JP2000266160A - 流体伝動装置 - Google Patents

流体伝動装置

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JP2000266160A
JP2000266160A JP11067406A JP6740699A JP2000266160A JP 2000266160 A JP2000266160 A JP 2000266160A JP 11067406 A JP11067406 A JP 11067406A JP 6740699 A JP6740699 A JP 6740699A JP 2000266160 A JP2000266160 A JP 2000266160A
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JP
Japan
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clutch
fluid
turbine
casing
working fluid
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JP11067406A
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English (en)
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Yasushi Yamamoto
康 山本
Nobuyuki Iwao
信幸 岩男
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Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロックアップクラッチの作動に影響を及ぼす
ことなく、ロックアップクラッチOFF時における無駄
なポンプ負荷を低減することができる流体伝動装置を提
供する。 【解決手段】 流体伝動装置は、ケーシングと、該ケー
シングに取り付けられたポンプと、ポンプと対向して配
設されたタービンと、ケーシングとタービンとを係合す
るロックアップクラッチと、作動流体を循環せしめる作
動流体循環手段を具備している。作動流体循環手段は、
ケーシングとタービンとを係合するようにロックアップ
クラッチを作動する場合には作動流体を第1の流体圧で
循環せしめ、ケーシングとタービンとの係合を解除する
ようにロックアップクラッチを作動する場合には作動流
体を第1の流体圧より低い第2の流体圧で循環せしめる
流体圧調整手段を具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原動機の回転トル
クを伝達するための流体継手やトルクコンバータ等の流
体伝動装置、更に詳しくはロックアップクラッチを備え
た流体伝動装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】流体継手(フルードカップリング)は船
舶用、産業機械用、自動車用の流体伝動装置として従来
から用いられている。流体継手は、原動機である例えば
ディーゼルエンジンのクランクシャフト(流体継手とし
ての入力軸)に連結されたケーシングと、該ケーシング
と対向して配設されケーシングに取り付けられたポンプ
と、該ポンプとケーシングによって形成された室にポン
プに対向して配設され入力軸と同一軸線上に配置された
出力軸に取り付けられたタービンとを具備している。な
た、上記タービンとポンプとの間にトルク変換用のステ
ータを配設したトルクコンバータも近年特に自動車用の
流体伝動装置として使用されている。このような流体継
手装置には、上記ケーシングとタービンとを摩擦係合し
て両者を直結するロックアップクラッチが配設されてい
る。このロックアップクラッチは、ケーシングとタービ
ンとの間に配設されケーシングとの間に外側室を形成す
るとともにタービンとの間に内側室を形成するクラッチ
フェーシングを装着したクラッチディスクを備え、外側
室と内側室およびポンプとタービンとによって形成され
る作動室を循環する作動流体の内側室側と外側室側との
圧力差によってケーシングとタービンとを摩擦係合する
ように構成されている。このような流体伝動装置のロッ
クアップクラッチを作動してケーシングとタービンとを
摩擦係合する(以下ロックアップクラッチONという)
ためには、伝達トルク、クラッチディスクの径およびク
ラッチフェーシング材等に基づいて決定されるかなり高
い流体圧を作用せしめる必要がある。一方、ケーシング
とタービンとの摩擦係合を解除する(以下ロックアップ
クラッチOFFという)ときには、ロックアップクラッ
チON時に作用せしめていた流体圧を除去するととも
に、クラッチフェーシングの引きずりを防止するために
ロックアップクラッチON時と反対方向の流体圧を作用
せしめる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】而して、ロックアップ
クラッチOFF時における流体圧はロックアップクラッ
チON時のように高い流体圧にする必要はない。しかし
ながら、従来のロックアップクラッチを備えた流体伝動
装置においては、流体回路の構成上ロックアップクラッ
チOFF時においてもロックアップクラッチON時と同
等の流体圧力が循環するようになっている。従って、従
来のロックアップクラッチを備えた流体伝動装置におい
ては、ロックアップクラッチOFF時には作動流体を循
環せしめる油圧ポンプに無駄な負荷が作用していること
になる。
【0004】また、車両の駆動装置に装備した流体継手
においては、車両停止状態でエンジンが駆動され変速機
の変速ギヤが投入されてる状態、即ち入力軸が回転し出
力軸が停止している状態では、その特性上ドラッグトル
クを有する。このドラッグトルクは、流体継手の設計点
を最大効率となる回転速度比、即ちポンプとタービンと
の回転速度比を0.95〜0.98位にとると、かなり
大きくなる。ドラッグトルクが大きいと、エンジンのア
イドリング運転が著しく不安定となるとともに、この不
安定な回転が駆動系に異常振動を発生させる原因とな
る。また、ドラッグトルクが大きいことにより、アイド
リング運転時の燃費が悪化する原因にもなっている。こ
のドラッグトルクは循環する作動流体の流体圧が高い程
大きく、従って、ドラッグトルクを低減するためには循
環する作動流体の流体圧を下げることが考えられるが、
循環する作動流体の圧力を下げるとロックアップクラッ
チの作動圧が不足して、最悪の場合ロックアップ不能と
なる。
【0005】本発明は上記事実に鑑みてなされたもの
で、その主たる技術的課題は、ロックアップクラッチの
作動に影響を及ぼすことなく、ロックアップクラッチO
FF時における無駄なポンプ負荷を低減することができ
る流体伝動装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記主
たる技術的課題を解決するために、入力軸に連結された
ケーシングと、該ケーシングと対向して配設され該ケー
シングに取り付けられたポンプと、該ポンプと該ケーシ
ングによって形成された室に該ポンプと対向して配設さ
れ該入力軸と同一軸線上に配置された出力軸に取り付け
られたタービンと、該ケーシングと該タービンとの間に
配設され該ケーシングとの間に外側室を形成するととも
に該タービンとの間に内側室を形成するクラッチディス
クを備え、該ケーシングと該タービンとを係合または係
合解除するロックアップクラッチと、該外側室と該内側
室および該ポンプと該タービンとによって形成される作
動室に作動流体を循環せしめる作動流体循環手段と、を
具備する流体伝動装置において、該作動流体循環手段
は、該ケーシングと該タービンとを係合するように該ロ
ックアップクラッチを作動する場合には作動流体を第1
の流体圧で循環せしめ、該ケーシングと該タービンとの
係合を解除するように該ロックアップクラッチを作動す
る場合には作動流体を第1の流体圧より低い第2の流体
圧で循環せしめる流体圧調整手段を具備する、ことを特
徴とする流体伝動装置が提供される。
【0007】上記流体圧調整手段は、上記ケーシングと
タービンとを係合するように上記ロックアップクラッチ
を作動するとき作動流体を上記第1の流体圧に調整する
第1のリリーフ弁と、ケーシングとタービンとの係合を
解除するようにロックアップクラッチを作動するとき作
動流体を上記第2の流体圧に調整する第2のリリーフ弁
とを具備している。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従って構成された
流体伝動装置の好適実施形態を図示している添付図面を
参照して、更に詳細に説明する。
【0009】図1には、本発明を適用した流体継手(フ
ルードカップリング)装置を自動車用エンジンと摩擦ク
ラッチとの間に配設した駆動装置の一実施形態が示され
ている。図示の実施形態における駆動装置は、原動機と
しての内燃機関2と本発明に従って構成された流体伝動
装置としての流体継手装置4および摩擦クラッチ8とに
よって構成されている。内燃機関2は図示の実施形態に
おいてはディーゼルエンジンからなっており、クランク
軸21の端部には流体継手装置4の後述するポンプ側が
取り付けられる。
【0010】流体継手装置4は、ディーゼルエンジン2
に装着されたハウジング22にボルト23等の締結手段
によって取り付けられた流体継手ハウジング40内に配
設されている。図示の実施形態における流体継手装置4
は、ケーシング41とポンプ42およびタービン43を
具備している。
【0011】ケーシング41は、上記クランク軸21に
ボルト24によって内周部が装着されたドライブプレー
ト44の外周部にボルト441、ナット442等の締結
手段によって装着されている。なお、上記ドライブプレ
ート44の外周には、図示しないスタータモータの駆動
歯車と噛合する始動用のリングギヤ45が装着されてい
る。
【0012】ポンプ42は上記ケーシング41と対向し
て配設されている。このポンプ42は、椀状のポンプシ
ェル421と、該ポンプシェル421内に放射状に配設
された複数個のインペラ422とを備えており、ポンプ
シェル421が上記ケーシング41に溶接等の固着手段
によって取り付けられている。従って、ポンプ42のポ
ンプシェル421は、ケーシング41およびドライブプ
レート44を介してクランク軸21に連結される。この
ため、クランク軸21は流体継手装置4の入力軸として
機能する。
【0013】タービン43は上記ポンプ42とケーシン
グ41によって形成された室にポンプ42と対向して配
設されている。このタービン43は、上記ポンプ42の
ポンプシェル421と対向して配設された椀状のタービ
ンシェル431と、該タービンシェル431内に放射状
に配設された複数個のランナ432とを備えている。タ
ービンシェル431は、上記入力軸としての上記クラン
ク軸21と同一軸線上に配設された出力軸46にスプラ
イン嵌合されたタービンハブ47に溶接等の固着手段に
よって取り付けられている。
【0014】図示の実施形態における流体継手装置4
は、上記ケーシング41とタービン43とを直接伝動連
結するためのロックアップクラッチ50を具備してい
る。ロックアップクラッチ50は、ケーシング41とタ
ービン43との間に配設されケーシング41との間に外
側室40aを形成するとともにタービン43との間に内
側室40bを形成するクラッチディスク51を備えてい
る。このクラッチディスク51は、内周縁が上記タービ
ンハブ47の外周に相対回転可能でかつ軸方向に摺動可
能に支持されており、その外周部には上記ケーシング4
1と対向する面にクラッチフェーシング52が装着され
ている。また、クラッチディスク51の外周部における
内側室40b側には、環状の凹部53が形成されてお
り、この凹部53にそれぞれ支持片54によって支持さ
れた複数個のダンパースプリング55が所定の間隔を置
いて配設されている。この複数個のダンパースプリング
55の両側には上記クラッチディスク51に取り付けら
れた入力側リテーナ56が突出して配設されているとと
もに、各ダンパースプリング55間には上記タービン4
3のタービンシェル431に取り付けられた出力側リテ
ーナ57が突出して配設されている。
【0015】図示の実施形態におけるロックアップクラ
ッチ50は以上のように構成されており、その作動につ
いて説明する。上記内側室40b側の作動流体の圧力が
外側室40aの作動流体の圧力より高い場合、即ち後述
する作動流体循環手段によって供給される作動流体がポ
ンプ42とタービン43とによって形成される作動室4
aから内側室40bを通して外側室40aに流れる場合
には、上記クラッチディスク51が図1において左方に
押圧されるので、クラッチディスク51に装着されたク
ラッチフェーシング52がケーシング41に押圧されて
摩擦係合する。従って、ケーシング41とタービン43
は、クラッチフェーシング52、クラッチディスク5
1、入力側リテーナ56、ダンパースプリング55、出
力側リテーナ57を介して直接伝動連結される。一方、
上記外側室40aの作動流体の圧力が内側室40b側の
作動流体の圧力より高い場合、即ち後述する作動流体循
環手段によって供給される作動流体が外側室40aから
内側室40bを通してポンプ42とタービン43とによ
って形成される作動室4aに循環する場合には、上記ク
ラッチディスク51が図1において右方に押圧されるの
で、クラッチディスク51に装着されたクラッチフェー
シング52はケーシング41と摩擦係合せず、従って、
ケーシング41とタービン43との伝動連結は解除され
ている。
【0016】図示の実施形態における流体継手装置4は
後述する作動流体循環手段の流体圧源としての油圧ポン
プ60を具備している。この油圧ポンプ60は上記流体
継手ハウジング40にボルト61等の固着手段によって
取り付けられポンプハウジング62に配設されている。
この油圧ポンプ60は、上記ポンプ42のポンプシェル
421に取り付けられたポンプハブ48によって回転駆
動されるように構成されている。なお、ポンプハブ48
は上記出力軸46を包囲するように突出形成されたポン
プハウジング62の筒状支持部620に軸受490によ
って回転可能に支持されている。また、図2および図3
に示すように後述する作動流体循環手段に関連して、出
力軸46に作動流体の通路460が設けられているとと
もに、出力軸46と筒状支持部620との間に作動流体
の通路461が設けられている。通路460は、その一
端が出力軸46の図において左端面に開口し上記外側室
40aと連通しており、その他端が出力軸46の外周面
に開口する径方向の通路462と連通している。また、
通路461は、上記ポンプ42とタービン43とによっ
て形成される作動室4aと筒状支持部620に設けられ
た連通穴621とを連通するように構成されている。
【0017】次に、流体継手に作動流体を循環せしめる
作動流体循環手段について、図2および図3を参照して
説明する。作動流体循環手段は作動流体を収容するリザ
ーブタンク65を具備しており、該リザーブタンク65
内の作動流体は上記油圧ポンプ60によって通路66に
吐出される。通路66に吐出された作動流体は、作動流
体の循環経路を制御する電磁方向制御弁67を介して上
記連通穴621と連通する通路68または上記通路46
2と連通する通路69に供給される。電磁方向制御弁6
7が除勢(OFF)している図2に示す状態のときに
は、通路66に吐出された作動流体は矢印で示すように
通路69、通路462、通路460、外側室40a、内
側室40b、ポンプ42とタービン43とによって形成
される作動室4a、通路461、連通穴621、通路6
8、戻り通路70、冷却器71および通路72を通して
リザーブタンク65に循環される。作動流体が図2にお
いて矢印で示すように循環するときは、外側室40aの
流体圧が内側室40bの流体圧より高いので、ロックア
ップクラッチ50は上述したように摩擦係合しない。一
方、電磁方向制御弁67が付勢(ON)されると図3で
示す状態となり、通路66に吐出された作動流体は矢印
で示すように通路68、連通穴621、通路461、ポ
ンプ42とタービン43とによって形成される作動室4
a、内側室40b、外側室40a、通路460、通路4
62、通路69、戻り通路70、冷却器71および通路
72を通してリザーブタンク65に循環される。作動流
体が図3において矢印で示すように循環するときは、内
側室40bの流体圧が外側室40aの流体圧より高いの
で、ロックアップクラッチ50は上述したように摩擦係
合する。
【0018】図示の実施形態における作動流体循環手段
は、上記流体継手を循環する作動流体の流体圧を制御す
るための流体圧調整手段を具備している。図示の実施形
態における流体圧調整手段は、上記通路66とリザーブ
タンク65を結ぶリリーフ通路73に配設された第1の
リリーフ弁74と、上記通路69とリザーブタンク65
を結ぶリリーフ通路75に配設された第2のリリーフ弁
76とからなっている。第1のリリーフ弁74は、開弁
圧が例えば6kg/cm2 に設定されており、通路6
6内の作動流体圧が6kg/cm2 を越えると作動流
体をリリーフ通路73を介してリザーブタンク65に戻
す。従って、上記電磁方向制御弁67が図3に示す状態
にあり、通路68を通して作動流体が上記流体継手に供
給されるときには、作動流体の流体圧は6kg/cm2
に調整される。一方、第2のリリーフ弁76は、開弁
圧が上記第1のリリーフ弁74の開弁圧より低い例えば
2kg/cm2 に設定されており、通路69内の作動
流体圧が2kg/cm2 を越えると作動流体をリリー
フ通路75を介してリザーブタンク65に戻す。従っ
て、上記電磁方向制御弁67が図2に示す状態にあり、
通路69を通して作動流体が上記流体継手に供給される
ときには、作動流体の流体圧は2kg/cm2 に調整
される。
【0019】図4には、作動流体循環手段における流体
圧調整手段の他の実施形態が示されている。図4に示す
実施形態の流体圧調整手段は、開弁圧が6kg/cm2
に設定された第1のリリーフ弁74が通路68とリザ
ーブタンク65を結ぶリリーフ通路77に配設されてい
る。従って、通路68を通して作動流体が上記流体継手
に供給されるときには、作動流体の流体圧は6kg/c
m2 に調整される。なお、図4に示す実施形態におい
ては、第1のリリーフ弁74以外の構成は上記図2およ
び図3に示す実施形態と実質的に同一でり、従って、同
一部材には同一符号を付してその説明は省略する。
【0020】次に、上記摩擦クラッチ8について説明す
る(図1参照)。摩擦クラッチ8は、上記流体継手ハウ
ジング40にボルト81によって装着されたクラッチハ
ウジング80内に配設されている。図示の実施形態にお
ける摩擦クラッチ8は、上記流体継手の出力軸46に装
着されたフライホイール82と、出力軸46と同一軸線
上に配設された伝動軸83(図示の実施形態において
は、図示しない変速機の入力軸)と、該伝動軸83にス
プライン嵌合されたクラッチハブ84に取り付けられ外
周部にクラッチフェーシング85が装着されているドリ
ブンプレート86と、該ドリブンプレート86をクラッ
チドライブプレート82に押圧するプレッシャープレー
ト87と、該プレッシャープレート87をフライホイー
ル82に向けて付勢するダイアフラムスプリング88
と、該ダイアフラムスプリング88の内端部に係合して
ダイアフラムスプリング88の中間部を支点881とし
て作動するレリーズベアリング89と、該レリーズベア
リング89を軸方向に作動せしめるクラッチレリーズフ
ォーク90とを具備している。このように構成された摩
擦クラッチ8は、図示の状態においてはダイアフラムス
プリング88のばね力によってプレッシャープレート8
7がクラッチドライブプレート82に向けて押圧されて
おり、従って、ドリブンプレート86に装着されたクラ
ッチフェーシング85がクラッチドライブプレート82
に押圧されて流体継手の出力軸46に伝達された動力が
クラッチドライブプレート82およびドリブンプレート
86を介して伝動軸83に伝達される。この動力伝達を
遮断する場合は、図示しないスレーブシリンダに油圧を
供給してクラッチレリーズフォーク90を作動し、レリ
ーズベアリング89を図1において左方に移動すると、
ダイアフラムスプリング88が図において2点鎖線で示
すように作動せしめられ、プレッシャープレート87へ
の押圧力を解除することにより、クラッチドライブプレ
ート82からドリブンプレート86への動力伝達が遮断
される。
【0021】図示の実施形態における流体伝動装置は以
上のように構成されており、以下その作動について説明
する。先ず、ロックアップクラッチ50を作動して、ケ
ーシング41とタービン43を直結して駆動トルクを伝
達する状態について説明する。この場合、作動流体循環
手段の上記電磁方向制御弁67は付勢(ON)され、作
動流体は図3(図4)において矢印で示す方向に循環せ
しめられている。このときの作動流体の流体圧は第1の
リリーフ弁74によって6kg/cm2 に調整されて
いる。作動流体が図3において矢印で示す方向に循環せ
しめられている状態においては、上述したように内側室
40b側の圧力が外側室40aの圧力より高く、クラッ
チディスク51が図1および図3(図4)において左方
に押圧されるので、クラッチディスク51に装着された
クラッチフェーシング52がケーシング41に押圧され
て摩擦係合する。この結果、ケーシング41とタービン
43は、クラッチフェーシング52、クラッチディスク
51、入力側リテーナ56、ダンパースプリング54、
出力側リテーナ57を介して直接伝動連結される。従っ
て、ディーゼルエンジン2のクランク軸21(入力軸)
に発生した駆動力は、ドライブプレート44、ケーシン
グ41、ロックアップクラッチ50、タービン43、タ
ービンハブ47を介して出力軸46に伝達され、更に上
記摩擦クラッチ8を介して図示しない変速機に伝達され
る。
【0022】次に、ディーゼルエンジン2がアイドリン
グ回転以上の回転速度で運転され、流体継手によって駆
動トルクを伝達する状態について説明する。この場合、
作動流体循環手段の上記電磁方向制御弁67は除勢(O
FF)されており、作動流体は図2において矢印で示す
方向に循環せしめられている。このときの作動流体の流
体圧は第2のリリーフ弁76によって2kg/cm2
に調整されている。なお、作動流体は図2において矢印
で示す方向に循環せしめられときには、外側室40aの
流体圧が内側室40bの流体圧より高いので、ロックア
ップクラッチ50は上述したように摩擦係合しない(ロ
ックアップクラッチOFF)。ディーゼルエンジン2の
クランク軸21(入力軸)に発生した駆動力は、ドライ
ブプレート44を介して流体継手4のケーシング41に
伝達される。ケーシング41とポンプ42のポンプシェ
ル421は一体的に構成されているので、上記駆動力に
よってポンプ42が回転せしめられる。ポンプ42が回
転するとポンプ42内の作動流体は遠心力によりインペ
ラ422に沿って外周に向かって流れ、矢印で示すよう
にタービン43側に流入する。タービン43側に流入し
た作動流体は、中心側に向かって流れ矢印で示すように
ポンプ42に戻される。このように、ポンプ42とター
ビン43とによって形成される作動室4a内の作動流体
がポンプ42とタービン43内を循環することにより、
ポンプ42側の駆動トルクが作動流体を介してタービン
43側に伝達される。タービン43側に伝達された駆動
力は、タービンシェル431およびタービンハブ47を
介して出力軸46に伝達され、更に上記摩擦クラッチ8
を介して図示しない変速機に伝達される。このように、
ロックアップクラッチOFF時においては、作動流体の
流体圧は第2のリリーフ弁76によって2kg/cm2
に調整されているので、作動流体循環手段の油圧ポン
プ60の負荷が低減する。従って、油圧ポンプ60を駆
動するエンジン2の負荷が低減するため、燃費を向上す
ることができる。
【0023】次に、ディーゼルエンジン2がアイドリン
グ運転している状態について説明する。なお、この場合
も作動流体循環手段の上記電磁方向制御弁67は除勢
(OFF)されており、作動流体は上述したように2k
g/cm2 の流体圧で図2において矢印で示す方向に
循環せしめられている。ディーゼルエンジン2のクラン
ク軸21(入力軸)に発生した駆動力は、上述したよう
にドライブプレート44を介して流体継手装置4のケー
シング41に伝達され、該ケーシング41と一体的に構
成されているポンプ42が回転せしめられる。このと
き、図示していない変速機の変速ギヤが投入され摩擦ク
ラッチ8が接続された状態においては、出力軸46が停
止しタービン42が停止しているためにドラッグトルク
が発生する。このドラッグトルクは、上述したように循
環する作動流体の流体圧が高い程大きく、流体圧が低い
程小さくなる。しかるに、図示の実施形態においては、
ロックアップクラッチ50を作動しない(ロックアップ
クラッチOFF時)ときの作動流体はロックアップクラ
ッチON時より低い2kg/cm2 の流体圧で循環し
ているので、ディーゼルエンジン2のアイドリング運転
時におけるドラッグトルクが低減する。
【0024】以上、本発明を流体継手装置4に適用した
実施形態に基づいて説明したが、本発明は流体継手装置
のみに限定されるものではなく、ロックアップクラッチ
を備えたトルクコンバータに適用しても同様の作用効果
が得られる。
【0025】
【発明の効果】本発明による流体伝動装置は以上のよう
に構成されているので、以下に述べる作用効果を奏す
る。
【0026】即ち、本発明による流体継手装置において
は、ケーシングとタービンとを係合するようにロックア
ップクラッチを作動する場合には作動流体を第1の流体
圧で循環せしめ、ケーシングとタービンとの係合を解除
するようにロックアップクラッチを作動する場合には作
動流体を第1の流体圧より低い第2の流体圧で循環せし
める流体圧調整手段を具備したので、ロックアップクラ
ッチOFF時においては、作動流体の流体圧は低い値に
調整されるため、作動流体循環手段の作動流体圧源であ
る油圧ポンプの負荷が低減する。従って、油圧ポンプを
駆動する原動機の負荷が低減するため、燃費を向上する
ことができる。また、ロックアップクラッチOFF時の
作動流体は低い値に調整されるので、原動機のアイドリ
ング運転時におけるドラッグトルクを低減することがで
きる。なお、本発明による流体継手装置においては、ロ
ックアップクラッチON時にはロックアップクラッチO
FF時より高い流体圧が作用するので、ロックアップク
ラッチON作動を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された流体継手装置を装備
した駆動装置の一実施形態を示す断面図。
【図2】図1に示す流体伝動装置の作動流体循環手段の
作動状態を示すもので、ロックアップクラッチOFF状
態の説明図。
【図3】図1に示す流体継手装置の作動流体循環手段の
作動状態を示すもので、ロックアップクラッチON状態
の説明図。
【図4】図3に示す作動流体循環手段に配設される流体
圧調整手段の他の実施形態を示すもので、ロックアップ
クラッチON状態の説明図。
【符号の説明】
2:内燃機関 21:クランク軸 4:流体継手 40:流体継手ハウジング 41:ケーシング 42:ポンプ 421:ポンプシェル 422:インペラ 43:タービン 431:タービンシェル 432:ランナ 44:ドライブプレート 45:リングギヤ 46:出力軸 47:タービンハブ 48:ポンプハブ 50:ロックアップクラッチ 51:クラッチディスク 54:支持片 55:ダンパースプリング 56:入力側リテーナ 57:出力側リテーナ 60:油圧ポンプ 62:ポンプハウジング 65:リザーブタンク 67:電磁方向制御弁 71:冷却器 74:第1のリリーフ弁 76:第2のリリーフ弁 8:摩擦クラッチ 80:クラッチハウジング 82:クラッチドライブプレート 83:伝動軸 84:クラッチハブ 85:クラッチフェーシング 86:ドリブンプレート 87:プレッシャープレート 88:ダイアフラムスプリング

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸に連結されたケーシングと、 該ケーシングと対向して配設され該ケーシングに取り付
    けられたポンプと、 該ポンプと該ケーシングによって形成された室に該ポン
    プと対向して配設され該入力軸と同一軸線上に配置され
    た出力軸に取り付けられたタービンと、 該ケーシングと該タービンとの間に配設され該ケーシン
    グとの間に外側室を形成するとともに該タービンとの間
    に内側室を形成するクラッチディスクを備え、該ケーシ
    ングと該タービンとを係合または係合解除するロックア
    ップクラッチと、 該外側室と該内側室および該ポンプと該タービンとによ
    って形成される作動室に作動流体を循環せしめる作動流
    体循環手段と、を具備する流体継手装置において、 該作動流体循環手段は、該ケーシングと該タービンとを
    係合するように該ロックアップクラッチを作動する場合
    には作動流体を第1の流体圧で循環せしめ、該ケーシン
    グと該タービンとの係合を解除するように該ロックアッ
    プクラッチを作動する場合には作動流体を第1の流体圧
    より低い第2の流体圧で循環せしめる流体圧調整手段を
    具備する、 ことを特徴とする流体伝動装置。
  2. 【請求項2】 該流体圧調整手段は、該ケーシングと該
    タービンとを係合するように該ロックアップクラッチを
    作動するとき作動流体を該第1の流体圧に調整する第1
    のリリーフ弁と、該ケーシングと該タービンとの係合を
    解除するように該ロックアップクラッチを作動するとき
    作動流体を該第2の流体圧に調整する第2のリリーフ弁
    とを具備している、請求項1記載の流体伝動装置。
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