JP2011073590A - 鞍乗型車両の車体フレーム構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】エアクリーナの容量を増加することができると共に、車体フレームの曲げ剛性を向上することができる鞍乗型車両の車体フレーム構造を提供する。
【解決手段】ヘッドパイプ12から後方に延びる左右一対のメインフレーム13と、左右一対のメインフレーム13の下方に配置されるエンジン40と、エンジン40の上方且つ左右一対のメインフレーム13間に配置される燃料タンク25と、左右一対のメインフレーム13の前部から下方に延び、エンジン40を支持する左右一対のエンジンハンガー14と、左右一対のエンジンハンガー14間を車幅方向に連結するクロスメンバ61と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、鞍乗型車両の車体フレーム構造に関する。
従来の鞍乗型車両の車体フレーム構造として、車体フレームの前部フレームを、ヘッドパイプと、ヘッドパイプから後下りに延びる左右一対のメインフレームと、左右一対のメインフレームの後端間を連結するブラケットと、左右一対のメインフレームの前部間を連結するクロスメンバと、から構成するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
従来の他の鞍乗型車両の車体フレーム構造として、車体フレームを、ヘッドパイプと、前端がヘッドパイプに溶着され、後端が左右の上パイプの中央部に溶着される左右の下パイプと、前端が左右の下パイプの後部に溶着され、後端が左右の上パイプの後部に溶着される左右の後パイプと、前端が左右の下パイプの前部に溶着され、3本のブリッジパイプにより車幅方向に連結される左右の上パイプと、前端がヘッドパイプに溶着され、後端が中央のブリッジパイプに溶着される上部連結パイプと、左右の下パイプの後部に溶着されるブラケットと、から構成するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−71975号公報 実公昭63−38155号公報
ところで、上記特許文献1に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造では、クロスメンバにより車体フレームの曲げ剛性を向上することはできるものの、左右一対のメインフレームの前部間にクロスメンバが設けられているため、エアクリーナ容量の増加が困難であった。
また、上記特許文献2に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造では、車体フレームにブリッジパイプ及び上部連結パイプが設けられているため、エアクリーナ容量の増加が困難であった。
本発明は、かかる事情を考慮したものであり、その目的は、エアクリーナの容量を増加することができると共に、車体フレームの曲げ剛性を向上することができる鞍乗型車両の車体フレーム構造を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ヘッドパイプから後方に延びる左右一対のメインフレームと、左右一対のメインフレームの下方に配置されるエンジンと、エンジンの上方且つ左右一対のメインフレーム間に配置される燃料タンクと、左右一対のメインフレームの前部から下方に延び、エンジンを支持する左右一対のエンジンハンガーと、を備える鞍乗型車両の車体フレーム構造において、左右一対のエンジンハンガー間を車幅方向に連結するクロスメンバを備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、クロスメンバは、メインフレームとエンジンハンガーとの結合部の近傍に配置されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、メインフレームに吸気系のダクトを接続するための接続穴が設けられており、クロスメンバは、接続穴の下方又は下方且つ後方に配置されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明の構成に加えて、クロスメンバは、接続穴の後方、且つ左右一対のメインフレームの車幅方向最大幅の部分より前方に配置されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明の構成に加えて、エンジンハンガーに穴が設けられており、クロスメンバは、穴の上方又は上方且つ前方に配置されることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、エンジンから延びる吸気通路を、エンジンの上方に配置されるエアクリーナに接続し、エアクリーナの前部をクロスメンバの上方まで延出したことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、クロスメンバは、エンジンの上端部よりも低い位置に配置されることを特徴とする。
請求項1に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造によれば、ヘッドパイプから後方に延びる左右一対のメインフレームと、左右一対のメインフレームの前部から下方に延び、エンジンを支持する左右一対のエンジンハンガーと、左右一対のエンジンハンガー間を車幅方向に連結するクロスメンバを備えるため、左右一対のメインフレーム間の空間を利用することができ、エアクリーナの容量を増加することができる。また、左右一対のエンジンハンガー間をクロスメンバで連結するので、車体フレームの曲げ剛性を向上することができる。これにより、特に、車両制動時における左右一対のメインフレームの車幅方向への変異を抑えることができるので、制動フィーリングを向上することができる。
請求項2に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造によれば、クロスメンバは、メインフレームとエンジンハンガーとの結合部の近傍に配置されるため、左右一対のメインフレームの車幅方向への変異を効果的に抑えることができる。
請求項3に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造によれば、メインフレームに吸気系のダクトを接続するための接続穴が設けられ、クロスメンバが接続穴の下方又は下方且つ後方に配置されるため、接続穴を設けることにより低くなったメインフレームの剛性を効果的に高くすることができる。
請求項4に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造によれば、クロスメンバが接続穴の後方、且つ左右一対のメインフレームの車幅方向最大幅の部分より前方に配置されるため、接続穴を設けることにより低くなったメインフレームの剛性を効果的に高くすることができる。
請求項5に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造によれば、エンジンハンガーに穴が設けられ、クロスメンバが穴の上方又は上方且つ前方に配置されるため、穴を設けることにより低くなったエンジンハンガーの剛性を効果的に高くすることができる。
請求項6に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造によれば、エンジンから延びる吸気通路を、エンジンの上方に配置されるエアクリーナに接続し、エアクリーナの前部をクロスメンバの上方まで延出したため、クロスメンバを下方に配置することにより形成される左右一対のメインフレーム間の空間を有効利用することができ、エアクリーナの容量を増加することができる。
請求項7に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造によれば、クロスメンバは、エンジンの上端部よりも低い位置に配置されるため、クロスメンバを下方に配置することにより形成される左右一対のメインフレーム間の空間を有効利用して、エアクリーナの容量を増加することができる。また、エアクリーナを下方に配置することができるので、車体重心を下げることができ、車両のマスの集中化を図ることができる。さらに、エンジンの振動をエンジンハンガーから近い位置で抑制することができるので、車体フレーム全体に振動が伝達されてしまうのを抑制することができる。
本発明に係る鞍乗型車両の車体フレーム構造の一実施形態が採用された自動二輪車を説明するための左側面図である。 図1に示す車体フレームを前方且つ下方から見た斜視図である。 図2に示す車体フレームを後方且つ上方から見た斜視図である。 図2に示す車体フレームの平面図である。 図2に示す車体フレームの背面図である。
以下、本発明に係る鞍乗型車両の車体フレーム構造の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとし、以下の説明において、前後、左右、上下は、運転者から見た方向に従い、図面に車両の前方をFr、後方をRr、左側をL、右側をR、上方をU、下方をD、として示す。
本実施形態の鞍乗型車両である自動二輪車10は、図1に示すように、車体フレーム11を、前端に設けられるヘッドパイプ12と、ヘッドパイプ12から後方且つ下方に延びる左右一対のメインフレーム13と、左右一対のメインフレーム13の前部下面から下方に延びる左右一対のエンジンハンガー14と、左右一対のメインフレーム13の後端部に連結され下方に延びる左右一対のピボットプレート15と、左右一対のピボットプレート15の上部に連結され後方且つ上方に延びる左右一対のシートレール16と、左右一対のピボットプレート15の上部に連結され後方且つ上方に延び、その後端部がシートレール16の後端部と連結される左右一対のサブフレーム17と、から構成し、エンジンハンガー14及びピボットプレート15に、左右一対のメインフレーム13の下方に配置されるエンジン40が取り付けられる。
また、自動二輪車10は、ヘッドパイプ12に操向自在に支持されるフロントフォーク21と、フロントフォーク21の下端部に回転可能に支持される前輪WFと、フロントフォーク21の上端部に取り付けられる操舵用のハンドル22と、ピボットプレート15に揺動可能に支持されるスイングアーム23と、スイングアーム23の後端部に回転可能に支持される後輪WRと、スイングアーム23とピボットプレート15との間に設けられる後輪懸架装置24と、エンジン40の上方且つ左右一対のメインフレーム13間に配置される燃料タンク25と、左右一対のシートレール16に取り付けられるシートカウル26と、シートカウル26上に設けられる運転者シート27と、を備える。なお、図1中の符号31はフロントカウル、32はフロントサイドカウル、33はアンダーカウル、34はフロントフェンダ、35はリヤフェンダである。
エンジン40は、図1に示すように、その外殻は、主に、クランクケース41と、クランクケース41の前方上端部に取り付けられるシリンダブロック42と、シリンダブロック42の上端部に取り付けられるシリンダヘッド43と、シリンダヘッド43の上端部に取り付けられるシリンダヘッドカバー44と、クランクケース41の左側面に取り付けられる発電機カバー45と、クランクケース41の右側面に取り付けられる不図示のクラッチカバーと、から構成される。
また、図1に示すように、シリンダヘッド43の後部に形成される不図示の吸気ポートには、スロットルボディ(吸気通路)51を介してエアクリーナ52が接続される。また、シリンダヘッド43の前部に形成される不図示の排気ポートには、排気管53を介してマフラー54が接続される。
また、本実施形態では、図2〜図5に示すように、車体フレーム11は、左右一対のエンジンハンガー14間を車幅方向に連結する第1クロスメンバ61と、左右一対のピボットプレート15の上部間を車幅方向に連結する第2クロスメンバ62と、左右一対のピボットプレート15の下端部間を車幅方向に連結する第3クロスメンバ63と、ヘッドパイプ12周りを補強すべく、ヘッドパイプ12の後側、左右一対のメインフレーム13の前部内側、及び左右一対のエンジンハンガー14の前部内側に結合されるガセット64と、を備える。
そして、本実施形態では、図2〜図5に示すように、第1クロスメンバ61は、メインフレーム13とエンジンハンガー14との結合部65の近傍に配置される。
また、本実施形態では、図2〜図5に示すように、左右一対のメインフレーム13の前部に、エアクリーナ52に空気を導くための不図示の吸気ダクトを接続するための接続穴13aがそれぞれ形成されており、第1クロスメンバ61は、この接続穴13aの下方且つ後方に配置される。さらに、第1クロスメンバ61は、接続穴13aの後方、且つ左右一対のメインフレーム13の車幅方向最大幅の部分を通る車幅方向線X(図4参照)より前方に配置される。
また、本実施形態では、図2及び図3に示すように、左右一対のエンジンハンガー14の略中央部に、軽量化のための穴14aがそれぞれ形成されており、第1クロスメンバ61は、この穴14aの上方且つ前方に配置される。
また、本実施形態では、図1に示すように、第1クロスメンバ61は、エンジン40のシリンダヘッドカバー44の上端部を通る車両前後方向線Yよりも低い位置に配置され、エアクリーナ52の前部52aは、第1クロスメンバ61の上方まで延出するように形成されている。
以上説明したように、本実施形態の車体フレーム構造によれば、ヘッドパイプ12から後方に延びる左右一対のメインフレーム13と、左右一対のメインフレーム13の前部から下方に延び、エンジン40を支持する左右一対のエンジンハンガー14と、左右一対のエンジンハンガー14間を車幅方向に連結する第1クロスメンバ61を備えるため、左右一対のメインフレーム13間の空間を利用することができ、エアクリーナ52の容量を増加することができる。また、左右一対のエンジンハンガー14間を第1クロスメンバ61で連結するので、車体フレーム11の曲げ剛性を向上することができる。これにより、特に、車両制動時における左右一対のメインフレーム13の車幅方向への変異を抑えることができるので、制動フィーリングを向上することができる。
また、本実施形態の車体フレーム構造によれば、第1クロスメンバ61は、メインフレーム13とエンジンハンガー14との結合部65の近傍に配置されるため、左右一対のメインフレーム13の車幅方向への変異を効果的に抑えることができる。
また、本実施形態の車体フレーム構造によれば、メインフレーム13に吸気系のダクトを接続するための接続穴13aが設けられ、第1クロスメンバ61が接続穴13aの下方且つ後方に配置されるため、接続穴13aを設けることにより低くなったメインフレーム13の剛性を効果的に高くすることができる。
また、本実施形態の車体フレーム構造によれば、第1クロスメンバ61が、接続穴13aの後方、且つ左右一対のメインフレーム13の車幅方向最大幅の部分を通る車幅方向線Xより前方に配置されるため、接続穴13aを設けることにより低くなったメインフレーム13の剛性を効果的に高くすることができる。
また、本実施形態の車体フレーム構造によれば、エンジンハンガー14に穴14aが設けられ、第1クロスメンバ61が穴14aの上方且つ前方に配置されるため、穴14aを設けることにより低くなったエンジンハンガー14の剛性を効果的に高くすることができる。
また、本実施形態の車体フレーム構造によれば、エアクリーナ52の前部52aを第1クロスメンバ61の上方まで延出したため、第1クロスメンバ61を下方に配置することにより形成される左右一対のメインフレーム13間の空間を有効利用することができ、エアクリーナ52の容量を増加することができる。
また、本実施形態の車体フレーム構造によれば、第1クロスメンバ61は、エンジン40のシリンダヘッドカバー44の上端部を通る車両前後方向線Yよりも低い位置に配置されるため、第1クロスメンバ61を下方に配置することにより形成される左右一対のメインフレーム13間の空間を有効利用して、エアクリーナ52の容量を増加することができる。また、エアクリーナ52を下方に配置することができるので、車体重心を下げることができ、車両10のマスの集中化を図ることができる。さらに、エンジン40の振動をエンジンハンガー14から近い位置で抑制することができるので、車体フレーム11全体に振動が伝達されてしまうのを抑制することができる。
10 自動二輪車(鞍乗型車両)
11 車体フレーム
12 ヘッドパイプ
13 メインフレーム
13a 接続穴
14 エンジンハンガー
14a 穴
25 燃料タンク
40 エンジン
51 スロットルボディ(吸気通路)
52 エアクリーナ
52a 前部
61 第1クロスメンバ
65 結合部
X 左右一対のメインフレームの車幅方向最大幅の部分を通る車幅方向線
Y エンジンの上端部を通る車両前後方向線

Claims (7)

  1. ヘッドパイプから後方に延びる左右一対のメインフレームと、
    前記左右一対のメインフレームの下方に配置されるエンジンと、
    前記エンジンの上方且つ前記左右一対のメインフレーム間に配置される燃料タンクと、
    前記左右一対のメインフレームの前部から下方に延び、前記エンジンを支持する左右一対のエンジンハンガーと、を備える鞍乗型車両の車体フレーム構造において、
    前記左右一対のエンジンハンガー間を車幅方向に連結するクロスメンバを備えることを特徴とする鞍乗型車両の車体フレーム構造。
  2. 前記クロスメンバは、前記メインフレームと前記エンジンハンガーとの結合部の近傍に配置されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造。
  3. 前記メインフレームに吸気系のダクトを接続するための接続穴が設けられており、
    前記クロスメンバは、前記接続穴の下方又は下方且つ後方に配置されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造。
  4. 前記クロスメンバは、前記接続穴の後方、且つ前記左右一対のメインフレームの車幅方向最大幅の部分より前方に配置されることを特徴とする請求項3に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造。
  5. 前記エンジンハンガーに穴が設けられており、
    前記クロスメンバは、前記穴の上方又は上方且つ前方に配置されることを特徴とする請求項4に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造。
  6. 前記エンジンから延びる吸気通路を、前記エンジンの上方に配置されるエアクリーナに接続し、前記エアクリーナの前部を前記クロスメンバの上方まで延出したことを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造。
  7. 前記クロスメンバは、前記エンジンの上端部よりも低い位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造。
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