JP2005162962A - 活性光線硬化型組成物及び活性光線硬化型インク、それを用いた画像形成方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents

活性光線硬化型組成物及び活性光線硬化型インク、それを用いた画像形成方法及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 低粘度かつ高感度で、高硬度で且つ柔軟な塗膜を様々な印字環境下においても形成することが出来る活性光線硬化型組成物、及びそれらを用いたインクジェットインク、画像形成方法、及びインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】 光重合性化合物としてラジカル重合性モノマーを含有し、かつ、可塑剤を含有することを特徴とする活性光線硬化型組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、活性光線硬化組成物に関するものであり、低粘度で高感度で硬化し、更には形成された塗膜は密着性及び硬さと柔軟性に優れる活性光線硬化型組成物、及びそれを用いたインクジェットインク、画像形成方法、及びインクジェット記録装置に関する。
従来、紫外線や電子線などの活性光線または熱により硬化する硬化型組成物は、プラスチック、紙、木工及び無機質材等の塗料、接着剤、印刷インキ、印刷回路基板及び電気絶縁材料等の種々の用途に実用化されている。
近年、その中でも印刷インキ、塗料、接着剤等ではより一層の耐候性と接着性の改善が望まれている。また、これらを使用したインクジェット用インクとしては、紫外線で硬化する紫外線硬化型インクジェットインクがある。これらの紫外線硬化型インクを用いたインクジェット方式は、比較的低臭気であり、速乾性で、インク吸収性の無い記録媒体への記録が出来る点で、近年注目されつつあり、例えば、特開平6−200204号、特表2000−504778号において、紫外線硬化型インクジェットインクが開示されている。この分野においては、低粘度であることに加え、形成される膜がより強固であること及び柔軟であることが求められている。特開平8−3493号には、インクジェット用インクに可塑剤を添加することにより可塑性をもたせることができることが開示されている。しかし、溶融型インクにおけるものであり、紫外線硬化型インクジェットインクについての記載は無い。
また、これらの紫外線硬化型インクを用いた場合、記録材料の種類や作業環境によって、硬化感度が変動しやすいという問題がある。
ラジカル重合性化合物を用いた紫外線硬化型インクは、酸素阻害作用を受けるため、インク液滴量が少ない場合には硬化阻害が起こりやすい。また、カチオン重合性化合物を用いた紫外線硬化型インクが提案されている(例えば、特許文献1〜4参照。)が、酸素阻害作用を受けることはないが、分子レベルの水分(湿度)の影響を受けやすいといった問題がある。
特開2001−220526号公報(特許請求の範囲、実施例) 特開2002−188025号公報(特許請求の範囲、実施例) 特開2002−317139号公報(特許請求の範囲、実施例) 特開2003−55449号公報(特許請求の範囲、実施例)
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、低粘度かつ高感度で、高硬度で且つ柔軟な塗膜を様々な印字環境下においても形成することが出来る活性光線硬化型組成物、及びそれらを用いたインクジェットインク、画像形成方法、及びインクジェット記録装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成された。
(請求項1)
光重合性化合物としてラジカル重合性モノマーを含有し、かつ、可塑剤を含有することを特徴とする活性光線硬化型組成物。
(請求項2)
光重合性化合物としてオキセタン環を有する化合物及びエポキシ化合物を含有し、かつ、可塑剤を含有することを特徴とする活性光線硬化型組成物。
(請求項3)
前記オキセタン環を有する化合物が、2置換オキセタン化合物であることを特徴とする請求項2に記載の活性光線硬化型組成物。
(請求項4)
前記エポキシ化合物が、エポキシ化脂肪酸エステルまたはエポキシ化脂肪酸グリセライドであることを特徴とする請求項2又は3に記載の活性光線硬化型組成物。
(請求項5)
前記エポキシ化合物が、脂環式エポキシ化合物であることを特徴とする請求項2又は3に記載の活性光線硬化型組成物。
(請求項6)
前記脂環式エポキシ化合物が、下記一般式(A)で表される化合物であることを特徴とする請求項5に記載の活性光線硬化型組成物。
Figure 2005162962
〔式中、R100は置換基を表し、m0は0〜2を表す。r0は1〜3を表す。L0は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr0+1価の連結基または単結合を表す。〕
(請求項7)
前記一般式(A)で表される脂環式エポキシ化合物が、下記一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)で表される脂環式エポキシ化合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項6記載の活性光線硬化型組成物。
Figure 2005162962
〔式中、R101は置換基を表し、m1は0〜2を表す。r1は1〜3を表す。L1は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr1+1価の連結基または単結合を表す。〕
Figure 2005162962
〔式中、R102は置換基を表し、m2は0〜2を表す。r2は1〜3を表す。L2は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr2+1価の連結基または単結合を表す。〕
Figure 2005162962
〔式中、R200はオキシラン環のα、β位以外の脂肪族基を表し、m3は0〜2を表す。X1は−(CH2n0−または−(O)n0−を表し、n0は0または1を表す。p1、q1はそれぞれ0または1を表し同時に0となることはない。r3は1〜3を表す。L3は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr3+1価の分岐構造を有する連結基または単結合を表す。〕
Figure 2005162962
〔式中、R201はオキシラン環のα、β位以外の脂肪族基を表し、m4は0〜2を表す。X2は−(CH2n1−または−(O)n1−を表し、n1は0または1を表す。p2、q2はそれぞれ0または1を表し同時に0となることはない。r4は1〜3を表す。L4は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr4+1価の分岐構造を有する連結基または単結合を表す。〕
(請求項8)
前記可塑剤の粘度が、100mPa・s以下であることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の活性光線硬化型組成物。
(請求項9)
前記可塑剤の添加量が、5質量%以上50質量%以下であることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の活性光線硬化型組成物。
(請求項10)
前記可塑剤が、トリメリット酸系可塑剤、ピロメリット酸エステル系可塑剤、アゼライン酸エステル系可塑剤、セバチン酸エステル系可塑剤、マレイン酸エステル系可塑剤、フマル酸エステル系可塑剤、イタコン酸エステル系可塑剤、オレイン酸エステル系可塑剤、リシノール酸エステル系可塑剤、ステアリン酸エステル系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤又はリン酸エステル系可塑剤から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の活性光線硬化型組成物。
(請求項11)
前記可塑剤が、フタル酸エステル系可塑剤であることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の活性光線硬化型組成物。
(請求項12)
前記可塑剤が、アジピン酸エステル系可塑剤であることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の活性光線硬化型組成物。
(請求項13)
25℃における粘度が7〜40mPa・sであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の活性光線硬化型組成物。
(請求項14)
請求項1〜13のいずれか1項に記載の活性光線硬化型組成物が、顔料を含有することを特徴とする活性光線硬化型インク。
(請求項15)
インクジェット記録ヘッドより、請求項14に記載の活性光線硬化型インクを記録材料上に噴射し、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該活性光線硬化型インクが着弾した後、0.001〜1.0秒の間に活性光線を照射することを特徴とする画像形成方法。
(請求項16)
インクジェット記録ヘッドより、請求項14に記載の活性光線硬化型インクを記録材料上に噴射して該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該インクジェット記録ヘッドの各ノズルより吐出する最小インク液滴量が、2〜15plであることを特徴とする画像形成方法。
(請求項17)
請求項15又は16に記載の画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置であって、活性光線硬化型インク及び記録ヘッドを35〜100℃に加熱した後、吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
(請求項18)
請求項15又は16に記載の画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置であって、35〜60℃に加温した記録媒体に、吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
低粘度かつ高感度で、高硬度で且つ柔軟な塗膜を形成することが出来る活性光線硬化型組成物、及びそれらを用いたインクジェットインクを提供することができた。
活性光線硬化型組成物(以下、単に組成物ともいう)において、従来公知の前出の特許文献1〜4に記載のごとく、光重合性化合物としてオキセタン環を有する化合物及び脂環式エポキシ化合物を含有する組成物はよく知られているが、硬化環境(例えば、温度、湿度)による硬化不良などの問題があった。
特に、本発明で規定する構成の組成物に顔料を含有させて、活性光線硬化型インク(開、単にインクともいう)として用いる場合、インクの保存環境(例えば、温度・湿度)の違いによるインク粘度のバラツキが小さくなり、インクジェット記録をする上で一番の問題とされる吐出安定性が非常に良好で、かつ硬化環境(例えば、温度・湿度)に影響を受けず、再現性よく高画質な画像を形成することができるものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の活性光線硬化型組成物には可塑剤を添加することを要件とする。本発明で添加される可塑剤は100mPa・s以下の粘度であることが好ましい。更に好ましくは50mPa・s以下である。100mPa・s以上になると作製される組成物の粘度が上がり、インクジェットヘッドによる吐出が難しくなる。
本発明で添加される可塑剤の添加量は、組成物中、5質量%以上50質量%以下が好ましい。更に好ましくは、5質量%以上30質量%以下である。5質量%以下だと効果が発現しにくく、50質量%以上添加すると硬化した膜がブリードアウトを起し、硬化感度を低下させるという問題が起こり易い。
以下に、本発明に好ましく用いられる可塑剤を列挙する。
・フタル酸誘導体(イソフタル酸誘導体、テトラヒドロフタル酸誘導体を含む)
ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジフェニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジ(ヘプチル、ノニル、ウンデシル)フタレート、ベンジルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジノニルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジメチルイソフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)イソフタレート、ジイソオクチルイソフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)テトラヒドロフタレート、ジ−n−オクチルテトラヒドロフタレート、ジイソデシルテトラヒドロフタレートなど
・アジピン酸誘導体
ジ−n−ブチルアジペート、ジ−(2−エチルヘキシル)アジペート、ジイソデシルアジペート、ジイソノニルアジペート、ジイソオクチルアジペート、オクチルデシルアジペートなど
・アゼライン酸誘導体
ジ−(2−エチルヘキシル)アゼレート、ジイソオクチルアゼレート、ジ−n−ヘキシルアゼレートなど
・セバシン酸誘導体
ジ−n−ブチルセバケート、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケートなど
・マレイン酸誘導体
ジ−n−ブチルマレート、ジメチルマレート、ジエチルマレート、ジ−(2−エチルヘキシル)マレートなど
・フマル酸誘導体
ジ−n−ブチルフマレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フマレートなど
・トリメリット酸誘導体
トリ−(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリ−n−オクチルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテート、トリイソオクチルトリメリテート、トリ−n−ヘキシルトリメリテート、トリイソノニルトリメリテートなど
・ピロメリット酸誘導体
テトラ−(2−エチルヘキシル)ピロメリテート、テトラ−n−オクチルピロメリテートなど
・クエン酸誘導体
トリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、アセチルトリ−(2−エチルヘキシル)シトレートなど
・イタコン酸誘導体
モノメチルイタコネート、モノブチルイタコネート、ジメチルイタコネート、ジエチルイタコネート、ジブチルイタコネート、ジ−(2−エチルヘキシル)イタコネートなど
・オレイン酸誘導体
ブチルオレート、グリセリルモノオレート、ジエチレングリコールモノオレートなど
・リシノール酸誘導体
メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート、グリセリルモノリシノレート、ジエチレングリコールモノリシノレートなど
・ステアリン酸誘導体
n−ブチルステアレート、グリセリンモノステアレート、ジエチレングリコールジステアレートなど
・リン酸誘導体
トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ−(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフェートなど
これらの可塑剤の中で更に好ましものとしては、フタル酸エステル系可塑剤及びアジピン酸エステル系可塑剤であり、特に好ましくはアジピン酸エステル系可塑剤である。
次に、本発明に用いられる光重合性化合物について説明する。
《ラジカル重合性化合物》
本発明に用いられる光重合性化合物の1つとしてラジカル重合性化合物が挙げられる。ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であればどの様なものでもよく、モノマー、オリゴマー、ポリマー等の化学形態をもつものが含まれる。ラジカル重合性化合物は1種のみ用いてもよく、また目的とする特性を向上するために任意の比率で2種以上を併用してもよい。
ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩、エステル、ウレタン、アミドや無水物、アクリロニトリル、スチレン、更に種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン等のラジカル重合性化合物が挙げられる。
具体的には、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、カルビトールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、エポキシアクリレート等のアクリル酸誘導体、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等のメタクリル誘導体、その他、アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物の誘導体が挙げられ、更に具体的には、山下晋三編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年大成社);加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、79ページ、(1989年、シーエムシー);滝山栄一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)等に記載の市販品もしくは業界で公知のラジカル重合性ないし架橋性のモノマー、オリゴマー及びポリマーを用いることができる。上記ラジカル重合性化合物の添加量は好ましくは1〜97質量%であり、より好ましくは30〜95質量%である。
ラジカル重合開始剤としては、特公昭59−1281号、特公昭61−9621号、及び特開昭60−60104号等の各公報記載のトリアジン誘導体、特開昭59−1504号及び特開昭61−243807号等の各公報に記載の有機過酸化物、特公昭43−23684号、特公昭44−6413号、特公昭44−6413号及び特公昭47−1604号等の各公報並びに米国特許第3,567,453号明細書に記載のジアゾニウム化合物、米国特許第2,848,328号、同第2,852,379号及び同2,940,853号各明細書に記載の有機アジド化合物、特公昭36−22062号、特公昭37−13109号、特公昭38−18015号、特公昭45−9610号等の各公報に記載のオルト−キノンジアジド類、特公昭55−39162号、特開昭59−14023号等の各公報及び「マクロモレキュルス(Macromolecules)、第10巻、第1307ページ(1977年)に記載の各種オニウム化合物、特開昭59−142205号公報に記載のアゾ化合物、特開平1−54440号公報、ヨーロッパ特許第109,851号、ヨーロッパ特許第126,712号等の各明細書、「ジャーナル・オブ・イメージング・サイエンス」(J.Imag.Sci.)」、第30巻、第174ページ(1986年)に記載の金属アレン錯体、特開平5−213861号及び特開平5−255347号公報に記載の(オキソ)スルホニウム有機ホウ素錯体、特開昭61−151197号公報に記載のチタノセン類、「コーディネーション・ケミストリー・レビュー(Coordinantion Chemistry Review)」、第84巻、第85〜第277ページ(1988年)及び特開平2−182701号公報に記載のルテニウム等の遷移金属を含有する遷移金属錯体、特開平3−209477号公報に記載の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、四臭化炭素や特開昭59−107344号公報記載の有機ハロゲン化合物等が挙げられる。これらの重合開始剤はラジカル重合可能なエチレン不飽和結合を有する化合物100質量部に対して0.01〜10質量部の範囲で含有されるのが好ましい。
次に、本発明に用いられる光重合性化合物としてオキセタン環を有する化合物(以下、単にオキセタン化合物とも言う。)とエポキシ化合物との混合物が挙げられる。
本発明で好ましく用いられるオキセタン化合物について、以下説明する。
本発明に用いられるオキセタン化合物としては2位が置換されているオキセタン化合物が好ましい。
本発明の活性光線硬化型組成物では、下記一般式(1)で表される2位が置換されているオキセタン環を分子中に少なくとも1つ有するオキセタン化合物を用いることが好ましい。
Figure 2005162962
上記一般式(1)において、R1〜R6は、各々水素原子または置換基を表す。但し、R3〜R6で表される基の少なくとも一つは置換基である。
一般式(1)において、R1〜R6で表される置換基としては、例えば、フッ素原子、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基等)、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、フリル基またはチエニル基を表す。また、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
(分子中に1個のオキセタン環を有するオキセタン化合物)
更に、上記一般式(1)の中でも、下記一般式(2)〜(5)で表されるオキセタン環を有する化合物が好ましく用いられる。
Figure 2005162962
式中、R1〜R6は、水素原子または置換基を表し、R7、R8は、各々置換基を表し、Zは、各々独立で、酸素または硫黄原子、あるいは主鎖に酸素または硫黄原子を含有してもよい2価の炭化水素基を表す。
一般式(2)〜(5)において、R1〜R6で表される置換基は、前記一般式(1)のR1〜R6で表される置換基と同義である。
一般式(2)〜(5)において、R7、R8で表される置換基としては、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基等)、炭素数1〜6個のアルケニル基(例えば、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基または3−ブテニル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、アラルキル基(例えば、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基等)、炭素数1〜6個のアシル基(例えば、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基またはペンチルカルボニル基等)、炭素数1〜6個のアルコキシカルボニル基(例えば、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等)、炭素数1〜6個のアルキルカルバモイル基(例えば、プロピルカルバモイル基、ブチルペンチルカルバモイル基等)、アルコキシカルバモイル基(例えば、エトキシカルバモイル基等)を表す。
一般式(2)〜(5)において、Zで表される、酸素または硫黄原子、あるいは主鎖に酸素または硫黄原子を含有してもよい2価の炭化水素基としては、アルキレン基(例えば、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、プロピレン基、エチルエチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基等)、アルケニレン基(例えば、ビニレン基、プロペニレン基等)、アルキニレン基(例えば、エチニレン基、3−ペンチニレン基等)が挙げられ、また、前記のアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基の炭素原子は、酸素原子や硫黄原子に置き換わっていてもよい。
上記の置換基の中でも、R1が低級アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)が好ましく、特に好ましく用いられるのは、エチル基である。また、R7及びR8としては、プロピル基、ブチル基、フェニル基またはベンジル基が好ましく、Zは、酸素または硫黄原子を含まない炭化水素基(アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基等)が好ましい。
(分子中に2個以上のオキセタン環を有する化合物)
また、本発明では、下記一般式(6)、(7)で表されるような、分子中に2個以上のオキセタン環を有する化合物を用いることができる。
Figure 2005162962
式中、Zは、前記一般式(2)〜(5)において用いられる基と同義であり、mは、2、3または4を表す。R1〜R6は、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)またはフリル基を表す。但し、一般式(6)においては、R3〜R6の少なくとも一つは置換基である。
式中、R9は、炭素数1〜12の線形または分岐アルキレン基、線形または分岐ポリ(アルキレンオキシ)基、または、下記一般式(9)、(10)及び(11)からなる群から選択される2価の基を表す。
上記の炭素数1〜12の分岐アルキレン基の一例としては、下記一般式(8)で表されるアルキレン基が好ましく用いられる。
Figure 2005162962
式中、R10は、低級アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)を表す。
Figure 2005162962
式中、nは0または1〜2000の整数を表し、R12は、炭素数1〜10個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基等)を表し、R11は、炭素数1〜10個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基等)または、下記一般式(12)で表される基を表す。
Figure 2005162962
式中、jは0または1〜100の整数を表し、R13は、炭素数1〜10個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基等)を表す。
Figure 2005162962
式中、R14は、水素原子、炭素数1〜10個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基等)、炭素数1〜10個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等)、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、アルコキシカルボニル基((例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基等)またはカルボキシル基を表す。
Figure 2005162962
式中、R15は、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−SO−、−SO2−、−CH2−、−C(CH32−、または、−C(CF32−を表す。
本発明で使用されるオキセタン環を有する化合物の好ましい部分構造の態様としては、例えば、上記一般式(6)、(7)において、R1が低級アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)であることが好ましく、特に好ましくはエチル基である。また、R9としては、ヘキサメチレン基、または上記一般式(10)において、R14が水素原子であるものが好ましく用いられる。
上記一般式(8)において、R10がエチル基、R12及びR13がメチル基、Zが酸素または硫黄原子を含まない炭化水素基が好ましい。
更に、本発明に係るオキセタン環を有する化合物の好ましい態様の一例としては、下記一般式(13)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2005162962
式中、rは25〜200の整数であり、R16は炭素数1〜4のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)またはトリアルキルシリル基を表す。R1、R3、R5、R6は、上記一般式(1)において、R1〜R6で表される置換基と同義である。但し、R3〜R6の少なくとも一つは置換基である。
以下、本発明に係る、2位が置換されているオキセタン環を有する化合物の具体例を例示化合物1〜15として示すが、本発明はこれらに限定されない。
1:trans−3−tert−ブチル−2−フェニルオキセタン
2:3,3,4,4−テトラメチル−2,2−ジフェニルオキセタン
3:ジ[3−エチル(2−メトキシ−3−オキセタニル)]メチルエーテル
4:1,4−ビス(2,3,4,4−テトラメチル−3−エチル−オキセタニル)ブタン
5:1,4−ビス(3−メチル−3−エチルオキセタニル)ブタン
6:ジ(3,4,4−トリメチル−3−エチルオキセタニル)メチルエーテル 7:3−(2−エチル−ヘキシルオキシメチル)−2,2,3,4−テトラメチルオキセタン
8:2−(2−エチル−ヘキシルオキシ)−2,3,3,4,4−ペンタメチル−オキセタン
9:4,4’−ビス[(2,4−ジメチル−3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビフェニル
10:1,7−ビス(2,3,3,4,4−ペンタメチル−オキセタニル)ヘプタン)
11:オキセタニル シルセスキオキサン
12:2−メトキシ−3,3−ジメチルオキセタン
13:2,2,3,3−テトラメチルオキセタン
14:2−(4−メトキシフェニル)−3,3−ジメチルオキセタン
15:ジ(2−(4−メトキシフェニル)−3−メチルオキセタン−3−イル)エーテル
本発明に係る、少なくとも2位が置換されているオキセタン環を有する化合物の合成は、下記に記載の文献を参考に合成することができる。
(1)Hu Xianming,Richard M. Kellogg,Synthesis,533〜538,May(1995)
(2)A. O. Fitton,J. Hill,D. Ejane,R. Miller,Synth.,12,1140(1987)
(3)Toshiro Imai and Shinya Nishida,Can. J. Chem.Vol.59,2503〜2509(1981)
(4)Nobujiro Shimizu,Shintaro Yamaoka, and Yuho Tsuno,Bull.Chem.Soc.Jpn.,56,3853〜3854(1983)
(5)Walter Fisher and Cyril A. Grob,Helv.Chim.Acta.,61,2336(1978)
(6)Chem.Ber.101,1850(1968)
(7)“Heterocyclic Compounds with Three− and Four−membered Rings”,Part Two,Chapter IX,Interscience Publishers,John Wiley & Sons,New York(1964)
(8)Bull.Chem.Soc.Jpn.,61,1653(1988)
(9)Pure Appl.Chem.,A29(10),915(1992)
(10)Pure Appl.Chem.,A30(2&3),189(1993)
(11)特開平6−16804号公報
(12)ドイツ特許第1,021,858号明細書
(エポキシ化合物)
次に、本発明に用いられる光重合性化合物のエポキシ化合物について説明する。
本発明に使用されるエポキシ化合物としては、エポキシ基を有する化合物のモノマー及びそのオリゴマーのいずれも使用できる。具体的には、従来公知の芳香族エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物及び脂肪族エポキシ化合物等が挙げられる。なお、以下エポキシ化合物とは、モノマーまたはそのオリゴマーを意味する。本発明におけるオリゴマーとしては、低分子量の化合物が好ましく、分子量が1000未満のオリゴマーがより好ましい。
芳香族エポキシ化合物として好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジまたはポリグリシジルエーテルであり、例えばビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、ならびにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテルまたは1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂環式エポキシ化合物としては、少なくとも1個のシクロへキセンまたはシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られるシクロヘキセンオキサイドまたはシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましく、具体例としては、以下に示す化合物等が挙げられる。
脂環式エポキシ化合物として、更に好ましく用いられる化合物としては前記一般式(A)、(I)又は(II)で表される化合物が挙げられる。
前記一般式中、R100、R101、R102、は置換基を表わし、置換基の例としては、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子、フッ素原子、等)、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、等)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、等)、アシル基(例えばアセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基、等)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基、等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、等)、等が挙げられる。置換基として好ましくは、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基である。
m0、m1、m2、は0〜2を表し、0または1が好ましい。
0は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr0+1価の連結基あるいは単結合を、L1は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr1+1価の連結基あるいは単結合を、L2は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr2+1価の連結基あるいは単結合を表す。
主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15の2価の連結基の例としては以下の基およびこれらの基と−O−基、−S−基、−CO−基、−CS−基を複数組み合わせてできる基を挙げることができる。
メチレン基[−CH2−]
エチリデン基[>CHCH3]、
イソプロピリデン[>C(CH32
1,2−エチレン基[−CH2CH2−]、
1,2−プロピレン基[−CH(CH3)CH2−]、
1,3−プロパンジイル基[−CH2CH2CH2−]、
2,2−ジメチル−1,3−プロパンジイル基[−CH2C(CH32CH2−]、
2,2−ジメトキシ−1,3−プロパンジイル基[−CH2C(OCH32CH2−]、
2,2−ジメトキシメチル−1,3−プロパンジイル基[−CH2C(CH2OCH32CH2−]、
1−メチル−1,3−プロパンジイル基[−CH(CH3)CH2CH2−]、
1,4−ブタンジイル基[−CH2CH2CH2CH2−]、
1,5−ペンタンジイル基[−CH2CH2CH2CH2CH2−]、
オキシジエチレン基[−CH2CH2OCH2CH2−]、
チオジエチレン基[−CH2CH2SCH2CH2−]、
3−オキソチオジエチレン基[−CH2CH2SOCH2CH2−]、
3,3−ジオキソチオジエチレン基[−CH2CH2SO2CH2CH2−]、
1,4−ジメチル−3−オキサ−1,5−ペンタンジイル基[−CH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2−]、
3−オキソペンタンジイル基[−CH2CH2COCH2CH2−]、
1,5−ジオキソ−3−オキサペンタンジイル基[−COCH2OCH2CO−]、
4−オキサ−1,7−ヘプタンジイル基[−CH2CH2CH2OCH2CH2CH2−]、
3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイル基[−CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2−]、
1,4,7−トリメチル−3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイル基[−CH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2OCH(CH3)CH2−]、
5,5−ジメチル−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基[−CH2CH2OCH2C(CH32CH2OCH2CH2−]、
5,5−ジメトキシ−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基[−CH2CH2OCH2C(OCH32CH2OCH2CH2−]、
5,5−ジメトキシメチル−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基[−CH2CH2OCH2C(CH2OCH32CH2OCH2CH2−]、
4,7−ジオキソ−3,8−ジオキサ−1,10−デカンジイル基[−CH2CH2O−COCH2CH2CO−OCH2CH2−]、
3,8−ジオキソ−4,7−ジオキサ−1,10−デカンジイル基[−CH2CH2CO−OCH2CH2O−COCH2CH2−]、
1,3−シクロペンタンジイル基[−1,3−C58−]、
1,2−シクロヘキサンジイル基[−1,2−C610−]、
1,3−シクロヘキサンジイル基[−1,3−C610−]、
1,4−シクロヘキサンジイル基[−1,4−C610−]、
2,5−テトラヒドロフランジイル基[2,5−C46O−]
p−フェニレン基[−p−C64−]、
m−フェニレン基[−m−C64−]、
α,α’−o−キシリレン基[−o−CH2−C64−CH2−]、
α,α’−m−キシリレン基[−m−CH2−C64−CH2−]、
α,α’−p−キシリレン基[−p−CH2−C64−CH2−]、
フラン−2,5−ジイル−ビスメチレン基[2,5−CH2−C42O−CH2−]
チオフェン−2,5−ジイル−ビスメチレン基[2,5−CH2−C42S−CH2−]
イソプロピリデンビス−p−フェニレン基[−p−C64−C(CH32−p−C64−]
3価以上の連結基としては以上に挙げた2価の連結基から任意の部位の水素原子を必要なだけ除いてできる基およびそれらと−O−基、−S−基、−CO−基、−CS−基を複数組み合わせてできる基を挙げることができる。
0、L1、L2は置換基を有していても良い。置換基の例としては、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子、フッ素原子、等)、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、等)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、等)、アシル基(例えばアセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基、等)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ基、プロピオニルオキシ基、トリフルオロアセトキシ基、等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、等)、等が挙げられる。置換基として好ましいのは、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基である。
0、L1、L2としては主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜8の2価の連結基が好ましく、主鎖が炭素のみからなる炭素数1〜5の2価の連結基がより好ましい。
光重合性化合物のエポキシ化合物としてエステル結合を2つ以上有する脂環式エポキシ化合物が好ましく、更に好ましくは、一般式(III)又は(IV)で表される化合物である。
前記一般式中、R200、R201は脂肪族基を表わす、脂肪族基としては炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、等)、炭素数3〜6個のシクロアルキル基(例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、等)、炭素数1〜6個のアルケニル基(例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基、等)、炭素数1〜6個のアルキ二ル基(例えば、アセチレニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、等)が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜3個のアルキル基であり、メチル基、エチル基がより好ましい。
m3、m4は0〜2を表し、1以上が好ましい。
1は−(CH2n0−または−(O)n0−を、X2は−(CH2n1−または−(O)n1−を表す。n0、n1は0または1を表し、n0、n1が0の場合はX1、X2が存在しないことを表す。
m3+n0またはm4+n1は1以上が好ましい。
3は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr3+1価の分岐構造を有する連結基あるいは単結合を、L4は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr4+1価の分岐構造を有する連結基あるいは単結合を表す。
主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15の2価の連結基の例としては前記L0、L1、L2で挙げた基と同様の基を挙げることができる。
以下に、好ましい脂環式エポキシ化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2005162962
Figure 2005162962
Figure 2005162962
脂環式エポキシ化合物の添加量としては、10〜80質量%含有することが好ましい。10質量%未満であると硬化環境(温度、湿度)により硬化性が著しく変わってしまい使えない場合がある。80質量%を超えると、硬化後の膜物性が弱いとう問題がある。本発明では、脂環式エポキシ化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
また、これらの脂環式エポキシ化合物は、その製法は問わないが、例えば、丸善KK出版、第四版実験化学講座20有機合成II、213〜、平成4年、Ed.by Alfred Hasfner,The chemistry of heterocyclic compounds−Small Ring Heterocycles part3 Oxiranes,John & Wiley and Sons,An Interscience Publication,New York,1985、吉村、接着、29巻12号、32、1985、吉村、接着、30巻5号、42、1986、吉村、接着、30巻7号、42、1986、特開平11−100378号、特開平4−36263号、特開平4−69360号公報等の文献を参考にして合成できる。
(エポキシ化脂肪酸エステルまたはエポキシ化脂肪酸グリセライド)
本発明においては、エポキシ化合物としてエポキシ化脂肪酸エステルまたはエポキシ化脂肪酸グリセライドを20質量%以下で含有することが好ましい。
エポキシ化脂肪酸エステルまたはエポキシ化脂肪酸グリセライドをオキセタン化合物と併用することにより、AMES及び感作性、皮膚刺激性、臭気等の安全・環境の観点で好ましいだけでなく、硬化環境(温度、湿度)により硬化収縮による皺の発生、硬化性・吐出性の不良等の従来からの問題点を解決することができる。20質量%を超えると、硬化膜強度が不足し問題となることがある。
本発明で用いることのできるエポキシ化脂肪酸エステル、エポキシ化脂肪酸グリセライドとしては、脂肪酸エステル、脂肪酸グリセライドにエポキシ基を導入したものであれば、特に制限はなく用いられる。
エポキシ化脂肪酸エステルは、オレイン酸エステルをエポキシ化して製造されたもので、エポキシステアリン酸メチル、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸オクチル等が用いられる。また、エポキシ化脂肪酸グリセライドは、同様に、大豆油、アマニ油、ヒマシ油等をエポキシ化して製造されたもので、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化ヒマシ油等が用いられる。
さらに、これらの化合物の他に、分子内に1個のオキシラン環を有するモノマーである脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテル及びフェノール、クレゾールのモノグリシジルエーテル等も用いることができる。これらのエポキシ化合物のうち、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシ化合物及び脂環式エポキシ化合物が好ましく、特に脂環式エポキシ化合物が好ましい。本発明では、上記エポキシ化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
《塩基性化合物》
本発明の組成物においては、上記構成に加えて、塩基性化合物を用いることが好ましい。塩基性化合物を含有することで、吐出安定性が良好となるばかりでなく、低湿下においても硬化収縮による皺の発生が抑制される。
塩基性化合物としては、公知のあらゆるものを用いることができるが、代表的なものとして、塩基性アルカリ金属化合物、塩基性アルカリ土類金属化合物、アミンなどの塩基性有機化合物などがあげられる。
前記の塩基性アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、アルカリ金属の炭酸塩(例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、アルカリ金属のアルコラート(例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド等)が挙げられる。
前記の塩基性アルカリ土類金属化合物としては、同様に、アルカリ土類金属の水酸化物(例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等)、アルカリ金属の炭酸塩(例えば、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等)、アルカリ金属のアルコラート(例えば、マグネシウムメトキシド等)が挙げられる。
塩基性有機化合物としては、アミンならびにキノリンおよびキノリジンなど含窒素複素環化合物などが挙げられるが、これらの中でも、光重合成モノマーとの相溶性の面からアミンが好ましく、例えば、オクチルアミン、ナフチルアミン、キシレンジアミン、ジベンジルアミン、ジフェニルアミン、ジブチルアミン、ジオクチルアミン、ジメチルアニリン、キヌクリジン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミンおよびトリエタノールアミンなどが挙げられる。
塩基性化合物を存在させる際の濃度は、光重合性モノマーの総量に対して10〜1000質量ppm、特に20〜500質量ppmの範囲であることが好ましい。なお、塩基性化合物は単独で使用しても複数を併用して使用してもよい。
《重合開始剤》
本発明の活性光線硬化型組成物には、公知のあらゆる光酸発生剤を用いることができる。
光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。本発明に好適な化合物の例を以下に挙げる。
第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C654 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CF3SO3 -塩を挙げることができる。
本発明で用いることのできるオニウム化合物の具体的な例を、以下に示す。
Figure 2005162962
第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができ、その具体的な化合物を、以下に例示する。
Figure 2005162962
第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができ、以下にその具体的な化合物を例示する。
Figure 2005162962
第4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
Figure 2005162962
また、本発明では、光ラジカル発生剤も併用することができる。光ラジカル発生剤としては、アリールアルキルケトン、オキシムケトン、チオ安息香酸S−フェニル、チタノセン、芳香族ケトン、チオキサントン、ベンジルとキノン誘導体、ケトクマリン類などの従来公知の光ラジカル発生剤が使用出来る。「UV・EB硬化技術の応用と市場」(シーエムシー出版、田畑米穂監修/ラドテック研究会編集)に詳しい。中でもアシルフォスフィンオキシドやアシルホスフォナートは、感度が高く、開始剤の光開裂により吸収が減少するため、インクジェット方式のように1色当たり5〜12μmの厚みを持つインク画像での内部硬化に特に有効である。具体的には、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイドなどが好ましい。また、前述のモノマー同様、安全性を考慮した選択では、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(ダロキュア(R)1173)が好適に用いられる。好ましい添加量は、インク組成物全体の1〜6質量%、好ましくは2〜5質量%である。
《染料、顔料》
本発明の活性光線硬化型組成物及びそれらを用いたインクにおいては、上述の活性光線硬化型組成物と共に、各種公知の染料または顔料を含有していていても良く、好ましくは顔料を含有する。
本発明で好ましく用いることのできる顔料を、以下に列挙するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
C.I Pigment Yellow−1、3、12、13、14、17、81、83、87、95、109、42、
C.I Pigment Orange−16、36、38、
C.I Pigment Red−5、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57:1、63:1、144、146、185、101、
C.I Pigment Violet−19、23、
C.I Pigment Blue−15:1、15:3、15:4、18、60、27、29、
C.I Pigment Green−7、36、
C.I Pigment White−6、18、21、
C.I Pigment Black−7、
また、本発明において、プラスチックフィルムのような透明基材での色の隠蔽性を高める目的で、白インクを用いることが好ましい。特に、軟包装印刷、ラベル印刷においては、白インクを用いることが好ましいが、吐出量が多くなるため、吐出安定性、記録材料のカール・しわの発生の観点から、自ずと使用量に関しては制限がある。
上記顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。また、顔料の分散を行う際に、分散剤を添加することも可能である。分散剤としては、高分子分散剤を用いることが好ましく、高分子分散剤としてはAvecia社のSolsperseシリーズや、味の素ファインテクノ社のPBシリーズが挙げられる。また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤および分散助剤は、顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ましい。分散媒体は、溶剤または重合性化合物を用いて行うが、本発明に用いる照射線硬化型インクでは、インク着弾直後に反応・硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残留する溶剤のVOCの問題が生じる。よって、分散媒体は溶剤では無く重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上好ましい。
顔料の分散は、顔料粒子の平均粒径を0.08〜0.5μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を適宜設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性および硬化感度を維持することができる。
本発明の活性光線硬化型組成物及びそれらを用いたインクにおいては、色材濃度としては、インク全体の1〜10質量%であることが好ましい。
本発明の活性光線硬化型組成物及びそれらを用いたインクには、上記説明した以外に様々な添加剤を用いることができる。例えば、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類を添加することができる。また、保存安定性を改良する目的で、公知のあらゆる塩基性化合物を用いることができるが、代表的なものとして、塩基性アルカリ金属化合物、塩基性アルカリ土類金属化合物、アミンなどの塩基性有機化合物などがあげられる。また、ラジカル重合性モノマーと開始剤を組み合わせ、ラジカル・カチオンのハイブリッド型硬化インクとすることも可能である。
本発明の活性光線硬化型組成物及びそれらを用いたインクにおいては、25℃における粘度が7〜40mPa・sであることが、硬化環境(温度・湿度)に関係なく吐出が安定し、良好な硬化性を得るために好ましい。
《活性光線》
本発明による活性光線硬化型組成物或いはそれらを用いた活性光線硬化型インク、インクジェット記録方法にあっては、それらの組成物を記録媒体に付着させた後に、光照射を行う。光照射は、可視光照射、紫外線照射であってもよく、特に紫外線照射が好ましい。紫外線照射を行う場合、紫外線照射量は、100mJ/cm2以上、好ましくは500mJ/cm2以上であり、また、10,000mJ/cm2以下、好ましくは5,000mJ/cm2以下の範囲で行う。かかる程度の範囲内における紫外線照射量であれば、十分硬化反応を行うことができ、また紫外線照射によって着色剤が退色してしまうことも防止できるので有利である。紫外線照射は、メタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ等のランプが挙げられる。例えばFusion System社製のHランプ、Dランプ、Vランプ等の市販されているものを用いて行うことができる。
メタルハライドランプは高圧水銀ランプ(主波長は365nm)に比べてスペクトルが連続しており、200〜450nmの範囲で発光効率が高く、且つ長波長域が豊富である。従って、本発明のインク組成物の様に顔料を使用している場合はメタルハライドランプが適している。
《記録媒体》
本発明で用いることのできる記録媒体としては、通常の非コート紙、コート紙などの他、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性のプラスチックおよびそのフィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、延伸ポリスチレン(OPS)フィルム、延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム、延伸ナイロン(ONy)フィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)フィルムを挙げることができる。その他のプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが使用できる。また、金属類や、ガラス類にも適用可能である。
これら各種プラスチックフィルムの表面エネルギーは、素材の特性により大きく異なり、記録材料によってはインク着弾後のドット径が変わってしまうことが、従来から問題となっていた。本発明の構成では、表面エネルギーの低いOPPフィルム、OPSフィルムや表面エネルギーの比較的大きいPETまでを含む、表面エネルギーが35〜60mN/mの広範囲の記録材料に良好な高精細な画像を形成できる。
本発明において、包装の費用や生産コスト等の記録材料のコスト、プリントの作製効率、各種のサイズのプリントに対応できる等の点で、長尺(ウェブ)な記録材料を使用する方が有利である。
次に、本発明の画像形成方法について説明する。
本発明の画像形成方法においては、上記の活性光線硬化型インクをインクジェット記録方式により記録媒体上に吐出、描画し、次いで紫外線などの活性光線を照射して該インクを硬化させる方法が好ましい。
(インク着弾後の総インク膜厚)
本発明では、記録媒体上に活性光線硬化型インクが着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚が2〜25μmであることが好ましい。スクリーン印刷分野の活性光線硬化型インクジェット記録では、総インク膜厚が25μmを越えているのが現状であるが、記録材料が薄いプラスチック材料であることが多い軟包装印刷分野では、前述した記録材料のカール・皺の問題でだけでなく、印刷物全体のこし・質感が変わってしまうという問題が有るため、過剰な膜厚のインク吐出は好ましくない。
尚、ここで「総インク膜厚」とは記録材料に描画されたインクの膜厚の最大値を意味し、単色でも、それ以外の2色重ね(2次色)、3色重ね、4色重ね(白インクベース)のインクジェット記録方式で記録を行った場合でも総インク膜厚の意味するところは同様である。
(インクの吐出条件)
インクの吐出条件としては、記録ヘッド及びインクを35〜100℃に加熱し、吐出することが吐出安定性の点で好ましい。活性光線硬化型インクは、温度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を上げながらその温度を一定に保つことが必要である。インク温度の制御幅としては、設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。
また、本発明では、各ノズルより吐出する液滴量が2〜15plであることが好ましい。本来、高精細画像を形成するためには、液滴量がこの範囲であることが必要であるが、この液滴量で吐出する場合、前述した吐出安定性が特に厳しくなる。本発明によれば、インクの液滴量が2〜15plのような小液滴量で吐出を行っても吐出安定性は向上し、高精細画像が安定して形成出来る。
(インク着弾後の光照射条件)
本発明の画像形成方法においては、活性光線の照射条件として、インク着弾後0.001秒〜1.0秒の間に活性光線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001秒〜0.5秒である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングが出来るだけ早いことが特に重要となる。
活性光線の照射方法として、その基本的な方法が特開昭60−132767号に開示されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射は、インク着弾後、一定時間を置いて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許第6,145,979号では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明の画像形成方法においては、これらの何れの照射方法も用いることが出来る。
また、活性光線を照射を2段階に分け、まずインク着弾後0.001〜2.0秒の間に前述の方法で活性光線を照射し、かつ、全印字終了後、更に活性光線を照射する方法も好ましい態様の1つである。活性光線の照射を2段階に分けることで、よりインク硬化の際に起こる記録材料の収縮を抑えることが可能となる。
従来、UVインクジェット方式では、インク着弾後のドット広がり、滲みを抑制のために、光源の総消費電力が1kW・hrを超える高照度の光源が用いられるのが通常であった。しかしながら、これらの光源を用いると、特に、シュリンクラベルなどへの印字では、記録材料の収縮があまりにも大きく、実質上使用出来ないのが現状であった。
本発明では、254nmの波長領域に最高照度をもつ活性光線を用いることが好ましく、総消費電力が1kW・hr以上の光源を用いても、高精細な画像を形成出来、且つ、記録材料の収縮も実用上許容レベル内に収められる。
本発明においては、更に活性光線を照射する光源の総消費電力が1kW・hr未満であることが好ましい。総消費電力が1kW・hr未満の光源の例としては、蛍光管、冷陰極管、熱陰極管、LEDなどがあるが、これらに限定されない。
次いで、本発明に用いられるインクジェット記録装置(以下、単に記録装置という)について説明する。
以下、本発明に用いられる記録装置について、図面をもって説明する。尚、図面の記録装置はあくまでも本発明の記録装置の一態様であり、本発明の記録装置はこの図面に限定されない。
図1は本発明の記録装置の要部の構成を示す正面図である。記録装置1は、ヘッドキャリッジ2、記録ヘッド3、照射手段4、プラテン部5等を備えて構成される。この記録装置1は、記録材料Pの下にプラテン部5が設置されている。プラテン部5は、紫外線を吸収する機能を有しており、記録材料Pを通過してきた余分な紫外線を吸収する。その結果、高精細な画像を非常に安定に再現できる。
記録材料Pは、ガイド部材6に案内され、搬送手段(図示せず)の作動により、図1における手前から奥の方向に移動する。ヘッド走査手段(図示せず)は、ヘッドキャリッジ2を図1におけるY方向に往復移動させることにより、ヘッドキャリッジ2に保持された記録ヘッド3の走査を行なう。
ヘッドキャリッジ2は記録材料Pの上側に設置され、記録材料P上の画像印刷に用いる色の数に応じて後述する記録ヘッド3を複数個、吐出口を下側に配置して収納する。ヘッドキャリッジ2は、図1におけるY方向に往復自在な形態で記録装置1本体に対して設置されており、ヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に往復移動する。
尚、図1ではヘッドキャリッジ2がホワイト(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、ライトイエロー(Ly)、ライトマゼンタ(Lm)、ライトシアン(Lc)、ライトブラック(Lk)、ホワイト(W)の記録ヘッド3を収納するものとして描図を行なっているが、実施の際にはヘッドキャリッジ2に収納される記録ヘッド3の色数は適宜決められるものである。
記録ヘッド3は、インク供給手段(図示せず)により供給された活性光線硬化型インク(例えばUV硬化インク)を、内部に複数個備えられた吐出手段(図示せず)の作動により、吐出口から記録材料Pに向けて吐出する。記録ヘッド3により吐出されるUVインクは色材、重合性モノマー、開始剤等を含んで組成されており、紫外線の照射を受けることで開始剤が触媒として作用することに伴なうモノマーの架橋、重合反応によって硬化する性質を有する。
記録ヘッド3は記録材料Pの一端からヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に記録材料Pの他端まで移動するという走査の間に、記録材料Pにおける一定の領域(着弾可能領域)に対してUVインクをインク滴として吐出し、該着弾可能領域にインク滴を着弾させる。
上記走査を適宜回数行ない、1領域の着弾可能領域に向けてUVインクの吐出を行なった後、搬送手段で記録材料Pを図1における手前から奥方向に適宜移動させ、再びヘッド走査手段による走査を行ないながら、記録ヘッド3により上記着弾可能領域に対し、図1における奥方向に隣接した次の着弾可能領域に対してUVインクの吐出を行なう。
上述の操作を繰り返し、ヘッド走査手段及び搬送手段と連動して記録ヘッド3からUVインクを吐出することにより、記録材料P上にUVインク滴の集合体からなる画像が形成される。
照射手段4は特定の波長領域の紫外線を安定した露光エネルギーで発光する紫外線ランプ及び特定の波長の紫外線を透過するフィルターを備えて構成される。ここで、紫外線ランプとしては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマーレーザー、紫外線レーザー、冷陰極管、熱陰極管、ブラックライト、LED(light emitting diode)等が適用可能であり、帯状のメタルハライドランプ、冷陰極管、熱陰極管、水銀ランプもしくはブラックライトが好ましい。特に波長254nmの紫外線を発光する低圧水銀ランプ、熱陰極管、冷陰極管及び殺菌灯が滲み防止、ドット径制御を効率よく行なうことができ好ましい。ブラックライトを照射手段4の放射線源に用いることで、UVインクを硬化するための照射手段4を安価に作製することができる。
照射手段4は、記録ヘッド3がヘッド走査手段の駆動による1回の走査によってUVインクを吐出する着弾可能領域のうち、記録装置(UVインクジェットプリンタ)1で設定できる最大のものとほぼ同じ形状か、着弾可能領域よりも大きな形状を有する。
照射手段4はヘッドキャリッジ2の両脇に、記録材料Pに対してほぼ平行に、固定して設置される。
前述したようにインク吐出部の照度を調整する手段としては、記録ヘッド3全体を遮光することはもちろんであるが、加えて照射手段4と記録材料Pの距離h1より、記録ヘッド3のインク吐出部31と記録材料Pとの距離h2を大きくしたり(h1<h2)、記録ヘッド3と照射手段4との距離dを離したり(dを大きく)することが有効である。又、記録ヘッド3と照射手段4の間を蛇腹構造7にすると更に好ましい。
ここで、照射手段4で照射される紫外線の波長は、照射手段4に備えられた紫外線ランプ又はフィルターを交換することで適宜変更することができる。
本発明のインクは、非常に吐出安定性が優れており、ラインヘッドタイプの記録装置を用いて画像形成する場合に、特に有効である。
図2は、インクジェット記録装置の要部の構成の他の一例を示す上面図である。
図2で示したインクジェット記録装置は、ラインヘッド方式と呼ばれており、ヘッドキャリッジ2に、各色のインクジェット記録ヘッド3を、記録材料Pの全幅をカバーするようにして、複数個、固定配置されている。
一方、ヘッドキャリッジ2の下流側には、同じく記録材料Pの全幅をカバーするようにして、インク印字面全域をカバーするように配置されている照射手段4が設けられている。照明手段4に用いられる紫外線ランプは、図1に記載したのと同様のものを用いることができる。
このラインヘッド方式では、ヘッドキャリッジ2及び照射手段4は固定され、記録材料Pのみが、搬送されて、インク出射及び硬化を行って画像形成を行う。
以下に本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらの例に限定されるものではない。
実施例1
《活性光線硬化型組成物の作製》
光重合性化合物、光重合開始剤、可塑剤及びその他添加剤を表1〜4に示すように添加、溶解して活性光線硬化型組成物を作製した。
Figure 2005162962
Figure 2005162962
Figure 2005162962
Figure 2005162962
尚、活性光線硬化型組成物に用いた各素材を下記に示す。
〔光重合性化合物〕
〈脂環式エポキシ化合物〉
セロキサイド2021P:ダイセル化学工業社製
〈エポキシ化大豆油〉
Vf7010:Vikoflex7010(ATOFINA社製)
〈オキセタン化合物〉
OXT−221:東亞合成社製
〔光酸発生剤〕
I−250:イルガキュア250 チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製
UVI6992:ダウ・ケミカル社製 プロピオンカーボネート50%液
〔光ラジカル発生剤〕
I−184:イルガキュア184 チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製
上記により得られた活性光線硬化型組成物を用い以下の方法によって、塗膜を形成した後、硬化させた。
得られた活性光線硬化型組成物を合成紙(ユポ・コーポレーション(株)社製の合成紙ユポFGS)に膜厚が3μmになるように塗布した後、800mJ/cm2の紫外線をメタルハライドランプにより1秒以内で照射し、硬化物を得た。
《粘度の測定》
活性光線硬化型組成物の粘度は、25℃、せん断速度1000s-1時の粘度を測定した。
《硬化物の評価方法》
得られた硬化物の物理的特性を下記に示す試験で評価した。
1)鉛筆引っかき試験:JIS K 5400に従って、各硬化物の鉛筆引っかき値鉛筆硬度を測定した。
2)基盤目テープ剥離残留付着率試験:JIS K 5400の碁盤目試験で得た硬化組成物試料に粘着テープ(スコッチ#250、住友スリーエム製)を張り合わせて2kgのローラーで1往復圧着した後、一気に剥がし、残留している碁盤目状の試料の数を付着残留率として評価した。
3)柔軟性の評価:硬化組成物を合成紙(ユポ・コーポレーション(株)社製の合成紙ユポFGS)に膜厚が30μmになるように塗布した後、800mJ/cm2の紫外線をメタルハライドランプにより1秒以内で照射し、硬化物を得た。得られた硬化膜をJIS K 5600に則り耐屈曲性として評価した。
評価結果を表5に示す。
Figure 2005162962
表5より、本発明の試料は、膜硬度が高く、且つ、密着性及び柔軟性に優れていることが判る。
実施例2
《インク組成》
分散剤(PB822 味の素ファインテクノ社製)を1質量部と、表3に記載の各光重合性化合物をステンレスビーカーに入れ、65℃のホットプレート上で加熱しながら1時間かけて撹拌、混合して溶解させた。次いで、この溶液に各顔料を添加した後、直径1mmのジルコニアビーズ200gと共にポリ瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて2時間分散処理を行った。次いで、ジルコニアビーズを取り除き、各光重合開始剤、塩基性化合物、界面活性剤等の各種添加剤を表3に記載の組み合わせで添加し、これをプリンター目詰まり防止のため0.8μmメンブランフィルターで濾過して、インク組成物セットを調製した。なお、インク粘度はオキセタン環を有する化合物とエポキシ化合物の添加量を調整することで、20mPa・s〜30mPa・sになるようにした。
Figure 2005162962
Figure 2005162962
尚、硬化組成物インクに用いた各色顔料及び素材を以下に示す。
〔顔料〕
K(黒):CI Pigment Black 7
C(シアン):CI Pigment Blue 15:3
M(マゼンタ):CI pigment Red 57:1
Y(イエロー):CI pigment Yellow 13
W(白):酸化チタン(アナターゼ型、粒径0.2μm)
〔界面活性剤〕
F178k:メガファックスF178k パーフルオロアルキル基含有アクリルオリゴマー(大日本インキ化学工業社製)
F1405:メガファックスF1405 パーフルオロアルキル基含有エチレンオキサイド付加物(大日本インキ化学工業社製)
〔相溶化剤〕
R100:ハリタックR100(ロジン変性マレイン酸樹脂 播磨化学社製)
145P:ハリタック145P(ロジン変性マレイン酸樹脂 播磨化学社製)
〔分散剤〕
PB822:味の素ファインテクノ社製
〔その他〕
*1:N−エチルジエタノールアミン(塩基性化合物)
*2:トリブチルアミン(塩基性化合物)
〔可塑剤〕
W−1000:大日本インキ化学工業株式会社製
W−240:大日本インキ化学工業株式会社製
W−242:大日本インキ化学工業株式会社製
W−280:大日本インキ化学工業株式会社製
DBP:大日本インキ化学工業株式会社製
DOP:大日本インキ化学工業株式会社製
DBMP:ジェイプラス株式会社製
D610A:ジェイプラス株式会社製
DINA:ジェイプラス株式会社製
DIDA:ジェイプラス株式会社製
《インクジェット画像形成方法》
ピエゾ型インクジェットノズルを備えた図1に記載の構成からなるインクジェット記録装置(但し、淡色のLy、Lm、Lc、Lkのインクヘッドは使用せず)に、上記調製した各硬化組成物インクを装填し、巾600mm、長さ20mの長尺の各記録材料へ、下記の画像記録を連続して行った。インク供給系は、インクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドからなり、前室タンクからヘッド部分まで断熱して50℃の加温を行った。なお、各硬化組成物インクの粘度にあわせてヘッド部を加温し、2〜15plの液滴量のマルチサイズドットを720×720dpi(dpiは2.54cm当たりのドット数を表す。)の解像度で吐出できるよう駆動して、上記記載の硬化組成物インクを連続吐出した。また、記録材料は面ヒーターにより50℃に加温した。着弾した後、キャリッジ両脇の照射光源A:高圧水銀ランプVZero085(INTEGRATION TECHNOLOGY社製)または、照射光源B:メタルハライドランプ(日本電池社製 MAL400NL 電力=3kW・hr 120W/cm)により瞬時(着弾後0.5秒未満)に硬化させた。画像記録後に、総インク膜厚を測定したところ、2.3〜13μmの範囲であった。なお、インクジェット画像の形成は、上記方法に従って、30℃、80%RHの環境下で印字を行った。
なお、各照射光源の照度は、岩崎電機社製のUVPF−A1を用いて、254nmの積算照度を測定した。
また、記載の各記録材料の略称の詳細は、以下の通りである。
ユポFGS:ユポコーポレーション社製合成紙ユポFGS
PVC:polyvinyl chloride
〈射出性の評価〉
連続でインクを30分間吐出させた後、インク欠の状況を目視にて評価した。
◎:欠がなく、良好なレベル
○:欠がわずかにあるが、問題の無いレベル
△:欠があり、画質に影響を与えるレベル
×:欠が多発し、許容できないレベル。
《インクジェット記録画像の評価》
上記画像形成方法で記録した各画像について、下記の各評価を行った。
〈文字品質〉
目標濃度で6ポイントMS明朝体文字を印字し、文字のガサツキをルーペで拡大評価し、下記の基準に則り文字品質の評価を行った。
◎:ガサツキなし
○:僅かにガサツキが見える
△:ガサツキが見えるが、文字として判別でき、ギリギリ使えるレベル
×:ガサツキがひどく、文字がかすれていて使えないレベル。
〈色混じり(滲み、皺)〉
720dpiで、Y、M、C、K各色1ドットが隣り合うように印字し、隣り合う各色ドットをルーペで拡大し、滲み及び皺の具合を目視観察し、下記の基準に則り色混じりの評価を行った。
◎:隣り合うドット形状が真円を保ち、滲みがない
○:隣り合うドット形状はほぼ真円を保ち、ほとんど滲みがない
△:隣り合うドットが少し滲んでいてドット形状が少しくずれているが、ギリギリ使えるレベル
×:隣り合うドットが滲んで混じりあっており、また、重なり部に皺の発生があり、使えないレベル。
評価結果を表8に示す。
Figure 2005162962
表8の結果より、本発明の試料は、射出性が向上し、かつ、画質も向上していることが判る。本発明の試料は、環境の違いによらず、良好な硬化性を示すことが判る。
インクジェット記録装置の要部の構成を示す正面図である。 インクジェット記録装置の要部の構成の他の一例を示す上面図である。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
2 ヘッドキャリッジ
3 インクジェット記録ヘッド
31 インク吐出口
4 照射手段
5 プラテン部
6 ガイド部材
7 蛇腹構造
P 記録材料

Claims (18)

  1. 光重合性化合物としてラジカル重合性モノマーを含有し、かつ、可塑剤を含有することを特徴とする活性光線硬化型組成物。
  2. 光重合性化合物としてオキセタン環を有する化合物及びエポキシ化合物を含有し、かつ、可塑剤を含有することを特徴とする活性光線硬化型組成物。
  3. 前記オキセタン環を有する化合物が、2置換オキセタン化合物であることを特徴とする請求項2に記載の活性光線硬化型組成物。
  4. 前記エポキシ化合物が、エポキシ化脂肪酸エステルまたはエポキシ化脂肪酸グリセライドであることを特徴とする請求項2又は3に記載の活性光線硬化型組成物。
  5. 前記エポキシ化合物が、脂環式エポキシ化合物であることを特徴とする請求項2又は3に記載の活性光線硬化型組成物。
  6. 前記脂環式エポキシ化合物が、下記一般式(A)で表される化合物であることを特徴とする請求項5に記載の活性光線硬化型組成物。
    Figure 2005162962
    〔式中、R100は置換基を表し、m0は0〜2を表す。r0は1〜3を表す。L0は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr0+1価の連結基または単結合を表す。〕
  7. 前記一般式(A)で表される脂環式エポキシ化合物が、下記一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)で表される脂環式エポキシ化合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項6記載の活性光線硬化型組成物。
    Figure 2005162962
    〔式中、R101は置換基を表し、m1は0〜2を表す。r1は1〜3を表す。L1は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr1+1価の連結基または単結合を表す。〕
    Figure 2005162962
    〔式中、R102は置換基を表し、m2は0〜2を表す。r2は1〜3を表す。L2は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr2+1価の連結基または単結合を表す。〕
    Figure 2005162962
    〔式中、R200はオキシラン環のα、β位以外の脂肪族基を表し、m3は0〜2を表す。X1は−(CH2n0−または−(O)n0−を表し、n0は0または1を表す。p1、q1はそれぞれ0または1を表し同時に0となることはない。r3は1〜3を表す。L3は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr3+1価の分岐構造を有する連結基または単結合を表す。〕
    Figure 2005162962
    〔式中、R201はオキシラン環のα、β位以外の脂肪族基を表し、m4は0〜2を表す。X2は−(CH2n1−または−(O)n1−を表し、n1は0または1を表す。p2、q2はそれぞれ0または1を表し同時に0となることはない。r4は1〜3を表す。L4は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数1〜15のr4+1価の分岐構造を有する連結基または単結合を表す。〕
  8. 前記可塑剤の粘度が、100mPa・s以下であることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の活性光線硬化型組成物。
  9. 前記可塑剤の添加量が、5質量%以上50質量%以下であることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の活性光線硬化型組成物。
  10. 前記可塑剤が、トリメリット酸系可塑剤、ピロメリット酸エステル系可塑剤、アゼライン酸エステル系可塑剤、セバチン酸エステル系可塑剤、マレイン酸エステル系可塑剤、フマル酸エステル系可塑剤、イタコン酸エステル系可塑剤、オレイン酸エステル系可塑剤、リシノール酸エステル系可塑剤、ステアリン酸エステル系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤又はリン酸エステル系可塑剤から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の活性光線硬化型組成物。
  11. 前記可塑剤が、フタル酸エステル系可塑剤であることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の活性光線硬化型組成物。
  12. 前記可塑剤が、アジピン酸エステル系可塑剤であることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の活性光線硬化型組成物。
  13. 25℃における粘度が7〜40mPa・sであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の活性光線硬化型組成物。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の活性光線硬化型組成物が、顔料を含有することを特徴とする活性光線硬化型インク。
  15. インクジェット記録ヘッドより、請求項14に記載の活性光線硬化型インクを記録材料上に噴射し、該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該活性光線硬化型インクが着弾した後、0.001〜1.0秒の間に活性光線を照射することを特徴とする画像形成方法。
  16. インクジェット記録ヘッドより、請求項14に記載の活性光線硬化型インクを記録材料上に噴射して該記録材料上に印刷を行う画像形成方法であって、該インクジェット記録ヘッドの各ノズルより吐出する最小インク液滴量が、2〜15plであることを特徴とする画像形成方法。
  17. 請求項15又は16に記載の画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置であって、活性光線硬化型インク及び記録ヘッドを35〜100℃に加熱した後、吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
  18. 請求項15又は16に記載の画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置であって、35〜60℃に加温した記録媒体に、吐出することを特徴とするインクジェット記録装置。
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