JP2005075055A - 車両用空気圧縮装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 列車の車両に設けられた1ユニットの空気圧縮装置を、互いに並列接続された複数台の空気圧縮機1及び各空気圧縮機に共通に設けられ潤滑油を分離するオイルセパレータ3と、分離された潤滑油を冷却して上記各空気圧縮機に戻すオイルクーラ5と、上記オイルセパレータからの吐出空気を除湿する除湿機器6,7とを含む周辺機器によって構成すると共に、上記各空気圧縮機にそれぞれ独立した電気制御回路と保護装置とを設け、上記各空気圧縮機に異常が発生した場合に、異常の発生した空気圧縮機のみを切り離し、他の空気圧縮機の運転を継続し得るようにした方法。
【選択図】 図2
Description
また、車両用空気圧縮装置の運転制御は、空気圧縮機から吐出された圧縮空気を収容する空気だめを車両に設けておき、この空気だめの圧力を適宜のセンサで検知して、空気だめの圧力が所定の下限値以下になった時に、空気圧縮機に運転指令を出して上記空気だめの圧力を上昇させ、空気だめの圧力が所定の上限値になった時に、運転停止指令を出して空気圧縮機を停止させる状態を繰り返し行なうものであった。(例えば特許文献1参照)
そのような運転状態かつ、低外気温度・高湿度条件下では空気圧縮機の停止時に空気中に含まれる水分が油だめ内で凝縮し、圧縮機運転時にもそれほど温度が上がらないため、水分を蒸発させることができず、多量の水分が油だめ内に蓄積される結果、水分と油が攪拌されると油が白濁して乳化現象が発生し、金属摩耗粉と化学反応を起こして金属石鹸を生成し、油がヘドロ化して潤滑性能を低下させるという問題点もあった。
また、空気圧縮機の運転台数制御を行なうことにより、空気圧縮機の稼働率を上げて潤滑油の温度をある程度高温に保つことができるため、潤滑油の乳化を防止し、潤滑性能の低下を防止することができる。
以下、この発明の実施の形態1を図にもとづいて説明する。図1は、実施の形態1の構成を示すブロック図である。
この図に示すように、車両用空気圧縮装置10は、主要な構成要素として複数台の空気圧縮機1A、1B、1Cが並列接続された空気圧縮機1と、上記各空気圧縮機の空気吸入部(図示せず)に共通に設けられたエアフィルタ2と、上記各空気圧縮機に共通に設けられ、潤滑油を分離するオイルセパレータ3と、オイルセパレータ3によって分離された潤滑油を浄化するオイルフィルタ4と、オイルフィルタ4によって浄化された潤滑油を冷却して各空気圧縮機1A、1B、1Cに戻すオイルクーラ5と、上記オイルセパレータ3からの吐出空気の温度を外気温度+10℃程度に冷却するアフタークーラ6と、アフタークーラ6と共に除湿機器を構成し、アフタークーラ6で冷却された空気を除湿して図示しない空気だめに供給する除湿器7を有する。なお、空気圧縮機は1ユニット分の吐出空気容量を複数台の空気圧縮機で分担するもので、図1では3台で分担する場合を示している。また、各空気圧縮機1A、1B、1Cは、図示していないが、それぞれに独立した電気制御回路と、サーマルリレー等の保護装置が設けられている。
ステップS1で複数台の空気圧縮機1A、1B、1Cに運転指令が与えられ、ステップS2で運転開始となる。今、仮に、ステップS3で複数台の空気圧縮機のうちの1台1Aに潤滑油不良等による軸ロックが発生したとすると、ステップS4で当該空気圧縮機1Aに過電流が発生する。ステップS5で空気圧縮機1Aの電気制御回路あるいはサーマルリレー等によって過電流が検出され、電気制御回路では図示しないノーヒューズブレーカ(NFB)が動作し、ステップS6において故障した空気圧縮機1Aのみが切り離され運転が停止する。この場合、その他の空気圧縮機1B、1CはステップS7で示すように、運転を継続するため、ステップS8で空気だめの圧力が通常よりは長い時間を要するが上昇し、ステップS9で所定の上限値に達すると、空気圧縮機1B、1Cは停止し、ステップS10で空気だめの圧力は正常値に保持される。
次に、この発明の実施の形態2を図にもとづいて説明する。図3は、実施の形態2による各空気圧縮機の順序起動による起動電流の大きさを示す概略図である。
この実施の形態では、複数台の空気圧縮機1A、1B、1Cの起動に際して同時起動を行なわず、各空気圧縮機を1台ずつ適宜の時間間隔を介して順次起動することにより起動電流のピーク値を規制しようとするものである。
図3において、横軸は時間を示し、縦軸は電流を示す。
この結果、3台の空気圧縮機を同時に起動する場合に比して起動電流のピークを大幅に小さくすることができる。
次に、この発明の実施の形態3を図にもとづいて説明する。図5は、実施の形態3の構成を示すブロック図である。
この実施の形態は、空気圧縮機1によって圧縮した空気を車両に設けられた空気だめ20に収容し、空気ばねやブレーキ用として使用する一方、圧力センサ21によって空気だめ20の空気圧を検知し、空気圧が所定の下限値になると空気圧縮機の制御装置22を経て空気圧縮機1に動作指令22Aを与えて空気圧縮機1を運転し、空気だめ20の圧力が所定の上限値になると、圧力センサ21がこれを検知し、制御装置22から動作指令22Aを与えて空気圧縮機1を停止させるものである。
この図に示すように、時点T1で空気だめ20の圧力が所定の下限値になると、複数台の空気圧縮機1A、1B、1Cが全て運転されるため、空気だめ20の圧力が上昇する。
時点T2において、空気だめ20の圧力が下限値より高い所定の値になった時、例えば空気圧縮機1Aを停止させて2台の運転とし、時点T3において、更に空気だめ20の圧力が上昇し、所定のレベルに達すると、ここで例えば空気圧縮機1Bをも停止させて1台のみの運転とする。そして、時点T4で空気だめの圧力が所定の上限値になると、空気圧縮機1Cも停止し、全ての空気圧縮機の運転を停止する。以後、この運転パターンを繰り返すことになる。
なお、空気圧縮機の運転台数制御は、空気だめ20の圧力レベルによって制御する他、空気の消費量(空気だめの圧力の変化速度)に応じて制御するようにしてもよい。
この場合には、空気の消費量をセンサ等で検知し、空気消費量が多い場合には、空気圧縮機の運転台数を増やし、空気消費量が少ない場合には、空気圧縮機の運転台数を減らすようにする。
このように、運転台数を制御して容量制御を行なうことにより、空気圧縮機の稼働率を上昇させることができる他、全台数の運転時間を減らすことにより、空気圧縮装置の低騒音、低振動化を図ることができる。
2 エアフィルタ
3 オイルセパレータ
4 オイルフィルタ
5 オイルクーラ
6 アフタークーラ
7 除湿器
10 車両用空気圧縮装置。
Claims (4)
- 列車の車両に設けられた1ユニットの空気圧縮装置を、互いに並列接続された複数台の空気圧縮機及び各空気圧縮機に共通に設けられ潤滑油を分離するオイルセパレータと、分離された潤滑油を冷却して上記各空気圧縮機に戻すオイルクーラと、上記オイルセパレータからの吐出空気を除湿する除湿機器とを含む周辺機器によって構成すると共に、上記各空気圧縮機にそれぞれ独立した電気制御回路と保護装置とを設け、上記各空気圧縮機に異常が発生した場合に、異常の発生した空気圧縮機のみを切り離し、他の空気圧縮機の運転を継続し得るようにしたことを特徴とする車両用空気圧縮装置の制御方法。
- 上記複数台の空気圧縮機は、順次起動されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の車両用空気圧縮装置の制御方法。
- 上記各空気圧縮機から吐出された吐出空気を収容する空気だめと、この空気だめの圧力を検知するセンサとを上記車両に設け、上記センサによって検知された上記空気だめの圧力が所定の下限値になった時、上記複数台の空気圧縮機の全てを運転し、上記空気だめの圧力が上記下限値より高い所定の値になった時、上記空気圧縮機の運転台数を所定数に減らし、上記空気だめの圧力が所定の上限値になった時、運転中の空気圧縮機を停止させるようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の車両用空気圧縮装置の制御方法。
- 上記空気だめの圧力が下限値より高い所定の値になった時、上記空気圧縮機の運転台数を所定数に減らす制御は、必要に応じて複数回行なわれることを特徴とする請求項3記載の車両用空気圧縮装置の制御方法。
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