JP2004518021A - 優れた耐食性及び溶接特性を有するzn−co−w合金電気メッキ鋼板、及びそのための電解液 - Google Patents

優れた耐食性及び溶接特性を有するzn−co−w合金電気メッキ鋼板、及びそのための電解液 Download PDF

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Abstract

優れた耐食性及び溶接性をもつZn−Co−W合金電気メッキ鋼板、及びそれを製造するための電解液が提供される。従って、本発明は、Co:0.1〜3.0W%、及び亜鉛:残部から成るメッキ層が鋼板に形成されており、全てのタングステンメッキが金属タングステンで行われるZn−Co−W合金電気メッキ鋼板;塩化亜鉛:60〜200g/l、塩化コバルト:0.1〜6.0g/l、タングステン:0.1〜4.0g/l、クエン酸:0.5〜10.0g/l、ポリエチレングリコール:0.1〜2.0m/l、電気伝導助剤:30〜400g/lを含み、タングステンのほぼ全てのイオンがクエン酸とともに錯化合物を形成し、それによってスラッジの形成を防止するZn−Co−W合金電気メッキ鋼板を製造するための電解液;及びその電解液で鋼板を電気メッキすることによってメッキ層が形成されているZn−Co−W合金電気メッキ鋼板を提供する。

Description

【0001】
本発明は、Zn−Co−W合金電気メッキ鋼板及びそれを製造するための電解液に関し、さらに詳しくは、優れた耐食性及び溶接性をもつZn−Co−W合金電気メッキ鋼板、及びそれを安定に製造するための電解液に関する。
【0002】
近年、耐食性のために表面処理された鋼板の中で、亜鉛メッキ鋼板がその優れた耐食性のため自動車、家電製品、構造材料に広く用いられている。しかしながら、薄膜の形態で被覆により高い耐食性をもつ新しいメッキ鋼板が、省エネルギー及び資源の節約の点から必要とされている。これらの要望をかなえるために、Zn−Fe−、及びZn−Ni−合金電気メッキ鋼板が開発され、現在工業的に利用されている。現在、Zn−Cr合金メッキ鋼板が開発されている。
【0003】
しかしながら、Zn−Fe合金メッキ鋼板では、鉄が鋼板に形成されるメッキ層に含有される。したがって、鋼板が腐食性雰囲気に曝されると、メッキ層が犠牲耐食反応によって鋼板を保護する。しかしながら、メッキ層が溶解した後、その中の鉄が酸化されて赤い腐食性生成物を生じる。最終消費者はそれを錆びた鋼板とみなし、そのためZn−Fe合金メッキ鋼板の使用を避ける傾向にある。さらに、第一鉄が第二鉄に酸化され、それによってZn−Fe合金メッキ鋼板の製造中にスラッジを形成するという不利な点がある。
【0004】
Zn−Ni合金メッキ鋼板では、その優れた耐食性のため自動車の材料として広く用いられている。しかしながら、人はニッケルに対してアレルギー反応を起こし、ニッケルメッキした製品の使用はヨーロッパで禁止されている。この傾向は、全世界に広がり続けている。
【0005】
Zn−Cr合金メッキ鋼板は、耐食性の点で、Zn−FeまたはZn−Niメッキ鋼板よりも優れており、薄膜のメッキが鋼板に適用されても所望の耐食性を得ることができる。これらの利点にも関わらず、メッキ効率が低いので製造コストが高い。さらに、クロムは人体に有害であるので、環境活動や環境規制によりその使用は禁止されている。したがって、それを実用的に使用することは困難である。
【0006】
亜鉛メッキした鋼板の耐食性を向上させるためにクロメート表面処理した鋼板では、自動車用鋼板として用いるのに十分な耐食性を有していない。その上、鋼板の表面上のクロムが自動車製造工程中に蒸発し、それによって人体への害を引き起こす。それゆえ、現在その使用は禁止されている。
したがって、優れた耐食性をもち、人体を危険にさらすことの少ない新しい合金メッキ鋼板を開発する必要がある。
【0007】
これらの目的に対して開発された合金電気メッキ鋼板が、米国特許第3,791,801号に開示されている。この特許は、優れた耐食性をもつ電気メッキ鋼板であって、酸化モリブデンまたは酸化タングステンの1つ以上が0.05〜2重量%で亜鉛メッキ層に存在するか、または酸化モリブデンまたは酸化タングステンの1つ以上が0.05〜2重量%で、及びFe、Ni、Co、Sn、Pb等の金属または酸化物が0.5〜15重量%で亜鉛メッキ層中に同時堆積している鋼板を開示している。
【0008】
上記米国第3,791,801号において、モリブデン及びタングステンは、そのコロイド酸化物として酸性電解液に存在している。酸化モリブデン及び酸化タングステンは、メッキ中に、物理的にメッキ層へ入れられるか、または化学的にメッキ層に吸着され、それによって、MoO、Mo、WO、Wのような酸化物、または水酸化物としてメッキ層に存在している。酸化モリブデンまたは酸化タングステンがメッキ層に存在していれば、その酸化物は腐食性条件下で亜鉛の溶解を防止するのに効果的であり、それによって耐食性を高めることができる。さらに、その酸化物がメッキ層の表面に存在していれば、酸化物が塗料層と強固に接着し、塗装後に優れた接着力を確保できる。
【0009】
一方、MoO、Mo、WO、W等のような酸化物をメッキ層に含む亜鉛メッキ鋼板に関しては、耐食性及び塗装性を必要とする家電製品に有用である。しかしながら、MoまたはWは合金として亜鉛と共に存在せずに酸化物として別々に存在するため、スポット溶接が車体に行われるときに、メッキ層の表面に存在する酸化物が電流の流れを妨げることがあるため、溶接性を低下させるという問題がある。特に、最近、自動車製造会社は、数個の電極チップを取りつけ、それによってその数個の電極チップで一度にスポット溶接を行うことができるプロジェクション溶接法を主に用いている。この場合、全ての電極チップで均一な溶接を達成するために、電気抵抗が鋼板全体で均一でなければならない。
【0010】
したがって、MoO、Mo、WO、またはW等のような酸化物が鋼板表面及びこの鋼板に形成されるメッキ層で存在する鋼板では、メッキ層の高い電気抵抗のために、より高い電流を通常の溶接に加えることが必要である。しかしながら、より高い電流が加えられると、電極チップの寿命を短くするように亜鉛は速く蒸発し、同時に、小さな飛沫を付近の範囲にまき散らす現象であるスパッターが発生する。
【0011】
さらに、鋼板の各部分で酸素含有量に差があると、各部分での電気抵抗が異なる。その結果、電流は、プロジェクション溶接中に低い電気抵抗をもつ電極の方へ流れるが、高い電気抵抗をもつ電極の方へは流れない。このため、溶接が成し遂げられない。
【0012】
さらにその上、MoO、Mo、WO、またはW等のような酸化物が亜鉛メッキ層に存在すると、その酸化物と金属亜鉛の結合力が弱い。その結果、メッキ材料が鋼板の曲げ加工中に微細な粉末として剥離される。この現象は、“パウダリング(powdering)”と呼ばれているものである。パウダリングが生じると、曲げ加工後に、パウダリングが生じた部分に基板保護が与えられず、耐食性を低下させるという問題がある。
【0013】
一方で、特開昭57−114686号公報は、クエン酸、蟻酸、及び酒石酸が酸性電解液に添加され、タングステン及びモリブデン等が酸性電解液でコロイド酸化物のスラッジを形成することを防止する技術を開示している。この公報に記載されているように、光沢のある亜鉛電気メッキ鋼板が、主成分として亜鉛イオンと、Co,Mo,Ni,Fe,Cr,W,V,In,Sn,及びZrイオンの1つ以上と、有機添加物とを含む電解液を用いて製造される。クエン酸、蟻酸、及び酒石酸を電解液に添加することで、金属イオンのスラッジ形成を防止することができ、したがってスラッジの量を減少させることができる。その結果、メッキにおける作業性を高め、電解液における有効な金属イオンの損失を減少させる。
【0014】
その公報の図1及び図2から分かるように、クエン酸、蟻酸、及び酒石酸を含む電解液のスラッジの量は、それらを含まない電解液と比べて減少された。しかしながら、スラッジの形成が完全には防止されなかった。
【0015】
一般に、帯鋼が連続的に電気メッキされると、メッキが進むにつれて、電解液の様々な金属イオンの濃度が減少する。したがって、減少した量は補充されなければならず、その結果、均一な金属イオン含有量をもつメッキ層が鋼板上に安定して形成できる。
【0016】
上記公報では、同様に、メッキが進むにつれて、電解液の金属イオンの濃度が減少する。濃度を均一に維持するために、金属塩が定期的に外部から注入されなければならない。しかしながら、金属塩が注入されるたびに、少量のスラッジが形成される。形成されたスラッジは、フィルタ装置または分解装置によって除去されなければならない。スラッジが除去されなければ、電解液に存在し続ける。したがって、メッキが進むにつれて、電解液でスラッジの量が増える。
【0017】
コロイド酸化タングステンが、Zn−Co−W合金メッキ鋼板を製造するための電解液にわずかにでも存在していると、酸化タングステンがメッキ層に同時堆積し、それによって溶接性を悪化させるし、また酸化タングステンの金属亜鉛及び/または金属コバルトとの結合力が弱く、それによってメッキ層が曲げ加工中に粉末の形態で剥離される。上述のように、上記公報に示されている技術では電解液でスラッジの形成を完全に防止することができない。その結果、酸化タングステン等が電気メッキ中にメッキ層に電着されるので、優れた耐食性及び溶接性をもつメッキ鋼板を効果的に製造することができない。
【0018】
したがって、本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであって、本発明の目的は、鋼板を適切な割合の金属の亜鉛、コバルト、及びタングステンで合金メッキすることによって、亜鉛、コバルト、及びタングステンから成るメッキ層が鋼板上に形成されている優れた耐食性及び溶接性をもつZn−Co−W合金電気メッキ鋼板を提供することにある。
【0019】
本発明のもう一つの目的は、鋼板が適切な割合の金属の亜鉛、コバルト、及びタングステンでメッキされ、それによって、その合金のタングステン成分が金属タングステンであるZn−Co−W合金電気メッキ鋼板を製造するための電解液を提供することにある。
【0020】
以下に、本発明を詳細に説明する。
水溶液中のタングステンはWO 2−イオンとして存在するため、タングステンのメッキは電気メッキ法によって行うことができないことが一般に知られている。タングステンのメッキが、Fe,Ni,Co等のような鉄族金属とともに行われる場合、鉄族金属との同時堆積としてメッキが可能である。しかしながら、そのようなメッキの機構はいまだに理解されていない。
【0021】
水溶液中のタングステンイオンに関しては、約7以上のpHでWO 2−イオンが安定であり、pHが4〜7では(HW215−、pHが3〜4では(H213−、pHが3以下では(W12396−であることが知られている。タングステン、NaWO、KWO、または(NHWOが水に溶解され保管されると、時間が経つにつれて、pH4以下でスラッジが発生する。pHが低くなるにつれ、スラッジ発生速度が大きくなる。
【0022】
タングステンがZnイオン及びCoイオンを含む電解液に溶解する場合、水とは異なり、3より大きいpHでスラッジが発生する。pHが高くなるにつれ、スラッジ発生速度が大きくなる。我々は、タングステンがZn2+及びCo2+イオンと結合してスラッジを発生させると考える。しかしながら、完全な反応機構はわからない。したがって、電気メッキがpH6未満でZnイオン、Coイオン、Wイオンを含むメッキ浴で行われる時、米国第3,791,801号に記載されているように、WOまたはWのような酸化タングステンがメッキ層に用いられる。
【0023】
一方、タングステンがメッキ層上に酸化物として存在する場合、メッキ層の表面の酸化タングステンは、そのメッキ層と密接に接着し、優れた接着力を確保する。しかしながら、酸化物がメッキ層内に存在する場合、メッキ層の応力が大きくなり、酸化物のメッキ層成分との結合力が弱くなる。その結果、メッキ層は鋼板の曲げ加工中に剥離しやすくなり、スポット溶接性が乏しくなる。
【0024】
したがって、本発明者等は、亜鉛−コバルト−タングステンのメッキが行われるときに、鋼板を金属タングステンでメッキするため、繰り返し研究及び実験を行った。その結果、クエン酸が適切な経路で電解液に添加されると、ほぼ全てのタングステンがクエン酸とともに錯化合物を形成し、それによって金属タングステンでメッキを行うことができることを見出した。
【0025】
本発明の一つの態様によれば、Zn−Co−W合金電気メッキ鋼板であって、Co:0.1〜3.0重量%、W:0.1〜2.0重量%、及びZn:残部から成るメッキ層が鋼板に形成され、その合金のタングステン成分が金属タングステンである優れた耐食性及び溶接性をもつZn−Co−W合金電気メッキ鋼板が提供される。
【0026】
本発明の別の態様によれば、Zn−Co−W合金電気メッキ鋼板を製造するための電解液であって、塩化亜鉛:60〜200g/l、塩化コバルト:0.1〜6.0g/l、タングステン:0.1〜4.0g/l、クエン酸:0.5〜10.0g/l、ポリエチレングリコール:0.1〜2.0ml/l、電気伝導助剤:30〜400g/lを含み、タングステンのほぼ全部のイオンがクエン酸とともに錯化合物を形成し、それによってスラッジの形成を防止することを特徴とする電解液が提供される。
【0027】
本発明のさらに別の態様によれば、その電解液を用いてZn−Co−W合金電気メッキすることによってメッキ層が形成されるZn−Co−W合金電気メッキ鋼板が提供される。
【0028】
以下に、本発明の電気メッキ鋼板及び電解液を説明するが、限定するものではない。
電気メッキ鋼板
前記したように、本発明のZn−Co−W合金電気メッキ鋼板では、メッキ層がCo:0.1〜3.0重量%、W:0.1〜2.0重量%、及びZn:残部からなり、合金のタングステン成分は金属タングステンである。
【0029】
すなわち、本発明のメッキ層に存在するコバルトの含有量は、金属コバルトとして算出するときに、0.1〜3.0重量%(以下、ただの%とする)として規定される。もしコバルトの含有量が0.1%以下であれば、耐食性が乏しい。一方で、3.0%を超えれば、耐食性は優れているがコバルトのコストが高い。したがって、3.0%より多いコバルトの使用は非経済的である。
【0030】
本発明のメッキ層に存在するタングステンの含有量は、0.1〜2.0%として規定される。もしタングステン含有量が0.1%以下であれば、耐食性が乏しく、一方で2.0%を超えれば、メッキ層にパウダリングが生じる。
【0031】
本発明は、タングステンが酸化タングステンではなく金属タングステンの形態でメッキ層に存在することに特徴を有する。タングステンは亜鉛及びコバルトとともに合金を形成する。その結果、耐食性が高められ、スポット溶接が改善される。
【0032】
上述のように、0.1〜3%の金属コバルト及び0.1〜2.0%の金属タングステンがメッキ層に存在すれば、メッキ層に存在するZn−Co−W合金が腐食に対するバリアとして作用し、より優れた耐食性を確保する。同時に、メッキ層の全てのタングステンは金属タングステンとして存在するので、スポット溶接性が優れており、またパウダリングが生じない。
【0033】
電解液
以下に、本発明のZn−Co−W合金電気メッキ鋼板を製造するための電解液を詳細に説明する。
本発明の電解液における塩化亜鉛の濃度は60〜200g/lに規定される。塩化亜鉛の濃度が60g/l以下であれば、連続高電流密度メッキが不可能となり、一方で200g/lを超えれば、塩化亜鉛が溶解せずに残存し、それによって亜鉛塩が堆積される。
【0034】
電解液における塩化コバルトの濃度は0.1〜6.0g/lに規定される。塩化コバルトが少なくとも0.1g/lであるとき、電解液のコバルト含有量は0.1%を超えて安定に維持できる。上限が6.0g/lである理由は、その値がメッキ層で0.1〜3重量%のコバルト含有量を得るのに十分であるためである。
【0035】
本発明の電解液は、0.1〜4.0g/lのタングステンを含む。タングステン濃度が少なくとも0.1g/lであるとき、0.1%以上のタングステン含有量がメッキ層で安定に確保される。さらに、上限が4.0g/lである理由は、その値がメッキ層で0.1〜2%のタングステン含有量を得るのに十分であるためである。
本発明によれば、タングステンは、タングステン酸ナトリウム、タングステン酸アンモニウム、タングステン酸カリウムから選択される1つ以上の可溶性タングステン酸塩の形態で添加されることが好ましい。
【0036】
本発明の電解液は、0.5〜10.0g/lのクエン酸を含む。クエン酸は、クエン酸ナトリウム、クエン酸アンモニウム、クエン酸カリウムから選択される1つ以上の可溶性クエン酸塩の形態で添加されることが好ましい。
クエン酸は、タングステン酸塩がコロイド酸化タングステンの形態で堆積することを防止する役目を果たす。しかしながら、クエン酸の濃度が0.5g/l以下であれば、時間が経過するにつれて、酸化タングステンが堆積する。濃度が10.0g/lを超える場合、メッキは影響されない。しかしながら、10.0g/lだけのクエン酸の使用でコロイド酸化タングステンの堆積を防止するのに十分であるので、10.0g/l以上のクエン酸の添加は非経済的である。
【0037】
クエン酸が本発明の電解液に添加されなければ、または0.5g/l以下のクエン酸が添加されれば、電解液中のタングステンは酸化タングステンの形態で存在する。したがって、亜鉛メッキ層中のタングステンは、メッキ中の物理的な再生または化学的な吸着によって、酸化物の形態で存在する。
【0038】
本発明の電解液において、ほぼ全てのタングステンはクエン酸と結合して錯化合物を形成する。具体的に説明すると、タングステンの一部または全てがミクロコロイドスラッジを形成することを防止するために、本発明の電解液においてほぼ全てのタングステンはクエン酸と結合して錯化合物を形成する。その結果、タングステンのメッキは金属タングステンで行うことができる。
【0039】
一方で、本発明でクエン酸が電解液に添加される方法は非常に重要である。電解液に可溶性のタングステン酸塩が添加され、その後クエン酸が添加されれば、一部または全てのタングステンがコロイドスラッジを形成する。その後クエン酸が添加されるとしても、生成したタングステンスラッジは溶解しないのでメッキ層に同時堆積され、メッキ鋼板の溶接性の低下を引き起こす。
添加の順序に関しては、クエン酸がタングステンより前に行われるか、またはその両方が同時に添加されるならば、添加したタングステンの一部がクエン酸と反応する前に必然的にスラッジを形成する。
【0040】
本発明は、この点に注意を払うことによって創作された。本発明によれば、ほぼ全てのタングステンがクエン酸とともに錯化合物を形成できるように、可溶性のタングステン酸塩及びクエン酸は水に溶解される。すなわち、可溶性のタングステン酸塩及びクエン酸は同時に水に溶解され、十分に錯化合物を形成する。それゆえ、錯化合物の電解液への添加は、タングステンがクエン酸と反応する前にスラッジを形成することを防止する。
【0041】
メッキが進むにつれて、電解液のタングステン濃度が減少する。タングステンの減少した量が補充されるとき、クエン酸とタングステン酸塩が水中に溶解して錯化合物を形成し、その後錯化合物を含有する溶液が電解液に注入され、それによってスラッジの形成を防止する。
【0042】
本発明によれば、メッキ層の平滑性を高めるために、ポリエチレングリコールが添加される。しかしながら、ポリエチレングリコールの濃度が低過ぎる場合、メッキ層が粗くなり、したがってその外観がメッキ後に乏しくなる。濃度が過剰である場合、メッキ作業性及びメッキ鋼板の品質に問題はない。しかしながら、過剰な濃度の添加は非経済的である。このことを考慮すると、添加されるポリエチレングリコールの濃度は、0.1〜2.0ml/lに規定される。
100〜2000の分子量をもつポリエチレングリコールが用いられることが好ましい。
【0043】
さらに、本発明によれば、電解液における電気伝導助剤の濃度は、30〜400g/lに規定される。電気伝導助剤は、電解液の電気伝導度を高める役目を果たす。高い電流密度で作動する連続メッキ装置では、製品を安定に製造するためには、少なくとも30g/lの電気伝導助剤が添加されなければならない。電気伝導助剤の濃度が400g/lを超える場合、電解液の温度が低いときに電気伝導助剤が堆積されることがある。
【0044】
本発明によれば、塩化カリウム、塩化アンモニウム、塩化ナトリウムの一つまたは混合物が、電気伝導助剤として用いることができる。
電解液のpHは3〜6に規定されることがより好ましい。pHが3未満である場合、メッキ効率が低く、それに反してpHが6を超える場合、亜鉛イオン及びコバルトイオンが水酸化物の形態で堆積されることがある。
【0045】
メッキ鋼板の作製
本発明のメッキ鋼板は、基材の鉄として従来の冷間圧延鋼板を用い、脱脂、洗浄、酸洗いした後、鋼板を電解液で電気メッキする工程を含む一般的な方法で容易に製造することができる。
すなわち、従来の方法を用いて、鋼板を上記のように作製した電解液で電気メッキすることによって、Co:0.1〜3.0重量%、W:0.1〜2.0重量%、及び亜鉛:残部から成るメッキ層が鋼板に形成される。タングステンのメッキは金属タングステンで行われる。その結果、優れた耐食性及び溶接性をもつZn−Co−W合金電気メッキ鋼板を安定して製造することができる。
【0046】
本発明は説明したメッキ条件に限定されない。上述の成分から成るメッキ層が上述の電解液で得られるならば、いずれのメッキ条件も本発明の範囲内となるものである。
【0047】
以下に、本発明を実施例を挙げて説明する。
(実施例)
表1に示すような組成を有するそれぞれのZn−Co−W合金電解液を作製した。様々なタングステン酸塩添加方法、つまりA〜Dを用いることによって、最終電解液におけるタングステン酸塩イオン及びクエン酸塩イオンの錯化合物の形成の程度を変化させた。具体的に説明すると、Aは、全てのタングステン酸塩イオンが電解液でクエン酸塩イオンとともに錯化合物を確実に形成できるようにタングステン酸塩が注入される方法を記載しており、またB〜Eは、タングステン酸塩イオンの一部または全部が電解液でスラッジを形成する方法である。
【0048】
本実験において、亜鉛及びコバルトは塩化亜鉛及び塩化コバルトの形態で電解液に添加され、タングステンはタングステン酸ナトリウムの形態で添加され、クエン酸はクエン酸ナトリウムの形態で添加された。上記の他に、250g/lの塩化カリウムが電気伝導助剤として添加され、600の分子量をもつポリエチレングリコールが添加物として用いられ、そして電解液のpHは5であった。
【0049】
上記のように作製された各電解液は、機械的な攪拌下で60℃の温度で72時間保管され、その後、脱脂及び酸洗いが行われた0.8mmの厚さをもつ従来の冷間圧延鋼板に電気メッキするために用いられた。このとき、最終電解液の温度は60℃で、電流密度は60A/dmで、そしてメッキ重量は40g/mであった。
【0050】
上記の電解液でメッキした冷間圧延鋼板のメッキ層の組成が定量的に解析され、その後、コバルト及びタングステンの含有量が測定された。その結果を表1に示す。その上、72時間保管された各電解液を50ml採取し、50mlのマスシリンダに入れ、5時間攪拌せずに保管し、そしてマスシリンダの底に沈澱しているスラッジの量が測定された。分析でスラッジが酸化タングステンであることが確認された。
【0051】
【表1】
Figure 2004518021
【0052】
タングステンの注入方法:
A:クエン酸塩とタングステン酸塩を一緒に水に溶解した後、電解液に注入。
B:クエン酸塩を電解液に注入し溶解した後、タングステン酸塩を水に溶解して電解液に注入。
C:クエン酸塩を電解液に注入し溶解した後、タングステン酸塩を直接電解液に注入。
D:クエン酸塩及びタングステン酸塩を直接電解液に注入。
E:タングステン酸塩を電解液に添加して溶解した後、クエン酸塩を電解液に添加。
【0053】
メッキした試料は、X線光電子分光計を用いて解析され、メッキ層に同時堆積したタングステンが酸化物であるか金属であるかを判断した。その結果を表2に示す。
さらに、表面の平滑性の度合いが、試料のメッキ層を肉眼で検査することによって評価された。具体的に説明すると、評価は以下の通りである。◎:非常に滑らか、O:滑らか、△:粗い、x:非常に粗い。メッキ層の耐食性は、赤錆が鋼板に発生する時間を測定する塩水噴霧試験によって評価された。
【0054】
試料の溶接性を評価するために、スポット溶接が電流を大きくしてメッキ層を重ね合わせることによって行われた。溶接部で溶解が始まる時の電流が溶接可能最小電流として規定され、またスパッター現象が生じる直前の時の電流が溶接可能最大電流として規定される。最小電流と最大電流との差が溶接可能電流として規定される。両方の電流の平均の溶接可能電流が最適溶接可能電流として規定される。溶接性は、表2に示すように、最適電流が低いときに、または溶接可能電流の幅が広がっているときに良好であると評価される。具体的に説明すると、溶接性の評価は以下の通りである。◎:良好、△:乏しい、x:非常に乏しい。
【0055】
メッキ層のパウダリング抵抗を評価するために、接着ビニールテープがメッキ鋼板に貼り付けられ、次に鋼板が180°の角度で曲げられ、そして元の状態に戻された後、メッキ鋼板からテープをはがした。パウダリング抵抗は、メッキ材料がどのくらいテープに貼りついたかによって、表2に示すように評価された。パウダリングの発生の評価は以下の通りである。◎:発生無し、△:ほとんど発生無し、x:多量に発生。
【0056】
【表2】
Figure 2004518021
【0057】
表1及び表2に示すように、本発明の試料(1〜11)では、塩化亜鉛、塩化コバルト等の添加量が適切に制御され、クエン酸塩とタングステン酸塩は同時に水に溶解されて電解液に注入された。その結果、全てのタングステンイオンがクエン酸と共に錯化合物を形成し、酸化タングステンスラッジは電解液に発生しなかった。
【0058】
メッキが上記のように作製された電解液を用いて行われた場合、メッキ後のメッキ層におけるコバルト及びタングステンの含有量は、それぞれ、0.1〜3.0%及び0.1〜2.0%に制御することができる。さらに、メッキ層中に同時堆積した全てのタングステンが、金属タングステンの形態で堆積した。
【0059】
本発明のメッキ鋼板は、非常に滑らかな、または滑らかなメッキ表面を有していた。赤錆発生時間は155時間以上であった。したがって、耐食性は良好であった。メッキ層に含有される全てのタングステンは金属の形態で存在しているため、パウダリングは生じなかった。したがって、溶接性は良好である。
【0060】
本発明の試料に反して、比較試料1は、塩化亜鉛と塩化カリウムのみを電解液に添加した後、メッキがその電解液で行われる亜鉛メッキ鋼板である。メッキ層の表面は、比較的滑らかであるが、赤錆発生時間が65時間であり、乏しい耐食性を示した。
【0061】
比較試料2においては、塩化コバルトの濃度が本発明より低い。スラッジは電解液に形成されなかった。メッキ層は非常に滑らかで溶接性は良好であったが、耐食性が乏しかった。
比較試料3においては、塩化コバルトの濃度が本発明より高い。メッキ層は滑らかで、パウダリングが生じなく、溶接性及び耐食性が良好であった。しかしながら、本発明の範囲を超えるコバルトがメッキ層に同時堆積されれば、メッキ鋼板の品質は良好にできるが、そのような過剰な添加は、経済的な理由、すなわちコバルトが比較的高価であるため好ましくない。
【0062】
比較試料4においては、電解液のタングステンの濃度が本発明より低い。メッキ層に同時堆積したタングステンの含有量が本発明よりも低いので、耐食性が乏しい。比較試料5においては、タングステンの濃度が本発明より高い。したがって、メッキ層に同時堆積したタングステンの含有量が大きく、メッキ層の過度の靱性を招き、したがってパウダリングを多く発生させる。
【0063】
クエン酸を用いない比較試料6においては、大量の酸化タングステンスラッジが発生する(220ml/l)。したがって、酸化タングステンがメッキ層に用いられる。メッキ層の組成は本発明の範囲内であるが、メッキ層での酸化タングステンの金属亜鉛及び金属コバルトとの結合力が非常に低く、したがってメッキ鋼板の曲げ加工中にパウダリングが多く生じる。その上、スポット溶接において、メッキ層に存在する酸化タングステンが電流の流れを遮断するので、溶接性が非常に乏しい。
【0064】
比較試料12及び13においては、電解液に添加されるポリエチレングリコールの濃度が本発明の範囲外であるか、または添加物が添加されない。メッキ層表面の平滑性が乏しい。
【0065】
一方、比較試料7〜11では、タングステンイオンの一部がクエン酸とともに錯化合物を形成せずに酸化タングステンとなり、それによってスラッジを生成する。メッキがその電解液で行われる場合、メッキ層のタングステンの一部が、酸化タングステンの形態で堆積せざるを得ない。
【0066】
比較試料7においては、クエン酸の濃度が本発明よりも低い。10ml/lの酸化タングステンスラッジが電解液に発生し、金属タングステンと酸化タングステンがメッキ層に共存し、それによってパウダリングが生じ、また溶接性が乏しかった。
【0067】
比較試料8においては、電解液の組成が本発明の範囲である。しかしながら、クエン酸塩が電解液に注入された後、タングステン酸塩がそこに注入される。タングステン酸塩が電解液に溶解すると、その一部が酸化タングステンを形成した。その結果、45ml/lのスラッジが発生した。したがって、金属タングステンと酸化タングステンがメッキ層に共存した。酸化タングステンの金属亜鉛及び金属コバルトとの結合力は弱いため、パウダリングが生じ、また溶接性が乏しかった。
【0068】
比較試料9は本発明の範囲の電解液の組成を有する。しかしながら、クエン酸塩が電解液に注入され完全に溶解した後、タングステン酸塩を水に溶解し、得られたものを電解液に注入した。比較試料8よりも少ないけれども、14ml/lの酸化タングステンスラッジが電解液に発生した。我々は、タングステン酸塩がクエン酸を含有する電解液に添加されると、タングステン酸塩がクエン酸とともに錯化合物を形成する過程中に、タングステン酸塩の一部が酸化タングステンに変化すると考える。
【0069】
比較試料10は本発明の範囲の電解液の組成を有するが、クエン酸塩とタングステン酸塩が同時に直接電解液に注入される。87ml/lのスラッジが電解液に発生した。その結果、金属タングステン及び酸化タングステンがメッキ層に共存し、それによって大量にパウダリングが生じ、また溶接性が乏しかった。
【0070】
比較試料11は本発明の範囲の電解液の組成を有する。しかしながら、タングステン酸塩を電解液に注入して溶解し、その後クエン酸を直接注入して溶解した。タングステン酸塩はクエン酸無しで電解液に溶解して酸化タングステンを形成し、その後クエン酸塩が添加されるので、165ml/lのスラッジが電解液に発生した。その結果、酸化タングステンがメッキ層に存在し、それによって大量のパウダリングが生じ、また溶接性が乏しかった。
【0071】
実施例は、本発明を説明する例であり、それらは限定を意図するものではない。本発明の好ましい実施の態様が説明のために開示されているが、当業者は、特許請求の範囲に記載した本発明の範囲及び趣旨から逸脱せずに種々の変更、追加、置換が可能であることを理解するだろう。
【0072】
以上の記載から明らかなように、本発明は、電解液の組成を最適化した後、鋼板を電解液で適切な割合の金属の亜鉛、コバルト、タングステンで合金メッキすることによって、亜鉛、コバルト、タングステンから成るメッキ層が鋼板に形成されている優れた耐食性及び溶接性をもつZn−Co−W合金電気メッキ鋼板を安定して製造することができる。

Claims (7)

  1. Zn−Co−W合金電気メッキ鋼板であって、メッキ層を有し、該メッキ層がCo:0.1〜3.0重量%、W:0.1〜2.0重量%、及び亜鉛:残部から成り、全てのタングステンのメッキが金属タングステンで行われている優れた耐食性及び溶接性をもつZn−Co−W合金電気メッキ鋼板。
  2. Zn−Co−W合金電気メッキ鋼板を製造するための電解液であって、塩化亜鉛:60〜200g/l、塩化コバルト:0.1〜6.0g/l、タングステン:0.1〜4.0g/l、クエン酸:0.5〜10.0g/l、ポリエチレングリコール:0.1〜2.0ml/l、及び電気伝導助剤:30〜400g/lを含み、タングステンのほぼ全てのイオンがクエン酸とともに錯化合物を形成し、それによってスラッジの形成を防止することを特徴とする電解液。
  3. 前記タングステンが、タングステン酸ナトリウム、タングステン酸アンモニウム、及びタングステン酸カリウムから選択される1つ以上のタングステン酸塩の形態で添加されることを特徴とする請求項2に記載のZn−Co−W合金電気メッキ鋼板を製造するための電解液。
  4. 前記クエン酸が、クエン酸ナトリウム、クエン酸アンモニウム、及びクエン酸カリウムから選択される1つ以上のクエン酸塩の形態で添加されることを特徴とする請求項2に記載のZn−Co−W合金電気メッキ鋼板を製造するための電解液。
  5. 前記電気伝導助剤が、塩化カリウム、塩化アンモニウム、および塩化ナトリウムの一つまたは混合物であることを特徴とする請求項2に記載のZn−Co−W合金電気メッキ鋼板を製造するための電解液。
  6. 前記電解液のpHが3〜6であることを特徴とする請求項2に記載のZn−Co−W合金電気メッキ鋼板を製造するための電解液。
  7. 請求項2ないし請求項6のいずれか一項に記載の電解液で鋼板を電気メッキすることによってメッキ層が形成されるZn−Co−W合金電気メッキ鋼板。
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