JP2004501622A - 原核生物、菌類、原生動物もしくは藻類などの微生物中で、または微生物から核酸を安定化および/または単離するための、カチオン化合物およびプロトン供与体からなる組成物の使用 - Google Patents

原核生物、菌類、原生動物もしくは藻類などの微生物中で、または微生物から核酸を安定化および/または単離するための、カチオン化合物およびプロトン供与体からなる組成物の使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、原核生物、菌類、原生動物もしくは藻類などの微生物中で、または微生物から核酸を単離および/または安定化するための組成物の使用に関する。その組成物は、一般式:

(式中、Yは、窒素またはリンを示すことができ、R、R、RおよびRは互いに独立して、未分枝もしくは分枝C−C20アルキル基および/またはC−C20アリール基ならびにC−C26アラルキル基を示すことができ、かつ、Xは、無機もしくは有機の一塩基酸または多塩基酸のアニオン示すことができる)のカチオン化合物を必須成分として含有する。

Description

【0001】
本発明は、原核生物、菌類、原生動物もしくは藻類などの微生物からRNAおよび/もしくはDNAを安定化し、並びに/または単離するための、必須成分として、一般式:
【化2】

(式中、Yは、窒素またはリンを示すことができ、
、R、RおよびRは、互いに独立して、未分枝もしくは分枝C−C20アルキル基および/またはC−C20アリール基並びにC−C26アラルキル基を示すことができ、かつ
は、無機もしくは有機の一塩基酸または多塩基酸のアニオンを示すことができる)のカチオン化合物と、添加剤として少なくとも1つのプロトン供与体とを含有する組成物の新規な使用に関する。
【0002】
好ましい組成物は、カチオン化合物がアンモニウム塩からなるものである(式中、Rは、好ましくは12個、14個または16個の炭素原子を有する高級アルキル基を示し、R、RおよびRは、それぞれに、メチル基を示す)。
【0003】
式中、Rが、アラルキル基、好ましくはベンジル基を示し、Rが、好ましくは12個、14個または16個の炭素原子を有する高級アルキル基を示し、かつRおよびRがメチル基を示す組成物もまた好ましい。
【0004】
好ましいアニオンは、臭化物、塩化物、リン酸塩、硫酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩またはコハク酸塩である。
【0005】
−Cアルキルは一般に、互いに同一であることも、または異なるものであることもできる、1個またはそれ以上のハロゲン原子、好ましくはフッ素によって任意に置換され得る、1〜6個の炭素原子を有する分枝もしくは未分枝炭化水素基を示す。以下の炭化水素基が例として挙げられる:
メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル(イソ−プロピル)、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピルおよび1−エチル−2メチル−プロピル
【0006】
高級アルキル基という用語は、互いに同一であることも、または異なるものであることもできる、1個またはそれ以上のハロゲン原子、好ましくはフッ素によって任意に置換され得る分枝または未分枝C−C20アルキル基を表す。以下の炭化水素基:分枝もしくは未分枝ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、ドデカデシルおよびエイコシル、が例として挙げられる。
【0007】
−Cアルケニルは一般に、3−6個の炭素原子を有し、1つの二重結合を有し、またはそれ以上の二重結合を有することもある、分枝または未分枝炭化水素基であって、互いに同一であることも、または異なるものであることもできる、1個またはそれ以上のハロゲン原子、好ましくはフッ素によって任意に置換され得る炭化水素基を示す。以下の炭化水素基が、例として挙げられる:
2−プロペニル(アリル)、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、3−メチル−3−ブテニル、1,1−ジメチル−2−プロペニル、1,2−ジメチル−2−プロペニル、1−エチル−2−プロペニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−メチル−2−ペンテニル、4−メチル−2−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、3−メチル−3−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、3−メチル−4−ペンテニル、4−メチル−4−ペンテニル、1,1−ジメチル−2−ブテニル、1,1−ジメチル−2−ブテニル、1,1−ジメチル−3−ブテニル、1,2−ジメチル−2−ブテニル、1,2−ジメチル−3−ブテニル、1,3−ジメチル−2−ブテニル、1,3−ジメチル−3−ブテニル、2,2−ジメチル−3−ブテニル、2,3−ジメチル−2−ブテニル、2,3−ジメチル−3−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、2−エチル−2−ブテニル、2−エチル−3−ブテニル、1,1,2−トリメチル2−プロペニル、1−エチル−1−メチル−2−プロペニルおよび1−エチル−2−メチル−2−プロペニル
【0008】
−Cアルキニルは一般に、3−6個の炭素原子を有し、1つの三重結合を有し、またはそれ以上の三重結合を有することもある、分枝または未分枝炭化水素基であって、互いに同一であることも、または異なるものであることもできる1個またはそれ以上のハロゲン原子、好ましくはフッ素によって任意に置換され得る炭化水素を示す。以下の炭化水素基が例として挙げられる:
2−プロピニル(プロパルギル)、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、2−メチル−2−プロピニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−2−ブチニル、2−メチル−2−ブチニル、3−メチル−2−ブチニル、1−メチル−3−ブチニル、2−メチル−3−ブチニル、3−メチル−3−ブチニル、1,1−ジメチル−2−プロピニル、1,2−ジメチル2−プロピニル、1−エチル−2−プロピニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、1−メチル−2−ペンチニル、2−メチル−2−ペンチニル、3−メチル−2−ペンチニル、4−メチル−2−ペンチニル、1−メチル−3−ペンチニル、2−メチル−3−ペンチニル、3−メチル−3−ペンチニル、4−メチル−3−ペンチニル、1−メチル−4−ペンチニル、3−メチル−4−ペンチニル、4−メチル−4−ペンチニル、1,1−ジメチル−2−ブチニル、1,1−ジメチル−2−ブチニル、1,1−ジメチル−3−ブチニル、1,2−ジメチル−2−ブチニル、1,2−ジメチル−3−ブチニル、1,3−ジメチル−2−ブチニル、1,3−ジメチル−3−ブチニル、2,2−ジメチル−3−ブチニル、2,3−ジメチル−2−ブチニル、2,3−ジメチル−3−ブチニル、1−エチル−2−ブチニル、1−エチル−3−ブチニル、2−エチル−1−ブチニル、2−エチル−2−ブチニル、2−エチル−3−ブチニル、1,1,2−トリメチル−2−プロピニル、1−エチル−1−メチル−2−プロピニルおよび1−エチル−2−メチル−2−プロピニル
【0009】
別段の指定がない限り、アリールは、ヘテロ原子1個または2個を任意に含有し得る、炭素原子4−22個を有する芳香族単環基または多環基を示す。その例には:ハロゲン(F、Cl、Br、I)、好ましくはフッ素によって、またはアルキル基によって、互いに独立して任意に一置換または多置換され得る、フェニル、ナフチル、アントラシルまたはピロール、フラン、チオフェン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジンまたはピラジンが含まれる。
【0010】
上記の定義に従って、アラルキルは、C−Cアルキレン、C−CアルケニレンまたはC−Cアルキニレン架橋を介してカチオン部分構造に結合する、単環または多環アリール基を示し、そのC−Cアルキル、C−CアルケニルおよびC−Cアルキニル基は上記で定義したとおりである。本発明の目的には、ベンジル基が好ましい。
【0011】
適切な対イオンXは、ハロゲン化水素酸のすべてのアニオン、または酢酸塩もしくはシュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩もしくはクエン酸塩などの、一塩基または二塩基有機酸のアニオンであることが好ましい。
【0012】
本発明の目的のための適切なプロトン供与体は主に、無機酸またはその塩の他に、飽和脂肪族モノカルボン酸、不飽和アルケニル−カルボン酸、飽和および/または不飽和脂肪族C−Cジカルボン酸、脂肪族ケトカルボン酸またはケトジカルボン酸ならびにアミノ酸の、単独または組み合わせである。上述のすべての有機酸は、未置換形状で、または置換誘導体として使用され得て、それらの中では、別段の指定がない限り、未置換誘導体またはヒドロキシル基によって一置換もしくは多置換された誘導体であることが好ましい。
【0013】
本発明の目的のための飽和脂肪族モノカルボン酸という用語には、ギ酸の他に、C−Cアルキル−カルボン酸が含まれ、それらの中では、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、n−吉草酸、イソ吉草酸、エチル−メチル−酢酸(2−メチル−酪酸)、2,2−ジメチルプロピオン酸(ピバル酸)、n−カプロン酸、n−オクタン酸、n−デカン酸、およびn−ドデカン酸(ラウリン酸)が好ましい。さらに、上述の酸から誘導されるケトカルボン酸もまた使用することができる。
【0014】
本発明の目的のための不飽和アルケニル−カルボン酸の例には、アクリル酸(プロペン酸)、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸およびビニル酢酸が含まれる。
【0015】
本発明によれば、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸またはアジピン酸などの飽和脂肪族C−Cジカルボン酸が好ましく、シュウ酸およびコハク酸が特に好ましい。
【0016】
本発明によって課題を解決するためには、脂肪族ヒドロキシ−ジおよびトリカルボン酸を使用することが特に好ましく、タルトロン酸、D−(+)、L−(−)−またはDL−リンゴ酸、(2R,3R)−(+)−酒石酸、(2S,3S)−(−)−酒石酸、メソ−酒石酸およびクエン酸が特に最も好ましい。
【0017】
このように、マレイン酸もしくはフマル酸などの不飽和ジカルボン酸または、例えばアコニット酸などの不飽和トリカルボン酸もまた、本発明の課題を解決するために適している。
【0018】
しかしながら、本発明の目的のために、例えばメソシュウ酸およびオキサロ酢酸などの脂肪族ケトジカルボン酸も添加剤として使用することができ、オキサロ酢酸が特に最も好ましい。
【0019】
本発明の目的には、アミノ酸を使用することも可能であり、それらの中では、例えばアミノ酢酸(グリシン)、α−アミノプロピオン酸(アラニン)、α−アミノ−イソ吉草酸(バリン)、α−アミノ−イソカプロン酸(ロイシン)およびα−アミノ‐β−メチル吉草酸(イソロイシン)などのα−アミノ酸が好ましい。グリシンを使用することが特に好ましい。
【0020】
上述のプロトン供与体は、個々の物質として、または純粋な立体異性体の形態で、および混合物の状態でも、使用することができる。
【0021】
本発明の目的のために、無機酸およびその塩を、更なる添加剤として使用することもできる。アルカリ金属またはそのアンモニウム塩と、リン酸または硫酸などの無機酸との塩を使用することが好ましい。リン酸および硫酸アンモニウムを使用することが最も好ましい。
【0022】
【表1】
Figure 2004501622
【0023】
添加剤は、様々な濃度で組成物中に存在することができる。異なる添加剤の組み合わせを使用することも可能である。添加剤の性質に応じて、他の濃度範囲が有利であると判明することもある。異なる添加剤の組み合わせを使用することも可能である。
【0024】
組成物の水溶液中のカチオン化合物濃度は、0.01%(w/v)〜飽和、好ましくは0.1%〜10%(w/v)〜飽和、さらに好ましくは0.5〜8%(w/v)、最も好ましくは2〜6%(w/v)の範囲である。
【0025】
この種類の組成物は、ドイツ出願公開第100 31 236号の説明、ならびに請求項1〜17に開示されている。本出願はその先の出願に基づいている。
【0026】
当然、カチオン化合物および添加剤の溶液を添加する場合には、最適な濃度は、生物学的サンプルのそれぞれの容積、および安定化溶液と生物学的サンプルとの容積比によって決定される。
【0027】
別段の指定がない限り、本発明の目的のための核酸は、より広い意味での核酸、例えば、二本鎖、一本鎖、環状および直鎖DNAなど、すべての長さまたは形状のデオキシリボ核酸も含むリボ核酸(RNA)、並びに、例えば単量体ヌクレオチド、オリゴマー、プラスミド、処理済および未処理状態の細菌DNAおよびRNAのような、全ての考えられ得る亜種である。
【0028】
使用する生物学的サンプルは、例えば生物体(単細胞または多細胞生物;昆虫等)、植物および植物の一部、細菌、ウイルス、酵母および他の菌類または原核生物のような、本発明により考えられる遊離もしくは結合核酸または核酸を含有する微生物を含有する、食物サンプルまたは環境サンプルであり得る。
【0029】
本発明の目的のための、出発原料として使用される微生物を含有する生物学的サンプルは、血漿、血液、血清、細胞、白血球画分、痂皮催炎(crusta phlogistica)、痰、尿、精液、糞便などの体液、塗抹標本、吸引液、バイオプシー、例えば組織および器官の一部などのすべての種類の組織サンプル、遊離もしくは結合核酸または核酸含有細胞を含む食物サンプルであることもできる。
【0030】
この他に、上記の生物学的サンプルから得られる核酸および真核生物起源の核酸を、本発明による組成物によって安定化することが可能である。このように、ドイツ特許出願第100 31 236号(出願時の書類のp.6、第2段落)に記載の真核性材料を、本発明の教示に従って単離または安定化することが可能である。このように、本発明の教示に従って、血液、痰もしくは骨髄などからの真核生物起源の核酸を、ドイツ特許出願第100 31 236号(これにより、参照として本明細書に組み込まれる)の実施例1〜15および図1〜15に開示されているように、首尾よく安定化することができる。
【0031】
添加剤は、安定化試薬中に様々な濃度で存在することができる;例えば、それは、容積比1:1、好ましくは3:1で、50mM〜飽和の濃度、好ましくは100〜1M、最も好ましくは200〜500mMの濃度で、安定化溶液と血液との混合物中に存在し得る。添加剤の性質に応じて、他の濃度範囲が有利であると判明することもある。異なる添加剤の組み合わせを使用することも可能である。
【0032】
組成物の水溶液中のカチオン化合物濃度は、0.01重量%〜飽和、好ましくは0.1重量%〜飽和、さらに好ましくは0.5〜15重量%、最も好ましくは2〜10重量%の範囲である。
【0033】
当然、カチオン化合物および添加剤の溶液を添加する場合には、最適な濃度は、生物学的サンプルの容積、および安定化溶液と生物学的サンプルとの容積比によって決定される。
【0034】
サンプルと混合する前に、カチオン化合物と添加剤の混合物のpHを、通常、広いpH範囲(pH2〜12)にわたってサンプルの関数として変化させることができ、pH2〜pH10の範囲であることが好ましく、さらに好ましくはpH3〜pH8の範囲である。好ましいpH範囲は、使用する生物学的サンプルに依存する。血液、血漿および血清の場合には、範囲pH2〜pH6、特にpH3〜pH4のpH値が好ましい。
【0035】
カチオン化合物と添加剤の混合物のpHは、通常、原核生物、菌類、原生動物もしくは藻類などの微生物中または微生物からの、核酸のサンプル、安定化および/または単離の関数として、広いpH範囲(pH2〜12)にわたって変化させることができ、pH2〜pH8の範囲であることが好ましく、さらに好ましくはpH2〜pH5の範囲である。好ましいpH範囲は、使用するサンプルに依存する。
【0036】
血液、血漿および血清を除く他の細胞体液のような生物学的サンプル、または例えば、上述のものような、細菌、吸引液、細胞、組織、および他の生物学的サンプルの場合、カチオン化合物および添加剤からなる安定化溶液のpH値は、pH3〜pH10の範囲であることが好ましく、さらに好ましくはpH4〜pH8の範囲である。示したpH値はすべて、生物学的サンプルと混合する前のpHとして理解される。
【0037】
生物学的サンプル中の核酸を安定化するために、サンプルを、カチオン化合物(類)および添加剤を含有する溶液と混合することができる。生物学的サンプルを0.1〜10,000容積添加することが可能であり、1〜1000の範囲の容積を添加することが好ましく、1〜100の範囲の容積を添加することが最も好ましい。しかしながら、例えば細い針によるバイオプシー(fine needle biopsies)または低細胞数の培養物からのサンプルなど、サンプルの性質に応じて、場合によっては、はるかに高い容積もまた使用され得る。
【0038】
同様に、生物学的サンプル自体が固体を溶解するための液体(例えば、細胞含有体液、培養液中の細胞、尿など)を含有する場合、または液体、例えば水がそれに添加され、固体を溶解する場合、上述のカチオン化合物および添加剤を固体状で添加することもできる。固体を添加する利点は、固体が通常、化学的により安定であり、かつ、それらが、しばしばサンプルに添加するのが容易であることである。
【0039】
さらに、特に、例えば、組織などの非常に緻密な生物学的サンプルの場合は、核酸または個々の細胞若しくは細胞凝集塊の放出を助けるために、安定化溶液中で、またはそれを安定化溶液と混合する前に、例えばサンプルに対する機械的、化学的、物理的または酵素的作用により、緻密なサンプルを破壊することによって、サンプルを粉砕または均質化することが可能である。機械的作用は、電気ナイフ、ビーズミルによって、または例えばシリンジによって押しつぶすことによって行うことができるのに対し、サンプルに作用するために適切な酵素は、例えば加水分解酵素、プロテアーゼまたはリパーゼであり得る。
【0040】
さらに、そのサンプルは、純粋な物理的手段、例えば超音波によって前処理することができる。
【0041】
前処理は、化学的方法のみで、または純粋な物理的方法と組み合わせて実施することもできる。溶解を補助する手段には、例えば、脂肪族アルコール−特にイソプロパノール−またはアルデヒド若しくはジアルデヒド−例えばグリオキサール−またはフェノール若しくはフェノール誘導体−例えば2−ビフェニロール、またはイオン、双性イオンおよび非イオン化合物−例えばメルカプト−または還元剤−例えばジチオスレイトールおよびβ−メルカプトエタノール−またはリン酸誘導体−例えばリン酸トリブチル−またはカオトロピック試薬、例えば尿素、チオシアン酸グアニジウム若しくは塩酸グアニジウム、または塩を個々に、または組み合わせて使用することが含まれる。
【0042】
機械的、化学的、物理的または酵素的にサンプルに作用する、他の考えられ得る方法は、当分野で既知であり、本明細書に含まれることが意図される(intended to be included here)。
【0043】
特定の要求に応じて、サンプル材料をかなり長い期間、例えば1日〜14日以上、室温(ambient temperature)で保存することができるが、例えば40℃以上の高温、および、例えば4℃または−20℃以下などの低温でも保存することができる。
【0044】
上述の化合物の溶液中での生物学的サンプルの保存の後に、核酸を分析する技術を直接用いることもでき、または核酸をサンプルから精製することもできる。
【0045】
本発明の技術的背景に関して:
例えば定量RT−PCR、NASBA、bDNA技術またはバイオチップおよびノーザンブロットなどの分子生物学的方法による微生物のRNA発現パターンの調査は、原核生物ならびに原生動物、菌類および藻類の遺伝子発現の分析で基礎研究に使用されており、例えば、医学的診断、微生物病原菌の同定、医薬組成物を開発および評価するための医薬品産業、研究および治療用用途のための組換えタンパク質の製造におけるバイオテクノロジー、生態学および集団生物学において、更に微生物による汚染を検出するための食品分析においても、重要性が増大している。
【0046】
核酸を単離するためには、調査のための細胞を得るために、自然環境から生物体を取り除かなければならず、次いで核酸を単離する場所にこれらを移送しなければならないという問題がある。同時に、RNAプロファイル、更にDNAも変化し得るという重要なリスクがある。これは、例えば細胞培養における遺伝子発現、または例えば、核酸分析の基礎を形成する感染した患者の材料(例えば、炎症部位から採取したサンプル)、または細菌、菌類、原生動物もしくは藻類で汚染された食物の調査における医学的/臨床的診断において、診断または分析の誤りを引き起こし得る。食品サンプルまたは患者からの臨床サンプルにおいて、微生物は死んでいる場合さえあり、その後、核酸、特にRNAは完全に破壊される。したがって、核酸、特にRNAを、サンプルを採取した直後に安定化することが最も重要である。
【0047】
細菌の特性は、周囲条件に対する、それらの遺伝子発現の極めて急速な適応である。細菌での細胞mRNAの半減期が非常に短く、かつ、それらは、数秒または数分以内に新しいRNA転写物を合成する能力を有するので、遺伝子発現パターンの結果、一時的な(short−lived)変化が起こり得る。細胞が採取されており、かつRNA作製の工程が行われている間でさえ、RNA発現パターンの変化が起こり得るために、これらの適応メカニズムは、原核生物のRNA発現パターンの分析における問題である。このため、その後の分析では、それはもはや、定義された実験培養条件下での発現パターンではなく、むしろ採取、溶解またはそれに続く細胞ライセートの処理中の条件を反映するRNA発現パターンと見なされた。
【0048】
このように、本発明の教示は、mRNA以外のRNAの種類、例えばrRNA、snRNA、tRNA、低分子量(LMW)RNA種にだけでなく、ゲノムDNA(gDNA)などのDNAにも適用することができる。
【0049】
原核生物、菌類、原生動物または藻類などの微生物からRNAを単離する従来の方法は、例えばフェノールおよびクロロホルム(トリクロロメタン)などの有機溶媒の使用、カオトロピック塩またはこれらの物質の組み合わせの使用に基づいている。今までに知られている原核生物、菌類、原生動物または藻類から核酸を単離する方法ではすべて、さらなる処理が行われ得る前に、培養培地から遠心分離または濾過によって、細胞を最初に濃縮しなければならない。この最初の段階中、非常に多くの場合で、周囲条件の変化(例えば、温度の変化、遠心分離または濾過によって生じる機械的応力、ガス雰囲気の変化等)のために、細胞における遺伝子発現パターンが変化するので、細胞の遺伝子発現パターンは、定義された培養条件ではなく、核酸の単離プロセスの条件を反映する。このため、その後の分析の妥当性が疑問視される。
【0050】
それは主に、RNaseによるか、若しくは脱プロトン化などの化学的影響によるRNAの非特異的分解、または発現パターンの変化を引き起こす、特定の配列を分解するRNaseによるRNAの配列特異的分解である。さらに、RNAの新たな合成は、欠点を有し、そのため望ましくない影響も有する。
【0051】
しばしば、非常に迅速な細胞の採取および迅速な細胞分解によってこの影響を最小限に抑える試みが行われているが、遺伝子発現パターンの変化を、これによって完全に防ぐことはできない。さらに、数多くのサンプルを同時に処理することは不可能である。さらに、酵素的細胞溶解は、有機溶媒または濃縮カオトロピック食塩溶液を添加する前にのみ行うことができ、かつ少なくとも3分の時間を要することから、しばしば敬遠された。このように、酵素的細胞溶解の際に、酵素的RNA分解およびRNAの新たな合成を同時に行うことが可能であり、それにより、細胞の遺伝子発現パターンを変化させ得る。この理由から、その後の遺伝子発現の分析に対して、酵素的細胞分解を行うことは常に不利であった。
【0052】
原核生物、菌類、藻類、更に原生動物からの核酸(RNAおよびDNA)の単離に関する別の問題は、このために細胞壁を開かなければならないため、細胞の溶解にある。広く用いられている一つの方法は、酵素リゾチームによって原核細胞壁中のムレインを消化することである;または、リソスタフィンまたはプロテイナーゼなどの他の酵素も使用することができた。消化時には、処理されるサンプルの条件は、対応する酵素の酵素活性が保証されるような条件でなければならない。しかしながら、それと同時に、そのような条件は、通常、更に、細菌mRNAをRNaseにより切断することを可能するか、または核酸の化学的加水分解も可能とし、その結果、分解された核酸が、対応する調製物から得られることがある。さらに、RNA発現パターンをさらに変化させるであろう、細胞のこの酵素的分解の間、核酸が合成されないという保証はない。
【0053】
本発明の目的に関して:
本発明の一般的な目的は、従来技術から知られている上述の欠点を避けることである。
【0054】
したがって、本発明の目的は、何らかのその後の分析を確かなものにするために、細胞の遺伝子発現パターンが、細胞収穫の条件または核酸の単離プロセスによって生じる変化ではなく、特定の培養条件、または患者からの試料や食物サンプルのような、元のサンプルにおける条件を反映するように、細菌、菌類(酵母など)、原生動物または藻類のような微生物から核酸を単離する際に、処理により引き起こされる(processing−induced)遺伝子発現の変化を回避することである。
【0055】
本発明の更なる目的は、RNAおよびDNAを単離するために、数多くのサンプルを同時に並行して処理することを可能にすることである。本発明はまた、その成分が健康にダメージを与えないため、例えば、フェノールを使用する場合に、サンプルの調製に従事するスタッフに生じるような、何らかの健康のリスクなく、取り除いた場所から実験室へ運ぶ際に、生物学的サンプル材料において、RNAおよび/またはDNAを安定化するために使用することができる、安定化溶液の形状で組成物を提供することを目指している。
【0056】
本発明の教示は、古細菌(メタノセルモバクテル・マルビルジェンシス(Methanothermobacter marbirgensis)など)の他に、原核生物中でも特に真正細菌に適用することができる。真正細菌には、グラム陽性菌ならびにグラム陰性菌、更に、屈光性菌(phototropic bacteria)またはクラミジア、マイコプラズマ(例えば、マイコプラズマ・ペネトランス(Mycoplasma penetrans)など)、リケッチア属(Rickettsiae)、らせん菌(Spirilla)およびスピロヘータ属(Spirochete)(ボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorfer))が含まれ、本発明の教示をそれらに適用することができる。
【0057】
グラム陽性真正細菌の中でも、バチルス属(例えば、枯草菌など)、ブドウ球菌属(例えば、黄色ブドウ球菌もしくは表皮ブドウ球菌など)、ストレプトミセス属(例えば、ストレプトミセス・ケリコーター(Streptomyces coelicotor)もしくはストレプトミセス・リビダンス(Streptomyces lividans)など)、フラボバクテリウム属(例えば、フラボバクテリウム・ジョンソニエ(Flavobacterium johnsoniae)など)、マイコバクテリウム属(例えば、トリ型結核菌など)、または連鎖球菌属が、特に挙げられ得る。
【0058】
本発明の教示は、以下のグラム陽性真正細菌:
クロストリディウム属(例えば、クロストリディウム・ディフィシレ(Clostridium difficile)、破傷風菌、およびクロストリディウム・パーフリンゲンス(Clostridium perfringens)など)
リステリア属
ペプトコッカス属(Peptococcus)
ペプトストレプトコッカス属(Peptostreptococcus)
腸球菌
コリネバクテリア(例えば、ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae)またはコリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)など)
プロピオニバクテリウム属(Propionibacterium)
乳酸桿菌属
にも適用される。
【0059】
グラム陰性真正細菌には、特に、エシェリキア属(Escherichia)(例えば、大腸菌など)、シュードモナス属(例えば、緑膿菌、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)もしくはシュードモナス・シリンガ(Pseudomonas syringae)など)、莢膜桿菌(例えば、肺炎桿菌など)、サルモネラ属(例えば、ネズミチフス菌など)、シノルヒゾビウム(Sinorhizobium)(例えば、シノルヒゾビウム・メリロティ(Sinorhizobium meliloti))、またはカンピロバクター属が含まれる。
【0060】
さらに、本発明の教示は、以下のグラム陰性菌:
ナイセリア属(例えば、淋菌または髄膜炎菌など)
ビブリオ属(例えば、コレラ菌(Vibrio cholerae)など)
赤痢菌属
セラチア属
エンテロバクター属
アシネトバクター属
プロテウス属
エルシニア属(Yersinia)
ブルセラ属(例えば、ブルセラ・アボルタス(Brucella abortus)など)
ヘモフィルス属(Haemophilus)(例えば、インフルエンザ菌(Haemophilus influenza)など)
バクテロイデス属
カンピロバクター属
ヘリコバクター属(例えば、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)など)
ボルデテラ属
レジオネラ属
パスツレラ属
にも適用される。
【0061】
真核生物の中で、皮膚糸状菌群の菌類、酵母、糸状菌および二相(biphasic)菌類を含む菌類は、特に言及に値する。
【0062】
酵母の中では、サッカロミケス属(例えば、サッカロミセス・セレビジエ(Saccharomyces cerevisiae)など)、カンジダ属(例えば、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)など)、クリプトコッカス属(例えば、クリプトコッカス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)など)が、特別に言及されるべきである。糸状菌の中では、アスペルギルス属(例えば、アスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)など)またはアオカビ属またはケカビ属が、特別に言及されるべきである。
【0063】
真核生物の他の更なる例は、例えば、トリパノソーマ、トキソプラズマ(toxoplasms)、アメーバ、プラズモディウム(plasmodia)、鞭毛虫類などの藻類および原生動物であり、それらに本発明の教示を適用することができる。
【0064】
本発明による課題の解決に関して:
本発明の上記課題は、細菌、菌類、原生動物若しくは藻類の定義された培養物、または、細菌および/若しくは菌類および/若しくは原生動物および/若しくは藻類を含有するサンプルを、一般式1のカチオン化合物と少なくとも1種類のプロトン供与体とを含有する組成物と、またはその水溶液と接触させることによって解決される。
【0065】
その後の細胞の採取、およびサンプルの更なるワークアップ(working up)のために、RNA発現パターンの何らかの変化を防ぐように、サンプル中の核酸が酵素的分解または化学的分解を受けることなく、かつ核酸の新たな合成なく、細胞壁、例えば細菌細胞壁のムレイン基本構造が、リゾチームによって酵素的に消化され得る。
【0066】
または、例えばリソスタフィン、プロテイナーゼKを用いた酵素的細胞溶解の他の方法、または界面活性剤によって媒介される細胞溶解、またはこれらの方法の、すなわち機械的溶解方法との組み合わせもまた可能である。
【0067】
ビーズミルの使用または液体窒素中での粉砕などの機械的方法とは異なって、酵素的細胞溶解は、主に、自動化するのが比較的容易であるという利点を有する。さらに、酵素的細胞溶解によって、サンプルのハイ・スループット(high throughput)が可能となり、従来技術からも知られている細胞溶解の機械的方法と比較して、相互汚染のリスクが最少化される。
【0068】
細菌の酵素的細胞溶解の他に、任意に、ジモラーゼ(zymolase)若しくはリチカーゼ(lyticase)を用いて酵母細胞を溶解することや、プロテイナーゼもしくは他の酵素を用いるか、または本発明による組成物によって細胞を安定化した後に界面活性剤を用いる真核細胞の異なる溶解を行うこともできる。
【0069】
酵素的細胞溶解は、上述の理由で理論上有利であるが、従来の調製方法を行う場合、この段階中に、RNA発現パターンの変化を予想しなければならないため、このプロセスは、遺伝子発現パターンの分析に実際に使用することができない。ここに記載したプロセスの使用は、細胞を採取する前でさえ、細胞中のRNAを安定化することによって、この課題を解決する、1つの考えられ得る方法を提供する。その後の段階において、酵素的細胞溶解が可能であるが、一方、RNAの酵素的分解または化学的分解および新たな合成は阻止される。
【0070】
酵素的細胞溶解の代わりに、機械的、熱的または化学的な細胞溶解、ならびに上述の溶解方法の1つまたはそれ以上の組み合わせを行うことができる。
【0071】
安定化および細胞溶解後に、従来技術から知られている改質シリカ材料も基づく核酸単離方法を、さらにサンプルを処理するために用いることができる。
【0072】
本発明は、例えば有機溶媒、カオトロピック塩を用いるか、または核酸を塩析することによるか、または磁気粒子を使用することによるか、またはハイブリッド捕獲法による、RNAの単離において、サンプルをさらに処理するために考えられ得る方法を提供する。
【0073】
TRIzolまたはRNeasyなど、従来技術から今まで知られているRNA抽出方法と比較して、一般式Iのカチオン界面活性剤と、添加剤の形の、好ましくは脂肪族カルボン酸の形の、さらに好ましくはジカルボン酸の形の、特に最も好ましくは酒石酸であるプロトン供与体、を含有する、本発明による組成物を使用することによって、例えば通常の従来方法で得られるよりも2〜3倍多い収量が得られる。
【0074】
この高いRNA収量は、低発現された(lowly expressed)RNA転写物、または分析される細菌群のサブグループのみによって発現されるRNA転写物の分析に特に有利である。さらに、今まで、細菌からmRNAを単離するための実行可能な方法はなかったので、細菌mRNAを分析する場合、技術者は他のRNA種(rRNA、tRNA、snRNP類)の強いバックグラウンドに対処しなければならない。かかる状況では、分析プロセスの感度の増大は、収量が増大したためであると想定されなければならない。
【0075】
本発明の利点は、特に、微生物(原核生物、原生動物、菌類、藻類)における遺伝子発現パターンの分析を行わなければならない、すべての適用にある。そのような適用には、例えば、原核生物の遺伝子発現制御の基礎的な理解に寄与する科学的研究、更に、選択された遺伝子の発現と細菌の病原性との間の相関性を分析する研究が含まれる。この後者の問題は、細菌感染の診断および治療に特に関連性がある。
【0076】
本発明を適用する、別の重要な分野は、医薬品研究および開発での原核生物、原生動物および菌類における遺伝子発現の分析にある。例えば原核生物のRNA発現パターンの安定化によって、遺伝子発現の時間依存性が実証されるべきである実験の範囲内で、転写物ミラー(mirrors)または完全な発現パターンの分析がかなり単純化されることもある。さらに、複合体群における種、例えば土壌サンプルにおける細菌、または患者からのサンプルにおける病原菌の同定および定量化がはるかに容易となる。さらに、その潜在的な適用は、例えば食品分析などの他の分析領域にまで及ぶ。
【0077】
本発明により、1つまたはそれ以上のカチオン化合物(類)と1つまたはそれ以上の添加剤(類)との組成物を用いて、核酸を安定化することによって、長い期間貯蔵する場合、または輸送中でさえ、サンプル中の核酸が変化しないことが保証される。このように、後の段階で行われる試験の精度が著しく向上する。特定の場合、例えばサンプル材料を長い距離にわたって輸送しなければならないか、または長い期間貯蔵しなければならない場合に、本発明によるプロセスによって、そのような期間の後に、これらの試験を実行することが初めて可能となった。
【0078】
本発明の利点は、特に、例えば、除去直後に固定化しなければならない転写物レベルを分析するための研究の分野と、一度採取した患者のサンプルを分析の準備が整うまで貯蔵および輸送する間、安定化しなければならない、分子診断などの臨床分析分野のどちらにもある。
【0079】
さらに、核酸の単離および安定化は、腫瘍の診断、遺伝性疾患の診断並びにウイルスの診断および観察、並びに他の感染病因の診断および観察、並びに遺伝子発現パターンの分析に用いられる。
【0080】
図面の説明:
図1は、界面活性剤溶液のpHおよび培養液と界面活性剤の容積比に対するRNA収量の依存性を図示する。
図2は、方法の様々な変形に対するRNA収量の依存性を図示する。
図3は、本発明による化合物の水溶液の容積の関数として、RNA収量を図示する。
図4は、様々な濃度でのカチオン化合物とプロトン供与体との組成物の溶液の異なる容積の溶液を用いて単離された、大腸菌RNAの変性アガロースゲル電気泳動およびompAノーザンブロット分析の結果を示す。
図5は、本発明による組成物を溶解して、および溶解することなく、リファンピシン(rifanpicin)を添加した後に単離された大腸菌RNAのompA(“外膜タンパク質A”)ノーザンブロット分析を示す。
図6は、カチオン化合物と添加剤との組成物、またはその水溶液を使用して、および使用することなく、リファンピシンを添加した後に単離された大腸菌RNAのbla(β−ラクタマーゼ)ノーザンブロット分析を示す。
【0081】
実施例1
大腸菌からのRNAの単離
4%(w/v)テトラデシルトリメチルアンモニウムオキサレートおよび200mM酒石酸からなる水溶液を、水酸化ナトリウム溶液で以下のpH値:
2.2(NaOHの添加なし);2.5;3.0;3.5;4.0;4.5および5.0、25
に調整する。
【0082】
実験を行うために、各混合物に対して、異なるpH値の界面活性剤溶液2、3または4容積を、LB培地中の大腸菌培養液の400μlアリコートにピペットで滴下し、RNAの単離を以下の方法により行う:
−調製した界面活性剤溶液に大腸菌培養液400μlを添加し、ボルテックスミキサーで攪拌し(vortexing)、
−5000×gにて、4℃で10分間遠心分離し、
−上清をデカントし、
−ペレットを1ml HO中に再懸濁し、
−5000×gにて、4℃で10分間遠心分離し、
−上清をデカントし、
−400μg/mlのリゾチームを含有するTEバッファー1)100μl中にペレットを再懸濁し、
−室温で5分間インキュベートし、
−RLTバッファー2)300μlを添加し、ボルテックスミキサーで攪拌し、
−HO 260μlを添加し、ボルテックスミキサーで攪拌し、
−プロテイナーゼK 40μl(18mg/ml)を添加し、ボルテックスミキサーで攪拌し、
−55℃で10分間インキュベートし、
−14000×gにて、3分間遠心分離し、
1)TEバッファーは、10mMトリス−HClおよび1mM EDTAからなり、pH8で緩衝作用をする。
2)RLTバッファーは、イソチオシアン酸グアニジウムなどのグアニジウム塩、および多塩基有機酸のアルカリ金属塩ならびにβ−メルカプトエタノールに基づく、市販の標準バッファー(キアゲン社(Messrs. QIAGEN)(ヒルデン(Hilden))から入手可能)を意味し、pH7で緩衝作用をする。
−上清を除去し、100%エタノール350μlを添加し、ボルテックスミキサーで攪拌し、
−RNeasyミニスピンカラム上に溶液を充填し、
−細菌から全RNAを単離するために、例えばキアゲン社(Messrs. QIAGEN)、ヒルデン(Hilden)によるRNeasy(登録商標)ミニの手順と同様に、従来技術から知られているように更に処理する、段階5以降。
【0083】
図1には、界面活性剤溶液のpHおよび培養液と界面活性剤溶液の容積比の関数としてRNA収量を示す。
【0084】
得られた結果から、本発明による組成物の水溶液が、3.5〜5.0の範囲のpHを有する場合に、最も高いRNAの収量が得られることも示される。
【0085】
RNAの完全性(intactness)は、アガロースゲル電気泳動によって分析される。どの場合にも、完全なリボソームRNAバンドが見られる。
【0086】
実施例2
異なる代替手順による大腸菌からのRNAの単離
この実施例において回収された実験のための出発原料は、再度、LB培地中で成長した大腸菌培養物である。異なる代替手順すべてを、1.5×10個および3×10個の細胞を用いて行う。この一連の実験では、以下の組成:
4%(w/v)テトラデシル−トリメチル−アンモニウムオキサレート
200mM酒石酸
を有する、pH4.0の、本発明による組成物の水溶液が使用される。
【0087】
RNA単離方法の以下の部分的段階から始まり、様々な代替手順が試行される:
1)細胞採取
大腸菌培養液に界面活性剤溶液3容積を添加し、ボルテックスミキサーで攪拌し、5000×gにて4℃で10分間遠心分離し、上清をデカントする。
2)ペレットの洗浄
ペレットをHO 1ml中に再懸濁し、5000×gにて4℃で10分間遠心分離し、上清をデカントする。
3)リゾチームによる消化
400μg/mlのリゾチームを含有するTEバッファー100μl中にペレットを再懸濁し、室温で5分間インキュベートする。
4)結合条件の確立
RLTバッファー350μlを添加し、ボルテックスミキサーで攪拌し、100%エタノール250μlを添加する。
5)プロテイナーゼKによる消化
RLTバッファー300μlを添加し、ボルテックスミキサーで攪拌し、HO 260μlを添加し、プロテイナーゼK 40μl(18mg/ml)を添加し、ボルテックスミキサーで攪拌し、55℃で10分間インキュベートし、14000×gにて3分間遠心分離し、上清を除去し、100%エタノール350μlを添加し、ボルテックスミキサーで攪拌する。
6)希釈RLTバッファー中でのリゾチームによる消化およびプロテイナーゼKによる消化
RLTバッファー300μlを添加し、ボルテックスミキサーで攪拌し、HO 160μlを添加し、ボルテックスミキサーで攪拌し、400μg/mlのリゾチームを含有するTEバッファー100μlを添加し、室温で5分間インキュベートし、プロテイナーゼK 40μl(18mg/ml)を添加し、ボルテックスミキサーで攪拌し、55℃で10分間インキュベートし、14000×gにて3分間遠心分離し、上清を除去し、100%エタノール350μlを添加し、ボルテックスミキサーで攪拌する。
7)例えば、RNeasyミニスピンカラム(キアゲン社(Messrs QIAGEN)(ヒルデン(Hilden))から入手可能)など、任意に改質されたシリカカラムを用いたワークアップ
溶液をカラムに充填し、細菌から全RNAを単離するRNeasyミニ方法に従ってさらに処理する(段階5)。
【0088】
その初期手順を以下の代替方法:
変形1:段階1);3);4)および7)
変形2:段階1);2);3);4)および7)
変形3:段階1);2);3);5)および7)(実施例1と同様の初期手順)
変形4:段階1);6)および7)
と比較する。
【0089】
図2には、異なる代替方法のRNA収量を示す。
【0090】
これらの実験の結果から、変形1を実行することは、RNA収量に関して、初期手順(変形3)に匹敵することがはっきりと示される。この変形には、洗浄段階またはプロテイナーゼKによる消化がない。このため、全体的として、ワークアッププロセスは大幅に短縮され、その結果、この変形は、以下の実施例において標準方法として使用される。
【0091】
実施例3
培養液と本発明による組成物の溶液の異なる容積比による、大腸菌からのRNAの単離
以下の組成を有する、本発明による組成物の水溶液を使用する:
溶液 QCX 4% (w/v) テトラデシルトリメチルアンモニウムオキサレート
200mM 酒石酸
pH 4.0
溶液 QCX 2 6% (w/v) テトラデシルトリメチルアンモニウムオキサレート
300mM 酒石酸
pH 4.0
溶液 QCX 3 8% (w/v) テトラデシルトリメチルアンモニウムオキサレート
400mM 酒石酸
pH 4.0
溶液 QCX 4 15% (w/v) テトラデシルトリメチルアンモニウムオキサレート
750mM 酒石酸
pH 4.0
【0092】
LB培地(トリプトン10g;酵母抽出物5g;NaCl 10g;HO ad 1000ml)中で成長した大腸菌培養液のアリコート400μlを、適切な溶液2、3または4容積と混ぜ合わせ、実施例2で定義される標準方法によってワークアップする。
【0093】
図3には、式1によるカチオン化合物と添加剤との水溶液の容積の関数として、RNAの収量を示す。
【0094】
実験的知見から分かるように、RNA収量は、様々な界面活性剤溶液を2または3容積用いた場合に十分に匹敵する。上述の溶液を4容積使用した場合、RNA収量の一定の低下がある。界面活性剤を2または3容積使用した混合物では、溶液1、2および3に匹敵する収量が得られる。
【0095】
単離したRNAの完全性を評価するために、RNAを変性アガロースゲル上で分離し、次いでノーザンブロット分析を行う(図4参照!)。
【0096】
rRNAバンドを視覚的に分析すると、大部分は完全なリボソームRNAバンドがアガロースゲル上に示される。溶液4を用いて得られたバンドのみが、RNAの部分的な分解を示す。この知見は、大腸菌からのompA(“外膜タンパク質A”)mRNAに対する(directed against)プローブを用いてハイブリダイゼーションが行われる、ノーザンブロット分析によって確認される。
【0097】
ompAのmRNAは、15分の半減期を有する、比較的寿命の長いRNA転写物である(ネイチャー(Nature) 1984,312:75〜77)。
【0098】
もう一度、溶液4を用いて単離したRNAのいくらかの分解がある。その他のRNAサンプルを比較すると、最もシャープなompAのmRNAバンドが、RNAが溶液1によって単離される痕跡中に見られる。しかしながら、全体的に、溶液1−3で単離されたRNAサンプルは、RNA品質のごくわずかな違いしか示さない。
【0099】
図4には、異なる容積および濃度の溶液によって単離した大腸菌RNAの変性アガロースゲル電気泳動およびompAノーザンブロット分析の結果を示す。
【0100】
実施例4
大腸菌RNAの安定化
安定化効率を評価するために、この実施例では、RNAポリメラーゼ阻害剤リファンピシンを培養培地中の大腸菌細胞に添加する実験を行う(FEBS Letters 1998,440:172−174)。これは、RNA転写物の新たな合成を防ぎ、それにより、RNA転写物分解の分析がより容易になる。阻害剤を添加した後、所定時間に、RNAを細胞から単離する。使用する対照は、同様のプロセスに付される混合物であるが、その中で、RNAは溶液を添加することなく単離される(RNeasy標準法)。mRNAの完全性を評価するために、RNAの単離後にノーザンブロット実験を行う。
【0101】
図5には、本発明による組成物を溶解して、あるいは溶解することなく、リファンピシンを添加した後に単離した大腸菌RNAのompA(“外膜タンパク質A”)ノーザンブロット分析を示す。
【0102】
ompAのmRNAは、使用される培養条件下で15分の半減期を有する大腸菌転写物である(ネイチャー(Nature) 1984,312:75−77)。ノーザンブロット分析(図5)によって、本発明による溶液で処理されるサンプルにおいて、調査の全期間(15分まで)にわたってompAのmRNAに対する均一な強度のシグナルが検出され得ることが示される。それと対照的に、界面活性剤を添加していないサンプルにおけるompAのmRNAについては、転写物の著しい減少が、わずか0〜5分後に認められる。
【0103】
図6には、カチオン化合物と添加剤との組成物若しくは水溶液を用いて、または用いることなく、リファンピシンを添加した後に単離した大腸菌RNAのbla(β−ラクタマーゼ)ノーザンブロット分析を示す。
【0104】
ノーザンブロット分析において、同じ効果が、β−ラクタマーゼのmRNA(bla)についてさらに明らかに検出され得る。このmRNA転写物は、選択された培養条件下で2〜5分の半減期を有する(ネイチャー(Nature) 1984,312:75−77)。図6から明らかなように、この転写物は、溶液を添加して単離したRNAサンプルにおいて、調査の全期間にわたって同等のシグナル強度で検出され得る。一方、界面活性剤溶液を含まない対照バッチでは、RNAを即時に(0分)ワークアップした場合でさえ、bla mRNA転写物のほぼ完全な損失がある。RNAを単離する2種類の方法の間のbla mRNAシグナル強度の差異は、本発明による組成物の対応する水溶液によるmRNAの即時の安定化を反映している。
【0105】
これらの実験から、本発明による組成物は、発現パターンの歪み(distortion)をまねく単離プロセスから人工産物を生じることなく、液体培養状態で細菌のRNA発現プロファイルを固定化する可能性を開くことが示される。
【0106】
実施例5
テトラデシルトリメチルアンモニウムブロマイド(TTAB)によるRNAの安定化
以下の実験において、以下の組成を有するTTAB溶液を使用する:
4%(w/v)TTAB
200mM酒石酸
pH4.0
【0107】
異なる種の細菌は、特に、それらの細胞壁の性質が異なる。異なる種を使用する場合、細胞溶解は、RNA単離における重要な(critical)段階である。細菌のグラム陰性種に特に良好な結果をもたらす酵素的細胞溶解と比較すると、機械的な細胞溶解は、種のすべての種類を溶解する能力を潜在的に有する。
【0108】
以下の表に、一方で、従来技術による方法(リゾチーム媒介細胞溶解によるRNeasy)を用いて、本発明による組成物およびリゾチーム消化を含むRNeasyを用いて、更に、本発明による組成物およびRNeasyを用いて得られる異なる収率の比較を示す。酵素的細胞溶解は、ビーズミルによって補助される。ビーズミル(キアゲン社(Messrs QIAGEN)のMM300)を使用した場合、1バッチ当たり、酸洗浄したガラスビーズ(直径150−600μm)50mgを使用した。ビーズミルにおける細胞溶解を最大振動速度(30Hz)で5分間行った。
【0109】
【表2】
Figure 2004501622
【0110】
この比較から明らかなように、機械的な細胞溶解と組み合わせた、本発明による組成物の溶液によるRNA単離によって、溶液を用いた酵素的細胞溶解と比較して、およそ25%の増加が引き起こされる(表2)。RNeasy標準法によるRNAの単離と比較して、その収量は、平均して、界面活性剤溶液を用いた機械的細胞溶解の3倍であった。
【0111】
これらの結果から、界面活性剤溶液を用いた酵素的細胞溶解もまた、グラム陽性枯草菌細胞において効率的に進行することが明らかに示され、このことは、ここで機械的細胞溶解が任意に省略され得ることを意味する。
【0112】
しかしながら、以下の実験的知見により明らかに示されるように、酵素的細胞溶解を用いない、ビーズミルなどの機械的な溶解方法の使用も、酵素的または機械的細胞溶解を用いない、RNA単離と比較して、収量をおよそ6倍増大する可能性を開く。
【0113】
使用する出発原料は、LB培地中で成長させた枯草菌の培養液である。それぞれの場合において、混合物当たり1.8×10個の細胞からのRNA収量を比較する(表3)。いくつかのサンプルでは、1バッチ当たり酸洗浄したガラスビーズ(直径150−600μm)50mgを用いて、ビーズミル(キアゲン社(Messrs QIAGEN)製のMM300)によって細胞溶解を行う。ビーズミルでの細胞溶解を最大振動速度(30Hz)で5分間行った。別のサンプル群では、細胞の酵素的な溶解も、機械的な溶解も実施しなかった(参考文献:J.Microbiol.Methods44(2001):235−238) プロメガ(Promega)“SV全RNA単離システム(SV Total RNA Isolation System”。
【0114】
【表3】
Figure 2004501622

【図面の簡単な説明】
【図1】界面活性剤溶液のpHおよび培養液と界面活性剤の容積比に対するRNA収量の依存性を図示する。
【図2】方法の様々な変形に対するRNA収量の依存性を図示する。
【図3】本発明による化合物の水溶液の容積の関数として、RNA収量を図示する。
【図4】様々な濃度でのカチオン化合物とプロトン供与体との組成物の溶液の異なる容積の溶液を用いて単離された、大腸菌RNAの変性アガロースゲル電気泳動およびompAノーザンブロット分析の結果を示す。
【図5】本発明による組成物を溶解して、および溶解することなく、リファンピシンを添加した後に単離された大腸菌RNAのompA(“外膜タンパク質A”)ノーザンブロット分析を示す。
【図6】カチオン化合物と添加剤との組成物、またはその水溶液を使用して、および使用することなく、リファンピシンを添加した後に単離された大腸菌RNAのbla(β−ラクタマーゼ)ノーザンブロット分析を示す。

Claims (42)

  1. 原核生物、菌類、原生動物もしくは藻類などの微生物中で、または微生物から、核酸を安定化および/または単離するための、一般式:
    Figure 2004501622
    (式中、Yは、窒素またはリンを示すことができ、
    、R、RおよびRは互いに独立して、未分枝もしくは分枝C−C20アルキル基および/またはC−C20アリール基ならびにC−C26アラルキル基を示すことができ、かつ、
    は、無機もしくは有機の一塩基酸または多塩基酸のアニオン示すことができる)のカチオン化合物および少なくとも1種類のプロトン供与体を成分として含有する組成物の使用。
  2. Yが窒素を示すことを特徴とする、請求項1に記載の組成物の使用。
  3. が、好ましくは12個、14個、または16個の炭素原子を有する高級アルキル基であり、かつ、R、RおよびRが、それぞれに、メチル基を示すことを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物の使用。
  4. アニオンXが、ハロゲン化水素酸のアニオンまたは一塩基もしくは二塩基有機酸のアニオンの中から選択されることを特徴とする、請求項1〜3の一項に記載の組成物の使用。
  5. 臭化物、塩化物、リン酸塩、硫酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩またはクエン酸塩の群からのアニオンが、アニオンXとして選択されることを特徴とする、請求項4に記載の組成物の使用。
  6. プロトン供与体が、飽和脂肪族モノカルボン酸、不飽和アルケニル−カルボン酸、飽和および/または不飽和脂肪族C−Cジカルボン酸および/またはトリカルボン酸、脂肪族ケトジカルボン酸、アミノ酸または無機酸またはその塩の中から、単独で、または組み合わせて選択されることを特徴とする、請求項1〜5の一項に記載の組成物の使用。
  7. −Cアルキルカルボン酸、好ましくは酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、n−吉草酸、イソ吉草酸、エチル−メチル−酢酸(2−メチル−酪酸)、2,2−ジメチルプロピオン酸(ピバル酸)、n−カプロン酸、n−オクタン酸、n−デカン酸、およびn−ドデカン酸(ラウリン酸)または前述の酸の混合物が、脂肪族モノカルボン酸として使用され得ることを特徴とする、請求項6に記載の組成物の使用。
  8. アクリル酸(プロペン酸)、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸およびビニル酢酸または前述の酸の混合物が、脂肪族アルケニル−カルボン酸として使用され得ることを特徴とする、請求項6に記載の組成物の使用。
  9. シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸またはアジピン酸または前述の酸の混合物の中から選択されるジカルボン酸が、飽和脂肪族C−Cジカルボン酸として使用されることを特徴とする、請求項6に記載の組成物の使用。
  10. 脂肪族ジカルボン酸、好ましくはシュウ酸またはコハク酸または前述の酸の混合物が、プロトン供与体として使用されることを特徴とする、請求項9に記載の組成物の使用。
  11. 脂肪族ヒドロキシ−ジおよびトリカルボン酸、好ましくはタルトロン酸、D−(+)、L−(−)−またはDL−リンゴ酸、(2R,3R)−(+)−酒石酸、(2S,3S)−(−)−酒石酸、メソ−酒石酸およびクエン酸または前述の酸の混合物が、プロトン供与体として使用されることを特徴とする、請求項6に記載の組成物の使用。
  12. 不飽和ジカルボン酸、好ましくはマレイン酸および/若しくはフマル酸または前述の酸の混合物が、プロトン供与体として使用されることを特徴とする、請求項6に記載の組成物の使用。
  13. 不飽和トリカルボン酸、好ましくはアコニット酸、または前述の酸の混合物が、プロトン供与体として使用されることを特徴とする、請求項6に記載の組成物の使用。
  14. 脂肪族ケトジカルボン酸、好ましくはメソキサル酸若しくはオキサロ酢酸、または前述の酸の混合物が、プロトン供与体として使用されることを特徴とする、請求項6に記載の組成物の使用。
  15. アミノ酸、好ましくはアミノ酢酸(グリシン)、α−アミノプロピオン酸(アラニン)、α−アミノ−イソ吉草酸(バリン)、α−アミノ−イソカプロン酸(ロイシン)、およびα−アミノ‐β−メチル吉草酸(イソロイシン)、または前述の酸の混合物が、プロトン供与体として使用されることを特徴とする、請求項6に記載の組成物の使用。
  16. 組成物が、水溶液の状態で使用されることを特徴とする、請求項1〜15の一項に記載の組成物の使用。
  17. カチオン化合物が、0.01%(W/V)〜飽和の範囲、好ましくは0.1〜10%(W/V)の間、さらに好ましくは0.5〜8%(W/V)の間、最も好ましくは2〜6%(W/V)の間の濃度で組成物中に存在することを特徴とする、請求項16に記載の組成物の使用。
  18. 核酸が、原核生物、古細菌(例えば、メタノセルモバクテル・マルビルジェンシスなど)または真正細菌に由来することを特徴とする、請求項1〜17の一項に記載の組成物の使用。
  19. 核酸が、グラム陽性菌に由来することを特徴とする、請求項18に記載の使用。
  20. 核酸が、例えば、枯草菌(Bacillus subtilis)、例えば黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)もしくは表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermis)などのブドウ球菌(Staphylococcus)などのバチルス属(Bacillus)、例えばストレプトミセス・ケリコーター(Streptomyces coelicotor)もしくはストレプトミセス・リビダンス(Streptomyces lividans)などのストレプトミセス属(Streptomyces)、例えばフラボバクテリウム・ジョンソニエ(Flavobacterium johnsoniae)などのフラボバクテリウム属(Flalvobacterium)、例えばトリ型結核菌(Mycobacterium avium)などのマイコバクテリウム属(Mycobacterium)、連鎖球菌属(Streptococcus)、クロストリディウム・ディフィシレ(Clostridium difficile)、破傷風菌(Clostridium tetani)、およびクロストリディウム・パーフリンゲンス(Clostridium perfringens)などのクロストリディウム属(Clostridiae)、リステア属(Listeria)、ペプトコッカス属(Peptococcus)、ペプトスレプトコッカス属(Peptostreptococcus)、腸球菌(Enterococcus)、例えばジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae)もしくはコリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)などのコリネバクテリア(Corynebacterium)、プロピオニバクテリウム属(Propionibacterium)、または乳酸桿菌属(Lactobacillus)に由来することを特徴とする、請求項19に記載の使用。
  21. 核酸が、グラム陰性菌に由来することを特徴とする、請求項18に記載の使用。
  22. 核酸が、例えば大腸菌(Escherichia coli)などのエシェリキア属(Escherichia)、例えば緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)、若しくはシュードモナス・シリンガ(Pseudomonas syringae)などのシュードモナス属(Pseudomonas)、例えば肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)などの莢膜桿菌(Klebsiella)、例えばネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)などのサルモネラ属(Salmonella)、例えばシノルヒゾビウム・メリロティ(Sinorhizobium meliloti)などのシノルヒゾビウム(Sinorhizobium)、カンピロバクター属(Campylobacter)、例えば淋菌(Neisseria gonorrhoae)もしくは髄膜炎菌(N. meningitidis)などのナイセリア属(Neisseria)、例えばコレラ菌(Vibrio cholerae)などのビブリオ属(Vibrio)、赤痢菌属(Shigella)、セラチア属(Serratia)、エンテロバクター属(Enterobacter)、アシネトバクター属(Acinetobacter)、プロテウス属(Proteus)、エルシニア属(Yersinia)、例えばブルセラ・アボルタス(Brucella abortus)などのブルセラ属(Brucella)、例えばインフルエンザ菌(Haemophilus influenza)などのヘモフィルス属(Haemophilus)、バクテロイデス属(Bacteroides)、例えばヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)などのヘリコバクター属(Helicobacter)、ボルデテラ属(Bordetella)、レジオネラ属(Legionella)、またはパスツレラ属(Pasteurella)に由来することを特徴とする、請求項21に記載の使用。
  23. 核酸が、クラミジア属(Chlamydia)に由来することを特徴とする、請求項18に記載の使用。
  24. 核酸が、屈光性菌に由来することを特徴とする、請求項18に記載の使用。
  25. 核酸が、例えばマイコプラズマ・ペネトランス(Mycoplasma penetrans)などのマイコプラズマ属(Mycoplasma)に由来することを特徴とする、請求項18に記載の使用。
  26. 核酸が、リケッチア(Rickettsia)に由来することを特徴とする、請求項18に記載の使用。
  27. 核酸が、スピロヘータ属(Spirochetes)に由来することを特徴とする、請求項18に記載の使用。
  28. 核酸が、らせん菌に由来することを特徴とする、請求項18に記載の使用。
  29. 核酸が、真核微生物に由来することを特徴とする、請求項1〜17の一項に記載の使用。
  30. 核酸が、皮膚糸状菌群の菌類、酵母、糸状菌および二相菌類に由来することを特徴とする、請求項29に記載の使用。
  31. 核酸が、例えばサッカロミセス・セレビジエ(Saccharomyces cerevisiae)などの酵母サッカロミケス属(Saccharomyces)、例えばカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)などのカンジダ属(Candida)、または例えばクリプトコッカス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)などのクリプトコッカス属(Cryptococcus)に由来することを特徴とする、請求項30に記載の使用。
  32. 核酸が、例えばアスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)などのアスペルギルス属(Aspergillus)に由来することを特徴とする、請求項30に記載の使用。
  33. 核酸が、アオカビ(Penicillium)属の糸状菌に由来することを特徴とする、請求項30に記載の使用。
  34. 核酸が、ケカビ(Mucor)属の糸状菌に由来することを特徴とする、請求項30に記載の使用。
  35. 核酸が、藻類に由来することを特徴とする、請求項29に記載の使用。
  36. 核酸が、例えばトリパノソーマ、トキソプラズマ、アメーバ、プラズモディウム、鞭毛虫類などの原生動物に由来することを特徴とする、請求項29に記載の使用。
  37. 細菌若しくは菌類若しくは原生動物若しくは藻類の酵素的、機械的、熱的若しくは化学的溶解を行うか、またはそれらの溶解方法の組み合わせを用いることを特徴とする、請求項1〜36の一項に記載の組成物の使用。
  38. 組成物のpHが、2〜12、好ましくは2〜8の範囲、さらに好ましくは2〜5の範囲にあることを特徴とする、請求項1〜37の一項に記載の組成物の使用。
  39. 個々の成分を、任意に水溶液中で組み合わせ、一緒に混合することを特徴とする、請求項1〜17の一項に記載の組成物の1つの調製方法。
  40. 請求項1〜17の一項に記載の組成物を含有する診断用組成物。
  41. 請求項1〜17の一項に記載の組成物を含む、核酸を安定化するためのキット。
  42. 任意に他の賦形剤と共に、請求項18〜36の一項に記載の生物学的サンプルと、請求項1〜17の一項に記載の組成物とを含有する混合物。
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