JPH09292754A - ローラ - Google Patents

ローラ

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JPH09292754A
JPH09292754A JP10660496A JP10660496A JPH09292754A JP H09292754 A JPH09292754 A JP H09292754A JP 10660496 A JP10660496 A JP 10660496A JP 10660496 A JP10660496 A JP 10660496A JP H09292754 A JPH09292754 A JP H09292754A
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JP
Japan
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roller
conductive rubber
rubber layer
protective layer
layer
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Application number
JP10660496A
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English (en)
Inventor
Kazuyoshi Mimura
和義 三村
Kenji Kobayashi
健二 小林
Yoshihisa Owada
善久 太和田
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真方式による複写機やプリンターの感
光体に接触させて使用するローラで、低硬度の導電性ゴ
ム層の表面を保護層で被覆して非粘着性とする場合に、
導電性ゴム層と表面保護層との接着性不良によるローラ
耐久性の低下、ローラ硬度の上昇という問題を解決す
る。 【解決手段】 導電性支持体2の外側に、(A)分子中
に少なくとも1個のアルケニル基を有し、主鎖を構成す
る繰り返し単位がオキシアルキレン単位である重合体、
(B)分子中に2個以上のヒドロシリル基を有する硬化
剤、(C)ヒドロシリル化触媒、および(D)導電性付
与剤、を主成分とする硬化性組成物からなる導電性ゴム
層3を設け、その外側に、ポリウレタン系化合物を主成
分とする表面保護層4を設けたローラ1で、ポリウレタ
ン系化合物はポリエーテル骨格を有するものが好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真方式による
複写機、プリンター、あるいはファクシミリの受信装置
などが有する感光体に接触させて使用される、帯電ロー
ラ、現像ローラ、転写ローラなどのローラに関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような、電子写真方式による複写
機、プリンターなどが有する感光体に接触させて使用さ
れる、帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラなどのロー
ラは、その主要部分がゴム弾性を有する導電性組成物か
らなる導電性ゴム層で構成されている。そして、ローラ
として良好なニップ幅を得るためには、前記導電性ゴム
層は低硬度のものが好ましい。しかしながら、導電性ゴ
ム層を低硬度とすると、ローラ表面に粘着性を有するこ
とになる。表面に粘着性を有することは、装置の設計
上、利点になる場合もあるが、欠点になる場合もある。
欠点になる場合には、非粘着性の表面保護層を被覆する
ことが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、ローラ
の表面に非粘着性の保護層を被覆することに関しては、
たとえば、ポリウレタン系化合物の場合、特公昭50−
13661号をはじめ、多数出願されている。たとえ
ば、特開昭63−183470号では、ウレタンと反応
基を有するフッ素化合物からなる表面層、特開昭63−
189876号では、アルカリ金属塩含有のウレタン表
面層、特開平1−252979号では、耐油性ゴム導電
層の外側にウレタン表面層、特開平3−249675号
では、エステル系ウレタンにカーボンブラックからなる
導電性フイラー、特開平5−158341号では、イソ
シアネート処理表層、特開平7−54836号では、ア
ミノ樹脂で架橋されたポリウレタン表面層、特開平7−
199645号では、吸水率の小さいウレタン表面層、
特開平7−310732号では、ウレタン変性アクリル
樹脂層など、その他、特公昭50−13661号の選択
発明的出願など、多数の出願がなされている。しかしな
がら、これらの従来技術においては、前記のような表面
層を構成するポリウレタン系化合物と内層に位置する導
電性ゴム層との接着性や、変形追従性に問題があり、ロ
ーラの耐久性が短いという問題があった。そこで、本発
明は、上記の点に鑑み、電子写真方式による複写機やプ
リンターなどが有する感光体に接触させて使用するロー
ラとして、内層である導電性ゴム層として低硬度のもの
を用い、かつその表面を保護層で被覆してなるローラで
あって、該導電性ゴム層と表面保護層との接着性が良好
で耐久性に優れるとともに、ローラ硬度が小さくニップ
幅がとれ、しかも表面層を非粘着性としたローラを提供
せんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、電
子写真方式による複写機やプリンターなどが有する感光
体に接触させて使用するローラ、たとえば帯電ローラ、
現像ローラ、転写ローラであって、導電性支持体の外側
に、(A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有
し、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキレン単
位である重合体、(B)分子中に2個以上のヒドロシリ
ル基を有する硬化剤(C)ヒドロシリル化触媒、およ
び、(D)導電性付与剤を主成分とする硬化性組成物か
らなる導電性ゴム層を設け、該導電性ゴム層の外側に、
ポリウレタン系化合物を主成分とする表面保護層を設け
たローラ(請求項1)、および、前記ポリウレタン系化
合物が、ポリエーテル骨格を有するものである前記ロー
ラ(請求項2)、を内容とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のローラ1は、たとえば、
図1に示すように、直経1〜12mm程度のSUS(ス
テンレス鋼)やアルミニウムなどの金属製シャフト2の
まわりに、JIS A 硬度で5〜40°程度、好まし
くは10〜30°程度で厚さ1〜15mm程度の導電性
ゴム層3を設けた後、その外周面を表面保護層4で被覆
したものである。
【0006】このローラの表面硬度としては、JIS
A 硬度で、30°以下とすることが好ましい。また、
このローラ1の導電性は、このローラ1の用途によって
も異なるが、たとえば帯電ローラとして使用する場合に
は、ローラ全体としての抵抗が104 〜108 Ω程度、
さらには105 〜107 Ω程度が好ましく、また、現像
ローラとして使用する場合は、103 〜108 Ω程度、
さらには104 〜10 7 Ω程度が好ましく、一般的には
103 〜108 Ω程度、さらには104 〜10 7 Ω程度
のものである。
【0007】前記導電性ゴム層を構成する硬化性組成物
中の(A)成分の主鎖を構成する繰返し単位はオキシア
ルキレン単位であり、主鎖は、出発物質として活性水素
を2個以上有する化合物、たとえばエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ビスフェノール系化合物、
グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスト
ールなどを用い、C2 〜C4 のアルキレンオキシドを重
合させることにより製造される。このようにして製造さ
れる、主鎖を構成する重合体の具体例としては、たとえ
ば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、
ポリブチレンオキシド、さらには、エチレンオキシド、
プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドから選択さ
れる2種以上のランダムまたはブロック共重合体などが
挙げられ、アルケニル基が末端に導入されている方がゴ
ム弾性の点から好ましい。
【0008】前記分子中に少なくとも1個のアルケニル
基を有し、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキ
レン単位である重合体((A)成分)の具体例として
は、硬化物の低硬度化の点から、主鎖の繰り返し単位が
オキシプロピレン単位のものが好ましく、また、吸水性
を必要とするような場合には、オキシプロピレン単位の
一部をオキシエチレン単位に変更した共重合体が好まし
い。
【0009】(A)成分に含まれるアルケニル基の数
は、(B)成分と反応するという点から少なくとも1つ
必要であるが、2〜6個であるのが好ましい。
【0010】(A)成分の分子量としては、反応性およ
び低硬度化のバランスの点から、数平均分子量(Mn)
で500〜50,000、さらには1,000〜20,
000が好ましく、分子末端にアルケニル基が存在する
ものが、低硬度などの点から好ましい。
【0011】つぎに、硬化性組成物における(B)成分
である、分子中に2個以上のヒドロシリル基を有する硬
化剤は、前記(A)成分である、分子中に少なくとも1
個のアルケニル基を有し主鎖を構成する繰り返し単位が
オキシアルキレン単位である重合体の硬化剤として作用
する成分である。
【0012】(B)成分が、分子中に2個以上のヒドロ
シリル基を有するため、それぞれのヒドロシリル基が
(A)成分の分子中に存在するアルケニル基と反応して
硬化する。前記ヒドロシリル基の数は、好ましくは2〜
50個、より好ましくは2〜30個、さらには2〜20
個、とくには3〜12個が好ましい。ヒドロシリル基の
個数が2個より少ないと、硬化性組成物をヒドロシリル
化反応により硬化させる場合の硬化速度が遅くなり、硬
化不良を起こす場合が多くなる。また、ヒドロシリル基
の個数が50個より多くなると、(B)成分である硬化
剤の安定性、ひいては、硬化性組成物の安定性が悪くな
るうえ、硬化後も多量のヒドロシリル基が硬化物中に残
存しやすくなり、ボイドやクラックの原因となりやすく
なる。
【0013】なお、ここで、ヒドロシリル基を1個有す
るとは、通常、SiHを1個有することをいうが、同じ
SiにHが複数結合している場合、たとえば、SiH2
の場合にはヒドロシリル基を2個有するという。このS
iに結合する複数のHは、異なるSiに結合していても
よいし、また同じSiに結合していてもよいが、異なる
Siに結合している方が硬化性がよく、また、ゴム弾性
の点からも好ましい。
【0014】(B)成分の分子量は、ローラ加工性など
の点から、数平均分子量(Mn)で30,000以下で
あることが好ましく、さらには20,000以下、とく
には15,000以下が好ましい。(A)成分との反応
性や相溶性まで考慮すると、300〜15,000がよ
り好ましい。
【0015】前記のごとき(B)成分の構造について
は、とくに制限はないが、たとえば一般式(1): R1 a (1) (式中、Xは少なくとも1個のヒドロシリル基を含む
基、R1 は炭素数2〜150の1〜4価の炭化水素基、
aは1〜4から選ばれる整数、ただし、Xに1個のヒド
ロシリル基しか含まれない場合、aは2以上である)で
示され、数平均分子量が30,000以下である、ヒド
ロシリル基を含有する炭化水素系硬化剤が具体例として
挙げられる。
【0016】前記一般式(1)中、Xは少なくとも1個
のヒドロシリル基を含む基を表わすが、その具体例とし
ては、たとえば−SiHn (CH3)3-n (ただし、n=
1〜3)、−SiHn (C2 5 3-n (ただし、n=
1〜3)、−SiHn (C65 3-n (ただし、n=
1〜3)、−SiH2 (C6 13)などの、ケイ素原子
を1個だけ含有するヒドロシリル基、
【0017】
【化1】
【0018】などの、ケイ素原子を2個以上含むヒドロ
シリル基、
【0019】
【化2】
【0020】
【化3】
【0021】
【化4】
【0022】などで示される、鎖状、枝分かれ状、環状
の各種の多価ハイドロジエンシロキサンより誘導された
ヒドロシリル基などがあげられる。なお、式中、m個の
単位とp個の単位、n個の単位とq個の単位、m個の単
位とp個の単位とx個の単位、n個の単位とq個の単位
とy個の単位、m個の単位とn個の単位、さらにはm個
の単位とn個の単位とp個の単位とq個の単位がブロッ
ク結合で結合しているように記載されているが、これら
はブロック結合でもランダム結合でもよい。以下の記載
においても同様である。
【0023】前記の各種のヒドロシリル基のうち、
(B)成分であるヒドロシリル基含有炭化水素系硬化剤
が他の有機重合体との相溶性を損うおそれが少ないとい
う点から、ヒドロシリル基を構成する部分の分子量が5
00以下であるのが好ましく、さらにヒドロシリル基の
反応性も考慮すれば、下記のものが好ましい。
【0024】
【化5】
【0025】なお、以下、これらの基を「(化5)で示
される基」と記す。
【0026】また、前記一般式(1)中、R1 は炭素数
2〜150の1〜4価の炭化水素基を表わし、重合体か
らなる基であってもよい。具体例としては、
【0027】
【化6】
【0028】
【化7】
【0029】など(なお、これらは特開平3−9526
6号公報などに記載されている)、また、R1 が重合体
からなる基の具体例としては、エチレン、プロピレン、
1−ブテン、イソブチレンなどのような炭素数2〜6の
オレフィン系化合物を主モノマーとして重合させたもの
で、結合手を1〜4個有するもの、ブタジエン、イソプ
レンなどのようなジエン系化合物を単独重合させたり、
前記オレフィン系化合物とジエン系化合物とを共重合さ
せたりしたのち水素添加したもので、結合手を1〜4個
有するものなどがあげられる。
【0030】前記のごときR1 およびXを有する一般式
(1)で表わされる炭化水素系硬化剤の中でも、R1
炭素数5〜20の炭化水素基で、Xが前記(化5)で示
される基の場合の組合わせが、反応性を上げ、良好な網
目構造をとらせる点と、(A)成分との相溶性の点から
好ましい。これらの中でも、R1 の炭素数が5〜12の
炭化水素基であることが、原料を容易に入手できる点か
ら好ましく、Xが前記(化5)で示される基の中でも環
状ポリシロキサン化合物であることが、(A)成分との
相溶性がよりよくなる点から好ましい。この組合わせに
よって得られる化合物が、炭化水素系硬化剤としては好
ましい。その具体例としては、たとえば、
【0031】
【化8】
【0032】などが挙げられる。
【0033】上記のような(B)成分であるヒドロシリ
ル基含有炭化水素系硬化剤の製法についてはとくに制限
はなく、任意の方法で製造すればよい。
【0034】たとえば、(1)分子中にSiCl基をも
つ炭化水素系硬化剤を、LiAlH 4 、NaBH4 など
の還元剤で処理して該硬化剤中のSiCl基をSiH基
に還元する方法、(2)分子中にある官能基X1 をもつ
炭化水素系化合物と分子中に前記官能基X1 と反応する
官能基Y1 およびヒドロシリル基の両者を有する化合物
とを反応させる方法、(3)アルケニル基を含有する炭
化水素系化合物に対して少なくとも2個のヒドロシリル
基をもつポリヒドロシラン化合物を選択ヒドロシリル化
することにより、反応後もヒドロシリル基を該炭化水素
系化合物の分子中に残存させる方法、などが例示され
る。
【0035】前記方法のうち、(3)の方法が、製造工
程が一般に簡便なため好適に用いることができる。この
場合、一部のポリヒドロシラン化合物のヒドロシリル基
の2個以上が炭化水素系化合物のアルケニル基と反応し
て分子量が増大することがあるが、このように分子量が
増大したものを含むものを(B)成分として用いても何
ら差しつかえない。
【0036】さらに、(B)成分としてポリシロキサン
系硬化剤も使用することができる。具体例としては、下
記のごとき鎖状、環状のポリオルガノハイドロジエンシ
ロキサン(ポリオキシアルキレン変性体、スチレン類変
性体、オレフィン変性体などを含む)が挙げられる。
【0037】
【化9】
【0038】(m、nは整数、10≦m+n≦50、2
≦m、0≦n、Rはメチル基、分子量が100〜10,
000のポリオキシアルキレン基または炭素数2〜20
の炭化水素基で1個以上のフエニル基を含有してもよ
い。Rが複数個含まれる場合、これらは同じである必要
はない。)
【0039】
【化10】
【0040】(m、nは整数、10≦m+n≦50、2
≦m、0≦n、Rはメチル基、分子量が100〜10,
000のポリオキシアルキレン基または炭素数2〜20
の炭化水素基で1個以上のフエニル基を含有してもよ
い。Rが複数個含まれる場合、これらは同じである必要
はない。)
【0041】
【化11】
【0042】(m、nは整数、3≦m+n≦20、2≦
m≦19、0≦n≦18、Rはメチル基、分子量が10
0〜10,000のポリオキシアルキレン基または炭素
数2〜20の炭化水素基で1個以上のフエニル基を含有
してもよい。Rが複数個含まれる場合、これらは同じで
ある必要はない。)
【0043】なお、(A)成分との相溶性をよりよくす
るためには、前記Rがフエニル基を含有しているものが
好ましい。さらに入手のしやすさから、−CH2 −CH
2 −C6 5 、−CH2 −CH(CH3 )−C6
5 が、また、貯蔵安定性の点から、−CH2 −CH(C
3 )−C6 5 が好ましい。
【0044】この導電性ゴム層を構成する硬化性組成物
には、前記(A)成分、(B)成分とともに、(C)成
分であるヒドロシリル化触媒が使用される。
【0045】(C)成分であるヒドロシリル化触媒につ
いてはとくに制限はなく、その具体例としては、たとえ
ば白金、アルミナやシリカ、カーボンブラックなどの担
体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白金
酸とアルコール、アルデヒド、ケトンなどの錯体、白金
/オレフィン錯体、白金/ホスファイト錯体などが挙げ
られる。
【0046】硬化性組成物は、前記(A)〜(C)成分
から調整される。(A)成分および(B)成分の使用割
合は、(A)成分中のアルケニル基1モル当り、(B)
成分中のヒドロシリル基が0.2〜5.0モル、さらに
は0.4〜2.5モルになるように使用するのがゴム弾
性の点から好ましい。また、(C)成分であるヒドロシ
リル化触媒の使用量は、(A)成分中のアルケニル基1
モルに対して10-1〜10 -6 モルの範囲で用いられ
る。
【0047】前記硬化性組成物には、さらに(D)成分
である導電性付与剤が含有されている。この(D)成分
の導電性付与剤の具体例としては、カーボンブラックや
金属微粉末、さらには第4級アンモニウム塩基、カルボ
ン酸基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステ
ル基などを含有する有機化合物もしくは重合体、エーテ
ルエステルアミドもしくはエーテルアミドイミド重合
体、エチレンオキサイド−エピハロヒドリン共重合体、
メトキシポリエチレングリコールアクリレート重合体な
どで代表される導電性ユニットを有する化合物または高
分子化合物などの有機帯電防止剤などが挙げられ、複数
のものを用いてもかまわない。この(D)成分の含有量
としては、抵抗のバラツキを小さくする観点から、前記
(A)〜(C)成分の合計量100重量部に対して、
0.3重量部以上、(D)成分が固体の場合には、低硬
度の観点から、20重量部以下であることが良い。好ま
しくは0.5〜10重量部である。
【0048】さらに前記硬化性組成物には、必要であれ
ば、シリカ、炭酸マグネシウムなどの非導電性フィラ
ー、老化防止剤などを加えてもよい。加える量として
は、通常(A)〜(D)成分の合計量100重量部に対
して50重量部程度以下、好ましくは20重量部程度以
下であるのが、良好なゴム弾性を損なわない点から好ま
しい。
【0049】次に、本発明のローラにおける表面保護層
として用いるポリウレタン系化合物に関しては、表面保
護層を構成した状態でウレタン結合あるいはウレア結合
を有しているものであれば特に制限はない。しかしなが
ら、内側の導電性ゴム層の硬度が5°〜30°程度(J
IS A 硬度)であることを考慮すると、JISA硬
度で50°以下であることが好ましい。また、内側の導
電性ゴム層との接着性や、表面保護層自体の抵抗を考慮
すると、ポリエーテル骨格を有しているとより好まし
い。
【0050】このポリウレタン系化合物による導電性ゴ
ム層の被覆方法には特に規定はないが、メチルエチルケ
トン、トルエンなどの活性水素基を含まない溶剤で希釈
し、粘度に応じて、ディッピング、スプレー塗布、ロー
ルクオータ塗布などで導電性ゴム層に被覆し、80℃程
度で乾燥(一部架橋)させる方法が簡便である。また、
ウレタンエラストマーを、押し出し成形などの手段でパ
イプ状に成形し、これを導電性保護層の上から被覆する
などの方法を採用してもかまわない。
【0051】ポリウレタン系化合物からなる表面保護層
の厚さは、5〜300μm、好ましくは10〜150μ
mであり、100ミクロンより厚くするときには、カー
ボンブラックなどの導電性付与剤を添加して用いること
が、ローラ抵抗の点で望ましい。
【0052】
【実施例】
(実施例1、2、3および比較例1)数平均分子量(M
n=8000、GPCで測定)、分子量分布2.0(G
PCで測定)、B型粘度130P(ポアズ;20℃)の
ポリオキシプロピレン系重合体(ポリオキシプロピレン
の両末端のOH基の90%をアリルエーテル化したも
の)100重量部に対して、ポリシロキサン系硬化剤
(SiH価0.36モル/100g)6.6重量部、塩
化白金酸の10%イソプロピルアルコール溶液0.06
重量部、およびケッチェンブラックEC600JD(ケ
ッチェンブラックインターナショナル製)0.5重量部
を混合し、減圧(10mmHg下、120分間)脱泡し
た。得られた組成物を10mmφのSUS製シャフトの
周りに被覆し、金型内で120℃30分間硬化させてS
US製シャフトの周りに厚さ約7.5mmのゴム弾性体
を設けたローラを製造した。
【0053】この約25mm径のローラの周りに、30
μmの厚さで、下記実施例1〜3および比較例1の表面
保護層を塗布形成し、プリンター(LP−1000;セ
イコーエプソン社製4枚機)の現像ローラ位置に取り付
け、空周りで12時間のローラ耐久性試験を実施した。
【0054】表面保護層: 実施例1;ハイムレンY237(大日精化製、ポリエー
テル系ウレタン)を、市販状態(溶剤希釈ゲル状)より
さらにMEKで5倍希釈し、ディッピング法により塗布
した後、80℃、1時間オーブンに投入した。 実施例2;レザミンME3221(大日精化製ポリエス
テル系ウレタン)を、市販状態よりさらにMEKで3倍
希釈し、ディッピング法により塗布した後、80℃、1
時間オーブンに投入した。 実施例3;実施例2のレザミンME3221の固形分に
対して、エレカットS512(竹本油脂製)を10重量
%含有させた以外は実施例2と同様とした。 比較例1;CM−8000(東レ製、共重合ナイロン)
に対して、エレカットS512が10重量%含有される
ようにし、メタノール10%溶液を調合した以外は実施
例1と同様とした。
【0055】
【表1】
【0056】(評価) 「ローラ抵抗」:ローラの両端に1kg荷重(片側50
0g)をかけ、シャフトとローラを置く金属製台の間に
DC100Vの電圧を印加した時の電流値を測定し抵抗
を算出した(ローラ長さは250mm)。 「非粘着性」:触感による。 「シワ」:保護層を塗布乾燥して形成した後、得られた
ローラの表面を手で押さえて変形させた時のシワ。 「ローラ耐久性試験」:○は良好、△は1部キズ等あ
り、×は表面保護層破損。
【0057】(実施例4)実施例4は実施例1と同様で
表面保護層の厚みを200ミクロンの厚さとした。得ら
れたローラ表面を手で押さえて変形させたが、シワもな
く良好であった。
【0058】(実施例5)実施例2と同様にして製造し
た、シャフト径6mm、ローラ径12mmのローラを、
電子複写機(FC−310;キャノン社製)の帯電ロー
ラ位置に取り付け、1000枚まで画出し試験を行っ
た。その結果、1000枚でも良好な画像が得られた。
【0059】
【発明の効果】以上のように、オキシアルキレン単位を
有し、ヒドロシリル化反応で硬化する組成物からなる導
電性ゴム層をポリウレタン系化合物からなる表面保護層
で被覆することで、硬度が低くニップ幅を確保でき、ま
た導電性ゴム層と表面保護層との接着性が良好で耐久性
に優れた電子写真機のローラを得ることができる。特に
ポリエーテル型ウレタンの場合は、ウレタン樹脂自体の
比抵抗が低いため、導電性付与剤を用いなくてもローラ
抵抗を1Mオーム台にコントロールできるため、より長
時間の耐久性試験でのブリードの心配がない。また、ポ
リエーテル型ウレタンの場合、低硬度であるうえ、前記
導電性保護層との接着性が良好であるので、より厚く塗
布しても、導電性ゴム層の変形に追従できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ローラの断面説明図。
【符号の説明】 1 ローラ、 2 金属製シャフト、3 導電性ゴム層
4 表面保護層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/16 103 G03G 15/16 103

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真方式による複写機やプリンター
    などが有する感光体に接触させて使用するローラであっ
    て、導電性支持体の外側に、(A)分子中に少なくとも
    1個のアルケニル基を有し、主鎖を構成する繰り返し単
    位がオキシアルキレン単位である重合体、(B)分子中
    に2個以上のヒドロシリル基を有する硬化剤、(C)ヒ
    ドロシリル化触媒、および(D)導電性付与剤、 を主成分とする硬化性組成物からなる導電性ゴム層を設
    け、該導電性ゴム層の外側に、ポリウレタン系化合物を
    主成分とする表面保護層を設けたローラ。
  2. 【請求項2】 前記表面保護層を構成するポリウレタン
    系化合物がポリエーテル骨格を有するものである請求項
    1記載のローラ。
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