JP2004531716A - 力を利用したタッチ入力のための方法および装置 - Google Patents
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Abstract
タッチ表面に印加されるタッチ力を検知するための力覚センサを開示する。この力覚センサは、弾性要素と第1の容量性表面を有する第1のキャパシタプレートとを含む第1要素であって、弾性要素が第1のキャパシタプレートの少なくとも一部を含む第1要素と、第1のキャパシタプレートに対向する第2のキャパシタプレートを含む第2要素と、を含み、タッチ力の少なくとも一部が弾性要素を介して伝達されることが一助となって第1のキャパシタプレートと第2のキャパシタプレートとの間で容量に変化が生じる。弾性要素と第1のキャパシタプレートとは一体に形成されていてもよい。他の力覚センサと前記力覚センサを製造するための方法についても開示する。ここに開示する力覚センサと併用するのに適したタッチ位置判定装置も開示する。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明はタッチセンサに関し、特に、力覚型タッチ位置判定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表面に何かが触れたときにその力および/または位置を検知して測定する機能は幅広い場面で役に立つことから、表面(本願明細書では「タッチ表面」と呼ぶ)に加わる力(本願明細書では「タッチ力」と呼ぶ)の特性を力覚センサで測定するさまざまなシステムが開発されている。一般に力覚センサではタッチ力に応じて信号が生成されるが、これを使ってたとえばタッチ表面上のタッチ力印加位置を判定することができる。米国特許第3,657,475号においてペロノー(Peronneau)らが説明しているものをはじめとして、この方法を実現した多数の異なる形態が提案されている。
【0003】
このようなタッチ位置は、タッチ表面がコンピュータディスプレイのタッチ表面やコンピュータディスプレイの前にある透明なオーバーレイのタッチ表面である場合に特に注目される。また、携帯情報端末(PDA)などのモバイルデバイスや手持ち式のデバイスが急増したことで、タッチ位置の判定を行うことのできる小型軽量かつ安価なデバイスに対する需要が高まっている。この機能を果たすタッチスクリーンを製造するには、考えられるさまざまな技術を用いることができる。利用されているもののなかには、上述した力の原理(force principle)だけでなく、容量方式、抵抗方式、音響方式、赤外線方式などがある。
【0004】
力の原理には、こうした競合の方式をしのぐ潜在力の大きな長所がいくつかある。力方式はどのようなオーバーレイ材料にも適用でき、実にディスプレイそのもの全体にも適用できるため、耐久性が低いまたは光学特性の悪い材料やコーティングを間に挟む必要がない。また、力を基準にタッチを検知しているため、ユーザが予測できないと思われる感度についての問題がない。たとえば容量測定ではユーザの皮膚の状態や手袋などの間に入る素材によってタッチの閾値が変化する。スタイラス接触では一般に応答が得られない。抵抗測定では閾値となる力が接触エリアの大きさに左右されるため、この力がスタイラスと指とで大きく異なる。音響測定はタッチング材料の吸収特性に依存する。赤外線では接触がなくてもタッチが記録されることがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
力を利用した技術には上記のような利点があるにもかかわらず、抵抗による技術と容量による技術がタッチスクリーン市場を支配している。そこには、既存の力方式に未解決の難点がいくつかあることが反映されている。力による技術が秘めた可能性を実現するためには、こうした難点を克服しなければならないのである。
【0006】
上記の難点には次のものがあげられる。
・力覚センサの大きさ、特に幅と厚みがありすぎること。
・横の力に対する感度が高すぎ、不正確な結果につながること。
・力覚センサにコストがかかりすぎ、センサが複雑すぎること。
・タッチ表面またはその支持構造体の変形に対する感度が高すぎ、不正確な結果につながること。
・タッチ表面を封入するアプリケーションベゼル(application bezel)とは独立してタッチ表面を機械的に保持する必要があるため、タッチスクリーンをこれよりも大きな構造体に組み込むのが困難になる上、良好なリキッドシールおよびダストシールを得るのが困難になること。
【0007】
現代のタッチ用途では、タッチ力の位置の特定および/または測定に対応しても大きさが増したりタッチ機能のあるデバイスの見た目が変わったりしないことが非常に重要である。これは携帯用や手持ち用の場合には特にそうである。必要なタイプの従来の力覚センサは一般に抵抗膜や容量膜よりもかなり厚いため、このような力覚センサを組み込んだデバイスは抵抗センサまたは容量センサを組み込んだデバイスよりも厚くなる可能性がある。必要なタイプの従来の力覚センサを透明にするのは簡単ではないため、これをアクティブディスプレイエリアの前に配置することはできない。結果として、このような従来の力覚センサを含むデバイスでは一般に、抵抗または容量を利用したデバイスよりも幅広にして力覚センサを収容できるようにしなければならない。したがって、従来の他の種類のタッチセンサと比較すると、力を基準にしたタッチはデバイス全体の厚さと幅の両方の点で潜在的に不利である。
【0008】
以上のとおり、どのようにすれば力覚センサを十分に狭く、薄く、安価に製造できるのかが先行技術には教示されていないことが分かる。
【0009】
タッチ表面に印加されたタッチ力には、タッチ面に対して垂直な成分(「垂直成分」)とタッチ面に対して平行な成分(「接線成分」)の両方がある。接線成分があることから、コンピュータで計算されたタッチ位置に誤差が発生する可能性がある。接線力によって生じる誤差を小さくするためのさまざまな手法が、発明の名称「Tangential Force Control in a Touch Location Device(タッチ位置判定装置における接線力の制御)」の係属中の出願に一層詳細に説明されている。
【0010】
多くの応用例において、タッチ機能のあるディスプレイまたはディスプレイオーバレイモジュールのエッジの周囲にアプリケーションベゼルをしっかりと押し付けると望ましい場合がある。このような配置にすることでダストシールおよび/またはリキッドシールが得られ、ベゼルを難動化して位置を調整する役目も果たすことができる。しかしながら、こうして取り扱い時に伝達されるさまざまな力がタッチ位置の精度に大きく干渉するため、力覚型タッチ位置判定装置では一般に力覚式の構造体の上にベゼルが直接配置されることはない。封止のための方法にしても力を利用したタッチシステムでベゼルの力を十分にそらす方法にしても、先行技術には満足できるものが教示されていないのである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一態様において、本発明は、新規な容量性力覚センサを提供するものである。このセンサは主要素と基本的に平面状の支持体とを含む。主要素は弾性エネルギの蓄積と1枚のキャパシタプレートとの機能を兼ね備えるものであり、平らな矩形状の薄板ばね金属のように単純なものであってもよい。詳細については後述するように、このセンサは少数の機械部品と極めて小さな容量性ギャップとで実現できるものであるため、センサの製造が容易かつ費用のかからないものになる上、モバイルデバイスや手持ち式のデバイスで使用するのに特に適したセンサになる。しかしながら、本発明に従って製造されるセンサが、幅広いデバイス、大きさ、応用例で非常に有利な場合がある点を重視すべきである。今までのところ、これらのセンサは、作動対角(working diagonal)が4インチから15インチで、支持されるタッチ表面アセンブリの重量が0.6オンスから4ポンド前後までのデバイスにおいて有効利用されてきている。
【0012】
たとえば、本発明の一態様では、タッチ表面に印加されるタッチ力を検知するための力覚センサが得られる。この力覚センサは、弾性要素と第1の容量性表面を有する第1のキャパシタプレートとを含む第1要素であって、弾性要素が第1のキャパシタプレートの少なくとも一部を含む第1要素と、第1のキャパシタプレートに対向する第2のキャパシタプレートを含む第2要素と、を備え、タッチ力の少なくとも一部が弾性要素を介して伝達されることが一助となって第1のキャパシタプレートと第2のキャパシタプレートとの間で容量に変化が生じる。詳細については後述するように、さまざまな他の力覚センサも得られる。
【0013】
本発明のさらに他の態様では、力覚型タッチ位置判定装置が得られる。この力覚型タッチ位置判定装置は、タッチ表面と、タッチ表面の第1部分を封入するベゼルと、タッチ表面の第2部分を封入する封入部を含む力伝達手段とを備え、前記力伝達手段の剛性がベゼルの剛性よりも高く、力伝達手段はベゼルからタッチ表面以外の領域まで力を伝達する経路を含む。
【0014】
本発明のさらに他の態様では、力覚型タッチ位置判定装置が得られる。この力覚型タッチ位置判定装置は、タッチ面を画定するタッチ表面と、第1の剛性部材と、タッチ表面と第1の剛性部材とに連結されて両者間に第1のシールを形成する凹凸付第1フィルムであって、タッチ面に垂直な軸に沿って従順な凹凸付第1フィルムと、を備える。
【0015】
本発明の別の態様では、本願明細書に記載の力覚センサのうちのひとつを用いて、タッチ表面に印加されるタッチ力を測定するための方法が得られる。この方法は、力覚センサの第1のキャパシタプレートと第2のキャパシタプレートとの間の容量の変化に基づいて信号を発生させるステップを含む。この信号は振幅が第1のキャパシタプレートと第2のキャパシタプレートとの間の容量の変化の単調な関数になるものであってもよい。また、この方法は、信号に基づいてタッチ表面に対して垂直なタッチ力成分の振幅などのタッチ力の特性を測定するステップを含むものであってもよい。この方法は、タッチ表面上のタッチ力印加位置を測定するステップを含むものであってもよい。
【0016】
本発明のさらに他の態様では、力覚センサにおいて第1のキャパシタプレートを第2のキャパシタプレートから所望の量だけ分離するための方法が得られる。この方法は、支持面と第1のキャパシタプレートを含む主要素との間にセパレータを配置して第1のキャパシタプレートと第2のキャパシタプレートとの間に少なくとも所望の量の分離状態を維持するステップと、主要素の少なくとも一領域を支持面の少なくとも一領域に連結するステップと、セパレータを取り除くことで力覚センサに荷重が加わっていない状態で第1のキャパシタプレートと第2のキャパシタプレートとを少なくとも所望の量だけ離したまま維持するステップと、を含む。支持面がたとえば第2のキャパシタプレートであっても構わない。
【0017】
本発明のさらに別の態様では、力覚センサにおいて第1のキャパシタプレートを第2のキャパシタプレートから所望の量だけ分離するための方法が得られる。この方法は、大きさを制御した粒子の入った所定の基板を、支持面と第1のキャパシタプレートを含む主要素との間に配置し、第1のキャパシタプレートと第2のキャパシタプレートとの間に少なくとも所望の量の分離状態を作り出すステップと、主要素の少なくとも一領域を支持面の少なくとも一領域に連結して第1のキャパシタプレートと第2のキャパシタプレートとの少なくとも所望の量の分離状態を維持するステップと、を含む。
【0018】
本発明の別の態様では、力覚センサの製造方法が得られる。この方法は、実質的に平坦な表面と第1の容量性表面とを含む主要素を選択するステップと、第1の容量性表面を第2の容量性表面に対向して配置するステップと、隆起した弾性特徴部を実質的に平坦な表面に形成するステップと、を含み、隆起した弾性特徴部を介して力が伝達されることが一助となって第1のキャパシタプレートと第2のキャパシタプレートとの間で容量に変化が生じる。
【0019】
本発明の別の態様では、力覚型タッチ位置判定装置が得られる。この力覚型タッチ位置判定装置は、タッチ表面構造体であって、タッチ表面構造体のタッチ表面に対して垂直な垂直成分とタッチ表面構造体のタッチ表面に対して接線方向にある接線成分とを含むタッチ力が印加されるタッチ表面構造体と、支持構造体と、タッチ表面および支持構造体と連携してタッチ力の特性を測定する少なくとも1つの力覚センサと、少なくとも1つの力覚センサを介してのタッチ力の垂直成分の伝達を実質的に妨げることなくタッチ表面構造体の横方向の動きを妨げるための、タッチ表面構造体および支持構造体の両方と接触した横方向拘束手段と、を備える。
【0020】
本発明のさまざまな実施形態の他の特徴および利点については以下の説明および特許請求の範囲から明らかになろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
一態様において、本発明は、新規な容量性力覚センサを提供するものである。詳細については後述するように、このセンサは少数の機械部品と極めて小さな容量性ギャップとで実現できるものであるため、センサの製造が容易かつ費用のかからないものになる上、広く適用可能ではあるが特にモバイルデバイスや手持ち式のデバイスでの用途に適用可能なセンサになる。このセンサは主要素と基本的に平面状の支持体とを含む。主要素は弾性エネルギの蓄積と1枚のキャパシタプレートとの機能を兼ね備えるものであり、平らな矩形状の薄板ばね金属のように単純なものであってもよい。主要素は、1ヶ所またはそれ以上の支承点またはエリアにおける機械的接点によって、基本的に平面状の支持体と接近して平行に揃った状態で保持される。これらは矩形をした主要素の両端の下にあればよいが、当業者であれば、カンチレバー形や十字形、円板形などの他の多くの構成が容易に思い浮かぶであろう。これらはいずれも本発明の範囲内である。支持体はさらに、主要素の接点がある方とは逆側に対向した薄い導体領域を有し、これが第2のキャパシタプレートすなわち対電極として機能する。機械的接点は単なる支持部であってもよいし、荷重支持梁のように見える主要素に固定した支持部であってもよい。しかしながら、接点については、消散(dissipative)または摩擦による作用を最小限にするように設計しなければならない。主要素は、対電極と対向する点またはエリアにおいて、上側の荷重接点(loading contact)を介して力を受ける。支持面に垂直な力の成分によって主要素と対電極とを隔てる距離が変わるような形で主要素がそらされるため、両者間の容量が変化する。機械的接点がクランプ留めされた端部拘束材(end constraint)になる場合、これは剛性であると望ましい。すなわち、力によって生じる距離変化の大半が機械的接点部分のねじれではなく主要素のたわみによるものであろうと思われるためである。きれいに弾性クランプ留めされた端部拘束材では感度が一律に変化するだけの場合に許容可能なこともあるが、通常は端部拘束材がクランプ留めされた硬い端部拘束材であるかピボットなどの十分な可撓性のある単純な支持部である場合にヒステリシスからの再現性および自由度がよりよいものとなる。
【0022】
基本的に平面状の支持面は適切な難動化材のある可撓性回路またはプリント配線基板などの相互接続システムの一部であってもよい。対電極はこのような相互接続という脈絡の中でランドまたはフォイルを含むものであってもよい。機械的接点は電気接点を構成するものであってもよく、支持体平面で他のランドに主要素の端をはんだ付けすることでこれを達成してもよい。
【0023】
励起AC電圧とセンサを流れる電流との比として力を測定してもよい。実用上は、(ロバーツ(Roberts)の5,376,948号に記載のように)フィードバック回路によって定電流を印加して励起電圧を測定すればよい。あるいは、一定の励起電圧を印加し、これによって生じる電流の逆数をコンピュータで計算してもよい。後者の方法を用いると若干単純な相互接続を使える場合があり、応答の線形性を落とす可能性のある固定浮遊容量(stray)の推定値を取り除く若干都合のよい機会が得られる。先行技術において周知の原理に従って力覚センサからの力応答信号を処理し、タッチ位置情報を得るようにしてもよい。
【0024】
主要素のたわみに起因する曲率は理想的なものではないが、対電極を主要素の中心付近のエリアに制限することで、タッチ位置特定の用途で使うのに許容可能なレベルまで応答の潜在的な非線形性を小さくできる場合がある。後述するように、他の方法で改善された線形性を得るようにしてもよい。
【0025】
力覚センサには感度の方向があり、特定の大きさの並進力をその方向に印加すると出力が最大になり、その方向に対して直角に印加すると出力が発生しない。変位センサも純粋な印加並進変位に対する似たような感度の方向を持つ。本願明細書では、力覚センサはセンサの弾性中心を通る感度軸がその感度の方向にあるものとする。変位センサについては、その感度の方向に沿った感度軸を持たせ、軸内の点を中心とした2つの側の相対的な回転で出力が発生しないように位置決めすればよい。
【0026】
力覚センサの感度軸が正確に定まっており、この軸を封入用途(enclosing application)に鑑みて必要に応じて容易かつ正確に揃えることができると望ましい。本発明のさまざまな実施形態において得られるセンサは薄く平面状のものであるため、上記の要求は必然的に満たされる。また、力覚センサは、どのような偶力が加わってもこれに応答しないことが望ましい。弾性手段の変位を検知する変位センサを含む力覚センサでは、変位センサの感度軸が弾性手段の弾性中心を通らなければならない。本発明のさまざまな実施形態において得られるセンサでは、主要素とその接点とを感度軸を中心に180度回転対称とすることにより上記の目的を達成する。
【0027】
荷重接点に回転易動化部を設けることで潜在的なモーメント感度をさらに小さくすることができる。バンプまたは主要素における中央の他の隆起した特徴部が、この機能を提供するピボットとして役立つ場合がある。主要素そのものにこの特徴部を設けることには一定感度の力覚センサを得られるという別の利点もある。バンプと接触しているオーバーレイ表面から力が伝達される際に、相対的な位置関係が変化しても力覚センサに対する荷重伝達の領域は変わらない。
【0028】
センサで測定することを意図したものではない力やモーメントがセンサによって伝達される場合がある。センサを完璧に構成して揃えていないと、こうした力やモーメントが検知される場合があり、これが測定誤差につながる。また、監視していない力とモーメントとが監視した力を含むパターンの一部になる場合もあるため、利用可能な完全なパターンを測定せずにタッチの位置を判定するための方程式を正確に評価できないことがある。
【0029】
本発明のさまざまな態様は、このような監視していない力またはモーメントを低減または除去するものである。
【0030】
第1の態様において、本発明の実施形態では、力覚センサを介して伝達されるモーメントを回転易動化手段を利用して低減または除去することができる。一実施形態では、このような回転易動化部が、感度の方向に屈曲または引き延ばされた小さなエラストマースラブなどの柔らかな弾性体あるいは金属プレス加工の一部などの硬めの要素を含むものであってもよい。別の実施形態では、回転易動化部は、硬質の表面に対してはレセプタクルがなくても機能するピボット、軟らかめの表面に対しては自己形成型(self−forming)のレセプタクルのあるピボットを含むものであってもよい。
【0031】
タッチ点付近ではいくつかの小さな局所的なたわみが生じるため、タッチ表面構造体がそれほど硬くない場合に回転易動化のひとつの利点が成り立つ場合がある。タッチ表面構造体によって上から与えられるアタッチメントよりも下から支えられたセンサの方が回転時に実質的にやわらかくない場合、完璧に構成して揃えたセンサを用いたとしてもこのような局所的なたわみが原因で実質的なタッチ位置判定誤差が生じることがある。事実、過剰な回転剛性とのセンサの関係で、タッチ表面構造体の介在部分をカンチレバーとして使用することによって近くに触れている指をある程度支えることが可能なため、理想的に推定したよりも多くの垂直力が得られる。報告されたタッチ位置の場所のゆがみが起こり、このゆがみは剛性関係の内容に影響される。回転易動化を利用して、監視していないセンサモーメントと平衡を保つ偽の垂直力成分とが合成されるパターンの出現を防ぐこともできる。
【0032】
このように、最低限の厚さの平坦なオーバーレイプレートなど、薄く平坦であるため比較的可撓性のタッチ表面構造体と併用すると、回転易動化が特にプラスになる場合がある。
【0033】
センサを完璧に構成していない場合に回転易動化のもうひとつの利益が得られる場合がある。このようなセンサは伝達されるモーメントに対して偽の応答をすることがある。回転易動化部を力覚センサのできるだけ近くに配置すると、実際に力覚センサに加わるモーメントを回転易動化部で最大限に低減することができる。これによって、伝達される横力に応じてセンサモーメントの発生が抑えられる。したがって本発明の利点を達成する回転易動化をタッチの平面から離れたところで適用してもよいし、力覚センサの近くで適用してもよい。
【0034】
第2の態様において、本発明の実施形態は、横方向易動化手段を利用してその見かけ上の感度軸に対して直角に力覚センサを介して伝達される力を低減または除去することができる。一実施形態では、そのような回転易動化部が小さなエラストマースラブなどの弾性体を含むものであってもよい。別の実施形態では、回転易動化部が、互いに少なくとも短い距離をあけて離れた一対のピボット、やわらかく弾性の端部またはころがり面を提供するピン、支柱またはボールを含むものであってもよい。
【0035】
詳細については後述するように、センサの横力とセンサの偽の垂直力とが合成される力のパターンならびに全体の平衡を維持するモーメントがタッチ表面に印加される接線力によって発生するのを防止すると、回転易動化のひとつの利益が得られることがある。
【0036】
センサが完璧に構成されていない場合、横方向の易動化による別の利益が成り立つ場合がある。このようなセンサでは、見かけ上の感度軸に直角の力に対する偽の応答が得られることがある。また、関連の弾性中心がセンサの中心にない場合にこのような横力によって生じる可能性のある余分なセンサモーメントを横方向の易動化で低減できることもある。
【0037】
横方向の易動化、回転易動化、横方向の難動化を組み合わせることで、センサ自体の構成で達成できるよりも正確に必要な感度軸を定めることができる。これは、ある程度は横方向難動化手段の作用面の位置を揃えることができる大きなエリアから得られる。
【0038】
当業者には横方向易動化手段および回転易動化手段の他の多くの実施形態が明らかであろうが、これらはいずれも本発明の範囲内である。
【0039】
基本的に平面状の支持用表面で主要素から力覚センサを形成する方法には、単純性と小型化の点で大きな長所がある。
【0040】
基本的に平面状の支持面を印刷配線基板または他の平面状の相互接続システムで構成する本発明の一実施形態では、独立して製造および取扱いされる部品すなわち上述した主要素がひとつという少ない数の力覚センサを提供する。たとえば、主要素は、めっきしたばね鋼(中心に圧入される小さなバンプ以外は平坦)の矩形と同じように単純なものであってもよい。実装については、ステンレス鋼製の仮のシムを用いて中央の領域を対電極エリアから離しておいた上で主要素の端部の下ではんだをリフローして行えばよい。
【0041】
あるいは、使用するはんだを大きさを制御した少量の非融合性粒子と混合すると、これらの粒子が存在することではんだ付けの間にギャップ幅を得ることができる。はんだの表面張力だけで十分に粒子に対向する表面を引き付けることができる。繰り返すが、主要素の端部に若干オフセットした部分を圧入または形成し、これを支持体に直接のせるようにしてもよい。このような若干オフセットした部分は多くの形態をとり得るものであり、このうちひとつが端部全体を支持面に向かって若干変位させたものである。あるいは、実用可能な範囲で最大限に小さいバンプ1つ以上をそれぞれの端部に形成し、所望のギャップを得るのに必要なだけ突出させる方法もある。このようにすることで、それぞれの端部の下に良好なはんだリフローを行えるだけの空間ができると同時に、捕捉されたはんだ汚染物質が原因でギャップが拡大する尤度が最小限になる。
【0042】
はんだを使用する以外にはどのような方法があるのかは、導電性エポキシなどの接合剤を使用する方法や実装済みの要素に独立してまたは間接的に電気接続を行う方法を含めて明白であろう。
【0043】
本発明のさまざまな実施形態では、固有に平坦かつ滑らかで本物の開始材料から構成できるようにし、続いてこれを短い距離だけ離すことで、極めて小さな容量性ギャップを達成できる非常に高信頼度かつ費用のかからない方法が得られる。このような小さなギャップを用いると単位面積あたりの容量が高くなり、センサ部分を極めて小さくすることができる。ギャップが小さければ主要素には限られた機械エネルギしか蓄積する必要がなく、薄い材料を使うことができるようになる。また、ギャップが小さければそれだけセンサの剛性が増し、よって共振周波数が高くなるため、正確な測定を行う上で有益である。センサの面積が小さいということは材料の平面度を維持しなければならない距離が極めて短いということであり、小型化の好循環でさらに小さなギャップですら実用的になる。
【0044】
本発明のさまざまな実施形態によって得られるセンサは、かなり広い大きさの範囲にわたってそのデザインが単純な拡大縮小規則に左右される。すなわち、ギャップの長さがN分の1、幅がN分の1、大きさがNの二乗分の1の新しいデザインが得られる。仮にもとの比率と材料の厚さとを維持したとすれば、得られるセンサは、容量、力の範囲、感度がもとのセンサと同じになる。面積がNの二乗分の1でギャップもNの二乗分の1に小さくなるため、容量は同じになる。ばね率についてはNの二乗倍に増し、ギャップがNの二乗分の1に小さくなるため、力に対する相対容量の変化すなわち感度は同じになる。主要素の応力が加わる部分の体積はNの二乗分の1になるが、同じ印加力に対して蓄積されるエネルギもNの二乗分の1になるため、応力レベルは同じになると考えられる。歪曲した表面が平坦な表面からどれだけずれているかという偏差は、この偏差をとる距離の二乗で判断されるため、使用する材料の平面度に対する要件は変わらない。なお、本願明細書でいうところの「平面度」とは低空間周波数の偏差を指し、平滑性の高周波不足(high frequency failure)はこのようにして一定率で小さくなる小型化を結局は制約しかねない点に注意されたい。しかしながら、通常のばね鋼およびサーキットボード材料であれば1/1000インチまで小さくし、おそらくは実質的にこれよりも小さくしたギャップを支持できる程度に平滑である点に注目できよう。
【0045】
もうひとつの態様において、本発明は、センサがタッチの平面のかなり後ろにある場合であっても接線力の存在下で正確なタッチ位置測定を行うための新規な手段を提供するものである。これは、接線方向のタッチ力を力覚センサから(たとえばその周囲の支持構造体に)逸らす横方向難動化手段で達成される。同時に、垂直方向のタッチ力成分は機械的に分離された経路を介して優先的に力覚センサを通る。横方向難動化手段は一般に、接線力に対する反作用モーメントがゼロになる面を持つように設計されており、この面はタッチ表面と一致するまたはタッチ表面に近い。力の他の経路における横方向剛性が無意味ではない場合、すべての経路についてまとめて正味の作用が同一になるように横方向難動化手段を設計することができる。
【0046】
設計を単純化し、かつ再現性を最大限にする目的で、横方向難動化手段以外の力の経路に本質的にすべての接線力が横方向難動化手段を通るような形で明白な(explicit)横方向易動化手段を設けてもよい。センサを通る垂直力経路を難動化できる一方で、横方向難動化手段を通る垂直力経路については易動化することができる。後者は、オーバーレイプレートまたはその周囲にあるフレームの屈曲に起因する可能性があるような、横方向難動化手段を横切って干渉する垂直変位が生じ得る状況で特に望ましい。全体で、これらの手段を両方とも提供することで接線方向のタッチ力と垂直方向のタッチ力が別々の経路に完全に分離される。
【0047】
横方向難動化手段については、たとえばディスプレイまたはタッチオーバーレイをその周囲のフレームに接合する薄い部材またはフィルムに統合することができる。このフィルムは、フィルムが取り付けられる部分である、フレームとタッチ表面の端部との間の小さなギャップをまたぐようにしてもよいし、ギャップの数が少ないのであればタッチ表面に取り付ける少し前にタッチ表面の上にフィルムがくるようにしてもよい。幅を広げるのではなく相当に薄くする一方でモジュラスのかなり高い材料で構成することで、タッチ表面の接線方向の運動に対して難動的でありながら垂直方向の動きに対しては易動的なフィルムとすることができる。このフィルムをタッチ表面よりも若干上および/または下に膨らむまたは曲線を描くように作ることで、コンプライアンスの垂直方向の範囲を増すことができる。圧縮または伸展ではなく剪断としてフィルムを介して伝達される場合、このような曲率にも接線力に平行な側面に対する横方向難動化を抑制する作用がある。
【0048】
タッチの平面内またはタッチの平面に近接して完全な円周端フィルムとして実現される横方向難動化手段は、同時にリキッドシールおよび/またはダストシールも構成することができる。
【0049】
上述した実施形態においては横方向難動化手段上は薄い部材またはフィルムであるが、これは本発明の制限をなすものではない。それどころか、横方向難動化手段はさまざまな形態を取り得るものであり、さまざまな材料から構成できるものである。横方向難動化手段が連続している必要はなく、特定のモジュラス、態様または形状に限定されるものでもない。それどころか、横方向難動化手段は本願明細書に記載したような横方向難動化の機能を果たすあらゆる構造体を含み得るものである。
【0050】
本発明の別の態様では、薄い部材または細い部材単体またはこれらの部材の組が横方向拘束手段を含み、力覚センサを通る経路で支持面構造体を固定する強力なアタッチメントを用いることなく力覚型タッチ位置判定装置のアセンブリを維持できるようにすることができる。このような装置では、横方向拘束手段とは独立して支持構造体への接続を提供する力覚センサを利用するなど垂直方向に難動的な経路によってタッチ表面構造体の垂直方向の操作位置を正確に定めることができる。一実施形態では、アタッチメントを使用せず、かつ力覚センサとの接触を受けるための特別なレセプタクルまたは他の部材をタッチ表面構造体上に設けずに、すなわち慎重な位置揃えを必要とせずに、タッチ表面構造体を下にある力覚センサの上にのせるようにしてもよい。力覚センサには、上にあるタッチ表面構造体から実装されるか下にある支持構造体から実装されるかを問わず、圧縮力以外には強度をほとんど加えないか全く加えない回転易動化部および/または横方向易動化材を設けることができる。局所的なタッチ表面のたわみがタッチ位置で許容可能な誤差を上回って接触点を並進しない限り、垂直力接触の一方の側からの曲率または隆起した特徴部の多くの形態を回転易動化部として機能させることができる。垂直方向の接触は、横方向拘束手段とは別であってもよい予荷重印加手段によって維持できる。
【0051】
横方向拘束手段は、接線方向のタッチ力が必ずしも横方向拘束手段を通るとは限らない点で横方向難動化手段とは異なるものである。むしろ、摩擦によって生じるような小さく増分的なタッチの力が力覚センサあるいは他の接続を介して難動的な方の経路をたどる場合がある。しかしながら、より大きな横方向の乱れが摩擦を上回り、これらの経路に微小な滑りの動きが生じる。これらの乱れはたとえば輸送時および取扱時における衝撃を含むことがあり、あるいは、タッチ表面構造体が重い大きなデバイスでは、重力に対する向きの変化を含むことがある。横方向拘束手段は、このような乱れの影響を接線方向に吸収することができ、タッチデバイスの構造、機能、精度が大きく変化するのを防ぐ。垂直方向の動きの上限に到達することで、横方向拘束手段は、接触のないセンサが持ち上がる原因となるおそれのある外乱を吸収できることもあるが、このような機能については別の外方向へのリミットストップで実現するようにしてもよい。横方向拘束手段は、一時的に大きな力が加わると、横方向のリミットストップによって補助される程度まで遠くに大きくそれる場合があるが、この力が消失するとストップからの干渉を受けずに十分に心合わせされた状態に戻ることができる。
【0052】
薄い部材単体または薄い部材の組を単純かつコンパクトな横方向拘束手段とすることができる。このとき、タッチ位置モジュールまたはタッチ利用可能なディスプレイモジュールの厚さはほとんど変わらないか全く変わらないこともある。また、このような薄い部材単体または薄い部材の組を用いると、垂直方向剛性に対する横方向剛性の比率を都合よく高くできる場合もある。このような高い比率がないと、横方向に良好な拘束を提供するための十分に丈夫な部材が鉛直方向の過剰な剛性を提供することがある。このような鉛直方向の過剰な剛性を回避するにあたり、本発明のこの態様のさまざまな実施形態では、シールを通る場合があるものなどの力の寄生経路によって生じる不正確さを回避する。また、こうした実施形態では、緩和時に過剰に厚く硬いタッチ表面構造体または支持構造体の必要性を回避する。このような薄い部材は、タッチ表面の垂直変位に応じてやわらかく屈曲できるが、接線方向の変位に対しては難動的に抗することができる。したがって、タッチの平面に対して最大限に浅く傾いたワイヤのような部材が、横向きの梁の屈曲時には易動的に撓みつつ、主にエンドオン(end−on)圧縮および伸展によって接線力に抗するように機能することができる。そのようにまた、シートのような部材は、その横幅に対して横断するやわらかな梁の屈曲状態でタッチ表面の垂直変位に応答しながら、剪断で、さらにはおそらく圧縮および伸展でも接線力を難動的に伝達することができる。接線力の伝達が剪断に限定される場合および横方向拘束手段が横方向難動化手段ではない場合は、仮にタッチの平面に対して急さに傾いていたとしてもシートのような部材が有効な横方向拘束手段となる場合がある。
【0053】
本発明のもうひとつの態様において、薄いフレーム手段がオーバーレイまたは支持されたディスプレイの外周に沿って包み込まれている。この構成の主な利点のひとつに、他のタッチ技術から馴染んだ方法で取り扱い、実装し、その周囲のアプリケーションと統合するモジュールを提供することが受け入れられ、都合がよいことがある。フレーム手段は普通に存在するアプリケーションベゼルからの垂直力を変換する役目を果たすため、タッチ表面に対する干渉の危険はない。タッチ表面から外方向に通る垂直方向に従順なシールと、アプリケーションベゼルの下側の平滑な表面または他のシールの提供との両方を受ける都合のよい硬い支承端はフレームリップによって得られる。垂直力は主な懸案であるため、極めて薄い鉛直フレーム脚がアプリケーションベゼルの支持部材を実現し、LCDの表面などのタッチモジュール背後にある硬い表面にベゼルの力を後ろに運ぶ機能を果たす。より大きな断面奥行きで、このような極めて薄い脚は支持されたLCDをフレームが囲むときにベゼルの力を後ろに運ぶ役目もする。
【0054】
図1A〜図1Bは、本発明の第1の実施形態による容量性力覚センサを含む触圧式の透明オーバーレイモジュール101を示す。このモジュール101は、指、スタイラスまたは他の物体などで印加される触圧の検知に使用できるものである。詳細については後述するように、本発明のさまざまな実施形態では、モジュール101を使用して、タッチ表面にタッチ力が印加される位置および/またはタッチ力のうちタッチ表面に対して垂直な成分の大きさなど、タッチ表面に印加されるタッチ力の特性を検知することができる。
【0055】
透明オーバーレイモジュール101は対角4インチのLCDディスプレイで使用するのに適しているであろう大きさに調整されているが、他の大きさの他のディスプレイでの比率やバリエーションが当業者には明らかであろう。ここでは、タッチ表面103aのある透明パネル102がフレーム104aの内側に配置されている。パネル102とフレーム104aとの間に保持されているのは、相互接続用フレックスプリント105と、力覚センサ主要素106と、横方向易動化手段107である。パネル102の端には予圧ばね109が接合剤110で固定されている。モジュールを組み立てるとフレーム104aに設けられた穴112にばね109の両端が係合し、これによってパネル102とフレーム104aとの間に保持された構造体に合計約2ポンドの圧縮力が加わる。組み立て時、曲がった状態のばね109がパネル102の短い側のへりに沿った直線上にくる。横方向難動化手段と、横方向拘束手段と、リキッドシール/ダストシールとの組み合わせ108が部材108である。本願明細書では説明を分かりやすくするために部材108を単に横方向難動化手段と呼んだり、横方向拘束手段あるいはシールと呼んだりすることもある。部材108をパネル102とフレーム104aの鉛直フランジの外面とに密着させると、フレーム104aの内側でパネル102が確実に心合わせされる。このように心合わせした状態では、パネル102の長辺とフレーム104aの長辺との間に小さな隙間があり、ばね109の取り付けられていない部分のまわりにも小さな隙間がある。したがって、パネル102のへりの部分がぶつかったりこすれたりすることなくタッチ表面103aに加える力でパネルを垂直方向に小さく動かすことが可能である。
【0056】
以下、本発明の容量性力覚センサの一実施形態について詳細に説明する。以下の説明から明らかなように、図1Aは4つの容量性力覚センサの組み立てについて説明するためのものであり、図1Bはこれらの容量性力覚センサのうちの1つを横断面で示したものである。組み立て時、フレーム104aに設けた開口111に相互接続部105を通し、図示のようにフレーム104aの対向する水平フランジの上でこれに沿って整える。相互接続部105は、主要素106の受け領域(receiving region)によってフレーム104aを効果的に難動化できるような形でこれらの領域の下にあるフレーム104aにしっかりと固定される。このような取り付けは、相互接続部105に裏面のランドを設けてこれをフレーム104aにはんだ付けするか、相互接続部105をエポキシ樹脂でフレーム104aに接合するか、あるいは他の周知の手段によって達成すればよい。要素106は両端をランド113にはんだ付けすることで相互接続部105に固定される。主要素106の形状またはこれを相互接続部105に取り付ける組み立てプロセスのいずれかによって、主要素106と対電極ランド114との間に幅の決まった小さなギャップが残る。図示のタイプのアセンブリでは、このギャップを0.0010インチにすることができる。主要素106にはそれぞれ中央のくぼみすなわち力支承部121が上向きに押し込まれている。
【0057】
力覚センサ主要素106は各々、ばねの機能とキャパシタプレートの機能とを兼ね備えている。いずれかひとつの支承部121に垂直力が加わると、これに対応する主要素106が撓んで主要素の裏の中央部分と対電極114(相互接続部105の裏にある)のうちの対応するひとつとの間の容量が大きくなる。この容量の変化を測定すれば表面103aに印加された力を測定することができる。図1Aおよび図1Bに示すように、各支承部121、対応する主要素106、相互接続部105の対応する受け領域およびフレーム104aによって得られる難動化支持体が、全体として力覚センサを構成している。
【0058】
図1Aには4つの力覚センサを示してあるが、用途ごとに適切であると思われるデバイスに応じて力覚センサをいくつ用いてもよいことは理解できよう。さらに、ここでは力覚センサをオーバーレイパネル102の四隅付近に配置したが、これは本発明の制限をなすものではない。
【0059】
図1Aおよび図1Bには主要素106の特定の実施形態を示してあるが、より一般的には、主要素106は弾性エネルギを蓄積すると同時に力覚センサのキャパシタプレートとして作用する導電性弾性要素である。主要素には弾性特性があることから、タッチ表面103aに印加されるタッチ力によって主要素106を変形させることができる。この変形によって主要素とランド113(主要素106に対向するキャパシタプレートとして機能する)との間の容量が変化する。これによって主要素106は弾性エネルギを貯蔵する機能と容易に製造される小さくて薄い部分におけるキャパシタプレートの機能とを兼ね備える。
【0060】
以上のように構成された4つの力覚センサから別々に測定値が得られるようにするために、相互接続部105は必要に応じてランド113を介して対電極114および主要素106への電気的な道筋を提供する。本発明の一実施形態では、それぞれの主要素106は、個々に製造および取り扱われなければならない各力覚センサの唯一の構成要素である。
【0061】
図1A〜図1Bに示すような本発明の実施形態では、横方向易動化手段107は、一般にはソフトアクリル接着剤で裏打ちしたステンレス鋼テープの小さな打ち抜き円板を含むものとすることができる。この接着剤の表面を、組み立て後に金属表面が支承部121に押し付けられるような方法でパネル102の裏側に貼り付ける。このようにして場所を限ったソフトアクリル接着剤の小さな部分には、パネル102の裏面がわずかに横方向に変位したときに主要素106とパネル102との間に生じる横力を実質的に低減する効果がある。
【0062】
上述したように、一実施形態では主要素106のそれぞれに支承部121が設けられている。この支承部121によって、タッチ表面103aから対応する主要素106に荷重を伝達する領域が得られる。なお、ここでは支承部121を主要素106の中央に設けた小さなバンプとして図示してあるが、主要素106に他の隆起した特徴部を設けて同じ機能を果たすようにしてもよいことは理解できよう。
【0063】
支承部121はピボットとして役立つことがある。主要素106自体に支承部121を設けることには一定感度の力覚センサを得られる利点がある。支承部121の上にあってこれと接触している表面(タッチ表面103aなど)から力が伝達される際、これに対応する主要素106とその上にある表面(パネル102の下面など)との相対的な位置関係が変化しても荷重伝達の領域は実質的に変化しない。この作用は、支承部121とこれに対応する接触領域の大きさが小さくなると一層顕著になる。図1Bに示す実施形態から明らかなように、支承部121を囲いに入れる必要がない点に注意されたい。
【0064】
ここで、図1A〜図1Bに示す実施形態に適した他の細部について検討してもよい。フレーム104aには、耐食性を得るためにめっきまたはコーティングを施した軟鋼を用いることができる。このフレームは、周知のさまざまな手法から適当なものを用いてプレス加工、折り曲げまたは延伸した0.020インチのシートから作製できるものである。フレーム104aは幅約1/8インチのフランジを含むものであってもよい。パネル102は透明なプラスチック製またはガラス製のいずれであってもよい。ガラス製の場合、厚さ約0.050インチとすることができる。予圧ばね109は各々、直径0.029インチの丸鋼ワイヤで、パネル102の対応する側面よりも0.080インチ長くすることができる。組み立て後に正確な直線状になるようにすべく、ばね両端のゼロ値からパネル102への取付場所であるばねの中心に向かって線形的に増加する無荷重時曲率をばね109の各々に持たせるようにしてもよい。
【0065】
横方向難動化手段108は、たとえば取り付けたい2ヶ所の裏面にアクリル接着剤がある厚さ0.001〜0.002インチのポリエステルフィルムまたはポリイミドフィルムを含むものであってもよい。点線より外側にある108の外側部分(その部分が下向きに折れてフレーム104aの鉛直フランジに重なる)に沿って第1のそのような接着部分118がある。第2の接着部分119は108の内側の縁に沿った幅約1/16インチの帯である。この部分は、パネル102の縁から若干内側でタッチ表面103aに貼り付けられる。点線に沿って曲げる際の横方向難動化手段108の応力が軽減されるため、単純な熱成形で横方向難動化手段108に適切な最終輪郭を持たせるようにすればよい。これは組み立ての前に行ってもよいし後で行ってもよい。横方向難動化手段108の出隅にある余分な材料については、対角線に沿って折り曲げてフレーム104aの鉛直フランジの側面にくるようにすればよい。横方向難動化手段108の自由に曲がる領域120として適した幅は、この手段自体の剛性、パネル102の剛性、必要な精度に左右される。たとえば、この幅を0.060から0.120インチの範囲にすることができる。図1Aに示す横方向難動化手段108の特定の実施形態は単に例示目的であげたものであり、本発明を限定するものではない点を理解されたい。それどころか、横方向難動化手段108は、タッチ力に応じたパネル102の横方向の運動を制限する単数または複数のどのような構造体を含むものであってもよい。
【0066】
動いているディスプレイまたは揺れているディスプレイでタッチ位置を正確に判定しなければならない環境では、加速時計115a〜bを使用してもよい。加速時計115a〜bは、厚さ1ミル、幅0.120インチ、長さ0.250インチの矩形をしたステンレスまたはばね鋼のシムストックにめっきを施してはんだ付け性が得られるようにしたものである。図示の実施形態では加速時計115をランド116にはんだ付けするため、容量性ギャップが約2ミルの単純なカンチレバーとしてランド117が続いている。この加速時計はいくつ使用してもよい。たとえば、図1Aに示すように2つの加速時計115を両側に対称に配置して並列接続する。このようにすれば、得られるZ軸加速の単一チャネルを容量的に測定し、その結果を使ってロバーツ(Roberts)の5,563,632に教示されるように力覚センサチャネルを補正することができる。あるいは、別の検知チャネルをドライブする3つまたは4つの加速時計を利用し、たとえばX方向およびY方向の回転加速度ならびに一般にはこれよりも大きいZ変位の加速度をエンコードすることもできよう。しかしながら、要求される補正の大きさは一般にそれほどでもないため、実施形態によってはこのような改良が必要ないこともある。ひとつの加速時計で十分な場合、これを付属のアプリケーション回路基板上などモジュール101の外に配置してもよい。この場合、タッチ面と平行にしてタッチ表面の重心下でほぼ中央に実装すればよい。力覚センサの主要素の場合と同様に、加速度計要素についても矩形以外の他の形状でさまざまに構成することができる。これらの要素は、力覚センサに適用できるものと同じ手法の多くを用いて製造し、組み立てられるものである。
【0067】
図1Aに示す実施形態ではパネル102が力覚センサまたは予圧ばね109を介して固定されているわけではないため、基本となる幾何学的形状を維持するための横からの拘束と横方向の動的な剛性を画定する横方向難動化の両方の意味で横方向難動化・拘束手段108を利用する。一方、パネル102がその下のセンサに対して若干すべる可能性こそあるが、横方向易動化手段107を用いてもよい点に注意されたい。妥当と思われる接線力が原因で通常のタッチ時にこうしたすべりが生じてしまうのを防ぐために、タッチ力自体だけでなく予荷重力によっても十分な摩擦を得るようにするとよい。したがって、接線方向のタッチ力がとる経路を左右するのは、微分方向(differential sense)のみで、すべりの原因にならない小さな力に対する横方向難動化手段108の横方向剛性とセンサアセンブリの横方向剛性との比である。
【0068】
図1A〜図1Bでは横方向難動化手段108を単一の材料片として示してあるが、これは単なる一例にすぎず、本発明の制限をなすものではない。たとえば横方向難動化手段108を4つのテープ断片で構成してもよいし、さまざまな方法のうち適当なものを使って四隅の部分に突出または重畳させてもよい。あるいは、横方向難動化手段108は、たとえばタッチ表面103aの内側の部分全体に光学的に透明な接着剤で貼り付けた1枚の透明フィルムシートであってもよい。横方向易動化手段107は、天然ゴムなどの強靱であるが軟質のエラストマーの薄層を含むものであってもよい。しかしながら、これよりも単純なソフトアクリル接着剤を選んだとしても、支承部の部分で多少薄くはなるがフォイル厚わずか0.0015インチで十分に強靱かつ従順であることが明らかになった。特にプラスチック製の場合に、パネル102の縁に細部装飾を施すことができる。たとえば、フレーム104aからフックを内側に曲げて予圧ばねを中央に保持した状態で、曲がった予圧ばねの両端をパネル102の四隅付近の表面と平行な穴に保持するようにしてもよい。
【0069】
図2は、一般的なアプリケーションデバイス201に使用できるようなタッチオーバーレイモジュール101を示している。アプリケーションエンクロージャ202は、位置揃え特徴部204のあるベゼル203を含む。位置揃え特徴部204は、たとえば一定間隔で連続的に設けられた独立の突起を含むものであってもよいし、一定間隔で設けられた難動化用リブの両端を含むものであってもよい。エンクロージャ202には、タッチオーバーレイモジュール101だけでなくLCDディスプレイモジュール205とアプリケーション電子部品206も収容されている。LCD205および電子部品206については、図面を簡単にするためにここで示したような支柱で保持・位置決めしてもよいし、エンクロージャ202に成形した細部装飾と係合させて保持・位置決めしてもよい。タッチモジュール101を、特徴部204とLCD205によって得られる硬い支持体とともに、ベゼル203の圧力によってLCDモジュール205のディスプレイ表面に対して保持し、心合わせし、揃えることができる。このように保持すると、エンクロージャ202を開けたときに、タッチモジュール101およびおそらくは他の内部構成要素を自由に取り外すことができる。あるいは、接合剤またはアクリル系の転写用接着剤などの手段をフレーム104aとLCD205の表面との間に塗布してタッチモジュール101をLCDモジュール205に永久的または半永久的に固定してもよい。この例では特徴部204を省略してもよいし、あるいはエンクロージャ202の側面を若干曲げることで、この機構を利用してベゼル203の目に見える開口部をさらに心合わせしてもよい。
【0070】
フレーム104aの水平フランジは、裸のLCDガラス部分、このガラスを覆う偏光子部分、あるいは一般にLCDモジュール205の縁を包み込む一部が金属製のエンクロージャ部分のいずれかと係合することで、LCDモジュール205を支えることができる。フレーム104aと対向する最も高い表面次第で支持源が決まる。フレーム104aの幅方向に水平フランジ全体を係合させて十分な支持状態にする必要はなく、タッチモジュール101およびフレーム104aについてはタッチオーバーレイモジュール101の外周全体に沿って、あるいはほぼ全体に沿って係合がなされるような大きさにしておけばよい。フレーム104aを支持する際に小さなギャップが形成されることは許容範囲であるが、支持時に104aの長さに沿って大きなギャップができるのは避けると好ましい(必須ではない)。
【0071】
ここで、タッチモジュール101をLCDモジュール205の表面に適用するとギャップ207が形成されることに注意されたい。通常のタッチ操作でパネル102が縦に変位してもパネル102がLCD205に接触して力が伝達されることがないようにタッチモジュール101を正しく動作させる空間(ギャップ207で表される)が必要になる場合がある。LCDモジュールの表面に圧力を加えるとLCD内の画像形成流体が動いて不快な視覚効果を生じるおそれがあるため、ギャップ207が設けられる場合もある。最後に、LCD表面が日常的に圧迫されたり強く圧迫されたりすると「ブルージング」と呼ばれる損傷を生じることがある。このようなブルージングを回避するには、ギャップ207の大きさを上述した事項を満たすためのギャップよりも大きくしなければならないことがある。
【0072】
しかしながら、タッチモジュール101の構成によって明細書の他の部分で暗に示したようなギャップ207の大きさが必要以上に大きな場合は、図2に示す実施形態の単純なバリエーションを使ってギャップ207を小さくすればよい。特に、パネル102の縁に沿ってその背面に突出部または段を設けて力覚センサを通常の高さに係合し、フレーム104aからのクリアランスを得る一方、モジュール205の表示エリアにかかるパネル102の背面を下げることで、ギャップ207を狭くしてもよい。タッチ表面103aについてはもとの平面に残すことができるため、パネル102はそのエリアの大部分で厚くなる。あるいは、タッチ表面103aを若干下げることでモジュール101の全体の高さを減らしてもよい。これは、パネル102の強度と剛性が主にそのエリアの中央部分に関係することから可能になるものである。
【0073】
本発明の第2の実施形態では、オーバーレイパネル(図1Aに示すオーバーレイパネル102など)ではなくLCDの表面がタッチ表面として機能する力覚型タッチ位置判定装置が得られる。たとえば、図1A〜図1Bに示す触圧式の透明オーバーレイモジュール101においてオーバーレイパネル102の代わりにLCDアセンブリの実際のディスプレイパネルを用いることができる。このようにすると、ディスプレイパネルとおそらくはLCDアセンブリの他の内部構成要素とを、横方向難動化手段108に併せて主要素106で支持することができる。図1Aに示す透明オーバーレイモジュール101の場合よりもこのような統合型タッチLCDの方が、主要素106を利用した力覚センサをタッチ表面から相当離れる方向に変位させることができる。しかしながら、横方向易動化手段107と横方向難動化手段108とを併用して接線力誤差が生じるのを防ぐようにしてもよい。
【0074】
透明オーバーレイモジュール101と比較して、上述したタッチLCDの実施形態は、光学系が改善され、全体の厚さが薄くなり、視差が少なくなることから利益が得られる場合がある。光学系が改善されるのは主に、防眩処理を必要とする可能性のある3つの固体/空気境界のうちの2つがなくなることによるものである。厚さが薄くなるのは、ギャップ207をなくし、パネル102をLCDディスプレイの一番上のガラスと一緒にして、それまでよりも総厚の薄い単一のガラス層を形成したことによるものであろう。こうして厚さを小さくするとタッチ表面がLCDの画像形成層の近くにくるため、さらにタッチ視差が少なくなる。
【0075】
上述したように、多くのLCDはタッチを直接用いるのには適していないが、適しているものもある。また、上述した本発明の第2の実施形態との併用でタッチを直接用いることができるように他の部分の設計を変更してもよい。このような変更としては、たとえばLCDの前面ガラスを若干厚くすることなどがあげられる。
【0076】
図3を参照すると、タッチが可能な本発明の第2の実施形態による内蔵型LCDモジュール305が示されている。タッチLCD305とタッチモジュール101との違いは図3の断面図から最もよく分かる。同図には、一般的な内蔵型の(containing)アプリケーションデバイス301も示されている。
【0077】
タッチLCD305は、フレーム104bと、LCD電子部品基板304と、光拡散板303と、LCDディスプレイパネル302と、主要素106と、横方向易動化手段107と、横方向難動化手段108とを含む。さらに、ばね109と機能が類似した予圧ばねもあるが、断面図の中には示されていない。フレーム104bにははっきりと目に見える開口が必要ないため、これを遮蔽し、難動化し、保護する、あるいは従来のLCDモジュールフレームの機能のうちのいくつかを含む他の方法で、タッチLCD305の後ろ側を閉じるようにしてもよい。ここでのフレーム104bは、依然として薄い材料で作られてはいるが、フレーム104aよりも断面にしたときの高さが実質的にあるため、モジュール101のフレーム104aのように連続的あるいはほぼ連続的に外周に沿って後ろから支持するものではない。LCD電子部品基板304が相互接続部の役割も果たすため、相互接続部105を別に設けてはいない。基板304は、各主要素106のすぐ近くでフレーム104bに対してしっかりと支持される。しかしながら、基板304の厚さによっては、主要素106の下にある基板304を難動化できるほどボンディングしなくても安定して支持できることがある。このセンサの実施形態では端部拘束材が基本的にクランプ留めされた端部拘束材である全体として十分な剛性を最終的に主要素106の下に達成できなければならない。特に、力覚センサの挙動が予測不能にならないように、端部拘束材の残留弾性は十分に小さいおよび/または再現可能であるものとする。
【0078】
図3に示すバリエーションでは、位置決めと力の伝達の目的で、拡散板303とディスプレイパネル302とが連動するかまたは一緒に移動するように取り付けられる。これらは、モジュール101のパネル102と同じようにして、主要素106の支承部121と結合している横方向易動化手段107ならびに横方向難動化手段108によって支持される。
【0079】
拡散板303については、力覚センサとの接触を確保するために浅いボスが下方向に延在して示されている点に注意されたい。これは、基板304に実装される構成要素のうち最も高さのあるものよりも力覚型アセンブリの方が一般に低いためである。他のバリエーションでは、拡散板303を基板304に載せてディスプレイパネル302と無関係に移動できるようにしてもよい。この場合、パネル302に印加される垂直力は、柱、ボスあるいはその間に延在するタブを介して力覚センサに伝達される。上述したようなやわらかい材料の薄い層を挟まずに横方向易動化手段107と同じ機能を果たすために、上記のほぼ柱状の構造体に前後左右の十分な可撓性を持たせるようにしてもよい。このような柱状の構造体については、拡散板303を含む同一構成要素の一部として成形し、薄い成形接続によってこれに緩やかに接続してもよい。
【0080】
ディスプレイパネル302をフレックスケーブルまたは十分に従順なエラストマーコネクタのいずれかで電子部品304に接続してもよい。ねじを用いるときのように接続部がしっかりと連結されている場合、カンチレバータブを304のPC基板の内または内部に走らせて十分な垂直方向のコンプライアンスをもって接続をしてもよい。
【0081】
オーバーレイプレートであるかディスプレイの構成要素であるかを問わず、本発明のさまざまな実施形態では力覚型アセンブリとこれが支持する浮揚構造体とを永久接続することはしない。これによってアセンブリが単純化して精度と寸法安定性の要件が緩和され、力覚センサを望ましくない回転感度から保護できる単純な手段が得られる。本発明のこのような実施形態では、一定の垂直予荷重力を発生させて、通常の動作条件では常に浮揚した構成要素が力覚センサに対してしっかりと載った状態に維持してもよい。
【0082】
本発明の一実施形態では、予荷重印加手段は、十分な総予荷重力を印加でき、ばね定数が十分に低く、タッチの平面から著しく排除される不要な横方向難動化を伴わず、センサに多かれ少なかれ均等な予荷重をかけられるだけの対称性で浮揚した構成要素に連結される。
【0083】
さまざまな実施形態では、以下のものを含むがこれに限定されるものではない要因によって最小限の十分な予荷重力を発生できる。タッチ装置がどのような向きでも動作することが望ましい場合、総予荷重力が浮揚したオーバーレイプレートまたはディスプレイ構成要素の重量を超える場合がある。固定設置された大型ディスプレイではこれが主な懸案事項となる場合がある。他の事例では、振動および/またはエンクロージャのねじれに対して特に高い抵抗力が望まれる場合、総予荷重力を他の値にしてもよい。たとえば自動車における用途では数g程度の振動で騒音が生じるのを防ぐ必要性から、総予荷重力が浮揚重量の少なくとも数倍になることがある。また、用途を問わず、アプリケーションエンクロージャを起伏のある表面に載せる場合に起こり得るような非相称な状態で荷重が加わる可能性がある。これがフレーム104aまで至るねじれにつながり、フレーム104aの四隅のある平面が同一ではなくなることもあり得る。
【0084】
一方、適切な予荷重力を加えるとタッチモジュール101のねじれの問題はなくなる。これは、プレート102(できるだけ薄く作られるのが普通である)が比較的可撓性で、その下にあるLCDが剛性であることによるものである。予荷重力および/または周囲の構造体が大きくなればなるほど、タッチLCD305のねじれに対する耐性を高めることができる。
【0085】
一実施形態では、触圧によって生じる垂直力の変化を基本的にすべてセンサアセンブリに伝達できるように、予荷重力は通常のタッチ変位の関数として極めてわずかに変化する。荷重のかかっていない状態と比べて使用時に長い距離を逸らされる弾性手段によって予荷重力を印加することができる。ここでの「長い距離」とは、予荷重力および垂直方向のタッチ力の両方が共有する共通の経路が予荷重力によって逸れる距離との比較で考慮される。一実施形態では、組み立て後の位置に配置するのに必要な約1インチずらすことで両端を曲げてある場合、モジュール101の予圧ばね109の各々が合計約1ポンドの力を印加する。たとえば、ばね109を接合剤110で取り付ける位置付近でのタッチは予荷重力と最大の共通経路を共有する。逆に、予圧ばね109に最大限の曲げを生成する傾向にある。1ポンドのタッチ力では接合剤110の位置で生成される逸れは数千分の1インチ以下であり、その大きな嵩が主要素106ではなくパネル102そのものに発生する。予荷重力はおおむね予圧ばねの逸れの一次関数であるため、垂直方向のタッチ力の1パーセントよりも十分に少ない力がばね109によって逸らされ、よって力覚センサには「見えない」ことが分かる。ばね109の両端がタッチの平面に非常に接近して穴112の内面に対して上方へ押圧されるため、ばね109がそれらの長さと平行な変位に対する有意な付加的側面剛性を提供する場合があることは重要ではない。しかしながら、一方の端または両端を有意にタッチの平面から外して保持した予圧ばね109の他の実施形態に付随的な横方向易動化手段をしてもよい。
【0086】
あるいは、他の実施形態では、予圧ばねをオーバーレイまたは他のタッチ表面構造体の4つの縁すべてに適用し、両端を適宜取り付けることで横方向難動化手段または横方向拘束手段のいずれかとして役立つようにすることができる。さらに、このようなばねの全体または一部がタッチ表面の下に位置するようにしてもよい。適切な浅いS字形でタッチ表面構造体に固定された中心よりも多少下に取り付けられた支持両端では、このようなばねがさらに、発明の名称「Tangential Force Control in a Touch Location Device(タッチ位置判定装置における接線力制御)」の同時係属中の出願に記載されているように、曲がった剛性構造体に従った横方向難動化手段を含むものであってもよい。
【0087】
タッチLCD305にはタッチモジュール101と同じ設計で予荷重を加えることができる。しかしながら、ディスプレイパネル302の裏側を自由に利用できるため、予荷重印加手段を他の位置にできるだけの条件は揃っている。たとえば、ひとつのばねをその中央付近でLCDパネル302の裏に取り付けることができる。「Z」形に組み立てられるばねワイヤであれば、その両端をフレームの側面に、中央をLCDパネル302の裏に取り付けることができる。ほとんど閉じた「C」形は、その両端をフレームの裏と浮揚したアセンブリの対向した中央に接続できる。当業者であれば他の多くのバリエーションが明らかであろう。なお、ここでは予圧ばねの取り付け部をタッチの平面からうまく外すことができる点に注意されたい。したがって、ばねの形状によって四方八方に比較的やわらかなたわみを可能にできることもあり、この場合は後から側面を可撓化しなくてもよい。
【0088】
予荷重については小さめの弾性デバイスを多数用いて達成してもよい点に注意されたい。たとえば、各センサに隣接した点でこのような弾性デバイスを浮揚した構成要素に取り付けてもよい。一実施形態では、センサアセンブリの垂直方向の変形が支持体から離れた点でオーバーレイまたはLCDパネル302に発生する変形よりも小さい。したがって、センサに極めて接近して配置されたばねでは荷重のない変位がさらに小さくなり、組み立て時のエネルギ貯蔵が小さく、実質的に大きさも小さいが、それでも些細なタッチ力を転換できることがある。センサの方がタッチ表面よりも難動的であるここで述べたような状況では、1つのセンサ付近の予圧ばねは他のものに荷重を加えるのにはほとんど役立たない。したがって、1つのセンサあたり1つの予圧ばねを使用すると有利な場合がある。
【0089】
一般に、タッチモジュール101などのタッチモジュールまたはディスプレイモジュール305などのディスプレイモジュールにはアプリケーションベゼル203などのアプリケーションベゼルによる力も加わる。これらの力には、組み立てとシール部の保守に関連した静止力ならびに取り扱いによる可変の力が含まれるであろう。力を利用したタッチシステムについては、こうした力によって操作が妨害されないように設計しなければならない。本発明のさまざまな実施形態では、フレーム104aおよび104bなどの構成要素がこれらの力を受けて伝達する。たとえば、フレーム104aに隆起したリップすなわちタッチ表面103の高さよりも若干高い垂直のフランジを設けることができる。これによって、オーバーレイパネル102(または同様に図3に示す浮揚したLCDパネル302)に触れる危険を伴うことなく、裏面が平坦かつ平行であってもよい単純な設計のアプリケーションベゼルを使用しやすくなる。応用時、タッチモジュール101に加わるベゼル力がその下にある表面にじかに伝達される。この表面は、極めて剛性の高いLCDモジュールであってもよい。したがって、下にある表面の剛性を「借りる」ことによって、フレーム104aは著しい変形に耐える。最も重要な懸案事項であるベゼル力は垂直方向が主な成分である。したがって、フレーム104bでは断面にしたときの高さがより大きいため、薄い材料を使っているのにもかかわらずタッチLCD305(図3)でベゼル力にうまく耐えることができる。
【0090】
フレーム104aおよび104bの鉛直脚が薄いことで、モジュール全体の寸法との兼ね合いでアクティブなタッチエリアは最大限になる。たとえば、タッチLCD305では、フレーム104bの鉛直脚の薄さと力覚センサの後方での配置とを組み合わせると、タッチ操作に対応していない同じ画像サイズのLCDと比べてタッチLCD305の横方向の寸法をほとんど大きくせずにすむ。フレーム104bが通常であれば存在する部分的な金属エンクロージャの代わりになるため、幅については小さなクリアランスギャップを導入して増えた分に材料の厚みの違いを加えた分だけ大きくなるにすぎない。また、タッチLCD305を用いると、通常であればタッチ入力に付随する増厚の問題がほとんどまたは完全になくなるため、タッチLCD305は携帯型または他のスペースに制約がある用途で特に利点がある。
【0091】
したがって、他の機能に加えて、フレーム104aおよび104bの鉛直脚にはアプリケーションベゼル支持部材を含むものが見られる。
【0092】
本発明の他のバリエーションでは、力覚式の構造体をしっかりと覆い、アプリケーションベゼル力を後ろの支持体に伝達する別のアプリケーションベゼル支持部材を設けることができる。たとえば、1つのバリエーションでは連続的なリブまたはフランジ部材をアプリケーションベゼルに成形することができる。このフランジ部材は、ベゼル開口の目に見えるエッジからわずかに内側に入った線に沿ってアプリケーションベゼルの横方向のボディから出て、下にあるLCDディスプレイまたは他の剛性の支持面に沿った下側のエッジに沿って配置される、アプリケーションベゼルの裏面から垂直に下方向に延在することができる。フランジ部材の高さは、アプリケーションベゼルと力覚式の構造体の内側に突出している突出部間に必要なクリアランスが得られるような高さである。フランジ部材は完全に連続したものであってもよいが、下から必要な剛性を「借りる」ことができる程度の近さで間隔をあけて設けたセグメントの配列またはボスの行で分断される形であってもよい。
【0093】
もうひとつのバリエーションでは、別のアプリケーションベゼル支持部材が、LCDまたは他のディスプレイアセンブリと連結されるかその一部であるが、フレーム104aの鉛直脚またはその等価物とは区別される、これを包み込んでしっかりと覆う金属プレス加工の鉛直脚を含むものであってもよい。さらに他のバリエーションでは、フレーム104を「U」溝の形にし、相互接続部および力覚センサをこの溝のすぐ内側にあるディスプレイ表面にじかに取り付けるようにしてもよい。このようにすると、内側にある鉛直脚が横方向の難動化・拘束手段、シール、予荷重印加手段を支持し、一方、外側にある鉛直脚がアプリケーションベゼル支持部材を含む。
【0094】
本発明のさらに他のバリエーションでは、力覚型ディスプレイ構造体全体またはそれ以上をしっかりと覆うために別のアプリケーションベゼル支持部材を横方向に薄いまま垂直方向に延長することで、断面でみたときの高さから、垂直方向のベゼル力からのたわみに対する剛性を高めてもよい。このようにすることで、この部材が局所的な取り付け部からその後ろにある構造体まで、あるいは支持体の連続的な固い表面をなさない他の構造体から、そのような力の支持を受けることができる。
【0095】
本発明のさまざまな実施形態では、本発明のアプリケーションベゼル支持部材が力覚式の構造体をしっかりと覆うベゼルサポートの通り道を含むため、アプリケーションエンクロージャの外縁から片持ち支持する必要はなく、力覚式の構造体に対する外乱が最小限になる。よって、全面的なリキッドシールおよび/またはダストシールを形成する新たな機会も得られる場合がある。
【0096】
フレーム104aの鉛直脚のリップは、アプリケーションベゼル203がダストシールおよび/またはリキッドシールを達成できるラインを提供し、かつ、フレーム104aからタッチ表面103aまで可撓性のリキッドシールおよびダストシールを維持するのに都合がよい取り付け点を提供する。シーリング機能を内側の可撓性封止材と外側のアプリケーションシールとに分けることで、本発明のさまざまな実施形態においてアプリケーションアセンブリが単純化される。また、鉛直フレーム脚は、タッチの平面に近い横方向難動化手段(横方向難動化手段108など)に対する取り付け点を提供する。図1A〜図1B、図2および図3に示す特定の実施形態では、横方向難動化手段、横方向支持手段、シーリング手段が同じ物理要素内で実現されているが、必ずしもそうでなくてもよい。たとえば、用途によっては、より薄いシールフィルムを外周全体にまんべんなく広げる一方で、たわみがそれほど垂直ではないセンサの近辺に横方向難動化手段および/または横方向拘束手段を限定する方が都合のよい場合がある。
【0097】
本発明のさまざまな実施形態は、接線力によるタッチ位置誤差の発生を有利な状態で低減する。たとえば、図4を参照すると、タッチ表面103(図2に示すタッチ表面103aまたは図3に示すタッチ表面103bなどであってもよい)は、たとえばオーバーレイ(図1Aに示すオーバーレイパネル102など)またはディスプレイユニット(図3に示すLCDパネル302など)であればよい浮揚した構造体401の上に配置される。接線成分403と垂直成分404とを含むタッチ力が指402によって印加される。構造体401は、横方向易動化手段406を介して横方向難動化手段405と力覚センサ407とに支持される。すべての力を受けるのは周囲にある構造体408である。指402で印加したタッチ力の接線成分403によって反作用409が生じる。また、指402で印加したタッチ力の垂直成分404によって反作用410aおよび410bが生じる。横方向難動化手段405の構成と位置がゆえに、成分403と反作用409との組み合わせによって正味モーメントが生じることはない。このような外からのモーメントがない状態で垂直成分404に対する反作用が410aと410bとに分かれることで、当業者間で周知の力とモーメントの式に基づいてタッチ位置が正確に特定される。
【0098】
横方向難動化手段405、力覚センサ407、横方向易動化手段406およびこれらを囲む構造体408を、図4では一般化して示してあるが、これらの要素を、たとえば図1A、図2および図3に示すようにして実現してもよいことは理解されたい。たとえば、横方向難動化手段405は横方向難動化手段108であってもよく、力覚センサ407は図1Aに示す力覚センサであってもよく、横方向易動化手段406は横方向易動化手段107であってもよく、周囲を囲む構造体408は、エンクロージャ202および/またはフレーム104aまたは104bであってもよい。横方向易動化手段107は、上記にて示したようなものではなくセンサ407の下に設けて所望の機能を達成するようにしたものであってもよい点に注意されたい。さらに、構造体401、センサ407および支持構造体408を通る力の経路の横方向剛性が、横方向難動化手段405を通る力経路の横方向剛性よりも十分に低い場合、横方向易動化手段407を省略してもよい。
【0099】
横方向難動化手段405の名称は、ある意味、力を利用した従来のタッチ装置では空隙が存在するであろう場合に設けたことから付したものである。横方向易動化手段406の名称は、ある意味、力を利用した従来のタッチ装置では一般に固定のカップリングがあるところに挿入されることから付したものである。しかしながら、どちらの場合も、直角の他方向ではなく一方向に印加される力に対してこれよりもかなり難動的なカップリングが望ましい場合がある点に注意されたい。硬い平坦な表面間に挟まれるエラストマーの高アスペクト層での場合のように、たとえば高いアスペクト比の柱、梁、板および膜がこの特性を持っている。もちろん古典的支承部でもよいが、ここでは小さな力のレベルで粘着力(stiction)を呈する場合があるラビング面(rubbing surface)を使用しない方がよいし、その方が単純である。
【0100】
図4には直接は示していない他のいくつかの態様に注意されたい。図4の平面の上下にある縁に沿って横方向難動化手段405を設けてもよい。本発明のさまざまな実施形態では、主に横方向難動化手段405のこれらの他の部分における剪断が原因で反力409が発生する。
【0101】
図5A、図5B、図5Cは、横方向難動化手段405の一実施形態を示す。一般化された浮揚構造体401aは、オーバーレイ(図1Aに示すオーバーレイパネル102など)またはディスプレイユニット(図3に示すLCDパネル302など)を表わすものであってもよく、このバリエーションでは一般化された力覚センサ407からエラストマーシートとして示される横方向易動化手段501を介して垂直の支持を受ける。横方向難動化手段502は、自由に屈曲する領域がタッチの平面にできるだけ近くにくることを意図したシート材料である。横方向難動化手段502については、401aの外周全体に沿って配置してもよいし、センサ実装部の近くなどの特定の領域に限定してもよい。接線力には独立した2つの成分がある。一方は図5A〜図5Cの左/右の軸に沿った成分であり、横方向難動化手段502の断面図で見える部分に部分にねじれまたは圧縮を加えることが多く、もう一方は図5A〜図5Cの面に垂直で、横方向難動化手段502の断面図で見える部分に剪断が加わるおそれがある。横方向難動化手段502を基本的に平坦に維持すると、横方向難動化手段502全体が両方の成分に対して有効に抵抗する。横方向難動化手段502の材料となり得るほとんどの素材については、縦弾性係数と横弾性係数の比率が、横方向難動化手段502の剪断力がかかっている部分よりもねじれまたは圧縮力のかかっている同じ長さから約3から4倍大きな難動化が得られるようなものになる。
【0102】
図5Bを参照すると、垂直力503は、横方向難動化手段502の屈曲する部分が傾いて伸びるような形でタッチ表面103を距離506だけ逸らすことができる。同断面図に示されるように、この距離506は、センサによって支えられた場所と場所との中間点で特に大きくなる場合がある。横方向難動化手段502の張力は距離506の二乗として大きくなる。横方向難動化手段502が傾くため、この張力には鉛直成分504があるが、この成分は印加される力503と釣り合う反作用の一部になる。このため、断面図には示されていないセンサを通る反作用成分505が想定値よりも小さくなり、若干の誤差が発生する。
【0103】
図5Cは、垂直荷重の加わっていない状態で横方向難動化手段502の屈曲する部分を傾けた状態を示している。距離510は、たとえば、フレーム104の意図的に高くしたリップまたは構成要素とアセンブリの公差の影響のいずれかを表わす場合がある。接線力507が加わることで横方向難動化手段502が圧縮される。この圧縮力は傾いているため、接線力507と釣り合う接線成分だけでなく、反作用509と釣り合う垂直成分が含まれる。反対側の縁でも張力に同じような状態が発生する。誤差力509と、縁に沿ったセンサに作用する、誤差力と大きさは等しいが向きが逆の力とを合わせると、接線力507に対する反作用で生成される本質的なモーメントになる。この「ジャミング」作用は図5A〜図5Cに示す構成のもうひとつの特性である。
【0104】
図6は、適度な輪郭を持つ部分であればどこにでも設けられる別の横方向難動化手段601を示している。横方向難動化手段601は鉛直方向(すなわちタッチ表面103に対して実質的に直角をなす方向)に従順なため、このような輪郭にすることで横方向難動化手段601に張力を加えずに表面103を逸らすことができる。これによって、特に縁寄りの部分でセンサとセンサとの間がタッチされたときに正確に特定できるタッチ力の範囲が改善される。また、横方向難動化手段601をこのような輪郭にすることで、張力および圧縮力が加わった際の横方向の難動化作用が大幅に小さくなる。しかしながら、これでもまだ剪断力が加わった際に横方向難動化手段601の側面で十分な横方向剛性を得ることができるので、横方向難動化手段の張力および/または圧縮によって選択的に影響がおよぶ(本願明細書では「ジャミング作用」と呼ぶ)不完全さがゆえの誤差を大幅に小さくできる点で有利である。
【0105】
横方向難動化手段601および本願明細書に記載の他のものの構造を、横方向拘束手段として使用してもよい。このような使用では、上記のような輪郭部分を作ることで、垂直方向剛性に対する横方向剛性の比率を全体にわたって高い状態に維持しつつ、垂直方向剛性が小さい垂直方向の範囲を増加させる意味で同様の利点が得られる。
【0106】
浮揚した構造体401bは勾配のある縁602を設けた状態で示されている。このようにすることで、力覚センサと横方向難動化手段601とが境界部分の幅の狭い同じ空間を共有できるようになると同時に、横方向難動化手段の屈曲する部分にクリアランスが保たれる。アプリケーションベゼル203は、ベゼル203と横方向難動化手段601および表面103の両方との間にクリアランスを保証するための付加的な特徴部604を設けた状態で示されている。ベゼル203はそれらを化粧的に隠し、かつ横方向難動化手段601を破損から保護するために、境界構造の上に完全にかぶさる形で示されている。
【0107】
横方向難動化手段601の輪郭に関して注目されることのある点がもうひとつある。剪断力が加わった際の横方向難動化手段601の回転弾性軸は点線603の高さに位置する。輪郭がほぼ円形であればタッチの平面から点線603までのオフセットが横方向難動化手段601自体の最大オフセットの約2倍になる。一方、横方向難動化手段601の輪郭が浅い「V」形であれば点線603はその先端と同じ高さに位置することになろう。精度の平面が点線603の高さに位置するので、接線力の拒絶は完全なものではないが、それでもなお相当なものである。
【0108】
図7A〜図7Cは、たとえば図1A〜図1B、図2、図3に示す第1および第2の実施形態に適用できる、横方向難動化手段108の別のバリエーション108a〜cを示している。これらのバリエーションでは、フレーム104が、タッチ表面103よりも0.020インチ上にできる意図的に高くした部分すなわちリップと一緒に示されている。横方向難動化手段108aはシールの役割も果たし、かなり急な「くの字形」の輪郭部分701aが設けられている。108aの屈曲する領域の大半はオーバーレイ102によって援護される。この部分では破損に対して極めて強くなるという利点が得られ、必ずしもアプリケーションベゼル203aによって覆っておく必要はない。なお、他の実施形態では、横方向難動化手段108aがフレーム104aとタッチ表面103との間のシールにならない場合もあることを理解されたい。
【0109】
図7Aでは、横方向難動化手段108aを表面103に取り付けてある点702の近くに輪郭部分701aを配置する。ベゼル203aは幅が最小限のものである。横方向難動化手段108aは、境界の目にみえる細部装飾にふさわしい不透明色のものであって構わない。ベゼル203aの下には汚れがたまる可能性のある空洞部分がほとんど露出していないか全く露出していないため、この構成は汚れた環境に特にふさわしいものである点に注意されたい。図7Bでは、フレーム104のリップ寄りに輪郭701bを配置する。ベゼル203bは境界の構造を隠す形で示されている。図7Aおよび図7Bの横方向難動化手段108aおよび108bはそれぞれ、たとえば4つの別々のテープまたは単一のダイカット片のいずれの形であってもよい。
【0110】
図7A〜図7Bに示すくの字形の横方向難動化手段108a〜bについては、剪断に対する反作用が加わった際の回転弾性軸603が、タッチ表面103の上にある横方向難動化手段の屈曲する部分の平均の高さとほぼ同じところに位置する。このようにして得られる精度の平面は、多くの目的でタッチ面に十分に近付けることができる。しかしながら、ジャミング作用が残ると精度の平面がタッチ表面よりも下に押し下げられるおそれがあるのに対し、ここでは軸603がその上にある点に注意されたい。したがって、輪郭部分701の位置および/またはリップの高さを調節することで、2つの相反する作用を調節して相殺することができる。これは、横方向難動化手段そのものよりもタッチの平面にはるかに近くに限定された接線方向の反力を発生させる横方向難動化手段の1つの例となる。
【0111】
図7Cでは、横方向難動化手段108cが、タッチ表面103全体にかぶさる透明なフィルムを含む。横方向難動化手段108cの取り付け点702の内側にある部分が光学接着剤で固定される。図示のようにベゼル203aが最小であるか、そうでなければ浮揚構造体401が透明な場合は、(センサと他の縁構造をユーザの目から隠すために)浮揚構造体401の上面または下面を縁に沿って不透明な材料でコーティングすると見た目の点で都合がよいことがある。浮揚構造体401がガラス製のオーバーレイまたは分割可能なディスプレイである場合、破損時に都合のよい安全面での効果が横方向難動化手段108cによって得られる。表面103の光学品質がちょうど取り付け点702のところまで一定であるため、境界幅を増やさずにこの点をさらに内側に配置することができる。境界幅全体を108cの屈曲する部分に利用できるため、垂直方向剛性を余分に持たせることなく横方向難動化手段108cを厚く丈夫にできるという利点が得られる。
【0112】
図8に移ると、成形したプラスチックベゼルインサート801に透明な保護フィルム802が取り付けられている。アプリケーションベゼル203bにはスロット溝804が設けられ、この穴にインサート801のフランジ803が係合する。インサート801とフィルム802とベゼル203bとによってリキッドシール/ダストシールが得られる。フィルム802が特にプラスチック製のオーバーレイまたはLCD偏光フィルムの場合、このフィルムは構造体401の上面を引っ掻きから保護する。401が裸のガラス製オーバーレイの場合、フィルム802があることで破損時に破片から若干保護される。インサート801と保護フィルム802との組み合わせが、ワンタッチで容易に入れ替えできる部品をなす。両側の中央に小さな穴805が設けられ、これらの穴にニードルまたはポインテッドツールを差し込み、てこの原理を利用して内側のインサートをスロット溝804から外すことができる。フランジ803とスロット溝804とは中央の側で最大限に係合するが、交換が容易なように四隅では無視できる係合状態まで弱まる。
【0113】
タッチ圧力が加わるとフィルム802が接触点の下にある401の表面に密着し、その下にあるタッチモジュールで接触点の位置を正確に判定することができる。801でその取り付け部に伝達される垂直力から401への反力が生じることはないため、フィルム802を極めて厚くしてもよい。すなわち、図5Bに示すものと同様の問題は発生しない。横方向の難動化/拘束手段806も設けてはあるが、組み合わせでのシール機能を果たす必要はなく、さまざまなバリエーションでこれを実現することができる。
【0114】
図9A〜図9Bに移ると、本発明の別の実施形態による大きめのセンサが示されている。主要素106bは、幅1/4インチ、厚さ10ミルのばね鋼帯で作られている。これを3/4インチの長さに切断し、図示の形になるようにダイに押し込む。容量性ギャップは5ミルであるが、分かりやすくするために拡大して示してある。主要素106bの自由なスパンは550ミルであり、その中央の300ミル分にはランド114が対向している。実質的に平面状の支持面は、主要素106bよりも若干大きいだけのエポキシガラスのPC基板901上にある。個別の配線105bが相互接続を提供する。PC基板901は、同じく横方向易動化手段を構成するアクリルテープの断片902によってその下にある支持体408に実装される。PC基板901は、横方向易動化手段をその下に配置できるような十分な剛性のものである。この構成には、408を柔軟に支持できるはずの利点があり、その曲率は基板901にほとんど伝達されないため、エンクロージャ力が原因で力の読み取りができなくなることはない。枢支された力支承部121bは稜の形をしており、センサ感度を一定にできる一方で極端な過負荷に対する十分な強度が得られる。荷重が加わっていない状態での容量は約3ピコファラドであり、底に達する力は4〜5ポンドである。
【0115】
使用する材料が変われば他の寸法にしなければならないこともあるが、導電性コーティングを施したプラスチックなどの他の材料で主要素106bを作製してもよい。
【0116】
図10A〜図10Bに移ると、本発明の一実施形態による小さめのセンサが示されている。主要素106は厚さ6ミルのばね鋼から切り出される。この要素は幅が120ミルで長さは230ミルである。あるいは、長さと幅を変えずに厚さ8ミルのリン青銅で主要素106を作製してよい。容量性ギャップは1ミルであり、ランド113をはんだでリフローしつつ一時的なシムでギャップの空間をとって形成される。あるいは、主要素106をランド113から離すように機能する、大きさを制御した粒子をはんだに含むようにしてもよい。
【0117】
主要素106をアルミニウム裏材に押しつける一方で、ばね式のセンタポンチを用いて支承部くぼみ121を作製してもよい。主要素106の自由なスパンは150ミルであり、その中央の86ミルはランド114と対向している。荷重のかかっていない状態での容量は約3ピコファラドである。また、底に達する力は3〜4ポンドである。
【0118】
アセンブリの他の詳細については図1Aに示すセンサについて説明したものと同様である。
【0119】
容量性力覚センサでは、印加される力の変化の関数として容量性リアクタンスが変化する。図9A〜図9Bおよび図10A〜図10Bのセンサについては、小さめの力の場合はこの変化が実質的に線形であり、相対的なギャップの変化が小さい。しかしながら、大きめの力では、容量性領域の中央が密集するのに対して縁の方は広い空間があいたままである。このため、リアクタンスは線形の場合よりも急激に降下する。高い精度で達成できる力の検知範囲を大きくするために、すぐ上で述べた応答特性をセンサ信号の処理時に補正してもよい。あるいは、線形のリアクタンス変化の範囲が本質的にもっと大きい本発明のセンサのさまざまな実施形態を提供してもよい。
【0120】
したがって、本発明の別の新規な態様では、印加される力に応じて1つ以上のキャパシタプレートが屈曲する場合であっても、ギャップの不均一な容量性力覚センサで信号の単純な処理を利用して測定の線形性を改善することができる。
【0121】
たとえば、全体の寸法が図10A〜図10Bのセンサの寸法に近いセンサ1100を図11に示す。しかしながら、ここでの主要素106cには形状を制御したわずかな曲がりが設けられている。この曲がりは、拡大でもしない限りはっきりと図示することができないほど微妙なものであるため、図11ではセンサ1100の縦の寸法をセンサの横の寸法に対して10倍にして示してある。この曲がりは、要素106cの両端を最小限のはんだフィルムでランド113に取り付け、中央では約1.5ミルという最大の容量性ギャップ(点1102とランド114の上面との間)が得られるようなものである。
【0122】
カップリング121cに印加する力には、要素106cを最初にランド114と接触させるのにちょうどよいレベルがある。要素106cがランド114と対向するすべての点でこの接触が同時に起こりやすいような形で、要素106cの正確に中央の点1102から離れる方向に容量性ギャップを小さくすることができる。
【0123】
このような不均一なギャップを設計すると線形性が最適な力覚センサを得やすくなる場合がある。一般的な印加力を「F」と呼び、センサの底に達するのに必要な最小の力を「F_max」と呼ぶ。ギャップの厚さの方がその横方向の寸法よりも薄く、フックの法則が適用されると仮定すると、ギャップの形状に対する前提条件として、ギャップの大きさがどこでもF_max−Fに比例することが必要である。よって、小さな領域それぞれの1/(F_max−F)に比例する配分を合計すると全体の容量になる。この印加力に対して関数依存性の式はそれ自体が位置の関数にはならず、よって全容量を定義する面積積分から外れる因子の関数にはならない。このため、全体としてのセンサ容量は1/(F_max−F)に比例して変化し、特定の周波数における容量性リアクタンスはF_max−Fに比例する。もちろん、これは理想的なばねによって一定間隔で配置された理想的なパラレルプレートキャパシタに想定される挙動である。したがって、ギャップクロージャ(gap closure)の範囲全体についてタッチ前のリアクタンスとタッチ時のリアクタンスとの差を求めることにより、伝達される垂直力の尺度を得ることができる。
【0124】
主要素106cは実質的に矩形であり、厚さが均一でその両端においてランド113を介して相互接続部105または他の支持体にしっかりと装着されている。また、考慮されるすべての逸れは要素106cの厚さに比して小さい。したがって、カップリング121cに垂直力を印加すると、クランプ留めされた端部拘束材のある均一な梁の中央に荷重を加えたときのパターンに極めて近いパターンで要素106cが逸れる。この逸れのパターンをd・(3・x2−2・x3)として表すことができる。式中、dは最大限の逸れであり、xはx=0である最後のクランプ留め点1101からx=1である要素106cの中央の点1102まで測定した、要素106cに沿った分布位置である。点1102から点1103までの曲線はこれの鏡像として維持される。
【0125】
したがって、荷重のかかっていない状態における要素106cの望ましい形状は、この逸れのパターンを反転したものに実装用として平坦な端を延長した形状である。端部拘束材に相当な回転可撓性がある場合、点1101に0より若干大きいxの値を関連させることで、上記の逸れのパターンから要素106cの正しい形を得られる場合がある。両端を簡単に支持しただけの限られた事例では、点1102にx=1を割り当てたまま点1101にx=0.5を割り当てられる場合がある。
【0126】
説明の便宜上、ここでは要素106cの曲線を点1101の取り付け部から点1103の取り付け部までの全体にわたって定義する。しかしながら、容量性エリアが底に達する前に他の領域が底に達することがない限り、この曲線に従わなければならないのは要素106cの第2のキャパシタプレート(すなわちランド114)に対向する部分だけである。
【0127】
実質的に改善されるのはそのとおりであるが、カップリング121cが図9A〜図9Bの支承部121bの場合のように線形の特性ではなく点の特性に近いとすれば、この一次元解析は完全に正確なものではない。しかしながら、先行技術において周知の解析方法を利用して、経験的な手段によって必要に応じてさらに改良を施すことができる。このような方法を同様に利用して、本発明の範囲に包含される広範囲にわたる他のバリエーションの容量性力覚センサのリアクタンス応答を線形化するようにしてもよい。このようなバリエーションとしては、たとえば、一方または両方のキャパシタプレート、複数の支持エリアまたは単一の片持ち支持部における複雑な輪郭、不均一な厚さ、たわみなどがあげられる。いずれの場合も、すべての点で同時に「底に達する」ギャップが得られるように一方または両方のキャパシタプレートの表面を成形することで、望ましい作用が達成される。
【0128】
図12A〜図12Dに移ると、本発明のさまざまな実施形態による力覚センサの主要素の別のアウトラインおよび実装方法が示されている。図12A〜図12Dに示す要素についてはいずれもたとえば一定の厚さで作製することができる。主要素106d、106eおよび106fには、キャパシタプレートとして機能しない部分1203a〜cにたわみを集中させるためにさまざまな形で狭めた領域がある。これによってリアクタンス変化の線形性が改善され、容量性エリア1202a〜cのたわみが少なくなる。カップリング121d〜fは垂直力を受け、この垂直力が支持エリア1201a〜cを介して反対側の構造体に伝達される。剛性が一定である場合、主要素106d〜fを狭い領域のない同等の大きさの要素よりも厚くすると、エリア1201a〜cのクランプ留めした支持部に対するねじれ応力の集中が少なくなることがある。逆に、エリア1203a〜cにたわみが集中することから、エリア1201a〜cを簡単に支持するだけでは回転が大きくなることが分かる。カップリング121d〜fは、上述したような隆起した特徴部、後述するような弾性特徴部、あるいは測定対象となる力の入力経路を画定する他のカップリング特徴部であってもよい。
【0129】
図12Cを参照すると、主要素106fには3つの支持エリア1201cが設けられ、主要素106g(図12Dに示される)は支持エリア1201dがひとつだけの単純なカンチレバーである。もちろん、片持ち要素106gは、エリア1201dでクランプ支持を受けなければならない。別の要素106d〜fでは、それぞれエリア1201a〜cで単純な支持またはクランプ支持のいずれかに適応できる。
【0130】
図13A〜図13Bに移ると、本発明の実施形態による力覚センサの主要素の断面形状と厚さの別のバリエーションが示されている。たとえば、図13Aを参照すると、本発明の一実施形態によるセンサ1300が示されている。図13Aではセンサ1300(および図13Bに示すセンサ1310)の縦の寸法をセンサの横の寸法に対して約10倍にして示してある。主要素106hは、実装領域1301と容量性領域1302との間に比較的薄い領域1303を有する。これらの領域は、たとえば鋳造などのプロセスで平面状の原料から製造できるものである。繰り返すが、これらは容量性エリア1302におけるたわみの相対量を小さくする役目を果たすことができるため、線形性が改善される。図13Bを参照すると、センサ1310の主要素106iでは容量性領域1302の部分を積層し、この部分で同様の相対剛性を達成している。主要素106hに示されるように、支持領域1301が比較的厚めの主要素では、支持取り付け部に加わるモーメントが原因でそこに生じる応力を都合良く低減することができる。
【0131】
図14A〜図14Cを参照すると、主要素が簡単に支持され、第2要素が主要素と同じように製造した別の要素である本発明の別の実施形態によるセンサの実施形態が示されている。
【0132】
具体的には、図14Aを参照すると、主要素106j(輪郭を実線で示す)については幅300ミルとすることができ、厚さ15ミルのベリリウム銅からプレス加工またはフォトエッチすることができる。タブ1401a〜bがプラスチックスペーサ1402に係合し、同じように製造したもうひとつの要素1403を反対側において主要素106jを組み立てることが可能になる。このもうひとつの要素は、106jとは逆さまにひっくり返した状態で同じスペーサ1402のピアに挿入される。
【0133】
図14Bはプラスチック製スペーサ1402の側面図を示す。矩形の穴1404aに一方の要素(要素106jなど)のタブ1401aが嵌まり、矩形の穴1404bには対向する要素(要素1403など)のタブ1401bが嵌まる。スペーサ1402の主要素106jから遠い側にある隆起部1405が支持面に設けられた穴(図示せず)と係合することで力覚センサの位置を判定する。したがって、支持面は力覚センサの片端で1406aの平面に対応し、反対側で1406bの平面に対応する。
【0134】
図14Cは、主要素106jおよび要素1403がタッチ位置判定装置の力覚センサとして使用される、部分断面図を示す。スペーサ1402は、断面図の平面の上下で用いられ、外側のフレーム104cによって提供されるすぐ近くの支持面に載っている。透明なタッチオーバーレイ1408が接合剤1411によって内側のフレーム1407に固定されている。この組み合わせを、それぞれが各センサに関連したプラスチック製の力伝達カップリング121hによって垂直に支持する。内側のフレーム1407には、使用する各主要素106jによってもたらされる正方形の容量性エリアの中心と揃う位置に穴が設けられ、この穴にカップリング121hを圧入することができる。内側のフレーム1407はシール・横方向拘束手段1409の組み合わせによって横方向に支持されている。必要であれば内側のフレーム1407に特大のクリアランス穴を設け、上を向いたスペーサ1402の表面にある未使用の隆起部1405と接触しないように保証してもよい。個別の配線1410をはんだ付けあるいはワイヤ溶接によりタブ1401の上面に接続することができる。横方向拘束手段1409およびフレーム104cにはアプリケーションベゼル1412が載っている。
【0135】
荷重がかかっていない状態で、主要素106jは、屈曲しない要素1403の表面よりも約10ミル上にある。穴1404a〜bの断面はスペーサ1402の表面側で若干大きく、次第に細くなって中央部分で最小となるが、この断面はタブ1401a〜bにちょうど一致する。したがって、カップリング121hに力が加わると、主要素106jは、摩擦が最小限の簡単に支持された端部拘束材を有する部材として屈曲する。
【0136】
図14Cのように構成することで厚さが最小のタッチ位置判定装置を得ることができるが、内側のフレーム1407を含むことで境界部分の幅が増す。センサの大きさについては、これよりも小さなサイズを含む他のサイズに変えることが可能である。
【0137】
主要素106jをタッチの平面に極めて近接して位置させることができるため、接線力に対して特に何もしなくても著しい問題が発生することはない。たとえば、力覚センサとそのそれぞれのカップリング121h全体としての横方向剛性よりも横方向拘束手段1409全体としての横方向剛性の方が実質的に大きくなる必要はない。それにもかかわらず、この横方向拘束手段1409によって、垂直方向のコンプライアンスが高い横方向のアセンブリを揃える新規な手段が得られる点に注意されたい。
【0138】
以下、本願発明者らは、導電性のコーティングを施したエリア(単数または複数)を含む絶縁材で主要素を作製する、本発明の実施形態に従って作られたタイプのセンサについて検討する。
【0139】
図15Aに移ると、エポキシガラス製のPC基板1501は、主要素106kを有する領域を含む。主要素106kは、ランド113および114と、エポキシガラス基板の容量性ギャップの変化に関連する有意な弾性エネルギを蓄積する部分とを含む。
【0140】
断面図15Bからより一層はっきりと分かるように、タッチ可能な構造体401に印加された力は、力を結合する弾性パッド121i、上側のキャパシタプレート1503、スペーシング/接続はんだフィルム1505を介して、あらかじめ画定された経路に沿って主要素106kの中央の領域1506まで伝達される。中央の領域1506の側面にはスロット溝1502が設けられ、これらの溝がPC基板のたわみを増す目的とこれを比較的限局する目的の両方を果たす。力は中央の領域1506からスロット溝1502の両端の外側と周囲の両方を伝わり、最終的にはPC基板の支持体1504に達する。容量性エリアとスロット溝1502のすぐそばを力が遠ざかる方向に伝わると、それによってたわみが生じても力によって引き起こされる容量性ギャップの変化とは無関係になるため、力覚センサに伝わることはなくなる。支持体1504を用いる場合、これをセンサのそばに配置すると応答の対称性や感度に若干の影響がおよぶことがある。このような近くの支持体については図示のように対照的な配置にしてもよく、必ずしも中央の領域1506の近くである必要はない。これよりも遠くに支持体を配置してもよく、その場合はどのようなパターンであってもよい。
【0141】
エラストマーのパッド121iを用いることで横方向易動化とある程度の回転易動化の両方を達成できる。従って、図10Bに示す盛り上がった特徴部121と横方向易動化部107との組み合せの代わりとしてパッド121iを機能させることができる。このパッド121iは、その下にあるキャパシタプレート1503に接着固定されることがあるが上には取り付けられていない。上記の構造体を本願明細書の他の部分で説明するようにして揃えて並べ、予荷重をかける。あるいは、上下両方から接着剤で取り付けてパッド121iによって位置を揃えて組み立てられるようにする。
【0142】
図15Cに示すバリエーションでは力の経路が異なり、ここでは力の経路が上側のキャパシタプレート1503の長さ方向にある。この上側のプレート1503が容量性ギャップに関連した弾性エネルギの貯蔵に重要な役割を果たすことがある。この場合、上側のプレート1503を、下側の主要素106mと連動して機能する別の主要素106qとして見るのが適している。要素106qからはんだ1505bを介して要素106mまで移動する力は、スロット溝1502のまわりを通って中央の領域1506に伝わり、そこから支持体1504bに伝わる。
【0143】
このように、本発明の容量性力覚センサ上の多くのバリエーションが当業者には明らかであろう。これらのバリエーションには以下に示すものなどの共通の特徴部がいくつかある。
【0144】
センサの主な構成要素を実質的に平面状にすることができ、平面状の材料から製造することができる。このため、精度が高く平坦な表面と、わずかではあるが正確に制御された量だけ平坦面から逸れるように設計された表面とを、費用をかけずに手に入れることができる。本発明のさまざまな実施形態によるセンサは、1つまたはそれ以上の実質的に平面状の主要素を含むことができる。これらの主要素は所定の経路で力を受け渡しし、それぞれが曝露される容量性表面の法線方向の変位に応じてこれらの力の法線成分に応答する。そのように曝露される容量性表面は、それ自体にいくらかのたわみが発生しやすい。力が主要素に入力される点は、それを超えると伝達される力によって容量性ギャップの測定値に直接影響するたわみが生じるかもしれない点であると考えられることに注意されたい。
【0145】
本発明のさまざまな実施形態によるセンサは非常に小さなギャップを含むことができる。このため、内蔵型の(containing)タッチ位置判定装置よりもある程度小さく作ることができる。このようなセンサのギャップを画定する機械的経路はタッチ位置判定装置の寸法と比較すると小さい。直接的な結果として、ギャップは装置がたわむことによる誤差のずれの影響をほとんど受けない。さらに、ギャップを画定する経路の大きさが小さいことから、局所的な難動化および/または構造の分離によって誤差をさらに小さくすることができる。
【0146】
本願明細書で使用する「ギャップ画定経路」という用語の意味をより正確に理解するには、1つの容量性エリアの中心から始まって反対側の容量性エリアの中心で終わる空間に曲線を描画する。この曲線を、2つの対向する容量性エリアの機械的な結合を完全に担う固体材料の中に通す。「ギャップ画定経路」という用語は、この曲線が最も短くなる長さを示す。
【0147】
本発明のさまざまな実施形態によるセンサでは、センサに対して垂直な線に沿って突出するギャップ画定経路の範囲(本願明細書では、ギャップ画定経路の全体としての法線成分と呼ぶ)が、ギャップそのものの厚さに比してそれほど大きくないことがある。センサのばねがその対応する容量性エリア(たとえばいずれも主要素106で実現される)と同じ平面にあり、そのエリアの平面を画定する同じ平面状の材料から続いているため、キャパシタを構成するのに直接ギャップの幅をあけるためのいくつかの手段が必要になる場合がある。ギャップ画定経路の法線成分がギャップそのものよりも実質的に大きい先行技術の容量性力覚センサの設計では、これよりも大きな2つの数のわずかな差によって有効にギャップが決定される。これは、以前であれば非常に小さなギャップを使用できる精度や安定性、費用に対する制限となっていたことである。
【0148】
本発明のさまざまな実施形態によるセンサの直接に空間をとったギャップを作る際の精度がよいため、高いアスペクト比の容量性ギャップを得ることが可能になる。ギャップのあきそのものよりも幅と長さの方が大きいため、センサを小型化する際に適切な絶対容量を維持することができる。
【0149】
いくつかの実施形態では、もともと実質的に平面状の材料の領域からいくつかのオリジナルの材料を取り除くことができる。要するに、支持体ランド113と対電極ランド114との間から1ミルまたは2ミルの銅をエッチングし、それぞれを電気的に絶縁する。しかしながらランド113と114の表面は完全に同一平面上のままである。これにもかかわらず、かつ実質的に平面状の主要素106の容量性エリアと支持エリアとの間で同様の動作を実現し得る(この動作は表面的にはギャップ画定経路の法線成分を大きくする)のにもかかわらず、端面では、ギャップのあきそのものとほぼ同じ垂直方向のオフセットまたはスペーシング手段を利用して、極めて精度の高い直接に空間をとることのできるギャップを構築するための同一の機会が常に得られる。
【0150】
容量性力覚センサの測定の方向における剛性をギャップ幅と反比例の関係にすることができる。このため、本発明のさまざまな実施形態によるセンサでは極めて高い剛性が得られ、支持された構造体の共振周波数が高くなり、力覚センサを収容しているユニットの性能が改善される。センサの動きを極めて小さく維持することで、寄生経路(センサを通らない経路)への力の伝達の問題が軽減される。
【0151】
本発明のセンサのいくつかのバリエーションではさらに、PC基板などの相互接続部を利用し、実質的に平面状の支持面と同一平面上の第2のキャパシタプレートの両方を主要素に持たせる。
【0152】
以上、特定の実施形態について本発明を説明したが、上記の実施形態は例示目的であげたものにすぎず、本発明の範囲を限定または定義するものではない点は理解できよう。特許請求の範囲に記載の内容によって定義される本発明の範囲には他の実施形態も包含される。
【図面の簡単な説明】
【0153】
【図1A】別のLCDモジュールの表面で使用できるような第1の好ましい実施形態のタッチスクリーンモジュールの分解図である。
【図1B】センサの中央と交差している、図1Aに示すモジュールの部分断面図である。
【図2】一般に用いられている構造の第1の実施形態の断面図である。
【図3】一般に用いられている構造の第2の実施形態の断面図である。
【図4】本発明の一実施形態による接線力誤差の低減について説明する、ごく普通のタッチ操作式システムの部分概略断面図である。
【図5A】横方向難動化手段として用いられる平坦な懸架フィルムまたは梁の使用例を示す部分断面図である。
【図5B】横方向難動化手段として用いられる平坦な懸架フィルムまたは梁の使用例を示す部分断面図である。
【図5C】横方向難動化手段として用いられる平坦な懸架フィルムまたは梁の使用例を示す部分断面図である。
【図6】上下方向の動きが可能な範囲を拡大した横方向難動化および/または横方向拘束手段と方向選択可能な横方向難動化とを示す部分断面図である。
【図7A】横方向難動化手段の別のバリエーションを示す部分断面図である。
【図7B】横方向難動化手段の別のバリエーションを示す部分断面図である。
【図7C】横方向難動化手段の別のバリエーションを示す部分断面図である。
【図8】ワンタッチ交換可能なタッチ表面プロテクタ兼リキッド/ダストシールを含むタッチシステムの部分断面図である。
【図9A】本発明に従って構築されるタイプの大きめのセンサの断面図である。
【図9B】図9Aに示すセンサアセンブリの分解斜視図である。
【図10A】本発明に従って構築されるタイプの小さめのセンサの断面図である。
【図10B】図10Aに示すセンサアセンブリの分解斜視図である。
【図11】本発明の一実施形態に従って構築される、非一様なギャップを利用したセンサのバリエーションを縦方向に拡大して示した断面図である。
【図12A】本発明の実施形態によるセンサの主要素の輪郭と実装の仕方として考えられるバリエーションを示す平面図である。
【図12B】本発明の実施形態によるセンサの主要素の輪郭と実装の仕方として考えられるバリエーションを示す平面図である。
【図12C】本発明の実施形態によるセンサの主要素の輪郭と実装の仕方として考えられるバリエーションを示す平面図である。
【図12D】本発明の実施形態によるセンサの主要素の輪郭と実装の仕方として考えられるバリエーションを示す平面図である。
【図13A】本発明の実施形態によるセンサの主要素における厚みの分布として考えられるバリエーションを縦方向に拡大して示した断面図である。
【図13B】本発明の実施形態によるセンサの主要素における厚みの分布として考えられるバリエーションを縦方向に拡大して示した断面図である。
【図14A】本発明の実施形態による、両端を単純に支持した主要素を利用したセンサのバリエーションを示す平面図である。
【図14B】図14Aに示すセンサのバリエーションにおいて用いられるプラスチック製スペーサの側面図である。
【図14C】図14Aに示すセンサのバリエーションを含む、本発明のいくつかの態様のバリエーションを利用したタッチ位置判定装置の部分断面図である。
【図15A】それぞれ本発明の実施形態による非金属の弾性部分を取り入れたセンサのバリエーションを示す分解図である。
【図15B】それぞれ本発明の実施形態による非金属の弾性部分を取り入れたセンサのバリエーションを示す断面図である。
【図15C】本発明の一実施形態による非金属の弾性部分を取り入れた同類のセンサのバリエーションを示す断面図である。
【0001】
本発明はタッチセンサに関し、特に、力覚型タッチ位置判定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表面に何かが触れたときにその力および/または位置を検知して測定する機能は幅広い場面で役に立つことから、表面(本願明細書では「タッチ表面」と呼ぶ)に加わる力(本願明細書では「タッチ力」と呼ぶ)の特性を力覚センサで測定するさまざまなシステムが開発されている。一般に力覚センサではタッチ力に応じて信号が生成されるが、これを使ってたとえばタッチ表面上のタッチ力印加位置を判定することができる。米国特許第3,657,475号においてペロノー(Peronneau)らが説明しているものをはじめとして、この方法を実現した多数の異なる形態が提案されている。
【0003】
このようなタッチ位置は、タッチ表面がコンピュータディスプレイのタッチ表面やコンピュータディスプレイの前にある透明なオーバーレイのタッチ表面である場合に特に注目される。また、携帯情報端末(PDA)などのモバイルデバイスや手持ち式のデバイスが急増したことで、タッチ位置の判定を行うことのできる小型軽量かつ安価なデバイスに対する需要が高まっている。この機能を果たすタッチスクリーンを製造するには、考えられるさまざまな技術を用いることができる。利用されているもののなかには、上述した力の原理(force principle)だけでなく、容量方式、抵抗方式、音響方式、赤外線方式などがある。
【0004】
力の原理には、こうした競合の方式をしのぐ潜在力の大きな長所がいくつかある。力方式はどのようなオーバーレイ材料にも適用でき、実にディスプレイそのもの全体にも適用できるため、耐久性が低いまたは光学特性の悪い材料やコーティングを間に挟む必要がない。また、力を基準にタッチを検知しているため、ユーザが予測できないと思われる感度についての問題がない。たとえば容量測定ではユーザの皮膚の状態や手袋などの間に入る素材によってタッチの閾値が変化する。スタイラス接触では一般に応答が得られない。抵抗測定では閾値となる力が接触エリアの大きさに左右されるため、この力がスタイラスと指とで大きく異なる。音響測定はタッチング材料の吸収特性に依存する。赤外線では接触がなくてもタッチが記録されることがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
力を利用した技術には上記のような利点があるにもかかわらず、抵抗による技術と容量による技術がタッチスクリーン市場を支配している。そこには、既存の力方式に未解決の難点がいくつかあることが反映されている。力による技術が秘めた可能性を実現するためには、こうした難点を克服しなければならないのである。
【0006】
上記の難点には次のものがあげられる。
・力覚センサの大きさ、特に幅と厚みがありすぎること。
・横の力に対する感度が高すぎ、不正確な結果につながること。
・力覚センサにコストがかかりすぎ、センサが複雑すぎること。
・タッチ表面またはその支持構造体の変形に対する感度が高すぎ、不正確な結果につながること。
・タッチ表面を封入するアプリケーションベゼル(application bezel)とは独立してタッチ表面を機械的に保持する必要があるため、タッチスクリーンをこれよりも大きな構造体に組み込むのが困難になる上、良好なリキッドシールおよびダストシールを得るのが困難になること。
【0007】
現代のタッチ用途では、タッチ力の位置の特定および/または測定に対応しても大きさが増したりタッチ機能のあるデバイスの見た目が変わったりしないことが非常に重要である。これは携帯用や手持ち用の場合には特にそうである。必要なタイプの従来の力覚センサは一般に抵抗膜や容量膜よりもかなり厚いため、このような力覚センサを組み込んだデバイスは抵抗センサまたは容量センサを組み込んだデバイスよりも厚くなる可能性がある。必要なタイプの従来の力覚センサを透明にするのは簡単ではないため、これをアクティブディスプレイエリアの前に配置することはできない。結果として、このような従来の力覚センサを含むデバイスでは一般に、抵抗または容量を利用したデバイスよりも幅広にして力覚センサを収容できるようにしなければならない。したがって、従来の他の種類のタッチセンサと比較すると、力を基準にしたタッチはデバイス全体の厚さと幅の両方の点で潜在的に不利である。
【0008】
以上のとおり、どのようにすれば力覚センサを十分に狭く、薄く、安価に製造できるのかが先行技術には教示されていないことが分かる。
【0009】
タッチ表面に印加されたタッチ力には、タッチ面に対して垂直な成分(「垂直成分」)とタッチ面に対して平行な成分(「接線成分」)の両方がある。接線成分があることから、コンピュータで計算されたタッチ位置に誤差が発生する可能性がある。接線力によって生じる誤差を小さくするためのさまざまな手法が、発明の名称「Tangential Force Control in a Touch Location Device(タッチ位置判定装置における接線力の制御)」の係属中の出願に一層詳細に説明されている。
【0010】
多くの応用例において、タッチ機能のあるディスプレイまたはディスプレイオーバレイモジュールのエッジの周囲にアプリケーションベゼルをしっかりと押し付けると望ましい場合がある。このような配置にすることでダストシールおよび/またはリキッドシールが得られ、ベゼルを難動化して位置を調整する役目も果たすことができる。しかしながら、こうして取り扱い時に伝達されるさまざまな力がタッチ位置の精度に大きく干渉するため、力覚型タッチ位置判定装置では一般に力覚式の構造体の上にベゼルが直接配置されることはない。封止のための方法にしても力を利用したタッチシステムでベゼルの力を十分にそらす方法にしても、先行技術には満足できるものが教示されていないのである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一態様において、本発明は、新規な容量性力覚センサを提供するものである。このセンサは主要素と基本的に平面状の支持体とを含む。主要素は弾性エネルギの蓄積と1枚のキャパシタプレートとの機能を兼ね備えるものであり、平らな矩形状の薄板ばね金属のように単純なものであってもよい。詳細については後述するように、このセンサは少数の機械部品と極めて小さな容量性ギャップとで実現できるものであるため、センサの製造が容易かつ費用のかからないものになる上、モバイルデバイスや手持ち式のデバイスで使用するのに特に適したセンサになる。しかしながら、本発明に従って製造されるセンサが、幅広いデバイス、大きさ、応用例で非常に有利な場合がある点を重視すべきである。今までのところ、これらのセンサは、作動対角(working diagonal)が4インチから15インチで、支持されるタッチ表面アセンブリの重量が0.6オンスから4ポンド前後までのデバイスにおいて有効利用されてきている。
【0012】
たとえば、本発明の一態様では、タッチ表面に印加されるタッチ力を検知するための力覚センサが得られる。この力覚センサは、弾性要素と第1の容量性表面を有する第1のキャパシタプレートとを含む第1要素であって、弾性要素が第1のキャパシタプレートの少なくとも一部を含む第1要素と、第1のキャパシタプレートに対向する第2のキャパシタプレートを含む第2要素と、を備え、タッチ力の少なくとも一部が弾性要素を介して伝達されることが一助となって第1のキャパシタプレートと第2のキャパシタプレートとの間で容量に変化が生じる。詳細については後述するように、さまざまな他の力覚センサも得られる。
【0013】
本発明のさらに他の態様では、力覚型タッチ位置判定装置が得られる。この力覚型タッチ位置判定装置は、タッチ表面と、タッチ表面の第1部分を封入するベゼルと、タッチ表面の第2部分を封入する封入部を含む力伝達手段とを備え、前記力伝達手段の剛性がベゼルの剛性よりも高く、力伝達手段はベゼルからタッチ表面以外の領域まで力を伝達する経路を含む。
【0014】
本発明のさらに他の態様では、力覚型タッチ位置判定装置が得られる。この力覚型タッチ位置判定装置は、タッチ面を画定するタッチ表面と、第1の剛性部材と、タッチ表面と第1の剛性部材とに連結されて両者間に第1のシールを形成する凹凸付第1フィルムであって、タッチ面に垂直な軸に沿って従順な凹凸付第1フィルムと、を備える。
【0015】
本発明の別の態様では、本願明細書に記載の力覚センサのうちのひとつを用いて、タッチ表面に印加されるタッチ力を測定するための方法が得られる。この方法は、力覚センサの第1のキャパシタプレートと第2のキャパシタプレートとの間の容量の変化に基づいて信号を発生させるステップを含む。この信号は振幅が第1のキャパシタプレートと第2のキャパシタプレートとの間の容量の変化の単調な関数になるものであってもよい。また、この方法は、信号に基づいてタッチ表面に対して垂直なタッチ力成分の振幅などのタッチ力の特性を測定するステップを含むものであってもよい。この方法は、タッチ表面上のタッチ力印加位置を測定するステップを含むものであってもよい。
【0016】
本発明のさらに他の態様では、力覚センサにおいて第1のキャパシタプレートを第2のキャパシタプレートから所望の量だけ分離するための方法が得られる。この方法は、支持面と第1のキャパシタプレートを含む主要素との間にセパレータを配置して第1のキャパシタプレートと第2のキャパシタプレートとの間に少なくとも所望の量の分離状態を維持するステップと、主要素の少なくとも一領域を支持面の少なくとも一領域に連結するステップと、セパレータを取り除くことで力覚センサに荷重が加わっていない状態で第1のキャパシタプレートと第2のキャパシタプレートとを少なくとも所望の量だけ離したまま維持するステップと、を含む。支持面がたとえば第2のキャパシタプレートであっても構わない。
【0017】
本発明のさらに別の態様では、力覚センサにおいて第1のキャパシタプレートを第2のキャパシタプレートから所望の量だけ分離するための方法が得られる。この方法は、大きさを制御した粒子の入った所定の基板を、支持面と第1のキャパシタプレートを含む主要素との間に配置し、第1のキャパシタプレートと第2のキャパシタプレートとの間に少なくとも所望の量の分離状態を作り出すステップと、主要素の少なくとも一領域を支持面の少なくとも一領域に連結して第1のキャパシタプレートと第2のキャパシタプレートとの少なくとも所望の量の分離状態を維持するステップと、を含む。
【0018】
本発明の別の態様では、力覚センサの製造方法が得られる。この方法は、実質的に平坦な表面と第1の容量性表面とを含む主要素を選択するステップと、第1の容量性表面を第2の容量性表面に対向して配置するステップと、隆起した弾性特徴部を実質的に平坦な表面に形成するステップと、を含み、隆起した弾性特徴部を介して力が伝達されることが一助となって第1のキャパシタプレートと第2のキャパシタプレートとの間で容量に変化が生じる。
【0019】
本発明の別の態様では、力覚型タッチ位置判定装置が得られる。この力覚型タッチ位置判定装置は、タッチ表面構造体であって、タッチ表面構造体のタッチ表面に対して垂直な垂直成分とタッチ表面構造体のタッチ表面に対して接線方向にある接線成分とを含むタッチ力が印加されるタッチ表面構造体と、支持構造体と、タッチ表面および支持構造体と連携してタッチ力の特性を測定する少なくとも1つの力覚センサと、少なくとも1つの力覚センサを介してのタッチ力の垂直成分の伝達を実質的に妨げることなくタッチ表面構造体の横方向の動きを妨げるための、タッチ表面構造体および支持構造体の両方と接触した横方向拘束手段と、を備える。
【0020】
本発明のさまざまな実施形態の他の特徴および利点については以下の説明および特許請求の範囲から明らかになろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
一態様において、本発明は、新規な容量性力覚センサを提供するものである。詳細については後述するように、このセンサは少数の機械部品と極めて小さな容量性ギャップとで実現できるものであるため、センサの製造が容易かつ費用のかからないものになる上、広く適用可能ではあるが特にモバイルデバイスや手持ち式のデバイスでの用途に適用可能なセンサになる。このセンサは主要素と基本的に平面状の支持体とを含む。主要素は弾性エネルギの蓄積と1枚のキャパシタプレートとの機能を兼ね備えるものであり、平らな矩形状の薄板ばね金属のように単純なものであってもよい。主要素は、1ヶ所またはそれ以上の支承点またはエリアにおける機械的接点によって、基本的に平面状の支持体と接近して平行に揃った状態で保持される。これらは矩形をした主要素の両端の下にあればよいが、当業者であれば、カンチレバー形や十字形、円板形などの他の多くの構成が容易に思い浮かぶであろう。これらはいずれも本発明の範囲内である。支持体はさらに、主要素の接点がある方とは逆側に対向した薄い導体領域を有し、これが第2のキャパシタプレートすなわち対電極として機能する。機械的接点は単なる支持部であってもよいし、荷重支持梁のように見える主要素に固定した支持部であってもよい。しかしながら、接点については、消散(dissipative)または摩擦による作用を最小限にするように設計しなければならない。主要素は、対電極と対向する点またはエリアにおいて、上側の荷重接点(loading contact)を介して力を受ける。支持面に垂直な力の成分によって主要素と対電極とを隔てる距離が変わるような形で主要素がそらされるため、両者間の容量が変化する。機械的接点がクランプ留めされた端部拘束材(end constraint)になる場合、これは剛性であると望ましい。すなわち、力によって生じる距離変化の大半が機械的接点部分のねじれではなく主要素のたわみによるものであろうと思われるためである。きれいに弾性クランプ留めされた端部拘束材では感度が一律に変化するだけの場合に許容可能なこともあるが、通常は端部拘束材がクランプ留めされた硬い端部拘束材であるかピボットなどの十分な可撓性のある単純な支持部である場合にヒステリシスからの再現性および自由度がよりよいものとなる。
【0022】
基本的に平面状の支持面は適切な難動化材のある可撓性回路またはプリント配線基板などの相互接続システムの一部であってもよい。対電極はこのような相互接続という脈絡の中でランドまたはフォイルを含むものであってもよい。機械的接点は電気接点を構成するものであってもよく、支持体平面で他のランドに主要素の端をはんだ付けすることでこれを達成してもよい。
【0023】
励起AC電圧とセンサを流れる電流との比として力を測定してもよい。実用上は、(ロバーツ(Roberts)の5,376,948号に記載のように)フィードバック回路によって定電流を印加して励起電圧を測定すればよい。あるいは、一定の励起電圧を印加し、これによって生じる電流の逆数をコンピュータで計算してもよい。後者の方法を用いると若干単純な相互接続を使える場合があり、応答の線形性を落とす可能性のある固定浮遊容量(stray)の推定値を取り除く若干都合のよい機会が得られる。先行技術において周知の原理に従って力覚センサからの力応答信号を処理し、タッチ位置情報を得るようにしてもよい。
【0024】
主要素のたわみに起因する曲率は理想的なものではないが、対電極を主要素の中心付近のエリアに制限することで、タッチ位置特定の用途で使うのに許容可能なレベルまで応答の潜在的な非線形性を小さくできる場合がある。後述するように、他の方法で改善された線形性を得るようにしてもよい。
【0025】
力覚センサには感度の方向があり、特定の大きさの並進力をその方向に印加すると出力が最大になり、その方向に対して直角に印加すると出力が発生しない。変位センサも純粋な印加並進変位に対する似たような感度の方向を持つ。本願明細書では、力覚センサはセンサの弾性中心を通る感度軸がその感度の方向にあるものとする。変位センサについては、その感度の方向に沿った感度軸を持たせ、軸内の点を中心とした2つの側の相対的な回転で出力が発生しないように位置決めすればよい。
【0026】
力覚センサの感度軸が正確に定まっており、この軸を封入用途(enclosing application)に鑑みて必要に応じて容易かつ正確に揃えることができると望ましい。本発明のさまざまな実施形態において得られるセンサは薄く平面状のものであるため、上記の要求は必然的に満たされる。また、力覚センサは、どのような偶力が加わってもこれに応答しないことが望ましい。弾性手段の変位を検知する変位センサを含む力覚センサでは、変位センサの感度軸が弾性手段の弾性中心を通らなければならない。本発明のさまざまな実施形態において得られるセンサでは、主要素とその接点とを感度軸を中心に180度回転対称とすることにより上記の目的を達成する。
【0027】
荷重接点に回転易動化部を設けることで潜在的なモーメント感度をさらに小さくすることができる。バンプまたは主要素における中央の他の隆起した特徴部が、この機能を提供するピボットとして役立つ場合がある。主要素そのものにこの特徴部を設けることには一定感度の力覚センサを得られるという別の利点もある。バンプと接触しているオーバーレイ表面から力が伝達される際に、相対的な位置関係が変化しても力覚センサに対する荷重伝達の領域は変わらない。
【0028】
センサで測定することを意図したものではない力やモーメントがセンサによって伝達される場合がある。センサを完璧に構成して揃えていないと、こうした力やモーメントが検知される場合があり、これが測定誤差につながる。また、監視していない力とモーメントとが監視した力を含むパターンの一部になる場合もあるため、利用可能な完全なパターンを測定せずにタッチの位置を判定するための方程式を正確に評価できないことがある。
【0029】
本発明のさまざまな態様は、このような監視していない力またはモーメントを低減または除去するものである。
【0030】
第1の態様において、本発明の実施形態では、力覚センサを介して伝達されるモーメントを回転易動化手段を利用して低減または除去することができる。一実施形態では、このような回転易動化部が、感度の方向に屈曲または引き延ばされた小さなエラストマースラブなどの柔らかな弾性体あるいは金属プレス加工の一部などの硬めの要素を含むものであってもよい。別の実施形態では、回転易動化部は、硬質の表面に対してはレセプタクルがなくても機能するピボット、軟らかめの表面に対しては自己形成型(self−forming)のレセプタクルのあるピボットを含むものであってもよい。
【0031】
タッチ点付近ではいくつかの小さな局所的なたわみが生じるため、タッチ表面構造体がそれほど硬くない場合に回転易動化のひとつの利点が成り立つ場合がある。タッチ表面構造体によって上から与えられるアタッチメントよりも下から支えられたセンサの方が回転時に実質的にやわらかくない場合、完璧に構成して揃えたセンサを用いたとしてもこのような局所的なたわみが原因で実質的なタッチ位置判定誤差が生じることがある。事実、過剰な回転剛性とのセンサの関係で、タッチ表面構造体の介在部分をカンチレバーとして使用することによって近くに触れている指をある程度支えることが可能なため、理想的に推定したよりも多くの垂直力が得られる。報告されたタッチ位置の場所のゆがみが起こり、このゆがみは剛性関係の内容に影響される。回転易動化を利用して、監視していないセンサモーメントと平衡を保つ偽の垂直力成分とが合成されるパターンの出現を防ぐこともできる。
【0032】
このように、最低限の厚さの平坦なオーバーレイプレートなど、薄く平坦であるため比較的可撓性のタッチ表面構造体と併用すると、回転易動化が特にプラスになる場合がある。
【0033】
センサを完璧に構成していない場合に回転易動化のもうひとつの利益が得られる場合がある。このようなセンサは伝達されるモーメントに対して偽の応答をすることがある。回転易動化部を力覚センサのできるだけ近くに配置すると、実際に力覚センサに加わるモーメントを回転易動化部で最大限に低減することができる。これによって、伝達される横力に応じてセンサモーメントの発生が抑えられる。したがって本発明の利点を達成する回転易動化をタッチの平面から離れたところで適用してもよいし、力覚センサの近くで適用してもよい。
【0034】
第2の態様において、本発明の実施形態は、横方向易動化手段を利用してその見かけ上の感度軸に対して直角に力覚センサを介して伝達される力を低減または除去することができる。一実施形態では、そのような回転易動化部が小さなエラストマースラブなどの弾性体を含むものであってもよい。別の実施形態では、回転易動化部が、互いに少なくとも短い距離をあけて離れた一対のピボット、やわらかく弾性の端部またはころがり面を提供するピン、支柱またはボールを含むものであってもよい。
【0035】
詳細については後述するように、センサの横力とセンサの偽の垂直力とが合成される力のパターンならびに全体の平衡を維持するモーメントがタッチ表面に印加される接線力によって発生するのを防止すると、回転易動化のひとつの利益が得られることがある。
【0036】
センサが完璧に構成されていない場合、横方向の易動化による別の利益が成り立つ場合がある。このようなセンサでは、見かけ上の感度軸に直角の力に対する偽の応答が得られることがある。また、関連の弾性中心がセンサの中心にない場合にこのような横力によって生じる可能性のある余分なセンサモーメントを横方向の易動化で低減できることもある。
【0037】
横方向の易動化、回転易動化、横方向の難動化を組み合わせることで、センサ自体の構成で達成できるよりも正確に必要な感度軸を定めることができる。これは、ある程度は横方向難動化手段の作用面の位置を揃えることができる大きなエリアから得られる。
【0038】
当業者には横方向易動化手段および回転易動化手段の他の多くの実施形態が明らかであろうが、これらはいずれも本発明の範囲内である。
【0039】
基本的に平面状の支持用表面で主要素から力覚センサを形成する方法には、単純性と小型化の点で大きな長所がある。
【0040】
基本的に平面状の支持面を印刷配線基板または他の平面状の相互接続システムで構成する本発明の一実施形態では、独立して製造および取扱いされる部品すなわち上述した主要素がひとつという少ない数の力覚センサを提供する。たとえば、主要素は、めっきしたばね鋼(中心に圧入される小さなバンプ以外は平坦)の矩形と同じように単純なものであってもよい。実装については、ステンレス鋼製の仮のシムを用いて中央の領域を対電極エリアから離しておいた上で主要素の端部の下ではんだをリフローして行えばよい。
【0041】
あるいは、使用するはんだを大きさを制御した少量の非融合性粒子と混合すると、これらの粒子が存在することではんだ付けの間にギャップ幅を得ることができる。はんだの表面張力だけで十分に粒子に対向する表面を引き付けることができる。繰り返すが、主要素の端部に若干オフセットした部分を圧入または形成し、これを支持体に直接のせるようにしてもよい。このような若干オフセットした部分は多くの形態をとり得るものであり、このうちひとつが端部全体を支持面に向かって若干変位させたものである。あるいは、実用可能な範囲で最大限に小さいバンプ1つ以上をそれぞれの端部に形成し、所望のギャップを得るのに必要なだけ突出させる方法もある。このようにすることで、それぞれの端部の下に良好なはんだリフローを行えるだけの空間ができると同時に、捕捉されたはんだ汚染物質が原因でギャップが拡大する尤度が最小限になる。
【0042】
はんだを使用する以外にはどのような方法があるのかは、導電性エポキシなどの接合剤を使用する方法や実装済みの要素に独立してまたは間接的に電気接続を行う方法を含めて明白であろう。
【0043】
本発明のさまざまな実施形態では、固有に平坦かつ滑らかで本物の開始材料から構成できるようにし、続いてこれを短い距離だけ離すことで、極めて小さな容量性ギャップを達成できる非常に高信頼度かつ費用のかからない方法が得られる。このような小さなギャップを用いると単位面積あたりの容量が高くなり、センサ部分を極めて小さくすることができる。ギャップが小さければ主要素には限られた機械エネルギしか蓄積する必要がなく、薄い材料を使うことができるようになる。また、ギャップが小さければそれだけセンサの剛性が増し、よって共振周波数が高くなるため、正確な測定を行う上で有益である。センサの面積が小さいということは材料の平面度を維持しなければならない距離が極めて短いということであり、小型化の好循環でさらに小さなギャップですら実用的になる。
【0044】
本発明のさまざまな実施形態によって得られるセンサは、かなり広い大きさの範囲にわたってそのデザインが単純な拡大縮小規則に左右される。すなわち、ギャップの長さがN分の1、幅がN分の1、大きさがNの二乗分の1の新しいデザインが得られる。仮にもとの比率と材料の厚さとを維持したとすれば、得られるセンサは、容量、力の範囲、感度がもとのセンサと同じになる。面積がNの二乗分の1でギャップもNの二乗分の1に小さくなるため、容量は同じになる。ばね率についてはNの二乗倍に増し、ギャップがNの二乗分の1に小さくなるため、力に対する相対容量の変化すなわち感度は同じになる。主要素の応力が加わる部分の体積はNの二乗分の1になるが、同じ印加力に対して蓄積されるエネルギもNの二乗分の1になるため、応力レベルは同じになると考えられる。歪曲した表面が平坦な表面からどれだけずれているかという偏差は、この偏差をとる距離の二乗で判断されるため、使用する材料の平面度に対する要件は変わらない。なお、本願明細書でいうところの「平面度」とは低空間周波数の偏差を指し、平滑性の高周波不足(high frequency failure)はこのようにして一定率で小さくなる小型化を結局は制約しかねない点に注意されたい。しかしながら、通常のばね鋼およびサーキットボード材料であれば1/1000インチまで小さくし、おそらくは実質的にこれよりも小さくしたギャップを支持できる程度に平滑である点に注目できよう。
【0045】
もうひとつの態様において、本発明は、センサがタッチの平面のかなり後ろにある場合であっても接線力の存在下で正確なタッチ位置測定を行うための新規な手段を提供するものである。これは、接線方向のタッチ力を力覚センサから(たとえばその周囲の支持構造体に)逸らす横方向難動化手段で達成される。同時に、垂直方向のタッチ力成分は機械的に分離された経路を介して優先的に力覚センサを通る。横方向難動化手段は一般に、接線力に対する反作用モーメントがゼロになる面を持つように設計されており、この面はタッチ表面と一致するまたはタッチ表面に近い。力の他の経路における横方向剛性が無意味ではない場合、すべての経路についてまとめて正味の作用が同一になるように横方向難動化手段を設計することができる。
【0046】
設計を単純化し、かつ再現性を最大限にする目的で、横方向難動化手段以外の力の経路に本質的にすべての接線力が横方向難動化手段を通るような形で明白な(explicit)横方向易動化手段を設けてもよい。センサを通る垂直力経路を難動化できる一方で、横方向難動化手段を通る垂直力経路については易動化することができる。後者は、オーバーレイプレートまたはその周囲にあるフレームの屈曲に起因する可能性があるような、横方向難動化手段を横切って干渉する垂直変位が生じ得る状況で特に望ましい。全体で、これらの手段を両方とも提供することで接線方向のタッチ力と垂直方向のタッチ力が別々の経路に完全に分離される。
【0047】
横方向難動化手段については、たとえばディスプレイまたはタッチオーバーレイをその周囲のフレームに接合する薄い部材またはフィルムに統合することができる。このフィルムは、フィルムが取り付けられる部分である、フレームとタッチ表面の端部との間の小さなギャップをまたぐようにしてもよいし、ギャップの数が少ないのであればタッチ表面に取り付ける少し前にタッチ表面の上にフィルムがくるようにしてもよい。幅を広げるのではなく相当に薄くする一方でモジュラスのかなり高い材料で構成することで、タッチ表面の接線方向の運動に対して難動的でありながら垂直方向の動きに対しては易動的なフィルムとすることができる。このフィルムをタッチ表面よりも若干上および/または下に膨らむまたは曲線を描くように作ることで、コンプライアンスの垂直方向の範囲を増すことができる。圧縮または伸展ではなく剪断としてフィルムを介して伝達される場合、このような曲率にも接線力に平行な側面に対する横方向難動化を抑制する作用がある。
【0048】
タッチの平面内またはタッチの平面に近接して完全な円周端フィルムとして実現される横方向難動化手段は、同時にリキッドシールおよび/またはダストシールも構成することができる。
【0049】
上述した実施形態においては横方向難動化手段上は薄い部材またはフィルムであるが、これは本発明の制限をなすものではない。それどころか、横方向難動化手段はさまざまな形態を取り得るものであり、さまざまな材料から構成できるものである。横方向難動化手段が連続している必要はなく、特定のモジュラス、態様または形状に限定されるものでもない。それどころか、横方向難動化手段は本願明細書に記載したような横方向難動化の機能を果たすあらゆる構造体を含み得るものである。
【0050】
本発明の別の態様では、薄い部材または細い部材単体またはこれらの部材の組が横方向拘束手段を含み、力覚センサを通る経路で支持面構造体を固定する強力なアタッチメントを用いることなく力覚型タッチ位置判定装置のアセンブリを維持できるようにすることができる。このような装置では、横方向拘束手段とは独立して支持構造体への接続を提供する力覚センサを利用するなど垂直方向に難動的な経路によってタッチ表面構造体の垂直方向の操作位置を正確に定めることができる。一実施形態では、アタッチメントを使用せず、かつ力覚センサとの接触を受けるための特別なレセプタクルまたは他の部材をタッチ表面構造体上に設けずに、すなわち慎重な位置揃えを必要とせずに、タッチ表面構造体を下にある力覚センサの上にのせるようにしてもよい。力覚センサには、上にあるタッチ表面構造体から実装されるか下にある支持構造体から実装されるかを問わず、圧縮力以外には強度をほとんど加えないか全く加えない回転易動化部および/または横方向易動化材を設けることができる。局所的なタッチ表面のたわみがタッチ位置で許容可能な誤差を上回って接触点を並進しない限り、垂直力接触の一方の側からの曲率または隆起した特徴部の多くの形態を回転易動化部として機能させることができる。垂直方向の接触は、横方向拘束手段とは別であってもよい予荷重印加手段によって維持できる。
【0051】
横方向拘束手段は、接線方向のタッチ力が必ずしも横方向拘束手段を通るとは限らない点で横方向難動化手段とは異なるものである。むしろ、摩擦によって生じるような小さく増分的なタッチの力が力覚センサあるいは他の接続を介して難動的な方の経路をたどる場合がある。しかしながら、より大きな横方向の乱れが摩擦を上回り、これらの経路に微小な滑りの動きが生じる。これらの乱れはたとえば輸送時および取扱時における衝撃を含むことがあり、あるいは、タッチ表面構造体が重い大きなデバイスでは、重力に対する向きの変化を含むことがある。横方向拘束手段は、このような乱れの影響を接線方向に吸収することができ、タッチデバイスの構造、機能、精度が大きく変化するのを防ぐ。垂直方向の動きの上限に到達することで、横方向拘束手段は、接触のないセンサが持ち上がる原因となるおそれのある外乱を吸収できることもあるが、このような機能については別の外方向へのリミットストップで実現するようにしてもよい。横方向拘束手段は、一時的に大きな力が加わると、横方向のリミットストップによって補助される程度まで遠くに大きくそれる場合があるが、この力が消失するとストップからの干渉を受けずに十分に心合わせされた状態に戻ることができる。
【0052】
薄い部材単体または薄い部材の組を単純かつコンパクトな横方向拘束手段とすることができる。このとき、タッチ位置モジュールまたはタッチ利用可能なディスプレイモジュールの厚さはほとんど変わらないか全く変わらないこともある。また、このような薄い部材単体または薄い部材の組を用いると、垂直方向剛性に対する横方向剛性の比率を都合よく高くできる場合もある。このような高い比率がないと、横方向に良好な拘束を提供するための十分に丈夫な部材が鉛直方向の過剰な剛性を提供することがある。このような鉛直方向の過剰な剛性を回避するにあたり、本発明のこの態様のさまざまな実施形態では、シールを通る場合があるものなどの力の寄生経路によって生じる不正確さを回避する。また、こうした実施形態では、緩和時に過剰に厚く硬いタッチ表面構造体または支持構造体の必要性を回避する。このような薄い部材は、タッチ表面の垂直変位に応じてやわらかく屈曲できるが、接線方向の変位に対しては難動的に抗することができる。したがって、タッチの平面に対して最大限に浅く傾いたワイヤのような部材が、横向きの梁の屈曲時には易動的に撓みつつ、主にエンドオン(end−on)圧縮および伸展によって接線力に抗するように機能することができる。そのようにまた、シートのような部材は、その横幅に対して横断するやわらかな梁の屈曲状態でタッチ表面の垂直変位に応答しながら、剪断で、さらにはおそらく圧縮および伸展でも接線力を難動的に伝達することができる。接線力の伝達が剪断に限定される場合および横方向拘束手段が横方向難動化手段ではない場合は、仮にタッチの平面に対して急さに傾いていたとしてもシートのような部材が有効な横方向拘束手段となる場合がある。
【0053】
本発明のもうひとつの態様において、薄いフレーム手段がオーバーレイまたは支持されたディスプレイの外周に沿って包み込まれている。この構成の主な利点のひとつに、他のタッチ技術から馴染んだ方法で取り扱い、実装し、その周囲のアプリケーションと統合するモジュールを提供することが受け入れられ、都合がよいことがある。フレーム手段は普通に存在するアプリケーションベゼルからの垂直力を変換する役目を果たすため、タッチ表面に対する干渉の危険はない。タッチ表面から外方向に通る垂直方向に従順なシールと、アプリケーションベゼルの下側の平滑な表面または他のシールの提供との両方を受ける都合のよい硬い支承端はフレームリップによって得られる。垂直力は主な懸案であるため、極めて薄い鉛直フレーム脚がアプリケーションベゼルの支持部材を実現し、LCDの表面などのタッチモジュール背後にある硬い表面にベゼルの力を後ろに運ぶ機能を果たす。より大きな断面奥行きで、このような極めて薄い脚は支持されたLCDをフレームが囲むときにベゼルの力を後ろに運ぶ役目もする。
【0054】
図1A〜図1Bは、本発明の第1の実施形態による容量性力覚センサを含む触圧式の透明オーバーレイモジュール101を示す。このモジュール101は、指、スタイラスまたは他の物体などで印加される触圧の検知に使用できるものである。詳細については後述するように、本発明のさまざまな実施形態では、モジュール101を使用して、タッチ表面にタッチ力が印加される位置および/またはタッチ力のうちタッチ表面に対して垂直な成分の大きさなど、タッチ表面に印加されるタッチ力の特性を検知することができる。
【0055】
透明オーバーレイモジュール101は対角4インチのLCDディスプレイで使用するのに適しているであろう大きさに調整されているが、他の大きさの他のディスプレイでの比率やバリエーションが当業者には明らかであろう。ここでは、タッチ表面103aのある透明パネル102がフレーム104aの内側に配置されている。パネル102とフレーム104aとの間に保持されているのは、相互接続用フレックスプリント105と、力覚センサ主要素106と、横方向易動化手段107である。パネル102の端には予圧ばね109が接合剤110で固定されている。モジュールを組み立てるとフレーム104aに設けられた穴112にばね109の両端が係合し、これによってパネル102とフレーム104aとの間に保持された構造体に合計約2ポンドの圧縮力が加わる。組み立て時、曲がった状態のばね109がパネル102の短い側のへりに沿った直線上にくる。横方向難動化手段と、横方向拘束手段と、リキッドシール/ダストシールとの組み合わせ108が部材108である。本願明細書では説明を分かりやすくするために部材108を単に横方向難動化手段と呼んだり、横方向拘束手段あるいはシールと呼んだりすることもある。部材108をパネル102とフレーム104aの鉛直フランジの外面とに密着させると、フレーム104aの内側でパネル102が確実に心合わせされる。このように心合わせした状態では、パネル102の長辺とフレーム104aの長辺との間に小さな隙間があり、ばね109の取り付けられていない部分のまわりにも小さな隙間がある。したがって、パネル102のへりの部分がぶつかったりこすれたりすることなくタッチ表面103aに加える力でパネルを垂直方向に小さく動かすことが可能である。
【0056】
以下、本発明の容量性力覚センサの一実施形態について詳細に説明する。以下の説明から明らかなように、図1Aは4つの容量性力覚センサの組み立てについて説明するためのものであり、図1Bはこれらの容量性力覚センサのうちの1つを横断面で示したものである。組み立て時、フレーム104aに設けた開口111に相互接続部105を通し、図示のようにフレーム104aの対向する水平フランジの上でこれに沿って整える。相互接続部105は、主要素106の受け領域(receiving region)によってフレーム104aを効果的に難動化できるような形でこれらの領域の下にあるフレーム104aにしっかりと固定される。このような取り付けは、相互接続部105に裏面のランドを設けてこれをフレーム104aにはんだ付けするか、相互接続部105をエポキシ樹脂でフレーム104aに接合するか、あるいは他の周知の手段によって達成すればよい。要素106は両端をランド113にはんだ付けすることで相互接続部105に固定される。主要素106の形状またはこれを相互接続部105に取り付ける組み立てプロセスのいずれかによって、主要素106と対電極ランド114との間に幅の決まった小さなギャップが残る。図示のタイプのアセンブリでは、このギャップを0.0010インチにすることができる。主要素106にはそれぞれ中央のくぼみすなわち力支承部121が上向きに押し込まれている。
【0057】
力覚センサ主要素106は各々、ばねの機能とキャパシタプレートの機能とを兼ね備えている。いずれかひとつの支承部121に垂直力が加わると、これに対応する主要素106が撓んで主要素の裏の中央部分と対電極114(相互接続部105の裏にある)のうちの対応するひとつとの間の容量が大きくなる。この容量の変化を測定すれば表面103aに印加された力を測定することができる。図1Aおよび図1Bに示すように、各支承部121、対応する主要素106、相互接続部105の対応する受け領域およびフレーム104aによって得られる難動化支持体が、全体として力覚センサを構成している。
【0058】
図1Aには4つの力覚センサを示してあるが、用途ごとに適切であると思われるデバイスに応じて力覚センサをいくつ用いてもよいことは理解できよう。さらに、ここでは力覚センサをオーバーレイパネル102の四隅付近に配置したが、これは本発明の制限をなすものではない。
【0059】
図1Aおよび図1Bには主要素106の特定の実施形態を示してあるが、より一般的には、主要素106は弾性エネルギを蓄積すると同時に力覚センサのキャパシタプレートとして作用する導電性弾性要素である。主要素には弾性特性があることから、タッチ表面103aに印加されるタッチ力によって主要素106を変形させることができる。この変形によって主要素とランド113(主要素106に対向するキャパシタプレートとして機能する)との間の容量が変化する。これによって主要素106は弾性エネルギを貯蔵する機能と容易に製造される小さくて薄い部分におけるキャパシタプレートの機能とを兼ね備える。
【0060】
以上のように構成された4つの力覚センサから別々に測定値が得られるようにするために、相互接続部105は必要に応じてランド113を介して対電極114および主要素106への電気的な道筋を提供する。本発明の一実施形態では、それぞれの主要素106は、個々に製造および取り扱われなければならない各力覚センサの唯一の構成要素である。
【0061】
図1A〜図1Bに示すような本発明の実施形態では、横方向易動化手段107は、一般にはソフトアクリル接着剤で裏打ちしたステンレス鋼テープの小さな打ち抜き円板を含むものとすることができる。この接着剤の表面を、組み立て後に金属表面が支承部121に押し付けられるような方法でパネル102の裏側に貼り付ける。このようにして場所を限ったソフトアクリル接着剤の小さな部分には、パネル102の裏面がわずかに横方向に変位したときに主要素106とパネル102との間に生じる横力を実質的に低減する効果がある。
【0062】
上述したように、一実施形態では主要素106のそれぞれに支承部121が設けられている。この支承部121によって、タッチ表面103aから対応する主要素106に荷重を伝達する領域が得られる。なお、ここでは支承部121を主要素106の中央に設けた小さなバンプとして図示してあるが、主要素106に他の隆起した特徴部を設けて同じ機能を果たすようにしてもよいことは理解できよう。
【0063】
支承部121はピボットとして役立つことがある。主要素106自体に支承部121を設けることには一定感度の力覚センサを得られる利点がある。支承部121の上にあってこれと接触している表面(タッチ表面103aなど)から力が伝達される際、これに対応する主要素106とその上にある表面(パネル102の下面など)との相対的な位置関係が変化しても荷重伝達の領域は実質的に変化しない。この作用は、支承部121とこれに対応する接触領域の大きさが小さくなると一層顕著になる。図1Bに示す実施形態から明らかなように、支承部121を囲いに入れる必要がない点に注意されたい。
【0064】
ここで、図1A〜図1Bに示す実施形態に適した他の細部について検討してもよい。フレーム104aには、耐食性を得るためにめっきまたはコーティングを施した軟鋼を用いることができる。このフレームは、周知のさまざまな手法から適当なものを用いてプレス加工、折り曲げまたは延伸した0.020インチのシートから作製できるものである。フレーム104aは幅約1/8インチのフランジを含むものであってもよい。パネル102は透明なプラスチック製またはガラス製のいずれであってもよい。ガラス製の場合、厚さ約0.050インチとすることができる。予圧ばね109は各々、直径0.029インチの丸鋼ワイヤで、パネル102の対応する側面よりも0.080インチ長くすることができる。組み立て後に正確な直線状になるようにすべく、ばね両端のゼロ値からパネル102への取付場所であるばねの中心に向かって線形的に増加する無荷重時曲率をばね109の各々に持たせるようにしてもよい。
【0065】
横方向難動化手段108は、たとえば取り付けたい2ヶ所の裏面にアクリル接着剤がある厚さ0.001〜0.002インチのポリエステルフィルムまたはポリイミドフィルムを含むものであってもよい。点線より外側にある108の外側部分(その部分が下向きに折れてフレーム104aの鉛直フランジに重なる)に沿って第1のそのような接着部分118がある。第2の接着部分119は108の内側の縁に沿った幅約1/16インチの帯である。この部分は、パネル102の縁から若干内側でタッチ表面103aに貼り付けられる。点線に沿って曲げる際の横方向難動化手段108の応力が軽減されるため、単純な熱成形で横方向難動化手段108に適切な最終輪郭を持たせるようにすればよい。これは組み立ての前に行ってもよいし後で行ってもよい。横方向難動化手段108の出隅にある余分な材料については、対角線に沿って折り曲げてフレーム104aの鉛直フランジの側面にくるようにすればよい。横方向難動化手段108の自由に曲がる領域120として適した幅は、この手段自体の剛性、パネル102の剛性、必要な精度に左右される。たとえば、この幅を0.060から0.120インチの範囲にすることができる。図1Aに示す横方向難動化手段108の特定の実施形態は単に例示目的であげたものであり、本発明を限定するものではない点を理解されたい。それどころか、横方向難動化手段108は、タッチ力に応じたパネル102の横方向の運動を制限する単数または複数のどのような構造体を含むものであってもよい。
【0066】
動いているディスプレイまたは揺れているディスプレイでタッチ位置を正確に判定しなければならない環境では、加速時計115a〜bを使用してもよい。加速時計115a〜bは、厚さ1ミル、幅0.120インチ、長さ0.250インチの矩形をしたステンレスまたはばね鋼のシムストックにめっきを施してはんだ付け性が得られるようにしたものである。図示の実施形態では加速時計115をランド116にはんだ付けするため、容量性ギャップが約2ミルの単純なカンチレバーとしてランド117が続いている。この加速時計はいくつ使用してもよい。たとえば、図1Aに示すように2つの加速時計115を両側に対称に配置して並列接続する。このようにすれば、得られるZ軸加速の単一チャネルを容量的に測定し、その結果を使ってロバーツ(Roberts)の5,563,632に教示されるように力覚センサチャネルを補正することができる。あるいは、別の検知チャネルをドライブする3つまたは4つの加速時計を利用し、たとえばX方向およびY方向の回転加速度ならびに一般にはこれよりも大きいZ変位の加速度をエンコードすることもできよう。しかしながら、要求される補正の大きさは一般にそれほどでもないため、実施形態によってはこのような改良が必要ないこともある。ひとつの加速時計で十分な場合、これを付属のアプリケーション回路基板上などモジュール101の外に配置してもよい。この場合、タッチ面と平行にしてタッチ表面の重心下でほぼ中央に実装すればよい。力覚センサの主要素の場合と同様に、加速度計要素についても矩形以外の他の形状でさまざまに構成することができる。これらの要素は、力覚センサに適用できるものと同じ手法の多くを用いて製造し、組み立てられるものである。
【0067】
図1Aに示す実施形態ではパネル102が力覚センサまたは予圧ばね109を介して固定されているわけではないため、基本となる幾何学的形状を維持するための横からの拘束と横方向の動的な剛性を画定する横方向難動化の両方の意味で横方向難動化・拘束手段108を利用する。一方、パネル102がその下のセンサに対して若干すべる可能性こそあるが、横方向易動化手段107を用いてもよい点に注意されたい。妥当と思われる接線力が原因で通常のタッチ時にこうしたすべりが生じてしまうのを防ぐために、タッチ力自体だけでなく予荷重力によっても十分な摩擦を得るようにするとよい。したがって、接線方向のタッチ力がとる経路を左右するのは、微分方向(differential sense)のみで、すべりの原因にならない小さな力に対する横方向難動化手段108の横方向剛性とセンサアセンブリの横方向剛性との比である。
【0068】
図1A〜図1Bでは横方向難動化手段108を単一の材料片として示してあるが、これは単なる一例にすぎず、本発明の制限をなすものではない。たとえば横方向難動化手段108を4つのテープ断片で構成してもよいし、さまざまな方法のうち適当なものを使って四隅の部分に突出または重畳させてもよい。あるいは、横方向難動化手段108は、たとえばタッチ表面103aの内側の部分全体に光学的に透明な接着剤で貼り付けた1枚の透明フィルムシートであってもよい。横方向易動化手段107は、天然ゴムなどの強靱であるが軟質のエラストマーの薄層を含むものであってもよい。しかしながら、これよりも単純なソフトアクリル接着剤を選んだとしても、支承部の部分で多少薄くはなるがフォイル厚わずか0.0015インチで十分に強靱かつ従順であることが明らかになった。特にプラスチック製の場合に、パネル102の縁に細部装飾を施すことができる。たとえば、フレーム104aからフックを内側に曲げて予圧ばねを中央に保持した状態で、曲がった予圧ばねの両端をパネル102の四隅付近の表面と平行な穴に保持するようにしてもよい。
【0069】
図2は、一般的なアプリケーションデバイス201に使用できるようなタッチオーバーレイモジュール101を示している。アプリケーションエンクロージャ202は、位置揃え特徴部204のあるベゼル203を含む。位置揃え特徴部204は、たとえば一定間隔で連続的に設けられた独立の突起を含むものであってもよいし、一定間隔で設けられた難動化用リブの両端を含むものであってもよい。エンクロージャ202には、タッチオーバーレイモジュール101だけでなくLCDディスプレイモジュール205とアプリケーション電子部品206も収容されている。LCD205および電子部品206については、図面を簡単にするためにここで示したような支柱で保持・位置決めしてもよいし、エンクロージャ202に成形した細部装飾と係合させて保持・位置決めしてもよい。タッチモジュール101を、特徴部204とLCD205によって得られる硬い支持体とともに、ベゼル203の圧力によってLCDモジュール205のディスプレイ表面に対して保持し、心合わせし、揃えることができる。このように保持すると、エンクロージャ202を開けたときに、タッチモジュール101およびおそらくは他の内部構成要素を自由に取り外すことができる。あるいは、接合剤またはアクリル系の転写用接着剤などの手段をフレーム104aとLCD205の表面との間に塗布してタッチモジュール101をLCDモジュール205に永久的または半永久的に固定してもよい。この例では特徴部204を省略してもよいし、あるいはエンクロージャ202の側面を若干曲げることで、この機構を利用してベゼル203の目に見える開口部をさらに心合わせしてもよい。
【0070】
フレーム104aの水平フランジは、裸のLCDガラス部分、このガラスを覆う偏光子部分、あるいは一般にLCDモジュール205の縁を包み込む一部が金属製のエンクロージャ部分のいずれかと係合することで、LCDモジュール205を支えることができる。フレーム104aと対向する最も高い表面次第で支持源が決まる。フレーム104aの幅方向に水平フランジ全体を係合させて十分な支持状態にする必要はなく、タッチモジュール101およびフレーム104aについてはタッチオーバーレイモジュール101の外周全体に沿って、あるいはほぼ全体に沿って係合がなされるような大きさにしておけばよい。フレーム104aを支持する際に小さなギャップが形成されることは許容範囲であるが、支持時に104aの長さに沿って大きなギャップができるのは避けると好ましい(必須ではない)。
【0071】
ここで、タッチモジュール101をLCDモジュール205の表面に適用するとギャップ207が形成されることに注意されたい。通常のタッチ操作でパネル102が縦に変位してもパネル102がLCD205に接触して力が伝達されることがないようにタッチモジュール101を正しく動作させる空間(ギャップ207で表される)が必要になる場合がある。LCDモジュールの表面に圧力を加えるとLCD内の画像形成流体が動いて不快な視覚効果を生じるおそれがあるため、ギャップ207が設けられる場合もある。最後に、LCD表面が日常的に圧迫されたり強く圧迫されたりすると「ブルージング」と呼ばれる損傷を生じることがある。このようなブルージングを回避するには、ギャップ207の大きさを上述した事項を満たすためのギャップよりも大きくしなければならないことがある。
【0072】
しかしながら、タッチモジュール101の構成によって明細書の他の部分で暗に示したようなギャップ207の大きさが必要以上に大きな場合は、図2に示す実施形態の単純なバリエーションを使ってギャップ207を小さくすればよい。特に、パネル102の縁に沿ってその背面に突出部または段を設けて力覚センサを通常の高さに係合し、フレーム104aからのクリアランスを得る一方、モジュール205の表示エリアにかかるパネル102の背面を下げることで、ギャップ207を狭くしてもよい。タッチ表面103aについてはもとの平面に残すことができるため、パネル102はそのエリアの大部分で厚くなる。あるいは、タッチ表面103aを若干下げることでモジュール101の全体の高さを減らしてもよい。これは、パネル102の強度と剛性が主にそのエリアの中央部分に関係することから可能になるものである。
【0073】
本発明の第2の実施形態では、オーバーレイパネル(図1Aに示すオーバーレイパネル102など)ではなくLCDの表面がタッチ表面として機能する力覚型タッチ位置判定装置が得られる。たとえば、図1A〜図1Bに示す触圧式の透明オーバーレイモジュール101においてオーバーレイパネル102の代わりにLCDアセンブリの実際のディスプレイパネルを用いることができる。このようにすると、ディスプレイパネルとおそらくはLCDアセンブリの他の内部構成要素とを、横方向難動化手段108に併せて主要素106で支持することができる。図1Aに示す透明オーバーレイモジュール101の場合よりもこのような統合型タッチLCDの方が、主要素106を利用した力覚センサをタッチ表面から相当離れる方向に変位させることができる。しかしながら、横方向易動化手段107と横方向難動化手段108とを併用して接線力誤差が生じるのを防ぐようにしてもよい。
【0074】
透明オーバーレイモジュール101と比較して、上述したタッチLCDの実施形態は、光学系が改善され、全体の厚さが薄くなり、視差が少なくなることから利益が得られる場合がある。光学系が改善されるのは主に、防眩処理を必要とする可能性のある3つの固体/空気境界のうちの2つがなくなることによるものである。厚さが薄くなるのは、ギャップ207をなくし、パネル102をLCDディスプレイの一番上のガラスと一緒にして、それまでよりも総厚の薄い単一のガラス層を形成したことによるものであろう。こうして厚さを小さくするとタッチ表面がLCDの画像形成層の近くにくるため、さらにタッチ視差が少なくなる。
【0075】
上述したように、多くのLCDはタッチを直接用いるのには適していないが、適しているものもある。また、上述した本発明の第2の実施形態との併用でタッチを直接用いることができるように他の部分の設計を変更してもよい。このような変更としては、たとえばLCDの前面ガラスを若干厚くすることなどがあげられる。
【0076】
図3を参照すると、タッチが可能な本発明の第2の実施形態による内蔵型LCDモジュール305が示されている。タッチLCD305とタッチモジュール101との違いは図3の断面図から最もよく分かる。同図には、一般的な内蔵型の(containing)アプリケーションデバイス301も示されている。
【0077】
タッチLCD305は、フレーム104bと、LCD電子部品基板304と、光拡散板303と、LCDディスプレイパネル302と、主要素106と、横方向易動化手段107と、横方向難動化手段108とを含む。さらに、ばね109と機能が類似した予圧ばねもあるが、断面図の中には示されていない。フレーム104bにははっきりと目に見える開口が必要ないため、これを遮蔽し、難動化し、保護する、あるいは従来のLCDモジュールフレームの機能のうちのいくつかを含む他の方法で、タッチLCD305の後ろ側を閉じるようにしてもよい。ここでのフレーム104bは、依然として薄い材料で作られてはいるが、フレーム104aよりも断面にしたときの高さが実質的にあるため、モジュール101のフレーム104aのように連続的あるいはほぼ連続的に外周に沿って後ろから支持するものではない。LCD電子部品基板304が相互接続部の役割も果たすため、相互接続部105を別に設けてはいない。基板304は、各主要素106のすぐ近くでフレーム104bに対してしっかりと支持される。しかしながら、基板304の厚さによっては、主要素106の下にある基板304を難動化できるほどボンディングしなくても安定して支持できることがある。このセンサの実施形態では端部拘束材が基本的にクランプ留めされた端部拘束材である全体として十分な剛性を最終的に主要素106の下に達成できなければならない。特に、力覚センサの挙動が予測不能にならないように、端部拘束材の残留弾性は十分に小さいおよび/または再現可能であるものとする。
【0078】
図3に示すバリエーションでは、位置決めと力の伝達の目的で、拡散板303とディスプレイパネル302とが連動するかまたは一緒に移動するように取り付けられる。これらは、モジュール101のパネル102と同じようにして、主要素106の支承部121と結合している横方向易動化手段107ならびに横方向難動化手段108によって支持される。
【0079】
拡散板303については、力覚センサとの接触を確保するために浅いボスが下方向に延在して示されている点に注意されたい。これは、基板304に実装される構成要素のうち最も高さのあるものよりも力覚型アセンブリの方が一般に低いためである。他のバリエーションでは、拡散板303を基板304に載せてディスプレイパネル302と無関係に移動できるようにしてもよい。この場合、パネル302に印加される垂直力は、柱、ボスあるいはその間に延在するタブを介して力覚センサに伝達される。上述したようなやわらかい材料の薄い層を挟まずに横方向易動化手段107と同じ機能を果たすために、上記のほぼ柱状の構造体に前後左右の十分な可撓性を持たせるようにしてもよい。このような柱状の構造体については、拡散板303を含む同一構成要素の一部として成形し、薄い成形接続によってこれに緩やかに接続してもよい。
【0080】
ディスプレイパネル302をフレックスケーブルまたは十分に従順なエラストマーコネクタのいずれかで電子部品304に接続してもよい。ねじを用いるときのように接続部がしっかりと連結されている場合、カンチレバータブを304のPC基板の内または内部に走らせて十分な垂直方向のコンプライアンスをもって接続をしてもよい。
【0081】
オーバーレイプレートであるかディスプレイの構成要素であるかを問わず、本発明のさまざまな実施形態では力覚型アセンブリとこれが支持する浮揚構造体とを永久接続することはしない。これによってアセンブリが単純化して精度と寸法安定性の要件が緩和され、力覚センサを望ましくない回転感度から保護できる単純な手段が得られる。本発明のこのような実施形態では、一定の垂直予荷重力を発生させて、通常の動作条件では常に浮揚した構成要素が力覚センサに対してしっかりと載った状態に維持してもよい。
【0082】
本発明の一実施形態では、予荷重印加手段は、十分な総予荷重力を印加でき、ばね定数が十分に低く、タッチの平面から著しく排除される不要な横方向難動化を伴わず、センサに多かれ少なかれ均等な予荷重をかけられるだけの対称性で浮揚した構成要素に連結される。
【0083】
さまざまな実施形態では、以下のものを含むがこれに限定されるものではない要因によって最小限の十分な予荷重力を発生できる。タッチ装置がどのような向きでも動作することが望ましい場合、総予荷重力が浮揚したオーバーレイプレートまたはディスプレイ構成要素の重量を超える場合がある。固定設置された大型ディスプレイではこれが主な懸案事項となる場合がある。他の事例では、振動および/またはエンクロージャのねじれに対して特に高い抵抗力が望まれる場合、総予荷重力を他の値にしてもよい。たとえば自動車における用途では数g程度の振動で騒音が生じるのを防ぐ必要性から、総予荷重力が浮揚重量の少なくとも数倍になることがある。また、用途を問わず、アプリケーションエンクロージャを起伏のある表面に載せる場合に起こり得るような非相称な状態で荷重が加わる可能性がある。これがフレーム104aまで至るねじれにつながり、フレーム104aの四隅のある平面が同一ではなくなることもあり得る。
【0084】
一方、適切な予荷重力を加えるとタッチモジュール101のねじれの問題はなくなる。これは、プレート102(できるだけ薄く作られるのが普通である)が比較的可撓性で、その下にあるLCDが剛性であることによるものである。予荷重力および/または周囲の構造体が大きくなればなるほど、タッチLCD305のねじれに対する耐性を高めることができる。
【0085】
一実施形態では、触圧によって生じる垂直力の変化を基本的にすべてセンサアセンブリに伝達できるように、予荷重力は通常のタッチ変位の関数として極めてわずかに変化する。荷重のかかっていない状態と比べて使用時に長い距離を逸らされる弾性手段によって予荷重力を印加することができる。ここでの「長い距離」とは、予荷重力および垂直方向のタッチ力の両方が共有する共通の経路が予荷重力によって逸れる距離との比較で考慮される。一実施形態では、組み立て後の位置に配置するのに必要な約1インチずらすことで両端を曲げてある場合、モジュール101の予圧ばね109の各々が合計約1ポンドの力を印加する。たとえば、ばね109を接合剤110で取り付ける位置付近でのタッチは予荷重力と最大の共通経路を共有する。逆に、予圧ばね109に最大限の曲げを生成する傾向にある。1ポンドのタッチ力では接合剤110の位置で生成される逸れは数千分の1インチ以下であり、その大きな嵩が主要素106ではなくパネル102そのものに発生する。予荷重力はおおむね予圧ばねの逸れの一次関数であるため、垂直方向のタッチ力の1パーセントよりも十分に少ない力がばね109によって逸らされ、よって力覚センサには「見えない」ことが分かる。ばね109の両端がタッチの平面に非常に接近して穴112の内面に対して上方へ押圧されるため、ばね109がそれらの長さと平行な変位に対する有意な付加的側面剛性を提供する場合があることは重要ではない。しかしながら、一方の端または両端を有意にタッチの平面から外して保持した予圧ばね109の他の実施形態に付随的な横方向易動化手段をしてもよい。
【0086】
あるいは、他の実施形態では、予圧ばねをオーバーレイまたは他のタッチ表面構造体の4つの縁すべてに適用し、両端を適宜取り付けることで横方向難動化手段または横方向拘束手段のいずれかとして役立つようにすることができる。さらに、このようなばねの全体または一部がタッチ表面の下に位置するようにしてもよい。適切な浅いS字形でタッチ表面構造体に固定された中心よりも多少下に取り付けられた支持両端では、このようなばねがさらに、発明の名称「Tangential Force Control in a Touch Location Device(タッチ位置判定装置における接線力制御)」の同時係属中の出願に記載されているように、曲がった剛性構造体に従った横方向難動化手段を含むものであってもよい。
【0087】
タッチLCD305にはタッチモジュール101と同じ設計で予荷重を加えることができる。しかしながら、ディスプレイパネル302の裏側を自由に利用できるため、予荷重印加手段を他の位置にできるだけの条件は揃っている。たとえば、ひとつのばねをその中央付近でLCDパネル302の裏に取り付けることができる。「Z」形に組み立てられるばねワイヤであれば、その両端をフレームの側面に、中央をLCDパネル302の裏に取り付けることができる。ほとんど閉じた「C」形は、その両端をフレームの裏と浮揚したアセンブリの対向した中央に接続できる。当業者であれば他の多くのバリエーションが明らかであろう。なお、ここでは予圧ばねの取り付け部をタッチの平面からうまく外すことができる点に注意されたい。したがって、ばねの形状によって四方八方に比較的やわらかなたわみを可能にできることもあり、この場合は後から側面を可撓化しなくてもよい。
【0088】
予荷重については小さめの弾性デバイスを多数用いて達成してもよい点に注意されたい。たとえば、各センサに隣接した点でこのような弾性デバイスを浮揚した構成要素に取り付けてもよい。一実施形態では、センサアセンブリの垂直方向の変形が支持体から離れた点でオーバーレイまたはLCDパネル302に発生する変形よりも小さい。したがって、センサに極めて接近して配置されたばねでは荷重のない変位がさらに小さくなり、組み立て時のエネルギ貯蔵が小さく、実質的に大きさも小さいが、それでも些細なタッチ力を転換できることがある。センサの方がタッチ表面よりも難動的であるここで述べたような状況では、1つのセンサ付近の予圧ばねは他のものに荷重を加えるのにはほとんど役立たない。したがって、1つのセンサあたり1つの予圧ばねを使用すると有利な場合がある。
【0089】
一般に、タッチモジュール101などのタッチモジュールまたはディスプレイモジュール305などのディスプレイモジュールにはアプリケーションベゼル203などのアプリケーションベゼルによる力も加わる。これらの力には、組み立てとシール部の保守に関連した静止力ならびに取り扱いによる可変の力が含まれるであろう。力を利用したタッチシステムについては、こうした力によって操作が妨害されないように設計しなければならない。本発明のさまざまな実施形態では、フレーム104aおよび104bなどの構成要素がこれらの力を受けて伝達する。たとえば、フレーム104aに隆起したリップすなわちタッチ表面103の高さよりも若干高い垂直のフランジを設けることができる。これによって、オーバーレイパネル102(または同様に図3に示す浮揚したLCDパネル302)に触れる危険を伴うことなく、裏面が平坦かつ平行であってもよい単純な設計のアプリケーションベゼルを使用しやすくなる。応用時、タッチモジュール101に加わるベゼル力がその下にある表面にじかに伝達される。この表面は、極めて剛性の高いLCDモジュールであってもよい。したがって、下にある表面の剛性を「借りる」ことによって、フレーム104aは著しい変形に耐える。最も重要な懸案事項であるベゼル力は垂直方向が主な成分である。したがって、フレーム104bでは断面にしたときの高さがより大きいため、薄い材料を使っているのにもかかわらずタッチLCD305(図3)でベゼル力にうまく耐えることができる。
【0090】
フレーム104aおよび104bの鉛直脚が薄いことで、モジュール全体の寸法との兼ね合いでアクティブなタッチエリアは最大限になる。たとえば、タッチLCD305では、フレーム104bの鉛直脚の薄さと力覚センサの後方での配置とを組み合わせると、タッチ操作に対応していない同じ画像サイズのLCDと比べてタッチLCD305の横方向の寸法をほとんど大きくせずにすむ。フレーム104bが通常であれば存在する部分的な金属エンクロージャの代わりになるため、幅については小さなクリアランスギャップを導入して増えた分に材料の厚みの違いを加えた分だけ大きくなるにすぎない。また、タッチLCD305を用いると、通常であればタッチ入力に付随する増厚の問題がほとんどまたは完全になくなるため、タッチLCD305は携帯型または他のスペースに制約がある用途で特に利点がある。
【0091】
したがって、他の機能に加えて、フレーム104aおよび104bの鉛直脚にはアプリケーションベゼル支持部材を含むものが見られる。
【0092】
本発明の他のバリエーションでは、力覚式の構造体をしっかりと覆い、アプリケーションベゼル力を後ろの支持体に伝達する別のアプリケーションベゼル支持部材を設けることができる。たとえば、1つのバリエーションでは連続的なリブまたはフランジ部材をアプリケーションベゼルに成形することができる。このフランジ部材は、ベゼル開口の目に見えるエッジからわずかに内側に入った線に沿ってアプリケーションベゼルの横方向のボディから出て、下にあるLCDディスプレイまたは他の剛性の支持面に沿った下側のエッジに沿って配置される、アプリケーションベゼルの裏面から垂直に下方向に延在することができる。フランジ部材の高さは、アプリケーションベゼルと力覚式の構造体の内側に突出している突出部間に必要なクリアランスが得られるような高さである。フランジ部材は完全に連続したものであってもよいが、下から必要な剛性を「借りる」ことができる程度の近さで間隔をあけて設けたセグメントの配列またはボスの行で分断される形であってもよい。
【0093】
もうひとつのバリエーションでは、別のアプリケーションベゼル支持部材が、LCDまたは他のディスプレイアセンブリと連結されるかその一部であるが、フレーム104aの鉛直脚またはその等価物とは区別される、これを包み込んでしっかりと覆う金属プレス加工の鉛直脚を含むものであってもよい。さらに他のバリエーションでは、フレーム104を「U」溝の形にし、相互接続部および力覚センサをこの溝のすぐ内側にあるディスプレイ表面にじかに取り付けるようにしてもよい。このようにすると、内側にある鉛直脚が横方向の難動化・拘束手段、シール、予荷重印加手段を支持し、一方、外側にある鉛直脚がアプリケーションベゼル支持部材を含む。
【0094】
本発明のさらに他のバリエーションでは、力覚型ディスプレイ構造体全体またはそれ以上をしっかりと覆うために別のアプリケーションベゼル支持部材を横方向に薄いまま垂直方向に延長することで、断面でみたときの高さから、垂直方向のベゼル力からのたわみに対する剛性を高めてもよい。このようにすることで、この部材が局所的な取り付け部からその後ろにある構造体まで、あるいは支持体の連続的な固い表面をなさない他の構造体から、そのような力の支持を受けることができる。
【0095】
本発明のさまざまな実施形態では、本発明のアプリケーションベゼル支持部材が力覚式の構造体をしっかりと覆うベゼルサポートの通り道を含むため、アプリケーションエンクロージャの外縁から片持ち支持する必要はなく、力覚式の構造体に対する外乱が最小限になる。よって、全面的なリキッドシールおよび/またはダストシールを形成する新たな機会も得られる場合がある。
【0096】
フレーム104aの鉛直脚のリップは、アプリケーションベゼル203がダストシールおよび/またはリキッドシールを達成できるラインを提供し、かつ、フレーム104aからタッチ表面103aまで可撓性のリキッドシールおよびダストシールを維持するのに都合がよい取り付け点を提供する。シーリング機能を内側の可撓性封止材と外側のアプリケーションシールとに分けることで、本発明のさまざまな実施形態においてアプリケーションアセンブリが単純化される。また、鉛直フレーム脚は、タッチの平面に近い横方向難動化手段(横方向難動化手段108など)に対する取り付け点を提供する。図1A〜図1B、図2および図3に示す特定の実施形態では、横方向難動化手段、横方向支持手段、シーリング手段が同じ物理要素内で実現されているが、必ずしもそうでなくてもよい。たとえば、用途によっては、より薄いシールフィルムを外周全体にまんべんなく広げる一方で、たわみがそれほど垂直ではないセンサの近辺に横方向難動化手段および/または横方向拘束手段を限定する方が都合のよい場合がある。
【0097】
本発明のさまざまな実施形態は、接線力によるタッチ位置誤差の発生を有利な状態で低減する。たとえば、図4を参照すると、タッチ表面103(図2に示すタッチ表面103aまたは図3に示すタッチ表面103bなどであってもよい)は、たとえばオーバーレイ(図1Aに示すオーバーレイパネル102など)またはディスプレイユニット(図3に示すLCDパネル302など)であればよい浮揚した構造体401の上に配置される。接線成分403と垂直成分404とを含むタッチ力が指402によって印加される。構造体401は、横方向易動化手段406を介して横方向難動化手段405と力覚センサ407とに支持される。すべての力を受けるのは周囲にある構造体408である。指402で印加したタッチ力の接線成分403によって反作用409が生じる。また、指402で印加したタッチ力の垂直成分404によって反作用410aおよび410bが生じる。横方向難動化手段405の構成と位置がゆえに、成分403と反作用409との組み合わせによって正味モーメントが生じることはない。このような外からのモーメントがない状態で垂直成分404に対する反作用が410aと410bとに分かれることで、当業者間で周知の力とモーメントの式に基づいてタッチ位置が正確に特定される。
【0098】
横方向難動化手段405、力覚センサ407、横方向易動化手段406およびこれらを囲む構造体408を、図4では一般化して示してあるが、これらの要素を、たとえば図1A、図2および図3に示すようにして実現してもよいことは理解されたい。たとえば、横方向難動化手段405は横方向難動化手段108であってもよく、力覚センサ407は図1Aに示す力覚センサであってもよく、横方向易動化手段406は横方向易動化手段107であってもよく、周囲を囲む構造体408は、エンクロージャ202および/またはフレーム104aまたは104bであってもよい。横方向易動化手段107は、上記にて示したようなものではなくセンサ407の下に設けて所望の機能を達成するようにしたものであってもよい点に注意されたい。さらに、構造体401、センサ407および支持構造体408を通る力の経路の横方向剛性が、横方向難動化手段405を通る力経路の横方向剛性よりも十分に低い場合、横方向易動化手段407を省略してもよい。
【0099】
横方向難動化手段405の名称は、ある意味、力を利用した従来のタッチ装置では空隙が存在するであろう場合に設けたことから付したものである。横方向易動化手段406の名称は、ある意味、力を利用した従来のタッチ装置では一般に固定のカップリングがあるところに挿入されることから付したものである。しかしながら、どちらの場合も、直角の他方向ではなく一方向に印加される力に対してこれよりもかなり難動的なカップリングが望ましい場合がある点に注意されたい。硬い平坦な表面間に挟まれるエラストマーの高アスペクト層での場合のように、たとえば高いアスペクト比の柱、梁、板および膜がこの特性を持っている。もちろん古典的支承部でもよいが、ここでは小さな力のレベルで粘着力(stiction)を呈する場合があるラビング面(rubbing surface)を使用しない方がよいし、その方が単純である。
【0100】
図4には直接は示していない他のいくつかの態様に注意されたい。図4の平面の上下にある縁に沿って横方向難動化手段405を設けてもよい。本発明のさまざまな実施形態では、主に横方向難動化手段405のこれらの他の部分における剪断が原因で反力409が発生する。
【0101】
図5A、図5B、図5Cは、横方向難動化手段405の一実施形態を示す。一般化された浮揚構造体401aは、オーバーレイ(図1Aに示すオーバーレイパネル102など)またはディスプレイユニット(図3に示すLCDパネル302など)を表わすものであってもよく、このバリエーションでは一般化された力覚センサ407からエラストマーシートとして示される横方向易動化手段501を介して垂直の支持を受ける。横方向難動化手段502は、自由に屈曲する領域がタッチの平面にできるだけ近くにくることを意図したシート材料である。横方向難動化手段502については、401aの外周全体に沿って配置してもよいし、センサ実装部の近くなどの特定の領域に限定してもよい。接線力には独立した2つの成分がある。一方は図5A〜図5Cの左/右の軸に沿った成分であり、横方向難動化手段502の断面図で見える部分に部分にねじれまたは圧縮を加えることが多く、もう一方は図5A〜図5Cの面に垂直で、横方向難動化手段502の断面図で見える部分に剪断が加わるおそれがある。横方向難動化手段502を基本的に平坦に維持すると、横方向難動化手段502全体が両方の成分に対して有効に抵抗する。横方向難動化手段502の材料となり得るほとんどの素材については、縦弾性係数と横弾性係数の比率が、横方向難動化手段502の剪断力がかかっている部分よりもねじれまたは圧縮力のかかっている同じ長さから約3から4倍大きな難動化が得られるようなものになる。
【0102】
図5Bを参照すると、垂直力503は、横方向難動化手段502の屈曲する部分が傾いて伸びるような形でタッチ表面103を距離506だけ逸らすことができる。同断面図に示されるように、この距離506は、センサによって支えられた場所と場所との中間点で特に大きくなる場合がある。横方向難動化手段502の張力は距離506の二乗として大きくなる。横方向難動化手段502が傾くため、この張力には鉛直成分504があるが、この成分は印加される力503と釣り合う反作用の一部になる。このため、断面図には示されていないセンサを通る反作用成分505が想定値よりも小さくなり、若干の誤差が発生する。
【0103】
図5Cは、垂直荷重の加わっていない状態で横方向難動化手段502の屈曲する部分を傾けた状態を示している。距離510は、たとえば、フレーム104の意図的に高くしたリップまたは構成要素とアセンブリの公差の影響のいずれかを表わす場合がある。接線力507が加わることで横方向難動化手段502が圧縮される。この圧縮力は傾いているため、接線力507と釣り合う接線成分だけでなく、反作用509と釣り合う垂直成分が含まれる。反対側の縁でも張力に同じような状態が発生する。誤差力509と、縁に沿ったセンサに作用する、誤差力と大きさは等しいが向きが逆の力とを合わせると、接線力507に対する反作用で生成される本質的なモーメントになる。この「ジャミング」作用は図5A〜図5Cに示す構成のもうひとつの特性である。
【0104】
図6は、適度な輪郭を持つ部分であればどこにでも設けられる別の横方向難動化手段601を示している。横方向難動化手段601は鉛直方向(すなわちタッチ表面103に対して実質的に直角をなす方向)に従順なため、このような輪郭にすることで横方向難動化手段601に張力を加えずに表面103を逸らすことができる。これによって、特に縁寄りの部分でセンサとセンサとの間がタッチされたときに正確に特定できるタッチ力の範囲が改善される。また、横方向難動化手段601をこのような輪郭にすることで、張力および圧縮力が加わった際の横方向の難動化作用が大幅に小さくなる。しかしながら、これでもまだ剪断力が加わった際に横方向難動化手段601の側面で十分な横方向剛性を得ることができるので、横方向難動化手段の張力および/または圧縮によって選択的に影響がおよぶ(本願明細書では「ジャミング作用」と呼ぶ)不完全さがゆえの誤差を大幅に小さくできる点で有利である。
【0105】
横方向難動化手段601および本願明細書に記載の他のものの構造を、横方向拘束手段として使用してもよい。このような使用では、上記のような輪郭部分を作ることで、垂直方向剛性に対する横方向剛性の比率を全体にわたって高い状態に維持しつつ、垂直方向剛性が小さい垂直方向の範囲を増加させる意味で同様の利点が得られる。
【0106】
浮揚した構造体401bは勾配のある縁602を設けた状態で示されている。このようにすることで、力覚センサと横方向難動化手段601とが境界部分の幅の狭い同じ空間を共有できるようになると同時に、横方向難動化手段の屈曲する部分にクリアランスが保たれる。アプリケーションベゼル203は、ベゼル203と横方向難動化手段601および表面103の両方との間にクリアランスを保証するための付加的な特徴部604を設けた状態で示されている。ベゼル203はそれらを化粧的に隠し、かつ横方向難動化手段601を破損から保護するために、境界構造の上に完全にかぶさる形で示されている。
【0107】
横方向難動化手段601の輪郭に関して注目されることのある点がもうひとつある。剪断力が加わった際の横方向難動化手段601の回転弾性軸は点線603の高さに位置する。輪郭がほぼ円形であればタッチの平面から点線603までのオフセットが横方向難動化手段601自体の最大オフセットの約2倍になる。一方、横方向難動化手段601の輪郭が浅い「V」形であれば点線603はその先端と同じ高さに位置することになろう。精度の平面が点線603の高さに位置するので、接線力の拒絶は完全なものではないが、それでもなお相当なものである。
【0108】
図7A〜図7Cは、たとえば図1A〜図1B、図2、図3に示す第1および第2の実施形態に適用できる、横方向難動化手段108の別のバリエーション108a〜cを示している。これらのバリエーションでは、フレーム104が、タッチ表面103よりも0.020インチ上にできる意図的に高くした部分すなわちリップと一緒に示されている。横方向難動化手段108aはシールの役割も果たし、かなり急な「くの字形」の輪郭部分701aが設けられている。108aの屈曲する領域の大半はオーバーレイ102によって援護される。この部分では破損に対して極めて強くなるという利点が得られ、必ずしもアプリケーションベゼル203aによって覆っておく必要はない。なお、他の実施形態では、横方向難動化手段108aがフレーム104aとタッチ表面103との間のシールにならない場合もあることを理解されたい。
【0109】
図7Aでは、横方向難動化手段108aを表面103に取り付けてある点702の近くに輪郭部分701aを配置する。ベゼル203aは幅が最小限のものである。横方向難動化手段108aは、境界の目にみえる細部装飾にふさわしい不透明色のものであって構わない。ベゼル203aの下には汚れがたまる可能性のある空洞部分がほとんど露出していないか全く露出していないため、この構成は汚れた環境に特にふさわしいものである点に注意されたい。図7Bでは、フレーム104のリップ寄りに輪郭701bを配置する。ベゼル203bは境界の構造を隠す形で示されている。図7Aおよび図7Bの横方向難動化手段108aおよび108bはそれぞれ、たとえば4つの別々のテープまたは単一のダイカット片のいずれの形であってもよい。
【0110】
図7A〜図7Bに示すくの字形の横方向難動化手段108a〜bについては、剪断に対する反作用が加わった際の回転弾性軸603が、タッチ表面103の上にある横方向難動化手段の屈曲する部分の平均の高さとほぼ同じところに位置する。このようにして得られる精度の平面は、多くの目的でタッチ面に十分に近付けることができる。しかしながら、ジャミング作用が残ると精度の平面がタッチ表面よりも下に押し下げられるおそれがあるのに対し、ここでは軸603がその上にある点に注意されたい。したがって、輪郭部分701の位置および/またはリップの高さを調節することで、2つの相反する作用を調節して相殺することができる。これは、横方向難動化手段そのものよりもタッチの平面にはるかに近くに限定された接線方向の反力を発生させる横方向難動化手段の1つの例となる。
【0111】
図7Cでは、横方向難動化手段108cが、タッチ表面103全体にかぶさる透明なフィルムを含む。横方向難動化手段108cの取り付け点702の内側にある部分が光学接着剤で固定される。図示のようにベゼル203aが最小であるか、そうでなければ浮揚構造体401が透明な場合は、(センサと他の縁構造をユーザの目から隠すために)浮揚構造体401の上面または下面を縁に沿って不透明な材料でコーティングすると見た目の点で都合がよいことがある。浮揚構造体401がガラス製のオーバーレイまたは分割可能なディスプレイである場合、破損時に都合のよい安全面での効果が横方向難動化手段108cによって得られる。表面103の光学品質がちょうど取り付け点702のところまで一定であるため、境界幅を増やさずにこの点をさらに内側に配置することができる。境界幅全体を108cの屈曲する部分に利用できるため、垂直方向剛性を余分に持たせることなく横方向難動化手段108cを厚く丈夫にできるという利点が得られる。
【0112】
図8に移ると、成形したプラスチックベゼルインサート801に透明な保護フィルム802が取り付けられている。アプリケーションベゼル203bにはスロット溝804が設けられ、この穴にインサート801のフランジ803が係合する。インサート801とフィルム802とベゼル203bとによってリキッドシール/ダストシールが得られる。フィルム802が特にプラスチック製のオーバーレイまたはLCD偏光フィルムの場合、このフィルムは構造体401の上面を引っ掻きから保護する。401が裸のガラス製オーバーレイの場合、フィルム802があることで破損時に破片から若干保護される。インサート801と保護フィルム802との組み合わせが、ワンタッチで容易に入れ替えできる部品をなす。両側の中央に小さな穴805が設けられ、これらの穴にニードルまたはポインテッドツールを差し込み、てこの原理を利用して内側のインサートをスロット溝804から外すことができる。フランジ803とスロット溝804とは中央の側で最大限に係合するが、交換が容易なように四隅では無視できる係合状態まで弱まる。
【0113】
タッチ圧力が加わるとフィルム802が接触点の下にある401の表面に密着し、その下にあるタッチモジュールで接触点の位置を正確に判定することができる。801でその取り付け部に伝達される垂直力から401への反力が生じることはないため、フィルム802を極めて厚くしてもよい。すなわち、図5Bに示すものと同様の問題は発生しない。横方向の難動化/拘束手段806も設けてはあるが、組み合わせでのシール機能を果たす必要はなく、さまざまなバリエーションでこれを実現することができる。
【0114】
図9A〜図9Bに移ると、本発明の別の実施形態による大きめのセンサが示されている。主要素106bは、幅1/4インチ、厚さ10ミルのばね鋼帯で作られている。これを3/4インチの長さに切断し、図示の形になるようにダイに押し込む。容量性ギャップは5ミルであるが、分かりやすくするために拡大して示してある。主要素106bの自由なスパンは550ミルであり、その中央の300ミル分にはランド114が対向している。実質的に平面状の支持面は、主要素106bよりも若干大きいだけのエポキシガラスのPC基板901上にある。個別の配線105bが相互接続を提供する。PC基板901は、同じく横方向易動化手段を構成するアクリルテープの断片902によってその下にある支持体408に実装される。PC基板901は、横方向易動化手段をその下に配置できるような十分な剛性のものである。この構成には、408を柔軟に支持できるはずの利点があり、その曲率は基板901にほとんど伝達されないため、エンクロージャ力が原因で力の読み取りができなくなることはない。枢支された力支承部121bは稜の形をしており、センサ感度を一定にできる一方で極端な過負荷に対する十分な強度が得られる。荷重が加わっていない状態での容量は約3ピコファラドであり、底に達する力は4〜5ポンドである。
【0115】
使用する材料が変われば他の寸法にしなければならないこともあるが、導電性コーティングを施したプラスチックなどの他の材料で主要素106bを作製してもよい。
【0116】
図10A〜図10Bに移ると、本発明の一実施形態による小さめのセンサが示されている。主要素106は厚さ6ミルのばね鋼から切り出される。この要素は幅が120ミルで長さは230ミルである。あるいは、長さと幅を変えずに厚さ8ミルのリン青銅で主要素106を作製してよい。容量性ギャップは1ミルであり、ランド113をはんだでリフローしつつ一時的なシムでギャップの空間をとって形成される。あるいは、主要素106をランド113から離すように機能する、大きさを制御した粒子をはんだに含むようにしてもよい。
【0117】
主要素106をアルミニウム裏材に押しつける一方で、ばね式のセンタポンチを用いて支承部くぼみ121を作製してもよい。主要素106の自由なスパンは150ミルであり、その中央の86ミルはランド114と対向している。荷重のかかっていない状態での容量は約3ピコファラドである。また、底に達する力は3〜4ポンドである。
【0118】
アセンブリの他の詳細については図1Aに示すセンサについて説明したものと同様である。
【0119】
容量性力覚センサでは、印加される力の変化の関数として容量性リアクタンスが変化する。図9A〜図9Bおよび図10A〜図10Bのセンサについては、小さめの力の場合はこの変化が実質的に線形であり、相対的なギャップの変化が小さい。しかしながら、大きめの力では、容量性領域の中央が密集するのに対して縁の方は広い空間があいたままである。このため、リアクタンスは線形の場合よりも急激に降下する。高い精度で達成できる力の検知範囲を大きくするために、すぐ上で述べた応答特性をセンサ信号の処理時に補正してもよい。あるいは、線形のリアクタンス変化の範囲が本質的にもっと大きい本発明のセンサのさまざまな実施形態を提供してもよい。
【0120】
したがって、本発明の別の新規な態様では、印加される力に応じて1つ以上のキャパシタプレートが屈曲する場合であっても、ギャップの不均一な容量性力覚センサで信号の単純な処理を利用して測定の線形性を改善することができる。
【0121】
たとえば、全体の寸法が図10A〜図10Bのセンサの寸法に近いセンサ1100を図11に示す。しかしながら、ここでの主要素106cには形状を制御したわずかな曲がりが設けられている。この曲がりは、拡大でもしない限りはっきりと図示することができないほど微妙なものであるため、図11ではセンサ1100の縦の寸法をセンサの横の寸法に対して10倍にして示してある。この曲がりは、要素106cの両端を最小限のはんだフィルムでランド113に取り付け、中央では約1.5ミルという最大の容量性ギャップ(点1102とランド114の上面との間)が得られるようなものである。
【0122】
カップリング121cに印加する力には、要素106cを最初にランド114と接触させるのにちょうどよいレベルがある。要素106cがランド114と対向するすべての点でこの接触が同時に起こりやすいような形で、要素106cの正確に中央の点1102から離れる方向に容量性ギャップを小さくすることができる。
【0123】
このような不均一なギャップを設計すると線形性が最適な力覚センサを得やすくなる場合がある。一般的な印加力を「F」と呼び、センサの底に達するのに必要な最小の力を「F_max」と呼ぶ。ギャップの厚さの方がその横方向の寸法よりも薄く、フックの法則が適用されると仮定すると、ギャップの形状に対する前提条件として、ギャップの大きさがどこでもF_max−Fに比例することが必要である。よって、小さな領域それぞれの1/(F_max−F)に比例する配分を合計すると全体の容量になる。この印加力に対して関数依存性の式はそれ自体が位置の関数にはならず、よって全容量を定義する面積積分から外れる因子の関数にはならない。このため、全体としてのセンサ容量は1/(F_max−F)に比例して変化し、特定の周波数における容量性リアクタンスはF_max−Fに比例する。もちろん、これは理想的なばねによって一定間隔で配置された理想的なパラレルプレートキャパシタに想定される挙動である。したがって、ギャップクロージャ(gap closure)の範囲全体についてタッチ前のリアクタンスとタッチ時のリアクタンスとの差を求めることにより、伝達される垂直力の尺度を得ることができる。
【0124】
主要素106cは実質的に矩形であり、厚さが均一でその両端においてランド113を介して相互接続部105または他の支持体にしっかりと装着されている。また、考慮されるすべての逸れは要素106cの厚さに比して小さい。したがって、カップリング121cに垂直力を印加すると、クランプ留めされた端部拘束材のある均一な梁の中央に荷重を加えたときのパターンに極めて近いパターンで要素106cが逸れる。この逸れのパターンをd・(3・x2−2・x3)として表すことができる。式中、dは最大限の逸れであり、xはx=0である最後のクランプ留め点1101からx=1である要素106cの中央の点1102まで測定した、要素106cに沿った分布位置である。点1102から点1103までの曲線はこれの鏡像として維持される。
【0125】
したがって、荷重のかかっていない状態における要素106cの望ましい形状は、この逸れのパターンを反転したものに実装用として平坦な端を延長した形状である。端部拘束材に相当な回転可撓性がある場合、点1101に0より若干大きいxの値を関連させることで、上記の逸れのパターンから要素106cの正しい形を得られる場合がある。両端を簡単に支持しただけの限られた事例では、点1102にx=1を割り当てたまま点1101にx=0.5を割り当てられる場合がある。
【0126】
説明の便宜上、ここでは要素106cの曲線を点1101の取り付け部から点1103の取り付け部までの全体にわたって定義する。しかしながら、容量性エリアが底に達する前に他の領域が底に達することがない限り、この曲線に従わなければならないのは要素106cの第2のキャパシタプレート(すなわちランド114)に対向する部分だけである。
【0127】
実質的に改善されるのはそのとおりであるが、カップリング121cが図9A〜図9Bの支承部121bの場合のように線形の特性ではなく点の特性に近いとすれば、この一次元解析は完全に正確なものではない。しかしながら、先行技術において周知の解析方法を利用して、経験的な手段によって必要に応じてさらに改良を施すことができる。このような方法を同様に利用して、本発明の範囲に包含される広範囲にわたる他のバリエーションの容量性力覚センサのリアクタンス応答を線形化するようにしてもよい。このようなバリエーションとしては、たとえば、一方または両方のキャパシタプレート、複数の支持エリアまたは単一の片持ち支持部における複雑な輪郭、不均一な厚さ、たわみなどがあげられる。いずれの場合も、すべての点で同時に「底に達する」ギャップが得られるように一方または両方のキャパシタプレートの表面を成形することで、望ましい作用が達成される。
【0128】
図12A〜図12Dに移ると、本発明のさまざまな実施形態による力覚センサの主要素の別のアウトラインおよび実装方法が示されている。図12A〜図12Dに示す要素についてはいずれもたとえば一定の厚さで作製することができる。主要素106d、106eおよび106fには、キャパシタプレートとして機能しない部分1203a〜cにたわみを集中させるためにさまざまな形で狭めた領域がある。これによってリアクタンス変化の線形性が改善され、容量性エリア1202a〜cのたわみが少なくなる。カップリング121d〜fは垂直力を受け、この垂直力が支持エリア1201a〜cを介して反対側の構造体に伝達される。剛性が一定である場合、主要素106d〜fを狭い領域のない同等の大きさの要素よりも厚くすると、エリア1201a〜cのクランプ留めした支持部に対するねじれ応力の集中が少なくなることがある。逆に、エリア1203a〜cにたわみが集中することから、エリア1201a〜cを簡単に支持するだけでは回転が大きくなることが分かる。カップリング121d〜fは、上述したような隆起した特徴部、後述するような弾性特徴部、あるいは測定対象となる力の入力経路を画定する他のカップリング特徴部であってもよい。
【0129】
図12Cを参照すると、主要素106fには3つの支持エリア1201cが設けられ、主要素106g(図12Dに示される)は支持エリア1201dがひとつだけの単純なカンチレバーである。もちろん、片持ち要素106gは、エリア1201dでクランプ支持を受けなければならない。別の要素106d〜fでは、それぞれエリア1201a〜cで単純な支持またはクランプ支持のいずれかに適応できる。
【0130】
図13A〜図13Bに移ると、本発明の実施形態による力覚センサの主要素の断面形状と厚さの別のバリエーションが示されている。たとえば、図13Aを参照すると、本発明の一実施形態によるセンサ1300が示されている。図13Aではセンサ1300(および図13Bに示すセンサ1310)の縦の寸法をセンサの横の寸法に対して約10倍にして示してある。主要素106hは、実装領域1301と容量性領域1302との間に比較的薄い領域1303を有する。これらの領域は、たとえば鋳造などのプロセスで平面状の原料から製造できるものである。繰り返すが、これらは容量性エリア1302におけるたわみの相対量を小さくする役目を果たすことができるため、線形性が改善される。図13Bを参照すると、センサ1310の主要素106iでは容量性領域1302の部分を積層し、この部分で同様の相対剛性を達成している。主要素106hに示されるように、支持領域1301が比較的厚めの主要素では、支持取り付け部に加わるモーメントが原因でそこに生じる応力を都合良く低減することができる。
【0131】
図14A〜図14Cを参照すると、主要素が簡単に支持され、第2要素が主要素と同じように製造した別の要素である本発明の別の実施形態によるセンサの実施形態が示されている。
【0132】
具体的には、図14Aを参照すると、主要素106j(輪郭を実線で示す)については幅300ミルとすることができ、厚さ15ミルのベリリウム銅からプレス加工またはフォトエッチすることができる。タブ1401a〜bがプラスチックスペーサ1402に係合し、同じように製造したもうひとつの要素1403を反対側において主要素106jを組み立てることが可能になる。このもうひとつの要素は、106jとは逆さまにひっくり返した状態で同じスペーサ1402のピアに挿入される。
【0133】
図14Bはプラスチック製スペーサ1402の側面図を示す。矩形の穴1404aに一方の要素(要素106jなど)のタブ1401aが嵌まり、矩形の穴1404bには対向する要素(要素1403など)のタブ1401bが嵌まる。スペーサ1402の主要素106jから遠い側にある隆起部1405が支持面に設けられた穴(図示せず)と係合することで力覚センサの位置を判定する。したがって、支持面は力覚センサの片端で1406aの平面に対応し、反対側で1406bの平面に対応する。
【0134】
図14Cは、主要素106jおよび要素1403がタッチ位置判定装置の力覚センサとして使用される、部分断面図を示す。スペーサ1402は、断面図の平面の上下で用いられ、外側のフレーム104cによって提供されるすぐ近くの支持面に載っている。透明なタッチオーバーレイ1408が接合剤1411によって内側のフレーム1407に固定されている。この組み合わせを、それぞれが各センサに関連したプラスチック製の力伝達カップリング121hによって垂直に支持する。内側のフレーム1407には、使用する各主要素106jによってもたらされる正方形の容量性エリアの中心と揃う位置に穴が設けられ、この穴にカップリング121hを圧入することができる。内側のフレーム1407はシール・横方向拘束手段1409の組み合わせによって横方向に支持されている。必要であれば内側のフレーム1407に特大のクリアランス穴を設け、上を向いたスペーサ1402の表面にある未使用の隆起部1405と接触しないように保証してもよい。個別の配線1410をはんだ付けあるいはワイヤ溶接によりタブ1401の上面に接続することができる。横方向拘束手段1409およびフレーム104cにはアプリケーションベゼル1412が載っている。
【0135】
荷重がかかっていない状態で、主要素106jは、屈曲しない要素1403の表面よりも約10ミル上にある。穴1404a〜bの断面はスペーサ1402の表面側で若干大きく、次第に細くなって中央部分で最小となるが、この断面はタブ1401a〜bにちょうど一致する。したがって、カップリング121hに力が加わると、主要素106jは、摩擦が最小限の簡単に支持された端部拘束材を有する部材として屈曲する。
【0136】
図14Cのように構成することで厚さが最小のタッチ位置判定装置を得ることができるが、内側のフレーム1407を含むことで境界部分の幅が増す。センサの大きさについては、これよりも小さなサイズを含む他のサイズに変えることが可能である。
【0137】
主要素106jをタッチの平面に極めて近接して位置させることができるため、接線力に対して特に何もしなくても著しい問題が発生することはない。たとえば、力覚センサとそのそれぞれのカップリング121h全体としての横方向剛性よりも横方向拘束手段1409全体としての横方向剛性の方が実質的に大きくなる必要はない。それにもかかわらず、この横方向拘束手段1409によって、垂直方向のコンプライアンスが高い横方向のアセンブリを揃える新規な手段が得られる点に注意されたい。
【0138】
以下、本願発明者らは、導電性のコーティングを施したエリア(単数または複数)を含む絶縁材で主要素を作製する、本発明の実施形態に従って作られたタイプのセンサについて検討する。
【0139】
図15Aに移ると、エポキシガラス製のPC基板1501は、主要素106kを有する領域を含む。主要素106kは、ランド113および114と、エポキシガラス基板の容量性ギャップの変化に関連する有意な弾性エネルギを蓄積する部分とを含む。
【0140】
断面図15Bからより一層はっきりと分かるように、タッチ可能な構造体401に印加された力は、力を結合する弾性パッド121i、上側のキャパシタプレート1503、スペーシング/接続はんだフィルム1505を介して、あらかじめ画定された経路に沿って主要素106kの中央の領域1506まで伝達される。中央の領域1506の側面にはスロット溝1502が設けられ、これらの溝がPC基板のたわみを増す目的とこれを比較的限局する目的の両方を果たす。力は中央の領域1506からスロット溝1502の両端の外側と周囲の両方を伝わり、最終的にはPC基板の支持体1504に達する。容量性エリアとスロット溝1502のすぐそばを力が遠ざかる方向に伝わると、それによってたわみが生じても力によって引き起こされる容量性ギャップの変化とは無関係になるため、力覚センサに伝わることはなくなる。支持体1504を用いる場合、これをセンサのそばに配置すると応答の対称性や感度に若干の影響がおよぶことがある。このような近くの支持体については図示のように対照的な配置にしてもよく、必ずしも中央の領域1506の近くである必要はない。これよりも遠くに支持体を配置してもよく、その場合はどのようなパターンであってもよい。
【0141】
エラストマーのパッド121iを用いることで横方向易動化とある程度の回転易動化の両方を達成できる。従って、図10Bに示す盛り上がった特徴部121と横方向易動化部107との組み合せの代わりとしてパッド121iを機能させることができる。このパッド121iは、その下にあるキャパシタプレート1503に接着固定されることがあるが上には取り付けられていない。上記の構造体を本願明細書の他の部分で説明するようにして揃えて並べ、予荷重をかける。あるいは、上下両方から接着剤で取り付けてパッド121iによって位置を揃えて組み立てられるようにする。
【0142】
図15Cに示すバリエーションでは力の経路が異なり、ここでは力の経路が上側のキャパシタプレート1503の長さ方向にある。この上側のプレート1503が容量性ギャップに関連した弾性エネルギの貯蔵に重要な役割を果たすことがある。この場合、上側のプレート1503を、下側の主要素106mと連動して機能する別の主要素106qとして見るのが適している。要素106qからはんだ1505bを介して要素106mまで移動する力は、スロット溝1502のまわりを通って中央の領域1506に伝わり、そこから支持体1504bに伝わる。
【0143】
このように、本発明の容量性力覚センサ上の多くのバリエーションが当業者には明らかであろう。これらのバリエーションには以下に示すものなどの共通の特徴部がいくつかある。
【0144】
センサの主な構成要素を実質的に平面状にすることができ、平面状の材料から製造することができる。このため、精度が高く平坦な表面と、わずかではあるが正確に制御された量だけ平坦面から逸れるように設計された表面とを、費用をかけずに手に入れることができる。本発明のさまざまな実施形態によるセンサは、1つまたはそれ以上の実質的に平面状の主要素を含むことができる。これらの主要素は所定の経路で力を受け渡しし、それぞれが曝露される容量性表面の法線方向の変位に応じてこれらの力の法線成分に応答する。そのように曝露される容量性表面は、それ自体にいくらかのたわみが発生しやすい。力が主要素に入力される点は、それを超えると伝達される力によって容量性ギャップの測定値に直接影響するたわみが生じるかもしれない点であると考えられることに注意されたい。
【0145】
本発明のさまざまな実施形態によるセンサは非常に小さなギャップを含むことができる。このため、内蔵型の(containing)タッチ位置判定装置よりもある程度小さく作ることができる。このようなセンサのギャップを画定する機械的経路はタッチ位置判定装置の寸法と比較すると小さい。直接的な結果として、ギャップは装置がたわむことによる誤差のずれの影響をほとんど受けない。さらに、ギャップを画定する経路の大きさが小さいことから、局所的な難動化および/または構造の分離によって誤差をさらに小さくすることができる。
【0146】
本願明細書で使用する「ギャップ画定経路」という用語の意味をより正確に理解するには、1つの容量性エリアの中心から始まって反対側の容量性エリアの中心で終わる空間に曲線を描画する。この曲線を、2つの対向する容量性エリアの機械的な結合を完全に担う固体材料の中に通す。「ギャップ画定経路」という用語は、この曲線が最も短くなる長さを示す。
【0147】
本発明のさまざまな実施形態によるセンサでは、センサに対して垂直な線に沿って突出するギャップ画定経路の範囲(本願明細書では、ギャップ画定経路の全体としての法線成分と呼ぶ)が、ギャップそのものの厚さに比してそれほど大きくないことがある。センサのばねがその対応する容量性エリア(たとえばいずれも主要素106で実現される)と同じ平面にあり、そのエリアの平面を画定する同じ平面状の材料から続いているため、キャパシタを構成するのに直接ギャップの幅をあけるためのいくつかの手段が必要になる場合がある。ギャップ画定経路の法線成分がギャップそのものよりも実質的に大きい先行技術の容量性力覚センサの設計では、これよりも大きな2つの数のわずかな差によって有効にギャップが決定される。これは、以前であれば非常に小さなギャップを使用できる精度や安定性、費用に対する制限となっていたことである。
【0148】
本発明のさまざまな実施形態によるセンサの直接に空間をとったギャップを作る際の精度がよいため、高いアスペクト比の容量性ギャップを得ることが可能になる。ギャップのあきそのものよりも幅と長さの方が大きいため、センサを小型化する際に適切な絶対容量を維持することができる。
【0149】
いくつかの実施形態では、もともと実質的に平面状の材料の領域からいくつかのオリジナルの材料を取り除くことができる。要するに、支持体ランド113と対電極ランド114との間から1ミルまたは2ミルの銅をエッチングし、それぞれを電気的に絶縁する。しかしながらランド113と114の表面は完全に同一平面上のままである。これにもかかわらず、かつ実質的に平面状の主要素106の容量性エリアと支持エリアとの間で同様の動作を実現し得る(この動作は表面的にはギャップ画定経路の法線成分を大きくする)のにもかかわらず、端面では、ギャップのあきそのものとほぼ同じ垂直方向のオフセットまたはスペーシング手段を利用して、極めて精度の高い直接に空間をとることのできるギャップを構築するための同一の機会が常に得られる。
【0150】
容量性力覚センサの測定の方向における剛性をギャップ幅と反比例の関係にすることができる。このため、本発明のさまざまな実施形態によるセンサでは極めて高い剛性が得られ、支持された構造体の共振周波数が高くなり、力覚センサを収容しているユニットの性能が改善される。センサの動きを極めて小さく維持することで、寄生経路(センサを通らない経路)への力の伝達の問題が軽減される。
【0151】
本発明のセンサのいくつかのバリエーションではさらに、PC基板などの相互接続部を利用し、実質的に平面状の支持面と同一平面上の第2のキャパシタプレートの両方を主要素に持たせる。
【0152】
以上、特定の実施形態について本発明を説明したが、上記の実施形態は例示目的であげたものにすぎず、本発明の範囲を限定または定義するものではない点は理解できよう。特許請求の範囲に記載の内容によって定義される本発明の範囲には他の実施形態も包含される。
【図面の簡単な説明】
【0153】
【図1A】別のLCDモジュールの表面で使用できるような第1の好ましい実施形態のタッチスクリーンモジュールの分解図である。
【図1B】センサの中央と交差している、図1Aに示すモジュールの部分断面図である。
【図2】一般に用いられている構造の第1の実施形態の断面図である。
【図3】一般に用いられている構造の第2の実施形態の断面図である。
【図4】本発明の一実施形態による接線力誤差の低減について説明する、ごく普通のタッチ操作式システムの部分概略断面図である。
【図5A】横方向難動化手段として用いられる平坦な懸架フィルムまたは梁の使用例を示す部分断面図である。
【図5B】横方向難動化手段として用いられる平坦な懸架フィルムまたは梁の使用例を示す部分断面図である。
【図5C】横方向難動化手段として用いられる平坦な懸架フィルムまたは梁の使用例を示す部分断面図である。
【図6】上下方向の動きが可能な範囲を拡大した横方向難動化および/または横方向拘束手段と方向選択可能な横方向難動化とを示す部分断面図である。
【図7A】横方向難動化手段の別のバリエーションを示す部分断面図である。
【図7B】横方向難動化手段の別のバリエーションを示す部分断面図である。
【図7C】横方向難動化手段の別のバリエーションを示す部分断面図である。
【図8】ワンタッチ交換可能なタッチ表面プロテクタ兼リキッド/ダストシールを含むタッチシステムの部分断面図である。
【図9A】本発明に従って構築されるタイプの大きめのセンサの断面図である。
【図9B】図9Aに示すセンサアセンブリの分解斜視図である。
【図10A】本発明に従って構築されるタイプの小さめのセンサの断面図である。
【図10B】図10Aに示すセンサアセンブリの分解斜視図である。
【図11】本発明の一実施形態に従って構築される、非一様なギャップを利用したセンサのバリエーションを縦方向に拡大して示した断面図である。
【図12A】本発明の実施形態によるセンサの主要素の輪郭と実装の仕方として考えられるバリエーションを示す平面図である。
【図12B】本発明の実施形態によるセンサの主要素の輪郭と実装の仕方として考えられるバリエーションを示す平面図である。
【図12C】本発明の実施形態によるセンサの主要素の輪郭と実装の仕方として考えられるバリエーションを示す平面図である。
【図12D】本発明の実施形態によるセンサの主要素の輪郭と実装の仕方として考えられるバリエーションを示す平面図である。
【図13A】本発明の実施形態によるセンサの主要素における厚みの分布として考えられるバリエーションを縦方向に拡大して示した断面図である。
【図13B】本発明の実施形態によるセンサの主要素における厚みの分布として考えられるバリエーションを縦方向に拡大して示した断面図である。
【図14A】本発明の実施形態による、両端を単純に支持した主要素を利用したセンサのバリエーションを示す平面図である。
【図14B】図14Aに示すセンサのバリエーションにおいて用いられるプラスチック製スペーサの側面図である。
【図14C】図14Aに示すセンサのバリエーションを含む、本発明のいくつかの態様のバリエーションを利用したタッチ位置判定装置の部分断面図である。
【図15A】それぞれ本発明の実施形態による非金属の弾性部分を取り入れたセンサのバリエーションを示す分解図である。
【図15B】それぞれ本発明の実施形態による非金属の弾性部分を取り入れたセンサのバリエーションを示す断面図である。
【図15C】本発明の一実施形態による非金属の弾性部分を取り入れた同類のセンサのバリエーションを示す断面図である。
Claims (110)
- タッチ表面に印加されるタッチ力を検知するための力覚センサにおいて、
弾性要素と第1の容量性表面を有する第1のキャパシタプレートとを備える第1要素であって、該弾性要素が該第1のキャパシタプレートの少なくとも一部を含む第1要素と、
前記第1のキャパシタプレートに対向する第2のキャパシタプレートを備える第2要素と、を具備し、
タッチ力の少なくとも一部が前記弾性要素を介して伝達されることにより、前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの間で容量に変化が生じる、
力覚センサ。 - 前記第1要素が実質的に平面状である、請求項1に記載の力覚センサ。
- 前記第1のキャパシタプレートと前記弾性要素とが一体である、請求項1に記載の力覚センサ。
- 前記第1のキャパシタプレートと前記弾性要素とが同一の基板で構成されている、請求項3に記載の力覚センサ。
- 前記弾性要素が前記第1のキャパシタプレートの隆起特徴部を含む、請求項3に記載の力覚センサ。
- 前記隆起特徴部が前記第1要素の弾性中心に位置する、請求項5に記載の力覚センサ。
- 前記第1要素へのタッチ力の少なくとも一部を受けるための力受け止め手段をさらに備える、請求項1に記載の力覚センサ。
- 前記力受け止め手段が前記弾性要素を備える、請求項7に記載の力覚センサ。
- 前記力受け止め手段が前記第1要素に形成された特徴部を備える、請求項7に記載の力覚センサ。
- 前記力受け止め手段が前記第1のキャパシタプレートの隆起特徴部を含む、請求項9に記載の力覚センサ。
- 前記タッチ表面が前記力受け止め手段の表面の領域と連通しており、該力受け止め手段に対する該タッチ表面の位置が変化するときに、該タッチ表面が該力受け止め手段の該表面の領域と接触したままになりやすくなっている、請求項7に記載の力覚センサ。
- タッチ力の少なくとも一部を前記第1要素以外の少なくとも1つの構造体に伝達するための力伝達手段をさらに備える、請求項1に記載の力覚センサ。
- 前記第2要素が、複数の導電性の機械的支持接点を有する平面状の支持面を備え、
前記第1のキャパシタプレートの少なくとも複数箇所が、前記複数の機械的支持接点に接触してこれに力を伝達する、請求項1に記載の力覚センサ。 - 前記第2のキャパシタプレートが、前記複数の機械的支持接点と同一平面上にある第2の容量性表面を有する、請求項13に記載の力覚センサ。
- 前記第2の容量性表面および前記複数の機械的支持接点が同一の基板で構成されている、請求項14に記載の力覚センサ。
- 前記平面状の支持面が、前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの間の前記容量の変化に応答して生じた信号を送信するための相互接続システムの一部である、請求項13に記載の力覚センサ。
- 前記第1および第2のキャパシタプレートが容積部分によって分離され、該容積部分の最大横幅に対する該容積部分の高さの比が0.05未満である、請求項1に記載の力覚センサ。
- 前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの間での前記容量の変化に応答して信号を発生させるための力信号発生手段をさらに含む、請求項1に記載の力覚センサ。
- 前記弾性要素の弾性中心を通る感度軸を備える、請求項1に記載の力覚センサ。
- 手持ち式装置のタッチ表面となるタッチ表面をさらに備える、請求項1に記載の力覚センサ。
- 前記第2のキャパシタプレートが容量性ギャップによって前記第1のキャパシタプレートから分離され、該容量性ギャップを画定する機械的経路の長さが、タッチ位置判定装置においてタッチ力の測定に用いられるいずれか2つの力覚センサ間の最大距離の5分の1以下である、請求項1に記載の力覚センサ。
- タッチ表面に印加されるタッチ力を検知するための力覚センサにおいて、
実質的平面状の第1要素であって、
第1の容量性表面を有する第1のキャパシタプレートと、
該第1のキャパシタプレートの一体的隆起特徴部を有して、第1要素へのタッチ力の少なくとも一部を受ける弾性要素と、を備える実質的平面状の第1要素と、
前記第1のキャパシタプレートに対向する第2のキャパシタプレートを備える第2要素と、を具備し、
タッチ力の少なくとも一部が前記弾性要素を介して伝達されることにより、前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの間で容量に変化が生じる、
力覚センサ。 - タッチ表面に印加されるタッチ力を検知するための力覚センサにおいて、
弾性要素と第1の容量性表面を有する第1のキャパシタプレートとを備える第1要素であって、該弾性要素と該第1の容量性表面とが実質的同一平面上にある第1要素と、
第2のキャパシタプレートを備える第2要素とを具備し、
タッチ力の少なくとも一部が前記弾性要素を介して伝達されることにより、前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの間で容量に変化が生じる、
力覚センサ。 - 前記第1のキャパシタプレートと前記弾性要素とが一体である、請求項23に記載の力覚センサ。
- 前記弾性要素が、前記第1のキャパシタプレート内に隆起特徴部を形成することにより作製される、請求項23に記載の力覚センサ。
- 前記第1および第2のキャパシタプレートが容積部分によって分離され、該容積部分の最大横幅に対する該容積部分の高さの比が0.05未満である、請求項23に記載の力覚センサ。
- タッチ表面に印加されるタッチ力を検知するための力覚センサにおいて、
弾性要素と、第1の容量性表面を有する第1のキャパシタプレートと、第1要素へのタッチ力の少なくとも一部を受けるための力受け止め手段と、該タッチ力の少なくとも一部を第1要素以外の構造体に伝達するための力伝達手段とを備える第1要素と、
第2のキャパシタプレートを備える第2要素とを具備し、
タッチ力の少なくとも一部が前記弾性要素を介して伝達されることにより、前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの間で容量に変化が生じ、
前記第1の容量性表面と前記弾性要素と前記第2のキャパシタプレートとを封入する最小の直方体が、その最小寸法の少なくとも5倍の最大寸法を有する、
力覚センサ。 - 前記弾性要素が前記力受け止め手段を備える、請求項27に記載の力覚センサ。
- 前記弾性要素と前記第1のキャパシタプレートとが一体である、請求項27に記載の力覚センサ。
- 前記第2要素が、複数の導電性の機械的支持接点を有する平面状の支持面を備え、
前記第2のキャパシタプレートが、前記複数の機械的支持接点と同一平面上にある第2の容量性表面を備え、
前記第1のキャパシタプレートの少なくとも複数箇所が、前記複数の機械的支持接点に接触してこれに力を伝達する、請求項27に記載の力覚センサ。 - 前記平面状の支持面が、前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの間の前記容量の変化に応答して生じた信号を送信するための相互接続システムの一部である、請求項30に記載の力覚センサ。
- タッチ表面に印加されるタッチ力を検知するための力覚センサにおいて、
第1の容量性表面を有する第1のキャパシタプレートを備える第1要素と、
第2の容量性表面を有する第2のキャパシタプレートを備える第2要素であって、前記第1要素の少なくとも一部が、該第2要素の少なくとも1つの支持領域に接触してこれに力を伝達し、該第2の容量性表面が該少なくとも1つの支持領域と実質的同一平面上にある第2要素とを具備し、
タッチ力の少なくとも一部が前記第1要素に伝達されることにより、前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの間で容量に変化が生じる、
力覚センサ。 - 前記少なくとも1つの支持領域が、前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの間の前記容量の変化に応答して生じた信号を送信するための相互接続システムの一部である、請求項32に記載の力覚センサ。
- タッチ表面に印加されるタッチ力を検知するための力覚センサにおいて、
第1の容量性表面を有する第1のキャパシタプレートを備える第1要素と、
第2のキャパシタプレートを備える第2要素であって、前記第1のキャパシタプレートと該第2のキャパシタプレートとの間の容量の変化に応答して生じた信号を送信するための相互接続システムの一部であって、前記第1要素の少なくとも一部が該第2要素の少なくとも1つの支持領域に接触してこれに力を伝達する第2要素とを具備し、
タッチ力の少なくとも一部が前記第1要素に伝達されることにより、前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの間で容量に変化が生じる、
力覚センサ。 - 前記第2の容量性表面と前記少なくとも1つの支持面とが一体である、請求項34に記載の力覚センサ。
- タッチ表面に印加されるタッチ力を検知するための力覚センサにおいて、
第1の容量性表面を有する第1のキャパシタプレートを備える第1要素と、
容量性ギャップによって前記第1のキャパシタプレートから分離された第2のキャパシタプレートを備える第2要素であって、該容量性ギャップを画定する機械的経路の長さが該容量性ギャップの容積部分の最大寸法の4倍以下である第2要素とを具備し、
タッチ力の少なくとも一部が前記第1要素に伝達されることにより、前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの間で容量に変化が生じる、
力覚センサ。 - 力覚センサに荷重が加わっていない状態で、前記第2のキャパシタプレートが10ミル以下だけ前記第1のキャパシタプレートから分離されている、請求項36に記載の力覚センサ。
- タッチ表面に印加されるタッチ力を検知するための力覚センサにおいて、
第1の容量性表面を有する第1のキャパシタプレートを備える第1要素と、
容量性ギャップによって前記第1のキャパシタプレートから分離された第2のキャパシタプレートを備える第2要素であって、該容量性ギャップを画定する機械的経路の総法線成分が該容量性ギャップの大きさの2倍以下である第2要素とを具備し、
タッチ力の少なくとも一部が前記第1要素に伝達されることにより、前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの間で容量に変化が生じる、
力覚センサ。 - 力覚センサに荷重が加わっていない状態での前記容量性ギャップの平均幅が、力覚センサに荷重が加わっていない状態での前記容量性ギャップの平均高さの30倍以上である、請求項38に記載の力覚センサ。
- タッチ表面に印加されるタッチ力を検知するための力覚センサにおいて、
第1要素へのタッチ力の少なくとも一部を受けるための力受け止め手段と、第1の容量性表面を有する第1のキャパシタプレートとを備える第1要素と、
容量性ギャップによって前記第1のキャパシタプレートから分離された第2のキャパシタプレートを備える第2要素であって、力覚センサに荷重が加わっていない状態での該容量性ギャップの平均幅が力覚センサに荷重が加わっていない状態での該容量性ギャップの平均高さの30倍以上である第2要素とを具備し、
タッチ力の少なくとも一部が前記第1要素に伝達されることにより、前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの間で容量に変化が生じる、
力覚センサ。 - タッチ表面に印加されるタッチ力を検知するための力覚センサにおいて、
弾性要素と、第1の容量性表面を有する第1のキャパシタプレートとを備える第1要素と、
第2のキャパシタプレートを備える第2要素と、を具備し、
タッチ力の少なくとも一部が前記弾性要素を介して伝達されることにより、前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの間で容量に変化が生じ、
力覚センサの標準剛性が1ミルあたり0.5ポンド以上である、
力覚センサ。 - タッチ表面と、
前記タッチ表面の第1部分を封入するベゼルと、
前記タッチ表面の第2部分を封入する封入部を含む力伝達手段であって、ベゼルの剛性よりも高い剛性を有する力伝達手段とを備え、
前記力伝達手段は、前記ベゼルから前記タッチ表面以外の領域まで力を伝達する経路を備える、
力覚型タッチ位置判定装置。 - 前記領域が固い表面を有する、請求項42に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記タッチ表面が、前記ベゼルと前記固い表面との間に配置される、請求項43に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記タッチ表面を封入する部分が狭い、請求項42に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記力伝達手段が、前記ベゼルと前記タッチ表面以外の前記領域とに接触している少なくとも1つの薄く硬い脚を備える、請求項45に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記力伝達手段のフランジが前記タッチ表面の前記第2部分を封入する、請求項42に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記力が前記タッチ表面に対して垂直な力を含む、請求項42に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記経路が前記タッチ表面を囲むフレームを含む、請求項42に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記フレームが前記力伝達手段を含む、請求項49に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記固い表面がディスプレイ装置の表面を含む、請求項43に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記ディスプレイ表面がLCDデバイス表面を含む、請求項51に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記力伝達手段が、前記ベゼルと前記タッチ表面との間に、垂直方向に従順なシールのためのアタッチメントとなる、請求項42に記載の装置。
- 前記垂直方向に従順なシールをさらに備える、請求項53に記載の装置。
- 前記アタッチメントが前記力伝達手段のフランジを有する、請求項53に記載の装置。
- 前記力伝達手段が前記ベゼルに連結された硬いフランジを有する、請求項53に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記力伝達手段が、前記力伝達手段と前記ベゼルとの間を付加的に密閉しつつ垂直力を受ける支承領域を提供し、前記ベゼルが少なくとも、前記垂直方向に従順なシールと前記力伝達手段との接合部のラインに垂直に重なる、請求項54に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記フレームが、前記フレームと前記タッチ表面との間の横方向難動化手段のためのアタッチメントとなる、請求項49に記載の装置。
- 前記フレームが、垂直方向に従順なシールと横方向難動化手段との両方を受けるためのアタッチメントとなる、請求項49に記載の装置。
- 前記シールと前記横方向難動化手段とが同一の要素である、請求項59に記載の装置。
- 前記アタッチメントが硬い支承端を有する、請求項59に記載の装置。
- 前記フレームが、垂直方向に従順なシールと第2のシールとして機能する前記ベゼルの表面との両方を受けるためのアタッチメントを有する、請求項49に記載の装置。
- 前記ベゼルが、エンクロージャ内で前記タッチ表面を揃えるためのアライメント特徴部を備える、請求項42に記載の装置。
- 狭い部分が、タッチディスプレイの外周に沿ってタッチディスプレイ表面に近接して非接触に包囲する、請求項42に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記タッチ表面と前記ベゼルと前記力伝達手段とを含む手持ち式のコンピュータ装置をさらに備える、請求項42に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- タッチ表面と、
前記タッチ表面の第1部分を封入するベゼルと、
前記タッチ表面の第2部分を封入する封入部、及び前記ベゼルと前記タッチ表面以外の固い表面とに接触している少なくとも1つの薄く硬い脚を備え、前記ベゼルの剛性よりも高い剛性を有する力伝達手段とを具備し、
前記力伝達手段が、前記ベゼルから前記タッチ表面以外の固い表面に力を伝達するための経路を備える、
力覚型タッチ位置判定装置。 - タッチ面を画定するタッチ表面と、
第1の剛性部材と、
前記タッチ表面と前記第1の剛性部材とに連結されて両者間に第1のシールを形成する凹凸付第1フィルムであって、前記タッチ表面に垂直な軸に沿って従順な凹凸付第1フィルムとを具備する、
力覚型タッチ位置判定装置。 - 前記凹凸付第1フィルムが第2の剛性部材に接触し、前記凹凸付第1フィルムが、該第2の剛性部材と前記第1の剛性部材との間に配置されて、該凹凸付第1フィルムと該第2の剛性部材との間に第2のシールを形成する、請求項67に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記第2の剛性部材が、前記第1の剛性部材の一部をまたいで前記凹凸付第1フィルムに接触する、請求項68に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記第1のシールが、前記タッチ表面とこれを囲むフレームとの間のシールを含む、請求項68に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記第1の剛性部材が前記フレームの一部を含む、請求項70に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記第2のシールが、前記フレームと前記タッチ表面を封入する前記ベゼルとの間のシールを含み、前記第1の剛性部材が、前記ベゼルからの垂直力を受けて該第2のシールを形成し、前記ベゼルの一部が前記第1のシールと前記フレームとの接合線に重なっている、請求項71に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記凹凸付第1フィルムが前記タッチ表面と前記フレームとの間の膨らみを有し、該膨らみが前記タッチ表面に対し垂直な軸に沿って従順である、請求項71に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記第2のシールが、
スロット溝を含むベゼルと、
前記スロット溝に着脱自在に係合されたインサートと、
前記力覚型タッチ表面の少なくとも一部を覆う第2のフィルムとを備える、請求項70に記載の力覚型タッチ位置判定装置。 - 前記凹凸付第1フィルムが透明である、請求項67に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記凹凸付第1フィルムが、一部分で前記タッチ表面の少なくとも一部分と重なっている透明フィルムを含む、請求項75に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記透明フィルムが前記タッチ表面の全体に重なっている、請求項76に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記凹凸付第1フィルムの一部分が前記硬い支持部材から前記タッチ表面まで延在し、それにより、該凹凸付第1フィルムの一部分と該タッチ表面の一部分との間にギャップが形成される、請求項71に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記凹凸付第1フィルムの一部分が、前記タッチ表面に対して平行ではない方向へ、前記硬い支持部材から前記タッチ表面まで延在する、請求項67に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記凹凸付第1フィルムおよび前記タッチ表面がモノリシック要素を含む、請求項67に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- タッチ表面に印加されるタッチ力を請求項1に記載の力覚センサを利用して測定するための方法であって、
(A)前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの間での前記容量の変化に基づいて信号を発生させるステップを含む、方法。 - 前記信号の振幅が、前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの間の前記容量の変化の単調な関数である、請求項81に記載の方法。
- (B)前記信号に基づいてタッチ力の特性を測定するステップをさらに含む、請求項81に記載の方法。
- 前記ステップ(B)が、タッチ力の、前記タッチ表面に対して垂直な成分の振幅を測定するステップを含む、請求項83に記載の方法。
- 前記ステップ(B)が、前記タッチ表面上のタッチ力印加位置を測定するステップを含む、請求項83に記載の方法。
- 力覚センサにおいて、第1のキャパシタプレートを第2のキャパシタプレートから所望量だけ分離するための方法であって、
(A)支持面と前記第1のキャパシタプレートを含む主要素との間にセパレータを配置して、該第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの間に少なくとも前記所望量の分離状態を維持するステップと、
(B)前記主要素の少なくとも一領域を前記支持面の少なくとも一領域に連結するステップと、
(C)前記セパレータを取り除き、それにより、力覚センサに荷重が加わっていない状態で、前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとを少なくとも前記所望量だけ分離させたまま維持するステップと、
を含む方法。 - 前記支持面が前記第2のキャパシタプレートを含む、請求項86に記載の方法。
- 前記支持面が、前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの間の容量の変化に応答して生じた信号を送信するための相互接続システムの一部である、請求項86に記載の方法。
- 前記主要素と前記支持面の少なくとも一領域とが実質的に平行である、請求項86に記載の方法。
- 前記主要素の少なくとも一領域と前記支持面の少なくとも一領域とが導電性であり、前記ステップ(B)が、導電性基板を利用して前記主要素の少なくとも一領域を前記支持面の少なくとも一領域に連結するステップを含む、請求項86に記載の方法。
- 前記セパレータがシムを含む、請求項86に記載の方法。
- 前記ステップ(B)の前に、(D)実質的に平面状のシート素材を前記主要素として選択するステップをさらに含む、請求項86に記載の方法。
- 前記ステップ(A)が、所定の基板を前記支持面と前記主要素との間に配置することを含み、前記ステップ(B)が、該所定の基板を利用して前記主要素の少なくとも一領域を前記支持面の少なくとも一領域に連結するステップを含む、請求項86に記載の方法。
- 力覚センサにおいて、第1のキャパシタプレートを第2のキャパシタプレートから所望量だけ分離するための方法であって、
(A)寸法制御した粒子群の入った所定の基板を、支持面と前記第1のキャパシタプレートを含む主要素との間に配置し、該第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの間に少なくとも所望量の分離状態を作り出すステップと、
(B)前記主要素の少なくとも一領域を前記支持面の少なくとも一領域に連結して、前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの少なくとも所望量の分離状態を維持するステップと、
を含む方法。 - 前記ステップ(A)が、所定の基板を流体状態で前記主要素と前記支持面との間に流動させるステップを含み、前記ステップ(B)が、該所定の基板を固体状態に遷移できるようにするステップを含む、請求項94に記載の方法。
- (A)実質的平坦面と第1の容量性表面とを有する主要素を選択するステップと、
(B)前記第1の容量性表面を第2の容量性表面に対向して配置するステップと、
(C)隆起弾性特徴部を前記実質的平坦面に形成し、それにより、該隆起弾性特徴部を介して力を伝達して前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとの間で容量に変化を生じさせるステップと、
を含む力覚センサの製造方法。 - 前記実質的平坦面と前記第1の容量性表面とが一体である、請求項96に記載の方法。
- 前記ステップ(A)が、前記主要素として導電性材料のシートを選択するステップを含む、請求項96に記載の方法。
- (D)前記隆起弾性特徴部を、前記力が印加されるタッチ表面に関連させて配置し、それにより、該隆起した弾性特徴部が該タッチ表面から前記主要素への荷重伝達の領域を提供するようにするステップをさらに含む、請求項96に記載の方法。
- 力覚センサにおいて、第1のキャパシタプレートを第2のキャパシタプレートから所望量だけ分離するための方法であって、
(A)前記第2のキャパシタプレートと前記第1のキャパシタプレートを含む実質的に平らな主要素との間にセパレータを配置して、該第1のキャパシタプレートと該第2のキャパシタプレートとの間に少なくとも所望量の分離状態を維持するステップと、
(B)前記主要素の少なくとも一領域を、実質的に該主要素と平行な支持面の少なくとも一領域に連結するステップと、
(C)前記セパレータを取り除き、それにより、容量性力覚センサに荷重が加わっていない状態で、前記第1のキャパシタプレートと前記第2のキャパシタプレートとを少なくとも所望量だけ分離させたまま維持するステップと、
を含む方法。 - タッチ力が印加されるタッチ表面構造体であって、該タッチ力が、タッチ表面構造体のタッチ表面に対して垂直な垂直成分とタッチ表面構造体のタッチ表面に対して接線方向にある接線成分とを含む、タッチ表面構造体と、
支持構造体と、
前記タッチ表面および前記支持構造体と連携して前記タッチ力の特性を測定する少なくとも1つの力覚センサと、
前記タッチ表面構造体および前記支持構造体の両方と接触して、前記少なくとも1つの力覚センサを介した前記タッチ力の前記垂直成分の伝達を実質的に妨げることなく、前記タッチ表面構造体の横方向の動きを妨げる横方向拘束手段と、
を具備する力覚型タッチ位置判定装置。 - 前記横方向拘束手段が、前記タッチ表面構造体および前記支持構造体の両方と接触している薄い部材を含む、請求項101に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記薄い部材が、前記タッチ表面を、これを囲むフレームに接合する、請求項102に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記薄い部材が少なくとも1つのテープ細片を含む、請求項103に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記薄い部材が、前記タッチ表面の前記接線方向の運動に対して実質的に難動的であるとともに、前記タッチ表面の前記垂直方向の動きに対して実質的に従順な、高モジュラス素材で形成されている、請求項102に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記タッチ表面がディスプレイ表面を含む、請求項101に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記タッチ表面が、ディスプレイ表面にかぶさるタッチオーバーレイを含む、請求項101に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記横方向拘束手段が予圧ばねを含む、請求項101に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記予圧ばねが前記タッチ表面のエッジに固定されている、請求項108に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
- 前記予圧ばねが、荷重が加わっていない状態で不均一な曲率を有する、請求項108に記載の力覚型タッチ位置判定装置。
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