・安価に画像を作成出来るため、写真、各種印刷、マーキング、カラーフィルター等の特殊印刷など、様々な印刷分野に応用されてきている。特に、微細なドットを出射、制御する記録装置や、色再現域、耐久性、出射適性等を改善したインク及びインクの吸収性、色材の発色性、表面光沢などを飛躍的に向上させた専用紙を用い、銀塩写真に匹敵する画質を得ることも可能となっている。今日のインクジェット記録方式の画質向上は、記録装置、インク、専用紙の全てが揃って初めて達成されている。
【0003】
しかしながら、専用紙を必要とするインクジェットシステムは、記録媒体が制限されること、記録媒体のコストアップが問題となる。そこで、専用紙と異なる被転写媒体へインクジェット方式により記録する試みが多数なされている。具体的には、室温で固形のワックスインクを用いる相変化インクジェット方式、速乾性の有機溶剤を主体としたインクを用いるソルベント系インクジェット方式や、記録後紫外線(UV)光により架橋させるUVインクジェット方式などである。
【0004】
中でも、UVインクジェット方式は、ソルベント系インクジェット方式に比べ比較的低臭気であり、速乾性、インク吸収性の無い記録媒体への記録が出来る点で、近年注目されつつあり、例えば、特公平5−54667号、特開平6−200204号、特表2000−504778において、紫外線硬化型インクジェットインクが開示されている。
【0005】
しかしながら、これらのインクを用いたとしても、記録材料の種類や作業環境によって、着弾後のドット径が大きく変化してしまい、すべての記録材料に対して、高精細な画像を形成することは不可能である。
【0006】
例えば、この紫外線硬化型インクとしては、アクリル系組成物を中心としたラジカル重合型紫外線硬化型インクとカチオン重合型紫外線硬化型インクがある。
【0007】
ラジカル重合型紫外線硬化型インクは、その重合メカニズム上、酸素が介在した環境では酸素阻害作用を受けるため硬化性が低下する問題がある。一方、カチオン重合型紫外線硬化型インクは、酸素阻害作用をうけることがないが、重合反応の性質上、分子レベルの水分(湿度)の影響を受けやすいといった問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、様々な印字環境下においても、文字品質に優れ、色混じりの発生がなく、高精細な画像を非常に安定に記録することができる活性光線硬化型インクとそれを用いた画像形成方法及びインクジェット記録装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、以下の構成により達成された。
【0010】
1.光酸発生剤(A)と、前記一般式(1)で表されるオキセタン環を含有する化合物(B)と、熱塩基発生剤(C)とを含有することを特徴とする活性光線硬化型インク。
【0011】
2.光酸発生剤(A)と、前記一般式(1)で表されるオキセタン環を含有する化合物(B)と、塩基性化合物(D)とを含有することを特徴とする活性光線硬化型インク。
【0012】
3.光酸発生剤(A)と、前記一般式(1)で表されるオキセタン環を含有する化合物(B)と、熱塩基発生剤(C)と、塩基性化合物(D)とを含有することを特徴とする活性光線硬化型インク。
【0013】
4.オキシラン環を有する化合物を含有することを特徴とする前記1〜3項のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インク。
【0014】
5.インクジェット記録ヘッドより、前記1〜4項のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクを記録材料上に噴射して、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該活性光線硬化型インクが着弾した後、0.001〜2.0秒の間に活性光線を照射することを特徴とする画像形成方法。
【0015】
6.インクジェット記録ヘッドより、前記1〜4項のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクを記録材料上に噴射して、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該活性光線硬化型インクが着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚が、2〜20μmであることを特徴とする画像形成方法。
【0016】
7.インクジェット記録ヘッドより、前記1〜4項のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクを記録材料上に噴射して該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該インクジェット記録ヘッドの各ノズルより吐出するインク液滴量が、2〜15plであることを特徴とする画像形成方法。
【0017】
8.前記5〜7項のいずれか1項に記載の画像形成方法に用いるインクジェット記録装置であって、照射光源の総消費電力が1kW・hr未満であることを特徴とするインクジェット記録装置。
【0018】
9.前記5〜7項のいずれか1項に記載の画像形成方法に用いるインクジェット記録装置であって、活性光線硬化型インクを35〜100℃で吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
【0019】
本発明者は、硬化性が非常に優れる前記一般式(1)で表されるオキセタン環を含有する化合物(B)と共に、熱塩基発生剤(C)及び/または塩基性化合物(D)を用いることにより、飛躍的に活性光線硬化型インク(以下、単にインクともいう)の保存安定性(保存による粘度上昇が減少)が改良されるだけでなく、加えて、インクの硬化環境(温度、湿度)に関わらず良好な硬化性が得られることを新たに見出し、本発明に至った次第である。
【0020】
従来、例えば、特開2001−181386に同様なオキセタン環を有する化合物を含有する硬化組成物が開示されているが、このオキセタン化合物を用いただけでは、保存安定性に問題があり、具体的には増粘またはゲル化を起こし易く使えない。また、特開2000−256571及び特開2000−63371にも、同様なオキセタン環を有する化合物を含有する組成物が開示されているが、これらの組成物は、熱硬化性の組成物であり、本発明とは全く目的を異とするものである。また、特開2000−186079に塩基性化合物を用いたオキセタン化合物の貯蔵安定化方法が開示されているが、本発明では、一般式(1)で表されるオキセタン環を含有する化合物(B)と併用して用いることが重要であり、その結果、硬化環境(温度、湿度)に関わらず良好な硬化性が得られることを新たに見出したものである。
【0021】
特に、活性光線硬化型のインクジェット用インクとして用いる場合、インクの保存環境(温度・湿度)の違いによるインク粘度のバラツキが小さくなり、インクジェット記録をする上で一番の問題とされる吐出安定性が非常に良好で、かつ硬化環境(温度・湿度)に影響されずに、インクが記録材料上に着弾した後のDot径の制御が容易にでき、再現性よく高画質な画像を形成することができる、画期的な構成である。
【0022】
以下、本発明を詳細に説明する。
はじめに、本発明に係る前記一般式(1)で表されるオキセタン環を含有する化合物について説明する。
【0023】
一般式(1)において、R〜Rは、各々水素原子または置換基を表す。ただし、R〜Rで表される基の少なくとも一つは置換基である。
【0024】
一般式(1)において、R〜Rで各々表される置換基としては、例えば、フッ素原子、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、フリル基またはチエニル基を表す。また、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
【0025】
分子中に1個のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(2)〜(5)で表される化合物を挙げることができる。
【0026】
【化4】
Figure 2004091558
【0027】
上記一般式(2)〜(5)において、R〜Rは各々水素原子または置換基を表し、Zはそれぞれ独立で、酸素又は硫黄原子、あるいは主鎖に酸素又は硫黄原子を含有してもよい2価の炭化水素基を表す。
【0028】
上記一般式(2)〜(5)において、R〜Rで各々表される置換基は、前記一般式(1)のR〜Rで各々表される置換基と同義である。
【0029】
上記一般式(2)〜(5)において、R、Rで各々表される置換基としては、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基等)、炭素数1〜6個のアルケニル基(例えば、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、アラルキル基(例えば、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基等)、炭素数1〜6個のアシル基(例えば、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基、ペンチルカルボニル基等)、炭素数1〜6個のアルコキシカルボニル基(例えば、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等)、炭素数1〜6個のアルキルカルバモイル基(例えば、プロピルカルバモイル基、ブチルペンチルカルバモイル基等)、アルコキシカルバモイル基(例えば、エトキシカルバモイル基等)を表す。
【0030】
一般式(2)〜(5)において、Zで表される、酸素または硫黄原子、あるいは主鎖に酸素または硫黄原子を含有してもよい2価の炭化水素基としては、アルキレン基(例えば、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、プロピレン基、エチルエチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基等)、アルケニレン基(例えば、ビニレン基、プロペニレン基等)、アルキニレン基(例えば、エチニレン基、3−ペンチニレン基等)が挙げられ、また、前記のアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基の炭素原子は、酸素原子や硫黄原子に置き換わっていてもよい。
【0031】
本発明で使用するオキセタン環含有化合物としては、上記一般式(2)〜(5)において、Rが低級アルキル基、特にエチル基で、RおよびRがプロピル基、ブチル基、フェニル基、又はベンジル基で、Zが酸素又は硫黄原子を含まない炭化水素基(アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基等)であるものが好ましい。このとき、R〜Rで表される少なくとも1つの基が置換基である。
【0032】
分子中に2個以上のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(6)、(7)で表わされる化合物を挙げることができる。
【0033】
【化5】
Figure 2004091558
【0034】
上記一般式(6)および(7)において、mは2、3又は4を表し、Zは前記一般式(2)〜(5)で表されるZと同義である。
【0035】
〜Rは、各々水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、フェニル基、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基又はフリル基を表す。ただし、一般式(6)において、R〜Rの少なくとも1つが、置換基である。
【0036】
は、炭素数1〜12の線形又は分枝アルキレン基、線形或いは分枝ポリ(アルキレンオキシ)基、または下記一般式(9)、(10)及び(11)からなる群から選択される2価の基を表す。上記炭素数1〜12の線形又は分枝アルキレン基としては、下記一般式(8)で表される基が好ましい。
【0037】
【化6】
Figure 2004091558
【0038】
一般式(8)において、R10はメチル基、エチル基又はプロピル基等の低級アルキル基を表す。
【0039】
【化7】
Figure 2004091558
【0040】
上記一般式(9)において、nは0又は1〜2000の整数、R11は炭素数1〜10個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基等)、または下記一般式(12)から選択される基を表す。R12は炭素数1〜10のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基等)を表す。
【0041】
【化8】
Figure 2004091558
【0042】
上記一般式(12)において、jは0又は1〜100の整数、R13は1〜10個の炭素原子を有するアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基等)を表す。
【0043】
【化9】
Figure 2004091558
【0044】
上記一般式(10)において、R14は水素原子、炭素数1〜10個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基等)、炭素数1〜10個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等)、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、アルコキシカルボニル基((例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基等)またはカルボキシル基を表す。
【0045】
【化10】
Figure 2004091558
【0046】
上記一般式(11)において、R15は酸素原子、硫黄原子、NH、SO、SO、CH、C(CH又はC(CFを表す。
【0047】
本発明で使用されるオキセタン環含有化合物の好ましい部分構造の態様としては、例えば、上記一般式(6)、(7)において、Rが低級アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)であることが好ましく、特に好ましくは、エチル基である。また、Rとしては、ヘキサメチレン基または、上記一般式(10)において、R14が水素原子であるものが好ましく用いられる。
【0048】
上記一般式(8)において、R10がエチル基、一般式(9)、(12)においてR12及びR13が、各々メチル基であることが好ましい。ただし、一般式(6)においてR〜Rで表される基の少なくとも1つが置換基である。
【0049】
更に、分子中に2個以上のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(13)で表わされる化合物を挙げることができる。
【0050】
【化11】
Figure 2004091558
【0051】
上記一般式(13)において、rは25〜200の整数であり、R16は炭素数1〜4のアルキル基又はトリアルキルシリル基である。また、R、R〜Rは、前記一般式(1)のそれらと同義であり、好ましくは、R〜Rで表される基の少なくとも1つが置換基である。
【0052】
本発明に係る一般式(1)で表されるオキセタン環を含有する化合物の具体例を、表1に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0053】
【表1】
Figure 2004091558
【0054】
【化12】
Figure 2004091558
【0055】
【化13】
Figure 2004091558
【0056】
また、上記各化合物は「高分子科学と有機化学とのキャッチボール」の第4項に記載の方法をはじめ、下記文献を参考にすることで、主に下記のスキームにより容易に合成できるが、合成法に関してはこれに限定されるものではない。
【0057】
【化14】
Figure 2004091558
【0058】
1)Hu Xianming,Richard M.Kellogg,Synthesis,533〜538,May(1995)
2)A.O.Fitton,J.Hill,D.Ejane,R.Miller,Synth.,12,1140(1987)
3)Toshiro Imai and Shinya Nishida,Can.J.Chem.Vol.59,2503〜2509(1981)
4)Nobujiro Shimizu,Shintaro Yamaoka, and Yuho Tsuno,Bull.Chem.Soc.Jpn.,56,3853〜3854(1983)
5)Walter Fisher and Cyril A.Grob,Helv.Chim.Acta.,61,2336(1978)
6)Chem.Ber.101,1850(1968)
7)“Heterocyclic Compounds with Three− and Four−membered Rings”,Part Two,Chapter IX,Interscience Publishers,John Wiley & Sons,New York(1964)
8)H.A.J.Curless,“Synthetic Organic Photochemistry”,Plenum,New York(1984)
9)M.Braun,Nachr.Chem.Tech.Lab.,33,213(1985)
10)S.H.Schroeter,J.Org.Chem.,34,5,1181(1969)
11)D.R.Arnold,Adv.Photochem.,6,301(1968)
次に、光酸発生剤について説明する。
【0059】
光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。本発明に好適な化合物の例を以下に挙げる。
【0060】
第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C 、PF 、AsF 、SbF 、CFSO 塩を挙げることができる。
【0061】
本発明で用いることのできるオニウム化合物の具体的な例を、以下に示す。
【0062】
【化15】
Figure 2004091558
【0063】
第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができ、その具体的な化合物を、以下に例示する。
【0064】
【化16】
Figure 2004091558
【0065】
第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができ、以下にその具体的な化合物を例示する。
【0066】
【化17】
Figure 2004091558
【0067】
第4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
【0068】
【化18】
Figure 2004091558
【0069】
本発明に係るインクは、特開平8−248561号、特開平9−34106号をはじめてとし、既に公知となっている活性光線の照射で発生した酸により新たに酸を発生する酸増殖剤を含有することが好ましい。酸増殖剤を用いることで、さらなる吐出安定性向上を可能とする。
【0070】
次に、熱塩基発生剤について説明する。
熱塩基発生剤を含有することで、飛躍的に硬化組成物の保存安定性(保存による粘度上昇が減少)が改良され、インクジェット記録においては吐出が安定する。特に、吐出量の多い白インクを吐出する場合には有効である。硬化性と保存安定性の両立させるためには、硬化性が非常に優れる前記一般式(1)で表されるオキセタン環を含有する化合物(B)との併用が必要である。
【0071】
熱塩基発生剤としては、例えば、加熱により脱炭酸して分解する有機酸と塩基の塩、分子内求核置換反応、ロッセン転位、ベックマン転位等の反応により分解してアミン類を放出する化合物や、加熱により何らかの反応を起こして塩基を放出するものが好ましく用いられる。具体的には、英国特許第998,949号記載のトリクロロ酢酸の塩、米国特許第4,060,420号に記載のアルファースルホニル酢酸の塩、特開昭59−157637号に記載のプロピール酸類の塩、2−カルボキシカルボキサミド誘導体、特開昭59−168440号に記載の塩基成分に有機塩基の他にアルカリ金属、アルカリ土類金属を用いた熱分解性酸との塩、特開昭59−180537号に記載のロッセン転位を利用したヒドロキサムカルバメート類、加熱によりニトリルを生成する特開昭59−195237号に記載のアルドキシムカルバメート類等が挙げられる。その他、英国特許第998,945号、米国特許第3,220,846号、英国特許第279,480号、特開昭50−22625号、同61−32844号、同61−51139号、同61−52638号、同61−51140号、同61−53634号、同61−53640号、同61−55644号、同61−55645号等に記載の熱塩基発生剤が有用である。更に具体的に例を挙げると、トリクロロ酢酸グアニジン、トリクロロ酢酸メチルグアニジン、トリクロロ酢酸カリウム、フェニルスルホニル酢酸グアニジン、p−クロロフェニルスルホニル酢酸グアニジン、p−メタンスルホニルフェニルスルホニル酢酸グアニジン、フェニルプロピオール酸カリウム、フェニルプロピオール酸グアニジン、フェニルプロピオール酸セシウム、p−クロロフェニルプロピオール酸グアニジン、p−フェニレン−ビス−フェニルプロピオール酸グアニジン、フェニルスルホニル酢酸テトラメチルアンモニウム、フェニルプロピオール酸テトラメチルアンモニウムがある。上記の熱塩基発生剤は広い範囲で用いることができる。
【0072】
熱塩基発生剤を存在させる際のその濃度は、光重合性モノマーの総量に対して10〜1000質量ppm、特に20〜500質量ppmの範囲であることが好ましい。なお、塩基性化合物は単独で使用しても複数を併用して使用してもよい。
【0073】
次いで、塩基性化合物について説明する。塩基性化合物を含有することで、飛躍的に硬化組成物の保存安定性(保存による粘度上昇が減少)が改良され、インクジェット記録における吐出安定性が向上する。特に、吐出量の多い白インクを吐出する場合には有効である。硬化性と保存安定性を両立させるためには、硬化性が非常に優れる前記一般式(1)で表されるオキセタン環を含有する化合物(B)との併用が必要である。
【0074】
塩基性化合物としては、公知のあらゆるものを用いることができるが、代表的なものとして、塩基性アルカリ金属化合物、塩基性アルカリ土類金属化合物、アミンなどの塩基性有機化合物などがあげられる。
【0075】
該塩基性アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属の水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、アルカリ金属の炭酸塩(炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、アルカリ金属のアルコラート(ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド等)が挙げられる。また、該塩基性アルカリ土類金属化合物としては、同様に、アルカリ土類金属の水酸化物(水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等)、アルカリ金属の炭酸塩(炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等)、アルカリ金属のアルコラート(マグネシウムメトキシド等)が挙げられる。
【0076】
また、該塩基性有機化合物としては、アミンならびにキノリンおよびキノリジンなど含窒素複素環化合物などが挙げられるが、これらの中でも、光重合成モノマーとの相溶性の面からアミンが好ましく、例えば、オクチルアミン、ナフチルアミン、キシレンジアミン、ジベンジルアミン、ジフェニルアミン、ジブチルアミン、ジオクチルアミン、ジメチルアニリン、キヌクリジン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミンおよびトリエタノールアミンなどが挙げられる。
【0077】
塩基性化合物を存在させる際のその濃度は、光重合性モノマーの総量に対して10〜1000質量ppm、特に20〜500質量ppmの範囲であることが好ましい。なお、塩基性化合物は単独で使用しても複数を併用して使用してもよい。
【0078】
また、本発明においては、更なる硬化性の向上のために、少なくとも1種のオキシラン環を有する化合物を含有することが好ましい。
【0079】
本発明に係るオキシラン環を有する化合物は、分子中に1個以上の下式で示されるオキシラン環
【0080】
【化19】
Figure 2004091558
【0081】
を有する化合物であり、通常、エポキシ樹脂として用いられているものは、モノマー、オリゴマー又はポリマーいずれも使用可能である。
【0082】
具体的には、従来公知の芳香族エポキシド、脂環族エポキシドおよび脂肪族エポキシドが挙げられる。尚、以下エポキシドとは、モノマー又はそのオリゴマ−を意味する。これら化合物は、一種又は必要に応じて二種以上用いてもよい。
【0083】
エポキシ化合物には、以下の芳香族エポキシド、脂環式エポキシド及び脂肪族エポキシド等が挙げられる。
【0084】
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール或いはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジ又はポリグリシジルエーテルであり、例えばビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
【0085】
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセン又はシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイド又はシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。
【0086】
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル又は1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリン或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
【0087】
これらのエポキシドのうち、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシド及び脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。本発明では、上記エポキシドの1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0088】
本発明の活性光線硬化型インクは、上述の活性光線硬化型組成物と共に、顔料を含有している。
【0089】
本発明で好ましく用いることのできる顔料を、以下に列挙する。
C.I Pigment Yellow−1、3、12、13、14、17、81、83、87、95、109、42、
C.I Pigment Orange−16、36、38、
C.I Pigment Red−5、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57:1、63:1、144、146、185、101、
C.I Pigment Violet−19、23、
C.I Pigment Blue−15:1、15:3、15:4、18、60、27、29、
C.I Pigment Green−7、36、
C.I Pigment White−6、18、21、
C.I Pigment Black−7、
また、本発明において、プラスチックフィルムのような透明基材での色の隠蔽性を上げる為に、白インクを用いることが好ましい。特に、軟包装印刷、ラベル印刷においては、白インクを用いることが好ましいが、吐出量が多くなるため、前述した吐出安定性、記録材料のカール・しわの発生の観点から、自ずと使用量に関しては制限がある。
【0090】
上記顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。また、顔料の分散を行う際に、分散剤を添加することも可能である。分散剤としては、高分子分散剤を用いることが好ましく、高分子分散剤としてはAvecia社のSolsperseシリーズが挙げられる。また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤および分散助剤は、顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ましい。分散媒体は、溶剤または重合性化合物を用いて行うが、本発明の照射線硬化型インクでは、インク着弾直後に反応・硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残留する溶剤のVOCの問題が生じる。よって、分散媒体は溶剤では無く重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上好ましい。
【0091】
顔料の分散は、顔料粒子の平均粒径を0.08〜0.5μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を適宜設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性および硬化感度を維持することができる。
【0092】
本発明のインクにおいては、色材濃度としては、インク全体の1質量%乃至10質量%であることが好ましい。
【0093】
本発明の活性光線硬化型インクには、上記説明した以外に様々な添加剤を用いることができる。例えば、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類を添加することができる。また、保存安定性を改良する目的で、公知のあらゆる塩基性化合物を用いることができるが、代表的なものとして、塩基性アルカリ金属化合物、塩基性アルカリ土類金属化合物、アミンなどの塩基性有機化合物などがあげられる。また、ラジカル重合性モノマーと開始剤を組み合わせ、ラジカル・カチオンのハイブリッド型硬化インクとすることも可能である。
【0094】
本発明で用いることのできる記録材料としては、通常の非コート紙、コート紙などの他、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性のプラスチックおよびそのフィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルムを挙げることができる。その他のプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが使用できる。また、金属類や、ガラス類にも適用可能である。これらの記録材料の中でも、特に熱でシュリンク可能な、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルムへ画像を形成する場合に本発明の構成は、有効となる。これらの基材は、インクの硬化収縮、硬化反応時の発熱などにより、フィルムのカール、変形が生じやすいばかりでなく、インク膜が基材の収縮に追従し難い。
【0095】
これら、各種プラスチックフィルムの表面エネルギーは大きく異なり、記録材料によってインク着弾後のドット径が変わってしまうことが、従来から問題となっていた。本発明の構成では、表面エネルギーの低いOPPフィルム、OPSフィルムや表面エネルギーの比較的大きいPETまでを含む、表面エネルギーが35〜60mN/mの広範囲の記録材料に良好な高精細な画像を形成できる。
【0096】
本発明において、包装の費用や生産コスト等の記録材料のコスト、プリントの作製効率、各種のサイズのプリントに対応できる等の点で、長尺(ウェブ)な記録材料を使用する方が有利である。
【0097】
次に、本発明の画像形成方法について説明する。
本発明の画像形成方法においては、上記のインクをインクジェット記録方式により記録材料上に吐出、描画し、次いで紫外線などの活性光線を照射してインクを硬化させる方法が好ましい。
【0098】
(インク着弾後の総インク膜厚)
本発明では、記録材料上にインクが着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚が2〜20μmであることが好ましい。スクリーン印刷分野の活性光線硬化型インクジェット記録では、総インク膜厚が20μmを越えているのが現状であるが、記録材料が薄いプラスチック材料であることが多い軟包装印刷分野では、前述した記録材料のカール・皺の問題でだけでなく、印刷物全体のこし・質感が変わってしまうという問題が有るため、過剰な膜厚のインク吐出は好ましくない。
【0099】
尚、ここで「総インク膜厚」とは記録材料に描画されたインクの膜厚の最大値を意味し、単色でも、それ以外の2色重ね(2次色)、3色重ね、4色重ね(白インクベース)のインクジェット記録方式で記録を行った場合でも総インク膜厚の意味するところは同様である。
【0100】
(インクの吐出条件)
インクの吐出条件としては、記録ヘッド及びインクを35〜100℃に加熱し、吐出することが吐出安定性の点で好ましい。活性光線硬化型インクは、温度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を上げながらその温度を一定に保つことが必要である。インク温度の制御幅としては、設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。
【0101】
また、本発明では、各ノズルより吐出する液滴量が2〜15plであることが好ましい。
【0102】
本来、高精細画像を形成するためには、液滴量がこの範囲であることが必要であるが、この液滴量で吐出する場合、前述した吐出安定性が特に厳しくなる。本発明によれば、インクの液滴量が2〜15plのような小液滴量で吐出を行っても吐出安定性は向上し、高精細画像が安定して形成出来る。
【0103】
(インク着弾後の光照射条件)
本発明の画像記録方法においては、活性光線の照射条件として、インク着弾後0.001秒〜2.0秒の間に活性光線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001秒〜1.0秒である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングが出来るだけ早いことが特に重要となる。
【0104】
活性光線の照射方法として、その基本的な方法が特開昭60−132767号に開示されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射は、インク着弾後、一定時間を置いて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許第6,145,979号では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明の画像形成方法においては、これらの何れの照射方法も用いることが出来る。
【0105】
また、活性光線を照射を2段階に分け、まずインク着弾後0.001〜2.0秒の間に前述の方法で活性光線を照射し、かつ、全印字終了後、更に活性光線を照射する方法も好ましい態様の1つである。活性光線の照射を2段階に分けることで、よりインク硬化の際に起こる記録材料の収縮を抑えることが可能となる。
【0106】
従来、UVインクジェット方式では、インク着弾後のドット広がり、滲みを抑制のために、光源の総消費電力が1kW・hrを超える高照度の光源が用いられるのが通常であった。しかしながら、これらの光源を用いると、特に、シュリンクラベルなどへの印字では、記録材料の収縮があまりにも大きく、実質上使用出来ないのが現状であった。
【0107】
本発明では、280nm〜320nmの波長領域に最高照度をもつ活性光線を用いることが好ましく、総消費電力が1kW・hr以上の光源を用いても、高精細な画像を形成出来、且つ、記録材料の収縮も実用上許容レベル内に収められる。
【0108】
本発明においては、更に活性光線を照射する光源の総消費電力が1kW・hr未満であることが好ましい。総消費電力が1kW・hr未満の光源の例としては、蛍光管、冷陰極管、LEDなどがあるが、これらに限定されない。
【0109】
次いで、本発明のインクジェット記録装置(以下、単に記録装置という)について説明する。
【0110】
以下、本発明の記録装置について、図面を適宜参照しながら説明する。尚、図面の記録装置はあくまでも本発明の記録装置の一態様であり、本発明の記録装置はこの図面に限定されない。
【0111】
図1は本発明の記録装置の要部の構成を示す正面図である。記録装置1は、ヘッドキャリッジ2、記録ヘッド3、照射手段4、プラテン部5等を備えて構成される。この記録装置1は、記録材料Pの下にプラテン部5が設置されている。プラテン部5は、紫外線を吸収する機能を有しており、記録材料Pを通過してきた余分な紫外線を吸収する。その結果、高精細な画像を非常に安定に再現できる。
【0112】
記録材料Pは、ガイド部材6に案内され、搬送手段(図示せず)の作動により、図1における手前から奥の方向に移動する。ヘッド走査手段(図示せず)は、ヘッドキャリッジ2を図1におけるY方向に往復移動させることにより、ヘッドキャリッジ2に保持された記録ヘッド3の走査を行なう。
【0113】
ヘッドキャリッジ2は記録材料Pの上側に設置され、記録材料P上の画像印刷に用いる色の数に応じて後述する記録ヘッド3を複数個、吐出口を下側に配置して収納する。ヘッドキャリッジ2は、図1におけるY方向に往復自在な形態で記録装置1本体に対して設置されており、ヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に往復移動する。
【0114】
尚、図1ではヘッドキャリッジ2がホワイト(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、ライトイエロー(Ly)、ライトマゼンタ(Lm)、ライトシアン(Lc)、ライトブラック(Lk)、ホワイト(W)の記録ヘッド3を収納するものとして描図を行なっているが、実施の際にはヘッドキャリッジ2に収納される記録ヘッド3の色数は適宜決められるものである。
【0115】
記録ヘッド3は、インク供給手段(図示せず)により供給された活性光線硬化型インク(例えばUV硬化インク)を、内部に複数個備えられた吐出手段(図示せず)の作動により、吐出口から記録材料Pに向けて吐出する。記録ヘッド3により吐出されるUVインクは色材、重合性モノマー、開始剤等を含んで組成されており、紫外線の照射を受けることで開始剤が触媒として作用することに伴なうモノマーの架橋、重合反応によって硬化する性質を有する。
【0116】
記録ヘッド3は記録材料Pの一端からヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に記録材料Pの他端まで移動するという走査の間に、記録材料Pにおける一定の領域(着弾可能領域)に対してUVインクをインク滴として吐出し、該着弾可能領域にインク滴を着弾させる。
【0117】
上記走査を適宜回数行ない、1領域の着弾可能領域に向けてUVインクの吐出を行なった後、搬送手段で記録材料Pを図1における手前から奥方向に適宜移動させ、再びヘッド走査手段による走査を行ないながら、記録ヘッド3により上記着弾可能領域に対し、図1における奥方向に隣接した次の着弾可能領域に対してUVインクの吐出を行なう。
【0118】
上述の操作を繰り返し、ヘッド走査手段及び搬送手段と連動して記録ヘッド3からUVインクを吐出することにより、記録材料P上にUVインク滴の集合体からなる画像が形成される。
【0119】
照射手段4は特定の波長領域の紫外線を安定した露光エネルギーで発光する紫外線ランプ及び特定の波長の紫外線を透過するフィルターを備えて構成される。ここで、紫外線ランプとしては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマーレーザー、紫外線レーザー、冷陰極管、ブラックライト、LED(lightemitting diode)等が適用可能であり、帯状のメタルハライドランプ、冷陰極管、水銀ランプもしくはブラックライトが好ましい。特に波長365nmの紫外線を発光する冷陰極管及びブラックライトが滲み防止、ドット径制御を効率よく行なえ、かつ、硬化の際の皺も低減でき好ましい。ブラックライトを照射手段4の放射線源に用いることで、UVインクを硬化するための照射手段4を安価に作製することができる。
【0120】
照射手段4は、記録ヘッド3がヘッド走査手段の駆動による1回の走査によってUVインクを吐出する着弾可能領域のうち、記録装置(UVインクジェットプリンタ)1で設定できる最大のものとほぼ同じ形状か、着弾可能領域よりも大きな形状を有する。
【0121】
照射手段4はヘッドキャリッジ2の両脇に、記録材料Pに対してほぼ平行に、固定して設置される。
【0122】
前述したようにインク吐出部の照度を調整する手段としては、記録ヘッド3全体を遮光することはもちろんであるが、加えて照射手段4と記録材料Pの距離h1より、記録ヘッド3のインク吐出部31と記録材料Pとの距離h2を大きくしたり(h1<h2)、記録ヘッド3と照射手段4との距離dを離したり(dを大きく)することが有効である。又、記録ヘッド3と照射手段4の間を蛇腹構造7にすると更に好ましい。
【0123】
ここで、照射手段4で照射される紫外線の波長は、照射手段4に備えられた紫外線ランプ又はフィルターを交換することで適宜変更することができる。
【0124】
【実施例】
以下に本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらの例に限定されるものではない。
【0125】
《インク組成物の調製》
表2に記載の構成からなるインク組成物セット1(比較例)及び表3〜6に記載の構成からなるインク組成物セット2〜5(本発明)を調製した。
【0126】
【表2】
Figure 2004091558
【0127】
【表3】
Figure 2004091558
【0128】
【表4】
Figure 2004091558
【0129】
【表5】
Figure 2004091558
【0130】
【表6】
Figure 2004091558
【0131】
上記各インク組成物セットを調製した後、それぞれポリエチレン容器に入れて密封した後、25℃でインク組成物セット1、2を、また50℃でインク組成物セット1〜5を、それぞれ2週間保存した後、後述のインクジェット記録装置に装填し、インクジェット画像の印字を行った。
【0132】
表2〜6に記載の各インクと各化合物の詳細は、以下の通りである。
K:濃ブラックインク
C:濃シアンインク
M:濃マゼンタインク
Y:濃イエローインク
W:ホワイトインク
Lk:淡ブラックインク
Lc:淡シアンインク
Lm:淡マゼンタインク
Ly:淡イエローインク
色材1:C.I.pigment Black−7
色材2:C.I.pigment Blue−15:3
色材3:C.I.pigment Red−57:1
色材4:C.I.pigment Yellow−13
色材5:酸化チタン(アナターゼ型 平均粒径0.20μm)
OXT−211:東亜合成化学社製
OXT−221:東亜合成化学社製
DAIMIC:DAIMIC S300K エポキシ化大豆油 ダイセル化学社製
エポリード:エポリードPB3600 エポキシ化ポリブタジエン ダイセル化学社製
アデカサイザ:アデカサイザ−O−130P エポキシ化大豆油(FDA認可) 旭電化工業社製
アクプレス11:日本ケミックス社製
アクプレス11M:日本ケミックス社製
CI−5102:日本曹達社製
CS−7001:ナフタレン誘導体 日本曹達社製
SP152:旭電化工業社製
*1:N−エチルジエタノールアミン
*2:トリブチルアミン
【0133】
【化20】
Figure 2004091558
【0134】
【化21】
Figure 2004091558
【0135】
《インクジェット画像形成方法》
ピエゾ型インクジェットノズルを備えた図1に記載の構成からなるインクジェット記録装置に、上記調製した各インク組成物セットを装填し、表7に記載の各表面エネルギーを有する巾600mm、長さ1000mの長尺の各記録材料へ、下記の画像記録を連続して行った。インク供給系は、インクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドからなり、前室タンクからヘッド部分まで断熱して50℃の加温を行った。ピエゾヘッドは、2〜15plのマルチサイズドットを720×720dpiの解像度で吐出できるよう駆動して、各インクを連続吐出した。着弾した後、試料に表7に記載の照射条件で硬化処理を行った。なお、試料1〜16は、インク着弾後0.2秒後に照射を行い、試料17〜28はインク着弾後0.1秒後に照射を行った。記録後、トータルインク膜厚を測定したところ、2.3〜13μmの範囲であった。本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
【0136】
また、インクジェット画像の形成は、上記方法に従って、10℃、20%RHの環境下、25℃、50%RHの環境下及び32℃、80%RHの環境下でそれぞれ行った。
【0137】
なお、表7に記載の各記録材料の略称の詳細は、以下の通りである。
OPP:oriented polypropylene
PET:polyethylene terephthalate
シュリンクOPS:市販のシュリンク用途のoriented polystyrene
また、表7に記載の照射光源の詳細は、以下の通りである。
【0138】
照射光源1:120W/cmのメタルハライドランプ(日本電池社製 MAL400NL 3kW電源)
照射光源2:冷陰極管(ハイベック社製 光源消費電力1kW・hr未満)
また、表7に記載の照射方法の詳細は、以下の通りである。
【0139】
照射方法A:記録ヘッド両端より、線光源で照射
照射方法B:記録ヘッド両端より、線光源8本とで照射
【0140】
【表7】
Figure 2004091558
【0141】
《インクジェット記録画像の評価》
上記画像形成方法で記録した各画像について、下記の各評価を行った。なお、各評価は、上記3条件の印字環境について行った。
【0142】
(文字品質)
Y、M、C、K各色インクを用いて、目標濃度で6ポイントMS明朝体文字を印字し、文字のガサツキをルーペで拡大評価し、下記の基準に則り文字品質の評価を行った。
【0143】
◎:ガサツキなし
○:僅かにガサツキが見える
△:ガサツキが見えるが、文字として判別でき、ギリギリ使えるレベル
×:ガサツキがひどく、文字がかすれていて使えないレベル
(色混じり(滲み))
720dpiで、Y、M、C、K各色1dotが隣り合うように印字し、隣り合う各色dotをルーペで拡大し、滲み具合を目視観察し、下記の基準に則り色混じりの評価を行った。
【0144】
◎:隣り合うdot形状が真円を保ち、滲みがない
○:隣り合うdot形状はほぼ真円を保ち、ほとんど滲みがない
△:隣り合うdotが少し滲んでいてdot形状が少しくずれているが、ギリギリ使えるレベル
×:隣り合うdotが滲んで混じりあっており、使えないレベル
以上により得られた各評価結果を、表8に示す。
【0145】
【表8】
Figure 2004091558
【0146】
表8より明らかなように、本発明の活性光線硬化型インクからなるインクセットを用いた画像記録方法は、様々な記録材料に対して、文字品質に優れ、色混じりの発生もなく、高精細な画像を記録することができることが分かる。
【0147】
【発明の効果】
本発明により、様々な印字環境下においても、文字品質に優れ、色混じりの発生がなく、高精細な画像を非常に安定に記録することができる活性光線硬化型インクとそれを用いた画像形成方法及びインクジェット記録装置を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録装置の要部の構成を示す正面図である。
【符号の説明】
1 記録装置
2 ヘッドキャリッジ
3 記録ヘッド
4 照射手段
5 プラテン部
6 ガイド部材
7 蛇腹構造
31 インク吐出口
P 記録材料

Claims (9)

  1. 光酸発生剤(A)と、下記一般式(1)で表されるオキセタン環を含有する化合物(B)と、熱塩基発生剤(C)とを含有することを特徴とする活性光線硬化型インク。
    Figure 2004091558
    〔式中、R〜Rはそれぞれ水素原子、または置換基を表す。ただし、R〜Rで表される基の少なくとも1つは置換基である。〕
  2. 光酸発生剤(A)と、下記一般式(1)で表されるオキセタン環を含有する化合物(B)と、塩基性化合物(D)とを含有することを特徴とする活性光線硬化型インク。
    Figure 2004091558
    〔式中、R〜Rはそれぞれ水素原子、または置換基を表す。ただし、R〜Rで表される基の少なくとも1つは置換基である。〕
  3. 光酸発生剤(A)と、下記一般式(1)で表されるオキセタン環を含有する化合物(B)と、熱塩基発生剤(C)と、塩基性化合物(D)とを含有することを特徴とする活性光線硬化型インク。
    Figure 2004091558
    〔式中、R〜Rはそれぞれ水素原子、または置換基を表す。ただし、R〜Rで表される基の少なくとも1つは置換基である。〕
  4. オキシラン環を有する化合物を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インク。
  5. インクジェット記録ヘッドより、請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクを記録材料上に噴射して、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該活性光線硬化型インクが着弾した後、0.001〜2.0秒の間に活性光線を照射することを特徴とする画像形成方法。
  6. インクジェット記録ヘッドより、請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクを記録材料上に噴射して、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該活性光線硬化型インクが着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚が、2〜20μmであることを特徴とする画像形成方法。
  7. インクジェット記録ヘッドより、請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクを記録材料上に噴射して該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該インクジェット記録ヘッドの各ノズルより吐出するインク液滴量が、2〜15plであることを特徴とする画像形成方法。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の画像形成方法に用いるインクジェット記録装置であって、照射光源の総消費電力が1kW・hr未満であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の画像形成方法に用いるインクジェット記録装置であって、活性光線硬化型インクを35〜100℃で吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
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