JP2000337265A - 空気圧縮機の制御装置 - Google Patents

空気圧縮機の制御装置

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JP2000337265A
JP2000337265A JP11143407A JP14340799A JP2000337265A JP 2000337265 A JP2000337265 A JP 2000337265A JP 11143407 A JP11143407 A JP 11143407A JP 14340799 A JP14340799 A JP 14340799A JP 2000337265 A JP2000337265 A JP 2000337265A
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pressure
compressors
air compressor
operated
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JP11143407A
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Hiroaki Fukushita
宏明 福下
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Nabco Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気圧縮機内の潤滑油の乳化を防止するとと
もに、運転可能状態とされた空気圧縮機の適正な稼働率
を確保する。 【解決手段】 切換装置110により、2台の空気圧縮
機CM1及びCM2のうち一方のみを運転可能にする状
態と、他方のみを運転可能にする状態と、両方を同時に
運転可能にする状態とを、選択的に切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として鉄道車両
に搭載される空気圧縮機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開平8−216872号公報
に記載された従来の空気圧縮機の制御装置では、列車の
空圧機器に圧縮空気を供給する元空気タンクが2室によ
り構成されており、それぞれの室に対応して設けられた
空気圧縮機から圧縮空気が蓄圧される。通常、これら2
台の空気圧縮機は、圧縮空気の消費に応じて交互に運転
される。このような交互の運転により、騒音や振動を軽
減することができる。なお、長期間運転が停止されてい
た後のいわゆる「初込め」時には、元空気タンク内の空
気圧力は、ほぼ0に近い値まで低下しているので、この
ような場合にのみ、2台の空気圧縮機が同時に運転され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の空
気圧縮機の制御装置を、通勤列車として用いられる車両
に搭載する場合には、通勤ラッシュ時の圧縮空気の消費
量が、平常時に比べて著しく多いことを考慮して、2台
の空気圧縮機の能力、及び、元空気タンクの容量を十分
に大きくする必要がある。ところが、逆に、圧縮空気の
消費量が少ないときには、空気圧縮機の能力に比して仕
事量が少なくなり、ごく短時間の運転で消費量分の補給
ができる。しかも、2台の空気圧縮機が交互に運転され
る構成であるため、1台の稼働率は低くなる。この結
果、空気圧縮機のクランク室内の温度が低くなり、ピス
トンリングの部分から漏洩した圧縮空気中の水蒸気が、
クランク室内で凝結して水になる。一方、稼働率は低く
ても、運転される以上は、空気圧縮機の中に圧縮空気が
残っており、しかも、この圧縮空気は、運転されるごと
に大気中の新たな水蒸気を取り込んでいる。従って、圧
縮空気中の水蒸気がクランク室内で凝結して水になると
いう過程が繰り返され、クランク室内に水がたまる。こ
の水が潤滑油に混入することにより潤滑油が乳化する。
潤滑油の乳化は空気圧縮機内に錆を発生させ、機械効率
を低下させる(最悪の場合、空気圧縮機内部部品の破損
を招く。)。
【0004】上記のような従来の問題点に鑑み、本発明
は、空気圧縮機内の潤滑油の乳化を防止するとともに、
運転可能状態とされた空気圧縮機の適正な稼働率を確保
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、空圧機器に接
続された元空気タンクに圧縮空気を蓄圧するための複数
の空気圧縮機を制御する空気圧縮機の制御装置におい
て、前記元空気タンクの空気圧力を検知し、検知した空
気圧力に応じて前記空気圧縮機の運転を制御する運転制
御手段と、前記複数の空気圧縮機のうち一部の空気圧縮
機のみを運転可能にする状態と、全部を同時に運転可能
にする状態とを、選択的に切り換える運転切換手段とを
備えたものである(請求項1)。このように構成された
空気圧縮機の制御装置においては、運転切換手段によ
り、複数の空気圧縮機のうち一部の空気圧縮機のみを運
転可能とするか、又は、全部を同時に運転可能としてお
き、運転制御手段が、検知した空気圧力に応じて運転可
能な空気圧縮機の運転を制御する。一部の空気圧縮機の
みを運転可能とすれば、当該空気圧縮機の稼働率が高ま
り、クランク室内の温度を一定値以上に維持することが
できる。また、全部を運転可能とすることにより、通勤
ラッシュ時等、圧縮空気の消費量が増大する場合に、全
部の空気圧縮機によって負荷を分担することができる。
【0006】上記制御装置(請求項1)において、運転
制御手段は、元空気タンク内の空気圧力が、圧力込め初
期値相当の低値である場合、全部の空気圧縮機を運転可
能にするものであってもよい(請求項2)。このような
制御装置では、長期間停止後のいわゆる「初込め」の場
合等に、全部の空気圧縮機が運転される。
【0007】上記制御装置(請求項1)において、空気
圧縮機は2台設けられており、運転切換手段は、2台の
空気圧縮機のうち一方のみを運転可能にする状態と、他
方のみを運転可能にする状態と、両方を同時に運転可能
にする状態とを、選択的に切り換えるものであってもよ
い(請求項3)。この場合、3つの状態をまんべんなく
選択することにより、2台の空気圧縮機の平均稼働率を
均等にすることができる。
【0008】上記制御装置(請求項1又は3)におい
て、運転切換手段は手動の切換スイッチを有し、この切
換スイッチは鉄道車両の運転席に設置されるものであっ
てもよい(請求項4)。この場合、運転士の操作によ
り、運転可能とする空気圧縮機が選択できるので、運転
状況に合わせて操作することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、鉄道車両に搭載された、
本発明の一実施形態による空気圧縮機の制御装置を示す
回路図である。図中、白抜きの接続線路部分は空気回路
を示し、それ以外の接続線路部分は電気回路を示してい
る。本構成は、列車を構成する複数の車両のうち、特定
の2車両(以下、車両M1及びM6と称する。)に空気
圧縮機の制御装置を設けた例である。車両M1には、運
転席が設けられている。
【0010】図において、車両M1には、空気圧縮機
(電動機を含む。)CM1、この空気圧縮機CM1に接
続された除湿装置101、除湿装置101を介して空気
圧縮機CM1に接続された元空気タンク102、元空気
タンク102と連通した調圧器103、及び、元空気タ
ンク102の2次側に接続され、各車両に引通された圧
縮空気の主流路であるMR管104が設けられている。
MR管104には、列車の空圧機器(空気ブレーキ装
置、戸開閉装置等)が接続されている。また、圧力スイ
ッチ105は、MR管104と連通している(接続管路
部の図示略)。なお、空気圧縮機CM1と元空気タンク
102との間には逆止弁(図示せず)が挿入されてお
り、元空気タンク102から空気圧縮機CM1側への逆
流が防止されている。
【0011】上記調圧器103は、元空気タンク102
の空気圧力を検知し、検知した空気圧力に応じて空気圧
縮機CM1及び除湿装置101の運転を制御する機能を
有するものである。具体的には、調圧器103の内部
に、元空気タンク102に蓄圧された圧縮空気の圧力を
検知する圧力検知スイッチが設けられており、この圧力
検知スイッチの接点が電気回路に直列に挿入されてい
る。当該接点は、元空気タンク102の空気圧力が所定
の圧力下限値まで下降したときに閉じ、かつ、所定の圧
力上限値まで上昇したとき開く、ヒステリシス特性を有
する接点である。以下、この接点が閉じることを「調圧
器がオンになる」といい、この接点が開くことを「調圧
器がオフになる」という。
【0012】一方、車両M6にも同様に、空気圧縮機C
M2、除湿装置201、元空気タンク202、調圧器2
03が設けられ、MR管104が引通されている。車両
M1の元空気タンク102と車両M6の元空気タンク2
02とは、MR管104を介して2次側で互いに連通し
ている。従って、元空気タンク102及び202の各空
気圧力は相等しいものとなる。なお、上記圧力スイッチ
105の接点は、MR管104を介して検知される元空
気タンク102及び202の空気圧力が圧力込め初期値
相当の低値である場合に閉路し、列車の通常運行時には
開路している。
【0013】車両M1において、空気圧縮機CM1に
は、ブレーカ106、電磁接触器CMK1及びサーマル
リレー107を介して、3相交流電圧(550V)が供
給される。車両M6においても同様に、ブレーカ20
6、電磁接触器CMK2及びサーマルリレー207を介
して、3相交流電圧(550V)が空気圧縮機CM2に
供給される。
【0014】一方、制御回路に関しては、車両M1にお
いてDC100Vが供給される制御回路用ブレーカ10
8から調圧器103を経た電路L1と、車両M6におい
てDC100Vが供給される制御回路用ブレーカ208
から調圧器203を経た電路L2とが、同期線Ls(車
両間のジャンパ線等を含む。)を介して相互に接続され
ている。同期線Lsの途上には、同期切放しスイッチ1
09が設けられている。同期線Lsの存在により、同期
切放しスイッチ109が閉じている場合には、電路L1
とL2とが互いに接続されているので、制御電圧が車両
M1とM6とで共有される。そのため、調圧器103及
び203が共にオフにならなければ、電路L1及びL2
の電圧は失われない。従って、調圧器103及び203
は、それらが設置されている当該車両の空気圧縮機等の
運転を制御するのみならず、他方の空気圧縮機等の運転
をも制御する(詳細後述)。上記同期線Lsは、空気圧
縮機CM1及びCM2の運転切換手段としての切換装置
(一点鎖線で囲んだ部分)110に接続されている。ま
た、電路L1及びL2は、それぞれ、起動スイッチ11
1及び211を介して、切換装置110に接続されてい
る。
【0015】切換装置110は、前述の圧力スイッチ1
05の他、主として、タイマー112、補助リレー11
3及び切換スイッチ114を備えており、図示のように
内部接続されている。上記圧力スイッチ105、タイマ
ー112及び補助リレー113のコイルは、互いに直列
に、同期線Lsと接地線Leとの間に設けられている。
ここで、タイマー112は、補助リレー113の励磁を
所定時間遅らせる作用を有する。上記切換スイッチ11
4は手動式であり、「M1」、「通常」及び「M6」の
3位置を有し、位置に応じて接点114a、114b、
114c及び114dが開閉される。すなわち、「M
1」位置では、接点114a及び114cが閉じて、そ
の他の接点は開いている。「通常」位置では、接点11
4a及び114dが閉じて、その他の接点は開いてい
る。「M6」位置では、接点114b及び114dが閉
じて、その他の接点は開いている。上記切換スイッチ1
14は、運転席に設けられており、運転士等が運転状況
に合わせて操作することにより、上記位置のいずれか1
つが選択される。
【0016】車両M1におけるサーマルリレー107の
接点、及び、これと直列に接続された電磁接触器CMK
1のコイルと除湿装置101のコイルとの並列体は、上
記切換装置110と接地線Leとの間に接続されてお
り、切換装置110によって選択された電路から制御電
圧の供給を受ける。同様に、車両M6におけるサーマル
リレー207の接点、及び、これと直列に接続された電
磁接触器CMK2のコイルと除湿装置201のコイルと
の並列体は、上記切換装置110と接地線Leとの間に
接続されており、切換装置110によって選択された電
路から制御電圧の供給を受ける。
【0017】次に、上記のように構成された空気圧縮機
の制御装置の動作について説明する。初期条件として、
制御回路用ブレーカ108、208、同期切放しスイッ
チ109は、いずれも閉の状態であるとする。また、切
換スイッチ114は「通常」位置であるとする。この
「通常」位置は、通勤ラッシュ時等の、圧縮空気の消費
量が多いときに選択される。まず、元空気タンク102
及び202の空気圧力が、既にある程度の圧力を維持し
ている状態(すなわち、初込めではない状態)の動作か
ら説明する。
【0018】上記の状態から、起動スイッチ111及び
211がオン(閉)操作されると、空気圧縮機CM1及
びCM2が共に運転可能な状態になる。ここで、圧縮空
気の消費により、調圧器103及び203の少なくとも
一方がオンになると、電路L1、L2及び同期線Lsに
DC100Vの電圧が印加される。これにより、車両M
1においては、起動スイッチ111、切換スイッチ11
4の接点114a及びサーマルリレー107の接点を介
して、電磁接触器CMK1及び除湿装置101の各コイ
ルが励磁される。従って、電磁接触器CMK1が閉路し
て、空気圧縮機CM1が運転される。また、除湿装置1
01が運転され、空気圧縮機CM1から吐出される圧縮
空気中の水分が低減される。除湿された圧縮空気は元空
気タンク102に込められる。
【0019】一方、車両M6においては、起動スイッチ
211、切換スイッチ114の接点114d及びサーマ
ルリレー207の接点を介して、電磁接触器CMK2及
び除湿装置201の各コイルが励磁される。従って、電
磁接触器CMK2が閉路して、空気圧縮機CM2が運転
される。また、除湿装置201が運転され、空気圧縮機
CM2から吐出される圧縮空気中の水分が低減される。
除湿された圧縮空気は元空気タンク202に込められ
る。元空気タンク102と202とは、MR管104を
介して互いに2次側で連通しているため、それぞれの空
気圧力は同値で上昇する。空気圧力が所定の上限値に達
して、調圧器103及び203が共にオフになると、空
気圧縮機CM1及びCM2並びに除湿装置101及び2
01は運転を停止する。
【0020】上記のような、切換スイッチ114が「通
常」位置の運転によれば、元空気タンク102及び20
2の空気圧力の低下により、2台の空気圧縮機CM1及
びCM2が同時に運転されるため、通勤ラッシュ時等の
大量に圧縮空気が消費される場合でも、迅速に圧縮空気
の補給を行うことができる。この場合、2台の空気圧縮
機CM1及びCM2の稼働率は同じであり、しかも2台
で負荷を分担することから1台あたりの稼働率が著しく
高くなることはない。なお、2台の空気圧縮機CM1及
びCM2が同時に運転されるが、これら2台は2車両に
分散配置されているため、1車両に2台の空気圧縮機を
設ける場合と比較して、車両M1又はM6あたりの騒音
や振動は低いレベルに抑えられる。
【0021】一方、初込めの場合にも、調圧器103及
び203の少なくとも一方がオンになることにより、上
記の場合と同様に2台の空気圧縮機CM1及びCM2の
運転が行われる。また、調圧器103及び203が共に
オフになることにより、運転が停止される。従って、2
つの元空気タンク102及び202に対して、迅速に圧
縮空気が込められる。なお、初込めの場合には空気圧力
が大幅に低下しているため、圧力スイッチ105が閉路
して、補助リレー113が動作可能な状態となるが、補
助リレー113の接点(図の左側の方)の接続先である
切換スイッチ114の接点114b及び114cが開い
ているので、補助リレー113の動作は空気圧縮機CM
1及びCM2の運転に無関係となる。
【0022】次に、切換スイッチ114が「M1」位置
である場合の動作について説明する。この「M1」位置
は、圧縮空気の消費量が少ないとき、又は比較的多湿な
季節や時間帯等の、圧縮空気中の水蒸気が凝結しやすい
場合に選択される。初期条件としては、上記「通常」位
置の場合と同様に、制御回路用ブレーカ108、20
8、同期切放しスイッチ109は、いずれも閉の状態で
あるとする。まず、元空気タンク102及び202の空
気圧力が、既にある程度の圧力を維持している状態(初
込めではない状態)の動作から説明する。
【0023】上記の状態から、起動スイッチ111及び
211がオン操作されると、空気圧縮機CM1のみが運
転可能な状態となる。圧縮空気の消費により、調圧器1
03及び203の少なくとも一方がオンになると、電路
L1、L2及び同期線LsにDC100Vの電圧が印加
される。これにより、車両M1においては、起動スイッ
チ111、切換スイッチ114の接点114a及びサー
マルリレー107の接点を介して、電磁接触器CMK1
及び除湿装置101の各コイルが励磁される。従って、
電磁接触器CMK1が閉路して、空気圧縮機CM1が運
転される。また、除湿装置101が運転され、空気圧縮
機CM1から吐出される圧縮空気中の水分が低減され
る。除湿された圧縮空気は元空気タンク102に込めら
れる。
【0024】一方、車両M6においては、起動スイッチ
211の接続先である切換スイッチ114の接点114
dが開いているため、電磁接触器CMK2及び除湿装置
201の各コイルは励磁されない。従って、空気圧縮機
CM2及び除湿装置201は運転されない。但し、車両
M1の空気圧縮機CM1及び除湿装置101が運転され
ることにより、MR管104を介して車両M6の元空気
タンク202にも、除湿された圧縮空気が込められ、元
空気タンク102及び202の空気圧力は同値で上昇す
る。空気圧力が所定の上限値に達して、調圧器103及
び203が共にオフになると、空気圧縮機CM1及び除
湿装置101は運転を停止する。
【0025】上記のような、切換スイッチ114が「M
1」位置の運転によれば、元空気タンク102及び20
2の空気圧力の低下により、1台の空気圧縮機CM1の
みが運転される。従って、圧縮空気の消費量が少ない場
合に、1台の空気圧縮機CM1に負荷が集中するので、
空気圧縮機CM1の稼働率の低下を抑制することができ
る。この結果、空気圧縮機CM1のクランク室内の温度
は一定値以上に維持され、水蒸気の凝結を防止すること
ができる。従って、潤滑油の乳化を防止することができ
る。一方、空気圧縮機CM2の稼働率は、上記運転状態
が続く限り0となるので、クランク室内の温度も低い値
を維持する。しかしながら、運転されなければ、水蒸気
を含んだ圧縮空気が繰り返し導入されることもないた
め、クランク室内に入り込む水分は無視できる程度にと
どまる。従って、空気圧縮機CM2においても、潤滑油
の乳化を防止することができる。
【0026】次に、上記「M1」位置において、初込め
の場合等、元空気タンク102及び202の空気圧力が
0に近いレベルにまで低下している場合の動作について
説明する。このような場合、圧力スイッチ105が閉路
して、タイマー112及び補助リレー113のコイルに
対して制御電圧が印加される。タイマー112は、電圧
印加直後には分担電圧が高く、所定時間後に分担電圧が
低下する過渡的な特性を有する。従って、補助リレー1
13のコイルは、圧力スイッチ105の閉路直後には充
分に励磁されず、閉路から所定時間経って初めて充分に
励磁される。従って、この所定時間の間に圧力スイッチ
105が開いた場合には、タイマー112がリセットさ
れ、補助リレー113は励磁されない。これにより、圧
力スイッチ105が接続されているMR管104の瞬間
的な圧力急低下の場合には、補助リレー113は動作し
ない。
【0027】一方、圧力スイッチ105が所定時間連続
して閉路した場合、補助リレー113が動作してその接
点(2個)が閉じる。このうち一方の接点(図の右側)
の閉路により、補助リレー113が自己保持される。ま
た、他方の接点(図の左側)の閉路により、その接続先
の切換スイッチ114において閉じている接点114c
を介して車両M6の電磁接触器CMK2及び除湿装置2
01の各コイルが励磁される。こうして、空気圧縮機C
M2及び除湿装置201が運転され、2台の空気圧縮機
CM1及びCM2による運転が行われる。従って、2つ
の元空気タンク102及び202に対して迅速に圧縮空
気が込められ、各空気圧力は同値で上昇する。空気圧力
が所定の上限値に達して、調圧器103及び203が共
にオフになると、空気圧縮機CM1,CM2及び除湿装
置101,201は運転を停止する。また、調圧器10
3及び203が共にオフになることにより、補助リレー
113の自己保持も解除される。
【0028】上記のようにして、切換スイッチ114が
「M1」位置であっても、初込め時で空気圧力が低い場
合や何らかの原因で空気圧力が急低下した場合に、本来
の稼働機である空気圧縮機CM1の運転の他に、空気圧
縮機CM2が運転されることにより、大量に圧縮空気を
提供して、迅速に初込め若しくは空気圧力の回復を行う
ことができる。
【0029】次に、切換スイッチ114が「M6」位置
である場合の動作について説明する。この「M6」位置
は、「M1」位置と同様の場合に選択される。初期条件
としては、上記「通常」位置及び「M1」位置の場合と
同様に、制御回路用ブレーカ108、208、同期切放
しスイッチ109は、いずれも閉の状態であるとする。
まず、元空気タンク102及び202の空気圧力が、既
にある程度の圧力を維持している状態(初込めではない
状態)の動作から説明する。
【0030】上記の状態から、起動スイッチ111及び
211がオン操作されると、空気圧縮機CM2が運転可
能な状態になる。圧縮空気の消費により、調圧器103
及び203の少なくとも一方がオンになると、電路L
1、L2及び同期線LsにDC100Vの電圧が印加さ
れる。これにより、車両M6においては、起動スイッチ
211、切換スイッチ114の接点114d及びサーマ
ルリレー207の接点を介して、電磁接触器CMK2及
び除湿装置201の各コイルが励磁される。従って、電
磁接触器CMK2が閉路して、空気圧縮機CM2が運転
される。また、除湿装置201が運転され、空気圧縮機
CM2から吐出される圧縮空気中の水分が低減される。
除湿された圧縮空気は元空気タンク202に込められ
る。
【0031】一方、車両M1においては、起動スイッチ
111の接続先である切換スイッチ114の接点114
aが開いているため、電磁接触器CMK1及び除湿装置
101の各コイルは励磁されない。従って、空気圧縮機
CM1及び除湿装置101は運転されない。但し、車両
M6の空気圧縮機CM2及び除湿装置201が運転され
ることにより、MR管104を介して車両M1の元空気
タンク102にも、除湿された圧縮空気が込められ、元
空気タンク102及び202の空気圧力は同値で上昇す
る。空気圧力が所定の上限値に達して、調圧器103及
び203が共にオフになると、空気圧縮機CM2及び除
湿装置201は運転を停止する。
【0032】上記のような、切換スイッチ114が「M
6」位置の運転によれば、元空気タンク102及び20
2の空気圧力の低下により、1台の空気圧縮機CM2の
みが運転される。従って、圧縮空気の消費量が少ない場
合に、1台の空気圧縮機CM2に負荷が集中するので、
空気圧縮機CM2の稼働率の低下を抑制することができ
る。この結果、空気圧縮機CM2のクランク室内の温度
は一定値以上に維持され、水蒸気の凝結を防止すること
ができる。従って、潤滑油の乳化を防止することができ
る。一方、空気圧縮機CM1の稼働率は、上記運転状態
が続く限り0となるので、クランク室内の温度も低い値
を維持する。しかしながら、運転されなければ、水蒸気
を含んだ圧縮空気が繰り返し導入されることもないた
め、クランク室内に入り込む水分は無視できる程度にと
どまる。従って、空気圧縮機CM1においても、潤滑油
の乳化を防止することができる。
【0033】次に、上記「M6」位置において、初込め
の場合等、元空気タンク102及び202の空気圧力が
0に近いレベルにまで低下している場合の動作について
説明する。このような場合、圧力スイッチ105が閉路
して、タイマー112及び補助リレー113のコイルに
対して制御電圧が印加される。圧力スイッチ105が所
定時間連続して閉路した場合、補助リレー113が動作
してその接点(2個)が閉じる。従って「M1」位置で
の動作と同様に、補助リレー113が自己保持されると
ともに、切換スイッチ114において閉じている接点1
14bを介して車両M1の電磁接触器CMK1及び除湿
装置101の各コイルが励磁される。こうして、空気圧
縮機CM1及び除湿装置101が運転され、2台の空気
圧縮機CM1及びCM2による運転が行われる。従っ
て、2つの元空気タンク102及び202に対して迅速
に圧縮空気が込められ、各空気圧力は同値で上昇する。
空気圧力が所定の上限値に達して、調圧器103及び2
03が共にオフになると、空気圧縮機CM1,CM2及
び除湿装置101,201は運転を停止する。また、調
圧器103及び203が共にオフになることにより、補
助リレー113の自己保持も解除される。
【0034】上記のようにして、切換スイッチ114が
「M6」位置であっても、初込め時で空気圧力が低い場
合や何らかの原因で空気圧力が急低下した場合に、本来
の稼働機である空気圧縮機CM2の運転の他に、空気圧
縮機CM1が運転されることにより、大量に圧縮空気を
提供して、迅速に初込め若しくは空気圧力の回復を行う
ことができる。
【0035】なお、運転士は、運転状況に合わせて「通
常」位置、「M1」位置、及び、「M6」位置の3つを
まんべんなく選択して使用することにより、2台の空気
圧縮機CM1及びCM2の平均稼働率を均等にすること
ができる。従って、2台の空気圧縮機CM1及びCM2
の寿命を均等に長くすることができる。
【0036】上記切換スイッチ114の各位置における
制御において、万一、調圧器103及び203の一方が
故障して、閉路しなくなった場合でも、同期線Lsの存
在により、他方の調圧器の側から制御電圧が供給され
る。従って、このような場合にも、空気圧縮機CM1及
びCM2の運転を確保することができる。なお、同期切
放しスイッチ109を開放した場合は、このような効果
が得られない。
【0037】なお、上記実施形態では、2つの車両M1
及びM6に分配するように空気圧縮機の制御装置を配置
したが、1車両にのみ配置する場合もある。この場合
も、上記実施形態と同様の作用効果を奏することが可能
であるが、騒音や振動を抑止する点からは、2車両に搭
載することが好ましい。また、上記実施形態では空気圧
縮機を2台設けたが、必要により3台設けてもよい。こ
の場合は、切換スイッチにおいて、全台数を運転可能と
する位置と、任意の2台のみを運転可能とする3位置と
を4者択一的に選択することになる。さらに、4台以上
設けて、そのうちの一部又は全部を選択的に運転可能と
してもよい。
【0038】
【発明の効果】以上のように構成された本発明は以下の
効果を奏する。請求項1の空気圧縮機の制御装置によれ
ば、複数の空気圧縮機のうちの一部の空気圧縮機のみ又
は全部の運転が可能となる。一部のみを運転可能とすれ
ば、当該空気圧縮機の稼働率が高まり、クランク室内の
温度を一定値以上に維持することができるので、潤滑油
の乳化を防止することができる。また、全部を運転可能
とすることにより、通勤ラッシュ時等、圧縮空気の消費
量が増大する場合に、全空気圧縮機によって負荷を分担
することができるので、空気圧縮機1台あたりの稼働率
が著しく高くなることを防止できる。
【0039】請求項2の空気圧縮機の制御装置によれ
ば、長期間停止後の初込めの場合等に、全部の空気圧縮
機が運転されるので、迅速に、元空気タンクに圧縮空気
を込めることができる。
【0040】請求項3の空気圧縮機の制御装置によれ
ば、3つの状態をまんべんなく選択することにより、2
台の空気圧縮機の平均稼働率を均等にすることができる
ので、2台の空気圧縮機の使用寿命を均等に長くするこ
とができる。
【0041】請求項4の空気圧縮機の制御装置によれ
ば、運転士の操作により、運転可能とする空気圧縮機が
選択できるので、運転状況に合わせて操作することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による空気圧縮機の制御装
置を示す回路図である。
【符号の説明】
102,202 元空気タンク 103,203 調圧器 104 MR管 105 圧力スイッチ 110 切換装置 113 補助リレー 114 切換スイッチ CM1,CM2 空気圧縮機 CMK1,CMK2 電磁接触器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空圧機器に接続された元空気タンクに圧縮
    空気を蓄圧するための複数の空気圧縮機を制御する空気
    圧縮機の制御装置において、 前記元空気タンクの空気圧力を検知し、検知した空気圧
    力に応じて前記空気圧縮機の運転を制御する運転制御手
    段と、 前記複数の空気圧縮機のうち一部の空気圧縮機のみを運
    転可能にする状態と、全部を同時に運転可能にする状態
    とを、選択的に切り換える運転切換手段とを備えたこと
    を特徴とする空気圧縮機の制御装置。
  2. 【請求項2】前記運転切換手段は、前記元空気タンクの
    空気圧力が、圧力込め初期値相当の低値である場合、全
    部の空気圧縮機を運転可能にすることを特徴とする請求
    項1記載の空気圧縮機の制御装置。
  3. 【請求項3】前記空気圧縮機は2台設けられており、前
    記運転切換手段は、当該2台の空気圧縮機のうち一方の
    みを運転可能にする状態と、他方のみを運転可能にする
    状態と、両方を同時に運転可能にする状態とを選択的に
    切り換えることを特徴とする請求項1記載の空気圧縮機
    の制御装置。
  4. 【請求項4】前記運転切換手段は手動の切換スイッチを
    有し、この切換スイッチは鉄道車両の運転席に設置され
    ることを特徴とする請求項1又は3記載の空気圧縮機の
    制御装置。
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