JP3493901B2 - 現像ローラ - Google Patents

現像ローラ

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JP3493901B2
JP3493901B2 JP15576096A JP15576096A JP3493901B2 JP 3493901 B2 JP3493901 B2 JP 3493901B2 JP 15576096 A JP15576096 A JP 15576096A JP 15576096 A JP15576096 A JP 15576096A JP 3493901 B2 JP3493901 B2 JP 3493901B2
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ーあるいはファクシミリの受信装置など、電子写真方式
を採用した装置に組み込まれる感光体に接触させて使用
する現像ローラに関するものであり、特にフッ素樹脂を
主成分とする表面層を有する現像ローラに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】フッ素系樹脂の特徴の1つに、表面の非
粘着性が挙げられる。現像ローラは、現像剤(トナー)
と接する部材であり、現像ローラの表面層としてトナー
のフィルミング対策のためにフッ素系樹脂を主成分とす
る層を設けることは、従来から検討されており、例え
ば、特開昭64−37574号公報、特開平1−124
881号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
フッ素系樹脂を主成分とする表面層の場合、表面を非粘
着性とするために層中のフッ素含量を多くすると表面層
が剛直になり、内層(下地)が低硬度であってもその寄
与を消してしまったり、また、非粘着性であるが故に内
層の低硬度ゴム弾性体との接着性が悪く、結果的に現像
ローラとしての耐久性が短くなるという欠点がある。
【0004】そこで本発明は、上記のような従来の現像
ローラにおけるフッ素樹脂を主成分とする表面層の問題
点に鑑み、表面の非粘着性を活かしたまま内層との接着
性を良好なものとし、耐久性の良好な現像ローラを提供
せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意研究の結果、表面層を構成する
フッ素樹脂中の含フッ素含量を適度にし、内層の低硬度
ゴム弾性体を構成する樹脂組成物との水接触角を近づけ
ることによって、上記の目的を達成しうる現像ローラを
得た。
【0006】 すなわち、本発明は、電子写真方式によ
る複写機やプリンターなどが有する感光体に接触させて
使用する現像ローラであって、金属製シャフト等の導電
性支持体の周りに、JIS A 硬度で5〜40°であ
り、水接触角が75°〜85°である樹脂組成物からな
る導電性ゴム弾性体層が形成され、かつその表面に、水
接触角が80〜90°であるフッ素系樹脂を主成分とす
る樹脂組成物からなる表面保護層が形成された現像ロー
ラ(請求項1)、前記導電性ゴム弾性体層が、(A)分
子中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、主鎖を構
成する繰り返し単位がオキシアルキレン単位である重合
体、(B)分子中に2個以上のヒドロシリル基を有する
硬化剤、(C)ヒドロシリル化触媒、および、(D)導
電性付与剤、を主成分とする硬化性樹脂組成物からなる
現像ローラ(請求項2)、表面硬度が、JIS A 硬
度で30°以下である前記現像ローラ(請求項3)、前
記フッ素系樹脂が、(E)少なくとも一種の含フッ素単
量体を含む一種類以上の単量体と、分子内に二重結合と
ペルオキシ結合を同時に有する単量体とを共重合せしめ
て、その分子内にペルオキシ基を含有させ、かつそのガ
ラス転移温度が室温以下である含フッ素弾性共重合体
に、融点が130℃以上である結晶性重合体をグラフト
させた含フッ素グラフト共重合体である現像ローラ(請
求項4)、前記表面層が、(F)導電性付与剤、を含有
する現像ローラ(請求項5)、を内容とするものであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において、現像ローラの導
電性ゴム弾性体層や表面保護層を構成する樹脂組成物や
フッ素系樹脂の水接触角とは、金属板に平滑に塗装した
塗膜に水を滴下した時の接触角度である。そして、本発
明では、導電性ゴム弾性体層を水接触角が75°〜85
°である樹脂組成物から構成するとともに、その表面
に、水接触角が80〜90°であるフッ素系樹脂を主成
分とする樹脂組成物から表面保護層を形成してなる。
【0008】以下、添付図面を参照しながら本発明を更
に詳細に説明する。図1に示すように、本発明の現像ロ
ーラ1は、たとえば、直経1〜12mm程度のSUS
(ステンレス鋼)やアルミニウムなどの金属製シャフト
2のまわりに、JIS A 硬度で5〜40°程度、好
ましくは10〜30°程度で厚さ1〜15mm程度の導
電性ゴム弾性体層3を設けた後、その外周面を表面保護
層4で被覆したものである。
【0009】このローラ1の表面硬度としては、JIS
A 硬度で、30°以下とすることが好ましい。ま
た、このローラ1の導電性は、現像ローラとして使用す
ることから、ローラ全体としての抵抗が103 〜108
Ω程度、さらには104 〜10 7 Ω程度が好ましい。
【0010】前記導電性ゴム弾性体層3としては、EP
系ゴム、ポリエーテル化合物等が挙げられる。これらの
化合物の中でも、前記請求項2に係る現像ローラに用い
られる硬化性樹脂組成物は、無可塑、低硬度で、圧縮永
久歪が小さく、材料自体の体積固有抵抗が低いという利
点をもつ。
【0011】前記請求項2の現像ローラの導電性ゴム弾
性体層3を構成する硬化性樹脂組成物中の(A)成分の
主鎖を構成する繰返し単位はオキシアルキレン単位であ
り、主鎖は、出発物質として活性水素を2個以上有する
化合物、たとえばエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ビスフェノール系化合物、グリセリン、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトールなどを用い、
2 〜C4 のアルキレンオキシドを重合させることによ
り製造される。このようにして製造される、主鎖を構成
する重合体の具体例としては、たとえば、ポリエチレン
オキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキ
シド、さらには、エチレンオキシド、プロピレンオキシ
ドおよびブチレンオキシドから選択される2種以上のラ
ンダムまたはブロック共重合体などが挙げられ、アルケ
ニル基が末端に導入されている方がゴム弾性の点から好
ましい。
【0012】前記分子中に少なくとも1個のアルケニル
基を有し、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキ
レン単位である重合体((A)成分)の具体例として
は、硬化物の低硬度化の点から、主鎖の繰り返し単位が
オキシプロピレン単位のものが好ましく、また、吸水性
を必要とするような場合には、オキシプロピレン単位の
一部をオキシエチレン単位に変更した共重合体が好まし
い。
【0013】(A)成分に含まれるアルケニル基の数
は、(B)成分と反応するという点から少なくとも1つ
必要であるが、2〜6個であるのが好ましい。
【0014】(A)成分の分子量としては、反応性およ
び低硬度化のバランスの点から、数平均分子量(Mn)
で500〜50,000、さらには1,000〜20,
000が好ましく、分子末端にアルケニル基が存在する
ものが、低硬度などの点から好ましい。
【0015】つぎに、硬化性樹脂組成物における(B)
成分である、分子中に2個以上のヒドロシリル基を有す
る硬化剤は、前記(A)成分である、分子中に少なくと
も1個のアルケニル基を有し主鎖を構成する繰り返し単
位がオキシアルキレン単位である重合体の硬化剤として
作用する成分である。
【0016】(B)成分が、分子中に2個以上のヒドロ
シリル基を有するため、それぞれのヒドロシリル基が
(A)成分の分子中に存在するアルケニル基と反応して
硬化する。前記ヒドロシリル基の数は、好ましくは2〜
50個、より好ましくは2〜30個、さらには2〜20
個、とくには3〜12個が好ましい。ヒドロシリル基の
個数が2個より少ないと、硬化性樹脂組成物をヒドロシ
リル化反応により硬化させる場合の硬化速度が遅くな
り、硬化不良を起こす場合が多くなる。また、ヒドロシ
リル基の個数が50個より多くなると、(B)成分であ
る硬化剤の安定性、ひいては、硬化性樹脂組成物の安定
性が悪くなるうえ、硬化後も多量のヒドロシリル基が硬
化物中に残存しやすくなり、ボイドやクラックの原因と
なりやすくなる。
【0017】なお、ここで、ヒドロシリル基を1個有す
るとは、通常、SiHを1個有することをいうが、同じ
SiにHが複数結合している場合、たとえば、SiH2
の場合にはヒドロシリル基を2個有するという。このS
iに結合する複数のHは、異なるSiに結合していても
よいし、また同じSiに結合していてもよいが、異なる
Siに結合している方が硬化性がよく、また、ゴム弾性
の点からも好ましい。
【0018】(B)成分の分子量は、ローラ加工性など
の点から、数平均分子量(Mn)で30,000以下で
あることが好ましく、さらには20,000以下、とく
には15,000以下が好ましい。(A)成分との反応
性や相溶性まで考慮すると、300〜15,000がよ
り好ましい。
【0019】前記のごとき(B)成分の構造について
は、とくに制限はないが、たとえば一般式(1): R1 a (1) (式中、Xは少なくとも1個のヒドロシリル基を含む
基、R1 は炭素数2〜150の1〜4価の炭化水素基、
aは1〜4から選ばれる整数、ただし、Xに1個のヒド
ロシリル基しか含まれない場合、aは2以上である)で
示され、数平均分子量が30,000以下である、ヒド
ロシリル基を含有する炭化水素系硬化剤が具体例として
挙げられる。
【0020】前記一般式(1)中、Xは少なくとも1個
のヒドロシリル基を含む基を表わすが、その具体例とし
ては、たとえば−SiHn (CH3)3-n (ただし、n=
1〜3)、−SiHn (C2 5 3-n (ただし、n=
1〜3)、−SiHn (C65 3-n (ただし、n=
1〜3)、−SiH2 (C6 13)などの、ケイ素原子
を1個だけ含有するヒドロシリル基、
【0021】
【化1】
【0022】などの、ケイ素原子を2個以上含むヒドロ
シリル基、
【0023】
【化2】
【0024】
【化3】
【0025】
【化4】
【0026】などで示される、鎖状、枝分かれ状、環状
の各種の多価ハイドロジエンシロキサンより誘導された
ヒドロシリル基などがあげられる。なお、式中、m個の
単位とp個の単位、n個の単位とq個の単位、m個の単
位とp個の単位とx個の単位、n個の単位とq個の単位
とy個の単位、m個の単位とn個の単位、さらにはm個
の単位とn個の単位とp個の単位とq個の単位がブロッ
ク結合で結合しているように記載されているが、これら
はブロック結合でもランダム結合でもよい。以下の記載
においても同様である。
【0027】前記の各種のヒドロシリル基のうち、
(B)成分であるヒドロシリル基含有炭化水素系硬化剤
が他の有機重合体との相溶性を損うおそれが少ないとい
う点から、ヒドロシリル基を構成する部分の分子量が5
00以下であるのが好ましく、さらにヒドロシリル基の
反応性も考慮すれば、下記のものが好ましい。
【0028】
【化5】
【0029】なお、以下、これらの基を「(化5)で示
される基」と記す。
【0030】また、前記一般式(1)中、R1 は炭素数
2〜150の1〜4価の炭化水素基を表わし、重合体か
らなる基であってもよい。具体例としては、
【0031】
【化6】
【0032】
【化7】
【0033】など(なお、これらは特開平3−9526
6号公報などに記載されている)、また、R1 が重合体
からなる基の具体例としては、エチレン、プロピレン、
1−ブテン、イソブチレンなどのような炭素数2〜6の
オレフィン系化合物を主モノマーとして重合させたもの
で、結合手を1〜4個有するもの、ブタジエン、イソプ
レンなどのようなジエン系化合物を単独重合させたり、
前記オレフィン系化合物とジエン系化合物とを共重合さ
せたりしたのち水素添加したもので、結合手を1〜4個
有するものなどがあげられる。
【0034】前記のごときR1 およびXを有する一般式
(1)で表わされる炭化水素系硬化剤の中でも、R1
炭素数5〜20の炭化水素基で、Xが前記(化5)で示
される基の場合の組合わせが、反応性を上げ、良好な網
目構造をとらせる点と、(A)成分との相溶性の点から
好ましい。これらの中でも、R1 の炭素数が5〜12の
炭化水素基であることが、原料を容易に入手できる点か
ら好ましく、Xが前記(化5)で示される基の中でも環
状ポリシロキサン化合物であることが、(A)成分との
相溶性がよりよくなる点から好ましい。この組合わせに
よって得られる化合物が、炭化水素系硬化剤としては好
ましい。その具体例としては、たとえば、
【0035】
【化8】
【0036】などが挙げられる。
【0037】上記のような(B)成分であるヒドロシリ
ル基含有炭化水素系硬化剤の製法についてはとくに制限
はなく、任意の方法で製造すればよい。
【0038】たとえば、(1)分子中にSiCl基をも
つ炭化水素系硬化剤を、LiAlH 4 、NaBH4 など
の還元剤で処理して該硬化剤中のSiCl基をSiH基
に還元する方法、(2)分子中にある官能基X1 をもつ
炭化水素系化合物と分子中に前記官能基X1 と反応する
官能基Y1 およびヒドロシリル基の両者を有する化合物
とを反応させる方法、(3)アルケニル基を含有する炭
化水素系化合物に対して少なくとも2個のヒドロシリル
基をもつポリヒドロシラン化合物を選択ヒドロシリル化
することにより、反応後もヒドロシリル基を該炭化水素
系化合物の分子中に残存させる方法、などが例示され
る。
【0039】前記方法のうち、(3)の方法が、製造工
程が一般に簡便なため好適に用いることができる。この
場合、一部のポリヒドロシラン化合物のヒドロシリル基
の2個以上が炭化水素系化合物のアルケニル基と反応し
て分子量が増大することがあるが、このように分子量が
増大したものを含むものを(B)成分として用いても何
ら差しつかえない。
【0040】さらに、(B)成分としてポリシロキサン
系硬化剤も使用することができる。具体例としては、下
記のごとき鎖状、環状のポリオルガノハイドロジエンシ
ロキサン(ポリオキシアルキレン変性体、スチレン類変
性体、オレフィン変性体などを含む)が挙げられる。
【0041】
【化9】
【0042】(m、nは整数、10≦m+n≦50、2
≦m、0≦n、Rはメチル基、分子量が100〜10,
000のポリオキシアルキレン基または炭素数2〜20
の炭化水素基で1個以上のフエニル基を含有してもよ
い。Rが複数個含まれる場合、これらは同じである必要
はない。)
【0043】
【化10】
【0044】(m、nは整数、10≦m+n≦50、2
≦m、0≦n、Rはメチル基、分子量が100〜10,
000のポリオキシアルキレン基または炭素数2〜20
の炭化水素基で1個以上のフエニル基を含有してもよ
い。Rが複数個含まれる場合、これらは同じである必要
はない。)
【0045】
【化11】
【0046】(m、nは整数、3≦m+n≦20、2≦
m≦19、0≦n≦18、Rはメチル基、分子量が10
0〜10,000のポリオキシアルキレン基または炭素
数2〜20の炭化水素基で1個以上のフエニル基を含有
してもよい。Rが複数個含まれる場合、これらは同じで
ある必要はない。)
【0047】なお、(A)成分との相溶性をよりよくす
るためには、前記Rがフエニル基を含有しているものが
好ましい。さらに入手のしやすさから、−CH2 −CH
2 −C6 5 、−CH2 −CH(CH3 )−C6
5 が、また、貯蔵安定性の点から、−CH2 −CH(C
3 )−C6 5 が好ましい。
【0048】この導電性ゴム層を構成する硬化性樹脂組
成物には、前記(A)成分、(B)成分とともに、
(C)成分であるヒドロシリル化触媒が使用される。
【0049】(C)成分であるヒドロシリル化触媒につ
いてはとくに制限はなく、その具体例としては、たとえ
ば白金、アルミナやシリカ、カーボンブラックなどの担
体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白金
酸とアルコール、アルデヒド、ケトンなどの錯体、白金
/オレフィン錯体、白金/ホスファイト錯体などが挙げ
られる。
【0050】硬化性樹脂組成物は、前記(A)〜(C)
成分から調整される。(A)成分および(B)成分の使
用割合は、(A)成分中のアルケニル基1モル当り、
(B)成分中のヒドロシリル基が0.2〜5.0モル、
さらには0.4〜2.5モルになるように使用するのが
ゴム弾性の点から好ましい。また、(C)成分であるヒ
ドロシリル化触媒の使用量は、(A)成分中のアルケニ
ル基1モルに対して10 -1〜10 -6 モルの範囲で用い
られる。
【0051】前記硬化性樹脂組成物には、さらに(D)
成分である導電性付与剤が含有されている。この(D)
成分の導電性付与剤の具体例としては、カーボンブラッ
クや金属微粉末、さらには第4級アンモニウム塩基、カ
ルボン酸基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エ
ステル基などを含有する有機化合物もしくは重合体、エ
ーテルエステルアミドもしくはエーテルアミドイミド重
合体、エチレンオキサイド−エピハロヒドリン共重合
体、メトキシポリエチレングリコールアクリレート重合
体などで代表される導電性ユニットを有する化合物また
は高分子化合物などの有機帯電防止剤などが挙げられ、
複数のものを用いてもかまわない。この(D)成分の含
有量としては、前記(A)〜(C)成分の合計量100
重量部に対して0.3重量部以上であり、D成分が固体
のときは、ゴム弾性を維持するために、20重量部以
下、好ましくは0.5〜10重量部である。
【0052】さらに前記硬化性樹脂組成物には、必要で
あれば、シリカ、炭酸マグネシウムなどの非導電性フィ
ラー、老化防止剤などを加えてもよい。加える量として
は、通常(A)〜(D)成分の合計量100重量部に対
して50重量部程度以下、好ましくは20重量部程度以
下であるのが、良好なゴム弾性を損なわない点から好ま
しい。
【0053】このような硬化性樹脂組成物の水接触角は
概ね80°〜85°である。
【0054】 次に、本発明の現像ローラ1における表
面保護層4を構成する樹脂組成物の主成分として用いる
フッ素系樹脂について触れる。このフッ素系樹脂として
は、金属板に平滑に塗装した塗膜に水を滴下した時の接
触角度が80〜90°である。フッ素系樹脂の水接触角
が80°未満であると、フッ素系樹脂の特徴である非粘
着性が失われる。また、下地(導電性ゴム弾性体層3)
が低硬度である点を考慮すると、表面層も低モジュラス
高伸びであることが、下地に対する変形追従性の点で好
ましく、たとえば、特公昭62−34324号公報に記
載されたような、含フッ素ゴム成分に結晶性共重合体を
グラフトさせたグラフト共重合体、すなわち、少なくと
も一種の含フッ素単量体を含む一種類以上の単量体と、
分子内に二重結合とペルオキシ結合を同時に有する単量
体とを共重合せしめて、その分子内にペルオキシ基を含
有させ、かつそのガラス転移温度が室温以下である含フ
ッ素弾性共重合体に、融点が130℃以上である結晶性
重合体をグラフトさせた含フッ素グラフト共重合体等が
好ましい。
【0055】また、この表面保護層4には、種々の目的
で前記導電性ゴム弾性体層を構成する硬化性樹脂組成物
に添加・充填するものとほぼ同様な化合物を充填するこ
とが出来る。特に、表面保護層4を厚く(30μm〜4
00μm)塗布する場合には、ローラ抵抗を目的の値に
調整するために、前記硬化性樹脂組成物における(D)
成分と同様の導電性付与剤(F)を用いることができ
る。
【0056】
【実施例】
(実施例1〜5および比較例1)数平均分子量(Mn=
8000、GPCで測定)、分子量分布2.0(GPC
で測定)、B型粘度130P(ポアズ;20℃)のポリ
オキシプロピレン系重合体(ポリオキシプロピレンの両
末端のOH基の90%をアリルエーテル化したもの)1
00重量部に対して、ポリシロキサン系硬化剤(SiH
価0.36モル/100g)6.6重量部、塩化白金酸
の10%イソプロピルアルコール溶液0.06重量部、
およびケッチェンブラックEC600JD(ケッチェン
ブラックインターナショナル製)0.5重量部を混合
し、減圧(10mmHg下、120分間)脱泡した。得
られた組成物を10mmφのSUS製シャフトの周りに
被覆し、金型内で120℃30分間硬化させてSUS製
シャフトの周りに厚さ約7.5mmのゴム弾性体を設け
たローラを製造した。なお、前記組成物の水接触角は8
2°であった。
【0057】この約25mm径のローラの周りに、各所
定の厚さで、下記実施例1〜5および比較例1の表面保
護層を塗布形成し、プリンター(LP−1000;セイ
コーエプソン社製4枚機)の現像ローラ位置に取り付
け、空周りで10時間のローラ耐久性試験を実施した。
又、ローラを手で押えて変形させたときのシワの発生を
調べた。更に、SP−2200(リコー製)プリンター
の現像ローラ位置に組み込み、連続2時間画出し後の表
面のトナー状態をしらべた。
【0058】各例の表面保護層 実施例1:セフラルコート202B(セントラル硝子製
フッ素系樹脂、水接触角87°)とジイソシアネート系
硬化剤を重量比で4:1で混合しDIP方式で塗布、8
0℃1時間オーブンに投入した。厚さは10μm。 実施例2:実施例1と同様で20μm。 実施例3:セフラルソフトG180Y(セントラル硝子
製フッ素系樹脂、水接触角85°)を10%溶液になる
ようにDMFで希釈しDIP塗布、80℃1時間乾燥し
た。厚さは10μm。なお、ここで用いたセフラルソフ
トG180Yは、少なくとも一種の含フッ素単量体を含
む一種類以上の単量体と、分子内に二重結合とペルオキ
シ結合を同時に有する単量体とを共重合せしめて、その
分子内にペルオキシ基を含有させ、かつそのガラス転移
温度が室温以下である含フッ素弾性共重合体に、融点が
130℃以上である結晶性重合体をグラフトさせた含フ
ッ素グラフト共重合体(請求項3のフッ素系樹脂)であ
る。 実施例4:実施例3を20%溶液に変更、厚さは約25
μm。 実施例5:実施例3を30%溶液とし、セフラルソフト
G180Y100重量部に対して10重量部の導電性付
与剤(エレカットS512、竹本油脂製)を添加した。
厚さは約50μmであった。 比較例:Vフロン#200(大日塗料製フッ素系樹脂、
水接触角92°)を使用し、10μmの厚さになるよう
に被覆した。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】本発明で現像ローラの導電性ゴム弾性体
層の表面保護層として、水接触角が80〜90°の含フ
ッ素系樹脂を主成分としたものを使用すると、非粘着特
性を活かしたまま接着性がアップし、耐久性が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 現像ローラの断面説明図である。
【符号の説明】
1 現像ローラ、 2 金属製シャフト、 3 導電性ゴム弾性体層、 4 表面保護層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−39699(JP,A) 特開 昭62−195035(JP,A) 特開 平2−305844(JP,A) 特開 平7−333915(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/08 501

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真方式による複写機やプリンター
    などが有する感光体に接触させて使用する現像ローラで
    あって、金属製シャフト等の導電性支持体の周りに、
    IS A 硬度で5〜40°であり、水接触角が75°
    〜85°である樹脂組成物からなる導電性ゴム弾性体層
    が形成され、かつその表面に、水接触角が80〜90°
    であるフッ素系樹脂を主成分とする樹脂組成物からなる
    表面保護層が形成された現像ローラ。
  2. 【請求項2】前記導電性ゴム弾性体層が、 (A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、
    主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキレン単位で
    ある重合体、 (B)分子中に2個以上のヒドロシリル基を有する硬化
    剤、 (C)ヒドロシリル化触媒、 および、 (D)導電性付与剤、 を主成分とする硬化性樹脂組成物からなる請求項1記載
    の現像ローラ。
  3. 【請求項3】 表面硬度が、JIS A 硬度で30°
    以下である請求項1または請求項2記載の現像ローラ。
  4. 【請求項4】 前記フッ素系樹脂が、 (E)少なくとも一種の含フッ素単量体を含む一種類以
    上の単量体と、分子内に二重結合とペルオキシ結合を同
    時に有する単量体とを共重合せしめて、その分子内にペ
    ルオキシ基を含有させ、かつそのガラス転移温度が室温
    以下である含フッ素弾性共重合体に、融点が130℃以
    上である結晶性重合体をグラフトさせた含フッ素グラフ
    ト共重合体、 である 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の現像ロー
    ラ。
  5. 【請求項5】 前記表面保護層を形成する樹脂組成物
    が、 (F)導電性付与剤、 を含有する請求項1〜請求項4のいずれかに記載の現像
    ローラ。
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