JP2000500018A - 真核系サンプル中の特異的核酸配列を検出するためのin situハイブリダイゼーション - Google Patents

真核系サンプル中の特異的核酸配列を検出するためのin situハイブリダイゼーション

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Abstract

(57)【要約】 in situハイブリダイゼーションを利用する真核系起源のサンプル中の特異的な核酸配列の存在を決定するための方法を記載する。このin situハイブリダイゼーションはハイブリドを形成するように決定すべき特異的な核酸配列にハイブリダイズすることのできる少なくとも一種の結合パートナーと、特異的結合を高め且つ非特異的結合を低めるように前記核酸と前記結合パートナーとの間で形成される融点を下げるのに有効な量のハイブリド不安定化剤とを含んで成るハイブリダイゼーション溶液を利用して実施する。使用する結合パートナーは非環式骨格を有する重合成分のポリマー鎖であり、このポリマー鎖が決定すべき核酸配列にハイブリダイズすることができる。この方法は様々なヒトの病気、例えば細菌及びウィルス感染症、遺伝病並びに新生障害の診断に極めて適する。

Description

【発明の詳細な説明】 真核系サンプル中の特異的核酸配列を検出するためのin situハイブリダイゼー ション 本発明はin situハイブリダイゼーションを利用して真核系起源のサンプル中 の特異的な核酸配列の存在を測定するための方法に関する。本方法は特に細菌及 びウィルス感染症、遺伝子病及び新生障害の如き様々な病気を診断するのに適す る。本発明の別の観点において、本発明の方法を実施するうえで使用するための 診断キットを提供する。 発明の背景 ハイブリダイゼーションは一般技術を説明するために伝統的に利用されており 、それによるとデオキシリボ核酸(DNA)分子、リボ核酸(RNA)分子又はDNAとRNAと の組合せの相補し合う鎖を一本鎖へと分け、次いで変性又は再アニーリングさせ 、そして塩基対二重らせんを再形成させる。ハイブリダイゼーション技術は一般 に3つの主要クラスに分けられる。溶液ハイブリダイゼーションは、個々の細胞 を破壊し、そして内部核酸をハイブリダイゼーションの前に溶液へと抽出させる ものである。この技術はハイブリダイゼーションの前の核酸の様々なレベルの精 製を含む。フィルター又はブロットハイブリダイゼーションは、DNA又はRNAを固 体マトリックスに直接又は例えばアガロースゲルもしくはポリアクリルアミドゲ ルに基づく個々の核酸フラグメントの分離後に結合させ、次いでハイブリダイゼ ーションをハイブリド検出用ラベル化プローブで実施するものである。そしてin situハイブリダイゼーション(ISH)は例えば 細胞組織、核又は染色体内の特異的な構造における核酸配列の検出及び位置決め を直接供する方法である。これらの技術は標的と、検出すべき配列に特異的に結 合することのできるプローブとの特異的な相互作用に基づくものであるが、これ らの技術は互いとかなり相異し合い、且つ区別されるものである。 in situハイブリダイゼーションは細胞材料、例えばパラフィン包埋組織切片 、新鮮又は凍結生検、細胞又は染色体中の特異的な細胞又は染色体核酸の検出を 可能にする。伝統的には、検出すべき標的配列に対して十分に相補性である塩基 配列を有する核酸プローブが利用されている。このタイプの検出のため、放射性 アイソトープ以外の検出可能基でラベルされた核酸プローブが幅広く利用されて いる。 より高感度な方法の要求が高まっている。感度を高める方法は増強する検出系 の利用及び/又は検出する核酸配列を標的とする様々な配列を有するプローブの 数を増やすことにある。非常に近縁な配列を区別する場合、それはどれぐらい多 くのプローブバリエーションが一定の標的を検出するために利用できるかに往々 にして制約される。 いわゆる「in situ PCR」を利用する組織切片又は細胞標本におけるin situ核 酸ハイブリダイゼーションの感度の上昇が発表されている。in situ PCRの原理 は個々の細胞の内側の特異的な核酸配列の増幅を介するPCR及びISHの技術の組合 せであり、それはISHにより検出可能なレベルに至るコピー数の増大を供する。 再現性のある結果はサンプルの保全性に依存する。サンプルの前処理の間、細胞 膜は損傷を受けることがあり、いわゆる「拡散アーチファクト」の危険性が生ず る。PCR生成物は細胞から漏出することがありそして細胞外増幅のための鋳型を 担うことがある。これは偽陽性シグ ナルを供しうる。最近の報告は「in situ PCR」の落し穴をまとめている(Cell Vision,3,231-235(1995))。 本発明に従うと、真核系起源のサンプル中の特異的な核酸配列の検出のための in situハイブリダイゼーション手順のための結合パートナー及びプロトコール を提供する。本方法においてはハイブリダイゼーションは結合パートナーを使用 して実施し、その結合パートナーは非環式骨格を有する重合成分のポリマー鎖で あり、そのポリマー鎖が測定すべき核酸配列にハイブリダイズできるものである 。かかるポリマー鎖の例はWO92/20702号に示されている。 WO92/20702号において、ペプチド核酸(PNA)なる語が非環式骨格及び核酸結合 特性を有するいくつかの化合物を説明するために導入されている。 WO93/24652号において、PNAプローブは変性剤、例えばホルムアミドを加えな いで実施されるin situハイブリダイゼーション、そして更にはハイブリダイゼ ーションが低温で実施されるin situハイブリダイゼーションに有用であるとさ れている。 このin situハイブリダイゼーション手順のこの条件付きの簡略化はPNAが二本 鎖DNAと三重らせん構造をとるという事前の仮説に基づく。WO93/24652号におい て、この簡略化を裏付けする実験データーはない。1991年に発表された三重らせ ん形成の仮説(Science,254,1497-1500(1991))はホモピリジンPNAをホモプリ ンDNAと組合せ、これにより(PNA)2/DNA三重らせん、例えば(PNA(T))2(ポリ dA)が形成されるときにのみ適用されるものと示されている(TIBTECH,11,384- 386(1993))。 発明の概要 本発明に従うと、in situハイブリダイゼーションを利用する真 核系起源のサンプル中の特異的核酸配列の存在を測定するための方法を提供する 。 本発明は、in situハイブリダイゼーションを利用して真核系起源のサンプル 中の特異的核酸配列の存在を決定するための方法であって、(1)前記サンプル の調製品を作る、ここでこのサンプルは固定化に委ねるものとする、(2)前記 調製品を、決定すべき特異的核酸配列にハイブリダイズしてハイブリドを形成す ることのできる少なくとも一種の結合パートナーと、前記核酸と前記結合パート ナーとの間で形成されるハイブリドの融点を下げて特異的結合、対、非特異的結 合との比を高めるのに有効な量のハイブリド不安定化剤とを含んで成るハイブリ ダイゼーション溶液と接触させる、ここで前記結合パートナーは非環式骨格を有 する重合成分を含むポリマー鎖であり、このポリマー鎖が決定すべき核酸配列に ハイブリダイズすることのできるものである、(3)任意の未結合及び任意の非 特異的に結合した結合パートナーを除去する、そして(4)前記調製品中の結合 した結合パートナーの存在を決定する、段階を含んで成る方法を提供する。 本発明の態様において、前記ポリマー鎖が次式(I)の重合成分 (式中、YはO又はSを表わし、 各Xは独立してO又はSを表わし、 各Qは天然核塩基(nucleobase)、非天然核塩基、挿入基、核塩 基結合基、ラベル又はHを表わし、 uは1〜5の整数であり、 p及びsは独立して0又は1を表わし、 q及びrは独立して0又は1を表わし、 tは0又は1を表わし、 R1及びR10は独立してH又はC1-4アルキルを表わし、 R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8及びR9は独立してH、天然アミノ酸の側 鎖又は非天然アミノ酸の側鎖を表わす)を含んで成る方法を提供する。 ハイブリド不安定化剤は、決定すべき核酸とこの核酸を検出するのに利用する 結合パートナーとの間で形成されるハイブリドの融点を下げ、特異的結合、対、 非特異的結合の比を高めるのに有効な量で存在する。 ハイブリド不安定化剤はホルムアミド、エチレングリコール及びグリセロール である。これらの試薬は10%より多く70%未満の量で存在しているのが好ましい ことがある。ホルムアミドはより好ましくは20〜60%の量、最も好ましくは30〜 50%の量で存在しうる。エチレングリコールはより好ましくは30〜65%の量、最 も好ましくは50〜65%の量で存在しうる。 本発明は真核系起源、例えばヒト、動物又は植物起源のサンプル中の特異的核 酸配列の存在を測定するための方法を提供する。非限定的な例は組織切片、細胞 標本、細胞又はその一部の懸濁物、及び広げた染色体である。 結合パートナーは適切にはラベル化又は非ラベル化のものであってよい。一の 観点において、結合パートナーはハイブリダイゼーション中に形成されるハイブ リドの検出のために1又は複数のラベルを担持する。 本発明の一の態様において、アルカリpHの洗浄バッファーが段階(3)におい て好適に利用されうる。アルカリpHを有する洗浄バッファーの使用はある状況に おいては特異的、対、非特異的結合の比を高めうる。 本発明の更なる観点において、本発明に係る方法を使用するために利用される 診断キットを提供し、このキットは上記の1又は複数種の結合パートナーを含ん で成る。 この診断キットは更にサンプル調製のために必要とされる試薬、ハイブリド不 安定化剤、及び任意的にハイブリダイゼーション後に形成されるハイブリドの検 出のための試薬を含みうる。 特定の説明 in situハイブリダイゼーションを利用する真核系起源のサンプル中の特異的 な核酸配列の存在を測定するための方法は下記の4つの段階、即ち、(1)サン プル調製品の作製、(2)ハイブリダイゼーション、(3)任意の未結合及び任 意の非特異的に結合した結合パートナーを除去するための後ハイブリダイゼーシ ョン洗浄、並びに(4)調製品中の結合した特異的結合パートナーの存在の測定 、を含んで成る。これらの段階の態様はハイブリダイゼーションに利用した出発 材料及び結合パートナーの例と一緒に以下に説明する。出発材料 本方法は真核系起源のサンプル中の核酸配列を検出するために利用できる。本 方法は例えば病原性細菌又はウィルスに特異的な核酸配列の存在についてかかる サンプルを分析するために有用な手段を提供し、これにより診断を樹立するため の情報が提供される。ヒト又は動物病理学において、染色体異常の検出は遺伝子 病又は障害を 診断するために臨床学的に重要な情報を供しうる。植物生物学において、本方法 は、例えば植物への除草剤耐性遺伝子の移入の効率をモニターするための、又は ヒト組織におけるように、一定の細胞構造におけるタンパク質の特異的な合成の 樹立(mRNAの検出による)のための有用な手段でありうるものと更に考えられる 。 「真核系起源のサンプル」なる語は、限定することなく、ヒト、動物又は植物 起源のサンプルを含む。本明細書において、「サンプル」なる語は、限定するこ となく、ヒト、動物又は植物組織切片、細胞又は組織培養物、ヒト、動物もしく は植物細胞の懸濁物、又はその単離部分、ヒトもしくは動物生検、血液サンプル 、唾液、尿、大脳髄液、乳、排泄物、分泌物、綿棒採取物、糞サンプル及び吸引 液を含むことを意図する。 当該結合パートナーと決定する特異的核酸との間で形成されるハイブリドにお いて、Hoogsteen及び/又はWatson−Crick塩基対合がハイブリド形成を助けるも のと推定される。本明細書において、「ハイブリド」なる語は当該結合パートナ ーと2本以上の鎖を含んで成る測定すべき特異的核酸との複合体を含むことを意 図する。非限定的な例は、一本鎖の当該結合パートナー鎖と一本の核酸鎖との二 重らせん及び例えば二本の当該結合パートナー鎖と一本の核酸鎖との三重らせん である。サンプルの調製品の作製 検査すべきサンプルはハイブリダイゼーションの前に前処理し、これによりサ ンプルの調製品を作製する。当業者は適切な前処理が検査すべきサンプルのタイ プに依存するであろうことを容易に理解するであろう。前処理の際、サンプルは 固定化に委ねられるであろう。 かくして、本方法の一の態様においては、サンプルを固相支持体 に載せる。サンプルを固相支持体に載せるための技術は注目のサンプルのタイプ に依存し、そして例えば、組織の切片化、並びに細胞懸濁物の標本化及び細胞遠 心分離が含まれうる。数多くのタイプの固相支持体が本方法を実施するために利 用されうる。かかる支持体及びその上にサンプルを載せるための手順の利用は当 業者に公知である。ガラス顕微鏡スライドが特に好都合である。ガラス顕微鏡ス ライドはサンプルをより良く保持するように処理してよい。 ハイブリダイゼーションの前に、サンプルはその後の反応を促進するために様 々な化学品で適当に前処理する。実際の前処理は分析するサンプルのタイプ及び DNAかRNA配列かを検出することに依存するであろう。RNA、例えばmRNAの位置決 定のためには、RNAのほとんどが完全なままとなるようにサンプルの回収後でき るだけ早くサンプルを処理するのが好都合である。もしDNA配列を検出するなら 、この工程の重要性は薄れる。好適な処理は細胞マトリックス及び細胞内の核酸 の形態学的保全性を固定及び保存し、且つ最も効率的なプローブ浸入度を可能に する方法である。「プローブ」及び「結合パートナー」なる語は本明細書におい て同義語として使用しており、それ故「結合パートナー」なる語は核酸ハイブリ ダイゼーションにおいて伝統的に利用されている「プローブ」なる語に相当する 。 組織サンプルの調製品の作製において、組織の形態学的保全性及び核酸の保全 性は、サンプルを化学固定又は凍結のいづれかの手段に介する固定化段階にかけ ることにより保存されうる。例えば生検の保存のために凍結を利用する場合、一 般に生検を液体窒素の中で凍結する。凍結後、サンプルを適宜−80℃に保存して よい。核酸の分析の前に、凍結サンプルを薄い切片に切りそして例えば前処理し たスライドに移す。これは例えば低温維持装置の中で−20℃の温度 で実施してよい。生検又は組織切片は使用するまで適宜−80℃で保存してよい。 ハイブリダイゼーションの前に、組織切片を固定剤、好ましくは沈殿固定剤、例 えばアセトンで処理するか、又は組織切片を緩衝ホルムアルデヒド溶液の中に短 い時間インキュベーションしてよい。他方、生検又は組織切片を固定剤、例えば 緩衝ホルムアルデヒドに12〜24時間移し入れてよい。固定化後、この組織をパラ フィンの中に包埋してブロックを形成し、それから薄い切片を切り取る。良好に 調製したパラフィン包埋サンプルは室温で何年も保存できる。 ハイブリダイゼーションの前に、組織切片を標準の手順を利用して脱蝋し、そ して再水和する。 結合パートナーに対する標的核酸配列の十分なるアクセス能を確保するために 更なる浸透性化が必要とされうる。処理のタイプはいくつかの要因、例えば使用 する固定剤、固定の度合い、使用するサンプルのタイプ及びサイズ、並びに結合 パートナーの長さに依存するであろう。この処理はプロテアーゼ、例えばプロテ ィナーゼK、プロナーゼもしくはペプシン、希酸、界面活性剤もしくはアルコー ル、又は熱処理に対する曝露を包含しうる。 あるケースにおいて、ハイブリダイゼーション溶液に非常に似ているが結合パ ートナーを含まないプレハイブリダイゼーション混合物を利用するプレハイブリ ダイゼーション工程が結合パートナーの非特異的結合を下げるために有用であり うる。プレハイブリダイゼーション混合物の成分は、本来結合パートナーに非特 異的に結合しうる組織内の部位の効率的な飽和を得るように選定すべきである。 懸濁調製品、例えば細胞の懸濁物を分析するため、サンプルは材料の浸透性化 及び形態の保存のために処理する。固定はホルムアルデヒド、アセトン又はエタ ノールの如き固定剤で実施してよい。 別の態様において、本方法は染色体内の特異的な核酸配列の検出を可能にする 。かかる検出は例えば、標的配列が染色体の任意の領域、例えば染色体の動原体 領域又は末端小粒領域に位置しうる中期における広がった染色体を利用して実施 してよい。この場合の前処理は有糸分裂の中期における分裂細胞の染色体を拘束 するためのコルセミドの如き薬剤の添加を含んで成りうる。その後、サンプルを 高張性バッファーで処理してよい。遠心分離の後、染色体を固定剤で処理し、そ してスライドの上で広げる。ハイブリダイゼーション段階の直前又は同時に、こ の調製品は二本鎖標的を分離するために処理してよい。この分離はホルムアルデ ヒドの如き変性剤の存在下での調製品の加熱により成し遂げられうる。染色体内 の特異的な核酸配列の検出は、例えば組織切片又は細胞懸濁物における期間の染 色体を利用して実施してもよい。かかる場合、検体は組織切片又は細胞懸濁物に ついて上記した通りに処理してよい。 全てのサンプル調製品に関して、核酸はハイブリダイゼーションがin situで 実施できる形態学的構造において固定化する。即ち、核酸は細胞材料から抽出さ れず、そしてハイブリダイゼーションは溶液内で実施されない。 RNA配列が検出のための標的なら、プレハイブリダイゼーション段階の際にリ ボヌクレアーゼによる標的核酸の分解を回避することが重要である。従って、前 処理及びハイブリダイゼーションのために使用する装置及び溶液の全てをヌクレ アーゼを除去するために適宜処理することが重要である。かかる不活性化技術は 論文の中で公知であり、そして標準の手順に従って実施されうる。本方法において利用する結合パートナー 本方法において利用する結合パートナーは非環式骨格を有する重合成分のポリ マー鎖であり、このポリマー鎖が測定すべき核酸配列 にハイブリダイズできるものである。 本方法の一の態様において、このポリマー鎖は次式(I)の重合成分 (式中、YはO又はSを表わし、 各Xは独立してO又はSを表わし、 各Qは天然核塩基(nucleobase)、非天然核塩基、挿入基、核塩基結合基、ラ ベル又はHを表わし、 uは1〜5の整数であり、 p及びsは独立して0又は1を表わし、 q及びrは独立して0又は1を表わし、 tは0又は1を表わし、 R1及びR10は独立してH又はC1-4アルキルを表わし、 R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8及びR9は独立してH、天然アミノ酸の側 鎖又は非天然アミノ酸の側鎖を表わす)を含んで成る。 「天然核塩基」なる語は4種の主要DNA塩基(即ち、チミン(T)、シトシン (C)、アデニン(A)及びグアニン(G)並びにその他の天然核酸基(例えば ウラシル(U)及びヒポキサンチン)を含む。 「非天然核塩基」なる語は、例えば天然核塩基であって任意的にラベルが適当 なリンカーを介して塩基にカップリングされているも の、並びに修飾天然核塩基、例えば修飾ウラシル及びヒポキサンチンである。天 然核塩基のその他の例は2,6−ジアミノプリン、プロピニルシトシン(Cプロ ピニル)、イソシトシン(iso−C)、イソグアノシン5−メチル−イソントシ ン(iso MeC)である(例えば、Tetrahedron Letters Vol 36,No 12,2033-20 36(1995)又はTetrahedron Letters Vol 36,No 21,3601-3604(1995)参照) 。 有用な挿入剤の例は、例えばアクリジン、アントラキノン、プソラレン及びピ レンである。 有用な核塩基結合基の例は、例えば3−ニトロピロル及び5−ニトロインドー ルである。 本明細書において、「C1-4アルキル」は1〜4個の炭素原子を含む枝分れ又 は枝分れしていないアルキル基を意味することを意図している。非限定例はCH3 ,CH2CH3及びCH(CH3)2である。 本明細書において、「天然アミノ酸」なる語は、自然において一般に存在する D−及びL−型のアミノ酸、例えばD−及びL−型Ala(アラニン)、Arg(アル ギニン)、Asn(アスパラギン)、Asp(アスパラギン酸)、Cys(システイン) 、Gln(グルタミン)、Glu(グルタミン酸)、His(ヒスチジン)、Ile(イソロ イシン)、Leu(ロイシン)、Lys(リジン)、Met(メチオニン)、Phe(フェニ ルアラニン)、Pro(プロリン)、Ser(セリン)、Thr(スレオニン)、Trp(ト リプトファン)、Tyr(チロシン)及びVal(バリン)を含んで成ることを意図す る。 本明細書において、「非天然アミノ酸」なる語は天然において存在するもの以 外のD−及びL−型アミノ酸並びに修飾天然アミノ酸を含んで成ることを意図す る。有用な非天然アミノ酸の例はD−及びL−型のCha(シクロヘキシルアラニ ン)、Cit(シトルリン)、Hci(ホモシトルリン)、HomoCys(ホモシステイン )、Hse(ホモセリン )、Nle(ノルロイシン)、Nva(ノルバリン)、Orn(オルニチン)、Sar(サル コシン)及びThi(チエニルアラニン)である。 本発明において利用する結合パートナーは、ハイブリダイゼーション及び後ハ イブリダイゼーション洗浄(段階(2)及び(3))において利用するストリン ジェンシー下で十分に安定なハイブリドを形成するよう、決定するヌクレオチド 配列と相互作用できるのに十分な数のリガンドを含んで成るべきである。本発明 に従って利用する結合パートナーのリガンドを選定するための戦略は入手できる 標的ヌクレオチド配列情報に基づきうる。 上記の結合パートナーにおいて、成分の骨格は好ましくは6個の原子より成っ てよい。これは核酸に対して観察される現状最も強い親和力を供することが示さ れている。ある状況においては、結合パートナーと核酸配列との間の結合力を変 えることが好都合でありうる。かかる親和力の変化はリガンドを数個又は6個よ り多くの原子で隔たせることにより成し遂げられうる。本発明において利用する 好適な結合パートナーは、骨格内に多かれ少なかれ6個の原子を有する成分を25 重量%未満で含んで成る(X及びQ基、並びに任意のリンカー及び/又はラベル を除いて計算)。 結合パートナーと核酸配列との間の結合力はリガンドQにより左右される。Ho ogsteen及び/又はWatson-Crick塩基対合は核酸と、Qが核塩基を表わす結合パ ートナーとの間でのハイブリド形成に役立つ。1又は複数のリガンドは核酸の結 合にあるにしてもわずかにしか寄与しない基、例えば水素でありうる。本方法に おいて利用する結合パートナーはQがHを表わす成分を25重量%未満で含んで成 るものと考えられる。1又は複数のリガンドQは核塩基の積み重ねを安定化する 基、例えば挿入基であってよい。 上記の結合パートナーにおいて、1又は複数のQ基はラベルを表 わしてよい。適当なラベルの例を以下に示す。Qがラベルを表わしている成分は 好ましくはポリマー鎖の末端成分の一方又は双方に位置しうる。Qがラベルを表 わす成分は内部に位置していてもよい。 本発明において利用する適当な結合パートナーはu,p,q,r,s,y,x 及びQが前記の通りであり、tは0であり、R1はH又はCH3であり、R3,R4, R6及びR9はHを表わし、そしてR2,R5,R7及びR8は独立してH又は天然ア ミノ酸の側鎖もしくは非天然アミノ酸の側鎖を表わす式(I)の重合成分を含ん で成る結合パートナーである。 別の態様は、前記ポリマー鎖が、rが0であり、そしてq及びsが1である一 般式(I)の成分である次式(II)の重合成分 (式中、Y,X,Q,p,t及びuは前記の通りであり、 R2,R5及びR7は独立してH、天然アミノ酸の側鎖又は非天然アミノ酸の側 鎖を表わし、そしてR1及びR10は独立してH又はCH3を表わす)を含んで成る方 法に関する。 更なる別の態様は、前記ポリマー鎖が、p,r及びtが0であり、そしてq及 びsが1である一般式(I)の成分でる次式(III)の重合成分 (式中、Y,X,Q及びuは前記の通りであり、 R2,R5及びR7は独立してH、天然アミノ酸の側鎖又は非天然アミノ酸の側 鎖を表わす)を含んで成る方法に関する。 当該ポリマー鎖は以上に定義する重合成分を含んで成る。この式から、当該ポ リマー鎖は構造が相互に異なる又は同一でありうる重合成分を含んで成りうるこ とが理解される。 ポリマー鎖の骨格は適宜、全てのX基が0である重合成分を含んで成るポリア ミドを形成しうるか、又は全てのX基がSである重合成分を含んで成るポリチオ アミドを形成しうる。ポリアミド及びポリチオアミド形成成分は連結して、ポリ アミド及びポリチオアミド形成成分の双方を含んで成るポリマー鎖を形成しうる か、ポリアミド形成成分もしくはポリチオアミド形成成分のみを含んで成るポリ マー鎖を形成しうる。ポリアミド骨格を有するポリマー鎖(全てのX基が0を表 わす)に特に関心がもたれる。 最も関心のもたれる結合パートナーは、そのポリマー鎖が、p,r及びtが0 であり、そしてu及びsが1である一般式(I)の成分である式(IV)〜(VI) の重合成分: (式中、R2,R5及びR7は独立してH、天然アミノ酸の側鎖又は非天然アミ ノ酸の側鎖を表わし、そして各Qは独立して天然核塩基、非天然核塩基、挿入基 又は核塩基結合基を表わす)を含んで成るものである。 式(IV)〜(VI)において、置換基R2,R5及びR7が適宜H、又はAla,Asp ,Cys,Glu,His,HomoCys,Lys,Orn,SerもしくはThrの側鎖を表わし、そして Qがチミン、アデニン、シトシン、グアニン、ウラシル又はヒポキサンチンを表 わすように選定してよい。 特に関心のもたれる結合パートナーは前記ポリマー鎖が、p,r及びtが0で あり、そしてu,s及びqが1である一般式(I)の成分である次式(VII)の 重合成分 (式中、Qはチミン、アデニン、シトシン、グアニン、ウラシル又はヒポキサ ンチンを表わす)を含んで成るものである。 結合パートナーの好適な長さは標的材料と、ラベル化結合パートナーを利用す るか否かとに依存するであろう。特に関心のもたられる結合パートナーは上記の 通り8〜30個の重合成分を含んで成るものと考えられる。12〜20個の重合成分を 含んで成る結合パートナーが特に関心がもたられ得、そして14〜20個の成分を含 んで成る結合パートナーが最も関心がもたれる。 前述の通り、結合パートナーの重合成分は相互に異なるものでも同一のもので もよい。ある態様においは、式(IV)〜(VII)の重合成分はポリマー鎖の75重 量%以上(上記の通りに計算)、好ましくは80重量%以上、そして最も好ましく は90重量%以上を構成する。 ポリマー鎖を終結する成分の先端は適当な置換基で置換されていてよい。これ らの置換基は遊離又はアシル化型の終結成分を形成するように選定してよい。こ れらの置換基は更に、終結成分の化学的性質に応じてエステル、アミド又はアミ ンを形成するように選定してよい。終結末端は更に1又は複数個のラベルにより 置換されていてよく、そのラベルは端と端をつないで組込んでよく、即ち、枝分 れしていないラベル化末端を形成させるか、又は枝分れしたラベル化末端(「ジ ッパー」)を形成させるように組込んでよい。終結末端は更に1又は複数のリン カーユニットにより置換されていてよい。かかるリンカーユニットは終結末端に 直接付加するか、終結末端 上のラベルもしくはラベルの間に付加するか、又はラベルを終結末端に付加する 前に終結末端に付加してよい。2つの終結末端は異なる又は同一の置換基、リン カーユニット及び/又はラベルを担持しうる。「ラベル」なる語は1又は複数の ラベルを含んで成ることを意図するものと理解すべきである。 「ペプチドラベル」なる表現は1〜20個の天然又は非天然アミノ酸、好ましく は1〜10個の天然又は非天然アミノ酸、より好ましくは1〜8個の天然又は非天 然アミノ酸、最も好ましくは1〜4個の天然又は非天然アミノ酸を、枝分れして いない又は枝分れした(「ジッパー」)状態で端から端へとつながれて含んで成 るラベルを意味することを意図する。好適な態様において、かかる枝分れしてい ない又は枝分れし末端は1又は複数、好ましくは1〜8個のラベル、より好まし くは1〜4個のペプチド以外の更なるラベルを含んで成る。1又は複数のリンカ ーユニットは適宜ペプチドラベル及び/又は更なるラベルを付加する前に終結末 端に付加してよい。かかるリンカーユニットはペプチドラベルと更なるラベルと の間に付加してもよい。 かかるポリマー鎖は1又は複数個のラベル、例えば1〜8個のラベル、好まし くは1〜4個のラベル、及び/又は1又は複数個のリンカーユニットを含んで成 ってもよく、それらは内部的に、即ち、ポリマー鎖の骨格に付加されていてよい 。リンカーユニット及びラベルは上記の通りに相互に付加されていてよい。 本明細書において、「ラベル」なる語は結合パートナーと核酸との間で形成さ れるハイブリドの検出のために有用である置換基を意味する。本発明に従って、 適当なラベルには蛍光団、ビオチン、ジニトロ安息香酸、ジゴキシゲニン、放射 性アイソトープラベル、ペプチド又は酵素ラベル、ケミルミネッセンスラベル、 ハプテン、抗 原又は抗体ラベルが含まれる。特に関心のもたられるラベルの例はビオチン、蛍 光ラベル、例えばフルオレセインラベル、例えば5−(及び6)−カルボキシフ ルオレセイン、5−又は6−カルボキシフルオレセイン、6−(フルオレセイン )−5−(及び6)−カルボキシアミドヘキサノン酸及びフルオレセインイソチ オシアネート、ペプチドラベル、ジニトロ安息香酸、ローダミン、テトラメチル ローダミン、シアニン色素、例えばCy2,Cy3及びCy5、クマリン、R−フィコ エリスリン、アロフィコエリスリン、Texas Red及びPrinceston Red、並びにR −フィコリエリスリンと、例えばCy5又はTexas Redとのコンジュゲートである 。 好適なラベルの例はビオチン、蛍光ラベル、ペプチドラベル及びジニトロ安息 香酸である。ペプチドラベルは好ましくは1〜10個、より好ましくは1〜8個、 最も好ましくは1〜4個の天然又は表天然アミノ酸より成ってよい。1又は複数 個のその他のラベル、並びにペプチドラベル、例えば1〜8個又は1〜4個のそ の他のラベルを組込むことが特に好都合でありうる。 適当なペプチドラベルは好ましくはシステイン、グリシン、リジン又はオルニ チンより成ってよい。 リンカーは次式のユニット、−NH−(CH2CH2O)nCH2C(O)−,NH(CHOH)nC(O)−, −(O)C(CH2OCH2)nC(O)−及び−NH(CH2)nC(O)−(式中、nは0又は1〜8の整数 、好ましくは1〜3である)より選ばれるリンカーユニットより成ってよい。リ ンカーユニットは遊離アミノ基又は遊離酸基、即ち、NH2(CH2CH2O)nCH2C(O)−, NH2(CHOH)nC(O)−,HO(O)C(CH2OCH2)nC(O)−,NH2(CH2)nC(O)−,−NH(CH2CH2O)n CH2C(O)OH,−NH(CHOH)nC(O)OH,−(O)C(CH2OCH2)nC(O)OH及び−NH(CH2)nC(O)O Hを有しうる。リンカーは3個までのかかるリンカーユニットより成りうる。非 常に関心のも たられるユニットの例は−NHCH2C(O)−,−NHCH2CH2C(O)−,−NH(CH2CH2O)2CH2 C(O)−,HO(O)CCH2C(O)(NH−(CH2CH2O)2CH2C(O))2−である。 更なる態様において、前記のリガンドQはラベル化されていてよい。適当なラ ベルは前記の通りである。かかるラベルの間に、C1-15アルキル、C1-15アルケ ニル及びC1-15アルキニルより選ばれるリンカーを組込んでよい。本明細書にお いて、「C1-15アルキル、C1-15アルケニン及びC1-15アルキニル」とは1〜15 個の炭素原子を含む枝分れした又は枝分れしていないアルキル、アルケニル及び アルキニル基を意味することを意図している。かかるラベル化リガンドQは5位 においてラベル化されたチミン及びウラシルより選ばれるものが好ましい。 好適な態様において、利用するポリマー鎖はグリシンの窒素がメチレンカルボ ニルリンカーにより天然核塩基に接続された重合N−(2−アミノエチル)グリ シン成分を含んで成る結合パートナーである。検出プローブとして使用する結合 パートナーは適切には8〜30個のかかる重合成分、好ましくは12〜20個の成分、 最も好ましくは14〜20個の成分を含んで成りうる。ハイブリダイゼーションのための結合パートナーの態様の調製 一の態様において、現状最も好適な結合パートナーは式(VII)の重合成分を 含んで成るポリマー鎖である。この構造の化合物の合成はWO92/20702号に記載さ れ、そしてこれらの化合物はPNAと命名されている。 本例において利用されている結合パートナーはMillipore Corporation(Bedfo rd,MA,USA)より入手できる「PNA Information Package」に記載の手順に従っ て合成したものか、又は結合パートナーはPerSeptive Biosystems(Framingham ,MA,USA)より入手したも のとした。 リンカー又はアミノ酸による結合パートナーの伸長のためのFmoc戦略を利用す るなら、酸感受性保護基、例えばBoc基で保護された側鎖アミノ基を有すること が可能であった。この方法は同じ合成サイクル内で全て切断及びラベル化ができ る複数個のBoc保護アミノ基を含むリンカーの導入を可能にする。 結合パートナーをラベルする一の手法は蛍光ラベル、例えば5−(及び6)− カルボキシフルオレセイン、5−又は6−カルボキシフルオレセイン、6−(フ ルオレセイン)−5−(及び6)−カルボキシアミドヘキサノン酸又はフルオレ セインイソチオシアネートの利用である。酸性基をHATU(O−(7−アザベンゾ トリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフ ルオロホスフェート)又はHBTU(2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル) −1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)で活 性化し、そしてN−末端アミノ基と反応させる。この技術は酸性官能基を含むそ の他のラベル基に適用できる。他方、上記のラベルのスクシニミジルエステルを 直接使用してよい。 合成後、結合パートナーをMillipore Corporation又はPerSeptive Biosystems により発表された標準の手順を利用して樹脂から切断した。結合パートナーを精 製し、そして逆相HPLC技術を利用して50℃で分析し、そしてフライト−質量スペ クトルのマトリックス補助レーザー脱離/電離時間(MALDI-TOFMS)、プラズマ脱 離質量スペクトル(PDMS)又は電子スプレー質量スペクトル(ESMS)により特性 決定した。 一般に、結合パートナー、例えば式(IV)〜(VII)の重合成分を含んで成る 結合パートナーは例えばTetrahedron Letters Vol 35, No 29,5173-5176(1994)及びBioorganic & Medical Chemistry Letters,Vol 4,No 8,1077-1088(1994)に記載の通りにして調製してもよい。いくつかの結 合パートナーの化学特性は例えばNature,365,566-568(1993)に記載されてい る。ハイブリダイゼーション ハイブリダイゼーションは上記の通りに調製した固定化、固相化又は懸濁調製 品を利用して実施してよい。もし二本鎖標的、例えば染色体又はDNA配列を検出 するなら、2本の鎖を分離する処理が必要でありうる。鎖の分離はハイブリダイ ゼーション混合物の存在下でサンプルを、鎖を解離するのに十分に高い温度、且 つ十分に長い時間加熱することにより成し遂げられうる。一般に、90〜95℃の温 度で5〜15分が適当である。 ハイブリダイゼーションバッファーは測定する核酸と結合パートナーとで形成 されるハイブリドの溶融温度を下げ、特異的結合、対、非特異的結合の比が高ま るのに有効な量でハイブリド不安定化剤を含んで成る。この試薬はハイブリダイ ゼーションを、試薬がないときよりも低い温度で実施できるようにする。伝統的 な核酸ハイブリダイゼーションにおいては、かかる試薬は変性剤を称されている 。 ハイブリダイゼーション及び変性は適量のハイブリド不安定化剤と処理のため に適切な温度との組合せを利用して同時に実施することができる。 ハイブリド不安定化剤の有効な量は使用する不安定化剤のタイプ、そして更に は使用する結合パートナー又は結合パートナーの組合せに依存するであろう。式 (VII)の結合パートナーを利用することで、ハイブリド不安定化剤を含ませる ことにより極めて良好な結果が得られることが見い出された。ハイブリド不安定 化剤の例はホル ムアミド、エチレングリコール及びグリセロールであり、そしてこれらの試薬は 好ましくは10%より高く、且つ70%より低い濃度で使用してよい。ホルムアミド の濃度はより好ましくは20〜60%、最も好ましくは30〜50%でありうる。エチレ ングリコールの濃度はより好ましくは30〜65%、最も好ましくは50〜65%であり うる。グリセロールの濃度はより好ましくは45〜60%、最も好ましくは50%であ りうる。 硫酸デキストラン、ポリビニルピロリドン及び/又はフィコールの如き巨大分 子を含ませることが往々にして好都合である。かかる巨大分子又はポリマーの存 在下では、標的での結合パートナーの有効濃度の高まるものと推定される。硫酸 デキストランは15%までの濃度で加えてよい。2.5〜12.5%の硫酸デキストラン の濃度が往々にして好都合である。 ある状況においては、ドデシル硫酸ナトリウム、Tween 20(登録商標)又はTr iton X-100(登録商標)の如き界面活性剤を加えることが好都合でありうる。 ハイブリダイゼーションの間、その他の重要なパラメーターはハイブリダイゼ ーション温度、結合パートナーの濃度及びハイブリダイゼーション時間である。 当業者は様々な出発材料についての最適条件が上記のパラメーターそれぞれにつ いて決定されることを容易に認識するであろう。 式(IV)〜(VII)の重合成分を含んで成る結合パートナーと標的核酸配列と のハイブリダイゼーションはpH及びNaClの濃度の変動に対して非感受性であるよ うである。後ハイブリダイゼーション洗浄 ハイブリダイゼーションの後、この調製品を洗浄して任意の未結合及び任意の 非特異的に結合した結合パートナーを除去する。下記 の条件は単なる例示であり、そして分析すべき調製品のタイプに応じうる。後ハ イブリダイゼーション工程の際、任意の非特異的に結合した結合パートナーを除 去するために適当なストリンジェンシー条件を利用すべきである。ストリンジェ ンシーは形成ハイブリドの解離を優先する反応条件の度合いをいい、そして例え ば洗浄温度及びインキュベーション時間を高めることにより強まりうる。核酸プ ローブとの好適なハイブリダイゼーションのため、ストリンジェンシーを調節す るための追加の因子として塩濃度が往々にして利用される。これは式(IV)〜( VII)の重合成分を含んで成る結合パートナーには当てはまらず、なぜならこの タイプのプローブは事実上塩濃度依存性であることが示されているからである( Nature,365,566-568(1993))。 有用なバッファー系の例はトリス−緩衝食塩水(TBS)、標準クエン酸バッファ ー(SSC)又はリン酸バッファーである。好適なTBSバッファーは0.05Mのトリス/ HCl,0.15MのNaCl,pH7.6である。SSCバッファーは0.15Mの塩化ナトリウム及 び0.015Mのクエン酸三ナトリウム、pH7.0を含んで成る。 一般に、25〜30分の洗浄時間が適当でありうる。適当なバッファー内での10分 で2回又は5分で2回の時間も良好な結果を供しうる。 ある状況においては、特に少なくとも1個のフルオレセインラベルを担持する 結合パートナーを利用するとき、洗浄バッファーのpHを高めることが好都合であ ることが示されている。シグナル、対、ノイズ比の上昇はアルカリpHを有する洗 浄バッファーを利用して観察される。これは明らかに非特異的結合の有意な低下 による。かかる状況において、段階(3)の洗浄バッファーは8〜105、好まし くは9〜10のpH値を有することが好ましい。形成ハイブリドの検出 当該調製品をスライドの上に載せる場合、ハイブリダイゼーション結果は結合 パートナー上のラベルを検出する周知の免疫組織化学染色法を利用して識別化し 得る。蛍光ラベル化結合パートナーを使用するとき、ハイブリドは蛍光ラベルに 対する酵素にコンジュゲーションされた抗体を利用して検出し得る。蛍光ラベル は他に蛍光顕微鏡を利用して直接検出することができ、又は結果は蛍光を基礎と するイメージ分析システムで自動分析できうる。 ビオチンラベル化結合パートナーを使用する場合、ハイブリドはビオチンラベ ルに対する抗体を利用して検出し得、その抗体は酵素とコンジュゲーションされ ていてよい。必要なら、ビオチニル化プローブのための触媒式シグナル増幅シス テム(DAKO K1500)の如き商業的に入手できる増幅システムを利用し、シグナル の増強を行ってよい。 懸濁化サンプル、例えば細胞懸濁物の場合、定量結果は蛍光ラベルを含んで成 る結合パートナー及び細胞当りの蛍光強度を記録するサイトメーターを利用して 得られうる。 本発明のいくつかの観点において利用する結合パートナーはWO95/17430号に記 載の抗体により認識され得る核酸/結合パートナーハイブリドを形成しうる。結 合パートナー、核酸及び抗体で形成されるハイブリドは、例えば酵素コンジュゲ ーション形態の抗体を利用し、その後の酵素活性の検出又は間接的免疫組織化学 染色技術の適用による直接免疫組織染色で検出できる。 実施態様 本方法をより完全に例示するため、組織切片(A)、懸濁細胞(B)又は広げ た染色体(C)に基づいて実施したin situハイブリ ダイゼーションの基本的な態様を説明する。記載の手順は特定の試験に関してデ ザインされたものであるが、当業者は原理的な試験手順が真核系起源のサンプル 中の数多くのその他の特異的な核酸配列の検出のために適当な結合パートナーを 利用して容易に実施できうることを理解するであろう。 A:ヒトパピロマウィルス(HPV)の検出のための組織切片についてのin situハイ ブリダイゼーションを実施するための手順 パピロマウィルスによる感染は伝統的にはウィルス抗原の検出のためにデザイ ンされた組織学的染色、電子顕微鏡又は免疫組織化学を利用して診断されてきた 。しかしながら、これらの方法は全て比較的低感度である。いくつかの異なるHP Vの型、例えば6,11,16,18,30,31,33,35,45,51及び52型のHPVが知られ ている。これらから、検出の標的として特異的な配列が選定されうる。例えば、 型特異性結合パートナーを利用するHPV感染頸部組織の検出のためのin situハイ ブリダイゼーションプロトコールが記載されている。段階(1):サンプルの調製 子宮頸部組織の鱗状上皮細胞を含む生検を細胞マトリックスの形態学的保全性 及び細胞内の核酸の保存のために処理する。生検は可能な限り早く化学固定又は 凍結により固定化段階にもっていく。好適な処理は固定剤、例えばホルムアルデ ヒド、好ましくは中性pHのバッファー中のその4%v/vの溶液の利用にある。 典型的な12〜14時間の固定化後、生検をパラフィンの中に包埋する。パラフィン 包埋生検は直ちに使用するか、又は室温で何年も保存することができる。パラフ ィン包埋生検から、典型的には3〜6μmの厚みを有する薄い切片を切り、そし てシラン処理した又はその他の接着剤で処理した顕微鏡スライド上に移す。 次いで、例えばスライドをオーブンの中で60℃30分インキュベーションするこ とによりスライドを乾かす。 スライドを例えば脱蝋溶液、例えばキシレンの中に浸漬することにより脱蝋し 、そして例えば99%のエタノール、95%のエタノール、風乾及び例えばMilli Q 水の中への浸漬により再水和する。標的配列の結合パートナーに対するアクセス 能を高めるため、組織切片はプロティナーゼKの如きタンパク質溶解剤で処理し てよい。スライドを適当なバッファー、例えばTBS−バッファーの中ですすぐ。段階(2):ハイブリダイゼーション HPV 16を検出するため、式(I)−(VII)の重合成分を含んで成る結合パー トナーを使用してよい。HPV 16の検出のために特異的であろう核塩基の選択は様 々なデーターベースから獲得した公共的に入手できる配列情報に基づく。様々な HPVサブタイプ間の最も可変的な領域の一つは感染細胞の形質転換に関与する2 種類のタンパク質(E6及びE7)をコードするE6/E7オープンリーディン グフレームである。これらのタンパク質をコードするmRNAと十分に安定なハイブ リドを形成することのできる適当な結合パートナーを選び、そして合成する。 適量の未ラベル又はラベル化結合パートナーをハイブリド不安定化剤を含んで 成る適当なハイブリダイゼーション混合物と共に組織切片と接触させる。好適な 態様において、ハイブリダイゼーション混合物は30〜50%のホルムアミドを含ん で成る。スライド上の組織切片を適温で適当な時間インキュベーションする。典 型的には、20〜100nMの結合パートナー濃度、40℃〜60℃のインキュベーション 濃度及び10〜20分のハイブリダイゼーション時間を利用する。段階(3):任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナーの除去 スライドを洗浄して任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナ ーを除去する。スライドは典型的にはTBSバッファーの中で40〜65℃の温度で15 〜45分洗浄する。非特異的結合はアルカリ洗浄バッファーを使用することにより 有意に低めることができうる。8〜10.5のpH値、好ましくは9〜10のpH値を有す る洗浄バッファーを使用してよい。段階(4):形成ハイブリドの検出 ハイブリダイゼーションの結果は結合パートナー上のラベリングを検出する公 知の免疫組織化学的染色方法を利用して目視化することができうる。蛍光ラベル 化結合パートナーを使用する場合、ハイブリドは酵素にコンジュゲーションされ ていることのある蛍光ラベルに対する抗体を利用して検出し得る。蛍光ラベルは 他に蛍光顕微鏡を利用して直接検出することができ、又はその結果は蛍光を基礎 とするイメージ分析システムに基づいて自動分析できうる。 ビオチンラベル化結合パートナーを使用する場合、ハイブリドは酵素にコンジ ュゲーションされていることのあるビオチンラベルに対する抗体を利用して検出 し得る。必要なら、シグナルの増強はビオチニル化プローブのための触媒化シグ ナル増幅システム(DAKO K1500)の如き商業的に入手できる増幅システムを利用 して行うことができる。 本方法のいくつかの態様において利用する結合パートナーは核酸/結合パート ナーハイブリドを形成し得、それはWO95/17430号に記載の抗体により認識されう る。結合パートナー、核酸及び抗体との間で形成されるハイブリドは、直接免疫 組織化学染色法で、例えば酵素コンジュゲーション化抗体を利用し、酵素活性の 検出を経て検出でき、又は公知の間接免疫組織化学染色技術の適用により検出で きる。 B:イムノグロブリンカッパー軽鎖定常領域をコードするmRNAの決定のための懸 濁調製品のin situハイブリダイゼーション段階(1):サンプルの調製 静脈血液を抗凝血剤(例えばEDTA、クエン酸塩又はヘパリン)を含む試験管の 中に集める。単核細胞を分離媒体での遠心分離により単離するか、又は赤血球を 溶解する。単核細胞を合成培養培地RPMI 1640(Life Technologies)又はリン酸 緩衝食塩水(PBS)で2回洗浄する。適当なPBSバッファーは0.01Mのリン酸塩、0. 14MのNaCl,pH7.2である。細胞を固定剤、例えば70%(v/v)のエタノール の中で4℃で15分かけて固定する。細胞の適切な濃度は固定剤1ml当り107個の 細胞である。段階(2):ハイブリダイゼーション 細胞(105〜108細胞)の懸濁物を、50μlの予備加熱したハイブリダイゼーシ ョンバッファー、例えば適量の塩化ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS) 、ハイブリド不安定化剤を含んで成るトリス/HCl,pH7.2に、適量の適当な結合 パートナー、例えば20〜100nMの濃度における例えばフルオレセインラベルでラ ベルされた結合パートナーと一緒に加える。適当な結合パートナーの例は実施例 1に記載してある。試験管を適温、例えば40〜60℃の温度でインキュベーション する。10〜30分後、ハイブリダイゼーションは、細胞を例えば8000gで2分の遠 心分離によりペレット化することにより停止させる。段階(3):任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナーの除去 細胞を例えば3回10分づつ、40℃〜65℃の温度及び適当なバッファー、例えば PBSの中で洗い、次いでPBS溶液(例えば500μl,pH8.4)の中に再懸濁させる。 細胞を分析するまで例えば4℃で暗所 で冷蔵保存する。段階(4):形成ハイブリドの検出 フローサイトメトリー:フルオレセインラベル化結合パートナーを使用するな ら、細胞はイオンレーザー装置の備ったフローサイトメーター(例えばBecton D ickinson FACScanフローサイトメーター)でモニターすることができうる。Bect on Dickinson FACScanフローサイトメーターのレーザー励起波は15mWで488nMで ある。リンパ球を固定し、そして前方角光散乱及び右方角光散乱を測定すること により分類する。フルオレセインの緑色蛍光を530nmのバンドパスフィルターを 介して集める。これらのパラメーターは1秒当り約200個の細胞の率において10, 000の事象についてのリストモードにおけるパルス高シグナル(対数スケールで1 04)として獲得される。データーはLYSYSIIソフトウェアを利用して分析する。 蛍光顕微鏡:適当な数の細胞の堆積物をガラススライドに載せ、そしてこれらを ネールワニッシュで封じ込め、そしてそのスライドを蛍光顕微鏡で観察する。陽 性反応は蛍光沈殿物として認められる。 C:染色体中の動原体配列の検出のためのin situハイブリダイゼーション段階(1):サンプルの調製 広がった中期染色体は末梢血液、骨髄、羊水、絨毛膜絨毛サンプル又は腫瘍サ ンプルから調製できうる。末梢血液から調製する場合、ヘパリン又はその他抗凝 血剤を含む。ガラスチューブの中に集めた全血液サンプルを適当な増殖培地と混 合する。実施例1の如き、1mlの全血液を20%(v/v)の胎児牛血清、2mMの グルタミン、100Uのペニシリン/ストレプトマイシン、2%のフィトヘマグル チニン及び5U/mlのヘパリンの添加された8mlのRPMI 1640培地に加える。こ のサンプルをCO2インキュベーターの中で例えば37℃ で72hインキュベーションする。染色体は有糸分裂の中期において、例えばコル セミド(0.1μg/ml)を培養物に細胞の回収の約30分前に加えることにより捕 獲する。 細胞を遠心分離により集め、そして高張バッファー、例えば60mMのKClの中で 室温で約30分懸濁する。このサンプルを適当な固定剤、例えば3:1のメタノー ル:酢酸で処理する。固定剤による処理は数回繰り返してよい。処理は−20℃の 如き凍結温度で20分まで実施してよい。広がった染色体は適量の懸濁物を清浄且 つ低温のスライドの上に点着し、そしてスライドを風乾することにより調製する 。段階(2):ハイブリダイゼーション 動原体配列を検出するための結合パートナーは、式(I)〜(VII)の重合成 分を含んで成る結合パートナーであってよい。染色体の動原体配列に特異的な核 塩基の選択は公共的に入手できる配列情報に基づく。 ハイブリダイゼーションの前に、染色体DNAを変性させる。かかる変性はスラ イドを2×のSSC及び70%のホルムアミドの溶液の中に70℃にて例えば2分の短 い時間入れておくことにより実施できうる。 ハイブリダイゼーションは組織切片について上記した通りに実施してよい(態 様(A)の説明の段階(2)参照)。15%以下の濃度の硫酸デキストランがハイ ブリダイゼーションの間存在していてよいが、それは必須ではない。 他方、変性及びハイブリダイゼーションは同時に実施してよい。同時に実施す るなら、ホルムアミドは約60%の濃度で使用するのが好都合である。段階(3):任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パー トナーの除去 スライドをTBS,pH7.4の中に、典型的には400℃〜65℃で15〜45分浸してよい 。他方、スライドはTriton X-100(登録商標)を含むSSCバッファー、pH7.0、例 えば0.1×のSSC(15mMのNaCl,1.5mMのクエン酸ナトリウム、pH7.0)及び0.1% Triton X-100(登録商標)の中に典型的には40〜65℃で5〜15分浸してよい。段階(4):形成ハイブリドの検出 形成ハイブリドの検出は組織切片におけるHPVの検出のために上記した通りに 実施できる(態様(A)の説明の段階(4)参照)。 下記の実施例において、本発明の特定の態様を紹介する。 実施例1 式(VII)の結合パートナー及びDNAプローブのそれぞれで実施した。イムノグ ロブリンカッパー軽鎖定常領域をコードするmRNAの測定のためのin situハイブ リダイゼーション間の比較 カッパー軽鎖発現の決定はリンパ球増殖損傷のクローン能を検出するため、例 えば多発性ミエローマ又はB細胞リンパ腫を有する患者のクラス分けのために利 用できうる。 ハイブリダイゼーションプローブとしての式(VII)の結合パートナーの利用 を均等物ではあるがそれより長くないDNAプローブの利用と比較するため、下記 の実験を行った。サンプルの調製 正常なヒトの扁桃由来のサンプルを24時間4%v/vのpH中性緩衝ホルムアル デヒドの中で固定した。固定化サンプルをブロック形成用パラフィンの中に包埋 し、それから4〜5μmの厚みを有する切片を切り、そしてプレコート化スライ ド(Super-Frost Plus,Me を65℃で60分インキュベーションした。 組織mRNA標的配列を露出させるため並びに組織切片を結合パートナー及び検出 試薬に対して浸透性化させるための前処理を実施した。切片を脱蝋し、そしてキ シレン、99%のエタノール、95%のエタノール及びジエチルピロカーボネート処 理超純水(DEPC水)のそれぞれによる一連の処理を介して脱水した。組織切片を プロテイナーゼK(DAKO,Demark,S 3020;TBS中で1:10)により、多湿チャ ンバーの中で室温で30分かけて消化した。消化後、スライドをDEPC水の中で室温 で5分づつ2回洗い、96%v/vのエタノールの中に10秒浸し、そして風乾した 。ハイブリダイゼーション 式(VII)の重合成分を含んで成る結合パートナーを上記の通りにして合成し た。カッパー軽鎖定常領域をコードするmRNAの検出のため、それぞれカッパー軽 鎖の定常領域における配列に対して相補性である15個の核塩基を含んで成る3種 の結合パートナー(式(VIIa,VIIb,VIIc))を使用した。各結合パートナ ーに1個のフルオレセインラベルを下記に示すリンカーユニットLを介して結合 させた。結合パートナーは通常のペプチド用法を利用してNからC末端へと記載 する。即ち、Hは遊離末端アミノ基を表わし、そして−NH2は末端カルボキサミ ド基を表わす。結合パートナーの配列は下記の通りに合成した:(ここで、Fluは5−(及び6)−カルボキシフルオレセイン又はフルオレセイ ンイソチオシアネートラベルを表わし、そして各Lは式−NH(CH2CH2O)2CH2C(O) −のリンカーユニットを表わす)。 ハイブリダイゼーションのため、結合パートナーは個々に、又は 組合せて使用した。いづれにせよ、各結合パートナーの濃度は20nM(0.1ng/ml) とした。 DNAプローブ:25〜30個のヌクレオチドを含んで成るDNAオリゴヌクレオチドを、 上記の結合パートナー(VIIa)〜(VIIc)と同じカッパー軽鎖mRNAの定常領域 の領域にハイブリダイズするように選定した。DNAオリゴヌクレオチドをABIシン セサイザーを用いて合成し、精製し、そしてラベルした。酵素デオキシリボヌク レオチド末端トランスフェラーゼ(TqT,Boehringer Mannheim)を介するFlu-12 -dUTPの組込みはプローブ当り3個のフルオレセインラベルの平均ラベル化を供 した。ハイブリダイゼーション工程において、DNAプローブは個別に、又は組合 せて、いづれの場合も12nM(0.1ng/μm)の濃度で使用した。 スライド上の風乾組織切片に15μlのハイブリダイゼーション溶液をかぶせた 。ハイブリダイゼーション溶液は10mMのNaCl(DNAプローブについて0.6MのNaCl )(Merck,Germany,6404,5000)、10%(w/v)の硫酸デキストラン(Sigm a USA,D-8906)、30%(v/v)のホルムアミド(Life Technologies,USA,5 5150 B)、0.1%のピロリン酸ナトリウム、0.2%のポリビニルピロリドン(MW 4 0000)、0.2%のフィコール(MW 400000)、5mMのNa2EDTA,0.05MのTris/HCl及 び上記の濃度の関連の結合パートナーより成る。ハイブリダイゼーション溶液の 均一な分布の確保するために切片にカバースリップをかぶせ、そしてそれらを多 湿チャンバーの中で暗所で37℃にて1.5hインキュベーションした。任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナーの除去 ハイブリダイゼーション後、カバースリップ及びハイブリダイゼーション溶液 を除去し、そしてスライドをTBS pH7.6を含むジャーに移し、そして室温で保存 した。スライドを3分間づつ3回洗い、 そして洗浄毎にバッファーは新しいものに替えた。形成ハイブリドの検出 後ハイブリダイゼーション洗浄の後、スライドをTBSの中に室温で浸した。直 ちに使用できるウサギ(Fab)抗−FITC/APコンジュゲート(DAKO K0076)を形成 ハイブリドの検出のために用いた。スライドを抗体と30分、多湿チャンバー内で 室温でインキュベーションした。インキュベーション後、抗体を水道水で落とし 、そしてスライドをTBSで2回2分づつ洗い、次いでMilli−Q水で1分づつ2回 洗った。抗体を介して結合したアルカリ性ホスファターゼは、1:50のBCIP/NB T基質(DAKO K0046)を添加し、そしてスライドを多湿チャンバーの中で室温で 1時間インキュベーションすることによりモニターした(BCIPは5−ブロモ−4 −クロロ−3−インドリルホスフェートであり、そしてNBTはニトロブル−テト ラゾリウムである)。最後に、スライドを水道水で洗い、そしてGlycergel(DAK O,C0563)を用いて載せた。所見 ハイブリダイゼーション、即ち陽性染色は濃青/黒色として顕微鏡で認識され た。独立又は結合した結合パートナー(VIIa)〜(VIIc)により得られるシグ ナルは、たとえ数個の検出分子しか結合パートナー(VIIa)〜(VIIc)上で有 用でなかったとしても、均等な独立又は結合したDNAプローブにより得られるシ グナルよりも強かった(結合パートナー(VIIa)〜(VIIc)のそれぞれでは1 個のみのラベルであるのに対し、DNAプローブのそれぞれでは平均3個のラベル )。非特異的結合は結合パートナー(VIIa)〜(VIIc)を利用したとき、特に 3種の結合パートナーを組合せて用いたときに観察された。 2本の核酸鎖との間でのハイブリダイゼーションと異なり、式( VII)の重合成分を含んで成る結合パートナーと標的核酸との間でのハイブリダ イゼーションは塩濃度に対して感受性でないことが明らかであった。ハイブリダ イゼーション溶液中での0.01M,0.1M又は0.6MのNaClを利用する実験において 特異的及び非特異的結合間での比に差はなかった。更に、ハイブリダイゼーショ ン溶液のpH値を7.6から9.0又は10.0に変えても相違は認められなかった。 実施例2 カッパー軽鎖定常領域内の配列の検出におけるハイブリダイゼーションに対する 結合パートナーの濃度、ハイブリダイゼーション及び洗浄温度、並びに時間の変 動の影響サンプルの調製 正常なヒト扁桃の切片を実施例1記載の通りにして調製した。ハイブリダイゼーション 実施例1に挙げた3種類の結合パートナーを別々に又は組合せて使用した。結 合パートナー(VIIa)〜(VIIc)を実施例1に記載の通りにしてハイブリダイ ゼーション溶液の中で使用したが、ただし各結合パートナーの濃度はそれぞれ20 ,50又は100nMとした。インキュベーションは37℃,45℃,50℃,55℃又は60℃ のそれぞれで1.5時間行った。任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナーの除去 後ハイブリダイゼーション洗浄をTBS pH7.6の中で25分、ハイブリダイゼーシ ョンと同じ温度、即ち、37℃,45℃,50℃,55℃又は60℃のそれぞれで実施した 。形成ハイブリドの検出 実施例1に記載の通り。所見 これらの結果は、20nMより高い濃度の結合パートナー(VIIa)〜 (VIIc)の使用によりシグナル、対、ノイズの比に関する改善は得られないこ とを示す。これは非特異的な結合の同時増大に基づいた。ハイブリダイゼーショ ン及び後ハイブリダイゼーションの際の温度の上昇は特異的結合を低めることな く非特異的結合を低めた。非特異的結合の低下は結合パートナー(VIIa)〜(V IIc)を組合せて使用したときに最も明白に観察された。最大のシグナル、対、 ノイズ比は3種の結合パートナー(VIIa)〜(VIIc)のそれぞれを個別に20nM の濃度で使用し、そしてハイブリダイゼーション及び洗浄を55℃の温度で実験す ることで得られた。個々の結合パートナーについての有意差は認められなかった 。 実施例3 カッパー軽鎖定常領域内の配列の検出における結合パートナーの結合に対する後 ハイブリダイゼーション洗浄溶液の変動の効果 3種の結合パートナー(VIIa)〜(VIIc)の結合の性質を更に調べるため、 様々な後ハイブリダイゼーション洗浄溶液を作った。サンプルの調製 正常なヒト扁桃の切片を実施例1に記載の通りにして調製した。ハイブリダイゼーション ハイブリダイゼーション条件は実施例1に記載の条件と同一としたが、ハイブ リダイゼーション温度は55℃とした。実施例1に記載の3種の結合パートナーの 組合せを、それぞれ20nMの濃度で使用した。任意の非結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナーの除去 後ハイブリダイゼーション洗浄は表1に示す溶液を用いて実施した。洗浄は静 かに振盪しながら55℃で25分実施した。形成ハイブリドの検出 実施例1に記載の通り。 その結果を表1に示す。 特異的結合(特異的染色)に関し、評価のために用いた評点方式は下記の通り である:++++;+++(+);+++;++(+);++;+(+);+及 び(+)。ここで、++++から(+)は強い特異的に染色された細胞からかす かな又はわずかな特異的に染色された細胞の評点を示す。−として表示する評点 は染色なしを示す。 非特異的結合(バックグランド染色)に関し、評価のために用いた評点方式は 下記の通りである;++;+(+);+及び(+)。ここで、++から(+)は 偽陽性細胞の評価を困難にする細胞及び細胞間マトリックスの均質染色から細胞 及び細胞内マトリックスのかすかな均質染色に至る評点を示す。一として表示す る評点はバックグランド染色がない(非特異的結合がない)ことを表わす。所見 これらの結果は約9〜10のpHを有するTBS含有後ハイブリダイゼーション洗浄 溶液の利用が特異的結合の強度を有意に損うことなく非特異的結合を有意に低め ることを示す。たとえ50nMの如き高い結合パートナー濃度を利用しても、実施例 1記載の非特異的結合はア ルカリ洗浄バッファーを利用したときに有意に低まる(実施例6参照)。 実施例4 カッパー軽鎖定常領域内の配列の検出におけるハイブリダイゼーションに対する 様々なハイブリド不安定化剤の影響サンプルの調製 正常なヒト扁桃の切片を実施例1に記載の通りにして調製した。ハイブリダイゼーション ハイブリダイゼーション条件は実施例1に記載の通りだが、ただしハイブリド 不安定化剤を変えた。3種のハイブリド不安定化剤、即ち、ホルムアミド、エチ レングリコール及びグリセロールを使用した。実施例1由来の3種の結合パート ナー(VIIa)〜(VIIc)の組合せを使用し、そしてハイブリダイゼーションは 55℃で60分実施した。各結合パートナーの濃度は20nMとした。任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナーの除去 スライドをTBSバッファーpH10の中で55℃で洗浄した。洗浄時間は25分とした 。形成ハイブリドの検出 実施例1に記載の通り。 得られた結果を表2に示す。評点方式は実施例3に記載した通りである。ndは 未検定を示す。全ての実験において、無視できるほどの特異的な結合しか観察さ れなかった。 実施例5 カッパー軽鎖定常領域内の配列の検出におけるハイブリド不安定化剤及びハイブ リダイゼーション時間の双方の変動サンプルの調製 正常なヒト扁桃の切片を実施例1記載の通りにして調製した。ハイブリダイゼーション ハイブリダイゼーション条件は実施例4に記載の通りにし、ただし下記の濃度 のハイブリド不安定化剤を使用した:ホルムアミド30%;エチレングリコール65 %及びグリセロール50%。ハイブリダイゼーション時間はそれぞれ15,30及び60 分とした。任意の未結合及び非特異的に結合した結合パートナーの除去 スライドをTBSバッファーpH10の中で55℃で洗い、そして洗浄時間は25分とし た。形成ハイブリドの検出 実施例1に記載の通り。 得られた結果を表3に示す。評点方式の定義は実施例3に示した。全ての実験 において、無視できるほどの非特異的結合しか観察されなかった。 所見 この結果は、ホルムアミドのそれと比べ、ハイブリド不安定化剤としてエチレ ングリコール又はグリセロールを使用するとより長いハイブリダイゼーション時 間が必要であることを示す。 実施例6 カッパー軽鎖定常領域内の配列に対する結合パートナーのハイブリダイゼーショ ンに対するTBS後ハイブリダイゼーション洗浄溶液のpHの変動の効果サンプルの調製 正常なヒト扁桃の切片を実施例1に記載の通りに調製した。ハイブリダイゼーション 式(VII)の重合成分を含んで成る式(VIIa)〜(VIIf)の結合パートナー を上記の通りに合成した。結合パートナーはカッパー軽鎖の定常領域内の配列に 対して相補性な15個の核塩基を含んで成る。合成した結合パートナーの配列は下 記の通りであった: ここで、Fluは5−(及び6)−カルボキシフルオレセイン又はフルオレセイ ンイソチオシアネートラベルを表わし、Lysはリジンラベルを表わし、そして各 Lは式−NH(CH2CH2O)2CH2C(0)−のリンカーユニットを表わす。 ハイブリダイゼーション条件は実施例1に記載の通りだが、ただしハイブリダ イゼーション温度は55℃とした。結合パートナー(VIIa),(VIIc),(VII d),(VIIe)及び(VIIf)を個別に用い、又は結合パートナー(VIIa), (VIIb)及び(VIIc)を組合せて用いた。各結合パートナーの濃度は20nM(表 4A)及び50nM(表4B)のそれぞれとした。任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナーの除去 後ハイブリダイゼーション洗浄をTBSバッファーpH7.6,9.0又は10.0の中で55 ℃で25分実施した。 その結果を表4A及び4Bに示す。使用した評点方式は実施例3に記載のもの である。 所見: 結果は、非特異的結合が、pH7.6と比べて高いpHを有する洗浄溶液を利用する ことにより、特異的な結合を有意に低下することなく除去できることを示す。 実施例7 カッパー軽鎖定常領域内の配列の検出におけるハイブリダイゼーション性能に対 するホルムアミド濃度の変動の効果サンプルの調製 正常なヒト扁桃の切片を実施例1記載の通りに調製した。ハイブリダイゼーション 式(VII)の成分を含んで成る下記の結合パートナーを使用した。Flu-L-L-GAC -TTC-GCA-GGC-GTA-NH2(VIIa)又はBio-L-L-GAC-TTC-GCA-GGC-GTA-NH2(VIIg )。ここでFluは5−(及び6)−カルボキシフルオレセイン又はフルオレセイ ンイソチオシアネートラベルを表わし、Bioはビオチンラベルを表わし、そして 各Lは式−NH(CH2CH2O)2CH2C(O)−のリンカーユニットを表わす。 ハイブリダイゼーション溶液は実施例1記載の溶液と同一だが、ただしホルム アミド濃度は0〜60%に変更し、そして結合パートナー(VIIa)又は(VIIg) の濃度は50nMとした。スライドを多湿チャンバーの中で暗所で55℃にて1.5時間 インキュベーションした。任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナーの除去 後ハイブリダイゼーションはTBS溶液pH10の中で25分、55℃にて、静かに振盪 しながら実施した。形成ハイブリドの検出 フルオレセインラベル化結合パートナー(VIIa)による形成ハイブリドの検 出は実施例1に記載の通りにして実施した。ビオチンラベル化結合パートナー( VIIg)により形成されたハイブリドの検出はストレプトアビジン/アルカリホ スファターゼ(DAKO D 396 1:100)を利用して実施した。室温で30分のインキュ ベーション後、スライドをすすぎ、そしてアルカリホスファターゼの活性を実施 例1に記載の通りにしてBCIP/NBT基質の添加によりモニターした。その 結果を表5に示す。評点方法の定義は実施例3に示す。 所見 結果から、本実験において利用する結合パートナー並びに適用したハイブリダ イゼーション及び後ハイブリダイゼーション洗浄条件に関し、少なくとも10〜15 %のホルムアルデヒドの濃度が特異的な結合を得るために必要なようである。こ の実験において、30〜50%のホルムアルデヒドの濃度が最良のシグナル、対、ノ イズの比を供するようである。 式(VII)の重合成分を含んで成るその他の結合パートナー、例えばEBVコード 化EBER核RNAに対して特異的な結合パートナーを利用し、ハイブリダイゼーショ ン溶液中のホルムアミド抜きで許容される結果が得られるが、最良の結果はハイ ブリダイゼーションバッフ ァー中の30〜40%のホルムアミドにより未だ達成される(結果は示さず)。 実施例8 カッパー軽鎖定常領域内の配列の検出におけるアルカリ洗浄pH及び55℃の温度で のハイブリダイゼーション時間及び結合パートナー濃度の変動サンプルの調製 正常なヒト扁桃の切片を実施例1記載の通りに調製した。ハイブリダイゼーション ハイブリダイゼーションは実施例1に記載の通りにして実施したが、ハイブリ ダイゼーション時間は5〜90分で変え、そしてハイブリダイゼーション時間は55 ℃に保った。実施例1記載の3種の結合パートナー(VIIa)〜(VIIc)の組合 せを使用した。各結合パートナーの濃度は6,12,25又は50nMとした。任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナーの除去 スライドはTBSバッファーの中でpH10で25分洗った。洗浄温度は55℃とした。形成ハイブリドの検出 実施例1に記載の通り。 結果を表6A及び6Bに示す。評点方式の定義は実施例3に示す。 所見 これらの結果は、もしハイブリダイゼーションを5分〜30分の時間実施すると 、非特異的な結合が観察されないことを示す。高い特 異的結合評点が5分という非常に短いハイブリダイゼーション時間でさえも得ら れたことは非常に驚くべきことである。この評点は、結合パートナーの濃度を50 nMから6nMにまで下げたときにほんのわずかしか下らないことが明らかである。 しかしながら、細胞及び細胞間マトリックスに対するかすかで均質な非特異的結 合(評点(+))が45分より長いハイブリダイゼーション時間で得られる。表6 A及び6Bに示す結果は、本方法がいくつかのパラメーターに関して非常に柔軟 性であることを示し、このことは本方法を、迅速なスクリーニングのため、及び より長いハイブリダイゼーション時間がより好都合でありうるより大規模な試験 の一部となるための双方に非常に適するものとする。 実施例9 カッパー軽鎖定常領域内の配列の検出における短いハイブリダイゼーション時間 及び洗浄時間の変動サンプルの調製 正常なヒト扁桃切片を実施例1記載の通りに調製した。ハイブリダイゼーション ハイブリダイゼーション条件は実施例1に記載の通りにしたが、ただしハイブ リダイゼーション時間は15分とし、そしてハイブリダイゼーション温度は55℃と した。実施例1に記載の3種の結合パートナー(VIIa)−(VIIc)を組合せて 用いた。各結合パートナーの濃度は50nMとした。任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナーの除去 スライドをTBSバッファー中でpH10にて55℃で洗い、そして洗浄は下記のよう にして3回実施した:それぞれ、1×25分、2×10分、又は3×5分。形成ハイブリドの検出 実施例1に記載の通り。 結果を表7に示す。評点方式は実施例3に定義の通りである。実施例10 様々な量の硫酸デキストランを利用するカッパー軽鎖定常領域内の検出サンプルの調製 正常なヒト扁桃切片を実施例1記載の通りに調製する。ハイブリダイゼーション 式(VII)の重合成分を含んで成る式(VIIa),(VIIb),(VIIc)又は( VIIm)の結合パートナーを上記の通りに合成した。利用する結合パートナーは カッパー軽鎖内配列に相補性な15個の核塩基を含んで成る。結合パートナーの配 列は下記の通りとした: ここで、Fluは5−(及び6)−カルボキシフルオレセイン又はフルオレセイ ンイソチオシアネートラベルであり、そして各Lは式−NH(CH2CH2O)2CH2(O)−の リンカーユニットを表わす。 結合パートナー(VIIa),(VIIb)及び(VIIc)は組合せて用い 、そして結合パートナー(VIIm)は個別に用いた。各結合パートナーの濃度は それぞれ50nM又は20nMとした。使用したハイブリダイゼーション溶液は実施例1 に記載の通りとしたが、ただしそれは0%又は10%の硫酸デキストランを含む。 ハイブリダイゼーションは55℃で90分実施した。任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナーの除去 後ハイブリダイゼーション洗浄をTBSバッファーの中でpH10.0で25分実施した 。形成ハイブリドの検出 形成ハイブリドの検出は実施例1に記載の通りにして実施した。その結果を表 8A(結合パートナー(VIIa),(VIIb)及び(VIIc)の組合せにより得ら れた結果)及び8B(結合パートナー(VIIm)で得られた結果)に示す。評点 方式の定義は実施例3に示している。 実施例11 様々な量の硫酸デキストランを利用するカッパー軽鎖定常領域内の配列の検出サンプルの調製 正常なヒト扁桃切片を実施例1記載の通りに調製する。ハイブリダイゼーション 式(VII)の重合成分を含んで成る式(VIIa),(VIIb)及び(VIIm)の結 合パートナーを前記の通りに合成した。使用した結合パートナーはカッパー軽鎖 内の配列に相補性な15個の核塩基を含んで成る。結合パートナーの配列は下記の 通りとした: ここでFluは5−(及び6)−カルボキシフルオレセイン又はフルオレセイン イソチオシアネートラベルを表わし、そして各Lは式−NH(CH2CH2O)2CH2(O)−の リンカーユニットを表わす。 結合パートナーは組合せて用い、そして各結合パートナーの濃度は20nMとした 。使用したハイブリダイゼーション溶液は実施例1に記載の通りであるが、ただ しこのハイブリダイゼーション溶液は硫酸デキストランを含まないか、又はそれ ぞれ硫酸デキストランを2 .5%,5%, 7.5%,10%,12.5%又は15%で含む。任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナーの除去 後ハイブリダイゼーション洗浄をTBSバッファーpH7.6又はpH10.0の中で25分実 施した。形成ハイブリドの検出 形成ハイブリドの検出は実施例1記載の通りに実施した。その結果を表9A( 後ハイブリダイゼーション洗浄バッファーとしてTBSバッファーpH7.6を利用して 得られた結果)及び9B(後ハイブリダイゼーション洗浄バッファーとしてTBS バッファーpH10.0を利用して得られた結果)に示す。評点方式の定義を実施例3 に示す。 実施例12 in situハイブリダイゼーションを利用するクラミジア−トラコマチス(Chlamydi a trachomatis)の検出 真核起源の臨床サンプルは往々にして様々な細菌又はウィルスで感染されてい る。例えば、尿道又は頸部由来の多くのサンプルはC.トラコマチス又はネイセ ッリア・ゴノルロエア(Neisseria gonorrhoea)により感染されている。C.ト ラコマチス由来の16S及び23SリボソームRNAに特異的な結合パートナーを選別 し、そして合成した。結合パートナーは1個の蛍光ラベルでラベルした。サンプルの調製 C.トラコマチスのL1株によるマウス細胞L929の感染は標準の技術により実 施した。「完全細胞含有物」を含む細胞をガラス顕微鏡スライドの上に塗った。 このサンプル調製品をアセトンの中で10分固定し、風乾し、そしてその後のin s ituハイブリダイゼーションのために用いた。同様にして調製したが、C.ニュ ーモノア(C.pneumoniae)により感染した塗布細胞を含むスライドを結合パー ト ナーの特異性を試験するために用いた。ハイブリダイゼーション 一つがC.トラコマチス16SリボソームRNAに特異的(VIIb)であり、そして 三つが23SリボソームRNAに特異的((VIIi),(VIIj)及び(VIIk))であ る結合パートナーを合成した。結合パートナーは全て下記の一のフルオレセイン ラベルでラベルした。配列は以下に示す: ここでFluは5−(及び6)−カルボキシフルオレセイン又はフルオレセイン イソチオシアネートラベルを表わし、そして各Lは式−NH(CH2CH2O)2CH2C(O)− のリンカーユニットを表わす。 結合パートナーは個別に、又は組合せて使用した。使用したハイブリダイゼー ション溶液は実施例1に記載のものであるが、ただし0.1%のTriton X-100(登 録商標)が添加されており、そして各結合パートナー濃度は100又は500nMとした 。ハイブリダイゼーションは55℃で90分実施した。任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナーの除去 スライドをTBSバッファー中でpH7.6で55℃で25分洗った。形成ハイブリドの検出 スライドを蛍光検出に適合する装着媒体を用いて装着し、そして蛍光顕微鏡に より検査した。 その結果を表10に示す。評点方式の定義は実施例3に示す。 所見 結果からわかる通り、結合パートナーはC.トラコマチスにはハイブリダイズ するが、C.ニューモニアにはハイブリダイズしなかった。特異的結合は結合パ ートナーを組合せ(VIIh)−(VIIk)で使用したとき高まることもわかる。更 に、非特異的結合は観察されなかった。 実施例13 様々な量の硫酸デキストランを使用するクラミジア・トラコマチスの検出サンプルの調製 C.トラコマチスの「完全細胞含有物」を含む塗布細胞を実施例12記載の通り にして調製した。ハイブリダイゼーション 実施例12記載の4種の結合パートナー(VIIh)−(VIIk)を組合せて利用し た。 使用するハイブリダイゼーション溶液は実施例1に記載の通りであるが、更に 0.1% Triton X-100(登録商標)を含む。更に、このハイブリダイゼーション 溶液は0又は10%の硫酸デキストランを含む。各結合パートナーの濃度はそれぞ れ100又は500nMである。このハイブリダイゼーションは55℃で90分実施した。任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナーの除去 スライドをTBSバッファーの中でpH7.6で55℃で25分洗浄した。形成ハイブリドの検出 このスライドを蛍光検出に適合する装着媒体を利用して装着し、そして蛍光顕 微鏡により検査した。 結果を以下の表11に示す。 実施例14 臨床サンプル中のネイセリア・ゴノルロエアの検出サンプルの調製 N.ゴノルロエア感染症に苦しむ8人の患者の尿道及び頸部から綿棒サンプル を採取した。そのサンプルはメチレンブルー及び/又はグラム染色に基づき陽性 と評価された。 塗布サンプルをガラス顕微鏡スライド上で調製し、そして炎焼固 定により固定した。ハイブリダイゼーション 式(VII)の重合成分を含んで成る式(VIIn)及び(VIIp)の結合パートナ ーを前記の通りに合成した。結合パートナーは16Sリボソームネイセリア・ゴノ ルロエアに相補性を15個の核塩基を含んで成り、そして下記の通りである: ここでFluは5−(及び6)−カルボキシフルオレセイン又はフルオレセイン イソチオシアネートラベルを表わし、そしてLは式−NH(CH2CH2O)2CH2C(O)−の リンカーユニットを表わす。 結合パートナーを組合せて用いた。各結合パートナーの濃度は500nMとした。 使用したハイブリダイゼーション溶液は実施例1に記載の通りだが、その溶液は 更に0.1%のTriton X-100(登録商標)を含んだ。ハイブリダイゼーションは55 ℃で90分実施した。任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナーの除去 後ハイブリダイゼーション洗浄はTBSバッファー中でpH7.6で25分実施した。形成ハイブリドの検出 スライドを蛍光検出に適合する装着媒体を用いて装着し、そして蛍光顕微鏡に より検査した。所見 8つのサンプルのうちの7つが、N.ゴノルロエアが容易に同定されうる点で 明確に陽性であった。更に、これら7つのサンプルのうちの6つにおいて、顆粒 球内で明確に細胞内的に典型的な双球菌が認められた。1のサンプルはこの方法 により試験したときに陰性であった。 実施例15 様々な量の硫酸デキストランを利用するネイセリア・ゴノルロエアの検出サンプルの調製 塗布サンプルを実施例14記載の通りに調製した。ハイブリダイゼーション 式(VII)の重合成分を含んで成る式(VIIn),(VIIo)及び(VIIp)の結 合パートナーを前記の通りに合成した。この結合パートナーは16S N.ゴノル ロエアリボソームRNAに配列相補性な15個の核塩基を含んで成る。結合パートナ ーの配列は下記の通りである。 ここでFluは5−(及び6)−カルボキシフルオレセイン又はフルオレセイン イソチオシアネートラベルであり、そしてLは式−NH(CH2CH2O)2CH2C(O)−のリ ンカーユニットを表わす。 結合パートナーを組合せて用い、そして各結合パートナーの濃度は100nMとし た。使用したハイブリダイゼーション溶液は実施例1に記載の通りだが、0.1% のTriton X-100(登録商標)が加えており、そして硫酸デキストランの含有量は 0又は10%とした。ハイブリダイゼーションは55℃で90分実施した。任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナーの除去 後ハイブリダイゼーション洗浄はTBSバッファー中でpH7.6で25分実施した。形成ハイブリドの検出 スライドを蛍光検出に適合する装着媒体を用いて装着し、そして蛍光顕微鏡に より検査した。 得られた結果を以下の表12に示す。 実施例16 in situハイブリダイゼーションを利用する懸濁調製品中のEBVのフローサイトメ トリー検出サンプルの調製 収穫したばかりのEBV感染HS−Sultan細胞(5×107細胞/ml)又は非感染CEM T細胞(陰性コントロール;5×107細胞/ml)を1%のパラホルムアルデヒ ドの中で室温(RT)で15分固定した。その細胞懸濁物を340gで5分遠心分離し た。その上清液を除去し、そして内性RNAse活性をブロッキングするため、細胞 ペレットを10%のジエチル−ピロカルボネート(DEPC)10μlの添加された70% のエタノール2.5ml(10%のDEPCは70%のエタノールで調製)に再懸濁した。細 胞懸濁物をRTで15分インキュベーションし、次いで340gで5分遠心分離した。 その上清液を除去し、そして細胞ペレットを70%のエタノール/DEPCに再懸濁し た。懸濁調製品は、in situハイブリダイゼーションに直ちに使用しないなら、 −20℃で保存した。 in situハイブリダイゼーションのため、100μlの懸濁調製品を1mlのTBSと 混合した。この懸濁物を340gで5分遠心分離し、その上清液を除去し、そして そのペレットを5μlのプロティナー ゼK(DAKO,S 3020)を含む0.5μlのTBSに再懸濁した。この懸濁物を37℃で10 分インキュベーションした。この細胞懸濁物に、1mlのTBSを加え、そしてその 懸濁物を340gで5分遠心分離した。この上清液を除去し、そして細胞ペレット を1mlのTBSに再懸濁した。340gで5分の遠心分離後、上清液を除去し、そして 細胞ペレットを100μlのTBSに再懸濁した。この細胞懸濁物を結合パートナーの 入っていないハイブリダイゼーション溶液によるプレハイブリダイゼーション処 理に委ねた(100μlの懸濁物を30%のホルムアルデヒド、1×のTBST,5%の 硫酸デキストランを含む0.5μlのハイブリダイゼーション溶液と混合した(TBS Tは0.1%のTriton X-100含有のTBSである))。700gで5分の遠心分離の後の上 清液を除去し、そしてそのペレットをハイブリダイゼーションのために使用した 。ハイブリダイゼーション 式(VII)の重合成分を含んで成る式(VIIs)の結合パートナーをハイブリダ イゼーションのために使用した。この結合パートナーはEBVコードEBER核RNA内の 配列に相補性な15個の核塩基を含んで成る。結合パートナーの配列は下記の通り とした: ここでBioはビオチンラベルを表わし、Lysはリジンペプチドラベルを表わし、 そして各Lは式−NH(CH2CH2O)2CH2C(O)−のリンカーユニットを表わす。 ハイブリダイゼーションは上記のようにして得たペレットを30%のホルムアミ ド、1×のTBST,5%の硫酸デキストラン及び500nMの結合パートナー(VIIs) の混合物65μlに再懸濁することにより実施した。サンプルは55℃(湯浴)で1. 5hインキュベーションした。任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナーの除去 ハイブリダイゼーションの後、55℃に加熱して1mlのTBSTを加え、そしてその サンプルを700gで遠心分離した。その上清液を除去し、そのペレットを55℃に 加熱した1mlのTBSTに再懸濁し、そしてそのサンプルを55℃で45分インキュベー ションした。このサンプルを700gで5分遠心分離し、上清液を除去し、そして ペレットを検出工程において用いた。形成ハイブリドの検出 上記のようにして得たペレットをTBST中の1%のBSA(牛血清アルブミン)中 に1:50で希釈した100μlのストレプトアビジン/FITC(DAKO F0422)に再懸 濁した。このサンプルを暗所で30分RTでインキュベーションした。インキュベー ションの後、2mlのTBSTを加えて、そしてそのサンプルを700gで5分遠心分離 した。その上清液を除去し、そしてペレットを0.5mlのTBSTに再懸濁し、そしてB ecton Dickinson FACSort装置で分析した。所見 上記の手順により、104の対数スケール上で5.79のFITC−蛍光比がEBV陽性細胞 とEBV陰性CEM細胞との間で観察された。 実施例17 広がった中期染色体内の染色体特異的配列の検出のためのin situハイブリダイ ゼーション 動原体特異的配列の検出は例えば出生前診断又は腫瘍診断における数多くの染 色体異常を決定するために利用できうる。サンプルの調製 広がった中期染色体は末梢血液から調製した。1mlの女性全血をガラスチュー ブ内の20%(v/v)の胎児牛血清、2mMのグルタミン、100Uのペニシリン/ ストレプトマイシン、2%のフィコヘマ グルチニン及び5U/mlのヘパリンの添加された8mlのRPMI 1640培地に加えた 。このサンプルをCO2インキュベーターの中で37℃で72時間インキュベーション した。染色体は細胞の回収の約30分前に培養物にコルセミド(0.1μg/ml)を 添加することによって有系分裂の中期において捕獲した。 細胞を遠心分離により集め、そして高張バッファー(60mMのKCl)中で室温で 約30分再懸濁した。サンプルを3:1のメタノール:酢酸の固定剤混合物で室温 にて3回洗浄した。最後の洗浄の後、サンプルを−20℃で20分固定した。広がっ た染色体は適量の懸濁物を清浄で冷たいスライドの上に点着し、そしてそのスラ イドを風乾することにより調製した。変性及びハイブリダイゼーション 式(VII)の重合成分を含んで成る式(VIIg)の結合パートナーを上記のよう にして調製した。この結合パートナー(VIIg)はX染色体の動原体領域HSSATX (データーベースGenebankより獲得)由来の配列に相補性の17個の核塩基を含ん で成る。結合パートナーの配列は下記の通りとした: ここでBioはビオチンラベルを表わし、そして各Lは−NH(CH2CH2O)2−CH2(O) −を表わす。結合パートナーの濃度は100nMとした。 風乾した広がった染色体(上記のようにして調製)のそれぞれに15μlのハイ ブリダイゼーション溶液をかぶせた。このハイブリダイゼーション溶液は0.3× のSSC(45mMのNaCl,4.5mMのクエン酸ナトリウム、pH7.0)、60%v/vのホル ムアミド(Life Technologies,USA,55150B)、0.1%のTriton X-100(登録商 標)及び対応の結合パートナーを含んだ。検体にカバースリップをかぶせ、イン キュベーション中の蒸発及び乾燥を防いだ。スライドを60℃で平衡 となったホットプレート(Pactronic,Buch & Holm A/S,Oenmark)の上に載せ 、そして5分インキュベーションした(変性とハイブリダイゼーションは同時に 実施した)。任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナーの除去 変性及びハイブリダイゼーションの後、カバースリップを外し、そしてスライ ドを0.1×のSSC(15mMのNaCl,1.5mMのクエン酸ナトリウムpH7.0)及び0.1%のT riton X-100(登録商標)の洗浄バッファーの入ったジャーに移し、そして湯浴 の中で静かに撹拌しながら50℃で5分洗浄した。形成ハイブリドの検出 後ハイブリダイゼーション洗浄の後、検出ハイブリドを多湿チャンバーの中で 室温で10分、フルオレセインラベル化ストレプトアビジン(TBSバッファーpH7.6 の中で1:50に希釈したDAKO F0422)とのインキュベーションにより検出した。 インキュベーションの後、過剰のコンジュゲートを水道水で流し、そしてスライ ドを脱イオン水で室温で1分軽く洗った。 スライドを0.5μg/mlのヨウ化プロピジウム(Sigma)を含むVectashield装 着媒体(Vector H−1000)を用いて装着した。スライドを蛍光顕微鏡(Leica D M RB)により検査した。所見 2つのX染色体(染色体は赤色蛍光により容易に認識される)に対応する検体 中の各広がった染色体において2つの強力な緑色/黄色蛍光スポットが観察され 、強力な特異的結合が示唆される。非特異的結合は観察されなかった。 実施例18 広がった中期染色体内のX染色体特異的配列の検出のためのin situハイブリダ イゼーションサンプルの調製 広がった中期染色体を実施例17に記載の通りにして調製した。変性及びハイブリダイゼーション 式(VII)の重合成分を含んで成る式(VIIr)の結合パートナーを上記の通り に合成した。結合パートナー(VIIr)はX染色体の動原体領域HSSATX(データ ーベースGenebankより獲得)由来の配列に相補性な17個の核塩基を含んで成る。 この結合パートナーの配列は以下の通りとした: ここで各Fluは5−(及び6)−カルボキシフルオレセイン又はフルオレセイ ンイソチオシアネートラベルを表わす。式(VIIr)の結合パートナーは枝分れ したラベル化末端(「ジッパー」)で終結し、ここでこのラベルはペプチドラベ ル(Ala及びLys)並びにフルオレセインラベル、即ち、Flu-βAla-Lys-(Flu-βA la)-より成る。 結合パートナーの濃度は100nMとした。 風乾した広がった染色体(前記のようにして調製)のそれぞれに15μlのハイ ブリダイゼーション溶液をかぶせた。このハイブリダイゼーション溶液は10mMの NaCl(Merck,Germary,6404.5000)、10%(w/v)の硫酸デキストラン(Si gma USA,D−8906)、60%(v/v)のホルムアミド(Life Technologies,US A,55150B)、0.1%のピロリン酸ナトリウム、0.2%のポリビニルピロリドン(M W 40000)、0.2%のフィコール(MW 400000)、5mMのNa2EDTA,0.05MのTris/H Cl,pH7.5及び上記の結合パートナーより成る。 検体にカバースリップをかぶせてインキュベーション中の蒸発及び乾燥を防い だ。スライドを60℃に平衡となったホットプレート(Pactronic,Buch & Holm A /S,Denmark)の上に載せ、そして5分イ ンキュベーションした(従って、変性とハイブリダイゼーションは同時に実施し た)。任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナーの除去 変性及びハイブリダイゼーションの後、カバースリップを外し、そしてスライ ドを0.1×のSSC(15mMのNaCl,1.5mMのクエン酸ナトリウム、pH7.0)及び0.1% のTriton X-100(登録商標)の入ったジャーに移し、そして湯浴の中で静かに振 盪しながら50℃で5分洗浄した。形成ハイブリドの検出 後ハイブリダイゼーション洗浄の後、スライドをTBSバッファーpH7.6の中で室 温にて2分洗浄し、次いで脱イオン水で1分、室温で軽く洗浄した。 スライドを0.5μg/mlのヨウ化プロピジウム(Sigma)を含むVectashield装 着媒体(Vector H−100)を用いて装着した。スライドを蛍光顕微鏡(Lieca DM R B)により検査した。所見 2つのX染色体(染色体は赤色蛍光により容易に認識される)に対応する検体 中の各広がった染色体において2つの強力な緑色/黄色蛍光スポットが観察され 、強力な特異的結合が示唆される。非特異的結合は観察されなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),AM,AU,BB,BG,BR,BY,C A,CN,CZ,EE,GE,HU,IS,JP,KG ,KP,KR,KZ,LK,LR,LT,LV,MD, MG,MN,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,S G,SI,SK,TJ,TM,TT,UA,UZ,VN (72)発明者 ジュスト,トム デンマーク国,デーコー−1620 コペンハ ーゲン ベー,ベスタルブロゲーデ 98 2テーホー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.in situハイブリダイゼーションを利用して真核系起源サンプル中の特異 的な核酸配列の存在を決定するための方法であって、 (1)前記サンプルの調製品を作る、ここでこのサンプルは固定化に委ねるも のとする、 (2)前記調製品を、決定すべき特異的核酸配列にハイブリダイズしてハイブ リドを形成することのできる少なくとも一種の結合パートナーと、前記核酸と前 記結合パートナーとの間で形成されるハイブリドの融点を下げて特異的結合、対 、非特異的結合との比を高めるのに有効な量のハイブリド不安定化剤とを含んで 成るハイブリダイゼーション溶液と接触させる、ここで前記結合パートナーは非 環式骨格を有する重合成分を含むポリマー鎖であり、このポリマー鎖が決定すべ き核酸配列にハイブリダイズすることのできるものである、 (3)任意の未結合及び任意の非特異的に結合した結合パートナーを除去する 、そして (4)前記調製品中の結合した結合パートナーの存在を決定する、 段階を含んで成る方法。 2.前記ポリマー鎖が次式(I)の重合成分 (式中、YはO又はSを表わし、 各Xは独立してO又はSを表わし、 各Qは天然核塩基、非天然核塩基、挿入基、核塩基結合基、ラベル又はHを表 わし、 uは1〜5の整数であり、 p及びsは独立して0又は1を表わし、 q及びrは独立して0又は1を表わし、 tは0又は1を表わし、 R1及びR10は独立してH又はC1-4アルキルを表わし、 R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8及びR9は独立してH、天然アミノ酸の側 鎖又は非天然アミノ酸の側鎖を表わす)を含んで成る、請求項1記載の方法。 3.前記u,p,q,r,s,Y,X及びQが請求項2に記載の通りであり、 tが0であり、R1がH又はCH3であり、R3,R4,R6及びR9がHであり、そし てR2,R5,R7及びR8が独立してH又は天然アミノ酸の側鎖もしくは非天然ア ミノ酸の側鎖を表わす、請求項2記載の方法。 4.前記ポリマー鎖が、rが0であり、そしてq及びsが1である一般式(I )の成分である式(II)の重合成分 (式中、Y,X,Q,p,t及びuは請求項2に記載の通りであり、R2,R5 及びR7は独立してH、天然アミノ酸の側鎖又は非天然アミノ酸の側鎖を表わし 、そしてR1及びR10は独立してH又 はCH3を表わす)を含んで成る、請求項2記載の方法。 5.前記ポリマー鎖が、p,r及びtが0であり、そしてq及びsが1である 一般式(I)の成分である式(III)の重合成分 (式中、Y,X,Q及びuは請求項2に記載の通りであり、R2,R5及びR7 は独立してH、天然アミノ酸の側鎖又は非天然アミノ酸の側鎖である)を含んで 成る、請求項2記載の方法。 6.前記ポリマー鎖が、p,r及びtが0であり、そしてu,s及びqが1で ある一般式(I)の成分である式(IV)〜(VI)の重合成分 (式中、R2,R5及びR7はH、天然アミノ酸の側鎖又は非天然アミノ酸の側 鎖を表わし、そして各Qは独立して天然核塩基、非天然核塩基、挿入基又は核塩 基結合基を表わす)を含んで成る、請求項2記載の方法。 7.前記R2,R5及びR7がH又はAla,Asp,Cys,Glu,His,HomoCys,Lys, Orn,SerもしくはThrの側鎖を表わし、そしてQがチミン、アデニン、シトシン 、グアニン、ウラシル又はヒポキサンチンを表わす、請求項6記載の方法。 8.前記ポリマー鎖が、p,r及びtが0であり、そしてu,s及びqが1で ある式(I)の成分である式(VII)の重合成分 (式中、Qはチミン、アデニン、シトシン、グアニン、ウラシル又はヒポキサ ンチンを表わす)を含んで成る、請求項2記載の方法。 9.前記ポリマー鎖が8〜30個の式(I)〜(VII)の重合成分より成る、請 求項2〜8のいづれか1項記載の方法。 10.式(IV)〜(VIIの重合成分がポリマー鎖の75重量%以上を構成する、請 求項9記載の方法。 11.前記ハイブリド不安定化剤の濃度が10%を超える、請求項1〜10のいづれ か1項記載の方法。 12.前記ハイブリド不安定化剤がホルムアミド、エチレングリコール、及びグ リセロールより成る群から選ばれる、請求項11記載の方法。 13.前記ハイブリド不安定化剤が30〜50%の濃度のホルムアミドである、請求 項12記載の方法。 14.前記ハイブリド不安定化剤が50〜65%の濃度のエチレングリコールである 、請求項12記載の方法。 15.前記真核系起源のサンプルが組織切片、塗布細胞物、細胞もしくはその一 部の懸濁物、又は広がった染色体である、請求項1〜14のいづれか1項記載の方 法。 16.前記結合パートナーが相互に同一又は異なり合うことのある1又は複数個 のラベルを更に含んで成る、請求項1〜15のいづれか1項記載の方法。 17.前記ラベルが蛍光ラベル、ビオチン、ジゴキシゲニン、ジニトロ安息香酸 、ペプチドラベル、ローダミン、R−フィコエリスリン及びシアニン色素より成 る群から選ばれる、請求項16記載の方法。 18.少なくとも1個のラベルが蛍光ラベルである、請求項17記載の方法。 19.段階(3)における前記未結合及び非特異的に結合した結合パートナーを アルカリpHの洗浄バッファーを利用して除去する、請求項18記載の方法。 20.段階(3)における前記洗浄バッファーが8〜10.5のpH値を有する、請求 項19記載の方法。 21.真核系起源のサンプル中の特異的な核酸配列の存在の決定のための請求項 1〜20のいづれか1項記載の方法において使用するための診断キットであって、 重合成分のポリマー鎖であり且つ非環式骨格を有する1又は複数個の結合パート ナーを含んで成り、ここでこのポリマー鎖が決定すべき前記核酸配列にハイブリ ダイズすることのできるものである、前記キット。 22.サンプル調製のための試薬、ハイブリド不安定化剤及び任意的に形成ハイ ブリドの検出のための試薬を更に含んで成る、請求項21記載の診断キット。
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