JP2002243307A - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

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JP2002243307A
JP2002243307A JP2001036605A JP2001036605A JP2002243307A JP 2002243307 A JP2002243307 A JP 2002243307A JP 2001036605 A JP2001036605 A JP 2001036605A JP 2001036605 A JP2001036605 A JP 2001036605A JP 2002243307 A JP2002243307 A JP 2002243307A
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JP
Japan
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heat exchanger
indoor
refrigerant
air
outdoor
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Application number
JP2001036605A
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English (en)
Inventor
Kenji Tanimoto
憲治 谷本
Takeo Ueno
武夫 植野
Masaaki Takegami
雅章 竹上
Kazuhide Nomura
和秀 野村
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 除湿運転時に再熱を行う空気調和装置におい
て、運転条件の如何に拘わらず、除湿運転時における冷
凍サイクルの継続を可能とし、室内の除湿を確実に行
う。 【解決手段】 第1室内熱交換器(62)と室内膨張弁
(64)と第2室内熱交換器(63)とを順に直列接続し
て、室内側熱交換器(61)を構成する。除湿運転時に
は、室内膨張弁(64)で冷媒を減圧して冷凍サイクルを
行う。つまり、除湿運転時には、室外熱交換器(22)及
び第1室内熱交換器(62)が凝縮器となり、第2室内熱
交換器(63)が蒸発器となる。除湿運転時において、コ
ントローラ(90)は、室内膨張弁(64)へ流入する冷媒
が液相に保たれるように、室内ファン(80)の送風量を
調節する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、除湿運転を行うこ
とのできる空気調和装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、室内の冷暖房に加えて、除湿
運転を行う空気調和装置が知られている。この種の空気
調和装置は、室内空気を冷却して空気中の水分を結露さ
せることよって室内空気を減湿する。このため、室内空
気の湿度だけでなく温度も低下してしまい、快適性を損
なうという問題があった。
【0003】この問題に対処すべく、例えば、特開20
00−205696号公報に開示されているように、室
内空気の再熱を行う空気調和装置が提案されている。こ
の空気調和装置では、室内熱交換器が2つの熱交換器部
分に分割されると共に、両熱交換器部分の間に室内膨張
弁が設けられる。除湿運転時において、循環する冷媒
は、室外熱交換器及び一方の熱交換器部分で凝縮し、室
内膨張弁で減圧された後に他方の熱交換器部分へ送られ
て蒸発する。そして、一方の熱交換器部分では室内空気
が加熱され、他方の熱交換器部分では室内空気が冷却さ
れて減湿される。このように、室内熱交換器において室
内空気の加熱と冷却減湿の両方を行い、室内温度の低下
を回避している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の空気調和装置では、除湿運転時の制御において、室
内膨張弁へ流入する冷媒の状態が考慮されていない。従
って、外気温等の運転条件によっては、気液二相状態の
冷媒が室内膨張弁へ流入する状態となる。このように室
内膨張弁へ流入する冷媒を液相に維持できなければ、室
内膨張弁における冷媒の減圧が不充分となって冷凍サイ
クルを安定して継続することができなくなる。
【0005】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、運転条件に如何に拘
わらず、除湿運転時における冷凍サイクルの継続を可能
とし、室内の除湿を確実に行うことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明が講じた第1の解
決手段は、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路
(15)と、該冷媒回路(15)の室外側熱交換器(22)に
室外空気を送る室外ファン(70)と、上記冷媒回路(1
5)の室内側熱交換器(61)に室内空気を送る室内ファ
ン(80)とを備える空気調和装置を対象としている。そ
して、上記室内側熱交換器(61)は、第1熱交換器部分
(62)と室内側膨張機構(64)と第2熱交換器部分(6
3)とを順に直列接続して構成される一方、上記室外側
熱交換器(22)及び第1熱交換器部分(62)で冷媒が凝
縮して上記第2熱交換器部分(63)で冷媒が蒸発する除
湿運転中には、上記室内側膨張機構(64)へ流入する冷
媒を液相に保つために上記室外ファン(70)の送風量を
調節する制御手段(90)を備えるものである。
【0007】本発明が講じた第2の解決手段は、上記第
1の解決手段において、室内側熱交換器(61)及び室内
ファン(80)が収納されて、吸い込んだ空気を室内側熱
交換器(61)で熱交換させた後に吹き出す室内側ユニッ
ト(12)と、上記室内側ユニット(12)が吸い込む空気
の温度を検出する吸込風温検出手段(81)と、上記室内
側ユニット(12)が吹き出す空気の温度を検出する吹出
風温検出手段(82)と、除湿運転中に第1熱交換器部分
(62)から流出する冷媒の過冷却度を検出するための過
熱度検出手段とを備える一方、制御手段(90)は、上記
吸込風温検出手段(81)の検出温度と上記吹出風温検出
手段(82)の検出温度とが一致し且つ上記過熱度検出手
段の検出値が所定値に保たれて室内側膨張機構(64)へ
流入する冷媒が液相に維持されるように、室内ファン
(80)及び室外ファン(70)の送風量を調節するもので
ある。
【0008】本発明が講じた第3の解決手段は、上記第
1又は第2の解決手段において、室内空気の湿度を検出
する湿度検出手段(83)を備え、冷媒回路(15)に設け
られた冷媒の圧縮手段(40)が容量可変に構成され、制
御手段(90)は、上記湿度検出手段(83)の検出湿度が
所定値となるように上記圧縮手段(40)の容量を調節す
るものである。
【0009】本発明が講じた第4の解決手段は、上記第
1,第2又は第3の解決手段において、冷媒回路(15)
は、該冷媒回路(15)における室外側熱交換器(22)と
室内側熱交換器(61)の間に設けられた室外側膨張機構
(24)をバイパスするバイパス配管(39)と、該バイパ
ス配管(39)に設けられて除湿運転時にだけ開放される
バイパス弁(SV)とを備えるものである。
【0010】−作用− 上記第1の解決手段では、冷媒回路(15)で冷媒が循環
して冷凍サイクルが行われる。冷媒回路(15)の室外側
熱交換器(22)では、室外ファン(70)によって送り込
まれた室外空気が冷媒と熱交換を行う。冷媒回路(15)
の室内側熱交換器(61)では、室内ファン(80)によっ
て送り込まれた室内空気が冷媒と熱交換を行う。その
際、室内空気と冷媒の熱交換は、第1熱交換器部分(6
2)及び第2熱交換器部分(63)において行われる。
【0011】除湿運転時には、室外側熱交換器(22)と
室内側熱交換器(61)の第1熱交換器部分(62)とが凝
縮器として機能する一方、室内側熱交換器(61)の第2
熱交換器部分(63)が蒸発器として機能する。つまり、
室外側熱交換器(22)及び第1熱交換器部分(62)で凝
縮した冷媒は、室内側膨張機構(64)で減圧された後に
第2熱交換器部分(63)へ送られて蒸発する。第1熱交
換器部分(62)では、室内空気が加熱される。第2熱交
換器部分(63)では、室内空気が冷却されて該室内空気
中の水分が結露する。つまり、室内側熱交換器(61)に
おいては、第1熱交換器部分(62)で室内空気が加熱さ
れる一方、第2熱交換器部分(63)で室内空気が冷却に
より減湿される。
【0012】除湿運転時において、制御手段(90)は、
室内側膨張機構(64)へ流入する冷媒が液相となるよう
に室外ファン(70)の送風量を制御する。つまり、室内
側膨張機構(64)へ流入する冷媒が気液二相状態となっ
ている場合、制御手段(90)は、室外ファン(70)の送
風量を増やし、室外側熱交換器(22)で凝縮する冷媒量
を増加させる。
【0013】上記第2の解決手段では、室内側熱交換器
(61)及び室内ファン(80)が室内側ユニット(12)に
収納される。室内側ユニット(12)は、吸い込んだ室内
空気を室内側熱交換器(61)へ送り、室内側熱交換器
(61)で熱交換した後の空気を吹き出す。この室内側ユ
ニット(12)は、第1熱交換器部分(62)で熱交換した
空気と第2熱交換器部分(63)で熱交換した空気とを混
合して吹き出すものであってもよく、第2熱交換器部分
(63)で熱交換した空気を更に第1熱交換器部分(62)
で熱交換させてから吹き出すものであってもよい。
【0014】吸込風温検出手段(81)は、室内側ユニッ
ト(12)に吸い込まれる空気の温度を検出する。吹出風
温検出手段(82)は、室内側ユニット(12)から吹き出
される空気の温度を検出する。過熱度検出手段は、除湿
運転時に第1熱交換器部分(62)から室内側膨張機構
(64)へ向けて流れる冷媒の過冷却度を検出する。
【0015】本解決手段に係る制御手段(90)は、除湿
運転時において、次の2つの条件が満たされるように室
内ファン(80)及び室外ファン(70)の送風量を制御す
る。第1の条件は、室内側ユニット(12)が吸い込む空
気の温度と室内側ユニット(12)が吹き出す空気の温度
とが一致することである。第2の条件は、第1熱交換器
部分(62)から出た冷媒の過冷却度が所定値となって、
室内側膨張機構(64)へ流入する冷媒が液相に保たれる
ことである。
【0016】上記第3の解決手段では、湿度検出手段
(83)が室内空気の湿度を検出する。本解決手段に係る
制御手段(90)は、湿度検出手段(83)により検出され
た湿度の値が所定値となるように、圧縮手段(40)の容
量を調節する。例えば、制御手段(90)は、検出湿度が
所定値を上回る時には圧縮手段(40)の容量を増やし、
検出湿度が所定値を下回る時には圧縮手段(40)の容量
を減らす。
【0017】上記第4の解決手段では、冷媒回路(15)
にバイパス配管(39)が設けられる。このバイパス配管
(39)は、冷媒回路(15)の室外側膨張機構(24)をバ
イパスするように設けられる。また、バイパス配管(3
9)には、バイパス弁(SV)が設けられる。このバイパ
ス弁(SV)は、除湿運転時にだけ開放される。除湿運転
時において、室外側熱交換器(22)から出た冷媒は、バ
イパス配管(39)を通って室内側熱交換器(61)へ流れ
る。つまり、除湿運転時において、冷媒は室外側膨張機
構(24)を通過することなく循環する。
【0018】除湿運転時以外の冷房運転時や暖房運転時
には、バイパス弁(SV)が閉鎖される。そして、冷房運
転時において、室外側熱交換器(22)で凝縮した冷媒
は、室外側膨張機構(24)で減圧された後に室内側熱交
換器(61)へ送られる。一方、暖房運転時において、室
内側熱交換器(61)で凝縮した冷媒は、室外側膨張機構
(24)で減圧された後に室外側熱交換器(22)へ送られ
る。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、制御手段(90)が室外
ファン(70)の送風量を制御することによって、除湿運
転時に室内側膨張機構(64)へ流入する冷媒が液相に保
たれる。つまり、除湿運転時に室内側膨張機構(64)へ
流入する冷媒が気液二相状態になるといった事態を回避
できる。従って、室内側膨張機構(64)における冷媒の
減圧を確実に行うことができ、除湿運転時においても冷
凍サイクルを確実に継続できる。このため、除湿運転を
継続して室内の除湿を確実に行うことができ、快適性を
高めることができる。
【0020】上記第3の解決手段では、湿度検出手段
(83)の検出湿度に基づいて圧縮手段(40)の容量を調
節している。このため、空気調和装置において必要十分
な除湿能力が発揮され、室内空気の相対湿度を所定値に
保って快適性を向上させることができる。
【0021】上記第4の解決手段では、除湿運転時の冷
媒回路(15)において、室外側膨張機構(24)をバイパ
スして冷媒が循環する。つまり、除湿運転時の冷媒回路
(15)において、冷媒は室外側膨張機構(24)で全く減
圧されずに循環する。このため、除湿運転時に室外側熱
交換器(22)から室内側熱交換器(61)の第1熱交換器
部分(62)へ至るまでの冷媒の圧力損失を削減でき、第
1熱交換器部分(62)における冷媒の凝縮温度を高く保
つことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0023】図1に示すように、本実施形態に係る空気
調和装置(10)は、室外機(11)と室内機(12)と1台
ずつ備えている。このうち、室内機(12)は室内側ユニ
ットを構成している。また、上記空気調和装置(10)
は、冷媒回路(15)とコントローラ(90)とを備えてい
る。
【0024】上記冷媒回路(15)は、室外回路(20)、
室内回路(60)、液側連絡管(16)、及びガス側連絡管
(17)により構成されている。室内回路(60)は、液側
連絡管(16)及びガス側連絡管(17)を介して室外回路
(20)に接続されている。
【0025】上記室外回路(20)は、室外機(11)に収
納されている。室外回路(20)には、圧縮機ユニット
(40)、四路切換弁(21)、室外熱交換器(22)、室外
膨張弁(24)、レシーバ(23)、液側閉鎖弁(25)、及
びガス側閉鎖弁(26)が設けられている。
【0026】上記圧縮機ユニット(40)は、第1圧縮機
(41)と第2圧縮機(42)を並列に接続したものであっ
て、冷媒の圧縮手段を構成している。これら圧縮機(4
1,42)は、何れも密閉型のスクロール圧縮機である。つ
まり、これら圧縮機(41,42)は、圧縮機構と該圧縮機
構を駆動する電動機とを、円筒状のハウジングに収納し
て構成されている。尚、圧縮機構及び電動機は、図示を
省略する。第1圧縮機(41)は、電動機が常に一定回転
数で駆動される一定容量のものである。第2圧縮機(4
2)は、電動機の回転数が段階的に又は連続的に変更さ
れる容量可変のものである。そして、上記圧縮機ユニッ
ト(40)は、第1圧縮機(41)の発停や第2圧縮機(4
2)の容量変更によって、ユニット全体の容量が可変と
なっている。
【0027】上記圧縮機ユニット(40)は、吸入管(4
3)及び吐出管(44)を備えている。吸入管(43)は、
その入口端が四路切換弁(21)の第1のポートに接続さ
れ、その出口端が2つに分岐されて各圧縮機(41,42)
の吸入側に接続されている。吐出管(44)は、その入口
端が2つに分岐されて各圧縮機(41,42)の吐出側に接
続され、その出口端が四路切換弁(21)の第2のポート
に接続されている。また、第1圧縮機(41)に接続する
吐出管(44)の分岐管には、吐出側逆止弁(45)が設け
られている。この吐出側逆止弁(45)は、第1圧縮機
(41)から流出する方向への冷媒の流通のみを許容す
る。
【0028】また、上記圧縮機ユニット(40)は、油分
離器(51)、油戻し管(52)、及び均油管(54)を備え
ている。油分離器(51)は、吐出管(44)の途中に設け
られている。この油分離器(51)は、圧縮機(41,42)
の吐出冷媒から冷凍機油を分離するためのものである。
油戻し管(52)は、その一端が油分離器(51)に接続さ
れ、その他端が吸入管(43)に接続されている。この油
戻し管(52)は、油分離器(51)で分離された冷凍機油
を、圧縮機(41,42)の吸入側へ戻すためのものであっ
て、油戻し電磁弁(53)を備えている。均油管(54)
は、その一端が第1圧縮機(41)に接続され、その他端
が吸入管(43)における第2圧縮機(42)の吸入側近傍
に接続されている。この均油管(54)は、各圧縮機(4
1,42)のハウジング内に貯留される冷凍機油の量を平均
化するためのものであって、均油電磁弁(55)を備えて
いる。
【0029】上記四路切換弁(21)は、その第3のポー
トがガス側閉鎖弁(26)と配管接続され、その第4のポ
ートが室外熱交換器(22)の上端部と配管接続されてい
る。四路切換弁(21)は、第1のポートと第3のポート
が連通し且つ第2のポートと第4のポートが連通する状
態(図1に実線で示す状態)と、第1のポートと第4の
ポートが連通し且つ第2のポートと第3のポートが連通
する状態(図1に破線で示す状態)とに切り換わる。こ
の四路切換弁(21)の切換動作によって、冷媒回路(1
5)における冷媒の循環方向が反転する。
【0030】上記室外熱交換器(22)は、室外側熱交換
器を構成している。室外熱交換器(22)は、クロスフィ
ン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成
されている。この室外熱交換器(22)では、冷媒回路
(15)を循環する冷媒と室外空気とが熱交換を行う。
【0031】上記室外熱交換器(22)の下端は、ブリッ
ジ回路(30)を介して液側連絡管(16)と配管接続され
ている。ブリッジ回路(30)は、第1管路(31)、第2
管路(32)、第3管路(33)、及び第4管路(34)をブ
リッジ状に接続して構成されている。このブリッジ回路
(30)において、第1管路(31)の出口端が第2管路
(32)の出口端と接続し、第2管路(32)の入口端が第
3管路(33)の出口端と接続し、第3管路(33)の入口
端が第4管路(34)の入口端と接続し、第4管路(34)
の出口端が第1管路(31)の入口端と接続している。そ
して、ブリッジ回路(30)は、第1管路(31)の入口端
及び第4管路(34)の出口端が室外熱交換器(22)側と
なり、第2管路(32)の入口端及び第3管路(33)の出
口端が液側連絡管(16)側となるように配置されてい
る。
【0032】第1〜第4の各管路(31〜34)には、逆止
弁が1つずつ設けられている。第1管路(31)には、そ
の入口端から出口端に向かう冷媒の流通のみを許容する
逆止弁(CV-1)が設けられている。第2管路(32)に
は、その入口端から出口端に向かう冷媒の流通のみを許
容する逆止弁(CV-2)が設けられている。第3管路(3
3)には、その入口端から出口端に向かう冷媒の流通の
みを許容する逆止弁(CV-3)が設けられている。第4管
路(34)には、その入口端から出口端に向かう冷媒の流
通のみを許容する逆止弁(CV-4)が設けられている。
【0033】上記レシーバ(23)は、円筒状の容器であ
って、冷媒を貯留するためのものである。レシーバ(2
3)の上端部は、ブリッジ回路(30)における第1管路
(31)の出口端及び第2管路(32)の出口端と配管接続
されている。レシーバ(23)の下端部は、ブリッジ回路
(30)における第3管路(33)の入口端及び第4管路
(34)の入口端と配管接続されている。また、レシーバ
(23)の下端部とブリッジ回路(30)を繋ぐ配管には、
室外膨張弁(24)が設けられている。この室外膨張弁
(24)は、いわゆる電動膨張弁であって、室外側膨張機
構を構成している。
【0034】上記室外回路(20)には、バイパス管(3
9)、ガス抜き管(35)、及び均圧管(37)も設けられ
ている。
【0035】上記バイパス管(39)は、室外膨張弁(2
4)をバイパスするように設けられ、バイパス配管を構
成している。具体的に、バイパス管(39)の入口端は、
室外熱交換器(22)とブリッジ回路(30)を繋ぐ配管に
接続されている。一方、バイパス管(39)の出口端は、
室外膨張弁(24)とブリッジ回路(30)を繋ぐ配管に接
続されている。また、バイパス管(39)には、バイパス
弁であるバイパス電磁弁(SV)が設けられている。
【0036】上記ガス抜き管(35)は、その一端がレシ
ーバ(23)の上端部に接続され、その他端が吸入管(4
3)に接続されている。このガス抜き管(35)は、レシ
ーバ(23)のガス冷媒を各圧縮機(41,42)の吸入側へ
導入してレシーバ(23)を減圧するために設けられてい
る。また、ガス抜き管(35)には、ガス抜き電磁弁(3
6)が設けられている。
【0037】上記均圧管(37)は、その一端がガス抜き
管(35)におけるガス抜き電磁弁(36)とレシーバ(2
3)の間に接続され、その他端が吐出管(44)に接続さ
れている。また、均圧管(37)には、その一端から他端
に向かう冷媒の流通のみを許容する均圧用逆止弁(38)
が設けられている。この均圧管(37)は、空気調和装置
(10)の停止中に外気温が異常に上昇してレシーバ(2
3)の圧力が高くなりすぎた場合に、ガス冷媒を逃がす
ことでレシーバ(23)の破裂を防止するためのものであ
る。従って、空気調和装置(10)の運転中において、均
圧管(37)を冷媒が流れることは無い。
【0038】上記室内回路(60)は、室内機(12)に設
けられている。この室内回路(60)には、室内側熱交換
器(61)が設けられている。室内側熱交換器(61)は、
第1室内熱交換器(62)と室内膨張弁(64)と第2室内
熱交換器(63)とを順に直列接続して構成されている。
このうち、室内膨張弁(64)は、いわゆる電動膨張弁で
あって、室内側膨張機構を構成している。
【0039】第1室内熱交換器(62)は、室内側熱交換
器(61)の第1熱交換器部分を構成している。第2室内
熱交換器(63)は、室内側熱交換器(61)の第2熱交換
器部分を構成している。これら室内熱交換器(62,63)
は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交
換器により構成されている。各室内熱交換器(62,63)
では、冷媒回路(15)を循環する冷媒と室内空気とが熱
交換を行う。
【0040】上記液側連絡管(16)は、その一端が液側
閉鎖弁(25)に接続され、他端が室内回路(60)におけ
る第1室内熱交換器(62)側の端部に接続されている。
上記ガス側連絡管(17)は、その一端がガス側閉鎖弁
(26)に接続され、他端が室内回路(60)における第2
室内熱交換器(63)側の端部に接続されている。
【0041】上記室外機(11)には、室外ファン(70)
が設けられている。この室外ファン(70)は、室外熱交
換器(22)へ室外空気を送るためのものである。一方、
上記室内機(12)には、室内ファン(80)が設けられて
いる。この室内ファン(80)は、第1,第2室内熱交換
器(62,63)へ室内空気を送るためのものである。
【0042】上記室外機(11)には、各種のセンサ等が
設けられている。具体的に、室外機(11)には、室外空
気の温度を検出するための外気温センサ(71)が設けら
れている。また、室外機(11)において、室外熱交換器
(22)の下部には、その伝熱管温度を検出するための室
外熱交換器温度センサ(72)が設けられている。吸入管
(43)には、圧縮機(41,42)の吸入冷媒温度を検出す
るための吸入管温度センサ(73)が設けられている。吐
出管(44)には、圧縮機(41,42)の吐出冷媒温度を検
出するための吐出管温度センサ(75)と、圧縮機(41,4
2)の吐出冷媒圧力を受けて作動する高圧圧力スイッチ
(77)とが設けられている。
【0043】上記室内機(12)には、温度や湿度のセン
サが設けられている。具体的に、この室内機(12)に
は、吸込風温センサ(81)、吹出風温センサ(82)、及
び湿度センサ(83)が設けられている。吸込風温センサ
(81)は、室内機(12)へ吸い込まれる室内空気の温
度、即ち室内機(12)の吸込風温を検出する。吹出風温
センサ(82)は、室内機(12)から吹き出される空気の
温度、即ち室内機(12)の吹出風温を検出する。尚、こ
の吹出風温センサ(82)は、第1室内熱交換器(62)を
通過した空気と第2室内熱交換器(63)を通過した空気
とが混合された後の空気温度を検出している。湿度セン
サ(83)は、室内機(12)へ吸い込まれる室内空気の相
対湿度を検出する。
【0044】更に、上記室内機(12)において、第1室
内熱交換器(62)の下部には、その伝熱管温度を検出す
るための第1室内熱交換器温度センサ(84)が設けられ
ている。第1室内熱交換器(62)の上端と室内膨張弁
(64)を繋ぐ配管には、該配管の温度を検出する第1配
管温度センサ(86)が設けられている。第2室内熱交換
器(63)の下部には、その伝熱管温度を検出するための
第2室内熱交換器温度センサ(85)が設けられている。
第2室内熱交換器(63)の上端からガス側連絡管(17)
へ向かって延びる配管には、該配管の温度を検出する第
2配管温度センサ(87)が設けられている。
【0045】上記コントローラ(90)は、上記のセンサ
類からの信号やリモコン等からの指令信号を受けて空気
調和装置(10)の運転制御を行うものであり、制御手段
を構成している。具体的に、コントローラ(90)は、室
外膨張弁(24)及び室内膨張弁(64)の開度調節や、四
路切換弁(21)の切換、更にはガス抜き電磁弁(36)、
油戻し電磁弁(53)、及び均油電磁弁(55)の開閉操作
を行う。また、コントローラ(90)は、圧縮機ユニット
(40)の容量制御や、室外ファン(70)及び室内ファン
(80)の送風量制御を行う。
【0046】更に、上記コントローラ(90)には、図示
しないが、過冷却度検出部が設けられる。過冷却度検出
部には、第1室内熱交換器温度センサ(84)の検出温度
と、第1配管温度センサ(86)の検出温度とが入力され
ている。過冷却度検出部は、両検出温度の差を求め、そ
の差の値を第1室内熱交換器(62)から流出する冷媒の
過冷却度として検出する。そして、第1室内熱交換器温
度センサ(84)、第1配管温度センサ(86)、及び過冷
却度検出部が、過冷却度検出手段を構成している。
【0047】−運転動作− 上記空気調和装置(10)の運転時には、冷媒回路(15)
において冷媒が相変化しつつ循環して蒸気圧縮式の冷凍
サイクルが行われる。この空気調和装置(10)は、冷房
運転と暖房運転の他、除湿運転を行う。
【0048】《冷房運転》冷房運転時には、第1及び第
2室内熱交換器(62,63)が蒸発器として機能し、冷却
動作が行われる。この冷房運転時において、四路切換弁
(21)は、図1に実線で示す状態となる。室内膨張弁
(64)は全開とされ、室外膨張弁(24)は所定の開度に
調節される。バイパス電磁弁(SV)は閉鎖状態に保持さ
れ、ガス抜き電磁弁(36)、油戻し電磁弁(53)及び均
油電磁弁(55)は適宜開閉される。これら弁の操作は、
コントローラ(90)により行われる。
【0049】圧縮機ユニット(40)の圧縮機(41,42)
を運転すると、これら圧縮機(41,42)で圧縮された冷
媒が吐出管(44)へ吐出される。この冷媒は、四路切換
弁(21)を通って室外熱交換器(22)へ流入する。室外
熱交換器(22)では、冷媒が室外空気へ放熱して凝縮す
る。室外熱交換器(22)で凝縮した冷媒は、ブリッジ回
路(30)の第1管路(31)へ流入し、逆止弁(CV-1)を
通過してレシーバ(23)へ流入する。
【0050】レシーバ(23)からは、液冷媒だけが流出
する。レシーバ(23)から流出した冷媒は、室外膨張弁
(24)で減圧された後に、ブリッジ回路(30)の第3管
路(33)へ流通する。その後、冷媒は、逆止弁(CV-3)
と流出逆止弁(34)を通過し、液側連絡管(16)を通じ
て室内回路(60)へ送られる。
【0051】室内回路(60)へ流入した冷媒は、その後
に第1室内熱交換器(62)へ導入される。第1室内熱交
換器(62)では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発す
る。その後、冷媒は、全開状態の室内膨張弁(64)を通
過して第2室内熱交換器(63)へ導入される。第2室内
熱交換器(63)では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発
する。つまり、室内回路(60)へ導入された冷媒は、そ
の一部が第1室内熱交換器(62)で蒸発し、残りが第2
室内熱交換器(63)で蒸発する。そして、室内熱交換器
(62,63)では、室内空気が冷却される。
【0052】第1,第2室内熱交換器(62,63)で蒸発
した冷媒は、ガス側連絡管(17)を通って室外回路(2
0)へ流入する。その後、冷媒は、四路切換弁(21)を
通過し、吸入管(43)を通って圧縮機ユニット(40)の
圧縮機(41,42)に吸入される。これら圧縮機(41,42)
は、吸入した冷媒を圧縮して再び吐出する。冷媒回路
(15)では、このような冷媒の循環が繰り返される。
【0053】上述のように、コントローラ(90)は、室
外膨張弁(24)の開度調節を行う。その際、コントロー
ラ(90)は、第2室内熱交換器(63)から流出するガス
冷媒の過熱度が一定となるように、室外膨張弁(24)の
開度を調節する。具体的には、第2配管温度センサ(8
7)の検出温度と第1室内熱交換器(62)センサの検出
温度の差が所定値に保たれるように、室外膨張弁(24)
の開度が適宜変更される。
【0054】《暖房運転》暖房運転時には、第1及び第
2室内熱交換器(62,63)が凝縮器として機能し、加熱
動作が行われる。この暖房運転時において、四路切換弁
(21)は、図1に破線で示す状態となる。室内膨張弁
(64)は全開とされ、室外膨張弁(24)は所定の開度に
調節される。バイパス電磁弁(SV)は閉鎖状態に保持さ
れ、ガス抜き電磁弁(36)、油戻し電磁弁(53)及び均
油電磁弁(55)は適宜開閉される。これら弁の操作は、
コントローラ(90)により行われる。
【0055】圧縮機ユニット(40)の圧縮機(41,42)
を運転すると、これら圧縮機(41,42)で圧縮された冷
媒が吐出管(44)へ吐出される。この冷媒は、四路切換
弁(21)からガス側閉鎖弁(26)に向かって流れ、ガス
側連絡管(17)を通って室内回路(60)に流入する。
【0056】室内回路(60)へ流入した冷媒は、第2室
内熱交換器(63)へ導入される。第2室内熱交換器(6
3)では、冷媒が室内空気へ放熱して凝縮する。その
後、冷媒は、全開状態の室内膨張弁(64)を通過して第
1室内熱交換器(62)へ導入される。第1室内熱交換器
(62)では、冷媒が室内空気へ放熱して凝縮する。つま
り、室内回路(60)へ導入された冷媒は、その一部が第
2室内熱交換器(63)で凝縮し、残りが第1室内熱交換
器(62)で凝縮する。そして、室内熱交換器(62,63)
では、室内空気が加熱される。
【0057】第1,第2室内熱交換器(62,63)で凝縮
した冷媒は、液側連絡管(16)を通って室外回路(20)
へ流入する。その後、冷媒は、ブリッジ回路(30)の第
2管路(32)を通ってレシーバ(23)へ一旦流入する。
レシーバ(23)から流出した冷媒は、室外膨張弁(24)
で減圧された後に、ブリッジ回路(30)の第4管路(3
4)を通って室外熱交換器(22)へ導入される。
【0058】室外熱交換器(22)では、冷媒が室外空気
から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(22)で蒸発した
冷媒は、四路切換弁(21)を通過し、吸入管(43)を通
って圧縮機ユニット(40)の圧縮機(41,42)に吸入さ
れる。これら圧縮機(41,42)は、吸入した冷媒を圧縮
して再び吐出する。冷媒回路(15)では、このような冷
媒の循環が繰り返される。
【0059】上述のように、コントローラ(90)は、室
外膨張弁(24)の開度調節を行う。その際、コントロー
ラ(90)は、室外熱交換器(22)から流出するガス冷媒
の過熱度が一定となるように、室外膨張弁(24)の開度
を調節する。具体的には、吸入管温度センサ(73)の検
出温度と室外熱交換器温度センサ(72)の検出温度の差
が所定値に保たれるように、室外膨張弁(24)の開度が
適宜変更される。
【0060】《除湿運転》除湿運転時には、室外熱交換
器(22)及び第1室内熱交換器(62)が凝縮器として機
能し、第2室内熱交換器(63)が蒸発器として機能す
る。この除湿運転時において、四路切換弁(21)は、図
1に実線で示す状態となる。室外膨張弁(24)は全閉と
され、室内膨張弁(64)は所定の開度に調節される。バ
イパス電磁弁(SV)は開放状態に保持され、ガス抜き電
磁弁(36)、油戻し電磁弁(53)及び均油電磁弁(55)
は適宜開閉される。これら弁の操作は、コントローラ
(90)により行われる。
【0061】ここでは、除湿運転時の動作について、図
2のモリエル線図(圧力−エンタルピ線図)を参照しな
がら説明する。圧縮機ユニット(40)の圧縮機(41,4
2)は、点Aの状態の冷媒を吸入して圧縮する。圧縮さ
れて点Bの状態となった冷媒は、圧縮機(41,42)から
吐出管(44)へ吐出される。この冷媒は、四路切換弁
(21)を通って室外熱交換器(22)へ流入する。室外熱
交換器(22)では、冷媒が室外空気に放熱して点Cの状
態となる。つまり、室外熱交換器(22)では、流入した
冷媒の一部が凝縮する。
【0062】室外熱交換器(22)から出た点Cの状態の
冷媒は、バイパス管(39)とブリッジ回路(30)の第3
管路(33)とを順に流れ、その後に液側連絡管(16)を
通じて室内回路(60)へ送られる。室内回路(60)へ流
入した冷媒は、第1室内熱交換器(62)へ導入される。
第1室内熱交換器(62)では、冷媒が室内空気に放熱し
て点Dの状態となる。つまり、第1室内熱交換器(62)
では、室外熱交換器(22)で凝縮しなかった残りのガス
冷媒が凝縮する。そして、点Dの状態において、冷媒は
完全に液相となっている。
【0063】第1室内熱交換器(62)から出た点Dの状
態の冷媒は、室内膨張弁(64)で減圧されて点Eの状態
となる。点Eの状態の冷媒は、第2室内熱交換器(63)
へ導入される。第2室内熱交換器(63)では、冷媒が室
内空気から吸熱して蒸発する。そして、第2室内熱交換
器(63)において、点Eの状態の冷媒は、点Fの状態を
経て点Aの状態となる。
【0064】第2室内熱交換器(63)から出た点Aの状
態の冷媒は、ガス側連絡管(17)を通って室外回路(2
0)へ流入する。その後、冷媒は、四路切換弁(21)を
通過し、吸入管(43)を通って圧縮機ユニット(40)の
圧縮機(41,42)に吸入される。これら圧縮機(41,42)
は、吸入した冷媒を圧縮して再び吐出する。冷媒回路
(15)では、このような冷媒の循環が繰り返される。
【0065】室内機(12)では、第1室内熱交換器(6
2)において室内空気が加熱され、第2室内熱交換器(6
3)において室内空気が冷却される。つまり、室内機(1
2)に吸い込まれた室内空気は、その約半分が第1室内
熱交換器(62)へ送られて加熱され、残りの半分が第2
室内熱交換器(63)へ送られて冷却される。特に、第2
室内熱交換器(63)において、室内空気は、その露点温
度よりも低い温度にまで冷却される。そして、第2室内
熱交換器(63)では、水分を凝縮させることによって室
内空気中の水分量が削減される。
【0066】室内機(12)は、第1室内熱交換器(62)
で加熱された空気と第2室内熱交換器(63)で冷却減湿
された空気とを混合し、混合後の空気を室内へ吹き出
す。つまり、見かけ上は、室内機(12)において室内空
気中の水分量だけが削減され、室内空気の温度は変化し
ない。
【0067】ここで、図2において、点Cと点Dの間の
エンタルピ差に冷媒循環量を乗じた値は、第1室内熱交
換器(62)での室内空気の温度上昇分に相当する熱量で
ある。また、点Fと点Eの間のエンタルピ差に冷媒循環
量を乗じた値は、第2室内熱交換器(63)での室内空気
の温度低下分に相当する熱量である。また、点Aと点F
の間のエンタルピ差に冷媒循環量を乗じた値は、第2室
内熱交換器(63)で凝縮する水分の凝縮熱に相当する熱
量である。室内機(12)の吸込空気温度と吹出空気温度
が一致する状態では、点Cと点Dの間のエンタルピ差と
点Fと点Eの間のエンタルピ差とが等しくなる。
【0068】除湿運転時において、コントローラ(90)
は、室内膨張弁(64)の開度調節を行う。その際、コン
トローラ(90)は、第2室内熱交換器(63)から流出す
るガス冷媒の過熱度が一定となるように、室内膨張弁
(64)の開度を調節する。具体的には、第2配管温度セ
ンサ(87)の検出温度と第2室内熱交換器温度センサ
(85)の検出温度の差が所定値に保たれるように、室内
膨張弁(64)の開度が適宜変更される。
【0069】また、除湿運転時において、コントローラ
(90)は、室外ファン(70)及び室内ファン(80)の送
風量を調節する動作を行う。この送風量の調節は、室内
機(12)の吸込空気温度と吹出空気温度を一致させると
同時に、室内膨張弁(64)へ送られる冷媒を液相に保つ
ために行われる。ここでは、室外ファン(70)及び室内
ファン(80)に対するコントローラ(90)の制御動作に
ついて、図3のフロー図を参照しながら説明する。
【0070】除湿運転を開始すると、コントローラ(9
0)は、ステップST10において、吸込風温センサ(81)
の検出温度T1と吹出風温センサ(82)の検出温度T2
を比較する。そして、検出温度T1が検出温度T2よりも
高ければステップST11へ移る。
【0071】ここで、検出温度T1が検出温度T2よりも
高いということは、第1室内熱交換器(62)における空
気の温度上昇幅が第2室内熱交換器(63)における空気
の温度低下幅よりも小さいことを意味している。そこ
で、コントローラ(90)は、ステップST11において、第
1室内熱交換器(62)における冷媒の放熱量を増やすた
めの動作を行う。具体的に、コントローラ(90)は、室
外ファン(70)の送風量を低下させると共に、室内ファ
ン(80)の送風量を増大させる。
【0072】その際、コントローラ(90)は、例えば過
冷却度検出部で検出された過冷却度の値(SC)から
「5」を引いた値、即ち(SC−5)の値がゼロ以上の所
定の設定値となるように、室外ファン(70)及び室内フ
ァン(80)の送風量を調節する。言い換えると、コント
ローラ(90)は、過冷却度検出部で検出された過冷却度
の値(SC)が設定値よりも「5」だけ大きな値となるよ
うに、室外ファン(70)及び室内ファン(80)の送風量
を調節する。
【0073】ステップST10において、検出温度T1が検
出温度T2よりも高くなければステップST12へ移る。ス
テップST12において、コントローラ(90)は、吸込風温
センサ(81)の検出温度T1と吹出風温センサ(82)の
検出温度T2とを再度比較する。そして、検出温度T1
検出温度T2よりも低ければステップST13へ移る。
【0074】ここで、検出温度T1が検出温度T2よりも
低いということは、第1室内熱交換器(62)における空
気の温度上昇幅が第2室内熱交換器(63)における空気
の温度低下幅よりも大きいことを意味している。そこ
で、コントローラ(90)は、ステップST11において、第
1室内熱交換器(62)における冷媒の放熱量を減らすた
めの動作を行う。具体的に、コントローラ(90)は、室
外ファン(70)の送風量を増大させると共に、室内ファ
ン(80)の送風量を低下させる。
【0075】ステップST12において、検出温度T1が検
出温度T2よりも低くなければ、検出温度T1と検出温度
2とが等しいこととなる。従って、その場合、コント
ローラ(90)は、室外ファン(70)及び室内ファン(8
0)の送風量を変更しない。
【0076】また、除湿運転時において、コントローラ
(90)は、湿度センサ(83)の検出湿度に基づいて圧縮
機ユニット(40)の容量を調節する。
【0077】ここで、湿度センサ(83)の検出湿度が所
定値を上回っている場合には、第2室内熱交換器(63)
における空気の減湿量を増やす必要がある。そこで、コ
ントローラ(90)は、圧縮機ユニット(40)の容量を大
きくして、冷媒回路(15)における冷媒循環量を増や
す。冷媒循環量が増大すると、第2室内熱交換器(63)
における冷媒の吸熱量が増大し、第2室内熱交換器(6
3)における水分の凝縮量が増大する。
【0078】一方、湿度センサ(83)の検出湿度が所定
値を下回っている場合には、第2室内熱交換器(63)に
おける空気の減湿量を減らす必要がある。そこで、コン
トローラ(90)は、圧縮機ユニット(41)の容量を小さ
くして、冷媒回路(15)における冷媒循環量を減らす。
冷媒循環量が減少すると、第2室内熱交換器(63)にお
ける冷媒の吸熱量が減少し、第2室内熱交換器(63)に
おける水分の凝縮量が減少する。
【0079】−実施形態の効果− 本実施形態によれば、コントローラ(90)の制御動作に
よって、除湿運転時に室内膨張弁(64)へ流入する冷媒
を液相に保つことができる。つまり、除湿運転時に室内
膨張弁(64)へ流入する冷媒が気液二相状態になるとい
った事態を回避できる。従って、室内膨張弁(64)にお
ける冷媒の減圧を確実に行うことができ、除湿運転時に
おいても冷凍サイクルを確実に継続できる。このため、
除湿運転を継続して室内の除湿を確実に行うことがで
き、快適性を高めることができる。
【0080】また、本実施形態では、コントローラ(9
0)が湿度センサ(83)の検出湿度に基づいて圧縮機ユ
ニット(40)の容量を調節している。このため、空気調
和装置(10)において必要十分な除湿能力が発揮され、
室内空気の相対湿度を所定値に保って快適性を向上させ
ることができる。
【0081】また、本実施形態では、除湿運転時の冷媒
回路(15)において、室外膨張弁(24)をバイパスして
冷媒が循環する。つまり、除湿運転時の冷媒回路(15)
において、冷媒は室外膨張弁(24)で全く減圧されずに
循環する。このため、除湿運転時に室外熱交換器(22)
から第1室内熱交換器(62)へ至るまでの冷媒の圧力損
失を削減でき、第1室内熱交換器(62)における冷媒の
凝縮温度を高く保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る空気調和装置の配管系統図であ
る。
【図2】実施形態に係る空気調和装置における除湿運転
時の動作を示すモリエル線図である。
【図3】実施形態に係るコントローラの動作を示すフロ
ー図である。
【符号の説明】
(12) 室内機(室内側ユニット) (15) 冷媒回路 (22) 室外熱交換器(室外側熱交換器) (39) バイパス管(バイパス配管) (40) 圧縮機ユニット(圧縮手段) (61) 室内側熱交換器 (62) 第1室内熱交換器(第1熱交換器部分) (63) 第2室内熱交換器(第2熱交換器部分) (64) 室内膨張弁(室内側膨張機構) (70) 室外ファン (80) 室内ファン (81) 吸込風温センサ(吸込風温検出手段) (82) 吹出風温センサ(吹出風温検出手段) (83) 湿度センサ(湿度検出手段) (90) コントローラ(制御手段) (SV) バイパス電磁弁(バイパス弁)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹上 雅章 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 (72)発明者 野村 和秀 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 Fターム(参考) 3L060 AA07 CC04 CC07 DD02 EE04 EE05 EE06 3L092 AA01 DA04 EA06 EA15 FA03 FA19 FA20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒
    回路(15)と、該冷媒回路(15)の室外側熱交換器(2
    2)に室外空気を送る室外ファン(70)と、上記冷媒回
    路(15)の室内側熱交換器(61)に室内空気を送る室内
    ファン(80)とを備える空気調和装置であって、 上記室内側熱交換器(61)は、第1熱交換器部分(62)
    と室内側膨張機構(64)と第2熱交換器部分(63)とを
    順に直列接続して構成される一方、 上記室外側熱交換器(22)及び第1熱交換器部分(62)
    で冷媒が凝縮して上記第2熱交換器部分(63)で冷媒が
    蒸発する除湿運転中には、上記室内側膨張機構(64)へ
    流入する冷媒を液相に保つために上記室外ファン(70)
    の送風量を調節する制御手段(90)を備えている空気調
    和装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の空気調和装置において、 室内側熱交換器(61)及び室内ファン(80)が収納され
    て、吸い込んだ空気を室内側熱交換器(61)で熱交換さ
    せた後に吹き出す室内側ユニット(12)と、 上記室内側ユニット(12)が吸い込む空気の温度を検出
    する吸込風温検出手段(81)と、 上記室内側ユニット(12)が吹き出す空気の温度を検出
    する吹出風温検出手段(82)と、 除湿運転中に第1熱交換器部分(62)から流出する冷媒
    の過冷却度を検出するための過熱度検出手段とを備える
    一方、 制御手段(90)は、上記吸込風温検出手段(81)の検出
    温度と上記吹出風温検出手段(82)の検出温度とが一致
    し且つ上記過熱度検出手段の検出値が所定値に保たれて
    室内側膨張機構(64)へ流入する冷媒が液相に維持され
    るように、室内ファン(80)及び室外ファン(70)の送
    風量を調節している空気調和装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の空気調和装置にお
    いて、 室内空気の湿度を検出する湿度検出手段(83)を備え、 冷媒回路(15)に設けられた冷媒の圧縮手段(40)が容
    量可変に構成され、 制御手段(90)は、上記湿度検出手段(83)の検出湿度
    が所定値となるように上記圧縮手段(40)の容量を調節
    する空気調和装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3記載の空気調和装置
    において、 冷媒回路(15)は、該冷媒回路(15)における室外側熱
    交換器(22)と室内側熱交換器(61)の間に設けられた
    室外側膨張機構(24)をバイパスするバイパス配管(3
    9)と、該バイパス配管(39)に設けられて除湿運転時
    にだけ開放されるバイパス弁(SV)とを備えている空気
    調和装置。
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