JP2004331786A - ロール用ゴム組成物およびそれを用いたイオン導電性ゴムロール - Google Patents

ロール用ゴム組成物およびそれを用いたイオン導電性ゴムロール Download PDF

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Abstract

【課題】ゴム表面の粘着性およびオイルブリードのない、電子写真式画像形成装置等に用いられるロール用ゴムの製造に好適な付加硬化型ゴム組成物を提供する。
【解決手段】(A)分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するポリオキシアルキレン、(B)アルケニル基を少なくとも2個有し、ケイ素原子に結合したフェニル基をケイ素原子に結合した全有機基中の10〜50mol%含有するオルガノポリシロキサン、
(C)ケイ素原子に結合した水素原子を分子中に少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(D)白金系触媒、
および、
(E)イオン導電性付与剤、
を含むロール用付加硬化型ゴム組成物。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真式画像形成装置に用いられるロール用付加硬化型ゴム組成物およびイオン導電性ゴムロールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリオキシアルキレンを主成分として、ヒドロシリル化反応により硬化する付加硬化型ゴム組成物に導電性を付与する化合物を添加したものを硬化させて、ロール軸の外周にイオン導電性ゴム層を設け、イオン導電性ロールを製造することが知られている(特開平7−300564)。
【0003】
しかし、得られるイオン導電性ゴムロールは、そのゴム表面に粘着性(タック性)があったり、未反応のポリマーが該ゴム表面にオイルブリードしたりする等、ロールとして使用することは、大変困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、ゴム表面の粘着性およびオイルブリードのない、電子写真式画像形成装置等に用いられるロール用ゴムの製造に好適な付加硬化型ゴム組成物を提供することにある。また、ロール軸の外周にイオン導電性ゴム層を設けたイオン導電性ロールを提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、
(A)分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するポリオキシアルキレン:
100重量部、
(B)一般式:
SiO(4−a−b)/2 (1)
[式中、Rはアルケニル基を表し、Rは同一または異なり、脂肪族不飽和結合を有しない、非置換または置換の1価炭化水素基を表し、aは1または2、bは0〜2の整数であり、但し、a+bは1〜3の整数である]
で示されるシロキサン単位を分子中に少なくとも2個有し、ケイ素原子に結合したフェニル基をケイ素原子に結合した全有機基中の10〜50mol%含有するアルケニル基含有オルガノポリシロキサン: 20〜200重量部、
(C)平均組成式:
SiO(4−c−d−e)/2 (2)
[式中、Rはフェニル基を表し、Rはフェニル基以外の、脂肪族不飽和結合を有しない、非置換または置換の1価炭化水素基を表し、cは0<c≦2、dは0<d≦1、eは0≦e<2の数であり、但し、c+d+eは0.7<c+d+e≦3の数である]
で示される、ケイ素原子に結合した水素原子を分子中に少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)成分および(B)成分に含まれるアルケニル基に対する(C)成分中に含まれるケイ素原子に結合した水素原子のモル比が0.1〜3.0となる量、
(D)白金系触媒: 有効量、ならびに、
(E)イオン導電性付与剤: 0.5〜10重量部、を含有することを特徴とするロール用付加硬化型ゴム組成物、
を提供する。
また、本発明は、芯金と、該芯金の周囲に被覆された上記のゴム組成物の硬化物からなるイオン導電性ゴム層とを有するイオン導電性ゴムロールを提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下で、本発明について、詳細に説明する。
〔付加硬化型ゴム組成物〕
本発明のゴム組成物は、上記の(A)〜(E)成分を含有してなるものである。そこで、該ゴム組成物を構成する各成分について説明する。
【0007】
−(A)アルケニル基含有ポリオキシアルキレン−
本発明の(A)成分であるアルケニル基含有ポリオキシアルキレンは、公知のポリオキシアルキレン(いわゆるポリエーテル)でよく、例えば、末端基を除いて、主鎖を構成する単位の約100モル%(95〜100モル%)がオキシアルキレン単位からなる重合体である。その具体例としては、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレン、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)共重合体等が挙げられ、好ましくはポリオキシプロピレンが挙げられる。
【0008】
(A)成分は、分子中に少なくとも2個、好ましくは2〜10個、特に好ましくは2〜4個のアルケニル基を有し、それらのアルケニル基は、分子鎖非末端にあっても、分子鎖末端にあってもよいが、(A)成分のポリオキシアルキレン分子の両末端を封鎖していることが好ましい。該アルケニル基は、炭素原子数が、好ましくは2〜8、特に好ましくは2〜6のアルケニル基であり、その具体例としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基等が挙げられ、好ましくは、ビニル基、アリル基が挙げられる。
【0009】
(A)成分の分子量は、数平均分子量で1,000〜50,000であり、好ましくは5,000〜30,000である。数平均分子量が5,000〜30,000の範囲を満たすと、特に物理的強度、硬化性等に優れたゴム組成物が得られる。
【0010】
上記のような(A)成分は一般式:
【化1】
Figure 2004331786
[式中、XはHまたはCHであり、sは0〜2の整数であり、tは2〜4の整数であり、nは2以上、好ましくは2〜1,000、より好ましくは2〜500の整数である]
で表され、その具体例としては、例えば、
【化2】
Figure 2004331786
[式中、m、nは、それぞれ2以上、好ましくは2〜1,000、より好ましくは2〜500の整数である]
等が挙げられる。
なお、(A)成分は、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0011】
また、本発明者らは、通電電圧に対する抵抗値の上昇を抑える上で、数平均分子量が5,000以上のアルケニル基含有ポリオキシアルキレン(a)と、数平均分子量が500以下のアルケニル基含有ポリオキシアルキレン(b)とを併用することが有効であることを見出した。これらのポリオキシアルキレン(a)と(b)との配合比は、それぞれ、50〜98重量%と2〜50重量%であることが好ましく、50〜95重量%と5〜50重量%であることがより好ましく、85〜95重量%と5〜15重量%であることが特に好ましい。なお、ポリオキシアルキレン(b)が多すぎると、ゴムの引張り強度、切断時伸び等の物理特性が悪くなる場合がある。また、ポリオキシアルキレン(a)および(b)は、それぞれ1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0012】
−(B)アルケニル基含有オルガノポリシロキサン−
本発明の(B)成分であるアルケニル基含有オルガノポリシロキサンは、通常、付加硬化型シリコーンゴム組成物のベースポリマーとして使用されている公知のオルガノポリシロキサンである。(B)成分は、上記一般式(1)で示されるシロキサン単位を分子中に少なくとも2個、好ましくは2〜20個、特に好ましくは2〜10個有してなるものである。
【0013】
その分子構造は特に制限されず、直鎖状、環状、分岐状等のシロキサン骨格を有するものが使用されるが、一般的には、主鎖が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状ジオルガノポリシロキサンである。
【0014】
・必須のシロキサン単位
一般式(1)中、Rは、炭素原子数が、好ましくは2〜8、特に好ましくは2〜6のアルケニル基を表す。具体的には、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基等が挙げられ、合成の容易性の点で、ビニル基が好ましい。
【0015】
は、同一または異なり、炭素原子数1〜10、好ましくは1〜6の、脂肪族不飽和結合を有しない、非置換または置換の、1価炭化水素基を表す。Rで表される1価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基;3,3,3−トリフルオロプロピル基、クロロメチル基、クロロフェニル基等のハロゲンまたはシアノ基で置換された1価炭化水素基等が挙げられ、好ましくは、メチル基、フェニル基が挙げられる。
【0016】
また、(A)成分であるポリオキシアルキレンとの相溶性の点から、(B)成分において、ケイ素原子に結合した全有機基(即ち、R、Rを含めてケイ素原子に結合した非置換または置換の1価炭化水素基の合計)中の10〜50mol%、好ましくは10〜40mol%がフェニル基であることが必要である。このフェニル基含有率が10mol%未満の場合には、ポリオキシアルキレンと相溶しにくく、50mol%を超える場合には、収率よく定量的に合成することが困難である。従って、一般式(1)中のRで表される1価炭化水素基として、上記の理由によりケイ素原子に結合したフェニル基以外が、すべてメチル基であることが特に好ましい。
【0017】
一般式(1)中、aは1または2、bは0〜2の整数であり、但し、a+bは1〜3の整数である。合成の容易性の点では、aは1であることが好ましい。a+bが1、2および3のいずれでもよいことから、このアルケニル基含有シロキサン単位は、分子鎖末端に位置する1官能性シロキサン単位、分子鎖非末端に位置する2官能性シロキサン単位、および、分岐状構造に位置する3官能性シロキサン単位のいずれであってもよい。
【0018】
上記の一般式(1)で表されるシロキサン単位の具体例としては、例えば、(CH=CH)SiO3/2、(CH=CH)SiO2/2、(CH=CH)(CH)SiO2/2、(CH=CH)(C)SiO2/2、(CH=CH)(CH)SiO1/2、(CH=CH)(CHSiO1/2、(CH=CH)(CH)(C)SiO1/2、(CH=CH)(CSiO1/2、(CH=CH)(C)SiO1/2等が挙げられる。
なお、このシロキサン単位は、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0019】
・その他のシロキサン単位
また、分子中に存在してもよい上記アルケニル基含有シロキサン単位以外のシロキサン単位としては、例えば、(CHSiO1/2、(CH(C)SiO1/2、(CH)(CSiO1/2、(CSiO1/2、(CHSiO2/2、(CH)(C)SiO2/2、(CSiO2/2、(CH)SiO3/2、(C)SiO3/2、SiO4/2等が挙げられる。
【0020】
該シロキサン単位においてケイ素原子に結合する有機基としては、Rで例示した、脂肪族不飽和結合を有しない、同一または異なり、非置換または置換の、1価炭化水素基等が挙げられる。
なお、このシロキサン単位は、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0021】
・(B)成分の例示
(B)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンとしては、例えば、
【化3】
Figure 2004331786
[式中、m、nは、それぞれ1〜1,500、好ましくは5〜500の整数である]
等が挙げられる。
【0022】
・(B)成分のオルガノポリシロキサン分子について
(B)成分であるオルガノポリシロキサンの重合度(即ち、分子中のケイ素原子数)は、特に限定されず、好ましくは10〜3,000であり、より好ましくは50〜2,000、特に好ましくは50〜1,000である。この重合度が10〜3,000の範囲を満たすと、硬化シリコーンゴムの物理的強度が十分であり、操作性に優れたものとなる。
【0023】
(B)成分の25℃における粘度は、通常、50〜100,000mPa・sであり、好ましくは100〜50,000mPa・s、特に好ましくは500〜10,000mPa・sである。なお、(B)成分は、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0024】
(B)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して、20〜200重量部であり、好ましくは20〜150重量部である。この配合量が、20重量部未満の場合には、ゴムの粘着性(タック性)および未反応ポリマーのオイルブリードが認められ、200重量部を超える場合には、電気抵抗値が高くなる。
【0025】
−(C)オルガノハイドロジェンポリシロキサン−
本発明に使用される(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、(A)成分および(B)成分と反応し、架橋剤として作用するものである。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、上記の一般式(2)で表される組成を有し、分子中にケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)と、ケイ素原子に結合したフェニル基とを含有してなるものである。
【0026】
一般式(2)中、Rは前述のとおりフェニル基を表し、Rはフェニル基以外の、脂肪族不飽和結合を有しない、非置換または置換の、炭素原子数1〜10、好ましくは1〜6の、1価炭化水素基を表す。Rで表される非置換または置換の1価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基等のアルキル基、シアノエチル基、クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のシアノ置換またはハロゲン置換のアルキル基、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基が挙げられる。
【0027】
また、(A)成分のポリオキシアルキレンとの相溶性の点から、(C)成分中のフェニル基の含有量が、(C)成分中のケイ素原子に結合した全有機基(即ち、RとRとの合計)中の10mol%以上であることが好ましく、10〜70mol%であることがより好ましく、15〜70mol%であることが特に好ましい。
【0028】
一般式(2)中、cは0<c≦2、dは0<d≦1、eは0≦e<2の数であり、但し、c+d+eは0.7<c+d+e≦3の数である。好ましくは、cは0.07〜2、dは0.001〜1、eは0〜1.8の数であり、但し、c+d+eが0.8〜3.0の数であり、より好ましくは、cは0.1〜2、dは0.01〜1、eは0〜1.6の数であり、但し、c+d+eが1〜2.5の数である。
【0029】
一分子中にケイ素原子に結合した水素原子は2個以上、通常2〜300個、好ましくは3個以上、特に好ましくは3〜200個含有されており、これらのケイ素原子に結合した水素原子は、分子鎖末端および分子鎖非末端のいずれに位置していてもよく、この両方に位置していてもよい。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は、特に限定されず、直鎖状、環状、分岐状、三次元網状等の構造のいずれであってもよい。
【0030】
(C)成分であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンの重合度(即ち、分子中のケイ素原子数)は、通常2〜1,000個、好ましくは3〜300個、より好ましくは4〜150個である。また、25℃における粘度が、0.1〜100,000mPa・s、好ましくは0.5〜5,000mPa・sであり、25℃で液状のものが使用される。
【0031】
(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、具体的には、例えば、1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,1−ジメチル−3,3−ジフェニルジシロキサン、1,3−ジメチル−1,3−ジフェニルジシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン環状共重合体、メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン環状共重合体、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン環状共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、(CHHSiO1/2単位とSiO4/2単位と(CSiO1/2単位とからなる共重合体、(CHHSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C)SiO3/2単位とからなる共重合体等が挙げられる。なお、これらの成分は、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0032】
(C)成分の配合量は、(A)成分および(B)成分に含まれるアルケニル基に対する(C)成分中に含まれるケイ素原子に結合した水素原子のモル比が、0.1〜3.0、好ましくは0.5〜2.0となる量である。このモル比が0.1未満の場合には、架橋密度が低くなり、硬化シリコーンゴムの耐熱性が劣る。3.0を超える場合には、脱水素反応による発泡の問題が生じたり、前記と同様に、硬化シリコーンゴムの耐熱性が劣る。
【0033】
−(D)白金系触媒−
本発明の(D)成分である白金系触媒は、前記の(A)〜(C)成分の硬化付加反応(ハイドロサイレーション)を促進させる作用を有するものであり、当業者間で公知のものでよい。
【0034】
該白金系触媒としては、白金、白金系化合物等があり、具体例としては、白金黒、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール変性物、塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサン、アセチレンアルコール類等との錯体等が挙げられる。
【0035】
(D)成分の配合量は、有効量であり、所望の硬化速度に応じて増減することができるが、一般に、(D)成分中の白金金属成分が、重量基準で、(A)成分に対して、0.1〜1,000ppmであることが好ましく、1〜200ppmであることがより好ましい。なお、(D)成分は、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0036】
−(E)イオン導電性付与剤−
本発明の(E)成分であるイオン導電性付与剤は、得られる硬化物にイオン導電性を付与するためのものである。該イオン導電性付与剤は、無機金属塩であり、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の塩;カルシウム、バリウム等のアルカリ土類金属の塩等が挙げられる。これらの具体的としては、LiClO、LiCFSO、LiN(CFSO、LiAsF、LiCl、NaSCN、KSCN、NaCl、NaI、KI等のアルカリ金属塩;Ca(ClO、Ba(ClO等のアルカリ土類金属塩等が挙げられる。低抵抗値と溶解度の点から、LiClO、LiCFSO、LiN(CFSO、LiAsF、LiClが好ましく、LiCFSO、LiN(CFSOが特に好ましい。
【0037】
(E)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して、通常、0.5〜10重量部、好ましくは1〜10重量部である。この配合量が0.5重量部未満の場合には、1×10〜1×10Ω程度の目的とする抵抗値が得られない。10重量部を超える場合には、コスト面で問題となる。
【0038】
なお、(E)成分は、そのままの状態で用いても、予め(A)成分であるポリオキシアルキレンの重合体に溶解してから用いてもよい。また、1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0039】
−その他の任意成分−
上記の(A)〜(E)成分に加えて、必要に応じて、本発明の目的を損なわない範囲において、下記の任意成分を添加することができる。任意成分としては、充填剤、耐熱向上剤、反応制御剤等が挙げられ、これらは、それぞれ1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0040】
・充填剤
充填剤としては、従来、シリコーンゴム組成物に通常使用されるものを用いることができ、例えば、ヒュームドシリカ、結晶性シリカ、沈降性シリカ、表面を疎水化処理したシリカ等を用いることができる。ヒュームドシリカや沈降性シリカは、補強性の点からBET比表面積が50〜500m/gであることが好ましく、特に100〜400m/gであることが好ましい。前記充填剤の具体例としては、商品名で挙げると、Aerosil130,200,300(日本アエロジル社、Degussa社製)、CabosilMS−5,MS−7(Cabot社製)RheorosilQS−102,103(徳山曹達社製)、NipsilLP(日本シリカ製)等の親水性シリカ;AerosilR−812,R−812S,R−972、R−974(Degussa社製)、RheorosilMT−10(徳山曹達社製)、NipsilSSシリーズ(日本シリカ製)等の疎水性シリカ;クリスタライト、Minusi1,Imisil等の結晶性シリカ等が挙げられる。
【0041】
前記充填剤の配合量は、(A)成分100重量部に対して、300重量部以下(即ち、0〜300重量部)で配合することができ、特に5〜300重量部が好ましく、10〜200重量部がより好ましい。
【0042】
・耐熱性向上剤
耐熱性向上剤としては、酸化セリウム、水酸化セリウム、酸化鉄(ベンガラ)、酸化チタン等を使用することできる
前記耐熱性向上剤の配合量は、(A)成分100重量部に対して、0〜30重量部が好ましく、1〜30重量部がより好ましい。
【0043】
・反応制御剤
本発明の組成物を硬化する際の硬化時間を調整する必要がある場合には、反応制御剤を添加してもよい。該反応制御剤としては、例えば、ビニルシクロテトラシロキサン等のビニル基含有オルガノポリシロキサン、トリアリルイソシアヌレート、アルキルマレエート、アセチレンアルコール類およびそのシランとシロキサン変性物、ハイドロパーオキサイド、テトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリアゾール、それらの混合物等が挙げられる。
【0044】
−その他−
本発明の付加硬化型ゴム組成物は25℃において液状のものが好ましい。
【0045】
〔イオン導電性ゴムロール〕
上述した本発明のゴム組成物は、電子写真式画像形成装置等におけるロール用の材料として使用されるものである。具体的には、例えば、電子写真式プリンター、複写機、ファクシミリ等における感光体の周りの帯電ロール、現像ロール、トナー供給ロール、転写ロールが挙げられる。該ロールとしては、例えば、芯金と、該芯金の周囲に被覆された上記ゴム組成物の硬化物からなるイオン導電性ゴム層とを有するイオン導電性ゴムロールが挙げられる。このようなイオン導電性ゴムロールの製造方法は公知であり、例えば、以下の工程により製造される。なお、ここでは好ましい形態の液状付加硬化型ゴム組成物を例に説明する。
【0046】
まず、2液型ゴム組成物の各パートの所定量をスタティックミキサーで混合するか、または、ゴム組成物の各成分をダイナミックミキサーでスクリュー回転によって混合するかして、得られる混合物を、予めプライマー処理を施した金属芯金が静置されたロール成形用の金型に注入する。次いで、注入したゴム組成物を加熱・硬化させ、金属芯金の外周にゴム層を形成した後に、ゴムロールを脱型する。さらに、必要に応じて、そのゴム層の上にフッ素系コーティング剤、ウレタン系コーティング剤、ポリアミド系コーティング剤、アミノシラン系コーティング剤を塗布してもよい。
【0047】
また、別の製造方法として、2液型ゴム組成物の各パートの所定量をスタティックミキサーで混合するか、または、ゴム組成物の各成分をダイナミックミキサーでスクリュー回転によって混合するかして、得られる混合物を、予めプライマー処理を施した金属芯金が静置されたロール成形用の金型に注入する。次いで、注入したゴム組成物を加熱・硬化させ、金属芯金の外周にゴム層を形成し、ゴムロールを脱型した後に、該ゴムロールの表面を研磨する。さらに、必要に応じて、ゴム層の上にフッ素系コーティング剤、ウレタン系コーティング剤、ポリアミド系コーティング剤、アミノシラン系コーティング剤を塗布してもよい。
【0048】
本発明のロールの製造に使用される金属芯金は、鉄、アルミニウム、ステンレス等のいずれを材料とするものでもよい。また、予めプライマー処理を施した金属芯金を使用しても良い。
【0049】
【実施例】
以下、実施例を用いてこの発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中において、「SiH/アルケニル基のモル比」とは、「(A)成分および(B)成分に含まれるアルケニル基に対する(C)成分中に含まれるケイ素原子に結合した水素原子のモル比」を意味する。また、Phはフェニル基を示す。
【0050】
−実施例1−
両末端アリル基封鎖ポリオキシプロピレン(数平均分子量:約7,200)100重量部と、下記式(3):
【化4】
Figure 2004331786
で示される両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖フェニル基含有ポリシロキサン(フェニル基含有率:40mol%)20重量部と、下記式(4):
【化5】
Figure 2004331786
で表される25℃での粘度が約20mPa・sであるフェニル基含有メチルハイドロジェンポリシロキサン10.5重量部(SiH/アルケニル基のモル比:1.5mol/mol)と、反応制御剤である1−エチニル−1−シクロヘキサノール0.6重量部とを混合し、そこに白金ビニルシロキサン錯体を白金金属成分として100ppm(重量基準)添加し、均一になるまでよく混合した。次いで、LiN(CFSO2重量部と、耐熱性向上剤である酸化チタン粒子15重量部とを添加し、よく混合して、液状ゴム組成物1を調製した。
【0051】
−実施例2−
実施例1において、上記式(3)で示される両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖フェニル基含有ポリシロキサン(フェニル基含有率:40mol%)の配合量を50重量部とした以外は同様にして、液状ゴム組成物2を調製した。
【0052】
−実施例3−
両末端アリル基封鎖ポリオキシプロピレン(数平均分子量:約7,200)100重量部と、下記式(5):
【化6】
Figure 2004331786
で示される両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖フェニル基含有ポリシロキサン(フェニル基含有率:10mol%)20重量部と、上記式(4)で表される25℃での粘度が約20mPa・sであるフェニル基含有メチルハイドロジェンポリシロキサン6.5重量部(SiH/アルケニル基のモル比:1.2mol/mol)と、反応制御剤である1−エチニル−1−シクロヘキサノール0.6重量部とを混合し、白金ビニルシロキサン錯体を白金金属成分として100ppm(重量基準)添加し、均一になるまでよく混合した。次いで、LiN(CFSO0.6重量部と、耐熱性向上剤である酸化チタン粒子15重量部とを添加し、よく混合して、液状ゴム組成物3を調製した。
【0053】
−実施例4−
実施例3において、上記式(5)で示される両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖フェニル基含有ポリシロキサン(フェニル基含有率:10mol%)の配合量を50重量部とした以外は同様にして、液状ゴム組成物4を調製した。
【0054】
〔評価方法〕
これらの液状ゴム組成物1〜4をそれぞれ金型の間に注入し、その金型を120℃に加熱し、その温度のまま10分間保持し、プレス硬化して、厚さ6mmのシート状硬化ゴム試験片1〜4を作成した。これらについて、下記の測定基準に従って、表面タック性、オイルブリード、硬度および抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。
【0055】
〔測定方法〕
1.表面タック性
硬化ゴム試験片の表面を指触により、タックの有無を確認した。
2.オイルブリード
硬化ゴム試験片につき、硬化後24時間室温で静置後の表面のオイルブリードの有無を目視により確認した。
3.硬度
試験片(厚さ6mmのシート)を2枚重ね、アスカーC型硬度計を使用して、測定した。
4.抵抗値
試験片(厚さ6mmのシート)を金属シャフトと電極板との間に挟み、1kgの荷重をかけて、金属シャフトと電極板との間に10V、100V、500Vの直流電圧を印加して、抵抗値を測定した。
【0056】
−比較例1−
実施例1において、上記式(3)で示される両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖フェニル基含有ポリシロキサン(フェニル基含有率:40mol%)を添加しなかったこと以外は同様にして、液状ゴム組成物C1を調製した。
【0057】
−比較例2−
実施例1において、上記式(3)で示される両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖フェニル基含有ポリシロキサン(フェニル基含有率:40mol%)の配合量を10重量部とした以外は同様にして、液状ゴム組成物C2を調製した。
【0058】
−比較例3−
実施例3において、上記式(5)で示される両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖フェニル基含有ポリシロキサン(フェニル基含有率:10mol%)の配合量を10重量部とした以外は同様にして、液状ゴム組成物C3を調製した。
【0059】
〔評価方法〕
これらの液状ゴム組成物C1〜C3をそれぞれ120℃の金型の間に挟み、10分間プレス硬化させて、硬化ゴム試験片C1〜C3を作成した。これらについて、上記の測定基準に従って、表面タック性、オイルブリード、硬度および抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。
【0060】
(表1)ゴム組成物の物理特性および電気特性
【表1】
Figure 2004331786
【0061】
−実施例5−
両末端アリル基封鎖ポリオキシプロピレン(数平均分子量:約7,200)100重量部と、両末端アリル基封鎖ポリオキシプロピレン(数平均分子量:約480)5重量部と、上記式(3)で示される両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖フェニル基含有ポリシロキサン(フェニル基含有率:40mol%)50重量部と、上記式(4)で表される25℃での粘度が約20mPa・sであるフェニル基含有メチルハイドロジェンポリシロキサン12.6重量部(SiH/アルケニル基のモル比:1.3mol/mol)と、反応制御剤である1−エチニル−1−シクロヘキサノール0.6重量部とを混合した。次いで、白金ビニルシロキサン錯体を白金金属成分として100ppm添加(重量基準)し、均一になるまでよく混合した。さらに、LiN(CFSO2重量部を添加し、混合して、液状ゴム組成物5を調製した。
【0062】
−実施例6−
実施例5において、両末端アリル基封鎖ポリオキシプロピレン(数平均分子量:約480)の配合量を10重量部とした以外は同様にして、液状ゴム組成物6を調製した。
【0063】
〔評価方法〕
これらの液状ゴム組成物5および6をそれぞれ金型の間に注入し、その金型を120℃に加熱し、その温度のまま10分間保持し、プレス硬化して、厚さ6mmのシート状硬化ゴム試験片5および6を作成した。これらについて、100Vで通電し、その電圧下における、通電開始直後(0時間)、0.5時間、1時間、2時間経過後の抵抗値を測定した。その結果を表2に示す。
【0064】
(表2)通電電圧100Vにおける抵抗値(Ω)の経時的変化
【表2】
Figure 2004331786
【0065】
<評価>
比較例1のように、(B)成分である両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖フェニル基含有ポリシロキサンを配合しなかった場合には、得られるゴム組成物を硬化させた硬化ゴムにおいて、表面タック性やオイルブリードが認められる。比較例2および3のように、(B)成分である両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖フェニル基含有ポリシロキサンの配合量を、規定量の範囲外である10重量部とした場合には、得られるゴム組成物を硬化させた硬化ゴムにおいて、表面タック性やオイルブリードが認められるだけでなく、印加した電圧の変化に伴う抵抗値も安定性に欠ける。
【0066】
【発明の効果】
本発明の液状付加硬化型ゴム組成物を用いることで、加熱硬化後の硬化ゴムは、表面に粘着性(タック性)およびオイルブリードがなく、印加電圧の変化に対する抵抗値が安定したものとなる。
また、(A)成分の分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するポリオキシアルキレンが、数平均分子量5,000以上のアルケニル基含有ポリオキシアルキレン50〜98重量%と、数平均分子量500以下のアルケニル基含有ポリオキシアルキレン2〜50重量%とを含有するゴム該組成物を用いる実施形態では、さらに、通電電圧に対する抵抗値の上昇が抑制されたものとなる。
また、該組成物を用いて、物理特性や電気特性に優れたイオン導電性ゴムロールを製造することが可能となる。

Claims (3)

  1. (A)分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するポリオキシアルキレン: 100重量部、
    (B)一般式:
    SiO(4−a−b)/2 (1)
    [式中、Rはアルケニル基を表し、Rは同一または異なり、脂肪族不飽和結合を有しない、非置換または置換の1価炭化水素基を表し、aは1または2、bは0〜2の整数であり、但し、a+bは1〜3の整数である]
    で示されるシロキサン単位を分子中に少なくとも2個有し、ケイ素原子に結合したフェニル基をケイ素原子に結合した全有機基中の10〜50mol%含有するアルケニル基含有オルガノポリシロキサン: 20〜200重量部、
    (C)平均組成式:
    SiO(4−c−d−e)/2 (2)
    [式中、Rはフェニル基を表し、Rはフェニル基以外の、脂肪族不飽和結合を有しない、非置換または置換の1価炭化水素基を表し、cは0<c≦2、dは0<d≦1、eは0≦e<2の数であり、但し、c+d+eは0.7<c+d+e≦3の数である]
    で示される、ケイ素原子に結合した水素原子を分子中に少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)成分および(B)成分に含まれるアルケニル基に対する(C)成分中に含まれるケイ素原子に結合した水素原子のモル比が0.1〜3.0となる量、
    (D)白金系触媒: 有効量、
    ならびに、
    (E)イオン導電性付与剤: 0.5〜10重量部、を含有することを特徴とするロール用付加硬化型ゴム組成物。
  2. (A)成分が、数平均分子量5,000以上のアルケニル基含有ポリオキシアルキレン50〜98重量%と、数平均分子量500以下のアルケニル基含有ポリオキシアルキレン2〜50重量%とを含有することを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 芯金と、該芯金の周囲に被覆された請求項1または2に記載のゴム組成物の硬化物からなるイオン導電性ゴム層とを有するイオン導電性ゴムロール。
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