JP2005083413A - 流体継手 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ポンプハブに装着された環状のコアリングを有する環状のポンプシェルと該ポンプシェル内に放射状に配設された複数個のインペラとを有するポンプと、該ポンプと対向して配設されポンプハブと相対回転可能なタービンハブに装着された環状のコアリングを有する環状のタービンシェルと該タービンシェル内に放射状に配設された複数個のランナとを有するタービンと、ポンプとタービン内に充填された作動流体とを具備する流体継手であって、タービンはタービンハブに軸方向に摺動可能に構成され、タービンをポンプ側から離間する方向に付勢する弾性付勢手段を備えており、ポンプのコアリングとタービンのコアリングは、タービンがポンプに近接している状態では両コアリング内に作動流体が流れる隙間が大きくなり、タービンがポンプシェルと離間するに従っては両コアリング内に作動流体が流れる隙間が小さくなるように構成されている。
【選択図】 図3
Description
また、上記ポンプシェルおよびタービンシェルに、作動流体を整流するための環状のコアリングを設けた流体継手も使用されている。
バッフルプレートを配設したドラッグトルク低減対策について、図12および図13を参照して説明する。図12に示す流体継手は、ポンプPとタービンTとの間に出力軸OSに取り付けられた環状のバッフルプレートBPを配設したものである。一方、図13に示す流体継手は、ポンプPの外周部に環状のバッフルプレートBPを配設したものである。
該ポンプと対向して配設され該ポンプハブと相対回転可能なタービンハブに装着された環状のコアリングを有する環状のタービンシェルと該タービンシェル内に放射状に配設された複数個のランナとを有するタービンと、
該ポンプと該タービン内に充填された作動流体と、を具備する流体継手において、
該タービンは該タービンハブに軸方向に摺動可能に構成され、該タービンを該ポンプ側から離間する方向に付勢する弾性付勢手段を備えており、
該ポンプのコアリングと該タービンのコアリングは、該タービンが該ポンプに近接している状態では該両コアリング内に作動流体が流れる隙間が大きくなり、該タービンが該ポンプシェルと離間するに従っては該両コアリング内に作動流体が流れる隙間が小さくなるように構成されている、
ことを特徴とする流体継手が提供される。
該ポンプと対向して配設され該ポンプハブと相対回転可能なタービンハブに装着された環状のコアリングを有する環状のタービンシェルと該タービンシェル内に放射状に配設された複数個のランナとを有するタービンと、
該ポンプと該タービン内に充填された作動流体と、を具備する流体継手において、
該タービンは該タービンハブに軸方向に摺動可能に構成され、該タービンの回転に伴う遠心力の作用で該タービンを該ポンプ側から離間せしめる遠心力離間手段を備えており、
該ポンプのコアリングと該タービンのコアリングは、該タービンが該ポンプに近接している状態では該両コアリング内に作動流体が流れる隙間が大きくなり、該タービンが該ポンプと離間するに従っては該両コアリング内に作動流体が流れる隙間が小さくなるように構成されている、
ことを特徴とする流体継手が提供される。
図2および図3で示す実施形態においては、タービン42のコアリング421はその外周部421aおよび内周部421bがポンプ41側に突出して形成されている。一方、ポンプ41の複数個のインペラ413には、タービン42のコアリング421の外周部421aおよび内周部421bとの干渉を回避するための凹部413aおよび413bが形成されている。そして、ポンプ41のコアリング411は、タービン42のコアリング421内に収容される大きさに形成されている。従って、図3に示すようにタービ42がポンプ41と近接している状態では両コアリングの外周端間の隙間S1と内周端間の隙間S2が大きくなり、タービ42とポンプ41が離間するに従っては両コアリングの外周端間の隙間S1と内周端間の隙間S2が小さくなり図2で示す離間位置で両コアリングの外周端間の隙間S1と内周端間の隙間S2が最小となる。
摩擦クラッチ7は、上記流体継手ハウジング40にボルト71によって装着されたクラッチハウジング70内に配設されている。図示の実施形態における摩擦クラッチ7は、上記流体継手4の出力軸47に装着されたクラッチドライブプレート72と、出力軸47と同一軸線上に配設された伝動軸73(図示の実施形態においては、図示しない変速機の入力軸)と、該伝動軸73にスプライン嵌合されたクラッチハブ74に取り付けられ外周部にクラッチフェーシング75が装着されているドリブンプレート76と、該ドリブンプレート76をクラッチドライブプレート72に押圧するプレッシャープレート77と、該プレッシャープレート77をクラッチドライブプレート72に向けて付勢するダイアフラムスプリング78と、該ダイアフラムスプリング78の内端部に係合してダイアフラムスプリング78の中間部を支点781として作動するレリーズベアリング79と、該レリーズベアリング79を軸方向に作動せしめるクラッチレリーズフォーク80とを具備している。このように構成された摩擦クラッチ7は、図示の状態においてはダイアフラムスプリング78のばね力によってプレッシャープレート77がクラッチドライブプレート72に向けて押圧されており、従って、ドリブンプレート76に装着されたクラッチフェーシング75がクラッチドライブプレート72に押圧されて流体継手4の出力軸47に伝達された動力がクラッチドライブプレート72およびドリブンプレート76を介して伝動軸73に伝達される。この動力伝達を遮断する場合は、図示しないスレーブシリンダに油圧を供給してクラッチレリーズフォーク80を作動し、レリーズベアリング79を図1において左方に移動すると、ダイアフラムスプリング78が図において2点鎖線で示すように作動せしめられ、プレッシャープレート77への押圧力を解除することにより、クラッチドライブプレート72からドリブンプレート76への動力伝達が遮断される。
ディーゼルエンジン2のクランク軸21(入力軸)に発生した駆動力は、ドライブプレート44を介して流体継手4のケーシング43に伝達される。ケーシング43とポンプ41のポンプシェル412は一体的に構成されているので、上記駆動力によってポンプ41が回転せしめられる。ポンプ41が回転するとポンプ41内の作動流体は遠心力によりインペラ413に沿って外周に向かって流れ、矢印で示すようにタービン42側に流入する。タービン42側に流入した作動流体は、内周側に向かって流れ矢印で示すようにポンプ41に戻される。このように、ポンプ41およびタービン42内の作動流体がポンプ41とタービン42内を循環することにより、ポンプ41側の駆動トルクが作動流体を介してタービン42側に伝達される。タービン42側に伝達された駆動力は、タービンシェル422、ボス46およびタービンハブ48を介して出力軸47に伝達され、更に上記摩擦クラッチ6を介して図示しない変速機に伝達される。
ポンプ41とタービン42との速度比(e)が零(0)即ちポンプ41が回転しタービン42が停止している状態であるエンジンのアイドリング運転時には、流体継手4内の作動流体の循環力は最大となる。流体継手4内の作動流体が循環すると、タービン42のランナ423の表側即ちポンプ41側から流入する作動流体か作用する面側は正圧となり、裏側即ちポンプ41側から流入する作動流体か作用する面と反対の面側は負圧となる。このようにランナ423の表側と裏側に生ずる圧力差は、タービン42の外周側で大きく現れる。そして、作動流体が循環する効率が良くなるに従って、ランナ423の表側と裏側との圧力差が大きくなり、裏側の負圧が大きくなってきている。このため、流体継手4内の作動流体の循環力が最大となるポンプ41とタービン42との速度比(e)が零(0)即ちポンプ41が回転しタービン42が停止している状態であるエンジンのアイドリング運転時には、ランナ423の裏側の負圧が最大となり、タービン42が上記弾性付勢手段5を構成する圧縮コイルスプリング52のスプリング力に抗して図3に示すようにポンプ41側(図3において右側)に吸い寄せられる。従って、ポンプ41のコアリング411とタービン42のコアリング421の外周端間の隙間S1と内周端間の隙間S2が大きくなる。この結果、ポンプシェル412およびタービンシェル422内を循環する作動流体の一部は、図3において矢印で示すようにポンプ41のコアリング411とタービン42のコアリング421の外周端間の隙間S1を通して両コアリングによって形成される室に流入し、ポンプ41のコアリング411とタービン42のコアリング421の内周端間の隙間S2を通してポンプシェル412に戻されて循環する。従って、ポンプ41側からタービン42側へ循環する作動流体量が減少するため、ポンプ41からタービン42への伝達トルクが低下する。
図4および図5に示す実施形態における流体継手4は、上述したタービン42をポンプ41側から離間する方向に付勢する弾性付勢手段5に換えて、タービン42の回転に伴う遠心力の作用でタービン42をポンプ41側から離間する遠心力離間手段9を具備したものである。図示の実施形態における遠心力押圧手段9は、タービン42を構成するタービンシェル421の内周部内面と対向して配設された案内部材91と、該案内部材91のポンプ41側に配設された補強部材92と、タービンシェル421の内周部内面と案内部材91との間に配設された遠心力作動部材としての複数個の遠心ボール93とからなっている。案内部材91および補強部材92は共に環状円盤によって形成され、その内周部にそれぞれ内歯スプライン911および921が形成されている。そして、この内歯スプライン911および921がそれぞれタービンハブ48の外歯スプライン481にスプライン嵌合する。この案内部材91および補強部材92は、補強部材92の内側即ちポンプ41側(図1乃至図3において右側)においてタービンハブ48に装着されたスナップリング94によってポンプ41側(図1乃至図3において右側)への移動が規制されている。なお、案内部材91のタービンシェル421の内周部内面側に向けて湾曲して形成され、案内部材51とタービンシェル421の内周部内面との間隔は外周に向かうに従って小さくなるように構成されている。上記遠心ボール93は質量が大きい金属材によって形成することが望ましい。なお、図4および図5に示す実施形態における流体継手4は、タービンシェル421の内周部が軸方向に対して略垂直に形成されており、該タービンシェル421の内に放射状に配設された複数個のランナ423の内周部には上記案内部材91との干渉を回避するための切欠423aが形成されている。
ポンプ41とタービン42との速度比(e)が零(0)即ちポンプ41が回転しタービン42が停止している状態であるエンジンのアイドリング運転時には、流体継手4内の作動流体の循環力は最大となる。従って、上述した図2および図3の実施形態と同様にタービン42のランナ423の裏側の負圧が最大となり、タービン42が図4に示すようにポンプ41側(図3において右側)に吸い寄せられる。従って、ポンプ41のコアリング411とタービン42のコアリング421の外周端間の隙間S1と内周端間の隙間S2が大きくなる。この結果、ポンプシェル412およびタービンシェル422内を循環する作動流体の一部は、図4に示すようにポンプ41のコアリング411とタービン42のコアリング421の外周端間の隙間S1を通して両コアリングによって形成される室に流入し、ポンプ41のコアリング411とタービン42のコアリング421の内周端間の隙間S2を通してポンプシェル412に戻されて循環する。従って、ポンプ41側からタービン42側へ循環する作動流体量が減少するため、ポンプ41からタービン42への伝達トルクが低下する。
図6および図7に示す流体継手4は、上述した各実施形態におけるポンプ41のコアリング411とタービン42のコアリング421の構造を変更したものである。即ち、タービン42のコアリング421の外周部421aがポンプ41側に突出して形成され、ポンプ41のコアリング411の内周部411bがタービン42側に突出して形成されている。一方、ポンプ41の複数個のインペラ413にはタービン42のコアリング421の外周部421aとの干渉を回避するための凹部413aが形成され、タービン42の複数個のランナー423にはポンプ41のコアリング411の内周部411bとの干渉を回避するための凹部413bが形成されている。このため、図6に示すようにタービ42がポンプ41と近接している状態では両コアリングの外周端間の隙間S1と内周端間の隙間S2が大きくなり、タービ42とポンプ41が離間するに従っては両コアリングの外周端間の隙間S1と内周端間の隙間S2が小さくなり図7で示す離間位置で両コアリングの外周端間の隙間S1と内周端間の隙間S2が最小となる。従って、図6および図7に示す流体継手4も、上述した各実施形態と同様の作用効果が得られる。
図6および図7に示す流体継手4も、上述した各実施形態におけるポンプ41のコアリング411とタービン42のコアリング421の構造を変更したものである。即ち、タービン42のコアリング421の外周部421aおよび内周部421bがポンプ41側に突出して形成され、ポンプ41のコアリング411の外周部411aおよび内周部411bがタービン42側に突出して形成されている。タービン42のコアリング421の外周部421aおよび内周部421bにはそれぞれ穴421cおよび421dが形成され、ポンプ41のコアリング411の外周部411aおよび内周部411bにはそれぞれ穴411cおよび411dが形成されている。そして、タービン42のコアリング421の外周部421aとポンプ41のコアリング411の外周部411aが重合するように構成され、タービン42のコアリング421の内周部421bとポンプ41のコアリング411の内周部411bが重合するように構成されている。このように構成された流体継手4は、図8に示すようにタービ42がポンプ41と近接している状態では、タービン42のコアリング421の外周部421aおよび内周部421bに形成された穴421cおよび421dとポンプ41のコアリング411の外周部411aおよび内周部411bに形成された穴411cおよび411dとの重合量即ち隙間S1およびS2が大きくなる。一方、図9に示すようにタービ42とポンプ41が離隔すると、タービン42のコアリング421の外周部421aおよび内周部421bに形成された穴421cおよび421dとポンプ41のコアリング411の外周部411aおよび内周部411bに形成された穴411cおよび411dとの重合量即ち隙間S1およびS2が小さくなり図9で示す離間位置で各穴の重合量即ち隙間S1およびS2が最小となる。従って、図6および図7に示す流体継手4も、上述した各実施形態と同様の作用効果が得られる。
21:クランク軸
4:流体継手
40:流体継手ハウジング
41:ポンプ
411:ポンプのコアリング
412:ポンプシェル
413:インペラ
42:タービン
421:タービンのコアリング
422:タービンシェル
423:ランナ
43:ケーシング
44:ドライブプレート
45:ポンプハブ
46:ボス
47:出力軸
48:タービンハブ
5:弾性付勢手段
51:スプリングマウント
52:圧縮コイルスプリング
60:油圧ポンプ
62:ポンプハウジング
7:摩擦クラッチ
70:クラッチハウジング
72:クラッチドライブプレート
73:伝動軸
74:クラッチハブ
75:クラッチフェーシング
76:ドリブンプレート
77:プレッシャープレート
78:ダイアフラムスプリング
79:レリーズベアリング
80:クラッチレリーズフォーク
9:遠心力離間手段
91:案内部材
92:補強部材
93:遠心ボール
Claims (3)
- ポンプハブに装着された環状のコアリングを有する環状のポンプシェルと該ポンプシェル内に放射状に配設された複数個のインペラとを有するポンプと、
該ポンプと対向して配設され該ポンプハブと相対回転可能なタービンハブに装着された環状のコアリングを有する環状のタービンシェルと該タービンシェル内に放射状に配設された複数個のランナとを有するタービンと、
該ポンプと該タービン内に充填された作動流体と、を具備する流体継手において、
該タービンは該タービンハブに軸方向に摺動可能に構成され、該タービンを該ポンプ側から離間する方向に付勢する弾性付勢手段を備えており、
該ポンプのコアリングと該タービンのコアリングは、該タービンが該ポンプに近接している状態では該両コアリング内に作動流体が流れる隙間が大きくなり、該タービンが該ポンプシェルと離間するに従っては該両コアリング内に作動流体が流れる隙間が小さくなるように構成されている、
ことを特徴とする流体継手。 - ポンプハブに装着された環状のコアリングを有する環状のポンプシェルと該ポンプシェル内に放射状に配設された複数個のインペラとを有するポンプと、
該ポンプと対向して配設され該ポンプハブと相対回転可能なタービンハブに装着された環状のコアリングを有する環状のタービンシェルと該タービンシェル内に放射状に配設された複数個のランナとを有するタービンと、
該ポンプと該タービン内に充填された作動流体と、を具備する流体継手において、
該タービンは該タービンハブに軸方向に摺動可能に構成され、該タービンの回転に伴う遠心力の作用で該タービンを該ポンプ側から離間せしめる遠心力離間手段を備えており、
該ポンプのコアリングと該タービンのコアリングは、該タービンが該ポンプに近接している状態では該両コアリング内に作動流体が流れる隙間が大きくなり、該タービンが該ポンプと離間するに従っては該両コアリング内に作動流体が流れる隙間が小さくなるように構成されている、
ことを特徴とする流体継手。 - 該遠心力押圧手段は、該タービンの内周部内面と対向して配設され該タービンハブに取り付けられた環状の案内部材と、該案内部材と該タービンの内周部内面との間に配設された複数個の遠心力作動部材とからなっている、請求項2記載の流体継手。
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