JP2008008357A - ロックアップクラッチ付き流体伝動装置 - Google Patents

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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0215Details of oil circulation

Abstract

【課題】フェーシング面での偏当たり及び引きずりを抑制することが出来るロックアップクラッチ付き流体伝動装置を提供する。
【解決手段】本発明は、フロントカバー(4)と、インペラシェル(6)と、ポンプインペラ(8)と、タービンランナ(12)と、タービンシェル(14)と、ロックアップクラッチ(30)と、を有するロックアップクラッチ付き流体伝動装置(1)であって、ロックアップクラッチは、ドリブンプレート(46)と、一対のドライブプレート(52)と、ロックアップピストン(32)と、締結用油圧室(40)と、を有し、一対のドライブプレートのうちロックアップピストン側のドライブプレートは、ロックアップピストンの押圧部に対して移動自在に構成され、さらに、ロックアップクラッチ非締結時にロックアップピストン側に向けた推力が働くように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体伝動装置に係り、特に、ロックアップクラッチ付き流体伝動装置に関する。
従来、油圧によりロックアップピストンを加圧して、入力側のフロントカバーと出力側のタービンとを機械的に連結するタイプのロックアップクラッチ付き流体伝動装置が知られている(特許文献1)。
特開平9−317848号公報
ここで、特許文献1に記載の装置のような例えば図17に模式的に示す従来構造では、ロックアップピストン232にて、ドリブンプレート246に取り付けられたフェーシング(摩擦部材)248を押圧する場合、その押圧力によってロックアップピストン232が、図中破線で示すように変形してしまう。その結果、ロックアップピストン232のドライブプレート部252が倒れてしまい、ドライブプレート部252とフェーシング248とが偏当たり状態となってしまう。その結果、トルク伝達量の減少、偏摩耗の発生、焼き付き、及び、ロックアップ制御の制御性の悪化などの問題が生じていた。
一方、このような問題を解決するため、図18に示すように、ドライブプレート300をロックアップピストン232と分離した別体構造とすることで、たとえロックアップピストン32が変形しても、フェーシング面が均一に接触するようにすることも考えられる。
しかしながら、このような場合、ロックアップ解放時にロックアップピストン232をドライブプレート300から離した場合、ドライブプレート300が、そのフェーシング248との接触位置に留まることになり、その結果、ロックアップ解放時にもかかわらず、フェーシング面での引きずりが生じてしまう、という問題が生じてしまう。
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、フェーシング面での偏当たり及び引きずりを抑制することが出来るロックアップクラッチ付き流体伝動装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明によれば、エンジン回転の入力軸に連結されたフロントカバーと、このフロントカバーに連結されたインペラシェルと、このインペラシェルに設けられたポンプインペラと、このインペラシェルと対向するように配置されポンプインペラの回転により作動油を介して回転駆動されるタービンランナと、このタービンランナの外殻を形成すると共に出力軸に連結されたタービンシェルと、入力軸側と出力軸側とを機械的に締結するロックアップクラッチと、を有するロックアップクラッチ付き流体伝動装置であって、ロックアップクラッチは、タービンシェル側に連結されたドリブンプレートと、フロントカバー側に連結されドリブンプレートを挟持して互いに機械的に連結可能な一対のドライブプレートと、係合油圧を受ける受圧部、及び、係合油圧を受けたときにドリブンプレートが挟持されるようにドライブプレートを押圧可能な押圧部を有するロックアップピストンと、このロックアップピストンとフロントカバーとの間に形成されロックアップピストンに締結用油圧を与えることが可能な締結用油圧室と、を有し、一対のドライブプレートのうちロックアップピストン側のドライブプレートは、ロックアップピストンの押圧部に対して移動自在に構成され、さらに、ロックアップクラッチ非締結時にロックアップピストン側に向けた推力が働くように構成されていることを特徴とするロックアップクラッチ付き流体伝動装置。ことを特徴としている。
このように構成された本発明においては、一対のドライブプレートのうちロックアップピストン側のドライブプレートが、ロックアップピストンの押圧部に対して移動自在に構成され、さらに、ロックアップクラッチ非締結時にロックアップピストン側に向けた推力が働くように構成されているので、ドライブプレートとドリブンプレートのフェーシング面での偏当たり及び引きずりを抑制することが出来る。
また、本発明において、好ましくは、一対のドライブプレートのうちロックアップピストン側のドライブプレートは、ロックアップクラッチに作用する作動油の半径方向に向かう流れを受けてロックアップピストン側に向けた推力が働くように構成されている。
このように構成された本発明においては、加速時或いは減速時に発生する外周側から内周側へ、或いは、内周側から外周側への作動油の流れを推力に変換して、より確実にフェーシング面での偏当たり及び引きずりを抑制することが出来る。
また、本発明において、好ましくは、一対のドライブプレートは、半径方向に延び、一対のドライブプレートのうちロックアップピストン側のドライブプレートの内周側端部は、内周方向に向かうほどロックアップピストン側に向かうような傾斜部を有する。
このように構成された本発明においては、減速時に、内周側から外周側への作動油の流れを推力に変換して、より確実にフェーシング面での偏当たり及び引きずりを抑制することが出来る。
また、本発明において、好ましくは、一対のドライブプレートは、半径方向に延び、一対のドライブプレートのうちロックアップピストン側のドライブプレートの外周側端部は、外周方向に向かうほどロックアップピストン側に向かうような傾斜部を有する。
このように構成された本発明においては、加速時に、外周側から内周側への作動油の流れを推力に変換して、より確実にフェーシング面での偏当たり及び引きずりを抑制することが出来る。
また、本発明において、好ましくは、一対のドライブプレートのうちロックアップピストン側のドライブプレートと対向するドライブプレートには一対のドライブプレートのうちロックアップピストン側のドライブプレートに向かう方向に延びるリターンスプリングが設けられ、一対のドライブプレートのうちロックアップピストン側のドライブプレートは、リターンスプリングによりロックアップピストン側に向けた推力が働くように構成されている。
このように構成された本発明においては、リターンスプリングにより、より確実にフェーシング面での偏当たり及び引きずりを抑制することが出来る。
また、本発明において、好ましくは、一対のドライブプレートのうちロックアップピストン側のドライブプレート及びロックアップピストンの押圧部の少なくとも一方に磁石を設け、一対のドライブプレートのうちロックアップピストン側のドライブプレートは、磁石の磁力によりロックアップピストン側に向けた推力が働くように構成されている。
このように構成された本発明においては、磁石の磁力により、より確実にフェーシング面での偏当たり及び引きずりを抑制することが出来る。
また、本発明において、好ましくは、一対のドライブプレートのうちロックアップピストン側のドライブプレート及びロックアップピストンの押圧部には、所定の距離以上離れないような互いの拘束手段が設けられ、一対のドライブプレートのうちロックアップピストン側のドライブプレートは、この拘束手段によりロックアップピストン側に向けた推力が働くように構成されている。
このように構成された本発明においては、拘束手段により、より確実にフェーシング面での偏当たり及び引きずりを抑制することが出来る。
本発明のロックアップクラッチ付き流体伝動装置によれば、フェーシング面での偏当たり及び引きずりを抑制することが出来る。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態によるロックアップクラッチ付き流体伝動装置(トルクコンバータ)の全体的な構成を示す概略断面図である。
図1に示すように、トルクコンバータ1には、エンジンのクランクシャフト(図示せず)に連結され、エンジン回転と一体回転のトルクコンバータへの入力軸2に結合されたフロントカバー4と、このフロントカバー4に結合されたインペラシェル6と、このインペラシェル6の内方に設けられたポンプインペラ8と、インペラシェル6及びポンプインペラ8と対向して配置されたタービン10とが設けられている。
タービン10は、回転自在であり、タービンランナ12及びこのタービンランナの外殻を形成するタービンシェル14とで構成されている。タービン10の基部は、タービンシャフト(出力軸)16に結合されている。さらに、トルクコンバータ1は、ポンプ(インペラシェル6とポンプインペラ8とで構成)18とタービン10との間に配置されたステータ20を有する。
フロントカバー4及びインペラシェル6で形成される内部空間には作動油が充填されている。ポンプインペラ8は、エンジン回転の入力軸2と一体回転し、タービン10がこのポンプインペラ8の回転により作動油を介して回転駆動され、さらにこのタービン10の回転がタービンシャフト16により出力されて変速歯車機構(図示せず)に入力されるようになっている。ステータ20は、ポンプ回転数に対するタービン回転数の速度比が所定値以下のときにトルク増大作用を行うようになっている。
さらに、トルクコンバータ1は、フロントカバー4とタービン10との間に設けられたロックアップクラッチ30を有する。このロックアップクラッチ30は、エンジン回転と一体回転のトルクコンバータへの入力軸2とタービン10とを機械的に且つ選択的に連結し得る。即ち、機械的に締結状態、締結解放状態或いは半クラッチ状態(スリップ制御時)にされる。完全に締結されたときには、フロントカバー側とタービンシャフト16とを機械的に連結し、エンジン出力軸2の回転を、ロックアップクラッチ30を介してタービンシャフト16に直接に伝達することが出来る。
ロックアップクラッチは、ロックアップピストン32を有する。このロックアップピストン32は、フロントカバー4に固定されたピストンハウジング34のボス部36と、ピストンハウジング34の上端部38とで案内されて、軸線方向に移動可能となっている。
このロックアップピストン32とピストンハウジング34との間には、制御油圧室(締結用油圧室)40が形成されている。ロックアップピストン32は、この制御油圧室40の作動油の油圧の変化によって軸線方向に移動するようになっている。なお、ピストンハウジング34はフロントカバー4と一体成型されたものでも良い。
また、ロックアップクラッチ30は、タービンシェル14に取り付けられたクラッチプレート42と、このクラッチプレート42の中間部分に設けられロックアップ時のエンジントルクの変動を吸収するダンパ部材44とを有する。クラッチプレート42の外周縁部には、ドリブンプレート46が設けられ、このドリブンプレート46は、その両側に、それぞれ、フェーシング(摩擦部材)48を有している。また、フロントカバー4には、クラッチドラム50を介してドライブプレート52が取り付けられている。また、ドライブプレート52の一方は、スナップリング49により位置決めされている。これらのロックアップピストン32、ドライブプレート52、ドリブンプレート42及びフェーシング48により、ロックアップクラッチ本体部が構成されている。
上述したロックアップピストン32は、主に、制御油圧室40の作動油から油圧を受ける受圧部32aと、この受圧部32aが加圧されたときにドライブプレート52を押圧する押圧部32bとを有する。
これらのような構成により、機械的に締結状態(ロックアップ時)には、制御油圧室40の作動油が加圧されて、ロックアップピストン32が軸線方向に移動してドライブプレート52を押し、フェーシング48を介してドリブンプレート46と一体で回転するようになる。また、制御油圧室40の作動油を減圧することで、ロックアップピストン32が軸線方向にエンジン側に移動して、ドライブプレート52とフェーシング48とが小さな圧力で接触する半クラッチ状態、或いは、ドライブプレート52とフェーシング48とが完全に離れる締結解除状態とすることが出来る。
次に、図2により、ロックアップクラッチ本体部の構造をさらに説明する。図2は、第1実施形態によるロックアップクラッチ本体部を示す部分拡大断面図である。
図2に示すように、第1実施形態によるロックアップクラッチ本体部においては、ドライブプレート52の外周縁部にテーパ部(傾斜部)60、62が設けられ、さらに、内周縁部にもテーパ部(傾斜部)64、66が設けられている。
外周側のテーパ部60、62は、外周側に向かう程、互いの距離が大きくなるように広がっている。即ち、ロックアップピストン32側のテーパ部60は、外周側に向かうほどロックアップピストン32側に向かって延び、もう一方のテーパ部62は、外周側に向かうほどロックアップピストン32とは反対側の方向に向かって延びている。
内周側のテーパ部64、66は、内周側に向かう程、互いの距離が大きくなるように広がっている。即ち、ロックアップピストン32側のテーパ部64は、内周側に向かうほどロックアップピストン32側に向かって延び、もう一方のテーパ部62は、内周側に向かうほどロックアップピストン32とは反対側の方向に向かって延びている。
次に、図3乃至図9により、主にこのロックアップクラッチ本体部の作用効果を説明する。図3は、第1実施形態のトルクコンバータ内における車両加速時の作動油の流れを示す図であり、図4は、図3においてロックアップクラッチ本体部の周囲の作動油の流れを示す部分拡大図であり、図5は、車両加速時にロックアップクラッチ本体部のドライブプレートに主に作用する力を説明するための図であり、図6は、第1実施形態の作用効果によるロックアップクラッチ解放時の状態を示す図であり、図7は、第1実施形態のトルクコンバータ内における車両減速時の作動油の流れを示す図であり、図8は、図7においてロックアップクラッチ本体部の周囲の作動油の流れを示す部分拡大図であり、図9は、車両減速時にロックアップクラッチ本体部のドライブプレートに主に作用する力を説明するための図であり、図10は、第1実施形態の作用効果を説明するためのドライブプレートの比較例(従来技術)を示す図である。
ここで、ロックアップピストン32に作用する作動油の圧力について、一般的な説明を加える。フロントカバー4及びインペラシェル6で形成される内部空間に充填された作動油は、その粘性により、相対的に回転速度が高い壁面に沿って外周側へ向かい、一方、相対的に回転速度が低い壁面に沿って内周側へ向かう。
つまり、車両加速時には、本実施形態では、フロントカバー4及びロックアップピストン32の回転数が、クラッチプレート42及びタービン10の回転数より高いので、図3に示すように、作動油は、主にロックアップピストン32及びフロントカバー4に沿って外周側へ移動し、油路70などの外周側の油路を通った後、主にクラッチプレート42に沿って内周側へ移動する。
このとき、図4に示すように、本実施形態によれば、一対のドライブプレート52の外周縁部には、外周側に向かって広がるようなテーパ部60、62が設けられているので、作動油が、油路70から入り込み易くなっている。また、油孔72から入り込んだ作動油が、直接的にテーパ部60、62に衝突する。従って、図5に示すように、ドライブプレート52の上縁部(外周縁部)には、テーパ部60、62に作用する作動油の力により、推力F1が与えられる。
そのような状態において、ロックアップクラッチを解放状態、即ち、締結用油圧室40の油圧を減圧してロックアップピストン32に作用する軸方向の力を除いたときには、図6に示すように、ドライブプレート52と、フェーシング48とが、確実に離れ、ドライブプレート52とフェーシング48との引きずりを抑制することが出来るようになる。
また、スリップ制御時には、クラッチフェーシング面、即ち、ドライブプレート52とフェーシング48との間に流れ込む作動油の流れ抵抗を減少させ、潤滑油として作用する作動油の量を増大させることが出来る。その結果、フェーシング面の温度上昇を抑制して、安定したスリップ特性を得ることが出来る。さらに、温度上昇による焼き付きを抑制することが出来る。
一方、車両減速時には、本実施形態では、クラッチプレート42及びタービン10の回転数が、フロントカバー4及びロックアップピストン32の回転数より高いので、図7に示すように、作動油は、主にクラッチプレート42に沿って外周側へ移動し、油路70などの外周側の油路を通った後、主にロックアップピストン32及びフロントカバー4に沿って内周側へ移動する。
このとき、図8に示すように、本実施形態によれば、一対のドライブプレート52の内周縁部には、内周側に向かって広がるようなテーパ部64、66が設けられているので、作動油が、内周側から入り込み易くなっている。従って、図9に示すように、ドライブプレート52の下縁部(内周縁部)には、テーパ部64、66に作用する作動油の力により、推力F2が与えられる。
そのような状態において、ロックアップクラッチを解放状態、即ち、締結用油圧室40の油圧を減圧してロックアップピストン32に作用する軸方向の力を除いたときには、図6に示すように、ドライブプレート52と、フェーシング48とが、確実に離れ、ドライブプレート52とフェーシング48との引きずりを抑制することが出来るようになる。また、そのような場合、図8に示すように、油孔72から作動油が抜けやすくなるようにもなっている。
また、スリップ制御時には、このような車両減速時も、上述した車両加速時と同様に、潤滑油として作用する作動油の量を増大させ、フェーシング面の温度上昇を抑制し、安定したスリップ特性を得ることが出来る。さらに、温度上昇による焼き付きを抑制することが出来る。
ここで、図10に比較例(従来技術)を示すように、テーパ部60、62、64、66を設けない場合には、作動油の流れにより渦が生じ、その結果、ドライブプレート52とドリブンプレート46やフェーシング48との間に負圧が生じてしまう。その結果、ドライブプレート52にはF3で示すような推力が働いてしまい、ドライブプレート52とフェーシング48との引きずりが生じやすくなる。
なお、第1実施形態のロックアップクラッチ本体部の第1変形例として、図11に示すように、ドライブプレート52に、上述したテーパ部60、62、64、66の代わりに、R形状部80を設けても良い。この場合でも、上述した作用効果が得られる。
また、第1実施形態のロックアップクラッチ本体部の第2変形例として、図12に示すように、ドライブプレート52にテーパ部60、62、64、66を設けると共に、つば部82を設けても良い。この場合には、つば部82を設けることにより、作動油が、ロックアップピストン32とドライブプレート52との間に入り込むことを抑制して、より確実に、上述した推力F1により、ドライブプレート52と、フェーシング48とが離れるようにすることが出来る。また、つば部82を設けることにより、ドライブプレート52の外周縁部或いは内周縁部の幅が広がるので、テーパ部60等を大きく形成することが出来る。
次に、図13により、本発明の第2実施形態を説明する。図13は、第2実施形態によるロックアップクラッチ本体部を示す部分拡大断面図である。この第2実施形態では、第1実施形態に対し、ロックアップクラッチ本体部の構成が異なるが、他の部分の構成は同じである。ここでは、第1実施形態と異なる構成についてのみ説明し、同様な構成については説明を省略する。
図13に示すように、第2実施形態では、一対のドライブプレート52の間に、リターンスプリング90が設けられている。より詳細には、一方のドライブプレート52に形成した凹部52a内にリターンスプリング90の一端部が固定されている。
このような構成において、ロックアップクラッチを解放状態、即ち、締結用油圧室40の油圧を減圧してロックアップピストン32に作用する軸方向の力を除いたときには、図13に示すように、ドライブプレート52と、フェーシング48とが、確実に離れ、ドライブプレート52とフェーシング48との引きずりを抑制することが出来るようになっている。
次に、図14により、本発明の第3実施形態を説明する。図14は、第3実施形態によるロックアップクラッチ本体部を示す部分拡大断面図である。この第3実施形態では、第1実施形態に対し、ロックアップクラッチ本体部の構成が異なるが、他の部分の構成は同じである。ここでは、第1実施形態と異なる構成についてのみ説明し、同様な構成については説明を省略する。
図14に示すように、第3実施形態では、ロックアップピストン32と、一方のドライブプレート52との間が、リベット100により連結されている。このリベット100は、ロックアップピストン32及びドライブプレート52にそれぞれ形成された凹部32e、52eに「遊び」或いは「隙間」を持って設けられている。そして、ロックアップピストン32と、ドライブプレート52とが、当接可能で且つ所定の距離以上に離れないようになっている。この所定の距離は、ロックアップピストン32の移動距離より小さい距離であり、ロックアップピストン32がロックアップ解放時に移動した場合に、ドライブプレート52がフェーシング48から離れるような距離である。
このような構成によれば、ロックアップ時には、例えば、ロックアップピストン32が変形したとしても、その変形分を遊び(隙間)により吸収するので、ドライブプレート52とフェーシング48との偏当たりを抑制することが出来る。また、ロックアップクラッチを解放状態、即ち、締結用油圧室40の油圧を減圧してロックアップピストン32に作用する軸方向の力を除いたときには、図14に示すように、ドライブプレート52と、フェーシング48とが、確実に離れ、ドライブプレート52とフェーシング48との引きずりを抑制することが出来るようになっている。なお、リベット100は、ボルト及びナットでも良い。
次に、図15により、本発明の第4実施形態を説明する。図15は、第4実施形態によるロックアップクラッチ本体部を示す部分拡大断面図である。この第4実施形態では、第1実施形態に対し、ロックアップクラッチ本体部の構成が異なるが、他の部分の構成は同じである。ここでは、第1実施形態と異なる構成についてのみ説明し、同様な構成については説明を省略する。
図15に示すように、第4実施形態では、ロックアップピストン32に断面矩形状の磁石110が取り付けられている。一方、ドライブプレート52は、この磁石で吸引可能な鋼板で形成されている。
このような磁石110によって、ロックアップクラッチを解放状態、即ち、締結用油圧室40の油圧を減圧してロックアップピストン32に作用する軸方向の力を除いたときには、図15に示すように、ドライブプレート52が磁石に吸引されて、ドライブプレート52がフェーシング48から確実に離れるようになっている。従って、ドライブプレート52とフェーシング48との引きずりを抑制することが出来る。
なお、第4実施形態の変形例として、図16に示すように、先端部の断面が円弧を描くような形状の磁石112としても良い。この場合、ロックアップ時には、例えば、ロックアップピストン32が変形したとしても、磁石112を介してドライブプレート52に加わる荷重の方向が大きくずれないので、ドライブプレート52とフェーシング48との偏当たりを抑制することが出来る。
本発明の第1実施形態によるロックアップクラッチ付き流体伝動装置(トルクコンバータ)の全体的な構成を示す概略断面図である。 第1実施形態によるロックアップクラッチ本体部を示す部分拡大断面図である。 第1実施形態のトルクコンバータ内における車両加速時の作動油の流れを示す図である。 図3においてロックアップクラッチ本体部の周囲の作動油の流れを示す部分拡大図である。 車両加速時にロックアップクラッチ本体部のドライブプレートに主に作用する力を説明するための図である。 第1実施形態の作用効果によるロックアップクラッチ解放時の状態を示す図である。 第1実施形態のトルクコンバータ内における車両減速時の作動油の流れを示す図である。 図7においてロックアップクラッチ本体部の周囲の作動油の流れを示す部分拡大図である。 車両減速時にロックアップクラッチ本体部のドライブプレートに主に作用する力を説明するための図である。 第1実施形態の作用効果を説明するためのドライブプレートの比較例(従来技術)を示す図である。 第1実施形態のロックアップクラッチ本体部の第1変形例によるロックアップクラッチ本体部を示す部分拡大断面図である。 第1実施形態のロックアップクラッチ本体部の第2変形例によるロックアップクラッチ本体部を示す部分拡大断面図である。 第2実施形態によるロックアップクラッチ本体部を示す部分拡大断面図である。 第3実施形態によるロックアップクラッチ本体部を示す部分拡大断面図である。 第4実施形態によるロックアップクラッチ本体部を示す部分拡大断面図である。 第4実施形態の変形例によるロックアップクラッチ本体部を示す部分拡大断面図である。 従来技術によるロックアップクラッチ部を模式的に示す図である。 従来技術によるロックアップクラッチ部を模式的に示す図である。
符号の説明
1 トルクコンバータ
2 エンジン回転の入力軸
4 フロントカバー
6 インペラシェル
8 ポンプインペラ
10 タービン
12 タービンランナ
14 タービンシェル
16 タービンシャフト(出力軸)
20 ステータ
30 ロックアップクラッチ
32 ロックアップピストン
34 ピストンハウジング
40 制御油圧室(締結用油圧室)
42 クラッチプレート
46 ドリブンプレート
48 フェーシング(摩擦部材)
50 クラッチドラム
52 ドライブプレート
60、62、64、66 テーパ部
70、72 油路、油孔
80 R形状部
82 つば部
90 リターンスプリング
100 リベット
110、112 磁石

Claims (7)

  1. エンジン回転の入力軸に連結されたフロントカバーと、
    このフロントカバーに連結されたインペラシェルと、
    このインペラシェルに設けられたポンプインペラと、
    このインペラシェルと対向するように配置され上記ポンプインペラの回転により作動油を介して回転駆動されるタービンランナと、
    このタービンランナの外殻を形成すると共に出力軸に連結されたタービンシェルと、
    上記入力軸側と出力軸側とを機械的に締結するロックアップクラッチと、を有するロックアップクラッチ付き流体伝動装置であって、
    上記ロックアップクラッチは、
    上記タービンシェル側に連結されたドリブンプレートと、
    上記フロントカバー側に連結され上記ドリブンプレートを挟持して互いに機械的に連結可能な一対のドライブプレートと、
    係合油圧を受ける受圧部、及び、係合油圧を受けたときに上記ドリブンプレートが挟持されるように上記ドライブプレートを押圧可能な押圧部を有するロックアップピストンと、
    このロックアップピストンと上記フロントカバーとの間に形成され上記ロックアップピストンに上記締結用油圧を与えることが可能な締結用油圧室と、を有し、
    上記一対のドライブプレートのうち上記ロックアップピストン側のドライブプレートは、上記ロックアップピストンの押圧部に対して移動自在に構成され、さらに、ロックアップクラッチ非締結時に上記ロックアップピストン側に向けた推力が働くように構成されていることを特徴とするロックアップクラッチ付き流体伝動装置。
  2. 上記一対のドライブプレートのうち上記ロックアップピストン側のドライブプレートは、上記ロックアップクラッチに作用する上記作動油の半径方向に向かう流れを受けて上記ロックアップピストン側に向けた推力が働くように構成されている請求項1記載のロックアップクラッチ付き流体伝動装置。
  3. 上記一対のドライブプレートは、半径方向に延び、上記一対のドライブプレートのうち上記ロックアップピストン側のドライブプレートの内周側端部は、内周方向に向かうほど上記ロックアップピストン側に向かうような傾斜部を有する請求項2記載のロックアップクラッチ付き流体伝動装置。
  4. 上記一対のドライブプレートは、半径方向に延び、上記一対のドライブプレートのうち上記ロックアップピストン側のドライブプレートの外周側端部は、外周方向に向かうほど上記ロックアップピストン側に向かうような傾斜部を有する請求項2又は請求項3記載のロックアップクラッチ付き流体伝動装置。
  5. 上記一対のドライブプレートのうち上記ロックアップピストン側のドライブプレートと対向するドライブプレートには上記一対のドライブプレートのうち上記ロックアップピストン側のドライブプレートに向かう方向に延びるリターンスプリングが設けられ、上記一対のドライブプレートのうち上記ロックアップピストン側のドライブプレートは、上記リターンスプリングにより上記ロックアップピストン側に向けた推力が働くように構成されている請求項1記載のロックアップクラッチ付き流体伝動装置。
  6. 上記一対のドライブプレートのうち上記ロックアップピストン側のドライブプレート及び上記ロックアップピストンの押圧部の少なくとも一方に磁石を設け、上記一対のドライブプレートのうち上記ロックアップピストン側のドライブプレートは、上記磁石の磁力により上記ロックアップピストン側に向けた推力が働くように構成されている請求項1記載のロックアップクラッチ付き流体伝動装置。
  7. 上記一対のドライブプレートのうち上記ロックアップピストン側のドライブプレート及び上記ロックアップピストンの押圧部には、所定の距離以上離れないような互いの拘束手段が設けられ、上記一対のドライブプレートのうち上記ロックアップピストン側のドライブプレートは、この拘束手段により上記ロックアップピストン側に向けた推力が働くように構成されている請求項1記載のロックアップクラッチ付き流体伝動装置。
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