JP2005139427A - インク及びインクジェット記録用インク - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な色相を有し、堅牢性に優れた着色画像や着色材料を与え、しかも長期間保存しても物性変化の少ない安定なインクとしてインクジェットなどの印刷用や、筆記用に用いられるインクを提供する。
【解決手段】アゾ基に直結していない芳香族の共役π電子が合計で12個を超えるアゾ染料を少なくとも1種含むことを特徴とするインク。
【選択図】なし

Description

本発明は、特定の物性値を有する染料を含むインクと染料の溶液安定性向上方法に関する。
近年、画像記録材料としては、特にカラー画像を形成するための材料が主流であり、具体的には、インクジェット方式の記録材料、電子写真方式の記録材料、転写式ハロゲン化銀感光材料、印刷インク、記録ペン等が盛んに利用されている。
これらのカラー画像記録材料では、フルカラー画像を再現あるいは記録する為に、いわゆる加法混色法や減法混色法の3原色の色素(染料や顔料)が使用されているが、好ましい色再現域を実現出来る吸収特性を有し、且つさまざまな使用条件、環境条件に耐えうる堅牢な染料がないのが実状であり、改善が強く望まれている。
インクジェット記録方法は、材料費が安価であること、高速記録が可能なこと、記録時の騒音が少ないこと、更にカラー記録が容易であることから、急速に普及し、更に発展しつつある。
インクジェット記録方法には、連続的に液滴を飛翔させるコンティニュアス方式と画像情報信号に応じて液滴を飛翔させるオンデマンド方式とが有り、その吐出方式にはピエゾ素子により圧力を加えて液滴を吐出させる方式、熱によりインク中に気泡を発生させて液滴を吐出させる方式、超音波を用いた方式、あるいは静電力により液滴を吸引吐出させる方式がある。また、インクジェット記録用インクとしては、水性インク、油性インク、あるいは固体(溶融型)インクが用いられる。
このようなインクジェット記録用インクに用いられる染料に対しては、溶剤に対する溶解性あるいは分散性が良好なこと、高濃度記録が可能であること、色相が良好であること、光、熱、環境中の活性ガス(NOx、オゾン等の酸化性ガスの他SOxなど)に対して堅牢であること、水や薬品に対する堅牢性に優れていること、受像材料に対して定着性が良く滲みにくいこと、インクとしての保存安定性性に優れていること、毒性がないこと、純度が高いこと、更には、安価に入手できることが要求されている。しかしながら、これらの要求を高いレベルで満たす染料を捜し求めることは、極めて難しい。特に、良好なブラックの色相を有し、光、湿度、熱に対して堅牢であり、モル吸光係数が高く、文書印刷において文字品位が高いこと、また多孔質の白色無機顔料粒子を含有するインク受容層を有する受像材料上に印字する際には環境中のオゾンなどの酸化性ガスに対して堅牢であることが強く望まれている。
したがって、上記の各用途で使用する染料には、共通して次のような性質を具備している必要がある。即ち、色再現性上好ましい吸収特性を有すること、使用される環境条件下における堅牢性、例えば耐光性、耐熱性、耐湿性、オゾンなどの酸化性ガスに対する耐性、その他亜硫酸ガスなどの耐薬品堅牢性が良好であること、モル吸光係数が大きいこと等である。
従来、ブラック染料としてはジスアゾ染料、トリスアゾ染料が一般に使用されてきた。それらのジスアゾ染料、トリスアゾ染料の原料としてフェノール、ナフトール、ナフチルアミン、アニリン等の非複素環化合物が広く使用されている。これらの原料により得られるジスアゾ染料として、特許文献1や特許文献2等に開示された染料が知られているが、何れも光堅牢性が劣るという問題点を有し、またオゾンなどの酸化性ガスに対する堅牢性は極めて不十分である。
本発明者らは、オゾン等の酸化性ガスに対して堅牢な着色剤を開発すべく、従来のフェノール、ナフトール、ナフチルアミン、アニリン等の原料から脱却して、主に複素環化合物を原料として使用するという考えに至った。これまで、複素環が2個以上含まれるジスアゾ染料、トリスアゾ染料としては、特許文献3、特許文献4、特許文献5等に記載されているが、これらの染料はいずれも繊維を染色する為に開発された所謂染料であって、本発明で求められるような性能、すなわち色再現上好ましい吸収特性を持っているかどうかや、使用される環境条件下における堅牢性(例えば耐光性、耐熱性、耐湿性、特にインクジェット画像形成において問題となるオゾンなどの酸化性ガスに対する耐性、その他亜硫酸ガスなどの耐薬品堅牢性)については一切開示されていないし、ましてやどのような構造が本発明の画像形成に最適であるのかについては全く不明である。また複素環が2個以上含まれる水溶性ジスアゾ染料が記載されている特許文献5の水溶性染料は、水溶性基の数が多くても2個しかないために、水への溶解性が低く、インクジェット用途には適さなかった。
欧州特許第0761771号明細書 特許第2716541号明細書 ドイツ特許2743097号明細書 特開昭59−133259号公報 特開昭52−76331号公報
本発明の目的は、良好な色相を有し、堅牢性に優れた着色画像や着色材料を与え、しかも長期間保存しても物性変化の少ない安定なインクとしてインクジェットなどの印刷用や、筆記用のインクを提供するとともに溶液安定性を向上させる方法を提供することにある。
本発明者らは、良好な色相を有し、且つ光およびオゾンに対する堅牢性の高く、インク中で長期間保存しても安定な染料を目指して詳細に検討したところ、特定の物性値を有する水溶性アゾ染料によって上記目的を達成できることを見出した。
即ち、本発明によれば下記構成のインクが提供されて、本発明の上記目的が達成される。
1.アゾ基に直結していない芳香族の共役π電子が合計で12個を超えるアゾ染料を少なくとも1種含むことを特徴とするインク。
2.下記安定性試験方法で染料の残存率が60%以下のアゾ染料に、アゾ基に直結していない芳香環を共役π電子6個以上に相当する量増やすことによって、染料の残存率が向上したアゾ染料を少なくとも1種含むことを特徴とするインク。
安定性試験方法:染料0.1mmolを水10mlに溶かし、NaHCO384mgを加えて、1時間加熱還流し、冷却後、分光光度計で染料の残存率を測定する。
3.アゾ染料が、水溶性ジスアゾまたはポリアゾ染料であることを特徴とする上記1または2に記載のインク。
4.アゾ染料が、下記物性1を有することを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載のインク。
物性1:DMF溶媒で測定した吸収スペクトルの最大吸収波長をλmax(DMF)としたとき、680≧λmax(DMF)≧570nmである。
5.アゾ染料が下記物性2を有することを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載のインク。
物性2:酸化電位が1.0V(vs SCE)より貴である。
6.アゾ染料が下記物性3を有することを特徴とする上記1〜5のいずれかに記載のインク。
物性3:水溶媒で測定した吸収スペクトルの最大吸収波長をλmax(水)としたときに、|λmax(DMF)−λmax(水)|≧30nmである。
7.アゾ染料が下記物性4を有することを特徴とする上記1〜6のいずれかに記載のインク。
物性4:DMF溶媒でのモル吸光係数をε(DMF)、水溶媒でのモル吸光係数をε(水)としたときに、ε(水)/ε(DMF)≦0.9である。
8.アゾ染料が下記物性5を有することを特徴とする上記1〜7のいずれかに記載のインク。
物性5:λmax(水)を会合体の吸収極大波長、λmax(DMF)をモノマーの吸収極大波長と定義するときに、水溶媒での吸収スペクトルにおいて会合体の吸収極大波長の吸光度をAbs(会合)、モノマーの吸収極大波長での吸光度をAbs(モノマー)としたときに、Abs(モノマー)/Abs(会合体)≦0.75である。
9.アゾ染料が、含窒素6員環を含むことを特徴とする上記1〜8のいずれかに記載のインク。
10.アゾ染料が、5員複素環を含むことを特徴とする上記1〜9のいずれかにインク。
11.請求項1〜10のいずれかに記載のインクを用いたことを特徴とするインクジェット記録用インク。
本発明のインクは、長期間保存しても安定で、色相と堅牢性に優れた着色画像や着色材料を与えることができる。特に、本発明の上記インクを用いたインクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法は、良好な色相を有し、しかも光及び環境中の活性ガス、特にオゾンガスに対して堅牢性の高い画像を形成することができる。
以下、本発明についてより詳細に説明する。
アゾ基に直結している芳香環について説明する。アゾ基に直結した芳香環とは、アゾ基に結合している芳香環全体のことを指す。例えばアゾ基にナフタレン環が直結していた場合、ナフタレン環の、アゾ基に結合しているベンゼン環1つのみを指すのではなく、ナフタレン環全体を指す。アゾ基にビフェニル基が結合している場合は、アゾ基に結合しているフェニル基は直結した芳香環であり、もう一方のフェニル基は直結していない芳香環とする。芳香環とは、アリール基のみならず、複素芳香環も包含する。
本発明で用いるアゾ染料は、アゾ基に直結していない芳香族の共役π電子が12個を超える。共役π電子の算出は、例えば、アゾ基に直結していない芳香族環として、ベンゼン環1個、ナフタレン環1個を有するアゾ染料では、6個+10個=16個と計算される。また、芳香族の共役π電子とは、芳香族環(複素環を含み、6員環に限らない)に含まれる共役のπ電子である。
本発明についてさらに説明する。
下記染料(f)はアゾ基に直結していない芳香族環の共役π電子は12個であり、また、本発明で定義する安定性試験により水溶液安定性を測定すると40%以下である。
Figure 2005139427
一般にアゾ染料は安定性が高いため、染料(f)が分解することは意外であったが、この現象は、この染料のλmax(DMF)の値とその酸化電位から理論的に説明できる。染料(f)は、λmax(DMF)が本発明におけるアゾ染料の物性1に係わる680≧λmax(DMF)≧570nmの条件と、アゾ染料の物性2に係わる酸化電位が1.0V(vs SCE)より貴である条件を満たしている。680≧λmax(DMF)≧570nmは、黒用染料として好ましい条件であり、酸化電位が1.0V(vs SCE)より貴という条件は堅牢性を良好にするのに必要な条件である。
λmaxがこのように長波長になるためにはLUMO(最低空軌道)がHOMO(最高被占軌道)に近くなければならない。また酸化電位がこのように高くなるためにはHOMOが低くなければならない。したがって、これらの波長と電位の2つの条件を満たすためにはLUMOが低くなければならない。しかし、LUMOが低いと求核攻撃を受けやすくなり、溶液安定性が低下するのである。つまり、堅牢性が良好の染料の開発するために、酸化電位を上げるという方針で長波長の染料を分子設計すれば、溶液安定性が低下するのである。
しかし、この染料のチオフェン環の4位にフェニル基を導入した染料a−2(後述)は、溶液安定性が80%を超える。またナフチル基を導入した結果、染料a−3は溶液安定性が90%を超える。また4−メチルフェニル基を導入した結果、染料a−1は溶液安定性が90%を超える。これらデータから明らかにフェニル基、ナフチル基、4−メチルフェニル基の導入によって溶液安定性が向上している。
この原因については、アゾ基に直結していない芳香環の共役π電子が6個以上分増やしたことによる、会合効果、疎水性効果、立体的効果、フェニル基の4位にメチル基を導入したことによる会合効果、疎水性効果等により、溶液安定性が高くなると推定される。
染料a−1、染料a−2、染料a−3は、共通の構造として、本発明で特定される「アゾ基に直結していない芳香族の共役π電子が合計で12個を超える」構造を有する。また、これら染料は、本発明で特定される「安定性試験方法で染料の残存率が60%以下の染料に、アゾ基に直結していない芳香環を共役π電子6個以上に相当する量増やすことによって、溶液安定性を向上させた染料」である点において、共通の性質および構造を有する。
上記安定性試験方法は、下記の方法による。
〔安定性試験方法〕
染料0.1mmolを水10mlに溶かし、NaHCO384mgを加えて、1時間加熱還流し、冷却後、分光光度計で染料の残存率を測定する。
本発明では、溶液安定性を向上させた染料の溶液安定性が80%以上であることが更に好ましく、90%以上であることが最も好ましい。
本発明は、溶液安定性の高い、堅牢性の良好な長波長の染料を提供できるという意味で、産業上非常に有益である。
アゾ染料の物性1については、680≧λmax(DMF)≧590nmがより好ましく、680≧λmax(DMF)≧610nmが更に好ましい。また、染料が100%DMFに溶解しない場合は、まず水(DMF溶媒の10質量%以下となる量)を用いて染料を溶かし、これをDMFで希釈してλmaxを測定する。
次に、本発明のアゾ染料に係わる下記物性3〜5、即ち、
物性3:|λmax(DMF)−λmax(水)|
物性4:ε(水)/ε(DMF)
物性5:Abs(モノマー)/Abs(会合)
について説明する。
発明者等が堅牢性の良好な染料について研究したところ、堅牢性の良好な染料は、
物性3:|λmax(DMF)−λmax(水)|≧30nm
物性4:ε(水)/ε(DMF)≦0.9
物性5:Abs(モノマー)/Abs(会合)≦0.75
の3物性のうち、少なくとも一つの物性を満たすことを見出した。この物性を満たす染料は、水溶媒中では、会合状態をとっていると推定している。
一般に溶媒によって染料のλmaxが異なる場合、その原因として2つの可能性が考えられる。1つが溶媒によって染料の会合状態が異なる場合であり、もう1つがソルバトクロミズムによる場合である。本発明においては、前者の場合であると推定している。
また染料が会合する場合は、εが低下する場合がある。ε(水)/ε(DMF)は会合状態を取りやすい水溶媒でのεを、会合状態をとり難いDMF溶媒でのεで割った値である。この値を会合の目安にすることができる。
また吸収スペクトルからも染料の会合について情報を得ることができる。水溶媒での吸収スペクトルからも染料の会合について情報を得ることができる。λmax(水)を会合体の吸収極大波長、λmax(DMF)をモノマーの吸収極大波長と定義するときに、水溶媒での吸収スペクトルにおいて会合体の吸収極大波長の吸光度をAbs(会合)、モノマーの吸収極大波長での吸光度をAbs(モノマー)としたときに(いずれも2×10-5mol/Lで測定)、Abs(モノマー)/Abs(会合)は、みかけ上の非会合分子の割合になる。すなわち、この値が小さいほど、会合状態の分子が多くなっているといえる。酸化電位の高い染料がここで述べた会合状態を取っていれば、更に堅牢な染料になる。
具体的には下記一般式(A)で表されるジスアゾまたはポリアゾ染料が好ましい。式中、A、BおよびCは、それぞれ独立に、置換されていてもよい芳香族基または置換されていてもよい複素環基を表す(AおよびCは一価の基であり、Bは二価の基である)。置換基が芳香族アゾ基である場合、一般式(A)の染料はポリアゾ染料を表す。
一般式(A):A−N=N−B−N=N−C
次に本発明における含窒素6員環について説明する。
含窒素6員環とは、例えばピリジン環のように環の構成原子に窒素原子を含む環のことをさし、一般式(1)で表される環が好ましく、一般式(A)のCの部分がこの環であることが更に好ましい。
Figure 2005139427
上記一般式(1)中、B1およびB2は、各々=CR1−および−CR2=を表すか、あるいはいずれか一方が窒素原子,他方が=CR1−または−CR2=を表す。
G、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複素環オキシカルボニル基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(アニリノ基、複素環アミノ基を含む)、アシルアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、複素環スルホニルアミノ基、ニトロ基、アルキル及びアリールチオ基、複素環チオ基、アルキル及びアリールスルホニル基、複素環スルホニル基、アルキル及びアリールスルフィニル基、複素環スルフィニル基、スルファモイル基、またはスルホ基を表し、各基は更に置換されていても良い。
3、R4は、各々独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルまたはアリールスルホニル基、スルファモイル基を表し、各基は更に置換基を有していても良い。但し、R3、R4が同時に水素原子であることはない。
また、R1とR5、あるいはR3とR4が結合して5乃至6員環を形成しても良い。
次に本発明における5員複素環について説明する。
5員複素環とはヘテロ原子を含む5員環を指し、芳香族環であることが好ましい。好ましいヘテロ原子は、硫黄、窒素、酸素であり、5員複素環としてはチオフェン環、チアゾール環、イミダゾール環などを挙げることができる。また、ベンゾチアゾール環、チエノチアゾール環などのように更に縮環していてもよい。各複素環基は更に置換基を有していても良い。中でも下記一般式(2)〜一般式(6)で表されるチオフェン環、チアゾール環、イミダゾール環、ベンゾチアゾール環、チエノチアゾール環が好ましい。チオフェン環、チアゾール環がさらに好ましく、一般式(A)においてBの部分がこの環であることが更に好ましい。
Figure 2005139427
上記一般式(2)〜(6)において、R5からR13は、一般式(1)におけるG、R1、R2と同義の置換基を表す。
本発明において、特に好ましいアゾ染料の構造は、下記一般式(7)、(8)で表されるものである。
Figure 2005139427
上記一般式(7)、(8)中、Z1はハメットの置換基定数σp値が0.20以上の電子吸引性基を表す。Z1は、σp値が0.30以上の電子吸引性基であるのが好ましく、0.45以上の電子吸引性基が更に好ましく、0.60以上の電子吸引性基が特に好ましいが、1.0を超えないことが望ましい。
好ましい具体的な置換基について説明すると、ハメット置換基定数σp値が0.60以上の電子吸引性基としては、シアノ基、ニトロ基、アルキルスルホニル基(例えばメタンスルホニル基、アリールスルホニル基(例えばベンゼンスルホニル基)を例として挙げることができる。
ハメットσp値が0.45以上の電子吸引性基としては、上記に加えアシル基(例えばアセチル基)、アルコキシカルボニル基(例えばドデシルオキシカルボニル基)、アリールオキシカルボニル基(例えば、m−クロロフェノキシカルボニル)、アルキルスルフィニル基(例えば、n−プロピルスルフィニル)、アリールスルフィニル基(例えばフェニルスルフィニル)、スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル)、ハロゲン化アルキル基(例えば、トリフロロメチル)を挙げることができる。
ハメット置換基定数σp値が0.30以上の電子吸引性基としては、上記に加え、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイル基(例えば、N−エチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル)、ハロゲン化アルコキシ基(例えば、トリフロロメチルオキシ)、ハロゲン化アリールオキシ基(例えば、ペンタフロロフェニルオキシ)、スルホニルオキシ基(例えばメチルスルホニルオキシ基)、ハロゲン化アルキルチオ基(例えば、ジフロロメチルチオ)、2つ以上のσp値が0.15以上の電子吸引性基で置換されたアリール基(例えば、2,4−ジニトロフェニル、ペンタクロロフェニル)、およびヘテロ環(例えば、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、1−フェニル−2−ベンズイミダゾリル)を挙げることができる。
σp値が0.20以上の電子吸引性基の具体例としては、上記に加え、ハロゲン原子などが挙げられる。その中でも、炭素数2〜20のアシル基、炭素数2〜20のアルキルオキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜20のアルキルスルホニル基、炭素数6〜20のアリールスルホニル基、炭素数1〜20のカルバモイル基及び炭素数1〜20のハロゲン化アルキル基が好ましい。特に好ましいものは、シアノ基、炭素数1〜20のアルキルスルホニル基、炭素数6〜20のアリールスルホニル基であり、最も好ましいものはシアノ基である。
1、R2、R3、R4は、一般式(1)と同義である。R14、R15は、各々独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキル及びアリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表す。中でも、水素原子、芳香族基、複素環基、アシル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基が好ましく、水素原子、芳香族基、複素環基が特に好ましい。
16は、アルキル基、芳香族基、複素環基、を表し、中でも芳香族基が特に好ましい。
Aは一般式(A)と同義であり、置換されていてもよい芳香族基、複素環基を表す。好ましくは芳香族基を表す。
一般式(7)、(8)で説明した各基は更に置換基を有していても良い。これらの各基が更に置換基を有する場合、該置換基としては、一般式(1)で説明した置換基、G、R1、R2で例示した基や水溶性基が挙げられる。
本発明のアゾ染料は、水溶性染料であることが好ましい。水溶性染料とは水溶性基が結合している染料のことを指し、本発明染料の好ましい水溶性基としては、スルホ基、カルボキシル基、チオカルボキシル基、スルフィノ基、ホスホノ基、ジヒドロキシホスフィノ基などが挙げられる。特に好ましくはスルホ基、カルボキシル基である。また水溶性基の個数も3個以上が好ましく、4個以上が更に好ましい。水溶性基はいずれの位置に置換していてもよいが、一般式(A)のAまたはCに有しているのが好ましい。
またカルボキシル基、ホスホノ基およびスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)および有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウム)が含まれ、リチウム塩、アンモニウム塩が好ましく、リチウム塩が更に好ましい。
また、本発明の「アゾ基に直結していない芳香族の共役π電子」は、一般式(A)のBまたはCに含まれることが好ましい。
次に酸化電位について説明する。酸化電位は1.0V(vs SCE)よりも貴であることが好ましい。酸化電位は貴であるほど好ましく、酸化電位が1.2V(vs SCE)より貴であるものが好ましい。着色画像のオゾンガス堅牢性が改良される理由は次のよう推定される。オゾンガスによる染料の分解は、染料とオゾンガスのHOMO(最高被占軌道)およびLUMO(最低空軌道)の関係、即ちアゾ化合物のHOMOとオゾンガスのLUMOとの反応により着色化合物が酸化されて分解し、着色画像の濃度が低下すると考えられる。そのため、アゾ化合物を特定の酸化電位とすることによって、該化合物のHOMOが下がり、オゾンガスとの反応性が低下し、オゾンガス堅牢性が向上したと推定される。
なお、酸化電位の値は、試料から電極への電子の移りやすさを表わし、その値が大きい(酸化電位が貴である)ほど試料から電極へ電子が移りにくい、言い換えれば、酸化されにくいことを表わす。化合物の構造との関連では、電子求引性基を導入することにより酸化電位はより貴となり、電子供与性基を導入することにより酸化電位はより卑となる。
酸化電位の値は、下記に詳述するが、化合物がボルタンメトリーにおいて陽極で、化合物の電子が引き抜かれる電位を意味し、その化合物の基底状態におけるHOMOのエネルギーレベルと近似的に一致すると考えられている。
酸化電位の測定について具体的に説明する。酸化電位は、過塩素酸ナトリウムや過塩素酸テトラプロピルアンモニウムといった支持電解質を含むジメチルホルムアミドやアセトニトリルのような溶媒中に、被験試料を1×10-4〜1×10-6mol・dm-3溶解して、サイクリックボルタンメトリーや直流ポーラログラフィーを用いてSCE(飽和カロメル電極)に対する値として測定する。
また、用いる支持電解質や溶媒は、被験試料の酸化電位や溶解性により適当なものを選ぶことができる。用いることができる支持電解質や溶媒については例えばP. Delahay著"New Instrumental Methods in Electrochemistry(1954年 Interscience Publishers)
やA. J. Bard他著"Electrochemical Methods"(1980年 John Wiley & Sons)、藤嶋昭他著 電気化学測定法 (1984年 技報堂出版社刊)101〜118ページに記載がある。
酸化電位の値は、液間電位差や試料溶液の液抵抗などの影響で、数10ミルボルト程度偏位することがあるが、標準試料(例えばハイドロキノン)を用いて校正することにより、測定された電位の値の再現性を保証することができる。
本発明における酸化電位は、0.1mol・dm-3の過塩素酸テトラプロピルアンモニウムを支持電解質として含む水/N,N−ジメチルホルムアミド=2/98の混合液中(化合物の濃度は1×10-3mol・dm-3)で、参照電極としてSCE(飽和カロメル電極)、作用極としてグラファイト電極、対極として白金電極を使用し、直流ポーラログラフィーにより測定した値を使用する。
また、本発明において酸化電位を貴にする方法としては、化合物自体の構造が貴であるものを選択する方法、任意の位置に電子求引性基を導入する方法、即ち置換基の電子求引性や電子供与性の尺度であるハメットの置換基定数σp値が大きい置換基を導入する方法等が挙げられる。元々酸化電位が貴である染料構造を選択する方法は、オゾンガス堅牢性の観点だけでなく、その他の堅牢性、色相、物性などを調節するために電子求引性基または電子供与性基を任意に導入することができるため、分子設計の観点から好ましい。
また、求電子剤であるオゾンとの反応性を下げるために、化合物の構造のうち任意の位置に電子求引性基を導入して酸化電位をより貴とする方法においては、置換基の電子求引性や電子供与性の尺度であるハメットの置換基定数σp値を用いれば、σp値が大きい置換基を導入することにより酸化電位をより貴とすることができる。
ハメットの置換基定数σp値について説明する。ハメット則は、ベンゼン誘導体の反応又は平衡に及ぼす置換基の影響を定量的に論ずるために1935年L. P. Hammettにより提唱された経験則であるが、これは今日広く妥当性が認められている。ハメット則に求められた置換基定数にはσp値とσm値があり、これらの値は多くの一般的な成書に見出すことができるが、例えば、J. A. Dean編"Lange's Handbook of Chemistry"第12版(1979年 McGraw−Hill)や「化学の領域」増刊、122号、96〜103頁(1979年 南光堂)に詳しい。尚、本発明において各置換基をハメットの置換基定数σpにより限定したり、説明したりするが、これは上記の成書で見出せる、文献既知の値がある置換基にのみ限定されるという意味ではなく、その値が文献未知であってもハメット則に基づいて測定した場合にその範囲内に包まれるであろう置換基をも含むことはいうまでもない。また、本発明の一般式(1)または(2)の中には、ベンゼン誘導体ではないものも含まれるが、置換基の電子効果を示す尺度として、置換位置に関係なくσp値を使用する。本発明において、σp値をこのような意味で使用する。
本発明の着色組成物に含有されるアゾ化合物の具体例を下記に示すが、本発明に用いられるアゾ化合物は、下記の例に限定されるものではなく、またカルボキシル基、ホスホノ基およびスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)および有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアジニウムイオン、テトラメチルホスホニウムイオン)が含まれる。
本発明の染料は、ジアゾ成分とカプラーとのカップリング反応によって合成することができる。下記に合成例を示す。
Figure 2005139427
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[染料b−2の合成例]
(ジアゾ成分B−2の合成)
7−アミノナフタレン−1,5−ジスルホン酸(以下C酸)ジナトリウム22.7g(65.4mmol)を水190mlに添加し、濃塩酸25mlを添加し、0℃まで冷却した。そして、亜硝酸ナトリム4.74g(68.7mmol)を水20mlに溶解させた液を0〜5℃で添加し、0〜5℃で1時間攪拌し、これをC酸のジアゾ液とした。これとは別に、2−アミノ−4−フェニル−チアゾール10.0g(59.5mmol)を水150mlに分散させた。この分散液に前記C酸のジアゾ液を室温で添加した。添加後、酢酸ナトリウムを添加し、pH=2にした。液体クロマトグラフィーでチオフェンの消失を確認し、酢酸ナトリウムを更に添加し、pH=7にする。このスラリーをろ過し、イソプロピルアルコールで洗浄した。取り出した湿ケーキを水400mlに溶解させ、塩化リチウム31gを添加し、塩析させた。このスラリーをろ過し、イソプロピルアルコールで洗浄した。
得られた湿ケーキを乾燥させ、ジアゾ成分B−2を26.3g(粗収率88%)得た。
(染料b−2の合成)
リン酸300mlと酢酸150mlに40%ニトロシル硫酸7.0gを添加し、−2℃まで冷却した。そして、ジアゾ成分B−2:10g(19.9mmol)を水30mlに溶解させた液を−2℃〜0℃で滴下し、−2℃〜0℃で1時間攪拌し、これをB−2のジアゾ液とした。これとは別に、カプラーP9.8g(19.9mmol)を水450mlに溶解させ、5℃まで冷却した。この液に上記B−2ジアゾ液を5〜10℃で滴下し、5〜10℃で1時間攪拌した。この反応液を40℃まで加熱し、塩化リチウム52gを添加し、塩析させた。このスラリーをろ過し、イソプロピルアルコールで洗浄した。得られた湿ケーキを水300mlに溶解させ、濃塩酸100mlを添加した。これを40℃まで加熱し、塩化リチウム49gを添加し、塩析させた。このスラリーをろ過し、イソプロピルアルコールで洗浄した。得られた湿ケーキを水30ml、メタノール60mlに溶解させ、水酸化リチウム水溶液でpH=7まで中和し、65℃まで加熱して、イソプロピルアルコール270mlを滴下して、晶析させた。このスラリーをろ過し、イソプロピルアルコールで洗浄した。得られた湿ケーキのうち1/4量を水30mlに溶解させ、Amersham Biosciences社のセファデックスLH-20カラムで精製し、目的物(染料b−2)2.3g(
収率47%)を得た。(M/S:(M−H)-=961、(M−2H)2-=480、λmax(水)=588nm)
合成ルートを下記に示す。
Figure 2005139427
[染料b−3の合成例]
(ジアゾ成分B−3の合成)
7−アミノナフタレン−1,5−ジスルホン酸(以下C酸)ジナトリウム16.9g(48.6mmol)を水140mlに添加し、濃塩酸19mlを添加し、0℃まで冷却した。そして、亜硝酸ナトリム3.35g(48.6mmol)を水12mlに溶解させた液を0〜5℃で添加し、0〜5℃で1時間攪拌し、これをC酸のジアゾ液とした。これとは別に、2−アミノ−4−ナフチル−チアゾール10.0g(44.2mmol)を水500mlに分散させた。この分散液に上記C酸のジアゾ液を室温で添加した。添加後、30分攪拌し、酢酸ナトリウムを添加し、pH=4にして、40℃まで加熱し2時間攪拌した。液体クロマトグラフィーでチアゾールの消失を確認し、酢酸ナトリウムを更に添加し、pH=7にした。このスラリーをろ過し、イソプロピルアルコールで洗浄した。取り出した湿ケーキを水400mlに溶解させ、塩化リチウム29gを添加し、塩析させた。このスラリーをろ過し、イソプロピルアルコールで洗浄した。
得られた湿ケーキを乾燥し、ジアゾ成分B−3を19.3g(粗収率79%)得た。
(染料b−3の合成)
リン酸300mlと酢酸150mlに40%ニトロシル硫酸6.3gを添加し、−2℃まで冷却した。そして、ジアゾ成分B−3:10g(18.1mmol)を水30mlに溶解させた液を−2℃〜0℃で滴下し、−2℃〜0℃で1時間攪拌し、これをB−3のジアゾ液とした。これとは別に、カプラーP9.0g(18.1mmol)を水450mlに溶解させ、5℃まで冷却した。この液に上記B−3ジアゾ液を5〜10℃で滴下し、5〜10℃で1時間攪拌した。この反応液を40℃まで加熱し、塩化リチウム38gを添加し、塩析させた。このスラリーをろ過し、イソプロピルアルコールで洗浄した。得られた湿ケーキを水300mlに溶解させ、濃塩酸100mlを添加した。これを40℃まで加熱し、塩化リチウム43gを添加し、塩析させた。このスラリーをろ過し、イソプロピルアルコールで洗浄した。得られた湿ケーキを水30ml、メタノール60mlに溶解させ、水酸化リチウム水溶液でpH=7まで中和し、65℃まで加熱して、イソプロピルアルコール270mlを滴下して、晶析させた。このスラリーをろ過し、イソプロピルアルコールで洗浄した。得られた湿ケーキのうち1/4量を水30mlに溶解させ、Amersham Biosciences社のセファデックスLH-20カラムで精製し、目的物(染料b−3)2.1g(
収率45%)を得た。(M/S:(M−H)-=1011、(M−2H)2-=505、λmax(水)=600nm)
合成ルートを下記に示す。
Figure 2005139427
上記合成法により得られた染料の物性値は以下のようになった。比較例として、染料(f)の物性値を記載した。
Figure 2005139427
次にインクジェットのインクについて説明する。
インクジェット記録用インクは、親油性媒体や水性媒体中に前記アゾ染料を溶解または分散させることによって作製することができる。好ましくは、水性媒体を用いる場合である。必要に応じてその他の添加剤を、本発明の効果を害しない範囲内において含有される。その他の添加剤としては、例えば、乾燥防止剤(湿潤剤)、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。
これらの各種添加剤は、水溶性インクの場合にはインク液に直接添加する。油溶性染料を分散物の形で用いる場合には、染料分散物の調製後分散物に添加するのが一般的であるが、調製時に油相または水相に添加してもよい。
乾燥防止剤はインクジェット記録方式に用いるノズルのインク噴射口において該インクジェット用インクが乾燥することによる目詰まりを防止する目的で好適に使用される。
乾燥防止剤としては、水より蒸気圧の低い水溶性有機溶剤が好ましい。具体的な例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、ジチオジグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、アセチレングリコール誘導体、グリセリン、トリメチロールプロパン等に代表される多価アルコール類、エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノエチル(又はブチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−エチルモルホリン等の複素環類、スルホラン、ジメチルスルホキシド、3−スルホレン等の含硫黄化合物、ジアセトンアルコール、ジエタノールアミン等の多官能化合物、尿素誘導体が挙げられる。これらのうちグリセリン、ジエチレングリコール等の多価アルコールがより好ましい。また上記の乾燥防止剤は単独で用いてもよいし2種以上併用してもよい。これらの乾燥防止剤はインク中に10〜50質量%含有することが好ましい。
浸透促進剤は、インクジェット用インクを紙により良く浸透させる目的で好適に使用される。浸透促進剤としては、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、1,2−ヘキサンジオール等のアルコール類やラウリル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウムやノニオン性界面活性剤等を用いることができる。これらはインク中に5〜30質量%含有すれば通常充分な効果があり、印字の滲み、紙抜け(プリントスルー)を起こさない添加量の範囲で使用するのが好ましい。
紫外線吸収剤は、画像の保存性を向上させる目的で使用される。紫外線吸収剤としては特開昭58−185677号公報、同61−190537号公報、特開平2−782号公報、同5−197075号公報、同9−34057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−2784号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第3214463号明細書等に記載されたベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、同56−21141号公報、特開平10−88106号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同8−53427号公報、同8−239368号公報、同10−182621号公報、特表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディスクロージャーNo.24239号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤も用いることができる。
褪色防止剤は、画像の保存性を向上させる目的で使用される。褪色防止剤としては、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。有機の褪色防止剤としてはハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類などがあり、金属錯体としてはニッケル錯体、亜鉛錯体などがある。より具体的にはリサーチディスクロージャーNo.17643の第VIIのIないしJ項、同No.15162、同No.18716の650頁左欄、同No.36544の527頁、同No.307105の872頁、同No.15162に引用された特許に記載された化合物や特開昭62−215272号公報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の一般式及び化合物例に含まれる化合物を使用することができる。
防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンおよびその塩等が挙げられる。これらはインク中に0.02〜1.00質量%使用するのが好ましい。
pH調整剤としては、中和剤(有機塩基、無機アルカリ)を用いることができる。pH調整剤はインクジェット用インクの保存安定性を向上させる目的で、該インクジェット用インクがpH6〜10と夏用に添加するのが好ましく、pH7〜10となるように添加するのがより好ましい。
表面張力調整剤としてはノニオン、カチオンあるいはアニオン界面活性剤が挙げられる。尚、本発明のインクジェット用インクの表面張力は20〜60mN/mが好ましく、25〜45mN/mがより好ましい。また本発明のインクジェット記録用インクの粘度は、30mN/m以下が好ましい。更に20mN/m以下に調整することがより好ましい。
界面活性剤の例としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等のアニオン系界面活性剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等のノニオン系界面活性剤が好ましい。また、アセチレン系ポリオキシエチレンオキシド界面活性剤であるSURFYNOLS(AirProducts&Chemicals社)も好ましく用いられる。また、N,N−ジメチル−N−アルキルアミンオキシドのようなアミンオキシド型の両性界面活性剤等も好ましい。更に、特開昭59−157,636号の第(37)〜(38)頁、リサーチディスクロージャーNo.308119(1989年)記載の界面活性剤として挙げたものも使うことができる。
消泡剤としては、フッ素系、シリコーン系化合物やEDTAに代表されるキレート剤等も必要に応じて使用することができる。
水性媒体は、水を主成分とし、所望により、水混和性有機溶剤を添加した混合物を用いることができる。水混和性有機溶剤の例には、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール)、グリコール誘導体(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングルコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル)、アミン(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ポリエチレンイミン、テトラメチルプロピレンジアミン)及びその他の極性溶媒(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトニトリル、アセトン)が含まれる。尚、前記水混和性有機溶剤は、二種類以上を併用してもよい。
本発明のインクジェット記録用インク100質量部中は、前記アゾ染料を0.2質量部以上30質量部以下含有するのが好ましい。また、本発明のインクジェット記録用インクには、前記アゾ染料とともに、他の着色剤を併用してもよい。2種類以上の着色剤を併用する場合は、着色剤の含有量の合計が前記範囲となっているのが好ましい。
本発明のインクジェット記録用インクは、単色の画像形成のみならず、フルカラーの画像形成に用いることができる。フルカラー画像を形成するために、マゼンタ色調インク、シアン色調インク、及びイエロー色調インクを用いることができる。
適用できるイエロー染料としては、任意のものを使用することができる。例えばカップリング成分(以降カプラー成分と呼ぶ)としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類、ピラゾロンやピリドン等のようなヘテロ環類、開鎖型活性メチレン化合物類などを有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカプラー成分として開鎖型活性メチレン化合物類などを有するアゾメチン染料;例えばベンジリデン染料やモノメチンオキソノール染料等のようなメチン染料;例えばナフトキノン染料、アントラキノン染料等のようなキノン系染料などがあり、これ以外の染料種としてはキノフタロン染料、ニトロ・ニトロソ染料、アクリジン染料、アクリジノン染料等を挙げることができる。
適用できるマゼンタ染料としては、任意のものを使用することができる。例えばカップリング成分(以降カプラー成分と呼ぶ)としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類、ピラジンのようなヘテロ環類、開鎖型活性メチレン化合物類などを有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカプラー成分として開鎖型活性メチレン化合物類などを有するアゾメチン染料;アントラピリドン染料をあげることができる。
適用できるシアン染料としては、任意のものを使用することができる。例えばカプラー成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類などを有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカプラー成分としてフェノール類、ナフトール類、ピロロトリアゾールのようなヘテロ環類などを有するアゾメチン染料;シアニン染料、オキソノール染料、メロシアニン染料などのようなポリメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料などのようなカルボニウム染料;フタロシアニン染料;アントラキノン染料; インジゴ・チオインジゴ染料などを挙げることができる。
これらの各染料は、クロモフォアの一部が解離して初めてイエロー、シアンの各色を呈するものであってもよく、その場合のカウンターカチオンはアルカリ金属や、アンモニウムのような無機のカチオンであってもよいし、ピリジニウム、4級アンモニウム塩のような有機のカチオンであってもよく、さらにはそれらを部分構造に有するポリマーカチオンであってもよい。
〔インクジェット記録方法〕
本発明のインクジェット記録方法は、前記インクジェット記録用インクにエネルギーを供与して、公知の受像材料、即ち普通紙、樹脂コート紙、例えば特開平8−169172号公報、同8−27693号公報、同2−276670号公報、同7−276789号公報、同9−323475号公報、特開昭62−238783号公報、特開平10−153989号公報、同10−217473号公報、同10−235995号公報、同10−337947号公報、同10−217597号公報、同10−337947号公報等に記載されているインクジェット専用紙、フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶磁器等に画像を形成する。
画像を形成する際に、光沢性や耐水性を与えたり耐候性を改善する目的からポリマーラテックス化合物を併用してもよい。ラテックス化合物を受像材料に付与する時期については、着色剤を付与する前であっても,後であっても、また同時であってもよく、したがって添加する場所も受像紙中であっても、インク中であってもよく、あるいはポリマーラテックス単独の液状物として使用してもよい。具体的には、特開2002-166638号、特開2002-121440号、特開2002-154201、特開2002-144696、特開2002-080759号、特開2002-187342号、特開2002-172774号の各公報に記載された方法を好ましく用いることができる。
以下に、本発明のインクを用いてインクジェットプリントをするのに用いられる記録紙及び記録フィルムについて説明する。
記録紙及び記録フィルムにおける支持体は、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等からなり、必要に応じて従来公知の顔料、バインダー、サイズ剤、定着剤、カチオン剤、紙力増強剤等の添加剤を混合し、長網抄紙機、円網抄紙機等の各種装置で製造されたもの等が使用可能である。これらの支持体の他に合成紙、プラスチックフィルムシートのいずれであってもよく、支持体の厚みは10〜250μm、坪量は10〜250g/m2が望ましい。支持体には、そのままインク受容層及びバックコート層を設けてもよいし、デンプン、ポリビニルアルコール等でサイズプレスやアンカーコート層を設けた後、インク受容層及びバックコー卜層を設けてもよい。更に支持体には、マシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置により平坦化処理を行ってもよい。本発明では支持体としては、両面をポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブテン及びそれらのコポリマー)でラミネートした紙及びプラスチックフィルムがより好ましく用いられる。ポリオレフィン中に、白色顔料(例えば、酸化チタン、酸化亜鉛)又は色味付け染料(例えば、コバルトブルー、群青、酸化ネオジウム)を添加することが好ましい。
支持体上に設けられるインク受容層には、顔料や水性バインダーが含有される。顔料としては、白色顔料が好ましく、白色顔料としては、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、合成非晶質シリカ、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、二酸化チタン、硫化亜鉛、炭酸亜鉛等の白色無機顔料、スチレン系ピグメント、アクリル系ピグメント、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。インク受容層に含有される白色顔料としては、多孔性無機顔料が好ましく、特に細孔面積が大きい合成非晶質シリカ等が好適である。合成非晶質シリカは、乾式製造法によって得られる無水珪酸及び湿式製造法によって得られる含水珪酸のいずれも使用可能であるが、特に含水珪酸を使用することが望ましい。
インク受容層に含有される水性バインダーとしては、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド誘導体等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。これらの水性バインダーは単独又は2種以上併用して用いることができる。本発明においては、これらのなかでも特にポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコールが顔料に対する付着性、インク受容層の耐剥離性の点で好適である。
インク受容層は、顔料及び水性結着剤の他に媒染剤、耐水化剤、耐光性向上剤、界面活性剤、その他の添加剤を含有することができる。
インク受容層中に添加する媒染剤は、不動化されていることが好ましい。そのためには、ポリマー媒染剤が好ましく用いられる。
ポリマー媒染剤については、特開昭48−28325号、同54−74430号、同54−124726号、同55−22766号、同55−142339号、同60−23850号、同60−23851号、同60−23852号、同60−23853号、同60−57836号、同60−60643号、同60−118834号、同60−122940号、同60−122941号、同60−122942号、同60−235134号、特開平1−161236号の各公報、米国特許2484430号、同2548564号、同3148061号、同3309690号、同4115124号、同4124386号、同4193800号、同4273853号、同4282305号、同4450224号の各明細書に記載がある。特開平1−161236号公報の212〜215頁に記載のポリマー媒染剤を含有する受像材料が特に好ましい。同公報記載のポリマー媒染剤を用いると、優れた画質の画像が得られ、かつ画像の耐光性が改善される。
耐水化剤は、画像の耐水化に有効であり、これらの耐水化剤としては、特にカチオン樹脂が望ましい。このようなカチオン樹脂としては、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン、ポリエチレンイミン、ポリアミンスルホン、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、カチオンポリアクリルアミド、コロイダルシリカ等が挙げられ、これらのカチオン樹脂の中で特にポリアミドポリアミンエピクロルヒドリンが好適である。これらのカチオン樹脂の含有量は、インク受容層の全固形分に対して1〜15質量%が好ましく、特に3〜10質量%であることが好ましい。
耐光性向上剤としては、硫酸亜鉛、酸化亜鉛、ヒンダーアミン系酸化防止剤、ベンゾフェノン等のベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤等が挙げられる。これらの中で特に硫酸亜鉛が好適である。
界面活性剤は、塗布助剤、剥離性改良剤、スベリ性改良剤あるいは帯電防止剤として機能する。界面活性剤については、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載がある。界面活性剤の代わりに有機フルオロ化合物を用いてもよい。有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。有機フルオロ化合物の例には、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例えば、フッ素油)及び固体状フッ素化合物樹脂(例えば、四フッ化エチレン樹脂)が含まれる。有機フルオロ化合物については、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭61−20994号、同62−135826号の各公報に記載がある。その他のインク受容層に添加される添加剤としては、顔料分散剤、増粘剤、消泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、pH調整剤、マット剤、硬膜剤等が挙げられる。尚、インク受容層は1層でも2層でもよい。
記録紙及び記録フィルムには、バックコート層を設けることもでき、この層に添加可能な成分としては、白色顔料、水性バインダー、その他の成分が挙げられる。バックコート層に含有される白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬べーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
バックコート層に含有される水性バインダーとしては、スチレン/マレイン酸塩共重合体、スチレン/アクリル酸塩共重合体、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。バックコート層に含有されるその他の成分としては、消泡剤、抑泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、耐水化剤等が挙げられる。
インクジェット記録紙及び記録フィルムの構成層(バックコート層を含む)には、ポリマーラテックスを添加してもよい。ポリマーラテックスは、寸度安定化、カール防止、接着防止、膜のひび割れ防止のような膜物性改良の目的で使用される。ポリマーラテックスについては、特開昭62−245258号、同62−1316648号、同62−110066号の各公報に記載がある。ガラス転移温度が低い(40℃以下の)ポリマーラテックスを媒染剤を含む層に添加すると、層のひび割れやカールを防止することができる。また、ガラス転移温度が高いポリマーラテックスをバックコート層に添加しても、カールを防止することができる。
本発明のインクは、インクジェットの記録方式に制限はなく、公知の方式、例えば静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して、放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、及びインクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット方式等に用いられる。インクジェット記録方式には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
下記の成分に脱イオン水を加え1リッターとした後、30〜40℃で加熱しながら1時時間撹拌した。その後LiOH 10mol/LにてpH=9に調製し、平均孔径0.25μmのミクロフィルターで減圧濾過し染料インク液Aを調製した。
インク液Aの組成:
本発明の染料(b−2) 25g
ジエチレングリコール 20g
グリセリン 120g
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 230g
2−ピロリドン 80g
トリエタノールアミン 17.9g
ベンゾトリアゾール 0.06g
サーフィノールTG 8.5g
PROXEL XL2 1.8g
染料を、下記表2に示すように変更した以外は、インク液Aの調製と同様にして、インク液B,Cを作製した。また、比較用のインク液として表2に記載の比較染料を用いてインク液1を作成した。
染料を変更する場合は、染料の添加量がインク液Aに対して等モルとなるように使用した。染料を2種以上併用する場合は等モルずつ使用した。
(画像記録及び評価)
以上の各インク液A〜E及び比較インク液1からなるインクジェット用インクについて、下記評価を行った。その結果を表2に示した。
なお、表2において、「紙依存性」、「耐水性」、「耐光性」、「暗熱保存性」及び「耐オゾンガス性」は、各インクジェット用インクを、インクジェットプリンター(EPSON(株)社製;PM−700C)でフォト光沢紙(EPSON社製PM写真紙<光沢>(KA420PSK、EPSON)に画像を記録した後、下記方法で評価したものである。
<インクの安定性>
染料0.1mmolを水10mlに溶かし、NaHCO384mgを加えて、1時間加熱還流し、冷却後、吸光度で染料の残存率を測定し、残存率が80%以上の場合をA、60%以上80%未満の場合をB、60%未満の場合をCとした。
<紙依存性>
前記フォト光沢紙に形成した画像と、別途にPPC用普通紙に形成した画像との色調を比較し、両画像間の差が小さい場合をA(良好)、両画像間の差が大きい場合をB(不良)として、二段階で評価した。
<耐水性>
前記画像を形成したフォト光沢紙を、1時間室温乾燥した後、10秒間脱イオン水に浸漬し、室温にて自然乾燥させ、滲みを観察した。滲みが無いものをA、滲みが僅かに生じたものをB、滲みが多いものをCとして、三段階で評価した。
<耐光性>
前記画像を形成したフォト光沢紙に、ウェザーメーター(アトラスC.I65)を用いて、キセノン光(85000lx)を7日間照射し、キセノン照射前後の画像濃度を反射濃度計(X-Rite310TR)を用いて測定し、染料残存率として評価した。なお、前記反射濃度は、1、1.5及び2.0の3点で測定した。
何れの濃度でも染料残存率が70%以上の場合をA、1又は2点が70%未満をB、全ての濃度で70%未満の場合をCとして、三段階で評価した。
<暗熱保存性>
前記画像を形成したフォト光沢紙を、80℃−15%RHの条件下で7日間試料を保存し、保存前後の画像濃度を反射濃度計(X-Rite310TR)を用いて測定し、染料残存
率として評価した。染料残存率について反射濃度が1,1.5,2の3点にて評価し、いずれの濃度でも染料残存率が90%以上の場合をA、1又は2点が90%未満の場合をB、全ての濃度で90%未満の場合をCとした。
<耐オゾンガス性>
前記画像を形成したフォト光沢紙を、オゾンガス濃度が0.5±0.1ppm、室温、暗所に設定されたボックス内に7日間放置し、オゾンガス下放置前後の画像濃度を反射濃度計(X-Rite310TR)を用いて測定し、染料残存率として評価した。なお、前記反射濃度は、1、1.5及び2.0の3点で測定した。ボックス内のオゾンガス濃度は、APPLICS製オゾンガスモニター(モデル:OZG−EM−01)を用いて設定した。
何れの濃度でも染料残存率が70%以上の場合をA、1又は2点が70%未満をB、全ての濃度で70%未満の場合をCとして、三段階で評価した。
Figure 2005139427
表2に示されるように、本発明のインク液は比較インクよりも安定であった。また、A〜Eから得られた画像は、比較インク液1から得られた画像よりも鮮明であった。さらに、本発明のインク液A〜Eを用いて得られた画像は、光堅牢性、耐オゾンガス性が優れていた。
更に、インク液A〜Eを用いて、インクジェットプリンター(PM−700C、セイコーエプソン(株)製)により、スーパーファイン専用光沢紙(MJA4S3P、セイコーエプソン(株)製)に画像を記録した。得られた画像の色相と光堅牢性を評価したところ、いずれも表2と同様の結果が得られた。
[実施例2]
実施例1で作製した同じインクを用いて、実施例1の同機にて画像を富士写真フイルム製インクジェットペーパーフォト光沢紙EXにプリントし、実施例1と同様な評価を行ったところ、実施例1と同様な結果が得られた。
[実施例3]
実施例1で作製した同じインクを、インクジェットプリンターBJ−F850(CANON社製)のカートリッジに詰め、同機にて同社のフォト光沢紙GP−301に画像をプリントし、実施例1と同様な評価を行ったところ、実施例1と同様な結果が得られた。

Claims (11)

  1. アゾ基に直結していない芳香族の共役π電子が合計で12個を超えるアゾ染料を少なくとも1種含むことを特徴とするインク。
  2. 下記安定性試験方法で染料の残存率が60%以下のアゾ染料に、アゾ基に直結していない芳香環を共役π電子6個以上に相当する量増やすことによって、染料の残存率が向上したアゾ染料を少なくとも1種含むことを特徴とするインク。
    安定性試験方法:染料0.1mmolを水10mlに溶かし、NaHCO384mgを加えて、1時間加熱還流し、冷却後、分光光度計で染料の残存率を測定する。
  3. アゾ染料が、水溶性ジスアゾまたはポリアゾ染料であることを特徴とする請求項1または2に記載のインク。
  4. アゾ染料が、下記物性1を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインク。
    物性1:DMF溶媒で測定した吸収スペクトルの最大吸収波長をλmax(DMF)としたとき、680≧λmax(DMF)≧570nmである。
  5. アゾ染料が、下記物性2を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインク。
    物性2:酸化電位が1.0V(vs SCE)より貴である。
  6. アゾ染料が、下記物性3を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインク。
    物性3:水溶媒で測定した吸収スペクトルの最大吸収波長をλmax(水)としたときに、|λmax(DMF)−λmax(水)|≧30nmである。
  7. アゾ染料が、下記物性4を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインク。
    物性4:DMF溶媒でのモル吸光係数をε(DMF)、水溶媒でのモル吸光係数をε(水)としたときにε(水)/ε(DMF)≦0.9である。
  8. アゾ染料が、下記物性5を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインク。
    物性5:λmax(水)を会合体の吸収極大波長、λmax(DMF)をモノマーの吸収極大波長と定義するときに、水溶媒での吸収スペクトルにおいて会合体の吸収極大波長での吸光度をAbs(会合)、モノマーの吸収極大波長での吸光度をAbs(モノマー)としたときに、Abs(モノマー)/Abs(会合体)≦0.75である。
  9. アゾ染料が、含窒素6員環を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のインク。
  10. アゾ染料が、5員複素環を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のインク。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のインクを用いたことを特徴とするインクジェット記録用インク。
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