JP3939570B2 - スロットマシン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数のシンボル列について複数個のシンボルをそれぞれ変動させて表示した後にその変動表示を停止させて所定の表示位置にシンボルの組み合わせパターンを出現させることをゲーム内容として含むスロットマシンに関し、特に、この発明は、内部抽選により特別の入賞が当たったときの制御モードを複数種の制御モードのうちのいずれかに設定するように構成されたスロットマシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の典型的なスロットマシンは、外周面に複数個のシンボルが表された3個のリールを有している。各リールは、シンボル表示窓が設けられた正面パネルの背後に、外周面をシンボル表示窓に向けて配置されている。遊技者によるゲーム開始操作があると、3個のリールが回転を始め、リール毎の停止釦スイッチが操作されると、対応するリールが停止し、シンボル表示窓にはリール毎に3個のシンボルが表示される。
【0003】
全てのリールが停止したとき、入賞ライン上に入賞シンボルを含む所定の組み合わせパターンが成立していると、そのゲームは入賞となり、入賞の種類に応じた配当が遊技者に対して行われる。入賞ライン上に、特別入賞シンボル(一般に「7」や「RAR」のシンボル)による組み合わせパターンが成立すると、そのゲームは特別の入賞となり、遊技者に対して「ボーナスゲーム」と呼ばれる特別のゲームを実施する機会が与えられる。このボーナスゲームを実施することで遊技者は多量のメダルが獲得できる。
【0004】
従来のスロットマシンでは、ゲーム開始のための始動レバーの操作があると、機内で抽選が実行される。この内部抽選により例えば特別の入賞が当たると、遊技者が停止釦スイッチによる停止操作を行ったとき、入賞ライン上に特別入賞シンボルを引き込むようにしてリールを停止させる、いわゆる「引込制御」が実行される。なお、内部抽選が外れると、特別入賞シンボルやそれ以外の入賞シンボル(これを「小役入賞シンボル」という。)が入賞ライン上に停止しないようにリールの停止動作が制御される。
【0005】
近年の機種では、ゲームの興趣を増すために、例えばボーナスゲームが終了した直後に、「リプレイタイム」などと呼ばれる特別の制御モード下でのゲーム期間を設定し、遊技者に対してさらに多量のメダルが獲得できる機会を与えるようにしている。この「リプレイタイム」では、再ゲームを実行可能とするシンボルを入賞ライン上に引き込んで停止させる制御が実行されるので、遊技者はメダルをできる限り消費せずにゲームが多数回実行できる。なお、最近の機種では「リプレイタイム」の継続時は、表示器が「リプレイタイム」であることを遊技者へ明示するようにしている。
【0006】
「リプレイタイム」のゲーム期間においても、ゲーム毎の内部抽選が実行されるので、特別の入賞が当たる可能性が十分にある。そこで、特別の入賞が当たっても、特別入賞シンボルを入賞ライン上に引き込むという引込制御は直ぐには実行せず、特別の入賞が当たったことを累積して記憶するようにしたスロットマシンが出現している。このスロットマシンでは、「リプレイタイム」が終了すると、特別入賞シンボルを入賞ライン上に引き込むことのできる制御モードへ移行するので、リプレイタイムで特別の入賞が何度か当たっていると、その累積回数分だけボーナスゲームが実行可能となり、遊技者は一挙に多量のメダルが獲得できることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
「リプレイタイム」のゲーム期間は、その長さが抽選により決定されたり、一定値に設定されたりするが、ゲーム期間が長いと、少ないメダルの消費で多数回のゲームが実行できるので、その分、特別の入賞が当たる可能性が増し、特別の入賞が当たった回数が多く累積される。その反面、ボーナスゲームへ移行するのに時間が長くかかるため、ゲームが単調となるおそれがある。
【0008】
この発明が目的とするところは、特別の入賞が当たったことを累積して記憶する制御モードを、設定されたゲーム期間の途中で終了させ得るようにして、特別の入賞が成立し得る制御状態へ適宜移行させ、ゲームが単調となるのを防止することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明によるスロットマシンは、内部抽選を実行しかつ複数のシンボル列について複数個のシンボルをそれぞれ変動させて表示した後に、その変動表示を遊技者による停止操作により停止させて所定の表示位置にシンボルの組み合わせパターンを出現させ、前記内部抽選によりボーナスゲームが実施できる機会が与えられる特別の入賞が当たったとき特別の入賞が成立するまで特別の入賞が当たったことを記憶するようにしたスロットマシンであって、前記特別の入賞に当たる可能性のある前記の内部抽選を第1の内部抽選としてゲーム毎に実行するとともに、特別の入賞が当たったことの記憶がなされていない状態で実行された第1の内部抽選により特別の入賞が当たったときに制御モードの設定に関わる第2の内部抽選を実行する抽選手段と、前記抽選手段による第1の内部抽選の結果に基づいて各リールの停止を制御するとともに、第2の内部抽選の結果に基づいて複数の制御モードのうちのいずれかを設定する制御手段とを備えている。
前記制御手段は、第1の内部抽選により特別の入賞が当たったときに特別の入賞に関わる特別入賞シンボルを前記表示位置へ引き込んで停止させる制御を実行して特別の入賞を成立し易くする第1の制御モードと、第1の内部抽選により特別の入賞が当たったときに特別の入賞を成立させないで特別の入賞が当たったことを累積して記憶させるとともに再ゲームを実行可能とするシンボルを前記表示位置へ引き込んで停止させることにより再ゲームを成立し易くする第2の制御モードと、特定の小役入賞シンボルを前記表示位置へ引き込んで停止させる制御を実行して特定の小役入賞パターンを出現し易くする第3の制御モードとを設定することが可能である。
前記抽選手段は、第2の内部抽選として第2の制御モード下でのゲーム回数Nを定める抽選を実行する。
前記制御手段は、前記第2の内部抽選で定められたゲーム回数Nが基準値N0以上のときは、当初からN回のゲーム回数に相当するゲーム期間中は第2の制御モードを設定し、(N−N0)回のゲーム回数に相当するゲーム期間が経過した時点で第3の制御モードを設定し、N回のゲーム回数に相当するゲーム期間が経過した時点で第1の制御モードを設定し、前記第2の内部抽選で定められたゲーム回数Nが基準値N0より小さいときは、当初からN回のゲーム回数に相当するゲーム期間は第2の制御モードを設定するとともに、当初から第3の制御モードを設定し、N回のゲーム回数に相当するゲーム期間が経過した時点で第1の制御モードを設定し、前記第2の内部抽選で定められたゲーム回数Nがゼロのときは、当初から第1の制御モードと第3の制御モードとを設定するようにしている。
前記制御手段は、さらに、第2の制御モード下でのゲームにおいて、特定の入賞が第1の内部抽選により当たったことまたは成立したことを条件に、第2の制御モードから第1の制御モードへ移行させるようにしている。
【0011】
上記の「特定の入賞」は、内部抽選により当たる確率や成立する確率が機械の設計時に予め設定されるので、その確率に基づく任意の時期に特定の入賞が内部抽選により当たったり、成立したりすることになる。従って、この発明によれば、特別の入賞が当たったことを累積して記憶できる第2の制御モードが適当な時期をもって終了して、特別の入賞が成立する第1の制御モードへ移行するので、ゲームが単調となるのを防止できる。
【0012】
なお、「特定の入賞」の抽選当たりやその成立による第2の制御モードの終了は、完全な終了(中止)であってもよく、また、第2の制御モードから第1の制御モードへ移行した後に第1の制御モードから第2の制御モードへ戻る一時的な終了(中断)であってもよい。
さらにまた、第2の制御モードから第1の制御モードへの移行の時期は、「特定の入賞」の抽選当たりやその成立のあった直後に限らず、所定のゲーム回数を経過した後であってもよい。
【0013】
この発明の上記した構成において、「複数個のシンボルを変動させて表示するシンボル列」は、外周面に複数個のシンボルが表されたリールをもって構成し得る。この種のリールを回転すると、複数個のシンボルが変動(移動)して表示される。なお、リールの他に、複数個のシンボルが表された無端状のベルトによってもシンボル列を構成できる。さらに、リールやベルトのような機械的な表示手段に限らず、複数個のシンボルをスクロールして表示することが可能な液晶などの電気的な表示手段によってもシンボル列を構成できる。
【0014】
また、この発明の上記した構成において、「特別の入賞」とは、現在のスロットマシンについていえば、一般の小役入賞に対するものであり、「ビッグボーナス」、「レギュラーボーナス」、「シングルボーナス」などと呼ばれるボーナスゲームが実施できる機会が与えられる入賞を意味している。また、遊技機全般についていえば、単なる配当を伴う入賞以外の入賞、すなわち、配当以外の特典が付与される入賞を意味する。
【0015】
また、この発明の上記した構成において、「シンボルの組み合わせパターンを出現させる所定の表示位置」とは、例えばスロットマシンでいえば、正面パネルに設けられたシンボル表示窓のことであり、さらに厳密にいえば、シンボル表示窓に設定されている入賞ラインに沿った位置である。
【0016】
また、この発明の上記した構成において、「内部抽選」とは、典型的には乱数のサンプリングによる電気的な抽選処理のことであり、サンプリングされた乱数が所定の範囲内に含まれるか否かによって抽選が当たったかどうかを決定する。なお、「内部抽選」は、乱数以外による抽選処理であってもよい。
【0017】
また、この発明の上記した構成において、「第2の制御モード」は、特定の入賞が抽選で当たったり、成立したりしなければ、無制限に、或いは所定の制限回数に相当するゲーム期間だけ維持されるが、この制限回数は一定値であってもよく、また、抽選処理によってその都度設定してもよい。
また、「抽選手段」や「制御手段」は、プログラムされたコンピュータによって実現できるが、専用のハードウェア回路によっても実現できるものである。
【0022】
上記した構成のスロットマシンにおいて、第2の制御モードが設定されたとき、内部抽選により特別の入賞が当たっても、特別の入賞は成立せず、特別の入賞が当たったことが累積して記憶される。第2の制御モード下でのゲームにおいて特定の入賞が抽選で当たるかまたは成立するかしたとき、たとえ第2の制御モードの設定期間の途中であっても、第2の制御モードから第1の制御モードへ移行する。第1の制御モードでは、内部抽選により特別の入賞が当たると、特別の入賞に関わる特別入賞シンボルをシンボル表示窓に引き込んで停止させる制御が実行されるので、特別の入賞が当たったことが累積して記憶されていると、その累積回数分、特別の入賞が連続的に成立し易くなる。
この発明のスロットマシンによると、特別の入賞が当たったことを累積して記憶できる第2の制御モードが適当な時期をもって終了して、特別の入賞が成立する第1の制御モードへ移行するので、ゲームが単調となるのを防止できる。
【0025】
この発明の上記した構成において、第2の制御モードから第1の制御モードへの移行条件として用いられる「特定の入賞」は、例えば、小役入賞シンボルによる小役の入賞であり、1種類だけ設定してもよく、また、複数種類設定してもよい。
【0026】
【実施例】
図1は、この発明の一実施例であるスロットマシンの外観を示す。
図示例のスロットマシンは、ボックス形状の本体部2の前面開口に扉部3を開閉可能に取り付けて機体1が構成されている。本体部2の中空内部には、図2に示すように、上段位置にリールブロック4や後述する制御装置が実装された回路基板5が、下段位置に多数枚のメダルを収容するホッパー6aを備えたメダル払出機6が、それぞれ組み込まれている。
【0027】
前記リールブロック4は、金属フレーム7に3個のリール8a,8b,8cが一体に組み付けられて成る。各リール8a,8b,8cは、リール枠の外周面に帯状テープが貼設されたものである。
前記帯状テープには、「ビッグボーナス」と呼ばれる特別の入賞を成立させるシンボル(以下「BB入賞シンボル」という。)、「レギュラーボーナス」と呼ばれる特別の入賞を成立させるシンボル(以下「RB入賞シンボル」という。)、小役の入賞を成立させる小役入賞シンボル、「リプレイ」と呼ばれる再ゲームの権利が与えられるリプレイシンボル、いずれの入賞にも関わらないはずれのシンボルなど、複数種のシンボルが所定個数印刷されている。
【0028】
図3は、各リール8a,8b,8cの帯状テープに表されたシンボル列を示している。同図中、「7」や「BAR」はBB入賞シンボルやRB入賞シンボル、ぶどう、チェリー、ベルなどの図柄は小役入賞シンボル、「RP」はリプレイシンボルである。
このリールブロック4には、各リール8a,8b,8cを個別に回転駆動するステッピングモータ9a,9b,9cが組み付けてある。
【0029】
前記扉部3の前面は、シンボル表示窓20を備えた正面パネル11と、機種名やゲーム情報が表わされている上部パネル12および下部パネル13とで構成されている。各パネル11,12,13は、透明な合成樹脂板または強化ガラスの表面に、シルクスクリーン印刷を施して形成されている。
【0030】
正面パネル11の下方には、始動レバー14,3個の停止釦スイッチ15a,15b,15c、およびメダル投入口16が、また下部パネル13の下方には、メダル放出口17やメダル受け皿18が、それぞれ設けられている。
メダル投入口16はメダルの投入を受け付ける部分である。始動レバー14は3個のリール8a,8b,8cを一斉に始動させるために遊技者により操作される。3個の停止釦スイッチ15a,15b,15cは対応するリール8a,8b,8cを個別に停止させるために遊技者により操作される。
【0031】
正面パネル11の板面中央には、図4に示すように、カラー印刷層で囲まれた無着色で透明のシンボル表示窓20が形成されている。このシンボル表示窓20の背後位置には、前記リールブロック4の各リール8a,8b,8cが、外周面をシンボル表示窓20に向けて配置されている。シンボル表示窓20は、横方向の長さが、3個のリール8a,8b,8cが見えるように、また、縦方向の長さが、リール停止時に、3駒分のシンボルSが見えるように、それぞれ横に長い矩形状に形成されている。
【0032】
正面パネル11の表面には、シンボル表示窓20より見える各リール8a,8b,8cの3駒分のシンボルSを横方向に結ぶ3本の水平な入賞ラインL1〜L3と、右下がりおよび左下がりの各斜め方向に結ぶ2本の斜めの入賞ラインL4,L5とが表されている。リール停止時、これら5本の入賞ラインL1〜L5上に各リール8a,8b,8cのシンボルSが整列する。
【0033】
このスロットマシンでは、複数枚のメダルを予めメダル投入口16より投入して機械に貯留するようになっており、この貯留メダルを消費してゲームが実施できる構成になっている。そのために、前記扉部3の前面には、機械に貯留されたメダルの枚数をデジタル表示する貯留枚数表示器32、1ゲームに対する貯留メダルの消費枚数を選択してゲームを開始させる3種類のベット釦スイッチ33,34,35、および貯留メダルの精算を指示するための精算スイッチ36が設けてある。
また、ゲーム毎に1〜3枚のメダルを投入してゲームを行う従来のゲーム方式と、貯留メダルを使用してゲームを行うクレジットのゲーム方式とを遊技者が選択できるようになっており、そのために、いずれか一方のゲーム方式を選択する切換スイッチ37も設けてある。
【0034】
メダル投入口16への1枚のメダルの投入または第1のベット釦スイッチ33の押操作により中央の水平な入賞ラインL1が有効化される。2枚のメダルの投入または第2のベット釦スイッチ34の押操作により3本の水平な入賞ラインL1〜L3が有効化される。3枚のメダルの投入または第3のベット釦スイッチ35を押操作により5本全ての入賞ラインL1〜L5が有効化される。
【0035】
メダル投入口16へのメダルの投入またはベット釦スイッチ33,34,35の押操作で、いずれかの入賞ラインを有効化させた後、始動レバー14を操作すると、機械内部で入賞に関する抽選(以下、「第1の抽選」という。)が行われる。
第1の抽選の結果、小役入賞シンボルが当たると、停止釦スイッチ15a,15b,15cが押操作されたとき、該当する小役入賞シンボルを有効化された入賞ライン上に引き込んで停止させる制御が実行される。その結果、有効化された入賞ライン上に、抽選に当たった小役入賞シンボルが3個並んだ小役入賞パターンが出現し易くなる。小役入賞が成立すると、所定枚数のメダルが配当として遊技者へ与えられる。
【0036】
第1の抽選の結果、特別の入賞に関わるRB入賞シンボルやBB入賞シンボルが当たると、これに引き続いて、制御モードに関する抽選(以下、「第2の抽選」という。)が実行される。この第2の抽選によって「特別入賞の出現モード」へ直ちに移行するか、その前に「再ゲームの出現モード」や「小役入賞の出現モード」を設定するかが決定される。「再ゲームの出現モード」や「小役入賞の出現モード」を経由して「特別入賞の出現モード」へ移行させることにより、第1の抽選によってRB入賞シンボルやBB入賞シンボルが当たったことを遊技者に予感させることができる。
【0037】
「再ゲームの出現モード」や「小役入賞の出現モード」を設定する場合は、それぞれのモードを継続維持させるゲーム期間が決定される。
この実施例では、「再ゲームの出現モード」については、第1の抽選でBB入賞シンボルが当たったのか、RB入賞シンボルが当たったのかによって、前記ゲーム期間を変えている。具体的には、図5に示す確率テーブルに基づいた抽選を実行して、「再ゲームの出現モード」のゲーム期間(ゲーム回数)を設定している。同図において、確率テーブル中の数値は確率を示し、例えば、第1の抽選でBB入賞シンボルが当たった場合は、50/256の確率でゲーム回数が1〜20の範囲のいずれかの値に設定される。
【0038】
また、この実施例では、「再ゲームの出現モード」のゲームにおいて、内部抽選によって特定の小役入賞シンボルによる小役入賞(例えば、図3におけるベルの図柄が3個並んで成立する小役入賞)が当たったときに、「再ゲームの出現モード」を終了して他の制御モードへ移行させるように構成している。前記の小役入賞の当たる確率は機械の設計時に予め設定されているもので、その確率の下に「再ゲームの出現モード」の終了時期がばらつくことになる。
なお、「再ゲームの出現モード」は、特定の小役入賞が成立したときに終了させるようにしてもよい。
また、「再ゲームの出現モード」を終了させるための小役入賞は1種類に限らず、当たる確率の異なるものを複数種設定しておき、その都度、いずれか一方または両方の小役入賞を「再ゲームの出現モード」を終了させるための小役入賞に選択するようにしてもよい。
【0039】
さらにまた、この実施例では、内部抽選によって特定の小役入賞が当たったときに、「再ゲームの出現モード」を完全に終了(中止)させているが、「再ゲームの出現モード」を一時中断して他の制御モードへ移行し、その制御モードを終えた後、再び「再ゲームの出現モード」に戻って、残りのゲーム回数を実行できるように構成してもよい。
【0040】
前記の「特別入賞の出現モード」では、RB入賞シンボルやBB入賞シンボルを有効化された入賞ライン上に引き込んで停止させる制御が実行される。その結果、有効化された入賞ライン上に、RB入賞シンボルやBB入賞シンボルが並んだBB入賞パターンやRB入賞パターンが出現し易くなる。
【0041】
前記BB入賞が成立すると、以後の所定のゲーム回数(例えば30回)の期間中、RB入賞が成立する回数が所定の回数(例えば3回)に達するまで、RB入賞と小役入賞とが成立し易い停止制御、すなわち、有効化された入賞ライン上にRB入賞シンボルまたは小役入賞シンボルを引き込んで停止させる制御が実行される。遊技者は、この特別の制御下で、一般ゲームを実行することができる。
この一般ゲームでは、有効化された入賞ライン上にRB入賞シンボルが揃わなくても、小役入賞シンボルが揃い易くなっているので、遊技者は、BB入賞が成立したことで、多量のメダルが獲得できる。
【0042】
上記した一般ゲームの実行によりRB入賞が成立すると、所定のゲーム回数(例えば12回)の期間中、入賞の成立回数が所定の回数(8回)に達するまで、入賞が成立し易い特別の停止制御、すなわち、中央の1本の入賞ラインL1上に所定の入賞シンボルを引き込んで停止させる制御が実行される。遊技者は、この特別の制御下で、特別ゲームを実行することができる。
【0043】
特別ゲームが繰り返し実施された結果、特別ゲームの実行回数が所定のゲーム回数(12回)に達するか、その前に特別の入賞の成立回数が所定の回数(例えば8回)に達したとき、RB入賞の有効期間は終了する。
BB入賞の成立後、一般ゲームの実行回数が所定の回数(30回)に達するか、その前にRB入賞の成立回数が所定の回数(3回)に達したとき、BB入賞の有効期間は終了する。
【0044】
前記の「再ゲームの出現モード」では、停止釦スイッチ15a,15b,15cが押操作されたとき、リプレイシンボルを有効化された入賞ライン上に引き込んで停止させる制御が実行される。その結果、有効化された入賞ライン上に、リプレイシンボルが3個並んだ再ゲームパターンが出現し易くなる。再ゲームが成立すると、メダルを消費せずに再度ゲームを実行する権利が遊技者に与えられる。
【0045】
この「再ゲームの出現モード」におけるゲームにおいては、ゲーム毎に入賞に関する抽選が実行されるものの、この抽選によってBB入賞やRB入賞が当たった場合には、BB入賞シンボルやRB入賞シンボルを入賞ライン上に引き込んで停止させる引込制御は実行されず、BB入賞やRB入賞が成立することはない。これに代えて、抽選によってBB入賞やRB入賞が当たったとき、その抽選当たりが累積して記憶されるようになっており、後で「特別入賞の出現モード」へ移行したときに累積回数分だけBB入賞またはRB入賞が成立することになる。
【0046】
BB入賞やRB入賞が当たったことを累積して記憶するために、後述するRAM43には、BB入賞が当たった回数と、RB入賞が当たった回数と、BB入賞およびRB入賞が当たった合計回数とを記憶する領域が設けてある。なお、前記の合計回数は、後述する図10のフローチャートにおいて、大当たりフラグFGのセット値に相当する。特別の入賞が当たったことを累積して記憶する方法として、前記大当たりフラグFGとして特別入賞が当たった回数を記憶させるとともに、特別入賞の種別を当たった順にRAM43に記憶させるようにしてもよい。この方法によれば、「特別入賞の出現モード」へ移行したとき、記憶した順序に特別の入賞を成立させることができる。
【0047】
前記の「小役入賞の出現モード」では、停止釦スイッチ15a,15b,15cが押操作されたとき、特定の小役入賞シンボルを有効化された入賞ライン上に引き込んで停止させる制御が実行される。この実施例では、図6に示すように、第1、第2の各リール8a,8bについてはぶどうの図柄のシンボルを、第3のリール8cについては「BAR」のシンボルを、中央の入賞ラインL1上に引き込んで停止させる制御が実行される。
この「ぶどう」「ぶどう」「BAR」の組み合わせパターンは、「小役入賞の出現モード」のときにのみ出現し、それ以外のときは、前記の組み合わせパターンに代えて、「ぶどう」「ぶどう」「ぶどう」の組み合わせパターンを中央の入賞ラインL1上に出現させる。
その結果、有効化された入賞ライン上に、特定の小役入賞シンボルが3個並んだ小役入賞パターンが出現し易くなり、これにより遊技者は特別の入賞が抽選で当たったことを認識する。
【0048】
この実施例では、BB入賞シンボルやRB入賞シンボルが当たっているか否かによって、中央の入賞ラインL1上に出現する「ぶどう」の組み合わせパターンを違えているが、図7に示すように、中央の入賞ラインL1上に出現する「ぶどう」の組み合わせパターンは変えずに、例えば第1のリール8aの停止角度位置を変えることによって上中下のシンボルの組み合わせパターンを違えるようにしてもよい。
【0049】
図8は、第2の抽選処理により設定される制御モードを示している。図8(1)は、「再ゲームの出現モード」が基準値N0(例えばN0=50)以上のゲーム回数N(例えばN=80)の期間だけ設定された場合を示す。この場合は、当初からN回(例えば80回)のゲーム回数に相当するゲーム期間中は「再ゲームの出現モード」が設定され、N−N0回(例えば30回)に相当するゲーム期間が経過した時点で「小役入賞の出現モード」が設定され、N回(例えば80回)のゲーム回数に相当するゲーム期間が経過した時点で「特別入賞の出現モード」が設定される。なお、図8では、「再ゲームの出現モード」は「RT」で、「小役入賞の出現モード」は「CH」で、「特別入賞の出現モード」は「RI」で、それぞれ示してある。
【0050】
図8(2)は、「再ゲームの出現モード」が基準値N0より少ないゲーム回数N(例えばN=40)の期間だけ設定された場合を示す。この場合は、当初からN回(例えば40回)のゲーム回数に相当するゲーム期間中は「再ゲームの出現モード」が設定されるとともに、また、当初から「小役入賞の出現モード」が設定され、N回(例えば40回)のゲーム回数に相当するゲーム期間が経過した時点で「特別入賞の出現モード」が設定される。
【0051】
図8(3)は、「再ゲームの出現モード」が設定されない場合(N=0)を示している。この場合は、当初から「小役入賞の出現モード」と「特別入賞の出現モード」とが設定される。
なお、図8(1)(2)において、点線の矢印は、「再ゲームの出現モード」が期間途中で解除された場合を示している。
【0052】
機械内部での抽選処理は、乱数発生器が発生する乱数をサンプリングし、そのサンプリングされた乱数値が所定の範囲内の値であるかどうかを判断することにより行われる。なお、この種の抽選処理は公知であり、ここでは詳細な説明は省略する。
【0053】
図9は、上記したスロットマシンの電気的な構成を示す。
同図中、40はマイクロコンピュータより成る制御装置であり、制御、演算の主体であるCPU41、プログラムや固定データが格納されるROM42、データの読み書きに用いられるRAM43の他に乱数発生器45を含む。
【0054】
前記CPU41には、バス49を介して、各リール8a,8b,8cのリール駆動部47a,47b,47c、メダル払出機6、貯留枚数表示器32などの出力各部や、メダル検知センサ46、始動レバー14、3種類のベット釦スイッチ33,34,35、3個の停止釦スイッチ15a,15b,15c、精算スイッチ36、切換スイッチ37などの入力各部が接続されている。
前記CPU41は、ROM42に格納されたプログラムに従ってRAM43に対するデータの読み書きを行いつつ、前記入出力各部の動作を一連に制御する他、前記乱数発生器45が発生した乱数値をサンプリングして各種の抽選処理を実行する。
【0055】
前記リール駆動部47a,47b,47cは、各リール8a,8b,8cの駆動源であるステッピングモータ9a,9b,9cの駆動を制御する。メダル払出機6は、精算スイッチ36が操作されたときなどに駆動し、貯留枚数表示器32に表示された枚数のメダルをメダル放出口17よりメダル受け皿18へ払い出す。メダル検知センサ46は、メダル投入口16に投入されたメダルを検知してメダル検知信号を出力する。
【0056】
図10は、制御装置40による制御の流れを示す。なお図中、「ST」は「STEP(ステップ)」の略である。
同図のST1では、CPU41は、遊技者によるゲーム開始操作に待機している。遊技者がメダル投入口16へメダルを投入するか、ベット釦スイッチ33,34,35のいずれかを押操作した後、始動レバー14を操作すると、ST1の判定が「YES」となり、つぎのST2で、大当たりフラグFGが1以上にセットされているかどうかがチェックされる。
【0057】
この場合、ST2の判定は「NO」であるから、ST3へ進み、CPU41は乱数発生器45が発生した乱数値をサンプリングすることにより第1の抽選処理を実行する。第1の抽選処理でBB入賞シンボルまたはRB入賞シンボルが当たると、ST4の判定が「YES」となり、大当たりフラグFGが「1」にセットされる(ST5)。
【0058】
次いで、CPU41は乱数発生器45が発生した乱数値をサンプリングすることにより第2の抽選処理を実行する(ST6)。第2の抽選処理によって制御モードに関する設定が行われるもので、「再ゲームの出現モード」のゲーム期間としてのゲーム回数Nが決定される(ST6)。このゲーム回数Nは、CPU41の内部のカウンタの計数値nとしてセットされる(ST7)。
前記ゲーム回数Nが基準値N0以上であれば、ST8の判定は「YES」であり、CPU41は「再ゲームの出現モード」を設定し(ST10)、ST13のゲーム実行処理において、遊技者によるリール8a,8b,8cの停止操作があったとき、リプレイシンボルを高確率で入賞ライン上に引き込んで停止させる制御が実行されることになる。
【0059】
前記ゲーム回数Nが基準値N0より少なければ、ST8の判定は「NO」であり、ゲーム回数Nがゼロでなければ、つぎのST9の判定も「NO」であり、CPU41は「再ゲームの出現モード」と「小役入賞の出現モード」とを設定し(ST11)、ST13のゲーム実行処理において、遊技者によるリール8a,8b,8cの停止操作があったとき、リプレイシンボルと特定の小役入賞シンボルとを高確率で入賞ライン上に引き込んで停止させる制御が実行される。
【0060】
前記ゲーム回数Nがゼロであれば、ST9の判定が「YES」であり、CPU41は「再ゲームの出現モード」を設定せずに「小役入賞の出現モード」と「特定入賞の出現モード」とを設定し(ST12)、ST13のゲーム実行処理において、遊技者によるリール8a,8b,8cの停止操作があったとき、BB入賞シンボルまたはRB入賞シンボルを入賞ライン上に引き込んで停止させる制御と特定の小役入賞シンボルを入賞ライン上に引き込んで停止させる制御とが併せて実行される。
なお、第1の抽選処理でBB入賞シンボルまたはRB入賞シンボルが当たらなかったときは、ST4の判定が「NO」であり、ST5〜12はスキップされるることになる。
【0061】
かくして、ST13のゲーム実行処理では、3個のリール8a,8b,8cが一斉に始動し、遊技者は、停止釦スイッチ15a,15b,15cのいずれかを順次押操作して、対応するリールを停止させる。この場合に、設定されている制御モードに応じて有効化された入賞ライン上に所定のシンボルを引き込んで停止させる制御が実行される。
【0062】
全てのリール8a,8b,8cが停止すると、有効化された入賞ライン上に、BB入賞シンボル、RB入賞シンボル、小役入賞シンボル、およびリプレイシンボルによる所定の組み合わせパターンが成立したかどうかが判定される。入賞が成立していれば、入賞の種類に応じた配当が行われる。特別の入賞であれば、ボーナスゲームへ移行するとともに、ST14からST15へ進み、大当たりフラグFGが1だけ減算される(ST15)。一方、特別の入賞が成立していなければ、ST14の判定は「NO」であり、カウンタの計数値nがゼロでなければ、ST16からST17へ進み、カウンタの計数値nは1だけ減算される。もし、カウンタの計数値nがすでにゼロになっていれば、ST17はスキップされる。
【0063】
遊技者によりゲーム開始操作が行われたときに、大当たりフラグFGが1以上にセットされていると、ST2の判定が「YES」となってST19へ進み、CPU41は乱数発生器45が発生した乱数値をサンプリングすることにより第1の抽選処理を実行する。この第1の抽選処理でBB入賞シンボルまたはRB入賞シンボルが当たれば、ST20の判定は「YES」であり、CPU41は特別入賞が当たったことを累積してRAM43に記憶させるのに、大当たりフラグFGを「1」加算する(ST21)。
【0064】
もし、第1の抽選処理でBB入賞シンボルまたはRB入賞シンボルが当たらなければ、ST20の判定は「NO」であり、つぎに、「再ゲームの出現モード」を終了させるための特定の小役入賞(この実施例ではベルの図柄の小役入賞)が当たったかどうかが判定される(ST22)。もし、ST22の判定が「YES」であれば、つぎのST23で、現在「再ゲームの出現モード」中であるかどうかが判定され、その判定が「YES」であれば、前記カウンタの計数値nがゼロにクリヤされる(ST24)。
もし、前記のST22の判定が「NO」であれば、ST21がスキップされ、また、ST23の判定が「NO」であれば、ST24がスキップされる。
【0065】
続くST25ではカウンタの計数値nが基準値N0に一致するかどうかを判定しており、その判定が「YES」であれば、CPU41は現在の制御モードに代えて「再ゲームの出現モード」と「小役入賞の出現モード」とを設定する(ST27)。ST26ではカウンタの計数値nがゼロであるかどうかを判定しており、その判定が「YES」であれば、CPU41は現在のモードに代えて「特別入賞の出現モード」と「小役入賞の出現モード」とを設定する(ST28)。この場合に、すでに「特別入賞の出現モード」と「小役入賞の出現モード」とが設定済であれば、あらためて同じモードを設定する必要はない。ST25,26がともに「NO」であれば、現在のモードが維持される。
【0066】
図11および図12は、他の実施例を示す。
この実施例は、内部抽選で当たったBB入賞またはRB入賞について、引込制御によりBB入賞またはRB入賞が成立した場合に、そのボーナスゲームの終了直後に「再ゲームの出現モード」へ移行するように構成されたものである。なお、この実施例では、「再ゲームの出現モード」には自動的に移行しかつそのゲーム期間も一定値に設定しているが、これに限らず、抽選で当たった場合に限り、「再ゲームの出現モード」へ移行し、また、そのゲーム期間も抽選で決定するように構成してもよい。
なお、この実施例の構成は図1〜図4および図9に記載のものと同様であり、ここでは図示並びに説明を省略する。
【0067】
図12のST1では、CPU41は、遊技者によるゲーム開始操作に待機している。遊技者がメダル投入口16へメダルを投入するか、ベット釦スイッチ33,34,35のいずれかを押操作した後、始動レバー14を操作すると、ST1の判定が「YES」となり、つぎのST2で、大当たりフラグFGが「1」にセットされているかどうかがチェックされる。
【0068】
大当たりフラグFGが「1」にセットされていなければ、ST2の判定は「NO」であり、CPU41は乱数発生器45が発生した乱数値をサンプリングすることにより抽選処理を実行する(ST3)。この抽選処理でBB入賞シンボルまたはRB入賞シンボルが当たると、ST4の判定が「YES」となり、大当たりフラグFGが「1」にセットされる(ST5)。
前記のST2において、大当たりフラグFGが「1」にセットされていると判定されれば、ST3〜5はスキップされる。また、ST4において、BB入賞シンボルまたはRB入賞シンボルが当たらなかったと判定されれば、ST5がスキップされる。
【0069】
かくして、ST6のゲーム実行処理では、3個のリール8a,8b,8cが一斉に始動し、遊技者は、停止釦スイッチ15a,15b,15cのいずれかを順次押操作して、対応するリールを停止させる。この場合に、有効化された入賞ライン上に抽選で当たったシンボルが引き込まれて停止する制御が実行される。
【0070】
全てのリール8a,8b,8cが停止すると、有効化された入賞ライン上に、BB入賞シンボル、RB入賞シンボル、小役入賞シンボル、およびリプレイシンボルによる所定の組み合わせパターンが成立したかどうかが判定される。入賞が成立していれば、入賞の種類に応じた配当が行われる。特別入賞が成立していれば、ST7の判定が「YES」であり、ST8でボーナスゲームが実行されて大当たりフラグFGがゼロにリセットされる(ST9)。
ボーナスゲームが終了すると、「再ゲームの出現モード」に設定され(ST10)、「再ゲームの出現モード」のゲーム期間としてゲーム回数MがCPU41の内部のカウンタの計数値mとしてセットされる(ST11)。
【0071】
つぎに、「再ゲームの出現モード」に設定された状態で、遊技者によりゲーム開始操作が行われると、ST12の判定が「YES」であり、CPU41は、前記カウンタの計数値mを1だけ減算した後、乱数発生器45が発生した乱数値をサンプリングすることにより抽選処理を実行する(ST13,14)。この抽選処理でBB入賞シンボルまたはRB入賞シンボルが当たると、ST15の判定が「YES」となってST16へ進み、CPU41は大当たりフラグFGを「1」だけ加算した後、ゲームを実行させる(ST17)。このゲームではBB入賞シンボルやRB入賞シンボルが入賞ライン上に引き込まれることがなく、BB入賞やRB入賞は成立しない。
【0072】
もし、抽選処理で「再ゲームの出現モード」を終了させるための特定の小役入賞(この実施例ではベルの図柄の小役入賞)が当たれば、ST18の判定が「YES」となってST19へ進み、CPU41はカウンタの計数値mをゼロにクリアし、「再ゲームの出現モード」を解除した後(ST20)、ST24へ進んでゲームを実行させる。なお、ST15,18のいずれの判定も「NO」であれば、ST17へ進んでゲームが実行される。
【0073】
つぎのST21では、カウンタの計数値mがゼロになったかどうかを判定しており、その判定が「NO」であれば、「再ゲームの出現モード」が維持され、ST12へ戻って遊技者によるゲーム開始操作に待機する。
一方、カウンタの計数値がゼロになっていれば、ST21の判定は「YES」となってST22へ進み、「再ゲームの出現モード」が解除された後、大当たりフラグFGが1以上であれば、ST23の判定が「YES」となってST24の待機状態へ、大当たりフラグFGがゼロであれば、ST23の判定が「NO」となってST1の待機状態へ、それぞれ移行する。
【0074】
つぎに、ST24の待機状態において、遊技者によりゲーム開始操作が行われると、ST24の判定が「YES」であり、ST25でゲームが実行される。このゲームでは、BB入賞シンボルやRB入賞シンボルが入賞ライン上に引き込んで停止させる制御が実行される。
【0075】
ゲームの結果、特別入賞が成立すると、ST26の判定が「YES」となり、ST27でボーナスゲームが実行された後、大当たりフラグFGが1だけ減算される(ST28)。ゲームの結果、特別入賞が成立しなければ、ST24に戻ってつぎのゲーム開始操作に待機する。
つぎのST29では、大当たりフラグFGがゼロになったかどうかを判定しており、その判定が「NO」であれば、ST24に戻ってつぎのゲーム開始操作に待機し、大当たりフラグFGがゼロになるまでST24〜ST28の手順が実行される。
【0076】
なお、以上の各実施例において、「再ゲームの出現モード」におけるゲーム実行回数をカウントアップまたはカウントダウンによる表示で行ってもよいが、その場合、その表示は特定の小役入賞の抽選当たりがあったときにクリアされることになる。
【0077】
【発明の効果】
この発明によれば、特別の入賞が当たったことを累積して記憶できる制御モードが適当な時期をもって終了して、特別の入賞が成立する制御モードへ移行するので、ゲームが単調となるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図2】内部構造を示すスロットマシンの正面図である。
【図3】各リールのシンボルの配列を示す説明図である。
【図4】正面パネルの構成を示す正面図である。
【図5】確率テーブルの具体例を示す説明図である。
【図6】小役入賞の出現モードにおいて出現するシンボルの組み合わせパターンを示す説明図である。
【図7】小役入賞の出現モードにおいて出現するシンボルの組み合わせパターンの他の例を示す説明図である。
【図8】第2の抽選処理により設定される制御モードを示す説明図である。
【図9】スロットマシンの電気的な構成を示すブロック図である。
【図10】制御装置による制御の流れを示すフローチャートである。
【図11】他の実施例の制御モードの設定例を示す説明図である。
【図12】図11の実施例についての制御装置による制御の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
8a,8b,8c リール
20 シンボル表示窓
40 制御装置
41 CPU
Claims (3)
- 内部抽選を実行しかつ複数のシンボル列について複数個のシンボルをそれぞれ変動させて表示した後に、その変動表示を遊技者による停止操作により停止させて所定の表示位置にシンボルの組み合わせパターンを出現させ、前記内部抽選によりボーナスゲームが実施できる機会が与えられる特別の入賞が当たったとき特別の入賞が成立するまで特別の入賞が当たったことを記憶するようにしたスロットマシンにおいて、
前記特別の入賞に当たる可能性のある前記の内部抽選を第1の内部抽選としてゲーム毎に実行するとともに、特別の入賞が当たったことの記憶がなされていない状態で実行された第1の内部抽選により特別の入賞が当たったときに制御モードの設定に関わる第2の内部抽選を実行する抽選手段と、前記抽選手段による第1の内部抽選の結果に基づいて各リールの停止を制御するとともに、第2の内部抽選の結果に基づいて複数の制御モードのうちのいずれかを設定する制御手段とを備え、
前記制御手段は、第1の内部抽選により特別の入賞が当たったときに特別の入賞に関わる特別入賞シンボルを前記表示位置へ引き込んで停止させる制御を実行して特別の入賞を成立し易くする第1の制御モードと、第1の内部抽選により特別の入賞が当たったときに特別の入賞を成立させないで特別の入賞が当たったことを累積して記憶させるとともに再ゲームを実行可能とするシンボルを前記表示位置へ引き込んで停止させることにより再ゲームを成立し易くする第2の制御モードと、特定の小役入賞シンボルを前記表示位置へ引き込んで停止させる制御を実行して特定の小役入賞パターンを出現し易くする第3の制御モードとを設定することが可能であり、
前記抽選手段は、第2の内部抽選として第2の制御モード下でのゲーム回数Nを定める抽選を実行し、
前記制御手段は、
前記第2の内部抽選で定められたゲーム回数Nが基準値N0以上のときは、当初からN回のゲーム回数に相当するゲーム期間中は第2の制御モードを設定し、(N−N0)回のゲーム回数に相当するゲーム期間が経過した時点で第3の制御モードを設定し、N回のゲーム回数に相当するゲーム期間が経過した時点で第1の制御モードを設定し、
前記第2の内部抽選で定められたゲーム回数Nが基準値N0より小さいときは、当初からN回のゲーム回数に相当するゲーム期間は第2の制御モードを設定するとともに、当初から第3の制御モードを設定し、N回のゲーム回数に相当するゲーム期間が経過した時点で第1の制御モードを設定し、
前記第2の内部抽選で定められたゲーム回数Nがゼロのときは、当初から第1の制御モードと第3の制御モードとを設定するようにしており、
前記制御手段は、さらに、第2の制御モード下でのゲームにおいて、特定の入賞が第1の内部抽選により当たったことまたは成立したことを条件に、第2の制御モードから第1の制御モードへ移行させるようにしたスロットマシン。 - 前記特定の入賞は、小役入賞シンボルによる小役の入賞である請求項1に記載されたスロットマシン。
- 前記特定の入賞は、複数種類設定されている請求項1または2に記載されたスロットマシン。
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