JP5453808B2 - 活性光線硬化型組成物、活性光線硬化型インクジェットインク、該活性光線硬化型インクジェットインクを用いた画像形成方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents

活性光線硬化型組成物、活性光線硬化型インクジェットインク、該活性光線硬化型インクジェットインクを用いた画像形成方法及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Description

本発明は、光重合性化合物を含有する活性光線硬化型組成物、活性光線硬化型インクジェットインク、該活性光線硬化型インクジェットインクを用いた画像形成方法及び記録装置に関する。
従来、紫外線や電子線などの活性エネルギー線又は熱により硬化する硬化組成物は、プラスチック、紙、木工及び無機質材等の塗料、接着剤、印刷インキ、印刷回路基板及び電気絶縁関係等の種々の用途に実用化されている。近年、その中でも印刷インキ、塗料、接着剤等では、より一層の耐候性と付着性の改善が望まれている。又、これらを使用したインクジェット用インクとしては、紫外線で硬化する紫外線硬化型インクジェットインクがある。この紫外線硬化インクを用いたインクジェット方式は比較的低臭気であり、速乾性、インク吸収性の無い記録媒体への記録が出来る点で、近年注目されつつあり、例えば、特開平6−200204号、特表2000−504778号において、紫外線硬化型インクジェットインクが開示されている。この分野においては、低粘度であることに加え、形成される膜が強固であることが求められる。
又、これらのインクを用いた場合、記録材料の種類や作業環境によって硬化感度が変動し易い。インクとしてカチオン重合性化合物を用いた場合、酸素阻害作用を受けることはないが、分子レベルの水分(湿度)の影響を受け易いといった問題がある(例えば、特許文献1、2、3参照。)。
又、カチオン重合性化合物を用いたインクを用いて画像を形成する場合、硬化したインク膜の上にインク液滴を吐出し硬化させる訳であるが、その場合ドット径が広がり易く、画像が劣化することが、新たに判明した。
従来、紫外線硬化型インクジェットインクのドット径コントロール技術として、シリコーン系あるいは弗素系の界面活性剤を添加することは開示されている(例えば、特許文献4、5、6参照。)が、何れもドット径コントロール技術として有効ではあるが、特に金属製のノズルを有するインクジェット記録ヘッドを用いた場合、インクジェット記録ヘッドのノズル面がインクで濡れ易くなり、インクの吐出性や印刷物に汚れを発生させる等の問題を生じることが明らかになった。
特開2002−188025号公報 特開2002−317139号公報 特開2005−325155号公報 特開2003−147233号公報 特開2004−182933号公報 特開2005−120201号公報
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであり、その目的は、インクジェット記録装置における吐出安定性に優れ、且つ高感度で硬化し、汚れのない高品質の画像形成が可能で、更には膜強度の高い塗膜を様々な印字環境下においても形成することができる活性光線硬化型組成物、それを用いた活性光線硬化型インクジェットインク、画像形成方法及びインクジェット記録装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記構成により達成された。
1.光重合性化合物、光重合開始剤を含有する活性光線硬化型組成物であって前記光重合性化合物がカチオン重合性化合物であり、且つ末端ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を含有し、前記末端ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤のHLB値が、9以上30以下であり、前記光重合開始剤が、光酸発生剤であることを特徴とする活性光線硬化型組成物。
2.前記光酸発生剤が、後述の一般式(35)〜(43)、(S−1)〜(S―10)、(I−1)〜(I―5)のいずれかで表されるスルホニウム塩またはヨードニウム塩であることを特徴とする前記1に記載の活性光線硬化型組成物。
3.前記末端ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤のHLB値が、12以上、25以下であることを特徴とする前記2に記載の活性光線硬化型組成物。
4.前記カチオン重合性化合物が、オキセタン環を有する化合物及びエポキシ化合物であることを特徴とする前記1乃至3のいずれか1項に記載の活性光線硬化型組成物。
5.前記末端ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤の添加量が、0.001質量%以上、10質量%以下であることを特徴とする前記1乃至4のいずれか1項に記載の活性光線硬化型組成物。
6.前記1乃至5のいずれか1項に記載の活性光線硬化型組成物と少なくとも1種の顔料を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク。
7.インクジェット記録ヘッドより、前記6に記載の活性光線硬化型インクジェットインクを記録材料上に噴射して、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該活性光線硬化型インクジェットインクが該記録材料上に着弾した後、0.001秒以上、1.0秒以下の間に活性光線を照射することを特徴とする画像形成方法。
8.インクジェット記録ヘッドより、前記6に記載の活性光線硬化型インクジェットインクを記録材料上に噴射して、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該インクジェット記録ヘッドの各ノズルより吐出する該活性光線硬化型インクジェットインクの最小インク液滴量が、2pl以上、15pl以下であることを特徴とする画像形成方法。
9.前記7または8に記載の画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置であって、活性光線硬化型インクジェットインク及び記録ヘッドを35℃以上、100℃以下に加熱した後、該記録ヘッドより該活性光線硬化型インクジェットインクを吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
10.前記7または8項に記載の画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置であって、35℃以上、60℃以下に加温した記録材料に活性光線硬化型インクジェットインクを吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
本発明により、インクジェット記録装置における吐出安定性に優れ、且つ高感度で硬化し、高画質で、更には膜強度の高い塗膜を様々な印字環境下においても形成することができる活性光線硬化型組成物、それを用いた活性光線硬化型インクジェットインク、画像形成方法及びインクジェット記録装置を提供することができた。
本発明のインクジェット記録装置における要部構成の一例を示す正面図である。 本発明のインクジェット記録装置における要部構成の他の一例を示す上面図である。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
2 ヘッドキャリッジ
3 インクジェット記録ヘッド
31 インク吐出口
4 照射手段
5 プラテン部
6 ガイド部材
7 蛇腹構造
P 記録材料
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の活性光線硬化型組成物においては、末端ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を含有することを特徴とするが、本発明に係る末端ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、例えば、信越化学工業社製のKF−6004、X−22−4272,4952,6266、EFKA社製のEFKA−3232、EFKA−3033等が挙げられる。
末端ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、HLB値が9〜30であることが好ましい。更に好ましくは12〜25である。HLB値が9以上であれば、本発明に係るドット径コントロールと金属製ヘッドノズルのインク濡れ性の両立を果たすことができ、又、30以下であれば、十分な硬化性を得ることができる。
本発明に係る末端ポリエーテル変性シリコーン界面活性剤の添加量は、活性光線硬化型組成物に対し、0.001〜10質量%であることが好ましい。
ここで言うHLB値とは、親水性・親油性バランスを示す値であり、主として非イオン活性剤に適用され、油の乳化実験から経験的に1〜40迄の数値が与えられている。数が小さいほど親油性が強く、大きいほど親水性が強いことを示す。実際には、曇数Aを測定し下記換算式によって求められる。
HLB=0.89×(曇数A)+1.11
曇数Aは、シリコーン系界面活性剤0.5gをエタノール5mlで溶解し、25℃に保ちながら2%フェノール水溶液で滴定して求められる。液が混濁する時を終点とし、それまでに要した2%フェノール水溶液のml数を曇数Aとする。
以下、本発明の活性光線硬化型組成物の各構成要素について説明する。
《光重合性化合物》
(オキセタン環を有する化合物)
本発明では、従来公知のオキセタン化合物を用いることができるが、中でも3位のみに置換基を有するオキセタン化合物を好ましく用いることができる。ここで、3位のみに置換基を有するオキセタン化合物としては、例えば特開2001−220526号、同2001−310937号に記載されるような公知のものを使用できる。
3位のみに置換基を有する化合物としては、下記一般式(1)で示される化合物が挙げられる。
式中、R1は、水素原子、メチル、エチル、プロピル、ブチル等の炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基又はチエニル基である。R2はメチル、エチル、プロピル、ブチル等の炭素数1〜6個のアルキル基、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル等の炭素数2〜6個のアルケニル基、フェニル、ベンジル、フルオロベンジル、メトキシベンジル、フェノキシエチル等の芳香環を有する基、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、ブチルカルボニル等の炭素数2〜6個のアルキルカルボニル基、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル等の炭素数2〜6個のアルコキシカルボニル基、又はエチルカルバモイル、プロピルカルバモイル、ブチルカルバモイル、ペンチルカルバモイル等の炭素数2〜6個のN−アルキルカルバモイル基等である。
本発明で使用するオキセタン化合物としては、一般式(1)で示す様な1個のオキセタン環を有する化合物を使用することが、粘着性に優れ、低粘度で作業性に優れるため特に好ましい。
2個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(2)で示される化合物等が挙げられる。
式中、R1は上記一般式(1)におけるそれと同様の基である。R3は、エチレン、プロピレン、ブチレン等の線状又は分枝状アルキレン基、ポリ(エチレンオキシ)、ポリ(プロピレンオキシ)等の線状又は分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基、プロペニレン、メチルプロペニレン、ブテニレン等の線状又は分枝状不飽和炭化水素基、又はカルボニル基又はカルボニル基を含むアルキレン基、カルボキシル基を含むアルキレン基、カルバモイル基を含むアルキレン基等である。
又、R3としては、下記一般式(3)、(4)及び(5)で示される基から選択される多価基も挙げることができる。
一般式(3)において、R4は水素原子やメチル、エチル、プロピル、ブチル等の炭素数1〜4個のアルキル基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等の炭素数1〜4個のアルコキシ基、塩素、臭素等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルコキシカルボニル基、カルボキシル基又はカルバモイル基である。
一般式(4)において、R5は酸素原子、硫黄原子、メチレン基、NH、SO、SO2、C(CF32又はC(CH32を表す。
一般式(5)において、R6はメチル、エチル、プロピル、ブチル等の炭素数1〜4個のアルキル基又はアリール基である。nは0〜2000の整数である。R7はメチル、エチル、プロピル、ブチルの炭素数1〜4個のアルキル基又はアリール基である。R7としては、更に下記一般式(6)で示される基から選択される基も挙げることができる。
一般式(6)において、R8はメチル、エチル、プロピル、ブチル等の炭素数1〜4個のアルキル基又はアリール基である。mは0〜100の整数である。
2個のオキセタン環を有する化合物の具体例としては、下記例示化合物1、2が挙げられる。
例示化合物1は、前記一般式(2)においてR1がエチル基、R3がカルボキシル基である化合物である。又、例示化合物2は、前記一般式(2)においてR1がエチル基、R3が前記一般式(5)でR6及びR7がメチル基、nが1である化合物である。
2個のオキセタン環を有する化合物において、上記の化合物以外の好ましい例としては、下記一般式(7)で示される化合物がある。一般式(7)において、R1は前記一般式(1)のR1と同義である。
又、3〜4個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(8)で示される化合物が挙げられる。
一般式(8)において、R1は前記一般式(1)におけるR1と同義である。R9としては、例えば下記A〜Cで示される基等の炭素数1〜12の分枝状アルキレン基、下記Dで示される基等の分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基又は下記Eで示される基等の分枝状ポリシロキシ基等が挙げられる。jは3又は4である。
上記Aにおいて、R10はメチル、エチル、プロピル等の低級アルキル基である。又、上記Dにおいて、pは1〜10の整数である。
3〜4個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、例示化合物3が挙げられる。
更に、上記説明した以外の1〜4個のオキセタン環を有する化合物の例としては、下記一般式(9)で示される化合物が挙げられる。
一般式(9)において、R8は前記一般式(6)のR8と同義である。R11はメチル、エチル、プロピル、ブチル等の炭素数1〜4のアルキル基又はトリアルキルシリル基であり、rは1〜4である。
本発明に係るオキセタン化合物の好ましい具体例としては、以下に示す例示化合物4、5、6がある。
上述したオキセタン環を有する各化合物の製造方法は、特に限定されず、従来知られた方法に従えばよく、例えばパティソン(D.B.Pattison,J.Am.Chem.Soc.3455,79(1957))が開示している、ジオールからのオキセタン環合成法等がある。又、これら以外にも、分子量1,000〜5,000程度の高分子量を有する1〜4個のオキセタン環を有する化合物も挙げられる。これらの具体的化合物例としては、以下の例示化合物7、8、9が挙げられる。
本発明に係るオキセタン環を有する化合物については、2位置換オキセタン化合物も好ましく用いることができる。
本発明の活性光線硬化型組成物では、下記一般式(10)で表される2位が置換されているオキセタン環を分子中に少なくとも一つ有するオキセタン化合物を用いることが好ましい。
式中、R1〜R6は各々、水素原子又は置換基を表す。但し、R3〜R6で表される基の少なくとも一つは置換基である。R1〜R6で表される置換基としては、例えば弗素原子、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル等)、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基(例えば、フェニル、ナフチル等)、フリル基又はチエニル基を表す。又、これらの基は更に置換基を有してもよい。
(分子中に1個のオキセタン環を有するオキセタン化合物)
更に上記一般式(10)の中でも、下記一般式(11)〜(14)で表されるオキセタン環を有する化合物が好ましく用いられる。
式中、R1〜R6は各々、水素原子又は置換基を表し、R7、R8は各々、置換基を表し、Zは各々、独立で酸素又は硫黄原子、あるいは主鎖に酸素又は硫黄原子を含有してもよい2価の炭化水素基を表す。一般式(11)〜(14)のR1〜R6で表される置換基は前記一般式(10)のR1〜R6で表される置換基と同義である。
7、R8で表される置換基としては、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル等)、炭素数1〜6個のアルケニル基(例えば、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル等)、アリール基(例えば、フェニル、ナフチル等)、アラルキル基(例えば、ベンジル、フルオロベンジル、メトキシベンジル等)、炭素数1〜6個のアシル基(例えば、プロピルカルボニル、ブチルカルボニル、ペンチルカルボニル等)、炭素数1〜6個のアルコキシカルボニル基(例えば、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル等)、炭素数1〜6個のアルキルカルバモイル基(例えば、プロピルカルバモイル、ブチルカルバモイル、ペンチルカルバモイル等)、アルコキシカルバモイル基(例えば、エトキシカルバモイル等)を表す。
Zで表される酸素又は硫黄原子、あるいは主鎖に酸素又は硫黄原子を含有してもよい2価の炭化水素基としては、アルキレン基(例えば、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、プロピレン、エチルエチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン等)、アルケニレン基(例えば、ビニレン、プロペニレン等)、アルキニレン基(例えば、エチニレン、3−ペンチニレン等)が挙げられ、又、前記のアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基の炭素原子は酸素原子や硫黄原子に置き換わってもよい。
上記の置換基の中でも、R1が低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル等)が好ましく、特に好ましく用いられるのはエチル基である。又、R7及びR8としてはプロピル、ブチル、フェニル又はベンジル基が好ましく、Zは酸素又は硫黄原子を含まない炭化水素基(例えば、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基等)が好ましい。
(分子中に2個以上のオキセタン環を有する化合物)
又、本発明では、下記一般式(15)、(16)で表されるような分子中に2個以上のオキセタン環を有する化合物を用いることができる。
式中、Zは前記一般式(11)〜(14)において用いられる基と同義であり、mは2〜4を表す。R1〜R6は各々水素原子、弗素原子、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル等)、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基(例えば、フェニル、ナフチル等)又はフリル基を表す。但し、一般式(15)においては、R3〜R6の少なくとも一つは置換基である。
9は炭素数1〜12の線形又は分岐アルキレン基、線形又は分岐ポリ(アルキレンオキシ)基、又は下記一般式(18)、(19)及び(20)からなる群から選択される2価の基を表す。
上記の炭素数1〜12の分岐アルキレン基の一例としては、下記一般式(17)で表されるアルキレン基が好ましく用いられる。
式中、R10は低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル等)を表す。
式中、nは0又は1〜2000の整数を表し、R12は炭素数1〜10個のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル等)を表し、R11は炭素数1〜10個のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル等)又は下記一般式(21)で表される基を表す。
式中、jは0又は1〜100の整数を表し、R13は炭素数1〜10個のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル等)を表す。
式中、R14は水素原子、炭素数1〜10個のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル等)、炭素数1〜10個のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ等)、ハロゲン原子(例えば、弗素、塩素、臭素、沃素等)、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカルボニル等)又はカルボキシル基を表す。
式中、R15は酸素原子、硫黄原子、−NH−、−SO−、−SO2−、−CH2−、−C(CH32−又は−C(CF32−を表す。
本発明で使用されるオキセタン環を有する化合物の好ましい部分構造の態様としては、例えば、上記一般式(15)、(16)において、R1が低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル等)であることが好ましく、特に好ましくはエチル基である。又、R9としてはヘキサメチレン基、又は上記一般式(19)において、R14が水素原子であるものが好ましく用いられる。
上記一般式(17)において、R10がエチル基、R12及びR13がメチル基、Zが酸素又は硫黄原子を含まない炭化水素基が好ましい。
更に、本発明に係るオキセタン環を有する化合物の好ましい態様の一例としては、下記一般式(22)で表される化合物が挙げられる。
式中、rは25〜200の整数であり、R16は炭素数1〜4のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル等)又はトリアルキルシリル基を表す。R1、R3、R5、R6は、上記一般式(10)においてR1〜R6で表される置換基と同義である。但し、R3〜R6の少なくとも一つは置換基である。
以下、本発明に係る2位が置換されているオキセタン環を有する化合物の具体例を例示化合物10〜24として示すが、本発明はこれらに限定されない。
例示化合物10:trans−3−t−ブチル−2−フェニルオキセタン
例示化合物11:3,3,4,4−テトラメチル−2,2−ジフェニルオキセタン
例示化合物12:ジ[3−エチル(2−メトキシ−3−オキセタニル)]メチルエーテル
例示化合物13:1,4−ビス(2,3,4,4−テトラメチル−3−エチル−オキセタニル)ブタン
例示化合物14:1,4−ビス(3−メチル−3−エチルオキセタニル)ブタン
例示化合物15:ジ(3,4,4−トリメチル−3−エチルオキセタニル)メチルエーテル
例示化合物16:3−(2−エチル−ヘキシルオキシメチル)−2,2,3,4−テトラメチルオキセタン
例示化合物17:2−(2−エチル−ヘキシルオキシ)−2,3,3,4,4−ペンタメチル−オキセタン
例示化合物18:4,4′−ビス[(2,4−ジメチル−3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビフェニル
例示化合物19:1,7−ビス(2,3,3,4,4−ペンタメチル−オキセタニル)ヘプタン)
例示化合物20:オキセタニル・シルセスキオキサン
例示化合物21:2−メトキシ−3,3−ジメチルオキセタン
例示化合物22:2,2,3,3−テトラメチルオキセタン
例示化合物23:2−(4−メトキシフェニル)−3,3−ジメチルオキセタン
例示化合物24:ジ(2−(4−メトキシフェニル)−3−メチルオキセタン−3−イル)エーテル
本発明に係るオキセタン環を有する化合物の合成は、下記に記載の文献を参考に合成することができる。
1)Hu Xianming,Richard M.Kellogg,Synthesis,533〜538,May(1995)
2)A.O.Fitton,J.Hill,D.Ejane,R.Miller,Synth.,12,1140(1987)
3) Toshiro Imai and Shinya Nishida,Can.J.Chem.Vol.59,2503〜2509(1981)
4)Nobujiro Shimizu,Shintaro Yamaoka,and Yuho Tsuno,Bull.Chem.Soc.Jpn.,56,3853〜3854(1983)
5)Walter Fisher and Cyril A.Grob,Helv.Chim.Acta.,61,2336(1978)
6)Chem.Ber.101,1850(1968)
7)”Heterocyclic Compounds with Three− and Four−membered Rings”,Part Two,Chapter IX,Interscience Publishers,John Wiley&Sons,New York(1964)
8)Bull.Chem.Soc.Jpn.,61,1653(1988)
9)Pure Appl.Chem.,A29(10),915(1992)
10)Pure Appl.Chem.,A30(2&3),189(1993)
11)特開平6−16804号
12)ドイツ特許1,021,858号
本発明に係るオキセタン環を有する化合物の活性光線硬化型インクジェットインク中における含有量は、1〜97質量%が好ましく、より好ましくは30〜95質量%である。
(エポキシ化合物)
本発明では、エポキシ化合物としてエポキシ基を有する化合物のモノマー及びそのオリゴマーの何れも使用できる。具体的には、従来公知の芳香族エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物及び脂肪族エポキシ化合物が挙げられる。尚、以下エポキシ化合物とは、モノマー又はそのオリゴマーを意味する。本発明におけるオリゴマーとしては、低分子量の化合物が好ましく、分子量が1,000未満のオリゴマーがより好ましい。
芳香族エポキシ化合物として好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキシド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジ又はポリグリシジルエーテルであり、例えばビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキシド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキシド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド及びプロピレンオキシド等が挙げられる。
脂環式エポキシ化合物としては、少なくとも1個のシクロへキセン又はシクロペンテン環等のシクロアルケン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られるシクロヘキセンオキシド又はシクロペンテンオキシド含有化合物が好ましく、具体例としては以下に示す化合物等が挙げられる。
脂肪族エポキシ化合物の好ましいものとしては、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル又は1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等であるアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキシド付加体のジ又はトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキシド付加体のジグリシジルエーテル等であるポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド及びプロピレンオキシド等が挙げられる。
更に、これらの化合物の他に、分子内に1個のオキシラン環を有するモノマーである脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテル及びフェノール、クレゾールのモノグリシジルエーテル等も用いることができる。これらのエポキシ化合物の内、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシ化合物及び脂環式エポキシ化合物が好ましく、特に脂環式エポキシ化合物が好ましい。本発明では、上記エポキシ化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
具体的には、脂環式エポキシ化合物が、下記一般式(A)で表される化合物であることが好ましい。
式中、R100は置換基を表し、m0は0〜2を表し、r0は1〜3を表す。L0は主鎖に酸素原子又は硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15のr0+1価の連結基又は単結合を表す。
更に、前記一般式(A)で表される化合物が下記一般式(I)〜(IV)から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
式中、R101は置換基を表し、m1は0〜2を表し、r1は1〜3を表す。L1は主鎖に酸素原子又は硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15のr1+1価の連結基又は単結合を表す。
式中、R102は置換基を表し、m2は0〜2を表し、r2は1〜3を表す。L2は主鎖に酸素原子又は硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15のr2+1価の連結基又は単結合を表す。
式中、R200はオキシラン環のα、β位以外の脂肪族基を表し、m3は0〜2を表す。X1は−(CH2n0−又は−(O)n0−を表し、n0は0又は1を表す。p1、q1は各々0又は1を表し同時に0となることはない。r3は1〜3を表す。L3は主鎖に酸素原子又は硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15のr3+1価の分岐構造を有する連結基又は単結合を表す。
式中、R201はオキシラン環のα、β位以外の脂肪族基を表し、m4は0〜2を表す。X2は−(CH2n1−又は−(O)n1−を表し、n1は0又は1を表す。p2、q2は各々0又は1を表し、同時に0となることはない。r4は1〜3を表す。L4は主鎖に酸素原子又は硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15のr4+1価の分岐構造を有する連結基又は単結合を表す。
上記一般式(A)、(I)又は(II)で表される脂環式エポキシ化合物について、更に説明する。
一般式(A)、(I)又は(II)において、R100、R101、R102が表す置換基としては、ハロゲン原子(例えば、塩素、臭素、弗素等)、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル等)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、i−プロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ等)、アシル基(例えば、アセチル、プロピオニル、トリフルオロアセチル等)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ、プロピオニルオキシ、トリフルオロアセトキシ等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル等)等が挙げられる。置換基として好ましいのは、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基である。
m0、m1、m2は各々0〜2の整数を表すが、0又は1が好ましい。又、m0、m1、m2は各々、同一分子内で異なってもよい。
0は主鎖に酸素原子又は硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15のr0+1価の連結基あるいは単結合を、L1は主鎖に酸素原子又は硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15のr1+1価の連結基あるいは単結合を、L2は主鎖に酸素原子又は硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15のr2+1価の連結基あるいは単結合を表す。
主鎖に酸素原子又は硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15の2価の連結基の例としては、以下の基及びこれらの基と−O−基、−S−基、−CO−基、−CS−基を複数組み合わせてできる基を挙げることができる。
メチレン基[−CH2−]
エチリデン基[>CHCH3
i−プロピリデン[>C(CH32
1,2−エチレン基[−CH2CH2−]
1,2−プロピレン基[−CH(CH3)CH2−]
1,3−プロパンジイル基[−CH2CH2CH2−]
2,2−ジメチル−1,3−プロパンジイル基[−CH2C(CH32CH2−]
2,2−ジメトキシ−1,3−プロパンジイル基[−CH2C(OCH32CH2−]
2,2−ジメトキシメチル−1,3−プロパンジイル基[−CH2C(CH2OCH32CH2−]
1−メチル−1,3−プロパンジイル基[−CH(CH3)CH2CH2−]
1,4−ブタンジイル基[−CH2CH2CH2CH2−]
1,5−ペンタンジイル基[−CH2CH2CH2CH2CH2−]
オキシジエチレン基[−CH2CH2OCH2CH2−]
チオジエチレン基[−CH2CH2SCH2CH2−]
3−オキソチオジエチレン基[−CH2CH2SOCH2CH2−]
3,3−ジオキソチオジエチレン基[−CH2CH2SO2CH2CH2−]
1,4−ジメチル−3−オキサ−1,5−ペンタンジイル基[−CH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2−]
3−オキソペンタンジイル基[−CH2CH2COCH2CH2−]
1,5−ジオキソ−3−オキサペンタンジイル基[−COCH2OCH2CO−]
4−オキサ−1,7−ヘプタンジイル基[−CH2CH2CH2OCH2CH2CH2−]
3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイル基[−CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2−]
1,4,7−トリメチル−3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイル基[−CH(CH3)CH2O−CH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2−]
5,5−ジメチル−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基[−CH2CH2OCH2C(CH32CH2OCH2CH2−]
5,5−ジメトキシ−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基[−CH2CH2OCH2C(OCH32CH2OCH2CH2−]
5,5−ジメトキシメチル−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基[−CH2CH2OCH2C(CH2OCH32CH2OCH2CH2−]
4,7−ジオキソ−3,8−ジオキサ−1,10−デカンジイル基[−CH2CH2O−COCH2CH2COOCH2CH2−]
3,8−ジオキソ−4,7−ジオキサ−1,10−デカンジイル基[−CH2CH2COOCH2CH2OCOCH2CH2−]
1,3−シクロペンタンジイル基[−1,3−C58−]
1,2−シクロヘキサンジイル基[−1,2−C610−]
1,3−シクロヘキサンジイル基[−1,3−C610−]
1,4−シクロヘキサンジイル基[−1,4−C610−]
2,5−テトラヒドロフランジイル基[2,5−C46O−]
p−フェニレン基[−p−C64−]
m−フェニレン基[−m−C64−]
α,α′−o−キシリレン基[−o−CH2−C64−CH2−]
α,α′−m−キシリレン基[−m−CH2−C64−CH2−]
α,α′−p−キシリレン基[−p−CH2−C64−CH2−]
フラン−2,5−ジイル−ビスメチレン基[2,5−CH2−C42O−CH2−]
チオフェン−2,5−ジイル−ビスメチレン基[2,5−CH2−C42S−CH2−]
i−プロピリデンビス−p−フェニレン基[−p−C64−C(CH32−p−C64−]。
3価以上の連結基としては、以上に挙げた2価の連結基から任意の部位の水素原子を必要なだけ除いて出来る基及びそれらと−O−基、−S−基、−CO−基、−CS−基を複数組み合わせてできる基を挙げることができる。
0、L1、L2は各々、置換基を有してもよい。置換基の例としては、ハロゲン原子(例えば、塩素、臭素、弗素等)、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル等)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、i−プロポキシ基、ブトキシ基、t−ブトキシ等)、アシル基(例えば、アセチル、プロピオニル、トリフルオロアセチル等)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル等)等が挙げられる。置換基として好ましくはアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基である。L0、L1、L2としては、各々、主鎖に酸素原子又は硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜8の2価の連結基が好ましく、主鎖が炭素のみからなる炭素数1〜5の2価の連結基がより好ましい。
本発明においては、光重合性化合物としてオキセタン環を有する化合物及びエステル結合を二つ以上有する脂環式エポキシ化合物を含有する。好ましくは前記一般式(III)、(IV)の何れかで表される化合物である。
上記の式中、R200、R201が各々表す脂肪族基としては、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル等)、炭素数3〜6個のシクロアルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)、炭素数1〜6個のアルケニル基(例えば、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−ブテニル、等)、炭素数1〜6個のアルキ二ル基(例えば、アセチレニル、1−プロピニル、2−プロピニル、2−ブチニル等)が挙げられる。好ましくは炭素数1〜3個のアルキル基であり、メチル基、エチル基がより好ましい。
m3、m4は各々0〜2を表すが、1以上が好ましい。
1は−(CH2n0−又は−(O)n0−を、X2は−(CH2n1−又は−(O)n1−を表す。n0、n1は各々0又は1を表し、n0、n1が0の場合はX1、X2が存在しないことを表す。
m3+n0又はm4+n1は、1以上が好ましい。
3は主鎖に酸素原子又は硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15のr3+1価の分岐構造を有する連結基あるいは単結合を、L4は主鎖に酸素原子又は硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15のr4+1価の分岐構造を有する連結基あるいは単結合を表す。
主鎖に酸素原子又は硫黄原子を含んでもよい炭素数1〜15の2価の連結基としては、以下の基及びこれらの基と−O−基、−S−基、−CO−基、−CS−基を複数組み合わせて出来る基を挙げることができる。
エチリデン基[>CHCH3
i−プロピリデン[>C(CH32
2,2−ジメチル−1,3−プロパンジイル基[−CH2C(CH32CH2−]
2,2−ジメトキシ−1,3−プロパンジイル基[−CH2C(OCH32CH2−]
2,2−ジメトキシメチル−1,3−プロパンジイル基[−CH2C(CH2OCH32CH2−]
1−メチル−1,3−プロパンジイル基[−CH(CH3)CH2CH2−]
1,4−ジメチル−3−オキサ−1,5−ペンタンジイル基[−CH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2−]
1,4,7−トリメチル−3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイル基[−CH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2−]
5,5−ジメチル−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基[−CH2CH2OCH2C(CH32CH2OCH2CH2−]
5,5−ジメトキシ−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基[−CH2CH2OCH2C(OCH32CH2OCH2CH2−]
5,5−ジメトキシメチル−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基[−CH2CH2OCH2C(CH2OCH32CH2OCH2CH2−]
i−プロピリデンビス−p−フェニレン基[−p−C64−C(CH32−p−C64−]。
3価以上の連結基としては、以上に挙げた2価の連結基から任意の部位の水素原子を必要なだけ除いて出来る基及びそれらと−O−基、−S−基、−CO−基、−CS−基を複数組み合わせてできる基を挙げることができる。
3、L4は各々置換基を有してもよい。置換基の例としては、ハロゲン原子(例えば、塩素、臭素、弗素等)、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル等)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、i−プロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ)、アシル基(例えば、アセチル、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基、等)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル等)等が挙げられる。置換基として好ましいのは、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基である。
以下に、一般式(A)、(I)、(II)、(III)、(IV)で表される化合物の化合物例を示す。
脂環式エポキシ化合物の添加量としては、活性光線硬化組成物に対し10〜80質量%含有することが好ましい。10質量%以上であれば、硬化環境変化(例えば、温度、湿度)に対する硬化安定性を得ることができ、一方、80質量%以下であれば、硬化後の膜物性として十分な強度を得ることができる。脂環式エポキシ化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
又、これらの脂環式エポキシ化合物は、その製法は問わないが、例えば、丸善KK出版,第四版実験化学講座20有機合成II,213頁〜,平成4年、Ed.by Alfred Hasfner:The chemistry of heterocyclic compounds−Small Ring Heterocycles part3 Oxiranes,John&Wiley and Sons,An Interscience Publication,New York,1985、吉村:接着,29巻12号,32頁,1985、吉村:接着,30巻5号,42頁,1986、吉村:接着,30巻7号,42頁,1986、特開平11−100378号、特許2,906,245号、特許2,926,262号等の文献を参考にして合成できる。
本発明の活性光線硬化型組成物においては、エポキシ化合物として、エポキシ化脂肪酸エステル又はエポキシ化脂肪酸グリセライドを含有することも、好ましい態様の1つである。
エポキシ化脂肪酸エステル又はエポキシ化脂肪酸グリセライドを、オキセタン化合物/脂環式エポキシ化合物の系に併用することにより、AMES及び感作性、皮膚刺激性、臭気等の安全・環境の観点で好ましいだけでなく、硬化環境(温度、湿度)により硬化収縮による皺の発生、硬化性・吐出性の不良等、従来からの問題点を解決することができる。
用いることのできるエポキシ化脂肪酸エステル、エポキシ化脂肪酸グリセライドとしては、脂肪酸エステル、脂肪酸グリセライドにエポキシ基を導入したものであれば、特に制限はなく用いられる。
エポキシ化脂肪酸エステルは、オレイン酸エステルをエポキシ化して製造されたもので、エポキシステアリン酸メチル、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸オクチル等が用いられる。又、エポキシ化脂肪酸グリセライドは、同様に大豆油、亜麻仁油、ヒマシ油等をエポキシ化して製造されたもので、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油、エポキシ化ヒマシ油等が用いられる。
(オニウム塩)
本発明においては、光重合開始剤が活性光線照射によりベンゼンを発生しないオニウム塩型の光酸発生剤であることが好ましい。具体的には、下記一般式(31)〜(34)で表されるスルホニウム塩を挙げることができる。
式中、R21〜R37は各々、水素原子又は置換基を表す。但し、R21〜R23が同時に水素原子を表すことがなく、R24〜R27が同時に水素原子を表すことがなく、R28〜R31が同時に水素原子を表すことがなく、R32〜R37が同時に水素原子を表すことはない。X-は非求核性のアニオン残基を表す。
更に、前記一般式(31)〜(34)から選ばれるスルホニウム塩が、より具体的には下記一般式(35)〜(43)から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
一般式(35)〜(43)において、X-は非求核性のアニオン残基を表す。
本発明における「活性光線照射によりベンゼンを発生しない」とは、実質的にベンゼンを発生しないことを指し、具体的にはインク組成物中にオニウム塩(光酸発生剤)を5質量%含有したインクを用いて、厚さ15μmで約100m2の画像を印字し、インク膜面を30℃に保った状態で光酸発生剤が十分分解する量の活性光線を照射した際に、発生するベンゼンの量が5μg以下の極微量あるいは皆無であることを指す。該オニウム塩としては、スルホニウム塩あるいはヨードニウム塩が好ましく、S+又はI+と結合するベンゼン環に置換基をもつものであれば、上記条件を満たす。該スルホニム塩としては、前記一般式(31)〜(34)で表されるスルホニウム塩化合物が好ましく、S+と結合するベンゼン環に置換基を持つものであれば上記条件を満たす。
21〜R37で表される置換基としては、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のアルキル基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ヘキシルオキシ、デシルオキシ、ドデシルオキシ等のアルコキシ基、アセトキシ、プロピオニルオキシ、デシルカルボニルオキシ、ドデシルカルボニルオキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ベンゾイルオキシ等のカルボニル基、フェニルチオ基、弗素、塩素、臭素、沃素等のハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基等を挙げることができる。
非求核性のアニオン残基X-としては、F-、Cl-、Br-、I-等のハロゲンイオン、B(C654 -、R18COO-、R19SO3 -、SbF6 -、AsF -、PF6 -、BF4 -等を挙げることができる。但し、R38及びR39は各々メチル、エチル、プロピル、ブチル等のアルキル基、弗素、塩素、臭素、沃素等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メトキシ、エトキシ等のアルコキシ基等で置換されていもよいアルキル基又はフェニル基を表す。この中でも、安全性の観点からB(C654 -、PF6 -が好ましい。
上記化合物は、THE CHEMICAL SOCIETY OF JAPAN Vol.71 No.11,1998年、有機エレクトロニクス材料研究会編「イメージング用有機材料」,ぶんしん出版(1993年)に記載の光酸発生剤と同様、公知の方法にて容易に合成することができる。
本発明においては、一般式(31)〜(34)で表されるスルホニウム塩が、前記一般式(35)〜(43)から選ばれるスルホニウム塩の少なくとも1種であることが特に好ましい。X-は非求核性のアニオン残基を表し、前述と同様である。
ヨードニウム塩も含めた例示化合物としては、前記一般式(35)〜(43)式のX-=PF6 -の他に下記の化合物が挙げられる。
(顔料)
本発明の活性光線硬化型インクジェットインクは、色材として顔料を含有する。好ましく用いることのできる顔料を、以下に列挙する。
C.I Pigment Yellow−1、3、12、13、14、17、42、74、81、83、87、93、95、109、120、128、138、139、151、166、180、185、
C.I Pigment Orange−16、36、38、
C.I Pigment Red−5、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57:1、63:1、101、122、144、146、177、185、
C.I Pigment Violet−19、23、
C.I Pigment Blue−15:1、15:3、15:4、18、60、27、29、
C.I Pigment Green−7、36、
C.I Pigment White−6、18、21、
C.I Pigment Black−7、
上記顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。分散媒体として、光重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上好ましい。
顔料の分散は顔料粒子の平均粒径を0.08〜0.5μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、濾過条件を適宜設定する。この粒径管理によってヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、透明性及び硬化感度を維持することができる。
本発明の活性光線硬化型インクジェットインクにおいては、色材濃度としてはインク全体の1〜10質量%であることが好ましい。
顔料分散剤としては、塩基性のアンカー部を有するものを用いることが好ましく、且つ櫛形構造を有する高分子分散剤を用いることが更に好ましい。
用いることのできる顔料分散剤の具体例としては、Avecia社製ソルスパース9000、同17000、同18000、同19000、同20000、同24000SC、同24000GR、同28000、同32000;味の素ファインテクノ社製アジスパーPB821、同PB822;楠本化成社製PLAAD ED214、同ED251、DISPARLON DA−325、同DA−234;EFKA社製EFKA−5207、同5244、同6220、同6225等が挙げられる。又、顔料分散剤と併せて顔料誘導体(シナジスト)を用いることができる、顔料誘導体の具体例としては、Avecia社製ソルスパース5000、同12000、同22000、EFKA社製EFKA−6746、同6750等が挙げられる。
本発明の活性光線硬化型組成物には、上記説明した以外に様々な添加剤を用いることができる。例えば、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類を添加することができる。露光に伴い発生する臭気を改善する目的で、公知のあらゆる香料や消臭剤を用いることができ、代表的なものとしては、ローズマリー油、α−フェニルエタノール、フルフラール、ペリオトロープ、ベンジルプロピオネート等の香料、バナナ香料、バニラ香料、ミント香料等の各種調合香料などが挙げられる。又、保存安定性を改良する目的で、公知のあらゆる塩基性化合物を用いることができるが、代表的なものとして塩基性アルカリ金属化合物、塩基性アルカリ土類金属化合物、アミン等の塩基性有機化合物などが挙げられる。又、ラジカル・カチオンのハイブリッド型硬化インクとすることも可能である。
塩基性化合物も添加することができる。塩基性化合物を含有することで、吐出安定性が良好となるばかりでなく、低湿下においても硬化収縮による皺の発生が抑制される。塩基性化合物としては公知のあらゆるものを用いることができるが、代表的なものとして塩基性アルカリ金属化合物、塩基性アルカリ土類金属化合物、アミンなどの塩基性有機化合物などが挙げられる。
上記塩基性アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、アルカリ金属の炭酸塩(例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、アルカリ金属のアルコラート(例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド等)が挙げられる。前記の塩基性アルカリ土類金属化合物としては、同様にアルカリ土類金属の水酸化物(例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等)、アルカリ土類金属の炭酸塩(例えば、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等)、アルカリ土類金属のアルコラート(例えば、マグネシウムメトキシド等)が挙げられる。
塩基性有機化合物としては、アミン並びにキノリン及びキノリジン等、含窒素複素環化合物などが挙げられるが、これらの中でも、光重合性モノマーとの相溶性の面からアミンが好ましく、例えば、オクチルアミン、ナフチルアミン、キシレンジアミン、ジベンジルアミン、ジフェニルアミン、ジブチルアミン、ジオクチルアミン、ジメチルアニリン、キヌクリジン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン及びトリエタノールアミン等が挙げられる。
塩基性化合物を存在させる際の濃度は、光重合性モノマーの総量に対して10〜1000質量ppm、特に20〜500質量ppmの範囲であることが好ましい。尚、塩基性化合物は単独で使用しても複数を併用して使用してもよい。
本発明の活性光線硬化型インクジェットインクは、活性光線硬化型組成物の25℃における粘度が7〜40mPa・sであることが、硬化環境(温度・湿度)に関係なく吐出が安定し、良好な硬化性を得るために好ましい。
《記録材料》
本発明で用いることのできる記録材料としては、通常の非コート紙、コート紙などの他、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性のプラスチック及びそのフィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、OPS(延伸ポリスチレン)フィルム、OPP(延伸ポリプロピレン)フィルム、ONy(延伸ナイロン)フィルム、PVC(ポリ塩化ビニリデン)フィルム、PE(ポリエチレン)フィルム、TAC(トリアセチルセルロース)フィルムを挙げることができる。その他のプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS(アクリル・ブテン・スチレン)樹脂、ポリアセタール、PVA(ポリビニルアルコール)、ゴム類などが使用できる。又、金属類やガラス類も適用可能である。包装の費用や生産コスト等の記録材料のコスト、プリントの作製効率、各種のサイズのプリントに対応できる等の点で、長尺(ウェブ)の記録材料を使用する方が有利である。
《画像形成方法》
次に、本発明の画像形成方法について説明する。
本発明の画像形成方法においては、上記活性光線硬化型インクジェットインクをインクジェット記録方式により記録材料上に吐出、描画し、次いで紫外線などの活性光線を照射してインクを硬化させる方法が好ましい。
(インク着弾後の総インク膜厚)
本発明では、記録材料上にインクが着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚が2〜25μmであることが好ましい。スクリーン印刷分野の活性光線硬化型インクジェット記録では、総インク膜厚が25μmを超えているのが現状であるが、記録材料が薄いプラスチック材料であることが多い軟包装印刷分野では、前述した記録材料のカール・皺の問題でだけでなく、印刷物全体の腰・質感が変わってしまうという問題が有るため、過剰な膜厚のインク吐出は好ましくない。尚、ここで「総インク膜厚」とは、記録材料に描画されたインクの膜厚の最大値を意味し、単色でも、それ以外の2色重ね(2次色)、3色重ね、4色重ね(白インクベース)のインクジェット記録方式で記録を行った場合でも総インク膜厚の意味するところは同様である。
(インクの吐出条件)
インクの吐出条件としては、記録ヘッド及びインクを35〜100℃に加熱し、吐出することが吐出安定性の点で好ましい。活性光線硬化型インクジェットインクは温度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動は、そのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を上げながら、その温度を一定に保つことが必要である。インク温度の制御幅としては、設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。又、本発明では、各ノズルより吐出する液滴量が2〜15plであることが好ましい。
(インク着弾後の光照射条件)
本発明の画像形成方法においては、活性光線の照射条件として、インク着弾後0.001〜1秒の間に活性光線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001〜0.5秒である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングが出来るだけ早いことが特に重要となる。
上記光照射は可視光照射、紫外線照射であってもよく、特に紫外線照射が好ましい。紫外線照射を行う場合、紫外線照射量は100mJ/cm2以上、好ましくは500mJ/cm2以上であり、又、10,000mJ/cm2以下、好ましくは5,000mJ/cm2以下の範囲で行う。かかる程度の範囲内における紫外線照射量であれば、十分硬化反応を行うことができ、又、紫外線照射によって着色剤が退色してしまうことも防止できるので有利である。紫外線照射は、メタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ等のランプが挙げられる。例えばFusion System社製:Hランプ、Dランプ、Vランプ等の市販されているものを用いて行うことができる。
メタルハライドランプは高圧水銀ランプ(主波長は365nm)に比べてスペクトルが連続しており、200〜450nmの範囲で発光効率が高く、且つ長波長域が豊富である。従って、本発明の活性光線硬化型組成物の様に顔料を使用している場合はメタルハライドランプが適している。
活性光線の照射方法として、その基本的な方法が特開昭60−132767号に開示されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射はインク着弾後、一定時間を置いて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許6,145,979号では、照射方法として光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明においては、これらの何れの照射方法も用いることが出来る。
又、活性光線の照射を2段階に分け、まずインク着弾後0.001〜2秒の間に前述の方法で活性光線を照射し、且つ全印字終了後、更に活性光線を照射する方法も好ましい態様の一つである。活性光線の照射を2段階に分けることで、よりインク硬化の際に起こる記録材料の収縮を抑えることが可能となる。
従来、UVインクジェット方式では、インク着弾後のドット広がり、滲みを抑制するために、光源の総消費電力が1kW・hrを超える高照度の光源が用いられるのが通常であった。しかしながら、これらの光源を用いると、特にシュリンクラベル等への印字では、記録材料の収縮が余りにも大きく、実質上使用できないのが現状であった。
本発明では、254nmの波長領域に最高照度をもつ活性光線を用いることが好ましく、総消費電力が1kW・hr以上の光源を用いても、高精細な画像を形成でき、且つ記録材料の収縮も実用上許容レベル内に収められる。更に、活性光線を照射する光源の総消費電力が1kW・hr未満であることが好ましい。総消費電力が1kW・hr未満の光源としては、蛍光管、冷陰極管、熱陰極管、LED等があるが、これらに限定されない。
《インクジェット記録装置》
次いで、本発明のインクジェット記録装置(以下、単に記録装置と言う)について、図面を適宜参照しながら説明する。尚、図面の記録装置は、あくまでも本発明の記録装置の一態様であり、本発明の記録装置はこの図面に限定されない。
図1は、本発明の記録装置の要部構成を示す正面図である。記録装置1はヘッドキャリッジ2、記録ヘッド3、照射手段4、プラテン部5等を備えて構成される。この記録装置1は、記録材料Pの下にプラテン部5が設置されている。プラテン部5は、紫外線を吸収する機能を有しており、記録材料Pを通過して来た余分な紫外線を吸収する。その結果、高精細な画像を非常に安定に再現できる。
記録材料Pはガイド部材6に案内され、搬送手段(図示せず)の作動により、図1における手前から奥の方向に移動する。ヘッド走査手段(図示せず)は、ヘッドキャリッジ2を図1におけるY方向に往復移動させることにより、ヘッドキャリッジ2に保持された記録ヘッド3の走査を行う。
ヘッドキャリッジ2は記録材料Pの上側に設置され、記録材料P上の画像印刷に用いる色の数に応じて後述する記録ヘッド3を複数個、吐出口を下側に配置して収納する。ヘッドキャリッジ2は、図1におけるY方向に往復自在な形態で記録装置1本体に対して設置されており、ヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に往復移動する。
尚、図1ではヘッドキャリッジ2が、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、ライトイエロー(Ly)、ライトマゼンタ(Lm)、ライトシアン(Lc)、ライトブラック(Lk)の記録ヘッド3を収納するものとして描図を行っているが、実施の際にはヘッドキャリッジ2に収納される記録ヘッド3の色数は適宜決められるものである。
記録ヘッド3は、インク供給手段(図示せず)により供給された活性光線硬化型インクジェットインク(例えばUV硬化インク)を、内部に複数個備えられた吐出手段(図示せず)の作動により、吐出口から記録材料Pに向けて吐出する。記録ヘッド3により吐出されるUVインクは色材、重合性モノマー、開始剤等を含んで組成されており、紫外線の照射を受けることで開始剤が触媒として作用することに伴うモノマーの架橋、重合反応によって硬化する性質を有する。
記録ヘッド3は記録材料Pの一端からヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に記録材料Pの他端まで移動するという走査の間に、記録材料Pにおける一定の領域(着弾可能領域)に対してUV硬化インクをインク滴として吐出し、該着弾可能領域にインク滴を着弾させる。
上記走査を適宜回数行い、1領域の着弾可能領域に向けてUV硬化インクの吐出を行った後、搬送手段で記録材料Pを図1における手前から奥方向に適宜移動させ、再びヘッド走査手段による走査を行いながら、記録ヘッド3により上記着弾可能領域に対し、図1における奥方向に隣接した次の着弾可能領域に対してUVインクの吐出を行う。
上述の操作を繰り返し、ヘッド走査手段及び搬送手段と連動して記録ヘッド3からUV硬化インクを吐出することにより、記録材料P上に画像が形成される。
照射手段4は、特定の波長領域の紫外線を安定した露光エネルギーで発光する紫外線ランプ及び特定の波長の紫外線を透過するフィルターを備えて構成される。ここで、紫外線ランプとしては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマーレーザー、紫外線レーザー、冷陰極管、熱陰極管、ブラックライト、LED(Light Emitting Diode)等が適用可能であり、帯状のメタルハライドランプ、冷陰極管、熱陰極管、水銀ランプもしくはブラックライトが好ましい。特に波長254nmの紫外線を発光する低圧水銀ランプ、熱陰極管、冷陰極管及び殺菌灯が、滲み防止、ドット径制御を効率よく行えるので好ましい。ブラックライトを照射手段4の放射線源に用いることで、UV硬化インクを硬化するための照射手段4を安価に作製することができる。
照射手段4は、記録ヘッド3がヘッド走査手段の駆動による1回の走査によってUV硬化インクを吐出する着弾可能領域の内、記録装置(UVインクジェットプリンタ)1で設定できる最大のものとほぼ同じ形状か、着弾可能領域よりも大きな形状を有する。
照射手段4はヘッドキャリッジ2の両脇に、記録材料Pに対してほぼ平行に、固定して設置される。
前述したようにインク吐出部の照度を調整する手段としては、記録ヘッド3全体を遮光することは勿論であるが、加えて照射手段4と記録材料Pの距離h1より、記録ヘッド3のインク吐出部31と記録材料Pとの距離h2を大きくしたり(h1<h2)、記録ヘッド3と照射手段4との距離dを離したり(dを大きく)することが有効である。又、記録ヘッド3と照射手段4の間を蛇腹構造7にすると更に好ましい。
ここで、照射手段4で照射される紫外線の波長は、照射手段4に備えられた紫外線ランプ又はフィルターを交換することで適宜変更することができる。
本発明の活性光線硬化型インクジェットインクは、ラインヘッドタイプの記録装置を用いて画像形成することも可能である。
図2は、インクジェット記録装置の要部構成の他の一例を示す上面図である。
図2で示したインクジェット記録装置はラインヘッド方式と呼ばれており、ヘッドキャリッジ2に、各色のインクジェット記録ヘッド3を、記録材料Pの全幅をカバーするようにして、複数個、固定配置されている。
一方、ヘッドキャリッジ2の下流側には、同じく記録材料Pの全幅をカバーするようにして、インク印字面全域をカバーするように配置されている照射手段4が設けられている。照明手段4に用いられる紫外線ランプは、図1に記載したのと同様のものを用いることができる。
このラインヘッド方式では、ヘッドキャリッジ2及び照射手段4は固定され、記録材料Pのみが搬送されて、インク吐出及び硬化を行って画像形成を行う。尚、記録材料Pは35〜60℃に加温することが望ましい。
以下に本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらの例に限定されるものではない。尚、特に断りない限り、表などの記載も含め、実施例中の「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を示す。
実施例1
《硬化型組成物の調製》
光重合性化合物、光重合開始剤、シリコーン系界面活性剤、塩基性化合物及び下記顔料を、表1に示すように添加、溶解させて硬化型組成物1〜20を調製した。
(顔料)
粗製銅フタロシアニン(東洋インク製造社製:銅フタロシアニン)250部、塩化ナトリウム2,500部及びポリエチレングリコール(東京化成社製:ポリエチレングリコール300)160部をスチレン製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、3時間混練した。次に、混合物を2.5リットルの温水に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間撹拌してスリラー状とした後、濾過、水洗を5回繰り返して塩化ナトリウム及び溶剤を除いた。次いで、スプレードライにより乾燥して処理済み顔料を得た。
表1に記載の各化合物、表示は以下の通りである。また、表1に記載の数値は、質量%を表す。
(光重合性化合物)
〈オキセタン化合物〉
*1:2−メトキシ−3,3−ジメチルオキセタン
OXT221:ジ〔1−エチル(3−オキセタニル)〕メチルエーテル(東亞合成社製)
OXT101:3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(東亞合成社製)
〈エポキシ化合物〉
2021P:セロキサイド2021P(ダイセル化学工業社製)
Vf:Vikoflex7010(ATOFINA社製)
〈光重合開始剤〉
UVI:UVI6992、プロピオンカーボネート50%液(ダウ・ケミカル社製)
*2:一般式(40)のPF
*3:一般式(43)のPF
〈塩基性化合物〉
TIPA:トリ−i−プルパノールアミン
TBA:トリブチルアミン
尚、シリコーン系界面活性剤については下記表2に示す通りである。
《硬化型組成物の性能評価》
得られた硬化型組成物について、以下の各性能を評価した。
〔硬化感度〕
各硬化型組成物を、合成紙(ユポ・コーポレーション社製:合成紙ユポFGS)に膜厚が3μmになるように塗布した後、紫外線光量を変化させて紫外線を照射し、照射後、塗布硬化膜を爪で擦り、膜が剥がれる時の照射エネルギー(mJ/cm2)をもって、硬化感度とし、得られた結果を表3に示す。
〔擦傷耐性〕
各硬化型組成物を、合成紙(合成紙ユポFGS:前出)に膜厚が80μmになるように塗布した後、熱陰極管(ニッポ社製、特注品)200W電源を用い、180mW/cm2の光量を照射し、硬化物を得た。この硬化物について、下記の基準に従って擦傷耐性を評価し、得られた結果を表3に示す。
5:強く擦っても傷が付かない
4:強く擦ると傷が付くが、使用上許容される上限レベル
3:強く擦ると傷が付くが、使用上許容される下限レベル
2:強く擦ると傷が付き、使用上許されないレベル
1:弱く擦っても傷が付く
《活性光線硬化型インクジェットインクの調製》
表1に記載の組み合わせで各光重合性化合物をステンレスビーカーに入れ、65℃のホットプレート上で加熱しながら1時間かけて撹拌、混合して溶解させた。次いで、この溶液に、表1に記載の顔料(粗製銅フタロシアニン)を直径1mmのジルコニアビーズ200gと共にポリ瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて2時間分散処理を行った。次いで、ジルコニアビーズを取り除き、各光重合開始剤、塩基性化合物、シリコーン系界面活性剤等を表1に記載の組み合わせで添加し、これをプリンター目詰まり防止のため0.8μmメンブランフィルターで濾過して、活性光線硬化型インクジェットインク(以下、単にインクジェットインクあるいはインクともいう)1〜20を調製した。
〔インクジェット記録装置による画像形成〕
ピエゾ型インクジェットノズル(金属製)を備えた図1に記載の構成からなるインクジェット記録装置に、上記調製した各インクジェットインクをそれぞれ装填し、巾600mm、長さ20mの長尺の記録材料(ユポFGS:ユポ・コーポレーション社製合成紙)へ、下記の画像記録を連続して行った。
インク供給系はインクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドから成り、前室タンクからヘッド部分まで断熱して50℃の加温を行った。尚、各インクジェットインクの粘度に合わせてヘッド部を加温し、2〜15plの液滴量のマルチサイズドットを720×720dpi(dpiは、2.54cm当たりのドット数を表す)の解像度で吐出できるよう駆動して、上記インクジェットインクを連続吐出した。又、記録材料は面ヒーターにより40℃に加温した。着弾した後、キャリッジ両脇の熱陰極管(ニッポ社製の特注品)200W電源の光源を用い、180mW/cm2の光量を照射し瞬時(着弾後0.5秒未満)に硬化させた。画像記録後に、総インク膜厚を測定したところ、2〜60μmの範囲であった。
尚、各照射光源の照度は岩崎電機社製のUVPF−A1を用いて254nmの積算照度を測定した。
〔汚れ耐性の評価〕
連続吐出を10分間行った後の印字画像について、その非画像部をルーペで拡大し、インクの汚れがないか目視観察し、下記の基準に従って汚れ耐性を評価した。
◎:汚れは認められない
○:僅かに汚れが認められるが、実用的には問題ないレベル
△:一部に実用的には問題なレベルの汚れが認められる
×:ほぼ全面に汚れが認められ、実用的には問題のレベル
以上により得られた各評価結果を、表3に示す。
表3に記載の結果より明らかな様に、本発明の硬化組成物を用いて形成した画像は、感度低下もなく、硬化膜強度が改善されており、また、本発明のインクジェットインクを用いて形成した画像は、汚れ耐性に優れていることが分かる。
実施例2
《活性光線硬化型インクジェットインクセットの調製》
分散剤(PB822:味の素ファインテクノ社製)と、表4に記載の各光重合性化合物をステンレスビーカーに入れ、65℃のホットプレート上で加熱しながら1時間かけて撹拌、混合して溶解させた。次いで、この溶液に下記各種顔料をそれぞれ添加した後、直径1mmのジルコニアビーズ200gと共にポリ瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて2時間分散処理を行った。次いで、ジルコニアビーズを取り除き、各光重合開始剤、塩基性化合物、シリコーン系界面活性剤等を表4に記載の組合せで添加し、これをプリンター目詰まり防止のため0.8μmメンブランフィルターで濾過して、活性光線硬化型インクセット(以下、単にインクセットともいう)21〜36を調製した。
なお、顔料としては、下記の各顔料を3質量部使用して、ブラックインク(K)、シアンインク(C)、マゼンタインク(M)、イエローインク(Y)を調製した。更に、表4に記載の構成から顔料の添加量のみを0.6質量部に変更した以外は同様にして、ライトブラックインク(Lk)、ライトシアンインク(Lc)、ライトマゼンタインク(Lm)、ライトイエローインク(Ly)を調製し、これら8種類のインクにより、インクセットを構成した。
K:C.I.pigment Black 7
C:C.I.pigment Blue 15:3
M:C.I.pigment Red 57:1
Y:C.I.pigment Yellow 13
また、表4に記載の化合物のうち、*1、*2、OXT221、OXT101、2021P、Vf、UVI、TIPA、TBA及び各シリコーン系界面活性剤(SA−1〜SA−6)については、表1に関係した事項で説明した通りである。
その他の略称で記載した各化合物の詳細は、以下の通りである。
OXT212:3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン(東亞合成社製)
MDP:スミライザーMDP−S〔住友化学社製2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)〕
LI:リナロール(香料)
PB822:分散剤、味の素ファインテクノ社製
《インクジェット記録装置による画像形成》
ピエゾ型インクジェットノズル(金属製)を備えた図1に記載の構成からなるインクジェット記録装置に、上記調製した各インクセットをそれぞれ装填し、巾600mm、長さ20mの長尺の下記記録材料へ、下記の画像記録を連続して行った。
インク供給系は、インクタンク、供給パイプ、記録ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドからなり、前室タンクから記録ヘッド部分まで断熱して50℃の加温を行った。尚、各インクセットを構成するインクの粘度に合わせてヘッド部を加温し、2〜15plの液滴量のマルチサイズドットを720×720dpi(前出)の解像度で吐出できるよう駆動して、上記インクジェットインクを連続吐出した。又、記録材料は、面ヒーターにより40℃に加温した。着弾した後、キャリッジ両脇の熱陰極管(ニッポ社製の特注品)200W電源の光源を用い、180mW/cm2の光量を照射し瞬時(着弾後0.5秒未満)に硬化させた。画像記録後に、総インク膜厚を測定したところ、2〜60μmの範囲であった。
インクジェット画像の形成は、上記方法に従って、25℃・20%RH(相対湿度)及び30℃・80%RHの環境下で印字を行った。尚、各照射光源の照度は岩崎電機社製のUVPF−A1を用いて254nmの積算照度を測定した。又、表4に記載の各記録材料の略称の詳細は、以下の通りである。
ユポFGS:ユポ・コーポレーション社製合成紙
PVC:ポリビニルクロリド
《記録画像の評価》
上記画像形成方法で記録した各画像について、下記の各評価を行った。
〔汚れ耐性の評価〕
連続吐出を10分間行った後の印字画像について、その非画像部をルーペで拡大し、インクの汚れがないか目視観察し、実施例1における評価基準と同じ基準で汚れ耐性を評価した。
〔擦傷耐性〕
各インクセットを、合成紙(合成紙ユポFGS:前出)に吐出し、硬化させた画像について、実施例1における評価基準と同じ基準で擦傷耐性を評価した。
〔吐出安定性〕
連続吐出を10分間行った後の記録ヘッドの各ノズルに吐出欠がないか目視観察し、下記の基準に従って、吐出安定性の評価を行った。
○:吐出欠は認められなかった
△:吐出欠が1〜2個認められた
×:吐出欠がノズル数の約半分認められた
以上により得られた各結果を、表5に示す。
表5に記載の結果より明らかな様に、本発明のインクセットを用いて形成した画像は、比較例に対し、擦傷耐性に優れ、汚れによる画質の劣化もなく、更に環境の違いによらず良好な性能を示すことが分かる。また、連続吐出した際の吐出安定性に優れていることが分かる。

Claims (10)

  1. 光重合性化合物、光重合開始剤を含有する活性光線硬化型組成物であって
    前記光重合性化合物がカチオン重合性化合物であり、且つ末端ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を含有し、
    前記末端ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤のHLB値が、9以上30以下であり、
    前記光重合開始剤が、光酸発生剤であることを特徴とする活性光線硬化型組成物。
  2. 前記光酸発生剤が、一般式(35)〜(43)、(S−1)〜(S―10)、(I−1)〜(I―5)のいずれかで表されるスルホニウム塩またはヨードニウム塩
    (式中、X は非求核性のアニオン残基を示す。)であることを特徴とする請求項1に記載の活性光線硬化型組成物。
  3. 前記末端ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤のHLB値が、12以上、25以下であることを特徴とする請求項2に記載の活性光線硬化型組成物。
  4. 前記カチオン重合性化合物がオキセタン環を有する化合物及びエポキシ化合物であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の活性光線硬化型組成物。
  5. 前記末端ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤の添加量が、0.001質量%以上、10質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の活性光線硬化型組成物。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の活性光線硬化型組成物と少なくとも1種の顔料を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク。
  7. インクジェット記録ヘッドより、請求項6に記載の活性光線硬化型インクジェットインクを記録材料上に噴射して、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該活性光線硬化型インクジェットインクが該記録材料上に着弾した後、0.001秒以上、1.0秒以下の間に活性光線を照射することを特徴とする画像形成方法。
  8. インクジェット記録ヘッドより、請求項6に記載の活性光線硬化型インクジェットインクを記録材料上に噴射して、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該インクジェット記録ヘッドの各ノズルより吐出する該活性光線硬化型インクジェットインクの最小インク液滴量が、2pl以上、15pl以下であることを特徴とする画像形成方法。
  9. 請求項7又は8に記載の画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置であって、活性光線硬化型インクジェットインク及び記録ヘッドを35℃以上、100℃以下に加熱した後、該記録ヘッドより該活性光線硬化型インクジェットインクを吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
  10. 請求項7又は8に記載の画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置であって、35℃以上、60℃以下に加温した記録材料に活性光線硬化型インクジェットインクを吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
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