JP2004271161A - パネル形成による熱交換器とその製造方法 - Google Patents

パネル形成による熱交換器とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】生産性がよく、設計に自由度のある、パネル形成の熱交換器とその製造技術の提供。
【解決手段】アルミニウム合金の板をプレスにより作動流体通路2を有して第1パネル3を成形する。この第1パネル3の作動流体通路2を密閉するために第2パネル4を合わせ、この合わせ面にポリブチレンテレフタート樹脂及び/又はポリフェニレンスルフィド樹脂を成分として含む合成樹脂体9を射出成形させ接着させる。第1パネル3と第2パネル4は、合成樹脂体9の射出成形前に、アンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン系化合物から選択される1種以上の水溶液に浸漬する処理を行う。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種電子機器や自動車部品等に使用される熱交換器の製造に関する。更に詳しくは、一体成形のできるパネル形成による熱交換器とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
パソコンや空調機器等には多くの発熱デバイスが組み込まれ、熱源となっている。これらの装置を冷却するために種々の熱交換器が使用されている。又、自動車関係等においても、制御関係にはパソコン等と同様な発熱体が組み込まれ、これに対応する熱交換器が使用されており、駆動系統にはさらに容量が大きい熱交換器が使用されている。これら熱交換器は多岐にわたり、対象の機器に応じて最適なタイプのものが使用されているが、その製造方法も又種々である。
【0003】
一般的には、熱媒体を通すチューブ材をろう付けして熱交換器の構造体を製造している。特にアルミニウム製の熱交換器は、ろう付けによる場合が一般的である。このろう付けは、組み立てられたアルミニウム合金の構造体を加熱炉内に入れ、全体をろう材の融解温度以上に加熱して接合する方法である。又最近はろう付け以外に他の方法でチューブ等を接合、形成する方法も提案されている。
【0004】
例えば、アルミニウム合金の板を2枚張り合わせ圧着させ、非圧着部分の開口部から圧力を加えて非圧着部分を膨らませ流体通路を形成し、開口部を溶接等で閉じ熱交換器を製造する方法、あるいはアルミニウム合金の板を予め流体通路を成形して張り合わせ圧着させる方法、更に圧着以外に接着剤を使用して接合する方法等が知られている。この方法によって製造された熱交換器はパネル形熱交換器と称されている。材料はアルミニウム合金以外に銅または銅合金にも適用されている。更に1枚のアルミニウム製板を折り返して形成される熱交換器も提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−98193号公報
【特許文献2】
特開平11−248382号公報
【特許文献3】
特開2001−50682号公報
【特許文献4】
特開2002−151878号公報
【特許文献5】
特開2002−267382号公報。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、熱交換器を製造する方法は種々提案されているが、問題点も生じている。特にろう付けによる方法は、従来から一般的に行われている方法ではあるが、熱交換器が複雑になり、また小型になっている現状には能率的ではなく、又コスト高になっている。大量生産にも能率的とはいえない方法である。ろう付け以外の方法については、接着方法に確実性がなく、用途は限定される。圧着方法等においては、加熱しながら加圧させるため、真空又は不活性ガス中の非酸化雰囲気で行わねばならない等、製造上の環境条件の整備が必要であり、どうしても設備が高コストになる。
【0007】
板を折り返す方法においても折り返した合わせ部分を一致させねばならない等、製造対象の製品形状が限定されたものとなる。このように従来の熱交換器およびその製造方法は必ずしも現状に対応し満足できるものとはいえない。又、金属体に樹脂を付して一体化した製品は、熱交換器以外に従来から一般的に知られている。金属と樹脂を一体化する技術は、自動車、家庭電化製品、産業機器等の部品製造等の広い分野から求められており、このために多くの接着剤が開発されている。この中には非常に優れた接着剤がある。常温、又は加熱により機能を発揮する接着剤は、金属と合成樹脂を一体化する接合に使われ、この接合方法は現在では一般的な技術である。
【0008】
しかしながら、接着剤を使用しない、より合理的な接合方法は従来から研究されてきたが、今だ効果的で、安定したものとなっていない。マグネシューム、アルミニウムやその合金である軽金属類、ステンレスなど鉄合金類に対して、接着剤の介在なしで高強度のエンジニアリング樹脂を一体化する方法、例えば、金属側に樹脂成分を射出等の方法で接着する方法、略して「射出接着法」は、本発明の発明者の知る限りにおいて現在のところ実用化されていない。
【0009】
本発明者らは鋭意研究開発を進め、アンモニアやヒドラジンや水溶性アミン系化合物の水溶液に金属形状物を浸漬してからポリブチレンテレフタレート樹脂(以下、「PBT」という。)を主成分とする熱可塑性樹脂組成物と通常の射出成形温度と射出成形圧力下で接触させると特異的に接着力が上がることを発見した。
【0010】
また、従来から金属製品をインサート成形して金属と樹脂の複合製品を作ることは知られている。しかしながら、これらの従来の複合体の製造方法は、電気的な接点、アルミニウム箔等を製造する方法であり、強力な接着力(固着力)、剛性が要求される機械的な構造物に適用できるものではない。本発明者等は、その他の樹脂でも同様なことが起こりうるかに着目し更に研究を進めた。提案した前記発明でアンモニア、ヒドラジン、又は水溶性アミン系化合物の水溶液に浸漬処理したアルミニウム合金を電子顕微鏡で観察すると30〜300nm径の微細な凹部が生じており、又、X線電子分光法(X−ray photoelectron spectroscopy)で観察すると多量の窒素原子が観察される。
【0011】
これらはアルミニウム合金表面が極微細にエッチングされ、更にその表面にアンモニア、ヒドラジン、又は水溶性アミン系化合物に起因する窒素化合物が存在していることを示す。本発明者らの推測では、アンモニア、ヒドラジン、又は水溶性アミン化合物がアルミニウム原子に化学吸着しているというものである。もし、熱可塑性樹脂組成物がこれらの化学吸着物質に接触したときに発熱反応が生じれば急速に冷却固化することなくアルミ表面に出来た微細凹部にまで浸入することがあり得ることであろう。
【0012】
PBTはカルボン酸エステルの集合体であり、カルボン酸エステルはアミン系化合物と発熱反応を起こしてカルボン酸アミドとアルコールになることが分かっており、この推定が妥当であることを示している。そこで、同様にアンモニア、ヒドラジン、アミン系化合物と発熱反応を起こしうる他の高分子を考えた。一つはポリフェニレンスルフィド樹脂である。
【0013】
この樹脂は米国のフィリップスペトロリウム社で開発されたエンジニアリングプラスチックであり、p−ジクロルベンゼンと硫化水素ナトリュームと苛性ソーダの脱食塩の重縮合反応から作られる。このポリフェニレンスルフィド樹脂の組成は、製法上、分子量の高いポリフェニレンスルフィドだけではなくフェニレン基が数個、十数個、数十個の低分子量のオリゴマーを3〜10%含むものである。
【0014】
しかもこれらオリゴマーやポリマーには分子末端が塩素であるものが多く含まれる。本発明者らは、この塩素末端は塩基性であるアミン類と高温下で発熱しつつ反応して塩を作るのではないかと推定した。実験の結果、ポリフェニレンスルフィド樹脂も同様な処理をしたアルミニウム合金について射出接着をすることが分かった。前記推論の正しさについては追試験が必要であるが、本発明の水平展開での考え方には良い指針になるであろう。
【0015】
一方、金属製品として、熱交換器は前述のような製造方法によっていて、結合方法での問題点、あるいはコスト的な問題点を有していて、現状は必ずしも満足できる状態にない。熱交換器は安全性に関わる部品でもあり、特に接合関係は確実性のあるものでなければならない。
【0016】
本発明は上述のような技術背景のもとになされたものであり、下記目的を達成する。
本発明の目的は、アルミニウム合金等の表面を処理して、熱可塑性樹脂組成物とアルミニウム合金等を接合したパネル形成の熱交換器とその製造方法を得ることにある。
【0017】
本発明の他の目的は、形状に限定されず、構造上も機械的強度の上でも問題がないパネル形成の熱交換器とその製造方法を得ることにある。
本発明の更に他の目的は、構成が簡素で大量生産に好適で、低コストで製造できるパネル形成の熱交換器とその製造方法を得ることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明1は、前記目的を達成するため次の手段を採る。
本発明1のパネル形成による熱交換器は、金属製板をプレスにより作動流体通路を有して成形された熱交換器用の第1パネルと、この第1パネルの前記作動流体通路を密閉するために設けられた金属製板である熱交換器用の第2パネルと、前処理された前記第1パネル及び前記第2パネルの面に射出成形により形成され、前記第1パネルと前記第2パネルを一体に固着するための熱可塑性樹脂組成物とからなる。
【0019】
本発明2のパネル形成による熱交換器は、本発明1のパネル形成による熱交換器において、前記第1パネルと前記第2パネルは、アルミニウム合金板から形成され、アンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン系化合物から選択される1種以上の水溶液に浸漬する処理によって構成されており、
前記第1パネルと前記第2パネルを固着する前記熱可塑性樹脂組成物はポリブチレンテレフタート樹脂及び/又はポリフェニレンスルフィド樹脂を成分としていることを特徴とする。
【0020】
本発明3のパネル形成による熱交換器は、本発明1又は2のパネル形成による熱交換器において、前記第1パネルと前記第2パネルの前記合わせ面に、前記熱可塑性樹脂組成物を抽出して接着させるための凹溝を設けたことを特徴とする。
本発明4のパネル形成による熱交換器は、本発明1ないし3のいずれか一つの発明のパネル形成による熱交換器において、前記第2パネルは作動流体通路を有して前記第1パネルに対向してつき合わせ接着されることを特徴とする。
【0021】
本発明5のパネル形成による熱交換器は、本発明1ないし4のいずれか一つの発明のパネル形成による熱交換器において、前記熱可塑性樹脂組成物は、機械的性質の改善のための繊維フィラー及び/又は粉末型フィラーが加えられているものであることを特徴とする。
【0022】
本発明6のパネル形成による熱交換器は、本発明5のパネル形成による熱交換器において、前記繊維フィラーは、ガラス繊維、炭素繊維、及びアラミド繊維から選択される1種以上であり、前記粉末型フィラーは、炭酸カルシューム、炭酸マグネシューム、シリカ、タルク、ガラス、及び粘土から選択される1種以上であることを特徴とする。
【0023】
本発明7のパネル形成による熱交換器の製造方法は、金属製板をプレスにより作動流体通路を有して熱交換器用の第1パネルを成形する行程と、この第1パネルの前記作動流体通路を密閉するために設けられた金属製板である熱交換器用の第2パネルを密着させる行程と、前処理された前記第1パネル及び前記第2パネルの合わせ面に熱可塑性樹脂組成物を射出させ、前記第1パネルと前記第2パネルを一体化する行程とからなる。
【0024】
本発明8のパネル形成による熱交換器の製造方法は、本発明7に記載のパネル形成による熱交換器の製造方法において、前記金属製板はアルミニウム合金板であり、プレスされた前記第1パネルと前記第2パネルとを、前記一体化する行程の前に、合わせ面をアンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン系化合物から選択される1種以上の水溶液に浸漬する処理を行う行程を付加し、前記一体化させる行程は、前記処理のなされた合わせ面にポリブチレンテレフタート樹脂、及び/又はポリフェニレンスルフィド樹脂を成分として含む熱可塑性樹脂組成物を抽出させる行程であることを特徴とする。
【0025】
本発明9のパネル形成による熱交換器の製造方法は、本発明8に記載のパネル形成による熱交換器の製造方法において、前記浸漬する処理を行う行程の前に、前記第1パネル及び/又は前記第2パネルを塩基性水溶液、及び/又は酸水溶液に浸漬する前処理工程を行うことを特徴とする。
【0026】
以下、前述した本発明をアルミニウム合金の熱交換器に適用した場合についての各要素を詳細に説明する。
〔アルミニウム合金パネル〕
熱交換器のアルミニウム合金パネルの素材として使用されるアルミニウム合金は、日本工業規格(JIS)で規格化されている1000〜7000番系の物、またダイキャスト用の各種のアルミニウム合金が使用できる。1000番系は高純度アルミ系の合金であるが、その他はアルミニウム以外にマグネシューム、珪素、銅、マンガン、その他が含まれた多種の目的に合わせた合金系である。この表面の前処理工程は、アルミニウム以外の金属が比較的多く含まれる合金種では、後述する「前処理法/処理法II」が好ましい方法であるが、必ずしもこの前処理工程は必要なものではない。
【0027】
何れにせよ、高純度アルミニウム合金のみならず現在実際に各種機器の筐体等に使用されているアルミニウム合金の多くが使用可能である。熱交換器の母体は、プレス成形によって製造される。熱交換器としては、このプレス成形されたものと板状のものまたは、勝手違いで成型されたものとを合わせ密閉して構成される。この合わせ目に樹脂を流し接着を行う。
【0028】
樹脂の接着を行う場合、前述のように所望の設定流路でプレスされたアルミニウム合金の合わせ部分に射出成形によって、樹脂、即ち、ポリブチレンテレフタート樹脂又はポリフェニレンスルフィド樹脂を成分として含む熱可塑性樹脂組成物を抽出させる。このアルミニウム合金は、接着される表面が酸化や水酸化された錆等の厚い被膜がないことが必要であり、長期間の自然放置で表面に錆の存在が明らかなものは研磨して取り除くことが必要である。
【0029】
(i)表面加工
研磨と兼ねてもよいが、以下に述べる水溶液を使った前処理工程の直前にサンドブラスト加工、ショットブラスト加工、研削加工、バレル加工等で表面の錆等の被膜層を機械加工により除去する表面加工を行うことが好ましい。後述する熱可塑性樹脂組成物と接着(固着)する面がこれらの表面加工によって表面が粗い面、即ち表面粗さを大きくして、この表面と熱可塑性樹脂組成物との接着効果を高めることが好ましい。
【0030】
加えて、この表面加工は、プレス等の金属加工工程で残った表面の油脂層の除去と、プレス加工後のアルミニウム合金パネルとしての保存保管期間中に、その表面に生じた酸化物層、腐食物層等を剥ぎ取ってアルミニウム合金表面を更新する等、の重要な役目がある。これで、次工程の処置を更新された表面全体に均一に作用させることにおいて、効果的である。また、本発明者等の実験によれば、ブラスト処理をしたアルミニウム合金パネルは、乾燥空気下での1週間程度の保管であれば、即日、次工程で処理したものとその表面状態は大差ないことを確認した。
【0031】
(ii)洗浄工程
この洗浄工程は、前述した表面加工を行うので、本発明では必ずしも必要な工程ではない。しかしながら、アルミニウム合金パネルの表面には、油脂類や微細な塵、塗装等が付着している。特に、プレス加工された直後の表面には、プレス加工時の付着物が付いておりこれらを洗浄することが好ましい。
【0032】
汚れの種類によるが、市販のアルミ脱脂洗剤で洗浄するか、又は水溶性有機溶剤に浸漬するなどの方法で汚れを除去した後、水洗するのが好ましい。水溶性の有機溶剤としては、例えば、アセトン、メタノール、エタノール等がある。もし強く油性物が付着している状況であれば、ケロシン、ベンジン、キシレンなどの有機溶剤で洗浄する工程をその前に入れることも好ましい。
水洗浄後の保存期間も可能な限り短くする。出来れば、洗浄工程と次に示す工程(前処理工程)は時間を置かずに連続的に処理されるのが好ましい。連続的に処理する場合は、洗浄工程の後に乾燥する必要はない。
【0033】
〔前処理工程〕
後述する処理工程の前処理として、次に説明する前処理工程Iを行うと、アルミニウム合金パネルと熱可塑性樹脂組成物との接着がより効果的である。特に1000番系アルミニウム合金(純アルミニウム合金系)以外のアルミニウム合金では有効である。要するに、前工程で得たアルミニウム合金が次の必須工程での効果が十分出るように予め加工するのがこの工程の目的である。
【0034】
アルミニウム合金表面に微細なエッチング面を形成するための前処理である。アルミニウム合金パネルをまず塩基性水溶液(pH>7)に浸漬し、その後にアルミニウム合金パネルを水洗する。塩基性水溶液に使う塩基としては、水酸化ナトリューム(NaOH)、水酸化カリューム(KOH)等の水酸化アルカリ金属類の水酸化物、又はこれらが含まれた安価な材料であるソーダ灰(NaCO、無水炭酸ナトリウム)、アンモニア等が使用できる。
【0035】
また、水酸化アルカリ土類金属(Ca,Sr,Ba,Ra)類も使用できるが、実用上は安価で効能のよい前者の群から選べばよい。水酸化ナトリューム使用の場合は0.1〜数%濃度の水溶液、ソーダ灰使用の場合も0.1〜数%が好ましく、浸漬時間は常温かやや高い温度、例えば20〜50℃で数十秒〜数分浸漬し、アルミニウム合金の表面を溶かして更新する役目を行う。塩基性水溶液に浸漬することにより、アルミニウム合金の表面は水素を放ちつつアルミン酸イオンになって溶解しアルミニウム合金表面は削られて新しい面が出る。この浸漬処理後、水洗する。
【0036】
アルカリエッチング以外の前処理としては、酸エッチングがあり、数〜数十%濃度の酸、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、弗酸等の水溶液に常温かやや高い温度、例えば20〜50℃、で数十秒〜数分浸漬し、同じくアルミニウム合金表面を溶かして更新する役目を行う。
【0037】
又、上記のアルカリエッチングを行い水洗し、上記の酸エッチングを行い水洗するという複合化した方法、更には、酸エッチングを行い水洗し、アルカリエッチングを行い水洗し、酸エッチングを行い水洗する、等の更に複合化した方法を取ることなど応用ができる。
【0038】
要するに、これらの前処理は、固体(アルミニウム合金)、液体(水溶液)に気体(発生する水素ガス)の3相が絡んだ不均一系の反応であるから、投入されるアルミニウム合金の組成や構造、特に微細な部分の組成や構造に支配される非常に複雑な反応とみられ、試行錯誤して出来るだけ安定的な結果がでる方法を探る必要がある。
【0039】
〔処理工程〕
この処理工程は本発明をアルミニウム合金に適用した場合には必須の処理工程である。アルミニウム合金をアンモニア、ヒドラジン及び/又は水溶性アミン化合物の水溶液に浸漬する工程である。アルミニウム合金表面を微妙に侵して微細凹凸を生ぜしめるとともにこれら窒素含有化合物を吸着させるのがこの工程の目的である。
【0040】
上記の水溶性アミン系化合物としては、特にメチルアミン(CHNH)、ジメチルアミン((CHNH)、トリメチルアミン((CHN)、エチルアミン(CNH)、ジエチルアミン((CNH)、トリエチルアミン((CN)、エチレンジアミン(HNCHCHNH)、エタノールアミン(モノエタノールアミン(HOCHCHNH)、アリルアミン(CHCHCHNH)、ジエタノールアミン((HOCHCHNH)、アニリン(CN)、トリエタノールアミン((HOCHCHN)等が好ましい。
【0041】
悪臭がなく扱いが容易な方法として、3〜10%のヒドラジン一水和物水溶液を40〜50℃とし、アルミニウム合金を数分浸漬し水洗する方法がある。同様な効果は、15〜25℃の濃度15〜25%アンモニア水に10〜30分浸漬し水洗することでも得られるが、臭気が酷い。他の水溶性アミンを使用する場合も温度と濃度、及び浸漬時間を試行錯誤で探る必要があるが、何れも臭気が酷いので臭気が少ないという点で評価するとヒドラジン水溶液が好ましい。
【0042】
〔前処理後のアルミニウム合金パネルの保管〕
前工程で水洗されたアルミニウム合金は、室温〜80℃程度の比較的低温の空気で強制乾燥するのが好ましい。そしてこのアルミニウム合金パネルは乾燥空気下で保管する。この保管時間は短時間ほどよいが、常温で1週間以内であれば実用上は問題はない。
【0043】
〔熱可塑性樹脂組成物〕
本発明で使用される熱可塑性樹脂組成物について以下述べる。アルミニウム合金パネルの表面に一体に付着する熱可塑性樹脂組成物の主成分は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(以下「PBT」という。)、又はポリフェニレンスフィド樹脂(以下[PPS]という。)が好ましく、線膨張率をアルミニウム合金に合わせる必要がある。
【0044】
また、フィラーの含有は、アルミニウム合金パネルと熱可塑性樹脂組成物との線膨張率を一致させるという観点から非常に重要である。フィラーとしては、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、その他これらに類する高強度繊維がまず必要である。ただし繊維性フィラーのみでは射出成形時に方向性が強く出て形状によってはうまくいかない。それ故、炭酸カルシューム、炭酸マグネシューム、シリカ、タルク、ガラス、粘土、炭素繊維やアラミド繊維の粉砕物、その他類する樹脂充填用無機フィラーを含有させたものが好ましい。
【0045】
更には、接着を確実にし、強固にする目的と、生産性、コスト等の観点から射出成形を用いる場合が多いが、この場合は成形収縮率も重要になる。結論を言えば、成形収縮率は小さい方が好ましい。そのために、元々成形収縮率の大きいPBT、又はPPS単独よりPBT、又はPPSに非晶性ポリマーを含ませる方法がある。具体的には、ポリカーボネート樹脂(以下[PC]という。)、ABS樹脂(以下「ABS」という。)、ポリエチレンテレフタート樹脂(以下「PET」という。)、ポリスチレン樹脂(以下「PS」という。)を含有させることができる。
【0046】
最終的には、アルミニウム合金の線膨張率が2.2〜5×10℃ であるので、熱可塑性樹脂組成物の平均縦横線膨張率(樹脂組成物の繊維が主に並んでいる方法での線膨張率は小さいが、その直角方向での線膨張率は大きく、指標としてその平均をとることとした)が2〜3×10℃ であればほぼ一致し、2〜4×10℃ であっても実用的に使用適当とみられる。加えて成形収縮率が0.4〜0.5%であることが好ましい。
【0047】
〔成形/射出成形〕
PPSを含む熱可塑性樹脂組成物をアルミニウム合金パネルの表面に抽出させ2つのパネルを一体化する最も効果的な方法は、生産性、成形の容易性等の観点から言えば射出成形方法である。即ち、射出成形金型を用意し、金型を開いてその一方にアルミニウム合金パネルをインサートし、射出成形金型を閉め、前記の熱可塑性樹脂組成物を合わせ目の接着部位に相当するキャビテイに射出し、射出成形金型を開き離型する方法である。
【0048】
射出成形は、形状の自由度、生産性など最も優れた成形法である。この成型は、プレス金型に組み込んでもよい。この場合は母体になるパネルをプレスした後、相手側のパネルを位置合わせして接合し、同じプレス金型によって射出成形をすることが可能である。この場合は、同一金型でパネルのプレスと熱可塑性樹脂組成物の射出成型とを行うことができ、極めて能率的である。
【0049】
射出成形条件について述べる。金型温度、射出温度は、前記の熱可塑性樹脂組成物を使う通常の射出成形とほぼ同様の条件で十分な接着効果が発揮できる。接着力(固着力)を上げるためには、むしろ金型のゲート構造において出来るだけピンゲートを使うことに留意した方がよい。ピンゲートでは樹脂通過時に生じるせん断摩擦で瞬時に樹脂温度が上がりこれが良効果を生むことが多い。要するに、円滑な成形を阻害しない範囲で出来るだけ接着面に高温の樹脂溶融物が接するように工夫するのが良いことが観察された。
【0050】
〔作用〕
本発明によれば、アルミニウム合金パネルとPBT又はPPSを含む熱可塑性樹脂組成物を、インサートを使った射出成形、その他による手法で強固に接着することができる。実用的には、この熱可塑性樹脂組成物として、高濃度のフィラーを含むPBT又はPPSやPBT又はPPSを主成分とするコンパウンドが好ましい。
【0051】
この様なことが可能になった理由は、アルミニウム合金をアンモニア、ヒドラジン及び/又は水溶性アミン系化合物の水溶液で処理したことにある。この処理によりアルミニウム合金の表面が親PBT又は親PPS表面に変わる。更に、各種のアルミニウム合金に対して前記の熱可塑性樹脂組成物を強固に付けられるようにするため、上記水溶液処理の前に塩基/酸水溶液への浸漬処理による化学エッチングを加えた方法が使える。本発明を適用することで、種々の形状が伴う広範囲の熱交換器に対応できる。特にPBT又はPPSは元々難燃性であるので用途的にも特異的な場面を作り得ると考えられる。
【0052】
【発明の実施の形態】
図は、熱交換器1を部分的に示した例で、熱交換器とその製造工程を示している。図1は、熱交換器1の平面の断面図で、熱交換器を分割した断面図を示している。熱交換器はパネル形式のものである。熱媒体である流体は、A部から挿入されB部から排出される構成である。このパネルは流体の流路2をプレスで成形し、母体をなす第1パネル3と、この第1パネル3に密着して第1パネル3の流路2を密閉する第2パネル4から構成されている。
【0053】
又、第1パネル3は、流路2以外に接着用の凹溝5がプレスで成形される形状になっている。このため、下金型6は凹部6aが形成され、上金型7には凸部7aが形成されている。図2は、第1パネル3の製造過程を示し、プレスのダイを構成する上金型7と下金型6の間に第1パネル3の原形となるアルミニウム合金等の板3aを差込み、上金型7と下金型6との相対動作でプレスして母体である第1パネル3を成形する。
【0054】
即ち、アルミニウム合金等の板3aは、下金型6の型形状に付着する状態でプレスされ第1パネル3ができる。プレス後、上金型7は第1パネル3から離れる。続いて、プレスされた第1パネル3は、下金型6から取り出され、図3に示すように、下金型6に相当する射出成形用の金型10に置き換えられ設置される。この第1パネル3は、前述のように合わせ面に凹溝5を設けた形状になっている。射出成形用の金型10は、この凹溝5に合成樹脂体9を射出するためのゲート8等が設けられたものである。
【0055】
次に、プレート状の第2パネル4をプレスされた第1パネル3上に載置する。第1パネル3と第2パネル4との接合面は密着可能な状態にしておかなければならない。このため、第2パネル4を抑えるための金型11が設けられ、合成樹脂体9の射出状態のときは、第1パネル3と第2パネル4を挟持して2つの金型10,11で抑えた構成になっている。又、結合を強化するために、前述した表面処理、即ち、アンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン系化合物から選択される1種以上の水溶液に浸漬する処理を行う。この処理は、射出成形前に行っておく。
【0056】
射出成形用の金型10には、パネル接合面の位置にあって、第1パネル3の凹溝5の底部に相当する位置に複数箇所にゲート8が設けられていて、熱可塑性樹脂である合成樹脂体9が加圧され射出されるようになっている。一方第1パネル3にはこのゲート8位置に相当する位置に穴が設けられていて、射出された合成樹脂体9は、この穴を介して第1パネル3と第2パネル4とで挟持された空間、即ち凹溝5に抽出される。この抽出された合成樹脂体9は、ポリブチレンテレフタート樹脂(PBT)又はポリフェニレンスルフィド樹脂(PPS)を成分として含む熱可塑性樹脂組成物である。難燃材を混入することで容易に難燃性にでき、高温に耐えられるものとなっている。
【0057】
凹溝5は図示するように流路2の周囲に配置されているので、熱可塑性樹脂組成物、即ち合成樹脂体9が抽出されると、流路2は密閉された状態になる。従って熱交換器1に供給された熱媒体を、途中で漏洩することなく排出できる構成となる。図4は、射出用の下金型10に第1パネル3が設置され、第2パネル4が載置した状態で、この第2パネル4を射出用の上金型11で抑え、合成樹脂体9を射出し、熱交換器1の原形ができる状態を示している。このとき、前述したように、合成樹脂体9は、2つのパネルに強固に接着し、又密閉構成を維持することになる。この状態で固着した後、金型から取り出せば図5に示すように、中間部が断面で示した図になっているが、熱交換器1として完成する。
【0058】
図6,図7は、他の固着方法を示した部分断面図である。図6は、第1パネル3の凹溝5に相当する第2パネル4に穴4aをあけ、両パネルが密着して合成樹脂体9を射出させたとき、この合成樹脂体9が凹溝5に充填されると同時に第2パネル4の穴4aからはみ出て穴4a外上金型11の窪み11aに充填される構成を示している。第2パネル4を抑えている上金型11には、緩やかな曲線を描く窪み11aを設けておく。この結果、第2パネル4を合成樹脂体9で挟む構成になり、より強固な固着となる。
【0059】
図7は、図6の形態の変形例で、両パネルの結合をより強固にする例である。図に示すように、第2パネル4は第1パネル3の凹溝5に沿って凹溝4bが設けられた構成で、凹溝5,4b同志を重ね合わせ固着する方法である。2つの凹溝の深さは、この重ね合わせにより、第1パネル3の凹溝5と第2パネル4との間に空間を設け、第2パネル4の凹溝4bと上金型11との間にも空間を設けられるように設定されている。
【0060】
重ね合わせの状態で射出成形することにより、2つの空間に合成樹脂体9が充填され2つのパネルは強固に結合される。図6の場合は、穴4aの部分のみ合成樹脂体9がはみ出たスポット的な結合状態であるが、図7の場合は、凹溝4b全周にわたって充填され、さらに強固な結合となる。しかも固着部が第2パネル4の外表面に一致する状態になっているので、外観上凹凸のない形状とすることができる。
【0061】
図8は、射出構成の他の例を示す部分断面図である。射出成形は、パネルそのもを全体成形するのでなく、結合部分のみに合成樹脂体9を射出して結合する形態である。従って、パネル形状に沿った金型でなくても、結合部分のみを抑えた射出形態も可能である。図8は、その形態の一例で凹溝5周囲のみを抑えて射出させるように構成したものである。
【0062】
即ち、第1パネル3に対しては、凹溝5周囲のみ支持する下金型10aとし、この下金型10aにゲート8を設け、合成樹脂体9を射出することができる構成とする。第2パネル3に対しては、結合部のみを抑える部分的な構成の上金型11aとする。全体が部分的な金型構成とし、パネル形状の金型としていない。又、射出の熱により第1パネル3あるいは第2パネル4が変形するおそれがある場合には、部分的に抑える等の補強10bをする構成にすればよい。このような構成にすることにより、金型構成が簡素になるので、設備が低価格となりコストダウンが可能である。
【0063】
図9は他の熱交換器構成の実施例で、流路12の経路が異なる場合の例を示したものである。流路12は渦巻き状に形成され、熱媒体は、例えば、Cから挿入されDから排出される。前述同様に、凹溝13に合成樹脂体14が射出され、流路12を密閉する。このような形状のものも前述の行程で、アルミニウム合金板から短行程のプレスで基本形状のものが簡単にできる。熱交換器を設置する対象に合わせた特殊形状のものが製造可能である。
【0064】
図10は、第2パネル15が、第1パネル3の勝手違いで構成されたものの例である。第1パネル3と組み合わせると、熱媒体の容量が多い場合に、流路の通過面積が大きくなるので有用である。これらの例においても合わせ面の接着構成は前述のとおりである。
【0065】
図11、図12は、更に他の実施の形態を示した部分断面図である。図11は、片側の接着対象物であるパネル20のアルミニウム合金板を2枚重ねた状態で、先端部22を相手接着対象物であるパネル21の接着用の凹部23に差し込んだ状態を示している。この凹部23は、前述同様に略コ字状に折り曲げられた構成で、この凹部23にはゲート24が設けられていて、熱可塑性樹脂組成物を射出させる構成になっている。
【0066】
この凹部23形状は2枚のアルミニウム合金板の各々に設けられた凹部を対向させて重ね合わせたものである。差し込まれたパネル20の先端部22は、パネル21の凹部23空間に突き出されている。従って、ゲート24から凹部23に射出された熱可塑性樹脂組成物は、差し込まれたパネル20の先端部22をくるむ状態で凹部23に充満し、両パネル20,21を接着させる。
【0067】
図12は、両接着対象物であるパネル30,31の接着する先端部32,33を略V字状にして突き合せた構成である。パネル30,31であるアルミニウム合金板は、通常プレスにより所望の形状に加工されるが、プレスで曲げ加工の際、例えば、曲げ部分が小形状であると、コ字状の曲げ加工部に割れ、くびれ、ひけ、しわ等が発生し不具合となるおそれがある。図12は、これを避けるのに好適な実施形態である。パネル30,31の先端部32,33を略V字状にプレスするのみで、両パネル30,31を金型36内でやや放して突き合せる。
【0068】
この突き合せの離間した部分が凹部34であり、この凹部34にゲート35を設ける構成となっている。この凹部34の突き合せの離間部34aは、接着対象物の全長に亘って開放されており、V字状の曲げ部分に無理な加工が施されない構成になっている。ゲート35を介して熱可塑性樹脂組成物を突き合せられた両V字状先端部32,33で構成される凹部34空間に射出させ、両パネル30,31を接着させる。
【0069】
図13、図14は、図12の変形例で、先端部分のみを模式的に示した断面図である。図13は、略V字状の先端部32a,33aを平坦になるように折り曲げた構成を示し、図14は、略V字状の先端部32b,33bをR形状にした構成を示している。いずれも、先端部の形状が異なるのみで、機能は図12の場合と同様である。
【0070】
以上の説明で、熱交換器の材料は、アルミニウム合金が好ましいとしたが、他の材料に対しても適用は可能である。実施の形態に限定されないことはいうまでもない。
アルミニウム合金以外のものを使用するときは、熱可塑性合成樹脂との接着性を良くするために腐食により表面を粗くする方法、機械的な形状に連結し、更にこれを強固に熱可塑性合成樹脂で固定する方法、金属に接着性の良い塗料を塗布し、この塗料に含まれている合成樹脂と熱融着性が高いものと接合する方法等がある。
【0071】
【発明の効果】
以上詳記したように、本発明のアルミニウム合金パネルによる熱交換器とその製造方法は、接着性を良くする処理を行ったアルミニウム合金パネルの合わせ面に、PBT又はPPS系の熱可塑性樹脂組成物を射出成形して製造される熱交換器に関するものである。この製造により2つのパネルは相互に容易に外れることなく、一体の構造体となり、かつその構造体を強固にする。
【0072】
従って、形状、構造上も機械的強度の上でも問題のない熱交換器を低コストで、短時間に製造することができた。しかもPBT又はPPS系の熱可塑性樹脂組成物は、難燃材、繊維等を混入することで容易に難燃性にでき、高温にも耐えられるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、熱交換器の平面図である。
【図2】図2は、第1パネルの製造工程を示す断面図である。
【図3】図3は、第2パネルを取り付ける前の状態を示す断面図である。
【図4】図4は、下金型上で第1パネルと第2パネルの合わせ面が接着された状態を示す断面図である。
【図5】図5は、金型から取り出され完成した状態の熱交換器の外観図である。
【図6】図6は、他の固着方法を示した部分断面図で、第2パネルに穴を設けた構成の図である。
【図7】図7は、他の固着方法を示した部分断面図で、第2パネルに穴と凹溝を設けた構成の図である。
【図8】図8は、射出成形用金型の他の実施例を示す部分断面図である。
【図9】図9は、熱交換器の他の実施例を示す平面図である。
【図10】図10は、第2パネルの他の形状を示す断面図である。
【図11】図11は、パネル接着の他の実施例を示し、一方のパネル先端部を他方のパネル凹部に突き出し両パネルを接着させる構成の部分断面図である。
【図12】図12は、パネル接着の他の実施例を示し、パネル先端部をV字状にして突き合せ接着させる構成を示した部分断面図である。
【図13】図13は、図12の変形例で、先端部の一部を平坦にした構成を模式的に示した部分断面図である。
【図14】図14は、図12の変形例で、先端部の一部をR状にした構成を模式的に示した部分断面図である。
【符号の説明】
1…熱交換器
2…流路
3…第1パネル
4…第2パネル
5…凹溝
6…下金型
7…上金型
9…合成樹脂体

Claims (9)

  1. 金属製板をプレスにより作動流体通路を有して成形された熱交換器用の第1パネルと、
    この第1パネルの前記作動流体通路を密閉するために設けられた金属製板である熱交換器用の第2パネルと、
    前処理された前記第1パネル及び前記第2パネルの面に射出成形により形成され、前記第1パネルと前記第2パネルを一体に固着するための熱可塑性樹脂組成物と
    からなるパネル形成による熱交換器。
  2. 請求項1に記載のパネル形成による熱交換器において、
    前記第1パネルと前記第2パネルは、アルミニウム合金板から形成され、アンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン系化合物から選択される1種以上の水溶液に浸漬する処理によって構成されており、
    前記第1パネルと前記第2パネルを固着する前記熱可塑性樹脂組成物はポリブチレンテレフタート樹脂及び/又はポリフェニレンスルフィド樹脂を成分としている
    ことを特徴とするパネル形成による熱交換器。
  3. 請求項1又は2に記載のパネル形成による熱交換器において、
    前記第1パネルと前記第2パネルの前記合わせ面に、前記熱可塑性樹脂組成物を抽出して接着させるための凹溝を設けたことを特徴とするパネル形成による熱交換器。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のパネル形成による熱交換器において、
    前記第2パネルは作動流体通路を有して前記第1パネルに対向してつき合わせ接着されることを特徴とするパネル形成による熱交換器。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のパネル形成による熱交換器において、
    前記熱可塑性樹脂組成物は、機械的性質の改善のための繊維フィラー及び/又は粉末型フィラーが加えられているものである
    ことを特徴とするパネル形成による熱交換器。
  6. 請求項5に記載のパネル形成による熱交換器において、
    前記繊維フィラーは、ガラス繊維、炭素繊維、及びアラミド繊維から選択される1種以上であり、
    前記粉末型フィラーは、炭酸カルシューム、炭酸マグネシューム、シリカ、タルク、ガラス、及び粘土から選択される1種以上である
    ことを特徴とするパネル形成による熱交換器。
  7. 金属製板をプレスにより作動流体通路を有して熱交換器用の第1パネルを成形する行程と、
    この第1パネルの前記作動流体通路を密閉するために設けられた金属製板である熱交換器用の第2パネルを密着させる行程と、
    前処理された前記第1パネル及び前記第2パネルの合わせ面に熱可塑性樹脂組成物を射出させ、前記第1パネルと前記第2パネルを一体化する行程と
    からなるパネル形成による熱交換器の製造方法。
  8. 請求項7に記載のパネル形成による熱交換器の製造方法において、
    前記金属製板はアルミニウム合金板であり、プレスされた前記第1パネルと前記第2パネルとを、前記一体化する行程の前に、合わせ面をアンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン系化合物から選択される1種以上の水溶液に浸漬する処理を行う行程を付加し、
    前記一体化させる行程は、前記処理のなされた合わせ面にポリブチレンテレフタート樹脂、及び/又はポリフェニレンスルフィド樹脂を成分として含む熱可塑性樹脂組成物を抽出させる行程である
    ことを特徴とするパネル形成による熱交換器の製造方法
  9. 請求項8に記載のパネル形成による熱交換器の製造方法において、
    前記浸漬する処理を行う行程の前に、前記第1パネル及び/又は前記第2パネルを塩基性水溶液、及び/又は酸水溶液に浸漬する前処理工程を行うことを特徴とするパネル形成による熱交換器の製造方法。
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