JP2005105221A - 難燃性塩化ビニル系樹脂組成物および難燃性塩化ビニル系樹脂成形体 - Google Patents

難燃性塩化ビニル系樹脂組成物および難燃性塩化ビニル系樹脂成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】 優れた難燃性を有する塩化ビニル系樹脂組成物と、難燃性に優れた塩化ビニル系樹脂成形体を提供する。
【解決手段】 塩化ビニル系樹脂組成物は、塩化ビニル系樹脂100重量部、有機錫系安定剤1〜10重量部、モリブデン化合物0.05〜8重量部、塩基性化合物0.1〜3重量部を含んでなり、塩基性化合物は、アルミノカルボン酸誘導体、尿素誘導体、ドロマイト系誘導体、金属石鹸から選ばれる1種以上であってよい。
難燃性塩化ビニル系樹脂成形体は、モリブデン化合物を含む難燃性塩化ビニル系樹脂組成物からなり、60℃×48時間の温水変色試験の前後における色差Δa値が−0.5〜+0.5であり、ASTM E1354に準拠する平均発熱量が65kW/m以下、平均減光体積が800m/g以下である。

Description

本発明は、優れた難燃性を有する塩化ビニル系樹脂組成物と、難燃性に優れた塩化ビニル系樹脂成形体とに関する。
塩化ビニル系樹脂(以下、PVCと記すこともある)は、分子中に塩素を含有するため、難燃性に優れており、また各種の無機添加剤を広い含有量で添加できるため、広範囲の機械的特性、耐熱性、成形性、耐候性を実現することができる。
このような特性を有するPVC組成物の、特に硬質PVC組成物の成形体は、航空機、船舶、車両等の輸送機内外機材;建築物内外装材;家具、事務用具等の日用品;家電機器、電子機器等のハウジング材;半導体装置の部品等;として広く使用されている。
しかし、PVCは、火災時等のように耐熱温度以上の高温に晒されると、分子内の塩素に起因して、大量に発煙すると共に、塩素ガスや塩化水素ガス等の有毒ガスを発生する。このため、無機添加剤の種類や配合量を検討することにより、有毒ガスの発生を抑制する研究が行われている。
例えば、特開平11―181204号公報では、FM規格(産業相互保険組織《Factory Mutual System》が定める評価基準による規格)を満足するPVCを目的として、PVCに、炭酸カルシウム、タルク、塩素捕獲化合物を添加し、所望の形状に成形してなる難燃性PVC成形体を開示している。
しかし、この成形体は、難燃性の向上効果はあるが、有毒ガス発生の抑制効果が十分でなく、また成形加工時における熱安定性が悪い上、上記添加剤の分散不良に伴う成形体中での凝集物の発生があり、外観が満足できるものではない。
このような不具合を回避するために、特開2000−226483号公報には、PVC100重量部に対して、金属水酸化物4〜60重量部、錫酸亜鉛系難燃剤2〜40重量部、可塑剤20〜150重量部を含有させた難燃性塩化ビニル樹脂成形体が提案されている。
しかし、この成形体は、難燃性、押出成形時における熱安定性、外観は良好であっても、押出成形体の軟化温度が低下するという問題がある。
また、特開2002−226659号公報では、PVC100重量部に対し、モリブデン化合物0.1〜2.5重量部(金属モリブデンとして0.05〜1.5重量部)を添加した難燃性PVC組成物が提案されており、特開2002−284948号公報では、PVC100重量部に対し、モリブデン化合物1重量部以上、水酸化化合物1重量部以上、酸化チタン3重量部以上であって、これらの総和が8〜25重量部を添加したPVC組成物が提案されている。
しかし、これらのPVC組成物は、温水での洗浄を要する半導体の洗浄槽の材料、あるいはその周辺部材の材料としては、安定な耐温水洗浄性と難燃性とを満足することが困難である。
この安定な耐温水変色性と難燃性は、鉛化合物の添加である程度解消することができるものの、鉛化合物は、環境負荷物質であり、使用が制限されたり、使用が禁止されたり等の動きがあり、他の手法による安定な耐温水変色性と難燃性との改善が切望されている。
特開平11―181204号公報 特開2000−226483号公報 特開2002−226659号公報 特開2002−284948号公報
本発明は、鉛化合物を使用することなく、安定で十分な耐温水変色性と難燃性を示すPVC組成物と、PVC成形体を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、〔1〕本発明の難燃性PVC組成物は、PVC100重量部に対し、有機錫系安定剤1〜10重量部と、高温分解促進剤としてモリブデン化合物0.05〜8重量部と、低温分解抑制剤として塩基性化合物0.1〜3重量部とを含んでなることを特徴とする。
この低温分解促進剤としての塩基性化合物は、アルミノカルボン酸誘導体、尿素誘導体、ドロマイト系誘導体、金属石鹸から選ばれる1種以上であってもよい。
また、上記の目的を達成するために、〔2〕本発明の燃性PVC成形体は、モリブデン化合物を含む難燃性PVC組成物からなる難燃性PVC成形体であって、60℃×48時間の温水変色試験の前後における色差Δa値が−0.5〜+0.5であることを特徴とする。
この成形体は、ASTM E1354に準じて測定される平均発熱量が65kW/m以下であり、平均減光体積が800m/g以下であってもよく、この成形体の材料であるモリブデン化合物を含む難燃性PVC組成物は、上記〔1〕の難燃性PVC組成物であってもよい。
本発明におけるPVCは、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル等のホモポリマーの他に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−アクリル共重合体等のコポリマーをも使用することができる。
有機錫系安定剤は、成形加工時の熱や剪断によるPVCの分解劣化を抑制するために配合するものであって、添加量が少なすぎれば、このような作用が発現せず、多すぎても添加効果が飽和して不経済となるため、本発明では、PVC100重量部に対し、1〜10重量部、好ましくは2〜5重量部とする。
この有機錫系安定剤としては、ラウレート系、マレート系、メルカプタイド系のものが使用でき、具体的には、ジメチル錫ラウレート、ジブチル錫ラウレート、ジオクチル錫ラウレート等のラウレート系;ジメチル錫マレート、ジブチル錫マレート、ジオクチル錫マレート等のマレート系;ジメチル錫メルカプトアセテート、ジブチル錫メルカプトアセテート、ジオクチル錫メルカプトアセテート、メチル錫イソオクチルチオグリコレート、ブチル錫イソオクチルチオグリコレート、オクチル錫イソオクチルチオグリコレート、メチル錫サルファイド、ブチル錫サルファイド、ジオクチル錫サルファイド等のメルカプタイド系;が使用できる。
ところで、PVCの温度における分解劣化の挙動は、加工温度領域である220℃までの温度領域での脱HClの開始、220〜370℃付近の温度領域での脱HClの進行、それ以上例えば450℃以上の温度領域での主鎖の切断やカーボン燃焼となる。
本発明における低温分解とは、成形加工温度領域である220℃までの温度領域における分解を言い、高温分解とは、主鎖の切断やカーボン燃焼が生じる450℃以上の温度領域における分解を言う。
高温分解促進剤は、主鎖の切断やカーボン燃焼が生じる温度領域での炭化を促進させる作用をなす化合物を言い、該化合物が添加されていないPVC組成物製の成形体の場合、この温度領域において、該成形体の炭化が促進されないため、脱HClによりポリエチレンを形成する過程で可燃ガス等を発生し、せっかく難燃剤を配合したPVC組成物製の成形体であっても、良好な難燃性を発現することはできない。
本発明においては、上記の作用をなす高温分解促進剤としてモリブデン化合物を使用する。その添加量は、少なすぎれば、上記の作用を得ることができず、多すぎると、成形体に分散不良の欠陥が生じてしまい、高品質の成形体が得られなくなるため、PVC100重量部に対し0.05〜8重量部、好ましくは0.5〜5重量部とする。
分散不良のない高品質の成形体とするためには、粉末より液体の高温分解促進剤を使用することが好ましいが、粉末であっても、有機錫系安定剤等他の液体添加剤と混合して使用したり、あるいはコンパウンドの段階で均一になる条件での混合を行う等することで、高品質の成形体を得ることができる。従って、本発明では、モリブデン化合物として、酸化モリブデン、三酸化モリブデン、モリブデン酸、モリブデン酸アンモニウム、オクタモリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸亜鉛カルシウム、モリブデン酸ナトリウム、二硫化モリブデン、βモリブデン酸メラミン等が使用でき、これらはそれぞれ単独で、あるいは適宜の組み合わせによる2種以上が混合されて使用される。
これらのモリブデン化合物は、そのまま上記のPVCに添加してもよいし、他の添加剤に被覆して添加することもできる。他の添加剤としては、PVCに通常配合されるものでよく、中でも、タルク、シリカ、酸化チタン等が好ましい。
本発明において、モリブデン化合物のみの配合では、特に有機錫系安定剤を配合しているPVC組成物では、この組成物製の成形体を温水に浸漬した後に、変色する問題がある。この変色は、青緑色への変色である。
この変色について、未だ不明確な点もあるが、本発明者等の検討結果では、モリブデン金属の価数が変化することに起因することが略確認されている(なお、化学大辞典では、モリブデン化合物は、6価のものが最も安定で無色であるが、低価数に向かうと青味を帯びると記載している)。
そこで、本発明者等は、モリブデン化合物のMo価数の低下を抑制する手法を追求した結果、温水浸漬中におけるPVC組成物や成形体中の水素イオン濃度を中性に制御する手法が、温水浸漬後の変色を安定して防止できるとの知見を得た。
すなわち、PVCは、上記の加工温度領域での成形加工段階で、熱劣化に伴う脱HCl反応により、系が酸性に傾く。
このPVCに配合する有機錫系安定剤は、上記のように、ラウレート系、マレート系、メルカプタイド系のものであって、ラウリン酸、マレイン酸、チオグリコール酸等に代表される酸性物質で合成されているため、安定剤自体が酸性を有している。
従って、錫系安定剤配合のPVC組成物に、高温分解促進剤としてのモリブデン化合物を配合すれば、Mo金属が酸性下におかれるため、Moの価数が低下し、変色現象が発生すると考えられる。
この価数低下を抑えるために、上記した水素イオン濃度の調整剤として、本発明では、塩基性化合物を配合する。
つまり、塩基性化合物を配合することにより、60℃×48時間の条件での温水変色試験後の水溶液における水素イオン濃度(pH)を5.5〜8.5に調整し、これによって安定な耐温水変色性を確保するものである。
言い換えれば、塩基性化合物は、温水浸漬による変色防止のために配合されるものである。
また、塩基性化合物は、本発明では、低温分解抑制剤としての作用をも有しており、モリブデン化合物の配合によって低温すなわち加工温度領域でも分解が促進され、樹脂焼けを生じて外観において満足できる成形体が得られないことを防止したり、あるいはこの低温領域での分解で発生する微量の塩酸による成形加工機の腐食を防止する等のために配合される化合物である。
本発明において、このような作用をなす塩基性化合物の配合量は、多すぎれば、水素イオン濃度とも関連するが熱安定性の悪化が生じて満足できる成形体を得ることができず、少なすぎれば、良好な耐温水変色性を得ることができないため、PVC100重量部に対し0.1〜3重量部、好ましくは0.5〜2重量部とする。
上記の塩基性化合物としては、アルカリ金属の酸化物、水酸化物;炭酸、硫酸、亜硫酸、リン酸、亜リン酸の塩基性塩;等の無機化合物:尿素、チオ尿素、N,N′−ジフェニルチオ尿素等の尿素誘導体;β−アミノクロトン酸エステル、N−ラウロイルリジン、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(エポキシプロピル)イソシアヌレート等のアミノカルボン酸誘導体;2−フェニルインドール等のインドール類;N,N′−ジフェニルエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヘキサメチレンテトラミン等のポリアミン類;フェニル−α−ナフチルアミン、アルドール−α−ナフチルアミン、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン等のアミン系誘導体;(2'−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール類;ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル)−4−セバケート等のヒンダードアミン系誘導体;ヒドラジン系誘導体;チオカルバミン系誘導体;ドロマイト系誘導体;金属石鹸等の有機化合物が挙げられる。
中でも、PVCへの相溶性等の観点から、尿素誘導体、アミノカルボン酸誘導体、ドロマイト系誘導体、金属石鹸が好ましい。
上記の尿素誘導体としては、例えば、下記の一般式で示されるチオ尿素誘導体が挙げられ、この一般式で示される尿素誘導体の具体例は、以下のものが挙げられる。
Figure 2005105221
1−エチル−3−フェニルチオ尿素、1,3−ジフェニルチオ尿素、1,3−ジエチルチオ尿素、1−エチル−3−p−クロロフェニルチオ尿素、1−エチル−3−(2−ヒドロキシエチル)チオ尿素、1−(2−チアゾリル)−3−フェニルチオ尿素、1,3−ジステアリルチオ尿素、1,3−ジベヘニルチオ尿素、1−エチルチオ尿素、1−p−ブロモフェニル−3−フェニルチオ尿素、1−(2−チオフェニル)−3−フェニルチオ尿素、1,3−ビス(2−ヒドロキシエチル)チオ尿素、1−p−アミノフェニル−3−フェニルチオ尿素、1−p−ニトロフェニル−3−フェニルチオ尿素、1−p−ヒドロキシフェニル−3−フェニルチオ尿素、1,3−ジ−m−クロルフェニルチオ尿素、エチレンチオ尿素、チオ尿素、1−メチル−3−p−ヒドロキシフェニルチオ尿素、1−フェニルチオ尿素、1−m−ニトロフェニルチオ尿素、1−p−ニトロフェニルチオ尿素、1−p−アミノフェニルチオ尿素、1.3−ジメチルチオ尿素、1,3−ジシクロヘキシルチオ尿素、1−フェニル−3−p−クロロフェニルチオ尿素、1−フェニル−3−p−メトキシフェニルチオ尿素、1,1−ジフェニルチオ尿素、1,1−ジベンジル−3−フェネチルチオ尿素、1−フェニル−3−(2−ヒドロキシエチル)チオ尿素等である。
また、上記のアミノカルボン酸誘導体としては、例えば、1,3−ブタンジオールビス(3−アミノクロトネート)、メチル−β−アミノクロトネート、1,4−ブタン−ビス−β−アミノクロトネート、2,6−ジメチル−3,5−ジエトキシカルボデヒドロピリジン、6−アミノ−1,3−ジメチルウラシル等が挙げられる。
さらに、ドロマイト系誘導体としては、例えば、苦灰石(MgCO・CaCO)、苦土生石灰(MgO・CaO)、苦土消石灰(MgO(OH)・Ca(OH))等の天然物、ドロマイトプラスター、合成マグドロクリンカー等のMgCO・CaCO複塩でMg,Caの重量比率がMgO,CaO換算で5:95〜95:5の合成品が挙げられ、金属石鹸としては、例えば、一般式M(OOCR)n(式中、MはBa,Ca,Al,Mg等の金属、Rはステアリン酸、ラウリン酸、2−エチルヘキソイン酸等のアルキル基である)で示されるものが挙げられ、代表例としステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム等が挙げられる。
本発明における難燃性PVC組成物は、所定量のPVCと、有機錫系安定剤と、モリブデン化合物と、塩基性化合物と、必要に応じて添加される公知の各種添加剤(例えば、防煙剤、熱安定剤《金属水酸化物等》、着色剤等)を、ブレンダーやヘンシェルミキサー等を用い、粉砕し、均一に混合して得ることできる。
本発明の難燃性PVC成形体は、例えば上記の難燃性PVC組成物を、押出成形、カレンダープレス成形、あるいは押出連続プレス成形等により、フィルム状、シート状、板状、パイプ状、異型状等の種々の形態に成形することによって得ることができる。
この成形体の、60℃×48時間の条件下での温水変色試験の前後における色差Δa値は、−0.5〜+0.5であることが重要である。色差Δa=0.0すなわち変色が生じないことが最も好ましいが、この範囲内であれば十分実用性を有したものとなり、色差Δa<−0.5や、Δa>+0.5では、半導体の洗浄槽や、その周辺部材等のように、常時あるいは頻繁に温水と接触する成形体に、使用中に変色が生じてしまい、実用性を欠くことになるからである。
なお、この色差Δa値=−0.5〜+0.5は、上記のように、60℃×48時間の条件での温水変色試験後の水溶液における水素イオン濃度(pH)を5.5〜8.5に調整することによって確保でき、この水素イオン濃度(pH)=5.5〜8.5の調整は、本発明の成形体の原料として本発明の難燃性PVC組成物を使用する場合、該組成物における塩基性化合物を上記の添加量で配合することによって実現することができる。
また、本発明における成形体の難燃性は、ASTM E1354に準じ、コーンカロリーメータを用いて評価することができる。
この評価は、コーンカロリメータを用いた燃焼試験により評価される難燃特性であって、単位面積および単位時間あたりの燃焼による発熱量の最大値(最大発熱量、PHRRとも記載する;単位:kW/m)、平均値(平均発熱量、AHRRとも記載する;単位:kW/m)、総発熱量(総発熱量、THRとも記載する;単位:MJ/m)、質量減少率の平均値(質量減少率、AMLRとも記載する;単位:g/sec・m)、減光体積の最大値(最大減光体積、PSEAとも記載する;単位:m/g)、減光体積の平均値(平均減光体積、ASEAとも記載する;単位:m/g)等を挙げることができる。
なお、従来は、難燃性の指標の一つとして、産業相互保険組織(Factory Mutual System)を構成するFactory Mutual Reserch Corp.が定める評価基準が有効に利用されてきた。
この評価基準は、Clsaa Number 4910として挙げられているクリーンルーム材料の難燃性テスト(FMRC、Clean Room Materials Flammability Test Protocol)に基づいて測定された、難燃性を示す延焼指数(FPI)、発煙性を示す発煙指数(SDI)、腐食性ガス発生を示す腐食指数(CDI)等が指標(総じてFM規格とも記載する)とされている。
FM規格による評価値は、評価値を求める者が産業相互保険組織に試験片を提出し、産業相互保険組織がこの試験片を評価して得られる値であるため、評価結果が得られるまでに時間を要し非効率的であった。
本発明においては、このようなFM規格による評価値に代えて、評価値を求める者が行うことができるASTM E1354に準じたコーンカロリメータを用いる燃焼試験により評価される値を難燃性の指標とするものである。
上記のFM規格による延焼指数(FPI)は、上記のコーンカロリメータによって測定される最大発熱量(PHRR)、平均発熱量(AHRR)、総発熱量(THR)等の発熱量に関する評価値と強い相関を有する。
また、上記のFM規格による発煙指数(SDI)は、上記のコーンカロリメータによって測定される最大減光体積(PSEA)、平均減光体積(ASEA)等の減光体積に関する指標と強い相関を有する。
さらに、上記のFM規格による腐食指数(CDI)は、上記のコーンカロリメータによって測定される質量減少率(AMLR)等の質量減少に関する指標と強い相関を有する。
従って、コーンカロリメータを用いて難燃性を評価することにより、FM規格の指標をも効果的に得ることができる。
FM規格においては、延焼指数(FPI)が6以下、発煙指数(SDI)が0.4以下と要求されている。
本発明では、このFM規格と同等以上の値を得るために、最大発熱量(PHRR)130Kw/m以下、平均発熱量(AHRR)82Kw/m以下、総発熱量(THR)100MJ/m以下、質量減少率(AMLR)13g/sec・m以下、最大減光体積(PSEA)1500m/g以下、平均減光体積(ASEA)1000m/g以下とすることが好ましく、中でも特に平均発熱量(AHRR)、平均減光体積(ASEA)が難燃性に対して支配的であるため、平均発熱量(AHRR)65kW/m以下、かつ平均減光体積(ASEA)800m/g以下とすることが好適である。
本発明の難燃性PVC組成物は、成形加工が容易であり、種々の成形方法で、優れた難燃性を有し、発煙量も少なく、しかも分散不良等の外観上の欠点がないばかりか、温水変色等の不都合のない成形体を得ることができる。
また、本発明の成形体は、フィルム、シートはもとより、板材、パイプ、異型品等の各種の形態のものがあり、航空機、船舶、車両等の輸送機内外機材;建築物内外装材;家具、事務用具等の日用品;家電機器、電子機器等のハウジング材;半導体装置の部品等として好適に使用することができる。
〔実施例1〜9、比較例1〜5〕
重合度780の塩化ビニル樹脂(塩化ビニルのホモポリマー)100重量部に対して、有機錫系安定剤(ジブチル錫マレートポリマー/ジブチル錫マレートエステル=4/1混合品《三共有機合成社製商品名“BM/90E”》)、鉛系安定剤(二塩基性硫酸鉛/二塩基性ステアリン酸鉛=4/1混合品《水澤化学社製商品名“TC/C18”》)、モリブデン化合物(モリブデン酸アンモニウム《日本無機化学社製商品名“モリアン・AHM”》)、塩基性化合物(表1に示すもの)、着色剤として酸化チタンを表1に示す割合で添加し、本発明の難燃性塩化ビニル系樹脂組成物を得た。
〔評価方法〕
実施例1〜9および比較例1〜5で得た各難燃性塩化ビニル系樹脂組成物を、厚さ5mmのシート状に押出成形し、この押出成形品を幅20mm、長さ20mmにカットして試験片Aとし、下記の項目につき評価し、結果を表1に併せて示す。
(1)難燃性の評価:
上記の試験片Aについて、アトラス社製コーンカロリメータを用い、ASTM E1354に準じ、AHRR(Kw/m)とASEA(m/g)を測定した。
(2)耐温水変色性の評価:
上記の試験片Aを60℃に加温した20mlの純水に浸漬し、この状態の純水を60℃に48時間保持した後、浸漬前と後の色相変化について、色差測定装置を用いて測定し、Δα値を求めた。
(3)水素イオン濃度の評価:
上記の試験片Aを60℃に加温した20mlの純水に浸漬し、この状態の純水を60℃に48時間保持した後、水溶液のpHをpHメータにより測定した。
(4)熱安定性の評価:
厚さを1mmとする以外は上記の試験片と同様にしてシート状の押出成形品を得、これを100mm×100mmの大きさにカットして試験片Bとし、この試験片Bを200℃のオーブンで加熱し、黒変しない時間を目視判定し、次の基準で評価した。
○;30分以上
△;20分以上30分未満
×;15分以下
(5)環境負荷物質の評価:
上記の試験片Bを蛍光X線測定装置に掛けて鉛金属の定性分析を行い、次の基準で評価した。
○;鉛金属検出されなかった場合
×;鉛金属検出された場合
Figure 2005105221
表1から明らかように、本発明によれば、難燃性、耐変色性、熱安定性に優れた成形体を得ることができるのに対し、モリブデン化合物を配合しなかったり(比較例1)、大量に配合しすぎたり(比較例2)、あるいは塩基性化合物を大量に配合しすぎたり(比較例3)、配合しなかったもの(比較例4,5)は、これらの特性を全て充足する成形体を得ることができない。
なお、比較例5は、塩基性化合物を配合していないにも拘わらず、耐変色性に優れた結果を得ているが、これは比較例5で使用している鉛系安定剤が、本発明で使用する有機錫系安定剤よりも塩基性が強いことによると推測される。
本発明は、十分な難燃性、成分の良好な分散性を有すると共に、成形性に優れた難燃性塩化ビニル系樹脂組成物を得ることができる。
また、本発明は、難燃性に優れ、発煙量も少なく、優れた外観を有する成形体を得ることができる。

Claims (5)

  1. 塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、
    有機錫系安定剤1〜10重量部、
    モリブデン化合物0.05〜8重量部、
    塩基性化合物0.1〜3重量部
    を含んでなることを特徴とする難燃性塩化ビニル系樹脂組成物。
  2. 塩基性化合物が、アルミノカルボン酸誘導体、尿素誘導体、ドロマイト系誘導体、金属石鹸から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の難燃性塩化ビニル系樹脂組成物。
  3. モリブデン化合物を含む難燃性塩化ビニル系樹脂組成物からなる難燃性塩化ビニル系樹脂成形体であって、60℃×48時間の温水変色試験の前後における色差Δa値が−0.5〜+0.5であることを特徴とする難燃性塩化ビニル系樹脂成形体。
  4. ASTM E1354に準じて測定される平均発熱量が65kW/m以下であり、平均減光体積が800m/g以下であることを特徴とする請求項3に記載の難燃性塩化ビニル系樹脂成形体。
  5. モリブデン化合物を含む難燃性塩化ビニル系樹脂組成物が、請求項1または2記載の難燃性塩化ビニル系樹脂組成物であることを特徴とする請求項3または4に記載の難燃性塩化ビニル系樹脂成形体。
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