JP2003206957A - 流体継手 - Google Patents

流体継手

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JP2003206957A
JP2003206957A JP2002006981A JP2002006981A JP2003206957A JP 2003206957 A JP2003206957 A JP 2003206957A JP 2002006981 A JP2002006981 A JP 2002006981A JP 2002006981 A JP2002006981 A JP 2002006981A JP 2003206957 A JP2003206957 A JP 2003206957A
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Japan
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baffle plate
pump
turbine
shell
baffle
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JP2002006981A
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English (en)
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Yasushi Yamamoto
康 山本
Nobuyuki Iwao
信幸 岩男
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Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 遠心力によって作動するバッフルプレートの
ストローク初期においては有効邪魔面積が急激に減少
し、バッフルプレートのストローク後期においては有効
邪魔面積の変化が少なくなるバッフル機構を備えた流体
継手を提供する。 【解決手段】 ポンプシェルとタービンシェルによって
形成される流体循環路内に移動可能に構成されたバッフ
ルプレートを有し、該バッフルプレートに作用する遠心
力が小さい状態ではバッフルプレートの流体循環路内へ
の進出量が大きく、バッフルプレートに作用する遠心力
が大きい状態ではバッフルプレートの流体循環路内への
進出量を小さくするバッフル機構を具備する流体継手で
あって、バッフルプレートは、外周側から内周側に向け
て有効邪魔面積が減少するように形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原動機の回転トル
クを伝達するための流体継手(フルードカップリング)
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】流体継手(フルードカップリング)は船
舶用、産業機械用、自動車用の動力伝達継手として従来
から用いられている。流体継手は、環状のポンプシェル
と該ポンプシェル内に放射状に配設された複数個のイン
ペラとを有するポンプと、環状のタービンシェルと該タ
ービンシェル内に放射状に配設された複数個のランナと
を有し上記ポンプと対向して配設されたタービンとから
なっており、ポンプおよびタービン内に作動流体が充填
されている。このように構成された流体継手は、ポンプ
が原動機である例えばディーゼルエンジンのクランクシ
ャフト(流体継手としての入力軸)に連結され、タービ
ンが入力軸と同一軸線上に配置された出力軸に取り付け
られる。また、上記ポンプシェルおよびタービンシェル
に、作動流体を整流するための環状のコアリングを設け
た流体継手も使用されている。
【0003】図10は、一般的な流体継手の特性を示す
もので、横軸はポンプとタービンとの速度比(e)、縦
軸は流体継手の入力容量係数(τ)である。図10から
判るように流体継手は、ポンプとタービンとの速度比
(e)が零(0)即ちポンプが回転しタービンが停止し
ている状態において、入力容量係数(τ)が最大とな
る。このような特性を有する流体継手を車両の駆動装置
に装備した場合、車両停止状態でエンジンが駆動され変
速機の変速ギヤが投入されている状態、即ち入力軸が回
転し出力軸が停止している状態では、その特性上ドラッ
グトルクを有する。ドラッグトルクは、一般的にエンジ
ンがアイドリング回転数(例えば、500rpm)で運
転されている状態での伝達トルクをいう。このドラッグ
トルクは、流体継手の設計点を最大効率となるポンプと
タービンとの回転速度比(e)を0.95〜0.98位
にとると、かなり大きくなる。ドラッグトルクが大きい
と、エンジンのアイドリング運転が著しく不安定となる
とともに、この不安定な回転が駆動系に異常振動を発生
させる原因となる。また、ドラッグトルクが大きいこと
により、アイドリング運転時の燃費が悪化する原因にも
なっている。
【0004】上述したドラッグトルクを低減するための
対策として、ポンプとタービンとの間にバッフルプレー
トを配設する技術が知られている。バッフルプレートを
配設したドラッグトルク低減対策について、図11およ
び図12を参照して説明する。図11の(a)および
(b)に示す流体継手は、ポンプPとタービンTとの間
に出力軸OSに取り付けられた環状のバッフルプレート
BPを配設したものである。図12に示す流体継手は、
ポンプPの外周部に環状のバッフルプレートBPを配設
したものである。
【0005】図11の(a)および(b)に示す流体継
手においては、低速回転時には図11の(a)に示すよ
うにポンプPの回転によって回転力が与えられた作動流
体は遠心力によって外周側からタービンTに流入する
が、タービンTを駆動した作動流体は遠心力が減衰され
てコアリング側に寄ってポンプPに流入する。従って、
低速回転時においてはポンプとタービンとの間に配設さ
れたバッフルプレートBPの効果が少なく、上述したド
ラッグトルクを低減する効果が少ない。また、高速回転
時には図11の(b)に示すポンプPの回転によって回
転力が与えられた作動流体は遠心力によって外周側から
タービンTに流入するが、タービンTに流入した作動流
体は遠心力が強いためにタービンシェルの内面に沿って
流れるので、ポンプPに流入するときバッフルプレート
BPに当接する。従って、高速回転時においてはバッフ
ルプレートBPが大きく作用して伝達トルク(カップリ
ング効率)の低下を招く。このように、図11の(a)
および(b)に示す流体継手は、エンジンのアイドリン
グ運転時等の低速回転時に低減したいドラッグトルクを
下げることができないとともに、高速回転時に伝達トル
ク(カップリング効率)が低下してしまうという効率の
悪い継手となる。
【0006】また、図12に示す流体継手は、ポンプP
の外周部に環状のバッフルプレートBPが配設されてい
るので、低速回転時におけるドラッグトルクを低減する
ことはできるが、高速回転時において伝達トルクが大幅
に低下してしまう。即ち、ポンプPの回転によって回転
力が与えられた作動流体は遠心力によって外周側に流れ
るが、流速が最大となってポンプPから流出する際にバ
ッフルプレートBPに衝突し流速が減衰せしめられてタ
ービンTに流入するため、高速回転時に伝達トルク(カ
ップリング効率)が大幅に低下してしまうという問題が
ある。
【0007】上述した問題を解消するするものとして本
出願人は、ポンプシェルとタービンシェルによって形成
される流体循環路内にバッフルプレートを進退可能に配
設し、該バッフルプレートに作用する遠心力が小さい状
態ではバッフルプレートの流体循環路内への進出量が大
きく、バッフルプレートに作用する遠心力が大きい状態
ではバッフルプレートの流体循環路内への進出量を小さ
くするバッフル機構を備えた流体継手を特開2001−
352424として提案した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】流体継手を車両の駆動
装置に装備する場合、その特性としては、ドラッグトル
クを低減するために所定の回転速度(アイドリング回転
速度)まではバッフルプレートによる有効邪魔面積が大
きいことが望ましく、所定の回転速度を越えたらエンジ
ンの回転速度に対応した伝達トルクを得るためにバッフ
ルプレートによる有効邪魔面積が急激に減少することが
望ましい。しかるに、上記特開2001−352424
として提案した流体継手においては、所定の回転速度を
越えてバッフルプレートが遠心力によって作動しても有
効邪魔面積が必ずしも急激に減少させることができな
い。
【0009】本発明は上記事実に鑑みてなされたもの
で、その主たる技術的課題は、遠心力によって作動する
バッフルプレートのストローク初期においては有効邪魔
面積が急激に減少し、バッフルプレートのストローク後
期においては有効邪魔面積の変化が少なくなるバッフル
機構を備えた流体継手を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記主
たる技術的課題を解決するために、環状のコアリングを
有するポンプシェルと、該ポンプシェル内に配設された
複数個のインペラとを有するポンプと、該ポンプと対向
して配設され環状のコアリングを有するタービンシェル
と、該タービンシェル内に配設された複数個のランナと
を有するタービンと、を具備する流体継手において、該
ポンプシェルのコアリングと該タービンシェルのコアリ
ングとの間に径方向に移動可能に配設され該ポンプシェ
ルと該タービンシェルによって形成される流体循環路内
に進退可能に構成されたバッフルプレートを有し、該バ
ッフルプレートに作用する遠心力が小さい状態では該バ
ッフルプレートの該流体循環路内への進出量が大きく、
該バッフルプレートに作用する遠心力が大きい状態では
該バッフルプレートの該流体循環路内への進出量を小さ
くするバッフル機構を具備しており、バッフルプレート
は、外周側から内周側に向けて有効邪魔面積が減少する
ように形成されている、ことを特徴とする流体継手が提
供される。
【0011】上記バッフル機構は、上記ポンプシェルに
装着され上記バッフルプレートの移動を案内する案内手
段と、上記ポンプの回転速度に対応してバッフルプレー
トに作用する遠心力が所定値に達するまでバッフルプレ
ートの移動を規制する規制手段とからなっている。ま
た、上記バッフル機構は、上記タービンシェルに装着さ
れ上記バッフルプレートの移動を案内する案内手段と、
上記タービンの回転速度に対応してバッフルプレートに
作用する遠心力が所定値に達するまでバッフルプレート
の移動を規制する規制手段とからなっている。
【0012】また、本発明によれば、環状のポンプシェ
ルと、該ポンプシェル内に配設された複数個のインペラ
とを有するポンプと、該ポンプと対向して配設された環
状のタービンシェルと、該タービンシェル内に配設され
た複数個のランナとを有するタービンと、を具備する流
体継手において、該ポンプシェルと該タービンシェルに
よって形成される流体循環路の径方向内周部と中央部と
の間に径方向に移動可能に配設されたバッフルプレート
を有し、該バッフルプレートに作用する遠心力が小さい
状態では該バッフルプレートを該流体循環路の内周部側
に位置せしめ、該バッフルプレートに作用する遠心力が
大きい状態では該バッフルプレートを該流体循環路の中
央部に移動するバッフル機構を具備しており、バッフル
プレートは、外周側から内周側に向けて有効邪魔面積が
減少するように形成されている、ことを特徴とする流体
継手が提供される。
【0013】上記バッフル機構は、上記ポンプシェルに
装着され上記バッフルプレートの移動を案内する案内手
段と、上記ポンプの回転速度に対応してバッフルプレー
トに作用する遠心力が所定値に達するまでバッフルプレ
ートの移動を規制する規制手段とからなっている。ま
た、上記バッフル機構は、上記タービンシェルに装着さ
れ上記バッフルプレートの移動を案内する案内手段と、
上記タービンの回転速度に対応してバッフルプレートに
作用する遠心力が所定値に達するまでバッフルプレート
の移動を規制する規制手段とからなっている。
【0014】更に、本発明によれば、環状のポンプシェ
ルと、該ポンプシェル内に配設された複数個のインペラ
とを有するポンプと、該ポンプと対向して配設された環
状のタービンシェルと、該タービンシェル内に配設され
た複数個のランナとを有するタービンと、を具備する流
体継手において、該ポンプシェルと該タービンシェルに
よって形成される流体循環路の径方向外周部に進退可能
に構成されたバッフルプレートを有し、該バッフルプレ
ートに作用する遠心力が小さい状態では該バッフルプレ
ートの該流体循環路内への進出量が大きく、該バッフル
プレートに作用する遠心力が大きい状態では該バッフル
プレートの該流体循環路内への進出量を小さくするバッ
フル機構を具備しており、バッフルプレートは、外周側
から内周側に向けて有効邪魔面積が減少するように形成
されている、ことを特徴とする流体継手が提供される。
【0015】上記バッフル機構は、上記ポンプシェルに
装着され上記バッフルプレートの移動を案内する案内手
段と、上記ポンプの回転速度に対応してバッフルプレー
トに作用する遠心力が所定値に達するまでバッフルプレ
ートの移動を規制する規制手段とからなっている。ま
た、上記バッフル機構は、上記タービンシェルに装着さ
れ上記バッフルプレートの移動を案内する案内手段と、
上記タービンの回転速度に対応してバッフルプレートに
作用する遠心力が所定値に達するまでバッフルプレート
の移動を規制する規制手段とからなっている。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従って構成された
流体継手の好適実施形態を図示している添付図面を参照
して、更に詳細に説明する。
【0017】図1には、本発明に従って構成された流体
継手を自動車用エンジンと摩擦クラッチとの間に配設し
た駆動装置の一実施形態が示されている。図示の実施形
態における駆動装置は、原動機としての内燃機関2と本
発明に従って構成された流体継手4および摩擦クラッチ
7とによって構成されている。内燃機関2は図示の実施
形態においてはディーゼルエンジンからなっており、ク
ランク軸21の端部には流体継手4の後述するポンプ側
が取り付けられる。
【0018】流体継手4は、ディーゼルエンジン2に装
着されたハウジング22にボルト23等の締結手段によ
って取り付けられた流体継手ハウジング40内に配設さ
れている。図示の実施形態における流体継手4は、ポン
プ41と該ポンプ41と対向して配設されたタービン4
2および上記ポンプ41と連結されたケーシング43を
具備している。
【0019】流体継手4を構成するポンプ41は環状の
コアリング411を備えた椀状のポンプシェル412
と、該ポンプシェル412内に放射状に配設された複数
個のインペラ413とを備えており、ポンプシェル41
2が上記ケーシング43に溶接等の固着手段によって取
り付けられている。なお、ケーシング43は、上記クラ
ンク軸21にボルト24によって内周部が装着されたド
ライブプレート44の外周部にボルト441、ナット4
42等の締結手段によって装着されている。このように
して、ポンプ41のポンプシェル412は、ケーシング
43およびドライブプレート44を介してクランク軸2
1に連結される。従って、クランク軸21は流体継手4
の入力軸として機能する。なお、上記ドライブプレート
44の外周には、図示しないスタータモータの駆動歯車
と噛合する始動用のリングギヤ45が装着されている。
【0020】上記タービン42は、上記ポンプ41のポ
ンプシェル412と対向して配設され環状のコアリング
421を備えた椀状のタービンシェル422と、該ター
ビンシェル422内に放射状に配設された複数個のラン
ナ423とを備えている。タービンシェル421は、上
記入力軸としての上記クランク軸21と同一軸線上に配
設された出力軸46にスプライン嵌合されたタービンハ
ブ47に溶接等の固着手段によって取り付けられてい
る。
【0021】図1の実施形態における流体継手4は、ポ
ンプシェル412とタービンシェル422によって形成
される流体循環路400内に進退可能に配設され、回転
速度が遅い状態では流体循環路400内への進出量が大
きく、回転速度が速い状態では該流体循環路400内へ
の進出量への進出量を小さくするバッフル機構5を具備
している、なお、バッフル機構5については後で詳細に
説明する。
【0022】図示の実施形態における流体継手4は油圧
ポンプ60を具備している。この油圧ポンプ60は、上
記流体継手ハウジング40に装着された摩擦クラッチ7
の後述するクラッチハウジング70にボルト61等の固
着手段によって取り付けられたポンプハウジング62に
配設されている。この油圧ポンプ60は、上記ポンプ4
1のポンプシェル412に取り付けられたポンプハブ4
8によって回転駆動されるように構成されており、図示
しない流体経路を介して作動流体を上記ポンプ41およ
びタービン42内に供給する。なお、ポンプハブ48は
上記タービンハブに軸受49によって回転可能に支持さ
れている。
【0023】次に、上記摩擦クラッチ7について説明す
る。摩擦クラッチ7は、上記流体継手ハウジング40に
ボルト71によって装着されたクラッチハウジング70
内に配設されている。図示の実施形態における摩擦クラ
ッチ7は、上記流体継手4の出力軸46に装着されたク
ラッチドライブプレート72と、出力軸46と同一軸線
上に配設された伝動軸73(図示の実施形態において
は、図示しない変速機の入力軸)と、該伝動軸73にス
プライン嵌合されたクラッチハブ74に取り付けられ外
周部にクラッチフェーシング75が装着されているドリ
ブンプレート76と、該ドリブンプレート76をクラッ
チドライブプレート72に押圧するプレッシャープレー
ト77と、該プレッシャープレート77をクラッチドラ
イブプレート72に向けて付勢するダイアフラムスプリ
ング78と、該ダイアフラムスプリング78の内端部に
係合してダイアフラムスプリング78の中間部を支点7
81として作動するレリーズベアリング79と、該レリ
ーズベアリング79を軸方向に作動せしめるクラッチレ
リーズフォーク80とを具備している。このように構成
された摩擦クラッチ7は、図示の状態においてはダイア
フラムスプリング78のばね力によってプレッシャープ
レート77がクラッチドライブプレート72に向けて押
圧されており、従って、ドリブンプレート76に装着さ
れたクラッチフェーシング75がクラッチドライブプレ
ート72に押圧されて流体継手4の出力軸46に伝達さ
れた動力がクラッチドライブプレート72およびドリブ
ンプレート76を介して伝動軸73に伝達される。この
動力伝達を遮断する場合は、図示しないスレーブシリン
ダに油圧を供給してクラッチレリーズフォーク80を作
動し、レリーズベアリング79を図1において左方に移
動すると、ダイアフラムスプリング78が図において2
点鎖線で示すように作動せしめられ、プレッシャープレ
ート77への押圧力を解除することにより、クラッチド
ライブプレート72からドリブンプレート76への動力
伝達が遮断される。
【0024】図示の実施形態における流体継手を装備し
た駆動装置は以上のように構成されており、以下その作
動について説明する。ディーゼルエンジン2のクランク
軸21(入力軸)に発生した駆動力は、ドライブプレー
ト44を介して流体継手4のケーシング43に伝達され
る。ケーシング43とポンプ41のポンプシェル412
は一体的に構成されているので、上記駆動力によってポ
ンプ41が回転せしめられる。ポンプ41が回転すると
ポンプ41内の作動流体は遠心力によりインペラ413
に沿って外周に向かって流れ、矢印で示すようにタービ
ン42側に流入する。タービン42側に流入した作動流
体は、内周側に向かって流れ矢印で示すようにポンプ4
1に戻される。このように、ポンプ41およびタービン
42内の作動流体がポンプ41とタービン42内を循環
することにより、ポンプ41側の駆動トルクが作動流体
を介してタービン42側に伝達される。タービン42側
に伝達された駆動力は、タービンシェル421およびタ
ービンハブ47を介して出力軸46に伝達され、更に上
記摩擦クラッチ6を介して図示しない変速機に伝達され
る。
【0025】次に、上記バッフル機構5の第1の実施形
態について、図2および図3を参照して説明する。第1
の実施形態におけるバッフル機構5は、ポンプシェル4
12のコアリング411とタービンシェル422のコア
リング421との間に径方向に移動可能に配設された複
数個(図示の実施形態においては4個)のバッフルプレ
ート51と、バッフルプレート51の径方向への移動を
案内する案内手段52と、ポンプ41の回転速度に対応
してバッフルプレート51に作用する遠心力が所定値に
達するまではバッフルプレート51の移動を規制する規
制手段53を具備している。バッフルプレート51は例
えばアルミニウム合金によって形成されており、その外
周縁部には例えば銅や鉛等の比重の重い金属からなる錘
部材511が埋設まれている。この各バッフルプレート
51には、内周側から外周側に貫通する3個の貫通穴5
1aが平行に配設されている。また、各バッフルプレー
ト51のポンプシェル412側の中央部側面にはストッ
パー部513が突出して設けられており、このストッパ
ー部513がポンプシェル412のコアリング411の
内周縁に当接して流体循環路400側への移動が規制さ
れている。なお、各バッフルプレート51は、外周側か
ら内周側に向けて面積が減少するように形成されている
ことが重要である。図示の実施形態におけるバッフルプ
レート51は、上記貫通穴51aの両側に内周縁から外
周側に切欠51bが設けられている。この切欠51b
は、内周側において広く外周側に行くに従って徐々に狭
く形成されている。
【0026】上記案内手段52は、図示の実施形態にお
いては上記バッフルプレート51に形成された3個の貫
通穴51aをそれぞれ挿通して配設される3本の案内シ
ャフト521を具備している。この3本の案内シャフト
521はポンプシェル412のコアリング411とター
ビンシェル422のコアリング421との間に挿通して
配設され、そのうち中央の1本は半径方向に配設されて
おり、他の2本は中央の1本と平行に配設されている。
これら3本の案内シャフト521は、その外周側端部が
ポンプシェル412のコアリング411における外周側
に取り付けられた環状の案内シャフト支持部材523に
装着され、その内周側端部が上記ポンプハブ48に取り
付けられている。具体的には案内シャフト522の外周
側端部が小径に形成されこの小径部522aが案内シャ
フト支持部材523に形成された嵌合穴523aに嵌合
される。一方、案内シャフト522の内周側端部も小径
に形成されこの小径部522bがポンプハブ48に形成
された嵌合穴48bに嵌合される。
【0027】上記規制手段53は、図示の実施形態にお
いては互いに隣接するバッフルプレート51と51間に
配設され引っ張りコイルバネ531等からなるバネ部材
によって構成されている。この引っ張りコイルバネ53
1は、バッフルプレート51を流体循環路400側へ付
勢し、ポンプ41の回転速度に対応してバッフルプレー
ト51に作用する遠心力が所定値に達するまでは図2お
よび図3において上半部に示すようにバッフルプレート
51をストッパー部513がポンプシェル412のコア
リング411の内周縁に当接する位置に位置付けるよう
にセット荷重が設定されている。ポンプ41の回転速度
が所定値より高速となりバッフルプレート51に作用す
る遠心力が増大して所定値を越えると、図2および図3
において下半部に示すようにバッフルプレート51は引
っ張りコイルバネ531のばね力に抗して径方向外側に
移動し、ポンプシェル412のコアリング411とター
ビンシェル422のコアリング421との間に後退す
る。
【0028】以上のように第1の実施形態におけるバッ
フル機構5によれば、ポンプ41の回転速度が所定値
(例えば、ディーゼルエンジンのアイドリング回転速度
である500rpm)に達するまでは図2および図3に
おいて上半部に示すように引っ張りコイルバネ531の
ばね力によってバッフルプレート51をストッパー部5
13がポンプシェル412のコアリング411の内周縁
に当接する位置に位置付けている。この結果、バッフル
プレート51は流体循環路400内に大きく進出して位
置付けられる。エンジンのアイドリング運転時にはポン
プ41の回転によって回転力が与えられた作動流体は図
2において矢印で示すようにタービン42を通して循環
されるが、流体循環路400内にはバッフルプレート5
1が大きく進出して位置付けられているので、このバッ
フルプレート51に作動流体が衝突して流速が減衰する
ため、伝達トルクが減少する。従って、ポンプとタービ
ンとの速度比(e)が零(0)即ちポンプが回転しター
ビンが停止している状態であるエンジンのアイドリング
運転時におけるドラッグトルクを低減することができ
る。一方、タービン42の回転速度が所定値より高速に
なるとバッフルプレート51に作用する遠心力が増大す
るため、図2および図3において下半部に示すようにバ
ッフルプレート51は引っ張りコイルバネ531のばね
力に抗して径方向外側に移動し、ポンプシェル412の
コアリング411とタービンシェル422のコアリング
421との間に後退する。この結果、バッフルプレート
51の流体循環路400内への進出量が小さくまたは無
くなるため、循環する作動流体はバッフルプレート51
の作用を受けずにポンプ41に流入するので、エンジン
の高速運転時においては伝達効率の低下を招くことがな
い。
【0029】図8は上記バッフル機構5を装備した流体
継手の特性線図である。図8において横軸はポンプとタ
ービンとの速度比(e)、縦軸は流体継手の入力容量係
数(τ)である。図8において、破線はディーゼルエン
ジンのアイドリング回転速度(例えば、500rpm)
時の特性、1点鎖線は発進時のエンジン回転速度(例え
ば、1000rpm)時の特性、実線はエンジンの最大
トルク時(例えば、1500rpm)の特性である。即
ち、実施形態におけるバッフル機構5を装備した流体継
手は、エンジンの運転状態に対応した特性が得られるの
で、アイドリング運転時におけるドラッグトルクを低減
することができるとともに、運転者の運転感覚に合致し
た伝達トルクが得られ車両の発進を円滑にすることがで
きる。
【0030】なお、上記バッフル機構5においては、各
バッフルプレート51には内周縁から外周側に向けて切
欠51bが設けられており、外周側から内周側に向けて
有効邪魔面積が減少するように形成されているので、バ
ッフルプレート51が遠心力の作用で作動するストロー
ク初期において有効邪魔面積が急激に減少し、ストロー
ク後期においては有効邪魔面積の変化が少ない。従っ
て、バッフルプレート51の作動ストロークに対する流
体循環路400の流路有効面積は、図9に示すストロー
ク初期において大きく、ストローク後期において小さく
なる。この結果、上述した車両の駆動系にを例にして説
明すると、所定の回転速度即ちディーゼルエンジンのア
イドリング回転速度(例えば、500rpm)を越え、
バッフルプレート51が遠心力によって外周方向にスト
ロークを開始すると、バッフルプレート51の有効邪魔
面積が急激に減少するので、流体循環路400の流路有
効面積が急激に大きくなる。従って、流体継手4内の作
動流体の流量が急激に増加して伝達トルクが増大するた
め、アイドリング回転速度からエンジンの回転速度を高
めて車両を発進する発進時において十分な発進トルクを
得ることができる。
【0031】上述した第1の実施形態においては、バッ
フル機構5を構成するバッフルプレート51の案内手段
53をポンプシェル412に配設し、バッフルプレート
51がポンプ41の回転速度に対応した遠心力によって
作動するように構成したが、バッフルプレート51の案
内手段53をタービンシェル422に配設し、バッフル
プレート51がタービン42の回転速度に対応した遠心
力によって作動するように構成しても同様の効果を奏す
る。なお、上述した第1の実施形態の変形として、入力
側と出力側を逆の関係にすることにより、ポンプ41と
タービン42との関係が逆の関係となり、バッフルプレ
ート51の案内手段53はタービンシェルに配設される
ことになる。
【0032】次に、バッフル機構の第2の実施形態につ
いて、図4および図5を参照して説明する。なお、第2
の実施形態におけるバッフル機構5aにおいては、上記
図2および図3の実施形態におけるバッフル機構5の構
成部材と同一部材には同一符号を付してその詳細な説明
は省略する。第2の実施形態におけるバッフル機構5a
は、コアリングを備えないポンプ41およびタービン4
2によって構成された流体継手に本発明を適用したもの
である。第2の実施形態におけるバッフル機構5aも上
記第1の実施形態と同様に、ポンプシェル412とター
ビンシェル422との間に径方向に移動可能に配設され
た複数個(図示の実施形態においては4個)のバッフル
プレート51と、該複数個のバッフルプレート51をそ
れぞれ径方向へ移動可能に案内する3本の案内シャフト
522からなる案内手段52と、互いに隣接するバッフ
ルプレート51と51間に配設されポンプ41の回転速
度に対応してバッフルプレート51に作用する遠心力が
所定値に達するまではバッフルプレート51の移動を規
制する引っ張りコイルバネ531を具備している。第2
の実施形態におけるバッフル機構5aは、案内シャフト
522の外周側端部の取付け位置が相違する以外は機構
的に上記第1の実施形態と実質的に同一である。即ち、
第2の実施形態における案内シャフト522の外周側端
部に形成された小径部522aは、ポンプシェル412
の中央部よりやや外周側においてポンプシェル412内
に放射状に配設された複数個のインペラ413に取り付
けられた案内シャフト支持部材523に形成された嵌合
穴523aに嵌合される。なお、第2の実施形態におけ
るバッフルプレート51は、ポンプ41の回転速度が遅
い状態、即ちバッフルプレート51に作用する遠心力が
小さい状態では図4および図5において上半部に示すよ
うにその中央部側面に設けられたストッパー部511が
インペラ413の下部に設けられた段部413aに当接
し、流体循環路400の内周部側に位置付けられてい
る。一方、バッフルプレート51は、ポンプ41の回転
速度が速い状態、即ちバッフルプレート51に作用する
遠心力が小さい状態では図4および図5において下半部
に示すように遠心力の作用で案内シャフト522に沿っ
て径方向外周側に移動し、上記流体循環路400の中央
部に位置付けられる。
【0033】第2の実施形態におけるバッフル機構5a
は以上のように構成されており、ポンプ41の回転速度
が所定値(例えば、ディーゼルエンジンのアイドリング
回転速度である500rpm)に達するまではバッフル
プレート51に作用する遠心力が小さいので、図4およ
び図5において上半部に示すように引っ張りコイルバネ
531のばね力によってバッフルプレート51を内周部
側のストッパー部513aに当接する位置に位置付けて
いる。この結果、バッフルプレート51は流体循環路4
00の径方向内周部に進出して位置付けられる。エンジ
ンのアイドリング運転時にはポンプ41の回転によって
回転力が与えられた作動流体は図4において矢印で示す
ようにタービン42を通して循環されるが、流体循環路
400の径方向内周部にはバッフルプレート51が進出
して位置付けられているので、このバッフルプレート5
1に作動流体が衝突して流速が減衰するため、伝達トル
クが減少する。従って、ポンプとタービンとの速度比
(e)が零(0)即ちポンプが回転しタービンが停止し
ている状態であるエンジンのアイドリング運転時におけ
るドラッグトルクを低減することができる。
【0034】一方、ポンプ41の回転速度が所定値より
高速になるとバッフルプレート51に作用する遠心力が
増大するため、図4および図5において下半部に示すよ
うにバッフルプレート51は引っ張りコイルバネ531
のばね力に抗して径方向外側に移動し、案内シャフト支
持部材523に当接して流体循環路400の中央部に位
置付けられる。ポンプシェル412およびタービンシェ
ル422内を図4において矢印で示す方向に循環する作
動流体は、遠心力の作用で外周側および内周側で流速が
速く、中央部では流速が遅いので、上記のように流体循
環路400の中央部に位置付けられたバッフルプレート
51による影響が小さいため、エンジンの高速運転時に
おいては伝達効率の低下を招くことがない。特に、バッ
フルプレート51には上記第1の実施形態と同様に内周
縁から外周側に向けて切欠51bが設けられ、外周側か
ら内周側に向けて有効邪魔面積が減少するように形成さ
れているので、バッフルプレート51が遠心力の作用で
作動するストローク初期において流速の速い内周側の流
路有効面積が急激に大きくなるため、流体継手4内の作
動流体の流量が増加して回転速度に対応した十分な伝達
トルクを得ることができる。
【0035】なお、上述した第2の実施形態において
も、バッフル機構5を構成するバッフルプレート51の
案内手段53をタービンシェル422に配設し、バッフ
ルプレート51がタービン42の回転速度に対応した遠
心力によって作動するように構成しても同様の効果を奏
する。
【0036】次に、バッフル機構の第3の実施形態につ
いて、図6および図7を参照して説明する。第3の実施
形態におけるバッフル機構5bは、コアリングを備えな
いポンプ41およびタービン42によって構成された流
体継手の外周側に配設したもので、上記各実施形態にお
けるバッフル機構の構成部材と同一部材には同一符号を
付してその説明は省略する。第3の実施形態におけるバ
ッフル機構5bの特徴は、バッフルプレート51がポン
プシェル412とタービンシェル422によって形成さ
れる該流体循環路400の径方向外周部に径方向に移動
可能に配設され、ポンプ41の回転速度が遅い状態、即
ちバッフルプレート51に作用する遠心力が小さい状態
では流体循環路400の外周部に位置し、回転速度が速
い状態、即ちバッフルプレート51に作用する遠心力が
大きいでは流体循環路400から退避するように構成さ
れている点である。即ち、第3の実施形態におけるバッ
フル機構5bは、ポンプシェル412とタービンシェル
422との間に径方向に移動可能に配設された複数個
(図示の実施形態においては4個)のバッフルプレート
51と、該バッフルプレート51の径方向の移動を案内
する案内手段52と、ポンプ41の回転速度即ちバッフ
ルプレート51に作用する遠心力がが所定値に達するま
で複数個のバッフルプレート51の移動を規制する規制
手段53を具備している。
【0037】図示の実施形態における案内手段52は、
各バッフルプレート51間に配設され直角に形成され2
つの案内部524、524を備えた案内部材525から
なっている。この案内部材525は、ポンプシェル41
2とタービンシェル422との間において外周縁より突
出して配設され、バッフルプレート51の厚さに対応し
た案内溝525a、525aを有するチャンネル部材か
らなっており、タービンシェル422内に放射状に配設
された複数個のランナ423に取り付けられている。案
内部材525によって構成される2つの案内部524、
524には、その内周部側および外周部側にそれぞれス
トッパー部525bおよび525cが設けられている。
このストッパー部525bおよび525cは、具体的に
は案内部材525の底板部を舌状に切り起こすことによ
って形成されている。このように構成された案内部材5
25の案内溝525a、525aに互いに隣接するバッ
フルプレート51の両側部が嵌入される。従って、バッ
フルプレート51は、案内溝525aに沿って上記スト
ッパー部525bと525cとの間を移動することがで
きる。なお、図示の実施形態における規制手段53は、
互いに隣接するバッフルプレート51と51間に配設さ
れた引っ張りコイルバネ531からなっている。
【0038】第3の実施形態におけるバッフル機構5b
は以上のように構成されており、その作用について説明
する。案内手段52によって径方向外周部に径方向に移
動可能に支持されるバッフルプレート51は、ポンプ4
1の回転速度が所定値(例えば、ディーゼルエンジンの
アイドリング回転速度である500rpm)に達するま
では図6および図7において上半部に示すように引っ張
りコイルバネ531のばね力によって内周部側のストッ
パー部525bに当接する位置に位置付けている。この
結果、バッフルプレート51は流体循環路400の径方
向外周部に進出して位置付けられる。エンジンのアイド
リング運転時にはポンプ41の回転によって回転力が与
えられた作動流体は図30において矢印で示すようにタ
ービン42を通して循環されるが、流体循環路400の
径方向外周部内にはバッフルプレート51が進出して位
置付けられているので、このバッフルプレート51に作
動流体が衝突して流速が減衰するため、伝達トルクが減
少する。従って、ポンプとタービンとの速度比(e)が
零(0)即ちポンプが回転しタービンが停止している状
態であるエンジンのアイドリング運転時におけるドラッ
グトルクを低減することができる。特に、流体循環路4
00を循環する作動流体は遠心力の作用で外周側で流速
が速いので、上記ドラッグトルクの低減効果が大きい。
【0039】一方、タービン42の回転速度が所定値よ
り高速になるとバッフルプレート51に作用する遠心力
が増大するため、図6および図7において下半部に示す
ようにバッフルプレート51は引っ張りコイルバネ53
1のばね力に抗して径方向外側に移動し、流体循環路4
00から退避して外周部側のストッパー部524cに当
接する。従って、エンジンの高速運転時においてはバッ
フルプレート51の影響はなく、伝達トルクの低下を招
くことがない。第3の実施形態においても、バッフルプ
レート51には上記各実施形態と同様に内周縁から外周
側に向けて切欠51bが設けられ、外周側から内周側に
向けて有効邪魔面積が減少するように形成されているの
で、バッフルプレート51が遠心力の作用で作動するス
トローク初期において流速の速い内周側の流路有効面積
が急激に大きくなるため、流体継手4内の作動流体の流
量が増加して回転速度に対応した十分な伝達トルクを得
ることができる。
【0040】なお、上述した第3の実施形態において
は、バッフル機構5を構成するバッフルプレート51の
案内手段53をタービンシェル422に配設し、バッフ
ルプレート51がタービン42の回転速度に対応した遠
心力によって作動するように構成したが、バッフルプレ
ート51の案内手段53をポンプシェル412に配設
し、バッフルプレート51がポンプ41の回転速度に対
応した遠心力によって作動するように構成しても同様の
効果を奏する。
【0041】
【発明の効果】本発明による流体継手は以上のように構
成されているので、以下に述べる作用効果を奏する。
【0042】即ち、本発明による流体継手は、ポンプシ
ェルとタービンシェルによって形成される流体循環路内
に移動可能に構成されたバッフルプレートを有し、該バ
ッフルプレートに作用する遠心力が小さい状態ではバッ
フルプレートの流体循環路内への進出量が大きく、バッ
フルプレートに作用する遠心力が大きい状態ではバッフ
ルプレートの流体循環路内への進出量を小さくするバッ
フル機構を具備しているので、高速回転時における伝達
トルクを低下させることなく、ドラッグトルクを効果的
に低減することができる。また、本発明による流体継手
は、バッフル機構を構成するバッフルプレートが外周側
から内周側に向けて有効邪魔面積が減少するように形成
されているので、遠心力によって作動するバッフルプレ
ートのストローク初期においては有効邪魔面積が急激に
減少し、バッフルプレートのストローク後期においては
有効邪魔面積の変化が少なくなる。従って、バッフルプ
レートが遠心力の作用で作動するストローク初期におい
て流路有効面積が急激に大きくなるため、流体継内の作
動流体の流量が増加して回転速度に対応した十分な伝達
トルクを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された流体継手を装備した
駆動装置の一実施形態を示す断面図。
【図2】本発明に従って構成された流体継手の第1の実
施形態を示す断面図。
【図3】図2におけるA−A線断面図。
【図4】本発明に従って構成された流体継手の第2の実
施形態を示す断面図。
【図5】図4におけるB−B線断面図。
【図6】本発明に従って構成された流体継手の第3の実
施形態を示す断面図。
【図7】図6におけるC−C線断面図。
【図8】本発明に従って構成された流体継手の特性線
図。
【図9】本発明による流体継手を構成するバッフルプレ
ートの作動ストロークと流路有効面積との関係を示す
図。
【図10】従来用いられている流体継手の特性線図。
【図11】従来用いられている流体継手の一例における
流体継手内部の作動流体の流れを示す説明図。
【図12】従来用いられている流体継手の他の例におけ
る流体継手内部の作動流体の流れを示す説明図。
【符号の説明】
2:内燃機関 21:クランク軸 4:流体継手 40:流体継手ハウジング 41:ポンプ 411:ポンプのコアリング 412:ポンプシェル 413:インペラ 42:タービン 421:タービンのコアリング 422:タービンシェル 423:ランナ 43:ケーシング 44:ドライブプレート 45:リングギヤ 46:出力軸 47:タービンハブ 48:ポンプハブ 5、5a、5b:バッフル機構 51:バッフルプレート 52:案内手段 521:案内シャフト 53:規制手段 531:引っ張りコイルバネ 60:油圧ポンプ 62:ポンプハウジング 7:摩擦クラッチ 70:クラッチハウジング 72:クラッチドライブプレート 73:伝動軸 74:クラッチハブ 75:クラッチフェーシング 76:ドリブンプレート 77:プレッシャープレート 78:ダイアフラムスプリング 79:レリーズベアリング 80:クラッチレリーズフォーク

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状のコアリングを有するポンプシェル
    と、該ポンプシェル内に配設された複数個のインペラと
    を有するポンプと、 該ポンプと対向して配設され環状のコアリングを有する
    タービンシェルと、該タービンシェル内に配設された複
    数個のランナとを有するタービンと、を具備する流体継
    手において、 該ポンプシェルのコアリングと該タービンシェルのコア
    リングとの間に径方向に移動可能に配設され該ポンプシ
    ェルと該タービンシェルによって形成される流体循環路
    内に進退可能に構成されたバッフルプレートを有し、該
    バッフルプレートに作用する遠心力が小さい状態では該
    バッフルプレートの該流体循環路内への進出量が大き
    く、該バッフルプレートに作用する遠心力が大きい状態
    では該バッフルプレートの該流体循環路内への進出量を
    小さくするバッフル機構を具備しており、 バッフルプレートは、外周側から内周側に向けて有効邪
    魔面積が減少するように形成されている、 ことを特徴とする流体継手。
  2. 【請求項2】 該バッフル機構は、該ポンプシェルに装
    着され該バッフルプレートの移動を案内する案内手段
    と、該ポンプの回転速度に対応して該バッフルプレート
    に作用する遠心力が所定値に達するまで該バッフルプレ
    ートの移動を規制する規制手段とからなっている、請求
    項1記載の流体継手。
  3. 【請求項3】 該バッフル機構は、該タービンシェルに
    装着され該バッフルプレートの移動を案内する案内手段
    と、該タービンの回転速度に対応して該バッフルプレー
    トに作用する遠心力が所定値に達するまで該バッフルプ
    レートの移動を規制する規制手段とからなっている、請
    求項1記載の流体継手。
  4. 【請求項4】 環状のポンプシェルと、該ポンプシェル
    内に配設された複数個のインペラとを有するポンプと、 該ポンプと対向して配設された環状のタービンシェル
    と、該タービンシェル内に配設された複数個のランナと
    を有するタービンと、を具備する流体継手において、 該ポンプシェルと該タービンシェルによって形成される
    流体循環路の径方向内周部と中央部との間に径方向に移
    動可能に配設されたバッフルプレートを有し、該バッフ
    ルプレートに作用する遠心力が小さい状態では該バッフ
    ルプレートを該流体循環路の内周部側に位置せしめ、該
    バッフルプレートに作用する遠心力が大きい状態では該
    バッフルプレートを該流体循環路の中央部に移動するバ
    ッフル機構を具備しており、 バッフルプレートは、外周側から内周側に向けて有効邪
    魔面積が減少するように形成されている、 ことを特徴とする流体継手。
  5. 【請求項5】 該バッフル機構は、該ポンプシェルに装
    着され該バッフルプレートの移動を案内する案内手段
    と、該ポンプの回転速度に対応して該バッフルプレート
    に作用する遠心力が所定値に達するまで該バッフルプレ
    ートの移動を規制する規制手段とからなっている、請求
    項4記載の流体継手。
  6. 【請求項6】 該バッフル機構は、該タービンシェルに
    装着され該バッフルプレートの移動を案内する案内手段
    と、該タービンの回転速度に対応して該バッフルプレー
    トに作用する遠心力が所定値に達するまで該バッフルプ
    レートの移動を規制する規制手段とからなっている、請
    求項4記載の流体継手。
  7. 【請求項7】 環状のポンプシェルと、該ポンプシェル
    内に配設された複数個のインペラとを有するポンプと、 該ポンプと対向して配設された環状のタービンシェル
    と、該タービンシェル内に配設された複数個のランナと
    を有するタービンと、を具備する流体継手において、 該ポンプシェルと該タービンシェルによって形成される
    流体循環路の径方向外周部に進退可能に構成されたバッ
    フルプレートを有し、該バッフルプレートに作用する遠
    心力が小さい状態では該バッフルプレートの該流体循環
    路内への進出量が大きく、該バッフルプレートに作用す
    る遠心力が大きい状態では該バッフルプレートの該流体
    循環路内への進出量を小さくするバッフル機構を具備し
    ており、 バッフルプレートは、外周側から内周側に向けて有効邪
    魔面積が減少するように形成されている、 ことを特徴とする流体継手。
  8. 【請求項8】 該バッフル機構は、該ポンプシェルに装
    着され該バッフルプレートの移動を案内する案内手段
    と、該ポンプの回転速度に対応して該バッフルプレート
    に作用する遠心力が所定値に達するまで該バッフルプレ
    ートの移動を規制する規制手段とからなっている、請求
    項7記載の流体継手。
  9. 【請求項9】 該バッフル機構は、該タービンシェルに
    装着され該バッフルプレートの移動を案内する案内手段
    と、該タービンの回転速度に対応して該バッフルプレー
    トに作用する遠心力が所定値に達するまで該バッフルプ
    レートの移動を規制する規制手段とからなっている、請
    求項7記載の流体継手。
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