JPH08506340A - 第4級アミン界面活性剤及びrnaの単離におけるその利用法 - Google Patents

第4級アミン界面活性剤及びrnaの単離におけるその利用法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は選ばれた第4級アミン界面活性剤を用いて生物学的試料、さらに具体的には血液からRNAを単離するための新規な方法を開示する。RNAは迅速に、及び逆転写酵素及びポリメラーゼ連鎖反応を含む方法による分析を可能にするのに十分な量及び質で単離される。

Description

【発明の詳細な説明】 第4級アミン界面活性剤及びRNAの単離におけるその利用法発明の分野 本発明は一般的に血液及び他の生物学的試料からのリボ核酸の単離に関し、さ らに具体的には新規な第4級アミン界面活性剤を用いた単離法に関する。発明の背景 分子生物学の分野における研究は、細胞の遺伝的起源及び機能的活性がそのリ ボ核酸(RNA)の研究から推論できることを明らかにした。この情報は臨床業 務において、感染症の診断のために、癌遺伝子を発現する細胞の検出のために、 家族性疾患の検出のために、宿主防御機構の状態の監視のために、及びHLA型 又は他の同一性のマーカーの決定のために用いることができる。 RNAの単離のための現在の方法は、細胞を崩壊させ、RNAを溶液中に放出 させ、リボヌクレアーゼ(RNase)からRNAを保護する多様な方法を含む 。その後RNAは、RNAと共に可溶化されているDNA及びタンパク質から分 離される。同時に細胞を溶解し、RNAを可溶化し、リボヌクレアーゼを阻害す るための強力なカオトロピズム的グアニジニウムの塩の利用はChirgwin et al,Biochem.18:5294−5299(1979)に記 載された。他の方法は、相分離のためにクロロホルムを用い、酸性pHにおいて フェノールを用いた抽出により、汚染タンパク質及びDNAから可溶化されたR NAを遊離させる[D.M.Wallace,MethEnzym.152 :33−41(1987)]。通常用いられるRNAの1段階単離は、4Mのグ アニジニウムイソチオシアナート中で細胞をホモジナイズし、その後酢酸ナトリ ウム(pH4)、フェノール及びクロロホルム/イソアミルアルコールを順に加 えることを含む。遠心の後、RNAはアルコールの添加により上層から沈澱する [P.Chomczynski and N.Sacchi,Anal.Bio chem.162:156−159(1987)及び“Preparatio n and Analysis of RNA”於Current Proto cols in Molecular Biology, Unit4.2(Su pplement 14),ed.F.M.Ausubel et al,Jo hn Wiley,(1991)]。通常はあまり用いられない方法は、細胞懸 濁液への熱フェノールの添加、及びその後のアルコール沈澱[T.Maniat is et al,Molecular Cloning,A Laborat ory Manual,Cold Spring Harbor Labora tory(1982)];細胞の溶解及び細胞質RNAの遊離のためのアニオン 性又は非イオン性界面活性剤の利用;ならびにバナジルリボシド複合体及びジエ チルピロカーボネートなどのリボヌクレアーゼの阻害剤の利用[L.G.Dav is et al,“Guanidine Isothiocyanate P reparation of Total RNA”及び“RNA Prepa ration:Mini Method”於Basic Methods in Molecular Biology ,Elsevier,New York ,pp.130−1 38(1991)]を含む。米国特許第4級,843,155号、Chomcz ynskiは、酸性pHにおいて安定なフェノールとグアニジニウム塩の混合物 を細胞に加える方法を記載している。クロロホルムを用いた相分離の後、水相の RNAをアルコールを用いた沈澱により回収する。 細胞を溶解し、同時にRNA及びDNAを溶液から沈澱させるカチオン性界面 活性剤の能力は、米国特許第5,010,183号においてMacfarlan eにより記載された。’183号特許の方法は、その第1段階がRNAを不溶性 とするが、上記の方法の場合は第1段階がRNAを可溶化することであるという 点で上記の方法と基本的に異なる。’183号特許の好ましい実施態様の場合、 界面活性剤であるベンジルジメチル−n−ヘキサデシルアンモニウムクロリドの 2%溶液を40%のウレア及び他の添加剤と共に細胞懸濁液に加え、混合物を遠 心する。ペレットをエタノールに再懸濁させ、そこからRNA及びDNAを塩の 添加により沈澱させる。この方法を血液に適用する試みにおいて、発明者は、後 者の界面活性剤及び他の商業的に入手可能な界面活性剤の使用がRNAの不十分 な沈澱及び血液細胞の不完全な溶解を生ずることを見いだした[下記の表I及び IIを参照]。この目的のための改良されたカチオン性界面活性剤が必要である 。 血液中のRNAの分析のための現在の方法は増幅法(ポリメラーゼ連鎖反応を 含む)を用い、少量で存在するRNAの特定の配列の存在を検出することができ る。白血球細胞におけるRNAの研究を望む研究者等は、これらの細胞を遠心法 (典型的にフィコール/ヘパック(Ficoll/hypaque)の勾配を介 して)により血液から分離し、次い で上記の方法の1つを適用して細胞を単離する傾向がある。かくして全血からの RNAの単離のための確立された方法はない。同様に、ウィルスの研究を望む研 究者等は、そのような方法を用いて血漿からウィルスRNAを分離することがで きる。 これらの既知の方法の観点からでも、臨床業務におけるRNAの利用は、RN Aがリボヌクレアーゼなどのヌクレアーゼにより分解される前に細胞中のタンパ ク質及びDNAからRNAを分離する困難さにより妨げられている。リボヌクレ アーゼ及び他のヌクレアーゼは、非保護RNAを数秒以内に破壊するのに十分な 量で血液中に存在する。細胞からのRNAの単離のための成功できる方法は、ヌ クレアーゼによるRNAの加水分解を防ぐことができなければならない。 当該分野においてまだ、単離されたRNAを臨床研究において用いることがで きるようにRNAの加水分解及び分解を最少とする、血液、他の液体及び細胞か らRNAを単離するための簡単な方法が必要とされている。発明の概略 1つの態様において本発明は、選ばれた第4級アミンを含む水性カチオン性界 面活性剤溶液の利用を伴う、血液を初めとする生物学的試料からRNAを単離す るための新規な方法を提供する。選ばれた第4級アミンは第4級アミンヒドロキ シドとリン酸、硫酸、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸及 びクエン酸より成る群からの酸の反応を介して製造される。第4級アミンはアシ ル基の炭素数が12、14、16又は18であるアシルトリメチルアンモニウム 又はアシルベンジルジメチルアンモニウムであるのが好ましい。 さらに別の態様は、前記方法により生成される界面活性剤−核酸複合体からの RNAの回収を含む上記の方法に対する改良を含む。この回収段階は、グアニジ ニウム塩又は熱ホルムアミドを用いた複合体の可溶化を伴うことができる。別の 場合、複合体をエタノール及び塩、又は塩化リチウムの濃水溶液で処理すること により界面活性剤を核酸との会合から抽出し、RNAを不溶性として残すことが できる。 他の態様において本発明は、本明細書に記載の少なくとも1種の界面活性剤水 溶液を含む、生物学的試料からRNAを単離し、精製するためのキットを提供す る。 さらに別の態様において本発明は、第4級アミンヒドロキシドとリン酸、硫酸 、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸及びクエン酸より成る 群から選ばれる酸の反応により製造される選ばれた第4級アミン塩を含んでなる 、生物学的試料からのRNAの抽出に有用な新規な界面活性剤溶液を提供する。 本発明の他の態様及び利点は、その好ましい実施態様に関する以下の詳細な説 明においてさらに記載する。発明の詳細な記述 本発明は選ばれた第4級アミンを含んでなる選ばれた新規なカチオン性界面活 性剤を用いた、生物学的試料からのRNAの単離のための方法を提供し、その方 法は先行技術の方法に勝る有意な利点を特徴とする。 1.本発明の界面活性剤 本発明の新規な第4級アミン界面活性剤は下記の式: [式中、R1〜R4は独立して炭素数が1〜20のアルキル鎖及び炭素数が6〜 26のアリール基から選ばれる] により特徴づけられる。適したアリール基はフェニル、低級アルキル−置換ベン ジル、及び/又はハロゲン化ベンジルである。第4級アミン界面活性剤の現在好 ましいアニオン、すなわち式IのX-はホスフェートサルフェート、ホルメート 、アセテート、プロピオネート、オキザレート、マロネート、スクシネート及び シトレートである。 本発明のRNA単離法で用いるのに現在好ましい第4級アミン界面活性剤には 、アシル基の長さが12、14又は16炭素数であるアシルトリメチルアンモニ ウムの蓚酸、マロン酸及びコハク酸塩が含まれる。現在最も好ましい界面活性剤 はアシル基の長さが14炭素数であるアシルトリメチルアンモニウムの蓚酸塩で ある。そのような利用のための他の好ましい第4級アミン界面活性剤にはアシル 基の長さが12、14、16又は18炭素数であるアシルベンジルジメチルアン モニウムの硫酸、リン酸、蟻酸、酢酸及びプロピオン酸塩が含まれる。ヘキサデ シルベンジルジメチルアンモニウムの蟻酸、酢酸及びリン酸塩として特徴づけら れる式Iの界面活性剤も望ましい。 本発明の方法において有用な新規なカチオン性界面活性剤は以下の通りにして 得ることができる:商業的に入手できる水中の約5〜30重量/体積%の界面活 性剤ハライドを出発材料として用いる。界面活性剤ハライドは水中で約15%w t/vであるのが好ましい。Sigma Chemical Co.から、例え ばテトラデシルトリメチルアンモニウムブロミドを含む複数の商業的に入手でき る第4級アンモニウムハライドがこの目的のために利用できる。 界面活性剤ハライドは、Dowex1(Sigma Chemical)など のヒドロキシド形態に調製されたアニオン交換樹脂に通過させることによりヒド ロキシドに変換される。第4級アミンニウムハライドがこのカラムクロマトグラ フィー段階を通過すると、樹脂上のヒドロキシル基はハライドイオンに交換され る。得られるテトラデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシドなどの界面活性 剤ヒドロキシドを滴定により検定する。次いで第4級アンモニウムヒドロキシド をリン酸、硫酸、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸及びク エン酸から成る群より選ばれる酸の添加によりそれと合わせ、それにより中和す る。当該技術分野における熟練者は、中和するための選ばれた酸の量を容易に調 節することができる。得られる第4級アミン界面活性剤は上記に示した式を有す る。 RNAの単離における本発明の方法で用いる場合、新規な界面活性剤は約0. 01〜0.2モルの濃度における、4〜8のpHの水溶液の状態である。別の場 合、特にRNA単離法における第4級アミン界面活性剤としてアシルベンジルジ メチルアミンニウム塩が用いられる場合、50mM過剰の酸を加えるのが有利で ある。 下記の方法において用いるのに特に望ましい式Iの新規な界面活性剤溶液は、 以下のようにも特徴づけられる。界面活性剤溶液は過度に粘性でなく、すなわち 2cpより低い。界面活性剤溶液は典型的保存条件下、すなわち約0〜30Cに おいて約1カ月の保存期間、結晶化しない。さらに界面活性剤が下記のRNA単 離法の過程で血液に加えられ、混合物が遠心される場合、得られるペレットは本 方法で用いられる血液の体積に対して小体積であり、暗色ではない。さらにペレ ットは相当な割合、 すなわち約30%より大きい割合の、血液中に内在する、又は血液と同時に界面 活性剤に加えられたRNAを含む。ペレットはヘモグロビン又はその誘導体など の物質を、下記のようなRNAの回収後にRNAの検出に用いられる逆転写酵素 、DNAポリメラーゼ又は他の酵素の作用を阻害しそうな量で含まない。 上記の基準を用い、当該技術分野における熟練者は、本発明のRNA単離法の 実行に有用な多様な式Iの新規界面活性剤を得ることができるであろう。これら の式Iの新規な界面活性剤は一般的界面活性剤に共通の他の用途を有することも でき、その用途は当該技術分野における熟練者に容易に明らかとなる。 2.本発明のRNA単離法 本発明の方法では、生物学的試料を上記の本発明の選ばれたカチオン性界面活 性剤溶液と混合する。本発明に従う試料と界面活性剤の接触により試料中の細胞 の溶解、及び溶解された細胞からの、界面活性剤との複合体としてのRNAの沈 澱が実質的に同時に起こる。沈澱したRNAはカオトロピズム塩及び場合により フェノール抽出により、あるいはホルムアミド緩衝液により複合体から抽出する ことができる。別の場合、界面活性剤を可溶化することにより複合体を解離させ 、RNAを不溶性として残し、それによりRNAの高い収率を与えることができ る。界面活性剤は、塩化リチウムの濃水溶液で複合体を処理することにより可溶 化することができる。好ましい濃度は約2モル〜6モルの塩化リチウムである。 複合体を解離させ、界面活性剤を可溶化させる他の処理は、例えば酢酸ナトリウ ム又は塩化リチウムなどの塩のエタノール性溶液である。RNAはさらにアルコ ール沈澱又はカラムクロマトグラフィーによ り単離される。これらの方法は下記でより詳細に議論する。 本明細書を通じて用いられる“生物学的試料”という用語は、全血、血漿、血 清、尿、組織、細胞及び他の体液を含む。本明細書で用いられる“RNA”は転 移(t)RNA、リボソーム(r)RNA及びメッセンジャー(m)RNAを含 む。 本発明の方法は生物学的試料、特に血液からのRNA抽出のためのより迅速で より簡単な方法を提供する。本発明の方法は迅速であり、全過程を1時間かそれ 以内で完了することができる。重要なことに、本方法により、特に血液から得ら れるRNAは、それが臨床的又は他の用途、例えば逆転写酵素及びその後のポリ メラーゼ連鎖反応における用途などで有用であるような適した純度である。有利 なことに、この方法の用途の前に細胞を単離する必要がなく、方法を行うために 簡単な装置が必要なだけである。試料を本発明の界面活性剤と合わせた後、組み 合わせたものを、RNAを広範囲に分解せずに臨床的又は他の分析で用いるため に実験室に輸送することができる。 本発明の方法は、上記で定義された新規なカチオン性界面活性剤の利用に頼っ ている。下記の実施例に示す通り、これらの新規な界面活性剤は、血液及び他の 体液、ならびに無損傷の細胞を含む組織の溶解において予想できない程有効であ り、RNAを沈澱させることにおいて予想できない程有効である。それらは又、 水溶液から沈澱しない点で、保存において安定である。 本発明を実行する場合、選ばれた生物学的試料、例えば血液を本明細書に記載 の選ばれた新規なカチオン性界面活性剤の溶液と迅速に混合する。一般に混合物 において、100体積の界面活性剤溶液当たり5〜4 0体積の血液を用いる。血液及び界面活性剤は混合物中で、約5分〜約24時間 接触させておくことができる。現在、約10分の接触時間が用いられる。他の処 理は必要でない。この混合物において、第4級アミン界面活性剤は試料中の核酸 と(DNA及びRNAの両方)、界面活性剤の尾部の疎水性結合を特徴とする不 溶性イオン性複合体を形成する。 選ばれた時間の複合体の形成の後、界面活性剤/核酸複合体を混合物から分離 する。本分離段階の1つの実施態様の場合、血液−界面活性剤混合物を遠心して 界面活性剤/核酸複合体を沈澱させる。これはEppendorf微量遠心機に おいて約1mlの試料を用い、約5000〜約100,000gにおいて約5分 〜約30分で簡単に行うことができる。血液が試料の場合、現在好ましい条件は 約16,000gにおいて約5分であるが、大体同じいずれの遠心も用いること ができる。試料が培養細胞である場合、より短い遠心時間及び低速度が望ましい 。当該技術分野における熟練者は生物学的試料の性質に依存して適した遠心を決 定することができる。遠心の代わりとなる適した方法は約0.22ミクロンのフ ィルターを用いた濾過である。 分離段階の後、上澄み液を除去し、得られる界面活性剤/核酸複合体を含むペ レット(又は濾液)を場合により水で洗浄する。ペレット(又は濾液)を次いで (1)抽出してRNAを可溶化し、それを界面活性剤との複合体から解離させる 、又は(2)処理して界面活性剤を可溶化し、それを不溶性RNAとの複合体か ら解離させる。本発明の方法の解離段階の1つの実施態様の場合、塩の濃溶液を 用いて界面活性剤/RNA複合体からRNAを抽出する。典型的にこの目的のた めに望ましい塩の濃度は、界面活性剤の体積の約5分の1中の800mMもの過 剰の濃度で ある。リボヌクレアーゼを阻害する塩の利用も有利である。この目的に特に適し た塩溶液は、約pH4において100mMの酢酸ナトリウム緩衝液と共に4Mの グアニジニウムイソチオシアナートを含む。しかし、他の適した塩溶液をこの段 階で用いることができ、但し、RNA/界面活性剤複合体を解離させるのに十分 な濃度で塩が加えられる。当該技術分野における熟練者は他の塩をこの目的に望 ましい濃度で選ぶことができる。 他の実施態様の場合、分離段階の後に、ヌクレオチド/界面活性剤複合体から RNAを解離させるための別の段階が続くことができる。この方法の場合、好ま しくは適した塩と酸を用いて緩衝された主にホルムアミドを含む抽出溶媒を用い 、上記の分離段階から得られるペレットを処理することができる。界面活性剤/ ヌクレオチドペレットからRNAを抽出するために有用な好ましい溶媒は、0〜 8%w/vの酢酸ナトリウム又は酢酸アンモニウム及び0〜1%v/vの酢酸を 含むホルムアミドが最適である。4%w/vの塩及び0.16%v/vの酸を含 むホルムアミドがより好ましい。塩及び酸の存在はリボヌクレアーゼを阻害する ことができる。抽出は約25℃〜約100℃において約5〜約30分の期間、時 々渦動させながら行う。現在好ましい条件は時々渦動させながら80℃において 約10分間である。この段階のための特定の条件の選択は、当該技術分野におけ る熟練者が容易に行うことができる。 塩を含む熱ホルムアミドを用いたペレットの抽出は予想に反してRNAの選択 的抽出を生ずる。下記に記載するように後にエタノールを添加するとRNAの沈 澱を生ずるので、ホルムアミドと共に塩を添加するのも簡単である。 抽出されるRNAの質及び量は、場合により抽出溶媒にアウリントリカルボン 酸(0.5〜5mM)又はジエチルピロカーボネートなどのリボヌクレアーゼ阻 害剤を加えることによっても向上させることができる。他のリボヌクレアーゼの 阻害剤が当該技術分野における熟練者によりこの目的のために選ばれることがで きる。 この抽出の完了時に、混合物を場合により上記の速度と同じか類似の速度で遠 心する。上澄み液を等体積のエタノールに加え、混合物を−20℃か又はそれ以 下に冷却する。その後RNAを遠心してペレットとし、従来の方法により処理す る。 このエタノール沈澱段階の代わりとなるのは、RNAを含むホルムアミド抽出 物を、従来の流動、スピン−カラム又はプッシュカラム法を用い、Trisac ryl GF−05などのサイズ排除カラムに通過させることである。RNAは カラムを平衡化した緩衝液中でカラムから流出する。 解離法(2)の実施態様の場合、RNAを不溶性で残すが界面活性剤を可溶化 する方法により核酸/界面活性剤複合体を解離させることができる。これはペレ ットを塩化リチウムの濃水溶液(RNAはそこに不溶性)で洗浄することにより 行うことができる。好ましい濃度は約2M〜約6Mの塩化リチウムである。他の 方法は、エタノールに溶解した塩を用いたペレットの洗浄を含む。好ましい塩は 酢酸ナトリウム及び塩化リチウムを含むことができるが、当該技術分野における 熟練者は他の適した塩を選ぶことができる。エタノール性溶液が酢酸ナトリウム を含む場合、好ましい塩の量は約2〜約10%w/vである。エタノール性溶液 が塩化リチウムを含む場合、好ましい塩の量は約1〜約30%w/vで ある。選ばれた溶液で洗浄した後、洗浄溶液を捨て、ペレット中に残るRNAを 後の処理のために適した緩衝液に溶解することができる。 RNAの第4級アミン界面活性剤とのその複合体からの解離に、方法のいずれ の実施態様を用いるかにかかわらず、得られるRNAは場合により本方法に従い 、フェノール/クロロホルム抽出によりさらに精製し、両者共上記で引用したM aniatis et al及びWallaceにより記載の従来の方法に従っ てエタノール又はイソプロパノールの添加により沈澱させるか、あるいはカラム クロマトグラフィーにより精製することができる。 3.本発明のキット 上記の界面活性剤溶液の1つ又はそれ以上を、生物学的試料からのリボ核酸の 単離のためのキットとして容易に製造することができる。用いるために現在好ま しい界面活性剤はアシル基の炭素数が14のアシルトリメチルアンモニウムオキ ザレートである。そのようなキットの他の成分には、この方法の分離及び解離段 階を行うために必要な試薬及び容器、すなわちホルムアミド溶媒、グアニジニウ ムイソチオシアナート溶液、塩化リチウム溶液及び/又はエタノール性溶液が含 まれる。場合により上記で限定した追加の精製段階を行うための試薬も、この方 法を容易に行うためにそのようなキットに含まれることができる。そのような単 離法のためのキットの他の従来の成分もキットに含まれることができる。 以下の実施例は本発明の方法を行うための好ましい方法を例示する。これらの 実施例は単に例示のためであり、本発明の範囲を制限するものではない。実施例1−方法で用いるための界面活性剤の合成 本発明において有用な界面活性剤を以下の通りに合成する。テトラデシルトリ メチルアンモニウムブロミドの15%w/v溶液(Sigma Chemica l Corp.)を50℃において水に溶解する。この溶液をヒドロキシド形態 の、床体積が適用体積に等しいイオン交換樹脂(Biorad 1(商標),S igma)に通過させる。このカラムにおいて第4級アンモニウム塩のブロミド イオンがヒドロキシドイオンで交換される。得られる界面活性剤ヒドロキシド水 溶液を含む流出液を集め、希釈した試料を希HClで中性に滴定し、その濃度を 決定する。 次いで界面活性剤ヒドロキシドを0.5Mの蓚酸で中和する。混合物を希釈し 、界面活性剤に関して、及び中性反応物(neutral reaction) に関して0.1M溶液を得る。結果物は本発明で用いるのに望ましいテトラデシ ルトリメチルアンモニウムオキザレートのわずかに乳光を呈するの無色の水溶液 であり、振ると泡立つ。実施例2−追加の界面活性剤の合成 本発明で有用な他の界面活性剤を、示されている通り第4級アンモニウムイオ ン及び酸の素性が異なる以外は実施例1に記載の通りにして合成する。 R1が、長さが12、14又は16炭素数であるアシルであり、R2、R3及 びR4がメチルであるアシルトリメチルアンモニウム(Sigmaからブロミド 塩として購入)、あるいはR1が、長さが12、14、16又は18炭素数であ るアシルであり、R2がベンジルであり、R3及びR4がメチルであるアシルベ ンジルジメチルアンモニウム(Aldrichからクロリド塩として購入)を用 いた。実施例1に記載の通り、各第4級アンモニウム塩の水溶液をイオン交換カ ラムに通過させ、界面 活性剤ヒドロキシドを得た。各ヒドロキシドを臭化水素酸、塩酸、リン酸、硫酸 、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸及びクエン酸から成る 群より選ばれる酸で中和し、対イオンX-を各界面活性剤においてブロミド、ク ロリド、ホスフェート、サルフェート、ホルメート、アセテート、プロピオネー ト、オキザレート、マロネート、スクシネート及びシトレートとした。 次いでこれらの界面活性剤水溶液を実施例3に記載の通り、血液からRNAを 得る実験で用いた。実施例3−界面活性剤による血液の溶解 本発明の実用上有用な程度に新規な界面活性剤が血液を溶解する能力を以下の 実験により例示する。 実施例2に記載の通りに合成した界面活性剤溶液(1ml)をEppendo rf微量遠心管に入れた。1/10体積の3.2%クエン酸ナトリウムで抗凝固 させた200マイクロリットルの血液を加え、即座に混合した。混合物を16, 000gで5分間遠心し、上澄み液を吸引により除去した。 得られたペレットを視覚により調べ、等級分けした。結果を以下の表に示し、 表において12、14又は16−TMAは長さが12、14又は16炭素数のア シルを有するアシルトリメチルアンモニウムを示し、12、14、16又は18 −BAは長さが12、14、16又は16炭素数のアシルを有するアシルベンジ ルジメチルアンモニウムを示す。界面活性剤の対イオンは表の左側に沿って示す 。 ペレットは以下の数値尺度を用いて等級分けし、それを表Iに示す: 0=肉眼でほとんど見えないペレット; 1=わずかに着色したペレット又は管の片側に最小の体積を有する物質のしみ ; 2=長軸が2〜3mmで管の底を不完全に覆っている褐色のペレット; 3=長軸が3〜4mmで管の底を完全に覆っている褐色のペレット; 4=長軸が4〜5mmで暗褐色; 5=長軸が5mmより長い。 0又は1の得点のペレットは少量のRNA及びDNA以外の物質を含む。比較 的高い得点を有するペレットは許容できない程多量の、おそらくヘモグロビン又 はヘモグロビンの変性形態を含む汚染物質を含む。 界面活性剤が4℃で放置又は保存すると溶液から結晶化する傾向のある場合、 結果を括弧内で示す。 カチオン性界面活性剤が血液細胞を溶解する効率には変動があること がわかる。予想に反してアシルトリメチルアンモニウムのジカルボン酸塩及びア シルベンジルジメチルアンモニウムのモノカルボン酸塩は比較的小さいペレット を生ずる。驚くべきことにアシル鎖の長さはカチオン性界面活性剤が血液を溶解 する能力にほとんど影響しない。実施例4−界面活性剤による全血からのRNAの沈澱 カチオン性界面活性剤がRNAを沈澱させる効率を調べるために、血液(20 0マイクロリットル、クエン酸塩で抗凝固)を、担体として10マイクログラム のtRNA及び20,000cpmの32P−RNA(2000塩基転写物)を含 む50マイクロリットルのリン酸塩緩衝生理食塩水と共に1mlの示された界面 活性剤(0.1M)に加えた。1時間後、混合物を遠心し(16,000g、5 分間)、上澄み液を吸引して捨てた。次いでペレット中に存在する放射性をシン チレーションカウンティングにより評価し、加えられた放射性のパーセントとし て表す。結果を下表IIに報告し、表において第4級塩及びイオンは表1におけ ると同様に示されている。RNAの95%か又はそれ以上の沈澱が許容し得ると 考えられる。101又は102%として報告されている値は100%の滴定誤差 範囲内である。 界面活性剤がRNAを沈澱させる効率には広い変動があることがわかる。最も 有効なのはアシルトリメチルアンモニウムと2価の酸の塩であった。この結果は 予想に反していた。対照的に、アシル側鎖の長さはあまり重要でなかった。実施例5−全血からのRNAの単離及び抽出 血液の試料(100マイクロリットル及び400マイクロリットル)をEpp endorf管中の、実施例1の通りに製造された800マイクロリットルの1 4−TMAオキザレートに加え、即座に混合した。混合物を室温で0、15分、 30分又は1時間インキュベートしてから遠心した(16,000gにおいて5 分間)。上澄み液を吸引し、ペレットをリボヌクレアーゼを含まない水で短時間 洗浄した。 次いでペレットを、4グラムの酢酸ナトリウム及び0.16mLの酢酸を10 0mlのホルムアミドと混合することにより調製した抽出緩衝液を用い、時々渦 動させながら80℃に10分間加熱することにより抽 出した。混合物を遠心し(16,000g、5分間)、上澄み液を400マイク ロリットルのエタノールに加え、−80℃に10分間冷却した。沈澱したRNA を遠心(16,000g、5分間)により収穫し、ホルムアルデヒド試料緩衝液 に溶解し、従来の方法によりアガロースにおいて電気泳動させた。 エチジウムブロミドを用いて染色した後、紫外光下でゲルを調べると、血液の 100マイクロリットル試料を負荷した列においてrRNA及び他のRNAの存 在が示された。400マイクロリットルの血液を負荷した列は部分的に分解した RNAを現した。0、15分、30分又は1時間界面活性剤と共にインキュベー トした試料を含む列の間で差はなかった。 同様の実験において、実施例3に挙げた0又は1のペレットの得点を有する界 面活性剤を用いて血液からRNAを単離した。ベンズアルコニウム界面活性剤を 用いた収率は一般にアルキルトリメチルアンモニウム界面活性剤を用いた収率よ り低かった。この理由は明らかでない。実施例6−細胞懸濁液からのRNA単離及び抽出 100マイロリットル中の10万個のHL−60[ATCC CCL 240 ]又はK562[ATCC CCL 243]ヒト白血病細胞を1mlの100 mM 14−TMAオキザレートに加え、遠心した(16,000g、5分間) 。ペレットを実施例5に記載の通りに抽出し、分析した。rRNA及び他のRN A種の特徴的バンドがゲル上に見られた。これはTMAオキザレートを培養細胞 からのRNAの単離に用いることができることを示す。実施例7−カチオン性界面活性剤及びジチオトレイトールを用いたRN A単離 血液の試料(100又は200マイクロリットル)を、10又は100mMの ジチオトレイトールを含む、又は含まない1.0mlの14−TMAオキザレー トに加え、遠心の後、0、10又は100mMのジチオトレイトールを含むホル ムアミドを用いて実施例6に記載の通りにペレットを抽出した。RNAをエタノ ールを用いて沈澱させ、アガロースゲル電気泳動により調べた。 非分解RNAの最高の収率は、100mMのジチオトレイトールを界面活性剤 及びホルムアミド抽出緩衝液の両方に加えた場合に得られた。ジチオトレイトー ルはリボヌクレアーゼを阻害することにより収率を増加させることができる。実施例8−カチオン性界面活性剤及びアウリントリカルボン酸を用いたRNA単 ジチオトレイトールの代わりに0、0.5又は5mMのアウリントリカルボン 酸(Sigma)を用いて実施例7と同様の実験を行った。非分解RNAの最高 の収率は5mMのアウリントリカルボン酸をホルムアミド抽出緩衝液に加えた場 合に得られた。アウリントリカルボン酸はリボヌクレアーゼを阻害することが知 られている。実施例9−抽出されたRNAのカラムクロマトグラフィーを用いた精製 RNAのホルムアミド抽出物を緩衝水溶液で予備平衡化した数個のサイズ排除 カラム(Sephadex G50(商標)又はTrisacryl GF−0 5(商標))の1つの上でクロマトグラフィーにかけ、重力供給、遠心又は空気 圧により溶離する以外は、血液及び放射性RNAを同時に界面活性剤に加える実 施例8と同様の実験を行った。空気圧を 用いて溶離したカラムから溶出した放射性画分をアガロースゲル電気泳動により 分析し、それは非分解rRNAのバンドを現した。この実験はRNAをホルムア ミドからカラムクロマトグラフィーにより回収できることを明らかにしている。実施例10−グアニジニウムイソチオシアナートを用いたRNA抽出 血液の試料(50〜400マイクロリットル)を1mlの14−TMAオキザ レート溶液に加え、16,000gにおいて5分間遠心した。得られたペレット を、4Mのグアニジニウムイソチオシアナート及び200mMの酢酸ナトリウム 緩衝液、pH4を含む水溶液100マイクロリットルを用い、時々渦動させなが ら室温で10分間インキュベートすることにより抽出した。次いで等体積の水− 平衡化フェノール及びクロロホルムの1:1混合物を加え、渦動させることによ り乳化した。短時間の遠心(16,000g、2分間)により相を分離させ、上 の水相を取り出し、等体積のイソプロパノールに加えた。 −20℃に30分間冷却した後、沈澱したRNAを遠心(16,000、5分 間)により収穫し、エタノールで洗浄し、アガロースゲル電気泳動による分析の ために再溶解した。これは、細胞RNAの特徴的エチジウムブロミド染色可能な バンドを現した。この実験は、界面活性剤核酸ペレットから高塩濃度によりRN Aを抽出できることを示している。グアニジニウムイソチオシアナートはリボヌ クレアーゼを阻害することが知られており、その作用はRNAの回収を容易にす ることができる。実施例11−カチオン性界面活性剤及びホルムアミド抽出を用いた癌遺伝子RN Aの単離 慢性骨髄性白血病細胞は2つの染色体の相互転座による、並んだ2つ の遺伝子のハイブリッドである癌遺伝子(bcr/abl)を発現する。この癌 遺伝子は正常な細胞では発現されないが不死白血病細胞系K562[ATCC CCL 243]において発現される。逆転写酵素及びポリメラーゼ連鎖反応( PCR)によるRNA種の検出のためのRNAの単離における本発明の利用性を 示すために、30〜10,000個のK562細胞を200マイクロリットルの 全血と混合し、実施例5に記載の方法を用いてRNAを抽出した。 得られたRNAの分析を、Sawyers et al,Proc.Natl .Acad.Sci.USA,87 :563−567(1990)により記載の PCRプライマーを用いて行った。簡単に記載すると、単離されたRNAを再懸 濁し、それをPCR緩衝液(50mMのKCl;4mMのMgCl2、50mM のTRIS pH8.4;100mg/mlの牛血清アルブミン)中に20単位 のRNasin、5mMのジチオトレイトール、20ピコモルのプライマーB( 5’−TCAGACCCTGAGGCTCAAAGTC−3’)、[配列番号: 1]、1mMのデオキシヌクレオチド三リン酸(Pharmacia)を含む4 0マイクロリットル体積において200単位のMaloneyマウス白血病ウィ ルス逆転写酵素(BRL,Bethesda,MD)と共に37℃で1時間イン キュベートすることによりcDNAを作った。95℃に加熱することにより反応 を停止した。80マイクロリットルのPCR緩衝液及び20ピコモルのプライマ ーA(5’−GAAGCTTCTCCCTGGCATCCGT−3’)[配列番 号:2]を加えた。混合物を100マイクロリットルの鉱油で覆い、サイクルに プログラムした。すべての方法は“ホットスタート(hot−start)”法 を用いるこ とにより公開されている方法から修正した。 Thermal Cycler(Perkin Elmer−Cetus,E meryville,CA)は以下の通りにプログラムした:プライマーA及び Bが用いられた場合、95℃で30秒間変性、55℃で30秒間アニーリング及 び72℃で1分間伸長。PCR産物をエチジウムブロミドを用いて1%アガロー スゲル上で分析した。 そのような実験で得られたゲルを紫外光下で調べると、血液の200マイクロ リットル試料中に1000又は200個のK562細胞を含む血液試料からの1 79塩基対フラグメントの増幅が明らかにされた。逆転写酵素が含まれなかった 標準試料中には増幅産物が検出されなかった。 他の類似の実験において、血液からのRNAの沈澱に16−TMAスクシネー ト、14−BAスクシネート、16−BAアセテート及び14−BAホスフェー トを含む他の界面活性剤を用いて、及びグアニジニウムイソチオシアナートによ り界面活性剤/ヌクレオチドペレットから抽出されたRNAの試料においてbc r/abl癌遺伝子の増幅が得られた。これは、記載された全血からのRNAの 単離のためのカチオン性界面活性剤法が、さらに精製する必要がなく逆転写及び PCRによる増幅に適したRNAを与えることを示す。実施例12−カチオン性界面活性剤及びグアニジニウムイソチオシアナート抽出 を用いた癌遺伝子RNAの単離 RNAの単離に実施例10のグアニジニウム法を用いる以外は実施例11と同 様の実験を行った。血液試料からのRNAが30個か又はそれ以上のK562細 胞を含む場合、適したサイズの増幅産物が見られた。この実験は、記載されたグ アニジニウムイソチオシアナートを用いた界 面活性剤フクレオチド複合体の抽出が、さらに精製せずに増幅に適したRNAを 与えることを示している。記載の通り、この方法はPhiladelphia染 色体を有する慢性骨髄性白血病の患者の血液の1マイクロリットル当たり1個以 下の白血病細胞を検出できると思われ、これはこの方法の高い感度を示している 。実施例13−塩化リチウム濃水溶液を用いた培養細胞からのRNAの単離 培養されたHL60又はK562細胞(105〜107細胞)を1mlの14− TMAオキザレートに加え、混合物を実施例6に記載の通りに遠心した。ペレッ トを塩化リチウムの2M水溶液と混合し、再度遠心し、上澄み液を捨てた。RN Aを含むペレットを70%のエタノールで洗浄し、緩衝水溶液に溶解した。UV スペクトル分析及びアガロースゲル電気泳動による試験は、非分解RNAの優れ た収率を明らかにした。実施例14−エタノール性塩溶液を用いた培養細胞からのRNAの単離 塩化リチウム溶液を4%の酢酸ナトリウムを含むエタノールで置換する以外は 実施例13に記載の通りに培養細胞からRNAを単離した。この場合も大きく分 解されていないRNAの優れた収率が得られた。 本発明の多数の修正及び変法が上記に限定した明細書に含まれ、当該技術分野 における熟練者には明らかであることが予想される。そのような本発明の組成物 及び方法の修正及び変法は明細書に添付される請求の範囲に含まれると思われる 。 配列表 配列番号:1 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:不明 配列の種類:Genomic DNA 配列 TCAGACCCTG AGGCTCAAAG TC 配列番号:2 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:不明 配列の種類:Genomic DNA 配列 GAAGCTTCTC CCTGGCATCC GT
【手続補正書】特許法第184条の7第1項 【提出日】1994年7月18日 【補正内容】 請求の範囲 1.試料を第4級アミン界面活性剤水溶液と接触させる段階を含んでなり、該 第4級アミンが式 [式中、R1〜R4は独立してアシル基、炭素数が1〜20のアルキル鎖及び炭 素数が6〜26のアリール基から成る群より選ばれ、X-はホスフェート、サル フェート、ホルメート、アセテート、プロピオネート、オキザレート、マロネー ト、スクシネート及びシトレートから成る群より選ばれる] を有する、生物学的試料からRNAを単離する方法。 2.該試料が全血である請求の範囲第1項に記載の方法。 3.R1、R2、R3及びR4の少なくとも1つがアリールであり、フェニル 、低級アルキル置換ベンジル及びハロゲン化ベンジルから成る群より選ばれる請 求の範囲第1項に記載の方法。 4.該第4級アミンが、長さが12、14又は16炭素数のアシル基を含むア シルトリメチルアンモニウムであり、X-がオキザレート、マロネート及びスク シネートから成る群より選ばれる請求の範囲第3項に記載の方法。 5.該第4級アミンが、長さが14炭素数のアシル基を含むアシルトリメチル アンモニウムであり、X-がオキザレートである請求の範囲第4級項に記載の方 法。 23.式 [式中、R1〜R4は独立してアシル基、炭素数が1〜20のアルキル鎖及び炭 素数が6〜26のアリール基から成る群より選ばれ、X-はホスフェート、サル フェート、ホルメート、アセテート、プロピオネート、オキザレート、マロネー ト、スクシネート及びシトレートから成る群より選ばれる] を有する第4級アミン界面活性剤。 24.第4級アミンがアシルトリメチルアンモニウムであり、アシル基の長さ が12、14又は16炭素数であり、X-がオキザレート、マロネート及びスク シネートから成る群より選ばれる請求の範囲第23項に記載の界面活性剤。 25.第4級アミンがアシルトリメチルアンモニウムであり、アシル基の長さ が14炭素数であり、X-がオキザレートである請求の範囲第24項に記載の界 面活性剤。 26.第4級アミンがアシルベンジルジメチルアンモニウムであり、アシル基 の長さが12、14、16又は18炭素数であり、X-がサルフェート、ホスフ ェート、ホルメート、アセテート及びプロピオネートから成る群より選ばれる請 求の範囲第23項に記載の界面活性剤。 27.第4級アミン界面活性剤水溶液を含んでなり、該第4級アミンが式 [式中、R1〜R4は独立してアシル基、炭素数が1〜20のアルキル鎖及び炭 素数が6〜26のアリール基から成る群より選ばれ、X-はホスフェート、サル フェート、ホルメート、アセテート、プロピオネート、オキザレート、マロネー ト、スクシネート及びシトレートから成る群より選ばれる] を有する、生物学的試料からリボ核酸を単離するためのキット。 28.第4級アミンがアシルトリメチルアンモニウムであり、アシル基の長さ が12、14又は16炭素数であり、X-がオキザレート、マロネート及びスク シネートから成る群より選ばれる請求の範囲第27項に記載のキット。 29.第4級アミンがアシルトリメチルアンモニウムであり、アシル基の長さ が14炭素数であり、X-がオキザレートである請求の範囲第28項に記載のキ ット。 30.第4級アミンがアシルベンジルジメチルアンモニウムであり、アシル基 の長さが12、14、16又は18炭素数であり、X-がサルフェート、ホスフ ェート、ホルメート、アセテート及びプロピオネートから成る群より選ばれる請 求の範囲第27項に記載のキット。 【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1994年8月25日 【補正内容】発明の概略 1つの特徴において本発明は、選ばれた第4級アミンを含む水性カチオン性界 面活性剤溶液の利用を含む、血液を含む生物学的試料からRNAを単離するため の新規な方法を提供する。選ばれた第4級アミンは第4級アミンヒドロキシドと リン酸、硫酸、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸及びクエ ン酸より成る群からの酸の反応を介して製造される。第4級アミンはアルキル基 の炭素数が12、14、16又は18であるアルキルトリメチルアンモニウム又 はアルキルベンジルジメチルアンモニウムであるのが好ましい。 さらに別の特徴は、方法により生成される界面活性剤−核酸複合体からのRN Aの回収を含む上記の方法に対する改良を含む。この回収段階は、グアニジニウ ム塩又は熱ホルムアミドを用いた複合体の可溶化を含むことができる。別の場合 、複合体をエタノール及び塩、又は塩化リチウムの濃水溶液で処理することによ り界面活性剤を核酸との会合から抽出し、RNAを不溶性として残すことができ る。 他の特徴において本発明は、本明細書に記載の少なくとも1種の界面活性剤水 溶液を含む、生物学的試料からRNAを単離し、精製するためのキットを提供す る。 さらに別の特徴において本発明は、第4級アミンヒドロキシドとリン酸、硫酸 、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸及びクエン酸より成る 群から選ばれる酸の反応により製造される選ばれた第4級アミン塩を含む、生物 学的試料からのRNAの抽出に有用な新規な界面活性剤溶液を提供する。 本発明の他の態様及び利点は、その好ましい実施態様に関する以下の 詳細な説明においてさらに記載する。発明の詳細な記述 本発明は選ばれた第4級アミンを含む選ばれた新規なカチオン性界面活性剤を 用いた、生物学的試料からのRNAの単離のための方法を提供し、その方法は先 行技術の方法に勝る有意な利点を特徴とする。 1.本発明の界面活性剤 本発明の新規な第4級アミン界面活性剤は下記の式: [式中、R1〜R4は独立して炭素数が1〜20のアルキル鎖及び炭素数が6〜 26のアリール基から選ばれる] により特徴づけられる。適したアリール基はフェニル、低級アルキル−置換ベン ジル、及び/又はハロゲン化ベンジルである。第4級アミン界面活性剤の現在好 ましいアニオン、すなわち式IのX-はホスフェート、サルフェート、ホルメー ト、アセテート、プロピオネート、オキザレート、マロネート、スクシネート及 びシトレートである。 本発明のRNA単離法で用いるのに現在好ましい第4級アミン界面活性剤には 、アルキル基の長さが12、14又は16炭素数であるアルキルトリメチルアン モニウムの蓚酸、マロン酸及びコハク酸塩が含まれる。現在最も好ましい界面活 性剤はアルキル基の長さが14炭素数であるアルキルトリメチルアンモニウムの 蓚酸塩である。そのような利用のための他の好ましい第4級アミン界面活性剤に はアルキル基の長さが12、14、16又は18炭素数であるアルキルベンジル ジメチルアンモニウ ムの硫酸、リン酸、蟻酸、酢酸及びプロピオン酸塩が含まれる。ヘキサデシルベ ンジルジメチルアンモニウムの蟻酸、酢酸及びリン酸塩として特徴づけられる式 Iの界面活性剤も望ましい。 本発明の方法において有用な新規なカチオン性界面活性剤は以下の通りにして 得ることができる:商業的に入手できる水中の約5〜30重量/体積%の界面活 性剤ハライドを出発材料として用いる。界面活性剤ハライドは水中で約15%w t/vであるのが好ましい。Sigma Chemical Co.から、例え ばテトラデシルトリメチルアンモニウムブロミドを含む複数の商業的に入手でき る第4級アンモニウムハライドがこの目的のために利用できる。 界面活性剤ハライドは、Dowex1(Sigma Chemical)など のヒドロキシド形態で製造されたアニオン交換樹脂に通過させることによりヒド ロキシドに変換される。第4級アミンニウムハライドがこのカラムクロマトグラ フィー段階を通過すると、樹脂上のヒドロキシル基はハライドイオンに交換され る。得られるテトラデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシドなどの界面活性 剤ヒドロキシドを滴定により検定する。次いで第4級アンモニウムヒドロキシド をリン酸、硫酸、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸及びク エン酸から成る群より選ばれる酸の添加によりそれと合わせ、それにより中和す る。当該技術分野における熟練者は、中和するための選ばれた酸の量を容易に調 節することができる。得られる第4級アミン界面活性剤は上記に示した式を有す る。 RNAの単離における本発明の方法で用いる場合、新規な界面活性剤は約0. 01〜0.2モルの濃度における、4〜8のpHの水溶液の状 態である。別の場合、特にRNA単離法における第4級アミン界面活性剤として アルキルベンジルジメチルアミンニウム塩が用いられる場合 RNAはカラムを平衡化した緩衝液中でカラムから流出する。 解離法(2)の実施態様の場合、RNAを不溶性で残すが界面活性剤を可溶化 する方法により核酸/界面活性剤複合体を解離させることができる。これはペレ ットを塩化リチウムの濃水溶液(RNAはそこに不溶性)で洗浄することにより 行うことができる。好ましい濃度は約2M〜約6Mの塩化リチウムである。他の 方法は、エタノールに溶解した塩を用いたペレットの洗浄を含む。好ましい塩は 酢酸ナトリウム及び塩化リチウムを含むことができるが、当該技術分野における 熟練者は他の適した塩を選ぶことができる。エタノール性溶液が酢酸ナトリウム を含む場合、好ましい塩の量は約2〜約10%w/vである。エタノール性溶液 が塩化リチウムを含む場合、好ましい塩の量は約1〜約30%w/vである。選 ばれた溶液で洗浄した後、洗浄溶液を捨て、ペレット中に残るRNAを後の処理 のために適した緩衝液に溶解することができる。 RNAの第4級アミン界面活性剤とのその複合体からの解離に、方法のいずれ の実施態様を用いるかにかかわらず、得られるRNAは場合により本方法に従い 、フェノール/クロロホルム抽出によりさらに精製し、両者共上記で引用したM aniatis et al及びWallaceにより記載の従来の方法に従っ てエタノール又はイソプロパノールの添加により沈澱させるか、あるいはカラム クロマトグラフイーにより精製することができる。 3.本発明のキット 上記の界面活性剤溶液の1つ又はそれ以上を、生物学的試料からのリボ核酸の 単離のためのキットとして容易に製造することができる。用いるために現在好ま しい界面活性剤はアルキル基の炭素数が14のアルキ ルトリメチルアンモニウムオキザレートである。そのようなキットの他の成分に は、この方法の分離及び解離段階を行うために必要な試薬及び容器、すなわちホ ルムアミド溶媒、グアニジニウムイソチオシアナート溶液、塩化リチウム溶液及 び/又はエタノール性溶液が含まれる。場合により上記で限定した追加の精製段 階を行うための試薬も、この方法を容易に行うためにそのようなキットに含まれ ることができる。そのような単離法のためのキットの他の従来の成分もキットに 含まれることができる。 以下の実施例は本発明の方法を行うための好ましい方法を例示する。これらの 実施例は単に例示のためであり、本発明の範囲を制限するものではない。実施例1−方法で用いるための界面活性剤の合成 本発明において有用な界面活性剤を以下の通りに合成する。テトラデシルトリ メチルアンモニウムブロミドの15%w/v溶液(Sigma Chemica l Corp.)を50℃において水に溶解する。この溶液をヒドロキシド形態 の、床体積が適用体積に等しいイオン交換樹脂(Biorad 1(商標),S igma)に通過させる。このカラムにおいて第4級アンモニウム塩のブロミド イオンがヒドロキシドイオンで交換される。得られる界面活性剤ヒドロキシド水 溶液を含む流出液を集め、希釈した試料を希HClで中性に滴定し、その濃度を 決定する。 次いで界面活性剤ヒドロキシドを0.5Mの蓚酸で中和する。混合物を希釈し 、界面活性剤に関して、及び中性反応物(neutral reaction) に関して0.1M溶液を得る。結果は本発明で用いるのに望ましいテトラデシル トリメチルアンモニウムオキザレートのわず かに乳光の無色の水溶液であり、振ると泡立つ。実施例2−追加の界面活性剤の合成 本発明で有用な他の界面活性剤を、示されている通り第4級アンモニウムイオ ン及び酸の素性が異なる以外は実施例1に記載の通りにして合成する。 R1が、長さが12、14又は16炭素数であるアルキルであり、R2、R3 及びR4がメチルであるアルキルトリメチルアンモニウム(Sigmaからブロ ミド塩として購入)、あるいはR1が、長さが12、14、16又は18炭素数 であるアルキルであり、R2がベンジルであり、R3及びR4がメチルであるア ルキルベンジルジメチルアンモニウム(Aldrichからクロリド塩として購 入)を用いた。実施例1に記載の通り、各第4級アンモニウム塩の水溶液をイオ ン交換カラムに通過させ、界面活性剤ヒドロキシドを得た。各ヒドロキシドを臭 化水素酸、塩酸、リン酸、硫酸、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、蓚酸、マロン酸、 コハク酸及びクエン酸から成る群より選ばれる酸で中和し、対イオンX-を各界 面活性剤においてブロミド、クロリド、ホスフェート、サルフェート、ホルメー ト、アセテート、プロピオネート、オキザレート、マロネート、スクシネート及 びシトレートとした。 次いでこれらの界面活性剤水溶液を実施例3に記載の通り、血液からRNAを 得る実験で用いた。実施例3−界面活性剤による血液の溶解 本発明の実行に有用な程度に新規な界面活性剤が血液を溶解する能力を以下の 実験により例示する。 実施例2に記載の通りに合成した界面活性剤溶液(1ml)をEpp endorf微量遠心管に入れた。1/10体積の3.2%クエン酸ナトリウム で抗凝固させた200マイクロリットルの血液を加え、即座に混合した。混合物 を16,000gで5分間遠心し、上澄み液を吸引により除去した。 得られたペレットを視覚により調べ、等級分けした。結果を以下の表に示し、 表において12、14又は16−TMAは長さが12、14又は16炭素数のア ルキルを有するアルキルトリメチルアンモニウムを示し、12、14、16又は 18−BAは長さが12、14、16又は16炭素数のアルキルを有するアルキ ルベンジルジメチルアンモニウムを示す。界面活性剤の対イオンは表の左側に沿 って示す。 ペレットは以下の数値尺度を用いて等級分けし、それを表Iに示す: 0=肉眼でほとんど見えないペレット; 1=わずかに着色したペレット又は管の片側に最小の体積を有する物質のしみ ; 2=長軸が2〜3mmで管の底を不完全に覆っている褐色のペレット; 3=長軸が3〜4mmで管の底を完全に覆っている褐色のペレット; 4=長軸が4〜5mmで暗褐色; 5=長軸が5mmより長い。 0又は1の得点のペレットは少量のRNA及びDNA以外の物質を含む。比較 的高い得点を有するペレットは許容できない程多量の、おそらくヘモグロビン又 はヘモグロビンの変性形態を含む汚染物質を含む。 界面活性剤が4℃で放置又は保存すると溶液から結晶化する傾向のある場合、 結果を括弧内で示す。 カチオン性界面活性剤が血液細胞を溶解する効率には変動があることがわかる 。予想に反してアルキルトリメチルアンモニウムのジカルボン酸塩及びアルキル ベンジルジメチルアンモニウムのモノカルボン酸塩は比較的小さいペレットを生 ずる。驚くべきことにアルキル鎖の長さはカチオン性界面活性剤が血液を溶解す る能力にほとんど影響しない。実施例4−界面活性剤による全血からのRNAの沈澱 カチオン性界面活性剤がRNAを沈澱させる効率を調べるために、血液(20 0マイクロリットル、クエン酸塩で抗凝固)を、担体として10マイクログラム のtRNA及び20,000cpmの32P−RNA(2000塩基転写物)を含 む50マイクロリットルのリン酸塩緩衝生理食塩水と共に1mlの示された界面 活性剤(0.1M)に加えた。1時間後、混合物を遠心し(16,000g、5 分間)、上澄み液を吸引して 捨てた。次いでペレット中に存在する放射性をシンチレーションカウンティング により評価し、加えられた放射性のパーセントとして表す。結果を下表IIに報 告し、表において第4級塩及びイオンは表1におけると同様に示されている。R NAの95%か又はそれ以上の沈澱が許容し得ると考えられる。101又は10 2%として報告されている値は100%の滴定誤差範囲内である。 界面活性剤がRNAを沈澱させる効率には広い変動があることがわかる。最も 有効なのはアルキルトリメチルアンモニウムと2価の酸の塩であった。この結果 は予想に反していた。対照的に、アルキル側鎖の長さはあまり重要でなかった。 請求の範囲 1.試料を第4級アミン界面活性剤水溶液と接触させる段階を含んでなり、該 第4級アミンが式 [式中、R1〜R4は独立して炭素数が1〜20のアルキル鎖及び炭素数が6〜 26のアリール基から選ばれ、X-はホスフェート、サルフェート、ホルメート 、アセテート、プロピオネート、オキザレート、マロネート、スクシネート及び シトレートから成る群より選ばれる] を有する、生物学的試料からRNAを単離する方法。 2.該試料が全血である請求の範囲第1項に記載の方法。 3.R1、R2、R3及びR4の少なくとも1つがアリールであり、フェニル 、低級アルキル置換ベンジル及びハロゲン化ベンジルから成る群より選ばれる請 求の範囲第1項に記載の方法。 4.該第4級アミンが、長さが12、14又は16炭素数のアルキル基を含む アルキルトリメチルアンモニウムであり、X-がオキザレート、マロネート及び スクシネートから成る群より選ばれる請求の範囲第3項に記載の方法。 5.該第4級アミンが、長さが14炭素数のアルキル基を含むアルキルトリメ チルアンモニウムであり、X-がオキザレートである請求の範囲第4級項に記載 の方法。 6.第4級アミンがアルキルベンジルジメチルアンモニウムであり、アルキル 基の長さが12、14、16又は18炭素数であり、酸が硫酸、 リン酸、蟻酸、酢酸及びプロピオン酸から成る群より選ばれる請求の範囲第3項 に記載の方法。 7.試料中のRNAを含むヌクレオチドと界面活性剤の間に不溶性のイオン性 複合体を形成する段階をさらに含む請求の範囲第1項に記載の方法。 8.試料及び界面活性剤混合物を遠心することにより溶液から該複合体を分離 することを含む請求の範囲第7項に記載の方法。 9.濾過により溶液から該複合体を分離することを含む請求の範囲第7項に記 載の方法。 10.ヌクレオチド/界面活性剤複合体からRNAを解離させる段階をさらに 含む請求の範囲第5項に記載の方法。 11.該解離段階が塩の濃溶液を用いて該複合体を抽出することを含む請求の 範囲第10項に記載の方法。 12.該溶液が約pH4において100mMの酢酸ナトリウム緩衝液と共に4 Mのグアニジニウムイソチオシアナートを含む請求の範囲第11項に記載の方法 。 13.該解離段階が、場合により適した塩及び酸を用いて緩衝されたホルムア ミド溶媒を用いてRNAを抽出することを含む請求の範囲第10項に記載の方法 。 23.式 [式中、R1〜R4は独立して炭素数が1〜20のアルキル鎖及び炭素数が6〜 26のアリール基から選ばれ、X-はホスフェート、プロピオネート、オキザレ ート、マロネート、スクシネート及びシトレートから成る群より選ばれる] を有する第4級アミン界面活性剤。 24.第4級アミンがアルキルトリメチルアンモニウムであり、アルキル基の 長さが12、14又は16炭素数であり、X-がオキザレート、マロネート及び スクシネートから成る群より選ばれる請求の範囲第23項に記載の界面活性剤。 25.第4級アミンがアルキルトリメチルアンモニウムであり、アルキル基の 長さが14炭素数であり、X-がオキザレートである請求の範囲第24項に記載 の界面活性剤。 26.第4級アミンがアルキルベンジルジメチルアンモニウムであり、アルキ ル基の長さが12、14、16又は18炭素数であり、X-がホスフェート及び プロピオネートから成る群より選ばれる請求の範囲第23項に記載の界面活性剤 。 27.第4級アミン界面活性剤水溶液を含んでなり、該第4級アミンが式 [式中、R1〜R4は独立して炭素数が1〜20のアルキル鎖及び炭素数が6〜 26のアリール基から選ばれ、X-はホスフェート、プロピオネート、オキザレ ート、マロネート、スクシネート及びシトレートから成る群より選ばれる] を有する、生物学的試料からリボ核酸を単離するためのキット。 28.第4級アミンがアルキルトリメチルアンモニウムであり、アルキル基の 長さが12、14又は16炭素数であり、X-がオキザレート、マロネート及び スクシネートから成る群より選ばれる請求の範囲第27項に記載のキット。 29.第4級アミンがアルキルトリメチルアンモニウムであり、アルキル基の 長さが14炭素数であり、X-がオキザレートである請求の範囲第28項に記載 のキット。 30.第4級アミンがアルキルベンジルジメチルアンモニウムであり、アルキ ル基の長さが12、14、16又は18炭素数であり、X-がホスフェート及び プロピオネートから成る群より選ばれる請求の範囲第27項に記載のキット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,CA,JP

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.試料を第4級アミン界面活性剤水溶液と接触させる段階を含んでなり、該 第4級アミンが式 [式中、R1〜R4は独立して炭素数が1〜20のアルキル鎖及び炭素数が6〜 26のアリール基から選ばれ、X-はホスフェート、サルフェート、ホルメート 、アセテート、プロピオネート、オキザレート、マロネート、スクシネート及び シトレートから成る群より選ばれる] を有する、生物学的試料からRNAを単離する方法。 2.該試料が全血である請求の範囲第1項に記載の方法。 3.R1、R2、R3及びR4の少なくとも1つがアリールであり、フェニル 、低級アルキル置換ベンジル及びハロゲン化ベンジルから成る群より選ばれる請 求の範囲第1項に記載の方法。 4.該第4級アミンが、長さが12、14又は16炭素数のアシル基を含むア シルトリメチルアンモニウムであり、X-がオキザレート、マロネート及びスク シネートから成る群より選ばれる請求の範囲第3項に記載の方法。 5.該第4級アミンが、長さが14炭素数のアシル基を含むアシルトリメチル アンモニウムであり、X-がオキザレートである請求の範囲第4級項に記載の方 法。 6.第4級アミンがアシルベンジルジメチルアンモニウムであり、アシル基の 長さが12、14、16又は18炭素数であり、酸が硫酸、リ ン酸、蟻酸、酢酸及びプロピオン酸から成る群より選ばれる請求の範囲第3項に 記載の方法。 7.試料中のRNAを含むヌクレオチドと界面活性剤の間に不溶性のイオン性 複合体を形成する段階をさらに含む請求の範囲第1項に記載の方法。 8.試料及び界面活性剤混合物を遠心することにより溶液から該複合体を分離 することを含む請求の範囲第7項に記載の方法。 9.濾過により溶液から該複合体を分離することを含む請求の範囲第7項に記 載の方法。 10.ヌクレオチド/界面活性剤複合体からRNAを解離させる段階をさらに 含む請求の範囲第5項に記載の方法。 11.該解離段階が塩の濃溶液を用いて該複合体を抽出することを含む請求の 範囲第10項に記載の方法。 12.該溶液が約pH4において100mMの酢酸ナトリウム緩衝液と共に4 Mのグアニジニウムイソチオシアナートを含む請求の範囲第11項に記載の方法 。 13.該解離段階が、場合により適した塩及び酸を用いて緩衝されたホルムア ミド溶媒を用いてRNAを抽出することを含む請求の範囲第10項に記載の方法 。 14.塩が酢酸ナトリウム又は酢酸アンモニウムである請求の範囲第13項に 記載の方法。 15.該酸が酢酸である請求の範囲第13項に記載の方法。 16.該解離段階が、RNAが不溶性の塩溶液を用いて該複合体を抽出するこ とを含む請求の範囲第10項に記載の方法。 17.該溶液がリチウムを含む請求の範囲第16項に記載の方法。 18.該溶液が塩化リチウムの濃水溶液である請求の範囲第17項に記載の方 法。 19.該解離段階が、RNAが不溶性の溶媒中の塩を用いて該複合体を抽出す ることを含む請求の範囲第10項に記載の方法。 20.該溶媒がエタノールである請求の範囲第19項に記載の方法。 21.該塩が酢酸ナトリウム又は塩化リチウムである請求の範囲第19項に記 載の方法。 22.生物学的試料が全血、血漿、血清、尿、組織及び細胞から成る群より選 ばれる請求の範囲第1項に記載の方法。 23.式 [式中、R1〜R4は独立して炭素数が1〜20のアルキル鎖及び炭素数が6〜 26のアリール基から選ばれ、X-はホスフェート、サルフェート、ホルメート 、アセテート、プロピオネート、オキザレート、マロネート、スクシネート及び シトレートから成る群より選ばれる] を有する第4級アミン界面活性剤。 24.第4級アミンがアシルトリメチルアンモニウムであり、アシル基の長さ が12、14又は16炭素数であり、X-がオキザレート、マロネート及びスク シネートから成る群より選ばれる請求の範囲第23項に記載の界面活性剤。 25.第4級アミンがアシルトリメチルアンモニウムであり、アシル 基の長さが14炭素数であり、X-がオキザレートである請求の範囲第24項に 記載の界面活性剤。 26.第4級アミンがアシルベンジルジメチルアンモニウムであり、アシル基 の長さが12、14、16又は18炭素数であり、X-がサルフェート、ホスフ ェート、ホルメート、アセテート及びプロピオネートから成る群より選ばれる請 求の範囲第23項に記載の界面活性剤。 27.第4級アミン界面活性剤水溶液を含んでなり、該第4級アミンが式 [式中、R1〜R4は独立して炭素数が1〜20のアルキル鎖及び炭素数が6〜 26のアリール基から選ばれ、X-はホスフェート、サルフェート、ホルメート 、アセテート、プロピオネート、オキザレート、マロネート、スクシネート及び シトレートから成る群より選ばれる] を有する、生物学的試料からリボ核酸を単離するためのキット。 28.第4級アミンがアシルトリメチルアンモニウムであり、アシル基の長さ が12、14又は16炭素数であり、X-がオキザレート、マロネート及びスク シネートから成る群より選ばれる請求の範囲第27項に記載のキット。 29.第4級アミンがアシルトリメチルアンモニウムであり、アシル基の長さ が14炭素数であり、X-がオキザレートである請求の範囲第28項に記載のキ ット。 30.第4級アミンがアシルベンジルジメチルアンモニウムであり、 アシル基の長さが12、14、16又は18炭素数であり、X-がサルフェート 、ホスフェート、ホルメート、アセテート及びプロピオネートから成る群より選 ばれる請求の範囲第27項に記載のキット。
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