JP2005239808A - インクジェット記録用インク - Google Patents

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Abstract

【課題】 保存安定性に優れた活性光線硬化型インクジェット記録用インクを提供することにある。
【解決手段】 カチオン重合性モノマー、開始剤および顔料を含有する活性光線硬化型インクジェット記録用インクであって、カールフィッシャー法による測定含水率が1.50〜5.00質量%で、かつ顔料のJIS K5101に規定されるpHが4〜10であることを特徴とする活性光線硬化型インクジェット記録用インク。
【選択図】 なし

Description

本発明は、保存安定性に優れた活性光線硬化型インクジェット記録用インクに関する。
近年、インクジェット記録方式は簡便・安価に画像を作成出来るため、写真、各種印刷、マーキング、カラーフィルター等の特殊印刷など、様々な印刷分野に応用されてきている。特に微細なドットを出射、制御する記録装置や、色再現域、耐久性、出射適性等を改善したインク及びインクの吸収性、色材の発色性、表面光沢などを飛躍的に向上させた専用紙を用い、銀塩写真に匹敵する画質を得ることも可能となっている。今日のインクジェット記録方式の画質向上は、記録装置、インク、専用紙の全てが揃って初めて達成されている。
しかしながら、専用紙を必要とするインクジェットシステムは、記録媒体が制限されること、記録媒体のコストアップが問題となる。そこで、専用紙と異なる被転写媒体へインクジェット方式により記録する試みが多数なされている。具体的には、室温で固形のワックスインクを用いる相変化インクジェット方式、速乾性の有機溶剤を主体としたインクを用いるソルベント系インクジェット方式や、記録後紫外線(UV)光により架橋させるUVインクジェット方式などである。
中でも、UVインクジェット方式は、ソルベント系インクジェット方式に比べ比較的低臭気であり、速乾性、インク吸収性の無い記録媒体への記録が出来る点で、近年注目されつつあり、例えば、特公平5−54667号、特開平6−200204号、特表2000−504778号において、紫外線硬化型インクジェットインクが開示されている。
例えば、紫外線硬化型インクとしては、アクリル系組成物を中心としたラジカル重合型紫外線硬化型インクとカチオン重合型紫外線硬化型インクがある。ラジカル重合型紫外線硬化型インクは、その重合メカニズム上、酸素が介在した環境では酸素阻害作用を受けるため硬化性が落ちる問題がある。一方、カチオン重合型紫外線硬化型インクは、酸素阻害作用を受けることはないが、重合反応の性質上、分子レベルの水分(湿度)の影響を受け易いといった問題があり、また暗反応が進み易く保存性に問題があった。
カチオン重合性組成物自体については、その硬化性阻害なしに重合性組成物の保存性、安定性を確保するために、重合禁止剤として意図的に水を含有せしめる(含水量をコントロールする)方法が記載されている(特許文献1参照)。これによれば重合性組成物自体の保存性は向上するが、カチオン重合性モノマー、開始剤等の他、顔料、更に種々の添加剤を含有するカチオン重合性の活性線硬化型インクジェットインクの場合には、この技術を適用し含水量の制御を行っても、特に、色材として用いる顔料の種類や性質によって、インク液の保存安定性は大幅に変化するため、そのまま適用することが難しかった。
特開2003−252979号公報
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は保存安定性に優れた活性光線硬化型インクジェット記録用インクを提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成された。
(請求項1)
カチオン重合性モノマー、開始剤および顔料を含有する活性光線硬化型インクジェット記録用インクであって、カールフィッシャー法による測定含水率が1.50〜5.00質量%で、かつ顔料のJIS K5101に規定されるpHが4〜10であることを特徴とする活性光線硬化型インクジェット記録用インク。
(請求項2)
塩基性のアンカー部を有する顔料分散剤を用いて、顔料を分散してなることを特徴とする請求項1に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インク。
(請求項3)
顔料分散剤と顔料の比率が、顔料分散剤/顔料=0.2〜1.0であることを特徴とする請求項2に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インク。
(請求項4)
顔料分散剤以外に塩基性化合物を含有することを特徴とする請求項2または3に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インク。
(請求項5)
カチオン重合性モノマーとして少なくとも1種のオキセタン化合物を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インク。
(請求項6)
カチオン重合性モノマーとして少なくとも1種のオキシラン基を有する化合物を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インク。
本発明により、保存安定性に優れた紫外線硬化型インクジェット記録用インクが得られる。
次に本発明を実施するための最良の形態について説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
以下、本発明を詳細に説明する。
カチオン重合性組成物において、電子供与体である水が、保存中に重合開始剤から発生するカチオンの補足剤として作用するため、重合禁止剤となって架橋を抑制し、安定な保存を可能にすることは知られている。例えば、前記特開2003−252979号公報よれば、カチオン重合性化合物100質量部、カチオン重合開始剤0.1〜20質量部に対して水を1〜10質量%程度含有させる。
しかしながら、本発明の活性線硬化型インクジェットインクにおいては、カチオン重合性モノマー、開始剤等の他、色材である顔料等、インクとして必要な他の添加剤を含有するため、またインクジェットインクが曝される使用条件(保存条件)は、より過酷なため、含水率の制御みでは、インクジェットインクとして充分な保存性・安定性を得ることが出来なかった。本発明者は、活性線硬化型インクジェットインクにおいて、単に含水量のみでなく、顔料表面の性質を反映していると考えられる顔料のpHという因子を同時に制御すべきことをみいだした。
従って、本発明の活性光線硬化型インクジェット記録用インクにおいては、含水率としては、カールフィッシャー法による測定含水率で1.50〜5.00質量%の範囲であるほか、顔料の表面の性質が重要であり、同時にJIS K5101記載の測定法による顔料のpHが4〜10である顔料を用いることがインクジェットインクの保存性を向上させる上で必要なことである。
顔料のpHは、JIS K5101に記載の様に、顔料の水性縣濁液、即ち顔料5gを水100mlに縣濁させた試料のpHを測定する。常温で1分間よく振り混ぜた後、測定する。煮沸することによってpH値が変化しないときは煮沸法を使用し、pH値が大きく変化するときは、常温法を用いる。これらの及びその他の測定の詳細はJIS K5101に準拠する。
インク中の含水率が1.50質量%よりも低いと、インクの保存安定性が低下する。含水率が5.00質量%よりも高いとインクの硬化性が著しく劣ってしまう。特に、画質向上の為、インクが記録材料上に着弾後直ぐにインクを硬化させたい場合には厳しくなる。
また、顔料インクの場合、色材として用いる顔料のpHが4より低いと、インクの保存安定性は、前記の含水率に保ったとしても低下する。pHが10より高い場合は、インクの硬化性そのものが劣化する。顔料のpHとしては5〜8の範囲とすることがより好ましい。
本発明の活性光線硬化型インクジェット記録用インクにおいては、塩基性の顔料分散剤を用い、顔料分散剤と顔料の比率(質量比)が、顔料分散剤/顔料=0.2〜1.0であることが好ましく、0.4〜0.6とすることがより好ましい。特に、(前記の測定により求められる顔料のpHが)酸性の顔料を用いる場合に特に有効である。顔料分散剤と顔料の比率が0.2より小さいと、インクの保存安定性が低下する傾向がある。また顔料分散剤と顔料の比率が1.0より大きいと、インクの硬化性が劣化する。
本発明で好ましく用いることのできる顔料を、以下に列挙する。
C.I Pigment Yellow 1、3、12、13、14、17、42、
74、81、83、87、93、95、109、120、128、138、139、
151、166、180、185
C.I Pigment Orange 16、36、38
C.I Pigment Red 5、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57:1、63:1、101、122、144、146、177、
185
C.I Pigment Violet−19、23
C.I Pigment Blue−15:1、15:3、15:4、18、60、
27、29
C.I Pigment Green−7、36
C.I Pigment White−6、18、21
C.I Pigment Black−7
上記顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。分散媒体は、溶剤または重合性化合物を用いて行うが、本発明に用いる活性光線硬化型インクでは、インク着弾直後に反応・硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残留する溶剤のVOCの問題が生じる。よって、分散媒体は溶剤ではなく重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上好ましい。
顔料の分散は、顔料粒子の平均粒径を0.08〜0.5μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を適宜設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性および硬化感度を維持することができる。
本発明に係るインクにおいては、色材である顔料の濃度としては、インク全体の1質量%乃至10質量%であることが好ましい。
顔料分散剤としては、塩基性のアンカー部を有する高分子分散剤を用いることが好ましい。アンカー部とは、前記顔料表面に吸着する高分子顔料分散剤分子中の部位を表し、本発明においては、特に酸性の顔料を用いる場合に、塩基性のアンカー部を有する高分子分散剤を用いると、インクの保存安定性が改良されるため、好ましい。
また、分岐ポリマーであって、分子中に分岐部分構造を含み、主鎖部にアンカー部を有し、主鎖から分岐した部分構造を側鎖に有する櫛形ポリマーが好ましい。またアンカー部となる塩基性の基を側鎖部分(その末端等)に有する櫛形ポリマーでもよい。
前記アンカー部となる塩基性の基としては、(置換)アミノ基、(置換)第4級アンモニウム塩基等の基である。
本発明に用いる高分子分散剤の概念図を図1に示す。一般式[X−A1−Y−A2−Z]において、A1、A2は固体微粒子に吸着する部分(アンカー部)であり、固体微粒子に吸着する点(吸着点)を少なくとも1つ有していれば、その構造は特に制限はなく、例えば、鎖状、環状、縮合多環状、あるいはそれらの組み合わせで構成される。また、A1、A2は同一でも異なっていても良い。一方、X、Y、Zは、溶媒和して固体微粒子表面から液体中に溶け拡がる高分子鎖部分であり、以下、X及びZをテール部、Yをループ部と称する。テール部、ループ部には、単一のモノマーからなるホモポリマー、複数のモノマーからなるコポリマーが用いられる。
また、本発明に用いる高分子分散剤は、一般式[X−A1−Y−A2−Z]において、ループ部(Y)が存在しない場合を含むが、この場合、一般式[X−A1−A2−Z]と同義となる。さらにまた、本発明に用いる高分子分散剤の特別な一態様として、Yが存在せず、一つのアンカー部に2つのテール部が結合した構造も取り得る。この場合、一般式[X−A3−Z]となる(図2参照)。
本発明に用いる高分子分散剤を構成するA1、A2(以下、A1とA2及び前述のA3を総称してAと称することがある)には、例えば水素結合や酸・塩基相互作用などによって固体粒子表面と吸着相互作用を有する官能基(吸着点)を少なくとも1つ有している。また、A1、A2は同一であっても異なっていても良いが、固体微粒子への吸着性を考慮すると、吸着相互作用を有する官能基(吸着点)として、同じ官能基を有するものが好ましく、また、製造の面からA1、とA2が同一であるものが更に好ましい。
次に、本発明に用いる高分子分散剤を構成するX、Y、Zは、各々異なった化学種で構成されていてもよく、また、少なくとも2つが同じ化学種で構成されていてもよい。かかるテール部及びループ部は、溶媒和して固体微粒子表面から液体中に溶け拡がる部分であるため、固体微粒子を分散させる溶媒に親和性を有する高分子鎖が用いられる。かかる溶媒に親和性を有するテール部及びループ部を構成する高分子鎖は、かかる高分子鎖の溶解度パラメータδpと、分散媒となるカチオン重合性化合物乃至溶媒の溶解度パラメータδsが好ましくは|δp−δs|<8J1/2cm3/2、更に好ましくは|δp−δs|<6J1/2cm3/2、特に更に好ましくは|δp−δs|<4J1/2cm3/2を満たす範囲において選択される。
溶解度パラメータは、例えば、J.Brandrup and E.H.Immergut,Polymer Handbook Third Edition,John Wiley & Sons,1989に記載されている。あるいは、例えば、D.W.Van Krevelen,Properties of Polymers,Elsevier,1976に記載されている方法で計算される。分散媒となるカチオン重合性化合物乃至溶媒が単一でない場合や、高分子分散剤の高分子鎖がコポリマーの場合は、構成成分(分散媒が混合系の場合は用いるカチオン重合性化合物乃至溶媒分子、コポリマーの場合は重合体を構成するモノマー単位)の少なくともいずれかが上記の関係を満たす範囲で選択される。また、分散媒が混合系の場合は好ましくは、最も存在量(質量%)の多い分散媒の分子が選択され、高分子鎖がコポリマーの場合は好ましくは、最も存在量(質量%)の多いモノマー単位が選択される。
本発明に用いる高分子分散剤の全体としての数平均分子量は、1000以上が好ましく、2000以上が更に好ましく、3000以上が特に好ましい。また、50000以下が好ましく、30000以下が更に好ましく、20000以下が特に好ましい。
本発明に用いる、一般式[X−A1−Y−A2−Z]で表される高分子分散剤の製造方法は特に制限はないが、例えば、リビングアニオン重合、リビングカチオン重合、リビングラジカル重合などを用いて、X、A1、Y、A2、Zの各ユニットを逐次的に重合して合成することができる(方法1)。また、多官能性末端基を有するアンカー部の前駆体、1官能性末端基を有するテール部の前駆体、ならびに2官能性末端基を有するループ部の前駆体を用いて合成することもできる(方法2)。
方法2によって本発明の一般式[X−A1−Y−A2−Z]なる構造を実現する為には、それぞれ構成単位を理論組成比の0.9〜1.1倍の範囲で反応させて得ることができる。通常はこの反応における仕込み組成比により目的とする構造を平均的に有する高分子分散剤が得られるが、更に好ましくは、各構成単位の数平均分子量及び組成比から合算して得られた高分子分散剤の理論平均分子量に対して、実際に測定した数平均分子量Mnが0.7倍から1.5倍の範囲にあり、かつ、実際に測定した質量平均分子量MwがMw/Mnが4以下となる様に反応を行う。かかる範囲外では、[X−A1−Y−A2−Z]の含有量が不十分となり、本発明の効果を十分に得ることができない場合がある。
かかるX、Y、Z、A1、A2の化学構造は、分散対象となる固体微粒子の種類、分散媒(例えばカチオン重合性化合物等インク成分)の種類に依存し、一概に限定することはできないが、例えば、方法2において多官能性末端基としてイソシアネート基を含むアンカー部の前駆体を用いた場合、1価のOH基含有オリゴマーや高分子をテール部の前駆体として用いることができる。具体的には、例えば、ポリエーテルグリコール、ポリエステルグリコール、ポリカーボネートグリコール、ポリオレフィングリコール等の片末端水酸基が、アシル基等でエステル化されたものがあげられる。
また、高分子ジオールがループ部の前駆体として例示され、具体的には、ポリエーテルグリコール、ポリエステルグリコール、ポリカーボネートグリコール、ポリオレフィングリコール等、及びこれら2種類以上の混合物があげられる。これらのうち、ポリオレフィングリコールが好ましく、なかでもポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコールが更に好ましい。
本発明に用いるまた別の高分子分散剤の概念図は図3に示すような分子構造をした櫛型共重合体からなる。図3中、RはOH基、アミン基、アミノ基、第4級アンモニウム塩基等の塩基性官能基を表す。また、塩基性官能基が主鎖骨格中に含まれる構造であってもよい。
図3で、ギザギザで示される主鎖(アンカー部)およびひも状に示される側鎖(高分子鎖部)はビニル系化合物の共重合体または重合体、あるいはポリエステル化合物等のマクロマーあるいはポリマーである。このタイプの高分子分散剤の製造方法についても特に制限はないが、例えば、高分子分散剤の側鎖(高分子鎖部)に分子末端官能基(OH基、アミン基、アミノ基、第4級アンモニウム塩基等の塩基性官能基)をアシル基等を有する化合物で化学修飾(エステル化、アミド化等)する方法等がある。
本発明に用いるこのタイプの高分子分散剤の分子量(Mw)は約1万から100万であることが好ましく、5万から50万程度であることがより好ましく、約2万から10万がさらに好ましい。
高分子分散剤の添加量は、質量比で顔料分散剤/顔料=0.2〜1.0であることが好ましく、0.4〜0.6であることが好ましい。
〔例示化合物1〕
窒素雰囲気下、トリレンジイソシアネートの三量体(三菱化学(株)製マイテックGP770A、樹脂固形分49質量%、酢酸ブチル溶液、NCO含量7.8質量%、数平均分子量1080、分子当たり平均NCO基4.1個)440g、触媒としてジブチルチンジオクトエート1.1g、溶媒として十分に脱水したPGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)912gを仕込み、70℃30分加熱溶解した。ついで攪拌下に片末端がブタノイル基となっている数平均分子量2000のポリエチレングリコール400gを加え、NCO基含量が理論残存量の1.5質量%になるまで70℃2時間反応を行った。
ついで数平均分子量1000のポリプロピレングリコール(三洋化成(株)製、サンニックスPP−1000)100gを加え、NCO基含量が理論残存量の1.0質量%になるまで80℃2時間反応を行った。ついでn−プロパノール(PrOH)9.5gを加え、NCO基含量が理論残存量の0.6質量%になるまで40℃1.5時間反応を行った。最後にアミノプロピルイミダゾール(API)32.5gを加え、40℃1時間反応を行い、残存する全てのNCO基を反応させ、固形分濃度40質量%の分散剤溶液を得た。この分散剤溶液の粘度は1730mPa/secであった。この分散剤のポリスチレン換算数平均分子量は7800、Mw/Mn=3.5であった。
例示化合物1の高分子分散剤は、一般式[X−A1−Y−A2−Z]においてA1=A2、且つX=Zのケースに相当し、A1及びA2の前駆体:トリレンジイソシアネートの三量体にAPIが付加した構成単位、X及びZの前駆体:ブタノイル基であるポリエチレングリコール、Yの前駆体:ポリプロピレングリコールである。反応に付与した各組成のモル比はA1:X:Y=2:2:1であり、上記一般式の構造に対応する。
〔例示化合物2〕
例示化合物1において、添加するブタノイル基となっている数平均分子量2000のポリエチレングリコールを800gとし、サンニックスPP−1000を添加せず、固形分濃度40質量%となる様にPGMEAの量を調節する事の他は例示化合物1と同様にして分散剤溶液を得た。この分散剤のポリスチレン換算数平均分子量は6200、Mw/Mn=3.2であった。例示化合物2の高分子分散剤は、一般式[X−A3−X]に相当し、A3の前駆体:トリレンジイソシアネートの三量体にAPIが付加した構成単位、Xの前駆体:ブタノイル基であるポリエチレングリコールである。反応に付与した各組成のモル比はA3:X=1:2であり、上記一般式の構造に対応する。
〔例示化合物3〕
ステアリン酸(101.4g)、およびカプロラクトン(43.90g)を、チタン(IV)ブチレート触媒(0.28g)の存在下において170℃で窒素雰囲気下で6時間攪拌した。分子量20,000のポリエチレンイミン(11.10g)を混合物に添加し、120℃で窒素雰囲気下で6時間攪拌して、複数個の塩基性官能基を主鎖(アンカー部)に有し、分子側鎖(高分子鎖部)に複数個の水酸基を有する櫛型共重合体を得た。このようにして得た共重合体を十分に脱水したPGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)900gに、70℃30分加熱溶解した。ついで攪拌、冷却下で、ペンタン酸クロライド18gを30分かけて滴下高分子分散剤を得た。
本発明で用いることのできる顔料分散剤の具体例としては、その他に、Avecia社製ソルスパース9000、同17000、同18000、同19000、同20000、同24000SC、同24000GR、同28000、同32000、味の素ファインテクノ社製アジスパーPB821、同PB822、楠本化成社製PLAAD ED214、同ED251、DISPARLON DA−325、同DA−234、EFKA社製EFKA−5207、同5244、同6220、同6225、BYK−Chemie社製Disperbyk−161、同162、同163、同164、同166、同182、同2000、同2001、同2050、同2150等が挙げられる。また、顔料分散剤と併せて顔料誘導体(シナジスト)を用いることができる、顔料誘導体の具体例としては、Avecia社製ソルスパース5000、同12000、同22000、EFKA社製EFKA−6746、同6750等が挙げられる。
また、本発明の活性光線硬化型インクジェット記録用インクは、顔料分散剤以外に塩基性化合物を含有することが好ましい。
塩基性化合物は、ルイス酸、ブレンステッド酸を中和する化合物であり、例えば下記の物質があげられる。
塩基性化合物としては、有機化合物のルイス塩基があり、具体的な例としては、分子中にエステル結合を有する化合物、エーテル結合を有する化合物、ウレタン結合を有する化合物、カーボネート結合を有する化合物、第一アミン、第二アミン、第三アミンやエタノールアミン等のヒドロキシルアミン、第一ホスフィン、第二ホスフィン、第三ホスフィン、ピリジル基、N−置換イミダゾリル基、N−置換インダゾリル基、ニトリル基、アジド基、N−置換イミノ基、N,N−置換アミノ基、N,N−置換アミノオキシ基、N,N,N−置換ヒドラジノ基、ニトロソ基、ニトロ基、ニトロオキシ基、カルボニル基、チオカルボニル基、アルコキシ基、アルキルオキシカルボニル基、N,N−置換カルバモイル基、チオアルコキシ基、置換スルフィニル基、置換スルホニル基、置換スルホン酸基等を有する化合物が挙げられる。
より具体的には、例えば、脂肪族ポリアミン類〔アルキレンジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)、ポリアルキレン(アルキレンの炭素数2〜6)ポリアミン(ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン等)、アルキル又はヒドロキシアルキルアミン化合物(アルキル(炭素数1〜3)アミノプロピルアミン、アミノエチルエタノールアミン、メチルイミノビスプロピルアミン等)、芳香族含有脂肪族アミン類(キシリレンジアミン、テトラクロルパラキシリレンジアミン等)等〕、脂環又は複素環含有脂肪族アミン(N−アミノエチルピペラジン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、イホロンジアミン、水添メチレンジアニリン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンテカン等)、芳香族ポリアミン(メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、トルエンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジエチルジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジジン、4,4′−ビス(o−トルイジン)、チオジアニリン、ジアニシジン、メチレンビス(o−クロロアニリン)、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン、ジアミノジトリルスルホン、2,6−ジアミノピリジン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、4−メトキシ−6−メチル−m−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジフェニルメタン等)、ポリアミドポリアミン(上記ポリアミン類とダイマー酸との縮合物)、ベンゾグアナミン又はアルキルグアナミン又はその変性物、ジシアンジアミド、ジシアンジアミド変性物(味の素(株)製アミキュアAH−154、アミキュアAH−162等)、微粉ジシアンジアミド(味の素(株)製アミキュアAH−150等)、イミダゾール類[イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等]、ピリジン、キノリン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、トリス(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール等、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7、リン酸化合物(トリアルキルホスフィン、トリアルキルホスフィンオキシド、トリフェニルホスフィン誘導体、ホスホンアミド類等)、等が挙げられる。
また、アミンアダクト体(味の素(株)製アミキュアPN−23、アミキュアMY−24、アミキュアPN−D、アミキュアMY−D、アミキュアPN−HアミキュアMY−H等)、イミダゾール/エポキシアダクト体(旭化成工業(株)製NOVACURE HX−3155、NOVACURE HX−3721、NOVACURE HX−3722、NOVACURE HX−3748、NOVACURE HX−3088、NOVACURE HX−3741、NOVACURE HX−3742、NOVACURE HX−3891、NOVACUREHX−3613、NOVACURE HX−3921HP、NOVACUREHX−3741HP等)、ケチミン、有機酸ヒドラジド(味の素(株)製アミキュアVDH、アミキュアUDH、アミキュアLDH)、ポリアミノウレア(富士化成工業(株)製フジキュアーFXE−1000、フジキュアーFXR−1030等)アミンイミド、これらの変性物物質等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用しても良い。
一方、塩基性化合物として、無機化合物のルイス塩基があり、具体的な例としては、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、苛性カリ、苛性ソーダ、カルボン酸ナトリウム塩、カルボン酸カリウム塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられる。また、ジシアンジアミド、アミンアダクト体、イミダゾール/エポキシアダクト体、ケチミン、有機酸ヒドラジド、アミンイミド等の活性光線及び/又は加熱により塩基性を発現する潜在性塩基発生剤なども用いることができる。
本発明の活性光線硬化型インクジェット記録用インクにおける塩基性化合物の含有量は、0.01〜5質量%が好ましく、0.05〜1質量%がより好ましい。
含水率および顔料のpHを上記の範囲内に調整した活性光線硬化型インクを用いることで、インクの保存環境(温度・湿度)に左右されずに、安定に高精細な画像を形成することが可能となる。また、インク容器から記録ヘッドまでのインク供給系を密閉系とすることが本発明の効果をより奏する点で好ましい。
本発明に係わるインクジェット記録用インクには、カチオン重合性モノマーとして、オキセタン化合物が、またオキシラン環を有する化合物が用いられる。
カチオン重合性モノマーとして、オキセタン化合物を含有する場合には、インクの含水率のほか顔料pHの制御が特に有効である。オキセタン化合物とオキシラン基を有する化合物を併用する場合には、更に有効である。
開始剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編・「イメージング用有機材料」・ぶんしん出版(1993年)・187〜192ページ参照、技術情報協会・「光硬化技術」・2001年、に紹介されている光酸発生剤)。本発明に好適な化合物の例を以下に挙げる。第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C654 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CF3SO3 -塩を挙げることができる。オニウム化合物の具体的な例を以下に示す。
Figure 2005239808
第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができる。具体的な化合物を以下に例示する。
Figure 2005239808
第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができる。以下に具体的な化合物を例示する。
Figure 2005239808
第4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
Figure 2005239808
本発明のインクは、特開平8−248561号、同9−34106号を始めとして、既に公知となっている活性光線の照射で発生した酸により新たに酸を発生する酸増殖剤を含有することが好ましい。酸増殖剤を用いることで、更なる吐出安定性向上を可能とする。
次に、本発明のインクに用いられるオキセタン化合物について説明する。
オキセタン化合物は、オキセタン環を有する化合物のことであり、例えば、特開2001−220526、同2001−310937に紹介されているような公知のあらゆるオキセタン化合物を使用できる。
オキセタン環を5個以上有する化合物を使用すると、組成物の粘度が高くなるため、取扱いが困難になったり、又組成物のガラス転移温度が高くなるため、得られる硬化物の粘着性が十分でなくなってしまう。本発明で使用するオキセタン環を有する化合物は、オキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。
1個のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(1)で示される化合物等が挙げられる。
Figure 2005239808
式(1)において、R1は水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基或いはブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基又はチエニル基である。R2はメチル基、エチル基、プロピル基或いはブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基或いは3−ブテニル基等の炭素数2〜6個のアルケニル基、フェニル基、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基或いはフェノキシエチル基等の芳香環を有する基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基或いはブチルカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルキルカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基或いはブトキシカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルコキシカルボニル基、又はエチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基或いはペンチルカルバモイル基等の炭素数2〜6個のN−アルキルカルバモイル基等である。
次に、2個のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(2)で示される化合物等が挙げられる。
Figure 2005239808
式(2)において、R1は、前記一般式(1)におけるものと同様の基である。R3は、例えば、エチレン基、プロピレン基或いはブチレン基等の線状或いは分枝状アルキレン基、ポリ(エチレンオキシ)基或いはポリ(プロピレンオキシ)基等の線状或いは分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基、プロペニレン基、メチルプロペニレン基或いはブテニレン基等の線状或いは分枝状不飽和炭化水素基、カルボニル基、カルボニル基を含むアルキレン基、カルボキシル基を含むアルキレン基、又はカルバモイル基を含むアルキレン基等である。又、R3は下記一般式(3)、(4)及び(5)で示される基から選択される多価基とすることもできる。
Figure 2005239808
式(3)において、R4は水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基或いはブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基或いはブトキシ基等の炭素数1〜4個のアルコキシ基、塩素原子或いは臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、又はカルバモイル基である。
Figure 2005239808
式(4)において、R5は酸素原子、硫黄原子、メチレン基、NH、SO、SO2、C(CF32又はC(CH32である。
Figure 2005239808
式(5)において、R6はメチル基、エチル基、プロピル基或いはブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、又はアリール基である。nは0〜2000の整数である。R7はメチル基、エチル基、プロピル基或いはブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、又はアリール基である。R7は下記一般式(6)で示される基から選択される基とすることもできる。
Figure 2005239808
式(6)において、R8はメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、又はアリール基である。mは0〜100の整数である。2個のオキセタン環を有する化合物の具体例としては、下記化合物等が挙げられる。
Figure 2005239808
例示化合物1は式(2)において、R1がエチル基、R3がカルボキシル基である化合物である。例示化合物2は式(2)において、R1がエチル基、R3が式(5)でR6及びR7がメチル基、nが1である化合物である。2個のオキセタン環を有する化合物において、上記した化合物以外の好ましい例としては、下記一般式(7)で示される化合物がある。式(7)において、R1は前記一般式(1)におけるものと同様の基である。
Figure 2005239808
3〜4個のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(8)で示される化合物等が挙げられる。
Figure 2005239808
式(8)において、R1は前記一般式(1)におけるものと同様の基である。R9は、例えば、下記A〜Cで示される基等の炭素数1〜12の分枝状アルキレン基、下記Dで示される基等の分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基又は下記Eで示される基等の分枝状ポリシロキシ基等が挙げられる。jは3又は4である。
Figure 2005239808
上記Aにおいて、R10はメチル基、エチル基又はプロピル基等の低級アルキル基である。又、上記Dにおいて、pは1〜10である。
3〜4個のオキセタン環を有する化合物の具体例としては、例示化合物3が挙げられる。
Figure 2005239808
更に、上記した以外の1〜4個のオキセタン環を有する化合物の例としては、下記一般式(9)で示される化合物がある。
Figure 2005239808
式(9)において、R8は式(6)におけるものと同様の基である。R11はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基又はトリアルキルシリル基であり、rは1〜4である。
本発明で使用するオキセタン化合物の好ましい具体例としては、以下に示す例示化合物4〜6がある。
Figure 2005239808
上記オキセタン環を有する化合物の製造方法は特に限定されず、従来知られた方法に従えばよく、例えば、パティソン(D.B.Pattison,J.Am.Chem.Soc.,3455,79(1957))が開示している、ジオールからのオキセタン環合成法等がある。又、これら以外にも、分子量1000〜5000程度の高分子量を有する、1〜4個のオキセタン環を有する化合物も挙げられる。これらの例として、例えば、以下の化合物が挙げられる。
Figure 2005239808
本発明においては、カチオン重合性モノマーとして少なくとも1種のオキシラン基を有する化合物を含有するを前記オキセタン化合物と共に用いることが好ましい。これらのオキセタン化合物を、前記オキシラン基を有する化合物に併用することで、より高感度となり、かつ、保存性の向上効果が得られる。
オキシラン環を有する化合物(エポキシ化合物)としては芳香族エポキシド、脂環式エポキシドがあり、これらのの中で、芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジまたはポリグリシジルエーテルであり、例えば、ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、ならびにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセンまたはシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイドまたはシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテルまたは1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
本発明に係るインクには、上記説明した以外に様々な添加剤を用いることができる。例えば、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類を添加することが出来る。また、ラジカル重合性モノマーと開始剤を組み合わせ、ラジカル・カチオンのハイブリッド型硬化インクとすることも可能である。
本発明の画像形成方法においては、インクをインクジェット記録方式により記録材料上に吐出、描画し、次いで紫外線などの活性光線を照射することで、インクを硬化して画像形成する。
インクの吐出条件としては、記録ヘッド及びインクを35〜100℃に加熱し、吐出することが吐出安定性の点で好ましい。活性光線硬化型インクは、温度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴吐出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を上げながらその温度を一定に保つことが必要である。インク温度の制御幅としては、設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。
本発明において、インクが着弾し、活性光線照射して硬化した後の総インク膜厚が、2〜20μmであることが好ましい。ここで「総インク膜厚」とは記録材料に描画されたインクの膜厚の最大値を意味し、単色でも、それ以外の2色重ね(2次色)、3色重ね(3次色)、4色重ね(白インクベースなど)のインクジェット記録方式で記録を行った場合でも総インク膜厚の意味するところは同様である。スクリーン印刷分野の活性光線硬化型インクジェット記録では、総インク膜厚が20μmを越えているのが現状であるが、記録材料が薄いプラスチック材料であることが多い軟包装印刷分野では、記録材料のカール・しわの問題だけでなく、印刷物全体のこし・質感が変わってしまうという問題が有るため使えない。
また、本発明では、各ノズルより吐出する液滴量が2〜15plであることが好ましい。高精細画像を形成するためには、液滴量がこの範囲であることが必要であるが、この液滴量で吐出する場合、前述したように吐出安定性が特に厳しくなる。
本発明の画像記録方法においては、発生光線の照射条件として、インク着弾後0.001〜2.0秒の間に活性光線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001〜1.0秒である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングができるだけ早いことが特に重要となる。
活性光線の照射方法として、その基本的な方法が特開昭60−132767号に開示されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射はインク着弾後、一定時間を置いて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許第6,145,979号では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明の画像形成方法においては、これらのいずれの照射方法も用いることができる。
また、活性光線を照射を2段階に分け、まずインク着弾後0.001〜2.0秒の間に前述の方法で活性光線を照射し、且つ全印字終了後、更に活性光線を照射する方法も好ましい態様の1つである。活性光線の照射を2段階に分けることで、よりインク硬化の際に起こる記録材料の収縮を抑えることが可能となる。
本発明の画像形成方法においては、インク組成物をインクジェット記録方式により記録材料上に吐出、描画し、次いで紫外線などの活性光線を照射し、且つインクを加熱することで、インクを硬化することが、高精細画像を形成する上で好ましい。
次に、本発明に係るインクジェット記録装置の一例を具体的に説明する。
図4は本発明で用いることのできる加熱手段を有するインクジェットプリンタの全体の斜視図、図5はインクジェット記録ヘッドと光ファイバーの先端との位置関係及びヒートプレートとの位置関係を示す概略平面図、図6はインクジェット記録ヘッドと光ファイバーの先端との位置関係及びヒートプレートの位置関係を示す概略正面図である。
図4に示すように、インクジェットプリンタ1は、プリンタ本体2の上方位置に配置され、印刷媒体である記録材料3をセットする給紙部4と、この給紙部4にセットされた記録材料3をインクジェット記録ヘッド5の副走査方向(用紙搬送方向と同一方向)に所定速度で搬送する図示しない用紙搬送手段と、この用紙搬送手段により搬送される記録材料3に印刷を施すインクジェット記録ヘッド5と、このインクジェット記録ヘッド5の噴射するカチオン重合型の活性光線硬化型のインクの着弾位置に、活性光線として紫外線を照射する紫外線照射装置Aと、着弾した活性光線硬化型のインクを加熱する加熱手段であるヒートプレート9と、インクジェット記録ヘッド5により印刷された記録材料3を排紙する排紙部7とを有する。
インクジェット記録ヘッド5は、シリアルタイプオンデマンド型であり、ヘッド移動手段6のガイドロッド6aに沿って図5の右位置と図5の左位置との間を主走査方向(用紙搬送方向の直交方向)に移動自在に設けられている。図5の左位置では左側の光ファイバー11bが、図5の右位置では右側の光ファイバー11aがそれぞれ記録材料3の印刷領域端の少なくとも外側に位置するように移動範囲が設定されている。インクジェット記録ヘッド5は、インクジェット式の4つのノズルヘッド部8a〜8dを有し、この4つのノズルヘッド部8a〜8dは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のカチオン重合型の活性光線硬化型のインクを記録材料3に対してそれぞれ噴射可能に設けられている。各ノズルヘッド部8a〜8dは噴射データに基づいて噴射タイミングを制御される。
図4において、紫外線照射装置Aは、図示しない紫外線ランプを内蔵し、紫外線を発生する紫外線発生部10と、この紫外線発生部10より発生した紫外線を導く2系統の光ファイバー11a、11bとを有し、この2系統の光ファイバー11a、11bの先端はインクジェット記録ヘッド5の主走査方向の両側位置に固定されている。光ファイバー11a、11bは柔軟で可撓性を有し、インクジェット記録ヘッド5の移動に対応して撓み状態を調節することによってインクジェット記録ヘッド5と共に主走査方向に光ファイバー11a、11bの先端が移動される。
インクジェット記録ヘッド5から噴射された活性光線硬化型のインクの記録材料3への着弾位置と光ファイバー11a、11bの紫外線の照射位置との関係を説明する。図6に示すように、インクジェット記録ヘッド5が右から左方向に移動する場合には、右側の光ファイバー11aが着弾直後の着弾位置をスキャンし、インクジェット記録ヘッド5が左から右方向に移動する場合には、左側の光ファイバー11bが着弾直後の着弾位置をスキャンするように設けられている。つまり、2系統の光ファイバー11a、11bのそれぞれにインクジェット記録ヘッド5の各走査方向の照射を担当させるように配置されている。
ヒートプレート9は、給紙部4の記録材料3を印刷箇所を介して排紙部7に搬送ガイドするガイドプレートの一部として構成され、インクジェット記録ヘッド5の噴射ポイントから搬送下流に亘って配置されている。ヒートプレート9は内部に発熱体を有し、密着する記録材料3に熱を直接伝導させて着弾した活性光線硬化型のインクを加熱する。
上記構成において、インクジェット記録ヘッド5よりカチオン重合型の活性光線硬化型のインクが記録材料3に噴射されると、その着弾直後(10秒以内)に活性光線硬化型のインクに紫外線が追従して照射される。又、着弾した活性光線硬化型のインクがヒートプレート9の熱によって加熱される。以上より、着弾した活性光線硬化型のインクが所定の温度以上で紫外線を受けるため、硬化反応が活性化されることにより活性光線硬化型のインクが多湿環境下でも順次硬化する。従って、多湿環境下においてもカチオン重合型活性光線硬化型のインクを使用して良好な印刷ができる。又、インクが滲み易い記録材料3を使用した場合にもインク滲みが生じず、擦れに強い印刷物が得られる。
この実施形態では、紫外線照射装置Aは、紫外線を発生させる紫外線発生部10と、この紫外線発生部10より発生した紫外線をインクジェット型ヘッド5の近傍位置まで導く光ファイバー11a、11bとを有し、この光ファイバー11a、11bの先端より紫外線を照射するので、記録材料3に対して近距離でインク着弾位置にスポット的に紫外線を照射することから、弱い紫外線によって十分に所定量の紫外線量を照射できるため、紫外線照射装置Aが小型で、且つ、低コストなもので足りる。又、紫外線ランプは印刷幅に応じたものを用意する必要がなく、又、紫外線ランプ自体を移動させる必要もないため、安全性、耐久性等の点でも優れている。
この実施形態では、光ファイバー11a、11bの先端をインクジェット記録ヘッド5に固定したので、インクジェット記録ヘッド5の印刷速度に連動し、活性光線硬化型のインクの着弾直後に着弾位置を照射するように主走査方向に移動できる。従って、紫外線発生部10を移動させる必要がなく、単に光ファイバー11a、11bの先端のみを移動させればよいため、紫外線の追従照射が容易にできる。又、光ファイバー11a、11bの先端を移動させるのに特別にファイバー移動手段を設ける必要がないため、部品点数の増加防止や制御の容易性等に寄与する。
この実施形態では、光ファイバー11a、11bを2系統設け、この2系統の光ファイバー11a、11bの各先端をインクジェット記録ヘッド5の主走査方向の両側位置に配置し、2系統の光ファイバー11a、11bのそれぞれにインクジェット記録ヘッド5の各走査方向の照射を担当させるように配置したので、インクジェット記録ヘッド5がどの方向に走査する場合にもインク着弾直後に有効に紫外線を照射できる。従って、光ファイバー11a、11bの先端から照射する紫外線の照射位置を変えることなく活性光線硬化型のインクを硬化させることができる。
この実施形態の変形例として光ファイバーを1系統のみ設けてもよい。但し、主走査方向の双方向で印刷動作を行うインクジェット記録ヘッド5に対応させる場合には、インクジェット記録ヘッド5がどの方向に走査する場合にもインク着弾直後に有効に紫外線を照射できるように、光ファイバーの先端から照射する紫外線の照射位置を変える必要がある。尚、主走査方向の一方向でのみ印刷動作を行うインクジェット記録ヘッド5の場合には光ファイバーの先端から照射する紫外線の照射位置をもちろん変える必要がない。
又、インクジェット記録ヘッドをラインタイプオンデマンド型としてもよく、この場合には光ファイバーを主走査方向に移動する移動手段が必要である。
又、この実施形態では、加熱手段はヒートプレート9にて構成したが、記録材料3に着弾した活性光線硬化型のインクに熱風を吹き付ける熱風吹き付け手段として構成してもよい。このように構成すれば、着弾した活性光線硬化型のインクに熱風吹き付け手段より熱風が吹き付けられて活性光線硬化型のインクが加熱される。ここで、熱風吹き付け手段は、紫外線発生部10から発する熱をチューブ等でインクジェット記録ヘッド5の近傍まで導くことにより構成すれば、別途に熱風発生部を設ける必要がなく、部品点数の削減、コンパクト化、コスト安等になり、好ましい。
なお、上記説明においては、インクジェット記録ヘッド5が複数のノズルヘッド部8a〜8dを有するカラー対応のヘッドであったが、単一のノズルヘッドを有する単一色のものでも用いることができる。
本発明で用いることのできる記録材料としては、通常の非コート紙、コート紙などの他、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性のプラスチックおよびそのフィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルムを挙げることができる。その他のプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが使用できる。また、金属類や、ガラス類にも適用可能である。これらの記録材料の中でも、特に熱でシュリンク可能な、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルムへ画像を形成する場合に本発明の構成は、有効となる。これらの基材はインクの硬化収縮、硬化反応時の発熱などにより、フィルムのカール、変形が生じやすいばかりでなく、インク膜が基材の収縮に追従し難い。
本発明において、包装の費用や生産コスト等の記録材料のコスト、プリントの作製効率、各種のサイズのプリントに対応できる等の点で、長尺(ウェブ)な記録材料を使用する方が有利である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
《顔料分散液の調製》
表1に記載の各組成物をサンドミルで1時間分散を行った後、25μmのフィルターで濾過することにより顔料分散液1〜9を調製した。添加量は質量部で表した。
Figure 2005239808
《インクの調製》
上記調製した各顔料分散物を用い、表2に記載の構成によりインク1〜18を調製した。添加量は質量部で表した。
なお、各インクは、顔料分散液以外の全ての添加剤を配合し、十分に溶解したことを確認してから、液温を50℃とし、上記各顔料分散液を少しづつ添加し、ディゾルバーを用い十分に攪拌した後、0.8μmのフィルターで濾過を行った。なお、前処理として10μmのフィルターによるプレ濾過を行った。上記濾過工程では圧損の発生も少なく、十分な濾過速度が得られた。インクの調製は、20℃、30%RHの環境下で行った。
Figure 2005239808
《インク保存安定性の確認》
上記調製した各インクを20℃、30%RHの環境下でガラス製容器に密封し、60℃で1週間保存し、保存前後の粘度および平均粒径を確認した。
粘度については、粘弾性測定装置MCR300(Physica社製)で測定(Shear Rate 11.7(1/s))した。また、平均粒径については、粒度分布計ゼータサイザーNano90s(マルバーン社製)で測定したものである。
結果を表3に示す。
《インクジェット画像出力》
次いで各インクについて、ノズル径23μm、128ノズルのピエゾ型インクジェットノズルを用いたインクジェット記録装置によって、記録媒体(PETフィルムを使用)への記録を行った。
用いたインク供給系は、インクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドから成り、前室タンクからヘッド部分まで断熱および加温を行った。また、インク供給系は密閉系とした。温度センサーは前室タンクおよびピエゾヘッドのノズル付近にそれぞれ設け、ノズル部分が常に55±2℃となるよう、温度制御を行った。液滴サイズは約7plとし、720×720dpi(尚、dpiとは2.54cmあたりのドットの数をいう)の解像度で射出できるよう、駆動周波数10kHzにて駆動した。
着弾後の照射条件は、照射タイミングをインク着弾後0.2秒後とし、ピーク波長365nmのメタルハライドランプ(日本電池製 MAL 400NL)を光源に用い、露光面照度が650mW/cm2となるようにした。また、着弾後の記録材料を搬送ガイドプレートにより加熱し、記録媒体表面が40℃となるようにした。
このような条件で、PETフィルム上に印字し、下記の評価を行った。結果を表3に示す。
〔色混じり(滲み)〕
印字した高精細画像中の隣り合う各色ドットをルーペで拡大し、滲み具合を目視評価した。
◎・・・隣り合うドット形状が真円を保ち、滲みがない
○・・・隣り合うドット形状はほぼ真円を保ち、ほとんど滲みがない
△・・・隣り合うドットが少し滲んでいてドット形状が少しくずれているが、ギリギリ使えるレベル
×・・・隣り合うドットが滲んで混じりあっており、使えないレベル
Figure 2005239808
本発明に係わるインクは保存前後の粘度、平均粒径の変動が少なく(保存性が高い)、かつ色混じりにが良好である。
本発明に用いる高分子分散剤の概念図を示す。 本発明に用いる別の高分子分散剤の概念図を示す。 本発明に用いるまた別の高分子分散剤の概念図を示す。 本発明で用いることのできる加熱手段を有するインクジェットプリンタの全体の斜視図である。 インクジェット記録ヘッドと光ファイバーの先端との位置関係及びヒートプレートとの位置関係を示す概略平面図である。 インクジェット記録ヘッドと光ファイバーの先端との位置関係及びヒートプレートの位置関係を示す概略正面図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
2 プリンタ本体
3 記録材料
4 給紙部
5 インクジェット記録ヘッド
6 ヘッド移動手段
6a ガイドロッド
7 排紙部
8a〜8d ノズルヘッド部
9 ヒートプレート
10 紫外線発生部
11a、11b 光ファイバー
A 紫外線照射装置

Claims (6)

  1. カチオン重合性モノマー、開始剤および顔料を含有する活性光線硬化型インクジェット記録用インクであって、カールフィッシャー法による測定含水率が1.50〜5.00質量%で、かつ顔料のJIS K5101に規定されるpHが4〜10であることを特徴とする活性光線硬化型インクジェット記録用インク。
  2. 塩基性のアンカー部を有する顔料分散剤を用いて、顔料を分散してなることを特徴とする請求項1に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インク。
  3. 顔料分散剤と顔料の比率が、顔料分散剤/顔料=0.2〜1.0であることを特徴とする請求項2に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インク。
  4. 顔料分散剤以外に塩基性化合物を含有することを特徴とする請求項2または3に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インク。
  5. カチオン重合性モノマーとして少なくとも1種のオキセタン化合物を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インク。
  6. カチオン重合性モノマーとして少なくとも1種のオキシラン基を有する化合物を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の活性光線硬化型インクジェット記録用インク。
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