JP2004278360A - ピストン式圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダヘッドの内部を密閉するシール部材の負荷を軽減することが可能なピストン式圧縮機を提供する。
【解決手段】フロントハウジング13には、吸入室22と隔離された冷却室54Aが、吐出室21Aに隣接しかつ吐出室21Aの外周を取り囲んで形成されている。リテーナ形成板15Aの前面18Aに設けられたシール部材19は、冷却室54Aと圧縮機外部の雰囲気との間を遮断することでフロントハウジング13の内部を密閉する。また、リヤハウジング14には、吸入室22と隔離された冷却室54Bが、吐出室21Bに隣接しかつ吐出室21Bの外周を取り囲んで形成されている。リテーナ形成板15Bの後面18Bに設けられたシール部材19は、冷却室54Bと圧縮機外部の雰囲気との間を遮断することでリヤハウジング14の内部を密閉する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吐出室を形成したシリンダヘッドを含むハウジングと、シリンダヘッドの内部を密閉するシール部材とを備えたピストン式圧縮機に関する。特に、ハウジング内には、吸入室と、回転軸の回転運動をピストンの往復運動に変換するカム体を収容するクランク室とが区画形成され、ピストンの往復運動に基づいて、吸入室から圧縮室へのガスの吸入及び圧縮室内でのガスの圧縮並びに圧縮室から吐出室へのガスの吐出を行う構成のピストン式圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両空調装置に用いられるピストン式圧縮機としては、例えば、特許文献1に示すような両頭タイプのピストンを備えたものが存在する。
【0003】
即ち、図5に示すように、前記ピストン式圧縮機は、吐出室111Aが形成されたフロント側のシリンダヘッド101と、吸入室112及び吐出室111Bが形成されたリヤ側のシリンダヘッド102とを備えている。更に前記ピストン式圧縮機は、各シリンダヘッド101,102がガスケット103A,103Bを介して接合される一対のシリンダブロック104A,104Bを備えている。前記ピストン式圧縮機のハウジングは、これらシリンダヘッド101,102、及び、シリンダブロック104A,104Bによって構成されている。フロント側のシリンダブロック104A内にはフロント側の圧縮室113Aが、またリヤ側のシリンダブロック104B内にはリヤ側の圧縮室113Bが、それぞれピストン114によって区画されている。
【0004】
前記各シリンダヘッド101,102とシリンダブロック104A,104Bとの接合部分において、ガスケット103A,103Bの外周シール部103aは、吐出室111A,111Bと圧縮機外部の雰囲気(大気)とを遮断する。
【0005】
前記フロント側の圧縮室113Aに適用される吸入弁装置115A、及びリヤ側の圧縮室113Bに適用される吸入弁装置115Bには、ロータリバルブ117A,117Bがそれぞれ用いられている。各ロータリバルブ117A,117Bは回転軸116に設けられ、該回転軸116と同期回転することで、それぞれ対応する圧縮室113A,113Bと吸入室112との間のガス通路を開閉可能である。前記ガス通路の一部は、回転軸116に形成された軸内通路116aによって構成されている。そして、外部冷媒回路からリヤ側のシリンダヘッド102の吸入室112に導入された冷媒は、回転軸116の軸内通路116a及びリヤ側のロータリバルブ117Bを介して圧縮室113Bに導入されるとともに、軸内通路116a及びフロント側のロータリバルブ117Aを介して圧縮室113Aにも導入される。
【0006】
なお、前記ピストン式圧縮機は、軸内通路116aと吸入室112との接続構造を簡単とするために、リヤ側のシリンダヘッド102においては、その中央部つまり吐出室111Bの内側に吸入室112が形成されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−63165号公報(第3,4頁、第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、シリンダヘッド101,102とシリンダブロック104A,104Bとの接合部分においてガスケット103A,103Bの外周シール部103aは、吐出室111A,111Bの高温な冷媒ガスや、吐出室111A,111Bの高圧な冷媒ガスと低圧な大気との大きな圧力差に曝されることとなる。
従って、吐出室111A,111Bから圧縮機外部への冷媒ガスの漏出を防止するために、前記ガスケット103A,103Bの外周シール部103aには耐熱性及び耐圧性に関して十分な配慮が必要であり、コスト高となっていた。
【0009】
特に、前記特許文献1のピストン式圧縮機においては、吸入弁装置115A,115Bとしてロータリバルブ117A,117Bを用いている。つまり、前記ピストン式圧縮機においては、外部冷媒回路からの冷媒ガスを、リヤ側のシリンダヘッド102に形成された吸入室112から、リヤ側のロータリバルブ117B及びフロント側のロータリバルブ117Aへと分配するようになっている。従って、吸入室112からの距離が、リヤ側の圧縮室113Bよりもフロント側の圧縮室113Aの方が遠くなっている。
【0010】
よって、フロント側の圧縮室113Aにおいては、吸入する冷媒ガスが不足して圧縮比が増大し、フロント側の吐出室111Aへ吐出される冷媒ガスの温度がリヤ側のそれと比べて上昇する。その結果、フロント側の吐出室111Aと圧縮機外部とを遮断するガスケット103Aの外周シール部103aが、リヤ側の吐出室111Bと圧縮機外部とを遮断するガスケット103Bの外周シール部103aと比較して熱的に厳しくなっていた。
【0011】
本発明の目的は、シリンダヘッドの内部を密閉するシール部材の負荷を軽減することが可能なピストン式圧縮機を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、シリンダヘッドには吸入室と隔離された冷却室が、吐出室に隣接しかつ吐出室の外周を取り囲んで形成されている。シール部材は、冷却室と圧縮機外部の雰囲気との間を遮断することでシリンダヘッドの内部を密閉する。つまり、冷却室は圧縮機外部の雰囲気に隣接されている。従って、シール部材は、冷却室のガスの熱影響を大きく受ける。また、シール部材には、冷却室と圧縮機外部の雰囲気との圧力差が作用されることとなる。
【0013】
しかし、本発明においては、前記冷却室とクランク室とが導入通路を介して連通されている。従って、冷却室には、吐出室のガスと比較すれば低温低圧なクランク室のガスが導入される。よって、シール部材の熱的負荷及び冷却室と圧縮機外部の雰囲気との圧力差に基づく負荷を軽減することができ、該シール部材の耐久性を向上させることができる。
【0014】
請求項2の発明は請求項1において、前記冷却室とクランク室とは、複数の導入通路によって連通されている。従って、冷却室とクランク室との間には、複数の導入通路によってガスの循環流が形成され易くなる。よって、ガスの停滞に起因した冷却室の室温上昇を回避することができ、シール部材の熱的負荷をさらに軽減することができる。
【0015】
請求項3の発明は請求項1又は2において、前記ハウジング内には、シリンダヘッドを他のハウジング構成体と締結固定するためのボルトを挿通するボルト挿通孔が形成されている。そして、ボルト挿通孔の内周面とボルトの外周面との隙間を導入通路として利用した。従って、導入通路を設けるための加工を省くことができ、コストダウンを図ることが可能となる。
【0016】
請求項4の発明は請求項1〜3のいずれかにおいて、前記冷却室は、吐出室の周りにおいて無端環状に形成されている。従って、この環状に沿って冷却室内をガスが循環し易くなる。よって、ガス流の停滞により冷却室の一部の箇所における室温が突出して高くなることが抑制され、冷却室のガスによる熱負荷は、シール部材のシール領域の全域に渡って均等に負荷されることとなる。その結果、シール部材のシール性能の低下を、シール部材のシール領域の全域に亘ってより均等に防止することができる。
【0017】
請求項5の発明は請求項1〜4のいずれかにおいて、前記ピストンは、ハウジング内の第1端側及び第2端側にそれぞれ圧縮室を区画する両頭ピストンである。前記ハウジングは、吐出室を形成した第1端側のシリンダヘッドと、吸入室及び吐出室を形成した第2端側のシリンダヘッドとを含んでいる。第2端側のシリンダヘッドの吸入室と第1端側の圧縮室とは、吸入通路を介して連通されている。そして、外部回路からのガスは、第2端側のシリンダヘッドの吸入室を介して第2端側の圧縮室に導入されるとともに、第2端側のシリンダヘッドの吸入室及び吸入通路を介して第1端側の圧縮室にも導入される。
【0018】
つまり、前記吸入室からの距離が、第2端側の圧縮室よりも第1端側の圧縮室の方が遠くなっている。従って、前記「従来の技術」欄においても述べたように、第1端側の圧縮室においては、吸入するガスが不足して圧縮比が増大し、第1端側の吐出室へ吐出されるガスの温度が第2端側のそれと比べて上昇する。
【0019】
しかし、本発明においては、少なくとも前記第1端側のシリンダヘッドに冷却室を形成している。従って、第1端側のシール部材は吐出室の高温高圧なガスに曝されることはなく、該シール部材の熱的負荷及び圧力差に基づく負荷を軽減して、該シール部材の耐久性を向上させることができる。
【0020】
請求項6の発明は、請求項5の構成を採用するのに特に有効な態様について言及するものである。すなわち、前記第2端側のシリンダヘッドにおいて吐出室は、吸入室の外側を取り囲むようにして形成されている。前記第1端側の圧縮室に適用される吸入弁装置、及び第2端側の圧縮室に適用される吸入弁装置には、回転軸に設けられ該回転軸と同期回転することで圧縮室と吸入室との間のガス通路を開閉可能なロータリバルブがそれぞれ用いられている。前記ガス通路を構成する前記吸入通路の一部は、回転軸に形成された軸内通路によって構成されている。
【0021】
請求項7の発明は、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記吸入室はクランク室が兼ねている。外部からのガスは、前記クランク室から、シリンダヘッド内を経由することなく圧縮室に導入される。
【0022】
この発明によれば、例えば、外部からクランク室に導入したガスを、シリンダヘッド内を経由して圧縮室に導入するようにした態様と比較して、クランク室から圧縮室までのガス経路を短くすることが容易となる。
【0023】
なお、吸入室はクランク室が兼ねているため、圧縮室から漏出したブローバイガス等の影響により、前記吸入室の圧力は、例えば吸入室がクランク室と隔離された態様における吸入室の圧力よりも高くなりがちとなる。従って、クランク室と連通された冷却室の圧力を、吐出室の圧力に近づけることが容易となり、冷却室と吐出室との圧力差に基づくシール部材の負荷を軽減することが容易となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、車両空調装置における冷媒循環回路を構成するとともに、両頭ピストンを備えた固定容量型のピストン式圧縮機(以下単に圧縮機とする)において本発明を具体化した第1実施形態を、図1及び図2を用いて説明する。なお、図1の左方を圧縮機の前方とし右方を後方とする。
【0025】
図1に示すように、圧縮機のハウジングは、一対のシリンダブロック11A,11Bと、第1端側たるフロント側のシリンダヘッドとしてのフロントハウジング13と、第2端側たるリヤ側のシリンダヘッドとしてのリヤハウジング14とからなっている。フロントハウジング13は、フロント側の弁・ポート形成体12Aを介してシリンダブロック11Aの前側に接合されている。リヤハウジング14は、リヤ側の弁・ポート形成体12Bを介してシリンダブロック11Bの後側に接合されている。
【0026】
前記シリンダブロック11A,11B、フロントハウジング13及びリヤハウジング14は、それぞれ圧縮機のハウジングを構成するハウジング構成体に相当する。これら各ハウジング構成体は、複数(図2参照)の通しボルト16によって互いに締結固定されている。
【0027】
前記フロント側の弁・ポート形成体12Aは、フロントハウジング13側から後側に向かって順に、リテーナ形成板15A、吐出弁形成板26A及びバルブプレート25Aが重合配置されてなる。リヤ側の弁・ポート形成体12Bは、リヤハウジング14側から前側に向かって順に、リテーナ形成板15B、吐出弁形成板26B及びバルブプレート25Bが重合配置されてなる。圧縮機のハウジングには、通しボルト16を挿通するためのボルト挿通孔17が、シリンダブロック11A,11B、バルブプレート25A,25B、吐出弁形成板26A,26B、及び、リテーナ形成板15A,15Bを貫通するようにして複数(図2参照)形成されている。
【0028】
前記フロントハウジング13とリテーナ形成板15Aとの間には、吐出室21Aが区画形成されている。吐出室21Aは、リテーナ形成板15Aの前面18Aと、該前面18Aに当接するフロントハウジング13の端面13aとが接合されることによって区画形成されている。また、リヤハウジング14とリテーナ形成板15Bとの間には、吐出室21B及び吸入室22が区画形成されている。吐出室21B及び吸入室22は、リテーナ形成板15Bの後面18Bと、該後面18Bに当接するリヤハウジング14の端面14aとが接合されることによって区画形成されている。
【0029】
なお、前記リテーナ形成板15A,15Bの各前後面には、これら各面に当接されるシリンダブロック11A,11B、フロントハウジング13、及び、リヤハウジング14の各端面との僅かな隙間を封止するためのシール部材19が設けられている。なお、図1においては、リテーナ形成板15A側のシール部材19のみが図示されている(リテーナ形成板15B側のシール部材19の図示が省略されている)。
【0030】
前記バルブプレート25Aには吐出ポート27Aが形成されており、バルブプレート25Bには吐出ポート27Bが形成されている。吐出弁形成板26Aには吐出弁28Aが形成されており、吐出弁形成板26Bには吐出弁28Bが形成されている。吐出弁28Aは吐出ポート27Aを、また吐出弁28Bは吐出ポート27Bを開閉する。リテーナ形成板15Aにはリテーナ29Aが形成されており、リテーナ形成板15Bにはリテーナ29Bが形成されている。リテーナ29Aは吐出弁28Aの開度を、またリテーナ29Bは吐出弁28Bの開度を規制する。
【0031】
前記シリンダブロック11A,11Bには、前端部がエンジンEgに作動連結された回転軸31が回転可能に支持されている。回転軸31は、シリンダブロック11A,11Bの中心部において貫設された軸孔32A,32Bに挿通されている。回転軸31は、軸孔32A,32Bを介してシリンダブロック11A,11Bによって直接支持されている。
【0032】
前記回転軸31の前端部は、フロントハウジング13、リテーナ形成板15A、バルブプレート25A、及び、吐出弁形成板26Aを貫通するように形成された挿通孔33を介して圧縮機のハウジング外へ突出されている。挿通孔33においてフロントハウジング13と回転軸31との間には、軸シール部材34が介在されている。なお、前述の吐出室21Aは、挿通孔33の外周を取り囲むようにして該挿通孔33に隣接した状態で環状に設けられている。
【0033】
前記回転軸31には、カム体35が固着されている。カム体35は、シリンダブロック11A,11B間に形成されたクランク室36に収容されている。カム体35は、シュー41と摺接する斜板部35aが、回転軸31の軸線Lに直交する平面との間でなす角度(斜板傾角)が一定とされたタイプである。
【0034】
前記カム体35の円環状の基部35bの前面と、この前面に対向するシリンダブロック11Aの端面との間には、スラストベアリング37Aが介在されている。また、カム体35の基部35bの後面と、この後面に対向するシリンダブロック11Bの端面との間には、スラストベアリング37Bが介在されている。回転軸31は、前後一対のスラストベアリング37A,37Bによって挟まれることで、軸線L方向への位置決めがなされている。
【0035】
前記シリンダブロック11Aには複数のシリンダボア38Aが、またシリンダブロック11Bには複数のシリンダボア38Bが、それぞれ、回転軸31の軸線L周りに配列されるように形成されている。なお、図1においては各シリンダボア38A,38Bはそれぞれ一つのみ図示されている。シリンダボア38Aとシリンダボア38Bとは、互いに前後方向に対をなして配置されている。これら前後で対をなすシリンダボア38A,38Bには、両頭ピストン39が前後方向に往復運動可能に収容されている。両頭ピストン39は、シリンダボア38A,38B内に圧縮室40A,40Bを区画する。
【0036】
前記回転軸31の回転運動は、該回転軸31と一体的に回転するカム体35によって、両頭ピストン39の往復運動に変換される。即ち、カム体35の回転運動はシュー41を介して両頭ピストン39に伝えられ、両頭ピストン39はシリンダボア38A,38B内を前後に往復運動する。
【0037】
前記回転軸31内には軸線L方向に延びるように軸内通路45が形成されている。回転軸31の後端には、軸内通路45の吸入口45aが開口されている。吸入口45aは、バルブプレート25B、吐出弁形成板26B、及び、リテーナ形成板15Bを貫通するようにして設けられた連通孔46を介して、リヤハウジング14の中心部に配置された吸入室22に連通されている。なお、前述の吐出室21Bは、吸入室22の外周を取り囲むようにして該吸入室22に隣接した状態で環状に設けられている。
【0038】
前記シリンダブロック11Aには吸入孔47Aがシリンダボア38Aと軸孔32Aとを連通するように、また、シリンダブロック11Bには吸入孔47Bがシリンダボア38Bと軸孔32Bとを連通するように形成されている。
【0039】
前記回転軸31には、導入孔48A,48Bが軸内通路45に連通するように形成されている。回転軸31の導入孔48Aはシリンダブロック11Aの吸入孔47Aに対応して、また、導入孔48Bはシリンダブロック11Bの吸入孔47Bに対応してそれぞれ設けられている。導入孔48Aは、回転軸31の回転に伴って、軸内通路45と吸入孔47Aとを間欠的に連通し、導入孔48Bは、回転軸31の回転に伴って、軸内通路45と吸入孔47Bとを間欠的に連通する。
【0040】
前記シリンダボア38Aが吸入行程の状態にあるときには、導入孔48Aを介して軸内通路45と吸入孔47Aとが連通する。この状態では、吸入室22の冷媒ガスが連通孔46、軸内通路45、導入孔48A、及び、吸入孔47Aを経由してシリンダボア38Aの圧縮室40Aに吸入される。
【0041】
前記シリンダボア38Aが圧縮及び吐出行程の状態にあるときには、軸内通路45と吸入孔47Aとの連通が遮断される。この状態では、圧縮室40Aでの冷媒ガスの圧縮が行われるとともに、この圧縮された冷媒ガスが吐出ポート27Aから吐出弁28Aを押し退けて吐出室21Aに吐出される。吐出室21Aに吐出された冷媒ガスは、圧縮機とともに冷媒循環回路を構成する図示しない外部冷媒回路(外部回路)へ流出する。
【0042】
同様に、前記シリンダボア38Bが吸入行程の状態にあるときには、導入孔48Bを介して軸内通路45と吸入孔47Bとが連通し、吸入室22の冷媒ガスが連通孔46、軸内通路45、導入孔48B、及び、吸入孔47Bを経由してシリンダボア38Bの圧縮室40Bに吸入される。
【0043】
前記シリンダボア38Bが圧縮及び吐出行程の状態にあるときには、軸内通路45と吸入孔47Bとの連通が遮断され、圧縮室40Bでの冷媒ガスの圧縮が行われるとともに、この圧縮された冷媒ガスが吐出ポート27B及び吐出弁28Bを介して吐出室21Bに吐出される。吐出室21Bに吐出された冷媒ガスは外部冷媒回路へ流出する。外部冷媒回路へ流出した冷媒ガスは、吸入室22へ還流する。
【0044】
なお、リヤハウジング14に形成された吸入室22と前側の圧縮室40Aとの間のガス通路(吸入室22と圧縮室40Aとを連通する吸入通路)は、連通孔46、軸内通路45、導入孔48A、及び、吸入孔47Aによって構成される。また、吸入室22と後側の圧縮室40Bとの間のガス通路は、連通孔46、軸内通路45、導入孔48B、及び、吸入孔47Bによって構成される。圧縮室40Aに対応する前記ガス通路を構成する軸内通路45の長さは、圧縮室40Bに対応する前記ガス通路を構成する軸内通路45の長さに比べて長い。
【0045】
前記軸孔32Aによって包囲された回転軸31の部分は、吸入弁装置49Aを構成するとともに回転軸31に一体形成されたロータリバルブ50Aとなる。また、軸孔32Bによって包囲された回転軸31の部分は、吸入弁装置49Bを構成するとともに回転軸31に一体形成されたロータリバルブ50Bとなる。ロータリバルブ50A,50Bは、回転軸31と同期回転することで、それぞれ対応する圧縮室40A,40Bと吸入室22との間のガス通路を開閉可能である。
【0046】
前記回転軸31には、オイル供給通路51A,51Bが軸内通路45に連通するように形成されている。オイル供給通路51Aは前側のスラストベアリング37Aに、また、オイル供給通路51Bは後側のスラストベアリング37Bにそれぞれ対応して設けられている。オイル供給通路51A,51Bは、冷媒ガスから分離されて軸内通路45の内周面に付着した潤滑オイルを、回転軸31の回転に伴って、それぞれ対応するスラストベアリング37A,37Bに供給するためのものである。
【0047】
前記クランク室36は、吐出室21A,21B、及び、吸入室22と区画して形成されている。圧縮室40A,40Bでの冷媒ガス圧縮が行われている状態においてクランク室36は、シリンダボア38A,38Bと両頭ピストン39との隙間を介した圧縮室40A,40Bからの高圧な冷媒ガスの漏出により、吸入室22よりも高圧で、かつ、吐出室21A,21Bよりも低圧な状態とされる。
【0048】
前記シリンダブロック11Aには、前述の漏出冷媒ガス等によりクランク室36に導入された潤滑オイルを、軸シール部材34が収容された挿通孔33内に導入するためのオイル導入通路52Aが設けられている。また、シリンダブロック11Bには、クランク室36に導入された潤滑オイルを、吸入室22に導入するためのオイル導入通路52Bが設けられている。オイル導入通路52Bは、バルブプレート25B、吐出弁形成板26B、及び、リテーナ形成板15Bを貫通するようにして設けられた連通孔55を介して吸入室22に連通されている。
【0049】
前記挿通孔33内に導入された潤滑オイルの一部は軸シール部材34と回転軸31との摺接部の潤滑に供され、残りの一部は回転軸31に形成された透孔53を介して軸内通路45に導入される。吸入室22の潤滑オイルは連通孔46を介して軸内通路45に導入される。軸内通路45の潤滑オイルは、導入孔48A,48Bを介してそれぞれ対応するシリンダボア38A,38Bの潤滑に供される。
【0050】
前記フロントハウジング13とリテーナ形成板15Aとの間には、吐出室21Aに隣接しかつ該吐出室21Aの外周を取り囲むようにして冷却室54Aが区画形成されている(図2参照)。冷却室54Aは、リテーナ形成板15Aの前面18Aと、該前面18Aに当接するフロントハウジング13の端面13aとが接合されることによって区画形成されている。リテーナ形成板15Aの前面18Aに設けられたシール部材19は、冷却室54Aと圧縮機外部の雰囲気(大気)との間を遮断することでフロントハウジング13の内部を密閉する。
【0051】
また、前記リヤハウジング14とリテーナ形成板15Bとの間には、吐出室21Bに隣接しかつ該吐出室21Bの外周を取り囲むようにして冷却室54Bが区画形成されている。冷却室54Bは、リテーナ形成板15Bの後面18Bと、該後面18Bに当接するリヤハウジング14の端面14aとが接合されることによって区画形成されている。リテーナ形成板15Bの後面18Bに設けられたシール部材19は、冷却室54Bと圧縮機外部の雰囲気との間を遮断することでリヤハウジング14の内部を密閉する。なお、冷却室54A,54Bは、それぞれ、吸入室22と隔離されている。
【0052】
前記冷却室54A,54Bは、それぞれ対応する吐出室21A,21Bの周りにおいて無端環状に形成されている(冷却室54Aに関しては図2参照)。
前記冷却室54A,54Bは、複数設けられた前述のボルト挿通孔17を介してクランク室36と連通されている。冷却室54A,54Bには、ボルト挿通孔17の内周面と通しボルト16の外周面との隙間を介してクランク室36の冷媒ガスが導入される。即ち、このボルト挿通孔17の内周面と通しボルト16の外周面との隙間は、導入通路として機能する。
【0053】
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
(1)フロントハウジング13には、吸入室22と隔離された冷却室54Aが、吐出室21Aに隣接しかつ吐出室21Aの外周を取り囲んで形成されている。
リテーナ形成板15Aの前面18Aに設けられたシール部材19は、冷却室54Aと圧縮機外部の雰囲気との間を遮断することでフロントハウジング13の内部を密閉する。また、リヤハウジング14には、吸入室22と隔離された冷却室54Bが、吐出室21Bに隣接しかつ吐出室21Bの外周を取り囲んで形成されている。リテーナ形成板15Bの後面18Bに設けられたシール部材19は、冷却室54Bと圧縮機外部の雰囲気との間を遮断することでリヤハウジング14の内部を密閉する。つまり、冷却室54A,54Bは圧縮機外部の雰囲気に隣接されている。
【0054】
従って、前記シール部材19は、冷却室54A,54Bの冷媒ガスの熱影響を大きく受ける。また、前記シール部材19には、冷却室54A,54Bと圧縮機外部の雰囲気との圧力差が作用されることとなる。
【0055】
しかし、本実施形態においては、冷却室54A,54Bとクランク室36とが導入通路(ボルト挿通孔17の内周面と通しボルト16の外周面との隙間)を介して連通されている。従って、冷却室54A,54Bには、吐出室21A,21Bの冷媒ガスと比較すれば低温低圧なクランク室36の冷媒ガスが導入される。よって、前記シール部材19の熱的負荷及び冷却室54A,54Bと圧縮機外部の雰囲気との圧力差に基づく負荷を軽減することができ、該シール部材19の耐久性を向上させることができる。
【0056】
(2)冷却室54A,54Bとクランク室36とは、複数の導入通路(ボルト挿通孔17の内周面と通しボルト16の外周面との隙間)によって連通されている。従って、冷却室54A,54Bとクランク室36との間には、複数の導入通路によって冷媒ガスの循環流が形成され易くなる。よって、冷媒ガスの停滞に起因した冷却室54A,54Bの室温上昇を回避することができ、前記シール部材19の熱的負荷をさらに軽減することができる。
【0057】
(3)ボルト挿通孔17の内周面と通しボルト16の外周面との隙間を導入通路として利用した。従って、この導入通路を設けるための加工を省くことができ、コストダウンを図ることが可能となる。
【0058】
(4)冷却室54A,54Bは、それぞれ対応する吐出室21A,21Bの周りにおいて無端環状に形成されている。従って、この環状に沿って冷却室54A,54B内を冷媒ガスが循環し易くなる。よって、冷媒ガス流の停滞により冷却室54A,54Bの一部の箇所における室温が突出して高くなることが抑制され、冷却室54A,54Bの冷媒ガスによる熱負荷は、前記シール部材19のシール領域の全域に渡って均等に負荷されることとなる。その結果、前記シール部材19のシール性能の低下を、該シール部材19のシール領域の全域に亘ってより均等に防止することができる。
【0059】
(5)吸入室22と前側の圧縮室40Aとの間のガス通路(吸入室22と圧縮室40Aとを連通する吸入通路)を構成する軸内通路45の長さは、吸入室22と後側の圧縮室40Bとの間のガス通路を構成する軸内通路45の長さに比べて長い。つまり、吸入室22からの距離が、圧縮室40Bよりも圧縮室40Aの方が遠くなっている。従って、前記「従来の技術」欄においても述べたように、前側の圧縮室40Aにおいては、吸入する冷媒ガスが不足して圧縮比が増大し、吐出室21Aへ吐出される冷媒ガスの温度が後側の圧縮室40Bから吐出室21Bへ吐出される冷媒ガスと比べて上昇する。
【0060】
しかし、本実施形態においては、フロントハウジング13に形成した冷却室54Aにより、リテーナ形成板15Aの前面18Aに設けたシール部材19は吐出室21Aの高温高圧な冷媒ガスに曝されることがなくなる。従って、前記シール部材19の熱的負荷及び圧力差に基づく負荷を軽減して、該シール部材19の耐久性を向上させることができる。
【0061】
特に本実施形態のように、リヤハウジング14に設けられた吸入室22、及び、ロータリバルブ50A,50Bを用いた吸入弁装置49A,49Bを備えた構成では、前後の圧縮室40A,40Bで前記ガス通路の長さに差が生じることとなるため、前述の効果は特に有効である。
【0062】
(第2実施形態)
次に、車両空調装置における冷媒循環回路を構成するとともに、片頭型のピストンを備えた可変容量型のピストン式圧縮機(以下単に圧縮機とする)において本発明を具体化した第2実施形態を、図3を用いて説明する。なお、図3の左方を圧縮機の前方とし右方を後方とする。
【0063】
本実施形態では、圧縮機のハウジングは、ハウジング構成体として、前方より、フロントハウジング61、シリンダブロック62、弁・ポート形成体63、及び、リヤハウジング(シリンダヘッド)64を備えている。クランク室67は、フロントハウジング61とシリンダブロック62との間に区画形成されている。
回転軸68は、クランク室67を挿通するようにして、フロントハウジング61とシリンダブロック62との間で回転可能に架設支持されている。回転軸68は、エンジンEgに作動連結されている。
【0064】
シリンダボア69は、前記シリンダブロック62において回転軸68の軸線L周りに複数(図3には一つのみ示す)が貫設形成されている。片頭型のピストン70は各シリンダボア69に収容されている。シリンダボア69においてピストン70と弁・ポート形成体63との間に区画された空間が冷媒ガスを圧縮するための圧縮室となる。クランク室67には、回転軸68の回転運動をピストン70の往復運動に変換するカム体(斜板86)を有するクランク機構71が収容されている。
【0065】
吸入室74、及び、吐出室75は、前記弁・ポート形成体63とリヤハウジング64との間にぞれぞれ区画形成されている。吸入室74、及び、吐出室75は、弁・ポート形成体63の後面63aと、該後面63aに当接するリヤハウジング64の端面64aとが接合されることによって区画形成されている。吐出室75は、リヤハウジング64の中心部に配置された吸入室74の外周を取り囲むようにして該吸入室74に隣接した状態で環状に設けられている。
【0066】
なお、前記弁・ポート形成体63の前後面には、これら各面に当接されるシリンダブロック62、及び、リヤハウジング14の各端面との僅かな隙間を封止するためのシール部材65が設けられている。
【0067】
前記吸入室74の冷媒ガスは、ピストン70の上死点側から下死点側への移動により、弁・ポート形成体63に設けられた吸入ポート76及び吸入弁77を介してシリンダボア69に吸入される。シリンダボア69に吸入された冷媒ガスは、ピストン70の下死点側から上死点側への移動により、所定の圧力となるまで圧縮された後、弁・ポート形成体63に設けられた吐出ポート78及び吐出弁79を介して吐出室75に吐出される。なお、図3において、吐出弁79の開度を規制するリテーナの図示は省略されている。
【0068】
本実施形態の圧縮機は、ピストン70のストローク量、即ち、吐出容量を変更可能な構成とされている。即ち、給気通路82は吐出室75とクランク室67とを連通する。抽気通路83はクランク室67と吸入室74とを連通する。容量制御弁84は電磁弁よりなり、給気通路82上に配設されている。容量制御弁84は、給気通路82を開閉する弁体84aと、励磁・消磁に基づいて弁体84aを動作させるソレノイド84bとを備えている。
【0069】
そして、前記容量制御弁84が給気通路82の開度を変更することで、クランク室67への高圧な吐出冷媒ガスの導入量が変更され、シリンダボア69からの冷媒ガス漏出量、及び抽気通路83を介した吸入室74への冷媒ガスの逃がし量との関係から、クランク室67の圧力(クランク圧)が変更される。即ち、クランク室67の圧力の大きさは、容量制御弁84によって、吸入室74の圧力と吐出室75との圧力との間で増減変更される。
【0070】
前記クランク機構71は、ヒンジ機構85を介して回転軸68に一体回転可能かつ傾動可能に作動連結された斜板(カム体)86を有しており、前述のクランク圧の変更により、該クランク圧とシリンダボア69の圧力とのピストン70を介した差が変更され、斜板86の傾斜角度(斜板傾角)が変更される。斜板86の外周部はシュー87を介してピストン70に作動連結されており、前記斜板傾角の変更の結果、ピストン70のストローク量が変更されて、圧縮機の吐出容量が調節される。クランク圧が上昇されると前記斜板傾角が小さくなって吐出容量が小さくなる。逆にクランク圧が低減されると前記斜板傾角が大きくなって吐出容量が大きくなる。
【0071】
前記弁・ポート形成体63とリヤハウジング64との間には、吐出室75に隣接しかつ該吐出室75の外周を取り囲むようにして冷却室88が区画形成されている。冷却室88は、弁・ポート形成体63の後面63aと、該後面63aに当接するリヤハウジング64の端面64aとが接合されることによって区画形成されている。弁・ポート形成体63の後面に設けられたシール部材65は、冷却室88と圧縮機外部の雰囲気(大気)との間を遮断することでリヤハウジング64の内部を密閉する。なお、冷却室88は、吸入室74と隔離されている。
【0072】
冷却室88は、吐出室75の周りにおいて無端環状に形成されている。冷却室88は、シリンダブロック62及び弁・ポート形成体63を貫通するようにして回転軸68の軸線L周りに複数(図3では一つのみ図示)設けられた導入通路89を介してクランク室67と連通されている。
【0073】
本実施形態では、クランク室67の圧力の大きさは、容量制御弁84によって、圧縮機外部の雰囲気よりも高い吸入室74の圧力と吐出室75の圧力との間で増減変更される。従ってクランク室67は、容量制御弁84によってその圧力が吐出室75の圧力と同様の高い圧力状態とされない限り、吐出室75よりも低い圧力状態が維持されることとなる。
【0074】
つまり本実施形態においても前記第1実施形態と同様に、吐出室75に隣接しかつ吐出室75の外周を取り囲んで形成され、圧縮機外部の雰囲気に隣接された冷却室88が設けられることで、前記シール部材65の熱的負荷及び冷却室88と圧縮機外部の雰囲気との圧力差に基づく負荷を軽減することができる。従って、前記シール部材65の耐久性を向上させることができる。
【0075】
本実施形態では、上述した本実施形態の効果の他に、前記第1実施形態の(2)及び(4)と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で例えば以下の態様でも実施できる。
【0076】
○ 前記第1実施形態において、ロータリバルブ50A,50Bを有する吸入弁装置49A,49Bに代えて、リード弁を有する吸入弁装置を用いてもよい。○ 前記第1実施形態では、クランク室36と隔離してリヤハウジング14内に吸入室22を設け、該吸入室22を介して各圧縮室40A,40Bに冷媒ガスを導入するようにした。これに代えて、クランク室36を、外部から冷媒ガスが導入される吸入室として兼用し、このクランク室36からリヤハウジング14内を経由することなく冷媒ガスを各圧縮室40A,40Bに導入するようにしてもよい。この場合、例えば、図4に示すように構成する。なお、図4において前記第1実施形態と同様の構成部材には、前記第1実施形態と同じ符号が用いてある。
【0077】
シリンダブロック11Aには、前記外部冷媒回路からクランク室36に冷媒ガスを導入するための連通孔90が形成されている。この構成においては、前記第1実施形態とは異なりリヤハウジング14内に吸入室22が設けられていない。
【0078】
回転軸31には、該回転軸31の外周面上において略有底円筒状のロータリバルブ91A,91Bが止着されている。ロータリバルブ91Aは、フロント側の圧縮室40Aに適用される吸入弁装置92Aを構成し、ロータリバルブ91Bは、リヤ側の圧縮室40Bに適用される吸入弁装置92Bを構成する。
【0079】
ロータリバルブ91A,91Bは、軸孔32A,32B内に摺動回転可能に収容されている。ロータリバルブ91A,91Bに形成された導入孔48A,48Bは、クランク室36に連通している。導入孔48Aは、回転軸31の回転に伴って、クランク室36と吸入孔47Aとを間欠的に連通し、導入孔48Bは、回転軸31の回転に伴って、クランク室36と吸入孔47Bとを間欠的に連通する。クランク室36の冷媒ガスは、導入孔48A,48Bを経由して吸入行程にある圧縮室40A,40Bに吸入される。
【0080】
この構成によれば、例えば、外部冷媒回路からクランク室36に導入した冷媒ガスを、シリンダヘッド内を経由して圧縮室40A,40Bに導入するようにした態様と比較して、クランク室36から圧縮室40A,40Bまでのガス経路を短くすることが容易となる。
【0081】
なお、吸入室はクランク室36が兼ねているため、圧縮室40A,40Bから漏出したブローバイガス等の影響により、前記吸入室の圧力は、例えば吸入室がクランク室36と隔離された態様における吸入室の圧力よりも高くなりがちとなる。従って、クランク室36と連通された冷却室54A,54Bの圧力を、吐出室21A,21Bの圧力に近づけることが容易となり、冷却室54A,54Bと吐出室21A,21Bとの圧力差に基づくシール部材19の負荷を軽減することが容易となる。
【0082】
○ 前記第1実施形態では、ボルト挿通孔17の内周面と通しボルト16の外周面との隙間を導入通路として利用したが、これに限定されない。クランク室36と各冷却室54A,54Bとを連通する導入通路を、ボルト挿通孔17と別個に設けてもよい。
【0083】
○ 前記第1実施形態において、冷却室54A,54Bの一方を省略してもよい。
○ 前記第2実施形態において、導入通路89を省略し、給気通路82上において容量制御弁84とクランク室67との間に、冷却室88を介在させるようにしてもよい。給気通路82における容量制御弁84の弁体84a近傍部分を絞りとして機能するものとした場合、容量制御弁84よりも下流側の給気通路82内をクランク圧とほぼ同様の圧力状態とすることが可能である。つまりこの場合、容量制御弁84よりも下流側の給気通路82上に設けられた冷却室88は、クランク圧状態となる。この構成においては、冷却室88よりも下流側の給気通路82が導入通路として機能する。
【0084】
○ 冷却室54A,54B,88は、必ずしも無端環状でなくてもよい。
○ 導入通路を一つのみ設けた構成としてもよい。
○ ワッブルタイプの容量可変型圧縮機において本発明を適用してもよい。
【0085】
○ 斜板に代えてウエーブカムをカム体として用いた、ウエーブカムタイプのピストン式圧縮機において本発明を適用してもよい。
【0086】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜7に記載の発明によれば、ピストン式圧縮機において、シリンダヘッドの内部を密閉するシール部材の負荷を軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のピストン式圧縮機の概要を示す断面図。
【図2】図1の1−1線における断面図。
【図3】第2実施形態のピストン式圧縮機の概要を示す断面図。
【図4】別例のピストン式圧縮機の概要を示す断面図。
【図5】従来の技術のピストン式圧縮機の概要を示す断面図。
【符号の説明】
11A,11B…圧縮機のハウジングを構成するハウジング構成体としてのシリンダブロック、13…同じくフロント側のシリンダヘッドとしてのフロントハウジング、14…同じくリヤ側のシリンダヘッドとしてのリヤハウジング、16…通しボルト、17…導入通路を構成するボルト挿通孔、19…シール部材、21A,21B…吐出室、22…吸入室、31…回転軸、35…カム体、36…クランク室、39…両頭ピストン、40A,40B…圧縮室、45…ガス通路(吸入通路)を構成する軸内通路、46…ガス通路(吸入通路)を構成する連通孔、47A,47B…ガス通路を構成する吸入孔、48A,48B…ガス通路を構成する導入孔、49A,49B…吸入弁装置、50A,50B…ロータリバルブ、54A,54B…冷却室、61…圧縮機のハウジングを構成するハウジング構成体としてのフロントハウジング(第2実施形態)、62…同じくシリンダブロック、63…同じく弁・ポート形成体、64…同じくシリンダヘッドとしてのリヤハウジング(第2実施形態)、65…シール部材(第2実施形態)、67…クランク室(第2実施形態)、68…回転軸(第2実施形態)、70…ピストン(第2実施形態)、74…吸入室(第2実施形態)、75…吐出室(第2実施形態)、86…カム体としての斜板(第2実施形態)、88…冷却室(第2実施形態)、89…導入通路(第2実施形態)、91A,91B…ロータリバルブ(別例)、92A,92B…吸入弁装置(別例)。

Claims (7)

  1. 吐出室を形成したシリンダヘッドを含むハウジングと、前記シリンダヘッドの内部を密閉するシール部材とを備え、前記ハウジング内には、外部からガスが導入される吸入室、及び、回転軸の回転運動をピストンの往復運動に変換するカム体を収容するクランク室が備えられ、前記ピストンの往復運動に基づいて、前記吸入室から圧縮室へのガスの吸入及び前記圧縮室内でのガスの圧縮並びに前記圧縮室から前記吐出室へのガスの吐出を行う構成のピストン式圧縮機において、
    前記シリンダヘッドには前記吸入室と隔離された冷却室が、前記吐出室に隣接しかつ前記吐出室の外周を取り囲んで形成され、前記シール部材は、前記冷却室と圧縮機外部の雰囲気との間を遮断することで前記シリンダヘッドの内部を密閉し、前記冷却室と前記クランク室とは導入通路を介して連通されていることを特徴とするピストン式圧縮機。
  2. 前記冷却室とクランク室とは、複数の導入通路によって連通されている請求項1に記載のピストン式圧縮機。
  3. 前記ハウジング内には、シリンダヘッドを他のハウジング構成体と締結固定するためのボルトを挿通するボルト挿通孔が形成されており、該ボルト挿通孔の内周面とボルトの外周面との隙間を導入通路として利用した請求項1又は2に記載のピストン式圧縮機。
  4. 前記冷却室は、吐出室の周りにおいて無端環状に形成されている請求項1〜3のいずれかに記載のピストン式圧縮機。
  5. 前記ピストンは、ハウジング内の第1端側及び第2端側にそれぞれ圧縮室を区画する両頭ピストンであり、前記ハウジングは、吐出室を形成した第1端側のシリンダヘッドと、吸入室及び吐出室を形成した第2端側のシリンダヘッドとを含み、第2端側のシリンダヘッドの吸入室と第1端側の圧縮室とは吸入通路を介して連通されており、外部回路からのガスは、第2端側のシリンダヘッドの吸入室を介して第2端側の圧縮室に導入されるとともに、第2端側のシリンダヘッドの吸入室及び吸入通路を介して第1端側の圧縮室にも導入され、少なくとも前記第1端側のシリンダヘッドに冷却室を形成した請求項1〜4のいずれかに記載のピストン式圧縮機。
  6. 前記第2端側のシリンダヘッドにおいて吐出室は、吸入室の外側を取り囲むようにして形成されており、前記第1端側の圧縮室に適用される吸入弁装置、及び第2端側の圧縮室に適用される吸入弁装置には、回転軸に設けられ該回転軸と同期回転することで圧縮室と吸入室との間のガス通路を開閉可能なロータリバルブがそれぞれ用いられ、前記ガス通路を構成する前記吸入通路の一部は、回転軸に形成された軸内通路によって構成されている請求項5に記載のピストン式圧縮機。
  7. 前記吸入室はクランク室が兼ねており、外部からのガスは、該クランク室から、シリンダヘッド内を経由することなく圧縮室に導入される請求項1〜4のいずれかに記載のピストン式圧縮機。
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