JP2005170514A6 - 電子部品包装容器用の導電シート - Google Patents

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Abstract

【課題】シートと電子部品との磨耗に起因する電子部品の汚染が少なく、高速での電子部品の包装や実装に耐えられる十分な機械強度を有する電子部品包装容器の提供。
【解決手段】下記の(1)〜(3)から選ばれる基材層の両面に、ポリカーボネート系樹脂に5〜50重量%のカーボンブラックを含有する導電性樹脂組成物からなる表面層を積層してなる電子部品包装容器用の導電シート。(1)エチレンテレフタレート系樹脂とポリカーボネート系樹脂とを含有してなる基材層。(2)芳香族ビニル単量体残基と不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基を有するイミド化共重合体を含有してなる基材層。(3)ゴム状重合体と、芳香族ビニル単量体残基と、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基と、不飽和ジカルボン酸無水物残基とを有するイミド化共重合体を含有してなる基材層。
【選択図】なし

Description

本発明は樹脂組成物及びそれを用いた成形品及び導電シートに関する。本発明の導電シートはIC等の半導体、電子部品の包装容器、特にキャリアテープに有用である。
IC、ICを用いた電子部品或いは電子部品の包装には、インジェクショントレー、真空成形トレー、マガジン、キャリアテープ(エンボスキャリアテープともいう)などが使用されている。これらの包装容器には静電気によるIC等の電子部品の破壊を防止するために導電フィラーを分散させたものが使用されている。導電フィラーとしては安定した表面固有抵抗値を均一に安価に得られるカーボンブラックが広く使用されている。
カーボンブラックを分散させた熱可塑性樹脂からなる導電シートは(1)機械的強度や成形性が低下し、また(2)包装した電子部品と導電シートの摩耗により導電シート表面のカーボンブラックを含有する樹脂が脱離し電子部品を汚染するといった問題点があった。問題点(1)を改善する方法として特開昭57−205145、特開昭62−18261等が提案され、更に問題点(2)を改善する方法として特開平9−76424、特開平9−76425等が提案されている。しかし、現在、電子部品は複雑化、精密化、小型化が進み、電子部品の包装及び実装の高速化も進み、従って、より汚染が生じにくく、機械的強度を向上させた電子部品包装用の導電シートが望まれている。
本発明は、電子部品と導電シートとの摩耗に起因する電子部品の汚染を飛躍的に低減し、また包装及び実装の高速化に対応可能な充分な機械的強度を有する電子部品包装用の導電シート及び電子部品包装容器を提供する。本発明の導電シートは、特にキャリアテープに有用である。
本発明は、基材層の少なくとも片面に、ポリカーボネート系樹脂と、該ポリカーボネート系樹脂に基づき5〜50重量%のカーボンブラックとを含有してなる導電性樹脂組成物の表面層を積層してなる導電シートを提供する。該導電シートは、電子部品包装用導電シートとして有用であり、また該電子部品包装用導電シートは電子部品用包装体として、特にキャリアテープとして有用である。
導電シートの構成としては、導電性樹脂組成物を表面層として電子部品と接する側に用いる表面層/基材層の2層構造が好ましい。また、表面層/基材層/表面層の構成も好ましい。表面層と基材層との間には別の層を設けることもできる。
導電性樹脂組成物のポリカーボネート系樹脂としては特に限定されず市販品を使用することができる。例えば、芳香族ポリカーボネート樹脂、脂肪族ポリカーボネート樹脂、芳香族−脂肪族ポリカーボネートがあげられる。通常、エンジニアプラスチックに分類されるもので、一般的なビスフェノールAとホスゲンとの重縮合又はビスフェノールAと炭酸エステルの重縮合により得られるものも用いることができる。これは、ビスフェノールを主原料とし、ホスゲン法又はエステル交換法により製造され、また、原料として使用されるビスフェノールは、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノ−ルA)、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メチル−ブタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサンなどある。ホモポリカーボネート、カルボン酸を共重合したコポリカーボネート又はそれらの混合物であってもよい。
導電性樹脂組成物中に含有させるカーボンブラックは、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック等であり、好ましくは比表面積が大きく、樹脂への添加量が少量で高度の導電性が得られるもの、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラックが望ましい。
導電性樹脂組成物に添加されるカーボンブラックの量は、導電性樹脂に基づき5〜50重量%が好ましい。5重量%未満では静電気による電子部品の破壊を防止するために十分な表面固有抵抗値が得られない。50重量%を超えると流動性が低下し、その結果、基材に導電性樹脂組成物を積層することが困難になるとともに得られる導電シートの機械的強度も低下してしまう。
導電性樹脂組成物を積層した側の導電シートの表面固有抵抗値は102〜1010Ωであることが好ましい。この範囲から外れると静電気による電子部品の破壊を抑制することが困難となる。
また、導電性樹脂組成物中にはアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等の他の樹脂成分を改質剤として添加することも可能である。
改質剤としては、エチレン−グリシジルメタクリレート系共重合体とアクリロニトリル−スチレン系共重合体とのグラフト樹脂を好適に用いることができる。この場合の導電性樹脂組成物は、ポリカーボネート系樹脂と、該ポリカーボネート系樹脂に基づき5〜50重量%のカーボンブラックと、40重量%以下のエチレン−グリシジルメタクリレート系共重合体とアクリロニトリル−スチレン系共重合体とのグラフト樹脂と、を含有してなるものである。導電性樹脂組成物は、ポリカーボネート系樹脂とカーボンブラックとグラフト樹脂とからなる場合のみならず、また、本発明の目的を害さない範囲でそれらを主成分とし他の成分をも含有する場合を含む。
エチレン−グリシジルメタクリレート系共重合体とアクリロニトリル−スチレン系共重合体とのグラフト樹脂とは、エチレン−グリシジルメタクリレート系共重合体にアクリロニトリル−スチレン系共重合体がグラフトされた樹脂や、グリシジルメタクリレート含有量が45wt%以下のエチレン−グリシジルメタクリレート系共重合体にアクリロニトリル含有量が50wt%以下のアクリロニトリル−スチレン系共重合体をグラフトした樹脂を好適に使用することができ、これは市販品を用いることができる。
添加されるグラフト樹脂の量は、ポリカーボネート系樹脂に基づき40重量%以下であり、好ましく1〜40重量%、更に好ましくは3〜40重量%の範囲である。この範囲において電子部品の包装及び実装の高速化に対応するための機械的強度、特に衝撃強度を向上させることができる。40重量%を越えると弾性率が低下する。
上記樹脂組成物を導電性樹脂組成物として導電シートに用いる場合、単層の導電シートとして用いることが出きる。また、複層導電シートとすることも可能である。また、単独で成形品として用いることもできる。
導電性樹脂組成物には更に必要に応じて滑剤、可塑剤、加工助剤などの各種添加剤を添加することが可能である。
本発明の導電シートは、特にキャリアテープとして有用である。このような用途において、IC等の画像検査時において導電シート表面からの反射による検査機器の誤動作を防止する為に導電シート表面からの反射が少ないキャリアテープ用導電シートが望まれている。本発明において導電性樹脂組成物の層の表面粗さRaが0.6μm〜4.0μmとすると、IC等電子部品の画像検査において導電シート表面からの反射による検査機器の誤動作を防止することができる。表面粗さRaが0.6μm未満では表面光沢度が高くなり画像検査時に導電シート表面からの反射により、機器が誤動作してしまい、また、4.0μmを越えると導電シート表面が粗すぎてシートの外観が悪く、かつこのシートはキャリアテープ用導電シートとして適さない。なお、ここで表面粗さRaとはJIS−B−0651に準拠した中心線表面粗さをいう。
基材層としては、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂及び/又はポリスチレン系樹脂を含有してなるものや、ポリエチレンテレフタレート系樹脂とポリカーボネート系樹脂を含有してなるものや、芳香族ビニル単量体残基と不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基を有するイミド化共重合体を含有してなるものが好ましい。基材層には本発明の目的を害さない範囲で他の成分を含有することもできる。
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂及び/又はポリスチレン系樹脂を含有してなる熱可塑性樹脂の基材層の少なくとも片面に、ポリカーボネート系樹脂に5〜50重量%のカーボンブラックを含有してなる導電性樹脂組成物を積層してなる導電シートは好ましい導電シートの構成の一つである。
本発明で用いるアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂とはアクリロニトリル、ブタジエン、スチレンの三成分を必須的に含む共重合体を主成分とするものであり、市販のものを用いることができる。例えば、ジエン系ゴムに芳香族ビニル単量体及びシアン化ビニル単量体から選ばれる一種類以上の単量体をブロックあるいはグラフト重合して得られた共重合体、又はその共重合体とのブレンド物があげられる。ここでのジエン系ゴムとはブタジエンを成分として重合した重合体であって、例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレンやアクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体等がある。芳香族ビニル単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン又は各種アルキル置換スチレン等があげられる。シアン化ビニル単量体としては、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル又は各種ハロゲン置換アクリロニトリル等があげられる。上述の共重合体及びその共重合体とのブレンド物の具体例としては、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン三元共重合体やアクリロニトリル−スチレン二元共重合体にポリブタジエンをポリマーアロイ化したものがあげられる。また、ゴム成分を含まないアクリロニトリル−スチレン二元共重合体も含まれる。
ポリスチレン系樹脂とはスチレンを成分として重合した重合体であって、例えば、一般用のポリスチレン樹脂又は耐衝撃性ポリスチレン樹脂又はこれらの混合物を主成分とするものをいう。
導電シートの基材層がアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂及びポリスチレン系樹脂から選ばれた少なくとも1種類の熱可塑性樹脂からなる場合、該熱可塑性樹脂に基づき1〜50重量%の量で更にポリカーボネート系樹脂を添加することも可能である。ポリカーボネート系樹脂を添加することにより更に機械的強度の向上が可能となる。安価な導電シートを得るためにはポリカーボネート系樹脂の量は50重量%以下の範囲に留めるのが好ましい。
基材層にポリエチレンテレフタレート系樹脂とポリカーボネート系樹脂を用いた場合、両成分の合計に基づきポリエチレンテレフタレート系樹脂が35〜97重量%、ポリカーボネート系樹脂が3〜65重量%が好ましい。この場合基材層は、本発明の目的を害さない範囲で他の成分を含有することもできる。
ポリカーボネート系樹脂は、表面層の導電性樹脂組成物で用いられるようなものを用いることができる。基材層の樹脂は表面層と同じでも異なっていてもよい。ポリエチレンテレフタレート系樹脂はポリエチレンテレフタレート系樹脂とポリカーボネート系樹脂の合計に基づき35〜97重量%、ポリカーボネート系樹脂は3〜65重量%であることが好ましく、更に好ましくはポリエチレンテレフタレート系樹脂51〜97重量%、ポリカーボネート系樹脂3〜49重量%である。ポリカーボネート系樹脂の配合比が少なすぎても、多すぎても耐折強度及び導電シートの2次成形性が低下する。前記の範囲は、強度と2次成形性のバランスに優れる。
ポリエチレンテレフタレート系樹脂とは、主としてエチレングリコールと、テレフタル酸やそのジメチルエステルとから得られたものが使用できる。更に、その他、共重合モノマーとして、グリコール成分ならばジエチレングリコール、1,4−テトラメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ヘプタンメチレングリコールを、ジカルボン酸成分ならば、イソフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸等をモノマーの一部を置き換えて使用することもできる。好ましくは、グリコール成分として、1,4−シクロヘキサンジメタノール成分が0.1〜10モル%以下共重合されたポリエチレンテレフタレート系樹脂、あるいは酸性分としてイソフタル酸成分が1モル%以上10モル%以下共重合されたポリエチレンテレフタレート系樹脂が成形性の点で使用できる。
更に好ましくは、グリコール成分に1,4−シクロヘキサンジメタノール成分が1モル%〜10モル%共重合されたポリエチレンテレフタレート系樹脂が結晶化が遅くかつ衝撃強度も高いので好ましい。1,4−シクロヘキサンジメタノール成分がそれ以上のモル比の共重合品では結晶化が極端に遅くなって、押出加工工程、乾燥工程、リサイクル工程で融着やブロッキング現象などの支障がでたり、成形品の物性が低下するため好ましくない。
また、1,1,4,4−テトラクロロエタンとフェノールの混合溶媒(60:40重量比)にポリエチレンテレフタレート系樹脂を溶解し30℃で測定した時の固有粘度[η](以下IV値)が0.6dl/gから1.0dl/gの範囲のものを好適に用いることができる。0.6dl/g以下では導電シートや成形品の機械的強度が不足し割れやすくなり、また、1.0dl/g以上では溶融粘度が高く押出加工性が劣り、生産性が低下し望ましくない。ポリエチレンテレフタレート系樹脂は市販のものを使用することができる。
基材層に芳香族ビニル単量体残基と不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基を有するイミド化共重合体を用いることができる。この場合に基材層はイミド化共重合体以外にアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂を含有することが好ましい。
イミド化共重合体は芳香族ビニル単量体残基と不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基を有する共重合体であり、更に不飽和ジカルボン酸無水物残基を有するものも使用することができる。更にゴム状重合体を含有することができる。それぞれの成分の量は、ゴム状重合体0〜40重量%、芳香族ビニル単量体残基30〜70重量%、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基20〜60重量%、不飽和ジカルボン酸無水物残基0〜15重量%の範囲である。更に、共重合可能なビニル残基は0〜40重量%の範囲である。このイミド化共重合体は市販のものを用いることができ、例えば、電気化学工業社が販売している商品名「マレッカ」がある。
この場合に用いられるアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂は特に限定されず、市販のものを用いることができる。なかでもゴム状重合体5〜80重量部、芳香族ビニル単量体60〜90重量%、シアン化ビニル単量体10〜40重量%及びこれらと共重合可能なビニル単量体0〜40重量%とからなる単量体混合物20〜95重量部を共重合させたグラフト共重合体5〜93重量%と、芳香族ビニル単量体残基60〜90重量%、シアン化ビニル単量体残基10〜40重量%及びこれらと共重合可能なビニル単量体残基0〜40重量%とからなるビニル共重合体0〜80重量%からなる樹脂組成物とからなるアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂が特に好ましい。
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂を併用する場合、イミド化共重合体はアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂との合計に基づき5〜93重量%の範囲で用いることができる。この範囲を外れると加工時の熱劣化が生じ易くなったり、十分な衝撃強度が得られなくなる。
基材層にはいずれの組成においてもカーボンブラックを流動性を損なわない程度に少量添加することが可能であり、カーボンブラックの添加により更に機械的強度の向上が図られるとともに導電シートを包装容器に成形した際に導電シート厚みが薄くなり成形品のコーナー部等が透けてしまうといった問題点を解決することが可能となる。
基材層に含有させるカーボンブラックには特に限定はなく、基材樹脂中に均一に分散できるものであれば良い。導電シート基材層中のカーボンブラックの添加量としては上述の如く流動性を損なわない範囲であれば良く、好ましくは熱可塑性樹脂に基づき0.1〜10重量%である。
いずれの組成の基材層にも公知の熱可塑性樹脂、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂や、エチレン又はプロピレンの共重合体(例えばエチレン−エチルアクリレート樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−α−オレフィン共重合体樹脂等)などのオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂等の他の樹脂成分を改質剤として添加することも可能である。更に、必要に応じて滑剤、可塑剤、加工助剤などの添加剤を添加することが可能である。また、基材層には、導電シート製造時に発生する導電シートの耳やミスロール、或いは成形物の粉砕品を5〜50重量%リサイクルすることも可能である。
本発明の導電シートを製造するには、まず導電性樹脂組成物の原料全部又は一部を押出機等の公知の方法を用いて混練、ペレット化し、得られた導電性樹脂組成物を導電シート基材となる熱可塑性樹脂と共に押出機等の公知の方法によって導電シートとすることができる。
導電性樹脂組成物の混練に際しては、原料を一括して混練することも可能であり、また、例えば、ポリカーボネート系樹脂の半分とカーボンブラックを混練し、その混練物に残りの原料を加えて混練するといった様に段階的に混練することも可能であるし、更に導電シートとする際にこれらを加えることも可能である。
導電シートは押出機、カレンダー成形機等を用いた公知の方法によって製造することができる。基材層に導電性樹脂組成物を積層する方法は、それぞれを別々の押出機により導電シート若しくはフィルム状に最初に成形した後、熱ラミネート法、ドライラミネート法、押出ラミネート法等により段階的に積層することが可能である。あるいは、予め成形した導電シート基材の上に押出コーティング等の方法により積層することも可能である。そして、導電シートをより安価に製造するにはマルチマニホールドダイやフィードブロックを用いた多層共押出法により一括して積層導電シートを得ることが好ましい。
表面粗さRaを0.6μm以上4.0μm以下とする方法に特に制限はないが、例えば樹脂中にタルク、炭酸カルシウム、マイカ、雲母等の無機フィラーを練り込む方法、天然ゴムや合成ゴムを練り込む方法、エンボスロールにより表面にエンボス加工を施す方法がある。また、エンボスロールにより表面にエンボス加工を施す方法は、導電シートの力学特性や二次加工性を損なわず、キャリアテープ用導電シートとして現在使用されている塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等に幅広く適応でき、更に蓋材も従来使用しているものをそのまま利用できるという利点がある。
本発明の導電シートの全体の肉厚は0.1〜3.0mmであり、且つ全体の肉厚にしめる導電性樹脂組成物層の肉厚は2%〜80%であることが好ましい。全体の肉厚が0.1mm未満では導電シートを成形して得られる包装容器としての強度が不足し、また、3.0mmを超えると圧空成形、真空成形、熱版成形等の成形が困難となる。また導電性樹脂組成物層の肉厚が2%未満では導電シートを成形して得られる包装容器の表面固有抵抗値が著しく高くなり、十分な静電気抑制効果が得られず、また、80%を超えると圧空成形、真空成形、熱版成形等の成形性が低下してしまう。
本発明の導電シートは、IC等の電子部品やICを用いた電子部品の包装材料、インジェクション成形用トレー、真空成形トレー、マガジン、キャリアテープなどに使用することができ、特にキャリアテープに好適に使用される。
以下本発明を実施例により更に詳細に説明する。しかし、本発明は、かかる実施例に限定されないものと理解されるべきである。
実施例1
ポリカーボネート系樹脂(パンライト L−1225、帝人化成社製)と、該ポリカーボネート系樹脂に基づき12重量%のケッチェンブラックEC(ライオンAKZO社製)とを含む導電性樹脂組成物をφ50mmベント式2軸押出機によって予め混練、ペレット化し導電性樹脂コンパウンドを得た。該導電性樹脂コンパウンドを、導電シート基材層用熱可塑性樹脂である、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂(テクノABS YT−346、テクノポリマー社製)の両表面上に、φ65mm押出機(L/D=28)、φ40mm押出機(L/D=26)及び500mm幅のTダイを用いたフィードブロック法により積層することにより、全体の肉厚が300μm、導電性樹脂組成物層の肉厚が両側30μmとなるような3層導電シートを得た。
実施例2
ポリカーボネート系樹脂(パンライト L−1225、帝人化成社製)と、該ポリカーボネート系樹脂に基づき20重量%のデンカブラック粒状物(電気化学工業社製)とからなる導電性樹脂組成物をφ50mmベント式2軸押出機によって予め混練、ペレット化し導電性樹脂コンパウンドを得た。該導電性樹脂コンパウンドを、導電シート基材層用熱可塑性樹脂として、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂(テクノABS YT−346、テクノポリマー社製)にポリカーボネート系樹脂(パンライト L−1225、帝人化成社製)を5重量%添加した混合物を使用し、実施例1と同様にして全体の肉厚が200μm、導電性樹脂組成物層の肉厚が両側20μmとなるような3層導電シートを得た。
実施例3
実施例1と同様にして導電性コンパウンドを得た。該導電性樹脂コンパウンドを、導電シート基材層用樹脂としてのアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂(テクノABS YT−346、テクノポリマー社製)中に該導電性コンパウンドを10重量%添加した樹脂の両表面上に、φ65mm押出機(L/D=28)と2台のφ40mm押出機(L/D=26)及び650mm幅の3種3層用マルチマニホールドダイを用いて積層することにより、全体の肉厚が500μm、導電性樹脂組成物層の肉厚が両側40μmとなるような3層導電シートを得た。
実施例4
導電シート基材層用樹脂としてポリスチレン系樹脂(トーヨースチロール E640N、東洋スチレン社製)を使用した以外は実施例3と同様にして3層導電シートを得た。
比較例1
ポリスチレン系樹脂(トーヨースチロールE640N、東洋スチレン社製)78重量%、HDPE樹脂(ハイゼックス5000H、三井化学社製)10重量%及びケッチェンブラックEC(ライオンAKZO社製)12重量%からなる導電性樹脂組成物をφ50mmベント式2軸押出機によって予め混練、ペレット化して得た導電性樹脂コンパウンドを使用した以外は実施例1と同様にして3層導電シートを得た。
比較例2
ポリスチレン系樹脂(トーヨースチロール E640N、東洋スチレン社製)及びケッチェンブラックEC(ライオンAKZO社製)12重量%からなる導電性樹脂組成物をφ50mmベント式2軸押出機によって予め混練、ペレット化し
て得た導電性樹脂コンパウンドを使用し、導電シート基材層用樹脂としてポリスチレン系樹脂(トーヨースチロールE640N、東洋スチレン社製)を使用した以外は実施例1と同様にして3層導電シートを得た。
以上の作製した導電シートの評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2005170514
実施例5
表面粗さRaが3.2μmの金属エンボスロールを使用して導電シートの片側表面にエンボス加工を施した以外は、実施例1と同様にして3層の導電シートを得た。
実施例6
表面粗さRaが0.9μmの金属エンボスロールを使用して導電シートの片側表面にエンボス加工を施した以外は、実施例2と同様にして3層の導電シートを得た。
実施例7
砂入りシリコンゴムロールにより導電シートの片側表面にエンボス加工を施した以外は、実施例3と同様にして3層の導電シートを得た。
実施例8
表面粗さRaが1.9μmの金属エンボスロールを使用して導電シートの片側表面にエンボス加工を施した以外は、実施例4と同様にして3層の導電シートを得た。
比較例3
表面粗さRaが0.3μmの金属エンボスロールを使用して導電シートの片側表面にエンボス加工を施した以外は、比較例1と同様にして3層の導電シートを得た。
比較例4
表面粗さRaが6.7μmの金属エンボスロールを使用して導電シートの片側表面にエンボス加工を施した以外は、比較例2と同様にして3層の導電シートを得た。しかし、導電シート表面の凹凸が激しく著しく外観の劣る導電シートとなってしまった。
以上の作製した導電シートの評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2005170514
実施例9
ポリカーボネート系樹脂(パンライト L−1225、帝人化成社製)と、該ポリカーボネート系樹脂に基づきカーボンブラック(ケッチェンブラックEC、ライオンAKZO社製)12重量%と、グラフト樹脂(モディパー A−4400、NOF製 主鎖:70wt%/側鎖:30wt%)5重量%とを、φ50mmベント式2軸押出機によって予め混練、ペレット化し樹脂組成物を得た。
該樹脂組成物をφ65mm押出機(L/D=28)及び500mm幅のTダイを用いてシート化して全体の肉厚が300μmの導電シートを得た。
実施例10
ポリカーボネート系樹脂(パンライト L−1225、帝人化成社製)と、該ポリカーボネート系樹脂に基づきカーボンブラック(ケッチェンブラックEC、ライオンAKZO社製)12重量%とをφ50mmベント式2軸押出機によって予め混練、ペレット化し樹脂組成物を得た。
該樹脂組成物を、φ65mm押出機(L/D=28)及び500mm幅のTダイを用いてシート化して全体の肉厚が300μmの導電シートを得た。
実施例11
表面層として実施例9と同じ樹脂組成物を、そして、基材層用樹脂としてアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂(テクノABS YT−346、テクノポリマー社製)を使用し、φ65mm押出機(L/D=28)、φ40mm押出機(L/D=26)及び500mm幅のTダイを用いたフィードブロック法により、表面層を基材シートに積層し、全体の肉厚が300μm、樹脂組成物層の肉厚が両側30μmとなるような3層導電シートを得た。
実施例12
ポリカーボネート系樹脂(パンライト L−1225、帝人化成社製)と、該ポリカーボネート系樹脂に基づき、カーボンブラックとしてアセチレンブラック(デンカブラック粒状、電気化学工業社製)20重量%と、グラフト樹脂(モディパー A−4400、日本油脂社製)10重量%とを、φ50mmベント式2軸押出機によって予め混練、ペレット化し樹脂組成物を得た。該樹脂組成物を、クリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂(テクノABS YT−346、テクノポリマー社製)にポリカーボネート系樹脂(パンライト L−1225、帝人化成社製)を5重量%添加した混合物からなる基材層用樹脂の両表面上に、φ65mm押出機(L/D=28)と2台のφ40mm押出機(L/D=26)及び650mm幅の3種3層用マルチマニホールドダイを用いて積層することにより、全体の肉厚が500μm、樹脂組成物の表面層の肉厚が両側40μmとなるような3層導電シートを得た。
以上の作製した導電シートの評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 2005170514
実施例9と実施例10とは、実施例9がグラフト樹脂を含有する点で異なり、該グラフト樹脂を含有することによってデュポン衝撃強度が向上することが明らかである。また、本発明の樹脂組成物を用いて単層のみならず、複層の導電シートが製造できることは実施例11及び12から明白である。
実施例13
基材層の材料としてポリエチレンテレフタレート系樹脂(イーストマン社製PET9921、IV値=0.80)とポリカーボネート系樹脂(帝人化成社製パンライトL−1250L)を表4に示す割合で配合し攪拌混合したものを用いた。表面層の材料としてポリカーボネート系樹脂(帝人化成社製パンライトL−1225L)100重量部に対しカーボンブラック(電気化学工業社製デンカブラック粒状)20重量部を分散させた樹脂を使用した。それぞれの材料は除湿乾燥機にて乾燥した。次に、表面層の材料を40mm単軸押出機、基材層の材料を65mm単軸押出機にて押出温度260℃〜300℃の範囲で同時に押出し、それぞれの溶融樹脂を2種3層フィードブロック(厚みスリット比1:8:1)にて合流させ、650mm巾Tダイスより押出、急冷ロールにて厚み0.30mm、導電シートの厚み構成比1:8:1(表面層:基材層:表面層)の3層導電シートを作製した。
実施例14、15及び比較例5〜7
表4に示されるように組成を変えた以外は実施例13と同様にして3層導電シートを作製した。
比較例8
実施例13と同様の表面層用導電性樹脂を用いてφ65mm単軸押出機にて押出温度260℃〜300℃で押出し、単層導電シートを作製した。
実施例16〜17及び比較例9〜10
シートの厚み比を表4に示す割合とした以外は実施例14と同様にして導電シートを作製した。
実施例、比較例で得られた導電シートについて、表面固有抵抗値、引張特性、カーボン脱離性、耐折強度及び衝撃強度の評価を行った。更に、実施例及び比較例の導電シートをキャリアテープ機にてキャリアテープに成形し、二次加工性の評価を行った。それらの結果を表5に示す。
Figure 2005170514
Figure 2005170514
実施例18
ポリカーボネート系樹脂(パンライト L−1225、帝人化成社製)及びカーボンブラック(ケッチェンブラックEC、ライオンAKZO社製)12重量%をφ50mmベント式2軸押出機によって予め混練、ペレット化し導電性樹脂コンパウンドを得た。該導電性樹脂コンパウンドを、基材層用樹脂のイミド化共重合体(デンカマレッカ K−400、電気化学工業社製)の両表面上に、φ65mm押出機(L/D=28)、φ40mm押出機(L/D=26)及び500mm幅のTダイを用いたフィードブロック法により積層することにより、全体の肉厚が300μm、表面層の肉厚が両側30μmとなるような3層導電シートを得た。
実施例19
ポリカーボネート系樹脂(パンライト L−1225、帝人化成社製)及びカーボンブラック(デンカブラック粒状、電気化学工業社製)20重量%をφ50mmベント式2軸押出機によって予め混練、ペレット化し導電性樹脂コンパウンドを得た。基材層用樹脂としてイミド化共重合体(デンカマレッカ K−510、電気化学工業社製)を使用することにより、実施例18と同様にして全体の肉厚が200μm、表面層の肉厚が両側20μmとなるような3層導電シートを得た。
実施例20
実施例18と同様にして導電性コンパウンドを得た。該導電性樹脂コンパウンドを、基材層用樹脂である、イミド化共重合体(デンカマレッカ K−400、電気化学工業社製)と上記導電性コンパウンド10重量%と含む樹脂の両表面上に、φ65mm押出機(L/D=28)と2台のφ40mm押出機(L/D=26)及び650mm幅の3種3層用マルチマニホールドダイを用いて積層し、全体の肉厚が500μm、表面層の肉厚が両側40μmとなるような3層導電シートを得た。
実施例21
基材層用樹脂としてイミド化共重合体(デンカマレッカ K−610、電気化学工業社製)を使用した以外は実施例18と同様にして3層導電シートを得た。
比較例11
ポリスチレン樹脂(トーヨースチロール E640N、東洋スチレン社製)、ポリエチレン樹脂(ハイゼックス5000H、三井化学社製)10重量%及びカーボンブラック(ケッチェンブラックEC、ライオンAKZO社製)12重量%からなる導電性樹脂組成物を、φ50mmベント式2軸押出機によって予め混練、ペレット化して得た導電性樹脂コンパウンドを使用し、基材層用樹脂としてアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂(テクノABS YT−346、テクノポリマー社製)を用いた以外は実施例18と同様にして3層導電シートを得た。
比較例12
ポリスチレン樹脂(トーヨースチロール E640N、東洋スチレン社製)及びカーボンブラック(ケッチェンブラックEC、ライオンAKZO社製)12重量%からなる導電性樹脂組成物をφ50mmベント式2軸押出機によって予め混練、ペレット化して得た導電性樹脂コンパウンドを使用し、基材層用樹脂としてポリスチレン樹脂(トーヨースチロール E640N、東洋スチレン社製)を使用した以外は実施例18と同様にして3層導電シートを得た。
以上の作製した導電シートについて次に示す評価を行った。
Figure 2005170514
評価の試験方法は次の通りである。
物性測定は、明示しない限り、環境条件23℃、50%湿度にて測定した。また耐折強度及び衝撃強度については成形品よりも一般的な導電シート状での規格に準じた評価結果を示す。
表面固有抵抗値
三菱油化社製ロレスターMCPテスターを用いて、端子間距離を10mmとし、導電シートを巾方向に等間隔に10箇所、表裏各2列計40箇所の表面抵抗値を測定し、対数平均値を表面固有抵抗値とした。
引張特性
JIS−K−7127に準拠して、4号試験片を使用しインストロン型引張試験機により10mm/minの引張速度で引張試験を行い、流れ方向と幅方向の測定値の平均を評価結果とした。
デュポン衝撃強度
デュポン衝撃試験機(東洋精機社製)を使用し導電シート上に重りを落下させ50%破壊高さを求め、その時の重りの重量よりエネルギー値を計算した。計算はJIS−K−7211に準じて行った。
カーボン脱離性評価
製膜した導電シートを19mm×25mmの大きさのポケットを有するキャリアテープに成形し、それを振動台上に固定した。上記ポケット中にQFP14mm×20mm−64pinのICを納入し、ストローク30mmで毎分480往復の速度で80万回平面方向に振動させた後、ICのリード部への付着物の有無を判定した。付着物がほとんどない状態を◎、少ない場合を○、付着物の多い場合を×とした。
表面粗さ
JIS−B−0651に準拠し、中心線表面粗さを東京精密社製サーフコム120Aを用い測定した。
表面光沢度
堀場製作所製グロスチェッカーIG−301にて導電シートの表裏各5箇所測定し、各々の平均値のうち低光沢側の値を光沢度とした。
画像検査適正試験
製膜した導電シートを19mm×25mmの大きさのポケットを有するキャリアテープに成形した。上記ポケット中にQFP14mm×20mm−100pinのICを納入し、36万画素のCCDカメラによりポケット底部の虚像の有無を確認した。虚像を明確に確認出来た物を×、不鮮明ながら確認できたものを△、確認できなかったものを○とした。
耐折強度
JIS−P−8116に準拠し、導電シートの流れ方向にサンプリングし、荷重500g、耐折速度175往復/分の条件で評価を行った。
二次加工性
導電シートからキャリアテープ成形機(EDG社製)にて24mm幅キャリアテープを作製し、その成形性について評価を行った。評価基準は、○:良好、△:やや不良、×:不良、である。
本発明によれば、シートと電子部品との磨耗に基因する電子部品の汚染が著しく少なく、また、高速での電子部品の包装や実装に耐えられる十分な機械的強度を有する、電子部品包装用の導電シート、及び電子部品の包装容器が提供される。

Claims (15)

  1. 下記の(1)〜(3)から選ばれる基材層の両面に、ポリカーボネート系樹脂に5〜50重量%のカーボンブラックを含有する導電性樹脂組成物からなる表面層を積層してなる電子部品包装容器用の導電シート。
    (1)ポリエチレンテレフタレート系樹脂とポリカーボネート系樹脂とを含有してなり、その割合が両成分の合計に基づきポリエチレンテレフタレート系樹脂が35〜97重量%であり、かつポリカーボネート系樹脂が3〜65重量%である基材層。
    (2)芳香族ビニル単量体残基と不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基を有するイミド化共重合体を含有してなる基材層。
    (3)ゴム状重合体が0〜40重量%と、芳香族ビニル単量体残基30〜70重量%と、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基20〜60重量%と、不飽和ジカルボン酸無水物残基が0〜15重量%と、を有するイミド化共重合体を含有してなる基材層。
  2. 上記(2)の基材層のイミド化共重合体が更にゴム状重合体と不飽和ジカルボン
    酸無水物残基を有する請求項1に記載の電子部品包装容器用の導電シート。
  3. 上記(3)の基材層のイミド化共重合体が更に共重合可能なビニル残基を0重
    量%を超えて40重量%以下有する請求項1に記載の電子部品包装容器用の導電シート。
  4. 基材層が更にアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂を含有してなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子部品包装容器用の導電シート。
  5. イミド化共重合体が、該イミド化共重合体とアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂との合計に基づき5〜93重量%である請求項4に記載の電子部品包装容器用の導電シート。
  6. 導電性樹脂組成物が、ポリカーボネート系樹脂に基づき5〜50重量%のカーボンブラックと、40重量%以下のエチレン−グリシジルメタクリレート系共重合体とアクリロニトリル−スチレン系共重合体とのグラフト樹脂を含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子部品包装容器用の導電シート。
  7. 基材層が、樹脂の合計に基づき0.1〜10重量%のカーボンブラックを含有してなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子部品包装容器用の導電シート。
  8. 表面層が0.6μm〜4.0μmの表面粗さを有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子部品包装容器用の導電シート。
  9. 表面層が積層される側の表面固有抵抗値が102〜1010Ωである請求項1〜8のいずれか1項に記載の電子部品包装容器用の導電シート。
  10. 共押出法により製造した請求項1〜9のいずれか1項に記載の電子部品包装容器用の導電シート。
  11. 請求項1〜10に記載の電子部品包装容器用の導電シートからなる電子部品包装容器。
  12. 電子部品包装容器用がキャリアテープである請求項11に記載の電子部品包装用容器。
  13. ポリカーボネート系樹脂と、該ポリカーボネート系樹脂に基づき5〜50重%のカーボンブラックと、40重量%以下のエチレン−グリシジルメタクリレート系共重合体とアクリロニトリル−スチレン系共重合体とのグラフト樹脂と、を含有してなる樹脂組成物。
  14. 請求項13に記載の樹脂組成物からなる成形品。
  15. 請求項13に記載の樹脂組成物からなる導電シート。
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