JP2005082024A - ブレーキホースの支持構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 マスタシリンダMに接続される第1のブレーキホース51と、左右のブレーキキャリパ21にそれぞれ接続される第2及び第3のブレーキホース52,53とをフロントフェンダ37上で結合する。これらブレーキホース51〜53間の結合は、フロントフェンダ37の右側面部37aに固定された3ウェイジョイントからなるホースジョイント54を介して行う。左側のブレーキキャリパー21に連なる第2のブレーキホースについては、フロントフェンダ37の頂部37cよりも車両後方側を右側面部37a側から他側面部37b側へ架け渡している。
【選択図】 図3
Description
この対策として、導風板を設けて走行風を吸気口やラジエータへ案内する方法もあるが、吸気効率や冷却効率は改善できるものの、部品点数及び重量の増加を招いてしまう。
また、ホースジョイントが固定されているボトムブリッジは、フロントフェンダから比較的離れた上方位置にあるため、第2及び第3のブレーキホースが長くなることによる重量の増加を招くという課題もある。
マスタシリンダ(例えば、後述する実施例におけるマスタシリンダM)に接続される第1のブレーキホース(例えば、後述する実施例における第1のブレーキホース51)と、左右のブレーキキャリパ(例えば、後述する実施例におけるブレーキキャリパ21)にそれぞれ接続される第2及び第3のブレーキホース(例えば、後述する実施例における第2のブレーキホース52,第3のブレーキホース53)とが、フロントフェンダ(例えば、後述する実施例におけるフロントフェンダ37)上で結合されていることを特徴とする。
このように構成することにより、吸気口やラジエータの前方を上下に通過するブレーキホースが第1のブレーキホースの1本だけとなり、第2及び第3のブレーキホースの2本が通過する場合に比して、吸気口やラジエータの前方を遮る通風阻害因子およびブレーキホースの引き回し量が減る。
また、このような通風阻害因子が減ることに伴い、導風板も不要になる。
さらに、前記第2のブレーキホース又は第3のブレーキホースは、前記フロントフェンダの頂部(例えば、後述する実施例における頂部37c)よりも車両後方側を一方の側面部側から他方の側面部(例えば、後述する実施例における左側面部37b)側へ架け渡されていてもよい。
これらの構成では、結合部から左右のブレーキキャリパーに向けてそれぞれ延出する第2及び第3のブレーキホースのいずれについても、吸気口やラジエータの前方を遮る通風阻害因子となることがない。
また、このような吸気効率および冷却効率の確保に伴い導風板も不要になるので、部品点数や重量の増加を招来しないだけでなく、外観品質の向上をもたらすこともできる。
なお、以下の説明において、前側とは車両(本実施例では、自動二輪車)の前進方向であり、後側とは車両が後退する方向をいうものとする。さらに、右側及び左側とは車両が前進する方向に向かって右側及び左側をいうものとする。
リアフォーク8のピボット軸近傍には、リアクッションユニット10の上端が取り付けられている。リアクッションユニット10の下端はメインフレーム12の下部にリンク機構11を介して取り付けられており、後輪7及びリアフォーク8を介して車体に衝撃が加わらないように衝撃を吸収することが可能になっている。
燃料タンク14の後方には運転者用のシート16及び後部搭乗者用のピリオンシート17が各々シートレール13に支持されている。また、メインフレーム12のピボット部9の後部には運転者用のステップ18が取り付けられ、シートレール13の下部には後部搭乗者用のステップ19が取り付けられている。
なお、後輪7の右側には、前輪2のフロントブレーキ装置23と同様の構成を有するリアブレーキ装置(図示略)が設けられている。
フロントブレーキ装置23及びその関連の構成については、後述する。
車体フレーム5の左側下部には格納可能なサイドスタンド29が配設され、自動二輪車1をその車体が左側に傾斜した起立状態で支持することが可能になっている。
シリンダ本体30の後部には、各気筒に対応するスロットルボディ32が接続され、各スロットルボディ32はメインフレーム12と燃料タンク14との間に配置されたエアクリーナケース33に接続されている。このエアクリーナケース33に、吸気口(図示略)からの吸入エアが導入される。
排気管34は、シリンダ本体30の前壁から下方に向かって湾曲し、クランクケース31の下方を通過した後にピボット部9の後方で上方に向かって屈曲してシートレール13に支持されたサイレンサ35に接続されている。排気管34の前方には、ラジエータ36がシリンダ本体30と同様やや前傾した姿勢で配設されている。
ラジエータ36は、その前面側が凹状に湾曲したラウンド型であるとともに、上下方向でシリンダ本体30の上部からクランクケース31の下部に渡るように設けられている。ラジエータ36の上部背面側には、左右一対のラジエータファン39が取り付けられている。
トップブリッジ4a及びボトムブリッジ4bの各左右方向中央部にはステアリングステム6aが固定され、このステアリングステム6aがヘッドパイプ6に操舵可能に枢支されている。トップブリッジ4aにはハンドル20が取付けられ、右側のハンドル20にフロントブレーキ装置23を作動させるためのマスタシリンダMが取付けられている。
ロアケース3bの下端部には、前輪2を支持するフロントアクスル41の両端部が固定されている。フロントアクスル41には、左右一対のボールベアリング42を介して前輪2のハブ2aが支承されている。
ブレーキキャリパ21は、ブレーキロータ22の両側面に対向配置される一対のブレーキパッド44と、これらブレーキパッド44をブレーキロータ22に圧接させるピストン45と、これらピストン45をそれぞれ収容するホイールシリンダ46とを備えて構成されている。
なお、第1〜第3のブレーキホース51〜53は、可撓性材料で構成されている。
第1のブレーキホース51のうち、クランパ61とホースジョイン接続端側との間、すなわち、ボトムブリッジ4bとフロントフェンダ37の右側面部37aとの間は、図2に示すように、車両後方側に一旦屈曲させられた後、車両前方側に曲げ戻されている。これは、前輪2のクッションストロークに対応して、ホース長に余裕を持たせるためである。
また、図2に示す左側面視において、クランパ62を境にして第2のブレーキホース52のブレーキキャリパー21側の部分は、架渡し部52a側の部分に対して略90°屈曲させられている。これにより、クランパ62と左側のブレーキキャリパ21との間の部分は略直線的に延びることになり、この間のホース長は略最短になっている。
図3に示すように、ホースジョイント54から右側のブレーキキャリパ21へ連なる第3のブレーキホース53は、その両端部において、ホースジョイント54及び右側のブレーキキャリパ21にそれぞれ支持されている。
ジョイント本体55の周壁には、その周方向に間隔をおいて並ぶ第1,第2及び第3の接続部54a,54b,54cが設けられており、これら各接続部54a,54b,54cに第1,第2及び第3のブレーキホース51,52,53がこの順に接続されている。
これら第1〜第3の接続部54a〜54cは、図6に示すように、第1のブレーキホース51と第2のブレーキホース52とのなす角αが35°、第2のブレーキホース52と第3のブレーキホース53とのなす角βが85°、第1のブレーキホース51と第3のブレーキホース53とのなす角γが115°となるように、ブレーキホース接続側の端部が屈曲形成されている。
したがって、吸気口やラジエータ36の前方を上下に通過するブレーキホースが第1のブレーキホース51の1本だけとなり、第2及び第3のブレーキホース52,53の2本が通過する場合に比して、吸気口やラジエータ36の前方を遮る通風阻害因子およびブレーキホースの引き回し量が少なくなっている。
よって、重量の増加を招くことなく、十分な吸気効率および冷却効率を確保することができる。また、このような吸気効率および冷却効率の確保に伴い導風板も不要になるので、部品点数や重量の増加を招来しないだけでなく、外観品質の向上をもたらすこともできる。
よって、ホースジョイント54から左右のブレーキキャリパー21に向けてそれぞれ延出する第2及び第3のブレーキホース52,53のいずれについても、吸気口やラジエータ36の前方を遮る通風阻害因子となることはなく、吸気効率および冷却効率の確保をより確実なものとすることができる。
これにより、第3のブレーキホース53については、ホースジョイント54から右側のブレーキキャリパ21までの間を大きく屈曲させる必要がなくなり、ホース長が冗長となることによる重量増加を有効に回避することができる。
これにより、第2のブレーキホース52においても、架渡し部52aにおけるホース長を略最短にし得るので、ホース長が冗長になることによる重量増加を有効に回避することができる。
37 フロントフェンダ
37a 右側面部(側面部近傍)
37b 左側面部(他方の側面部)
37c 頂部
51 第1のブレーキホース
52 第2のブレーキホース
52a 架渡し部
53 第3のブレーキホース
54 ホースジョイント(結合部)
M マスタシリンダ
Claims (3)
- マスタシリンダからブレーキキャリパまでのブレーキホースを車両に支持する構造において、
マスタシリンダに接続される第1のブレーキホースと、左右のブレーキキャリパにそれぞれ接続される第2及び第3のブレーキホースとが、フロントフェンダ上で結合されていることを特徴とするブレーキホースの支持構造。 - 前記各ブレーキホースの結合部が前記フロントフェンダの側面部近傍に設けられていることを特徴とする請求項1記載のブレーキホースの支持構造。
- 前記第2のブレーキホース又は第3のブレーキホースが、前記フロントフェンダの頂部よりも車両後方側を一方の側面部側から他方の側面部側へ架け渡されていることを特徴とする請求項2記載のブレーキホースの支持構造。
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