<全体構成>
まず、図1を用いて、本実施例に係るスロットマシン100の全体構成について説明する。なお、図1はスロットマシン100の外観斜視図を示したものである。
スロットマシン100は、略箱状の本体101と、この本体101の前面開口部に取り付けられた前面扉102とを有して構成している。スロットマシン100の本体101の中央内部には、外周面に複数種類の図柄が所定コマ数だけ配置されたリールを3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納し、スロットマシン100の内部で回転できるように構成している。本実施例において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷し、この帯状部材を所定の円形枠材に貼り付けて各リール110〜112を構成している。リール110〜112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110〜112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。なお、本実施例では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。また、図柄表示窓113の外枠には、点滅や点灯などの点灯制御によって、後述する有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示LED(図示省略)を配置している。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。有効となる入賞ライン(以下、有効ラインと称する場合がある)は、スロットマシン100に投入されたメダルの数によって予め定まっている。5本の入賞ライン114のうち、例えば、メダルが1枚投入された場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚投入された場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚投入された場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5本が入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5本に限定されるものではない。
スタートランプ121は、リール110〜112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。告知ランプ123は、内部抽選において、特定の入賞役(例えば、BB(ビッグボーナス)やRB(レギュラーボーナス)等のボーナス)に内部当選していることを遊技者に知らせるランプである。メダル投入ランプ124は、メダルの投入が可能であることを知らせるランプである。払出枚数表示器125は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技回数表示器126は、メダル投入時のエラー表示や、ビッグボーナス遊技中(BB遊技中)の遊技回数、所定の入賞役の入賞回数等を表示するための表示器である。貯留枚数表示器127は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。リールパネルランプ128は、演出用のランプである。
メダル投入ボタン130、131は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルを所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施例においては、メダル投入ボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン131が押下されると3枚投入されるようになっている。メダル投入口134は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン130または131により電子的に投入することもできるし、メダル投入口134から実際のメダルを投入することもできる。精算ボタン132は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル及びベットされたメダルを精算し、メダル払出口155よりメダル受皿156に排出するためのボタンである。メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。
スタートレバー135は、遊技の開始操作を行うためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口134に所望する枚数のメダルを投入して、スタートレバー135を操作すると、これを契機としてリール110〜112が回転し、遊技を開始する。ストップボタン137〜139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110〜112に対する停止操作を行うためのボタンであり、各リール110〜112に対応して設けている。そして、いずれかのストップボタン137〜139を操作すると対応するいずれかのリール110〜112が停止することになる。
ドアキー140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出するための払出口である。メダル受皿156は、メダル払出口155から払出されたメダルを溜めるための器である。なお、メダル受皿156は、本実施例では発光可能な受皿を採用しており、以下受皿ランプと呼ぶこともある。
上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154、受皿ランプ156は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。演出装置157は、例えば開閉自在な扉(シャッター)163が前面に取り付けられた液晶表示装置を含み、この演出装置157には、例えば小役告知等の各種の情報を表示する。音孔160は、スロットマシン100内部に設けているスピーカの音を外部に出力するための孔である。タイトルパネル162には、スロットマシン100を装飾するための図柄が描かれる。
図2はスロットマシン100の前面扉102を開放した状態を示した図である。
スロットマシン100の本体101内部に収容した各々のリール110〜112の近傍には、投光部と受光部からなる光学式のインデックスセンサ325(図3参照)を設けており、このインデックスセンサ325の投光部と受光部の間を、各リール110〜112に設けられた一定の長さの遮光片(インデックス)が通過するように構成している。スロットマシン100は、このインデックスセンサ325の検出結果に基づいてリール110〜112上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン114上に表示されるようにリール110〜112を停止する。
また、メダル投入口134の裏側近傍には、メダルセレクタ170を配設している。このメダルセレクタ170は、メダル投入口134からメダルが正常に投入されたか否か、メダル投入口134から投入されるメダルが正規なメダルであるか否かなどを判断するための装置で、投光部と受光部からなる光学式の4つのメダル投入センサ1〜3(以下、3つのメダル投入センサ1〜3を「メダル投入センサ320」と総称する場合がある。図3参照)を設けている。メダル投入センサ1および2は、メダルセレクタ170のメダル投入側に並べて設けてあり、スロットマシン100は、これらメダル投入センサ1および2の各々の検出結果や、検出結果の組合せに基づいて、メダルが正常に投入されたか否かなどを判断する。メダル投入センサ3は、メダルセレクタ170のメダル排出側に設けている。なお、メダル投入センサ320による異常検出処理については後述する。
また、本体101内部の下方には、ホッパー172とオーバーフロータンク173を設けている。ホッパー172は、箱状のバケット172aに貯めているメダルをメダル払出口155から払出すための装置で、投光部と受光部からなる光学式の2つのメダル払出センサ1および2(以下、2つのメダル払出センサ1および2を「メダル払出センサ326」と総称する場合がある。図3参照)を設けている。メダル払出センサ1および2は、ホッパー172のメダル排出口近傍に設けてあり、スロットマシン100は、これらメダル払出センサ1および2の各々の検出結果や、検出結果の組合せに基づいて、メダルの払い出しに異常があるか否かを判断する。なお、メダル払出センサ326による異常検出処理については後述する。オーバーフロータンク173は、ホッパー172に収容できずに溢れ出たメダルを一時的に貯留するための装置である。
また、前面扉102の裏側右下方には、前面扉102を本体101に固定するための係止部102aを設けており、この係止部102aを係止して前面扉102をロックする本体101側のロック部材には、前面扉102が開放しているか閉鎖しているかを判断するためのドア開放検知センサ327(図3参照)を設けている。このドア開放検知センサ327は、前面扉102が開放中の場合はCPU310に開放中信号を出力し、前面扉102が閉鎖中の場合はCPU310に閉鎖中信号を出力する。
また、本体101内部には、(後述する)設定変更の操作を行うための設定キー(図示省略)と、この設定キーによる操作を検出するための設定キーセンサ328(図3参照)を設けている。
<制御部>
次に、図3を用いて、このスロットマシン100の主制御部300の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は主制御部300の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信したコマンドに応じて各種機器を制御する副制御部400とからなる。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路314は、水晶発振器311が発振したクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が16MHzの場合に、分周後のクロックは8MHzとなる。CPU310は、クロック補正回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
また、CPU310には、センサやスイッチの状態を常時監視するためのタイマ割込み処理の周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315をバスを介して接続している。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納した分周用のデータをタイマ回路315に送信する。タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割込み時間を決定し、この割込み時間ごとに、割込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU310のシステムクロックを8MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを47に設定した場合、この割込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
さらに、CPU310には、各ICを制御するためのプログラム、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等の各種データを記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313を接続している。なお、これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部400においても同様である。
また、CPU310には、外部の信号を受信するための入力インタフェース360を接続し、割込み時間ごとに入力インタフェース360を介して、メダル投入センサ320、スタートレバーセンサ321、ストップボタンセンサ322、メダル投入ボタンセンサ323、精算スイッチセンサ324、メダル払出センサ326、ドア開放検知センサ327、設定キーセンサ328の状態を検出し、各センサを監視している。
スタートレバーセンサ321はスタートレバー135の操作を検出するためのセンサである。ストップボタンセンサ322はストップボタン137〜139のいずれかが押された場合、どのストップボタンが押されたかを検出するためのセンサである。メダル投入ボタンセンサ323はメダル投入ボタン130、131のいずれかが押下された場合、どのメダル投入ボタンが押されたかを検出するためのセンサである。精算スイッチセンサ324は、精算ボタン132に設けており、精算ボタン132が一回押されると、貯留しているメダル及びベットしているメダルを精算して払い出すことになる。その他のメダル投入センサ320、メダル払出センサ326、ドア開放検知センサ327、設定キーセンサ328は上述の通りである。
CPU310には、さらに、入力インタフェース361、出力インタフェース370、371をアドレスデコード回路350を介してアドレスバスに接続している。CPU310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。入力インタフェース361には、インデックスセンサ325を接続しており、インデックスセンサ325は、リール110〜112に設けた遮光片が通過するたびにハイレベルになる。CPU310は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。出力インタフェース370には、リールを駆動させるためのモータを制御するリールモータ駆動部330と、ホッパー172のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部331と、遊技ランプ340(入賞ライン表示ランプ120、スタートランプ121、再遊技ランプ122、告知ランプ123、メダル投入ランプ124等)と、7セグメント(SEG)表示器341(払出枚数表示器125、遊技回数表示器126、貯留枚数表示器127等)と、後述する外部集中端子板450を接続している。
また、CPU310には、乱数発生回路317をデータバスを介して接続している。この乱数発生回路317は、水晶発振器311及び水晶発振器316が発振するクロックに基づいて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、後述する入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用する。CPU310のデータバスには、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェース371を接続している。主制御部300と副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は副制御部400へコマンドを送信するが、副制御部400から主制御部300へ何らかのコマンド等を送信することはできない。
図4は、スロットマシン100と、スロットマシン100に接続される試験装置中継基板500と、試験装置中継基板500に接続される遊技台試験データ収集装置550の構成を示した概略構成図である。
スロットマシン100の主制御部300は、主基板300aとモータ駆動基板300bの2つの基板を備える。そして、これら2つの基板を、メダルの投入枚数を「メダル投入信号」として伝達するための信号線と、メダルの払出枚数を「メダル払出信号」として伝達するための信号線と、遊技の状態(RB作動中、BB作動中、CB作動中、MB作動中)を「外部信号1〜4」として伝達するための信号線からなる6本のパラレル信号線や、複数種類の遊技情報を1つの「状態複合信号(以下、「セキュリティ信号」と称する場合がある)」として伝達する1本のシリアル信号線などにより接続する。シリアル信号線によって伝達する「状態複合信号」は、「ドア信号」と、「設定信号」と、「セレクタ信号」と、「ホッパー信号」と、「予備信号」の5種類の信号を含んで構成する。
主制御部300の主基板300aには、上述のメダル投入センサ320やドア開放検知センサ327を接続するほか、電源基板460との間に、スロットマシン100の各遊技装置に供給する電源電圧の低下を検知するための電圧低下信号を伝達する電圧低下信号線を接続する。
スロットマシン100はさらに外部集中端子板450を備える。そして、この外部集中端子板450と、主制御部300のモータ駆動基板300bを6本のパラレル信号線と1本のシリアル信号線で接続すると共に、外部集中端子板450に入力するパラレル信号とシリアル信号をスロットマシン100の外部に出力可能に構成する。これにより、外部集中端子板450を、遊技店などに設置される試験装置中継基板500に接続することで、スロットマシン100の遊技情報を各種信号として外部に出力することを可能としている。
<外部集中端子板>
図5は、外部集中端子板450の内部回路構成を示した図である。外部集中端子板450は、信号入力回路452と、信号伝達回路454と、信号出力回路456からなる。信号入力回路452(例えば、コネクタ)は10個の入力端子1〜10を備え、入力端子1にはモータ駆動基板300bのシリアル信号線を、入力端子2〜7にはモータ駆動基板300bのパラレル信号線を、入力端子8〜10には+24v電源をそれぞれ接続する。信号伝達回路454は、発光ダイオード454aや、電磁コイルと機械式スイッチを有するリレー454bなどを備える。信号出力回路456(例えば、コネクタ)は8個の出力端子1〜8を備え、出力端子6には(後述する)試験装置中継基板500のリレーコモン信号線を、出力端子1〜5、7には試験装置中継基板500のパラレル信号線を、出力端子8には試験装置中継基板500のシリアル信号線をそれぞれ接続する。
信号入力回路452の入力端子1〜7にローレベルの信号が入力すると、発光ダイオード454aが点灯すると共に、リレー454bの電磁コイルが作動して機械式スイッチをオン状態(閉状態)にする。これにより、外部集中端子板450は、オン状態となったリレー454bに対応する信号出力回路456の出力端子1〜5、7、8からローレベルの信号を出力する。一方、信号入力回路452の入力端子1〜7にハイレベルの信号が入力すると、発光ダイオード454aが消灯すると共に、リレー454bの電磁コイルの作動が停止して機械式スイッチをオフ状態(開状態)にする。これにより、外部集中端子板450は、オフ状態となったリレー454bに対応する信号出力回路456の出力端子1〜5、7、8からリレーコモン信号線によって供給されるハイレベルの信号を出力する。
図4に戻って、外部集中端子板450に接続される試験装置中継基板500は、さらに、遊技店などに設置される遊技台試験データ収集装置(例えば、ホールコンピュータ)550のバッファユニット550aに接続される。これら試験装置中継基板500とバッファユニット550aは、上述の6本のパラレル信号線やリレーコモン線のほか、試験装置中継基板500に入力する状態複合信号に基づいて生成されるドア信号、ホッパー信号、設定信号、セレクタ信号、予備信号を伝達するための5本のパラレル信号線で接続される。試験装置中継基板500は、外部集中端子板450から入力する状態複合信号(シリアル信号)をパルス変換回路やドライブ回路によりドア信号、ホッパー信号、設定信号、セレクタ信号、予備信号からなるパラレル信号に変換して、遊技台試験データ収集装置550のバッファユニット550aに出力する。
<遊技台試験装置システム>
図6は遊技台試験装置システムの全体構成を示したブロック図である。この遊技台試験装置システム700は、上述のスロットマシン100と、試験装置中継基板500と、遊技台試験データ収集装置550によって構成される。遊技台試験データ収集装置550は、同図に詳細に示されるように、上述のバッファユニット550aと、このバッファユニット550aと通信可能に接続される装置本体550bと、この装置本体550bと通信可能に接続される集計装置550cを有して構成される。
図7はバッファユニット550aの内部構成を示したブロック図である。このバッファユニット550aは、TTLバッファ基板や出力ドライブを備えており、試験装置中継基板500から入出力される信号や、装置本体550bから入出力される信号を、分岐するとともに減衰を抑えるためのユニットである。試験装置中継基板500からコネクタCN1、CN2、CN4を介してバッファユニット550aに入力する信号は、TTLバッファおよび出力ドライブを通り、コネクタCN5、CN6から装置本体550bに出力される。また、装置本体550bからコネクタCN6を介してバッファユニット550aに入力する信号は、TTLバッファおよび出力ドライブを通り、コネクタCN3から試験装置中継基板500に出力されるか、さらにTTLバッファおよび出力ドライブを通り、コネクタCN5、CN6から装置本体550bに出力される。
図6に戻って、装置本体550bは、バッファユニット550aのコネクタCN5からの信号が入力する入力基板と、バッファユニット550aのコネクタCN6からの信号が入力するとともにバッファユニット550aのコネクタCN6へ信号を出力する入出力基板と、これらの入力基板および入出力基板を制御する制御部を備える。
集計装置550cは、スロットマシン100の制御に必要な乱数を発生可能な乱数発生部と、装置本体550bから入力する信号を解析するための解析部と、解析結果などのデータを記憶するための記憶部と、これらの乱数発生部、解析部、記憶部を制御するための制御部を備える。
なお、上記図4では、スロットマシン100の主制御部300から出力する制御信号を外部集中端子板450を介して試験装置中継基板500に出力する構成図のみを示したが、本実施例では、図8(a)に示すように、副制御部400から出力する制御信号(例えば、回胴停止信号や演出情報信号)も外部集中端子板450を介して別体の試験装置中継基板500に出力するとともに、試験装置中継基板500から入力する制御信号を外部集中端子板450を介して主制御部300に入力するように構成している。また、上記図4では、主制御部300から出力する制御信号の一部を例示したが、本実施例では、後述する各種信号も入出力可能としている。
また、図8(a)では、主制御部300から出力する制御信号と、副制御部400から出力する制御信号を別体の試験装置中継基板500に出力する例を示したが、同図(b)に示すように、主制御部300から出力する制御信号と、副制御部400から出力する制御信号を単一の(一つの)試験装置中継基板500に出力するように構成してもよい。
<遊技情報信号1>
次に、図9および図10を用いて、主制御部300から試験装置中継基板500を介して遊技台試験データ収集装置550に出力される遊技情報信号1について詳細に説明する。なお、図9は試験装置中継基板500のコネクタCN1に割り当てられた遊技情報信号1の詳細を示した図であり、図10は遊技台試験データ収集装置550のコネクタCN1に割り当てられた遊技情報信号1の詳細を示した図である。
例えば、図9に示すコネクタCN1の端子番号1の投入可能ランプは、メダル投入ランプ124がオンの場合(メダルの投入が可能な場合)にオンレベル(例えば、ハイレベル)に設定され、メダル投入ランプ124がオフの場合(メダルの投入が不可能な場合)にオフレベル(例えば、ローレベル)に設定される信号である。この投入可能ランプの信号は、主制御部300によって生成された後、試験装置中継基板500に出力され、試験装置中継基板500のコネクタCN1の端子番号1を介して、遊技台試験データ収集装置550のバッファユニット550aのコネクタCN1の端子番号36に入力される。この投入可能ランプの信号により、遊技台試験データ収集装置550では、スロットマシン100においてメダルの投入が可能かどうかを把握することが可能となっている。
以下、遊技情報信号1の内容を簡単に説明すると、スタート可能ランプは、主制御部300によって、スタートランプ121がオンの場合(遊技の開始が可能な場合)にオンレベルに設定され、スタートランプ121がオフの場合(遊技の開始が不可能な場合)にオフレベルに設定される信号である。BB中信号は、主制御部300によって、BB遊技(ビッグボーナス遊技)中にオンレベルに設定され、BB遊技中以外にオフレベルに設定される信号である。RB中信号は、主制御部300によって、RB遊技(レギュラーボーナス遊技)中にオンレベルに設定され、RB遊技中以外にオフレベルに設定される信号である。MB中信号は、主制御部300によってMB遊技(ミドルボーナス遊技)中にオンレベルに設定され、MB遊技中以外にオフレベルに設定される信号である。CB中信号は、主制御部300によって、CB遊技(チャレンジボーナス遊技)中にオンレベルに設定され、CB遊技中以外にオフレベルに設定される信号である。普通役物中信号は、主制御部300によって、SB遊技(シングルボーナス遊技)中にオンレベルに設定され、SB遊技中以外にオフレベルに設定される信号である。再遊技中信号は、主制御部300によって、再遊技中にオンレベルに設定され、再遊技中以外にオフレベルに設定される信号である。
投入枚数ランプ1〜3は、主制御部300によって、メダルが投入されたと判定された場合に、メダルの投入枚数に応じてオンレベルまたはオフレベルに設定される信号であり、例えば、メダル投入ボタン130が押下されてメダルが電子的に1枚投入されたと判定された場合に投入枚数ランプ1の信号をオンレベルに設定し、メダル投入ボタン130が押下されてメダルが電子的に2枚投入されたと判定された場合に投入枚数ランプ2の信号をオンレベルに設定し、メダル投入ボタン130(または、メダル投入ボタン131)が押下されてメダルが電子的に3枚投入されたと判定された場合に投入枚数ランプ3の信号をオンレベルに設定する。
第1リールストップ可能ランプは、主制御部300によって、左リール110の停止が可能になったと判定された場合にオンレベルに設定される信号であり、第2リールストップ可能ランプは、中リール111の停止が可能になったと判定された場合にオンレベルに設定される信号であり、第3リールストップ可能ランプは、右リール112の停止が可能になったと判定された場合にオンレベルに設定される信号である。なお、第4、第5リールストップ可能ランプは、本実施例では未使用である。
払出要求信号は、主制御部300によって、メダルの払出要求があると判定された場合(例えば、メダルの払出がある入賞役に入賞した場合)にオンレベルに設定される信号である。払出カウント信号は、主制御部300によって、メダルの払出数のカウントに合わせて出力されるパルス信号である。打止解除要求信号は、主制御部300によって、打ち止め状態となったと判定された場合にオンレベルに設定される信号である。
第1リールインデックス信号は、主制御部300によって、左リール110のインデックスがインデックスセンサ325を通過したと判定された場合にオンレベルに設定される信号であり、第2リールインデックス信号は、主制御部300によって、中リール111のインデックスがインデックスセンサ325を通過したと判定された場合にオンレベルに設定される信号であり、第3リールインデックス信号は、主制御部300によって、右リール112のインデックスがインデックスセンサ325を通過したと判定された場合にオンレベルに設定される信号である。なお、第4、第5リールインデックス信号は、本実施例では未使用である。
設定値表示用7セグ表示a〜g信号は、主制御部300によって、設定値を表示するための7セグメントLEDのセグメントa〜gのいずれかが点灯された場合に、点灯されたセグメントに対応する信号をオンレベルに設定する信号である。条件装置1〜8信号は、詳細は後述するが、条件装置の作動(役物の内部当選)の有無や条件装置の種類(内部当選した役物の種類)などの情報を8ビットで出力するための信号である。
<遊技情報信号2>
次に、図11および図12を用いて、主制御部300から試験装置中継基板500を介して遊技台試験データ収集装置550に出力される遊技情報信号2について詳細に説明する。なお、図11は遊技台試験データ収集装置550のコネクタCN2に割り当てられた遊技情報信号2の詳細を示した図であり、図12は遊技台試験データ収集装置550の装置本体550bが、入力する遊技情報信号2に基づいて生成する信号の詳細を示した図である。
第1リールステッピングモータA信号、B信号、/A信号、/B信号は、それぞれ、左リール110を駆動するステッピングモータのA相、B相、/A相、/B相を励磁している場合にオンレベルに設定される信号である。第2リールステッピングモータA信号、B信号、/A信号、/B信号は、それぞれ、中リール111を駆動するステッピングモータのA相、B相、/A相、/B相を励磁している場合にオンレベルに設定される信号である。第3リールステッピングモータA信号、B信号、/A信号、/B信号は、それぞれ、右リール112を駆動するステッピングモータのA相、B相、/A相、/B相を励磁している場合にオンレベルに設定される信号である。なお、第4、第5リールステッピングモータA信号、B信号、/A信号、/B信号は、本実施例では未使用である。
<遊技情報信号3>
次に、図13および図14を用いて、遊技台試験データ収集装置550から試験装置中継基板500を介して主制御部300に出力される遊技情報信号3について詳細に説明する。なお、図13は試験装置中継基板500のコネクタCN3に割り当てられた遊技情報信号3の詳細を示した図であり、図14は遊技台試験データ収集装置550のコネクタCN3に割り当てられた遊技情報信号3の詳細を示した図である。
投入スイッチは、遊技台試験データ収集装置550がメダルの投入枚数に相当するオンレベルのパルス信号を出力し、主制御部300にメダルの投入時の処理を行わせるための信号である。リールスタートスイッチは、遊技台試験データ収集装置550が主制御部300にスタートレバー135の押下操作時の処理(リール110〜112の回転開始処理)を行わせるための信号である。
第1リールストップスイッチは、遊技台試験データ収集装置550が主制御部300にストップスイッチ137の押下操作時の処理(左リール110の停止処理)を行わせるための信号であり、第2リールストップスイッチは、遊技台試験データ収集装置550が主制御部300にストップスイッチ138の押下操作時の処理(中リール111の停止処理)を行わせるための信号であり、第3リールストップスイッチは、遊技台試験データ収集装置550が主制御部300にストップスイッチ139の押下操作時の処理(右リール112の停止処理)を行わせるための信号である。なお、第4、第5リールストップスイッチは、本実施例では、未使用である。
払出スイッチは、遊技台試験データ収集装置550がメダルの払出枚数に相当するオンレベルのパルス信号を出力し、主制御部300に精算ボタン132の押下操作時の処理(メダルの払出処理)を行わせるための信号である。打ち止め解除スイッチは、遊技台試験データ収集装置550が主制御部300に打ち止め状態の解除を行わせるための信号である。設定キースイッチは、遊技台試験データ収集装置550が主制御部300に設定キーの押下操作時の処理を行わせるための信号である。設定段階セット用スイッチは、遊技台試験データ収集装置550が主制御部300に設定値の変更処理を行わせるための信号である。投入開始スイッチは、遊技台試験データ収集装置550が主制御部300にメダルの投入の開始を報知するための信号である。
<遊技情報信号4>
次に、図15を用いて、副制御部400から試験装置中継基板500を介して遊技台試験データ収集装置550に出力される図柄停止信号・演出情報信号について詳細に説明する。なお、図15は試験装置中継基板500のコネクタCN4に割り当てられた図柄停止信号・演出情報信号の詳細を示した図である。
例えば、停止実行位置信号ビット0〜9は、副制御部400がリール110〜112に対して回転停止の指示があったときのリール110〜112の位置を、リール110〜112のインデックス位置を基準として示す信号である。より具体的には、リール110〜112のインデックス位置を基準として、リール110〜112を駆動するステッピングモータのステップ数(1〜1022)からなる10ビットの情報でリール110〜112の位置を示す信号である。回胴番号信号ビット0〜2は、リール110〜112を示す信号であり、例えば、左リール110を1、中リール111を2、右リール112を3で示す。図柄停止信号STB信号は、停止実行位置信号ビット0〜9や回胴番号信号ビット0〜2のラッチタイミングを指示するストローブ信号であり、図柄停止信号エラー検出信号は、図柄停止信号のエラーを検出した場合にオンレベルに設定する信号である。
遊技制御信号ビット0〜3は、副制御部400が、遊技制御信号ビット3をMSB、遊技制御信号ビット0をLSBとする4ビットの信号の組み合わせによって、最大で0〜15の16種類の信号を生成して遊技台試験データ収集装置550に出力するための信号である。本実施例では、この遊技制御信号ビット0〜3を用いて、後述する遊技中断信号、BET指示信号、演出用ボタン操作信号、演出ステージ切替操作信号、自動停止信号、アイドルタイマウェイト信号、精算指示信号、遊技再開信号のいずれかの信号を副制御部400が遊技台試験データ収集装置550に出力可能としている。
図16(a)は、遊技中断信号に対応する遊技制御信号ビット0〜3の組み合わせと、遊技中断信号の信号送出タイミングを示した図である。この遊技中断信号は、実行中の演出を変えるために遊技者に停止ボタンなどの長押し操作を要求する場合に、遊技を中断させて演出などの確認をするために送出する信号である。副制御部400は、この遊技中断信号を出力する場合に、遊技制御信号ビット0〜3の組み合わせによって数値の1を遊技台試験データ収集装置550に出力する。なお、遊技中断信号の信号送出タイミングは同図に示す通りである。
図16(b)は、BET指示信号に対応する遊技制御信号ビット0〜3の組み合わせと、BET指示信号の信号送出タイミングを示した図である。このBET指示信号は、実行中の演出を変えるために遊技者に指定のBET数(メダルの賭け数)を要求する場合に、要求に従ったBET数を示すために送出する信号である。副制御部400は、BET数が1枚のBET指示信号(1BET指示信号)を出力する場合に、遊技制御信号ビット0〜3の組み合わせによって数値の2を遊技台試験データ収集装置550に出力する。また、副制御部400は、BET数が2枚のBET指示信号(2BET指示信号)を出力する場合に、遊技制御信号ビット0〜3の組み合わせによって数値の3を遊技台試験データ収集装置550に出力する。また、副制御部400は、BET数が3枚のBET指示信号(3BET指示信号)を出力する場合に、遊技制御信号ビット0〜3の組み合わせによって数値の4を遊技台試験データ収集装置550に出力する。なお、BET指示信号の信号送出タイミングは同図に示す通りである。
図17(a)は、演出用ボタン操作信号に対応する遊技制御信号ビット0〜3の組み合わせと、演出用ボタン操作の信号送出タイミングを示した図である。この演出用ボタン操作信号は、実行中の演出を変えるために遊技者に所定の操作部の押下を要求する場合に、要求に従った演出用ボタンの種別を示すために送出する信号である。副制御部400は、演出用ボタンの連打操作の開始を指示する演出用ボタン操作信号(演出用ボタン連打開始操作信号)を出力する場合に、遊技制御信号ビット0〜3の組み合わせによって数値の5を遊技台試験データ収集装置550に出力する。また、副制御部400は、演出用ボタンの連打操作の終了を指示する演出用ボタン操作信号(演出用ボタン連打終了操作信号)を出力する場合に、遊技制御信号ビット0〜3の組み合わせによって数値の6を遊技台試験データ収集装置550に出力する。また、副制御部400は、演出用ボタンの押下操作を指示する演出用ボタン操作信号(演出用ボタン操作タイミング信号)を出力する場合に、遊技制御信号ビット0〜3の組み合わせによって数値の7を遊技台試験データ収集装置550に出力する。なお、演出用ボタン操作信号の信号送出タイミングは同図に示す通りである。
図17(b)は、演出ステージ切替操作信号に対応する遊技制御信号ビット0〜3の組み合わせと、演出ステージ切替操作信号の信号送出タイミングを示した図である。この演出ステージ切替操作信号は、実行中の演出を変えるために遊技者に演出ステージの変更を要求する場合に、要求に従った演出ステージ操作を指示するために送出する信号である。副制御部400は、この演出ステージ切替操作信号を出力する場合に、遊技制御信号ビット0〜3の組み合わせによって数値の8を遊技台試験データ収集装置550に出力する。なお、演出ステージ切替操作信号の送出タイミングは同図に示す通りである。
図18(a)は、自動停止信号に対応する遊技制御信号ビット0〜3の組み合わせと、自動停止信号の信号送出タイミングを示した図である。この自動停止信号は、実行中の演出を変えるためにリール110〜112の自動停止を要求する場合に、要求に従った自動停止を指示するために送出する信号である。副制御部400は、この自動停止信号を出力する場合に、遊技制御信号ビット0〜3の組み合わせによって数値の9を遊技台試験データ収集装置550に出力する。なお、自動停止信号の送出タイミングは同図に示す通りである。
図18(b)は、アイドルタイマウェイト信号に対応する遊技制御信号ビット0〜3の組み合わせと、アイドルタイマウェイト信号の信号送出タイミングを示した図である。このアイドルタイマウェイト信号は、実行中の演出を変えるために所定時間、遊技をしないでデモ表示を要求する場合に、要求に従ったデモ表示を指示するために送出する信号である。副制御部400は、このアイドルタイマウェイト信号を出力する場合に、遊技制御信号ビット0〜3の組み合わせによって数値の10を遊技台試験データ収集装置550に出力する。なお、アイドルタイマウェイト信号の送出タイミングは同図に示す通りである。
図19(a)は、精算指示信号に対応する遊技制御信号ビット0〜3の組み合わせと、精算指示信号の信号送出タイミングを示した図である。この精算指示信号は、実行中の演出を変えるために精算ボタン135を要求する場合に、要求に従った精算ボタン135の操作を指示するために送出する信号である。副制御部400は、この精算指示信号を出力する場合に、遊技制御信号ビット0〜3の組み合わせによって数値の11を遊技台試験データ収集装置550に出力する。なお、精算指示信号の送出タイミングは同図に示す通りである。
図19(b)は、遊技再開信号に対応する遊技制御信号ビット0〜3の組み合わせと、遊技再開信号の信号送出タイミングを示した図である。この遊技再開信号は、演出の確認のために中断していた遊技の再開を要求する場合に、要求に従った遊技再開を示すために送出する信号である。副制御部400は、この遊技再開信号を出力する場合に、遊技制御信号ビット0〜3の組み合わせによって数値の12を遊技台試験データ収集装置550に出力する。なお、遊技再開信号の送出タイミングは同図に示す通りである。
<入出力信号>
次に、図20を用いて、遊技台試験データ収集装置550のバッファユニット550aのコネクタCN5、CN6から装置本体550bに入出力される入出力信号について詳細に説明する。なお、同図はバッファユニット550aのコネクタCN5、CN6に割り当てられた入出力信号の詳細を示した図である。
番号3の投入要求ランプ〜番号37の設定値表示用7セグメント表示g信号、および、番号79の条件装置1信号〜番号86の条件装置8信号は、バッファユニット550aのコネクタCN1から入力して、TTLバッファと出力ドライブを通り、バッファユニット550aのコネクタCN5から装置本体550bに出力される信号である。また、番号51の第1リールステッピングモーター位相A信号〜番号72の第5リールステッピングモーター位相B信号は、バッファユニット550aのコネクタCN2から入力して、TTLバッファと出力ドライブを通り、バッファユニット550aのコネクタCN5から装置本体550bに出力される信号である。また、番号39の投入スイッチ〜番号46の払出スイッチ、および、番号87の打ち止め解除スイッチ〜番号90の投入開始スイッチは、バッファユニット550aのコネクタCN6から入力して、TTLバッファと出力ドライブを通り、バッファユニット550aのコネクタCN3から試験装置中継基板500を介してスロットマシン100の主制御部300に出力される信号である。なお、各々の信号の内容は、上述の通りである。
<主制御部と遊技台試験データ収集装置との間で入出力される信号の一例>
次に、図21および図22を用いて、試験装置中継基板500を介して主制御部300と遊技台試験データ収集装置550との間で入出力される信号の入出力タイミングの一例について説明する。なお、図21は最終のリールが停止されて次回の遊技が開始可能となってから、次回の遊技においてリールの回転が開始されるまでの各種信号の入出力タイミングの一例を示した図である。
最終リールストップ可能ランプ信号は、主制御部300が遊技台試験データ収集装置550に出力する遊技情報信号1に含まれる第1リール停止可能ランプ、第2リール停止可能ランプ、および第3リール停止可能ランプの各信号のうち、最後に停止されるリールに対応する信号のことである。この例では、最終リールストップ可能ランプ信号がオンレベルの状態では、3つのリール110〜112のうち、2つのリールが既に停止され、残りの1つのリールが停止可能な状態にあることを示している。また、最終リール回転の信号は、オンレベルからオフレベルに変化し、回転中の最後のリールが停止されたことを示している。
投入要求ランプ信号は、主制御部300が遊技台試験データ収集装置550に出力する遊技情報信号1に含まれる投入可能ランプのことである。この例では、同図の符号cの時点でメダルの投入が可能になったことを示している。スタート可能ランプ信号は、主制御部300が遊技台試験データ収集装置550に出力する遊技情報信号1に含まれるスタート可能ランプのことである。この例では、同図の符号dの時点で遊技が開始可能になったことを示している。
リールスタートスイッチは、遊技台試験データ収集装置550が主制御部300に出力する遊技情報信号3に含まれるリールスタートスイッチのことである。この例では、同図の符号fの時点で、遊技台試験データ収集装置550がスタートレバー135の押下操作時の処理を主制御部300に指示している。
第1リールストップ可能ランプは、主制御部300が遊技台試験データ収集装置550に出力する遊技情報信号1に含まれる第1リール停止可能ランプ、第2リール停止可能ランプ、および第3リール停止可能ランプの各信号のうち、最初に停止されるリールに対応する信号のことである。この例では、同図の符号jの時点で、3つのリール110〜112の回転が開始されたことを示している。
条件装置1〜8信号は、主制御部300が遊技台試験データ収集装置550に出力する遊技情報信号1に含まれる条件装置1〜8信号のことである。この例では、同図の符号gの時点で、条件装置8信号をオンレベルに設定することによって条件装置の作動(役物の内部当選)を示すとともに、同時に出力する条件装置1〜6信号の6ビットの組み合わせによって条件装置の種類(内部当選した役物の種類)を示している。また、同図の符号hの時点で、条件装置8信号をオフレベルに設定し、且つ、条件装置7信号をオンレベルに設定することによって入賞を示すとともに、同時に出力する条件装置1〜6信号の6ビットの組み合わせによって入賞役の種類を示している。また、同図の符号iの時点で、条件装置7および条件装置8信号をオフレベルに設定している。
再遊技状態識別信号1〜4は、主制御部300が遊技台試験データ収集装置550に出力する遊技情報信号1に含まれる条件装置1〜4信号のことである。この例では、同図の符号b〜符号eの期間で、条件装置1〜4信号の4ビットの組み合わせによって再遊技状態を識別するための信号を出力している。このように、条件装置1〜4信号は、再遊技状態を識別するための信号と、条件装置の種類および入賞役の種類を示すための信号の両方を兼ねており、前者を同図の符号b〜符号eの期間で出力し、後者を前者の期間とは異なる同図の符号g〜符号iの期間で出力することで、複数の情報を時分割で出力するように構成されている。
図22は最終のリールが停止されて次回の遊技が開始可能となってから、次回の遊技が終了するまでの各種信号の入出力タイミングの一例を示した図である。
図22は前回の遊技において再遊技役に入賞して再遊技が開始されてから、再遊技が終了するまでの各種信号の入出力タイミングの一例を示した図である。
投入要求ランプ信号は、上述の通り、主制御部300が遊技台試験データ収集装置550に出力する遊技情報信号1に含まれる投入可能ランプのことである。この例では、同図の符号aの時点でメダルの投入が可能になったことを示している。
投入開始スイッチは、遊技台試験データ収集装置550が主制御部300に出力する遊技情報信号3に含まれる投入開始スイッチのことである。この例では、主制御部300からの投入要求ランプ信号に基づいて、遊技台試験データ収集装置550がメダルの投入を開始することを主制御部300に報知している。投入スイッチは、遊技台試験データ収集装置550が主制御部300に出力する遊技情報信号3に含まれる投入スイッチのことである。この例では、遊技台試験データ収集装置550がメダルの投入枚数(この例では3枚)に対応するオンレベルのパルス信号を出力し、メダルの投入時の処理を主制御部300に行わせている。
スタート可能ランプ信号は、主制御部300が遊技台試験データ収集装置550に出力する遊技情報信号1に含まれるスタート可能ランプのことである。この例では、遊技台試験データ収集装置550からの投入スイッチの信号に基づいて、主制御部300が遊技が開始可能になったことを遊技台試験データ収集装置550に報知している。
リールスタートスイッチは、上述の通り、遊技台試験データ収集装置550が主制御部300に出力する遊技情報信号3に含まれるリールスタートスイッチのことである。この例では、主制御部300からのスタート可能ランプ信号に基づいて、遊技台試験データ収集装置550がスタートレバー135の押下操作時の処理を主制御部300に行わせている。条件装置n信号(nは1〜8の整数)および再遊技状態識別信号は、上述の通りである。
第1〜第3リールストップスイッチは、遊技台試験データ収集装置550が主制御部300に出力する遊技情報信号3に含まれる第1〜第3リールストップスイッチのことである。この例では、遊技台試験データ収集装置550が、第1リールストップスイッチ(ストップスイッチ137)→第2リールストップスイッチ(ストップスイッチ138)→第3リールストップスイッチ(ストップスイッチ139)の順番で、対応するリール110〜112の停止処理を主制御部300に行わせている。
第1〜第3リールストップ可能ランプ信号は、主制御部300が遊技台試験データ収集装置550に出力する遊技情報信号1に含まれるリールストップ可能ランプのことである。この例では、主制御部300が、リール110〜112のうち、停止可能なリールを遊技台試験データ収集装置550に報知している。
払出要求信号は、主制御部300が遊技台試験データ収集装置550に出力する遊技情報信号1に含まれる払出要求信号のことである。この例では、主制御部300が、メダルの払出要求を遊技台試験データ収集装置550に出力している。
払出スイッチは、遊技台試験データ収集装置550が主制御部300に出力する遊技情報信号3に含まれる払出スイッチのことである。この例では、遊技台試験データ収集装置550がメダルの払出枚数(この例では5枚)に応じてオンレベルのパルス信号を出力し、メダルの払出処理を主制御部300に行わせている。
<図柄配列>
次に、図23を用いて、上述の各リール110〜112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110〜112には、複数種類の図柄が所定コマ数(本実施形態では、配置番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した配置番号0〜20は、各リール110〜112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号2のコマには「白7」の図柄、中リール111の番号0のコマには「リプレイ」の図柄、右リール112の番号0のコマには「ベル」の図柄、がそれぞれ配置されている。なお、他の図柄の名称は、同図の右側の表に示す通りである。
<入賞役の種類>
次に、図24を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示した図である。
本明細書における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)はボーナス遊技に移行する役として、再遊技(リプレイ)1〜8は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、RT移行役は後述するRT遊技に移行する役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役(または移行役)」と呼ばれる場合があるが、本明細書における「入賞役」には、作動役(または移行役)である、ビッグボーナス、再遊技、RT移行役が含まれる。また、本明細書における「入賞」には、メダルの配当を伴わない作動役(または移行役)の図柄組合せが有効ライン上に表示される(有効ライン上に揃う)場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、再遊技、RT移行役への入賞が含まれる。
本実施形態の入賞役には、1つの入賞役によって構成される単独役と、複数の入賞役に同時に内部当選することが可能な同時当選役がある。なお、入賞役の種類は、本実施形態で示す入賞役に限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
本実施形態の単独役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、小役(スイカ、ベル、チェリー)と、制御役(制御役A、制御役B)と、再遊技(リプレイ)1〜8と、RT移行役がある。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する入賞図柄組合せは、本実施形態の場合、BB1が「白7−白7−白7」、BB2が「青7−青7−青7」である。また、本実施形態ではビッグボーナスについてフラグ持越しを行う。すなわち、ビッグボーナスに内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM313の所定領域に内部当選したことを示す情報が記憶される)が、その遊技においてビッグボーナスに入賞しなかったとしても、入賞するまでフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもビッグボーナスに内部当選中とする。
「小役(スイカ、ベル、チェリー)」(以下、単に、スイカ、ベル、チェリーという場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する入賞図柄組合せは、本実施形態の場合、スイカが「チャンス−チャンス−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」である。また、対応する払出枚数は、同図に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「制御役(制御役A、制御役B)」は、後述する同時当選役(ベル、制御役A)または同時当選役(ベル、制御役A)に内部当選した場合にストップボタン131a〜131cの停止順序に応じて、ベルのみを入賞ライン114上に停止表示可能とするか、ベルとRT移行役の両者を入賞ライン114上に停止表示可能とするかを制御するための役である(詳細は後述する)。なお、制御役は、このような制御を行うための役であるため、制御役に対応する図柄組合せである「ベル−ベル−白7」、「ベル−ベル−青7」が入賞ライン114上に停止表示された場合でも、本実施形態では、メダルの払出や遊技状態の移行などの特別な処理は行わない。
「再遊技(リプレイ)1〜8」は、入賞により、次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行わない。なお、各々の再遊技役に対応する入賞図柄組合せは、同図に示す通りである。
「RT移行技」は、入賞により、通常遊技(RT2モード)に移行する移行役であり、メダルの払出は行わない。また、対応する入賞図柄組合せは、本実施形態では、「リプレイ−ベル−リプレイ」である。
次に、スロットマシン100の遊技状態について説明する。スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技と、再遊技高確率遊技(RT遊技)と、BB内部当選時、BB遊技と、に大別される。
<通常遊技>
図25は、通常遊技(通常遊技RT0モード)における入賞役の種別と、単独役/同時当選役の種別と、内部当選確率と、メダルの払出枚数(配当)と、を対応付けしてROM312に記憶したデータテーブルの一例である。なお、同図の「特徴」の欄は、各入賞役の特徴を参考までに記載したものである(以下のデータテーブルも同様)。同図における入賞役の内部当選確率の分子の値は、所定の遊技回数における各入賞役の出現回数を示す数値(抽選データ)であり、分母の値は、入賞役の内部抽選時に取得される乱数値の範囲の大きさ(本実施形態では65536)である。この内部当選確率は、設定1〜設定6まで存在し、遊技店の係員等はいずれかを任意に選択し、設定することができるようになっている。
通常遊技の入賞役には、上述の単独役である、ビッグボーナス(BB1、BB2)、小役(スイカ、ベル、チェリー)、再遊技1に加え、同時当選役がある。
同時当選役は、複数の入賞役に同時に内部当選することが可能な入賞役であり、本実施形態では、図12の番号7〜番号47に示す同時当選役がある。例えば、同図の番号16に対応する同時当選役(BB1、再遊技1)は、BB1と再遊技1に同時に内部当選することが可能な入賞役であり、BB1に対応する入賞図柄組合せ「白7−白7−白7」が入賞ライン114上に停止表示された場合(揃った場合)には、BB遊技に移行し、再遊技1に対応する入賞図柄組合せ「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が入賞ライン114上に停止表示された場合には、次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる。
<再遊技高確率遊技>
図26、図27は再遊技高確率遊技における入賞役の種別と、単独役/同時当選役の種別と、内部当選確率と、メダルの払出枚数(配当)と、を対応付けしてROM312に記憶したデータテーブルの一例である。
再遊技高確率遊技とは、再遊技役の内部当選確率が通常遊技よりも高く設定された遊技をいい、本実施形態では、再遊技高確率遊技1(通常遊技RT1モード)と再遊技高確率遊技2(通常遊技RT2モード)の2種類がある。また、再遊技高確率遊技の入賞役には、上述の単独役である、ビッグボーナス(BB1、BB2)、小役(スイカ、ベル、チェリー)、再遊技1と、同時当選役がある。
再遊技高確率遊技1においては、単独役(再遊技1)の内部当選確率が50000/65536に設定されており、通常遊技における単独役(再遊技1)の内部当選確率である7560/65536よりも格段に高く設定されている(遊技者にとって有利な確率に設定されている)と共に、同時当選役(再遊技1、再遊技2)および同時当選役(再遊技1、再遊技3)の内部当選確率が350/65536に設定されており、通常遊技における同時当選役(再遊技1、再遊技2)および同時当選役(再遊技1、再遊技3)の内部当選確率である340/65536よりも高く設定されている。
また、再遊技高確率遊技2においては、単独役(再遊技1)の内部当選確率が7555/65536に設定されており、通常遊技における単独役(再遊技1)の内部当選確率である7560/65536よりも若干低く設定されているが(遊技者にとって不利な確率に設定されているが)、同時当選役(再遊技1、再遊技2)および同時当選役(再遊技1、再遊技3)の内部当選確率は350/65536に設定されており、通常遊技における同時当選役(再遊技1、再遊技2)および同時当選役(再遊技1、再遊技3)の内部当選確率である340/65536よりも高く設定されている。
<BB内部当選時>
図28、図29はBB内部当選時における入賞役の種別と、単独役/同時当選役の種別と、内部当選確率と、メダルの払出枚数(配当)と、を対応付けしてROM312に記憶したデータテーブル一例である。
BB内部当選時とは、BB1またはBB2の入賞役に内部当選し(同時当選役による内部当選も含む)、BB1およびBB2に入賞していない(BB1およびBB2に対応する入賞図柄組合せが入賞ライン114上に揃っていない)遊技状態をいい、本実施形態では、BB1に内部当選した状態であるBB1内部当たり遊技(内部当たりRT3モード)と、BB2に内部当選した状態であるBB2内部当たり遊技(内部当たりRT4モード)の2種類がある。また、このBB内部当選時の入賞役には、上述の単独役である、小役(スイカ、ベル、チェリー)、再遊技1がある。
BB1内部当たり遊技と、BB2内部当たり遊技では、ボーナス役と再遊技役、または、ボーナス役と小役で構成される同時当選役の内部当選確率が異なるように設定されている。具体的には、BB1内部当たり遊技においては、BB1と再遊技役、または、BB1と小役で構成される同時当選役の内部当選確率が、BB2と再遊技役、または、BB2と小役で構成される同時当選役の内部当選確率よりも高く設定されており、BB2内部当たり遊技においては、BB2と再遊技役、または、BB2と小役で構成される同時当選役の内部当選確率が、BB1と再遊技役、または、BB1と小役で構成される同時当選役の内部当選確率よりも高く設定されている。例えば、BB1内部当たり遊技における同時当選役(BB1、再遊技1)の内部当選確率は17560/65536に設定されているのに対して、BB2内部当たり遊技における同時当選役(BB1、再遊技1)の内部当選確率は0/65536に設定されており、BB1内部当たり遊技における同時当選役(BB1、再遊技1)の内部当選確率は、BB2内部当たり遊技における同時当選役(BB1、再遊技1)の内部当選確率よりも高く設定されている。
<BB遊技>
図30は、BB遊技時における入賞役の種類と、単独役/同時当選役の種別と、内部当選確率と、対応する入賞図柄組合せと、メダルの払出枚数(配当)と、を対応付けしてROM312に記憶したデータテーブルの一例である。
BB遊技とは、通常遊技よりも遊技者にとって有利な遊技(例えば、通常遊技よりも遊技中に用いられるメダルの消費量が少ない遊技、または、通常遊技よりも遊技中に獲得できるメダルの獲得量が多い遊技など)をいい、BB遊技中の入賞役には、上述の単独役である、小役(スイカ、ベル、チェリー)がある。なお、本実施形態では、メダルの払出枚数が465枚を超えた場合にBB遊技が終了する。
<遊技状態の移行制御>
次に、図31、図32を用いて、遊技状態の移行制御について説明する。なお、図31はRT状態の種類と、各RT状態への移行契機と、対応する遊技状態を示した図であり、図32は遊技状態の遷移の様子を示した遊技状態遷移図である。
本実施形態では、RT状態として、通常遊技RT0モード(通常遊技)、通常遊技RT1モード(再遊技高確率遊技1)、通常遊技RT2モード(再遊技高確率遊技2)、内部当たりRT3モード(BB1内部当たり遊技)、内部当たりRT4モード(BB2内部当たり遊技)の5種類のRTモードが存在する。
通常遊技RT0モードは、通常遊技の開始時や、設定変更後やRAMクリア(RAMの初期化)後に最初に設定される遊技状態である。通常遊技RT1モードは、BB1遊技またはBB2遊技の終了後に移行し、移行後5000ゲーム間は、通常遊技RT1モードが継続され、その後、通常遊技RT0モードに移行する。通常遊技RT2モードは、通常遊技RT0モードにおいてRT移行役に入賞した場合(RT移行役に対応する図柄組合せ「リプレイーベルーリプレイ」が入賞ライン114上に表示された場合)に移行し、移行後1ゲーム間は、通常遊技RT2モードが継続され、その後、通常遊技RT0モードに移行する。内部当たりRT3モードは、BB1に内部当選した場合に移行し、BB1に入賞するまで(BB1に対応する図柄組合せ「白7−白7−白7」が入賞ライン114上に表示されるまで)継続される。内部当たりRT4モードは、BB2に内部当選した場合に移行し、BB2に入賞するまで(BB2に対応する図柄組合せ「青7−青7−青7」が入賞ライン114上に表示されるまで)継続される。なお、BB1内部当たり遊技(またはBB2内部当たり遊技)においてBB1(またはBB2)に入賞した場合には、BB1遊技(またはBB2遊技)に移行する。
<メイン処理>
次に、図33を用いて、主制御部300のメイン処理について説明する。なお、同図は、主制御部300のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
遊技の基本的制御は、主制御部300のCPU310が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、CPU310が同図の主制御部メイン処理を繰り返し実行する。
スロットマシン100に電源が投入されると、図示していないが、初期設定処理を行い、主制御部メイン処理として、ステップS101では、再遊技信号出力処理が実行される。この再遊技信号出力処理では、遊技状態信号1に含まれる条件装置1〜4信号の4ビットによって再遊技状態を識別するための信号を出力する。本実施例では、RT状態が通常遊技RT1モード(再遊技高確率遊技1)の場合には、条件装置1〜4信号の4ビットによって再遊技高確率遊技1に対応する信号の組み合わせを出力し、RT状態が通常遊技RT2モード(再遊技高確率遊技2)には、条件装置1〜4信号の4ビットによって再遊技高確率遊技2に対応する信号の組み合わせを出力する。
ステップS102では、メダル投入に関する投入処理を行う(詳細は後述する)。
ステップS103では、遊技のスタート操作に関する処理を行う。ここでは、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135がスタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定する。また、副制御部400に対してスタートレバー受付コマンドを送信する。副制御部400は、このスタートレバー受付コマンドを受信することによって遊技の開始を把握する。
ステップS104では、ステップS101で設定した条件装置1〜4信号をすべてオフレベルに設定する。
ステップS105では、有効な入賞ライン114を確定し、ステップS106では、乱数発生器317で発生させた乱数を取得する。
ステップS107では、ステップS106で取得した乱数値と、ROM312に格納されている抽選データを用いて、入賞役の内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役に内部当選した場合、その入賞役のフラグが内部的にONになる。なお、ステップS106で取得した乱数値は、入賞役内部抽選のほかにも、リール停止制御テーブルを選択するときの抽選等にも使用してもよい。また、このステップS107では、副制御部400に対して抽選結果コマンドを送信する。副制御部400は、この抽選結果コマンドを受信することによって内部抽選の結果を把握する。
ステップS108では、リール回転開始処理により、全リール110〜112の回転を開始させる。この際、ステップS107の内部抽選結果等に基づき、停止位置データ選択テーブルを参照し、いずれか一つのリール停止制御テーブルを選択する。
ステップS109では、条件装置信号出力処理を行う。この条件装置信号出力処理では、ステップS107の内部抽選の結果、いずれかの入賞役に内部当選した場合に、条件装置の作動(役物の内部当選)を示すために条件装置8信号をオンレベルに設定するとともに、条件装置の種類(内部当選した入賞役の種類)を示すために条件装置1〜6信号の6ビットから条件装置の種類に対応する信号の組み合わせを条件装置8信号と同時に出力する。
ステップS110では、演出用投入ボタン受付処理(詳細は後述)を行う。
ステップS111では、リール制御処理により、押されたストップボタン137〜139に対応するリール110〜112の回転を停止させる。この際、各リール110〜112を、ステップS108で選択したリール停止制御テーブルに基づいて停止させる。また、このステップS111では、副制御部400に対して停止位置図柄コマンドを送信する。副制御部400は、この停止位置図柄コマンドを受信することによって、各リール110〜112が、どの図柄位置で停止しているかを把握する。
ステップS112では、ストップボタン137〜139が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行う。ここでは、有効ライン上に、内部当選した入賞役またはフラグ持越し中の入賞役に対応する入賞図柄組合せが揃った(表示された)場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効ライン上に、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が揃っていたならば再遊技1の入賞と判定する。また、ステップS112では、副制御部400に対して判定結果コマンドを送信する。副制御部400は、この判定結果コマンドを受信することによって入賞の結果を把握する。
ステップS113では、メダルの払出処理を行う。このメダル払出処理では、払い出し(配当)のある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。
ステップS114では、遊技状態更新処理を行う。この遊技状態更新処理では、遊技状態を移行するための制御が行われ、例えば、BB入賞の場合に次回からBB遊技を開始できるよう準備し、それらの最終遊技では、次回から通常遊技が開始できるよう準備する。
以上により1遊技が終了し、以降、主制御部メイン処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<投入処理>
次に、図34を用いて、上記メイン処理における投入処理(ステップS102)について説明する。なお、同図は、投入処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201では、演出用停止ボタン受付処理を行う(詳細は後述する)。
ステップS202では、遊技開始フラグの設定を行う。ここでは、遊技開始の条件が揃っている場合には遊技開始フラグをONに設定し、遊技開始の条件が揃っていない場合には遊技開始フラグをOFFに設定する。
ステップS203では、リプレイ作動中か否か、または、遊技開始フラグがONであるか否かを判断する。そして、リプレイ作動中、または、遊技開始フラグがONの場合にはステップS208に進み、リプレイ作動中ではなく、且つ、遊技開始フラグがONではない場合にはステップS204に進む。
ステップS204では、メダル受付センサ320によりメダルの通過の有無を検出するメダルセレクタ処理を行い、ステップS205では、メダルセレクタがメダルを受付中か否かを判断する。そして、メダルセレクタがメダルを受付中であればステップS208に進み、そうでなければステップS206に進む。
ステップS206では、メダルの精算受付処理を行い、ステップS207では、メダル投入ボタンセンサ323によりメダル投入ボタン130乃至132に対する操作を検出した場合にベットボタン受付処理を行う。
ステップS208では、メダル投入枚数を設定する。
ステップS209では、演出用停止ボタン受付情報がセットされているか否かを判断する。そして、演出用停止ボタン受付情報がセットされている場合にはステップS210に進み、演出用停止ボタン受付情報がセットされていない場合にはステップS212に進む。なお、この演出用停止ボタン受付情報は、ステップS201の後述する演出用停止ボタン受付処理においてセットされる。
ステップS210では、演出用停止ボタン受付情報をクリアし、ステップS211では、副制御部400に対して演出用停止ボタン受付コマンドを送信する。副制御部400は、この演出用停止ボタン受付コマンドを受信することによって、特定の停止ボタンの受付(本実施例では、左ストップボタン137と右ストップボタン139の同時押し操作)があったことを把握する。
ステップS212では、精算スイッチセンサ324により精算ボタン135に対する操作を検出したか否かを判断し、精算ボタン134の操作があった場合にはステップS213の精算処理を行い、精算ボタン134の操作が無い場合には精算処理を行うこと無くステップS214に進む。
ステップS214では、メダル投入受付情報があるか否かを判断し、メダル投入受付情報がある場合にはステップS215に進み、メダル投入受付情報が無い場合には処理を終了する。
ステップS215では、副制御部400に対してメダル投入コマンドを送信する。副制御部400は、このメダル投入コマンドを受信することによって、メダルが投入されたことを把握する。
<演出用停止ボタン受付処理>
次に、図35を用いて、上記投入処理における演出用停止ボタン受付処理(ステップS201)について説明する。なお、同図は、演出用停止ボタン受付処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS301では、メダル投入枚数が0枚であるか否かを判断し、メダルの投入枚数が0枚の場合はステップS302に進み、そうでなければ処理を終了する。
ステップS302では、ボーナス遊技中であるか否かを判断し、ボーナス遊技中でなければステップS303に進み、ボーナス遊技中であれば処理を終了する。
ステップS303では、ストップボタンセンサ322により停止ボタン(ストップボタン)137〜139の受付の有無を検出し、停止ボタン137〜139の受付があった場合はステップS304に進み、停止ボタン137〜139の受付がない場合には処理を終了する。
ステップS304では、特定の停止ボタンの受付の有無、すなわち、本実施例では左ストップボタン137と右ストップボタン139の同時押し操作があったか否かを判断し、左ストップボタン137と右ストップボタン139の同時押し操作があった場合はステップS305に進み、そうでなければ処理を終了する。
ステップS305では、演出用停止ボタン受付情報を設定して処理を終了する。
<演出用投入ボタン受付処理>
次に、図36を用いて、上記メイン処理における演出用投入ボタン受付処理(ステップS110)について説明する。なお、同図は、演出用投入ボタン受付処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS401では、第3停止リールの停止受付待ち中か否か、すなわち、既に2つのリールが停止して残りの1つのリールのみが回転している状態か否かを判定する。そして、第3停止リールの停止受付待ち中である場合は何も処理をせずに終了し、そうでない場合はステップS402に進む。
ステップS402では、メダル投入ボタン(BETボタン)130が押下されたか否かを判定する。そして、メダル投入ボタン130の押下を受け付けた場合はステップS403に進み、そうでない場合は何も処理をせずに終了する。
ステップS403では、副制御部400に対して、演出用投入ボタン受付コマンドを送信して、処理を終了する。副制御部400は、この演出用投入ボタン受付コマンドを受信することによって、メダル投入ボタン130が操作されたことを把握し、演出モードの選択処理を行う(詳細は後述する)。
<副制御部400の処理>
次に、副制御部400の処理について説明する。図37(a)は副制御部400のCPU410が実行するメイン処理のフローチャートである。
まず、ステップS501では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS501で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS502では、コマンド入力処理(詳細は後述する)を行い、ステップS503では、演出データの更新処理を行う。この演出データの更新処理では、演出を制御するための動作制御データの更新を行う。
ステップS504では、ステップS503で更新した演出データの中に副制御部400の各演出デバイスのドライバに出力するデータがあるか否かを判定する。該当する場合はステップS505へ進み、該当しない場合はステップS506へ進む。
ステップS505では副制御部400の演出デバイスのドライバにデータをセットする。データのセットにより演出デバイスがそのデータに応じた演出を実行する。
ステップS506ではステップS503で更新した演出データの中に副制御部500に送信する制御コマンドがあるか否かを判定する。該当する場合はステップS507へ進み、該当しない場合はステップS502へ戻る。ステップS507では副制御部500に制御コマンドを送信してステップS502へ戻る。
次に、図37(b)を用いて、副制御部400のコマンド入力処理について説明する。
ステップS601ではコマンド格納エリアに少なくとも1つの制御コマンドが格納されているか否かを判定する。該当する場合はステップS602へ進み、該当しない場合はステップS601へ戻る。
ステップS602では、コマンド格納エリアから制御コマンドを一つ取得し、制御コマンドに応じた演出処理を実行する(詳細は後述する)。取得した制御コマンドはコマンド格納エリアから消去する。
次に、図37(c)を用いて、副制御部400のストローブ割込み処理について説明する。このストローブ割込み処理は、副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
ステップS701では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM413に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図37(d)を用いて、副制御部400のタイマ割込み処理について説明する。副制御部400は所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込みを発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込みを契機として、副制御部400タイマ割込み処理を実行する。なお、副制御部400は汎用タイマの設定(10ms)としており、ステップS801ではこの汎用タイマの更新を行う。
<演出処理>
次に、図38、図39を用いて、上記コマンド入力処理における演出処理(ステップS602)について説明する。なお、図38、図39は、演出処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS901では、最大出玉率を得られる演出ステージ切替指示演出であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS902に進み、該当しない場合はステップS903に進む。
ステップS902では、遊技制御信号に含まれる演出ステージ切替操作信号を、試験装置中継基板500を介して遊技台試験データ収集装置550に出力する。
ステップS903では、最大出玉率を得られる遊技方法指示演出であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS904に進み、該当しない場合はステップS906に進む。
ステップS904では、停止実行位置信号ビット0〜9を試験装置中継基板500を介して遊技台試験データ収集装置550に出力した後、ステップS905では、回胴番号信号ビット0〜2を試験装置中継基板500を介して遊技台試験データ収集装置550に出力する。
ステップS906では、停止実行位置信号ビット0〜9を試験装置中継基板500を介して遊技台試験データ収集装置550に出力した後、ステップS907に進む。
ステップS907では、停止ボタン長押し演出であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS908に進み、該当しない場合はステップS909に進む。ステップS908では、遊技制御信号に含まれる遊技中断信号を、試験装置中継基板500を介して遊技台試験データ収集装置550に出力する。
ステップS909では、BET数の指示演出であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS910に進み、該当しない場合はステップS911に進む。ステップS910では、遊技制御信号に含まれるBET指示信号を、試験装置中継基板500を介して遊技台試験データ収集装置550に出力する。
ステップS911では、演出用投入ボタン押下指示演出であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS912に進み、該当しない場合はステップS913に進む。ステップS912では、遊技制御信号に含まれる演出用ボタン操作信号を、試験装置中継基板500を介して遊技台試験データ収集装置550に出力する。
ステップS913では、自動停止指示演出であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS914に進み、該当しない場合はステップS915に進む。ステップS914では、遊技制御信号に含まれる自動停止信号を、試験装置中継基板500を介して遊技台試験データ収集装置550に出力する。
ステップS915では、精算ボタン押下指示演出であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS916に進み、該当しない場合はステップS917に進む。ステップS916では、遊技制御信号に含まれる精算指示信号を、試験装置中継基板500を介して遊技台試験データ収集装置550に出力する。
ステップS917では、遊技待機指示演出であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS918に進み、該当しない場合はステップS919に進む。ステップS918では、遊技制御信号に含まれるアイドルタイマウェイト信号を、試験装置中継基板500を介して遊技台試験データ収集装置550に出力する。
ステップS919では、遊技再開指示演出であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS920に進み、該当しない場合はステップS921に進む。ステップS920では、遊技制御信号に含まれる遊技再開信号を、試験装置中継基板500を介して遊技台試験データ収集装置550に出力する。
ステップS921では、回胴停止信号や遊技制御信号ビット0〜ビット3を出力した後にステップS922に進み、このステップS922では、その他の処理を行って処理を終了する。その他の処理では、例えば、上述の演出用投入ボタン受付処理(ステップS110)で送信された演出用投入ボタン受付コマンドを受信したか否かを判断する。そして、演出用投入ボタン受付コマンドを受信した場合は、次に説明する演出用投入ボタン演出処理を行い、受信していない場合は、処理を終了する。
<演出用投入ボタン演出処理>
次に、図40を用いて、上記演出処理における演出用投入ボタン演出処理について説明する。なお、同図は、演出用投入ボタン演出処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1001では、遊技者のメダル投入ボタン130の操作タイミングが特別演出発生タイミングか否かを判断する。特別演出発生タイミングの場合には、ステップS1002に進み、特別演出発生タイミングでない場合にはステップS1003に進む。
ステップS1002では、遊技者が選択した演出ステージに応じた特別演出を実行して処理を終了する(詳細は後述する)。
ステップS1003では、メダル投入ボタン130の操作条件が所定の条件を満たしたか否か(例えば、メダル投入ボタン130の押下回数が特別演出発生回数に到達したか否か)を判断する。そして、メダル投入ボタン130の操作条件が所定の条件を満たしている場合にはステップS1002へ進み演出モードに応じた特別演出を実行し、メダル投入ボタン130の操作条件が所定の条件を満たしていない場合には、ステップS1004に進む。
ステップS1004では、演出ステージに応じた操作受付演出を実行し演出用投入ボタン演出処理を終了する。
<演出ステージ選択演出、押下指示演出>
図41は演出ステージ選択演出の表示態様の一例である。この演出ステージ選択演出は、左ストップボタン137と右ストップボタン139の同時押し操作があった場合に主制御部300から副制御部400へ送信される演出用停止ボタン受付コマンドを受付けた場合に実行される演出であり、本実施形態では、殿ステージ、姫ステージ、爺ステージの3つのステージの中から遊技者の選択によって決定する。各ステージは、演出のメインとなるキャラクタおよび演出態様が異なる。
図42は特別演出の一つである押下指示演出の一例である。この押下指示演出は、遊技者が選択したステージに応じて実行され、本実施例では、殿ステージが選択された場合に同図(a)に示す押下指示演出Aが実行され、爺ステージが選択された場合に同図(b)に示す押下指示演出Bが実行され、姫ステージCが選択された場合に同図(c)に示す押下指示演出Cが実行される。
押下指示演出Aでは、遊技者に対してメダル投入ボタン130の連打を指示する演出を行い、この例では、10秒間にメダル投入ボタン130を連続的に40回以上押下することを指示する演出を行っている。押下指示演出Bでは、遊技者に対してメダル投入ボタン130を所定のタイミングで押下することを指示する演出を行い、この例では、レベルゲージ上を水平方向に移動するバーが目標の位置まで移動したときにメダル投入ボタン130を押下することを指示する演出を行っている。押下指示演出Cでは、遊技者に対して右ストップボタン139の長押しを指示する演出を行い、この例では、右ストップボタン139を所定時間以上押し続けることを指示する演出を行っている。
<成功演出>
図43(a)〜(e)は押下指示演出A〜Cにおいて所定の条件を満たした場合に実行される成功演出の一例であり、図44は押下指示演出A〜Cにおいて所定の条件を満たせなかった場合に実行される失敗演出の一例である。
図43(a)は最大出玉率を得られる遊技方法指示演出の一例である。この最大出玉率を得られる遊技方法指示演出は、遊技者に対して最大出玉率を得ることができる遊技方法を指示する演出であり、例えば、遊技者に対して、リール110〜112に施された図柄のうち、青7図柄付近を狙って左リール110→中リール111→右リール112の順番で停止させることを指示するような演出を行う。そして、遊技者がこの遊技方法指示演出に従って操作を行った場合に、例えばボーナス遊技に入賞させ、遊技者が最大払出枚数のメダルを獲得できるように構成する。
同図(b)はBET数の指示演出の一例である。このBET数の指示演出は、遊技者に対してBET数(一遊技当たりのメダルの掛け数)を指示する演出であり、例えば、液晶表示装置157を用いて「2枚で遊技してください」といった表示を行い、次回の遊技はメダルの2枚掛けで行うことを指示するような演出を行う。
同図(c)は精算ボタン押下指示演出の一例である。この精算ボタン押下指示演出は、遊技者に対して精算ボタン132の押下を指示する演出であり、例えば、液晶表示装置157を用いて「精算ボタンを押してください」といった表示を行い、精算ボタン132の押下を指示するような演出を行う。
同図(d)は遊技待機指示演出の一例である。この遊技待機指示演出は、遊技者に対して遊技の一時中断を指示する演出であり、例えば、液晶表示装置157を用いて「遊技をしないでしばらくお待ちください」といった表示を行い、遊技の一時中断を指示するような演出を行う。
同図(e)は遊技再開指示演出の一例である。この遊技再開指示演出は、遊技者に対して遊技の再開を指示する演出であり、例えば、液晶表示装置157を用いて「遊技を再開してください」といった表示を行い、一時的に中断した遊技の再開を指示するような演出を行う。
<停止実行位置信号、停止順番信号、図柄停止信号STB信号>
図45および図46は、停止実行位置信号、停止順番信号、図柄停止信号STB信号の関係を示したタイミングチャートである。
遊技台試験データ収集装置550が試験装置中継基板500を介して主制御部300にリールスタートスイッチの信号を出力した場合には、副制御部400は、3つのリール110〜112の停止実行位置信号ビット0〜9と回胴番号信号ビット0〜2(停止順番信号)を所定の順番(例えば、左リール110→中リール111→右リール112の順番)で試験装置中継基板500を介して遊技台試験データ収集装置550に出力する。また、これらの信号の出力に合わせて、図柄停止信号STB信号を試験装置中継基板500を介して遊技台試験データ収集装置550に出力する。
続いて、遊技台試験データ収集装置550が試験装置中継基板500を介して主制御部300に第1リールストップスイッチの信号を出力した場合には、副制御部400は、3つのリール110〜112の停止実行位置信号ビット0〜9と回胴番号信号ビット0〜2(停止順番信号)を所定の順番(例えば、左リール110→中リール111→右リール112の順番)で試験装置中継基板500を介して遊技台試験データ収集装置550に再度出力する。また、これらの信号の出力に合わせて、図柄停止信号STB信号を試験装置中継基板500を介して遊技台試験データ収集装置550に出力する。
なお、リール110〜112の停止タイミングを指示した場合には、副制御部400は、図46に示すように、停止実行位置信号ビット0〜9、回胴番号信号ビット0〜2、図柄停止信号STB信号の出力タイミングを変化させることによって、遊技台試験データ収集装置550が試験装置中継基板500を介して主制御部300に第1リールストップスイッチの信号を出力するタイミングを調整する。
図47は、遊技制御信号0〜3、遊技制御信号STB信号の関係を示したタイミングチャートである。
副制御部400は、上述の演出処理において、遊技制御信号0〜3と遊技制御信号STB信号を試験装置中継基板500を介して遊技台試験データ収集装置550に出力する。
図48は、本実施例に係る遊技台試験装置システムの構成例を示した図である。この例では、遊技台試験データ収集装置550を、バッファユニット550aを内蔵した装置本体550bと、この装置本体550bと通信可能に接続した集計装置(パソコン)550cで構成している。そして、集計装置550cでは、遊技台100から収集した遊技制御信号(遊技中断信号、BET指示信号、演出用ボタン操作信号、演出ステージ切替操作信号、自動停止信号、アイドルタイマウェイト信号、精算指示信号、遊技再開信号)に基づいて、単位時間当たりの出玉率などを算出し、表示装置に表示させている。
このように、試験装置(この例では、集計装置550)は、遊技台から受信した遊技情報信号または演出情報信号に基づいて、第1の単位時間当たりの遊技情報信号または演出情報信号の変化と、第1の単位時間よりも長い第2の単位時間当たりの遊技情報信号または演出情報信号の変化を算出可能に構成されていてもよい。このような構成とすれば、試験装置において遊技情報信号または演出情報信号の変化を的確に把握することができる場合がある。
以上説明したように、本実施例1に係る遊技台試験装置システム700は、遊技に関する制御を行うCPU、および、前記遊技に関する制御内容を示す遊技情報信号(例えば、遊技情報信号1〜3)を生成する遊技情報信号生成手段を少なくとも含む主制御部(例えば、主制御部300)と、前記主制御部からの制御情報に基づいて演出に関する制御を行うCPUを少なくとも含む副制御部(例えば、副制御部400)と、を備えた遊技台(例えば、スロットマシン100)と、前記遊技台の主制御部から前記遊技情報信号を受信することにより前記遊技台の試験を行う試験装置(例えば、遊技台試験データ収集装置550)と、を有して構成された遊技台試験システムであって、前記遊技台の副制御部は、前記演出に関する制御内容を示す演出情報信号(例えば、遊技情報信号4)を生成する演出情報生成手段をさらに備え、前記試験装置は、前記主制御部からの遊技情報信号に加えて前記副制御部からの演出情報信号を受信することにより前記遊技台の試験を行うことを特徴とする、遊技台試験システムである。
本実施例1に係る遊技台試験装置システム700によれば、遊技台の主制御部によって制御される遊技の状態に加えて、遊技台の副制御部によって制御される演出の状況を遊技台外部(試験装置)において簡単に把握することができ、主制御部の状態と副制御部における状態を加味した遊技台の試験を行うことができる。そのため、従来の遊技台の試験装置におけるハード構成を大幅に変更する必要がなく、遊技台が多種多様な演出制御を備えていても遊技台の試験を的確に実施することができる場合がある。
また、前記遊技情報信号生成手段によって生成された遊技情報信号を前記試験装置に出力する遊技情報信号出力回路、および、前記演出情報信号生成手段によって生成された演出情報信号を前記試験装置に出力する演出情報信号出力回路を少なくとも有する単一の出力回路基板(例えば、図8(b)に示す試験装置中継基板)をさらに備えてもよい。このような構成とすれば、1つの出力回路基板によって遊技台と試験装置を中継することができ、省スペース化やコストダウンを図ることができる上に、遊技台の試験における利便性を高めることができる場合がある。
また、前記遊技台は、前記遊技情報信号生成手段によって生成された遊技情報信号のうちの少なくとも1つの遊技情報信号に基づいてシリアル信号(例えば、状態復号信号)を生成し、このシリアル信号を前記単一の出力回路基板に出力する遊技情報信号出力手段と、前記演出情報信号生成手段によって生成された演出情報信号のうちの少なくとも1つの演出情報信号に基づいてシリアル信号を生成し、このシリアル信号を前記単一の出力回路基板に出力する演出情報信号出力手段と、をさらに備えてもよい。このような構成とすれば、遊技台と出力回路基板の間の配線を削減することができ、出力回路基板の小型化やコストダウンを図ることができる場合がある。
また、前記単一の出力回路基板は、前記遊技情報信号出力手段によって生成されたシリアル信号をパラレル信号に変換して前記試験装置に出力する遊技情報信号変換回路(例えば、図4に示すパルス変換回路)と、前記演出情報信号出力手段によって生成されたシリアル信号をパラレル信号に変換して前記試験装置に出力する演出情報信号変換回路と、をさらに備えてもよい。こののような構成とすれば、試験装置がシリアル入力を備えていないような場合であっても試験装置に遊技情報信号や演出情報信号を出力することができる場合がある。
また、前記遊技台は、複数種類の役の内部当選の当否を判定する抽選手段(例えば、内部抽選処理)と、前記抽選手段の抽選結果と回転駆動されるリールを停止するための停止操作に基づいて、前記リールの回転の停止に関する停止制御を行うリール停止制御手段(例えば、リール制御処理)と、前記リール停止制御手段によって停止された前記リールによって表示窓の有効ライン上に表示される図柄組合せが、前記抽選手段によって内部当選した役に対応して予め定めた図柄組合せであるか否かの判定をする判定手段(例えば、入賞判定処理)と、前記有効ライン上に表示される図柄組合せが、配当を伴う役に対応する図柄組合せであると判定した場合に、払出処理を行う払出処理手段(例えば、払出処理)と、をさらに備え、前記演出情報信号生成手段によって生成される演出情報信号には、少なくとも、前記副制御部による制御により、遊技者が最大の出玉率を得ることが可能な方法が指示される、または、示唆される情報(例えば、BET指示信号)が含まれていてもよい。このような構成とすれば、副制御部による制御により、遊技者が最大の出玉率を得ることが可能な方法が指示、又は、示唆される情報が演出情報信号として試験装置に向けて出力されるため、その情報に基づいた遊技台の試験を行うことができる。そのため、遊技台が多種多様な演出制御を備えていても遊技台の試験を的確に実施することができる場合がある。なお、遊技者が最大の出玉率を得ることが可能な方法が指示されない、又は、示唆されない場合に、その状態で最も出玉率が高くなる停止操作位置(当業者間、遊技者間では、「DDTポイント」や「DDT」などという呼称で呼ぶことがある。)で操作するように、その停止操作位置を示す停止操作位置情報信号を出力するように構成してもよい。
また、前記演出情報信号生成手段によって生成される演出情報信号には、少なくとも、前記遊技に関する制御に直接影響する遊技方法が指示される内容、または、示唆される内容に該当する情報と、前記演出に関する制御に直接影響する遊技方法が指示される内容、または、示唆される内容に該当する情報が含まれていてもよい。このような構成とすれば、演出情報信号には、遊技に関する制御に直接影響する遊技方法が指示される内容、又は、示唆される内容に該当する情報と、演出に関する制御に直接影響する遊技方法が指示される内容、又は、示唆される内容に該当する情報と、が含まれるので、きめ細かな情報を収集して遊技台の試験を行うことができる。そのため、遊技台が多種多様な演出制御を備えていても遊技台の試験を的確に実施することができる場合がある。
また、前記演出情報信号生成手段によって生成される演出情報信号には、少なくとも、前記副制御部による制御により、停止操作の指標となる図柄を指示、または、示唆する内容(例えば、図43(a)に示す成功演出)で報知する場合に、その報知により、指標となる図柄で停止するように、または、指標となる図柄付近で停止するように、前記リールの停止位置を示す停止図柄情報信号(例えば、停止実行位置信号)が含まれ、前記試験装置は、前記停止図柄情報信号に基づいて、停止操作の操作信号を前記遊技台に出力してもよい。このような構成とすれば、副制御部による制御により、停止操作の指標となる図柄を指示、又は、示唆する内容で報知する場合に、その報知により、指標となる図柄で停止するように、又は、指標となる図柄付近で停止するように、リールの停止位置を示す停止図柄情報信号が出力されるので、その停止図柄情報信号に基づいた遊技台の試験を行うことができる。そのため、遊技台が多種多様な演出制御を備えていても遊技台の試験を的確に実施することができる場合がある。
また、前記演出情報信号生成手段によって生成される演出情報信号には、少なくとも、前記副制御部による制御により、停止操作の指標となるリール停止順を指示、または、示唆する内容(例えば、図43(a)に示す成功演出)で報知する場合に、その報知により、指標となるリール順番で停止するように、前記リールの停止順序を示すリール停止順序情報信号(例えば、回胴番号信号)が含まれ、前記試験装置は、前記リール停止順序情報信号に基づいて、停止操作の操作情報を前記遊技台に出力してもよい。このような構成とすれば、副制御部による制御により、停止操作の指標となるリール停止順を指示、又は、示唆する内容で報知する場合に、その報知により、指標となるリール順番で停止するように、リールの停止順序を示すリール停止順序情報信号が出力されるので、そのリール停止順序情報信号に基づいた遊技台の試験を行うことができる。そのため、遊技台が多種多様な演出制御を備えていても遊技台の試験を的確に実施することができる場合がある。
また、前記演出情報信号生成手段によって生成される演出情報信号には、少なくとも、前記副制御部による制御により、当該遊技において設定される賭け数(BET数)の指標となる賭け数を指示、または、示唆する内容(例えば、図43(b)に示す成功演出)で報知する場合に、その報知により、指標となる賭け数で設定するように、前記賭け数を示す賭け数情報信号(BET指示信号)が含まれ、前記試験装置は、前記賭け数情報信号に基づいて、当該遊技において設定される賭け数情報を前記遊技台に出力してもよい。このような構成とすれば、副制御部による制御により、当該遊技において設定される賭け数の指標となる賭け数を指示、又は、示唆する内容で報知する場合に、その報知により、指標となる賭け数で設定するように、賭け数を示す賭け数情報信号が出力されるので、その停止図柄情報信号に基づいた遊技台の試験を行うことができる。そのため、遊技台が多種多様な演出制御を備えていても遊技台の試験を的確に実施することができる場合がある。
また、前記演出情報信号生成手段によって生成される演出情報信号には、少なくとも、前記副制御部による制御により、演出を出力するための指標となる操作部(例えば、メダル投入ボタン130)の押下を指示、または、示唆する内容(例えば、図42に示す押下指示演出A〜C)で報知する場合に、その報知により、指標となる操作部の押下がなされるように、前記操作部の押下を示す操作部押下情報信号(演出用ボタン操作信号)が含まれ、前記試験装置は、前記操作部押下情報信号に基づいて、操作部押下情報を前記遊技台に出力してもよい。このような構成とすれば、副制御部による制御により、演出を出力するための指標となる操作部の押下を指示、又は、示唆する内容で報知する場合に、その報知により、指標となる操作部の押下がなされるように、操作部の押下を示す操作部押下情報信号が出力されるので、その操作部押下情報信号に基づいた遊技台の試験を行うことができる。そのため、遊技台が多種多様な演出制御を備えていても遊技台の試験を的確に実施することができる場合がある。
また、前記演出情報信号生成手段によって生成される演出情報信号には、少なくとも、前記副制御部による制御により、当選した抽選結果を示す演出の実行割合の異なる演出ステージを変更するための指標となる演出ステージの変更を指示、または、示唆する内容(例えば、図41に示す演出ステージ選択演出)で報知する場合に、その報知により、前記演出ステージの変更がなされるように、前記演出ステージの変更を示す演出ステージ変更情報信号(例えば、演出ステージ切替操作信号)が含まれ、前記試験装置は、前記演出ステージ変更情報信号に基づいて、演出ステージ変更情報を前記遊技台に出力してもよい。このような構成とすれば、副制御部による制御により、当選した抽選結果を示す演出の実行割合の異なる演出ステージを変更するための指標となる演出ステージの変更を指示、又は、示唆する内容で報知する場合に、その報知により、演出ステージの変更がなされるように、演出ステージの変更を示す演出ステージ変更情報信号に基づいた遊技台の試験を行うことができる。そのため、遊技台が多種多様な演出制御を備えていても遊技台の試験を的確に実施することができる場合がある。
また、前記演出情報信号生成手段によって生成される演出情報信号には、少なくとも、前記副制御部による制御により、前記停止操作によらずにリールが自動停止するための指標となるリール自動停止を指示、または、示唆する内容で報知する場合に、その報知により、リールが自動停止されるように、前記リール自動停止を示すリール自動停止情報信号(例えば、自動停止信号)が含まれ、前記試験装置は、そのリール自動停止情報信号に基づいて、リール自動停止情報を前記遊技台に出力してもよい。このような構成とすれば、副制御部による制御により、停止操作によらずにリールが自動停止するための指標となるリール自動停止を指示、又は、示唆する内容で報知する場合に、その報知により、リールが自動停止されるように、リール自動停止を示すリール自動停止情報信号が出力されるので、そのリール自動停止情報信号に基づいた遊技台の試験を行うことができる。遊技台が多種多様な演出制御を備えていても遊技台の試験を的確に実施することができる場合がある。
また、前記演出情報信号生成手段によって生成される演出情報信号には、少なくとも、前記副制御部による制御により、演出を出力するための指標となる操作部(例えば、メダル投入ボタン130)の押下継続(長押し)により当選した抽選結果を示す演出(例えば、図43(a)に示す成功演出)を実行するように制御し、その押下継続を指示、または、示唆する内容で報知する場合に、その報知により、前記操作部の押下が継続している間は、遊技が中断して前記抽選結果を示す演出が実行されるように、遊技中断を示す遊技中断信号が含まれ、前記試験装置は、前記遊技中断信号に基づいて、前記遊技台にいずれの情報も出力しないようにしてもよい。このような構成とすれば、副制御部による制御により、操作部の押下継続により当選した抽選結果を示す演出を実行するように制御し、その押下継続を指示、又は、示唆する内容で報知する場合に、その報知により、操作部の押下が継続している間は、遊技が中断して前記抽選結果を示す演出が実行されるように、遊技中断を示す遊技中断信号が出力されるので、遊技中断信号に基づいた遊技台の試験を行うことができる。遊技台が多種多様な演出制御を備えていても遊技台の試験を的確に実施することができる場合がある。
なお、上記実施例においては、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシンの例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンやパチンコ遊技機などにも適用可能である。
ここで、本発明が適用されるパチンコ遊技機としては、リール(回転体)などの可動体を有し所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置を備え、始動口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置で図柄を変動させた後に図柄を停止表示し、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ遊技機が一例として挙げられる。
このようなパチンコ遊技機では、遊技球が始動口に入球すると、抽選を行い、この抽選結果が当りであるか否かを判定する。そして、この抽選で大当たりに当選すると、可変表示装置により、特定の図柄による組合せ(大当たり図柄;例えば、777など)を表示し、大当たり状態に移行する。大当たり状態では、大入賞口を、例えば、所定の時間または所定の回数、開放させ続けるので、遊技球は入球しやすい状態となり、遊技者にとって有利な状態が実現されるようになっている。また、特定の図柄による組合せ(大当たり図柄)が、確率変動を伴う大当たり図柄(確変図柄)である場合には、次に大当たりとなる確率を高く設定するため、遊技者にとってさらに有利な状態が実現される。
また、上記実施例に記載された作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、上記実施例に記載されたものに限定されるものではない。