JP2013215190A - 生物学的試料の選択的調製のためのアミン化合物 - Google Patents

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Abstract

【課題】生物学的試料から生物学的標的物質を単離する方法の提供。
【解決手段】前記の方法は前記の標的物質を固体支持体に結合させることを含み、ここで不純物はその固体支持体から、後者を陽イオン性アミンを含有する洗浄緩衝液で洗浄することにより選択的に除去される。さらに、生物学的標的物質を生物学的試料から単離するためのキットを提供し、前記のキットは陽イオン性アミンを含有する洗浄緩衝液を含む、並びにそれぞれの洗浄緩衝液組成物及びその使用を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は分析学の分野に関する。この分野の中で、それは生物学的試料からの生物学的標的物質の単離であって、前記の標的物質を固体支持体に結合させることを含む前記単離に関し、ここで不純物はその固体支持体から、後者を陽イオン性アミンを含有する洗浄緩衝液で洗浄することにより選択的に除去される。
生物学的物質、例えば核酸またはタンパク質の、複雑な生物学的混合物、例えば臨床試料、例えば全血のような試料からの単離は、特に診断目的のためにかなり重要である。
数多くの異なる方法が当技術において開発されてきた:例えば試料中の望まれない構成要素の変性、沈殿および除去、ならびにそれに続く問題の分析物の沈殿および単離(例えば核酸のアルコール類に基づく沈殿)。
別のアプローチは、単離したい生物学的物質の固体支持体物質への結合であり、それは例えばクロマトグラフィーカラムの形で提供されてよい。
診断目的のために、特に後で中または高スループット分析を行う生物学的物質の自動化された単離のために、結合粒子がしばしば用いられる。
その単離プロセスの間にしばしば不純物がそれぞれの固体支持体に結合し、そうして一緒に単離された(co−isolated)状態になり、そのような不純物が問題の生物学的物質の下流の分析を妨げる可能性があることが当技術において知られている。
先行技術は、様々な対策を適用することにより上記で言及した状況に対処することを試みてきた。
例えば、QIAprep(登録商標)Miniprep Handbook(第2版、2006年12月)は、その固体支持体をカオトロピック塩類およびエタノールで洗浄するプロセスを開示しており、CN101665785AはTriton X−100を含有する固体支持体洗浄緩衝液を開示している。これらのアプローチは様々な欠点を示す。
CN101665785A
QIAprep(登録商標)Miniprep Handbook(第2版、2006年12月)
第1観点において、上記で述べたように、本発明は流体試料から生物学的標的物質を単離するための方法に関する。
この方法は、第1工程において、固体支持体およびその流体試料を反応容器中で、その生物学的標的物質がその固体支持体に結合することができるように組み合わせて一緒にすることを含む。続いて、その固体支持体物質を分離ステーション中でその流体試料中に存在する他の物質から単離し、続いてその生物学的標的物質を、その流体試料をその固体支持体物質から分離することにより精製する。次いで、その固体支持体物質を陽イオン性アミンを含む洗浄緩衝液で1回以上洗浄する。
さらに、本発明は、生物学的標的物質の分析の阻害物質を前記の生物学的標的物質が結合した固体支持体から選択的に除去するための、陽イオン性アミンを含む洗浄緩衝液の使用を提供する。
そして、本発明は、生物学的標的物質の分析の阻害物質を前記の生物学的標的物質が結合した固体支持体から選択的に除去するための、陽イオン性アミンを含む洗浄緩衝液組成物を提供する。
本発明の別の観点は、生物学的標的物質を流体試料から単離するためのキットであり、前記のキットは以下の構成要素を含み:
・結合緩衝液
・固体支持体
・陽イオン性アミンを含む洗浄緩衝液
・場合により溶離緩衝液、
ここで、その結合緩衝液および洗浄緩衝液は、異なる容器中に収容された異なる緩衝液である。
図1A:完全プロセス対照(FPC)および阻害対照(IC)のPCR増殖曲線。そのFPCは、それぞれプトレッシンを含有する洗浄緩衝液または陽イオン性アミンを含まない基準洗浄緩衝液を用いて全血から回収され、そのICはPCRマスター混合物中に直接加えられた(spiked)。 図1B:完全プロセス対照(FPC)および阻害対照(IC)のPCR増殖曲線。そのFPCは、それぞれプトレッシンを含有する洗浄緩衝液または陽イオン性アミンを含まない基準洗浄緩衝液を用いて全血から回収され、そのICはPCRマスター混合物中に直接加えられた(spiked)。 図1C:完全プロセス対照(FPC)および阻害対照(IC)のPCR増殖曲線。そのFPCは、それぞれプトレッシンを含有する洗浄緩衝液または陽イオン性アミンを含まない基準洗浄緩衝液を用いて全血から回収され、そのICはPCRマスター混合物中に直接加えられた(spiked)。 図1D:完全プロセス対照(FPC)および阻害対照(IC)のPCR増殖曲線。そのFPCは、それぞれプトレッシンを含有する洗浄緩衝液または陽イオン性アミンを含まない基準洗浄緩衝液を用いて全血から回収され、そのICはPCRマスター混合物中に直接加えられた(spiked)。 異なる試料採取器具による処理量の関数としての、阻害性の便の許容性(inhibitory stool tolerance)。
上記で言及したように、本発明は、第1観点において、生物学的標的物質を流体試料から単離するための方法に関し、前記の方法は以下の工程を含む:
a.固体支持体および前記の流体試料を反応容器中で、前記の生物学的標的物質がその固体支持体上で固定されることを可能にするのに十分な時間、および条件の下で組み合わせて一緒にし、
b.その固体支持体を分離ステーション中でその流体試料中に存在する他の物質から単離し、
c.その生物学的物質を、その流体試料をその固体支持体から分離することにより精製し、
d.その固体支持体を陽イオン性アミンを含む洗浄緩衝液で1回以上洗浄する。
上記で概説したように、診断試験の成功のためのよくある必要条件は、前記の標的物質の下流の処理を妨げる可能性のある有意な量の不純物の同時単離なしで、実質的に未分解の生物学的物質を単離することである。これは、例えばタンパク質または核酸の単離および分析の際に当てはまる可能性がある。
用語“核酸”または“ポリヌクレオチド”は互換的に用いることができ、リボース核酸(RNA)またはデオキシリボース核酸(DNA)ポリマー、またはその類似体に対応させることができるポリマーを指す。これにはヌクレオチド類のポリマー、例えばRNAおよびDNA、ならびに合成による形態、その修飾された(例えば化学的または生化学的に修飾された)形態、ならびに混合された(例えば、RNAおよびDNAサブユニットの両方が含まれる)ポリマーが含まれる。典型的な修飾には、メチル化、天然に存在するヌクレオチドの1個以上の類似体による置換、ヌクレオチド間修飾、例えば無電荷結合(例えばメチルホスホネート類、ホスホトリエステル類、ホスホアミデート類、カルバメート類等)、垂れ下がった(pendent)部分(例えばポリペプチド類)、インターカレーター(例えばアクリジン、ソラレン等)、キレート剤、アルキル化剤、および修飾された結合(例えばアルファアノマー性核酸等)が含まれる。指定された配列に水素結合および他の化学的相互作用により結合するそれらの能力においてポリヌクレオチド類を真似る合成分子も含まれる。典型的には、そのヌクレオチド単量体はホスホジエステル結合により連結されているが、合成による形態の核酸は他の結合を含みうる(例えば、Nielsen et al. (Science 254:1497-1500, 1991)において記述されているようなペプチド核酸)。核酸は、例えば染色体または染色体断片、ベクター(例えば発現ベクター)、発現カセット、裸のDNAまたはRNAポリマー、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の生成物、オリゴヌクレオチド、プローブ、およびプライマーであることができ、またはそれらを含むことができる。核酸は、例えば一本鎖、二本鎖または三本鎖であることができ、いずれかの特定の長さに限定されない。別途示さない限り、特定の核酸配列は、明確に示したあらゆる配列に加えて、相補的配列を含むかコードする。
例えばPCR(例えば、PCR Protocols: A Guide to Methods and Applications; 編者Innis et al., Academic Press, 米国サンディエゴ, 1990参照)のような、核酸に関する最も広く用いられている分析法のいくつかは、その標的分子の増幅を含む。
用語“増幅”は一般に標的核酸からの複数の核酸分子の生成を指し、ここで、ポリメラーゼによる伸長のための開始部位を与えるために、プライマーがその標的核酸分子上の特定の部位にハイブリダイズする。増幅は当技術で一般的に知られているあらゆる方法により実施することができ、それは例えば以下のものであるが、それらに限定されない:標準的なPCR、ロングPCR、ホットスタートPCR、qPCR、RT−PCRおよび等温増幅法。
前記の増幅を引き起こす酵素は、例えば全血のような複雑な生物学的試料中に含有される様々な物質により阻害されやすい。結果として、核酸の増幅が阻害により失敗し、そうして例えば臨床試料中の病原体が検出されない場合、これは問題の患者に重大な結果を引き起こす可能性がある。そのような“偽陰性の結果”は、患者がある場合において生命を脅かす可能性のある未検出の疾患に関する処置を受けないことを引き起こす可能性がある。
その生物学的標的物質の下流の分析を阻害する可能性のある不純物の同時単離を避けることを試みるため、先行技術は様々なアプローチ、例えばその生物学的標的物質が結合している固体支持体を例えばカオトロピック剤、エタノールまたはTriton X−100のような界面活性剤を含有する洗浄緩衝液で洗浄することを含む上記で言及したアプローチを採用してきた。
しかし、これらの物質自体が全てPCRの既知の阻害物質であり、他の分析法にも有害である。従って、そのような物質が洗浄緩衝液中にあることは、それ自体が下流の分析を阻害するか、またはそれがこれらの構成要素を再度除去するためにさらなる洗浄工程を必須のものにして、従ってそれぞれの単離プロセスをより複雑にし、大概はより費用のかかるものにし得るかのどちらかである可能性がある。また、全ての追加の工程は結果が得られるまでの時間を遅らせ、それは特にインビトロ診断の分野では重要な要素である可能性がある。
さらに、分析法に対する阻害物質として作用する一部の不純物は上記で記述したような先行技術で開示された手段では効率的に除去することができない。この状況において、特に全血はその複雑な組成のためにかなりの難題となる。
この問題に取り組むための一般的な戦略は、その生物学的試料の入力量を低減することであった。その阻害性不純物の入力レベルを低減するこの試みは、その単離プロセスの出力におけるそれの濃度を低減するであろう。これはその標的分析物の濃度も低減するという望ましくない結果を有し、それはその分析法の検出限界に悪影響を及ぼす可能性がある。
あるいは、その単離プロセスからの液体生成物中の阻害物質の影響は、その溶離物をその下流の分析法がその阻害物質の残留濃度により影響を受けないような濃度まで希釈することにより低減される可能性がある。この潜在的な利益は、下流の分析において用いるその溶離物の体積を低減することによっても得られる可能性がある。これらの方法は両方とも下流の分析におけるその阻害物質の濃度を低減するが、試験する生物学的標的物質の濃度も同時に低減する。これはその下流の分析の感度にマイナスの影響を及ぼし得る。
当業者はその単離プロセスの間の阻害物質の選択的除去のための方法の価値を理解していると考えられ、それは増大した体積の入力生物学的試料の使用を可能にするか、またはその単離から溶離物の希釈の必要性を省くかのどちらかであろう。
阻害の軽減のための代わりの方法には、その生物学的物質からのタンパク質性物質の凝集沈殿(flocculation)が含まれる。他の方法には、下流の分析の阻害物質として作用する可能性のある多糖類を分解するためのグリコシラーゼ類の使用が含まれる。これらの方法は両方とも、阻害物質として作用する可能性のある大きい分子に取り組むことを意図している。当業者は、広い範囲の分子サイズの阻害物質の除去のための方法の価値を理解しているであろう。
本発明に従う方法は、不純物の同時単離を効率的に低減する。その固体支持体を陽イオン性アミンを含む洗浄緩衝液で洗浄することにより、下流の処理、例えば単離された標的物質の分析を妨げる可能性のある不純物が除去され、一方でその固相に結合した生物学的標的物質は保持される。
上記で記述した方法の利点の中には、分析法、例えばPCRのような核酸増幅に特に有害である特定の阻害物質を効率的に除去するそれの能力がある。ヘミンはヘモグロビンの分解生成物であり、後者の酸素結合部分を含み、それはしばしば、例えば貯蔵の間に溶菌した赤血球から放出されるため、多くの全血試料中に豊富である。ヘミンは例えば核酸が結合する固体支持体にかなりの親和性を有する。従って、ヘミンの核酸との同時単離は、全血試料からの核酸を分析する際に、特にそれはPCRのような分析技法の強い阻害物質であるため、問題である。
表1において示すように、上記で記述した方法に従う陽イオン性アミンを含む洗浄緩衝液の適用は、当業者が固体支持体からヘミンを除去することを可能にし、従って下流の分析のための反応条件が向上する。
さらに、上記で記述した方法は、例えばビリルビン、フミン酸、メラニンまたは胆汁酸塩類のような他の阻害性不純物を除去するのに適している。
また、上記で記述した方法は、それ自体は下流の分析を妨げない。図1において、上記で記述した方法により血液または結晶から単離された核酸に対して実施されたPCRは、陽イオン性アミンなしの洗浄緩衝液を用いる方法と比較した場合に有意に向上していることが示されている。
本発明の文脈において、生物学的標的物質の“単離”、“精製”または“抽出”という用語は、以下のことに関する:例えば核酸のような生物学的標的物質を診断アッセイにおいて、例えば増幅により分析することができる前に、典型的にはそれらを異なる構成要素の複雑な混合物を含有する生物学的試料から精製、単離または抽出しなければならない。適切な方法は当業者には既知である。
典型的には、第1工程の1つは細胞またはウイルス粒子の内容物を、例えば酵素および/または化学試薬を用いることにより放出させることを含む。このプロセスは一般に溶菌と呼ばれる。その溶菌物中の問題の分析物の濃縮に関して、核酸の結合のための1つの有用な手順は、核酸のカオトロピック塩溶液中での結合粒子、例えば磁性粒子のガラス表面への選択的結合、およびその核酸の夾雑物、例えばアガロース、タンパク質または細胞破壊片からの分離を伴う。一部の態様において、その粒子のガラスはWO 96/41811において記述されているゲルゾルプロセスを用いて形成される。
“生物学的標的物質”または“生物学的物質”は、本発明の意味において、全ての種類の生物学的分子、例えばタンパク質または核酸だけでなく、天然に存在する他の分子、またはその誘導体もしくは合成による類似体もしくは変種も含む。さらに、用語“生物学的物質”は、ウイルスならびに真核および原核細胞を含む。
“流体試料”は、診断アッセイを行うことができるあらゆる流体物質であり、一部の態様において生物学的源に由来する。流体試料はピペットで扱うことができ、従って用語“流体試料”は均質な、または均質にした液体だけでなく、エマルジョン、懸濁液等も含む。一部の態様において、前記の流体試料はヒトに由来し、体液である。本発明の1態様において、その流体試料はヒトの血液または血漿、尿、痰、汗、生殖器もしくは頬側もしくは鼻のスワブ(swabs)、ピペットで扱える便、または髄液である。他の態様において、その流体試料はヒトの血液または血漿である。
用語“固体支持体”は、その生物学的標的物質の結合に適したあらゆる物質、例えばガラスコーティングを有する、または有さない磁性粒子、シリカゲル、ガラス繊維、ガラス繊維フィルター、濾紙等であるが、固体支持体はこれらの物質に限定されない。固体支持体は、クロマトグラフィーカラム、容器中の結合膜、例えばビーズのような結合粒子、または同様のものの形態で提供することができる。
上記で記述した方法の一部の態様において、その固体支持体は核酸結合粒子を含み、さらなる態様において、シリカ、金属、金属酸化物、プラスチック、ポリマーおよび捕捉オリゴヌクレオチド類から選択される物質の1種類以上を含む。さらに別の態様において、その固体支持体は磁性ガラス粒子である。
用語“容器”または“反応容器”は、チューブ、またはマイクロウェル、ディープウェルもしくは他のタイプのマルチウェルプレートのようなプレートのウェルを含むが、それらに限定されず、ここでその生物学的標的物質のその固体支持体上での固定が起こる。そのような容器の外側限界または壁は、それらが内部で起こる固定を妨げないように、化学的に不活性である。
本発明の文脈における“固定する”は、生物学的標的物質のような対象を捕捉することを意味する。特に、“固体支持体上に固定された”は、その対象(単数または複数)があらゆる周囲の媒体からのそれらの分離のためにその固体支持体と会合することを意味し、それは後の時点で例えばその固体支持体物質からの分離により回収することができる。この文脈において、“固定”は例えば核酸の上記で記述したようなガラスまたは他の適切な固体物質の表面への吸着を含むことができる。さらに、核酸は捕捉オリゴヌクレオチド類への結合により特異的に“固定される”ことができ、ここで核酸は固体支持体に付着した本質的に相補的な核酸への塩基対合により結合する。後者の場合では、そのような特異的な固定は標的核酸の優勢な結合につながる。
“分離ステーション”は、その固体支持体のその流体試料中に存在する他の物質からの単離を可能にする装置または分析システムの構成要素である。そのような分離ステーションは、例えば遠心分離機、濾過チューブを有するラック、磁石、または他の適切な構成要素を含むことができるが、それはこれらの構成要素に限定されない。一部の態様において、その分離ステーションは1個以上の磁石を含む。特定の態様において、1個以上の磁石は、例えば磁性ガラス粒子のような、固体支持体としての磁性粒子の分離のために用いられる。例えばその流体試料およびその固体支持体物質をマルチウェルプレートのウェルの中で組み合わせて一緒にする場合、その分離ステーションに含まれる1個以上の磁石は、例えばその磁石をそのウェルの中に導入することによりそれ自体が流体試料と接触することができ、またはその磁性粒子を引きつけ、続いてそれらをその周囲の液体から分離するために前記の1個以上の磁石をそのウェルの外壁に近づけることができる。
“洗浄緩衝液”は、特に精製手順において望まれない構成要素を除去するように設計された流体である。そのような緩衝液は当技術で周知である。生物学的標的物質の精製の状況において、その洗浄緩衝液は、その固定された生物学的標的物質をあらゆる望まれない構成要素から分離するためにその固体支持体物質を洗浄するのに適している。上記で記述したように、本発明の状況において用いられる洗浄緩衝液は陽イオン性アミンを含む。その洗浄緩衝液は、例えば緩衝された溶液中にエタノールおよび/またはカオトロピック剤を含有することができる。その洗浄緩衝液は、上記で記述したようなエタノールおよび/またはカオトロピック剤を含まない緩衝された溶液であることもできる。一部の態様において、その洗浄緩衝液は酸性のpH値を有する。また、一部の態様において、その洗浄緩衝液は緩衝された水溶液および陽イオン性アミンからなる。しばしば、その洗浄溶液または他の溶液は、使用前に希釈されなければならないストック溶液として提供される。一部の態様において水性緩衝液である洗浄緩衝液は、緩衝物質を含む。緩衝物質は一般に溶液中の特定のpH値またはpH範囲を維持するのに重要である。これはほとんどの生物学的系に関する必要条件であり、大抵はインビトロ反応にも望ましい。本発明の状況における有用な緩衝物質はクエン酸緩衝剤、例えばクエン酸ナトリウムであるが、トリス(トリス−(ヒドロキシメチル)−アミノメタン)緩衝剤、例えばトリスHCl、ホスフェート、N−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン−N’−(2−エタンスルホン酸)(HEPES)、酢酸緩衝剤も有用な緩衝物質であり、他の緩衝物質を本発明の状況において用いることもできる。
本発明に従うプロセスにおける洗浄は、固体支持体およびその上に固定された生物学的標的物質のその洗浄緩衝液との多少強烈な接触を必要とする。これを達成するために、異なる方法、例えばクロマトグラフィーカラムを洗浄緩衝液と共に保温すること、または例えばビーズのような結合粒子の場合にはその洗浄緩衝液をその固体支持体と共にそれぞれの容器(単数または複数)中で、もしくはそれと一緒に振盪することが可能である。別の好都合な方法は、洗浄緩衝液および固体支持体を含む懸濁液を1回以上吸引および分配することである。この方法は一部の態様においてピペットを用いて実施され、ここで前記のピペットは一部の態様において使い捨てのピペットチップを含み、その中に前記の懸濁液を吸引し、それからそれを再度分配する。
“陽イオン性アミン”は、本発明の状況において、少なくとも1個の正に荷電した窒素原子を含む化合物を意味する。前記の正電荷は、例えばアンモニアの、もしくは第1級、第2級もしくは第3級アミンのプロトン付加によるものであることができ、または第4級アンモニウムイオンを形成するそのアミンのアルキル化によるものであることができる。本発明の一部の態様において、前記の陽イオン性アミンはその洗浄緩衝液に塩として添加され、特定の態様において酢酸、塩酸またはクエン酸の塩として添加される。
一部の態様において、その正電荷は周囲の媒体の適切なpH値に頼っている。当業者は、その陽イオン性アミンの正電荷を維持するために適切な様式でpH値を調節する手段に精通している。
上記で言及したpH依存性の正電荷は、水溶液中でのプロトン付加の結果である。より具体的には、本発明の状況において用いられるような陽イオン性アミンは、その正電荷をその窒素原子の少なくとも1個のプロトン付加により獲得することができる。当業者は、そのようなプロトン付加が上記で記述したようなpH値に依存する平衡関数である状況を知っている。従って、本発明の状況において、望まれる技術的効果を達成するためにその洗浄緩衝液中のアミンの全ての分子がプロトン付加されている必要はない。
他の態様において、例えば第4級アミンの場合では、前記の正電荷は周囲の媒体のpH値とは事実上無関係である。
本発明の1観点は上記で記述した方法であり、ここで前記の陽イオン性アミンは一般式Iの第1級、第2級、第3級または第4級アミンであり:
Figure 2013215190
式中、RおよびRは互いに独立して水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、
は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、xは1から12までの整数であり、
は水素または一般式IIに従う残基であることができ:
Figure 2013215190
式中、Rは水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、
は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール残基、または−(CH−NH、もしくは−(CH−NH−(CH−NHであることができ、そして
は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができる。用語“アルキル”は、1〜12炭素原子の1価の線状または分枝状飽和炭化水素基を意味する。特定の態様においてアルキルは1〜7個の炭素原子を有し、さらに特定の態様において1〜4個の炭素原子を有する。アルキルの例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、またはtert−ブチルが含まれる。
用語“アリール”は、6〜10個の炭素環原子を含む1価芳香族炭素環式の単または二環式環系を意味する。アリール部分の例には、フェニルおよびナフチルが含まれる。
用語“シクロアルキル”は、3〜10個の環炭素原子の1価飽和単環式または二環式炭化水素基を意味する。特定の態様において、シクロアルキルは3〜8個の環炭素原子の1価飽和単環式炭化水素基を意味する。二環式は、1個以上の共通の炭素原子を有する2個の飽和した炭素環からなることを意味する。特定のシクロアルキル基は単環式である。単環式シクロアルキルの例は、シクロプロピル、シクロブタニル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチルである。二環式シクロアルキルの例は、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、またはビシクロ[2.2.2]オクタニルである。
用語“ヘテロアリール”は、N、OおよびSから選択される1、2、3または4個の複素原子を含み、残りの環原子が炭素である、5〜12個の環原子の1価芳香族複素環式の単または二環式環系を意味する。ヘテロアリール部分の例には、ピロリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、トリアジニル、アゼピニル、ジアゼピニル、イソキサゾリル、ベンゾフラニル、イソチアゾリル、ベンゾチエニル、インドリル、イソインドリル、イソベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、またはキノキサリニルが含まれる。
一部の態様において、前記の陽イオン性アミンは、プトレッシン、エチレンジアミン、カダベリン、スペルミジン、スペルミン、トリメチレンジアミン、およびアンモニウムの群から選択される。
記述した方法の一部の態様において、前記の陽イオン性アミンはアルキレンジアミンである。
“アルキレンジアミン”は、2個のアミノ基で置換された上記で明記したような“アルキル”化合物である。一部の態様において、前記のアミノ基はその線状炭化水素鎖のそれぞれの末端に位置する。本発明の状況において、アルキレンジアミンは、例えば式IおよびIIにより特性づけられるような置換基を有することができ、またはそれは未置換であることができる。
未置換のアルキレンジアミンは、その2個の末端のアミノ基が、それらのプロトン付加された形態において、例えばヘミンのような望ましくない不純物の負に荷電した部分と相互作用するのに立体的に良い位置にあるという利点を与える。
一部の態様において、そのアルキレンジアミンは、エチレンジアミン、プトレッシンおよびカダベリンの群から選択される。
アルキレンジアミンの中で、これらの化合物は上記で記述した方法において用いられる際に特に良い結果を示す。それらは阻害性不純物の除去において効率的であり、下流の分析を妨げない。
上記で言及したように、その生物学的標的物質はしばしばそれに対して分析的方法を行う目的で単離される。
従って、本発明の1観点は、さらに以下の工程を含む上記で記述した方法である:
e.その単離された生物学的標的物質を分析する。
そのような分析は、例えばリアルタイムPCRが含まれるPCRもしくは配列決定法のような核酸分析、または例えばELISAのような抗体に基づくアッセイのようなタンパク質分析、または他の方法を含むことができる。その分析には、例えば化学もしくは電界発光に基づく技法、放射線撮影または他の検出法のような、単離された生物学的物質の検出のための方法も含まれ得る。一部の態様において、その単離された生物学的標的物質は増幅により、一部の態様においてPCRにより、さらなる態様においてリアルタイムPCRにより分析される。
上記で記述した方法は、続いて例えばPCRにより分析される可能性のある核酸単離の状況において特に有用である。
従って、本発明の1観点は、その生物学的標的物質が核酸である、上記で記述した方法である。
本発明の別の観点は、生物学的標的物質の分析の阻害物質を前記の生物学的標的物質が結合している固体支持体から選択的に除去するための、陽イオン性アミンを含む洗浄緩衝液の使用である。
“選択的に除去する”は、本発明の状況において、望ましくない化合物の大部分を対象から除去する一方で他の化合物を大部分が後者に結合したままにすることを意味する。より具体的には、それは生物学的標的物質の下流の分析の阻害物質の大部分を前記の生物学的標的物質が結合している固体支持体から除去することを意味する。前記の選択性は通常は定量的なものではなく、すなわち、標的物質のわずかな部分がその望まれない不純物の大部分と一緒にその固体支持体から除去される可能性があることは当業者には明らかである。
不純物を固体支持体から除去するための洗浄緩衝液中の陽イオン性アミンの使用は、流体試料から核酸を単離する際に特に好都合である。
従って、本発明の別の観点は、その生物学的標的物質が核酸であり、その下流の分析が核酸増幅を含む、または核酸増幅からなる、上記で記述した使用である。
上記で述べたように、例えばPCRのような核酸増幅を伴う分析法は、しばしば生物学的物質を含有する流体試料に由来する不純物による阻害の影響を非常に受けやすく、従って上記で記述した方法および使用はこの状況において特に有用である。
可能性のある流体試料の中で、全血は特に複雑なマトリックスである。例えばヘミンが全血中に豊富であるため、上記で記述した方法および使用はこの状況において特に有用である。
従って、本発明の1観点は、その流体試料が全血である、上記で記述した方法または使用である。
さらに上記で記述した方法に類似して、本発明の1観点は、前記の陽イオン性アミンが一般式Iの第1級、第2級、第3級または第4級アミンである上記で記述した使用であり:
Figure 2013215190
式中、RおよびRは互いに独立して水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、
は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、xは1から12までの整数であり、
は水素または一般式IIに従う残基であることができ:
Figure 2013215190
式中、Rは水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、
は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール残基、または−(CH−NH、もしくは−(CH−NH−(CH−NHであることができ、そして
は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができる。
本発明の別の観点は、生物学的標的物質の分析の阻害物質を前記の生物学的標的物質が結合している固体支持体から選択的に除去するための、陽イオン性アミンを含む洗浄緩衝液組成物である。
不純物を固体支持体から除去するための洗浄緩衝液組成物中の陽イオン性アミンは、流体試料から核酸を単離する際に特に好都合である。
従って、本発明の別の観点は、その生物学的標的物質が核酸であり、その下流の分析が核酸増幅を含む、または核酸増幅からなる、上記で記述した洗浄緩衝液組成物である。
上記で述べたように、例えばPCRのような核酸増幅を伴う分析法は、しばしば生物学的物質を含有する流体試料に由来する不純物による阻害の影響を非常に受けやすく、従って上記で記述した洗浄緩衝液組成物はこの状況において特に有用である。
可能性のある流体試料の中で、全血は特に複雑なマトリックスである。例えばヘミンが全血中に豊富であるため、上記で記述した洗浄緩衝液組成物はこの状況において特に有用である。
従って、本発明の1観点は、その流体試料が全血である、上記で記述した洗浄緩衝液組成物である。
さらに上記で記述した洗浄緩衝液組成物に類似して、本発明の1観点は、前記の陽イオン性アミンが一般式Iの第1級、第2級、第3級または第4級アミンである上記で記述した洗浄緩衝液組成物であり:
Figure 2013215190
式中、RおよびRは互いに独立して水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、
は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、xは1から12までの整数であり、
は水素または一般式IIに従う残基であることができ:
Figure 2013215190
式中、Rは水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、
は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール残基、または−(CH−NH、もしくは−(CH−NH−(CH−NHであることができ、そして
は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができる。
本発明のさらなる観点は、生物学的標的物質を流体試料から単離するためのキットであり、前記のキットは以下の構成要素を含み:
・結合緩衝液
・固体支持体
・陽イオン性アミンを含む洗浄緩衝液
・場合により溶離緩衝液、
ここで、その結合緩衝液および洗浄緩衝液は、異なる容器中に収容された異なる緩衝液である。
さらに上記で記述した方法および使用に類似して、本発明の1観点は、前記の陽イオン性アミンが一般式Iの第1級、第2級、第3級または第4級アミンである上記で記述したキットであり:
Figure 2013215190
式中、RおよびRは互いに独立して水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、
は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、xは1から12までの整数であり、
は水素または一般式IIに従う残基であることができ:
Figure 2013215190
式中、Rは水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、
は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール残基、または−(CH−NH、もしくは−(CH−NH−(CH−NHであることができ、そして
は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができる。
本発明の別の観点は上記で記述したキットであり、ここで
・前記の結合緩衝液がカオトロピック剤を含み、
および/または
・前記の固体支持体がシリカおよび/または磁性物質を含み、
および/または
・前記の陽イオン性アミンを含む洗浄緩衝液が7未満のpH値を有し、
および/または
・前記の溶離緩衝液が水性であり、および/または保存剤を含む。
その固体支持体および陽イオン性アミンを含む洗浄緩衝液は、本明細書の上記で定義および記述されている。
“結合緩衝液”は、その生物学的標的物質のその固体支持体への結合を促進する液体媒体である。一部の態様において、その結合緩衝液は、細胞またはウイルス粒子を崩壊させ、それによりその生物学的標的物質を放出させるための溶菌緩衝液としての役目も果たす。
一般に溶液中の水分子の規則正しい構造ならびに分子内および分子間の非共有結合的結合力を乱すカオトロピック剤は、試料調製の手順にいくつかの寄与をすることができる。特に(それだけではないが)、それらはヌクレアーゼの3次構造を乱すことによりRNアーゼ阻害剤として適用することができる。通常、その生物学的標的物質が核酸である場合、それ以上のRNアーゼ阻害剤をその溶菌緩衝液に適用しなくてもよい。その他にも、カオトロピック剤は生体膜、例えば細胞膜または存在するならば細胞小器官の膜の崩壊に寄与する。また、それらは核酸のガラスのような表面への付着性結合において重要な役割を果たし得る。本発明の状況における有用なカオトロピック剤は、例えばグアニジニウム塩類、例えばチオシアン酸グアニジンもしくは塩酸グアニジンもしくは塩化グアニジニウムもしくはグアニジンイソチオシアネート、尿素、例えば過塩素酸カリウムのような過塩素酸塩類、他のチオシアネート類、またはヨウ化カリウムである。
当業者に既知であるように、結合緩衝液中のアルコール類の使用も、例えば核酸の調製に関して好都合である可能性がある。本発明の状況において有用なのは、例えばポリドカノールであるが、他のアルコール類を用いてもよい。核酸の調製のためのポリドカノールの使用は、例えば欧州特許第1 932 913号において記述されている。
還元剤も、例えば分解酵素のような望まれない構成要素の変性に寄与する可能性がある。特に、還元剤は、当技術で広く知られているように、特に多くのタンパク質の3次構造にとって重要である分子間および分子内のジスルフィド結合を切断する。本発明の状況において有用なのは、例えばジチオスレイトール(DTT)のような還元剤であるが、当技術で既知の他の還元剤、例えば2−メルカプトエタノールを用いることもできる。
本発明の状況における“溶離緩衝液”は、その生物学的標的物質を固体支持体から分離するのに適した液体である。そのような液体は、例えば蒸留水または水性塩溶液、例えばトリスHClのようなトリス緩衝液、もしくはHEPES、もしくは当業者に既知の他の適切な緩衝液であってよい。そのような溶離緩衝液のpH値は、好ましくはアルカリ性または中性である。前記の溶離緩衝液は、さらなる構成要素、例えば核酸のような単離された生物学的標的物質を分解酵素の不活性化により安定化する、例えばEDTAのようなキレート剤のような保存剤を含有していてよい。
上記で記述した方法および使用の状況において言及したように、上記で記述したキットの一部の態様において、その生物学的標的物質は核酸である。やはり上記で記述したキットの一部の態様において、その流体試料は全血である。
図面の詳細な説明
図1は、完全プロセス対照(FPC)および阻害対照(IC)の異なるPCR増殖曲線を示す。そのFPCは、それぞれプトレッシン二塩酸塩を22mMの濃度で含有する洗浄緩衝液または基準洗浄緩衝液を用いて全血から回収され、後者は陽イオン性アミンを含まないが他の点では同様に配合された。そのICはPCRマスター混合物中に直接加えられた。
図1A:プトレッシンを含む洗浄緩衝液(実線)および陽イオン性アミンを含まない基準洗浄緩衝液(点線)を用いて回収されたDNA完全プロセス対照(FPC)のPCR増殖曲線。その曲線はアミンを含有する洗浄緩衝液による向上した結果を明確に示しており、それは試料調製の間の有意に向上したDNA回収を示唆している。
図1B:試料調製においてプトレッシンを含む洗浄緩衝液(実線)および陽イオン性アミンを含まない基準洗浄緩衝液(点線)を用いた後にPCRマスター混合物中に加えられたDNA阻害対照(IC)のPCR増殖曲線。その結果は、PCR性能が両方の場合において比較可能であることを示している
図1C:プトレッシンを含む洗浄緩衝液(実線)および陽イオン性アミンを含まない基準洗浄緩衝液(点線)を用いて回収されたRNA完全プロセス対照(FPC)のPCR増殖曲線。その曲線はアミンを含有する洗浄緩衝液による向上した結果を明確に示しており、それは試料調製の間の有意に向上したRNA回収を示唆している。
図1D:試料調製においてプトレッシンを含む洗浄緩衝液(実線)および陽イオン性アミンを含まない基準洗浄緩衝液(点線)を用いた後にPCRマスター混合物中に加えられたRNA阻害対照(IC)のPCR増殖曲線。その結果は、PCR性能が両方の場合において比較可能であることを示している。
図2:異なる試料採取器具による処理量の関数としての、阻害性の便の許容性。洗浄緩衝液中にプトレッシンが含まれると、阻害性の便の許容性が増大し、許容可能な蛍光シグナル(RFI)およびCt値を有する。
実施例1
生物学的試料の選択的調製のためのアミン化合物の試験
実験設計
実験試料調製プロセスの効率の正確な尺度を得るため、2種類の合成標的を同時に増幅および検出する方法が考案された。これらの標的を試料調製/増幅/検出の作業の流れの中にそのプロセスの異なる時点において導入し、それにより完全プロセス対照(FPC)が試料マトリックス中に導入され、阻害対照(IC)がPCRマスター混合物中に導入される。FPCの検出は、この標的の増幅および検出へのPCR阻害物質の作用と混ぜ合わされた(compounded)、その試料調製プロセスを通してこの標的が回収される効率により影響を受ける。そのICはその試料調製プロセスを通り抜けず、従ってこの物質の増幅および検出はPCR阻害の存在によってのみ影響を受ける。このように、試料調製プロセスの要素(例えば核酸のタイプ、試料マトリックス、プロセスおよび試薬の組み合わせ)を変化させることの核酸の回収への作用を評価し、PCR阻害の作用から区別することができる。この実験設計が有効であるために、その2種類の標的は類似の効率で増幅および検出されるべきであり、それらは阻害物質により実質的に同じ程度まで影響を受けるべきである。
診断的視点から、DNAおよびRNA両方の形態の核酸が試験に適している。従って、これらの形態の両方でこの実験の枠組みに関する合成標的を構築するのが好都合である。異なる標的の増幅効率の変動に関して正規化するため、そのアンプリコンの核酸配列はその標的のそれぞれの両方の形態に関して同じであるべきである。しかし、それらは異なる条件下でそのプロセス中に導入されるため、それらは異なる形態で設計される必要がある。DNA FPCは、プラスミドDNAとして、または封入された(encapsulated)ファージλDNAコンストラクトとしての2種類の形態で試料マトリックス中に導入することができる。この後者は、タンパク質でコートされたDNAウイルス粒子を、例えばプラスミドが真似るであろうよりも厳密に真似る。そのファージλ粒子は、シリカ表面上での捕捉に適した封入されたDNAを放出するために、溶菌を必要とする。このDNA標的に関する対応するICもDNA形態であるべきであるが、これは溶菌後に導入されるため、これはプラスミドの形態であるべきである。類似して、RNAに関して、そのFPCは好ましくはarmored RNAコンストラクトであり、そのICはRNA転写物である。
あらゆる試料調製プロセスに由来する溶離物のより完全な分析を得るために、その溶離物を化学的に分析して、試験しているプロセスの変化により生じたその溶離物の化学組成のあらゆる変化を測定することが得策である。そのPCRプロセスの特異的な阻害剤を同定および定量化するための特異的な方法が開発された。複雑な試料標本からの核酸の単離は、PCRを阻害する可能性のある物質が望まれる核酸と共に同時精製されることによりPCR性能が非常に劣った溶離物をもたらし得る。全血を標準的な試料調製試薬で処理することにより、赤みを帯びた溶離物が得られる可能性があることが観察されており、これはヘモグロビンまたはヘミンのような鉄を含有する分子の存在を示唆している。そのような阻害物質を検出し、定量化するための分析法を確立することが重要であった。既知のPCR阻害物質の他の例、例えばビリルビン、フミン酸または(黒色腫の組織試料から得られると考えられるような)メラニンは、溶離物分析に関する候補であり、これらに関する適切な分析法が開発された。
試料調製の作業の流れからの阻害物質の除去の評価のために、2種類の実験法が実施された。可能性のある洗浄緩衝液を阻害物質を除去するそれらの能力に関してスクリーニングするため、既知の阻害物質をヒトの血漿に添加し、この加えられた血漿を試料調製の作業の流れの評価において用いるモデル系が考案された。このようにして、洗浄緩衝液の多くの組み合わせを、いくつかの異なる既知の阻害物質と共に試験することができた。第2のタイプの実験は、全血を試料入力として用いた。この実験は、上記のスクリーニングプロセスを通して発見された候補洗浄緩衝液の性能を検証するために用いられた。
実験の構成
試料に対して、改変されたHamilton STAR機器上での完全に自動化された試料調製およびそれに続くLightCycler 480(Roche Diagnostics GmbH,マンハイム/ドイツ)上での増幅/検出を行った。850μLの標本プロセス量は試験した全ての試料マトリックスに関して一貫していた。850μLのEDTA血漿および血清標本入力量を実施した。150μL(resp.100μL)の新しい全血標本(resp.死体からの標本)の入力量を、700μL(resp.750μL)の標本希釈液で希釈して、850μLの総プロセス量にした。
試料調製
試料に対して、改変されたHamilton STAR機器上での完全に自動化された試料調製を行った(WO 2012/013733を比較)。試料調製の原理は、4つの主な工程で記述することができる:
・試料の組み立て(assembly)
・溶菌および結合
・洗浄
・溶離
以下の章は、その単独の工程をさらに詳細に記述する。
試料調製のシークエンス
試料組み立て工程
試験する予定の生物学的試料(試料マトリックスに応じた量)を、必要に応じて試料希釈液で希釈して850μLの最終的なプロセス量にする。50μLの総量のFPC試薬を添加し、続いて50μLのプロテアーゼ試薬を添加する。この混合物に、100μLの磁性ガラス粒子(MGP)試薬を添加する(WO 96/41811を比較;磁性顔料)。
溶菌/結合工程
組み立てられた試料に、1250μLの溶菌緩衝液を添加し、溶菌結合反応を40℃で10分間、一定の混合の下で実施し、細胞を溶菌させ、核酸をその磁性ガラス粒子に結合させる。磁場をかけてMGPに結合した核酸を周囲の液体から磁気分離させる。MGPと周囲の溶菌溶液を分離し、磁場を解除する。
洗浄工程
最初の洗浄工程において、900μLの総量の洗浄緩衝液を添加し、続いて混合する。追加の1500μLの量の洗浄緩衝液を添加し、続いて混合する。磁場をかけてMGPに結合した核酸を周囲の液体から磁気分離させる。その洗浄溶液を除去し、磁場を解除する。2回目の洗浄工程において、2000μLの総量を添加し、続いて混合する。磁場をかけてMGPに結合した核酸を周囲の液体から磁気分離させる。その洗浄溶液を除去し、磁場を解除する。
溶離工程
50μLの総量の溶離緩衝液を添加し、80℃で6分間の繰り返し混合により核酸をMGPから溶離する。25μLの最終的な量の溶離液をPCRの組み立てのために用いる。
試料調製の試薬
Figure 2013215190
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Figure 2013215190
Figure 2013215190
Figure 2013215190
洗浄緩衝液の追加の例
上記(最高の方式)のプトレッシンを含有する洗浄緩衝液に加えて、いくつかのアミンを含有する洗浄緩衝液が、本明細書で記述した試料調製手順においてうまく適用された(データは示していない)。プトレッシンを以下のアミン類で置き換えることができる:
Figure 2013215190

PCRアッセイ
PCRの組み立て
25μLの総量の溶離液を96−マイクロウェルプレートに移す。50μLのPCR反応量を、以下のように組み立てる:
Figure 2013215190
Figure 2013215190
Figure 2013215190
Figure 2013215190
増幅および検出
増幅および検出のため、そのマイクロウェルプレートを手作業で密封し、LightCycler 480に移した。以下のPCRプロフィールを用いた:
Figure 2013215190

合成標的
その合成標的(FPCおよびIC)は、線状にしたプラスミドDNA粒子またはRNA転写産物からなる。核酸粒子は反応あたり予め定められたコピー数で用いられる。
これらの標的に関する一般的な設計概念は、RNAまたはDNAのどちらかであり、Armored RNA(MS2ファージコートタンパク質粒子)またはArmored DNA(ラムダファージ粒子)と呼ばれる粒子中のRNAまたはDNAとして装甲している(armored)であろう共通の核酸配列からなる。それぞれの標的は、対応する特異的なプライマーおよび異なるように蛍光標識されたTaqManプローブのセットを有し、それらは全てのアッセイにおいて用いられ、そうしてその標的のタイプに依存する試料調製効率の推定への影響を取り除くであろう。この目的のため、それぞれの標的は、その対応するプライマーおよびプローブと共に、独特の配列を生成するため、NCBI BlastプログラムおよびEMBOSS shuffleseq(European Molecular Biology Open Software Suite)を用いて設計された。そのFPCプローブはCY5で標識され、そのICプローブはHEX色素で標識された。そのコンストラクトをさらなる評価のために設計およびクローニングした。armored RNAを生成するため、その配列をベクターpCP−1の中にクローニングした。転写産物を生成するため、その配列をpSP64aの中にクローニングした。armored DNAを生成するため、その配列をラムダGT11の中にクローニングした。
Figure 2013215190
DNA:線状にしたプラスミド
ポリ(A)クローニングベクターpSP64a(Promega)を用いて組み換えプラスミドを構築し、それを制限酵素EcoRIで線状にした。
組み換えプラスミドpEF054(FPC)の目的の領域
ポリ(A)クローニングベクターpSP64a中の、制限酵素EcoRIで線状にした組み換えプラスミドpEF054の目的の配列IC(bp270の後ろ)は、SEQ ID NO.7に対応する。
組み換えプラスミドpEF066(IC)
ポリ(A)クローニングベクターpSP64a中の、制限酵素EcoRIで線状にした組み換えプラスミドpEF066の目的の配列IC(bp503の後ろ)は、SEQ ID NO.8に対応する。
溶離液の化学分析(ISS)
異なる洗浄緩衝液をスクリーニングする実験の間に、阻害物質の除去の有効性を監視する方法を開発した。候補PCR阻害物質を、前に記述した試料調製プロセスで得られた溶離液において分析した。これらの特異的な阻害物質の除去を用いて、その洗浄緩衝液の効率を監視した。それらのPCR阻害特性を、それらをPCR中に直接加え、異なる濃度のそれぞれの化合物によるそのPCRの応答を観察することにより評価した。全血を処理する実験に関しては、ヘミンが選ばれた阻害物質であった。洗浄緩衝液中の添加されたアミンを他の異なる試料標本と共に用いることができるかどうかを試験するため、これらの後者を、試料調製プロセスにおけるメラニン、胆汁酸塩およびフミン酸のヒト血漿への添加により模擬実験した。その溶離液中の特定の化合物の相対的な定量化を可能にするために分析法を開発した。
ヘミンの検出(ISS)
ヘミンのHPLCに基づく検出を、Agilent PDA Detectorと連結したAgilent 1100液体クロマトグラフィー装置上で20℃において実施した。その測定を200〜800nmの3D吸光度スペクトル収集を用いて実施し、その出力をλ=254および400nm両方における単一波(single wave)検出により得た。その溶離液の試料を4000rpmおよび25℃において3分間遠心分離し、その上清を分析に用いた。その溶離液の30μLの試料を注入し、5μm 100Å 4.1x100mm Hamilton PRP−1ポリマーHPLCカラム上で分離した。全ての移動相は、Sigma Aldrichにより提供されたHPLCグレードの化合物で調製された。移動相(A)は、CFCOOH(0.1% v/v)をMilli−Q濾過された水に添加して調製された。この後者はペプチドのイオン化を抑制するために添加された。移動相(B)はクロマトグラフィーグレードのアセトニトリルであった。そのHPLC分析は一定流量モードで操作され、その流速は1mL/分で保たれた。そのクロマトグラフィー分析の結果をAgilent Chemstation Modular 3Dソフトウェアにより処理し、陽イオン性アミンとしてプトレッシンを含有する洗浄緩衝液を用いた場合、それは以下の通りであった:
Figure 2013215190

その分離の間に用いられた勾配は以下の通りであった:
Figure 2013215190

全血の溶離液からのヘミン化合物の同定はヘミンの基準試料(BioXtra,ブタ由来,98.0%以上(HPLC) Sigma Aldrich,Mat Nr 51280)のHPLC分析により確認され、それは同じHPLC保持時間およびUV吸光度スペクトルを与えた。
ビリルビンの検出(ISS)
ビリルビンの検出を、上記で記述したようなHPLCシステム上で実施した。
その分離の間に用いた勾配は以下の通りであった:
Figure 2013215190

ビリルビン化合物の同定は、商業的に入手可能なビリルビン(98.0%以上 Sigma Aldrich,Mat Nr B4126)を用いて行われた。その結果は、ヘミンの検出に関して得られた結果に匹敵していた。
メラニンの同定(ISS)
メラニンを、マルチウェルプレートリーダー(Tecan Infinity 500)を用いたλ=562nmにおける吸光度測定により検出した。
メラニンの定量化のため、応答の線形性を確立した(R=0.9998)。7.8〜500ppmのメラニン溶液の吸光度を、溶離緩衝液(5mMトリス緩衝液,0.2%(w/v)メチルパラベン,pH8.5)中で溶解させた商業的に入手可能な合成メラニン(Sigma Aldrich,Mat Nr M8631)を用いて測定し、0ppmのメラニンを用いて生成された溶離液をブランク試料(100μL)として用いた。その結果は、ヘミンの検出に関して得られた結果に匹敵していた。以下のパラメーターをその分析に関して用いた:
Figure 2013215190

実施例2
便試料の調製のためのプトレッシンを含有する洗浄緩衝液の試験
本明細書で記述したクロストリジウム・ディフィシレ(Clostridium difficile)を標的とするアッセイに関する一連の実験において、その試料物質(便)中に含有される内在性の阻害物質によるPCRの阻害が、磁性ガラス粒子(MGP)を洗浄するための第1工程において用いられる洗浄緩衝液中にプトレッシンを導入することにより低減され得ることが示された。プトレッシンを含有する洗浄緩衝液を用いる限りはより高い便の入力量が許容され、向上したアッセイの感度がもたらされた。
実験の構成
別途示さない限り、その機器および作業の流れは実施例1に関して記述した通りであった。MGPを上記のように2回洗浄したが、プトレッシンを含有する洗浄緩衝液をその第1洗浄工程において用いた。
1)様々な試料入力量での阻害性の便の許容性
方法
プールしたC.ディフィシレ陽性(商業的に入手可能なCepheid Xpert(登録商標)C.ディフィシレ/Epiアッセイにより決定された)の阻害性の便の試料を、その試験において用いた。2種類の便試料採取器具(白金耳およびフロックスワブ(flocked swab))を用いて便をcobas(登録商標)PCR媒体(Roche Diagnostics,カタログ番号06466281190)中に移した。10μlの白金耳を便移動器具として用いた場合、便懸濁液の最大可能入力量(400μL)を用いて非常に少量の一次標本を補った。はるかに多量の一次標本を移すフロックスワブを用いた場合、許容上限を見出すために様々な量の便懸濁液を評価した。表2は、この試験において試験された条件を示す。内部対照(IC)を試験したそれぞれの試料中に含ませた。
Figure 2013215190
結果
この試験からの結果を図2に要約する。便の試料採取にフロックスワブを用いた場合、ほとんどの重複実験(replicates)は洗浄緩衝液中にプトレッシンを含まない場合の150μLの入力において蛍光シグナルを示さず、これは阻害を示している。プトレッシンを含む場合、阻害性の便の許容性が増大し、200μLの便懸濁液の入力までは許容可能な蛍光シグナルおよびCt値が観察された。便の移動のために白金耳を用いた場合(400μLの便懸濁液の入力量)、そのシグナルは洗浄緩衝液中にプトレッシンを含まない場合完全に阻害された。阻害はその洗浄緩衝液にプトレッシンを添加することにより除去された。
結論
MGP洗浄緩衝液中のプトレッシンはより高い便の入力を可能にし、従って潜在的にそのアッセイの感度を増大させる。
標的シグナルおよび阻害の程度の間の最高のバランスは、便の移動器具としてフロックスワブを用いた場合、プトレッシンを含有する洗浄緩衝液で、150μLの便懸濁液の入力で達成されるようである(図2参照)。
2)様々な試料入力量での分析感度の比較
方法
上記で言及したアッセイの分析感度を、表3に記述したような便試料採取器具および便懸濁液処理量の4通りの組み合わせで評価した。C.ディフィシレ陽性(商業的に入手可能なCepheid Xpert(登録商標)C.ディフィシレ/Epiアッセイにより決定された)の標本を、非阻害性の陰性試料のプール中に7段階に系列希釈した。それぞれの希釈段階を、それぞれの条件に関して24の重複実験で試験した。プロビット分析を用いて検出限界(LoD)を決定した。
Figure 2013215190
結果
この試験からの結果を表4に要約する。試験1(フロックスワブで便を試料採取、150μLの入力、および洗浄緩衝液中にプトレッシン、上記参照)からの阻害の許容に関する最高の条件も、最高の感度を示した。
Figure 2013215190
結論
この試験からの結果は、プトレッシンによる便標本からの阻害物質の除去はより多くの便の入力を可能にし、従ってそのアッセイの感度を増大させることを確証した。
3)Cepheid Xpert(登録商標)C.ディフィシレ/Epiアッセイ、毒素産生および基準C.ディフィシレ培養物に対する比較
方法
臨床標本を米国の健康管理施設で収集した。上記で言及した試験を用いて標本を試験し、結果をCepheid Xpert(登録商標)C.ディフィシレ/Epiアッセイおよび基準培養物の結果に対して比較した。そのC.ディフィシレアッセイに関して、それぞれの便標本に関して4つの条件を試験した(表5参照)。ポリエステルスワブを便移動器具として利用した。
Figure 2013215190
結果
結果を表6および表7に要約する。表6はCepheid Xpert(登録商標)C.ディフィシレ/Epiアッセイに対する性能の比較を示し、表7は基準培養物(毒素産生C.ディフィシレの直接および濃縮(enriched)コロニー分離の組み合わせ)に対する性能の比較を示す。“CDiff無効”として示した結果は阻害を示す。Cepheid Xpert(登録商標)C.ディフィシレ/Epiアッセイに対する陽性パーセントの一致および基準C.ディフィシレ培養物を標準として用いた場合の感度が、便懸濁液量の増大およびプトレッシン含有洗浄緩衝液の使用によりわずかに向上した。
Figure 2013215190
Figure 2013215190
要約
これらの試験からのデータは、プトレッシンを含有する洗浄緩衝液がPCR阻害を低減し、分析感度を増大させることを実証した。

Claims (17)

  1. 生物学的標的物質を流体試料から単離するための方法であって、以下の工程:
    a.固体支持体および前記の流体試料を反応容器中で、前記の生物学的標的物質が該固体支持体上で固定されることを可能にするのに十分な時間、および条件の下で組み合わせて一緒にし、
    b.該固体支持体物質を分離ステーション中で該流体試料中に存在する他の物質から単離し、
    c.該生物学的物質を、該流体試料を該固体支持体物質から分離することにより精製し、
    d.該固体支持体物質を陽イオン性アミンを含む洗浄緩衝液で1回以上洗浄する;
    を含む、前記方法。
  2. 請求項1のいずれかに記載の方法であって、前記の陽イオン性アミンが一般式Iの第1級、第2級、第3級または第4級アミンであり:
    Figure 2013215190
    式中、RおよびRは互いに独立して水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、
    は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、
    xは1から12までの整数であり、
    は水素または一般式IIに従う残基であることができ:
    Figure 2013215190
    式中、Rは水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、
    は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール残基、または−(CH−NH、もしくは−(CH−NH−(CH−NHであることができ、そして
    は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール残基、または自由電子対であることができ、その場合は隣接する窒素は電荷を有さない;
    前記方法。
  3. 前記の陽イオン性アミンがアルキレンジアミンである、請求項2に記載の方法。
  4. 前記のアルキレンジアミンが未置換である、請求項3に記載の方法。
  5. 前記の陽イオン性アミンがエチレンジアミン、プトレッシンおよびカダベリンの群から選択される、請求項4に記載の方法。
  6. さらに以下の工程:
    e.単離された生物学的標的物質を分析する;
    を含む、前記の請求項のいずれかに記載の方法。
  7. 生物学的標的物質が核酸である、前記の請求項のいずれかに記載の方法。
  8. 生物学的標的物質の分析の阻害物質を前記の生物学的標的物質が結合している固体支持体から選択的に除去するための、陽イオン性アミンを含む洗浄緩衝液の使用。
  9. 請求項8に記載の使用であって、前記の陽イオン性アミンが一般式Iの第1級、第2級、第3級または第4級アミンであり:
    Figure 2013215190
    式中、RおよびRは互いに独立して水素またはアルキル残基であることができ、
    は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、xは1から12までの整数であり、
    は水素または一般式IIに従う残基であることができ:
    Figure 2013215190
    式中、Rは水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、
    は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール残基、または−(CH−NH、もしくは−(CH−NH−(CH−NHであることができ、そして
    は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができる;
    前記使用。
  10. 生物学的標的物質が核酸であり、下流の分析が核酸増幅を含む、または核酸増幅からなる、請求項8または9のいずれかに記載の使用。
  11. 生物学的標的物質を流体試料から単離するためのキットであって、以下の構成要素:
    ・結合緩衝液
    ・固体支持体
    ・陽イオン性アミンを含む洗浄緩衝液
    ・場合により溶離緩衝液、
    を含み、該結合緩衝液および該洗浄緩衝液が異なる容器中に収容された異なる緩衝液である、前記キット。
  12. 請求項11に記載のキットであって、前記の陽イオン性アミンが一般式Iの第1級、第2級、第3級または第4級アミンであり:
    Figure 2013215190
    式中、RおよびRは互いに独立して水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、
    は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、xは1から12までの整数であり、
    は水素または一般式IIに従う残基であることができ:
    Figure 2013215190
    式中、Rは水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、
    は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール残基、または−(CH−NH、もしくは−(CH−NH−(CH−NHであることができ、そして
    は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができる;
    前記キット。
  13. 請求項11〜12のいずれかに記載のキットであって、
    ・前記の結合緩衝液がカオトロピック剤を含み、
    および/または
    ・前記の固体支持体がシリカおよび/または磁性物質を含み、
    および/または
    ・前記の陽イオン性アミンを含む洗浄緩衝液が7未満のpH値を有し、
    および/または
    ・前記の溶離緩衝液が水性であり、および/または保存剤を含む、
    前記キット。
  14. その流体試料が全血または血漿である、前記の請求項のいずれかに記載の方法、使用またはキット。
  15. 生物学的標的物質の分析の阻害物質を前記の生物学的標的物質が結合している固体支持体から選択的に除去するための、陽イオン性アミンを含む洗浄緩衝液組成物。
  16. 請求項15に記載の組成物であって、前記の陽イオン性アミンが一般式Iの第1級、第2級、第3級または第4級アミンであり:
    Figure 2013215190
    式中、RおよびRは互いに独立して水素またはアルキル残基であることができ、
    は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、xは1から12までの整数であり、
    は水素または一般式IIに従う残基であることができ:
    Figure 2013215190
    式中、Rは水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができ、
    は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール残基、または−(CH−NH、もしくは−(CH−NH−(CH−NHであることができ、そして
    は水素、アルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール残基であることができる;
    前記組成物。
  17. 生物学的標的物質が核酸であり、下流の分析が核酸増幅を含む、または核酸増幅からなる、請求項15または16のいずれかに記載の組成物。
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