JP3861416B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば除湿運転や乾燥運転を主に行う空気調和機に係り、特に空気調和機の冷媒制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の空気調和機を図7に示す。図7の従来機では、冷却運転時において、圧縮機1から吐出された圧縮冷媒が、図中実線のごとく四方弁2bを経て第一の凝縮器4に送られる。第一の凝縮器4では、第一の送風機3により送られた空気によって、冷媒が冷却され凝縮して液冷媒となる。その後、液冷媒は絞り装置5で減圧されて蒸発器7に送られ、第二の送風機6により送られる空気によって過熱され蒸発したのち、圧縮機1に戻る。このとき、第二の送風機6により送られる空気は蒸発器7で冷却されたのち、室内に送られることにより冷却運転となる。尚、第一の送風機3および第一の凝縮器4は通常、室外に設置されている。また、四方弁2bと圧縮機1の吸込側との間は、切換圧力伝達配管16aで接続されている。この切換圧力伝達配管16aは圧力は導通するが冷媒流通量は微少であるキャピラリ状の配管で構成されている。
【0003】
また、図7の従来機による除湿運転時においては、予め四方弁2bの冷媒流路が第二の凝縮器8側へ切り換えられる。そこで、圧縮機1から吐出された圧縮冷媒は、図中破線のごとく、四方弁2bを経て第二の凝縮器8に送られる。ここで、第二の送風機6により送られる空気によって冷媒は冷却され凝縮して液冷媒となる。その後、液冷媒は絞り装置5で減圧されたのち蒸発器7に送られる。蒸発器7において冷媒は第二の送風機6により送られる空気によって過熱され蒸発したのち、圧縮機1に戻る。このとき、第二の送風機6により送られる空気は蒸発器7で冷却され、この冷却された空気が更に第二の凝縮器8で過熱されることにより除湿運転となる。
【0004】
一方、特公平7−35917号公報に記載された別の従来機を図8に示す。
図8の従来機による冷却運転時においては、圧縮機1から吐出された圧縮冷媒が、図中実線のごとく第一の凝縮器4に送られる。ここで、第一の送風機3により送られる空気によって冷媒が冷却され凝縮して液冷媒となる。その後、液冷媒は逆止弁17を経て電動弁9を通り、絞り装置5で減圧されたのち蒸発器7に送られる。蒸発器7において冷媒は第二の送風機6により送られる空気によって過熱され蒸発したのち、圧縮機1に戻る。このとき、第二の送風機6により送られる空気は蒸発器7で冷却されることにより冷却運転となる。尚、電動弁10は予め閉じた状態にされている。
【0005】
また、図8の従来機による除湿運転時において、圧縮機1から吐出された圧縮冷媒は冷却運転時と同様に第一の凝縮器4に送られる。尚、第一の送風機3は停止しており、電動弁9は予め閉じた状態にされている。そこで、圧縮冷媒は、図中破線のごとく電動弁10を通り第二の凝縮器8に送られる。ここで、第二の送風機6により送られる空気によって冷媒が冷却され凝縮して液冷媒となる。第二の凝縮器8からの液冷媒は逆止弁18を経て絞り装置5で減圧されたのち蒸発器7へ送られる。蒸発器7において冷媒は第二の送風機6により送られる空気によって過熱され蒸発したのち、圧縮機1に戻る。このとき、第二の送風機6により送られる空気は冷却され、この冷却された空気が更に第二の凝縮器8で過熱されることにより除湿運転となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、冷却機能および除湿機能を有する従来の空気調和機は以上のように構成されているので、次のような問題があった。
すなわち、図7の従来機では、冬期等の低外気温時に除湿運転を行うにあたり、四方弁2bによる冷媒流路は、図中破線のように第二の凝縮器8側へ切換わっている。しかしながら、閉じているはずの第一の凝縮器4側へ、冷媒が四方弁2bから洩れることがある。その場合は、低温の外気にさらされている第一の凝縮器4内に、洩れた冷媒が液冷媒となって溜まる。このため、冷媒回路内で冷媒が偏在して除湿運転に用い得る冷媒の量が徐々に減少するので、正常運転できないことがある。
【0007】
また、切換圧力伝達配管16aを通じてわずかずつ逆流した冷媒が、低温の外気にさらされている第一の凝縮器4内に液冷媒となって溜まることがある。その場合も除湿運転に用い得る冷媒の量が冷媒回路内で徐々に減少し、正常運転を行えなくなる。
【0008】
また、四方弁2bの冷媒流路を切換えた場合、第一の凝縮器4および第二の凝縮器8のうち未使用側凝縮器から切換圧力伝達配管16aを通じて、液冷媒が圧縮機1の吸込側に戻ることがあるため、圧縮機1の故障原因になるうえ、蒸発器7の冷媒通過量が一時的に少なくなり、熱交換能力が低下することがある。
【0009】
また、除湿運転時における室内への吹出空気温度は、圧縮機1の電動機(図示せず)入力分に相応する吹出空気のエンタルピの上昇と蒸発器7で結露した水の凝縮潜熱とにより、吸込空気温度と比べて大幅に上昇するため、冷却運転時と除湿運転時の室温変動が大きくなる。そこで、室温を所定の目標温度に制御しようとすると、四方弁2bの切換えを頻繁に行わなければならず、四方弁2bの故障原因となる。
【0010】
また、第一の凝縮器4または第二の凝縮器8に供給される空気の温度が上昇したり、あるいは風量が低下した場合は、圧縮冷媒の圧力が上昇しひいては冷凍サイクル機器が故障に至るおそれがある。そこで、故障に至らせないためには、圧縮機吐出側の冷媒圧力が高い場合に圧縮機1の運転を停止させる必要があり、機器の信頼性が低下する。
【0011】
他方、図8の従来機では、冬期等の低外気温時に除湿運転を行う場合でも、冷媒冷媒は常に第一の凝縮器4を流れているため、低外気温による自然放熱量が多くなり、除湿運転を行う際に第二の凝縮器8で加熱される熱量が不足することがあった。
【0012】
この発明は、上記の問題点を解消するためになされたものであって、四方弁の頻繁な切換を防止し、運転切換時の室温変化を少なくし、更には低外気温時でも長時間安定した除湿運転を継続するとともに、低外気温時の除湿運転でも加熱される熱量を確保できる空気調和機の提供を目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、請求項第1項の発明に係る空気調和機は、冷媒ガスを圧縮する圧縮機、圧縮機からの冷媒流路を選択的に切換える四方弁、第一の送風機により送風される第一の凝縮器、絞り装置、および、第二の送風機により送風される蒸発器を順次環状に配管接続して冷凍サイクルを構成し、四方弁と第一の凝縮器出側との間に第一の凝縮器と並列に配管接続されるとともに蒸発器の風路下流側位置で第二の送風機により送風される第二の凝縮器と、四方弁と圧縮機吸込側とを連通するサクション側配管とを備え、第二の送風機からの送風を蒸発器および第二の凝縮器で空気調和したのち空調負荷側に送るようにした空気調和機において、圧縮機吐出側から第一の凝縮器入側に四方弁をバイパスして接続され第一の電動弁を有する第一のバイパス配管と、圧縮機吐出側から第二の凝縮器入側に四方弁をバイパスして接続され第二の電動弁を有する第二のバイバス配管と、空調負荷側に設置されて負荷温度を検出する温度検出器と、蒸発器および第二の凝縮器を流通する冷媒の状態を制御して空調負荷側の負荷温度を調節する温度調節器とが設けられるとともに、温度調節器は、温度検出器により検出された負荷温度がこの温度調節器に予め設定されている目標温度帯の上限を上回った場合または下限を下回った場合に四方弁の冷媒流路を第一の凝縮器側または第二の凝縮器側のいずれかに切換え、負荷温度が目標温度帯内にその上限または下限を超えて入った場合は第一の電動弁および第二の電動弁の両方を開けて第一の凝縮器および第二の凝縮器の両方並列に圧縮機からの冷媒を送るように制御構成されたものである。
【0014】
また、請求項第2項の発明は、請求項第1項に記載の構成において、温度調節器は、温度検出器により検出された負荷温度がこの温度調節器に予め設定されている目標温度帯の上限を上回った場合には四方弁の冷媒流路を第一の凝縮器側に切換えるとともに第一の電動弁および第二の電動弁を閉じ、負荷温度が目標温度帯の上限を下回った場合には四方弁の冷媒流路を第一の凝縮器側に保持したまま第二の電動弁を開き、負荷温度が目標温度帯の下限を下回った場合には四方弁の冷媒流路を第二の凝縮器側に切換えるとともに第一の電動弁および第二の電動弁を閉じ、負荷温度が目標温度帯の下限を上回った場合には四方弁の冷媒流路を第二の凝縮器側に保持したまま第一の電動弁を開くように制御構成されたものである。
【0015】
そして、請求項第3項の発明は、請求項第1項または第2項に記載の構成において、サクション側配管に代え、四方弁と圧縮機吸込側との間を、圧力は導通するが冷媒流通量は微少であるキャピラリ状の切換圧力伝達配管で接続したものである。
【0016】
更に、請求項第4項の発明は、請求項第1項乃至第3項のいずれかに記載の構成において、第一のバイパス配管および第二のバイパス配管に代え、第二の凝縮器入側から第一の凝縮器入側へ連通する第三のバイパス配管と、第一の凝縮器入側から第二の凝縮器入側へ連通する第四のバイパス配管とを設け、第三のバイバス配管には第一の電動弁を配備し、第四のバイバス配管には第二の電動弁を配備したものである。
【0017】
また、請求項第5項の発明は、請求項第1項乃至第3項のいずれかに記載の構成において、第一の電動弁、第一のバイパス配管、第二の電動弁、および第二のバイパス配管に代え、第一の凝縮器入側と第二の凝縮器入側との間を連通する第五のバイパス配管を設け、第五のバイパス配管に双方向に冷媒流通可能な第三の電動弁を配備したものである。
【0018】
そして、請求項第6項の発明は、請求項第1項乃至第5項のいずれかに記載の構成において、圧縮機吐出側に冷媒圧力を検出する圧力検出器を設け、圧力検出器により検出された冷媒圧力が予め設定されている設定圧力以上である場合に第一の電動弁および第二の電動弁の両方、または第三の電動弁を開いて第一の凝縮器および第二の凝縮器の両方並列に圧縮機からの冷媒を送るように制御構成したものである。
【0019】
更に、請求項第7項の発明は、請求項第1項乃至第6項のいずれかに記載の構成において、第一の凝縮器または第二の凝縮器のいずれかに向けて選択的に冷媒を流通させている状態のとき、所定時間毎に第一の電動弁および第二の電動弁の両方、または第三の電動弁を開いて第一の凝縮器および第二の凝縮器の両方並列に定期的に圧縮機からの冷媒を送るように制御構成したものである。
【0020】
また、請求項第8項の発明は、請求項第1項乃至第7項のいずれかに記載の構成において、四方弁と第一の凝縮器との間に第一の凝縮器向きにのみ冷媒を流通させる第一の逆止弁を配備し、四方弁と第二の凝縮器との間に第二の凝縮器向きにのみ冷媒を流通させる第二の逆止弁を配備したものである。
【0021】
そして、請求項第9項の発明は、請求項第1項、第2項、第4項乃至第8項のいずれかに記載の構成において、サクション側配管に圧縮機吸込側にのみ冷媒を流通させる第三の逆止弁を配備したものである。
【0022】
更に、請求項第10項の発明は、請求項第3項に記載の構成において、切換圧力伝達配管に圧縮機吸込側にのみ冷媒を流通させる第三の逆止弁を配備したものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態につき図面を用いて説明する。
【0024】
発明の実施の形態1.
図1はこの発明の実施形態1に係る空気調和機の冷媒系統図、図2は前記実施形態1に係る空気調和機の電気回路図、図3は前記実施形態1に係る空気調和機の動作フローチャート、図4は前記実施形態1に係る四方弁の作動状態を示す説明図である。
【0025】
図1に示したこの実施形態に係る空気調和機では、冷媒ガスを圧縮する圧縮機1と、圧縮機1からの冷媒流路を選択的に切換える四方弁2bと、第一の送風機3により送風される第一の凝縮器4と、冷媒を減圧する絞り装置5と、第二の送風機6により送風される蒸発器7とが順次環状に配管接続されて、冷凍サイクルの冷媒回路が構成されている。そして、四方弁2bと第一の凝縮器4出側との間には、蒸発器7の風路下流側位置で第二の送風機6により送風される第二の凝縮器8が、第一の凝縮器4と並列に配管接続されている。また、四方弁2bと圧縮機1の吸込側との間は、冷媒を通常に流し得る管内径のサクション側配管16bで連通されている。
【0026】
この空気調和機は、第二の送風機6からの送風を蒸発器7および第二の凝縮器8で空気調和したのち、空調負荷(例えば、室内空気である。以下同じ)側に送るようになっている。また、例えば運転中は第二の送風機6により蒸発器7から第二の凝縮器8へ一連に送風するとともに、四方弁2bより圧縮冷媒が選択的に第一の凝縮器4へ送られている場合は、第一の送風機3により第一の凝縮器4へも送風するようになっている。
【0027】
そして、四方弁2bと第一の凝縮器4との間の冷媒回路には、第一の凝縮器4へのみ冷媒を流通させる向きで第一の逆止弁14が配備されている。また、四方弁2bと第二の凝縮器8との間の冷媒回路には、第二の凝縮器8へのみ冷媒を流通させる向きで第二の逆止弁15が配備されている。これら第一の逆止弁14と第二の逆止弁15の存在により、四方弁2bから第一の凝縮器4に圧縮冷媒が送られている場合は、第二の凝縮器8に溜まった液冷媒が四方弁2bから圧縮機1の吸込側に流れることが防止され、四方弁2bから第二の凝縮器8に圧縮冷媒が送られている場合は、第一の凝縮器4に溜まった液冷媒が四方弁2bから圧縮機1の吸込側に流れることが防止される。これらの構成により、四方弁2b切換時の液バックが阻止され、蒸発器7の能力を十分に確保するようにしている。
【0028】
また、サクション側配管16bには、圧縮機1の吸込側へのみ冷媒を流通させる向きで第三の逆止弁13が配備されている。この第三の逆止弁13の存在により、蒸発器7から圧縮機1へ吸込まれる冷媒が四方弁2b側に流れることを防止している。また、第一の凝縮器4出側には絞り装置5へのみ冷媒を流通させる向きで第四の逆止弁17が配備され、第二の凝縮器8出側にも絞り装置5へのみ冷媒を流通させる向きで第五の逆止弁18が配備されている。
【0029】
そして、この空気調和機では、圧縮機1の吐出側から第一の凝縮器4入側に四方弁2bをバイパスして配管接続され第一の電動弁11を有する第一のバイパス配管19と、圧縮機1の吐出側から第二の凝縮器8入側に四方弁2bをバイパスして配管接続され第二の電動弁12を有する第二のバイパス配管20と、空調負荷側に設置されて負荷温度(例えば、室温などである。以下同じ)を検出する温度検出器34と、圧縮機1の吐出側配管に設けられ冷媒圧力を検出する圧力検出器33と、第一の凝縮器4、第二の凝縮器8、および蒸発器7などを流通する冷媒伏態を制御して負荷温度を調節する温度調節器35とが設けられている。
【0030】
次に、この空気調和機の電気回路について図2を中心に説明する。
図2において、MCは圧縮機用電動機、MF1、MF2はそれぞれ第一の送風機3用の電動機、第二の送風機6用の電動機である。52Cは圧縮機用電動機MC用の電磁接触機であり、52C1はそのa接点である。52F1、52F2はそれぞれ第一の送風機用電動機MF1用の電磁接触機、第二の送風機用電動機MF2用の電磁接触機であり、52F11、52F21はそれらのa接点である。21R1は第一の電動弁11のコイル、21R2は第二の電動弁12のコイル、21R4は四方弁2bのコイルである。X1、X2、X3、X4はそれぞれリレーである。X11、X12、X13はそれぞれリレーX1のa接点、b接点、a接点であり、X21、X22はそれぞれリレーX2のb接点であり、X31はリレーX3のa接点であり、X41はリレーX4のa接点である。23HSは湿度調節器36の接点であり、リレーX1のa接点と並列回路を形成している。この並列回路は圧縮機用電動機MC用の電磁接触機52Cと直列関係にある。23RHは温度調節器35の目標温度帯の上限値接点であり、23RLは温度調節器35の目標温度帯の下限値接点である。Tは限時動作限時復帰タイマであり、T1はその接点である。63Hは高圧スイッチであり、圧力検出器33により検出された圧縮機1吐出側の冷媒圧力が設定値以上になればその接点をONし、リレーX3を励磁するようになっている。また、SWは運転スイッチである。
【0031】
続いて、この空気調和機の動作について図3を中心に説明する。
まず、運転スイッチSWをONにすると、第二の送風機用電動機MF2用の電磁接触機52F2が励磁され、そのa接点52F21がONすることにより、第二の送風機用電動機MF1に電源が供給され送風が開始される。このとき、湿度調節器36の接点23HS、または温度調節器35の目標温度帯の上限値接点23RHのいずれかがONであれば、圧縮機用電動機MC用の電磁接触機52Cが励磁され、そのa接点52C1がONすることにより、圧縮機用電動機MCに電源が供給されて冷媒圧縮運転が開始される。
【0032】
このとき、温度調節器35の目標温度帯の上限値接点23RHがONであれば、湿度調節器36の接点23HSのON、OFFに拘らず、リレーX1が励磁され、そのb接点X12の作動により第一の電動弁11のコイル21R1および第二の電動弁12のコイル21R2がOFFにされる。それに伴ってa接点X13がONされることにより、四方弁2bのコイル21R4がONする。これにより、四方弁2bに流入した圧縮冷媒は第一の凝縮器4側への流路が設定される。このとき、リレーX4が励磁されるため、そのa接点X41によりリレーX4は自己保持される。
【0033】
以上の動作により、圧縮冷媒は第一の凝縮器4で放熱され凝縮して液冷媒となり、絞り装置5で減圧され更に蒸発器7で冷却負荷から熱を吸収することにより蒸発し、再び圧縮機1に戻る。このとき、第二の凝縮器8の液冷媒は、第二の逆止弁15により圧縮機1の吸込側へは戻ることがなく、第二の凝縮器8内に留まっている。
これを負荷側から見ると、第二の送風機6から供給された空気は蒸発器7で熱を奪われたのち負荷側に供給されるので、冷却運転となる。
【0034】
次に、負荷が十分に冷却され、目標温度帯の上限値接点23RHがOFFした場合について述ベる。リレーX1が非励磁となってそのb接点X12が閉となり、第一の電動弁11のコイル21R1および第二の電動弁12のコイル21R2が通電されてONとなる。同じくa接点X13がOFFするが、四方弁2bのコイル21R4はリレーX4がそのa接点X41により自己保持されているため、四方弁2bは第一の凝縮器4側に流路設定されたまま保持される。
【0035】
以上の動作により、圧縮冷媒は四方弁2bおよび第一の電動弁11から第一の凝縮器4ヘ、更には第二の電動弁12から第二の凝縮器8ヘと並列に供給され、それぞれの凝縮器4、8で放熱し凝縮して液冷媒となる。この液冷媒は絞り装置5により減圧され、蒸発器7で負荷から熱を吸収して蒸発したのち、再び圧縮機1に戻る。
【0036】
これを負荷側から見ると、第二の送風機6により供給された空気は蒸発器7により熱を奪われたのち、第二の凝縮器8により再び熱を与えられる。
このとき、第二の送風機6により負荷側に送風される供給空気の温度は、先に述べた冷却運転よりも高く、加えて、第一の凝縮器4にも並列に圧縮冷媒が供給されて放熱していることから、後で述べる除湿運転よりも低くなる。すなわち、冷却運転と除湿運転の中間状態である中間運転になる。
【0037】
またこのとき、湿度調節器36の接点23HSがOFFすれば、圧縮機用電動機MC用の電磁接触機52Cが非励磁となって、そのa接点52C1がOFFすることになる。これにより、圧縮機用電動機MCが停止し送風運転となる。そうして、再び湿度が上昇し湿度調節器36の接点23HSがONすれば、圧縮機用電動機MC用の電磁接触機52Cが励磁され、中間運転となる。このときも、コイル21R4はリレーX4がそのa接点X41により自己保持されているため、四方弁2bは第一の凝縮器4側に流路設定されたまま保持される。
【0038】
そうして、温度調節器35の目標温度帯の上限値接点23RHが再度ONすれば、再び冷却運転となる。ここで、再びリレーX1が励磁され、そのb接点X12の作動により第一の電動弁11のコイル21R1および第二の電動弁12のコイル21R2をOFFする。このときも、四方弁2bのコイル21R4はリレーX4がそのa接点X41により自己保持されているため、四方弁2bは第一の凝縮器4側に流路設定されたまま保持されている。
【0039】
次に、中間運転において温度調節器35の目標温度帯の下限値接点23RLがONし、除湿運転となった場合の動作について説明する。
このとき、湿度調節器36の接点23HSがOFFであれば、圧縮機用電動機MC用の電磁接触機52Cが非励磁となる。そして、a接点52C1がOFFすることになり、圧縮機用電動機MCが停止して送風運転となる。そして、再び湿度調節器36の接点23HSがONすれば、圧縮機1から圧縮冷媒が供給され始まる。まず、リレーX2が励磁されそのb接点X22が開となり、リレーX4とそのa接点X41の自己保持が解除される。それに伴って四方弁2bのコイル21R4がOFFし、四方弁2bに入った圧縮冷媒は第二の凝縮器8側への流路が設定される。そして、リレーX2が励磁され、そのb接点X21の作動により第一の電動弁11のコイル21R1および第二の電動弁12のコイル21R2がOFFされる。そこで、圧縮冷媒は第二の凝縮器8側にすべて供給され始める。
【0040】
以上の動作により、圧縮冷媒は第二の凝縮器8で放熱し凝縮して液冷媒となる。この液冷媒は絞り装置5により減圧され、蒸発器7で負荷側から熱を吸収することにより蒸発し、再び圧縮機1に戻る。このとき、第一の凝縮器4の液冷媒は、第一の逆止弁14の存在により圧縮機1の吸込側に戻ることなく、第一の凝縮器4内に留まっている。
これを負荷側から見ると、第二の送風機6からの空気は蒸発器7で熱を奪われ、続いて第二の凝縮器8で加熱されたのち、再び負荷側に供給されることにより除湿運転となる。
【0041】
次に、負荷が十分に加熱され、目標温度帯の下限値接点23RLがOFFした場合について述べる。
まず、リレーX2が非励磁となってそのb接点X21が閉となり、第一の電動弁11のコイル21R1および第二の電動弁12のコイル21R2が通電されてONとなる。同じくb接点X22が閉じるが、リレーX4は非励磁のままであるので、四方弁2bは第二の凝縮器8側に流路設定されたまま保持される。
【0042】
以上の動作により、圧縮冷媒は第一の電動弁11から第一の凝縮器4ヘ、更には四方弁2bおよび第二の電動弁12から第二の凝縮器8ヘと双方並列に供給され、それぞれの凝縮器4、8で放熱し凝縮して液冷媒となる。この液冷媒は絞り装置5で減圧され、蒸発器7で負荷側から熱を吸収することにより蒸発し、再び圧縮機1に戻る。
これを負荷側から見ると、先に述べた中間運転になる。
【0043】
このとき、湿度調節器36の接点23HSがOFFすれば、圧縮機用電動機MC用の電磁接触機52Cが非励磁となり、そのa接点52C1がOFFする。これにより、圧縮機用電動機MCが停止して送風運転となる。そうして、再び湿度が上昇し湿度調節器36の接点23HSがONすれば、圧縮機用電動機MC用の電磁接触機52Cが励磁されて中間運転になる。このときも、四方弁2bのコイル21R4はリレーX4がそのa接点X41により自己保持されているため、四方弁2bは第一の凝縮器4側に流路設定されたまま保持される。
【0044】
また、温度調節器35の目標温度帯の下限値接点23RLがONすれば、中間運転から再び除湿運転へ切換えられる。ここで、再びリレーX2が励磁され、そのb接点X21により第一の電動弁11のコイル21R1および第二の電動弁12のコイル21R2がOFFされる。このときも、四方弁2bのコイル21R4はリレーX4が非励磁となっているため、四方弁2bは第二の凝縮器8側に流路設定されたまま保持されている。
【0045】
一方、冷却運転中において、圧力検出器33により検出された圧縮機1吐出側の冷媒圧力が高圧スイッチ63Hの設定圧力以上であれば、リレーX3を励磁してそのa接点X31を閉じることにより、圧縮冷媒は四方弁2bおよび第一の電動弁11から第一の凝縮器4ヘ、更には第二の電動弁12から第二の凝縮器8ヘと双方並列に供給され、それぞれの凝縮器4、8で放熱するため、圧力を設定圧力以下に下げて運転することができる。
【0046】
他方、除湿運転中において、検出された冷媒圧力が高圧スイッチ63Hの設定圧力以上である場合も、リレーX3を励磁してそのa接点X31を閉じることにより、圧縮冷媒は第一の電動弁11から第一の凝縮器4へ、更には四方弁2bおよび第二の電動弁12から第二の凝縮器8ヘと双方並列に供給され、それぞれの凝縮器4、8で放熱するため、圧力を設定圧力以下に下げて運転することができる。
【0047】
更に、除湿運転中において、第一の凝縮器4の周囲温度が極端に下がり、第一の凝縮器4内の圧力が圧縮機1の吸込圧力より低くなった場合も、四方弁2b、第三の逆止弁13の存在により圧縮機1吸込側の冷媒が第一の凝縮器4側へ流れることがないため、除湿運転に使用し得る量の冷媒を冷媒回路内に確保でき、正常な運転を継続できる。
【0048】
また、上記と同様に、除湿運転中において、第一の凝縮器4の周囲温度が極端に下がり、第一の凝縮器4内の圧力が圧縮機1の吸込圧力よりも低くなり、冷媒が四方弁2b、第三の逆止弁13から徐々に第一の凝縮器4ヘ洩れた場合でも、図2中の限時動作限時復帰タイマTにより、一定時間毎に第一の凝縮器4および第二の凝縮器8の両方に並列に圧縮冷媒が供給される。これにより、除湿運転に使用し得る量の冷媒を冷媒回路内に確保でき、正常な運転を継続できるのである。
【0049】
ここで、上述した温度調節器35の機能につき、以降に纏めて要約する。
すなわち、温度調節器35は、温度検出器34により検出された負荷温度が温度調節器35に予め設定されている目標温度帯の上限を上回った場合、または下限を下回った場合に、四方弁2bの冷媒流路を第一の凝縮器4側または第二の凝縮器8側のいずれかに切換える制御機能を持っている。他方、負荷温度が目標温度帯内にその上限または下限を超えて入った場合は、第一の電動弁11および第二の電動弁12の両方を開け第一のバイパス配管19および第二のバイパス配管20を通じて第一の凝縮器4および第二の凝縮器8の両方並列に、圧縮機1からの冷媒を送るようになっている。
【0050】
また、温度調節器35は、温度検出器34により検出された負荷温度がこの温度調節器35に予め設定されている目標温度帯の上限を上回った場合には、四方弁2bの冷媒流路を第一の凝縮器4側に切換えるとともに第一の電動弁11および第二の電動弁12を双方とも閉じる制御機能を有している。そして、負荷温度が目標温度帯の上限を下回った場合には、四方弁2bの冷媒流路を第一の凝縮器4側に保持したまま第二の電動弁12を開くようになっている。また、負荷温度が目標温度帯の下限を下回った場合には、四方弁2bの冷媒流路を第二の凝縮器8側に切換えるとともに第一の電動弁11および第二の電動弁12の双方を閉じるようになっている。更には、負荷温度が目標温度帯の下限を上回った場合に、四方弁2bの冷媒流路を第二の凝縮器8側に保持したまま第一の電動弁11を開くようになっている。
【0051】
また、温度調節器35は、圧力検出器33により検出された冷媒圧力が予め設定されている設定圧力以上である場合は、第一の電動弁11および第二の電動弁12の両方を開いて第一の凝縮器4および第二の凝縮器8の両方並列に圧縮機1からの冷媒を送る制御機能も有している。尚、第一の電動弁11および第二の電動弁12の代わりに、後述する第三の電動弁11a(図6参照)を設けた場合は、冷媒圧力が設定圧力以上のときに第三の電動弁11aを開いて第一の凝縮器4と第二の凝縮器8の両方並列に冷媒を送る制御機能を温度調節器35に持たせることが可能である。
【0052】
また、温度調節器35は、第一の凝縮器4または第二の凝縮器8のいずれかに向けて選択的に冷媒を流通させている状態のとき、所定時間毎に第一の電動弁11および第二の電動弁12の両方を開いて第一の凝縮器4および第二の凝縮器8の両方並列に定期的に圧縮機1からの冷媒を送る制御機能を有している。尚、第一の電動弁11および第二の電動弁12の代わりに、後述する第三の電動弁11aを設けた場合は、所定時間毎に第三の電動弁11aを開いて第一の凝縮器4と第二の凝縮器8の両方並列に定期的に圧縮機からの冷媒を送るように制御する機能を温度調節器35に持たせてもよい。
【0053】
発明の実施の形態2.
図5はこの発明の実施形態2に係る空気調和機の冷媒回路系統図である。図5に示すように、この実施形態の空気調和機では、先述した実施の形態1における第一のバイバス配管19および第二のバイパス配管20が省略されている。これらの代わりに、第二の凝縮器8入側から第一の凝縮器4入側へ連通する第三のバイパス配管37と、第一の凝縮器4入側から第二の凝縮器8入側へ連通する第四のバイパス配管38とが設けられている。そして、第三のバイパス配管37には、第一の電動弁11が配備されている。また、第四のバイパス配管38には、第二の電動弁20が配備されている。
【0054】
従って、検出された負荷温度が温度調節器35の目標温度帯の上限を上回った場合は、四方弁2bの冷媒流路が第一の凝縮器4側に切換えられる。一方、負荷温度が目標温度帯の下限を下回った場合、四方弁2bの冷媒流路は第二の凝縮器8側に切換えられる。また、検出された負荷温度が温度調節器35の目標温度帯に入った場合は、第一の電動弁11および第二の電動弁12の両方が開かれる。これにより、第一の凝縮器4と第二の凝縮器8の両方並列に圧縮冷媒が送られる。
以降の動作については、先述した発明の実施の形態1と同じであるので、説明を省略する。
【0055】
発明の実施の形態3.
図6はこの発明の実施形態3に係る空気調和機の冷媒回路系統図である。図6に示すように、この実施形態の空気調和機では、先述した実施の形態1における第一の電動弁11、第一のバイパス配管19、第二の電動弁12、および第二のバイパス配管20が省略されている。そして、これらの代わりに、第一の凝縮器4入側と第二の凝縮器8入側との間を連通する第五のバイパス配管39と、この第五のバイパス配管39に配備される第三の電動弁11aとが設けられており、双方向に冷媒流通可能となっている。
【0056】
そこで、検出された負荷温度が温度調節器35の目標温度帯の上限を上回った場合は、四方弁2bの冷媒流路が第一の凝縮器4側に切換えられる。一方、目標温度帯の下限を下回った場合は、四方弁2bの冷媒流路が第二の凝縮器8側に切換えられる。更に、負荷側の負荷温度が温度調節器35の目標温度帯内に入った場合は、電動弁11aを開かれる。これにより、第一の凝縮器4と第二の凝縮器8の両方並列に圧縮冷媒が送られる。
以降の動作については、先述した発明の実施の形態1と同じであるので、説明は省略する。
【0057】
尚、上記したそれぞれの実施形態におけるサクション側配管16bの代わりに、圧縮機1吸込側と四方弁2bとの間を、従来機(図7参照)で採用されている切換圧力伝達配管16aを用いて接続することもできる。切換圧力伝達配管16aは、既述したように圧力は導通するが冷媒流通量は微少であるキャピラリ状の配管で構成されている。この切換圧力伝達配管16aを備えたことにより、四方弁2bは実質的に三方弁の機能を呈する。加えて、切換圧力伝達配管16aに、圧縮機1の吸込側へのみ冷媒を流通させる向きで第三の逆止弁13を配備しても構わない。
【0058】
【発明の効果】
以上説明した通り、請求項第1項の発明は、温度検出器により検出された負荷温度が温度調節器に予め設定されている目標温度帯の上限を上回った場合または下限を下回った場合に四方弁の冷媒流路を第一の凝縮器側または第二の凝縮器側のいずれかに切換え、負荷温度が目標温度帯内にその上限または下限を超えて入った場合は第一の電動弁および第二の電動弁の両方を開けて第一の凝縮器および第二の凝縮器の両方並列に圧縮機からの冷媒を送る制御に構成してあるので、負荷の変化による冷媒流路切換え時に、冷却運転から除湿運転、または除湿運転から冷却運転に直接切換わることがない。従って、室内温度が急に変化することを防止できる。
【0059】
また、請求項第2項の発明は、温度検出器により検出された負荷温度が温度調節器に予め設定されている目標温度帯の上限を上回った場合には四方弁の冷媒流路を第一の凝縮器側に切換えるとともに第一の電動弁および第二の電動弁を閉じ、負荷温度が目標温度帯の上限を下回った場合には四方弁の冷媒流路を第一の凝縮器側に保持したまま第二の電動弁を開き、負荷温度が目標温度帯の下限を下回った場合には四方弁の冷媒流路を第二の凝縮器側に切換えるとともに第一の電動弁および第二の電動弁を閉じ、負荷温度が目標温度帯の下限を上回った場合には四方弁の冷媒流路を第二の凝縮器側に保持したまま第一の電動弁を開く制御に構成してあるので、負荷温度が温度調節器の目標温度帯の上限を下回った場合または下限を上回った場合は四方弁の冷媒流路をそのままに保持した状態で運転を継続するため、四方弁の切換回数を削減させることができ、耐用年数を長くすることができる。また、冷却運転から除湿運転、または除湿運転から冷却運転に直接切換わらないため、負荷温度が急に変化することを防止できる。
【0060】
そして、請求項第3項の発明は、圧力は導通するが冷媒流通量は微少であるキャピラリ状の切換圧力伝達配管により、四方弁と圧縮機吸込側との間を接続してあるので、四方弁を実質的に三方弁の構成として用いることができる。
【0061】
更に、請求項第4項の発明は、第二の凝縮器入側から第一の凝縮器入側へ連通し第一の電動弁を有する第三のバイパス配管と、第一の凝縮器入側から第二の凝縮器入側へ連通し第二の電動弁を有する第四のバイパス配管とを設けてあるので、四方弁の冷媒流路切換状態によらず第一の凝縮器および第二の凝縮器の両方並列に圧縮機からの冷媒を送ることができる。従って、負荷の変化による運転切換え時に、冷却運転から除湿運転、または除湿運転から冷却運転に直接切換わらないため、負荷温度が急に変化することを防止できる。
【0062】
また、請求項第5項の発明は、第一の凝縮器入側と第二の凝縮器入側との間を連通する第五のバイパス配管を設け、第五のバイパス配管に双方向に冷媒流通可能な第三の電動弁を配備してあるので、四方弁の冷媒流路切換状態によらず第−の凝縮器および第二の凝縮器の両方並列に圧縮機からの冷媒を送ることができる。従って、負荷の変化による冷媒流路切換え時に、冷却運転から除湿運転、または除湿運転から冷却運転に直接切換わらないため、負荷温度が急に変化することを防止できる。
【0063】
そして、請求項第6項の発明は、圧力検出器で検出された圧縮機吐出側の冷媒圧力が設定圧力以上である場合に第一の電動弁および第二の電動弁の両方、または第三の電動弁を開いて第一の凝縮器および第二の凝縮器の両方並列に圧縮機からの冷媒を送る制御に構成してあるので、第一の凝縮器または第二の凝縮器に供給される空気の温度が上昇した場合、または送風量が低下した場合に両方の凝縮器に圧縮冷媒を送ることができる。従って、圧縮機の運転を継続させることができ、信頼性を向上することができる。
【0064】
更に、請求項第7項の発明は、第一の凝縮器または第二の凝縮器のいずれかに向けて選択的に冷媒を流通させている状態のとき、所定時間毎に第一の電動弁および第二の電動弁の両方、または第三の電動弁を開いて第一の凝縮器および第二の凝縮器の両方並列に定期的に圧縮機からの冷媒を送る制御に構成してあるので、四方弁から洩れた冷媒が低温の外気にさらされている第一の凝縮器内に液冷媒として溜まっても、所定時間毎に定期的に送られる圧縮冷媒により回収され、安定した運転を継続することができる。
【0065】
また、請求項第8項の発明は、四方弁と第一の凝縮器との間に第一の凝縮器向きにのみ冷媒を流通させる第一の逆止弁を配備し、四方弁と第二の凝縮器との間に第二の凝縮器向きにのみ冷媒を流通させる第二の逆止弁を配備してあるので、低外気温時に、第一の凝縮器および第二の凝縮器のうち未使用側凝縮器から、四方弁のサクション側配管または切換圧力伝達配管を通じて、圧縮機の吸込側に液冷媒が戻ることがなくなるため、能力低下を紡ぐことができる。これによって、より信頼性の高い空気調和機を得ることができる。
【0066】
そして、請求項第9項の発明は、サクション側配管に圧縮機吸込側にのみ冷媒を流通させる第三の逆止弁を配備してあるので、低温の外気にさらされて第一の凝縮器内の圧力が下がっても、圧縮機吸込ガスが第一の凝縮器に流れることがない。従って、冷媒回路内で除湿運転に用い得る量の冷媒を確保でき、安定した運転を継続することができる。
【0067】
更に、請求項第10項の発明は、切換圧力伝達配管に圧縮機吸込側にのみ冷媒を流通させる第三の逆止弁を配備してあるので、低温の外気にさらされる第一の凝縮器内の圧力が下がっても、圧縮機吸込ガスが第一の凝縮器に流れることがない。これにより、冷媒回路内で除湿運転に用い得る量の冷媒を確保でき、安定した運転を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態1に係る空気調和機の冷媒系統図である。
【図2】 この発明の実施形態1に係る空気調和機の電気回路図である。
【図3】 この発明の実施形態1に係る空気調和機の動作フローチャートである。
【図4】 この発明の実施形態1に係る四方弁の作動状態を示す説明図である。
【図5】 この発明の実施形態2に係る空気調和機の冷媒系統図である。
【図6】 この発明の実施形態3に係る空気調和機の冷媒系統図である。
【図7】 従来技術を示す空気調和機の冷媒系統図である。
【図8】 別の従来技術を示す空気調和機の冷媒系統図である。
【符号の説明】
1 圧縮機、2b 四方弁、3 第一の送風機、4 第一の凝縮器、5 絞り装置、6 第二の送風機、7 蒸発器、8 第二の凝縮器、11 第一の電動弁、11a 第三の電動弁、12 第二の電動弁、13 第三の逆止弁、14 第−の逆止弁、15 第二の逆止弁、16a 切換圧力伝達配管、16b サクション側配管、19 第一のバイパス配管、20 第二のバイパス配管、33 圧力検出器、34 温度検出器、35 温度調節器、37 第三のバイパス配管、38 第四のバイパス配管、39 第五のバイパス配管。

Claims (10)

  1. 冷媒ガスを圧縮する圧縮機、圧縮機からの冷媒流路を選択的に切換える四方弁、第一の送風機により送風される第一の凝縮器、絞り装置、および、第二の送風機により送風される蒸発器を順次環状に配管接続して冷凍サイクルを構成し、上記四方弁と上記第一の凝縮器出側との間に上記第一の凝縮器と並列に配管接続されるとともに上記蒸発器の風路下流側位置で上記第二の送風機により送風される第二の凝縮器と、上記四方弁と上記圧縮機吸込側とを連通するサクション側配管とを備え、上記第二の送風機からの送風を上記蒸発器および上記第二の凝縮器で空気調和したのち空調負荷側に送るようにした空気調和機において、
    上記圧縮機吐出側から上記第一の凝縮器入側に上記四方弁をバイパスして接続され第一の電動弁を有する第一のバイパス配管と、上記圧縮機吐出側から上記第二の凝縮器入側に上記四方弁をバイパスして接続され第二の電動弁を有する第二のバイパス配管と、空調負荷側に設置されて負荷温度を検出する温度検出器と、上記蒸発器および上記第二の凝縮器を流通する冷媒の状態を制御して空調負荷側の負荷温度を調節する温度調節器とが設けられるとともに、
    上記温度調節器は、上記温度検出器により検出された負荷温度がこの温度調節器に予め設定されている目標温度帯の上限を上回った場合または下限を下回った場合に上記四方弁の冷媒流路を第一の凝縮器側または第二の凝縮器側のいずれかに切換え、上記負荷温度が上記目標温度帯内にその上限または下限を超えて入った場合は上記第一の電動弁および上記第二の電動弁の両方を開けて上記第一の凝縮器および上記第二の凝縮器の両方並列に上記圧縮機からの冷媒を送るように制御構成されていることを特徴とする空気調和機。
  2. 請求項第1項に記載の空気調和機において、温度調節器は、温度検出器により検出された負荷温度がこの温度調節器に予め設定されている目標温度帯の上限を上回った場合には四方弁の冷媒流路を第一の凝縮器側に切換えるとともに第一の電動弁および第二の電動弁を閉じ、上記負荷温度が上記目標温度帯の上限を下回った場合には上記四方弁の冷媒流路を上記第一の凝縮器側に保持したまま上記第二の電動弁を開き、上記負荷温度が上記目標温度帯の下限を下回った場合には上記四方弁の冷媒流路を上記第二の凝縮器側に切換えるとともに上記第一の電動弁および上記第二の電動弁を閉じ、上記負荷温度が上記目標温度帯の下限を上回った場合には上記四方弁の冷媒流路を上記第二の凝縮器側に保持したまま上記第一の電動弁を開くように制御構成されていることを特徴とする空気調和機。
  3. 請求項第1項または第2項に記載の空気調和機において、サクション側配管に代え、四方弁と圧縮機吸込側との間を、圧力は導通するが冷媒流通量は微少であるキャピラリ状の切換圧力伝達配管で接続したことを特徴とする空気調和機。
  4. 請求項第1項乃至第3項のいずれかに記載の空気調和機において、第一のバイパス配管および第二のバイパス配管に代え、第二の凝縮器入側から第一の凝縮器入側へ連通する第三のバイパス配管と、上記第一の凝縮器入側から上記第二の凝縮器入側へ連通する第四のバイパス配管とを設け、上記第三のバイパス配管には第一の電動弁を配備し、上記第四のバイパス配管には第二の電動弁を配備したことを特徴とする空気調和機。
  5. 請求項第1項乃至第3項のいずれかに記載の空気調和機において、第一の電動弁、第一のバイパス配管、第二の電動弁、および第二のバイパス配管に代え、第一の凝縮器入側と第二の凝縮器入側との間を連通する第五のバイパス配管を設け、上記第五のバイパス配管に双方向に冷媒流通可能な第三の電動弁を配備したことを特徴とする空気調和機。
  6. 請求項第1項乃至第5項のいずれかに記載の空気調和機において、圧縮機吐出側に冷媒圧力を検出する圧力検出器を設け、上記圧力検出器により検出された冷媒圧力が予め設定されている設定圧力以上である場合に第一の電動弁および第二の電動弁の両方、または第三の電動弁を開いて第一の凝縮器および第二の凝縮器の両方並列に上記圧縮機からの冷媒を送るように制御構成したことを特徴とする空気調和機。
  7. 請求項第1項乃至第6項のいずれかに記載の空気調和機において、第一の凝縮器または第二の凝縮器のいずれかに向けて選択的に冷媒を流通させている状態のとき、所定時間毎に第一の電動弁および第二の電動弁の両方、または第三の電動弁を開いて上記第一の凝縮器および上記第二の凝縮器の両方並列に定期的に圧縮機からの冷媒を送るように制御構成したことを特徴とする空気調和機。
  8. 請求項第1項乃至第7項のいずれかに記載の空気調和機において、四方弁と第一の凝縮器との間に上記第一の凝縮器向きにのみ冷媒を流通させる第一の逆止弁を配備し、上記四方弁と第二の凝縮器との間に上記第二の凝縮器向きにのみ冷媒を流通させる第二の逆止弁を配備したことを特徴とする空気調和機。
  9. 請求項第1項、第2項、第4項乃至第8項のいずれかに記載の空気調和機において、サクション側配管に圧縮機吸込側にのみ冷媒を流通させる第三の逆止弁を配備したことを特徴とする空気調和機。
  10. 請求項第3項に記載の空気調和機において、切換圧力伝達配管に圧縮機吸込側にのみ冷媒を流通させる第三の逆止弁を配備したことを特徴とする空気調和機。
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