JP2004209160A - スロットマシン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】各リール8a,8b,8cに、それぞれそのリールを上下方向に沿って移動させるためのリール移動機構を設ける。制御部は、リール移動を伴うゲームを実行するか否かを抽選により決定し、この抽選に当選すると、各リール8a,8b,8cを停止させた後、所定のリールを上方または下方に移動して、入賞にかかるシンボルの組み合わせを成立させたり、リーチ目、パターン目などの特別のシンボル配置パターンを成立させる。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、シンボル表示窓の枠内で、複数のシンボルが配列された複数の回転体が回転する状態を表示した後、各回転体をそれぞれ遊技者の停止操作に応じて停止させるようにしたスロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
典型的なスロットマシンでは、前面中央部に、矩形状のシンボル表示窓が形成され、その背後に、周面に複数のシンボルが配列された3個のリールが配備される。また、シンボル表示窓の下方には、始動レバーや停止釦スイッチを含む操作部が設けられる。
【0003】
従来のスロットマシンでは、始動レバーの操作に応じて、各種入賞用のシンボル組み合わせを対象とした抽選を実行することにより、入賞ラインに停止させるシンボルを決定する。この場合、停止釦スイッチが操作されると、その操作対象のリールを、前記抽選で決定したシンボルが入賞ラインに引き込まれるまで滑らせて停止させる引き込み制御を実行する。また、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに移行する大当たりの組み合わせに当選している(以下、この状態を「ボーナス当選」という。)のに、このシンボルの引き込みが不可能な位置で停止操作が行われた場合には、シンボル表示窓内に、ボーナス当選確定を報知する「リーチ目」、ボーナス当選の可能性を報知する「パターン目」などの特定のシンボル配置パターンを提示することにより、当選状態を報知するようにしている。
【0004】
このように、従来のスロットマシンでは、複雑な制御により種々のシンボル組み合わせや配置パターンを表示するとともに、入賞が成立したり、前記抽選で大当たりの組み合わせへの当選が成立したとき(以下、この状態を「内部当たり状態」という。)などには、照明や音声による演出を行うようにしている。
【0005】
さらに、近年では、下記特許文献1のように、リールを前後方向や上下方向に往復動させることによって、演出効果を高めるようにしたスロットマシンが提案されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−95983号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1では、あくまでも演出目的でリールを動かすだけであり、リールの移動をゲーム結果に反映させて、遊技者に意外感を与えるような構成にはなっていない。
【0008】
この発明は、回転状態が停止した後の回転体をシンボル表示窓の枠外に向けて移動させることによって、入賞ライン上のシンボル組み合わせを変化させたり、内部当たり状態を告知するシンボル配列パターンを表示して、遊技者の意外感や期待感を喚起し、スロットマシンの興趣を高めることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかるスロットマシンは、シンボル表示窓の枠内で、複数のシンボルが配列された複数の回転体が回転する状態を表示した後、各回転体をそれぞれ遊技者の停止操作に応じて停止させるもので、各回転体の回転状態が停止したときに、少なくとも1つの回転体をシンボル表示窓の枠外に向けて移動させることにより、シンボル表示窓内に所定のシンボル配置パターンを出現させる制御手段を具備することを、特徴とする。
【0010】
上記において、回転体は、周面に複数のシンボルが配列されたリールとするのが望ましいが、これに限らず、同様に複数のシンボルが配列された帯状体の両端部を繋いだものを、回転体とすることもできる。
また、この回転体は、液晶パネルのような表示装置の画面上に表示されるリールの画像により構成することもできる。この場合のスロットマシンには、前記表示画面上にリールが回転する動画像や静止状態のリールを表示するための表示制御手段を設ける必要がある。なお、この表示画面には、リールの画像のみならず、シンボル表示窓の画像まで表示することもできる。
【0011】
シンボル表示窓の枠外に向けての回転体の移動とは、回転を停止した後の回転体を、上下、左右、斜めなどの所定方向に沿って移動させることをいう。通常の回転によりシンボルを移動表示する場合には、シンボル表示窓には、常に所定数分のシンボルを停止表示できるだけの表示範囲が設定されるが、回転体が移動すると、その移動によって回転体が窓枠外に出た分だけ、シンボルの表示範囲が減少することになる。
【0012】
なお、回転体の移動量は、シンボル表示窓内での通常のシンボルの表示範囲を超えないようにするのが望ましいが、必ずしもこれに限定されるものではなく、回転体全体がシンボル表示窓外に出るまで移動させてもよい。また、一旦、回転体全体を窓枠外に移動させた後、移動の方向を反転させて、所定数のシンボルが視認できるまで回転体を戻してもよい。また、回転体全体を窓枠外に移動させた際に、この枠外で回転体を所定駒数分だけ回転させ、しかる後に、回転体をシンボル表示窓内に戻して、先程とは異なるシンボル配置パターンが示されるようにしてもよい。
【0013】
上記のスロットマシンによれば、前記制御手段は、前記シンボル表示窓の所定の入賞ライン上に入賞シンボルの組み合わせが成立するように、前記回転体の移動を制御することができる。またシンボル表示窓内に内部当たり状態を示すシンボル配置パターンが成立するように、前記回転体の移動を制御することもできる。
【0014】
このように、各回転体が停止した後に、所定の回転体の移動によって、入賞を成立させたり、リーチ目、パターン目のような内部当たり状態を示すシンボル配置パターンを表示することができるので、ゲームが終了したものと捉えていた遊技者に意外感を与えることができる。また、通常の回転による移動とは異なり、シンボル表示窓内に、シンボルが停止されない空き領域ができるので、特異な態様のゲームが実行されていることを、遊技者にアピールすることができる。
【0015】
つぎに、この発明の他の構成にかかるスロットマシンは、表面に複数のシンボルが配列された回転体を、複数、シンボル表示窓の背後に配備し、これらの回転体を回転させた後、それぞれ遊技者の停止操作に応じて回転を停止させるようにしたものである。すなわち、このスロットマシンにおける回転体は、リールや帯状体のような機械的な回転体であって、前記した表示画面上の回転体の画像は含まれていない。
【0016】
このスロットマシンでは、各回転体には、それぞれその回転体をシンボルの配列方向に沿って移動させるための移動機構が配備され、また、各回転体の回転が停止したときに、この停止状態を保持したまま、少なくとも1つの回転体の移動機構を駆動して、シンボル表示窓内に所定のシンボル配置パターンを出現させる制御手段が設けられる。
【0017】
上記構成のスロットマシンによれば、各回転体が回転後に停止したとき、少なくとも1つの回転体が、その停止状態を保持したまま、通常の回転方向またはその逆方向に移動し、シンボル表示窓内に所定のシンボル配置パターンを出現させる。この場合も、入賞シンボルの組み合わせを成立させたり、内部当たり状態を知らせる特定のシンボル配置パターンを成立させるように、回転体の移動を制御することができるので、遊技者に意外感を与えることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の一実施例にかかるスロットマシンの外観を、図2はその機体本体部の内部構造を示す。
図示例のスロットマシンの機体1は、前面開口の筐体2と、この筐体2に、その開口部2Aを覆うように組み付けられた扉部3とにより構成される。筐体2の内部には、底部に、ホッパー6aを備えたメダル払出機6や電源ユニット10などが、さらにその上方に、リールブロック4や制御基板5などが、それぞれ配備される。
【0019】
前記リールブロック4は、樹脂製のフレーム7に、3個のリール8a,8b,8cを、駆動源となるステッピングモータ9a,9b,9cや、後記するリール移動機構40とともに組みこんで成る。各リール8a,8b,8cは、リール枠の外周面に複数のシンボルが配列された帯状テープを貼設した構成のものである。
【0020】
前記扉部3は、金属製の枠体に3枚のパネル11,12,13などが組み付けられている。これらのパネル11,12,13は、透明な合成樹脂板または強化ガラスの表面にシルクスクリーン印刷を施して形成される。
【0021】
上方の上部パネル12には、各種入賞の内容を示す情報として、シンボルの組合せや入賞時のメダルの払出枚数などが印刷され、下方の下部パネル13には、機種名などの情報が印刷される。
上部パネル12の両側には、効果音出力用のスピーカー15,16が設けられる。また下部パネル13の下方には、メダル払出口17,メダル受け皿18などが設けられる。
【0022】
中央の正面パネル11は、ゲームの進行状態を表示するエリアとして使用される。この正面パネル11の中央部には、無着色で透明のシンボル表示窓20が形成され、さらにこのシンボル表示窓20の下方には、貯留枚数表示器21,払出枚数表示器22,役物用表示器23などが形成される。
【0023】
前記シンボル表示窓20は、前記リールユニット4に対向する位置に形成されており、図3に示すように、横方向の長さが3個のリール8a,8b,8cが外部から見えるように、また縦方向の長さがリールの停止時に3駒分のシンボルSが外部から見えるように、横に長い矩形状に形成される。なおこのスロットマシン1には、各シンボルの停止表示位置を結ぶように、水平方向に3本、斜め方向に2本、計5本の入賞ラインL1〜L5が設定される。これら入賞ラインL1〜L5は、メダルの賭け枚数に応じて有効化されるもので、賭け枚数が1枚のときは中央の入賞ラインL1が、賭け枚数が2枚のときは3本の水平な入賞ラインL1〜L3が、賭け枚数が3枚のときはすべての入賞ラインL1〜L5が、それぞれ有効化される。なお、正面パネル11の裏側には、各入賞ラインL1〜L5に対応する5個の有効化ランプ29がシンボル表示窓20の片側に沿って配備されている。これらのランプ29の点灯状態は、正面パネル13の表側から視認可能であり、これにより遊技者は、有効な入賞ラインの数および位置を確認することができる。
【0024】
前記貯留枚数表示器21,払出枚数表示器22,役物表示器23は、いずれも、7セグメントのLEDを用いた表示器である。貯留枚数表示器21には、後記するクレジットメダルの貯留枚数が、前記払出枚数表示器22には、ゲームにより入賞が成立したときに報賞として払い出されるメダルの枚数が、それぞれ表示される。
役物表示器23は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに移行する大当たり入賞(以下、「ボーナス入賞」という。)の成立に伴って、役物ゲームと称される特別ゲームが実行される際に、期待できる入賞回数やゲーム実行回数などを表示するのに用いられる。
【0025】
正面パネル11と下部パネル13との間には、遊技のためのメダルを受け付けるメダル投入口24,各リール8a,8b,8cを一斉に回転させるための始動レバー25,各リール8a,8b,8cを個別に停止させるための停止釦スイッチ26a,26b,26cのほか、ベット釦スイッチ27,精算スイッチ28などのスイッチが配備される。
【0026】
前記ベット釦スイッチ27は、実物のメダルを投入する代わりに、電子データ形式で貯留されたクレジットメダルを引き落としてゲームに賭ける場合に使用されるもので、このベット釦スイッチ27の操作により、3枚のメダルが引き落としされる。精算スイッチ28は、クレジットメダルを精算して、すべてのクレジットメダルをメダル払出口17より払い出しさせるためのものである。
【0027】
メダル投入口24より投入されるメダル数が3枚までであれば、これらのメダル数に応じた入賞ラインが有効化されてゲームを実行可能な状態が設定される。メダル投入口24に投入されたメダルが3枚を超えると、これらのメダルはクレジットメダルとして貯留される。クレジットメダルを使用してのゲームで入賞が成立したとき、払出数分のメダルをクレジットメダルに加算する形でメダルの払出処理を行うようにしている。
【0028】
この実施例では、前記リールユニット4内に、各リール8a,8b,8cを上下方向に沿って移動させるためのリール移動機構40を設けている。図4(1)(2)は、このリール移動機構40の具体例を示す。なお、ここではリール8aを例にして説明するが、他のリール8b,8cについても、同様の構成のものが設けられる。
【0029】
前記リール8aは、前面が開口されたリールホルダ41の一方の内側面42に、ステッピングモータ9aとともに軸支される。なお、リールホルダ41の前面の開口部43は、シンボル表示窓20の位置および大きさに対応するように設定される。
【0030】
リールホルダ41の背後には、上下方向に延びる2本のレール44A,44Bがそれぞれリールホルダ41の両側縁に対応させて配備される。さらに、これらのレール44A,44Bの間には、同じく上下方向に向けて、ラック45が配備される。
【0031】
前記リールホルダ41の背面の適所は、連結部材46を介して前記ラック45の側方に連結される。また、リールホルダ41の両側の後端縁は、上下2箇所で、それぞれ前後一対のローラ47,48を介してレール44A,44Bに取り付けられる。これらのローラ47,48は、ラック45の動きによってリールホルダ41が上方または下方に引っ張られたとき、この引張り力によって回転し、引っ張り方向に沿って移動する。
【0032】
リール移動機構40は、前記レール44A,44B、ラック45、4対のローラ47,48のほか、ラック45にかみ合わされる大小のウォームギア50,51、および、これらギア50,51を回転させるモータ49により構成される。各ウォームギア50,51は、モータ49の回転軸49Aに連結された状態で、前記ラック45の前方適所に配備される。モータ49の回転により各ウォームギア50,51が回転すると、ラック55の直進運動がひきおこされ、これに連動して各ローラ47,48が回転かつ移動する。このラック55およびローラ47,48の移動に応じて、リール8aおよびステッピングモータ9aを含むリールホルダ41が、上方または下方に移動することになる。
【0033】
前記リールホルダ41は、通常は、前記開口部43をシンボル表示窓20に合わせた位置に配備されているので、シンボル表示窓20からは、開口部43内に位置する3駒分のシンボルを視認することができる。一方、リールホルダ41が上方または下方に移動すると、前記開口部43の一部がシンボル表示窓20の枠外に位置するとともに、移動方向とは反対側の枠内にリールホルダ41の非開口部分が入るようになる。したがって、シンボル表示窓20から見ると、窓枠内に含まれていた3個のシンボルが上方または下方に移動し、また、その移動に伴って、シンボルの表示されない空き領域が設定されるようになる。
【0034】
なお、この実施例では、上記リール移動機構40によってリール8a,8b,8cがシンボル表示窓20の枠外に向けて移動すると、枠外にはみ出たリール面は正面パネル11の裏側に隠れて見えなくなるようにしているが、これに代えて、シンボル表示窓20の窓枠の近傍や正面パネル11の大部分を透明にし、リールが窓枠に対してシフトする様子を視認できるようにしてもよい。このようにすれば、リール全体または全体に近い部分がシフトする様子を遊技者に提示することができるので、よりダイナミックで迫力のある演出を行うことができる。
【0035】
図5は、前記スロットマシンの電気的構成を示す。
図中、30は、このスロットマシンの制御部であり、制御主体となるCPU31のほか、ROM32,RAM33の各メモリや、後記する2種類の抽選処理に用いられる乱数発生器34などが含まれる。なお、ROM32には、プログラムのほかに、各リール8a,8b,8cのシンボル配列を示すシンボル配列テーブルや、各抽選処理のための抽選テーブルなどが格納される。
【0036】
前記制御部30には、バス35を介して各種入出力部が接続される。入力部としては、前記した機体前面の各種スイッチ(始動レバー25を含む。)のほか、メダル投入口24への投入メダルを検出するためのメダル検知センサ37などが接続される。また出力部としては、前記リールユニット4の各ステッピングモータ9a,9b,9cを駆動するリール駆動部36a,36b,36c、メダル払出機6、前記リール移動機構40のモータ49(この図では、リール移動用モータ49a,49b,49cとして示す。)のほか、貯留枚数表示器21,払出枚数表示器22、役物用表示器23などが接続される。
【0037】
なお、ここでは図示していないが、制御部30には、個別のCPUやメモリを具備する副制御部が接続される。この副制御部は、制御部30からの指令に応じてリール照明や前記スピーカー15,16の音声出力などを制御する。
【0038】
上記構成のスロットマシンにおいて、CPU31は、前記メダル検知センサ37またはベット釦スイッチ27からの信号に応じて所定数の入賞ラインを有効化する。さらに始動レバー25からの操作信号を受けると、CPU31は、前記乱数発生器34やROM32内の抽選テーブルを用いて、各種入賞用のシンボル組み合わせ(役)を対象とした抽選(以下、この抽選を「入賞用抽選」という。)を実施した後、各リール8a,8b,8cを始動させる。そして、停止釦スイッチ26a,26b,26cが操作される都度、その操作の対象のリール8a,8b,8cに、前記抽選の結果に応じたシンボルを対象とする引き込み制御を実行する。
【0039】
また、この実施例では、前記入賞用抽選とともに、シンボル表示窓20の枠外へのリールの移動を伴うゲームを実行するかどうかを決める抽選を実行するようにしている(以下、この抽選を、「シフト決定用抽選」という。)。このシフト決定用抽選に当選すると、各リール8a,8b,8cが停止した後に、所定のリールにかかるリール移動機構40を駆動してそのリールを1〜2駒分シフト移動させることにより、シンボル表示窓20内におけるシンボルの配置状態を変動させる。
【0040】
図6(1)〜(3)は、前記リールの移動によるゲームの具体的な展開例を示す。なお、各例では、いずれも、上段に、すべてのリール8a,8b,8cが停止した直後のシンボル配置を示し、下段に、移動後のシンボル配置を示す。また、各図のリール8a,8b,8cは、前記リールホルダ41の開口部43に対応する3駒分の長さ範囲に相当するもので、1シンボルの表示領域を点線で区切って示している。なお、各リール8a,8b,8c上の空白部分には、任意のシンボルが配備されるものとする。
【0041】
図6(1)では、リール8a,8b,8cの停止により、ボーナス入賞がはずれた状態が提示された後、このボーナス入賞用のシンボルである「7」が揃わなかったリール8cを1駒分上方に移動して、ボーナス入賞を成立させている。
【0042】
図6(2)では、ボーナス当選のときに、リールの移動によってリーチ目となるシンボル配置パターンを成立させるようにした例を示す。この場合、リール8a,8b,8cが停止した時点では、リーチ目にかかるシンボル(☆の図柄)は、リーチ目にならない関係をもって配置されているが、この後、左のリール8aを1駒分上方に、中央のリール8bを1駒分下方に、それぞれ移動させることによって、当選状態を示すV字型の配列パターンを出現させている。
【0043】
上記図6(1)(2)の例によれば、各リール8a,8b,8cが停止した後に所定のリールが上方または下方に移動して、入賞にかかるシンボル組み合わせが成立したり、リーチ目、パターン目のような特別のシンボル配置パターンが成立するようになる。したがって、はずれ状態でゲームが終了したと判断していた遊技者に、大きな意外感や期待感を喚起させることができ、ゲームの興趣を高めることができる。
【0044】
つぎに、図6(3)では、リール8a,8b,8cの停止により、斜めの入賞ラインL4にボーナス入賞が成立しているが、この後、リール8a,8cをそれぞれ下方、上方に1駒ずつ移動させることにより、入賞の成立ラインを中央の入賞ラインL1に変更している。この設定例は、同じ入賞であっても、その入賞の成立ラインによって特典の内容を変動させる場合に有効である。たとえば、中央の入賞ラインL1でボーナス入賞が成立した場合には、他の入賞ラインで同じ入賞が成立したときよりも、メダルの払出枚数や役物ゲームの実行回数などが多くなるようにしておけば、図6(3)のようなゲーム展開によって、遊技者は、リール移動後により大きな特典を得られるようになる。
【0045】
つぎに、図7および図8を用いて、上記スロットマシンにおいて、リールの移動制御を含むゲーム制御の手順を説明する。なお、この図7に示す手順は、前記リールの移動により、図6(2)に示したリーチ目、またはパターン目の配列パターンを出現させる場合を想定したものである。以下では、各処理のステップは「ST」として示す。
【0046】
この手順は、前記メダル投入口24からのメダル投入、またはベット釦スイッチ27の操作に応じて開始される。まず、始動レバー25が操作されると、ST1が「YES」となり、ST2において、前記入賞用抽選を実行する。なお、この抽選は、前記したように、各種入賞にかかる役を対象として行われるもので、いずれかの役に当選すると、その当選状態を示すフラグがセットされる。以下の説明では、このフラグのうち、ボーナス入賞用の役(ビッグボーナス、レギュラーボーナスの両方を含む。)への当選を示すものを、「ボーナスフラグ」と呼ぶ。一般入賞用の役への当選を示すフラグは、入賞成立の有無に関わらず、ゲーム終了に応じてクリアされるが、ボーナスフラグはボーナス入賞が成立するまでオン状態のまま維持される。
【0047】
入賞用抽選処理が終了すると、つぎのST3では、シフト決定用抽選を実行する。なお、このST3では、リールの移動によるゲームを実行するか否かを決めるだけでなく、移動前にシンボル表示窓20内に表すシンボル配列パターンや、どのリールをどのように移動させるかまでを決定する。また、ボーナス当選しているときと当選していないときとでは、このシフト決定用抽選への当選確率は異なるものとなる。
【0048】
また、リール移動後のシンボル配列パターンについては、ボーナス当選時には、リーチ目またはパターン目のシンボル配列パターンがほぼ確実に出現するように設定されるのに対し、ボーナス非当選時には、ボーナス当選の擬似報知のためのシンボル配列パターンが成立するように設定される。たとえば、リール移動により、はずれ目からパターン目に移行させたり、入賞ライン上に所定の小役図柄を揃えた後に、リール移動により入賞状態を崩し、リーチ目に近い配列パターンを示した後に元の入賞状態に戻るなど、種々の疑似報知を実現するのに必要な設定を行うことができる。
【0049】
この後、ST4で、各リール8a,8b,8cを始動した後、ST5〜12において、停止釦スイッチ26a,26b,26cの操作を任意の順序で受け付けて、対応するリール8a,8b,8cを停止させてゆく。この処理において、ボーナスフラグがセットされている場合には、現在の操作位置からこのフラグに対応する入賞用シンボル(以下、「ボーナス図柄」という。)の引き込みが可能であるかどうかをチェックし、引き込みが可能であれば、ボーナス図柄を対象とした引き込み制御を実行する(ST6,7,9)。
【0050】
一方、ボーナス図柄を引き込みできない場合には、ST7が「NO」となってST8に進む。またボーナスフラグがオフの場合には、ST6が「NO」となって同様にST8に進む。このST8では、リールの移動を実行するかどうかをチェックする。ここで、前記シフト決定用抽選で所定のリールを移動させるように設定されている場合には、ST10に進み、シフト決定用抽選で決定した移動前のシンボルの配置パターンを出現させるための引き込み制御を実行する。
【0051】
リール移動を行わないように設定されている場合には、ST11に進み、任意のシンボルを対象とした引き込み制御を実行する。なお、ボーナスフラグがオフの場合には、ST11では、前記入賞用抽選の結果に応じたシンボルを対象とする引き込み制御を実行することになる。
【0052】
このようにしてすべてのリール8a,8b,8cが停止した後、リール移動を行わない場合には、ST13からST15に進み、入賞の成立の有無をチェックする。入賞が成立している場合は、ST16で、その入賞に応じた数のメダルの払出を実行する。さらに、成立した入賞がボーナス入賞であれば、ST17からST18に進み、その入賞に応じて前記役物ゲームなどが実行されるゲーム制御(図中、「ボーナスゲーム処理」とする。)に移行する。なお、このボーナスゲーム処理に入る前に、前記ボーナスフラグはリセットされる。
【0053】
一方、リール停止後にリール移動を行うように設定されている場合には、ST13が「YES」となってST14に進む。この場合には、各リールが停止した時点では、先のST10の処理により、シンボル表示窓20に、移動前のシンボル配置パターンが現れており、前記シフト決定用抽選の結果に基づき、所定のリールを上方または下方に移動させることにより、シンボル表示窓20内に、リーチ目やパターンなどのシンボル配列パターンが出現するようになる。
リール移動が終了した後は、ST15に進み、以下、上記したのと同様の流れに沿って処理を終了する。したがって、ボーナス当選の可能性を疑似的に報知してから小役入賞を成立させる場合には、リール移動後にメダルの払出が行われることになる。
【0054】
なお、リールの移動動作には、1駒分の移動を1〜2秒で行うスローモード、1駒分の移動を0.5秒程度で行う高速コマ送りモード、またはスロー,高速の各モードを繰り返す変速モードなど、種々の態様を持たせることができる。特に、リール移動によりパターン目を出現させる場合には、各モードとパターン目との組み合わせによって、ボーナス当選報知の信頼度を表すようにしてもよい。
【0055】
また、上記の手順によれば、リールの移動により、前記図6(1)(3)のように、ボーナス入賞にかかるシンボル配列パターンを成立させることもできる。この場合には、ボーナスフラグがオンの状態下でシフト決定用抽選に当選したときに、各リール8a,8b,8cに対し、それぞれ移動前状態のシンボル配置パターンを成立させるための引き込み制御を実行し、この後に、所定のリールを移動させることによって、ボーナス入賞用のシンボルを所定の入賞ラインに整列させる。
【0056】
さらに、上記実施例のスロットマシンでは、リールの移動と再回転とを組み合わせて使用することもできる。また、ボーナス入賞に伴う役物ゲームなど、特別のゲームを実行する際には、所定のリールを始動前に移動させ、その位置でリールが回転するゲームを実行し、各リール8a,8b,8cにかかる特定の入賞ライン上のシンボル組み合わせにより、勝敗を決するようにしてもよい。
【0057】
さらに、リーチ目やパターン目を表示する場合であれば、各リール8a,8b,8cを横方向に移動させてもよい。また機械式のリールを使用する代わりに、液晶パネル上にリールの画像を表示する場合には、上下方向、横方向へのリール移動に加えて、リール間で斜め方向にシンボルを順送りするような表示制御を実行してもよい。
【0058】
【発明の効果】
この発明によれば、各回転体の停止後に、所定の回転体をシンボル表示窓の枠外に向けて移動させることにより、シンボル表示窓内に入賞にかかるシンボル組み合わせを成立させたり、内部当たり状態を示すシンボル配置パターンを成立させるようにしたから、ゲームが終了したものと捉えていた遊技者に意外感を与えることができる。また、通常の回転による移動とは異なり、シンボル表示窓内に、シンボルが停止されない空き領域ができるので、特異な態様のゲームが実行されていることを、遊技者にアピールすることができるなど、スロットマシンの興趣を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図2】図1のスロットマシンの筐体内部の構成を示す正面図である。
【図3】スロットマシンの正面パネルの構成を示す正面図である。
【図4】リール移動機構の具体例を示す側面図および正面図である。
【図5】スロットマシンの電気構成を示すブロック図である。
【図6】リールの移動によるゲーム制御の具体例を示す図である。
【図7】ゲーム制御の手順を示すフローチャートである。
【図8】ゲーム制御の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
8a,8b,8c リール
26a,26b,26c 停止釦スイッチ
20 シンボル表示窓
40 リール移動機構
41 リールホルダ
44a,44B レール
45 ラック
46 連結部材
47,48 ローラ
49 リール移動用モータ
50,51 ウォームギア
Claims (4)
- シンボル表示窓の枠内で、複数のシンボルが配列された複数の回転体が回転する状態を表示した後、各回転体をそれぞれ遊技者の停止操作に応じて停止させるようにしたスロットマシンであって、
各回転体の回転状態が停止したときに、少なくとも1つの回転体をシンボル表示窓の枠外に向けて移動させることにより、シンボル表示窓内に所定のシンボル配置パターンを出現させる制御手段を具備して成るスロットマシン。 - 表面に複数のシンボルが配列された回転体を、複数、シンボル表示窓の背後に配備し、これらの回転体を回転させた後、それぞれ遊技者の停止操作に応じて回転を停止させるようにしたスロットマシンであって、
各回転体には、それぞれその回転体を、シンボルの配置方向に沿って移動させるための移動機構が配備されており、
各回転体の回転が停止したときに、この停止状態を保持したまま、少なくとも1つの回転体の移動機構を駆動して、シンボル表示窓内に所定のシンボル配置パターンを出現させる制御手段を具備して成るスロットマシン。 - 前記制御手段は、前記シンボル表示窓の所定の入賞ライン上に入賞シンボルの組み合わせが成立するように、前記回転体の移動を制御する請求項1または2に記載されたスロットマシン。
- 前記制御手段は、前記シンボル表示窓内に内部当たり状態を示すシンボル配置パターンが成立するように、前記回転体の移動を制御する請求項1または2に記載されたスロットマシン。
Priority Applications (1)
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JP2003002634A JP2004209160A (ja) | 2003-01-08 | 2003-01-08 | スロットマシン |
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ID=32820310
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Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2003
- 2003-01-08 JP JP2003002634A patent/JP2004209160A/ja active Pending
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