JP2005034249A - 景品捕獲ゲーム機 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造簡単で安価でありながら把持アーム30、31に付与される付勢力を容易に調節する。
【解決手段】揺動部材46、47(突出部44a、45a)を把持アーム30、31が閉止位置Hに到達した後も変位(上昇)させて把持アーム30、31から離脱させるとともに、制御手段により該離脱から変位停止までの距離Lを調節することで、スプリング56、57から把持アーム30、31に付与される付勢力、即ち、把持アーム30、31の把持力を調節するようにしたので、バネ受け、調節ネジ等の特別な部材が不要となるとともに、人手による調節作業も不要となる。
【選択図】 図2
【解決手段】揺動部材46、47(突出部44a、45a)を把持アーム30、31が閉止位置Hに到達した後も変位(上昇)させて把持アーム30、31から離脱させるとともに、制御手段により該離脱から変位停止までの距離Lを調節することで、スプリング56、57から把持アーム30、31に付与される付勢力、即ち、把持アーム30、31の把持力を調節するようにしたので、バネ受け、調節ネジ等の特別な部材が不要となるとともに、人手による調節作業も不要となる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の把持アームによって景品を捕獲する景品捕獲ゲーム機に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平7−227474号公報
【0003】
従来の景品捕獲ゲーム機としては、例えば前記特許文献1に記載されているようなものが知られている。このものは、支持部材と、基端部が前記支持部材に連結され、該支持部材との連結点を揺動中心として、先端同士が最も近接した閉止位置と最も離隔した開放位置との間を揺動することができる複数の把持アームと、前記揺動中心より基端側の把持アームに当接した状態で下降することにより、把持アームに揺動力を付与し、該把持アームを開放位置に向かって同期揺動させる移動部材と、上下方向に延びるとともに、前記移動部材に螺合し、回転することで前記移動部材を昇降させるネジ軸と、前記揺動中心より基端側の把持アームに下側から当接する上側のバネ受けと、上側のバネ受けより下方に配置された下側のバネ受けと、前記上、下側のバネ受け間に配置され、上側のバネ受けを介して各把持アームに閉止位置に向かう付勢力を付与するコイルバネと、支持部材に回転可能に支持されるとともに、下側のバネ受けに螺合し、回転することで下側のバネ受けを昇降させ、コイルバネから把持アームに付与される付勢力を調節する把持力調節ネジとを備えたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の景品捕獲ゲーム機にあっては、コイルバネから把持アームに付与される付勢力(把持アームの把持力)を調節するために、下側のバネ受けおよび把持力調節ネジが必要であり、この結果、構造が複雑になるとともに、製作費も高価となってしまうという問題点がある。しかも、前述のような付勢力(把持力)の調節はゲーム機を停止させた状態で人手により把持力調節ネジを回転させる必要があり、この結果、作業が大掛かりで面倒になるという問題点もある。
【0005】
この発明は、構造簡単で安価でありながら把持アームに付与される付勢力を容易に調節することができる景品捕獲ゲーム機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、キャッチャーを下降させその把持アームにより景品の捕獲を試みた後、該キャッチャーを上昇させるとともに、景品排出通路の直上まで移動させ、該位置において把持アームを開放するようにした景品捕獲ゲーム機において、前記キャッチャーを、支持部材と、基端部が前記支持部材に連結され、該支持部材との連結点を揺動中心として、先端同士が最も近接した閉止位置と最も離隔した開放位置との間を揺動することができる複数の把持アームと、前記揺動中心から離れた部位の把持アームに当接した状態で変位することにより、把持アームに揺動力を付与し、該揺動アームを開放位置に向かって同期揺動させる揺動部材と、前記揺動部材を変位させる変位手段と、一端が把持アームに他端が揺動部材にそれぞれ係止され、各把持アームを閉止位置に向かって付勢するスプリングと、前記変位手段を制御することで、揺動部材におけるスプリングの係止位置が把持アームから離脱した後もスプリングの把持アームに対する係止位置から離隔するよう該揺動部材を変位させることができるとともに、該離脱から変位停止までの距離を調節することができる制御手段とを備えることにより達成することができる。
【0007】
キャッチャーによって景品を捕獲する場合には、制御手段により変位手段を制御することで、揺動中心から離れた部位の把持アームに揺動部材を当接させた状態で変位させるが、このとき、把持アームはスプリングの付勢力により閉止位置に向かって揺動される。そして、把持アームが閉止位置まで揺動すると、該把持アームの揺動が停止するが、このとき、運がよければ、把持アームに景品が捕獲される。前述のように把持アームが閉止位置に到達した後も、変位手段により揺動部材を変位させて把持アームから離脱させるが、この離脱後も、さらに変位手段により揺動部材をそのスプリングの係止位置が、スプリングの把持アームに対する係止位置から離隔するよう変位させる。これにより、スプリングは伸長し、把持アームに付与する付勢力、即ち、把持アームによる把持力が大きくなる。その後、前記揺動部材の変位は停止するが、前記離脱位置からこの停止位置までの距離は制御手段により変位手段を制御することで調節され、この結果、把持アームの把持力が所望の値に調節される。
【0008】
一方、キャッチャーを景品排出通路の直上まで移動させ、該位置において把持アームを開放する場合には、制御手段により変位手段を制御することで、揺動部材を変位させ、該揺動部材が揺動中心から離れた位置の把持アームに当接した後も、この当接状態のまま変位させる。これにより、把持アームはスプリングの付勢力に対抗しながら開放位置まで揺動する。このとき、把持アームに景品が捕獲されていると、該景品は把持アームによる把持から解放されて落下した後、景品排出通路を通じて払い出される。ここで、前述のように把持アームの把持力を調節するために特別な部材、例えば下側のバネ受けおよび把持力調節ネジは不要であり、この結果、構造が簡単となり、安価に製作することができる。しかも、前記把持力の調節は、ゲーム機を停止させることなく、制御手段により前述した離脱位置から停止位置までの距離を調節することで、容易に行うことができ、人手による作業も不要となる。
【0009】
また、請求項2に記載のように構成すれば、閉止位置における把持アームの把持力をさらに広い範囲で調節することができる。
さらに、請求項3に記載のように構成すれば、構造簡単でかつ小型でありながら把持アームを確実に揺動させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1、2、3において、11は、通常、クレーン式ゲーム機と呼ばれている景品捕獲ゲーム機であり、このゲーム機11は四角箱形のフレーム12を有し、このフレーム12の上部には透明プレートにより囲まれた景品ケース13が設けられている。この景品ケース13の底部には、図示していない水平な仕切り板が設置され、この仕切り板上にはぬいぐるみ等の景品14が多数載置されている。
【0011】
15はフレーム12の上端部に取り付けられた水平な一対のガイドレールであり、これらのガイドレール15は同一高さに位置するとともに左右方向に延びている。
16は前記ガイドレール15にそれぞれ支持された走行台であり、これらの走行台16は、内蔵された図示していない走行機構によりガイドレール15にガイドされながら左右方向に同期して走行する。17は前記走行台16に両端が取り付けられた前後方向に延びる水平なガイドレールであり、このガイドレール17には移動台18が支持されている。そして、この移動台18は内蔵された図示していない移動機構によりガイドレール17に案内されながら前後方向に移動する。前述したガイドレール15、17、走行台16、移動台18は全体として、後述するキャッチャーを水平移動させる移動手段19を構成する。
【0012】
この移動台18には、モータ21および該モータ21の出力軸に連結された巻上げドラム22からなる昇降機構23が内蔵され、この昇降機構23の巻上げドラム22に上端部が巻き取られた吊り下げ索24は前記移動台18から吊り下げられている。この吊り下げ索24の下端にはキャッチャー25が取り付けられ、この結果、前記昇降機構23が作動して吊り下げ索24が巻き取られると、キャッチャー25は上昇し、一方、吊り下げ索24が巻き出されると、キャッチャー25は下降する。
【0013】
前記キャッチャー25は中空ケース26を有し、この中空ケース26には後述する把持アームが揺動する際、通過するスリット26a、26bが形成され、また、この中空ケース26内には水平な支持プレート27が収納固定されている。28、29は前記支持プレート27の両側部上面に固定されたブラケットであり、これらのブラケット28、29にはピン32、33を介して複数、ここでは一対の把持アーム30、31の基端部が回動可能に連結されている。この結果、これら把持アーム30、31はその基端部が支持プレート27に連結点、即ちピン32、33を揺動中心として揺動するよう連結されていることになる。ここで、これらの把持アーム30、31は略くの字形を呈するとともに、周方向に等角度、ここでは 180度離れて配置されている。
【0014】
ここで、これら把持アーム30、31は、図2に示すように先端同士がほぼ接触する程度まで最も近接した閉止位置Hと、図3に示すように先端同士が最も離隔した開放位置Kとの間を揺動することができる。この揺動時、把持アーム30、31の基端部は、支持プレート27に形成されたスリット34、35内を通過するが、前述のように把持アーム30、31が閉止位置Hに到達したとき、ストッパーとして機能するスリット34、35の最深部に当接して、これ以上の揺動が規制される。
【0015】
そして、前記把持アーム30、31が開放位置Kから閉止位置Hまで揺動したとき、これら把持アーム30、31間に運良く前記景品14が位置していると、この景品14は把持アーム30、31により把持捕獲され、一方、把持アーム30、31に景品14が把持されている状態で該把持アーム30、31が閉止位置Hから開放位置Kまで揺動すると、この揺動の途中で景品14は把持から解放され自由落下する。
【0016】
38、39は前記ブラケット28、29間の支持プレート27の上面に固定された複数(把持アーム30、31と同数)のブラケットであり、これらのブラケット38、39の上端部には水平なピン40、41を介してウォームホイール42、43が回動可能に支持されている。この結果、前記ウォームホイール42、43は水平な軸線(ピン40、41)回りに回動可能することができる。44、45は半径方向内側部が前記ウオームホイール42、43の側面に固定された半径方向に延びる当接アームであり、これら当接アーム44、45の半径方向外側部はウォームホイール42、43の外周から半径方向外側に向かって延び、揺動中心(ピン32、33)から基端側に離れた部位の把持アーム30、31に当接可能な突出部44a、45aとなる。
【0017】
前述したウォームホイール42、43および該ウォームホイール42、43の外周から半径方向外側に向かって突出する突出部44a、45aは全体として、揺動部材46、47を構成する。そして、これら揺動部材46、47は軸線(ピン40、41)回りに回動することで、突出部44a、45aを含むいずれの部位も前記軸線を中心とする円弧に沿って変位(昇降)することができる。また、前記突出部44a、45aが揺動中心(ピン32、33)から基端側に離れた部位の把持アーム30、31に当接しているとき、揺動部材46、47(ウォームホイール42、43)が回動して前記突出部44a、45aが変位(下降)すると、揺動部材46、47の突出部44a、45aから把持アーム30、31の基端部に下方に向かう揺動力が付与され、ピン32、33を中心に開放位置Kに向かって同期揺動する。前述した中空ケース26、支持プレート27、ブラケット28、29、38、39は全体として、支持部材48を構成する。
【0018】
50は中空ケース26の上壁下面に取り付けられたパルスモータであり、このモータ50の上下方向に延びる回転軸51の軸方向中央部には前記ウォームホイール42、43の双方に噛み合うウォーム52が設けられている。この結果、前記モータ50が作動して回転軸51、ウォーム52が軸線回りに回転すると、揺動部材46、47は軸線回りに回動し、そのいずれの部位も円弧に沿って変位(昇降)する。前述したモータ50、ウォーム52は全体として、揺動部材46、47を変位させる変位手段53を構成する。
【0019】
54、55は把持アーム30、31の基端部にそれぞれ固定された複数、ここでは3個の係止ピンであり、これら係止ピン54、55のいずれかに引張コイルスプリング56、57の一端が係止されている。一方、前記スプリング56、57の他端は前記揺動部材46、47、詳しくは突出部44a、45aの先端部に固定された係止ピン58、59に係止されており、この結果、これらスプリング56、57は各把持アーム30、31を閉止位置Hに向かって常時付勢する。そして、ウォームホイール42、43の回動により突出部44a、45aが図3に示す一側限から徐々に図2に仮想線で示す他側限に向かって変位すると、開放位置Kで停止していた把持アーム30、31は前記スプリング56、57から付与された付勢力および自重により閉止位置Hに向かって徐々に揺動する。前述した把持アーム30、31、揺動部材46、47、支持部材48、変位手段53、スプリング56、57は全体として、前述のキャッチャー25を構成する。
【0020】
60はフレーム12の下部に設けられた景品排出通路であり、この景品排出通路60の上端は景品ケース13内において景品排出口61として開口し、一方、その下端はフレーム12の下部前面に景品取り出し口62として開口している。そして、前述の把持アーム30、31に景品14が把持されているとき、キャッチャー25が景品排出通路60の直上まで移動するとともに、把持アーム30、31が開放すると、該景品14は把持アーム30、31から解放されて落下し、景品排出口61、景品排出通路60を通過して景品取り出し口62に到達する。63は景品排出通路60の途中に設けられた検出センサであり、この検出センサ63は景品14が景品排出通路60内を通過したとき、これを検出して後述の制御手段65に出力する。
【0021】
65は、例えばCPU等の制御手段であり、この制御手段65は駆動部66から出力されるパルス数をコントロールすることで前記変位手段53(モータ50)、走行機構、移動機構および昇降機構23(モータ21)等を制御する。ここで、従来であれば、把持アーム30、31が閉止位置Hまで揺動すると、制御手段65はモータ50へのパルス出力を停止させるため、揺動部材46、47の突出部44a、45aの他側への変位限は図2に実線で示すように把持アーム30、31の基端に軽く接触した位置となるが、この実施形態においては、把持アーム30、31が閉止位置Hに到達し、突出部44a、45aが把持アーム30、31の基端に軽く接触した状態となった後も、制御手段65は駆動部66を通じてパルスをモータ50に出力し、これにより、変位手段53を制御して揺動部材46、47を継続して回動させ、突出部44a、45aを把持アーム30、31の基端から上方に離脱させる。
【0022】
このように突出部44a、45aが把持アーム30、31から離脱した後も、さらに制御手段65は変位手段53を制御して、揺動部材46、47におけるスプリング56、57の係止位置(突出部44a、45aの係止ピン58、59)がスプリング56、57の把持アーム30、31に対する係止位置(係止ピン54、55)から離隔するよう揺動部材46、47を変位させる。これにより、スプリング56、57が係止されている係止ピン54、58間および係止ピン55、59間の間隔が広くなって、該スプリング56、57は、前述のように突出部44a、45aが把持アーム30、31の基端に軽く接触しているときより、さらに伸長し、この結果、これらスプリング56、57から把持アーム30、31に付与される付勢力が徐々に大きくなって該把持アーム30、31による把持力が徐々に大となる。
【0023】
そして、前述した突出部44a、45aが、例えば図2に仮想線で示す他側限まで変位(上昇)すると、制御手段65は予め記憶されたデータに基づいて駆動部66からのパルス発生を停止させ、揺動部材46、47の変位を停止させる。このように制御手段65はいずれの位置において突出部44a、45aの変位を停止させるかを決定するが、これにより、突出部44a、45aが把持アーム30、31から離脱した時点から、変位を停止する時点までの距離Lが調節され、この結果、把持アーム30、31による把持力が制御手段65によって所望の値に容易かつ正確に制御される。
【0024】
このように、この実施形態においては、把持アーム30、31の把持力を調節するために特別な部材、例えば下側のバネ受けおよび把持力調節ネジは不要であり、この結果、構造が簡単となり、安価に製作することができる。しかも、前記把持力の調節は、ゲーム機11を停止させることなく、制御手段65により前述した離脱位置から停止位置までの距離Lを調節することで、容易に行うことができ、人手による作業も不要となる。
【0025】
また、この実施形態においては、前述のように揺動部材46、47を、外周から半径方向外側に向かって突出する突出部44a、45aが設けられ、水平な軸線回りに回動可能なウォームホイール42、43から構成する一方、前記変位手段53を、上下方向に延び、前記ウォームホイール42、43に噛み合うウォーム52と、該ウォーム52を軸線回りに回転させるモータ50とから構成し、前記突出部44a、45aを把持アーム30、31に当接可能とするとともに、スプリング56、57の他端を前記突出部44a、45aに係止するようにしたので、構造簡単でかつ小型でありながら把持アーム30、31を確実に揺動させることができる。
【0026】
68、69はフレーム12の操作台67に設置された操作ボタンであり、前記操作ボタン68が押されている間だけ、制御手段65は走行台16の走行機構を作動させて該走行台16を矢印方向と同一方向、即ち右方に走行させる。また、制御手段65は、前記操作ボタン69が押されている間だけ移動台18の移動機構を作動して該移動台18を矢印方向と同一方向、即ち後方に向かって移動させる。なお、70は操作台67に設置されたコイン投入口である。
【0027】
次に、この発明の一実施形態の作用について説明する。
ゲーム開始前においては、走行台16は左方限に、また、移動台18は前方限に、さらに、吊り下げ索24は最大量まで巻き取られ、この結果、キャッチャー25は景品ケース13の左前上部の待機位置で停止している。このとき、把持アーム30、31は揺動中心(ピン32、33)から基端側に離れた部位が突出部44a、45aにより押し下げられることで開放位置Kまで揺動している。
【0028】
次に、遊技者がコイン投入口70に所定枚数のコインを投入した後、操作ボタン68を押すと、走行台16は移動台18、キャッチャー25と共にガイドレール15にガイドされながら右方に水平移動する。そして、この右方への移動は、遊技者が操作ボタン68を押している間だけであり、遊技者がタイミングを見計らって操作ボタン68から手を離すと、その移動を停止する。
【0029】
次に、遊技者が操作ボタン69を押すと、移動台18はキャッチャー25と共にガイドレール17にガイドされながら後方に水平移動する。そして、この後方への移動も、遊技者が操作ボタン69を押している間だけであり、遊技者がタイミングを見計らって操作ボタン69から手を離すと、その移動を停止する。
【0030】
このようにキャッチャー25が所定位置まで水平移動すると、制御手段65は変位手段23のモータ21を作動して巻上げドラム22を回転させ、吊り下げ索24を巻上げドラム22から巻き出す。これにより、キャッチャー25は把持アーム30、31が開放位置Kのまま下降する。そして、キャッチャー25が下降限まで下降し、把持アーム30、31が景品14に接触すると、制御手段65は駆動部66を通じてパルスを変位手段53のモータ50に出力し、モータ50の回転軸51、ウォーム52を回転させる。この果、ウォームホイール42、43が回動し、突出部44a、45aは、ピン32、33(揺動中心)から基端側に離れた部位の把持アーム30、31に当接した状態のまま、一側限から円弧に沿って変位(上昇)する。このとき、把持アーム30、31はスプリング56、57から付与された付勢力および自重により閉止位置Hに向かって徐々に揺動する。
【0031】
このようにして前記把持アーム30、31が閉止位置Hまで揺動すると、該把持アーム30、31は、ストッパーとして機能するスリット34、35の最深部に当接して、その揺動が停止し、景品14の捕獲が試みられるが、このとき、運がよければ、把持アーム30、31に景品14が把持捕獲される。また、このとき、突出部44a、45aは把持アーム30、31の基端に軽く接触した状態となっている。
【0032】
ここで、前述のように把持アーム30、31が閉止位置Hに到達した後も、制御手段65は駆動部66を通じてパルスを変位手段53のモータ50に出力し続けるため、ウォームホイール42、43が回動して突出部44a、45aは変位し続け、この結果、該突出部44a、45aは把持アーム30、31から上方に離脱する。このような離脱後も、さらに制御手段65は変位手段53を制御して、揺動部材46、47におけるスプリング56、57の係止位置(突出部44a、45aの係止ピン58、59)がスプリング56、57の把持アーム30、31に対する係止位置(係止ピン54、55)から離隔するよう揺動部材46、47を変位させる。このとき、スプリング56、57は、両端が突出部44a、45aおよび把持アーム30、31にそれぞれ係止されているため、その両端間の間隔が広くなって閉止位置Hのときより伸長し、把持アーム30、31に付与する付勢力、即ち、把持アーム31、31による把持力が大きくなる。
【0033】
そして、突出部44a、45aが他側限まで変位(上昇)すると、制御手段65は駆動部66からのパルス発生を停止させ、突出部44a、45aの変位を停止させる。ここで、前記突出部44a、45aが把持アーム30、31から離脱した時点から、変位を停止する時点までの距離Lは、制御手段65が予め記憶されたデータに基づいて変位手段53を制御することで調節され、この結果、把持アーム30、31による把持力が制御手段65によって所望の値に容易かつ正確に制御される。これにより、景品14の形状、重量等が変化しても、このような変化に応じて前述のように把持アーム30、31の把持力を調節することで、ペイアウト率を所望の値とすることができる。
【0034】
次に、制御手段65は昇降機構23を作動して吊り下げ索24を巻上げドラム22に巻き取り、キャッチャー25を上昇限まで上昇させる。次に、制御手段65は移動台18をガイドレール17に沿って前方に移動させるとともに、走行台16をガイドレール15に沿って右方に移動させ、キャッチャー25を景品排出通路60の直上まで水平移動させる。
【0035】
その後、制御手段65は駆動部66を通じてパルスを変位手段53に出力し、突出部44a、45aを他側限から一側限に向かって変位(下降)させる。この変位の途中で突出部44a、45aはピン32、33(揺動中心)から基端側に離れた部位の把持アーム30、31に当接するが、この後も突出部44a、45aを該部位の把持アーム30、31に当接させた状態で一側(下方)に変位させ、把持アーム30、31の基端を押し下げる。これにより、把持アーム30、31に揺動部材46、47から揺動力が付与され、該把持アーム30、31はスプリング56、57の付勢力および自重に対抗しながら開放位置Kまで揺動する。
【0036】
このとき、これら把持アーム30、31に景品14が捕獲されていると、該景品14は、前述した揺動の途中において、把持アーム30、31による把持から解放されて落下した後、景品排出通路60を通じて景品取り出し口62に払い出される。このように景品14が景品排出通路60内を通過すると、検出センサ63は該景品14を検出し、検出信号を制御手段65に出力する。そして、景品14が払い出された場合には、遊技者は該景品14を景品取り出し口62を通じて取り出す。
【0037】
ここで、閉止位置Hにおける把持アーム30、31の把持力(スプリング56、57から把持アーム30、31に付与される付勢力)を広い範囲で調節したい場合には、スプリング56、57の一端が係止される係止ピンを、現在係止されている係止ピン54、55から他の係止ピン54、55に変更することで、スプリング56、57の一端の係止位置を変更し、その長さを変更すればよい。
【0038】
図4、5はこの発明の第2実施形態を示す図であるが、煩雑な説明を避けるため、同一部品に同一符号を付して詳細説明を省略する。この実施形態においては、中空ケース26にブラケット72を介して固定された上下方向に延びる支持プレート73に、把持アーム30、31の基端部がピン32、33を介して回動可能に連結されており、これら把持アーム30、31の基端部内面には傾斜面30a、31aがそれぞれ形成されている。そして、この実施形態では前記中空ケース26、ブラケット72、支持プレート73が全体として、支持部材48を構成する。
【0039】
また、前記支持プレート73にはピン40、41を介して、ウォームホイール42、43および突出部44a、45aからなる揺動部材46、47が回動可能に支持されているが、これら揺動部材46、47が軸線(ピン40、41)回りに回動することで、突出部44a、45aを含む揺動部材46、47のいずれの部位も前記軸線を中心とする円弧に沿って変位(横移動)することができる。
【0040】
また、前記突出部44a、45aは、揺動中心(ピン32、33)から先端側に離れた部位の把持アーム30、31、ここでは傾斜面30a、31aに当接可能で、該突出部44a、45aが傾斜面30a、31aに当接しているとき、揺動部材46、47(ウォームホイール42、43)が回動して前記突出部44a、45aが変位(外側に移動)すると、揺動部材46、47の突出部44a、45aから把持アーム30、31に上方に向かう揺動力が付与され、ピン32、33を中心に開放位置Kに向かって同期揺動する。
【0041】
そして、この実施形態のものにおいて、把持アーム30、31を開放位置Kから閉止位置Hに向かって揺動させるには、制御手段65により変位手段53を制御して前記第1実施形態と同様にモータ50を作動し、ウォームホイール42、43を回動させる。これにより、突出部44a、45aは、ピン32、33(揺動中心)から先端側に離れた把持アーム30、31の傾斜面30a、31aに当接した状態のまま、外側限から円弧に沿って内側に変位(横移動)し、この結果、把持アーム30、31はスプリング56、57から付与された付勢力および自重により閉止位置Hまで揺動する。
【0042】
このようにして前記把持アーム30、31が閉止位置Hまで揺動すると、該把持アーム30、31の傾斜面30a、31aは、ストッパーとしての機能する支持プレート73の側端に当接して、その揺動が停止するが、このとき、突出部44a、45aは把持アーム30、31の傾斜面30a、31aに軽く接触した状態となっている。そして、前述のように把持アーム30、31が閉止位置Hに到達した後も、ウォームホイール42、43の回動を継続して突出部44a、45aを内側に変位させ、該突出部44a、45aを把持アーム30、31の傾斜面30a、31aから内方に離脱させる。
【0043】
さらに、このような離脱後も、揺動部材46、47におけるスプリング56、57の係止位置(突出部44a、45aの係止ピン58、59)がスプリング56、57の把持アーム30、31に対する係止位置(係止ピン54、55)から離隔するよう揺動部材46、47を変位させ、スプリング56、57を閉止位置Hのときより伸長させる。そして、突出部44a、45aが図4に仮想線で示す内側限まで変位すると、制御手段65は突出部44a、45aの変位を停止させるが、このときの突出部44a、45aの横移動距離Lは、制御手段65が予め記憶されたデータに基づいて調節され、この結果、把持アーム30、31による把持力が制御手段65によって所望の値に容易かつ正確に制御される。
【0044】
逆に、この実施形態のものにおいて、把持アーム30、31を閉止位置Hから開放位置Kに向かって揺動させるには、制御手段65により変位手段53を制御して、突出部44a、45aを内側限から外側限に向かって変位(外側へ横移動)させる。この変位の途中で突出部44a、45aはピン32、33(揺動中心)から先端側に離れた部位の把持アーム30、31(傾斜面30a、31a)に当接するが、この後も突出部44a、45aを該部位の把持アーム30、31に当接させた状態で外側へ変位させ、把持アーム30、31を押し拡げる。これにより、把持アーム30、31に揺動部材46、47から揺動力が付与され、該把持アーム30、31はスプリング56、57の付勢力および自重に対抗しながら開放位置Kまで揺動する。なお、他の構成、作用は前記第1実施形態と同様である。
【0045】
なお、前述の実施形態においては、景品14の種類が変更されたとき、制御手段65に予め記憶されているデータに基づいて出力されるパルス数を変更し、これにより、把持アーム30、31の把持力を調節するようにしたが、この発明においては、検出センサ63からの信号に基づいて景品14の払い出し状況を検出することで、毎回のゲームにおける把持アーム30、31の把持力を調節し、これにより、ゲームの上手、下手に拘わらずペイアウト率をほぼ一定とするようにしてもよい。
【0046】
また、前述の実施形態においては、把持アーム30、31の数が一対(2個)であったが、3個以上であってもよい。さらに、前述の実施形態においては、揺動部材46、47は回動することにより円弧に沿って変位(昇降、横移動)していたが、この発明においては、前記特許文献1のものと同様に揺動部材を直線的に変位(昇降または横移動)させるようにしてもよい。また、前述の実施形態においては、スプリング56、57の他端が突出部44a、45aに係止されていたが、この発明においては、ウォームホイール42、43の半径方向外端部に係止されていてもよい。
【0047】
さらに、前述の実施形態においては、把持アーム30、31に複数の係止ピン54、55を設け、スプリング56、57が係止される係止ピンをいずれにするかにより、スプリング56、57の把持アーム30、31に対する係止位置を変更するようにしたが、この発明においては、揺動部材に複数の係止ピンを設け、スプリングが係止される係止ピンをいずれにするかにより、スプリングの揺動部材に対する係止位置を変更するようにしてもよく、また、ばね定数の異なるスプリングに変更するようにしてもよい。
【0048】
また、前述の第2実施形態においては、把持アーム30、31の傾斜面30a、31aがストッパーとしての機能する支持プレート73の側端に当接した位置が、把持アーム30、31の閉止位置Hであったが、この発明においては、ストッパーを把持アームの先端から構成し、これら把持アームの先端同士が当接した位置を、把持アームの閉止位置Hとしてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、構造簡単で安価でありながら把持アームに付与される付勢力を容易に調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態を示す全体斜視図である。
【図2】キャッチャーの正面断面図である。
【図3】片側の把持アーム近傍の正面断面図である。
【図4】この発明の第2実施形態を示す図2と同様の正面断面図である。
【図5】片側の把持アーム近傍の正面断面図である。
【符号の説明】
11…景品捕獲ゲーム機 14…景品
25…キャッチャー 30、31…把持アーム
42、43…ウォームホイール 44a、45a…突出部
46、47…揺動部材 48…支持部材
50…モータ 52…ウォーム
53…変位手段 56、57…スプリング
60…景品排出通路 65…制御手段
K…開放位置 H…閉止位置
L…距離
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の把持アームによって景品を捕獲する景品捕獲ゲーム機に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平7−227474号公報
【0003】
従来の景品捕獲ゲーム機としては、例えば前記特許文献1に記載されているようなものが知られている。このものは、支持部材と、基端部が前記支持部材に連結され、該支持部材との連結点を揺動中心として、先端同士が最も近接した閉止位置と最も離隔した開放位置との間を揺動することができる複数の把持アームと、前記揺動中心より基端側の把持アームに当接した状態で下降することにより、把持アームに揺動力を付与し、該把持アームを開放位置に向かって同期揺動させる移動部材と、上下方向に延びるとともに、前記移動部材に螺合し、回転することで前記移動部材を昇降させるネジ軸と、前記揺動中心より基端側の把持アームに下側から当接する上側のバネ受けと、上側のバネ受けより下方に配置された下側のバネ受けと、前記上、下側のバネ受け間に配置され、上側のバネ受けを介して各把持アームに閉止位置に向かう付勢力を付与するコイルバネと、支持部材に回転可能に支持されるとともに、下側のバネ受けに螺合し、回転することで下側のバネ受けを昇降させ、コイルバネから把持アームに付与される付勢力を調節する把持力調節ネジとを備えたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の景品捕獲ゲーム機にあっては、コイルバネから把持アームに付与される付勢力(把持アームの把持力)を調節するために、下側のバネ受けおよび把持力調節ネジが必要であり、この結果、構造が複雑になるとともに、製作費も高価となってしまうという問題点がある。しかも、前述のような付勢力(把持力)の調節はゲーム機を停止させた状態で人手により把持力調節ネジを回転させる必要があり、この結果、作業が大掛かりで面倒になるという問題点もある。
【0005】
この発明は、構造簡単で安価でありながら把持アームに付与される付勢力を容易に調節することができる景品捕獲ゲーム機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、キャッチャーを下降させその把持アームにより景品の捕獲を試みた後、該キャッチャーを上昇させるとともに、景品排出通路の直上まで移動させ、該位置において把持アームを開放するようにした景品捕獲ゲーム機において、前記キャッチャーを、支持部材と、基端部が前記支持部材に連結され、該支持部材との連結点を揺動中心として、先端同士が最も近接した閉止位置と最も離隔した開放位置との間を揺動することができる複数の把持アームと、前記揺動中心から離れた部位の把持アームに当接した状態で変位することにより、把持アームに揺動力を付与し、該揺動アームを開放位置に向かって同期揺動させる揺動部材と、前記揺動部材を変位させる変位手段と、一端が把持アームに他端が揺動部材にそれぞれ係止され、各把持アームを閉止位置に向かって付勢するスプリングと、前記変位手段を制御することで、揺動部材におけるスプリングの係止位置が把持アームから離脱した後もスプリングの把持アームに対する係止位置から離隔するよう該揺動部材を変位させることができるとともに、該離脱から変位停止までの距離を調節することができる制御手段とを備えることにより達成することができる。
【0007】
キャッチャーによって景品を捕獲する場合には、制御手段により変位手段を制御することで、揺動中心から離れた部位の把持アームに揺動部材を当接させた状態で変位させるが、このとき、把持アームはスプリングの付勢力により閉止位置に向かって揺動される。そして、把持アームが閉止位置まで揺動すると、該把持アームの揺動が停止するが、このとき、運がよければ、把持アームに景品が捕獲される。前述のように把持アームが閉止位置に到達した後も、変位手段により揺動部材を変位させて把持アームから離脱させるが、この離脱後も、さらに変位手段により揺動部材をそのスプリングの係止位置が、スプリングの把持アームに対する係止位置から離隔するよう変位させる。これにより、スプリングは伸長し、把持アームに付与する付勢力、即ち、把持アームによる把持力が大きくなる。その後、前記揺動部材の変位は停止するが、前記離脱位置からこの停止位置までの距離は制御手段により変位手段を制御することで調節され、この結果、把持アームの把持力が所望の値に調節される。
【0008】
一方、キャッチャーを景品排出通路の直上まで移動させ、該位置において把持アームを開放する場合には、制御手段により変位手段を制御することで、揺動部材を変位させ、該揺動部材が揺動中心から離れた位置の把持アームに当接した後も、この当接状態のまま変位させる。これにより、把持アームはスプリングの付勢力に対抗しながら開放位置まで揺動する。このとき、把持アームに景品が捕獲されていると、該景品は把持アームによる把持から解放されて落下した後、景品排出通路を通じて払い出される。ここで、前述のように把持アームの把持力を調節するために特別な部材、例えば下側のバネ受けおよび把持力調節ネジは不要であり、この結果、構造が簡単となり、安価に製作することができる。しかも、前記把持力の調節は、ゲーム機を停止させることなく、制御手段により前述した離脱位置から停止位置までの距離を調節することで、容易に行うことができ、人手による作業も不要となる。
【0009】
また、請求項2に記載のように構成すれば、閉止位置における把持アームの把持力をさらに広い範囲で調節することができる。
さらに、請求項3に記載のように構成すれば、構造簡単でかつ小型でありながら把持アームを確実に揺動させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1、2、3において、11は、通常、クレーン式ゲーム機と呼ばれている景品捕獲ゲーム機であり、このゲーム機11は四角箱形のフレーム12を有し、このフレーム12の上部には透明プレートにより囲まれた景品ケース13が設けられている。この景品ケース13の底部には、図示していない水平な仕切り板が設置され、この仕切り板上にはぬいぐるみ等の景品14が多数載置されている。
【0011】
15はフレーム12の上端部に取り付けられた水平な一対のガイドレールであり、これらのガイドレール15は同一高さに位置するとともに左右方向に延びている。
16は前記ガイドレール15にそれぞれ支持された走行台であり、これらの走行台16は、内蔵された図示していない走行機構によりガイドレール15にガイドされながら左右方向に同期して走行する。17は前記走行台16に両端が取り付けられた前後方向に延びる水平なガイドレールであり、このガイドレール17には移動台18が支持されている。そして、この移動台18は内蔵された図示していない移動機構によりガイドレール17に案内されながら前後方向に移動する。前述したガイドレール15、17、走行台16、移動台18は全体として、後述するキャッチャーを水平移動させる移動手段19を構成する。
【0012】
この移動台18には、モータ21および該モータ21の出力軸に連結された巻上げドラム22からなる昇降機構23が内蔵され、この昇降機構23の巻上げドラム22に上端部が巻き取られた吊り下げ索24は前記移動台18から吊り下げられている。この吊り下げ索24の下端にはキャッチャー25が取り付けられ、この結果、前記昇降機構23が作動して吊り下げ索24が巻き取られると、キャッチャー25は上昇し、一方、吊り下げ索24が巻き出されると、キャッチャー25は下降する。
【0013】
前記キャッチャー25は中空ケース26を有し、この中空ケース26には後述する把持アームが揺動する際、通過するスリット26a、26bが形成され、また、この中空ケース26内には水平な支持プレート27が収納固定されている。28、29は前記支持プレート27の両側部上面に固定されたブラケットであり、これらのブラケット28、29にはピン32、33を介して複数、ここでは一対の把持アーム30、31の基端部が回動可能に連結されている。この結果、これら把持アーム30、31はその基端部が支持プレート27に連結点、即ちピン32、33を揺動中心として揺動するよう連結されていることになる。ここで、これらの把持アーム30、31は略くの字形を呈するとともに、周方向に等角度、ここでは 180度離れて配置されている。
【0014】
ここで、これら把持アーム30、31は、図2に示すように先端同士がほぼ接触する程度まで最も近接した閉止位置Hと、図3に示すように先端同士が最も離隔した開放位置Kとの間を揺動することができる。この揺動時、把持アーム30、31の基端部は、支持プレート27に形成されたスリット34、35内を通過するが、前述のように把持アーム30、31が閉止位置Hに到達したとき、ストッパーとして機能するスリット34、35の最深部に当接して、これ以上の揺動が規制される。
【0015】
そして、前記把持アーム30、31が開放位置Kから閉止位置Hまで揺動したとき、これら把持アーム30、31間に運良く前記景品14が位置していると、この景品14は把持アーム30、31により把持捕獲され、一方、把持アーム30、31に景品14が把持されている状態で該把持アーム30、31が閉止位置Hから開放位置Kまで揺動すると、この揺動の途中で景品14は把持から解放され自由落下する。
【0016】
38、39は前記ブラケット28、29間の支持プレート27の上面に固定された複数(把持アーム30、31と同数)のブラケットであり、これらのブラケット38、39の上端部には水平なピン40、41を介してウォームホイール42、43が回動可能に支持されている。この結果、前記ウォームホイール42、43は水平な軸線(ピン40、41)回りに回動可能することができる。44、45は半径方向内側部が前記ウオームホイール42、43の側面に固定された半径方向に延びる当接アームであり、これら当接アーム44、45の半径方向外側部はウォームホイール42、43の外周から半径方向外側に向かって延び、揺動中心(ピン32、33)から基端側に離れた部位の把持アーム30、31に当接可能な突出部44a、45aとなる。
【0017】
前述したウォームホイール42、43および該ウォームホイール42、43の外周から半径方向外側に向かって突出する突出部44a、45aは全体として、揺動部材46、47を構成する。そして、これら揺動部材46、47は軸線(ピン40、41)回りに回動することで、突出部44a、45aを含むいずれの部位も前記軸線を中心とする円弧に沿って変位(昇降)することができる。また、前記突出部44a、45aが揺動中心(ピン32、33)から基端側に離れた部位の把持アーム30、31に当接しているとき、揺動部材46、47(ウォームホイール42、43)が回動して前記突出部44a、45aが変位(下降)すると、揺動部材46、47の突出部44a、45aから把持アーム30、31の基端部に下方に向かう揺動力が付与され、ピン32、33を中心に開放位置Kに向かって同期揺動する。前述した中空ケース26、支持プレート27、ブラケット28、29、38、39は全体として、支持部材48を構成する。
【0018】
50は中空ケース26の上壁下面に取り付けられたパルスモータであり、このモータ50の上下方向に延びる回転軸51の軸方向中央部には前記ウォームホイール42、43の双方に噛み合うウォーム52が設けられている。この結果、前記モータ50が作動して回転軸51、ウォーム52が軸線回りに回転すると、揺動部材46、47は軸線回りに回動し、そのいずれの部位も円弧に沿って変位(昇降)する。前述したモータ50、ウォーム52は全体として、揺動部材46、47を変位させる変位手段53を構成する。
【0019】
54、55は把持アーム30、31の基端部にそれぞれ固定された複数、ここでは3個の係止ピンであり、これら係止ピン54、55のいずれかに引張コイルスプリング56、57の一端が係止されている。一方、前記スプリング56、57の他端は前記揺動部材46、47、詳しくは突出部44a、45aの先端部に固定された係止ピン58、59に係止されており、この結果、これらスプリング56、57は各把持アーム30、31を閉止位置Hに向かって常時付勢する。そして、ウォームホイール42、43の回動により突出部44a、45aが図3に示す一側限から徐々に図2に仮想線で示す他側限に向かって変位すると、開放位置Kで停止していた把持アーム30、31は前記スプリング56、57から付与された付勢力および自重により閉止位置Hに向かって徐々に揺動する。前述した把持アーム30、31、揺動部材46、47、支持部材48、変位手段53、スプリング56、57は全体として、前述のキャッチャー25を構成する。
【0020】
60はフレーム12の下部に設けられた景品排出通路であり、この景品排出通路60の上端は景品ケース13内において景品排出口61として開口し、一方、その下端はフレーム12の下部前面に景品取り出し口62として開口している。そして、前述の把持アーム30、31に景品14が把持されているとき、キャッチャー25が景品排出通路60の直上まで移動するとともに、把持アーム30、31が開放すると、該景品14は把持アーム30、31から解放されて落下し、景品排出口61、景品排出通路60を通過して景品取り出し口62に到達する。63は景品排出通路60の途中に設けられた検出センサであり、この検出センサ63は景品14が景品排出通路60内を通過したとき、これを検出して後述の制御手段65に出力する。
【0021】
65は、例えばCPU等の制御手段であり、この制御手段65は駆動部66から出力されるパルス数をコントロールすることで前記変位手段53(モータ50)、走行機構、移動機構および昇降機構23(モータ21)等を制御する。ここで、従来であれば、把持アーム30、31が閉止位置Hまで揺動すると、制御手段65はモータ50へのパルス出力を停止させるため、揺動部材46、47の突出部44a、45aの他側への変位限は図2に実線で示すように把持アーム30、31の基端に軽く接触した位置となるが、この実施形態においては、把持アーム30、31が閉止位置Hに到達し、突出部44a、45aが把持アーム30、31の基端に軽く接触した状態となった後も、制御手段65は駆動部66を通じてパルスをモータ50に出力し、これにより、変位手段53を制御して揺動部材46、47を継続して回動させ、突出部44a、45aを把持アーム30、31の基端から上方に離脱させる。
【0022】
このように突出部44a、45aが把持アーム30、31から離脱した後も、さらに制御手段65は変位手段53を制御して、揺動部材46、47におけるスプリング56、57の係止位置(突出部44a、45aの係止ピン58、59)がスプリング56、57の把持アーム30、31に対する係止位置(係止ピン54、55)から離隔するよう揺動部材46、47を変位させる。これにより、スプリング56、57が係止されている係止ピン54、58間および係止ピン55、59間の間隔が広くなって、該スプリング56、57は、前述のように突出部44a、45aが把持アーム30、31の基端に軽く接触しているときより、さらに伸長し、この結果、これらスプリング56、57から把持アーム30、31に付与される付勢力が徐々に大きくなって該把持アーム30、31による把持力が徐々に大となる。
【0023】
そして、前述した突出部44a、45aが、例えば図2に仮想線で示す他側限まで変位(上昇)すると、制御手段65は予め記憶されたデータに基づいて駆動部66からのパルス発生を停止させ、揺動部材46、47の変位を停止させる。このように制御手段65はいずれの位置において突出部44a、45aの変位を停止させるかを決定するが、これにより、突出部44a、45aが把持アーム30、31から離脱した時点から、変位を停止する時点までの距離Lが調節され、この結果、把持アーム30、31による把持力が制御手段65によって所望の値に容易かつ正確に制御される。
【0024】
このように、この実施形態においては、把持アーム30、31の把持力を調節するために特別な部材、例えば下側のバネ受けおよび把持力調節ネジは不要であり、この結果、構造が簡単となり、安価に製作することができる。しかも、前記把持力の調節は、ゲーム機11を停止させることなく、制御手段65により前述した離脱位置から停止位置までの距離Lを調節することで、容易に行うことができ、人手による作業も不要となる。
【0025】
また、この実施形態においては、前述のように揺動部材46、47を、外周から半径方向外側に向かって突出する突出部44a、45aが設けられ、水平な軸線回りに回動可能なウォームホイール42、43から構成する一方、前記変位手段53を、上下方向に延び、前記ウォームホイール42、43に噛み合うウォーム52と、該ウォーム52を軸線回りに回転させるモータ50とから構成し、前記突出部44a、45aを把持アーム30、31に当接可能とするとともに、スプリング56、57の他端を前記突出部44a、45aに係止するようにしたので、構造簡単でかつ小型でありながら把持アーム30、31を確実に揺動させることができる。
【0026】
68、69はフレーム12の操作台67に設置された操作ボタンであり、前記操作ボタン68が押されている間だけ、制御手段65は走行台16の走行機構を作動させて該走行台16を矢印方向と同一方向、即ち右方に走行させる。また、制御手段65は、前記操作ボタン69が押されている間だけ移動台18の移動機構を作動して該移動台18を矢印方向と同一方向、即ち後方に向かって移動させる。なお、70は操作台67に設置されたコイン投入口である。
【0027】
次に、この発明の一実施形態の作用について説明する。
ゲーム開始前においては、走行台16は左方限に、また、移動台18は前方限に、さらに、吊り下げ索24は最大量まで巻き取られ、この結果、キャッチャー25は景品ケース13の左前上部の待機位置で停止している。このとき、把持アーム30、31は揺動中心(ピン32、33)から基端側に離れた部位が突出部44a、45aにより押し下げられることで開放位置Kまで揺動している。
【0028】
次に、遊技者がコイン投入口70に所定枚数のコインを投入した後、操作ボタン68を押すと、走行台16は移動台18、キャッチャー25と共にガイドレール15にガイドされながら右方に水平移動する。そして、この右方への移動は、遊技者が操作ボタン68を押している間だけであり、遊技者がタイミングを見計らって操作ボタン68から手を離すと、その移動を停止する。
【0029】
次に、遊技者が操作ボタン69を押すと、移動台18はキャッチャー25と共にガイドレール17にガイドされながら後方に水平移動する。そして、この後方への移動も、遊技者が操作ボタン69を押している間だけであり、遊技者がタイミングを見計らって操作ボタン69から手を離すと、その移動を停止する。
【0030】
このようにキャッチャー25が所定位置まで水平移動すると、制御手段65は変位手段23のモータ21を作動して巻上げドラム22を回転させ、吊り下げ索24を巻上げドラム22から巻き出す。これにより、キャッチャー25は把持アーム30、31が開放位置Kのまま下降する。そして、キャッチャー25が下降限まで下降し、把持アーム30、31が景品14に接触すると、制御手段65は駆動部66を通じてパルスを変位手段53のモータ50に出力し、モータ50の回転軸51、ウォーム52を回転させる。この果、ウォームホイール42、43が回動し、突出部44a、45aは、ピン32、33(揺動中心)から基端側に離れた部位の把持アーム30、31に当接した状態のまま、一側限から円弧に沿って変位(上昇)する。このとき、把持アーム30、31はスプリング56、57から付与された付勢力および自重により閉止位置Hに向かって徐々に揺動する。
【0031】
このようにして前記把持アーム30、31が閉止位置Hまで揺動すると、該把持アーム30、31は、ストッパーとして機能するスリット34、35の最深部に当接して、その揺動が停止し、景品14の捕獲が試みられるが、このとき、運がよければ、把持アーム30、31に景品14が把持捕獲される。また、このとき、突出部44a、45aは把持アーム30、31の基端に軽く接触した状態となっている。
【0032】
ここで、前述のように把持アーム30、31が閉止位置Hに到達した後も、制御手段65は駆動部66を通じてパルスを変位手段53のモータ50に出力し続けるため、ウォームホイール42、43が回動して突出部44a、45aは変位し続け、この結果、該突出部44a、45aは把持アーム30、31から上方に離脱する。このような離脱後も、さらに制御手段65は変位手段53を制御して、揺動部材46、47におけるスプリング56、57の係止位置(突出部44a、45aの係止ピン58、59)がスプリング56、57の把持アーム30、31に対する係止位置(係止ピン54、55)から離隔するよう揺動部材46、47を変位させる。このとき、スプリング56、57は、両端が突出部44a、45aおよび把持アーム30、31にそれぞれ係止されているため、その両端間の間隔が広くなって閉止位置Hのときより伸長し、把持アーム30、31に付与する付勢力、即ち、把持アーム31、31による把持力が大きくなる。
【0033】
そして、突出部44a、45aが他側限まで変位(上昇)すると、制御手段65は駆動部66からのパルス発生を停止させ、突出部44a、45aの変位を停止させる。ここで、前記突出部44a、45aが把持アーム30、31から離脱した時点から、変位を停止する時点までの距離Lは、制御手段65が予め記憶されたデータに基づいて変位手段53を制御することで調節され、この結果、把持アーム30、31による把持力が制御手段65によって所望の値に容易かつ正確に制御される。これにより、景品14の形状、重量等が変化しても、このような変化に応じて前述のように把持アーム30、31の把持力を調節することで、ペイアウト率を所望の値とすることができる。
【0034】
次に、制御手段65は昇降機構23を作動して吊り下げ索24を巻上げドラム22に巻き取り、キャッチャー25を上昇限まで上昇させる。次に、制御手段65は移動台18をガイドレール17に沿って前方に移動させるとともに、走行台16をガイドレール15に沿って右方に移動させ、キャッチャー25を景品排出通路60の直上まで水平移動させる。
【0035】
その後、制御手段65は駆動部66を通じてパルスを変位手段53に出力し、突出部44a、45aを他側限から一側限に向かって変位(下降)させる。この変位の途中で突出部44a、45aはピン32、33(揺動中心)から基端側に離れた部位の把持アーム30、31に当接するが、この後も突出部44a、45aを該部位の把持アーム30、31に当接させた状態で一側(下方)に変位させ、把持アーム30、31の基端を押し下げる。これにより、把持アーム30、31に揺動部材46、47から揺動力が付与され、該把持アーム30、31はスプリング56、57の付勢力および自重に対抗しながら開放位置Kまで揺動する。
【0036】
このとき、これら把持アーム30、31に景品14が捕獲されていると、該景品14は、前述した揺動の途中において、把持アーム30、31による把持から解放されて落下した後、景品排出通路60を通じて景品取り出し口62に払い出される。このように景品14が景品排出通路60内を通過すると、検出センサ63は該景品14を検出し、検出信号を制御手段65に出力する。そして、景品14が払い出された場合には、遊技者は該景品14を景品取り出し口62を通じて取り出す。
【0037】
ここで、閉止位置Hにおける把持アーム30、31の把持力(スプリング56、57から把持アーム30、31に付与される付勢力)を広い範囲で調節したい場合には、スプリング56、57の一端が係止される係止ピンを、現在係止されている係止ピン54、55から他の係止ピン54、55に変更することで、スプリング56、57の一端の係止位置を変更し、その長さを変更すればよい。
【0038】
図4、5はこの発明の第2実施形態を示す図であるが、煩雑な説明を避けるため、同一部品に同一符号を付して詳細説明を省略する。この実施形態においては、中空ケース26にブラケット72を介して固定された上下方向に延びる支持プレート73に、把持アーム30、31の基端部がピン32、33を介して回動可能に連結されており、これら把持アーム30、31の基端部内面には傾斜面30a、31aがそれぞれ形成されている。そして、この実施形態では前記中空ケース26、ブラケット72、支持プレート73が全体として、支持部材48を構成する。
【0039】
また、前記支持プレート73にはピン40、41を介して、ウォームホイール42、43および突出部44a、45aからなる揺動部材46、47が回動可能に支持されているが、これら揺動部材46、47が軸線(ピン40、41)回りに回動することで、突出部44a、45aを含む揺動部材46、47のいずれの部位も前記軸線を中心とする円弧に沿って変位(横移動)することができる。
【0040】
また、前記突出部44a、45aは、揺動中心(ピン32、33)から先端側に離れた部位の把持アーム30、31、ここでは傾斜面30a、31aに当接可能で、該突出部44a、45aが傾斜面30a、31aに当接しているとき、揺動部材46、47(ウォームホイール42、43)が回動して前記突出部44a、45aが変位(外側に移動)すると、揺動部材46、47の突出部44a、45aから把持アーム30、31に上方に向かう揺動力が付与され、ピン32、33を中心に開放位置Kに向かって同期揺動する。
【0041】
そして、この実施形態のものにおいて、把持アーム30、31を開放位置Kから閉止位置Hに向かって揺動させるには、制御手段65により変位手段53を制御して前記第1実施形態と同様にモータ50を作動し、ウォームホイール42、43を回動させる。これにより、突出部44a、45aは、ピン32、33(揺動中心)から先端側に離れた把持アーム30、31の傾斜面30a、31aに当接した状態のまま、外側限から円弧に沿って内側に変位(横移動)し、この結果、把持アーム30、31はスプリング56、57から付与された付勢力および自重により閉止位置Hまで揺動する。
【0042】
このようにして前記把持アーム30、31が閉止位置Hまで揺動すると、該把持アーム30、31の傾斜面30a、31aは、ストッパーとしての機能する支持プレート73の側端に当接して、その揺動が停止するが、このとき、突出部44a、45aは把持アーム30、31の傾斜面30a、31aに軽く接触した状態となっている。そして、前述のように把持アーム30、31が閉止位置Hに到達した後も、ウォームホイール42、43の回動を継続して突出部44a、45aを内側に変位させ、該突出部44a、45aを把持アーム30、31の傾斜面30a、31aから内方に離脱させる。
【0043】
さらに、このような離脱後も、揺動部材46、47におけるスプリング56、57の係止位置(突出部44a、45aの係止ピン58、59)がスプリング56、57の把持アーム30、31に対する係止位置(係止ピン54、55)から離隔するよう揺動部材46、47を変位させ、スプリング56、57を閉止位置Hのときより伸長させる。そして、突出部44a、45aが図4に仮想線で示す内側限まで変位すると、制御手段65は突出部44a、45aの変位を停止させるが、このときの突出部44a、45aの横移動距離Lは、制御手段65が予め記憶されたデータに基づいて調節され、この結果、把持アーム30、31による把持力が制御手段65によって所望の値に容易かつ正確に制御される。
【0044】
逆に、この実施形態のものにおいて、把持アーム30、31を閉止位置Hから開放位置Kに向かって揺動させるには、制御手段65により変位手段53を制御して、突出部44a、45aを内側限から外側限に向かって変位(外側へ横移動)させる。この変位の途中で突出部44a、45aはピン32、33(揺動中心)から先端側に離れた部位の把持アーム30、31(傾斜面30a、31a)に当接するが、この後も突出部44a、45aを該部位の把持アーム30、31に当接させた状態で外側へ変位させ、把持アーム30、31を押し拡げる。これにより、把持アーム30、31に揺動部材46、47から揺動力が付与され、該把持アーム30、31はスプリング56、57の付勢力および自重に対抗しながら開放位置Kまで揺動する。なお、他の構成、作用は前記第1実施形態と同様である。
【0045】
なお、前述の実施形態においては、景品14の種類が変更されたとき、制御手段65に予め記憶されているデータに基づいて出力されるパルス数を変更し、これにより、把持アーム30、31の把持力を調節するようにしたが、この発明においては、検出センサ63からの信号に基づいて景品14の払い出し状況を検出することで、毎回のゲームにおける把持アーム30、31の把持力を調節し、これにより、ゲームの上手、下手に拘わらずペイアウト率をほぼ一定とするようにしてもよい。
【0046】
また、前述の実施形態においては、把持アーム30、31の数が一対(2個)であったが、3個以上であってもよい。さらに、前述の実施形態においては、揺動部材46、47は回動することにより円弧に沿って変位(昇降、横移動)していたが、この発明においては、前記特許文献1のものと同様に揺動部材を直線的に変位(昇降または横移動)させるようにしてもよい。また、前述の実施形態においては、スプリング56、57の他端が突出部44a、45aに係止されていたが、この発明においては、ウォームホイール42、43の半径方向外端部に係止されていてもよい。
【0047】
さらに、前述の実施形態においては、把持アーム30、31に複数の係止ピン54、55を設け、スプリング56、57が係止される係止ピンをいずれにするかにより、スプリング56、57の把持アーム30、31に対する係止位置を変更するようにしたが、この発明においては、揺動部材に複数の係止ピンを設け、スプリングが係止される係止ピンをいずれにするかにより、スプリングの揺動部材に対する係止位置を変更するようにしてもよく、また、ばね定数の異なるスプリングに変更するようにしてもよい。
【0048】
また、前述の第2実施形態においては、把持アーム30、31の傾斜面30a、31aがストッパーとしての機能する支持プレート73の側端に当接した位置が、把持アーム30、31の閉止位置Hであったが、この発明においては、ストッパーを把持アームの先端から構成し、これら把持アームの先端同士が当接した位置を、把持アームの閉止位置Hとしてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、構造簡単で安価でありながら把持アームに付与される付勢力を容易に調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態を示す全体斜視図である。
【図2】キャッチャーの正面断面図である。
【図3】片側の把持アーム近傍の正面断面図である。
【図4】この発明の第2実施形態を示す図2と同様の正面断面図である。
【図5】片側の把持アーム近傍の正面断面図である。
【符号の説明】
11…景品捕獲ゲーム機 14…景品
25…キャッチャー 30、31…把持アーム
42、43…ウォームホイール 44a、45a…突出部
46、47…揺動部材 48…支持部材
50…モータ 52…ウォーム
53…変位手段 56、57…スプリング
60…景品排出通路 65…制御手段
K…開放位置 H…閉止位置
L…距離
Claims (3)
- キャッチャーを下降させその把持アームにより景品の捕獲を試みた後、該キャッチャーを上昇させるとともに、景品排出通路の直上まで移動させ、該位置において把持アームを開放するようにした景品捕獲ゲーム機において、前記キャッチャーを、支持部材と、基端部が前記支持部材に連結され、該支持部材との連結点を揺動中心として、先端同士が最も近接した閉止位置と最も離隔した開放位置との間を揺動することができる複数の把持アームと、前記揺動中心から離れた部位の把持アームに当接した状態で変位することにより、把持アームに揺動力を付与し、該揺動アームを開放位置に向かって同期揺動させる揺動部材と、前記揺動部材を変位させる変位手段と、一端が把持アームに他端が揺動部材にそれぞれ係止され、各把持アームを閉止位置に向かって付勢するスプリングと、前記変位手段を制御することで、揺動部材におけるスプリングの係止位置が把持アームから離脱した後もスプリングの把持アームに対する係止位置から離隔するよう該揺動部材を変位させることができるとともに、該離脱から変位停止までの距離を調節することができる制御手段とを備えたことを特徴とする景品捕獲ゲーム機。
- 前記スプリングの把持アーム、揺動部材に対する係止位置を変更可能とした請求項1記載の景品捕獲ゲーム機。
- 前記揺動部材を、外周から半径方向外側に向かって突出する突出部が設けられ、水平な軸線回りに回動可能なウォームホイールから構成する一方、前記変位手段を、上下方向に延び、前記ウォームホイールに噛み合うウォームと、該ウォームを軸線回りに回転させるモータとから構成し、前記突出部を把持アームに当接可能とするとともに、スプリングの他端を前記突出部に係止するようにした請求項1または2記載の景品捕獲ゲーム機。
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-
2003
- 2003-07-17 JP JP2003198236A patent/JP2005034249A/ja active Pending
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