JP4972539B2 - インクセットおよびインクジェット記録方法 - Google Patents
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Description
これらのカラー画像記録材料では、フルカラー画像を再現あるいは記録する為に、いわゆる減法混色法の3原色の色素(染料や顔料)が使用されているが、好ましい色再現域を実現出来る吸収特性を有し、且つさまざまな使用条件に耐えうる堅牢な色素がないのが実状であり、改善が強く望まれている。
インクジェット記録方法は、材料費が安価であること、高速記録が可能なこと、記録時の騒音が少ないこと、更にカラー記録が容易であることから、急速に普及し、更に発展しつつある。
最も広範囲に利用されているフタロシアニン系染料は、C.I.Direct Blue86、同87、同199に代表され、これらはマゼンタやイエロー染料に比べ耐光性に優れるという特徴があるものの、昨今環境問題として取りあげられることの多い酸化窒素ガスやオゾン等の酸化性ガスによる変色や褪色が著しい。
これまで、耐オゾンガス性を付与したフタロシアニン系染料としては、特開平3−103484号、特開平4−39365号、特開2000−303009等が開示されているが、いずれも酸化性ガス堅牢性の改良効果は甚だ不十分であり、更なる改良が望まれていた。
一方、Acid Blue9に代表されるトリフェニルメタン系染料は、色相は良好であるが、耐光性、耐オゾンガス性が著しく劣る。
しかしながら、従来提案されてきた色補正用染料では、吸収が短波過ぎる為に多量添加する必要があったり、更に別の色補正用の染料が必要になるなどの黒色調調整能に欠ける問題を抱えていた。
ところが、一般的な黒染料は570〜620nmに極大吸収を有しており、該色補正染料を用いたとしても、黒色調の調整に重要な補色関係を考慮すると好適な黒色調が得られないことは明らかである(「色彩科学ハンドブック(第2版)」,東京大学出版会,1998,p560-562)。
特開平8−302255号公報には、CI Direct Red 84の記載があるが、これを短波染料として用い長波染料と組み合わせた黒インク組成物については開示がない。
特開2000−265099号公報には、CI Direct Red 84の記載がカラム8にあるが、マゼンタであって、上記と同様にこれを短波染料として用い長波染料と組み合わせた黒インク組成物については開示がない。
(1)3原色及びブラックの各染料が優れた吸収特性をもつこと
(2)広い色再現域を実現する3原色及びブラックの染料の最適な組み合わせ
(3)3原色及びブラックの各染料が高い堅牢性を有すること
(4)染料の相互作用による堅牢性の悪化が生じないこと
(5)3原色及びブラックの染料の堅牢性のバランスが取れていること
しかしながら、堅牢性、特に昨今インクジェット印刷で大きな問題となっているオゾンなどの酸化性ガスに対する堅牢性については、どのような構造或いは物性がオゾン堅牢性に対して有効に働くのかといった染料の性質に関する報告例はまったく無いため、染料の選択の為の指針が得られないのが現状である。さらには、光に対する堅牢性も兼ね備えているものを選択するとなると、さらに困難を極める。
本発明のイエローインク、マゼンタインク、シアンインクは各々、酸化電位が0.8V(vs SCE)よりも貴である染料を含むか、または複素環を分子中に少なくとも1個有する染料を含有し、染料としては、好ましくは前記規定の酸化電位及び前記構造規定の両方を満足するものである。
すなわち、前記課題を解決するための好ましい態様としては、以下のものが挙げられる。
〔1〕
イエローインク、マゼンタインク、シアンインクおよびブラックインクを含み、該インクの少なくとも一つが少なくとも一つの染料を水性媒体中に含有してなるインクであるインクセットであって、該構成インクのうちイエロ−インク、マゼンタインク、およびシアンインクにおいては酸化電位が0.8V(vs SCE)よりも貴である染料を少なくとも一つ含有する、インクであり、かつ前記構成インクのうちブラックインクは1分子中に3個以上のアゾ基を有し、かつナフタレン骨格を有する、下記一般式(S)で表される水溶性短波染料Sと、下記一般式4で表される化合物、並びに(L−1)、(L−3)、(L−4)、(L−5)及び(L−6)の化合物より選択される水溶性長波染料Lとを含むことを特徴とするインクセット。
一般式(S)
(D)n−Y
一般式(S)において、Dは互いに共役した1〜3個のアゾ基と、合計で20個以上のπ電子を有する3〜4個の芳香族環より構成される発色団からなる色素残基を表し、nは1もしくは2であり、nが1の時、Yは水素原子を表し、nが2の時、Yは2価の連結基を表す。発色団を構成する芳香族環は複素環であっても炭化水素環であっても良い。芳香族環上のπ電子の数は、発色団を構成する芳香族環が縮合環である場合には縮合環全体としてのπ電子の数を数えるものとし、ナフタレン環は10個のπ電子である。Yで表される
2価の連結基は、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロ環残基、−CO−、−SOn−(nは0、1、2)、−NR−(Rは水素原子、アルキル基、アリール基を表す)、−O−、およびこれらの連結基を組み合わせた二価の基であり、さらにそれらはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、アシルアミノ基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、スルファモイル基、カルバモイル基、又はスルホンアミド基の置換基を有していても良い。
一般式4
一般式4において、A3、A4は、夫々互いに独立して、複素環基または下記一般式5で表
されるアリール基を示す。nは、0〜3までの整数を表す。
一般式5
上記一般式5において、EWG(Electron Withdrawing Group)は、ニトロ基、シアノ基、アゾ基、スルファモイル基、カルバモイル基、エステル基からなる群から選択される電子吸引性基である。Zはアルキル基、アルコキシ基、スルホ基、カルボキシル基、アミノ基、アシルアミノ基より選ばれる置換基を表す。EWG、Zで表される置換基は更に下記置換基Eを有していても良い。pは0から4までの整数を表す。qは0から3までの整数を表す。
置換基E
〔2〕
イエロ−インク、マゼンタインク、シアンインクおよびブラックインクを含み、該インクの少なくとも一つが少なくとも一つの染料を水性媒体中に含有してなるインクであるインクセットにおいて、該構成インクのうちイエロ−インク、マゼンタインクおよびシアンインクの各々は複素環を分子中に少なくとも1個有する、アゾ染料またはフタロシアニン染料であって、かつ前記ブラックインクは下記一般式4で表される化合物、並びに(L−1)、(L−3)、(L−4)、(L−5)及び(L−6)の化合物より選択される水溶性長波染料Lと、1分子中に3個以上のアゾ基を有し、かつナフタレン骨格を有する下記一般式(S)で表される水溶性短波染料Sと、を含むことを特徴とするインクセット。
一般式(S)
(D)n−Y
一般式(S)において、Dは互いに共役した1〜3個のアゾ基と、合計で20個以上のπ電子を有する3〜4個の芳香族環より構成される発色団からなる色素残基を表し、nは1もしくは2であり、nが1の時、Yは水素原子を表し、nが2の時、Yは2価の連結基を表す。発色団を構成する芳香族環は複素環であっても炭化水素環であっても良い。芳香族環上のπ電子の数は、発色団を構成する芳香族環が縮合環である場合には縮合環全体としてのπ電子の数を数えるものとし、ナフタレン環は10個のπ電子である。Yで表される2価の連結基は、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロ環残基、−CO−、−SOn−(nは0、1、2)、−NR−(Rは水素原子、アルキル基、アリール基を表す)、−O−、およびこれらの連結基を組み合わせた二価の基であり、さらにそれらはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、アシルアミノ基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、スルファモイル基、カルバモイル基、又はスルホンアミド基の置換基を有していても良い。
一般式4
一般式4において、A3、A4は、夫々互いに独立して、複素環基または下記一般式5で表されるアリール基を示す。nは、0〜3までの整数を表す。
一般式5
上記一般式5において、EWG(Electron Withdrawing Group)は、ニトロ基、シアノ基、アゾ基、スルファモイル基、カルバモイル基、エステル基からなる群から選択される電子吸引性基である。Zはアルキル基、アルコキシ基、スルホ基、カルボキシル基、アミノ基、アシルアミノ基より選ばれる置換基を表す。EWG、Zで表される置換基は更に下記置換基Eを有していても良い。pは0から4までの整数を表す。qは0から3までの整数を表す。
置換基E
〔3〕
水溶性長波染料Lは、水溶媒における吸収スペクトルの極大が550〜700nm、かつ半値幅が100nm以上であり、そして、水溶性短波染料Sは、水溶媒における吸収スペクトルの極大が440〜540nm、かつ半値幅が90〜200nmであることを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載のインクセット。
〔4〕
前記水溶性短波染料Sは、1分子中に3〜6個のアゾ基を有し、且つフェノール性水酸基を有しないことを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔5〕
前記水溶性短波染料Sが、下記の化合物1〜15又はS−3より選択されるいずれかであることを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載のインクセット。
(化合物1〜15は遊離酸の構造を示し、リチウム、ナトリウム、カリウムより選択されるアルカリ金属、アンモニウム、又はピリジニウム、テトラメチルアンモニウム、グアニジニウムより選択される有機のカチオンをカウンターカチオンとする塩であってもよい。)
〔6〕
前記水溶性短波染料Sが、下記の化合物2又はS−3であることを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載のインクセット。
(化合物2は遊離酸の構造を示し、リチウム、ナトリウム、カリウムより選択されるアルカリ金属、アンモニウム、又はピリジニウム、テトラメチルアンモニウム、グアニジニウムより選択される有機のカチオンをカウンターカチオンとする塩であってもよい。)
〔7〕
前記水溶性短波染料SがC.I.Direct Red 84を含むことを特徴とする〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔8〕
前記ブラックインクは、前記水溶性短波染料Sを、0.1〜4質量%含有することを特徴とする〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔9〕
前記水溶性長波染料Lは、1分子中に2〜4個の互いに共役するアゾ基を有することを特徴とする〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔10〕
前記水溶性長波染料Lは、アゾ基の共役位に水酸基を有することを特徴とする特徴とする〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔11〕
前記水溶性長波染料Lは、発色団中に1個以下の複素環を有することを特徴とする〔1〕〜〔10〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔12〕
前記水溶性長波染料Lは、会合性を有することを特徴とする〔1〕〜〔11〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔13〕
前記水性媒体の蒸気圧が2000Pa以下であることを特徴とする〔1〕〜〔12〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔14〕
前記水性媒体は、アルコール化合物、ヘテロ環含有有機溶剤、及び多価アルコールのアルキルエーテルからなる群から選択される1種以上であることを特徴とする〔1〕〜〔13〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔15〕
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、1、5−ペンタンジオール、1、2−ヘキサンジオール、イソプロパノール、トリエタノールアミン、2−ピロリドンの中から選ばれる1種以上の水性媒体を含有することを特徴とする〔1〕〜〔14〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔16〕
前記インクの少なくとも一つが界面活性剤を含有することを特徴とする〔1〕〜〔15〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔17〕
前記インクの少なくとも一つが防腐剤を含有することを特徴とする〔1〕〜〔16〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔18〕
前記インクの少なくとも一つが粘度が、1〜20mPa・secであることを特徴とする〔1〕〜〔17〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔19〕
前記インクの少なくとも一つが表面張力が、20〜50mN/mであることを特徴とする〔1〕〜〔18〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔20〕
前記インクの少なくとも一つがpHが7〜9であることを特徴とする〔1〕〜〔19〕のいずれか1項に記載のインクセット。
〔21〕
〔1〕〜〔20〕のいずれか1項に記載のインクセットを、支持体上に白色顔料粒子を含有するインク受容層を有する受像材料上に用いて画像形成することを特徴とするインクジェット記録方法。
本発明は上記〔1〕〜〔21〕にかかるものであるが、その他の事項についても参考のため記載している。
(2)イエロ−インク、マゼンタインク、シアンインクおよびブラックインクを含み、該インクの少なくとも一つが少なくとも一つの染料を水性媒体中に含有してなるインクであるインクセットおいて、該構成インクのうちイエロ−インク、マゼンタインクおよびシアンインクの各々は複素環を分子中に少なくとも1個有する、アゾ染料またはフタロシアニン染料であって、かつ前記ブラックインクは水溶性長波染料Lおよび1分子中に3個以上のアゾ基を有し、かつナフタレン骨格を有する水溶性短波染料Sを含むことを特徴とするインクセット。
(3)水溶性長波染料Lは、水溶媒における吸収スペクトルの極大が550〜700nm、かつ半値幅が100nm以上であり、そして、水溶性短波染料Sは、水溶媒における吸収スペクトルの極大が440〜540nm、かつ半値幅が90〜200nmであることを特徴とする上記(1)または(2)に記載のインクセット。
(4)前記水溶性短波染料Sは、1分子中に3〜6個のアゾ基を有し、且つフェノール性水酸基を有しないことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のインクセット。
(5)前記水溶性短波染料SがC.I.Direct Red 84を含むことを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のインクセット。
(6)前記水溶性短波染料Sを、0.1〜4質量%含有することを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載のインクセット。
(7)前記水溶性長波染料Lは、1分子中に2〜4個の互いに共役するアゾ基を有することを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載のインクセット。
(8)前記水溶性長波染料Lは、アゾ基の共役位に水酸基を有することを特徴とする特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載のインクセット。
(9)前記水溶性長波染料Lは、発色団中に1個以下の複素環を有することを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかに記載のインクセット。
(10)前記水溶性長波染料Lは、会合性を有することを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれかに記載のインクセット。
(11)前記水性媒体の蒸気圧が2000Pa以下であることを特徴とする上記(1)〜(10)のいずれかに記載のインクセット。
(12)前記水性媒体は、アルコール化合物、ヘテロ環含有有機溶剤、及び多価アルコールのアルキルエーテルからなる群から選択される1種以上であることを特徴とする(1)〜(11)のいずれかに記載のインクセット。
(13)ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、1、5−ペンタンジオール、1、2−ヘキサンジオール、イソプロパノール、トリエタノールアミン、2−ピロリドンの中から選ばれる1種以上の水性媒体を含有することを特徴とする上記(1)〜(12)のいずれかに記載のインクセット。
(14)前記インクの少なくとも一つが界面活性剤を含有することを特徴とする上記(1)〜(13)のいずれかに記載のインクセット。
(15)前記インクの少なくとも一つが防腐剤を含有することを特徴とする上記(1)〜(14)のいずれかに記載のインクセット。
(16)前記インクの少なくとも一つが粘度が、1〜20mPa・secであることを特徴とする上記(1)〜(15)のいずれかに記載のインクセット。
(17)前記インクの少なくとも一つが表面張力が、20〜50mN/mであることを特徴とする上記(1)〜(16)のいずれかに記載のインクセット。
(18)前記インクの少なくとも一つがpHが7〜9であることを特徴とする上記(1)〜(17)のいずれかに記載のインクセット。
(19)上記(1)〜(18)のいずれかに記載のインクセットを、支持体上に白色顔料粒子を含有するインク受容層を有する受像材料上に用いて画像形成することを特徴とするインクジェット記録方法。
(20)前記マゼンタ染料が下記一般式(M−I)で表される染料であることを特徴とする上記(1)〜(18)のいずれかに記載のインクセット。
B1およびB2は各々−CR1=および−CR2=を表すか、またはいずれか一方が窒素原子、他方が−CR1=もしくは−CR2=を表す。
R5およびR6は各々独立に水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表し、各基は更に置換基を有していても良い。
G、R1およびR2は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複素環オキシカルボニル基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(複素環アミノ基、アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、複素環スルホニルアミノ基、ニトロ基、アルキルもしくはアリールチオ基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、複素環スルホニル基、アルキルもしくはアリールスルフィニル基、複素環スルフィニル基、スルファモイル基、スルホ基、または複素環チオ基を表し、各基は更に置換されていても良い。
R1とR5、またはR5とR6が結合して5または6員環を形成しても良い。
(21)前記シアン染料が下記一般式(C−II)で表される染料であることを特徴とする上記(1)〜(18)及び(20)のいずれかに記載のインクセット。
Y11、Y12、Y13およびY14はそれぞれ独立に一価の置換基を表す。
Mは、水素原子、金属元素またはその酸化物、水酸化物もしくはハロゲン化物を表す。 a11〜a14、b11〜b14は、それぞれX11〜X14、およびY11〜Y14の置換基数を表す。
a11〜a14はそれぞれ独立に0〜4の整数を表し、b11〜b14はそれぞれ独立に0〜4の整数を表す。そしてa11〜a14の総和は2以上である。
染料が水溶性染料である場合には、X11、X12、X13、X14、Y11、Y12、Y13、Y14上のいずれかの位置に置換基としてさらにイオン性親水性基を有する。
(22)マゼンタ染料の酸化電位がシアン染料のそれよりも貴であることを特徴とする上記(1)〜(18)、(20)、(21)のいずれかに記載のインクジェット記録用インクセット。
(23)少なくともマゼンタインクとシアンインクが濃度の異なる2種類以上のインクから構成されることを特徴とする上記(1)〜(18)、(20)〜(22)のいずれかにインクジェット記録用インクセット。
(24)上記(1)〜(18)、(20)〜(23)のいずれかに記載のインクジェット記録用インクセットを収納した容器。
(25)上記(1)〜(18)、(20)〜(23)に記載のインクセットを用いてインクジェット記録を行うことを特徴とするインクジェット記録画像の褪色防止方法。
[イエロー染料、マゼンタ染料、シアン染料]
本発明では酸化電位が0.8V(vs SCE)よりも貴であるイエロー染料、マゼンタ染料およびシアン染料が用いられる。酸化電位は貴であるほど好ましく、酸化電位が1.0V(vs SCE)よりも貴であるものがより好ましく、1.1V(vs SCE)よりも貴であるものがさらに好ましく、1.15V(vs SCE)より貴であるものがさらに好ましく、1.2V(vs SCE)より貴であるものが最も好ましい。
また、用いる支持電解質や溶媒は、被験試料の酸化電位や溶解性により適当なものを選ぶことができる。用いることができる支持電解質や溶媒については藤嶋昭他著“電気化学測定法”(1984年 技報堂出版社刊)101〜118ページに記載がある。
本発明では、求電子剤であるオゾンとの反応性を下げるために、染料骨格に電子求引性基を導入して酸化電位をより貴とすることが望ましい。従って、置換基の電子求引性や電子供与性の尺度であるハメットの置換基定数σp値を用いて説明すると、ニトロ基、シアノ基、スルフィニル基、スルホニル基、スルファモイル基のようにσp値が大きい置換基を導入することにより酸化電位をより貴とすることができると言える。
ヘテロ原子で構成されている好ましい発色団としては、アゾ染料、アゾメチン染料、フタロシアニン染料等を挙げる事が出来るが、特にアゾ染料が好ましい。
不飽和ヘテロ環としては、5または6員の不飽和ヘテロ環が好ましく、チオフェン環、フラン環、ピロール環、チアゾール環、オキサゾール環、イミダゾール環、イソチアゾール環、イソオキサゾール環、ピラゾール環、チアジアゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環などを例として挙げられる。不飽和ヘテロ環は、炭化水素環またはヘテロ環との縮合環を形成しても良い。含窒素ヘテロ環の場合には、窒素原子は4級化されていてもよい。また、互変異性となり得るヘテロ環については、互変異性体の1つのみを記載している場合でも、他の互変異性体も合わせて含まれる。上記のうち好ましいものはチアゾール環、イソチアゾール環、ピラゾール環、チアジアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環である。最も好ましくは、イソチアゾール環、ピラゾール環、1,2,4−チアジアゾール環、1,3,4−チアジアゾール環、ピリジン環である。
(Ch)−(EWG)n 一般式(I)
一般式(I)において、Chは不飽和ヘテロ環を含む発色団を表し、EWGはσp値が0.40以上の電子吸引性の置換基をあらわす。nは1から8までの整数である。
Chとしては不飽和ヘテロ環を発色団に有するアゾ染料、フタロシアニン染料、アゾメチン染料、キノン系染料(アントラキノン染料、アントラピリドン染料等)、カルボニウム染料(トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、アクリジン染料等)、及びアジン系染料(オキサジン、チアジン等)の各発色団が挙げられる。好ましいものは不飽和ヘテロ環を発色団に有するアゾ染料、フタロシアニン染料、アゾメチン染料、及びアントラピリドン染料であり、最も好ましいものは、不飽和ヘテロ環を発色団に有するアゾ染料、フタロシアニン染料である。
Het(A)−N=N−Het(B) 一般式(II)
一般式(II)において、Het(A)およびHet(B)は5または6員不飽和ヘテロ環を表わす。Het(A)およびHet(B)で表わされる不飽和ヘテロ環の例としては、チオフェン環、フラン環、ピロール環、チアゾール環、オキサゾール環、イミダゾール環、イソチアゾール環、イソオキサゾール環、ピラゾール環、チアジアゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環などが挙げられる。これらの不飽和ヘテロ環はさらに置換基を有している。不飽和ヘテロ環上の置換基同士が結合することで、炭化水素環または不飽和ヘテロ環との縮合環を形成しても良く、さらに縮合環上に置換基を有しても良い。含窒素不飽和ヘテロ環の場合には、窒素原子は4級化されていてもよい。また、互変異性となり得る不飽和ヘテロ環については、互変異性体の1つのみを記載している場合でも、他の互変異性体も合わせて含まれる。
染料が水溶性染料である場合には、置換基としてさらにイオン性親水性基を有することが好ましい。置換基としてのイオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基および4級アンモニウム基等が含まれる。
ルホニルアミノカルボニル基などが挙げられる。
またヘテロ環上の置換基同士が結合することで、ヘテロ環と縮合環を形成しても良く、さらに縮合環上に置換基を有しても良い。
本願明細書において、アルケニル基とは、直鎖状、分岐状、環状(単環でも多環でもよく、多環の場合は有橋でもスピロでもよい)あるいはこれらを組合せて得られる芳香族を除く炭素−炭素二重結合を1以上含む1価不飽和炭化水素基を意味する概念であり、更に置換基により置換されていてもよい場合は、置換アルケニル基を包含する。
本願明細書において、例えば、置換アルキル基とは、アルキル基の水素原子が他の置換基で置換されているアルキル基を意味し、該置換基は1種以上を各々1個以上置換し得る。他の置換アリール基等も上記と同様である。
前記置換基の例には、アルキル基及びアリール基が含まれる。前記ウレイド基の例には、3−メチルウレイド基、3,3−ジメチルウレイド基及び3−フェニルウレイド基が含まれる。
ハメットσp値が0.45以上の電子吸引性基としては、上記に加えアシル基(例えばアセチル基)、アルコキシカルボニル基(例えばドデシルオキシカルボニル基)、アリールオキシカルボニル基(例えば、m−クロロフェノキシカルボニル)、アルキルスルフィニル基(例えば、n−プロピルスルフィニル)、アリールスルフィニル基(例えばフェニルスルフィニル)、スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル)、ハロゲン化アルキル基(例えば、トリフロロメチル)を挙げることができる。
ハメット置換基定数σp値が0.30以上の電子吸引性基としては、上記に加え、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイル基(例えば、N−エチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル)、ハロゲン化アルコキシ基(例えば、トリフロロメチルオキシ)、ハロゲン化アリールオキシ基(例えば、ペンタフロロフェニルオキシ)、スルホニルオキシ基(例えばメチルスルホニルオキシ基)、ハロゲン化アルキルチオ基(例えば、ジフロロメチルチオ)、2つ以上のσp値が0.15以上の電子吸引性基で置換されたアリール基(例えば、2,4−ジニトロフェニル、ペンタクロロフェニル)、及びヘテロ環(例えば、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、1−フェニルー2−ベンズイミダゾリル)を挙げることができる。 σp値が0.20以上の電子吸引性基の具体例としては、上記に加え、ハロゲン原子がなどが挙げられる。
い。染料が水溶性染料である場合には、X1、X2、X3、X4、Y1、Y2、Y3、Y4上のいずれかの位置に置換基としてさらにイオン性親水性基を有することが好ましい。置換基としてのイオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基及び4級アンモニウム基等が含まれる。
Zはそれぞれ独立に置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環基を表す。R1、R2はそれぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環基を表す。
イオン性親水性基の数としては、フタロシアニン系染料1分子中少なくとも2個以上有するものが好ましく、特にスルホ基及び/又はカルボキシル基を少なくとも2個以上有するものが特に好ましい。
一般式(C−III)中、Mは前記一般式(C−II)のMと同一であり、Yはハロゲン原子、酢酸陰イオン、アセチルアセトネート、酸素などの1価又は2価の配位子を示し、dは1〜4の整数である。
38号に記載の方法により合成することができる。また、出発物質、染料中間体及び合成ル−トについてはこれらにより限定されるものでない。
尚、括弧内に染料の酸化電位を示す。
(水溶性短波染料S)
本発明で用いられる水溶性短波染料は、水溶媒における吸収スペクトルの吸収極大を440〜540nm、且つ半値幅を90nm〜200nmに有し、ブロードな吸収を達成する染料である。ここで、水溶媒とは水を主溶媒とし、水混和性有機溶剤を適度に含んでもよい染料を溶解又は分散させる媒体を意味する。また、吸収スペクトルは、通常使用する1cmのセルを用いた分光光度計で測定されるものを意味する。これらは、後述の水溶性長波染料Lについても同様である。
上記水溶性短波染料Sの吸収スペクトルは、単一化合物を用いて測定されたものである。即ち、本発明の水溶性短波染料は、水溶媒における吸収スペクトルを測定する場合、複数の化合物を組み合わせることにより所望の吸収極大および半値幅といった物性を示すものではなく、1つの化合物によりかかる物性を示すことを意味する。なお、本発明において、上記水溶性短波染料S(以下、「短波染料S」とも記す。
)として上記吸収スペクトルを満たすものであれば、互いに構造の異なる化合物を併用しても差し支えないことは明らかである。更に、本発明は、上記吸収スペクトル特性を示す短波染料S以外の短波染料を併用してもかまわない。
短波染料Sは、かかる吸収特性を有している為、ジスアゾ染料またはトリスアゾ染料などの水溶性長波染料Lの吸収スペクトルで不足となりがちな、青色から緑色にかけて広い範囲の光を吸収することができ、補色染料として好ましい吸収特性を有する。
短波染料Sの吸収極大としては、450〜520nmの間であることが好ましく、460〜500nmにあることが特に好ましい。
短波染料Sの吸収極大における半値幅としては、100nm〜180nmの間にあることが好ましく、110nm〜160nmの間にあることが特に好ましい。
解離性のフェノール性水酸基とは、アリール基に置換されている解離性の水酸基を意味する。このアリール基は、他の置換基で置換されていてもよい。
さらに、本発明の短波染料Sは、1分子中に2〜6個のアゾ基を有することが好ましく、かかる構造により、発色性を増強させ、また、色素平面が大きく広がっているために定着性の良い画像を与えることができる。
また、該アゾ基の数は、発色性及び定着性の観点から、1分子中4〜6個であることがより好ましい。
(D)n−Y
上記一般式において、Dは互いに共役した1〜3個のアゾ基と、合計で20個以上のπ電子を有する3〜4個の芳香族環より構成される発色団からなる色素残基を表し、nは1もしくは2であり、nが1の時、Yは水素原子を表し、nが2の時、Yは2価の連結基を表す。発色団を構成する芳香族環は複素環であっても炭化水素環であっても良いが、好ましくは炭化水素環である。芳香族環上のπ電子の数は、発色団を構成する芳香族環が縮合環である場合には縮合環全体としてのπ電子の数を数えるものとし、例えばナフタレン環は10個のπ電子である。Yで表される2価の連結基は、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロ環残基、−CO−、−SOn−(nは0、1、2)、−NR−(Rは水素原子、アルキル基、アリール基を表す)、−O−、およびこれらの連結基を組み合わせた二価の基であり、さらにそれらはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、アシルアミノ基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、スルファモイル基、カルバモイル基、スルホンアミド基等の置換基を有していても良い。中でも好ましい連結基の例としては、−NH-CO-NH−、−NH−CS−NH−、及び下記一般式の基を挙げることができる。
好ましいカウンターカチオンとしては、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム)、アンモニウム、及び有機のカチオン(例えばピリジニウム、テトラメチルアンモニウム、グアニジニウム)を挙げることができる。
尚、市販の染料以外の上記短波染料Sについても、カラーインデックス第4巻(The Society of Dyers and Colourists 発行)に記載されているC.I.Direct Red84、もしくは同Brown 106の合成ルートに従って、市販の原料から容易に合成できる。
本発明の黒インク組成物は、水溶媒における吸収スペクトルの極大(吸収極大)が550〜700nm、かつ半値幅が100nm以上(好ましくは120〜500nm、更に好ましくは120〜350nm)である水溶性長波染料Lを含有する。また、かかる水溶性長波染料を、上記短波染料Sと併用することで、良好な黒色調を得ることができる。
上記水溶性長波染料Lの吸収スペクトルは、単一化合物を用いて測定されたものである。即ち、本発明の水溶性長波染料は、水溶媒における吸収スペクトルを測定する場合、複数の化合物を組み合わせることにより所望の吸収極大および半値幅といった物性を示すものではなく、1つの化合物によりかかる物性を示すことを意味する。本発明において、上記水溶性長波染料L(以下、「長波染料L」とも記す。)として上記吸収スペクトルを満たすものであれば、互いに構造の異なる化合物を併用しても差し支えないことは明らかである。更に、本発明は、上記吸収スペクトル特性を示す長波染料L以外の長波染料を併用してもかまわない。
長波染料としては、1分子中に2〜4個の互いに共役するアゾ基を有することが好ましい。
一般に、アゾ基の共役位に水酸基を有する染料は、受像材料の種類や印字物の保存条件によっては、光や空気中の活性ガスに対する堅牢性が劣る場合があるので、長波染料としては、会合性を有し、物理的に反応を抑制できる性質を有するものが更に好ましい。
染料が会合状態であるかどうかについては、染料濃度を振って可視吸収スペクトルを測定し、その吸収極大波長、モル吸光係数および波形の変化を調べることで染料が会合性を有するかどうかを判断し、それらの溶液物性と受像材料上での染料の吸収スペクトルとの比較から容易に判断できる。
具体的には、特願2004-65569号で定義されている、0.1mmol/l染料水溶液を光路長1cmのセルを使用して測定した可視域吸収の極大波長におけるモル吸光係数(ε1)と、0.2mol/l水溶液を光路長5μmの液晶セルを使用して測定した時のモル吸光係数(ε2)の間で、ε1/ε2>1.2の関係が成り立つ染料が好ましい。
下記一般式では染料を遊離の酸の構造で示すが、実際の使用にあたっては塩の形で用いても良いことは言うまでもない。
好ましい電子吸引性基としては、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、スルファモイル基、カルバモイル基、エステル基を挙げることができる。
好ましい複素環の例としては、縮合環を有してよい、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジンを挙げることができる。
一般式1の中でも特に好ましいものは、下記一般式(4)で表される化合物である。
好ましいカウンターカチオンとしては、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム)、アンモニウム、及び有機のカチオン(例えばピリジニウム、テトラメチルアンモニウム、グアニジニウム)を挙げることができる。
本発明の短波染料Sと長波染料Lとの比率は、長波染料Lに対して、短波染料Sが1〜50質量%となることが好ましく、5〜40質量%となることが更に好ましく、10〜30質量%となることが最も好ましい。
本発明の黒インク組成物は、少なくとも短波染料及び長波染料Lを含有するインク組成物を意味する。本発明の黒インク組成物は、媒体を含有させることができるが、媒体として溶媒を用いた場合は特にインクジェット記録用インクとして好適である。
本発明の黒インク組成物は、媒体として、親油性媒体や水性媒体を用いて、それらの中に、本発明の染料を溶解及び/又は分散させることによって作製することができる。好ましくは、水性媒体を用いる場合である。
水性媒体は、水を主成分とし、所望により、水混和性有機溶剤を添加した混合物を用いることができる。前記水混和性有機溶剤の例は特開2003−306623号公報に記載のものが使用できる。
前記水混和性有機溶剤は、二種類以上を併用してもよい。本発明の黒インク組成物には、媒体を除いたインク用組成物も含まれる。
以下、本発明の黒インク組成物の組成成分について詳述するが、その組成に関する情報は本発明の黒インク組成物を含むインクセットとした場合の他の色のインク組成物についてもそれに準じて用いることができる。
本発明に適用しうる化合物例は、このほか特願2001−96610号、同2001−24352号、同2001−47013号、同2001−57063号、同2001−76689号、同2001−193638号、同2001−15614号、同2001−110457号、同2001−110335号にも記載されているが、これらに限定されるものではない。また、前記の各化合物は、ここに挙げた特許に記載された方法で容易に合成できる。
本発明のインクジェット記録用インクセットは少なくとも1種のイエロー染料を含有するイエローインク、少なくとも1種のマゼンタ染料を含有するマゼンタインク、少なくとも1種のシアン染料を含有するシアンインク、及び少なくとも1種のブラック染料を含有するブラックインクを最小の構成要素とする。各インクに含まれる染料としては、前述の各種染料が用いられる。
通常、各インクは、親油性媒体や水性媒体中に染料を溶解及び/又は分散させることによって作製することができる。好ましくは、水性媒体を用いる場合である。
必要に応じてその他の添加剤を、本発明の効果を害しない範囲内において添加しうる。その他の添加剤としては、例えば、乾燥防止剤(湿潤剤)、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤の公知の添加剤が挙げられる。これらの各種添加剤は、水溶性インクの場合にはインク液に直接添加する。油溶性染料を分散物の形で用いる場合には、染料分散物の調製後分散物に添加するのが一般的であるが、調製時に油相または水相に添加してもよい。
近年高画質化を目的に、イエロー、マゼンタ、シアンの各インクがしばしば染料濃度の異なる2種類以上のインクから構成されるが、本発明においては、濃淡各インクで用いられる染料は、いずれも酸化電位が0.8Vより貴であることが望ましい。
本発明のインクジェット記録方法は、前記本発明のインクジェット記録用インクセットにおける各インクにエネルギーを供与して、公知の受像材料、即ち普通紙、樹脂コート紙、例えば特開平8−169172号公報、同8−27693号公報、同2−276670号公報、同7−276789号公報、同9−323475号公報、特開昭62−238783号公報、特開平10−153989号公報、同10−217473号公報、同10−235995号公報、同10−337947号公報、同10−217597号公報、同10−337947号公報等に記載されているインクジェット専用紙、フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶磁器等に画像を形成する。
具体的には、特願2000−363090、同2000−315231、同2000−354380、同2000−343944、及び同2000−268952に記載された方法を好ましく用いることができる。
インク受容層は、顔料及び水性結着剤の他に媒染剤、耐水化剤、耐光性向上剤、界面活性剤、その他の添加剤を含有することができる。
ポリマー媒染剤については、特開昭48−28325号、同54−74430号、同54−124726号、同55−22766号、同55−142339号、同60−23850号、同60−23851号、同60−23852号、同60−23853号、同60−57836号、同60−60643号、同60−118834号、同60−122940号、同60−122941号、同60−122942号、同60−235134号、特開平1−161236号の各公報、米国特許2484430号、同2548564号、同3148061号、同3309690号、同4115124号、同4124386号、同4193800号、同4273853号、同4282305号、同4450224号の各明細書に記載がある。特開平1−161236号公報の212〜215頁に記載のポリマー媒染剤を含有する受像材料が特に好ましい。同公報記載のポリマー媒染剤を用いると、優れた画質の画像が得られ、かつ画像の耐光性が改善される。
本発明に係るインクジェット記録画像の褪色防止方法は、前記本発明のインクセットを用いて、インクジェット記録することで行われる。
上述のように本発明のインクジェット記録用インクセットは、イエロー染料、マゼンタ染料およびシアン染料の酸化電位がそれぞれ0.8V(vs SCE)よりも貴であることから、光堅牢性、ガス(特にオゾンガス)堅牢性が高い画像が得られ、画像の褪色を防止することができる。
〔実施例1〕
(水性インクの調製)
下記の成分に脱イオン水を加え1リッターとした後、30〜40℃で加熱しながら1時間撹拌した。その後KOH 10mol/LにてpH=9に調整し、平均孔径0.25μmのミクロフィルターを用いて減圧濾過してライトマゼンタ用インク液を調製した。
・ジエチレングリコール 150g/L
・尿素 37g/L
・グリセリン 130g/L
・トリエチレングリコールモノブチルエーテル 130g/L
・トリエタノールアミン 6.9g/L
・ベンゾトリアゾール 0.08g/L
・サーフィノール465
(界面活性剤 エアープロダクスジャパン製) 10.5g/L
・PROXEL XL−2(殺菌剤:ICIジャパン製) 3.5g/L
長波染料Lの水中における吸収スペクトル:λmax=578nm、半値幅=130nm
インクセット101〜112をインクジェットプリンターPM−G800(セイコーエプソン(株)製)のカートリッジに詰め、同機にてセイコーエプソン(株)製インクジェットペーパー写真用紙(光沢)に画像を印刷し、以下の評価を行った。
(1)カートリッジをプリンターにセットし全ノズルからのインクの吐出を確認した後、A4 50枚出力し、印字の乱れを評価した。
A:印字開始から終了まで印字の乱れ無し。
B:印字の乱れがある出力が発生する。
C:印字開始から終了まで印字の乱れがある
<印刷性能>
(2)カートリッジを60℃にて10日放置した後、印刷性能と同様の方法にて印字の乱れを評価した。
<細線の滲み>
(1)イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの細線パターンを印字し目視にて評価を行った。
(2)ブラックについてはマゼンタインクをベタに印字した後、ブラックの細線を印字し、2色の接触による滲みの評価も行った。
<耐水性>得られた画像を5秒間脱イオン水に浸せきした後、画像の滲みを目視にて評価した。
<画像堅牢性>画像堅牢性についてはグレーの印字サンプルとして、3原色によるグレーA,ブラックインクのみによるグレーB,3原色+ブラックインクからなるグレーCを作製し、以下の評価を行った。
(1.光堅牢性:以下の表には「耐光性」と記載)印字直後の色度(a*1、b*1)および明度(L1)をグレタグ社製SPM100−IIにて測定した後、アトラス社製ウェザーメーターを用いてキセノン光(85000ルックス)を7日間照射したのち、再び色度(a*2、b*2)、明度(L2)を測定し、光照射前後の色差(ΔE)を以下の数式(I)に従い求め評価した。
ΔE={(a*1−a*2)2+
(b*1−b*2)2+(L1−L2)2}1/2 数式(I)
色差について反射濃度が1.0、1.3、1.6の3点にて評価し、いずれの濃度でも色差が5未満の場合をA、濃度によって5未満および5以上の両方の評価を含む場合をB、すべての濃度で5以上の場合をCとした。
(3.耐オゾン性)オゾンガス濃度が0.5ppmに設定されたボックス内に7日間試料を保存する前後での色差を、光堅牢性と同様の方法により評価した。染料残存率について反射濃度が1.0、1.3、1.6の3点にて評価し、いずれの濃度でも色差が10未満の場合をA、濃度によって10未満および10以上の両方の評価を含む場合をB、すべての濃度で10以上の場合をCとした。尚、ボックス内のオゾンガス濃度は、APPLICS製オゾンガスモニター(モデル:OZG−EM−01)を用いて設定した。以上、実施例1における、すべての評価結果を下記表3に示す。
実施例1で作製した同じインクを、インクジェットプリンターPIXUS 990i(キャノン社製)に詰め、同機にて画像を富士写真フイルム製インクジェットペーパー画彩 写真仕上げにプリントし、実施例と同様な評価を行なったところ、実施例1と同様な結果が得られた。また受像紙がエプソン社製写真用紙(光沢)、キャノン社製PR101の場合でも同様の効果が見られた。
本明細書で外国の優先権が主張している、各々及び全ての外国特許明細書の全開示が、あたかも十分に説明しているように、ここに参照として取り込まれる。
Claims (21)
- イエローインク、マゼンタインク、シアンインクおよびブラックインクを含み、該インクの少なくとも一つが少なくとも一つの染料を水性媒体中に含有してなるインクであるインクセットであって、該構成インクのうちイエロ−インク、マゼンタインク、およびシアンインクにおいては酸化電位が0.8V(vs SCE)よりも貴である染料を少なくとも一つ含有する、インクであり、かつ前記構成インクのうちブラックインクは1分子中に3個以上のアゾ基を有し、かつナフタレン骨格を有する、下記一般式(S)で表される水溶性短波染料Sと、下記一般式4で表される化合物、並びに(L−1)、(L−3)、(L−4)、(L−5)及び(L−6)の化合物より選択される水溶性長波染料Lとを含むことを特徴とするインクセット。
一般式(S)
(D)n−Y
一般式(S)において、Dは互いに共役した1〜3個のアゾ基と、合計で20個以上のπ電子を有する3〜4個の芳香族環より構成される発色団からなる色素残基を表し、nは1もしくは2であり、nが1の時、Yは水素原子を表し、nが2の時、Yは2価の連結基を表す。発色団を構成する芳香族環は複素環であっても炭化水素環であっても良い。芳香族環上のπ電子の数は、発色団を構成する芳香族環が縮合環である場合には縮合環全体としてのπ電子の数を数えるものとし、ナフタレン環は10個のπ電子である。Yで表される2価の連結基は、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロ環残基、−CO−、−SOn−(nは0、1、2)、−NR−(Rは水素原子、アルキル基、アリール基を表す)、−O−、およびこれらの連結基を組み合わせた二価の基であり、さらにそれらはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、アシルアミノ基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、スルファモイル基、カルバモイル基、又はスルホンアミド基の置換基を有していても良い。
一般式4
一般式5
置換基E
- イエロ−インク、マゼンタインク、シアンインクおよびブラックインクを含み、該インクの少なくとも一つが少なくとも一つの染料を水性媒体中に含有してなるインクであるインクセットにおいて、該構成インクのうちイエロ−インク、マゼンタインクおよびシアンインクの各々は複素環を分子中に少なくとも1個有する、アゾ染料またはフタロシアニン染料であって、かつ前記ブラックインクは下記一般式4で表される化合物、並びに(L−1)、(L−3)、(L−4)、(L−5)及び(L−6)の化合物より選択される水溶性長波染料Lと、1分子中に3個以上のアゾ基を有し、かつナフタレン骨格を有する下記一般式(S)で表される水溶性短波染料Sと、を含むことを特徴とするインクセット。
一般式(S)
(D)n−Y
一般式(S)において、Dは互いに共役した1〜3個のアゾ基と、合計で20個以上のπ電子を有する3〜4個の芳香族環より構成される発色団からなる色素残基を表し、nは1もしくは2であり、nが1の時、Yは水素原子を表し、nが2の時、Yは2価の連結基を表す。発色団を構成する芳香族環は複素環であっても炭化水素環であっても良い。芳香族環上のπ電子の数は、発色団を構成する芳香族環が縮合環である場合には縮合環全体としてのπ電子の数を数えるものとし、ナフタレン環は10個のπ電子である。Yで表される2価の連結基は、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロ環残基、−CO−、−SOn−(nは0、1、2)、−NR−(Rは水素原子、アルキル基、アリール基を表す)、−O−、およびこれらの連結基を組み合わせた二価の基であり、さらにそれらはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、アシルアミノ基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、スルファモイル基、カルバモイル基、又はスルホンアミド基の置換基を有していても良い。
一般式4
一般式5
置換基E
- 水溶性長波染料Lは、水溶媒における吸収スペクトルの極大が550〜700nm、かつ半値幅が100nm以上であり、そして、水溶性短波染料Sは、水溶媒における吸収スペクトルの極大が440〜540nm、かつ半値幅が90〜200nmであることを特徴とする請求項1または2に記載のインクセット。
- 前記水溶性短波染料Sは、1分子中に3〜6個のアゾ基を有し、且つフェノール性水酸基を有しないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記水溶性短波染料SがC.I.Direct Red 84を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記ブラックインクは、前記水溶性短波染料Sを、0.1〜4質量%含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記水溶性長波染料Lは、1分子中に2〜4個の互いに共役するアゾ基を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記水溶性長波染料Lは、アゾ基の共役位に水酸基を有することを特徴とする特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記水溶性長波染料Lは、発色団中に1個以下の複素環を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記水溶性長波染料Lは、会合性を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記水性媒体の蒸気圧が2000Pa以下であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記水性媒体は、アルコール化合物、ヘテロ環含有有機溶剤、及び多価アルコールのアルキルエーテルからなる群から選択される1種以上であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載のインクセット。
- ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、1、5−ペンタンジオール、1、2−ヘキサンジオール、イソプロパノール、トリエタノールアミン、2−ピロリドンの中から選ばれる1種以上の水性媒体を含有することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記インクの少なくとも一つが界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記インクの少なくとも一つが防腐剤を含有することを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記インクの少なくとも一つが粘度が、1〜20mPa・secであることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記インクの少なくとも一つが表面張力が、20〜50mN/mであることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記インクの少なくとも一つがpHが7〜9であることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載のインクセット。
- 請求項1〜20のいずれか1項に記載のインクセットを、支持体上に白色顔料粒子を含有するインク受容層を有する受像材料上に用いて画像形成することを特徴とするインクジェット記録方法。
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