JP2004283193A - スロットマシン - Google Patents
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Abstract
【課題】特別役に当選している可能性があることを、遊技者にわかりやすい態様で示すとともに、当選時の演出効果を高める。
【解決手段】ボーナス当選が成立した状態下で、シンボル表示窓20内にリーチ目を位置ずれさせた準リーチ目が表示されるように、リール8a,8b,8cの停止動作を制御する。各リール8a,8b,8cが停止すると、リーチ目図柄38の位置ずれが起こったリールを再回転して、シンボル表示窓20内の表示をリーチ目に変更する。この後、所定時間が経過すると、前記再回転させたリールを、前回とは逆方向に回転し、シンボル表示窓20内のシンボル配置を、元の準リーチ目の表示に戻す。
【選択図】 図5
【解決手段】ボーナス当選が成立した状態下で、シンボル表示窓20内にリーチ目を位置ずれさせた準リーチ目が表示されるように、リール8a,8b,8cの停止動作を制御する。各リール8a,8b,8cが停止すると、リーチ目図柄38の位置ずれが起こったリールを再回転して、シンボル表示窓20内の表示をリーチ目に変更する。この後、所定時間が経過すると、前記再回転させたリールを、前回とは逆方向に回転し、シンボル表示窓20内のシンボル配置を、元の準リーチ目の表示に戻す。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、シンボルを変動表示させることが可能なシンボル表示部を複数備え、これらのシンボル表示部に変動表示を行わせた後に、各シンボル表示部を遊技者の停止操作に応じて停止させ、所定の入賞ライン上に整列したシンボルの組み合わせに応じて勝敗を決するようにしたスロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
典型的なスロットマシンでは、前面の中央部に、矩形状のシンボル表示窓が形成され、その背後に、周面に複数のシンボルが配列された3個のリールが配備される。また、シンボル表示窓の下方には、始動レバーや停止釦スイッチを含む操作部が設けられる。
【0003】
従来の典型的なスロットマシンでは、始動レバーが操作されると、各リールを始動させる前に制御部内で抽選を実行し(以下、この抽選を「内部抽選」という。)、入賞ライン上に停止表示させるシンボルの組み合わせを決定するようにしている。スロットマシンの入賞にかかるシンボルの組み合わせは、一般に「役」と呼ばれており、複数種の小役のほか、レギュラーボーナス(RB)、ビッグボーナス(BB)などの特別役が設けられている。これらの役への当選(以下、「内部当選」という。)は、それぞれその役に固有の当選フラグにより記憶されており、停止操作がなされると、対応するリールを、前記当選フラグに対応するシンボル(以下、「当選図柄」という。)が有効な入賞ラインに引き込まれるタイミングで停止させる引き込み制御が実行される。
【0004】
さらに、従来のスロットマシンでは、BBやRBへの内部当選(以下、「ボーナス当選」という。)が成立しても、その当選図柄を引き込みできないタイミングで停止操作が行われた場合には、この当選フラグ(以下、「ボーナスフラグ」という。)をつぎのゲームに持ち越すとともに、所定の態様による告知を行うようにしている。この告知の一例として、ボーナス当選確定を報知する「リーチ目」、ボーナス当選の可能性を報知する「パターン目」などの特定のシンボル配置パターンをシンボル表示窓内に表示する方法がある(特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−95979号 公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、リーチ目やパターン目を表示する場合にも、引き込みの可能な範囲でリールを停止させなければならないため、停止操作のタイミングによっては、リーチ目やパターン目を成立させることができない場合がある。また、多種類のリーチ目やパターン目が設定されると、遊技者がこれらのシンボル配置パターンを記憶するのが困難になり、告知による演出効果を十分に得られない、という問題もある。
【0007】
この発明は、上記問題に着目してなされたもので、特別役に当選している可能性があることを、遊技者にわかりやすい態様で示すとともに、当選時の演出効果を高め、特別役への入賞に対する遊技者の期待感を高められるようにすることを、目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、シンボルを変動表示することが可能なシンボル表示部を複数備えたスロットマシンに適用される。このスロットマシンは、遊技者のゲーム開始操作に応じて各シンボル表示部にシンボルの変動表示を開始させた後、これらの変動表示をそれぞれ停止操作に応じて停止させ、各シンボル表示部を横切る所定の入賞ライン上に整列したシンボル組み合わせにより、入賞の有無を決定する。シンボル表示部は、一般に、周面に複数のシンボルが配列されたリールと、このリールを回転させるためのモータとにより構成することができる。ただし、シンボル表示部は、上記構成に限らず、液晶パネルのような表示装置の画面上に設定されるリールの画像により構成することもできる。またリールに代えて、表面にシンボル列が配備された帯状体の両端部を繋いだものを、シンボル表示部として使用するようにしてもよい。
【0009】
この発明にかかるスロットマシンは、前記複数のシンボル表示部が遊技者の停止操作に応じて停止したときに、所定の特別役に当選している可能性を示す告知用のシンボル配置パターンを表示することが可能であって、所定の条件の成立に応じて、前記告知用のシンボル配置パターンを位置ずれさせた位置ずれ表示が行われるように、各表示部の停止動作を制御する位置ずれ表示手段と、前記告知用のシンボル配置パターンに対して位置ずれを起こしたシンボル表示部に、その位置ずれ分に応じてシンボルを移動する動作を行わせて、前記位置ずれ表示を前記告知用のシンボル配置パターンの表示に変更する表示変更手段とを具備する。
【0010】
ここで、「特別役」とは、前記したBBやRBに限定されるものでなく、特別の遊技モードに移行したり、遊技者に大きな特典が付与される可能性のある入賞を成立させるシンボル組み合わせであって、その役が成立するまで、内部当選状態を維持するように設定されたものであればよい。告知用のシンボル配置パターンは、前記したリーチ目、パターン目のように、あらかじめ定められた特定のシンボルが特定の位置関係をもって配置されたパターンである。なお、このパターンでは、前記特定の位置関係をもって配置されるシンボル以外のシンボルを任意のシンボルとすることができる。また、このパターンは1種類に限らず、複数種のパターンを設定することができる。
【0011】
位置ずれ表示手段は、前記複数のシンボル表示部のうちの少なくとも1つについて、告知用のシンボル配置パターンを構成するシンボルを、所定駒数分だけずれた位置に停止させることができる。なお、この場合の位置ずれ量は、遊技者が視認可能な範囲(位置ずれしたシンボルをシンボル表示窓内にとどめることができる範囲)とするのが望ましい。ただし、告知用のシンボル配置パターンの位置ずれ表示であると認識できるならば、前記シンボルの位置ずれをシンボル表示窓の枠外まで許容してもよい。
【0012】
表示変更手段は、前記告知用のシンボル配置パターンに対して位置ずれを起こして停止したシンボル表示部に、シンボルの変動表示を再開させることによって、位置ずれを修正するためのシンボルの移動を行わせることができる。なお、この再開された変動表示は、通常の変動表示とは異なる方向に行うこともでき、また、駒送り、シンボルを振動させながらの移動、往復移動など、通常とは異なる態様による変動表示を行うこともできる。さらに、シンボル表示部がリールのような回転体により構成される場合には、回転による変動表示に代えて、回転停止時の状態を維持したまま、前記シンボル表示部をシンボル表示窓の枠外に移動させることによって、シンボルを移動させてもよい。また、シンボルの移動により表示される告知用のシンボル表示パターンは、必ずしも完全な形で表示される必要はなく、たとえば0.5駒分ほどずれた状態で表示されてもよい。
【0013】
上記構成のスロットマシンによれば、所定の条件が成立している場合には、遊技者の停止操作に応じて各シンボル表示部が停止した後、所定のシンボル表示部でシンボルを移動させることによって、告知用のシンボル配置パターンに表示が変更される。よって、告知用のシンボル配置パターンを熟知していない遊技者でも、一旦停止したシンボル表示部でシンボルが再移動する様子を視認することにより、特別役に当選している可能性があることを認識し、期待感を高めることができる。また、一旦停止したシンボルの再移動により意外感を引き起こすことができるから、演出効果を高めることもできる。
【0014】
なお、表示変更手段が複数のシンボル表示部を制御対象とする場合、これらシンボル表示部におけるシンボルの移動表示は同時に実行しても良いが、これに限らず、各シンボル表示部における移動表示を順番に行うようにしてもよい。また、このシンボルの移動表示は、必ずしもすべてのシンボル表示部が停止してから行う必要はなく、通常の変動表示が終了していないシンボル表示部が存在する状態下で、既に変動表示を終了したシンボル表示部に対して行うようにしてもよい。
【0015】
上記スロットマシンの好ましい一態様では、前記位置ずれ表示手段は、遊技者の停止操作が前記特別役または告知用のシンボル配置パターンにかかるシンボルを停止できるタイミングで行われなかったことを条件として、前記位置ずれ表示を実行する。
【0016】
上記態様によれば、たとえば、特別役のシンボルを引き込むことができず、また告知用のシンボル配置パターンを表示することもできないタイミングで停止操作が行われたときに、位置ずれ表示を行うことができる。このようにすれば、特別役への当選を告知する場合には、仮に遊技者の停止操作のタイミングが合わなくとも、変動表示後の移動表示によって、告知用のシンボル配置パターンを表示することができるから、確実に告知を行うことができる。
【0017】
また、特別役のシンボルを引き込むことができない場合に、告知用のシンボル配置パターンの表示、または位置ずれ表示を選択して実行できるようにしてもよい。なお、この場合の選択は、抽選により行うのが望ましい。
このように2種類の表示を選択して実行するように設定すれば、位置ずれした配置パターンが告知用のシンボル配置パターンに変更される表示態様が所定の頻度で実行されるようになり、スロットマシンにおける演出効果を高めることができる。
【0018】
また、位置ずれ表示は、必ずしも、特別役に当選している状態下で行う必要はなく、擬似的な告知のために、特別役に当選していない状態下でも所定の頻度で実行してもよい。また、このように擬似的な告知を行う場合には、表示変更手段によるシンボルの移動表示を行った後は、告知用のシンボル配置パターン以外のパターンが表示されるようにしてもよい。
【0019】
つぎに、上記スロットマシンの他の好ましい態様では、位置ずれ表示手段は、前記特定役に当選しているとき、所定の期間、前記位置ずれ表示を実行するように設定される。この態様によれば、特定役への当選が成立しても、その当選図柄の引き込みをすぐには行わずに、所定の期間、位置ずれ表示やシンボルのシフト移動による告知演出が行われることになる。なお、所定の期間が経過したかどうかの確認は、時間により管理してもよいが、これに限らず、ゲーム実行回数により管理するようにしてもよい。
【0020】
さらに、上記各態様を含むこの発明のスロットマシンでは、表示変更手段を、前記告知用のシンボル配置パターンに表示が変更された後に、この表示を元の位置ずれ表示に戻す手段を含むものとすることができる。この態様によれば、位置ずれ表示から告知用のシンボル配置パターンに表示を変更するためのシンボルの移動表示が行われた後に、再びその表示を位置ずれ表示に戻すための移動表示が行われることになるから、シンボルが行きつ戻りつする状態が表示されるようになり、演出効果をさらに高めることができる。また、告知用のシンボル配置パターンを表示できないタイミングで停止操作が行われたことを条件として位置ずれ表示を行う場合には、一旦、表示が変更された後に元の表示に戻すことにより、停止操作に応じた引き込み制御の結果を維持することができ、引き込み制御のルールに適合したゲーム結果を提示することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の一実施例にかかるスロットマシンの外観を、図2はその機体本体部の内部構造を示す。
図示例のスロットマシンの機体1は、前面開口の筐体2と、この筐体2に、その開口部2Aを覆うように組み付けられた扉部3とにより構成される。筐体2の内部には、底部に、ホッパー6aを備えたメダル払出機6や電源ユニット10などが、さらにその上方に、リールブロック4や制御基板5などが、それぞれ配備される。なお、メダル払出機6を除く筐体2内の部品は、内面にビス止めされるが、メダル払出機6は、前方向にスライド可能に配備されている。また図中の14は、低音出力用のスピーカーであり、筐体2の後板に取り付けられている。
【0022】
前記リールブロック4は、樹脂製のフレーム7に3個のリール8a,8b,8cが組み付けられて成る。各リール8a,8b,8cは、リール枠の外周面に複数のシンボルが配列された帯状テープを貼設して成るもので、駆動源となるステッピングモータ9a,9b,9cとともに前記リールブロック4に取り付けられる。
【0023】
前記扉部3は、金属製の枠体に3枚のパネル11,12,13などが組み付けられている。これらのパネル11,12,13は、透明な合成樹脂板または強化ガラスの表面にシルクスクリーン印刷を施して形成される。
【0024】
上方の上部パネル12には、各種入賞の内容を示す情報として、シンボルの組合せや入賞時のメダルの払出枚数などが印刷され、下方の下部パネル13には、機種名などの情報が印刷される。
上部パネル12の両側には、効果音出力用のスピーカー15,16が設けられる。また下部パネル13の下方には、メダル払出口17,メダル受け皿18などが設けられる。
【0025】
中央の正面パネル11は、ゲームの進行状態を表示するエリアとして使用される。この正面パネル11の中央部には、無着色で透明のシンボル表示窓20が形成され、さらにこのシンボル表示窓20の下方には、貯留枚数表示器21,払出枚数表示器22,役物用表示器23などが形成される。
【0026】
前記シンボル表示窓20は、前記リールユニット4に対向する位置に形成されており、図3に示すように、横方向の長さが3個のリール8a,8b,8cが外部から見えるように、また縦方向の長さがリールの停止時に3駒分のシンボルSが外部から見えるように、横に長い矩形状に形成される。各リール8a,8b,8cは、このシンボル表示窓20に対し、上から下に向かう方向に回転するように設定される。
【0027】
前記シンボル表示窓20には、各シンボルの停止表示位置を結ぶように、水平方向に3本、斜め方向に2本、計5本の入賞ラインL1〜L5が設定される。これら入賞ラインL1〜L5は、メダルの賭け枚数に応じて有効化されるもので、賭け枚数が1枚のときは中央の入賞ラインL1が、賭け枚数が2枚のときは3本の水平な入賞ラインL1〜L3が、賭け枚数が3枚のときはすべての入賞ラインL1〜L5が、それぞれ有効化される。なお、正面パネル11の裏側には、各入賞ラインL1〜L5に対応する5個の有効化ランプ29がシンボル表示窓20の片側に沿って配備されている。これらのランプ29の点灯状態は、正面パネル13の表側から視認可能であり、これにより遊技者は、有効な入賞ラインの数および位置を確認することができる。
【0028】
前記貯留枚数表示器21,払出枚数表示器22,役物表示器23は、いずれも、7セグメントのLEDを用いた表示器である。貯留枚数表示器21には、後記するクレジットメダルの貯留枚数が、前記払出枚数表示器22には、ゲームにより入賞が成立したときに報賞として払い出されるメダルの枚数が、それぞれ表示される。役物表示器23は、BB,RBの成立に伴って、ボーナスゲームが実行される際に、期待できる入賞回数やゲーム実行回数などを表示するのに用いられる。
【0029】
正面パネル11と下部パネル13との間には、遊技のためのメダルを受け付けるメダル投入口24,各リール8a,8b,8cを一斉に回転させるための始動レバー25,各リール8a,8b,8cを個別に停止させるための停止釦スイッチ26a,26b,26cのほか、ベット釦スイッチ27,精算スイッチ28などのスイッチが配備される。
【0030】
前記ベット釦スイッチ27は、実物のメダルを投入する代わりに、電子データ形式で貯留されたクレジットメダルを引き落としてゲームに賭ける場合に使用されるもので、このベット釦スイッチ27の操作により、3枚のメダルが引き落としされる。精算スイッチ28は、クレジットメダルを精算して、すべてのクレジットメダルをメダル払出口17より払い出しさせるためのものである。
【0031】
メダル投入口24より投入されるメダル数が3枚までであれば、これらのメダル数に応じた入賞ラインが有効化されてゲームを実行可能な状態が設定される。
メダル投入口24に投入されたメダルが3枚を超えると、これらのメダルはクレジットメダルとして貯留される。なお、クレジットメダルを使用してのゲームで入賞が成立したときは、払出数分のメダルをクレジットメダルに加算する形でメダルの払出処理を行うことができる。
【0032】
図4は、前記スロットマシン1の電気的構成を示す。
図中、30は、このスロットマシン1の制御部であり、制御主体となるCPU31のほか、ROM32,RAM33の各メモリや、抽選処理に用いられる乱数発生器34などが含まれる。なお、ROM32には、プログラムのほかに、各リール8a,8b,8cのシンボル配列を示すシンボル配列テーブルや、内部抽選のための抽選テーブルなどが格納される。
【0033】
前記制御部30には、バス35を介して各種入出力部が接続される。入力部としては、前記した機体前面の各種スイッチ(始動レバー25を含む。)のほか、メダル投入口24への投入メダルを検出するためのメダル検知センサ37などが接続される。また出力部としては、前記リールユニット4の各ステッピングモータ9a,9b,9cを駆動するリール駆動部36a,36b,36c、メダル払出機6、貯留枚数表示器21、払出枚数表示器22、役物用表示器23などが接続される。
【0034】
なお、ここでは図示していないが、制御部30には、個別のCPUやメモリを具備する副制御部が接続される。この副制御部は、制御部30からの指令に応じてリール照明や前記スピーカー14,15,16の音声出力などを制御する。
【0035】
上記構成のスロットマシンにおいて、CPU31は、前記メダル検知センサ37またはベット釦スイッチ27からの信号に応じて所定数の入賞ラインを有効化する。さらに始動レバー25からの操作信号を受けると、CPU31は、前記乱数発生器34やROM32内の抽選テーブルを用いて、各種の役を対象とした内部抽選を実施した後、各リール8a,8b,8cを一斉に始動させ、各リールの停止動作を抽選処理の結果に応じて制御する。
【0036】
この実施例のスロットマシンでは、従来と同様に、当選図柄の引き込みのために、停止操作が行われた時点から所定の駒数までリール8a,8b,8cを滑らせて停止させることが可能に設定されている。また、ボーナス当選が成立しているのに、前記許容駒数内のリールの滑りでは、この当選した役に対応する当選図柄(以下、「ボーナス図柄」という。)を引き込みできない場合には、対応するボーナスフラグをつぎのゲームに持ち越すとともに、前記シンボル表示窓20内にリーチ目となるシンボル配置パターンを表示して、ボーナス当選を告知するようにしている。
【0037】
さらに、この実施例では、ボーナス当選時に、前記リーチ目を表示することもできないタイミングで停止操作が行われた場合には、このリーチ目のパターンが位置ずれしたシンボル配置パターン(以下、これを「準リーチ目」という。)を表示した後、位置ずれを起こしたリールを再回転して、所定時間の間、シンボル表示窓20内にリーチ目を表示するようにしている。
【0038】
図5は、前記準リーチ目やリーチ目の表示にかかる具体例を示す。なお、この図5では、前記シンボル表示窓20内の1シンボルの表示領域を点線で区切って示している。また、この図5では、リーチ目にかかる☆印のシンボル38(以下、「リーチ目図柄38」という。)のみを示し、空白の領域には、任意のシンボルが配備されるものとする。
【0039】
図5(1)(2)では、いずれも、上段に、リール8a,8b,8cが停止した直後の準リーチ目の表示例を示す。また、中段のシンボル配置パターンは、リーチ目を示すものであり、前記リーチ目図柄38をV字型に配置したパターンが表示されている。
【0040】
図5(1)では、準リーチ目として、左のリール8aのリーチ目図柄38が1駒下にずれるともに、中央のリール8bのリーチ目図柄38が1駒上にずれたシンボル配置パターンが表示されている。この状態下で、リール8aを通常の回転方向とは逆方向に、リール8bを通常の回転方向に、それぞれ1駒分ずつ回転させることにより、前記シンボル表示窓20内の表示は、リーチ目に変更される。
【0041】
一方、図5(2)では、左右のリール8a,8cでは、リーチ目図柄38は位置ずれしていないが、中央のリール8bのリーチ目図柄38が2駒上にずれた状態にある。この状態下で、リール8bを通常の回転方向に2駒分回転させることにより、前記シンボル表示窓20内の表示は、リーチ目の表示に変更される。
【0042】
さらに、この実施例では、図5(1)(2)の各下段に示すように、前記リーチ目を表示してから所定時間経過後に、シンボル表示窓20内の表示を、元の準リーチ目に戻すようにしている。これにより、所定のリールが行きつ戻りつしながら、一時的にリーチ目を表示する動作が展開されることになり、告知演出を高めることができる。また、リーチ目を知らない遊技者も、シンボルの往復移動によって、ボーナス当選が成立していることを容易に認識することができる。また、最終的に、停止操作に応じたリール停止制御による準リーチ目でゲームが終了するから、引き込み制御のルールに違反することもない。
【0043】
以下では、上記の準リーチ目やリーチ目の切り換えによりボーナス当選を告知する表示態様を、「告知演出表示」という。なお、図5(1)(2)に示したように、この告知演出表示における準リーチ目は、リーチ目図柄38がシンボル表示窓20内に入る範囲で位置ずれするように設定されるのが望ましい。ただし、準リーチ目であると予測できるようなシンボル配置が行われるのであれば(たとえば図5(2)のように、リーチ目図柄38の位置ずれが起こるリールを1つのみとする。)、シンボル表示窓20の枠外までリーチ目図柄38を位置ずれさせてもかまわない。
【0044】
つぎに、図6,7を用いて、前記告知演出表示にかかる制御を含むゲーム制御の流れを説明する。図6は、1つのゲームの開始から終了までの流れを示すもので、メダル投入口24からのメダル投入、またはベット釦スイッチ27の操作に応じて開始される。また図7は、回転後の各リール8a,8b,8cの停止動作制御にかかる流れであって、図6のST4に対応するものである。なお、図7では、各ステップをST101〜111として示す。
【0045】
図6において、始動レバー25が操作されると、ST1が「YES」となってST2に進み、前記した内部抽選を実行する。なお、このST2には、所定の役への当選が成立したときに、その役に対応する当選フラグをオンに設定する処理や、いずれの役にも当選しなかった場合のはずれ認識処理なども含まれる。
【0046】
内部抽選にかかる処理が終了すると、つぎのST3において、各リール8a,8b,8cを始動した後、ST4のリール停止制御を実行する。以下、このST4について、図7を用いて詳細な手順を説明する。
【0047】
まず、1番目の停止操作が行われると、ST101が「YES」となり、各種当選フラグの設定状態を確認する。ここで、所定の小役フラグがオンである場合には、ST102が「YES」となってST103に進み、対応する小役の当選図柄を入賞ラインに引き込む制御を実行する。
【0048】
つぎに、BBまたはRBのボーナスフラグがオンである場合には、ST104が「YES」となってST105に進む。このST105では、前記ボーナスフラグに対応するボーナス図柄の引き込みが可能かどうかを判別する。ここで、「YES」の判断があれば、ST106に進み、前記ボーナス図柄を入賞ラインに引き込む制御を実行する。
【0049】
一方、前記許容駒数内の滑りでは、ボーナス図柄を引き込むことができない場合には、ST105が「NO」となってST107に進み、リーチ目図柄をそのリーチ目を形成する位置に引き込むことが可能であるかどうかを判別する。ここで、「YES」の判断があれば、ST108に進み、前記リーチ目図柄を目的の位置に引き込む制御を実行する。
【0050】
ST105,107の判断がいずれも「NO」、すなわちボーナス入賞もリーチ目も成立させることができない場合には、ST109に進む。このST109では、前記リーチ目図柄の引き込み位置を、本来の表示位置からずれた位置に設定して、引き込み制御を実行する。
【0051】
なお、前記内部抽選で「はずれ」となった場合には、ST102,104がともに「NO」となってST110に進み、はずれのシンボル組み合わせを構成する図柄(以下、「はずれ図柄」という。)を対象とした引き込み制御を行う。
【0052】
以下、2回目、3回目の停止操作に対しても、同様に、各種当選フラグのオンオフ状態や、目的とするシンボルの引き込みが可能であるかどうかなどを確認しながら、停止操作対象のリールに対する引き込み制御を実行する。なお、小役については、ST103の処理のみに簡略化して示したが、実際には、ボーナス図柄を引き込む場合と同じく、小役の当選図柄の引き込みが可能であるかどうかを確認し、引き込みが不可能であれば、はずれ図柄を引き込む制御に切り換える必要がある。
【0053】
また、小役フラグとボーナスフラグとが重複設定されたときは、停止操作に応じて、まずST102が「YES」となるため、小役の当選図柄の引き込みが優先して行われる。また、ST105やST107の判断が「NO」となった場合には、以後の停止操作に対しても、これらのステップでは、同様に「NO」の判断が出されることになる。よって、ボーナス当選時に、当選した役も、リーチ目も、揃えることができなくなった場合は、所定数のリールが、リーチ目図柄を位置ずれさせた状態で停止し、準リーチ目が形成されることになる。
すべてのリール8a,8b,8cが停止すると、ST111が「YES」となり、前記リール停止制御を終了する。
【0054】
図6に戻って、リール停止制御が終了すると、ST5において、入賞の成立の有無をチェックする。ここで、所定の入賞ライン上にいずれかの役が成立している場合には、ST5が「YES」となってST6に進み、メダルの払い出しなど、入賞に伴う処理を実行する。
【0055】
さらに、前記入賞がボーナス入賞である場合には、ST7が「YES」となってST8に進み、ボーナスゲームのための処理を実行した後、ST9で前記ボーナスフラグをリセットし、処理を終了する。なお、ST8のボーナスゲームの制御の詳細については、記載を省略するが、RBに入賞した場合には、通常の入賞態様とは異なる態様の入賞が成立する頻度が高められたゲームを実行する。また、BBに入賞した場合には、RBや小役が頻発するように設定されたゲームを実行し、さらにRBの入賞に伴い、RB用の特別ゲームを実行する。
【0056】
一方、各リール8a,8b,8cが停止したときに、いずれの入賞も成立しなかった場合には、ST5が「NO」となり、ST10において、準リーチ目が成立しているかどうかをチェックする。ここで、「YES」の判断があれば、ST11に進み、リーチ目に対して位置ずれを起こしたリールを、正逆いずれかの方向に回転させることにより、シンボル表示窓20内のシンボル配置パターンをリーチ目に変更する。さらに、つぎのST12では、t秒(tはあらかじめ設定された任意の数値)が経過するまで待機した後、前記リーチ目の表示のために回転させたリールを、ST11の時とは逆方向に回転させることにより、シンボル表示窓20内のシンボル配置パターンを元の準リーチ目に戻す。
【0057】
このように、上記実施例では、ボーナス当選が成立しているが、リーチ目を表示できないタイミングで停止操作が行われた場合に、準リーチ目およびリーチ目による告知演出表示を実行するようにした。しかしながら、この発明は、上記実施例に限らず、たとえば、ボーナス当選が成立したとき、意図的にボーナス入賞を回避して前記告知演出表示を実行するようにしてもよい。
【0058】
図8および図9は、ボーナス当選が成立したとき、前記告知演出表示を行うゲームを所定の回数分実行するようにした制御手順を示す。また、この実施例では、ボーナス当選が成立していない状態下でも、所定の頻度で擬似的な告知演出を行うようにしている。なお、図中のNは、ボーナス当選時に、告知演出によるゲームの実行回数を計数するためのカウンタであり、以下、このNを「ゲーム実行回数」という。
【0059】
図8では、図6との混同を避けるために、ST21から処理が開始されるものとして示す。図9は、前記図7と同様に、リール停止制御の詳細な手順を示すものであるが、同じく、混同を避けるために、各ステップをST201〜210として示す。
【0060】
この実施例でも、先の実施例と同様に、始動レバー25の操作に応じて内部抽選を実行する(ST21,22)。つぎに、この実施例では、ST23において、演出フラグをチェックし、さらに、この演出フラグがオフであれば、ST24に進んで、ゲーム実行回数Nをチェックする。ここで、N=0であれば、ST24からST25に進んで、演出用抽選を実行する。一方、演出フラグがオンの場合には、ST23が「YES」となってST26に進み、前記ゲーム実行回数Nをインクリメントする。
【0061】
ここで、演出用抽選とは、前記告知演出表示を実行するかどうかを決定するためのものである。また前記演出フラグは、この演出用抽選に当選したことを記憶するためのフラグであり、ボーナス当選中は、前記ゲーム実行回数Nが所定の上限値Nmaxになるまで維持される。なお、演出用抽選は、ボーナス当選時、非当選時ともに実行されるが、ボーナス非当選時には、ボーナス当選時よりも、当選確率が低く設定された抽選を実行する。
【0062】
ST25またはST26を実行した後は、ST27に進み、各リール8a,8b,8cを始動し、さらにST28のリール停止制御を実行する。以下、このリール停止制御の詳細について、図9を用いて説明する。
【0063】
最初の停止操作によりST201が「YES」となると、まず、ST202では、演出フラグをチェックする。ここで、演出フラグがオンであれば、ST202が「YES」となってST203に進み、前記リーチ目図柄を位置ずれさせて引き込む制御を実行する。
【0064】
一方、演出フラグがオフの場合には、ST202からST204に移行し、小役フラグをチェックする。ここで、小役フラグがオンであれば、ST204が「YES」となってST205に進み、対応する小役の当選図柄を入賞ライン上に引き込む制御を実行する。
【0065】
ボーナスフラグがオンである場合には、ST206が「YES」となり、ST207において、第1の実施例と同様に、ボーナス図柄の引き込みが可能であるかどうかをチェックする。ここで、ボーナス図柄の引き込みが可能であれば、ST207からST208に進み、対応するボーナス図柄を入賞ライン上に引き込む制御を実行する。他方、ボーナス図柄の引き込みができない場合には、ST207からST209に進み、所定のはずれ図柄を引き込む制御を実行する。なお、各種当選フラグや演出フラグがオフの場合には、ST202,204,206が順に「NO」となり、同様に、ST209に移行して、はずれ図柄を引き込む制御を実行する。
【0066】
第2、第3の停止操作に対しても、上記と同様の制御が実行される。なお、演出フラグのオン設定に伴って実行されるST203では、常にリーチ目図柄を位置ずれさせる必要はなく、少なくとも1つのリールにおけるリーチ目図柄がそのリーチ目を形成する位置からずれるように制御すればよい。また、ST205では、目的とする当選図柄を引き込みできない場合には、引き込み対象をはずれ図柄に変更する必要がある。
このようにして、すべてのリール8a,8b,8cが停止すると、ST210が「YES」となり、リール停止制御を終了する。
【0067】
図8に戻って、前記リール停止制御により入賞が成立した場合には、ST29〜33において、前記図6のST5〜9と同様の処理を実行する。さらに、この実施例では、ボーナス入賞時には、ゲーム実行回数N=Nmaxとなっているので、ST34において、このNの値をリセットする。
一方、入賞が成立していない場合には、ST29からST35に進み、準リーチ目が成立しているかどうかをチェックする。この判断が「YES」であれば、ST36,37において、前記図6のST11,12と同様の処理により、前記告知演出表示を実行する。
【0068】
上記の告知演出表示がボーナス当選下で行われた場合には、ST38が「YES」となってST39に進み、前記ゲーム実行回数Nが上限値Nmaxに達しているかどうかを確認する。この判断が「YES」であれば、つぎのST40で、演出フラグをリセットし、しかる後に処理を終了する。
なお、ゲーム実行回数NがNmaxより小さい場合には、ST39が「NO」となり、ST40をスキップして処理を終了する。また、ボーナス非当選下で告知演出表示が行われた場合には、ST38が「NO」となり、ST40で演出フラグをリセットして処理を終了する。
【0069】
ボーナス当選状態において、ST40での演出フラグのリセットが行われた場合、つぎのゲームでは、ST23が「NO」、ST24が「NO」となるため、ST25の演出用抽選はスキップされる。よって、演出フラグのオフ状態が維持されたまま、図9のリール停止制御に進むことになり、ボーナス図柄の引き込み制御を実行することが可能となる。
【0070】
上記図8,9の手順によれば、ボーナス当選が成立すると、告知演出表示によるゲームをNmax回続けて実行する制御状態が、所定の確率で出現する。一方、ボーナス非当選時には、擬似的な告知演出表示によるゲームが単発的に実行されるのみとなる。よって、遊技者は、告知演出表示の出現により、ボーナス当選の可能性があることを認識した後、この告知演出表示の連続出現により、ボーナス当選が成立していると確信を持つことができ、ボーナス入賞への期待感を高めることができる。
【0071】
なお、ボーナス非当選時にも、告知演出表示を複数回行っても良いが、この場合には、疑似告知であることを示すために、リール停止後のシンボル移動により、リーチ目にならないシンボル配置パターンを表示するのが望ましい。また、上記実施例では、告知演出表示のみによりボーナス当選を告知するようにしたが、これに限らず、従来のリーチ目による告知と、告知演出表示とを、抽選により選択して実行するようにしてもよい。
【0072】
つぎに、上記2つの実施例における告知演出表示は、リーチ図柄の位置ずれが生じたリールを再回転させることにより実行されるが、告知演出表示のためのシンボルの移動は、これに限らず、リールを上下に移動させる処理により行うこともできる。
【0073】
図10は、前記告知演出表示のためにリール8a,8b,8cを移動させる機構の具体例を示す。この例では、前記図2のリールユニット4を、各リール8a,8b,8cを上下方向に沿って移動させるためのリール移動機構40を具備する構成のものに変更している。なお、ここではリール8aを例にして説明するが、他のリール8b,8cについても、同様のリール移動機構40が設けられる。
【0074】
前記リール8aは、前面が開口されたリールホルダ41の一方の内側面42に、ステッピングモータ9aとともに軸支される。なお、リールホルダ41の前面の開口部43は、シンボル表示窓20の位置および大きさに対応するように設定される。
【0075】
リールホルダ41の背後には、上下方向に延びる2本のレール44A,44Bがそれぞれリールホルダ41の両側縁に対応させて配備される。さらに、これらのレール44A,44Bの間には、同じく上下方向に向けて、ラック45が配備される。
【0076】
前記リールホルダ41の背面の適所は、連結部材46を介して前記ラック45の側方に連結される。また、リールホルダ41の両側の後端縁は、上下2箇所で、それぞれ前後一対のローラ47,48を介してレール44A,44Bに取り付けられる。これらのローラ47,48は、ラック45の動きによってリールホルダ41が上方または下方に引っ張られたとき、この引張り力によって回転し、引っ張り方向に沿って移動する。
【0077】
リール移動機構40は、前記レール44A,44B、ラック45、4対のローラ47,48のほか、ラック45にかみ合わされる大小のウォームギア50,51、および、これらギア50,51を回転させるモータ49により構成される。
各ウォームギア50,51は、モータ49の回転軸49Aに連結された状態で、前記ラック45の前方適所に配備される。モータ49の回転により各ウォームギア50,51が回転すると、ラック55の直進運動がひきおこされ、これに連動して各ローラ47,48が回転かつ移動する。このラック55およびローラ47,48の移動に応じて、リール8aおよびステッピングモータ9aを含むリールホルダ41が、上方または下方に移動することになる。
【0078】
前記リールホルダ41は、通常は、前記開口部43をシンボル表示窓20に合わせた位置に配備されているので、シンボル表示窓20からは、開口部43内に位置する3駒分のシンボルを視認することができる。一方、リールホルダ41が上方または下方に移動すると、前記開口部43の一部がシンボル表示窓20の枠外に位置するとともに、移動方向とは反対側の枠内にリールホルダ41の非開口部分が入るようになる。したがって、シンボル表示窓20から見ると、窓枠内に含まれていた3個のシンボルが上方または下方に移動し、また、その移動に伴って、シンボルの表示されない空き領域が設定されるようになる。
【0079】
図11は、上記のリール移動機構40による告知演出表示の例を示す。この例では、前記図5(1)と同様の準リーチ目を表示した後、リーチ目図柄38の位置ずれを起こしたリール8a,8bを、それぞれ上方、下方に1駒分ずつ移動させてリーチ目を表示している。この後は、各リール8a,8bを、先程とは逆方向に移動させることにより、シンボル表示窓20内の表示を、元の準リーチ目に戻すようにしている。
【0080】
上記図11の例によれば、準リーチ目やリーチ目による表示の切り換えに加え、シンボル表示窓20に対してリール8a,8b,8cが上下動する機械的な演出を展開することができるので、ダイナミックで興趣のある告知演出表示を行うことができる。なお、この告知演出表示を行う場合には、正面パネル11全体を透明または半透明にして、リール全体の上下移動を視認できるようにしてもよい。また、リールの移動の際には、必ずしもリーチ目を完全に表示する必要はなく、たとえば、リール表示窓20の枠外に停止したリーチ目図柄を、その一部がリール表示窓20から覗く状態になるまでリールを移動させるようにしてもよい。
【0081】
さらに、上記した各実施例では、いずれも、リーチ目に基づく告知演出表示を行っているが、パターン目についても、同様の制御による告知演出表示を実行できることは、言うまでもない。
【0082】
【発明の効果】
この発明によれば、一旦、シンボルの移動を停止したシンボル表示部に、再度、移動表示を行わせて、告知用のシンボル配置パターンを表示するようにしたから、告知用のシンボル配置パターンを記憶していない遊技者でも、シンボルの再移動により、特別役に当選している可能性があることを、容易に認識することができ、期待感を高めることができる。また、一旦停止したシンボルの再移動により意外感を引き起こすことができ、演出効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用されたスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図2】スロットマシンの筐体内部の構成を示す正面図である。
【図3】正面パネルの構成を示す正面図である。
【図4】スロットマシンの電気構成を示すブロック図である。
【図5】告知演出表示の具体例を示す説明図である。
【図6】ゲーム制御の手順を示すフローチャートである。
【図7】リール停止制御の詳細な手順を示すフローチャートである。
【図8】ゲーム制御の他の手順を示すフローチャートである。
【図9】リール停止制御の詳細な手順を示すフローチャートである。
【図10】リールを上下動させるリール移動機構の具体例を示す側面図および正面図である。
【図11】図10のリール移動機構を用いた告知演出表示の具体例を示す説明図である。
【符号の説明】
8a,8b,8c リール
9a,9b,9c ステッピングモータ
26a,26b,26c 停止釦スイッチ
30 制御部
31 CPU
32 ROM
34 乱数発生器
40 リール移動機構
【発明の属する技術分野】
この発明は、シンボルを変動表示させることが可能なシンボル表示部を複数備え、これらのシンボル表示部に変動表示を行わせた後に、各シンボル表示部を遊技者の停止操作に応じて停止させ、所定の入賞ライン上に整列したシンボルの組み合わせに応じて勝敗を決するようにしたスロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
典型的なスロットマシンでは、前面の中央部に、矩形状のシンボル表示窓が形成され、その背後に、周面に複数のシンボルが配列された3個のリールが配備される。また、シンボル表示窓の下方には、始動レバーや停止釦スイッチを含む操作部が設けられる。
【0003】
従来の典型的なスロットマシンでは、始動レバーが操作されると、各リールを始動させる前に制御部内で抽選を実行し(以下、この抽選を「内部抽選」という。)、入賞ライン上に停止表示させるシンボルの組み合わせを決定するようにしている。スロットマシンの入賞にかかるシンボルの組み合わせは、一般に「役」と呼ばれており、複数種の小役のほか、レギュラーボーナス(RB)、ビッグボーナス(BB)などの特別役が設けられている。これらの役への当選(以下、「内部当選」という。)は、それぞれその役に固有の当選フラグにより記憶されており、停止操作がなされると、対応するリールを、前記当選フラグに対応するシンボル(以下、「当選図柄」という。)が有効な入賞ラインに引き込まれるタイミングで停止させる引き込み制御が実行される。
【0004】
さらに、従来のスロットマシンでは、BBやRBへの内部当選(以下、「ボーナス当選」という。)が成立しても、その当選図柄を引き込みできないタイミングで停止操作が行われた場合には、この当選フラグ(以下、「ボーナスフラグ」という。)をつぎのゲームに持ち越すとともに、所定の態様による告知を行うようにしている。この告知の一例として、ボーナス当選確定を報知する「リーチ目」、ボーナス当選の可能性を報知する「パターン目」などの特定のシンボル配置パターンをシンボル表示窓内に表示する方法がある(特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−95979号 公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、リーチ目やパターン目を表示する場合にも、引き込みの可能な範囲でリールを停止させなければならないため、停止操作のタイミングによっては、リーチ目やパターン目を成立させることができない場合がある。また、多種類のリーチ目やパターン目が設定されると、遊技者がこれらのシンボル配置パターンを記憶するのが困難になり、告知による演出効果を十分に得られない、という問題もある。
【0007】
この発明は、上記問題に着目してなされたもので、特別役に当選している可能性があることを、遊技者にわかりやすい態様で示すとともに、当選時の演出効果を高め、特別役への入賞に対する遊技者の期待感を高められるようにすることを、目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、シンボルを変動表示することが可能なシンボル表示部を複数備えたスロットマシンに適用される。このスロットマシンは、遊技者のゲーム開始操作に応じて各シンボル表示部にシンボルの変動表示を開始させた後、これらの変動表示をそれぞれ停止操作に応じて停止させ、各シンボル表示部を横切る所定の入賞ライン上に整列したシンボル組み合わせにより、入賞の有無を決定する。シンボル表示部は、一般に、周面に複数のシンボルが配列されたリールと、このリールを回転させるためのモータとにより構成することができる。ただし、シンボル表示部は、上記構成に限らず、液晶パネルのような表示装置の画面上に設定されるリールの画像により構成することもできる。またリールに代えて、表面にシンボル列が配備された帯状体の両端部を繋いだものを、シンボル表示部として使用するようにしてもよい。
【0009】
この発明にかかるスロットマシンは、前記複数のシンボル表示部が遊技者の停止操作に応じて停止したときに、所定の特別役に当選している可能性を示す告知用のシンボル配置パターンを表示することが可能であって、所定の条件の成立に応じて、前記告知用のシンボル配置パターンを位置ずれさせた位置ずれ表示が行われるように、各表示部の停止動作を制御する位置ずれ表示手段と、前記告知用のシンボル配置パターンに対して位置ずれを起こしたシンボル表示部に、その位置ずれ分に応じてシンボルを移動する動作を行わせて、前記位置ずれ表示を前記告知用のシンボル配置パターンの表示に変更する表示変更手段とを具備する。
【0010】
ここで、「特別役」とは、前記したBBやRBに限定されるものでなく、特別の遊技モードに移行したり、遊技者に大きな特典が付与される可能性のある入賞を成立させるシンボル組み合わせであって、その役が成立するまで、内部当選状態を維持するように設定されたものであればよい。告知用のシンボル配置パターンは、前記したリーチ目、パターン目のように、あらかじめ定められた特定のシンボルが特定の位置関係をもって配置されたパターンである。なお、このパターンでは、前記特定の位置関係をもって配置されるシンボル以外のシンボルを任意のシンボルとすることができる。また、このパターンは1種類に限らず、複数種のパターンを設定することができる。
【0011】
位置ずれ表示手段は、前記複数のシンボル表示部のうちの少なくとも1つについて、告知用のシンボル配置パターンを構成するシンボルを、所定駒数分だけずれた位置に停止させることができる。なお、この場合の位置ずれ量は、遊技者が視認可能な範囲(位置ずれしたシンボルをシンボル表示窓内にとどめることができる範囲)とするのが望ましい。ただし、告知用のシンボル配置パターンの位置ずれ表示であると認識できるならば、前記シンボルの位置ずれをシンボル表示窓の枠外まで許容してもよい。
【0012】
表示変更手段は、前記告知用のシンボル配置パターンに対して位置ずれを起こして停止したシンボル表示部に、シンボルの変動表示を再開させることによって、位置ずれを修正するためのシンボルの移動を行わせることができる。なお、この再開された変動表示は、通常の変動表示とは異なる方向に行うこともでき、また、駒送り、シンボルを振動させながらの移動、往復移動など、通常とは異なる態様による変動表示を行うこともできる。さらに、シンボル表示部がリールのような回転体により構成される場合には、回転による変動表示に代えて、回転停止時の状態を維持したまま、前記シンボル表示部をシンボル表示窓の枠外に移動させることによって、シンボルを移動させてもよい。また、シンボルの移動により表示される告知用のシンボル表示パターンは、必ずしも完全な形で表示される必要はなく、たとえば0.5駒分ほどずれた状態で表示されてもよい。
【0013】
上記構成のスロットマシンによれば、所定の条件が成立している場合には、遊技者の停止操作に応じて各シンボル表示部が停止した後、所定のシンボル表示部でシンボルを移動させることによって、告知用のシンボル配置パターンに表示が変更される。よって、告知用のシンボル配置パターンを熟知していない遊技者でも、一旦停止したシンボル表示部でシンボルが再移動する様子を視認することにより、特別役に当選している可能性があることを認識し、期待感を高めることができる。また、一旦停止したシンボルの再移動により意外感を引き起こすことができるから、演出効果を高めることもできる。
【0014】
なお、表示変更手段が複数のシンボル表示部を制御対象とする場合、これらシンボル表示部におけるシンボルの移動表示は同時に実行しても良いが、これに限らず、各シンボル表示部における移動表示を順番に行うようにしてもよい。また、このシンボルの移動表示は、必ずしもすべてのシンボル表示部が停止してから行う必要はなく、通常の変動表示が終了していないシンボル表示部が存在する状態下で、既に変動表示を終了したシンボル表示部に対して行うようにしてもよい。
【0015】
上記スロットマシンの好ましい一態様では、前記位置ずれ表示手段は、遊技者の停止操作が前記特別役または告知用のシンボル配置パターンにかかるシンボルを停止できるタイミングで行われなかったことを条件として、前記位置ずれ表示を実行する。
【0016】
上記態様によれば、たとえば、特別役のシンボルを引き込むことができず、また告知用のシンボル配置パターンを表示することもできないタイミングで停止操作が行われたときに、位置ずれ表示を行うことができる。このようにすれば、特別役への当選を告知する場合には、仮に遊技者の停止操作のタイミングが合わなくとも、変動表示後の移動表示によって、告知用のシンボル配置パターンを表示することができるから、確実に告知を行うことができる。
【0017】
また、特別役のシンボルを引き込むことができない場合に、告知用のシンボル配置パターンの表示、または位置ずれ表示を選択して実行できるようにしてもよい。なお、この場合の選択は、抽選により行うのが望ましい。
このように2種類の表示を選択して実行するように設定すれば、位置ずれした配置パターンが告知用のシンボル配置パターンに変更される表示態様が所定の頻度で実行されるようになり、スロットマシンにおける演出効果を高めることができる。
【0018】
また、位置ずれ表示は、必ずしも、特別役に当選している状態下で行う必要はなく、擬似的な告知のために、特別役に当選していない状態下でも所定の頻度で実行してもよい。また、このように擬似的な告知を行う場合には、表示変更手段によるシンボルの移動表示を行った後は、告知用のシンボル配置パターン以外のパターンが表示されるようにしてもよい。
【0019】
つぎに、上記スロットマシンの他の好ましい態様では、位置ずれ表示手段は、前記特定役に当選しているとき、所定の期間、前記位置ずれ表示を実行するように設定される。この態様によれば、特定役への当選が成立しても、その当選図柄の引き込みをすぐには行わずに、所定の期間、位置ずれ表示やシンボルのシフト移動による告知演出が行われることになる。なお、所定の期間が経過したかどうかの確認は、時間により管理してもよいが、これに限らず、ゲーム実行回数により管理するようにしてもよい。
【0020】
さらに、上記各態様を含むこの発明のスロットマシンでは、表示変更手段を、前記告知用のシンボル配置パターンに表示が変更された後に、この表示を元の位置ずれ表示に戻す手段を含むものとすることができる。この態様によれば、位置ずれ表示から告知用のシンボル配置パターンに表示を変更するためのシンボルの移動表示が行われた後に、再びその表示を位置ずれ表示に戻すための移動表示が行われることになるから、シンボルが行きつ戻りつする状態が表示されるようになり、演出効果をさらに高めることができる。また、告知用のシンボル配置パターンを表示できないタイミングで停止操作が行われたことを条件として位置ずれ表示を行う場合には、一旦、表示が変更された後に元の表示に戻すことにより、停止操作に応じた引き込み制御の結果を維持することができ、引き込み制御のルールに適合したゲーム結果を提示することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の一実施例にかかるスロットマシンの外観を、図2はその機体本体部の内部構造を示す。
図示例のスロットマシンの機体1は、前面開口の筐体2と、この筐体2に、その開口部2Aを覆うように組み付けられた扉部3とにより構成される。筐体2の内部には、底部に、ホッパー6aを備えたメダル払出機6や電源ユニット10などが、さらにその上方に、リールブロック4や制御基板5などが、それぞれ配備される。なお、メダル払出機6を除く筐体2内の部品は、内面にビス止めされるが、メダル払出機6は、前方向にスライド可能に配備されている。また図中の14は、低音出力用のスピーカーであり、筐体2の後板に取り付けられている。
【0022】
前記リールブロック4は、樹脂製のフレーム7に3個のリール8a,8b,8cが組み付けられて成る。各リール8a,8b,8cは、リール枠の外周面に複数のシンボルが配列された帯状テープを貼設して成るもので、駆動源となるステッピングモータ9a,9b,9cとともに前記リールブロック4に取り付けられる。
【0023】
前記扉部3は、金属製の枠体に3枚のパネル11,12,13などが組み付けられている。これらのパネル11,12,13は、透明な合成樹脂板または強化ガラスの表面にシルクスクリーン印刷を施して形成される。
【0024】
上方の上部パネル12には、各種入賞の内容を示す情報として、シンボルの組合せや入賞時のメダルの払出枚数などが印刷され、下方の下部パネル13には、機種名などの情報が印刷される。
上部パネル12の両側には、効果音出力用のスピーカー15,16が設けられる。また下部パネル13の下方には、メダル払出口17,メダル受け皿18などが設けられる。
【0025】
中央の正面パネル11は、ゲームの進行状態を表示するエリアとして使用される。この正面パネル11の中央部には、無着色で透明のシンボル表示窓20が形成され、さらにこのシンボル表示窓20の下方には、貯留枚数表示器21,払出枚数表示器22,役物用表示器23などが形成される。
【0026】
前記シンボル表示窓20は、前記リールユニット4に対向する位置に形成されており、図3に示すように、横方向の長さが3個のリール8a,8b,8cが外部から見えるように、また縦方向の長さがリールの停止時に3駒分のシンボルSが外部から見えるように、横に長い矩形状に形成される。各リール8a,8b,8cは、このシンボル表示窓20に対し、上から下に向かう方向に回転するように設定される。
【0027】
前記シンボル表示窓20には、各シンボルの停止表示位置を結ぶように、水平方向に3本、斜め方向に2本、計5本の入賞ラインL1〜L5が設定される。これら入賞ラインL1〜L5は、メダルの賭け枚数に応じて有効化されるもので、賭け枚数が1枚のときは中央の入賞ラインL1が、賭け枚数が2枚のときは3本の水平な入賞ラインL1〜L3が、賭け枚数が3枚のときはすべての入賞ラインL1〜L5が、それぞれ有効化される。なお、正面パネル11の裏側には、各入賞ラインL1〜L5に対応する5個の有効化ランプ29がシンボル表示窓20の片側に沿って配備されている。これらのランプ29の点灯状態は、正面パネル13の表側から視認可能であり、これにより遊技者は、有効な入賞ラインの数および位置を確認することができる。
【0028】
前記貯留枚数表示器21,払出枚数表示器22,役物表示器23は、いずれも、7セグメントのLEDを用いた表示器である。貯留枚数表示器21には、後記するクレジットメダルの貯留枚数が、前記払出枚数表示器22には、ゲームにより入賞が成立したときに報賞として払い出されるメダルの枚数が、それぞれ表示される。役物表示器23は、BB,RBの成立に伴って、ボーナスゲームが実行される際に、期待できる入賞回数やゲーム実行回数などを表示するのに用いられる。
【0029】
正面パネル11と下部パネル13との間には、遊技のためのメダルを受け付けるメダル投入口24,各リール8a,8b,8cを一斉に回転させるための始動レバー25,各リール8a,8b,8cを個別に停止させるための停止釦スイッチ26a,26b,26cのほか、ベット釦スイッチ27,精算スイッチ28などのスイッチが配備される。
【0030】
前記ベット釦スイッチ27は、実物のメダルを投入する代わりに、電子データ形式で貯留されたクレジットメダルを引き落としてゲームに賭ける場合に使用されるもので、このベット釦スイッチ27の操作により、3枚のメダルが引き落としされる。精算スイッチ28は、クレジットメダルを精算して、すべてのクレジットメダルをメダル払出口17より払い出しさせるためのものである。
【0031】
メダル投入口24より投入されるメダル数が3枚までであれば、これらのメダル数に応じた入賞ラインが有効化されてゲームを実行可能な状態が設定される。
メダル投入口24に投入されたメダルが3枚を超えると、これらのメダルはクレジットメダルとして貯留される。なお、クレジットメダルを使用してのゲームで入賞が成立したときは、払出数分のメダルをクレジットメダルに加算する形でメダルの払出処理を行うことができる。
【0032】
図4は、前記スロットマシン1の電気的構成を示す。
図中、30は、このスロットマシン1の制御部であり、制御主体となるCPU31のほか、ROM32,RAM33の各メモリや、抽選処理に用いられる乱数発生器34などが含まれる。なお、ROM32には、プログラムのほかに、各リール8a,8b,8cのシンボル配列を示すシンボル配列テーブルや、内部抽選のための抽選テーブルなどが格納される。
【0033】
前記制御部30には、バス35を介して各種入出力部が接続される。入力部としては、前記した機体前面の各種スイッチ(始動レバー25を含む。)のほか、メダル投入口24への投入メダルを検出するためのメダル検知センサ37などが接続される。また出力部としては、前記リールユニット4の各ステッピングモータ9a,9b,9cを駆動するリール駆動部36a,36b,36c、メダル払出機6、貯留枚数表示器21、払出枚数表示器22、役物用表示器23などが接続される。
【0034】
なお、ここでは図示していないが、制御部30には、個別のCPUやメモリを具備する副制御部が接続される。この副制御部は、制御部30からの指令に応じてリール照明や前記スピーカー14,15,16の音声出力などを制御する。
【0035】
上記構成のスロットマシンにおいて、CPU31は、前記メダル検知センサ37またはベット釦スイッチ27からの信号に応じて所定数の入賞ラインを有効化する。さらに始動レバー25からの操作信号を受けると、CPU31は、前記乱数発生器34やROM32内の抽選テーブルを用いて、各種の役を対象とした内部抽選を実施した後、各リール8a,8b,8cを一斉に始動させ、各リールの停止動作を抽選処理の結果に応じて制御する。
【0036】
この実施例のスロットマシンでは、従来と同様に、当選図柄の引き込みのために、停止操作が行われた時点から所定の駒数までリール8a,8b,8cを滑らせて停止させることが可能に設定されている。また、ボーナス当選が成立しているのに、前記許容駒数内のリールの滑りでは、この当選した役に対応する当選図柄(以下、「ボーナス図柄」という。)を引き込みできない場合には、対応するボーナスフラグをつぎのゲームに持ち越すとともに、前記シンボル表示窓20内にリーチ目となるシンボル配置パターンを表示して、ボーナス当選を告知するようにしている。
【0037】
さらに、この実施例では、ボーナス当選時に、前記リーチ目を表示することもできないタイミングで停止操作が行われた場合には、このリーチ目のパターンが位置ずれしたシンボル配置パターン(以下、これを「準リーチ目」という。)を表示した後、位置ずれを起こしたリールを再回転して、所定時間の間、シンボル表示窓20内にリーチ目を表示するようにしている。
【0038】
図5は、前記準リーチ目やリーチ目の表示にかかる具体例を示す。なお、この図5では、前記シンボル表示窓20内の1シンボルの表示領域を点線で区切って示している。また、この図5では、リーチ目にかかる☆印のシンボル38(以下、「リーチ目図柄38」という。)のみを示し、空白の領域には、任意のシンボルが配備されるものとする。
【0039】
図5(1)(2)では、いずれも、上段に、リール8a,8b,8cが停止した直後の準リーチ目の表示例を示す。また、中段のシンボル配置パターンは、リーチ目を示すものであり、前記リーチ目図柄38をV字型に配置したパターンが表示されている。
【0040】
図5(1)では、準リーチ目として、左のリール8aのリーチ目図柄38が1駒下にずれるともに、中央のリール8bのリーチ目図柄38が1駒上にずれたシンボル配置パターンが表示されている。この状態下で、リール8aを通常の回転方向とは逆方向に、リール8bを通常の回転方向に、それぞれ1駒分ずつ回転させることにより、前記シンボル表示窓20内の表示は、リーチ目に変更される。
【0041】
一方、図5(2)では、左右のリール8a,8cでは、リーチ目図柄38は位置ずれしていないが、中央のリール8bのリーチ目図柄38が2駒上にずれた状態にある。この状態下で、リール8bを通常の回転方向に2駒分回転させることにより、前記シンボル表示窓20内の表示は、リーチ目の表示に変更される。
【0042】
さらに、この実施例では、図5(1)(2)の各下段に示すように、前記リーチ目を表示してから所定時間経過後に、シンボル表示窓20内の表示を、元の準リーチ目に戻すようにしている。これにより、所定のリールが行きつ戻りつしながら、一時的にリーチ目を表示する動作が展開されることになり、告知演出を高めることができる。また、リーチ目を知らない遊技者も、シンボルの往復移動によって、ボーナス当選が成立していることを容易に認識することができる。また、最終的に、停止操作に応じたリール停止制御による準リーチ目でゲームが終了するから、引き込み制御のルールに違反することもない。
【0043】
以下では、上記の準リーチ目やリーチ目の切り換えによりボーナス当選を告知する表示態様を、「告知演出表示」という。なお、図5(1)(2)に示したように、この告知演出表示における準リーチ目は、リーチ目図柄38がシンボル表示窓20内に入る範囲で位置ずれするように設定されるのが望ましい。ただし、準リーチ目であると予測できるようなシンボル配置が行われるのであれば(たとえば図5(2)のように、リーチ目図柄38の位置ずれが起こるリールを1つのみとする。)、シンボル表示窓20の枠外までリーチ目図柄38を位置ずれさせてもかまわない。
【0044】
つぎに、図6,7を用いて、前記告知演出表示にかかる制御を含むゲーム制御の流れを説明する。図6は、1つのゲームの開始から終了までの流れを示すもので、メダル投入口24からのメダル投入、またはベット釦スイッチ27の操作に応じて開始される。また図7は、回転後の各リール8a,8b,8cの停止動作制御にかかる流れであって、図6のST4に対応するものである。なお、図7では、各ステップをST101〜111として示す。
【0045】
図6において、始動レバー25が操作されると、ST1が「YES」となってST2に進み、前記した内部抽選を実行する。なお、このST2には、所定の役への当選が成立したときに、その役に対応する当選フラグをオンに設定する処理や、いずれの役にも当選しなかった場合のはずれ認識処理なども含まれる。
【0046】
内部抽選にかかる処理が終了すると、つぎのST3において、各リール8a,8b,8cを始動した後、ST4のリール停止制御を実行する。以下、このST4について、図7を用いて詳細な手順を説明する。
【0047】
まず、1番目の停止操作が行われると、ST101が「YES」となり、各種当選フラグの設定状態を確認する。ここで、所定の小役フラグがオンである場合には、ST102が「YES」となってST103に進み、対応する小役の当選図柄を入賞ラインに引き込む制御を実行する。
【0048】
つぎに、BBまたはRBのボーナスフラグがオンである場合には、ST104が「YES」となってST105に進む。このST105では、前記ボーナスフラグに対応するボーナス図柄の引き込みが可能かどうかを判別する。ここで、「YES」の判断があれば、ST106に進み、前記ボーナス図柄を入賞ラインに引き込む制御を実行する。
【0049】
一方、前記許容駒数内の滑りでは、ボーナス図柄を引き込むことができない場合には、ST105が「NO」となってST107に進み、リーチ目図柄をそのリーチ目を形成する位置に引き込むことが可能であるかどうかを判別する。ここで、「YES」の判断があれば、ST108に進み、前記リーチ目図柄を目的の位置に引き込む制御を実行する。
【0050】
ST105,107の判断がいずれも「NO」、すなわちボーナス入賞もリーチ目も成立させることができない場合には、ST109に進む。このST109では、前記リーチ目図柄の引き込み位置を、本来の表示位置からずれた位置に設定して、引き込み制御を実行する。
【0051】
なお、前記内部抽選で「はずれ」となった場合には、ST102,104がともに「NO」となってST110に進み、はずれのシンボル組み合わせを構成する図柄(以下、「はずれ図柄」という。)を対象とした引き込み制御を行う。
【0052】
以下、2回目、3回目の停止操作に対しても、同様に、各種当選フラグのオンオフ状態や、目的とするシンボルの引き込みが可能であるかどうかなどを確認しながら、停止操作対象のリールに対する引き込み制御を実行する。なお、小役については、ST103の処理のみに簡略化して示したが、実際には、ボーナス図柄を引き込む場合と同じく、小役の当選図柄の引き込みが可能であるかどうかを確認し、引き込みが不可能であれば、はずれ図柄を引き込む制御に切り換える必要がある。
【0053】
また、小役フラグとボーナスフラグとが重複設定されたときは、停止操作に応じて、まずST102が「YES」となるため、小役の当選図柄の引き込みが優先して行われる。また、ST105やST107の判断が「NO」となった場合には、以後の停止操作に対しても、これらのステップでは、同様に「NO」の判断が出されることになる。よって、ボーナス当選時に、当選した役も、リーチ目も、揃えることができなくなった場合は、所定数のリールが、リーチ目図柄を位置ずれさせた状態で停止し、準リーチ目が形成されることになる。
すべてのリール8a,8b,8cが停止すると、ST111が「YES」となり、前記リール停止制御を終了する。
【0054】
図6に戻って、リール停止制御が終了すると、ST5において、入賞の成立の有無をチェックする。ここで、所定の入賞ライン上にいずれかの役が成立している場合には、ST5が「YES」となってST6に進み、メダルの払い出しなど、入賞に伴う処理を実行する。
【0055】
さらに、前記入賞がボーナス入賞である場合には、ST7が「YES」となってST8に進み、ボーナスゲームのための処理を実行した後、ST9で前記ボーナスフラグをリセットし、処理を終了する。なお、ST8のボーナスゲームの制御の詳細については、記載を省略するが、RBに入賞した場合には、通常の入賞態様とは異なる態様の入賞が成立する頻度が高められたゲームを実行する。また、BBに入賞した場合には、RBや小役が頻発するように設定されたゲームを実行し、さらにRBの入賞に伴い、RB用の特別ゲームを実行する。
【0056】
一方、各リール8a,8b,8cが停止したときに、いずれの入賞も成立しなかった場合には、ST5が「NO」となり、ST10において、準リーチ目が成立しているかどうかをチェックする。ここで、「YES」の判断があれば、ST11に進み、リーチ目に対して位置ずれを起こしたリールを、正逆いずれかの方向に回転させることにより、シンボル表示窓20内のシンボル配置パターンをリーチ目に変更する。さらに、つぎのST12では、t秒(tはあらかじめ設定された任意の数値)が経過するまで待機した後、前記リーチ目の表示のために回転させたリールを、ST11の時とは逆方向に回転させることにより、シンボル表示窓20内のシンボル配置パターンを元の準リーチ目に戻す。
【0057】
このように、上記実施例では、ボーナス当選が成立しているが、リーチ目を表示できないタイミングで停止操作が行われた場合に、準リーチ目およびリーチ目による告知演出表示を実行するようにした。しかしながら、この発明は、上記実施例に限らず、たとえば、ボーナス当選が成立したとき、意図的にボーナス入賞を回避して前記告知演出表示を実行するようにしてもよい。
【0058】
図8および図9は、ボーナス当選が成立したとき、前記告知演出表示を行うゲームを所定の回数分実行するようにした制御手順を示す。また、この実施例では、ボーナス当選が成立していない状態下でも、所定の頻度で擬似的な告知演出を行うようにしている。なお、図中のNは、ボーナス当選時に、告知演出によるゲームの実行回数を計数するためのカウンタであり、以下、このNを「ゲーム実行回数」という。
【0059】
図8では、図6との混同を避けるために、ST21から処理が開始されるものとして示す。図9は、前記図7と同様に、リール停止制御の詳細な手順を示すものであるが、同じく、混同を避けるために、各ステップをST201〜210として示す。
【0060】
この実施例でも、先の実施例と同様に、始動レバー25の操作に応じて内部抽選を実行する(ST21,22)。つぎに、この実施例では、ST23において、演出フラグをチェックし、さらに、この演出フラグがオフであれば、ST24に進んで、ゲーム実行回数Nをチェックする。ここで、N=0であれば、ST24からST25に進んで、演出用抽選を実行する。一方、演出フラグがオンの場合には、ST23が「YES」となってST26に進み、前記ゲーム実行回数Nをインクリメントする。
【0061】
ここで、演出用抽選とは、前記告知演出表示を実行するかどうかを決定するためのものである。また前記演出フラグは、この演出用抽選に当選したことを記憶するためのフラグであり、ボーナス当選中は、前記ゲーム実行回数Nが所定の上限値Nmaxになるまで維持される。なお、演出用抽選は、ボーナス当選時、非当選時ともに実行されるが、ボーナス非当選時には、ボーナス当選時よりも、当選確率が低く設定された抽選を実行する。
【0062】
ST25またはST26を実行した後は、ST27に進み、各リール8a,8b,8cを始動し、さらにST28のリール停止制御を実行する。以下、このリール停止制御の詳細について、図9を用いて説明する。
【0063】
最初の停止操作によりST201が「YES」となると、まず、ST202では、演出フラグをチェックする。ここで、演出フラグがオンであれば、ST202が「YES」となってST203に進み、前記リーチ目図柄を位置ずれさせて引き込む制御を実行する。
【0064】
一方、演出フラグがオフの場合には、ST202からST204に移行し、小役フラグをチェックする。ここで、小役フラグがオンであれば、ST204が「YES」となってST205に進み、対応する小役の当選図柄を入賞ライン上に引き込む制御を実行する。
【0065】
ボーナスフラグがオンである場合には、ST206が「YES」となり、ST207において、第1の実施例と同様に、ボーナス図柄の引き込みが可能であるかどうかをチェックする。ここで、ボーナス図柄の引き込みが可能であれば、ST207からST208に進み、対応するボーナス図柄を入賞ライン上に引き込む制御を実行する。他方、ボーナス図柄の引き込みができない場合には、ST207からST209に進み、所定のはずれ図柄を引き込む制御を実行する。なお、各種当選フラグや演出フラグがオフの場合には、ST202,204,206が順に「NO」となり、同様に、ST209に移行して、はずれ図柄を引き込む制御を実行する。
【0066】
第2、第3の停止操作に対しても、上記と同様の制御が実行される。なお、演出フラグのオン設定に伴って実行されるST203では、常にリーチ目図柄を位置ずれさせる必要はなく、少なくとも1つのリールにおけるリーチ目図柄がそのリーチ目を形成する位置からずれるように制御すればよい。また、ST205では、目的とする当選図柄を引き込みできない場合には、引き込み対象をはずれ図柄に変更する必要がある。
このようにして、すべてのリール8a,8b,8cが停止すると、ST210が「YES」となり、リール停止制御を終了する。
【0067】
図8に戻って、前記リール停止制御により入賞が成立した場合には、ST29〜33において、前記図6のST5〜9と同様の処理を実行する。さらに、この実施例では、ボーナス入賞時には、ゲーム実行回数N=Nmaxとなっているので、ST34において、このNの値をリセットする。
一方、入賞が成立していない場合には、ST29からST35に進み、準リーチ目が成立しているかどうかをチェックする。この判断が「YES」であれば、ST36,37において、前記図6のST11,12と同様の処理により、前記告知演出表示を実行する。
【0068】
上記の告知演出表示がボーナス当選下で行われた場合には、ST38が「YES」となってST39に進み、前記ゲーム実行回数Nが上限値Nmaxに達しているかどうかを確認する。この判断が「YES」であれば、つぎのST40で、演出フラグをリセットし、しかる後に処理を終了する。
なお、ゲーム実行回数NがNmaxより小さい場合には、ST39が「NO」となり、ST40をスキップして処理を終了する。また、ボーナス非当選下で告知演出表示が行われた場合には、ST38が「NO」となり、ST40で演出フラグをリセットして処理を終了する。
【0069】
ボーナス当選状態において、ST40での演出フラグのリセットが行われた場合、つぎのゲームでは、ST23が「NO」、ST24が「NO」となるため、ST25の演出用抽選はスキップされる。よって、演出フラグのオフ状態が維持されたまま、図9のリール停止制御に進むことになり、ボーナス図柄の引き込み制御を実行することが可能となる。
【0070】
上記図8,9の手順によれば、ボーナス当選が成立すると、告知演出表示によるゲームをNmax回続けて実行する制御状態が、所定の確率で出現する。一方、ボーナス非当選時には、擬似的な告知演出表示によるゲームが単発的に実行されるのみとなる。よって、遊技者は、告知演出表示の出現により、ボーナス当選の可能性があることを認識した後、この告知演出表示の連続出現により、ボーナス当選が成立していると確信を持つことができ、ボーナス入賞への期待感を高めることができる。
【0071】
なお、ボーナス非当選時にも、告知演出表示を複数回行っても良いが、この場合には、疑似告知であることを示すために、リール停止後のシンボル移動により、リーチ目にならないシンボル配置パターンを表示するのが望ましい。また、上記実施例では、告知演出表示のみによりボーナス当選を告知するようにしたが、これに限らず、従来のリーチ目による告知と、告知演出表示とを、抽選により選択して実行するようにしてもよい。
【0072】
つぎに、上記2つの実施例における告知演出表示は、リーチ図柄の位置ずれが生じたリールを再回転させることにより実行されるが、告知演出表示のためのシンボルの移動は、これに限らず、リールを上下に移動させる処理により行うこともできる。
【0073】
図10は、前記告知演出表示のためにリール8a,8b,8cを移動させる機構の具体例を示す。この例では、前記図2のリールユニット4を、各リール8a,8b,8cを上下方向に沿って移動させるためのリール移動機構40を具備する構成のものに変更している。なお、ここではリール8aを例にして説明するが、他のリール8b,8cについても、同様のリール移動機構40が設けられる。
【0074】
前記リール8aは、前面が開口されたリールホルダ41の一方の内側面42に、ステッピングモータ9aとともに軸支される。なお、リールホルダ41の前面の開口部43は、シンボル表示窓20の位置および大きさに対応するように設定される。
【0075】
リールホルダ41の背後には、上下方向に延びる2本のレール44A,44Bがそれぞれリールホルダ41の両側縁に対応させて配備される。さらに、これらのレール44A,44Bの間には、同じく上下方向に向けて、ラック45が配備される。
【0076】
前記リールホルダ41の背面の適所は、連結部材46を介して前記ラック45の側方に連結される。また、リールホルダ41の両側の後端縁は、上下2箇所で、それぞれ前後一対のローラ47,48を介してレール44A,44Bに取り付けられる。これらのローラ47,48は、ラック45の動きによってリールホルダ41が上方または下方に引っ張られたとき、この引張り力によって回転し、引っ張り方向に沿って移動する。
【0077】
リール移動機構40は、前記レール44A,44B、ラック45、4対のローラ47,48のほか、ラック45にかみ合わされる大小のウォームギア50,51、および、これらギア50,51を回転させるモータ49により構成される。
各ウォームギア50,51は、モータ49の回転軸49Aに連結された状態で、前記ラック45の前方適所に配備される。モータ49の回転により各ウォームギア50,51が回転すると、ラック55の直進運動がひきおこされ、これに連動して各ローラ47,48が回転かつ移動する。このラック55およびローラ47,48の移動に応じて、リール8aおよびステッピングモータ9aを含むリールホルダ41が、上方または下方に移動することになる。
【0078】
前記リールホルダ41は、通常は、前記開口部43をシンボル表示窓20に合わせた位置に配備されているので、シンボル表示窓20からは、開口部43内に位置する3駒分のシンボルを視認することができる。一方、リールホルダ41が上方または下方に移動すると、前記開口部43の一部がシンボル表示窓20の枠外に位置するとともに、移動方向とは反対側の枠内にリールホルダ41の非開口部分が入るようになる。したがって、シンボル表示窓20から見ると、窓枠内に含まれていた3個のシンボルが上方または下方に移動し、また、その移動に伴って、シンボルの表示されない空き領域が設定されるようになる。
【0079】
図11は、上記のリール移動機構40による告知演出表示の例を示す。この例では、前記図5(1)と同様の準リーチ目を表示した後、リーチ目図柄38の位置ずれを起こしたリール8a,8bを、それぞれ上方、下方に1駒分ずつ移動させてリーチ目を表示している。この後は、各リール8a,8bを、先程とは逆方向に移動させることにより、シンボル表示窓20内の表示を、元の準リーチ目に戻すようにしている。
【0080】
上記図11の例によれば、準リーチ目やリーチ目による表示の切り換えに加え、シンボル表示窓20に対してリール8a,8b,8cが上下動する機械的な演出を展開することができるので、ダイナミックで興趣のある告知演出表示を行うことができる。なお、この告知演出表示を行う場合には、正面パネル11全体を透明または半透明にして、リール全体の上下移動を視認できるようにしてもよい。また、リールの移動の際には、必ずしもリーチ目を完全に表示する必要はなく、たとえば、リール表示窓20の枠外に停止したリーチ目図柄を、その一部がリール表示窓20から覗く状態になるまでリールを移動させるようにしてもよい。
【0081】
さらに、上記した各実施例では、いずれも、リーチ目に基づく告知演出表示を行っているが、パターン目についても、同様の制御による告知演出表示を実行できることは、言うまでもない。
【0082】
【発明の効果】
この発明によれば、一旦、シンボルの移動を停止したシンボル表示部に、再度、移動表示を行わせて、告知用のシンボル配置パターンを表示するようにしたから、告知用のシンボル配置パターンを記憶していない遊技者でも、シンボルの再移動により、特別役に当選している可能性があることを、容易に認識することができ、期待感を高めることができる。また、一旦停止したシンボルの再移動により意外感を引き起こすことができ、演出効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用されたスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図2】スロットマシンの筐体内部の構成を示す正面図である。
【図3】正面パネルの構成を示す正面図である。
【図4】スロットマシンの電気構成を示すブロック図である。
【図5】告知演出表示の具体例を示す説明図である。
【図6】ゲーム制御の手順を示すフローチャートである。
【図7】リール停止制御の詳細な手順を示すフローチャートである。
【図8】ゲーム制御の他の手順を示すフローチャートである。
【図9】リール停止制御の詳細な手順を示すフローチャートである。
【図10】リールを上下動させるリール移動機構の具体例を示す側面図および正面図である。
【図11】図10のリール移動機構を用いた告知演出表示の具体例を示す説明図である。
【符号の説明】
8a,8b,8c リール
9a,9b,9c ステッピングモータ
26a,26b,26c 停止釦スイッチ
30 制御部
31 CPU
32 ROM
34 乱数発生器
40 リール移動機構
Claims (4)
- シンボルを変動表示することが可能なシンボル表示部を複数備え、これらシンボル表示部が遊技者の停止操作に応じて停止したときに、所定の特別役に当選している可能性を示す告知用のシンボル配置パターンを表示することが可能なスロットマシンであって、
所定の条件の成立に応じて、前記告知用のシンボル配置パターンを位置ずれさせた位置ずれ表示が行われるように、各表示部の停止動作を制御する位置ずれ表示手段と、
前記告知用のシンボル配置パターンに対して位置ずれを起こしたシンボル表示部に、その位置ずれ分に応じてシンボルを移動する動作を行わせて、前記位置ずれ表示を前記告知用のシンボル配置パターンに変更する表示変更手段とを具備して成るスロットマシン。 - 前記位置ずれ表示手段は、遊技者の停止操作が前記特別役または告知用のシンボル配置パターンにかかるシンボルを停止できるタイミングで行われなかったことを条件として、前記位置ずれ表示を実行する請求項1に記載されたスロットマシン。
- 前記位置ずれ表示手段は、前記特定役に当選しているとき、所定の期間、前記位置ずれ表示を実行するように設定されて成る請求項1に記載されたスロットマシン。
- 前記表示変更手段は、前記告知用のシンボル配置パターンに表示が変更された後に、この表示を元の位置ずれ表示に戻す手段を含んで成る請求項1〜3のいずれかに記載されたスロットマシン。
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JP2016087035A (ja) * | 2014-10-31 | 2016-05-23 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
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2003
- 2003-03-19 JP JP2003075302A patent/JP2004283193A/ja active Pending
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