JP3256164B2 - キャリアテープ用導電シート - Google Patents
キャリアテープ用導電シートInfo
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Description
に用いられているキャリアテープ用素材に関するもので
あり、表面及び内部双方に導電性を付与したものであ
る。
ープの材料としては、真空成形、圧空成形そしてプレス
成形等の熱成形が必要なことから、従来、塩化ビニル樹
脂(以下PVCという)、ポリカーボネート樹脂(以下
PCという)、ポリエステル樹脂(以下PETという)
そしてポリスチレン樹脂(以下PSという)等が起用さ
れてきた。
ポーネントである場合に比べ高価なIC等の包装用のキ
ャリアテープの場合は、IC自体が静電気で破壊されや
すいこともあって、上述の各樹脂に導電材料(一般的に
は低価格であるカーボン)を練り込んだもの、あるいは
表面にコーティングしたものが導電キャリアテープとし
て使われている。
用包装材等の一般汎用シートで言われている通称であ
り、表面抵抗率104〜108Ω/□レベルのものを指
す。AMERICAN NATIONAL STANDARD であるELECTRONIC I
NDUSTRIES ASSOCIATION (EIA)では、表面抵抗率は1×
105/□未満をまた体積抵抗率は1×104Ω−cm未
満を導電と規定している。
時点では、その表面抵抗率を持って呼称する場合が殆ど
である。IC破損につながる可能性のあるICとキャリ
アテープ又はICとカバーテープとの擦れによる静電気
の発生、或いはカバーテープをキャリアテープから剥離
する際等に発生する静電気量のデータも表面抵抗率と関
連づけられるケースが多い。
に段々と複雑、精密化しており、市場からは引き続き静
電気の発生による電子部品の破損防止を目的とした体積
抵抗率も考慮した材料を求められるケースが多い。
も過去に何例か実績化されている。図1に示すように従
来はポリ塩化ビニル樹脂(以下PVCという)にカーボ
ンを練り込んだものが広く使われていた。その後、主に
欧州から始まった環境への配慮、そして低比重に起因す
る低コストからポリスチレン樹脂(以下PSという)或
いはPSと他樹脂のアロイ品にカーボンを練り込んだも
のも出現したがPS自体が元々衝撃に弱く、かつそれに
カーボンを練り込んでいるため非常にもろい材料となり
市場に流通しているものは殆どない。
積抵抗を低減させ、コスト対応力があり、かつ優れた機
械強度を保有し、割れ、キレツを発生しにくいキャリア
テープ用導電性シートを提供する。
ンを練り込んだもの或いはPSと他樹脂のアロイにカー
ボンを練り込んだものに機械強度(特に引張強度、耐衝
撃強度、耐候性等)不足を補うため補強層を設けたもの
で、補強層の片面或いは両面に、ポリスチレン樹脂98
〜80重量%、エチレン・酢酸ビニル共重合体2〜20
重量%の混合物100重量部に対してカーボン10〜4
0重量部からなる導電性表層を積層した多層シートであ
る。本発明では、優れた機械強度と共にコスト対応力を
持たせるため補強層を第一補強層と第二補強層に層分化
しポリカーボネート樹脂100重量部とカーボン5〜3
0重量部からなる層と、その片面或いは両面にABS樹
脂とカーボン5〜30重量部からなる層で構成する。ま
た構成において第一補強層としてABS樹脂とカーボン
5〜30重量部からなる層で第二補強層としてポリカー
ボネート樹脂100重量部とカーボン5〜30重量部か
らなる層を用いても良い。原料価格がABS樹脂にたい
し1.5−2倍程するポリカーボネート樹脂をトータル
シートの強度アップに寄与させる有効な方法である。さ
らに各層の密着度を向上させるため該ポリカーボネート
樹脂の代わりにポリカーボネート樹脂とABS樹脂のア
ロイを使用しても良い。
脂としては、特に限定されず、例えば三元共重合体やア
クリロニトリル−スチレンの二元共重合体にポリブタジ
エンをポリマ−アロイさせたものが使用できる。ABS
樹脂はシート全体の強度向上させるために使用される。
また同じく補強層に用いるポリカーボネート樹脂或いは
ポリカーボネート樹脂とABS樹脂のアロイは特に限定
されないが、アイゾット衝撃強さが25kgf-cm/cm2(JIS
K 7110, t=6.4mmノッチ付き)以上であるものが望まし
い。ポリカーボネート樹脂或いはポリカーボネート樹脂
とABS樹脂のアロイは更なるシート全体の強度向上さ
せるために使用されるが、アイゾット衝撃強さが25kg
f-cm/cm2未満ではシート全体の強度が不十分になる。補
強層に導電性を付与する為にカーボンが添加される。A
BS或いはポリカーボネート或いはポリカーボネートと
ABSからなる樹脂成分100重量部に対し、カーボン
の添加量は5〜30重量部であり、好ましくは5〜25
重量部である。カーボンの添加量が5重量部未満である
と導電性が不十分で体積抵抗率を1×1012Ω−cm未
満にすることが難しくなり、カーボンの添加量が30重
量部を越えるとシート作製が困難となり、押し出し時の
流れ不良、カーボン凝集によるいわゆる”ブツ”の発生
となり、電子部品の収納ポケット成型時の成形不良、外
観不良となる。また、折り曲げ強度等の機械強度の低下
をもたらす。体積抵抗率が1×1012Ω−cm以上にな
ると負荷帯電の減衰時間(消滅する時間)が長くなると
いう問題点があり、現時点のユーザー要求値は1×10
12Ω−cm未満である。この数値は成形され薄くなった
成型品(キャリアテープ)底部も含むものである。
点よりPS系の樹脂が好ましく、PS樹脂としては、例
えば、GPS樹脂(汎用ポリスチレン樹脂)、HIPS
樹脂(ハイインパクトポリスチレン樹脂)のようなもの
が使用できる。中でもHIPS樹脂が耐折強度の点でよ
り好ましい。更にこのPS樹脂にエチレン・酢酸ビニル
共重合体(以下EVAという)を添加して用いる。これ
はカ−ボンブラックを練り込んだ場合のカーボン脱落防
止の為であり、EVAの添加量はPS98〜80重量%
に対し、EVAは2〜20重量%であり、好ましくは5
〜15重量%である。EVAの量が2重量%未満ではカ
ーボン脱落防止の効果が少なくなり、20重量%をこえ
ると機械強度が低下する。
ボンが添加される。PSとEVAからなる樹脂成分10
0重量部に対し、カーボンの添加量は10〜40重量部
であり、好ましくは15〜30重量部である。カーボン
の添加量が10重量部未満であると導電性が不十分で表
面抵抗率を1×109Ω/□以下にすることが難しく、
カーボンの添加量が40重量部を越えるとシート作製が
困難となり、押し出し時の流れ不良、カーボン凝集によ
るいわゆる”ブツ”の発生となり、電子部品の収納ポケ
ット成型時の成形不良、外観不良となる。また、折り曲
げ強度等の機械強度の低下をもたらす。表面層の導電性
は表面抵抗率に直接関わるため補強層の導電性と異な
り、まず期待する導電レベルが得られる導電材料の配合
量が決定されねばならない。シート段階の表面抵抗率で
1×104〜1×109Ω/□好ましくは1×104〜1
×106Ω/□が求められており補強層よりは1ランク
上の導電性が必要である。表面抵抗率が1×104Ω/
□未満では導通が良すぎ外部からの何らかの電流がキャ
リアテープを通じダイレクトに内容物の電子部品に伝わ
り破損の可能性がある。逆に1×109Ω/□を越える
と輸送中等の電子部品との振動摩擦、カバーテープとの
剥離時、等に静電気を発生しやすくなりこれもまた電子
部品の破損の原因となる。
に限定されないが、コストの点よりカーボンブラックが
好ましく、更にアセチレンブラックがより好ましい。本
発明に使用するカーボンの平均粒径は10〜70nmで
あり、10nm未満であると取り扱いが困難になり、コ
ンパウンディング及びシーティングが出来ないという問
題があり、70nmを越えると所定内の部数で表面抵抗
率が出ないという問題があり、好ましくは30〜60n
mである。
成で、表2に示す如く各層の樹脂及びカーボン含有量
(phr)を変更した実施例1〜3、比較例1〜6のキャリ
アテープ用導電性シートを作製した。実施例1〜3及び
比較例1〜6は図3に示す5層構成品である。使用した
原料は次の通りである。HIPS/EVAは90wt%
/10wt%の配合で用いた。 HIPS:住友化学工業(株)製 スミブライトE−5
80 EVA:住友化学工業(株)製 エバテートH−203
1 ABS:三井東圧化学(株)製 サンタックMT−81 PC:住友ダウ(株)製 カリバー301 (アイゾット衝撃値60kgf-cm/cm2(JIS K 7110 t=6.4m
mノッチ)) PC/ABSアロイ:三井東圧化学(株)製 プラロネ
イAC−2725 (アイゾット衝撃値49kgf-cm/cm2(JIS K 7110 t=6.4m
mノッチ))
を表3に示す。
強度については、JIS K 6734法で400kgf/cm2以上の
値を持つかどうかで判定した。耐折強度はJIS P 8115法
で評価し、500回以上かどうかで判定した。
施した。表面抵抗率は、住友ベークライト製SOIC1
6L用の成形金型を用い成型物を作製し、ADVAN-TEST社
製 MODEL:R8340A測定器で2点式2mm角電極を用い、それ
ぞれの成型物(キャリアテープ)ポケット底の表面抵抗
率(Ω/□)を測定し、好ましい導電性即ち1×104
〜1×109Ω/□かどうかで判定した。また、体積抵
抗率も同様成型物で同様測定器を用い、電極をポケット
底表裏に当て測定した。1×1012Ω−cm未満かどう
かで判定した。シーティングは共押出し時、カスレ、ブ
ツの発生等がなくスムーズな流量性が得られるかどうか
で判定した。
たもののその強度不足から実現が難しかったキャリアテ
ープ用PS系導電シートにおいて、PSを主成分とし、
表面抵抗率だけではなく体積抵抗率をも加味し、かつ機
械強度が優れた導電材料が達成化出来た。コスト対応性
も含め電子部品搬送用キャリアテープの材料としてふさ
わしいものである。
ーボン含有の樹脂よりなる導電性の補強層で構成された
3層構成のもの
ボン含有の樹脂よりなる第一補強層、カーボン含有の樹
脂よりなる第二補強層で構成された5層構成のもの。
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリカーボネート樹脂100重量部とカ
ーボン5〜30重量部からなる層と、その片面或いは両
面にABS樹脂とカーボン5〜30重量部からなる層で
構成された補強層、又はABS樹脂とカーボン5〜30
重量部からなる層とその両面にポリカーボネート樹脂1
00重量部とカーボン5〜30重量部からなる層で構成
された補強層の片面或いは両面に、ポリスチレン樹脂9
8〜80重量%、エチレン・酢酸ビニル共重合体2〜2
0重量%の混合物100重量部に対してカーボン10〜
40重量部からなる導電性表層を積層し、JISK69
11測定法で表面抵抗率が1×104〜1×109Ω/□
で体積抵抗率が1×1012Ω−cm未満であることを特
徴とするキャリアテープ用導電シート。 - 【請求項2】 ポリカーボネート樹脂とABS樹脂のア
ロイ100重量部とカーボン5〜30重量部からなる層
と、その片面或いは両面にABS樹脂とカーボン5〜3
0重量部からなる層で構成された補強層、又はABS樹
脂とカーボン5〜30重量部からなる層とその両面にポ
リカーボネート樹脂とABS樹脂のアロイ100重量部
とカーボン5〜30重量部からなる層で構成された補強
層の片面或いは両面に、ポリスチレン樹脂98〜80重
量%、エチレン・酢酸ビニル共重合体2〜20重量%の
混合物100重量部に対してカーボン10〜40重量部
からなる導電性表層を積層し、JISK6911測定法
で表面抵抗率が1×104〜1×109Ω/□で体積抵抗
率が1×1012Ω−cm未満であることを特徴とするキ
ャリアテープ用導電シート。 - 【請求項3】 該ポリカーボネート樹脂或いはポリカー
ボネート樹脂とABS樹脂のアロイのアイゾット衝撃強
さが25kgf-cm/cm2(JIS K 7110 t=6.4mmノッチ付き)以
上であることを特徴とする請求項1または2記載のキャ
リアテープ用導電シート。 - 【請求項4】 該ポリスチレン樹脂がハイインパクトス
チレン樹脂であることを特徴とする請求項1または2記
載のキャリアテープ用導電シート。
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---|---|---|---|
JP16847097A JP3256164B2 (ja) | 1997-06-25 | 1997-06-25 | キャリアテープ用導電シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16847097A JP3256164B2 (ja) | 1997-06-25 | 1997-06-25 | キャリアテープ用導電シート |
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JPH1110806A JPH1110806A (ja) | 1999-01-19 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP16847097A Expired - Fee Related JP3256164B2 (ja) | 1997-06-25 | 1997-06-25 | キャリアテープ用導電シート |
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1997
- 1997-06-25 JP JP16847097A patent/JP3256164B2/ja not_active Expired - Fee Related
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